JP3948312B2 - ダイナミックダンパ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のドライブシャフト等の軸状の振動体外周面に挿嵌されて、振動体に生じる振動を減衰させるダイナミックダンパに係り、特に2つの異なる周波数成分を含む振動を減衰させることができるダイナミックダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のダイナミックダンパとしては、例えば軸方向一端側が固定部になっている筒状のゴム弾性体取付部と、ゴム弾性体取付部の軸方向他端側に外挿された筒状の質量金具と、ゴム弾性体取付部と質量金具間を弾性的に連結するゴム弾性体支持部とを備えたものが知られている。このダイナミックダンパは、ドライブシャフトの外周面に圧入により挿嵌され、固定部に装着された環状の固定バンドによって締め付けられてドライブシャフトに固定される。このダイナミックダンパは、ドライブシャフトの回転に伴って生じる曲げ振動やねじり振動等の有害な振動入力に対して、質量金具の振動による共振作用によってゴム弾性体支持部に圧縮変形がもたらされ、このような圧縮変形により振動入力を吸収して減衰させるものである。そのため、ダイナミックダンパの共振周波数は、質量金具の重量やゴム弾性体の材質,構造を調整することにより振動入力の固有周波数成分に合わされている。
【0003】
ところで、ドライブシャフトに2つの異なる周波数成分の振動が発生する場合には、この種のダイナミックダンパが2つ用いられる。そして、各ダイナミックダンパ毎に、質量金具の重量やゴム弾性体の材質,構造が調整されることにより、各ダイナミックダンパの共振周波数が振動の固有周波数成分に合わされ、これら2つのダイナミックダンパが、ドライブシャフトに取り付ける。このように2つの異なる固有周波数成分を有する振動に対しては、2つのダイナミックダンパ毎にそれぞれの共振周波数を調整すればよいので、種々の固有周波数成分の組合わされた振動を発生する多種類のドライブシャフトに対しても対応が容易である。
【0004】
しかし、異なった2つのダイナミックダンパを用いる場合、ダイナミックダンパをドライブシャフトに挿嵌する工程が2回になり、また各ダイナミックダンパをドライブシャフトに固定するための固定部材が2つ必要になると共に締付作業が2回必要になる。このように、ダイナミックダンパの組み付け作業時間が長くなると共に固定部材に要するコストが高くなるため、ダイナミックダンパ装着に要する全コストが高くなるという問題がある。
【0005】
これに対して、例えば特開平7−208550号公報や特開平9−14351号公報等に示すように、質量の異なる2つの質量金具を軸方向に隔てて配置し、これらをゴム弾性体で連結して一体化したダイナミックダンパが知られている。このダイナミックダンパは、それぞれの質量金具とそれに設けた支持ゴム部分が、ドライブシャフトの異なった2つの固有周波数の振動に対してそれぞれ対応する2つの共振周波数になるように調整されている。しかし、このダイナミックダンパの場合、製造上の制約により、単一の材質のゴム弾性体を使用する必要があるため、対応する2つの共振周波数に調整するために、質量金具の質量調整に加えて、ゴム弾性体の構造を変更する必要がある。
【0006】
例えば、特開平9−14351号公報に示すダイナミックダンパの場合、第1のマス部材を振動体に弾性支持させる第1の支持ゴムと、第2のマス部材を振動体に弾性支持させる第2の支持ゴムとを軸方向に直列的に一体化すると共に第1のマス部材と第2のマス部材の軸方向対向面間を弾性的に連結する連結ゴムを設け、かつ、連結ゴムの剪断ばね定数を、第1及び第2の支持ゴムにおけるいずれの軸直角方向の支持ばね定数よりも小さく設定している。このように、連結ゴム及び支持ゴムのばね定数を、その構造を調整することにより適正値に設定する必要があるため、単一のダイナミックダンパの場合に比べて連結ゴム及び支持ゴムの設計が複雑になり、目的とするばね定数を実現するために多くの時間とコストを要することになる。また、2つの固有振動数成分の振動に対して一方の共振周波数のみが異なる場合でも、ダイナミックダンパ全体としてばね定数を変更する必要があり、種々の固有振動数の組み合わせの振動を発生する多種類のドライブシャフトに対応するには、ダイナミックダンパの設計及び製造上非常に煩雑であった。
【0007】
さらに、上記2種類の従来のダイナミッックダンパについては、いずれもゴム弾性体固定部に環状の固定部材を装着し、固定部材によって圧縮して締め付けることによりドライブシャフトに固定されるが、ゴム弾性体の径時変化によりゴム弾性体固定部にへたりが生じて固定部材の締付力が低下する。そのため、ダイナミックダンパが、ドライブシャフトの規定の取付位置から位置ずれを生じやすくなるという問題もある。
【0008】
