JP3570809B2 - ポリエチレンの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、ポリエチレンの製造方法に関し、さらに詳しくは成形性に優れ、機械強度および剛性に優れたポリエチレンの製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
ポリエチレンは、ブロー成形、真空・圧空成形、カレンダー成形、インフレーション成形、押出成形、発泡成形、延伸フィルム成形、射出成形などの種々の成形方法により成形されて、広範な用途に利用されている。
【0003】
このようなポリエチレンは、用途あるいは成形方法によって種々の特性が要求されるが、たとえば高速インフレーション成形によりフィルムを製造する際には、メルトテンションMT(溶融張力)の大きいポリエチレンを用いてバブルの揺れおよびちぎれを防ぐ必要がある。またブロー成形により工業缶、ドラム缶、ポトルなどを製造する際には、スウェル比(径スウェル比)の大きいポリエチレンを用いてピンチオフ形状をよくする必要がある。
【0004】
ところでポリエチレンは、従来よりTi系触媒またはCr系触媒(フィリップス型触媒)などの触媒を用いて製造されるか、あるいは高圧法により製造されている。これらのうち、Ti系触媒特にMgCl2 担持型Ti系触媒に代表されるチーグラー・ナッタ型触媒を用いて製造されたポリエチレンは、長鎖分岐がほとんど存在しない分子構造を有しており、剛性および耐衝撃強度などに優れているが、Cr系触媒により製造されたポリエチレンに比べて成形性に劣っている。一方高圧法により製造されたポリエチレンおよびCr系触媒により製造されたポリエチレンは、チーグラー・ナッタ型触媒により製造されたポリエチレンに比べメルトテンションおよびスウェル比が高く、成形性に優れているが、長鎖分岐が存在する分子構造を有しており、剛性、耐衝撃強度には劣っている。
【0005】
このようなポリエチレンの特性を向上させようとする方法が種々提案されている。たとえば特開昭55−12735号公報には、チーグラー・ナッタ型触媒により製造されたポリエチレンと、高圧法により製造されたポリエチレンとのブレンド物が提案されている。また特開昭60−36546号公報には、チーグラー・ナッタ型触媒により製造されたポリエチレンと、Cr系触媒により製造されたポリエチレンとのブレンド物が提案されている。しかしながらこれらのポリエチレンブレンド物は、チーグラー・ナッタ型触媒により製造されたポリエチレンに比べて、成形性は向上されているが、剛性および耐衝撃強度に劣っている。
【0006】
またチーグラー・ナッタ型触媒により製造されたポリエチレンの変性物も提案されており、たとえばラジカル発生剤を用いたポリエチレンの変性物(特開昭59−89341号公報)、ポリエチレンのマレイン酸変性物(特開昭59−164347号公報)などが提案されている。
【0007】
しかしながらこのようなポリエチレンの変性物は、変性前のポリエチレンに比べて成形性は向上されているが剛性および耐衝撃強度は低下している。
このためもしメルトテンションおよび径スウェル比が高く、成形性に優れ、しかも機械強度および剛性にも優れたポリエチレンを製造しうるポリエチレンの製造方法が出現すればその工業的価値は極めて大きい。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、成形性に優れ、しかも機械強度および剛性に優れ、ブロー成形、真空・圧空成形、カレンダー成形、インフレーション成形、押出成形、発泡成形、延伸フィルム成形、射出成形などの種々の成形方法により広範な用途の製品に成形することができるポリエチレンの製造方法を提供することを目的としている。
【0009】
【発明の概要】
本発明に係るポリエチレンの製造方法は、
(A)下記式[ II ]で示される遷移金属化合物と、
(B)この遷移金属化合物(A)を活性化させうる化合物であって、かつ
(B-1) 有機アルミニウム化合物、
(B-2) 有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B-3) 前記遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物と、
(C)微粒子担体と、
からなる担体担持型メタロセン触媒の存在下に、エチレンを重合させて、
(1) 密度が0.940〜0.980g/cm3 であり、
(2) メルトフローレート(MFR:ASTM D1238、190℃、2.16kg荷重下で測定)が0.001〜3000g/10分であり、
(3) このメルトフローレート(MFR)値と、メルトテンション(MT)値とが、関係式 log〔MT〕≧ −0.4log〔MFR〕+0.70 を満たし、
(4) 径スウェル比が1.35を超えるポリエチレンを製造することを特徴としている。
【0013】
【化4】
【0014】
(式中、Mは、周期律表第 IV 〜 VI B族の遷移金属原子であり、R 1 およびR 3 は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基であり、また互いに隣接する基の一部が結合してそれらの基が結合する炭素原子とともに少なくとも1個の環を形成していてもよく、R21〜R24およびR41〜R44は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアリール基であり、このアルキル基またはアリール基は、ハロゲンまたは有機シリル基で置換されていてもよく、X 1 およびX 2 は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基またはイオウ含有基であり、Yは、2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基である。)。
【0015】
本発明に係るポリエチレンの製造方法では、前記(2)メルトフローレートが1〜3000g/10分であり、加えて
(5) この(2)メルトフローレート(MFR)値と、前記(1)密度とが、
関係式 密度≧ 0.0072log〔MFR〕+0.968
を満たすポリエチレンを製造することもできる。
【0016】
【発明の具体的説明】
本発明に係るポリエチレンの製造方法では、
(A)特定構造の遷移金属化合物と、
(B)この遷移金属化合物(A)を活性化させうる化合物であって、かつ
(B−1) 有機アルミニウム化合物、
