JP2001280420A - 筒型ダイナミックダンパおよびその製造方法 - Google Patents

筒型ダイナミックダンパおよびその製造方法

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JP2001280420A
JP2001280420A JP2000094999A JP2000094999A JP2001280420A JP 2001280420 A JP2001280420 A JP 2001280420A JP 2000094999 A JP2000094999 A JP 2000094999A JP 2000094999 A JP2000094999 A JP 2000094999A JP 2001280420 A JP2001280420 A JP 2001280420A
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cylindrical
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rubber elastic
dynamic damper
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JP2000094999A
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Naohito Kuwayama
直仁 桑山
Hiroaki Tanahashi
洋昭 棚橋
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Sumitomo Riko Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F7/00Vibration-dampers; Shock-absorbers
    • F16F7/10Vibration-dampers; Shock-absorbers using inertia effect
    • F16F7/104Vibration-dampers; Shock-absorbers using inertia effect the inertia member being resiliently mounted
    • F16F7/108Vibration-dampers; Shock-absorbers using inertia effect the inertia member being resiliently mounted on plastics springs

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高比重で寸法精度の高いマス金具を支持ゴム
弾性体に対して十分な強度をもって固着せしめて目的と
する制振効果を安定して得ると共に、製造コストの低減
を図ること。 【解決手段】 マス部材を、スケール除去した鍛造品か
らなる筒状マス金具12で構成すると共に、筒状マス金
具12の全表面を、支持ゴム弾性体14と一体形成され
てなる被覆ゴム層で、非接着で密着被覆した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、各種のシャフトやアーム,配管
等のように、振動が伝達されて加振される中空乃至は中
実のロッド状振動体に装着されて、かかるロッド状振動
体における振動を抑制し得る筒型ダイナミックダンパ
と、その製造方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】力の伝達部材としてのシャフトやアーム等
の他、流体通路を形成する管体など、各種のロッド状部
材においては、それ自体の共振やそれを介しての振動伝
達等が問題となる場合があり、そのような振動問題に対
処する一つの方策として、ダイナミックダンパを装着す
ることが考えられる。かかるダイナミックダンパは、例
えば、特開平2−190641号公報や特公平6−37
915号公報,特開平10−132027号公報等に記
載されているように、筒形状のマス部材に支持ゴム弾性
体を固着せしめた構造とされており、マス部材をロッド
状振動体に外挿せしめて、マス部材をロッド状振動体に
対して支持ゴム弾性体で弾性支持せしめることにより、
主振動系たるロッド状振動体に対する副振動系を構成す
るようになっている。そして、このようなダイナミック
ダンパは、適当なチューニングを施すことによって、ロ
ッド状振動体における軸直角方向や軸方向の振動だけで
なく、捩り方向(周方向)の振動に対しても制振効果を
得ることが可能であると共に、万一支持ゴム弾性体が破
断してもマス部材がロッド状部材から外れて飛び出さな
いというフェイルセーフ機能を備えていることから、例
えば、自動車のドライブシャフト用のダイナミックダン
パなどへの適用が検討されている。
【0003】ところで、従来のダイナミックダンパで
は、マス部材として、一般に低コストで質量の大きい炭
素鋼等の金属材が採用されており、円筒形状のマス金具
に対して、支持ゴム弾性体を加硫接着せしめた構造とさ
れている。また、マス金具としては、鋳造品や、パイプ
