JP2001129131A - ゴルフクラブヘッド - Google Patents
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Abstract
を提供する。 【解決手段】 内部に中空部を設けたゴルフクラブヘッ
ドである。フェース部の内面に、この内面の周縁に沿っ
て環状にのびる凹溝を具える。フェース部を、クラウン
側領域Ac、ソール側領域As、トウ側領域At、及び
ヒール側領域Ahに仮想区分した場合において、前記凹
溝は、前記クラウン側領域Acでの平均溝幅Wca、前記
ソール側領域Asの平均溝幅Wsa、トウ側領域Atの平
均溝幅Wta、及びヒール側領域Ahの平均溝幅Whaが、
下記式またはのいずれかを満足する。 Wca>Wta、かつWca>Wha、かつWsa≧Wta、かつW
sa≧Wha … Wca≧Wta、かつWca≧Wha、かつWsa>Wta、かつW
sa>Wha …
Description
大しうるゴルフクラブヘッドに関する。
クラブヘッド、特にドライバーなどに代表されるウッド
型のゴルフクラブヘッドにあっては、ボールをより遠く
へ飛ばすための飛距離性能が重要視されている。一般
に、打球の飛距離は、打ち出しされたボールの速度(ボ
ール初速)が増すほど増大するため、飛距離の増大に
は、ゴルフクラブヘッドの持つ運動エネルギーを効率よ
くボールに伝達し、ボールの打ち出し速度を増すことが
必要である。そして、打ち出しされたボール速度vb
と、ヘッドの速度vhとの比(vb/vh)を高める工
夫、つまり反発特性を高める工夫が種々提案されてい
る。
手法の一つとして、ボールを打撃するフェース部の剛性
を低下させることにより、ヘッドの1次の固有振動数を
ゴルフボールのそれに近づけることが有効であることが
判明している(いわゆるインピーダンスマッチング理
論)。このような理論に基づいて、例えば特開平9−2
99519号公報では、図9(A)およびその断面図で
ある図9(B)に示すごとく、ヘッドaの内部に中空部
iを形成するとともに、フェース部bの内面cに、環状
にのびる凹溝dを形成することが開示されている。この
ような凹溝dは、フェース部bの厚さを減じ低剛性化し
て打球時に該フェース部bを撓みやすくすることで、ヘ
ッドの反発特性を高めている。
溝dの溝幅Wについては、フェース部bの各位置におい
て一定に形成されている。発明者らは、フェース部bが
通常、トウ−ヒール方向(水平方向)の長さL1が、ク
ラウン−ソール方向(上下方向)の長さL2よりも大で
形成されていることに着目し、フェース部bの耐久性を
確保しつつさらに低剛性化を促進するためには、単に一
定の溝幅Wで前記凹溝dを設けるだけでは足りず、フェ
ース部bの位置に応じて前記凹溝dの溝幅Wを変化させ
ることが効果的であることを知見し、本発明を完成させ
るに至った。
フェース部の内面に、この内面の周縁に沿って環状にの
びる凹溝を具えるとともに、この凹溝の溝幅をフェース
部の位置に応じて最適に変化させることを基本として、
フェース部の耐久性を維持しつつ反発特性をさら高めて
飛距離を増大しうるゴルフクラブヘッドを提供すること
を目的としている。
載の発明は、内部に中空部を設けたゴルフクラブヘッド
であって、ボールを打撃するフェース部の前記中空部側
を向く内面に、この内面の周縁に沿って環状にのびる凹
溝を具えるとともに、前記ヘッドのシャフトが装着され
るシャフト装着軸線Cを垂直面VPに位置させかつこの
ヘッドのライ角で前記シャフト装着軸線Cを、ロフト角
で前記フェース部の表面であるフェース面をそれぞれ傾
けて水平面に載置した基準状態において、前記フェース
部を、前記フェース面の最低位置を通る第1の水平面、
該フェース面の最高位置を通る第2の水平面、該フェー
ス面の最もトウ側の位置を通りかつ前記垂直面VPと直
交するトウ側の垂直面、及び該フェース面の最もヒール
側の位置を通りかつ前記垂直面VPと直交するヒール側
の垂直面が形成する仮想の矩形筒によって囲むととも
に、該フェース部を、前記矩形筒の対角の稜線間を継ぐ
2つの平面により、クラウン側領域Ac、ソール側領域
As、トウ側領域At、及びヒール側領域Ahに仮想区
分した場合において、前記凹溝は、前記クラウン側領域
Acでの平均溝幅Wca、前記ソール側領域Asの平均溝