(B−2) 有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B−3) 前記遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物と、
(C)微粒子担体と、からなる触媒の存在下に、エチレンを重合させることによって、ポリエチレンを製造している。
本発明で用いられるこの担体担持型メタロセン系触媒については、詳細を後述するが、以下にまず本発明で製造されるポリエチレンについて説明する。
【0017】
ポリエチレン
(1) 本発明で製造されるポリエチレンの密度は、0.900〜0.985g/cm3 であり、好ましくは0.940〜0.980g/cm3 、より好ましくは0.950〜0.980g/cm3 である。
ポリエチレンの密度は、下記に示すメルトフローレート測定の際に得られるストランドを、120℃で1時間熱処理し、室温まで1時間かけて徐冷した後、密度勾配管で測定することができる。
【0018】
(2) ポリエチレンのメルトフローレート(MFR)は、0.001〜3000g/10分であり、好ましくは0.005〜500g/10分であり、より好ましくは0.005〜200g/10分である。
なおこのポリエチレンが大型製品にブロー成形されるときには、メルトフローレートは、0.01〜0.1g/10分であることが好ましく、小型製品にブロー成形されるときには、0.1〜1g/10分であることが好ましい。
ポリエチレンのメルトフローレート(MFR)は、ASTM D1238−65Tに準拠して、190℃、2.16kg荷重下で測定される値である。
【0019】
(3) 本発明では、このポリエチレンのメルトフローレート(MFR)値と、メルトテンション(MT)値とは、
関係式 log〔MT〕≧ −0.4log〔MFR〕+0.70
好ましくは log〔MT〕≧ −0.4log〔MFR〕+0.75
を満たしている。
【0020】
このようなメルトフローレート(MFR)値との関係式を満たすポリエチレンのメルトテンション(MT)は、具体的に、1〜100g、さらに2〜50gであることが望ましい。
【0021】
メルトテンションMTは、溶融ポリエチレンを一定速度で延伸したときの応力として測定される。具体的には、MT測定機(東洋精機製作所製)を用いて、樹脂温度190℃、押し出し速度15mm/分、巻取り速度10〜20m/分、ノズル径2.09mmφ、ノズル長さ8mmの条件下で延伸したときの応力として測定される。
【0022】
(4) 本発明で製造されるポリエチレンの径スウェル比は、1.35を超えており、好ましくは1.35〜1.60さらに好ましくは1.40〜1.60である。
このような径スウェル比のポリエチレンは、成形性に優れている。たとえばこのポリエチレンをブロー成形すると、ピンチオフ形状がよいので強度に優れたボトルが得られる。さらにボトル(中空成形体)の肉厚分布を狭くすることができるので目付量を低減することができ、また同一目付量であれば座屈強度に優れたボトルが得られる。
【0023】
径スウェル比は、下記のように測定することができる。
キャピログラフ−1B(東洋精機製作所製、バレル径10mm)にチューブ状のノズル(内径3mm、外径(D0)4mm、長さ10mm)を取付け、バレルを200℃に昇温し、保持する。バレルに試料(ポリエチレン)を10g入れ、ピストンを装着し、気泡ぬきを行った後、6分間予熱する。予熱後10、20、30、50、75(mm/min)の各ピストン速度で試料を押出し、ノズル出口より15mm下方のストランド径(Di)をレーザ光線により測定する。
このように測定された各ピストン速度でのストランド径(Di)と、チューブノズル外径D0との比SRi(=Di/D0)を、半対数方眼紙に各ピストン速度に対してプロットして得られた曲線から読み取ったピストン速度50(mm/min)のときのSR値を径スウェル比とする。なおピストン速度に対応してずり速度を求めることもできる。
【0024】
本発明では、上記のような特性(1)〜(4)を満たすポリエチレンが製造されるが、前記(2)メルトフローレートが1g/10分以上であるとともに、特性(1)〜(4)に加えて、
(5) この(2)メルトフローレート(MFR)値と、前記(1)密度とが、
関係式 密度≧ 0.0072log〔MFR〕+0.968
を満たすポリエチレンを製造することもできる。
【0025】
上記のような本発明で製造されるポリエチレンの分子量分布Mw/Mn(重量平均分子量/数平均分子量)は、2〜9程度であることが好ましい。またこのポリエチレンの分子量分布Mz/Mw(z平均分子量/重量平均分子量)は、2〜5程度であることが好ましい。
【0026】
エチレンと共重合されるオレフィンとしては、炭素数3〜20のα−オレフィンが挙げられ、たとえばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げられる。
【0027】
本発明に係るポリエチレンは、具体的にはこのような他のオレフィンから導かれる単位を、0.1〜10モル%含有していてもよい。
本発明で製造されるポリエチレンは、たとえば従来公知のチーグラー系触媒を用いて製造されたポリエチレンに比べて成形性に優れており、しかも機械的強度は同等に優れている。
【0028】
ポリエチレンの製造方法
本発明では、上記のようなポリエチレンを、特定構造の遷移金属化合物を担体に担持させた触媒を用いて製造している。
【0029】
具体的に、本発明では上記のようなポリエチレンを、
(A)特定構造の遷移金属化合物と、
(B)この遷移金属化合物(A)を活性化させうる化合物であって、かつ
(B−1) 有機アルミニウム化合物、
(B−2) 有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B−3) 前記遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物と、
(C)微粒子担体とから形成される触媒の存在下に、エチレンを重合させることにより製造している。
【0030】
本発明で用いられる触媒を形成する各成分について説明する。
本発明で用いられる遷移金属化合物(A)は、下記式[I]で示される。
【0031】
【化5】
【0032】
式中、Mは周期律表第IV〜VIB族の遷移金属であり、具体的には、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステンであり、好ましくはチタニウム、ジルコニウム、ハフニウムであり、特に好ましくはジルコニウムである。