材の切断品、或いは板材を巻加工したプレス成形品が、
採用されている。
【0004】ところが、鋳造品は、寸法精度が低いため
にマス質量を高精度に設定することが難しいことに加え
て、高比重材を得難く、また、製造や後処理が面倒であ
る等という問題があった。一方、パイプ材の切断品や板
材のプレス成形品は、製造が容易で寸法精度も得やすい
が、パイプ材は高価であり、また、プレス成形品も、成
形型が大型で高価格なために製造コストが高くなるとい
う問題があった。なお、製造コストを下げるために、例
えば、パイプ材の切断品や板材のプレス成形品からなる
マス金具の周囲を、支持ゴム弾性体と一体成形された被
覆ゴム層で覆うことにより、接着剤塗布などの接着処理
をしない非接着状態で、マス金具に支持ゴム弾性体を固
着せしめることも考えられるが、接着処理をしないと十
分な固着強度を得ることが難しく、現実的ではなかっ
た。即ち、マス金具と支持ゴム弾性体を非接着とする
と、大荷重の振動入力時にマス金具と支持ゴム弾性体の
界面で滑りが発生して両部材間にエアが侵入することに
より、目的とする制振効果が得られなくなるおそれがあ
り、ダイナミックダンパのロッド状部材への装着時に加
えられる軸方向荷重や、自動車のプロペラシャフトに装
着した状態下での飛石や縁石等への緩衝による軸方向衝
撃荷重などによっても、同様な問題が発生するおそれが
ある。
【0005】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、高比重で寸法精度の高いマス金具が支持ゴ
ム弾性体に対して十分な強度で固着されて、目的とする
制振効果を安定して得ることが出来ると共に、製造コス
トが抑えられる、新規な構造の筒型ダイナミックダンパ
を提供することにある。
【0006】
【解決手段】以下、このような課題を解決するために為
された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各
態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の
組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至
は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることな
く、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの
記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づ
いて認識されるものであることが理解されるべきであ
る。
【0007】すなわち、本発明の特徴とするところは、
筒形状を有するマス部材に対して支持ゴム弾性体が固着
されており、該マス部材をロッド状振動体に外挿せしめ
て、該支持ゴム弾性体により、該マス部材を該ロッド状
振動体に対して弾性支持せしめるようにした筒型ダイナ
ミックダンパにおいて、前記マス部材を、スケール除去
した鍛造品からなる筒状マス金具で構成すると共に、該
筒状マス金具の全表面を被覆する被覆ゴム層を、前記支
持ゴム弾性体と一体形成して、かかる筒状マス金具の表
面に該被覆ゴム層を非接着で密着被覆することにより、
該筒状マス金具に該支持ゴム弾性体を固着したことにあ
る。
【0008】このような本発明に従う構造とされた筒型
ダイナミックダンパにおいては、鍛造品からなる筒状マ
ス金具を採用したことにより、鋳造品等に比べて高い寸
法精度と大きな比重を得ることが出来る。しかも、鍛造
品の表面は、スケール除去によって粗面化されているこ
とから、接着処理をしなくても、筒状マス金具の表面に
被覆ゴム層を密着させるだけで、筒状マス金具と被覆ゴ
ム層の間での凹凸係合等による機械的な固着力を得るこ
とが出来る。そして、鍛造品におけるスケール除去は、
従来から鍛造品に広く行われている処理であることか
ら、特別な作業や設備が必要となることはなく、製造コ
ストの上昇を伴うこともない。
【0009】従って、かかる筒型ダイナミックダンパに
おいては、鍛造品の特徴を巧く利用して筒状マス金具に
適用することにより、筒状マス金具を、目的とする寸法
と質量でコンパクトに形成し得たのであり、また、筒状
マス金具と支持ゴム弾性体の固着強度を十分に確保しつ
つ、それら両者の接着処理を不要として、低コスト化を
実現し得たのである。
【0010】ところで、本発明において、筒状マス金具
の材質としては、各種金属材が採用可能であるが、価格
や成形性、高比重性などを考慮して、炭素鋼などの鉄系
金属材が好適に採用される。なお、筒状マス金具は、円
筒形状の他、多角筒形状なども採用可能であり、また、
筒状マス金具の表面に凹凸や貫通孔、切欠きなどを設け
て、被覆ゴム層の筒状マス金具に対する機械的な固着強
度の更なる向上を図ることも可能である。更にまた、筒
状マス金具には、内外周面にテーパを付しても良く、そ
れによって、鍛造加工性の向上等が図られ得る。
【0011】また、筒状マス金具の成形法としては、冷
間鍛造や温間鍛造も採用可能であるが、加工コストや生
産性などの点から、熱間鍛造が好適に採用される。ま