幅Wsa、トウ側領域Atの平均溝幅Wta、及びヒール側
領域Ahの平均溝幅Whaが、下記式またはのいずれ
かを満足することを特徴としている。 Wca>Wta、かつWca>Wha、かつWsa≧Wta、かつWsa≧Wha … Wca≧Wta、かつWca≧Wha、かつWsa>Wta、かつWsa>Wha …
足することを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘ
ッドである。 Wca>Wta、かつWca>Wha、かつWsa>Wta、かつWsa>Wha …
前記平均溝幅Wca、Wsa、Wta及びWhaが、いずれも1
〜10mmでありかつこの凹溝の溝底で測定したフェース
部の最小厚さt1が1.5〜3.0mmであり、しかも凹
溝は、前記クラウン側領域Ac、ソール側領域As、ト
ウ側領域At及びヒール側領域Ahの4つの領域が1点
で交わるフェース面の中心点Oから該フェース面の周縁
上の任意の点pまでをフェース面に沿ってのびる直線O
−pの長さdと、この直線O−p上において前記中心点
Oから前記凹溝の内側の溝縁のフェース面投影位置px
までの長さdxとの比(dx/d)を、0.7以上とし
たことを特徴とする請求項1又は2記載のゴルフクラブ
ヘッドである。
に基づき説明する。図1は本実施形態のゴルフクラブヘ
ッド(以下、単に「ヘッド」ということがある。)1の
基準状態におけるフェース面側からみた正面図、図2は
図1のX−X線端面図、図3は図2のY−Y線端面図を
それぞれ示している。前記「基準状態」とは、図4
(A)、(B)に示す如く、前記ヘッド1のシャフトS
が装着されるシャフト装着軸線C(又は該ヘッド1にシ
ャフトSを装着したときのシャフト中心線CLであっ
て、以下同じとする。)を垂直面VPに位置させかつこ
のヘッド1のライ角αで前記シャフト装着軸線Cを、ま
たロフト角βでフェース部2の表面であるフェース面2
aをそれぞれ傾けて水平面HPに載置した状態を言う。
また「ライ角」、「ロフト角」は、いずれもヘッド1を
製造する際に当該ヘッドに予め定められた角度であり、
「ライ角」は、図4(A)に示したようにシャフト装着
軸線Cと水平面HPとのなす角度α、「ロフト角」と
は、図4(B)に示したようにライ角を合わせかつフェ
ース角0度のときのフェース面2aと垂直線Gとによっ
てできる角度βである。
を有する例えばウッド型のものとして構成されており、
前記フェース部2と、ヘッド1の上面をなすクラウン部
3と、前記フェース部2の下縁に連なりヘッド底面をな
すソール部4と、前記クラウン部3とソール部4との間
を継ぐサイド部5とを有するとともに、クラウン部3の
ヒールH側にシャフトSが差し込まれるシャフト差込部
6を突設形成したものを例示している。
合の他、ボール打撃時におけるフェース部2の弾性変形
を妨げない限りにおいて、例えば合成樹脂材料、発泡
体、流動体を充填することや、その他の重量調整材など
を適宜配置することができる。さらにヘッド1は、前記
シャフト差込部6の中心線によって前記シャフト装着軸
線Cが特定されうる。また本例のヘッド1は、例えばス
テンレス、アルミ合金、チタン、チタン合金、あるいは
その他の各種の金属材料、さらには繊維強化プラスチッ
クなど種々の材料の1種以上を用いて構成しうる。
の中空部i側を向く内面2bに、この内面2bの周縁2
eに沿って環状にのびる凹溝7を具え、これによってフ
ェース部2の内面2bかつその周縁2eの近傍に厚さが
小かつ環状に連続する薄肉部9が形成されている。この
ような凹溝7は、フェース部2を低剛性化して打球時に
撓みやすくすることにより、フェース部2の反発特性を
高め飛距離を増大させるのに役立つ。
く、フェース部2の周縁2e側の溝壁面が、前記クラウ
ン部3、ソール部4の各部の内面と実質的に面一に連な
って形成されたものが例示される。また凹溝7は、前記
内面2bの周縁2eに沿ってかつ連続した環状溝として
形成されたものが例示され、その溝断面形状は、本例の
ように円弧状をなすものの他、略V字状、矩形状など種
々変形しうる。なおフェース部2の「内面2bの周縁」
とは、図2に示す如く、フェース部2の内面をヘッド1
の表面側に仮想延長したときの延長面がヘッドの内面と
交わる位置とする。
る場合、前記薄肉部9の剛性を過度に減じてフェース部