本発明は上記した問題を解決しようとするもので、軸状の振動体に生じる2つの異なる固有周波数成分の振動を簡易に減衰させることができると共に、振動体への挿嵌及び締付固定を簡易に行うことが可能であり、さらに振動体における取付位置からの位置ずれが生じにくいダイナミックダンパを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、上記請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、軸方向一端側が第1固定部になっており、軸状の振動体の外周面に圧入により挿嵌される筒状の第1ゴム弾性体取付部と、第1ゴム弾性体取付部の軸方向他端側に外挿された筒状の第1質量金具と、第1ゴム弾性体取付部と第1質量金具間を弾性的に連結する第1ゴム弾性体支持部とを備えた第1防振部材と、軸方向一端側が第2固定部になっている筒状の第2ゴム弾性体取付部と、第2ゴム弾性体取付部の軸方向他端側に外挿された筒状の第2質量金具と、第2ゴム弾性体取付部と第2質量金具間を弾性的に連結する第2ゴム弾性体支持部とを備え、第2ゴム弾性体取付部にて第1防振部材の第1固定部の外周面に嵌合固定される第2防振部材とにより構成されたダイナミックダンパであって、第1防振部材が振動体に挿嵌された状態で、第1防振部材の第1固定部に設けられた取付溝に嵌合固定された第2防振部材の第2固定部の外周面に装着された1つの固定部材により振動体に一体で締め付け固定されることにある。
【0010】
上記のように構成した請求項1の発明においては、ダイナミックダンパは、異なった2つの第1及び第2防振部材により構成されているが、第2防振部材が第1防振部材の第1固定部に嵌合固定されるため、両者を一体として振動体に圧入することができる。そのため、ダイナミックダンパの振動体への挿嵌作業が、一度にしかも容易に行われる。
【0011】
また、ダイナミックダンパは、異なった2つの第1及び第2防振部材により構成されているが、第2防振部材が第1防振部材の第1固定部に嵌合固定される構造であるため、第2固定部の外周面に装着された1つの固定部材により第1固定部及び第2固定部を振動体に一体で締め付けることができる。そのため、このダイナミックダンパにおいては、従来に比べて固定部材の数を削減できると共に、締付固定作業を1回で済ませることができる。さらに、第1固定部と第2固定部とを、第2固定部の外周側に装着された固定部材により振動体に一体で締め付けることにより、第1及び第2固定部の密着部分が互いに押し合うように変形するため、密着部分の摩擦係数が非常に高められる。そのため、第1固定部と第2固定部とに経時変化によるへたりが生じても、固定部材による締付力が確保され、ダイナミックダンパの振動体への取付位置からの位置ずれが防止される。
【0012】
また、ダイナミックダンパは、第2防振部材を第1防振部材の第1固定部に嵌合することにより一体化されるものであるが、もともと異なった2つの第1及び第2防振部材により構成されているため、制振対象である軸状の振動体の2つの異なった固有周波数の振動に対して、両防振部材のゴム弾性体の材質,構造をそれぞれ別個に調整することができる。そのため、2つの質量金具をゴム弾性体で一体化した従来の一体型のダイナミックダンパに比べて、容易に第1及び第2防振部材毎に適正な共振周波数を実現することができる。また、異なった種々の共振周波数の第1及び第2防振部材を用意しておくことにより、種々の異なった固有周波数の組合せの多種類の振動体に対して、このダイナミッダンパは、それに適合した共振周波数の第1及び第2防振部材を組み合わせることにより、容易に対応することができる。
【0013】
また、上記請求項2の発明の構成上の特徴は、軸方向一端側が第1固定部になっている筒状の第1ゴム弾性体取付部と、第1ゴム弾性体取付部の軸方向他端側に外挿された筒状の第1質量金具と、第1ゴム弾性体取付部と第1質量金具間を弾性的に連結する第1ゴム弾性体支持部とを備えた第1防振部材と、軸方向一端側が第2固定部になっている筒状の第2ゴム弾性体取付部と、第2ゴム弾性体取付部の軸方向他端側に外挿された筒状の第2質量金具と、第2ゴム弾性体取付部と第2質量金具間を弾性的に連結する第2ゴム弾性体支持部とを備えた第2防振部材とにより構成されたダイナミックダンパであって、第1防振部材及び第2防振部材が第1固定部側と第2固定部側を合わせて軸状の振動体の外周面に圧入により挿嵌された状態で、第1固定部と第2固定部とが軸直角方向からの投影において軸方向に延びた重なり部分を有しており、第1固定部及び第2固定部の外周側に装着された1つの固定部材により振動体に一体で締め付け固定されることにある。
【0014】
上記のように構成した請求項2の発明においては、ダイナミックダンパは、異なった2つの第1及び第2防振部材により構成されているが、第1及び第2防振部材を、第1固定部側及び第2固定部側を合わせて一体で軸状の振動体外周面に圧入することが可能なので、別個のダイナミックダンパをそれぞれ振動体に圧入する場合に比べて、ダイナミックダンパの振動体への挿嵌作業の負担が軽減される。
【0015】
