JP4157060B2 - 筒状ダイナミックダンパ - Google Patents

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Description

本発明は、ダイナミックダンパに係り、特に、自動車のボディ等において配設されるパイプの中に挿入されて用いられる、筒状のダイナミックダンパに関するものである。
従来から、自動車においては、各種の防振装置が用いられており、その中でも、パワーユニット等から発生する振動によって、ボディに取り付けられた各種の機構部品が振動してしまうことを軽減するために、その振動を吸収し、抑制するダイナミックダンパが、好適に用いられてきている。
そして、そのようなダイナミックダンパの一つとして、自動車の動力伝達系で用いられるドライブシャフトにおいて、エンジン等のパワーユニット系で発生する振動により車体が振動してしまうことを防止するためにダイナミックダンパーを取り付けた構造が、採用されている。例えば、特開平5−149386号公報(特許文献1)には、中空構造とされたドライブシャフトの中空孔内に、その内周面に対して所定間隙を隔ててダンパマスを同軸的に配設し、該ダンパマスの軸方向両端部に一対の支持ゴム弾性体を固着して、それら一対の支持ゴム弾性体によってダンパマスをドライブシャフトに対して連結し、弾性支持せしめた構造のものが、明らかにされている。
さらに、特開2002−235803号公報(特許文献2)においては、自動車のFR車や4WD車等に使用される動力伝達系の一部を構成する推進軸(プロペラシャフト)内に、曲げ共振を低減するために圧入されるダイナミックダンパーとして、樹脂製のアウターパイプ内にインナーパイプを配置し、それらをマウントゴムによって弾性的に連結せしめたものを、プロペラシャフトに固定される樹脂製の取付パイプ内に圧入して固定し、取付パイプの軸心部に配置されるように、インナーパイプ内にインナーウエイトを圧入した構成のものが示されている。更に、特開2003−97633号公報(特許文献3)においては、特許文献2のものと同様に、プロペラシャフト内に取り付けられるダイナミックダンパとして、アウターパイプの軸心にインナーウエイトを配置して、該インナーウエイトの胴部に形成された環状の凹部に、アウターパイプとインナーウエイトとの間に介在せしめられたマウントラバーを嵌入することによって、それらアウターパイプとインナーウエイトとを弾性的に連結した構造のものが、明らかにされている。
また、近年においては、より快適な乗り心地を達成するために、従来は防振装置が取り付けられていない機構部品に対しても、ダイナミックダンパを用いて振動を吸収、抑制するようになってきており、例えば、座席(シート)に取り付けられるパイプの中にダイナミックダンパを圧入することによって、車体側から伝達される振動を吸収して、座席が共振しないようにする等の工夫が要請されてきている。
しかしながら、そのような個所にダイナミックダンパを取り付ける場合にあっても、前述した特許文献1〜3に示される如きダイナミックダンパは、各種の問題を内在するものであった。
例えば、特許文献1に記載のもののように、ダイナミックダンパのパイプ内への取り付けが、ダンパマスの両端に固着された支持ゴム弾性体における取付部を介して、パイプの中空孔内に、圧入等によって直接に装着せしめる方式にて、行なわれる場合には、そのような支持ゴム弾性体の取付部とダンパマスとの位置関係が固定されていないため、パイプ内への圧入時等に加えられる力により、支持ゴム弾性体が変形してしまうことによって、その長さが変化して、ダンパマスと支持ゴム弾性体とが所定の位置関係に配置されなくなってしまう問題を生じ、その結果、ダイナミックダンパのダンパ特性が変化してしまう等という問題を内在するものであった。