2の割れや塑性変形による耐久性低下を招くおそれがあ
り、逆に溝深さが著しく小であると、前記反発特性の改
善が十分に期待できない傾向がある。かかる観点より、
前記凹溝7の溝底で測定したフェース部2の最小厚さt
1は、例えば1.0〜3.0mm、より好ましく1.2〜
2.8mm、さらに好ましくは1.5〜2.5mmとなるよ
う溝深さないし溝断面形状を定めるのが望ましい。
ース部2の各位置において略一定としたものが例示され
る。またフェース部2は、前記凹溝7にて囲まれる中央
部分の厚さt2を、例えば2.0〜4.0mm、より好ま
しくは2.5〜3.5mm、本例では約3.1mm程度の均
一厚さとしたものが例示される。また、前記クラウン部
3、ソール部4、サイド部5の各部の厚さt3は、例え
ば0.8〜1.5mmの範囲で適宜設定するのが良い。
2の位置によって溝幅が変化するもので、具体的にはそ
の溝幅を次のように設定している。まず図1に示す基準
状態において、フェース部2を、フェース面2aの最低
位置を通る第1の水平面HPd、該フェース面2aの最
高位置を通る第2の水平面HPu、該フェース面2aの
最もトウT側の位置を通りかつ前記垂直面VPと直交す
るトウ側の垂直面VPt、及び該フェース面2aの最も
ヒールH側の位置を通りかつ前記垂直面VPと直交する
ヒールH側の垂直面VPhが形成する仮想の矩形筒jに
よって囲むとともに、該フェース部2を、前記矩形筒j
の対角の稜線(図1では、紙面に垂直な直線となる)間
を継ぐ2つの平面P1、P2を設定する。
り、フェース部2を、クラウン部3寄りのクラウン側領
域Ac、ソール部3寄りのソール側領域As、トウT寄
りのトウ側領域At、及びヒールH寄りのヒール側領域
Ahの4つの領域に仮想区分する。このとき、前記凹溝
7は、前記クラウン側領域Acでの平均溝幅Wca、前記
ソール側領域Asでの平均溝幅Wsa、トウ側領域Atで
の平均溝幅Wta、及びヒール側領域Ahでの平均溝幅W
haが、下記式またはのいずれかを満足するように設
定される。 Wca>Wta、かつWca>Wha、かつWsa≧Wta、かつWsa≧Wha … Wca≧Wta、かつWca≧Wha、かつWsa>Wta、かつWsa>Wha …
の形状は、クラウン−ソール方向の長さが、トウ−ヒー
ル方向の長さに比して小、すなわち横長形状を基本とし
ていることは前述の通りである。ここで、図5に示すよ
うに、クラウン−ソール方向の長さを有する両端支持梁
B1、トウ−ヒール方向の長さを有する両端支持梁B2
を別個に考える。これらの梁に、同一の集中荷重Fが梁
長さの中心にそれぞれ作用した場合、梁の断面係数、ヤ
ング率などを同一とすれば、梁の撓み量δは、長さが大
の梁B2の方が大きくなる。梁B1の撓み量を、梁B2
に近づけるためには、梁B1の断面係数などを小とする
のがよい。
クラウン−ソール方向に対し、クラウン側領域Ac又は
ソール側領域Asにおいて凹溝7の平均溝幅Wca又はW
saが相対的に大となることによって、より一層フェース
部の低剛性化を図ることが可能となる。逆に、長さが大
のため撓みやすいトウ−ヒール方向に対し、トウ側領域
At又はヒール側領域Ahにおいて凹溝7の平均溝幅W
ta又はWhaが相対的に小となることにより、フェース部
2の極端な強度低下が抑制される。
ェース部2の強度低下を防止しつつ、従来の均一な溝幅
の凹溝を具えるヘッドに比して、より一層効果的に低剛
性化を図ることができるから、実用上要求される耐久性
を維持し、かつ反発特性が高められ、ひいては飛距離を
増大しうる。なお前記各領域での平均溝幅は、各領域に
おいて、複数箇所の溝幅を測定し、これを平均すること
により得ることができる。また、各領域で測定される溝
幅Wc 、Ws 、Wt 、Wh は、溝がのびる向きと直角方
向に、かつ図2、図3に示す如く、フェース部2の内面
2bにおける溝縁間の距離として求める。また、各領域
の境界部での溝幅は、図1に符号Wkで示す如く凹溝7
内の境界線の中間点の位置において前記の通り測定す
る。
の部分で応力集中などが生じやすくヘッド1の耐久性が
低下するおそれがある。このため、凹溝7の溝幅Wc 、
Ws、Wt 、Wh は、いずれも滑らかに変化するものが
良い。また前記平均溝幅Wca、Wsa、Wta、Whaが、著
しく小さい場合、フェース部2の剛性低下を十分に図る