また、ダイナミックダンパは、異なった2つの第1及び第2防振部材により構成されているが、振動体に挿嵌された状態で軸直角方向からの投影において軸方向に延びた重なり部分を有している第1固定部及び第2固定部を1つの固定部材により振動体に一体で締め付けることができる。そのため、このダイナミックダンパにおいては、従来に比べて固定部材の数を削減できると共に、締付固定作業を1回で済ませることができる。さらに、第1固定部と第2固定部とを、その外周側に装着された固定部材によって振動体に一体で締め付けることにより、両者の接触部分が互いに押し合うように変形するため、第1及び第2固定部の接触部分での摩擦係数が高められる。その結果、第1固定部及び第2固定部に経時変化によるへたりが生じても、固定部材による締付力が確保され、ダイナミックダンパの振動体における取付位置からの位置ずれが防止される。
【0016】
また、ダイナミックダンパは、異なった2つの第1及び第2防振部材が振動体に挿嵌された状態で一体化されているが、もともと異なった2つの第1及び第2防振部材により構成されているため、制振対象である軸状の振動体の2つの異なった固有周波数の振動に対して、両防振部材のゴム弾性体の材質,構造をそれぞれ別個に調整することができる。そのため、2つの質量金具をゴム弾性体で一体化した従来の一体型のダイナミックダンパに比べて、第1及び第2防振部材毎に適正な共振周波数を容易に実現することができる。また、異なった種々の共振周波数の第1及び第2防振部材を用意しておくことにより、種々の異なった組合せの固有周波数を有する多種類の振動体に対して、これに適合した共振周波数の第1及び第2防振部材を組み合わせることにより、容易に対応することができる。
【0017】
また、上記請求項3の発明の構成上の特徴は、前記請求項2に記載のダイナミックダンパにおいて、第1防振部材及び第2防振部材が振動体に圧入により挿嵌された状態で、第1固定部と第2固定部とが互いに径方向で密着していることにある。このような構成により、第1防振部材及び第2防振部材が軸状の振動体に圧入により挿嵌された状態で、第1固定部と第2固定部に、軸直角方向からの投影において軸方向に延びた重なり部分を設けることができる。
【0018】
また、上記請求項4の発明の構成上の特徴は、前記請求項2に記載のダイナミックダンパにおいて、第1固定部と第2固定部が、第1ゴム弾性体取付部と第2ゴム弾性体取付部において周方向の一部から軸方向に突出したものであり、かつ第1防振部材及び第2防振部材が振動体に圧入により挿嵌された状態で、第1固定部と第2固定部が周方向に連続していることにある。このような構成により、第1防振部材及び第2防振部材が軸状の振動体に圧入により挿嵌された状態で、第1固定部と第2固定部に、軸直角方向からの投影において軸方向に延びた重なり部分を設けることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。図1及び図2は、第1実施形態である自動車のドライブシャフト(軸状振動体)Sに取り付けられるダイナミックダンパ10を、軸線位置での断面図及び右側面図により示したものである。また、図3は、ダイナミックダンパ10を構成する第1防振部材を軸線位置での断面図及び右側面図により示し、図4は、ダイナミックダンパ10を構成する第2防振部材を軸線位置での断面図及び右側面図により示したものである。ダイナミックダンパ10は、第1防振部材11と、その第1固定部12に嵌合固定される第2防振部材21とにより構成されている。
【0020】
第1防振部材11は、図3に示すように、筒状の第1ゴム弾性体取付部12と、第1ゴム弾性体取付部12の軸方向他端側(図示右側)にてその外周面から径方向に離間してその外方を囲んで配設された筒状の第1質量金具18と、第1ゴム弾性体取付部12と第1質量金具18間を弾性的に連結する第1ゴム弾性体支持部14と、第1質量金具18の表面を被覆する薄肉のゴム被覆層16とを備えている。
【0021】
第1ゴム弾性体取付部12は、円筒形状で軸方向の一端側(図3(a)の左側)が、その外周面に上記第2防振部材21が嵌合されて固定される取付溝13aを設けた第1固定部13になっている。すなわち、取付溝13aの軸方向長さは、第2防振部材21の後述する第2ゴム弾性体取付部22の軸方向長さと略同一であり、その外径は、第2ゴム弾性体取付部22の軸孔の内径よりわずかに大きくなっている。第1ゴム弾性体取付部12の他端側(図1の右側)には、第1質量金具18が、その外周面から径方向外方に距離を隔ててかつ同軸状に配設されている。
【0022】
第1質量金具18は、第1ゴム弾性体取付部12の他端側の軸方向長さとほほ同一長さで厚肉の円筒状の金具であり、軸方向の他端側の外周面が他端に向けて切り欠かれて円錐面形状になっている。第1質量金具18は、冷間あるいは熱間鍛造法、焼結金属法、プレス巻き法等により形成される。鍛造品については、特に材質の制限はなく、例えば炭素鋼などが採用され、冷間及び熱間鍛造の何れにおいても同様である。また、鍛造品については、表面にショットブラスト等によるスケール除去の施されたものが採用される。焼結金属品については、純鉄系や、鉄−炭素系、鉄−銅系などが使用条件等に応じて適宜選択して使用される。プレス巻き品については、プレス成形により形成した厚板を巻き成形によりその周方向両端を接触させたものであり、接触端は接着される場合と非接着のままの場合とがある。なお、第1質量金具については、その一部に貫通孔を設けたものであってもよい。これにより、質量金具の内周面側と外周面側のゴム弾性体を貫通孔に充填したゴム弾性体で連結させることにより、質量金具とゴム弾性体との一体化が強固にされる。