た、鍛造後のスケール除去は、鍛造後の冷却や焼なまし
によって生成する酸化皮膜を除去するものであって、例
えば、鋼粒やカットワイヤ等をショットとして用いたシ
ョットブラスト法などによって有利に実施され得る。そ
して、スケール除去によって筒状マス金具の表面は、粗
面化されることとなるが、好ましくは十点平均粗さ(R
z値)で30〜200(μm)、より好ましくはRz=
50〜100(μm)とされる。蓋し、表面粗さが小さ
過ぎると十分な固着強度を得ることが難しくなり、逆に
表面粗さが大き過ぎると加工に要する時間とコストが大
きくなるからである。
【0012】さらに、本発明において、被覆ゴム層を含
む支持ゴム弾性体の材質としては、要求特性等に応じて
各種のゴム材が採用可能であり、例えば、NRやSB
R,BRやそれらをブレンドしたゴム材が採用される。
なお、被覆ゴム層は、筒状マス金具を実質的に全面に亘
って覆うものであれば良く、例えば、被覆ゴム層や支持
ゴム弾性体の成形に際して、被覆ゴム層の成形型内の所
定位置に筒状マス金具を支持せしめるための支持部材の
当接位置等は、被覆ゴム層によって覆われていなくても
良い。また、被覆ゴム層の厚さ寸法は、特に筒状マス金
具の外周側と軸方向両側において、好ましくは0.5〜
5mm、より好ましくは1〜3mmに設定される。蓋し、被
覆ゴム層の厚さ寸法が小さ過ぎると筒状マス金具に対す
る固着力や耐久性を確保し難くなり、逆に厚さ寸法が大
き過ぎるとダンパサイズが大型化してしまうからであ
る。
【0013】また、本発明において、支持ゴム弾性体の
具体的な形状および構造は、特に限定されるものでな
く、要求される制振特性に応じて、筒状マス金具をロッ
ド状振動体に対して弾性支持せしめるものが適宜に採用
される。具体的には、本発明においては、例えば、前記
支持ゴム弾性体において、前記筒状マス金具の軸方向両
側からそれぞれ内方に傾斜して軸方向外方に延び出す一
対の筒状連結部を設けて、これら一対の筒状連結部によ
り、該筒状マス金具を前記ロッド状振動体に弾性連結せ
しめるようにした構造が採用され得る。このような筒状
連結部からなる支持ゴム弾性体を採用すれば、軸方向と
軸直角方向および捩り方向のばね比を小さく設定するこ
とが可能となると共に、ダイナミックダンパの外径寸法
を小さくすることが可能となる。また、本発明において
は、例えば、前記支持ゴム弾性体において、前記筒状マ
ス金具の軸方向中間部分から軸直角方向内方に延び出す
中央連結部を設けて、該中央連結部により、該筒状マス
金具と前記ロッド状振動体の軸直角方向対向面間を弾性
連結せしめるようにした構造が採用され得る。このよう
な中央連結部からなる支持ゴム弾性体を採用すれば、軸
方向および捩り方向に対する軸直角方向のばね比を大き
く設定することが出来ると共に、ダイナミックダンパの
軸方向寸法を小さくすることが可能となる。なお、本発
明では、支持ゴム弾性体において、上述の如き一対の筒
状連結部と中央連結部の両方を併せて採用しても良い。
【0014】さらに、本発明は、上述の如き本発明に従
う構造とされた筒型ダイナミックダンパの製造方法であ
って、所定の加硫成形型を用いて、前記支持ゴム弾性体
と前記被覆ゴム層を一体形成するに際して、前記加硫成
形型内に前記筒状マス金具を収容配置せしめて、該加硫
成形型に突設された複数の支持ピンによって、該筒状マ
ス金具の外周面と軸方向両端面を位置決め支持せしめた
状態下で、前記支持ゴム弾性体と前記被覆ゴム層を一体
形成する筒型ダイナミックダンパの製造方法も、特徴と
する。
【0015】このような本発明方法に従えば、複数の支
持ピンによって、筒状マス金具を加硫成形型内の所定位
置に少ない接触面積で位置決め指示することが出来るの
であり、それによって、筒状マス金具における被覆ゴム
層で被覆されない部分の面積を小さくして、筒状マス金
具の支持ゴム弾性体に対する接着強度を向上させること
が出来る。より好適には、各支持ピンが先細状とされ
て、筒状マス金具への接触面積の更なる向上が図られ得
る。
【0016】なお、支持ピンは、少なくとも筒状マス金
具の外周面上で周方向に三つ以上必要であり、筒状マス
金具の軸方向両端面で各一つ以上必要である。具体的に
は、例えば、筒状マス金具の外周面と軸方向両端面に向
かってそれぞれ独立して突出する先細状の支持ピンを複
数設けてなる成形型構造や、或いは、筒状マス金具の軸
方向両端部分の外周側角部において、それぞれ、外周面
から軸方向端面に跨がって延びて、筒状マス金具の外周
面と軸方向端面に当接せしめられるカギ形の支持ピン
を、筒状マス金具の周方向に三つ以上設けてなる成形型
構造などが採用され得る。また、そこにおいて、各カギ
形の支持ピンとしては、例えば、軸方向乃至は径方向に
延びる部分が、半円形断面で軸方向乃至は径方向に延び
る全体として蒲鉾形の支持ピン形状などが好適に採用さ
れる。
【0017】また、このような加硫成形型を用いて、筒
状マス金具の存在下に被覆ゴム層と支持ゴム弾性体を一
体成形するに際しては、筒状マス金具に対して接着材塗
布などの接着処理は施されないが、筒状マス金具に対す
る洗浄や脱脂などの処理は、必要に応じて為され得る。
【0018】
【発明の実施形態】以下、本発明を更に具体的に明らか
