JP2001250279A - 記録媒体の製造方法、記録媒体製造用原盤の製造方法、記録媒体の製造装置、および記録媒体製造用原盤の製造装置 - Google Patents
記録媒体の製造方法、記録媒体製造用原盤の製造方法、記録媒体の製造装置、および記録媒体製造用原盤の製造装置Info
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- JP2001250279A JP2001250279A JP2000057372A JP2000057372A JP2001250279A JP 2001250279 A JP2001250279 A JP 2001250279A JP 2000057372 A JP2000057372 A JP 2000057372A JP 2000057372 A JP2000057372 A JP 2000057372A JP 2001250279 A JP2001250279 A JP 2001250279A
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Abstract
学限界のスポットより充分小さい幅もしくはトラックピ
ッチを有する微細凹凸の形成を、微細凹凸の長短に影響
されることなく正確に形成する。 【解決手段】 記録媒体あるいは記録媒体製造用原盤を
構成する基板上に、感熱材料層12を形成する工程と、
この感熱材料層に、レーザ光を目的とする微細凹凸のパ
ターンに応じたパターンに照射して感熱材料層に目的と
する微細凹凸に応じたパターンの変質部12sを形成す
る工程と、この感熱材料層12を現像してこの感熱材料
層をパターン化する工程とを採って目的とする微細凹凸
パターンを形成するものであるが、特にそのレーザ光照
射において、微細凹凸の周期よりも高周波の周波数で変
調されたレーザ光照射によって行うことにより、微細凹
凸の長短に依存しないパターンを形成することができる
ようにする。
Description
を構成するピット、あるいはグルーブ等の微細凹凸が形
成される記録媒体の製造方法、記録媒体製造用原盤の製
造方法、記録媒体の製造装置、および記録媒体製造用原
盤の製造装置に係わる。本発明でいう原盤とは、この原
盤自体を、例えば射出成形によってあるいは2P法(Ph
otopolymerization 法) 等によって微細凹凸を有する記
録媒体を成形するスタンパー、このスタンパーを複数転
写複製するためのいわゆるマスター、このマスターを複
数転写複製するためのいわゆるマザーマスターを含めて
指称するものである。
ている。そして、近年、記録媒体に対する光再生を行う
光学ピックアップにおいて、記録媒体と光学レンズとの
距離を200nm以下とするいわゆるニアフィールド構
成の提案がなされ、光学レンズ系の高N.A.(高開口
数)化、短波長再生レーザ光すなわちいわゆる青紫レー
ザ光の使用によってビームスポット径の縮小化を可能に
して、トラックピッチの縮小化、記録マークの幅および
長さの縮小化を図ることができるようにして、より高記
録密度化の向上を目指している。
録マークの読み出しを確実に行うことができるように、
記録マーク幅の2倍程度に選定される。言い換えれば、
記録媒体に形成する記録マークのは、再生光として形成
可能な最小スポット径の1/2以下に形成することが望
まれる。
製造過程では、通常、図8にその概略断面図を示すよう
に、原盤を構成する基板101、例えばガラス基板上に
感光性材料層102がスピンコート法により形成され、
この感光性材料層102に対して、レーザ光103を、
集光レンズ104によって集光させ、例えば記録したい
データに応じて照射し、その後この感光性材料層102
を現像することによって、例えばレーザ光照射によって
感光反応された領域を除去して感光性材料層102のパ
ターン化を行い、この感光性材料層をマスクとして基板
101に対するエッチングを行って、記録データに応じ
た微細凹凸の形成がなされる。
曲線の例を示すように、或る露光量の値以上の露光量に
おいて、急激にすなわちほぼステップ的に感光反応する
特性を有しているので、この感光性材料に対して図10
Aの曲線201で示すレーザ光パワー分布によるレーザ
光によって露光を行った場合に比し、このパワーより大
きなパワーを有する図10Bの曲線202のレーザ光パ
ワー分布を有するレーザ光によって露光する場合、感光
性材料層102における実質的な感光反応領域は、或る
程度広がるものの、この広がりは、露光パワーに応じた
広がりとはならない。
の製造工程において、そのレーザ光を、例えば上述した