【0023】
第1ゴム弾性体支持部14は、第1ゴム弾性体取付部12の軸方向他端側にて径方向外方に延出され、第1質量金具18の内周面とその軸方向中間位置で接触している。第1ゴム弾性体支持部14は、第1質量金具18と第1ゴム弾性体取付部12間を連結する各5つの主連結部15a及び薄肉連結部15bとにより環状に構成されている。
【0024】
各主連結部15aは、軸方向及び幅方向に肉厚な略四角柱形状であり、ゴム弾性体取付部12の外周面の周方向に等間隔な5箇所から径方向外方に延出されている。各薄肉連結部15bは、薄肉の膜状であり、各主連結部15a間を周方向に延びて連結している。また、各薄肉連結部15bの周方向の中間位置には、第1質量金具18側からわずかに突出したゴム凸部15cが設けられている。ゴム凸部15cは、第1質量金具18の径方向の移動を制限するストッパーとして機能するものである。なお、主連結部15a及び薄肉連結部15bの数については、上記5つに限るものではない。
【0025】
また、薄肉のゴム被覆層16は、第1質量金具11の内周面、両端面及び外周面のほぼ全面を被覆しており、ゴム弾性体支持部14と一体になっている。ゴム被覆層16の軸方向一端側には、ゴム弾性体の無い欠肉部16aが、端部内周側の周方向の等間隔な4箇所に設けられている。欠肉部16aは、第1質量金具11を後述する加硫成型用の金型に位置決めするために金型に設けた位置決め突起に対応する部分である。
【0026】
上記第1ゴム弾性体取付部12、第1ゴム弾性体支持部14及びゴム被覆層16は、第1質量金具18を成形金型にセットした状態で、金型内にゴム材料を注入して高温で加熱処理する加硫成形によって一体で形成され、これにより第1防振部材11が得られる。なお、第1ゴム弾性体取付部12、第1ゴム弾性体支持部14及びゴム被覆層16を構成するゴム材料については、第1質量金具18の質量と共に、第1防振装置21の共振周波数を決定する要素である。この共振周波数が、第1防振装置21が減衰させる振動の第1の固有周波数に等しくなるように、質量金具と共にゴム材料が適宜選択される。
【0027】
第2防振部材21は、図4に示すように、第1防振部材11と同様に、筒状の第2ゴム弾性体取付部22と、第2ゴム弾性体取付部22の軸方向他端側(図示右側)にてその外周面から径方向に距離を隔ててその外方を囲んで配設された筒状の第2質量金具28と、第2ゴム弾性体取付部22と第2質量金具28間を弾性的に連結する第2ゴム弾性体支持部24と、第2質量金具28の表面を被覆する薄肉のゴム被覆層26とを備えている。
【0028】
第2ゴム弾性体取付部22は、円筒形状で軸方向の一端側(図4の左側)が、その外周面に環状の固定バンド(固定部材)29が装着される取付溝23aを設けた第2固定部23になっている。第2ゴム弾性体取付部22の他端側(図1の右側)には、第2質量金具28が、その外周面から距離を隔ててかつ同軸状に配設されている。第2質量金具28は、第2ゴム弾性体取付部22の軸方向長さの略半分で、第1質量金具18より大径でかつ薄肉で軽量の円筒形の金具であり、その材質、製法等については第1質量金具18と同等である。
【0029】
第2ゴム弾性体支持部24は、上記第1ゴム弾性体支持部14と同様に、第2ゴム弾性体取付部22の軸方向他端側にて径方向外方に延出され、第2質量金具28の内周面とその軸方向中間位置で接触している。第2ゴム弾性体支持部24は、質量金具28と第2ゴム弾性体取付部22間を連結する各5つの主連結部25a及び薄肉連結部25bとにより環状に構成されている。主連結部25a、薄肉連結部25b及びゴム凸部25cについては、上記主連結部15a、薄肉連結部15b及びゴム凸部15cとほぼ同様の構成なっている。
【0030】
また、薄肉のゴム被覆層26は、第2質量金具28の内周面、両端面及び外周面のほぼ全面を被覆しており、第2ゴム弾性体支持部24と一体になっている。ゴム被覆層26の軸方向両端側には、ゴム弾性体のない欠肉部26aが、外周側の周方向の等間隔な各4箇所に設けられている。欠肉部26aは、第2質量金具28を後述する加硫成型用の金型に位置決めするために金型に設けた位置決め突起に対応する部分である。
【0031】
上記第2ゴム弾性体取付部22、第2ゴム弾性体支持部24及びゴム被覆層26は、第2質量金具28を成形金型にセットした状態で、金型内にゴム材料を注入して高温で加熱処理する加硫成形によって一体で形成され、これにより第2防振部材21が得られる。なお、第2ゴム弾性体取付部22、第2ゴム弾性体支持部24及びゴム被覆層26を構成するゴム材料については、第2質量金具28の質量と共に、第2防振装置21の共振周波数を決定する要素である。この共振周波数が、第2防振装置21が減衰させる振動の第2の固有周波数に等しくなるように、第2質量金具と共にゴム材料が適宜選択されている。