にするために、本発明の実施形態について、図面を参照
しつつ、詳細に説明する。
【0019】先ず、図1乃び図2には、本発明の一実施
形態としてのダイナミックダンパ10が示されている。
このダイナミックダンパ10は、全体として略円筒形状
を有しており、筒状マス金具としての金属マス12に対
して、支持ゴム弾性体14が固着されている。そして、
かかるダイナミックダンパ10は、ロッド状振動体とし
ての自動車のドライブシャフトに外挿されて装着される
ことにより、ドライブシャフトにおける軸直角方向と捩
り方向(周方向)の振動に対して有効な制振効果を発揮
し得るようになっている。
【0020】より詳細には、金属マス12は、厚肉の円
筒形状を有しており、特に本実施形態では、炭素鋼から
なる熱間鍛造品によって形成されている。即ち、かかる
金属マス12は、例えば、円板状乃至は円環状の加熱し
たブランクを、有底円筒形状のダイの成形キャビティに
収容配置せしめた後、パンチによって中央孔を打ち抜き
乃至は拡径して、ダイの成形キャビティに充填すること
により、型鍛造される。また、このような鍛造による成
形後、得られた成形品は、一般的な鍛造工程に従い、鍛
造調質や鍛造放冷によって冷却せしめられ、更にその
後、スケール除去されて鍛造品として完成される。
【0021】ここにおいて、スケール処理は、鍛造品の
表面に生じた酸化被膜を除去するものであり、一般に、
鋼粒やカットワイヤ等からなるショットを、空圧や遠心
力で加速して鍛造品の表面に衝突させることによって、
鍛造品の表面を研掃するものである。そして、スケール
処理を経て完成された鍛造品としての金属マス12にお
いては、その全表面の酸化被膜が除去されていると共
に、全表面に対して、ショットブラストによる粗面化が
施されている。なお、金属マス12の表面粗さは、十点
平均粗さ(Rz)で30〜200とされることが望まし
い。
【0022】そして、このようにして得られた金属マス
12には、外周面に対して被覆ゴム層としてのゴム膜1
8が密着状態で固着されている。かかるゴム膜18は、
全体として略一定の肉厚で金属マス12を被覆する被覆
形状とされており、好ましくは0.5〜5mm、より好ま
しくは1〜3mmをの肉厚で形成されている。そして、金
属マス12の軸方向両側端部の外周縁部において、この
ゴム膜18に対して支持ゴム弾性体14が一体形成され
ている。支持ゴム弾性体14は、金属マス12の軸方向
両端面から、それぞれ軸方向外方に延びる一対の弾性支
持部20,20によって構成されている。各弾性支持部
20は、全体として略円筒形状を呈しており、金属マス
12の軸方向一方の端面から軸方向外方に行くに従って
次第に小径化するテーパ筒状部22と、テーパ筒状部2
2の軸方向外方端部から更に軸方向外方に向かって略一
定の内外形寸法で延び出す円筒形状の取付筒部24を備
えている。そして、取付筒部24の外周面には、周方向
に連続して延びる締結バンド装着用の凹溝26が形成さ
れている。
【0023】上述の如き構造とされたダイナミックダン
パ10は、図示しないドライブシャフトに外挿状態で装
着されるようになっているが、取付筒部24の内径寸法
が、装着すべきドライブシャフトの外形寸法よりも僅か
に小さくされていることから、該取付筒部24の内孔に
対してドライブシャフトが圧入されることにより、取付
筒部24の内周面が取付筒部24の弾性に基づいてドラ
イブシャフトの外周面に対して密着状態とされるように
なっている。なお、取付筒部に設けられた凹溝26に対
して、金属等の硬質材で形成された図示しない締結バン
ド等を巻いて締めつけることにより、取付筒部24をド
ライブシャフトに対して、軸方向及び周方向に移動不能
に強固に固定することが出来るようになっている。
【0024】このような装着状態下、金属マス12が、
ドライブシャフトの径方向外方に所定距離を隔てて略同
一軸心上に位置せしめられると共に、該金属マス12
が、一対の弾性支持部20,20によって、ドライブシ
ャフトに対して、弾性的に連結支持せしめられて、主振
動系たるドライブシャフトに対する副振動系を構成し、
ドライブシャフトの振動を吸収,低減するようになって
いる。ここにおいて、かかる構造のダイナミックダンパ
10においては、軸方向と軸直角方向および捩り方向の
ばね比が小さく設定されていると共に、ダイナミックダ
ンパ10の外径寸法が小さくされている。
【0025】さらに、本実施形態のダイナミックダンパ
10においては、ゴム膜18と支持ゴム弾性体14が、
一体的なゴム弾性体の加硫成形品によって形成されてい
るのであり、ゴム弾性体の加硫成形と同時に金属マス1
2がゴム弾性体の内部に埋設状態で配設されていると共
に、ゴム弾性体が金属マス12に固着されている。
【0026】すなわち、図4及び図5に示されているよ
うに、上述の如き熱間鍛造によって得られた金属マス1
2を、ゴム膜18及び支持ゴム弾性体14の成形型28
内にセットし、その後、該成形型28内に所定のゴム材
料を射出等で充填し、加硫処理を施すことによって、ゴ
ム膜18及び支持ゴム弾性体14が有利に形成される。
【0027】より具体的には、成形型28は、互いに型
合わせされる上金型30及び下金型32から構成されて
おり、それら金型30,32の型合わせ面間に、ゴム膜
