JPH10241214A - 光ディスク用スタンパーの製造方法 - Google Patents

光ディスク用スタンパーの製造方法

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JPH10241214A
JPH10241214A JP9046549A JP4654997A JPH10241214A JP H10241214 A JPH10241214 A JP H10241214A JP 9046549 A JP9046549 A JP 9046549A JP 4654997 A JP4654997 A JP 4654997A JP H10241214 A JPH10241214 A JP H10241214A
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groove
stamper
photoresist
optical disk
manufacturing
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JP9046549A
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Hiroshi Konishi
浩 小西
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低ノイズレベルの光ディスクを製造すること
ができるスタンパーを作製する。 【解決手段】 フォトレジスト11が塗布されたガラス
原盤10上に光ビーム3を照射してガイド溝パターンあ
るいは微小な凹凸からなる信号パターンを露光し、露光
部分あるいは未露光部分のフォトレジストを溶解除去し
て所定の溝あるいはピットを形成する。このとき、光ビ
ーム3のスポット径をWe、溝あるいはピットの溝幅を
Wsとすると、 Ws×1.3≦We≦Ws×1.8 にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学式情報記録媒
体の製造方法に係り、特にビデオディスク、デジタルオ
ーディオディスク、追記型ディスクおよび書換可能型デ
ィスク等の情報記録媒体を射出成形するときに成形型と
して用いられるスタンパーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高密度データが蓄積でき高速に情報処理
可能な光ディスクは、オーディオや画像用、さらにはコ
ンピュータメモリーとして注目されている。直径5.2
5インチや3.5インチ等の光ディスクは、情報の書き
換えが可能である光磁気タイプや相変化タイプがISO
規格により標準化されており、今後さらに市場への普及
が加速されるものと予想される。
【0003】また、最近ではSD規格等のDVD(デジ
タルビデオディスク)に関する規格も固まりつつあり、
マルチメディア分野への光ディスクの応用が一層期待さ
れている。
【0004】このような光ディスクは、図3に示すよう
にディスク基板1に記録再生装置のピックアップ2から
の光ビーム3を情報に沿って導くための、すなわちトラ
ッキングのためのガイドを凹と凸の形でディスクの内周
から外周へ向けて螺旋状に形成している。この溝をガイ
ド溝と呼ぶ。トラッキングガイドについて詳しく説明す
ると、ISO規格において定義されているように、ピッ
クアップ2側から見た場合に凹となる部分4、すなわち
遠方になる部分はランドと呼ばれる。一方、凸となる部
分5、すなわち近くになる部分はグルーブと呼ばれる。
ランド4の中心から隣接するランド4の中心までの距離
をトラックピッチPと呼んでいる。一般的に、グルーブ
5の深さdは50nm、幅Wは0.4〜0.6μmであ
り、トラックピッチPは1.4μmのものが主流をなし
ている。
【0005】また、最近ではさらに高密度な情報の記録
を可能にするため、トラックピッチPを1.1μmにし
て狭トラックピッチ化した光ディスクも報告されてい
る。しかし、例えば光ディスクの場合、波長630〜6
80nmの半導体レーザーおよび開口数(NA)0.5
〜0.6の対物レンズを搭載した従来のピックアップ2
では、トラックピッチPを1.1μmより小さくすると
隣接したトラックに書き込まれた情報への影響(光クロ
ストーク)が極端に大きくなること、またトラッキング