【0033】
置換基R 1 〜R 4
R1 、R2 、R3 およびR4 は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲンで置換されていてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基であり、また互いに隣接する基の一部が結合してそれらの基が結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。なおそれぞれ2個ずつ表示されたR1 〜R4 は、これらが結合して環を形成する際には同一記号同士の組み合せで結合することが好ましいことを示しており、たとえばR1 とR1 とで結合して環を形成することが好ましいことを示している。
【0034】
具体的に、ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
炭素数1〜20の炭化水素基としては、たとえば
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、ノニル、ドデシル、アイコシル、ノルボルニル、アダマンチルなどのアルキル基、
ビニル、プロペニル、シクロヘキセニルなどのアルケニル基、
ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピルなどのアリールアルキル基、
フェニル、トリル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ビフェニル、α−またはβ−ナフチル、メチルナフチル、アントラセニル、フェナントリル、ベンジルフェニル、ピレニル、アセナフチル、フェナレニル、アセアントリレニル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ビフェニリルなどのアリール基が挙げられる。
【0035】
これらの炭化水素基が結合して形成する環としてはベンゼン環、ナフタレン環、アセナフテン環、インデン環などの縮環基、ベンゼン環、ナフタレン環、アセナフテン環、インデン環などの縮環基上の水素原子がメチル、エチル、プロピル、ブチルなどのアルキル基で置換された基が挙げられる。
【0036】
またこれらの炭化水素基は、ハロゲンで置換されていてもよい。
ケイ素含有基としては、メチルシリル、フェニルシリルなどのモノ炭化水素置換シリル、ジメチルシリル、ジフェニルシリルなどのジ炭化水素置換シリル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリプロピルシリル、トリシクロヘキシルシリル、トリフェニルシリル、ジメチルフェニルシリル、メチルジフェニルシリル、トリトリルシリル、トリナフチルシリルなどのトリ炭化水素置換シリル、
トリメチルシリルエーテルなどの炭化水素置換シリルのシリルエーテル、
トリメチルシリルメチルなどのケイ素置換アルキル基、トリメチルフェニルなどのケイ素置換アリール基などが挙げられる。
【0037】
酸素含有基としては、ヒドロオキシ基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどのアルコキシ基、フェノキシ、メチルフェノキシ、ジメチルフェノキシ、ナフトキシなどのアリロキシ基、フェニルメトキシ、フェニルエトキシなどのアリールアルコキシ基などが挙げられる。
【0038】
イオウ含有基としては、前記含酸素化合物の酸素がイオウに置換した置換基、およびメチルスルホネート、トリフルオロメタンスルフォネート、フェニルスルフォネート、ベンジルスルフォネート、p−トルエンスルフォネート、トリメチルベンゼンスルフォネート、トリイソブチルベンゼンスルフォネート、p−クロルベンゼンスルフォネート、ペンタフルオロベンゼンスルフォネートなどのスルフォネート基、メチルスルフィネート、フェニルスルフィネート、ベンゼンスルフィネート、p−トルエンスルフィネート、トリメチルベンゼンスルフィネート、ペンタフルオロベンゼンスルフィネートなどのスルフィネート基が挙げられる。
【0039】
窒素含有基としては、アミノ基、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジシクロヘキシルアミノなどのアルキルアミノ基、フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノ、ジナフチルアミノ、メチルフェニルアミノなどのアリールアミノ基またはアルキルアリールアミノ基などが挙げられる。
リン含有基としては、ジメチルフォスフィノ、ジフェニルフォスフィノなどが挙げられる。
【0040】
X 1 およびX 2
X1 およびX2 は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲンで置換されていてもよい炭素数1〜20の炭化水素基、酸素含有基またはイオウ含有基である。これらの原子または基としては、具体的には、R1 〜R4 で示したような原子または基と同様のものが挙げられる。
【0041】
Y
Yは、2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基である。
具体的には、2価のケイ素含有基としては、メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチルシリレン、ジ(n−プロピル)シリレン、ジ(i−プロピル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン、メチルフェニルシリレン、ジフェニルシリレン、ジ(p−トリル)シリレン、ジ(p−クロロフェニル)シリレンなどのアルキルシリレン、アルキルアリールシリレン、アリールシリレン基、テトラメチル−1,2−ジシリル、テトラフェニル−1,2− ジシリルなどのアルキルジシリル、アルキルアリールジシリル、アリールジシリル基などが挙げられる。
【0042】
2価のゲルマニウム含有基としては、上記2価のケイ素含有基のケイ素をゲルマニウムに置換した化合物が挙げられる。
このような遷移金属化合物(A)としては、たとえば
ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジブロミド、
ジメチルシリレンビス(インデニル)ジメチルジルコニウム、
ジメチルシリレンビス(インデニル)ジフェニルジルコニウム、