18及び支持ゴム弾性体14の形状に対応した成形キャ
ビティ34が画成されるようになっている。なお、成形
キャビティ34は、ゴム膜18の外形形状に対応する成
形キャビティ34aと、弾性支持部20,20の外形形
状に対応する成形キャビティ34bが互いに接続された
単一の成形キャビティ構造をもって形成されている。ま
た、下金型32の中央部分には、ゴム膜18及び一対の
弾性支持部20,20の内周面に対応するキャビティ成
形面を形成するための中央凸部36が立設形成されてい
る。さらに、下金型32には、成形キャビティ34内に
ゴム材料を充填するためのゲートとしての射出孔38が
設けられており、この射出孔38を通って、ゴム材料が
キャビティ34内に供給、充填されるようになってい
る。
【0028】これら上下金型30,32を用いたゴム膜
18及び支持ゴム弾性体14の成形に際しては、その成
形キャビティ34に対して別途形成した金属マス12を
成形キャビティ34におけるゴム膜18の成形キャビテ
ィ34aの中央部分に同軸的に位置決めセットする必要
があるが、ゴム膜18の成形キャビティ34aの軸方向
両端部分において、それぞれ、外周隅部から所定の軸方
向寸法をもって径方向内方に突出する支持ピンとしての
支持突起40が、周方向に略等間隔に8つ形成されてお
り、これらの支持突起40によってマス金具12が径方
向で位置決めされるようになっている。一方、それら8
つの支持突起40のうち、径方向で対向位置する一対の
支持突起40,40のうち、周方向で互いに隣接位置す
る2組の一対の支持突起40,40,40,40におい
ては、図6に示されているように、各支持突起40にお
ける軸方向外方端部の外周面に略半月板状の先端突部4
2が一体形成されている。即ち、成形キャビティの軸方
向各端面にそれぞれ突出形成された4つの先端突部42
によって、金属マス12が軸方向で位置決め保持される
ようになっている。なお、上記成形工程において、金属
マス12には、予め、必要に応じて、洗浄や脱脂などの
処理が施される。
【0029】なお、図5及び図6から明らかな如く、各
支持突起40は、突出端に向かうに従って次第に突出
幅、即ち、周方向長さが短くなる先細状とされており、
半円形断面で軸方向に延びる蒲鉾形状を有して構成され
ている。これにより金属マス12を成形型28内の所定
位置に少ない接触面積で位置決め支持することが可能と
なって、金属マス12の表面が広い範囲に亘って、ゴム
膜18で被覆されるようになっている。具体的には、図
2及び図3に示されているように、ゴム膜18で覆蓋さ
れた金属マス12は、その軸方向両側端部の外周縁部の
支持突起40に対応する位置においてのみ、外部に露呈
されている。即ち、金属マス12の軸方向両側端部の外
周縁部において、周方向に等間隔で離間した8ヶ所で、
半円形断面の切欠部が形成されている一方、金属マス1
2の軸方向両側端面で、径方向内方に向かって半円形状
で突出する切欠部21が周方向に相互に離間した4ヶ所
に形成されている。
【0030】このようにして得られた一体加硫成形品と
してのダイナミックダンパ10においては、ゴム膜18
と支持ゴム弾性体14が単一のゴム弾性体として形成さ
れているのであり、かかるゴム弾性体の加硫成形と同時
に金属マス12がゴム弾性体の内部に埋設状態で配設さ
れて、一体的に組み込まれている。換言すれば、金属マ
ス12の外表面の略全面がゴム膜18で被覆されてい
る。しかも、ゴム膜18が、加硫成形時におけるゴム材
料の成形型への充填圧と、かかるゴム材料の加硫時の収
縮作用によって、金属マスの表面に対して密着されてい
る。
【0031】特に、本実施形態においては、金属マス1
2が熱間鍛造品によって構成されていることから、金属
マス12の表面が、ショットブラストによって粗面化さ
れており、その粗面化された表面に沿ってゴム膜18が
密着される。これにより、ミクロ的にみれば、金属マス
12の粗面化された表面とゴム膜18とが凹凸係合して
機械的に係合した構造とされている。
【0032】従って、上述の如き構造とされた本実施形
態のダイナミックダンパ10においては、ゴム膜18及
び支持ゴム弾性体14の加硫成形の際に、金属マス12
に対する接着処理が不要となると共に、金属マス12と
ゴム膜18の十分な固着強度が発揮され得る。しかも、
接着処理工程の廃止により、製造コストの低減が図られ
得ると共に、生産性の向上も達成され得る。
【0033】それ故、大きな振動荷重の入力にも耐える
耐荷重性と耐久性が確保され得て、目的とする制振効果
が安定して発揮され得る。例えば、軸直角方向の過大な
振動荷重や、軸方向の装着時の荷重、飛石等による軸方
向衝撃荷重等が入力されえた場合であっても、ゴム膜1
8の金属マス12に対する強固な固着性が発揮得るので
あり、ゴム膜18と金属マス12の界面での滑りや界面
へのエアの入り込みも防止され得て、所期の制振効果を
安定して発揮することが可能となる。
【0034】また、金属マス12が鍛造品によって構成
されていることから、金属マス12の寸法精度が確保さ
れ得ると共に、金属マス12の質量設定も高精度に行う
ことが可能となって、目的とする制振効果が安定して発
揮される。
【0035】次に、図7及び図8には、本発明の第二の