基板101の回転によって感光性材料層102上に、例
えば渦巻き状に走査させながら、例えば図11Aの曲線
203に示す発光パターンによる露光を行う場合、図1
1Bに示すように、基板101上の感光性材料層102
にレーザ光照射パターンに応じた露光部102Aが形成
され、現像によって例えばこの露光部を除去し、この感
光性材料層102をエッチングマスクとして基板101
に対してエッチングして形成した微細凹凸は、図11C
に例えばその記録マークとしての凹部103の平面図を
示すように、安定したパターンとして形成される。
対するパターン露光によって形成した微細凹凸パターン
は、殆ど露光に用いるレーザ光のスポット径によって決
まることになり、光学限界を越えた微細凹凸パターンを
形成することができない。したがって、例えば再生レー
ザ光のスポット径を可能な限り小さくしても、その記録
マーク幅を、この再生レーザ光のスポット径の1/2以
下に小さくして形成することができない。
として、電子線描画装置などが開発され、微細パターン
の形成、すなわち高密度化の手助けをしているが、この
電子線描画装置は、高真空中で描画作業を行う必要があ
ることから、この装置は、大型となり、また、高価格で
あるという問題がある。
細凹凸の形成において用いるレーザ光の光学限界のスポ
ットより充分小さい幅もしくはトラックピッチを有する
微細凹凸の形成を、微細凹凸の長短に依存することな
く、確実に形成できる記録媒体の製造方法、記録媒体製
造用原盤の製造方法を提供する。
した電子線描画装置に比して充分小型に構成することの
できる記録媒体の製造装置、および記録媒体製造用原盤
の製造装置を提供するものである。
製造方法は、微細凹凸を有する記録媒体の製造方法にあ
って、記録媒体を構成する基板上に、感熱材料層を形成
する工程と、この感熱材料層に、レーザ光を目的とする
微細凹凸のパターンに応じたパターンに照射して感熱材
料層に目的とする微細凹凸に応じたパターンの変質部を
形成する工程と、この感熱材料層を現像してこの感熱材
料層をパターン化する工程とを有する。そして、特に本
発明においては、そのレーザ光のパターン照射を、目的
とする微細凹凸パターンの周期よりも高周波の周波数で
変調されたレーザ光照射によって行う。
製造方法は、微細凹凸を有する記録媒体を製造する記録
媒体製造用原盤の製造方法であって、記録媒体を構成す
る基板上に、感熱材料層を形成する工程と、この感熱材
料層に、レーザ光を微細凹凸のパターンに応じたパター
ンに照射して感熱材料層に微細凹凸に応じたパターンの
変質部を形成する工程と、感熱材料層を現像して感熱材
料層をパターン化する工程とを有する。そして、特に本
発明においては、そのレーザ光のパターン照射を、目的
とする微細凹凸パターンの周期よりも高周波の周波数で
変調されたレーザ光照射によって行う。
は、微細凹凸を有する記録媒体の製造装置であって、少
なくとも一主面に感熱材料層が被着形成された記録媒体
を構成する基板を保持する保持手段と、レーザ光源部
と、このレーザ光源部からのレーザ光を、微細凹凸のパ
ターンに応じて変調すると共に、微細凹凸のパターンの
周期よりも高周波の周波数で変調する変調手段と、レー
ザ光を感熱材料層に集光させる集光レンズ系を有する光
学系と、感熱材料層に対し、レーザ光の照射位置を移動
させる移動手段とを有する構成とする。
製造装置は、微細凹凸を有する記録媒体の製造装置であ
って、少なくとも一主面に感熱材料層が被着形成された
原盤を構成する基板を保持する保持手段と、レーザ光源
部と、このレーザ光源部からのレーザ光を、微細凹凸の
パターンに応じて変調すると共に、微細凹凸のパターン
の周期よりも高周波の周波数で変調する変調手段と、レ
ーザ光を感熱材料層に集光させる集光レンズ系を有する
光学系と、感熱材料層に対し、レーザ光の照射位置を移
動させる移動手段とを有する構成とする。
よび媒体製造用原盤の製造方法においては、従来通常に
おけるような感光性材料によらず、感熱材料層を用い、
これにレーザ光を照射して熱的に変質させた部分を形成
して現像処理によってこの変質部あるいはこの変質部以
外を除去してパターン化する方法とすることにより、レ
ーザ光スポットより幅狭の加熱領域で変質部の形成を行
う。すなわちレーザ光スポットの光学的限界以下の微細
パターンを形成することができるようにするものであ
る。
媒体製造用原盤の製造方法において、特に、微細凹凸の
周期より高い周波数に変調されたレーザ光照射を行うも
のであり、このようにすることによって露光部の長短、
すなわち露光時間の長短によって連続レーザ光照射にお
