JP4333576B2 - 光ディスク原盤およびその製造方法並びに光ディスクスタンパの製造方法 - Google Patents

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この発明は、光ディスク原盤およびその製造方法並びに光ディスクスタンパの製造方法に関する。
今日、情報記録媒体として用いられる光ディスクはその用途に応じて、MD(Mini Disc )、MO(Magneto Optical )、DVD(Digital Versatile Disc)、Blu−ray Disc(登録商標)等、様々なフォーマットが提案されている。いずれのフォーマットで使用される光ディスク基板も、一般的には、樹脂材料の射出成型により作製されており光ディスクの低価格化が実現されている。
光ディスク基板の射出成型においては、光ディスクにグルーブやピット等のパターンを具備させるために、それらのパターンを転写させる光記録媒体製造用原盤としてのスタンパが射出成型装置のキャビティ内に配設される。
図11は、光ディスク基板成型用のスタンパ作製工程の概要を示す略線図である。図11を参照して、スタンパの作製方法の概略について説明する。
まず、ガラス原盤101上に、スピンコート法等によってごく薄くフォトレジスト(感光剤)102を塗布し、ガラス原盤101を回転させながらカッティング装置のレーザ103により露光する。フォトレジスト膜には、露光によってグルーブまたはピットに対応したパターンの潜像が形成される。
その後、回転するガラス原盤101上に現像液104を滴下し、現像処理をすることで、光ディスクのグルーブまたはピットに対応した凹凸のレジストパターンをガラス原盤101上に形成する。
次に、このガラス原盤101上にメッキ処理によりニッケル等の金属105を析出させ、これを剥離させ、トリミングを行うことでスタンパ106が得られる。スタンパ106が射出成型装置のキャビティ内に配設され、キャビティ内に樹脂が注入されることによって、ディスク基板が作製される。
従来、ガラス原盤101上に塗布される感光剤はノボラック樹脂系のフォトレジストが用いられていた。この無機レジスト材料は、いわゆるポジ型のレジスト材料である。すなわち、露光した箇所が現像液に選択的に溶解し易く、現像後に未露光部のレジストがガラス原盤に残される。このガラス原盤あるいは基体にメッキ処理して得られるスタンパにはガラス原盤上のレジストとは凹凸が反転したパターンが形成される。
上記のような感光剤を使用することにより形成されうる最短ピット長は使用する露光用光源(レーザ)の波長λならびに光源から出た光束を感光剤に収束させるための対物レンズの開口数NAで以下の式により決定される。
P=K×λ/NA
上式において比例定数Kは使用するレーザとフォトレジストとの組み合わせで決まる数値であり、概ね0.5〜0.8程度となる。即ち、光ディスクの高記録密度化に対応してより微細なパターンを形成していくためには、光源の短波長化と対物レンズのNAを大きくすることが必要である。
光源の短波長化については紫外線レーザ、あるいは電子ビーム露光等の検討もなされているが、装置の複雑化、安定性の面で従来のカッティング装置に比較して問題があった。NAはその定義上1以下となり、一般的に使用される対物レンズでも0.9前後である。Kを0.87、使用するレーザの波長をDVD用スタンパの露光で使用されるレーザ波長413nmとし、NAを0.9とすると最短ピット長(スポット径)は0.87×413/0.9=399nm程度となる。
既存のDVDの仕様は、直径12cmの光ディスクの片面に4.7GBの情報容量があり、最小ピット長が400nmとされ、トラックピッチが740nmとされている。したがって、DVDの光ディスクを作製することは問題がない。
しかしながら、片面25GBの高密度光ディスクの場合では、最短ピット長を170nm程度とすることが要求される。K=0.87、NA=0.95とした場合、λ=185.6nmとなる。しかしながら、このような短波長のレーザは、現状では、非常に特殊なものであり、レーザカッティング装置のシステムのコストが大幅に上昇する問題点が生じる。
一方、下記の特許文献1で開示される遷移金属の不完全酸化物からなる無機レジスト材料では405nm程度の可視レーザによる露光によっても、熱記録の特性によりスポット径より小さいパターンの露光が可能であることが示されており、Blu−ray Diskあるいはそれ以上の高記録密度化に対応した光ディスクのマスタリング技術に有用な技術として注目される。
特開2003−315988号公報
ここでいう遷移金属の不完全酸化物とは、遷移金属のとりうる価数に応じた化学量論組成より酸素含有量が少ない方向にずれた化合物のこと、すなわち遷移金属の不完全酸化物における酸素の含有量が、上記遷移金属のとりうる価数に応じた化学量論組成の酸素含有量より小さい化合物のことである。