【0032】
以上のようにそれぞれ別個に製造された第1防振部材11と第2防振部材21とは、第2防振部材21を第1防振部材11の第1固定部13の取付溝13aに挿嵌させることにより、第2防振部材21が第1固定部13に固定されている。このように第2防振部材21が取り付けられて一体となった第1防振部材21が、圧入液が塗布された車両のドライブシャフトSの外周に、人手によりあるいは治具を用いて圧入により嵌め合わされて、第1ゴム弾性体取付部12において固定される。つぎに、第2固定部23の取付溝23aに固定バンド29が装着され、固定バンド29を締め付けることにより、第2固定部23及び第1固定部13が一体でドライブシャフトSに固定される。
【0033】
以上に説明したように、ダイナミックダンパ10は、異なった2つの第1及び第2防振部材11,21により構成されているが、第2防振部材21が第1防振部材11の第1固定部13に嵌合固定されるため、両者を一体としてドライブシャフトSに圧入することができる。そのため、ダイナミックダンパ10のドライブシャフトSへの挿嵌作業が、一度にしかも容易に行われ、従来に比べて、挿嵌作業の負担が軽減される。
【0034】
また、ダイナミックダンパ10は、異なった2つの第1及び第2防振部材11,21により構成されているが、第2防振部材21が第1防振部材11の第1固定部13に嵌合固定される構造であるため、第2固定部23の外周に装着された1つの固定バンド29により第1固定部13及び第2固定部23をドライブシャフトSに一体で締め付けることができる。そのため、このダイナミックダンパ10においては、従来に比べて固定バンド29の数を削減できると共に、締付固定作業を1回で済ませることができる。その結果、ダイナミックダンパ10をドライブシャフトSに装着するためのコストが、大幅に削減される。
【0035】
さらに、第1及び第2固定部13,23を、第2固定部23の装着溝23a外周側に装着された固定バンド29によりドライブシャフトSに一体で締め付けることにより、第1及び第2固定部13,23の密着部分が互いに押し合って変形するため、密着部分の摩擦係数が非常に高められる。そのため、第1及び第2固定部13,23に経時変化によるへたりが生じても、固定バンド29による締付力が確保され、ダイナミックダンパ10のドライブシャフトSにおける取付位置からの位置ずれが確実に防止される。
【0036】
また、ダイナミックダンパ10は、異なった2つの第1及び第2防振部材11,21により構成されているため、制振対象であるドライブシャフトSの2つの異なった固有周波数の振動に対して、両防振部材11,21の質量金具の質量及びゴム弾性体の材質,構造をそれぞれ別個に調整することにより容易に対応することができる。そのため、2つの質量金具をゴム弾性体で一体化した従来の一体型のダイナミックダンパに比べて、第1及び第2防振部材11,21毎に適正な共振周波数を容易に実現することができる。さらに、異なった種々の共振周波数の第1及び第2防振部材11,21を用意しておくことにより、種々の異なった固有周波数の組合せの振動を発生する多種類のドライブシャフトSに対して、これに適合した共振周波数の第1及び第2防振部材11,21を組み合わせることにより、容易に対応することができる。これにより、ダイナミックダンパ10は、ドライブシャフトSの回転に伴って生じる2つの異なった固有振動数の振動入力に対して、質量金具18,28の振動による共振作用によって主としてゴム弾性体支持部14,24の圧縮変形がもたらされ、このような圧縮変形により2種類の固有周波数の振動入力を吸収して効果的に減衰させることができる。
【0037】
つぎに、第2実施形態について図面を用いて説明する。図5及び図6は、第2実施形態であるダイナミックダンパ30を、軸線位置での断面図及び右側面図により示したものである。また、図7は、ダイナミックダンパ30を構成する第1防振部材31及び第2防止部材41を軸線位置での断面図によりそれぞれ示したものである。ダイナミックダンパ30は、第1防振部材31と、その第1固定部33の外周面に第2固定部43が密着状態で挿嵌された第2防振部材41とにより構成されている。
【0038】
第1防振部材31は、図7(a)に示すように、筒状の第1ゴム弾性体取付部32と、第1ゴム弾性体取付部32の軸方向他端側(図示右側)にてその外周面から径方向に距離を隔ててその外方を囲んで配設された筒状の第1質量金具38と、第1ゴム弾性体取付部32と第1質量金具38間を弾性的に連結する第1ゴム弾性体支持部34と、第1質量金具38の表面を被覆するゴム被覆層36とを備えている。第1防振部材31は、上記第1防振部材11と基本的に同一構造であり、第1ゴム弾性体取付部32の一端側の第1固定部33の長さが全体の略半分に短くされており、かつその外径が他の部分の外径よりわずかに小さくされている点が異なっている。第1ゴム弾性体支持部34、ゴム被覆層36及び第1質量金具38については、第1防振部材11の該当する部分と同一構造となっている。