ジメチルシリレンビス(インデニル)メチルジルコニウムモノクロリド、
ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムビス(メタンスルホナト)、
ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムビス(p−トルエンスルホナト)、
ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムビス(p−トルエンスルホナト)、
ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、
ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムトリフルオロメタンスルホナト、
ジメチルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジフェニルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、
メチルフェニルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド
などが挙げられる。
【0043】
上記例示において、シクロペンタジエニル環の二置換体は1,2−および1,3−置換体を含む。
また上記のようなジルコニウム化合物において、ジルコニウム金属を、チタン金属またはハフニウム金属に置き換えた遷移金属化合物を挙げることもできる。
【0044】
これらのうちでも、下記式[II]で示される遷移金属化合物が好ましく用いられる。
【0045】
【化6】
【0046】
(式中、M、R1 、R3 、X1 、X2 およびYは、式[I]と同様であり、
R21〜R24およびR41〜R44は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアリール基であり、このアルキル基またはアリール基は、ハロゲンまたは有機シリル基で置換されていてもよい。)。
【0047】
このような式[II]で示される化合物としては、より具体的には、
ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドなどが挙げられる。
【0048】
本発明では、上記の遷移金属化合物(A)を活性化させうる化合物(B)(以下成分(B)ともいう)として、
(B−1) 有機アルミニウム化合物、
(B−2) 有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B−3) 前記遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物が用いられる。
【0049】
本発明で用いられる有機アルミニウム化合物(B−1) は、たとえば下記一般式[IV]で示される。
R1 nAlX3−n … [IV]
(式[IV]中、R1 は炭素数1〜12の炭化水素基であり、Xはハロゲン原子または水素原子であり、nは1〜3である。)
上記一般式[IV]において、R1 は炭素数1〜12の炭化水素基例えばアルキル基、シクロアルキル基またはアリ−ル基であるが、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリル基などである。
【0050】
このような有機アルミニウム化合物(B−1) としては、具体的には、
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリ2−エチルヘキシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム、
イソプレニルアルミニウムなどのアルケニルアルミニウム、
ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムブロミドなどのジアルキルアルミニウムハライド、
メチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、イソプロピルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド、
メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、イソプロピルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジブロミドなどのアルキルアルミニウムジハライド、
ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのアルキルアルミニウムハイドライドなどを挙げることができる。
【0051】
また有機アルミニウム化合物(B−1) として、下記一般式[V]で表される化合物を用いることもできる。
R1 nAlY3−n … [V]
(式[V]中、R1 は上記と同様であり、Yは−OR2基、−OSiR3 3基、−OAlR4 2基、−NR5 2基、−SiR6 3基または−N(R7)AlR8 2基であり、nは1〜2であり、R2、R3、R4およびR8はメチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基などであり、R5は水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、フェニル基、トリメチルシリル基などであり、R6 およびR7 はメチル基、エチル基などである。)
具体的には、下記のような化合物が挙げられる。
(1)R1 nAl(OR2)3−n で表される化合物、たとえば
ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジイソブチルアルミニウムメトキシドなど、
(2)R1 nAl(OSiR3 3)3−n で表される化合物、たとえば
Et2Al(OSi Me3)、(iso−Bu)2Al(OSiMe3)、(iso−Bu)2 Al(OSiEt3)など、
(3)R1 nAl(OAlR4 2)3−n で表される化合物、たとえば、
Et2AlOAlEt2 、(iso−Bu)2AlOAl(iso−Bu)2 など、
(4) R1 nAl(NR5 2)3−n で表される化合物、たとえば、
Me2AlNEt2 、Et2AlNHMe 、Me2AlNHEt 、Et2AlN(SiMe3)2、(iso−Bu)2AlN(SiMe3)2 など、