図12は、Blu−ray Discのグルーブの模式図である。図12に示すように、向かって左側がディスク内周側で、右側がディスク外周側である。もっとも内周側にはBCA(Burst Cutting Area)領域111があり、PIC(Permanent Information & Control Data)領域112のピットとデータ記録領域113のグルーブは蛇行するように形成されたウォブルグルーブとされる。図12は模式的な図であり、トラックの本数は実際の本数を示すものではない。
内周のBCA(Burst Cutting Area)領域111のグルーブは、トラックピッチTp1が2000nmのグルーブである。PIC領域112のグルーブは、トラックピッチTp2が350nmの矩形ウォブルグルーブである。PIC領域112およびデータ記録領域113のグルーブは、トラックピッチTp3が320nmのMSK(Minimum Shift Keying)信号とSTW(Saw Tooth Wobble)信号との重畳信号で形成されたウォブルグルーブである。
従来、Blu−ray Diskのディスク基板は、図11を参照して説明した方法と同様の方法で作製される。図13は、ディスク基板の作製に必要なスタンパの作製過程を示す略線図である。カッティング装置を用い、レーザ光によりガラス原盤121上のレジスト122に対して、所望のBCA111およびPIC112およびデータ記録領域113のグルーブの潜像を形成する。ポジ型のレジスト材料であることから、ガラス原盤に現像処理を施して、露光した部分のレジスト122を溶解させて現像を行い、グルーブに対応した凹部を持つようにパターニングされたレジストガラス原盤を得ることができる。
次いでレジストガラス原盤の凹部グルーブパターン上に無電界メッキ法等によりニッケル皮膜でなる導電化膜層を形成し、導電化膜層が形成されたガラス原盤を電鋳装置に取り付け、電気メッキ法により導電化膜層上にニッケルメッキ層を形成し、凸部グルーブパターンのスタンパ(マスタスタンパ)123を作製する。
Blu−ray Diskではウォブルされたグルーブが光ピックアップ(読取面)に近い方に配置されている。すなわち、基板上でグルーブが凸形状であることが良好な記録再生特性を得るためには必要とされる。しかしながら、図13に示すように、ガラス原盤121からメッキ処理により得られたスタンパ(マスタスタンパ123)は凹凸が反転しているため、ウォブルされたグルーブが読み取り面に対して凹形状となってしまう。
そこで、凹凸を反転し所望の形状のパターンとするためにマスタスタンパ123から再度メッキ処理により凹凸を反転させたスタンパ(マザースタンパ124)を作製し、マザースタンパ124を用いて射出成型することで、読取面に近い側に突起したグルーブGvを有したディスク基板125を得るようにしている。
図14は、ポジ型フォトレジストを用いて作製された、光ピックアップ(読取面)に近い側に突起したグルーブを持つBlu−ray Discの略線図である。図14に示すように、ディスク基板125の信号形成面(凸部グルーブパターン)に、反射層、第2の誘電体層、記録層、第1の誘電体層を成膜し、記録層上に0.1mmのカバー層123を形成する。以上の工程により、Blu−ray等の高密度の相変化光ディスクが完成する。
上述したように、マスタスタンパ123の複製スタンパであるマザースタンパ124を作製することによって、グルーブの凹凸パターンを逆にすることができ、図14に示すように光ピックアップ127(読取面)に近い側に突起したグルーブGvを形成することができる。この技術によりグルーブ再生特性およびウォブル特性を良好にすることができる。
DVDフォーマットは、Blu−ray Diskとは違い、凹凸パターンが形成されていないディスク基板側から凹凸パターンを読み取る。したがって、マスタスタンパ123を使用するか、マスタスタンパ123からマザースタンパ124を作製し、更にマザースタンパ124から作製されたサンスタンパを使用して射出成型に使用している。
ここで、マスタスタンパ123に形成されたパターンが正確に転写されたマザースタンパ124を作製することは、困難であり、マザースタンパ124を作製することで工程数が増加し、ディスクの作製プロセスが複雑になることが問題となる。
そこで、ネガ型の無機レジスト材料を用いたマスタリングを行うことにより、マザースタンパ124の作製工程が簡略化できる。
図15は、レーザ露光後の露光部と下地層の状態を表した写真である。ネガ型の無機レジスト材料の場合は、レーザで露光した露光部133が現像後に残ることになる。図15に示すように、露光部133は、相変化による体積膨張によって、レジスト材料131と蓄熱層としてのアモルファスシリコンからなる下地層132との間に歪みが生じる。この結果、レジスト材料131と下地層132との密着性が低下する。
レジスト材料131と下地層132との密着性が低下すると、スタンパを電鋳により作製する場合において、得られたニッケル製スタンパを光ディスク原盤から引き剥がす際、光ディスク原盤からレジスト材料131が剥離するおそれが生じる。