また、特許文献2や特許文献3に記載のものにおいては、その形状のまま小型化を行なった場合においても、充分な防振性能を得るために必要なインナーウエイトの大きさやマウントゴムの厚みを確保することが困難である問題を内在している。加えて、インナーウエイトとアウターパイプとを弾性的に連結するマウントラバーが、それらの軸方向略中央部位においてのみ連結されている構造であるため、インナーウエイトがその軸方向中央部を中心とした振れ乃至はこじり方向に振動することがあり、その場合に、インナーウエイトとアウターパイプとが衝突して、異音が発生する恐れを内在するものであった。更に、特許文献2においては、インナーパイプとアウターパイプとをゴム弾性体で連結した組付体を二組連結したものにインナーウエイトを圧入して、前記振れ乃至はこじり方向の動きを抑制するものが明らかにされているが、そのようなものにあっては、構造が複雑となり、生産性の悪化やコストの上昇等の問題を惹起させるものであった。
特開平5−149386号公報 特開2002−235803号公報 特開2003−97633号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、パイプの中に挿入しても、形状やダンパ特性が変化してしまう恐れのない筒状ダイナミックダンパを提供することにある。
そして、本発明にあっては、そのような技術的課題の解決のために、パイプ内に挿入、固定されて、該パイプの振動の低減を図る筒状のダイナミックダンパにして、両端の筒状部とそれら筒状部を連結する連結部とからなり、前記パイプの内周面に固定される、剛性を有する筒状保持部材と、該筒状保持部材内において軸方向に位置するように、両端において支持せしめられる長手のマス部材と、該マス部材の両端部と前記筒状保持部材における両端の筒状部との対応するもの同士の間を、それぞれ、弾性的に連結して、該マス部材をその両端においてのみ支持する両端のゴム弾性体とを、有することを特徴とする筒状ダイナミックダンパを、その要旨とするものである。
また、かかる課題を解決する本発明に従う筒状ダイナミックダンパによれば、前記ゴム弾性体は、前記マス部材の対応する端部から所定距離を隔てて位置せしめられて、前記筒状保持部材の対応する筒状部の内周面に固着された円盤状の支持部と、該支持部と該マス部材の対応する端部とを接続する接続部とを有して、構成されることとなる。
さらに、本発明にあっては、前記筒状保持部材は、前記両端の筒状部を軸対称の二つの前記連結部にて連結せしめることによって、一体的に構成されていると共に、該二つの連結部の周方向の間が、大きく開口する窓部として形成されている筒状ダイナミックダンパをも、その特徴とするものである。
更にまた、かかる本発明に従う筒状ダイナミックダンパの別の望ましい態様の一つによれば、前記筒状保持部材は、その両端の筒状部の外周面上に、所定厚さのゴム弾性体層を、それぞれ一体的に有して形成されることとなる。
このように、本発明に従う筒型ダイナミックダンパによれば、剛性を有する筒状保持部材内において、長手のマス部材が、ゴム弾性体を介して弾性的に連結、支持されているところから、かかる筒状ダイナミックダンパをパイプ内に挿入した際に加えられる圧力によって、ゴム弾性体が変形するようなことがなく、従って、マス部材とゴム弾性体との間の距離が変化して、それらマス部材とゴム弾性体の位置関係が変化する恐れが全くないために、筒状ダイナミックダンパによるダンパ特性が安定して発揮されることとなるのである。
しかも、そのような筒状ダイナミックダンパにあっては、マス部材が、その両端部において、筒状保持部材の対向する両端部に対して、それぞれ連結されて、支持されているところから、ダンパ特性の変化を顧慮することなく、筒状ダイナミックダンパを小型化することが容易に可能となる他、マス部材の軸方向中央部を中心とした振れ乃至はこじり方向に振動が加わった場合にあっても、マス部材に前記振れ乃至はこじり方向の動きが発生せず、マス部材の端部と筒状保持部材の内周面とが衝突してしまう恐れも、そしてそれに伴なう異音発生の問題も、効果的に解消されることとなる。