(5)R1 nAl(SiR6 3)3−n で表される化合物、たとえば、
(iso−Bu)2AlSi Me3 など、
(6)R1 nAl(N(R7)AlR8 2)3−n で表される化合物、たとえば、
Et2AlN(Me)AlEt2 、
(iso−Bu)2AlN(Et)Al(iso−Bu)2 など。
【0052】
これらのうちでは、一般式R1 3Al、R1 nAl(OR2)3−n 、R1 nAl(OAlR4 2)3−n で表わされる化合物が好ましく、特にRがイソアルキル基であり、n=2である化合物が好ましい。
【0053】
これらを組合わせて用いることもできる。
本発明で用いられる(B−2) 有機アルミニウムオキシ化合物は、従来公知のベンゼン可溶性のアルミノキサンであってもよく、また特開平2−276807号公報で開示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。
【0054】
上記のようなアルミノキサンは、例えば下記のような方法によって製造することができる。
(1)吸着水を含有する化合物あるいは結晶水を含有する塩類、例えば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩化第1セリウム水和物などの炭化水素媒体懸濁液に、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物を添加して反応させる方法。
(2)ベンゼン、トルエン、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどの媒体中で、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に直接水、氷または水蒸気を作用させる方法。
(3)デカン、ベンゼン、トルエン等の媒体中でトリアルキルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物に、ジメチルスズオキシド、ジブチルスズオキシド等の有機スズ酸化物を反応させる方法。
【0055】
なおこのアルミノキサンは、少量の有機金属成分を含有してもよい。また回収された上記のアルミノキサンの溶液から溶媒あるいは未反応有機アルミニウム化合物を蒸留して除去した後、溶媒に再溶解してもよい。
【0056】
アルミノキサンを製造する際に用いられる有機アルミニウム化合物としては、具体的には、上記に有機アルミニウム化合物(B−1) として示したものと同様のものが挙げられる。
【0057】
これらのうち、トリアルキルアルミニウムおよびトリシクロアルキルアルミニウムが特に好ましい。
有機アルミニウム化合物(B−2) は、組合せて用いることもできる。
【0058】
アルミノキサンの製造の際に用いられる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、シメンなどの芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、ヘキサデカン、オクタデカンなどの脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素、ガソリン、灯油、軽油などの石油留分あるいは上記芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素のハロゲン化物とりわけ、塩素化物、臭素化物などの炭化水素溶媒が挙げられる。その他、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類を用いることもできる。これらの溶媒のうち特に芳香族炭化水素が好ましい。
【0059】
また本発明で用いられるベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物は、60℃のベンゼンに溶解するAl成分がAl原子換算で10%以下、好ましくは5%以下、特に好ましくは2%以下であり、ベンゼンに対して不溶性あるいは難溶性である。
【0060】
このような有機アルミニウムオキシ化合物のベンゼンに対する溶解性は、100ミリグラム原子のAlに相当する該有機アルミニウムオキシ化合物を100mlのベンゼンに懸濁した後、攪拌下60℃で6時間混合した後、ジャケット付G−5ガラス製フィルターを用い、60℃で熱時濾過を行ない、フィルター上に分離された固体部を60℃のベンゼン50mlを用いて4回洗浄した後の全濾液中に存在するAl原子の存在量(xミリモル)を測定することにより求められる(x%)。
【0061】
本発明で用いられる前記遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物(B−3) (以下成分(B−3) ともいう)としては、特開平1−501950号公報、特開平1−502036号公報、特開平3−179005号公報、特開平3−179006号公報、特開平3−207703号公報、特開平3−207704号公報、US−547718号公報などに記載されたルイス酸、イオン性化合物およびカルボラン化合物を挙げることができる。
【0062】
ルイス酸としては、トリフェニルボロン、トリス(4−フルオロフェニル)ボロン、トリス(p−トリル)ボロン、トリス(o−トリル)ボロン、トリス(3,5−ジメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン、MgCl2、Al2O3、SiO2−Al2O3 などを挙げることができる。
【0063】
イオン性化合物としては、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリn−ブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェロセニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどを挙げることができる。
【0064】
カルボラン化合物としては、ドデカボラン、1−カルバウンデカボラン、ビスn−ブチルアンモニウム(1−カルベドデカ)ボレート、トリn−ブチルアンモニウム(7,8−ジカルバウンデカ)ボレート、トリn−ブチルアンモニウム(トリデカハイドライド−7−カルバウンデカ)ボレートなどを挙げることができる。
【0065】
これらは、2種以上組合わせて用いることもできる。