このようなレジスト材料の剥離を抑制するために、従来は、導電率の比較的高い酸化膜を光ディスク原盤上に成膜した後、電鋳を施すことによりニッケル製スタンパの離型性を相対的に高めることで、レジスト材料の剥離の抑制を図っていた。しかしながら、レジスト材料の剥離が生じるケースもあり、スタンパの歩留りは、低いものとなっていた。
従来のネガ型の無機レジスト材料を用いた光ディスク原盤は、レジスト材料と原盤または原盤上に設けられた下地層との密着性が低下するという問題があった。
したがって、この発明の目的は、パターニングするレジスト材料と原盤または原盤上に設けられた下地層との密着性を改善できる光ディスク原盤およびその製造方法並びに光ディスクスタンパの製造方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、この発明の第1の態様は、
原盤上または原盤上に形成された下地層上に成膜かつパターニングされた遷移金属の不完全酸化物を含むアモルファス無機材料からなるネガ型レジスト材料を有する光ディスク原盤であって、
レジスト材料と原盤間またはレジスト材料と下地層間にレジスト材料に記録できる露光パワーでは相変化しない中間層が形成されたことを特徴とする光ディスク原盤。
この発明の第2の態様は、
原盤上または原盤上に形成された下地層上に成膜かつパターニングされた遷移金属の不完全酸化物を含むアモルファス無機材料からなるネガ型レジスト材料を有する光ディスク原盤の製造方法であって、
原盤上または原盤上に形成された下地層上にレジスト材料に記録できる露光パワーでは相変化しない中間層を成膜する工程と、
中間層上に、遷移金属の不完全酸化物を含むアモルファス無機材料からなるレジスト材料を成膜する工程と、
レジスト材料からなる膜にレーザ光を照射し潜像を形成する露光工程と、
レジスト材料を現像することにより潜像に応じた凹凸形状を原盤上または原盤上に形成された下地層上に形成する工程とを有することを特徴とする光ディスク原盤の製造方法である。
この発明の第3の態様は、
原盤上または原盤上に形成された下地層上に成膜かつパターニングされた遷移金属の不完全酸化物を含むアモルファス無機材料からなるネガ型レジスト材料を有する光ディスク原盤から光ディスクスタンパを得る光ディスクスタンパの製造方法であって、
レジスト材料と原盤間またはレジスト材料と下地層間にレジスト材料に記録できる露光パワーでは相変化しない中間層が形成された光ディスク原盤から光ディスクスタンパを得ることを特徴とする光ディスクスタンパの製造方法である。
この発明によれば、パターニングされたレジスト材料と原盤または原盤上に設けられた下地層との密着性を改善できる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1Aは、レジスト原盤を表している。図1Aに示すように、レジスト原盤は、原盤1と下地層2と中間層3とレジスト層4とが順次積層されてなる。
原盤1としては、例えば、シリコンウェハー、ポリカーボネート等のプラスチック、ガラスなどを用いる。
原盤1として、例えば単結晶シリコンからなるシリコンウェハー(以下、シリコン基板と適宜称する)のように熱伝導率が大きいものを用いる場合は、レジスト層4の露光時に収束されたレーザを照射してもレジスト層4に与えられた熱量の拡散が大きくなるため、露光できない。そこで、蓄熱層として原盤1と中間層3間にアモルファスシリコンからなる下地層2を挿入する。アモルファスシリコンによって、熱の拡散が抑制され、成膜されたレジスト層4に露光パターンを形成できるようにする。
原盤1として、例えばガラスのように熱伝導率が小さいものを用いる場合は、下地層2としてのアモルファスシリコンを必要としない。原盤1がガラスの場合に、アモルファスシリコン(下地層2)を原盤1と中間層3間に挿入すると、逆に熱がこもり過ぎて、細かいパターンを形成できなくなるからである。
中間層3としては、低感度のポジ型レジスト材料を用いる。中間層3に低感度のポジ型レジスト材料を使用することにより、レジスト材料と下地層2との密着性が改善される。具体的には、遷移金属の不完全酸化物を含有するアモルファス無機材料、特に、WOX、MoOX、W、MoまたはCrOxを含有するアモルファス無機材料を用いる。
レジスト層4としては、ネガ型レジスト材料を用いる。具体的には、遷移金属の不完全酸化物を含有するアモルファス無機材料、特に、WまたはMoを含有するアモルファス無機材料を用いる。レジスト層4の成膜方法としては、例えば、スパッタリング法、蒸着法がある。
図1Bは、露光後のレジスト原盤を表した一部拡大断面図である。図1Bにおいて、参照符号5は、レーザにより照射された露光部を示す。露光部5により、凹凸形状のレジストパターンの潜像を形成する。