いて生じる加熱部の広がりを回避して、正確に所定形
状、幅、ピッチの変質部の形成を行って、正確に目的と
する微細パターンの形成を可能にするものである。
造用原盤の製造装置においては、高真空室内での処理の
作業を必要としないことから、簡潔、小型の装置を構成
する。
は、例えば図1にその一例の概略平面図を示すように、
例えば記録マーク1を構成する凹部あるいは凸部が配列
された微細凹凸2が形成された記録媒体を製造する。
は、先ず記録媒体を構成する例えば透明樹脂基板、ある
いは例えばガラス基板上に酸化シリコン(SiO2 )層
が形成されてなるSiO2 基板が用意され、この上に感
熱材料層を形成する。この感熱材料層に、レーザ光を、
目的とする微細凹凸2のパターンに応じたパターン、す
なわち例えば図1の記録マーク1の配列パターン、ある
いはこのパターンの反転パターンをもって照射して感熱
材料層にレーザ光照射部における温度上昇によって変質
部を形成する。
ワー分布が、例えば図2中曲線3であり、感熱材料層に
おける実質的レーザスポットSPであるとすると、感熱
材料層における変質部、すなわち温度上昇部4は、レー
ザスポットSPより狭小領域となる。すなわち、この変
質部は、レーザスポットより小さくすることができ、更
に、例えばレーザパワーの選定によってその温度上昇領
域4、すなわち変質部の幅は、より小に選定できる。こ
の温度上昇領域4は、スポットの移動方向の後方が先方
に比し長時間照射されていることによって幅広くなる。
ザ光は、目的とする微細凹凸パターンに応じて強度変調
がなされる。例えば記録媒体に記録すべき記録データパ
ターンが、例えば図3Aで示すパターンである場合、こ
のデータパターンによる記録データ信号による変調と同
時に、図3Bあるいは図3Cに示すように、この記録デ
ータ信号の周波数より高い例えば数100MHzの一定
の高周波信号をもって変調する。すなわち、感熱材料層
において、これに変質を生じることのできる温度上昇を
得るレベル以上のパワーのレーザ光照射を変質部を形成
する部分に対して選択的に行うと同時に、この部分のレ
ーザ照射を、図3Bに示すように、高い周波数によるオ
ン・オフの繰り返しによってパルスレーザ光によって照
射する変調を行うか、あるいは図3Cに示すように、変
質部の形成部におけるレーザ光の選択的照射において、
パワーを或るレベル以上の繰り返しレーザ光のパワー変
調を行う。
変質部あるいは変質されていない部分を除去し、感熱材
料層をパターン化する。このようにすると、感熱材料層
のパターン化によって、この感熱材料層による微細凹凸
の形成がなされることから、この状態をもって微細凹凸
を有する記録媒体とすることもできるが、この場合は、
微細凹凸の深さ(高低差)が、感熱材料層の厚さによっ
て規定されるなどの制約を受けることから、この感熱材
料層をエッチングマスクとして、基板表面を例えば異方
性エッチングによるRIE(反応性イオンエッチング)
によって所要の深さにエッチングして、必要な深さを有
する微細凹凸を形成することができる。
製造方法においては、感熱材料層を用いこれに対し、レ
ーザ光照射によって変質部の形成を行うものであるが、
この場合、感熱材料層に変質部を形成する幅、したがっ
て、例えば図1における記録マークの幅W、トラックピ
ッチPは、狭小に形成できる。したがってこの方法で
は、より微細で、高密度の微細凹凸を形成することがで
きる。
Bおよび図3Cで説明した高周波変調を行ってレーザ照
射を断続的あるいは強弱の繰り返しによって行うように
したことから、得られた記録マークパターンは、図3D
に斜線を付した領域aで示すように、例えばその長短に
依存することなく一様な幅に確実に形成することができ
る。すなわち、レーザ照射を、本発明におけるような高
周波変調をすることなく、データパターンによる変調の
みによる照射を行う場合、長い変質部では、長時間連続
的にレーザ照射がなされることによって、レーザ照射の
後端側に向かうほど加熱領域が広がり、これによって図
3D中鎖線bに示すように、変質部の幅がレーザ照射部
の後端に向かって広がる。すなわち、記録マークの長短
によって幅に変動を来す。ところが、本発明方法におい
ては、高周波変調を行ってレーザ照射を断続的あるいは
強弱の繰り返しによって行うようにしたことから、マー
ク長が長い場合においても、温度上昇を抑制でき、マー
ク長の長短の依存性が改善された変質部の形成、ひいて
はマークパターンの形成を行うことができる。
製造方法は、例えば図1にその一例の概略平面図を示す
ように、例えば記録マーク1を構成する凹部あるいは凸