実施形態としてのダイナミックダンパ50が示されてい
る。なお、本実施形態において、第一の実施形態と同様
な構造とされた部材および部位については、それぞれ、
図中に、第一の実施形態と同一の符号を付することによ
り、それらの詳細な説明を省略する。
【0036】かかるダイナミックダンパ50は、FF型
自動車のドライブシャフトに装着されて、ドライブシャ
フトにおける曲げ方向(軸直角方向)と周方向の振動を
抑制する動的吸振器として機能するものであって、前記
実施形態と同様、ドライブシャフトに外挿固定され支持
ゴム弾性体14に対して金属マス12が弾性的に連結支
持されてなる構造とされている。
【0037】具体的には、支持ゴム弾性体14は、小径
円筒形状のボス部52と、該ボス部52から径方向外方
に延びる連結部54によって構成されている。ボス部5
2は、金属マス12の内方に離間して同一中心軸上に配
設されており、金属マス12の表面を被覆するゴム膜1
8に対する対向面間には、それらの対向面間に跨って延
びる6つの連結部54が周方向に等間隔に離間して介在
されている。各連結部54は、ゴム弾性体によってボス
部52およびゴム膜18と一体的に形成されており、こ
れら連結部54によって、金属マス12がボス部52に
弾性的に連結されている。より具体的には、連結部54
は、径方向に直線的に延びる6本の連結脚部56と、周
方向に隣接位置する連結脚部56を相互に連結し、それ
ら連結脚部56,56間の窓状開口をそれぞれ閉塞する
ように形成された薄肉平板形状を有する6つの連結板部
58によって構成されている。なお、連結板部58は、
金属マス12の軸方向略中央部分を周方向に延びるよう
に形成されている一方、各連結部54は、連結板部58
から軸方向の何れか一方の側に向かって周方向で交互に
突出する形状をもって構成されている。これにより、連
結部54において、金属マス12の中心軸回りの動バラ
ンスが確保されるようになっている。
【0038】一方、ボス部52は、装着すべきドライブ
シャフトの外径寸法よりも僅かに小さな内径寸法を有し
ており、該ボス部52の内孔60に対してドライブシャ
フトが圧入されることにより、ボス部52の内周面が、
ボス部52の弾性に基づいて、ドライブシャフトの外周
面に対して密着状態で取付られるようになっている。な
お、ボス部52におけるドライブシャフトへの外挿先端
部となる軸方向一方(図7中、左方)の開口端部の内周
面には、ドライブシャフトへの外挿作業を容易とするた
めに、開口部側に向かって拡開する僅かなテーパ面62
が形成されている。また一方、テーパ面62が付された
側と反対側の軸方向端部(図7、右方)の近くには、外
周面に開口して周方向に連続して延びる環状の凹溝26
が形成されている。
【0039】さらに、ボス部52の径方向外方に位置す
る金属マス12は、全体として大径円筒形状を有してい
ると共に、軸方向長さがボス部52よりも短くされてい
る。これにより、金属マス12は、ボス部52に形成さ
れた凹溝26の外周面を覆わないように、ボス部52上
で、軸方向一方の側(図7中、左方)に偏倚して配設さ
れており、それによって、凹溝26への締付ベルトの取
付が容易とされる。
【0040】そして、ボス部52がドライブシャフトに
外挿されて、ボス部52の内周面がドライブシャフトの
外周面に密着されることによって、ダイナミックダンパ
50がドライブシャフトに固定的に装着される。かかる
装着状態下、金属マス12が支持ゴム弾性体14によ
り、ドライブシャフトに対して弾性支持されることによ
って、主振動系たるドライブシャフトに対する副振動系
を構成するようになっている。そして、金属マス12の
質量及び/又は支持ゴム弾性体のばね定数を適当に設定
することによって、目的とする周波数域の振動に対して
防振効果を発揮し得るようにチューニングされる。
【0041】なお、本実施形態の金属マス12は、図9
及び図10に示されているように、一枚の平板形状の板
金具を略一定の曲率で曲げて巻き成形することによって
形成されており、互いに周方向に対向位置せしめられた
長手方向両側端部64,64が、互いに固着されること
なく、僅かな隙間を隔てて対向位置せしめられている。
更にまた、金属マス12には、軸方向の中央部分におい
て、円周方向の略一定の間隔で複数個(本実施形態で
は、8個)の貫通孔66がそれぞれ径方向(板圧方向)
に貫通して形成されている。
【0042】ところで、このような金属マス12を形成
する板状金具は、例えば、熱間又は冷間成形されたの圧
延鋼板をプレス成形機によって打ち抜き成形することに
よって、有利に形成される。例えば、量産性に優れた順
送りプレスによって形成された板状金具が好適に採用さ
れ得る。そしてこのようにして得られた板状金具は、丸
め型を用いたプレス加工や、絞り加工、ロール曲げ加
工、引き抜き加工等の公知の巻成形によって略一定の曲
率で長手方向に丸められることによって、目的とする円
筒形状の金属マス12とされる
【0043】さらに、本実施形態における金属マス12
は、上述の如き冷間又は熱間での巻成形の際に生ぜしめ
られた残留応力を除去する目的で、焼きなましに付され
ることとなり、その後スケール処理される。従って、金