図1Cは、現像後のレジスト原盤を表した一部拡大断面図である。図1Cに示すように、現像後は、レーザにより照射された露光部5が残り、潜像に応じた凹凸形状のレジストパターンが形成された光ディスク原盤が作製される。
図2は、酸素導入量とレジスト膜中の酸素含有量とレジストの形状との振る舞いの関係を示すグラフである。基体上にレジスト膜をアルゴンならびに酸素の混合ガスを用いた反応性スパッタリングにより作製する際に、酸素の流量比を適当に選択する。無機レジスト材料の感度は、酸素含有量に応じて変化する。したがって、膜中の酸素含有量を選択することによりポジ型レジスト、ネガ型レジストとして機能する。具体的には、図2に示すように、膜中の酸素含有量が72at.%乃至74at.%とした場合は、ネガ型レジストとして機能する。膜中の酸素含有量が53at.%乃至65at.%とした場合は、ポジ型レジストとして機能する。
図3は、グルーブパターンの幅の変化を示したグラフである。図3に示すグラフは、露光パワー(mW)横軸にとり、グルーブ幅(nm)を縦軸にとる。
図3に示すグラフは、波長405nmのレーザによりレジスト材料を露光後、現像液でエッチングした際のグルーブパターンの幅の変化を示す。参照符号aの曲線は、酸素含有量が72at.%とした遷移金属の不完全酸化物のネガ型のレジスト材料に関する曲線である。参照符号bの曲線は、酸素含有量65at.%とした遷移金属の不完全酸化物のポジ型のレジスト材料に関する曲線である。参照符号cの曲線は、酸素含有量63at.%とした遷移金属の不完全酸化物のポジ型のレジスト材料に関する曲線である。参照符号dの曲線は、酸素含有量53at.%とした遷移金属の不完全酸化物のポジ型のレジスト材料に関する曲線である。
例えばBlu−ray Diskの所望のグルーブ幅は、約160nmである。約160nmのグルーブパターンを得ようとした場合、酸素含有量の高いレジスト材料ほど高感度となり、低い露光パワーで160nmのグルーブパターンが得られることが図2に示すグラフから確認できる。
具体的には、酸素含有量53at.%以上のポジ型レジストは、曲線dが示すように、Blu−ray Diskの所望のグルーブパターン(160nmのグルーブパターン)が得られるネガ型レジストの最適露光パワーでは感光されず、パターンが形成されないことが図2に示すグラフから確認できる。
したがって、低感度のポジ型レジスト材料からなる中間層3をレジスト層4と原盤1間またはレジスト層4と下地層2間に挿入することで、露光時にレジスト材料と原盤1間またはレジスト材料と下地層2間との界面に応力を入れないようにし、パターン形成されたネガ型レジスト材料との原盤1または下地層2との密着性を確保できる。
以下、この発明の一実施形態の光ディスク原盤の製造方法に関して説明する。
<中間層およびレジスト層製作前処理>
下地層2を設ける場合は、中間層3およびレジスト層4を成膜する前の処理として、原盤1と中間層3との間に存在する下地層2を作製する。なお、原盤1として、熱伝導率が小さいものを用いる場合は、下地層2を必要としない。
<中間層およびレジスト層製作工程>
図4は、レジスト材料を成膜するためのスパッタ装置の一例を示す略線図である。図4に示す2元のスパッタ装置を使用して、例えば、表面が十分に平滑化されたシリコン基板31上に、スパッタリングによって遷移金属の不完全酸化物からなるレジスト材料を成膜する。図4において参照符号30がパレットを示す。一方の高周波電源34と接続されたカソードには、タングステン(W)ターゲット32を装着し、他方の高周波電源35と接続されたカソードには、モリブデン(Mo)ターゲット33を装着する。なお、参照符号36および37は、それぞれマッチングボックスを示す。
シリコン基板31は、基板ホルダーに取り付けられ基板ホルダー上で自転運動する。また基板ホルダーはスパッタ装置内で回転(公転)する構造となっており、タングステンWならびにモリブデンMoのカソードを放電させた状態でシリコン基板31を自公転させることにより、合金膜を被着させることができる。また、混合割合はそれぞれの投入電力を変えることにより制御することが可能である。
このとき成膜ガスにアルゴン(Ar)ならびに酸素(O2)を導入することで、タング
ステン(W)ならびにモリブデン(Mo)の酸化物からなる無機レジスト材料を得ることができる。また、成膜ガス中の酸素濃度を変えることにより、遷移金属の不完全酸化物の酸化度合いを制御することが可能である。酸素濃度を変えることにより、中間層としてのポジ型レジスト材料とレジスト層としてのネガ型レジスト材料を成膜する。
<レジスト層露光工程>
図5は、レジスト層を露光するためのカッティング装置の一例を表した略線図である。レジスト層41がシリコン基板31上に成膜されたレジスト原盤40は、ターンテーブル42にレジスト層41が上側になるようセットする。