部が配列された微細凹凸2が形成された記録媒体を、例
えば射出成型、2P法等によって得るための原盤を製造
する。
板が用意され、この上に感熱材料層を形成する。そし
て、この感熱材料層に、レーザ光を、目的とする微細凹
凸のパターンに応じた、すなわち例えば図1の記録マー
クを構成する凹部1のパターン、あるいはこれと反転し
たパターンに照射して感熱材料層にこのパターンの変質
部を形成する。
様の、変調がなされたレーザ光による照射がなされる。
その後、この感熱材料層を現像して、その変質部あるい
は変質されていない部分を除去し、感熱材料層をパター
ン化する。この場合においても、図2で説明したよう
に、レーザスポットより狭小な変質部を形成することが
できる。
ン化によって、この感熱材料層によって微細凹凸の形成
がなされることから、この状態をもって微細凹凸を有す
る記録媒体用原盤とすることもできるが、この場合は、
微細凹凸の深さ(高低差)が、感熱材料層の厚さによっ
て規定されるなどの制約を受けることから、この感熱材
料層をエッチングマスクとして、基板表面を例えば異方
性エッチングによるRIEによって所要の深さにエッチ
ングして、必要な深さを有する微細凹凸を形成して原盤
を作製することができる。これら原盤は、冒頭に述べた
ように、スタンパー、あるいはこのスタンパーを複製形
成するためのいわゆるマスター、またはこのマスターを
複製形成するためのいわゆるマザーマスター等を指称す
るものである。
も、記録媒体の製造方法におけると同様に、感熱材料層
を用いこれに対し、レーザ光照射によって変質部の形成
を行うことにより、より微細で、高密度の微細凹凸を形
成することができる。
続的あるいは強弱の繰り返しによって行うようにしたこ
とから、マーク長の長短の依存性が改善された微細凹凸
の形成ができる。
および記録媒体製造用原盤の製造方法において用いられ
る感熱材料層は、互いに異なる構成材料による少なくと
も2層以上、すなわち少なくとも第1および第2の材料
層による積層構造とすることができる。そして、上述し
たレーザ光照射による温度上昇により、これら構成材料
層間に相互拡散あるいは溶解を生じさせてこれら2つ以
上の材料の混合あるいは反応による変質部を形成する。
また、この感熱材料層の構成材料は、無機材料であるこ
とが望ましい。
とCu層との積層構造、Al層とGe層との積層構造、
Si層とAl層との積層構造、Ge層とAu層との積層
構造、また、これら2層構造に限られるものではなく、
3層以上の積層構造とすることができる。また、熱酸化
現象が生じるじるような金属例えばTi,Taなど1層
膜構造による感熱材料層を構成し、レーザ光の照射によ
り空気中の酸素を反応させて変質させる構成とすること
もできる。
体レーザ特に短波長の青紫レーザ光(例えば波長410
nm〜390nm)の例えばGaN系レーザによるレー
ザ光を用いることが望ましい。このような短波長レーザ
によって、レーザ光のスポット径の微小化を図る。
えば1〜3%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキ
サイド水溶液によって行う。
実施例を図4および図5の工程図(その1)および(そ
の2)を参照して説明するが、本発明による記録媒体製
造用原盤の製造方法は、この例に限定されるものではな
い。
板、例えばガラス基板上にSiO2 層(図示せず)が形
成された例えば円板状の基板11を用意し、そのSiO
2 面上に、感熱材料層12を形成する。この感熱材料層
12は、レーザ光の温度上昇により変質、すなわち特性
が変化する膜構成とする。この例においては、感熱材料
層12が、第1および第2の材料層12aおよび12b
の積層構造による構成とした場合である。これら第1お
よび第2の材料層12aおよび12bは、レーザ光照射
による温度上昇により、相互拡散あるいは溶解により例
えば合金化することによって変質部を形成する材料構成
とする。そして、同時にこの変質部は、これと、変質さ
れていない部分との間に、後述の現像処理工程で用いら
れる現像液(溶解液)に対し、溶解レートに差が生じる
ような材料を選択する。このような第1および第2の材
料層12aおよび12bの構成材料層の組み合わせは、
AlとCu,AlとGe等がある。
すように、レーザ光13を、例えば基板11の回転と、
レーザスポットの、基板11の半径方向への移動によっ
て、感熱材料層12におけるレーザスポットを、同図中
矢印で示すように、相対的に所定方向、例えば円板状基
板11上に、円もしくは渦巻状に沿って移動させる。
3で説明したように、目的のデータパターンに対応する