また、かかる本発明に従う筒状ダイナミックダンパによれば、マス部材と筒状保持部材とを連結するゴム弾性体が、筒状保持部材の筒状部の内周面に固着された円盤状の支持部と、それとマス部材の端部とを接続する接続部とから、構成されているところから、かかる構造とされた筒状ダイナミックダンパに対して、筒状保持部材の軸直角方向、換言すれば、マス部材の軸直角方向に対して振動が入力した際に、上記した接続部においてゴム弾性体が剪断方向に変形することとなり、以て柔らかなバネ特性が発揮され得ることによって、低周波振動に対して効果的なダンパ特性を発揮し得るのである。加えて、円盤状の支持部の径を大きくすることによって、ゴム弾性体のバネ特性に影響を与えることなく、マス部材の外周面と筒状保持部材の内周面との間の距離を大きくすることが出来るところから、マス部材と筒状保持部材の内面とが衝突してしまう恐れも、効果的に回避され得ることとなる。
さらに、このような本発明に従う筒状ダイナミックダンパにあっては、筒状保持部材が、その軸方向両端に設けられた筒状部を軸対称の二つの連結部によって連結せしめて、それら二つの連結部の周方向の間に、二つの窓部が大きく開口するように形成されているところから、筒状保持部材の軸方向の強度を確保しつつ、軽量化することが可能となると共に、かかる大きく開口された窓部を通じて、それら筒状保持部材とマス部材とを連結するゴム弾性体の外形を形成する成形キャビティを有した加硫金型を、筒状保持部材内に挿入し、筒状保持部材とマス部材とがそれぞれ所定の位置となるように、かかる金型の所定の位置にセットした後、ゴム弾性体を形成するゴム材料を金型の成形キャビティ内に充填し、筒状保持部材やマス部材と一体加硫成形を行うことによって、所定の形状とされた、筒状保持部材とマス部材とを一体的に連結するゴム弾性体を形成することが可能となるのである。
更にまた、本発明に従う筒状ダイナミックダンパの他の別の望ましい態様の一つによれば、筒状保持部材の外周面に、所定厚さのゴム弾性体層が形成されているところから、かかる筒状ダイナミックダンパがパイプ内に挿入された際に、該ゴム弾性体層を介してパイプと接触し、該接触部においてパイプ内面に弾性的に押圧されて、固定されるようになると共に、パイプ内に挿入する際に必要な力が、そのようなゴム弾性体層を圧縮変形せしめて、ゴム弾性体層とパイプ内周面との間に発生する摩擦力に対向し得る程度の小さな力のみで済むため、剛性を有する筒状保持部材を、挿入するパイプの内径に挿入可能な大きさまで圧縮変形するような過大な圧力で押入する必要がなく、それ故に、筒状保持部材が、パイプ内に圧入する際の圧力で変形する恐れを有効に回避することが出来る。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1には、本発明に従う筒状ダイナミックダンパ10が、その正面図の形態において示されており、また図2には、その平面形態が示され、更に図3においては、かかる筒状ダイナミックダンパ10の軸方向中央部位において軸直角方向に切断した断面図が、示されている。そして、それらの図からも明らかなように、筒状ダイナミックダンパ10は、筒状保持部材たる外筒金具12と、該外筒金具12内に配置された、円柱形状を呈するマス金具14とが、その軸方向の対応する両端部において、ゴム弾性体16による一体的な加硫接着により、弾性的に連結されて、構成されているのである。
より詳細には、外筒金具12は、剛性を有する金属筒体から形成されたものであって、全体として略円筒形状を呈しており、そこでは、その外筒金具12の筒壁の一部が、図1や図2に示されるように、軸対称の両側中央部位において大きく切り欠かれることによって、窓部18,18が、それぞれ形成されている。そして、そのような窓部18,18によって、外筒金具12の軸方向両端部には、その内周面にゴム弾性体16が加硫接着される筒状部20,20が、それぞれ形成され、更にそれら筒状部20,20を連結するように、窓部18,18間において軸対称に位置する、外筒金具12の筒壁の切り欠き残部が、それぞれ連結部22,22として、形成されているのである。なお、筒状部20は、外筒金具12において窓部18が設けられている箇所、ここでは連結部22の径よりも僅かに小径となるように縮径されて、形成されている。
一方、そのような外筒金具12内において、その軸方向に配置せしめられるマス金具14は、金属材料等にて形成された中実の長手の円柱形状とされ、その大きさは、外筒金具12内で変位可能なように、外筒金具12の全長よりも短くされると共に、その内径よりも所定寸法だけ小さい外径とされている。