ことができず反発係数の向上が期待できない傾向があ
り、逆に著しく大きい場合、フェース部2に実用上要求
される耐久性が得られない傾向がある。かかる観点よ
り、前記各溝幅Wca、Wsa、Wta、Whaは、例えば1〜
10mm、より好ましくは1.5〜9mm、さらに好ましく
は2〜8mmの範囲とする。
下記式を満足することが特に望ましいものである。 Wca>Wta、かつWca>Wha、かつWsa>Wta、かつWsa>Wha …
幅Wca及びソール側領域Asの平均溝幅Wsaが、いずれ
もトウ側領域Atの平均溝幅Wta、ヒール側領域Ahの
平均溝幅Whaよりも大に設定される結果、フェース部2
の耐久性を維持しつつ低剛性化をさらに促進することが
可能となる。この際、クラウン側領域Acの平均溝幅W
ca及びソール側領域Asの平均溝幅Wsaは、トウ側領域
Atの平均溝幅Wta、ヒール側領域Ahの平均溝幅Wha
の例えば1.2〜3.0倍、より好ましくは1.5〜
2.5倍に設定することが望ましい。なおクラウン側領
域Acの平均溝幅Wcaと、ソール側領域Asの平均溝幅
Wsaとは同一であっても良いし、また違えても良い。同
様にトウ側領域Atの平均溝幅Wtaと、ヒール側領域A
hの平均溝幅Whaとは同一であっても良くまた違えても
良い。
bに、この内面2bの周縁2eに沿って形成されるもの
であるが、より好ましくは前記周縁2eに近接して配す
るのが良い。これは凹溝7が、フェース部の内面2bの
周縁2e側から中央側に寄るほど、フェース部2を低剛
性化する効果が低下するためである。好ましくは、図6
に示す如く、前記クラウン側領域Ac、ソール側領域A
s、トウ側領域At及びヒール側領域Ahの4つの領域
が1点で交わるフェース面2aの中心点Oから該フェー
ス面2aの周縁上の任意の点pまでをフェース面2aに
沿ってのびる直線O−pの長さdと、この直線O−p上
において前記中心点Oから前記凹溝7の内側の溝縁7i
のフェース面投影位置pxまでの長さdxとの比(dx
/d)が、すべてのフェース面2aの周縁上の点におい
て、例えば0.5以上、より好ましくは0.6以上、さ
らに好ましくは0.7〜0.9を満たすことが望まし
い。これによって、前記凹溝7の位置が適切に規制さ
れ、フェース部2をより効果的に低剛性化できる。
が、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、
例えば図7(A)に示す如く、クラウン側領域Acの凹
溝7の平均溝幅Wcaだけを増大させ、他の領域の凹溝7
の平均溝幅を実質的に同一としたり、また図7(B)の
如く、クラウン側領域Ac及びソール側領域Asの凹溝
7の溝幅が、フェース部のトウ−ヒール方向の略中間位
置の最大幅からトウ、ヒールの各方向に向けて漸減する
ものなど、種々の態様にて実施しうる。
クラウン部3、ソール部4、サイド部5の各内面から離
間した位置に形成してもよく、さらには図8(B)のよ
うに、クラウン部3、ソール部4、サイド部5の各部の
内面を抉るような位置に形成する他、図9(A)に示し
たように環状として楕円状にするなど種々変更しうる。
また本発明は、ヘッド1の内部に中空部iを有するもの
であれば、アイアン型や、さらにはウッド型とアイアン
型の中間的な形状を具えたいわゆるユーティリティ型の
ヘッドなどにも好適に用いうる。
フクラブヘッドを試作した。各ヘッドは、いずれも6A
l−4Vチタン合金からなり、ヘッド体積を300c
m 3、ヘッド質量185g、ロフト角を10度、ライ角
を56度、フェース角を3度に設定した。凹溝を除いた
各部の厚さは、3.1mmに統一している。そして、各ヘ
ッドにそれぞれ同一のシャフト(住友ゴム工業(株)製
の「ファージェクトFJ474」)、同一のグリップ
(芹沢ゴム工業所社製「パーフェクトコード」)を装着
したウッド型ゴルフクラブを製造して、打撃テスト及び
耐久テストを行った。なお各クラブは、いずれもクラブ
全長45インチ、クラブ質量280g、バランスD0に
設定した。
ボットに設置し、ヘッドスピード45m/sにてボール
(住友ゴム工業(株)製「MAXFRI HI−BRI
D」)を各クラブ毎に5球づつ打撃し、打ち出しされた
ボールの打ち出し速度、飛距離(キャリー+ラン)を測
定しその平均値で評価した。また耐久テストでは、フェ