図5に示すレーザカッティング装置は、レジスト原盤40上に成膜されたレジスト層41を露光して、レジスト層41にレジストパターンの潜像を形成するためのものである。レジスト層41に潜像を形成する際、レジスト原盤40は、移動光学テーブル50上に設けられた回転駆動装置42に取り付けられる。そして、レジスト層41を露光する際に、レジスト層41の全面にわたって所望のパターンでの露光がなされるように、回転駆動装置42によって回転駆動されると共に、移動光学テーブル50によって平行移動される。
レーザカッティング装置は、レーザ光を出射する光源44と、回転駆動装置42と、スピンドルサーボ43と、駆動用ドライバ48と、ポジションセンサ60と、レーザスケール61と、エアスライダー62と、送りサーボ63と、ビームエクスパンダー52とを備えている。
光源44から出射されたレーザ光は、ミラーM1およびミラーM2によって反射され、移動光学テーブル50上に水平且つ平行に導かれる。
光源44としては、任意の使用できるが短波長のレーザ光を出射するものが好ましい。具体的には、例えば、波長λが266nmのレーザ光を出射するKrレーザなどが好適である。
ミラーM2で反射され、移動光学テーブル50上に水平に導かれたレーザ光は、ウェッジプリズム46および音響光学偏向器(AOD:Acousto Optical Deflector)47によって光学偏向が施された上でビームエクスパンダー(BEX)52に入射する。
音響光学偏向器47は、グルーブのウォブルに対応するように、レーザ光に対して光学偏向を施すためのものである。すなわちレーザ光は、ウェッジプリズム46を介して音響光学偏向器47に入射され、この音響光学偏向器47によって、所望する露光パターンに対応するように光学偏向がなされる。ここで、音響光学偏向器47に使用される音響光学素子としては、例えば、酸化テルル(TeO2)からなる音響光学素子が好適である。音響光学偏向器47によって光学偏向が施されたレーザ光は、ウェッジプリズム46を介して出射される。
なお、ウェッジプリズム46は、音響光学偏向器47の音響光学素子の格子面に対してブラッグ条件を満たすようにレーザ光が入射するようにすると共に、音響光学偏向器47によってレーザ光に対して光学偏向を施し、ビーム水平高さを変えるためのものである。
ここで、音響光学偏向器47には、駆動のための駆動用ドライバ48が接続されている。駆動用ドライバ48には、直流電圧と共に、電圧制御発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)51からの高周波信号が供給される。電圧制御発振器51には制御信号が供給される。そして、駆動用ドライバ48によって音響光学偏向器47が駆動され、これにより、レーザ光に対して光学偏向が施される。
電圧制御発振器51に供給される制御信号として、具体的には、例えばBCA領域のグルーブを形成する場合はゼロレベルの直流(DC)信号であり、PIC領域の矩形ウォブルグルーブを形成する場合はバイフェーズ変調の矩形信号である。データ記録領域のウォブルグルーブを形成する場合は956.5kHzのMSK信号と1923kHzのSTW信号の重畳信号である。
ウェッジプリズム46および音響光学偏向器47によって光学偏向が施されたレーザ光はビームエクスパンダー(BEX)52に入射する。ビームエクスパンダー(BEX)52ではビーム径を変換することができる。
レーザ光は、ビームエクスパンダー(BEX)52によって所定のビーム径とされた上でミラーM3によって反射されて対物レンズ49へと導かれ、対物レンズ49によってレジスト層41上に集光される。
レジスト層41がレーザ光によって露光され、レジスト層41にレジストパターンに応じた潜像が形成される。このとき、レジスト層41が塗布されてなるレジスト原盤40は、レジスト層41の全面にわたって所望のパターンでの露光がなされるように、回転駆動装置42によって回転駆動されると共に、移動光学テーブル50によってレーザ光が径方向に移動される。この結果、レーザ光の照射軌跡に応じた潜像がレジスト層41の全面にわたって形成されることになる。一例として、トラックの長手方向の線速度が5.28m/s一定となるように回転駆動装置42の回転数を制御している。
移動光学テーブル50の送りピッチをBCA領域では2000nmとし、PIC領域では350nmとし、データ記録領域では320nmとして露光する。なお、このレーザカッティング装置では、移動光学テーブル50の位置をポジションセンサ60によって検出し、それぞれの領域ごとに各々対応したタイミングおよびピッチで露光を行って、上記のようなBCA領域、PIC領域およびデータ記録領域のグルーブパターンの潜像をレジスト層41に露光することが可能である。また、レーザスケール61により検知される波長(例えば0.78μm)を基準として、送りサーボ63およびエアスライダー62の動作を制御して、移動光学テーブル50の送りピッチを瞬時に変更することが可能とされる。