そして、それら外筒金具12とマス金具14とを連結するゴム弾性体16は、図4に示される断面図の如く、外筒金具12の端部に形成された筒状部20の内周面に固着される円盤状の支持部24と、該支持部22の円盤状の中央部位から延出して、マス金具14の対応する端部に固着される接続部26とから構成され、また該接続部26は、マス金具14の軸方向端面に接続されていると共に、かかるマス金具14の端面から外周面に回り込んで、薄肉のゴム層28を形成している。さらに、外筒金具12の両端の筒状部20の外周面には、内側のゴム弾性体16からゴム弾性体材料が回り込み、その全周に亘って、ゴム弾性体16と一体的に、突起30が、周方向に連続的に形成されている。なお、そのような突起30の外径は、外筒金具12における連結部22の外径よりも、僅かに大きくされている。また、このようなゴム弾性体16は、公知の各種のゴム材料の中から、目的とする防振性能に応じて適宜に選択された材料を用いて、形成され得るものであり、更に、その加硫成形の際に用いられる加硫剤や加硫促進剤等も、公知の各種のものが必要に応じて使用されることとなる。
ところで、このような筒状ダイナミックダンパ10は、例えば、以下のような手順によって製作されることとなる。先ず、所定の金属筒体を加工して、窓部18が形成された外筒金具12と、マス金具14とをそれぞれ用意し、それらを、ゴム弾性体16を与える成形キャビティを有する加硫金型の所定の位置にセットする。このとき、金型の一部は、外筒金具12に設けられた窓部18を通じて、外筒金具12内に入り込み、外筒金具12内にセットされたマス金具14の端部と、外筒金具12の筒状部20の内周面とが、ゴム弾性体16を成形する成形キャビティ内の所定の位置に現れるようにセットされている。そして、かかる成形キャビティ内にゴム材料を充填して、一体加硫成形を行った後、その得られた一体加硫成形品を金型から離型することによって、目的とする製品、即ち外筒金具12とマス金具14のそれぞれの対応する端部に、ゴム弾性体16が一体的に加硫接着されて、それら外筒金具12とマス金具14とが連結、弾性的に支持せしめられ、更に外筒金具12の両端部の外周面において、その全周に亘って形成されたゴム突起30が、ゴム弾性体16と一体的に形成された構造の、筒状ダイナミックダンパ10が得られるのである。
そして、このようにして得られた筒状ダイナミックダンパ10を、目的とする振動の吸収乃至は抑制を行なうパイプ内に挿入するに際しては、筒状ダイナミックダンパ10の一方の端部から、その外筒金具12の外周面に形成されたフランジ状のゴム突起30を、挿入するパイプの内径に対応する大きさになるように圧縮変形させてパイプ内に押入せしめるのである。その際、外筒金具12の一方の端部側の筒状部20を押圧することによって、筒状ダイナミックダンパ10が、パイプ内の目的の位置まで移動させられる。このようにして、筒状ダイナミックダンパ10は、その両端部の外周面に形成されたゴム製の突起30が、取り付けられるパイプの内周面と外筒金具12の外周面との間で狭圧されることによって、パイプ内の任意の位置に固定されることとなる。
このように、本発明に従う筒型ダイナミックダンパ10においては、マス金具14の両端部に固着されたゴム弾性体16,16を、剛性の高い外筒金具12の両端に形成された筒状部20,20の内周面に加硫接着せしめて、それら外筒金具12とマス金具14とを弾性的に連結、支持して、外筒金具12名異にマス金具14を保持しているところから、この筒状ダイナミックダンパ10を、それが取り付けられるパイプへ挿入する際に、加えられる圧力によってゴム弾性体16が変形してしまい、ゴム弾性体16とマス金具14との位置関係が変化して、筒状ダイナミックダンパ10のダンパ特性が変化してしまう恐れは、全く生じることがないのである。