パターンによってレーザ光照射を行い、同時に、このデ
ータパターンの周波数より高周波数の、例えば図3Bま
たは図3Cで示す高周波変調によるパワーを変化させる
レーザ光照射によって感熱材料層12に、所要のパター
ンの昇温部を形成し、この昇温部において、感熱材料層
12の第1および第2の材料層12aおよび12bを、
相互に例えば合金化し、目的とする微細凹凸のパターン
に応じた変質部12sを形成する。このようにして、図
5Aに示すように、感熱材料層12に、例えば合金化に
よる変質部12sと、他部の合金化がなされない非変質
部12nとを形成する。
を行って、図5Bに示すように、この例では変質部12
sを除去、すなわち選択エッチングする。この現像液、
すなわち変質部のエッチング液としては、例えば1〜3
%程度のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
水溶液を用い、これに浸すことにより例えば合金化によ
る変質部12を選択的にエッチング除去することがで
き、感熱材料層12を、パターン化することができる。
ように、この微細パターン化された感熱材料層12をエ
ッチングマスクとして、基板1、例えばその表面のSi
O2層をエッチングして、微細凹凸15を形成する。こ
のエッチングは、異方性エッチングによるRIE(反応
性イオンエッチング)によって、凹凸断面が垂直性に富
んだ微細凹凸15を形成することができる。
えば基板の表面層のSiO2 層を選定することによっ
て、自由に選定できる。また、或る場合は、例えばSi
O2 表面層下の下地基板をエッチングストッパとするこ
とによって、微細凹凸15の深さをSiO2 表面層の厚
さによって規定するようにすることもできる。
び第2の各材料層12bおよび12aの各溶液に順次浸
漬させて、これらを除去する。このようにして、図5D
に示すように、基板11の表面に微細凹凸15が形成さ
れる。その後、感熱材料層12を、溶解除去し、この微
細凹凸15が形成された基板11に、図示しないが、例
えば反射膜、保護膜、また或る場合は各種記録層例えば
磁性層、相変化材料層等の記録層を形成して、目的とす
る記録媒体16、例えば光ディスク、光磁気ディスク、
光相変化ディスク等を得ることができる。
12のレーザ光照射後の、現像処理、すなわち選択エッ
チングにおいてテトラメチルアンモニウムハイドロオキ
サイド水溶液を使用する場合は、従来通常の感光性材料
層を用いた方法において、その感光性材料層としてノボ
ラック樹脂を用いる原盤作製方法において使用していた
作業と同様の作業によることになるので、従来の工程に
用いていた装置・工程をそのまま使用することができる
という利点を有する。
て、レーザ光照射による変質部を、現像処理、すなわち
選択エッチングによって除去した場合であるが、変質部
以外を除去する方法によることもできる。この場合、感
熱材料層12を、例えばGeとAlの組み合わせのほ
か、SiとAlの組み合わせ、GeとAuの組み合わせ
等によって構成し、非変質部の第1および第2の材料の
除去を、燐酸、水、グリセリンとの混合液と、酒石酸溶
剤と過酸化水素酸との混合液を用いることによって除去
できる。
相変化、熱酸化現象等によることができ、多層構造とす
る場合に限られるものではなく、例えば熱酸化現象によ
って変質部12sを形成できる金属、例えばチタン、タ
ンタル等の単層構造とし、この場合、レーザ光の照射に
より空気中の酸素と反応させて変質させる。
層、もしくは単層感熱材料層を、無機材質によって構成
することができるので、これら多層、もしくは単層感熱
材料層を、スパッタリング法、あるいは真空蒸着法など
によって成膜できることから、例えば従来通常における
ような感光性材料層を用いる場合におけるスピンコート
法による成膜方法に比較して、薄い膜厚を各部均一に形
成することができる。したがって、例えば微細記録マー
ク等の微細凹凸を確実に形成することができる。
感熱材料層12をマスクとして、例えばRIEによっ
て、基板11に対するエッチングを行って微細凹凸15
の形成を行うことによって、感熱材料層12自体によっ
て微細凹凸を形成する場合におけるような、感熱材料層
12の厚さ、断面形状によって、微細凹凸の深さ、形状
に依存する不都合を回避できる。
例を説明するが、この原盤の製造方法は、図4および図
5で説明したと同様の方法を採ることができものであ
り、この原盤の製造においては、基板11が、原盤を構
成する基板によって構成する。しかしながら、この場合
においても、例えば上述したSiO2 基板を用いること