属マス12の表面は、前記第一の実施形態と同様、ショ
ットブラスト等によって粗面化が施されており、十点平
均粗さ(Rz)で30〜200の表面粗さを有するよう
にされている。
【0044】更にまた、このような構造とされた金属マ
ス12は、その全表面に亘って被覆ゴム層としてのゴム
膜18が、略一定の肉厚で形成されており、金属マスの
全表面に対して非接着状態で密接されている。なお、金
属マス12における周方向対向面64,64の隙間に
も、ゴム膜18が充填されてされている。また、各貫通
孔66,66にもゴム膜18が充填されており、この貫
通孔66に充填されたゴム膜18によって、金属マス1
2の内周面を被覆するゴム膜18と、外周面を被覆する
ゴム膜18が一体的に連結されており、ゴム膜18の全
体が、金属マス12に対して強固に固着されている。
【0045】要するに、本実施形態においては、ボス部
52と被覆ゴム層18および連結部54が、一体的なゴ
ム弾性体の加硫成形品として形成されているのであり、
かかるゴム弾性体の加硫成形と同時に、金属マス12が
該ゴム弾性体の内部に埋設状態で配設されて、一体的に
組み込まれている。
【0046】ここにおいて、かかるゴム弾性体の加硫成
形は、例えば、図11に示されているように、成形型6
8として互いに型合わせされる上金型30と下金型32
を用い、それら金型30,32の型合わせ面間に画成さ
れたゴム弾性体の成形キャビティ70に対して、上述の
如くして得られた金属マス12をセットし、その後、成
形キャビティ70に対してゲートとしての射出孔38を
通じて所定のゴム材料を供給、充填することによってゴ
ム弾性体を成形し、さらに、公知の加硫処理を施すこと
によって、有利に行われる。なお、成形キャビティ70
は、ボス部52の成形キャビティ72aと、連結部54
の成形キャビティ72bおよびゴム膜18の成形キャビ
ティ72cが互いに接続された単一の成形キャビティ構
造をもって形成されている。
【0047】このような成形型68を用いてゴム弾性体
を成形するに際しては、成形キャビティ70内の中央部
分に、金属マス12を同軸的に位置決めセットする必要
があり、かかる位置決めのために、ゴム膜18の成形キ
ャビティにおいて、軸方向両端部分から、それぞれ外周
隅部から内方に突出する支持突起40が、周方向に等間
隔で3つ以上(本実施形態では、8つ)形成されてお
り、これら支持突起40によって、金属マス12が径方
向で位置決めされる。また、前記第一の実施形態と同
様、径方向に対向位置する2組の一対の支持突起40,
40,40,40の軸方向外方端部において径方向内方
に向かって突出形成された4つの先端突部42,42,
42,42によって、金属マス12が軸方向で位置決め
されて、以て、キャビティ70の略中央部分に金属マス
12が位置決め保持されるようになっている。ここにお
いて、各支持突起70は、図6に示された第一の実施形
態における支持突起40と同様の形状とされており少な
い接触接触面積で金属マス12を保持することが可能と
なって、第一の実施形態と同様の効果を発揮する。
【0048】このようにして得られた一体加硫成形品と
してのダイナミックダンパ50においては、前記第一の
実施形態と同様、ゴム膜18とボス部52および連結部
54が単一のゴム弾性体として形成されているのであ
り、かかるゴム弾性体の加硫成形と同時に金属マス12
がゴム弾性体の内部に埋設状態で配設されて、一体的に
組み込まれいるのである。即ち、金属マス12の外表面
の略全面がゴム膜18で被覆されているのである。しか
も、ゴム膜18が、加硫成形時におけるゴム材料の成形
型への充填圧と、かかるゴム材料の加硫時の収縮作用に
よって、金属マスの表面に対して密着されている。そし
て、金属マス12の表面が、スケール処理によって全体
に亘って粗面化されていることから、ゴム膜18と金属
マス12の接触界面が凹凸係合して、機械的に強固に係
合されている。これにより、ゴム膜18と金属マス12
の接触強度が十分に増大せしめられる。それ故、本実施
形態のダイナミックダンパ50は、第一の実施形態と同
様な効果を何れも有利に発揮し得る。
【0049】さらに、本実施形態においては、連結部5
4によって、軸方向および捩り方向に対する軸直角方向
のばね比を大きく設定することが出来ると共に、ダイナ
ミックダンパの軸方向寸法を小さくすることが可能とな
る。
【0050】以上、本発明の実施形態について説明して
きたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、か
かる実施形態における具体的な記載によって、何等、限
定的に解釈されるものでない。
【0051】例えば、ドライブシャフトに小径部と大径
部を設けて、それら大径部および小径部により形成され
る段差面によってダイナミックダンパの装着位置を位置
決めすることも可能である。
【0052】また、ダイナミックダンパの成形型の構造
は、複数の支持ピンによってマス金具を位置決め保持す
るものであれば、特に限定されるものではなく、例え
ば、径方向に型開きするように構成された成形型も採用
可能である。
【0053】また、本発明は、軸方向に所定距離を隔て
て離間して配設された2つの円筒形状のマス部を備え、