加えて、外筒金具12の両端に形成された筒状部20,20とマス金具14の両端部とを、ゴム弾性体16にて連結し、弾性的に支持せしめているところから、外筒金具12の外周面とマス金具14の内周面の間隔を、従来の外筒金具の内周面とマス金具の外周面との間の軸方向中央部位にゴム弾性体を配置して、弾性的に連結した筒状ダイナミックダンパよりも、小さくすることが可能となり、筒状ダイナミックダンパ10を有利に小型化することが出来るのである。しかも、そのように、マス金具14が、その両端部において弾性的に支持せしめられているため、筒状ダイナミックダンパ10に対して、マス金具14の軸方向中央部を中心とした振れ乃至はこじり方向の振動が加わった場合にあっても、かかるマス金具14には、前記したような振れ乃至はこじり方向の振れが発生せず、従ってマス金具14の端部と外筒金具12の内周面とが衝突して、所望のダンパ特性が発揮されなかったり、異音が発生してしまう等といった問題も、効果的に解消されることとなる。
また、マス金具14の端部と外筒金具12の端部との対応するもの同士を接続するゴム弾性体16が、筒状部20の内周面に固着された円盤状の支持部24と、それとマス金具14の端部とを接続する接続部26とから構成されているところから、かかる筒状ダイナミックダンパ10に対して、マス金具14の軸直角方向の振動が入力した際に、ゴム弾性体16が接続部26において剪断変形することとなり、以て、柔らかなバネ特性が発揮され得るようになるのであり、これによって、筒状ダイナミックダンパ10が、低周波振動に対して効果的なダンパ特性を発揮することが可能となるのである。さらに、そこでは、支持部24の大きさを調整することによって、柔らかなバネ特性を発揮する接続部26のバネ特性に影響を与えることなく、かかるゴム弾性体16が固着される外筒金具12の径を大きくすることが可能であるところから、マス金具14の外周面と外筒金具12の内周面との間の距離を大きくすることが可能となり、マス金具14と外筒金具12の内周面とが衝突してしまう恐れも、効果的に回避され得ることとなる。また、そのようなゴム弾性体16とマス金具14との接続部分において、接続部26がマス金具14の端部全体を覆うように回り込み、薄肉のゴム層28が形成されているため、ゴム弾性体16とマス金具14との加硫接着面積を大きくすることが可能となり、それらがより強固に接着されるようになっている。
さらに、外筒金具12が、その軸方向両端部に設けられた筒状部20を、軸対称の二つの連結部22,22によって連結せしめて、それら二つの連結部22,22の周方向の間に、軸対称の二つの窓部18,18が大きく開口するように、構成されているところから、かかる窓部18を通じて、外筒金具12内にゴム弾性体16を加硫成形する際に用いる金型を入り込ませ、また離脱せしめることが容易となり、以て、目的とする筒状ダイナミックダンパ10を容易に得ることが出来るところから、その生産性を有利に向上せしめることが出来る。
なお、ここに例示の構造の筒状ダイナミックダンパ10にあっては、外筒金具12の端部の外周面には、ゴム突起30が、ゴム弾性体16と一体的に形成されているところから、かかる筒状ダイナミックダンパ10をパイプ内に挿入する際に必要な力が、かかるゴム突起30を、外筒金具12の外周面と挿入されるパイプ内周面との間で圧縮変形せしめて、ゴム突起30とパイプ内周面との間に発生する摩擦力に対抗し得る程度の大きさの力で済むため、外筒金具12の外周面とパイプの内周面の金属同士とが直接接触する場合よりも、小さな力で圧入することが可能となるのでり、筒状ダイナミックダンパ10の、パイプ内への挿入するに際しての破損の恐れ等の問題も、効果的に解消されることとなる。
以上、本発明の代表的な一つの実施形態について詳述してきたが、それは、あくまでも例示であって、本発明は、そのような実施形態における具体的な記述によって何等限定的に解釈されるものでないことが、理解されるべきである。