ができる。
示す原盤26は、これをスタンパーとして用いることも
できるし、この原盤26をスタンパーを反転複製するマ
スターとすることもできるし、更にこの原盤26をマス
ターを反転複製するマザーマスターとすることもでき
る。
用いて、目的とする微細凹凸を有する記録媒体基板を、
射出成型、2P法等によって形成し、これに、前述した
記録媒体の製造におけると同様に、例えば反射膜、保護
膜、また或る場合は各種記録層等の成膜を行って目的と
する例えば光ディスク、光磁気ディスク、光相変化ディ
スク等を得ることができる。
は、図6にその一例の概略構成を示すように、感熱材料
層(図示せず)が被着形成された記録媒体を構成する例
えば円板状の基板11を保持する保持手段41と、レー
ザ光源部42と、このレーザ光源部42からのレーザ光
13を、微細凹凸のパターンに応じて変調すると共に、
微細凹凸のパターンの周期よりも高周波の周波数で変調
する変調手段と、レーザ光を感熱材料層に集光させる集
光レンズ系44を有する光学系45と、感熱材料層に対
し、レーザ光の照射位置を移動させる移動手段とを有す
る構成とする。
によらず、例えばArガスレーザ等のレーザと、更に例
えば波長変換器を具備して短波長レーザとして取り出す
構成とすることができる。この場合においては、図6に
示すように、低速変調器46と、高速変調器47とが、
レーザ光源部42から発射され、光学系45によって基
板11に向かうレーザ光13の光路中に設けられる。低
速変調器46は、例えば、図3で説明した記録データ信
号によってレーザ光13の変調がなされ、高速変調器4
7は、図3で説明した一定の高周波信号によってレーザ
光の変調がなされる。
器、例えば電気光学(EO)効果、音響光学(AO)効
果、そのほか各種の効果を利用した変調器を用いいるこ
とができる。また、高速変調器47は、例えば K.Osat
o,K.Yamamoto,I.Ichimura,F.Maeda,Y.Kasami,M.Yamada,
Proceedings of Optical Data Storage'98,Aspen,Color
ado,80-86, “A rewritable optical disk system with
over 10GB of capasity ”で報告された変調器を用い
ることができる。
されたレーザ光13は、高速変調器47、低速変調器4
6によってそれぞれ変調され、例えばミラー48および
集光レンズ系44等を有する光学系45によって基板1
1上の感熱材料層に集光照射される。このとき、この感
熱材料層に対するレーザ光13は、基板11上を、走査
するように相対的に移行するように、移動手段として
は、例えば基板11の保持手段41が回転し、一方、光
学系が基板11の半径方向に移動するようになされて、
基板11上の感熱材料層に、レーザ光13が、同心上の
各円に、あるいは渦巻き状に走査されるようになされ、
上述したレーザ光の変調によって、所定パターンの変質
部の形成がなされる。
いては、レーザ光源部42が、半導体レーザによって構
成された場合で、図7において、図6と対応する部分に
は同一符号を付して重複説明を省略するが、この場合の
変調手段43としては、半導体レーザへの注入電流を、
上述した記録データ信号と一定の高周波信号によって変
調させる。
に対するレーザ光の照射を行って後は、前述した本発明
方法にしたがって、感熱材料層の現像、エッチング等を
行って目的とする微細凹凸を有する記録媒体を得る。
製造装置についても、図6および図7に示した構成と同
様の構成とすることができ、これらにおいて、その保持
手段41が、原盤構成基板11を保持する手段とする。
録媒体製造用原盤の製造装置によれば、簡潔な構成とす
ることができるので、小型に、廉価に構成することがで
きる。
導体レーザを用いることにより、より小型、簡潔に構成
することができ、低価格化と同時に、メンテナンスの手
間も格段に削減することができる。
GaN系等の短波長レーザを用いることが、より小さい
微細凹凸を形成することができ、高密度化が図られる。
する記録媒体、例えば再生専用光ディスクを始めとし
て、書き込み可能な光ディスク、相変化型光ディスク、
光磁気ディスク、磁気ディスクを得ることができ、ま
た、いわゆる円板状のディスクに限られるものではな
く、他の形状例えばカード形状による記録媒体を得る場
合に適用することができる。
録媒体における微細凹凸は、いわゆるピットに限られ
ず、グルーブ等を有する構成とすることのできるなど、
種々の構成に適用することができる。
および記録媒体製造用原盤の製造方法によれば、従来通