BCA領域(半径r=21.3mm〜22.0mm)の間は送りピッチ2000nmであり、トラックピッチ遷移領域(半径r=22.0mm〜22.4mm)の間に送りピッチを2000nmから350nmに徐々に変化させる。PIC領域(半径r=22.4mm〜23.2mm)の間は送りピッチ350nmであり、トラックピッチ遷移領域(半径r=23.2mm)に送りピッチを350nmから320nmに徐々に変化させる。データ記録領域(半径r=23.2mm〜58.5mm)の間は送りピッチ320nmでそれぞれ形成される。
なお、レーザ光をレジスト層41の上に集光するための対物レンズ49は、より微細なグルーブパターンを形成できるようにするために、開口数NAが大きい方が好ましく、具体的には、開口数NAが0.9程度の対物レンズが好適である。
<レジスト層現像工程>
現像は、潜像が形成されたレジスト原盤40を回転させながら、例えばテトラメチルアンモニウム水酸化溶液を滴下することにより行う。潜像が形成されたレジスト原盤40を現像することにより、シリコン基板31上に、潜像に応じた凹凸形状のレジストパターンが形成された光ディスク原盤が得られる。
現像液としては、酸またはアルカリ等の液体を用いることができる。具体的には、アルカリ溶液としては、テトラメチルアンモニウム溶液の他にKOH、NaOHまたはNa2CO3溶液等がある。酸性溶液としては、塩酸、硝酸、硫酸、燐酸等が挙げられる。
図6は、この発明の他の実施形態のスタンパの作製工程を説明するための図である。図6に示すように、シリコン基板21上に中間層25が積層され、レジスト材料22からなるレジストパターンが形成された光ディスク原盤26からニッケルメッキ層からなるマスタスタンパ23を得ることができる。
マスタスタンパ23形成後、マスタスタンパ23を射出成型用のスタンパとして用い、グルーブが読み取り面に対して凸形状のグルーブを有するディスク基板24を作製できる。
DVDフォーマットにおいては、グルーブをディスク基板側から読み取るために、ポジ型のレジストを用いたときは、マスタスタンパ23からマザースタンパを作製し、マザースタンパを射出成型用のスタンパとして用いる。この工程においては、ポジ型のレジストを用いたときと比較して、マザースタンパが不要となるので、スタンパの作製工程が簡略化できる。
図7は、この発明の光ディスク原盤から作製される1枚目のマスタスタンパ23の原子間力顕微鏡像を表した写真である。図8は、この発明の光ディスク原盤から作製される2枚目のマスタスタンパの原子間力顕微鏡像を表した写真である。従来の有機レジスト材料からなる光ディスク原盤では、レジスト材料の剛性、密着性も低く、1枚の光ディスク原盤から、1枚のスタンパのみ作製できる。
これに対して、この発明の光ディスク原盤では、レジストの密着性が改善されたことにより、図7および図8に示すように同一の光ディスク原盤から複数枚のマスタスタンパ23を作製してもパターンの崩れが見られず、同様のスタンパを得ることができる。すなわち、この発明によれば、マザースタンパを作製することなく、複数の成型用スタンパを得ることができ、光ディスクの製造コストを低減できる。
以下、実施例によりこの発明を具体的に説明するが、この発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<実施例1>
図4には図示しないスパッタチャンバー内にて、下地層として、シリコン基板上に投入電力2.5kW、成膜アルゴンガス圧3.7mTorr(0.49Pa)にてアモルファスシリコン膜を100nm成膜した。
続いて、中間層として、W(タングステン)およびMo(モリブデン)のカソードをアルゴンと流量比10%にて導入された酸素の混合ガス(ガス圧1.0mTorr、0.13Pa)中にてそれぞれ投入電力1.0kW、0.19kWにて放電させ、タングステンおよびモリブデン酸化物からなるポジ型の無機レジスト材料を3nm成膜した。
続いて、レジスト層として、アルゴンと流量比25%の酸素を導入し、タングステンおよびモリブデンをそれぞれ投入電力1.0kW、0.19kWにて放電させ、タングステンおよびモリブデン酸化物からなるネガ型の無機レジスト材料を25nm成膜した。
<実施例2>
実施例1と同様の手法により、下地層として、アモルファスシリコン膜を100nm成膜した。
続いて、中間層として、タングステンおよびモリブデンのカソードをアルゴンと流量比10%にて導入された酸素の混合ガス(ガス圧1.0mTorr、0.13Pa)中にてそれぞれ投入電力1.0kW、0.19kWにて放電させ、タングステンおよびモリブデン酸化物からなるポジ型の無機レジスト材料を5nm成膜した。
続いて、レジスト層として、アルゴンと流量比25%の酸素を導入し、タングステンおよびモリブデンをそれぞれ投入電力1.0kW、0.19kWにて放電させ、タングステンおよびモリブデン酸化物からなるネガ型の無機レジスト材料を25nm成膜した。
<実施例3>
実施例1と同様の手法により、下地層として、アモルファスシリコン膜を100nm成膜した。