例えば、前述の実施形態においては、振動入力に対してゴム弾性体16を剪断方向に変形させることによって、ゴム弾性体16が柔らかなバネ特性を発揮し得るようにして、筒状ダイナミックダンパ10が、低周波振動に対して効果的なダンパ特性を発揮するように構成されていたが、また、図5及び図6に示されるように、ゴム弾性体46が外筒金具42の内周面とマス金具44の外周面との間に介在せしめられるように構成して、マス金具44の軸直角方向に対する振動が入力した際に、かかるゴム弾性体46が、マス金具44の外周面と外筒金具42の内周面との間で圧縮変形されるようにすることによって、防振効果を発揮するようにした筒状ダイナミックダンパ40とすることも、勿論可能である。なお、それらの図において、48は窓部、50は筒状部、52は連結部である。
また、外筒金具12の両端部にゴム突起30が設けられていたが、そのような外筒金具12の外周面に形成されるゴム層の形状や軸方向長さ、個数は、筒状ダイナミックダンパの挿入、固定されるパイプに応じて、適宜変更されて、形成されることとなる。更に、そのようなゴム層は、図5,6に示される筒状ダイナミックダンパ40のように、形成されていなくても良く、筒状ダイナミックダンパの挿入されるパイプ内周面と外筒金具12の外周面とが、直接に接触することによって、パイプ内に固定されるようにすることも可能である。
さらに、図1〜4に例示の実施の形態においては、外筒金具12の両端に形成された筒状部20の外径が、外筒金具12の連結部22における外径よりも僅かに小さくなるようにされていたが、このような筒状部20における外径の絞りは必須ではない。つまり、外筒金具12に設けられた窓部18から、ゴム弾性体16を加硫成形する際に用いられる金型が、外筒金具12内部に容易に侵入、離脱可能な大きさとされておれば良いのである。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、そして、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範疇に属するものであることは、言うまでもないところである。
本発明に従う筒状ダイナミックダンパの一例を示す正面説明図である。 図1に示す筒状ダイナミックダンパの平面説明図である。 図1におけるA−A断面説明図である。 図2におけるB−B断面説明図である。 状ダイナミックダンパの参考例を示す、図4に相当する断面説明図である。 図5に示される筒状ダイナミックダンパの、図3に相当する断面説明図である。
符号の説明
10 筒状ダイナミックダンパ
12 外筒金具
14 マス金具
16 ゴム弾性体
18 窓部
20 筒状部
22 連結部
24 支持部
30 突起

Claims (3)

  1. パイプ内に挿入、固定されて、該パイプの振動の低減を図る筒状のダイナミックダンパにして、
    両端の筒状部とそれら筒状部を連結する連結部とからなり、前記パイプの内周面に固定される、剛性を有する筒状保持部材と、該筒状保持部材内において軸方向に位置するように、両端において支持せしめられる長手のマス部材と、該マス部材の両端部と前記筒状保持部材における両端の筒状部との対応するもの同士の間を、それぞれ、弾性的に連結して、該マス部材をその両端においてのみ支持する両端のゴム弾性体とを有し、且つ
    前記ゴム弾性体が、前記マス部材の対応する端部から所定距離を隔てて位置せしめられて、前記筒状保持部材の対応する筒状部の内周面に固着された円盤状の支持部と、該支持部と該マス部材の対応する端部とを接続する接続部とを有して、該接続部において剪断方向に変形するように構成されていると共に、
    前記筒状保持部材が、前記両端の筒状部を軸対称の二つの前記連結部にて連結せしめることによって、一体的に構成され、更に該二つの連結部の周方向の間が、大きく開口する窓部として形成されている
    ことを特徴とする筒状ダイナミックダンパ。
  2. 前記筒状保持部材が、その両端の筒状部の外周面上に、所定厚さのゴム弾性体層を、それぞれ一体的に有している請求項1に記載の筒状ダイナミックダンパ。
  3. 前記ゴム弾性体における接続部が、前記マス部材の端面から外周面に回り込んで、該マス部材の端部外周面に薄肉のゴム層を形成している請求項1又は請求項2に記載の筒状ダイナミックダンパ。
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