各マス部の軸方向両側に設けた弾性支持部の一方におい
て、相互に一体的に連結せしめられた構造を有する、所
謂ダブルマスタイプのダイナミックダンパに対しても、
適用可能である
【0054】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施形態が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内の含まれるものであることは、
言うまでもない。
【発明の効果】
【0055】上述の説明から明らかなように、本発明に
従う構造とされたダイナミックダンパにおいては、マス
部材がスケール除去した鍛造品からなる筒状マス金具に
よって構成されていることから、高比重で寸法精度の高
いマス金具を得ることができることに加えて、スケール
除去によって粗面化された筒状マス金具の表面に対して
被覆ゴム層を密着させるだけで、筒状マス金具と被覆ゴ
ムとの固着強度を、それら対向面間での機械的な凹凸係
合によって得ることが可能と成ると共に、接着処理が不
要となって、製造コストの低減化が図られ得る。
【0056】さらに、本発明に従うダイナミックダンパ
の製造方法においては、所定の成形型を用いて支持ゴム
弾性体と被覆ゴム層を一体成形するに際して、該成形型
に突設された複数の支持ピンよって、筒状マス金具を成
形型内に位置決め保持することが可能となることから、
支持ピンと筒状マス金具の接触面積が小さくされて、筒
状マス金具の被覆ゴム層による被覆面積を大きく設定す
ることが可能となって、筒状マス金具の支持ゴム弾性体
に対する固着強度の更なる向上が図られ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としてのダイナミック
ダンパを示す縦断面であって、図2におけるI−I断面
に相当する図である。
【図2】図1に示すダイナミックダンパの右側端面図で
ある。
【図3】図1に示すダイナミックダンパの主部拡大図で
ある。
【図4】図1に示すダイナミックダンパを製造するため
の成形型の縦断面図である。
【図5】図4におけるV−V断面図である。
【図6】図4に示すAにおける要部拡大図である。
【図7】本発明の第二の実施形態としてのダイナミック
ダンパを示す縦断面図であって、図8におけるVII-VII
断面に相当する図である。
【図8】図7に示すダイナミックダンパの右側端面図で
ある。
【図9】図7に示すダイナミックダンパに用いられる金
属マスの横断面図である。
【図10】図9におけるX−X断面図である。
【図11】図7に示すダイナミックダンパを製造するた
めの成形型の縦断面図である。
【符号の説明】
10,50 ダイナミックダンパ 12 金属マス 14 支持ゴム弾性体 18 ゴム膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒形状を有するマス部材に対して支持ゴ
    ム弾性体が固着されており、該マス部材をロッド状振動
    体に外挿せしめて、該支持ゴム弾性体により、該マス部
    材を該ロッド状振動体に対して弾性支持せしめるように
    した筒型ダイナミックダンパにおいて、 前記マス部材を、スケール除去した鍛造品からなる筒状
    マス金具で構成すると共に、該筒状マス金具の全表面を
    被覆する被覆ゴム層を、前記支持ゴム弾性体と一体形成
    して、かかる筒状マス金具の表面に該被覆ゴム層を非接
    着で密着被覆することにより、該筒状マス金具に該支持
    ゴム弾性体を固着したことを特徴とする筒型ダイナミッ
    クダンパ。
  2. 【請求項2】 前記筒状マス金具の表面における十点平
    均粗さが、Rz:30〜200である請求項1に記載の
    筒型ダイナミックダンパ。
  3. 【請求項3】 前記支持ゴム弾性体において、前記筒状
    マス金具の軸方向両側からそれぞれ内方に傾斜して軸方
    向外方に延び出す一対の筒状連結部を設けて、これら一
    対の筒状連結部により、該筒状マス金具を前記ロッド状
    振動体に弾性連結せしめるようにした請求項1又は2に
    記載の筒型ダイナミックダンパ。
  4. 【請求項4】 前記支持ゴム弾性体において、前記筒状
    マス金具の軸方向中間部分から軸直角方向内方に延び出
    す中央連結部を設けて、該中央連結部により、該筒状マ
    ス金具と前記ロッド状振動体の軸直角方向対向面間を弾
    性連結せしめるようにした請求項1乃至3の何れかに記
    載の筒型ダイナミックダンパ。
  5. 【請求項5】 所定の加硫成形型を用いて、前記支持ゴ
    ム弾性体と前記被覆ゴム層を一体成形するに際して、前
    記加硫成形型内に前記筒状マス金具を収容配置せしめ
    て、該加硫成形型に突設された複数の支持ピンによっ
    て、該筒状マス金具の外周面と軸方向両端面を位置決め
    支持せしめた状態下で、前記支持ゴム弾性体と前記被覆
    ゴム層を一体成形することを特徴とする請求項1乃至4
    の何れかに記載の筒型ダイナミックダンパの製造方法。
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