続いて、中間層として、タングステンおよびモリブデンのカソードをアルゴンと流量比10%にて導入された酸素の混合ガス(ガス圧1.0mTorr、0.13Pa)中にてそれぞれ投入電力1.0kW、0.19kWにて放電させ、タングステンおよびモリブデン酸化物からなるポジ型の無機レジスト材料を10nm成膜した。
続いて、レジスト層として、アルゴンと流量比25%の酸素を導入し、タングステンおよびモリブデンをそれぞれ投入電力1.0kW、0.19kWにて放電させ、タングステンおよびモリブデン酸化物からなるネガ型の無機レジスト材料を25nm成膜した。
<比較例1>
実施例1と同様の手法により、下地層として、アモルファスシリコン膜を100nm成膜した。
続いて、レジスト層として、アルゴンと流量比25%の酸素を導入し、タングステンおよびモリブデンをそれぞれ投入電力1.0kW、0.19kWにて放電させ、タングステンおよびモリブデン酸化物からなるネガ型の無機レジスト材料を25nm成膜した。
以上、得られたレジスト原盤を以下の条件で露光および現像した。
露光装置:カッティング装置(図5)
光源:半導体レーザ(波長405nm、Pw3.2mW)
対物レンズ:NA=0.90
対物レンズ送り速度:0.32μm/revolution
スピンドル:CLV(Constant Linear Velocity)方式2.0m/sec
現像液:テトラメチルアンモニウム水酸化溶液。
上記露光条件にてレジスト層にDCグルーブパターンを露光および現像を行い、作製した光ディスク原盤(実施例1〜3および比較例1)のレジストパターンを原子間力顕微鏡(AFM(Atomic Force Microscope))によって観察した。図9は、実施例1〜3および比較例1の光ディスク原盤のレジストパターンを表す写真である。図9に示すように、原盤上に幅160nmのレジストパターンが形成されている。
続いて、この光ディスク原盤上に5nm程度の酸素含有量63at.%のポジ型レジストからなる導電膜をスパッタリングにより成膜後、電鋳により、マスタスタンパとしてのニッケル膜280μmを堆積させた。
マスタスタンパを作製した後、マスタスタンパを引き剥がし、原子間力顕微鏡にて、マスタスタンパ引き剥がし後の光ディスク原盤のレジストパターンを観察した。
図10は、比較例1のレジストパターンを表す写真である。図10に示すように、比較例1は、レジストの一部が剥離していた。図10より、比較例1は、レジストの密着性が弱く、マスタスタンパを引き剥がした際、スタンパとともにレジストパターンの一部が剥離することがわかった。なお、剥離したレジストは、マスタスタンパ側に付着しており、比較例1より作製したマスタスタンパは、光ディスク基板の成形には適さないこともわかった。
実施例1〜実施例3は、図9に示すようなレジストパターンを観察できた。すなわち、実施例1〜実施例3は、レジストパターンが剥離していないことがわかった。
この結果より、実施例1〜実施例3は、同一の光ディスク原盤から複数枚のマスタスタンパを作製してもパターンの崩れが見られず、同様のスタンパを得ることができることがわかった。
なお、中間層の層厚を厚くした場合、レジストの感度が大きく低下してしまう結果となったので、中間層の厚さは10nmまでが効果的である。
この発明は、上述したこの発明の実施形態に限定されるものでは無く、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
この発明の光ディスク原盤の一部拡大断面図である。 酸素導入量とレジスト膜中の酸素含有量、レジストの形状との振る舞いの関係を示すグラフである。 グルーブパターンの幅の変化を示したグラフである。 光ディスク基板成型用のスタンパ作製工程の概要を示す略線図である。 無機レジスト層を露光するためのカッティング装置の一例を表した略線図である。 この発明のスタンパの作製工程を説明するための図である。 この発明の光ディスク原盤から作製される1枚目のマスタスタンパの原子間力顕微鏡像を表した写真である。 この発明の光ディスク原盤から作製される2枚目のマスタスタンパの原子間力顕微鏡像を表した写真である。 実施例1〜3および比較例1のレジストパターンを表す写真である。 比較例1のレジストパターンを表す写真である。 光ディスク基板成型用のスタンパ作製工程の概要を示す略線図である。 Blu−ray Discのグルーブの模式図である。 ディスク基板の作製に必要なスタンパの作製過程を示す略線図である。 ポジ型フォトレジストを用いて作製された、光ピックアップ(読取面)に近い側に突起したグルーブを持つBlu−ray Discの略線図である。 レーザ露光後の露光部と下地層の状態を表した写真である。
符号の説明
1・・・原盤
2・・・下地層
3・・・中間層
4・・・レジスト層
5・・・露光部
21・・・シリコン基板
22・・・レジスト層
23・・・マスタスタンパ
24・・・ディスク基板
25・・・中間層
26・・・光ディスク原盤

Claims (21)