【0039】
また、第2防振部材41は、図7(b)に示すように、第1防振部材31とほぼ同一構造であり、筒状の第2ゴム弾性体取付部42と、その軸方向一端側(図示左側)にてその外周面から径方向に距離を隔ててその外方を囲んで配設された筒状の第2質量金具48と、第2ゴム弾性体取付部32と第2質量金具48間を弾性的に連結する第2ゴム弾性体支持部44と、第2質量金具48の表面を被覆するゴム被覆層46とを備えている。第2防振部材41は、第2ゴム弾性体取付部42の他端側第2固定部43と一端側との境界の内周面側に段差43bが設けられ、第2固定部43の内径が一端側の内径より大きくされている。また、第2固定部43の内径は、上記第1固定部33の外径よりわずかに小さくされている。第2防振部材41のその他の部分は、第1防振部材31の該当部分と同一構造である。ただし、第1防振部材31と、第2防振部材41については、構造はほぼ同一であるがゴム弾性体の材質、硬さ等については変更されており、ドライブシャフトからの2種類の振動の固有振動周波数に合わせて、それぞれの共振周波数が適合するように調整されている。
【0040】
第2の実施形態においては、異なった2つの第1及び第2防振部材31,41について、第1固定部33を第2固定部43に圧入により挿嵌して一体化することにより、第1及び第2防振部材31,41を一体でドライブシャフトSに圧入することができる。そのため、ダイナミックダンパ30の挿嵌作業が容易になり、挿嵌作業の手間が削減される。ただし、このようなダイナミックダンパ30のドライブシャフトSへの挿嵌方法に代えて、挿嵌の手間はわずかに増えるが、第1及び第2防振部材31,41をそれぞれ別個にドライブシャフトSに圧入し、ドライブシャフトS上で第1固定部33に第2固定部43を嵌め合わせるようにすることも可能である。また、ドライブシャフトS上で互いに重なり合った第1固定部33及び第2固定部43において、第2固定部43の取付溝43aに固定バンド29を装着して締め付けることにより、ダイナミックダンパ30をドライブシャフトSに一体で締め付けることができるため、固定バンド29が1つでよい。このように、第2実施形態においても、従来に比べて固定バンド29の数を減らすことができると共に、締付固定作業を1回で済ませることができるため、ダイナミックダンパ30をドライブシャフトSに装着するためのコストが大幅に削減される。
【0041】
さらに、第1及び第2固定部13,23を、第2固定部23の装着溝23a外周側に装着された固定バンド29によりドライブシャフトSに一体で締め付けることにより、第1及び第2固定部13,23の密着部分が互いに押し合うように変形するため、密着部分の摩擦係数が非常に高められる。そのため、第1及び第2固定部13,23に経時変化によるへたりが生じても、固定バンド29による締付力が確保され、ダイナミックダンパ10のドライブシャフトSへの取付位置からの位置ずれが確実に防止される。
【0042】
また、第2実施形態においても、異なった2つの第1及び第2防振部材31,41により、ドライブシャフトSの2つの異なった固有周波数の振動に対して、従来の一体型のダイナミックダンパに比べて、適正な共振周波数を容易に実現すること及び、種々の異なった固有周波数の組合せの多種類のドライブシャフトSに対して、これに適合した共振周波数の第1及び第2防振部材31,41を組み合わせることにより容易に対応することができる点に関しては、上記第1実施形態と同様である。
【0043】
つぎに、第3実施形態について図面を用いて説明する。図8及び図9は、第3実施形態であるダイナミックダンパ50を、軸線位置での断面図及び右側面図により示したものである。また、図10は、ダイナミックダンパ50を構成する第1防振部材51及び第2防止部材61を軸線位置での断面図によりそれぞれ示したものである。ダイナミックダンパ50は、第1固定部53と第2固定部63が係合する互いに略同一構成の第1防振部材51と、第2防振部材61とにより構成されている。
【0044】
第1防振部材51は、図10に示すように、筒状の第1ゴム弾性体取付部52と、その軸方向他端側(図示右側)にてその外周面から径方向に距離を隔ててその外方を囲んで配設された筒状の第1質量金具58と、第1ゴム弾性体取付部52と第1質量金具58間を弾性的に連結する第1ゴム弾性体支持部54と、第1質量金具58の表面を被覆するゴム弾性体被覆部56とを備えている。第1防振部材51は、上記第1防振部材31と略同一構造であり、第1ゴム弾性体取付部52の一端側の第1固定部53が周方向の半分のみである半円筒形状になっている点が第1固定部33と異なる構造であり、その他の第1ゴム弾性体支持部54、ゴム被覆挿56及び第1質量金具58については第1防振部材31の該当する部分と同一構造である。また、第2防振部材61は、第2ゴム弾性体取付部62、第2ゴム弾性体支持部64、ゴム弾性体被覆部66及び第2質量金具68共に第1防振部材51と同一構造である。ただし、第1防振部材51と、第2防振部材61については、ゴム弾性体の材質、硬さ等については変更されており、ドライブシャフトSからの2種類の振動の固有振動周波数に合わせて、それぞれの共振周波数が異なるように調整されている。