ース面の中心点において、ヘッドスピード45m/sで
3000発の実打を行い、このテストの前後でのフェー
ス面の凹み量を調べた。実用上の耐久性を考慮すると、
凹み量は0.1mm未満のものが合格である。ヘッドの仕
様、テスト結果などを表1に示す。
ッド型ゴルフクラブでは、飛距離を増大できかつ実用に
耐えうる十分な耐久性を具えていることが確認できた。
これに対して、凹溝のない比較例1では、耐久性には優
れるもののフェース部が低剛性化されていないため飛距
離の増大が得られていない。また、一定の溝幅をなす凹
溝を設けた比較例2では、耐久性は実施例1と同程度で
あるが飛距離が劣っており、また、比較例2よりも溝幅
を大とした比較例4では、飛距離が増大しているものの
実用上必要とされる耐久性が得られておらず、いずれも
好適なフェース部の低剛性と耐久性とのバランスが確保
されていない。またトウ、ヒール側領域の平均溝幅を、
クラウン部、ソール部側領域の平均溝幅よりも大とした
比較例3にあっては、フェース部の均一な低剛性化が損
なわれ、飛距離、耐久性のいずれにおいても劣る結果と
なった。
内面の周縁に沿って環状にのびる凹溝を具えるととも
に、この凹溝の溝幅をフェース部の位置に応じて最適に
変化させることにより、フェース部の耐久性を維持しつ
つ反発特性をさら高めて飛距離を増大しうるゴルフクラ
ブヘッドを提供しうる。
ラブヘッドの正面図である。
ト角を説明する線図である。
ラブヘッドの正面図である。
すゴルフクラブヘッドの正面図である。
すゴルフクラブヘッドの断面図である。
ッドの正面図、(B)はその端面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】内部に中空部を設けたゴルフクラブヘッド
であって、 ボールを打撃するフェース部の前記中空部側を向く内面
に、この内面の周縁に沿って環状にのびる凹溝を具える
とともに、 前記ヘッドのシャフトが装着されるシャフト装着軸線C
を垂直面VPに位置させかつこのヘッドのライ角で前記
シャフト装着軸線Cを、ロフト角で前記フェース部の表
面であるフェース面をそれぞれ傾けて水平面に載置した
基準状態において、 前記フェース部を、前記フェース面の最低位置を通る第
1の水平面、該フェース面の最高位置を通る第2の水平
面、該フェース面の最もトウ側の位置を通りかつ前記垂
直面VPと直交するトウ側の垂直面、及び該フェース面
の最もヒール側の位置を通りかつ前記垂直面VPと直交
するヒール側の垂直面が形成する仮想の矩形筒によって
囲むとともに、 該フェース部を、前記矩形筒の対角の稜線間を継ぐ2つ
の平面により、クラウン側領域Ac、ソール側領域A
s、トウ側領域At、及びヒール側領域Ahに仮想区分
した場合において、 前記凹溝は、前記クラウン側領域Acでの平均溝幅Wc
a、前記ソール側領域Asの平均溝幅Wsa、トウ側領域
Atの平均溝幅Wta、及びヒール側領域Ahの平均溝幅
Whaが、下記式またはのいずれかを満足することを
特徴とするゴルフクラブヘッド。 Wca>Wta、かつWca>Wha、かつWsa≧Wta、かつWsa≧Wha … Wca≧Wta、かつWca≧Wha、かつWsa>Wta、かつWsa>Wha … - 【請求項2】下記式を満足することを特徴とする請求
項1記載のゴルフクラブヘッド。 Wca>Wta、かつWca>Wha、かつWsa>Wta、かつWsa>Wha … - 【請求項3】前記凹溝は、前記平均溝幅Wca、Wsa、W
ta及びWhaが、いずれも1〜10mmでありかつこの凹溝
の溝底で測定したフェース部の最小厚さt1が1.5〜
3.0mmであり、 しかも凹溝は、前記クラウン側領域Ac、ソール側領域
As、トウ側領域At及びヒール側領域Ahの4つの領
域が1点で交わるフェース面の中心点Oから該フェース
面の周縁上の任意の点pまでをフェース面に沿ってのび
る直線O−pの長さdと、この直線O−p上において前
記中心点Oから前記凹溝の内側の溝縁のフェース面投影
位置pxまでの長さdxとの比(dx/d)を、0.7
以上としたことを特徴とする請求項1又は2記載のゴル
フクラブヘッド。
Priority Applications (1)
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