本発明では、遷移金属化合物(A)を活性化させうる化合物(B)として、上記のような成分(B−1) 、(B−2) または(B−3) を組合わせて用いることもできる。
【0066】
本発明では、(C)担体として、粒径10〜300μm好ましくは20〜200μmの顆粒状ないしは微粒子状固体が用いられる。
この担体としては、多孔質無機酸化物が好ましく用いられ、具体的にはSiO2、Al2O3、MgO、ZrO2、TiO2、B2O3、CaO、ZnO、BaO、ThO2などまたはこれらの混合物、例えばSiO2−MgO、SiO2−Al2O3、SiO2−TiO2、SiO2−V2O5、SiO2−Cr2O3、SiO2−TiO2−MgOなどが用いられる。これらの中では、SiO2および/またはAl2O3を主成分とするものが好ましい。
【0067】
なお上記無機酸化物には少量のNa2CO3、K2CO3、CaCO3、MgCO3、Na2SO4、Al2(SO4)3、BaSO4、KNO3、Mg(NO3)2、Al(NO3)3、Na2O、K2O、Li2Oなどの炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酸化物成分が含有されていてもよい。
【0068】
本発明では、種類および製法によりその性状は異なるが、比表面積が50〜1000m2/g、さらには100〜700m2/gであり、細孔容積が0.3〜2.5cm3/gの担体が好ましく用いられる。
【0069】
このような無機担体は、必要に応じて100〜1000℃、好ましくは150〜700℃で焼成して用いることができる。
本発明で用いられる担体(C)の吸着水量は、1.0重量%未満であることが好ましく、さらには0.5重量%未満であることがより好ましい。また表面水酸基は1.0重量%以上であることが好ましく、さらには1.5〜4.0重量%、特に2.0〜3.5重量%であることが好ましい。
【0070】
ここで、担体の吸着水量(重量%)は、200℃の温度で、常圧、窒素流通下で4時間乾燥させたときの重量減を吸着水量として求められる。
また担体の表面水酸基量(重量%)は、200℃の温度で、常圧、窒素流通下で4時間乾燥して得られた担体の重量をX(g)とし、さらに該担体を1000℃で20時間焼成して得られた表面水酸基が消失した焼成物の重量をY(g)として、下記式により計算することができる。
【0071】
表面水酸基量(重量%)={(X−Y)/X}×100
また本発明では、担体(C)として有機化合物を用いることもでき、たとえば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテンなどの炭素数2〜14のα−オレフィンを主成分として生成される(共)重合体あるいはビニルシクロヘキサン、スチレンを主成分として生成される重合体あるいは共重合体を用いることができる。
【0072】
本発明で用いられる触媒は、上記のような担体(C)に、遷移金属化合物(A)と成分(B)とが担持されてなる担体担持型メタロセン触媒(固体触媒)である。
【0073】
この固体触媒は、成分(A)、(B)および(C)を任意の順序で接触させて調製することができるが、好ましくは成分(B)と担体(C)とを混合接触させ、次いで遷移金属化合物(A)を混合接触させて調製することが好ましい。
【0074】
これら各成分は、不活性炭化水素溶媒中で接触させることができる。この溶媒としては、たとえばプロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、ヘキサデカンなどの脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、シクロオクタンなどの脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素、ガソリン、灯油、軽油などの石油留分あるいはこれらの混合物などを用いることができる。
【0075】
これら各成分から触媒を調製するに際して、遷移金属化合物(A)は、担体(C)1g当り通常5×10−6〜5×10−4モル、好ましくは10−5〜2×10−4モルの量で用いられる。成分(B)は、遷移金属化合物(A)の遷移金属に対する成分(B)のアルミニウムまたはホウ素との原子比(AlまたB/遷移金属)で、通常10〜500、好ましくは20〜200の量で用いられる。成分(B)として、有機アルミニウム化合物(B−1) と有機アルミニウムオキシ化合物(B−2) とが用いられるときには、(B−1) 中のアルミニウム原子(Al−1)と(B−2) 中のアルミニウム原子(Al−2)の原子比(Al−1/Al−2)が0.02〜3さらには0.05〜1.5となる量で用いられることが望ましい。
【0076】
これら各成分は、通常−50〜150℃、好ましくは−20〜120℃の温度で1分〜50時間、好ましくは10分〜25時間接触させる。
上記のようにして調製される固体触媒は、担体(c)1g当り、遷移金属化合物(A)が遷移金属原子として5×10−6〜5×10−4グラム原子の量で担持されていることが望ましく、さらには10−5〜2×10−4グラム原子の量で担持されていることがより好ましい。また成分(B)は、担体(C)1g当りアルミニウム原子またはホウ素原子として10−3〜5×10−2グラム原子の量で担持されていることが望ましく、さらには2×10−3〜2×10−2グラム原子の量で担持されていることがより好ましい。
【0077】
本発明では、上記のような固体触媒をそのままでエチレンの重合に用いることができが、この固体触媒にオレフィンを予備重合させて予備重合触媒を形成してから用いることもできる。
【0078】
予備重合触媒は、上記成分(A)〜(C)の存在下、通常、不活性炭化水素溶媒中、オレフィンを予備重合を行させることにより調製することができる。なお上記各成分(A)〜(C)からは固体触媒が形成されていることが好ましい。この固体触媒に加えて、さらに成分(B)を添加してもよい。
【0079】
予備重合に際して、遷移金属化合物(A)は、担体(C)1g当り、通常5×10−6〜5×10−4モル好ましくは10−5〜2×10−4モルの量で用いられる。成分(B)は、遷移金属化合物(A)中の遷移金属に対する成分(B)中のアルミニウムまたはホウ素の原子比(AlまたはB/遷移金属)で、通常10〜500好ましくは20〜200の量で用いられる。成分(B)として有機アルミニウム化合物(B−1) と有機アルミニウムオキシ化合物(B−2) とが用いられるときには、(B−1) 中のアルミニウム原子(Al−1)と(B−2) 中のアルミニウム原子(Al−2)の原子比(Al−1/Al−2)が0.02〜3さらには0.05〜1.5となる量で用いられることが望ましい。