【0045】
第3の実施形態においては、異なった2つの第1及び第2防振部材51,61について、第1固定部53に第2固定部63が合わされて周方向に互いに密着した状態で、第1及び第2防振部材31,41が一体でドライブシャフトSに圧入により挿嵌される。このように、ダイナミックダンパ10のドライブシャフトSへの挿嵌作業が、一度に行われることにより、挿嵌作業の負担が軽減される。ただし、本実施形態では、第1固定部53と第2固定部63とは互いに固定されていないため、一体でドライブシャフトSに圧入する効果については、上記第1及び第2実施形態に比べて少ない。なお、このようなダイナミックダンパ50のドライブシャフトSへの挿嵌方法に代えて、異なった2つの第1及び第2防振部材51,61を、それぞれ別個にドライブシャフトSに圧入し、ドライブシャフトS上で互いに突出した第1固定部33に第2固定部43を周方向で交互に配置されるように係合させることもでき、上記方法との作業に要する手間の差は少ない。
【0046】
また、ドライブシャフトS上で互いに周方向に連続して配置された第1固定部53及び第2固定部63の両取付溝53a,63aに固定バンド29を装着して締め付けることにより、ダイナミックダンパ50をドライブシャフトSに一体で締め付け固定することができるため、固定バンド29が1つでよい。このように、第3実施形態においても、従来に比べて固定バンド29の数を減らすことができると共に、締付固定作業を1回で済ませることができるため、ダイナミックダンパ50をドライブシャフトSに装着するためのコストが大幅に削減される。
【0047】
さらに、第1及び第2固定部53,63の装着溝53a,63a外周側に装着された固定バンド29によりドライブシャフトSに一体で締め付けることにより、第1及び第2固定部53,63の周方向で密着し合った部分が互いに押し合うように変形するため、密着部分の摩擦係数が非常に高められる。そのため、第1及び第2固定部53,63に経時変化によるへたりが生じても、固定バンド29による締付力が確保され、ダイナミックダンパ50のドライブシャフトSへの取付位置からの位置ずれが確実に防止される。
【0048】
また、第3実施形態においても、異なった2つの第1及び第2防振部材51,61により、ドライブシャフトSの2つの異なった固有周波数の振動に対して、従来の一体型のダイナミックダンパに比べて、適正な共振周波数を容易に実現すること及び、種々の異なった固有周波数の組合せのドライブシャフトSに対して、これに適合した共振周波数の第1及び第2防振部材31,41を組み合わせることにより容易に対応することができる点に関しては、上記第1実施形態と同様である。
【0049】
なお、上記第3実施形態においては、第1固定部53及び第2固定部63がそれぞれ半円筒形となっているが、これに限るものではなく、それぞれを複数の円弧板状の突出片により構成することもできる。そして、第1及び第2固定部53,63がドライブシャフトに挿嵌された状態で、それぞれの突出片が周方向で連続するようにすればよい。
【0050】
なお、上記各実施形態においては、ダイナミックダンパを車両のドライブシャフトの振動低減用として適用しているが、その他の同様の用途に対しても適用することができる。その他、上記実施形態に示したダイナミックダンパについては、一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、異なった2つの第1及び第2防振部材をそれぞれ第1固定部及び第2固定部を合わせて一体で振動体に圧入することができるので、ダイナミックダンパの軸状の振動体への挿嵌作業が容易になる。また、本発明によれば、互いに重なり合っているか、または軸直角方向からの投影において軸方向に延びた重なり部分を有している第1固定部及び第2固定部を1つの固定バンドにより振動体に一体で固定することができる。その結果、本発明においては、固定バンドの数を減らすことができると共に、締付固定作業を1回で済ませることができるため、ダイナミックダンパを軸状振動体に装着するためのコストが大幅に削減される。
【0052】
また、第1固定部と第2固定部とが、互いに重なり合っているかまたは軸直角方向からの投影において軸方向に延びた重なり部分を有しているため、外周側に装着された固定バンドにより振動体に一体で締め付けることにより、両者の接触部分が互いに押し合うように変形し、接触部分の摩擦係数が高められる。そのため、本発明においては、第1固定部と第2固定部とが、経時変化によりへたりが生じても、締め付け部材に夜締め付け力が確保され、ダイナミックダンパの振動体における取付位置からの位置ずれが防止される。
【0053】