常におけるような感光性材料によらず、感熱材料層を用
い、これにレーザ光を照射して熱的に変質させた部分を
形成して現像処理によってこの変質部あるいは非変質部
を除去してパターン化する方法によることから、レーザ
光スポットより幅狭の加熱領域で変質部の形成を行こと
ができるので、これを用いて形成した微細凹凸は、レー
ザ光スポットの光学的限界以下の微細パターンとして形
成することができる。したがって、高記録密度、高解像
度の記録媒体を構成することができる。
照射を、例えば記録データ信号による変調と同時に、特
に本発明においては、これより周波数の高い一定高周波
信号による変調を行うようにして、長いパターンを形成
する場合におけるレーザ光照射による温度上昇によって
レーザの移行の後方側で、感熱材料層における変質部の
パターンが幅が広がることを有効に回避できる。したが
って、感熱材料層における変質部のパターンを、パター
ンの長短に依存することなく、確実に目的とするパター
ンに形成でき、最終的に高記録密度、高解像度の記録媒
体を製造することができる。
造用原盤の製造装置によれば、高真空室を設けるなどの
必要がないことから、簡潔、小型で、廉価の装置とし
て、またそのメンテナンスが簡単の装置を構成できるも
のである。
盤の製造方法によって得る、目的とする微細凹凸パター
ンの一例の平面図である。
度上昇領域との関係を示す図である。
盤の製造方法の、レーザ光の変調方法の説明図で、Aは
データパターン、BおよびCはレーザ光照射パターン、
Dは微細凹凸パターンを示す。
録媒体製造用原盤の製造方法の各一例の工程図(その
1)である。
体製造用原盤の製造方法の各一例の工程図(その2)で
ある。
盤の製造装置の一例の構成図である。
盤の製造装置の他の一例の構成図である。
法の説明に供する概略断面図である。
それぞれレーザ光のパワー分布と感光反応領域の関係を
示す図である。
光パターン図、Bは露光パターン図、Cは、凹部のパタ
ーン図である。
ザ光パワー分布曲線、4・・・温度上昇領域、11・・
・記録媒体あるいは原盤構成基板、12・・・感熱材料
層、12a・・・第1の材料層、12b・・・第2の材
料層、12s・・・変質部、13・・・レーザ光、15
・・・微細凹凸、16・・・原盤、41・・・保持手
段、42・・・レーザ光源部、43・・・変調手段、4
4・・・集光レンズ系、45・・・光学系、46・・・
低速変調器、47・・・高速変調器、48・・・ミラ
ー、101・・・基板、102・・・感光性材料層、1
03・・・レーザ光、104・・・集光レンズ、20
1,202・・・レーザ光パワー分布曲線
Claims (22)
- 【請求項1】 微細凹凸を有する記録媒体の製造方法で
あって、 上記記録媒体を構成する基板上に、感熱材料層を形成す
る工程と、 該感熱材料層に、レーザ光を上記微細凹凸のパターンに
応じたパターンに照射して上記感熱材料層に上記微細凹
凸に応じたパターンの変質部を形成する工程と、 上記感熱材料層を現像して該感熱材料層をパターン化す
る工程とを有し、 上記レーザ光のパターン照射を、上記微細凹凸パターン
の周期よりも高周波の周波数に変調されたレーザ光照射
としたことを特徴とする記録媒体の製造方法。 - 【請求項2】 上記感熱材料層を、互いに異なる構成材
料による少なくとも第1および第2の材料層による積層
構造とし、 上記レーザ光照射による温度上昇により、相互拡散ある
いは溶解を生じさせて上記少なくとも第1および第2の
材料層の構成材料に相互拡散あるいは溶解を生じさせて
上記少なくとも第1および第2の材料層の構成材料の混
合もしくは反応による上記変質部を形成することを特徴
とする請求項1に記載の記録媒体の製造方法。 - 【請求項3】上記レーザ光が、半導体レーザ光であるこ
とを特徴とする請求項1に記載の記録媒体の製造方法。 - 【請求項4】 上記レーザ光が、青紫レーザ光であるこ
とを特徴とする請求項1に記載の記録媒体の製造方法。 - 【請求項5】 上記感熱材料層の構成材料が、無機材料
であることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体の製
造方法。 - 【請求項6】 上記パターン化された感熱材料層をマス
クとして、上記基板に微細凹凸を形成することを特徴と
する請求項1に記載の記録媒体の製造方法。 - 【請求項7】 上記パターン化された感熱材料層をマス
クとして、上記基板に反応性イオンエッチングによって
微細凹凸を形成することを特徴とする請求項1に記載の
記録媒体の製造方法。 - 【請求項8】 上記感熱材料層のパターン工程における