【0080】
遷移金属化合物(A)または各成分から形成された固体触媒の予備重合系における濃度は、遷移金属/重合容積1リットル比で、通常10−6〜2×10−2モル/リットルさらには5×10−5〜10−2モル/リットルの量であることが望ましい。
【0081】
予備重合は、通常−20〜60℃好ましくは0〜50℃の温度で、0.5〜100時間好ましくは1〜50時間程度行なわれる。
予備重合オレフィンとしては、エチレンおよび炭素数3〜20のα−オレフィン、たとえばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどが用いられる。
【0082】
予備重合触媒は、不活性炭化水素溶媒を用いて調製された固体触媒懸濁液にオレフィンを導入してもよく、また不活性炭化水素溶媒中で生成した固体触媒を懸濁液から分離した後、再び不活性炭化水素中に懸濁して、得られた懸濁液中にオレフィンを導入してもよい。具体的にはたとえば、下記のように調製することができる。
【0083】
担体(C)を不活性炭化水素で懸濁状にし、この懸濁液に成分(B)(たとえば(B−2) )を加えて所定時間反応させる。その後上澄液を除去し、得られた固体成分を不活性炭化水素で再懸濁化する。この系内へ遷移金属化合物(A)を加え、所定時間反応させた後、上澄液を除去し固体触媒を得る。
【0084】
次いで有機アルミニウム化合物(成分(B−1) )を含有する不活性炭化水素に、上記で得られた固体触媒を加え、そこへオレフィンを導入して重合させることにより、予備重合触媒が得られる。
【0085】
本発明では、予備重合によって、担体(c)1g当り0.1〜500g、好ましくは0.2〜300gさらに好ましくは0.5〜200gの量のオレフィン重合体(予備重合体)が生成することが望ましい。
【0086】
このようにして得られる予備重合触媒では、担体(c)1g当り遷移金属化合物(A)は遷移金属として約5×10−6〜5×10−4グラム原子、好ましくは10−5〜2×10−4グラム原子の量で、成分(B)は遷移金属に対する成分(B)中のアルミニウムまたはホウ素のモル比(AlまたはB/遷移金属)で、5〜200さらには10〜150の量で担持されていることが望ましい。
【0087】
予備重合は、回分式あるいは連続式のいずれでも行うことができ、また減圧、常圧あるいは加圧下のいずれでも行うことができる。
予備重合においては、水素を共存させて、極限粘度[η](135℃のデカリン中で測定)0.2〜7dl/g好ましくは0.5〜5dl/gの予備重合体を製造することが望ましい。
【0088】
本発明では、上記のような固体触媒または予備重合触媒の存在下に、エチレン重合させている。エチレン重合時には、少量の他のオレフィンを用いてエチレンと共重合させてもよい。
【0089】
他のオレフィンとしては、予備重合の時に示したような炭素数3〜20のα−オレフィンを用いることができる。
重合は懸濁重合、溶液重合などの液相重合法あるいは気相重合法いずれの方法においても実施することができる。また回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても実施することができる。
【0090】
液相重合法では不活性炭化水素溶媒を用いることができ、具体的には触媒調製時に示したものと同様の溶媒を用いることもできる。
エチレン重合系において、固体触媒または予備重合触媒は、遷移金属/リットル(重合容積)で、通常10−8〜10−3グラム原子/リットルさらには10−7〜10−4グラム原子/リットルとなる量で用いられることが望ましい。
【0091】
また予備重合触媒を用いて行なわれるエチレン重合系には、成分(B)を追加してもよい。成分(B)は、重合系中の遷移金属に対して成分(B)中のアルミニウムまたはホウ素の原子比(AlまたはB/遷移金属)で、5〜300好ましくは10〜200さらに好ましくは15〜150となる量で用いることができる。
【0092】
本発明では、エチレンの重合は、通常−50〜200℃好ましくは0〜100℃の温度で、また通常、常圧〜100kg/cm2 好ましくは常圧〜50kg/cm2 の圧力下で実施することができる。
【0093】
重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。
得られるポリエチレンの分子量は、重合系に水素を存在させるか、あるいは重合温度、重合圧力を変化させることによって調節することができる。
【0094】
本発明で製造されるポリエチレンには、本発明の目的を損なわない範囲であれば、耐候案例剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、スリップ防止剤、アンチブッキング剤、防曇剤、滑剤、顔料、染料、核剤、可塑剤、老化防止剤、塩酸吸収剤、酸化防止剤などを添加して用いることができる。
【0095】
【発明の効果】
本発明によれば、成形性、機械強度および剛性に優れたポリエチレンを製造することができる。本発明で製造されるポリエチレンは、ブロー成形、真空・圧空成形、カレンダー成形、インフレーション成形、押出成形、発泡成形、延伸フィルム成形、射出成形などの種々の方法により成形して、広範な用途に利用することができる。
【0096】
【実施例】
次に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお本発明において、ポリエチレンのメルトテンションMTは、溶融ポリエチレンを、MT測定機(東洋精機製作所製)を用いて、樹脂温度190℃、押出速度15mm/分、巻取り速度10〜20m/分、ノズル径2.09mmφ、ノズル長さ8mmの条件下で延伸したときの応力として測定した。
またポリエチレンのアイゾット衝撃強度IZは、JIS K7110に準拠して測定した。試験温度は、−30℃で行なった。
【0097】
【調製例1】
[固体触媒の調製]
250℃で10時間乾燥したシリカ5.0gを80mlのトルエンで懸濁状にした後、0℃まで冷却した後、メチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al;1.33モル/リットル)28.7mlを1時間で滴下した。この際、系内の温度を0℃に保った。引続き0℃で30分間反応させ、次いで1.5時間かけて95℃まで昇温し、その温度で4時間反応させた。その後60℃まで降温し上澄液をデカンテーション法により除去した。