  1. 原盤上または原盤上に形成された下地層上に成膜かつパターニングされた遷移金属の不完全酸化物を含むアモルファス無機材料からなるネガ型レジスト材料を有する光ディスク原盤であって、
    上記レジスト材料と上記原盤間または上記レジスト材料と上記下地層間に上記レジスト材料に記録できる露光パワーでは相変化しない中間層が形成されたことを特徴とする光ディスク原盤。
  2. 請求項1において、
    上記中間層は、遷移金属の不完全酸化物を含有するアモルファス無機材料からなることを特徴とする光ディスク原盤。
  3. 請求項1において、
    上記中間層は、WOX、MoOX、W、MoまたはCrOxを含有するアモルファス無機材料からなることを特徴とする光ディスク原盤。
  4. 請求項1において、
    上記レジスト材料は、WまたはMoを含有することを特徴とする光ディスク原盤。
  5. 請求項1おいて、
    上記レジスト材料は、酸素含有量が72at.%乃至74at.%とされた酸化膜であることを特徴とする光ディスク原盤。
  6. 請求項1において、
    上記中間層は、酸素含有量が53at.%乃至65at.%とされた酸化膜であることを特徴とする光ディスク原盤。
  7. 請求項1において、
    上記中間層は、膜厚3nm乃至10nmとされたことを特徴とする光ディスク原盤。
  8. 原盤上または原盤上に形成された下地層上に成膜かつパターニングされた遷移金属の不完全酸化物を含むアモルファス無機材料からなるネガ型レジスト材料を有する光ディスク原盤の製造方法であって、
    上記原盤上または原盤上に形成された上記下地層上に上記レジスト材料に記録できる露光パワーでは相変化しない中間層を成膜する工程と、
    上記中間層上に、遷移金属の不完全酸化物を含むアモルファス無機材料からなる上記レジスト材料を成膜する工程と、
    上記レジスト材料からなる膜にレーザ光を照射し潜像を形成する露光工程と、
    上記レジスト材料を現像することにより上記潜像に応じた凹凸形状を原盤上または原盤上に形成された下地層上に形成する工程とを有することを特徴とする光ディスク原盤の製造方法。
  9. 請求項8において、
    上記中間層は、遷移金属の不完全酸化物を含有するアモルファス無機材料からなることを特徴とする光ディスク原盤の製造方法。
  10. 請求項8において、
    上記中間層は、WOX、MoOX、W、MoまたはCrOxを含有するアモルファス無機材料からなることを特徴とする光ディスク原盤の製造方法。
  11. 請求項8において、
    上記レジスト材料は、WまたはMoを含有することを特徴とする光ディスク原盤の製造方法。
  12. 請求項8おいて、
    上記レジスト材料は、酸素含有量が72at.%乃至74at.%とされた酸化膜であることを特徴とする光ディスク原盤の製造方法。
  13. 請求項8において、
    上記中間層は、酸素含有量が53at.%乃至65at.%とされた酸化膜であることを特徴とする光ディスク原盤の製造方法。
  14. 請求項8において、
    上記中間層は、膜厚3nm乃至10nmとされたことを特徴とする光ディスク原盤の製造方法。
  15. 原盤上または原盤上に形成された下地層上に成膜かつパターニングされた遷移金属の不完全酸化物を含むアモルファス無機材料からなるネガ型レジスト材料を有する光ディスク原盤から光ディスクスタンパを得る光ディスクスタンパの製造方法であって、
    上記レジスト材料と上記原盤間または上記レジスト材料と上記下地層間にレジスト材料に記録できる露光パワーでは相変化しない中間層が形成された光ディスク原盤から光ディスクスタンパを得ることを特徴とする光ディスクスタンパの製造方法。
  16. 請求項15において、
    上記中間層は、遷移金属の不完全酸化物を含有するアモルファス無機材料からなることを特徴とする光ディスクスタンパの製造方法。。
  17. 請求項15において、
    上記中間層は、WOX、MoOX、W、MoまたはCrOxを含有するアモルファス無機材料からなることを特徴とする光ディスクスタンパの製造方法。
  18. 請求項15において、
    上記レジスト材料は、WまたはMoを含有することを特徴とする光ディスクスタンパの製造方法。
  19. 請求項15おいて、
    上記レジスト材料は、酸素含有量が72at.%乃至74at.%とされた酸化膜であることを特徴とする光ディスクスタンパの製造方法。
  20. 請求項15において、
    上記中間層は、酸素含有量が53at.%乃至65at.%とされた酸化膜であることを特徴とする光ディスクスタンパの製造方法。
  21. 請求項15において、
    上記中間層は、膜厚3nm乃至10nmとされたことを特徴とする光ディスクスタンパの製造方法。
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