現像を、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
水溶液によって行うことを特徴とする請求項1に記載の
記録媒体の製造方法。 - 【請求項9】 微細凹凸を有する記録媒体を製造する記
録媒体製造用原盤の製造方法であって、 上記記録媒体を構成する基板上に、感熱材料層を形成す
る工程と、 該感熱材料層に、レーザ光を上記微細凹凸のパターンに
応じたパターンに照射して上記感熱材料層に上記微細凹
凸に応じたパターンの変質部を形成する工程と、 上記感熱材料層を現像して該感熱材料層をパターン化す
る工程とを有し、 上記レーザ光のパターン照射を、上記微細凹凸パターン
の周期よりも高周波の周波数に変調されたレーザ光照射
としたことを特徴とする記録媒体製造用原盤の製造方
法。 - 【請求項10】 上記感熱材料層を、互いに異なる構成
材料による少なくとも第1および第2の材料層による積
層構造とし、 上記レーザ光照射による温度上昇により、相互拡散ある
いは溶解を生じさせて上記少なくとも第1および第2の
材料層の構成材料に相互拡散あるいは溶解を生じさせて
上記少なくとも第1および第2の材料層の構成材料の混
合もしくは反応による上記変質部を形成することを特徴
とする請求項9に記載の記録媒体製造用原盤の製造方
法。 - 【請求項11】上記レーザ光が、半導体レーザ光である
ことを特徴とする請求項9に記載の記録媒体製造用原盤
の製造方法。 - 【請求項12】 上記レーザ光が、青紫レーザ光である
ことを特徴とする請求項9に記載の記録媒体製造用原盤
の製造方法。 - 【請求項13】 上記感熱材料層の構成材料が、無機材
料であることを特徴とする請求項9に記載の記録媒体製
造用原盤の製造方法。 - 【請求項14】 上記パターン化された感熱材料層をマ
スクとして、上記基板に微細凹凸を形成することを特徴
とする請求項9に記載の記録媒体製造用原盤の製造方
法。 - 【請求項15】 上記パターン化された感熱材料層をマ
スクとして、上記基板に反応性イオンエッチングによっ
て微細凹凸を形成することを特徴とする請求項9に記載
の記録媒体製造用原盤の製造方法。 - 【請求項16】 上記感熱材料層のパターン工程におけ
る現像を、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイ
ド水溶液によって行うことを特徴とする請求項9に記載
の記録媒体製造用原盤の製造方法。 - 【請求項17】 微細凹凸を有する記録媒体の製造装置
であって、 少なくとも一主面に感熱材料層が被着形成された記録媒
体を構成する基板を保持する保持手段と、 レーザ光源部と、 該レーザ光源部からのレーザ光を、上記微細凹凸のパタ
ーンに応じて変調すると共に、上記微細凹凸のパターン
の周期よりも高周波の周波数に変調する変調手段と、 上記レーザ光を上記感熱材料層に集光させる集光レンズ
系を有する光学系と、 上記感熱材料層に対し、上記レーザ光の照射位置を移動
させる移動手段とを具備して成ることを特徴とする記録
媒体の製造装置。 - 【請求項18】 上記変調手段が、高速変調器と低速変
調器とにより構成されたことを特徴とする請求項17に
記載の記録媒体の製造装置。 - 【請求項19】 上記レーザ光源部が、半導体レーザよ
り成り、 上記変調手段が、上記半導体レーザへの注入電流を変調
する構成とされたことを特徴とする請求項17に記載の
記録媒体の製造装置。 - 【請求項20】 微細凹凸を有する記録媒体を製造する
記録媒体製造用原盤の製造装置であって、 少なくとも一主面に感熱材料層が被着形成された記録媒
体を構成する基板を保持する保持手段と、 レーザ光源部と、 該レーザ光源部からのレーザ光を、上記微細凹凸のパタ
ーンに応じて変調すると共に、上記微細凹凸のパターン
の周期よりも高周波の周波数に変調する変調手段と、上
記レーザ光を上記感熱材料層に集光させる集光レンズ系
を有する光学系と、 上記感熱材料層に対し、上記レーザ光の照射位置を移動
させる移動手段とを具備して成ることを特徴とする記録
媒体製造用原盤の製造装置。 - 【請求項21】 上記変調手段が、高速変調器と低速変
調器とにより構成されたことを特徴とする請求項20に
記載の記録媒体の製造装置。 - 【請求項22】 上記レーザ光源部が、半導体レーザよ
り成り、 上記変調手段が、上記半導体レーザへの注入電流を変調
する構成とされたことを特徴とする請求項20に記載の
記録媒体の製造装置。
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