【0098】
このようにして得られた固体成分をトルエンで2回洗浄した後、トルエン80mlで再懸濁化した。この系内へジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液(Zr;0.00246ミリモル/ml)78mlを室温で添加し、さらに80℃で2時間反応させた。その後、上澄液を除去し、ヘキサンで3回洗浄することにより、1g当り2.4mgのジルコニウムを含有する固体触媒を得た。
【0099】
[予備重合触媒(a−1) の調製]
上記で得られた固体触媒7gをヘキサン200mlに再懸濁した。この系内にトリイソブチルアルミニウムのブタン溶液(1ミリモル/ml)9.5mlを加え、35℃で2時間エチレンを予備重合させることにより、固体触媒1g当り2.2gのジルコニウムおよび3gのポリエチレンが予備重合された予備重合触媒(a−1) を得た。
【0100】
【調製例2】
[予備重合触媒(a−2) の調製]
調製例1において、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドに代えて、ジメチルシリレンビス(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドを用いた以外は、調製例1と同様にして固体触媒および次いで予備重合触媒(a−2) を調製した。
【0101】
【調製例3】
[予備重合触媒(a−3) の調製]
調製例1において、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドに代えて、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドを用いた以外は、調製例1と同様にして固体触媒および次いで予備重合触媒(a−3) を調製した。
【0102】
【実施例1】
充分に窒素置換した内容量2リットルのポット付きステンレス製オートクレーブに、ヘキサン1リットルを装入し、系内を70℃にし、エチレンで置換した。
【0103】
次いでオートクレーブ中に、トリイソブチルアルミニウムのブタン溶液(1ミリモル/ml)1.5mlおよび上記で得られた予備重合触媒(a−1) をジルコニウム原子換算で0.23ミリグラム原子を添加した。
【0104】
オートクレーブ中に、水素200Nmlを添加し、さらにエチレンを導入し、全圧8kg/cm2G として重合を開始した。系内は、直に80℃に上昇した。
その後、エチレンのみを補給し、全圧8kg/cm2G 、80℃で1.5時間重合を行った。
【0105】
重合終了後、ポリマーを濾過した後、80℃で一晩乾燥した。
104gのポリエチレンが得られた。このポリエチレンの密度は0.959g/cm3 であり、メルトフローレートMFRは0.82g/10分であった。結果を表1に示す。
【0106】
【実施例2】
実施例1において、水素を700Nml添加した以外は、実施例1と同様にしてエチレンを重合させた。
118gのポリエチレンが得られた。このポリエチレンの密度は0.967g/cm3 であり、メルトフローレートMFRは4.50g/10分であった。結果を表1に示す。
【0107】
【実施例3】
実施例1において、予備重合触媒(a−1) に代えて予備重合触媒(a−2) を用いた以外は、実施例1と同様にしてエチレンを重合させた。
97gのポリエチレンが得られた。このポリエチレンの密度は0.960g/cm3 であり、メルトフローレートMFRは0.21g/10分であった。結果を表1に示す。
【0108】
【実施例4】
実施例1において、予備重合触媒(a−1) に代えて予備重合触媒(a−3) を用いた以外は、実施例1と同様にしてエチレンを重合させた。
109gのポリエチレンが得られた。このポリエチレンの密度は0.959g/cm3 であり、メルトフローレートMFRは0.03g/10分であった。結果を表1に示す。
【0109】
【実施例5】
実施例4において、水素を500Nml添加した以外は、実施例4と同様にしてエチレンを重合させた。
107gのポリエチレンが得られた。このポリエチレンの密度は0.966g/cm3 であり、メルトフローレートMFRは0.19g/10分であった。結果を表1に示す。
【0110】
【表1】
【0111】
上記の実施例からも明らかなように、本発明で得られたポリエチレンは、成形性、機械強度および剛性に優れている。
【0112】
【実施例6】
実施例4において、水素の量を1500Nmlに代えた以外は、実施例4と同様にしてエチレンを重合させた。
77gのポリエチレンが得られた。このポリエチレンの密度は0.978g/cm3 であり、メルトフローレートMFRは12g/10分、MTは2.1g、径スウェル比は1.42であった。IZは6kg・cm/cmであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るポリエチレンの製造方法において用いられる触媒の調製工程を示す。
Claims (2)
- (A)下記式[ II ]で示される遷移金属化合物と、
(B)この遷移金属化合物(A)を活性化させうる化合物であって、かつ
(B-1) 有機アルミニウム化合物、
(B-2) 有機アルミニウムオキシ化合物、および
(B-3) 前記遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物と、
(C)微粒子担体と、
からなる担体担持型メタロセン触媒の存在下に、エチレンを重合させて、
(1) 密度が0.940〜0.980g/cm3 であり、
(2) メルトフローレート(MFR:ASTM D1238、190℃、2.16kg荷重下で測定)が0.001〜3000g/10分であり、
(3) このメルトフローレート(MFR)値と、メルトテンション(MT)値とが、関係式 log〔MT〕≧ −0.4log〔MFR〕+0.70 を満たし、
(4) 径スウェル比が1.35を超えるポリエチレンを製造することを特徴とするポリエチレンの製造方法;
- 前記(2)メルトフローレートが1〜3000g/10分であり、加えて
(5) この(2)メルトフローレート(MFR)値と、前記(1)密度とが、
関係式 密度≧ 0.0072log〔MFR〕+0.968
を満たすポリエチレンを製造することを特徴とする請求項1に記載のポリエチレンの製造方法。
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