また、本発明によれば、ダイナミックダンパは、振動体に挿嵌された状態で一体化されているが、異なった2つの第1及び第2防振部材により構成されているため、振動体の2つの異なった固有周波数の振動に対して、それぞれのゴム弾性体の組み合わせを変えることにより、2つの質量金具をゴム弾性体で一体化した従来の一体型のダイナミックダンパに比べて容易に第1及び第2防振部材毎に適正な共振周波数を実現することができる。また、異なった種々の共振周波数の第1及び第2防振部材を用意しておくことにより、このダイナミックダンパは、種々の異なった固有周波数の組合せの多種類の振動体に対して、これに適合した共振周波数の第1及び第2防振部材を組み合わせることにより、容易に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるダイナミックダンパを示す軸線位置での断面図である。
【図2】ダイナミックダンパを示す右側面図である。
【図3】ダイナミックダンパを構成する第1防振部材を示す軸線位置での断面図及び側面図である。
【図4】ダイナミックダンパを構成する第2防振部材を示す軸線位置での断面図及び側面図である。
【図5】第2実施形態であるダイナミックダンパを示す軸線位置での断面図である。
【図6】同ダイナミックダンパを示す側面図である。
【図7】同ダイナミックダンパを構成する第1防振部材及び第2防振部材を示す軸線位置での断面図である。
【図8】第3実施形態であるダイナミックダンパを示す軸線位置での断面図である。
【図9】同ダイナミックダンパを示す側面図である。
【図10】同ダイナミックダンパを構成する第1防振部材及び第2防振部材を示す軸線位置での断面図である。
【符号の説明】
10…ダイナミックダンパ、11…第1防振部材、12…第1ゴム弾性体取付部、13…第1固定部、14…第1ゴム弾性体支持部、15a…主連結部、15b…薄肉連結部、18…第1質量金具、21…第2防振部材、22…第2ゴム弾性体取付部、23…第2固定部、24…第2ゴム弾性体支持部、25a…主連結部、25b…薄肉連結部、28…第2質量金具、29…固定バンド、30…ダイナミックダンパ、31…第1防振部材、41…第2防振部材、50…ダイナミックダンパ、51…第1防振部材、61…第2防振部材、S…ドライブシャフト。

Claims (4)

  1. 軸方向一端側が第1固定部になっており、軸状の振動体の外周面に圧入により挿嵌される筒状の第1ゴム弾性体取付部と、該第1ゴム弾性体取付部の軸方向他端側に外挿された筒状の第1質量金具と、前記第1ゴム弾性体取付部と該第1質量金具間を弾性的に連結する第1ゴム弾性体支持部とを備えた第1防振部材と、
    軸方向一端側が第2固定部になっている筒状の第2ゴム弾性体取付部と、該第2ゴム弾性体取付部の軸方向他端側に外挿された筒状の第2質量金具と、該第2ゴム弾性体取付部と該第2質量金具間を弾性的に連結する第2ゴム弾性体支持部とを備え、該第2ゴム弾性体取付部にて前記第1防振部材の第1固定部の外周面に嵌合固定される第2防振部材とにより構成されたダイナミックダンパであって、
    前記第1防振部材が前記振動体に挿嵌された状態で、該第1防振部材の第1固定部に設けられた取付溝に嵌合固定された前記第2防振部材の第2固定部の外周面に装着された1つの固定部材により前記振動体に一体で締め付け固定されることを特徴とするダイナミックダンパ。
  2. 軸方向一端側が第1固定部になっている筒状の第1ゴム弾性体取付部と、該第1ゴム弾性体取付部の軸方向他端側に外挿された筒状の第1質量金具と、該第1ゴム弾性体取付部と該第1質量金具間を弾性的に連結する第1ゴム弾性体支持部とを備えた第1防振部材と、
    軸方向一端側が第2固定部になっている筒状の第2ゴム弾性体取付部と、該第2ゴム弾性体取付部の軸方向他端側に外挿された筒状の第2質量金具と、該第2ゴム弾性体取付部と該第2質量金具間を弾性的に連結する第2ゴム弾性体支持部とを備えた第2防振部材とにより構成されたダイナミックダンパであって、
    前記第1防振部材及び第2防振部材が前記第1固定部側と前記第2固定部側を合わせて軸状の振動体の外周面に圧入により挿嵌された状態で、前記第1固定部と第2固定部とが軸直角方向からの投影において軸方向に延びた重なり部分を有しており、前記第1固定部及び第2固定部の外周側に装着された1つの固定部材により前記振動体に一体で締め付け固定されることを特徴とするダイナミックダンパ。
  3. 前記第1防振部材及び第2防振部材が前記振動体に圧入により挿嵌された状態で、前記第1固定部と前記第2固定部とが互いに径方向で密着していることを特徴とする前記請求項2に記載のダイナミックダンパ。
  4. 前記第1固定部と第2固定部が、前記第1ゴム弾性体取付部と第2ゴム弾性体取付部において周方向の一部から軸方向に突出したものであり、かつ前記第1防振部材及び第2防振部材が前記振動体に圧入により挿嵌された状態で、該第1固定部と前記第2固定部が周方向に連続していることを特徴とする前記請求項2に記載のダイナミックダンパ。
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