に必要なトラッキング誤差信号が極端に小さくなるため
に正確なトラッキングが行い難くなること等の問題が生
じていた。
【0006】また、記録型光ディスクの場合には、トラ
ックにデータを書き込んだり消去する際に隣接するトラ
ックのデータをも消去してしまうという問題もあった。
すなわち、光磁気ディスクや相変化ディスクは、レーザ
ー光によってディスクの温度を上昇させる熱記録である
ため、隣接するトラックとの間隔が小さくなれば隣接ト
ラックへの熱拡散がより大きくなる。そのため、トラッ
クに情報を書き込んだり、消去したりするとき、隣接ト
ラックに書き込まれている情報を消してしまう。これを
熱クロストークまたはクロスイレーズと呼んでいる。特
に、狭トラックピッチ化のためランドとグルーブの両方
に情報を記録するランド・グルーブ記録方式では、クロ
スイレーズの影響を受け易く、多数回の繰り返し記録時
におけるクロスイレーズの制御が重要である。従来の光
ディスクにおいて、このようなクロスイレーズが問題と
なるランドおよびグルーブの幅は、光磁気タイプ、相変
化タイプともに0.7μm程度が限界となっており、さ
らなる狭トラック化が困難な状況になっている。
【0007】そこで、本発明者らは先にクロスイレーズ
低減のためガイド溝の深さを深くした光ディスクを提案
した。すなわち、この光ディスクは、溝による段差を大
きくすることで隣接するトラックへの熱伝搬距離を長く
し、クロスイレーズ耐性を向上させるようにしたもので
ある。その結果として、従来のランド・グルーブ記録方
式の光ディスクではグルーブ深さが40〜90nmであ
ったのを、より深いグルーブにすることができる。例え
ばグルーブ深さが100nm以上であればトラックピッ
チPを0.7μm以下にできる。
【0008】図4はこのような従来の光学式情報記録媒
体の製造方法に用いられる光学系を示す図、図5は製造
方法の工程を示す図である。図4において、10はガラ
ス原盤、11はガラス原盤10の表面に形成されたフォ
トレジスト、12は対物レンズ、13はビームエクスパ
ンダー光学系、14,15はビームエクスパンダーレン
ズ、16はビームスプリッター、Wiは入射レーザー光
のスポット直径を示す。
【0009】図5において、先ず鏡面研磨されたガラス
原盤10上にシランカップリング剤等のプライマーを表
面に塗布した後、フォトレジスト11を塗布し乾燥させ
る。その後、Arレーザー光、He−Cdレーザー光、
電子ビーム、紫外線、遠紫外線等の光ビーム3によりガ
イド溝やROM情報、プリフォーマット情報等にしたが
って、信号パターンを露光し記録する(a)。次に、現
像を行い、露光した部分あるいは未露光部分を除去する
(b)。露光部分が溶解されるようなフォトレジスト1
1としてはポジ型フォトレジスト、未露光部分が除去さ
れるようなフォトレジストとしてはネガ型フォトレジス
トがそれぞれ知られており、必要に応じて使い分けられ
る。このように記録信号が凹状信号となるように形成
し、ガラスマスター20とする。このガラスマスター2
0の表面に無電解めっき、スパッタ等の方法によりNi
等の導電膜21を形成し(c)、導通処理した後、さら
にその上に電鋳法によりNi電鋳層22を形成する
(d)。そして、ガラス原盤10からNi電鋳層22を
剥離することにより記録信号が凸状の金属スタンパー2
3を作製する(e)。最後に残留レジストを酸素プラズ
マや溶剤等で除去してスタンパー23が完成する。この
スタンパー23を使用して、ポリカーボネート等の合成
樹脂24を用いた射出成形法(f)や紫外線硬化樹脂を
用いた2P法により凹状の記録信号を有する光ディスク
基板(いわゆるレプリカ)25を複製する(g)。射出
成形法では、高温で溶融した状態の合成樹脂24を金型
の中へ加圧注入して光ディスク基板を複製する。一方、
紫外線硬化樹脂を用いる方法では、金型に紫外線硬化樹
脂を塗布した後、ガラスもしくは合成樹脂製の基板を押
し付け、紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させる
ことによって光ディスク基板を複製する。この後、光デ
ィスク基板25の記録信号面上にアルミニウム等の金属
反射膜や磁性膜を形成して光ディスクを形成する。
【0010】一方、半導体の製造工程を応用したもの
に、工数が少ないため欠陥の少なく品質の良いスタンパ
ーとしてガラス原盤を湿式または乾式のエッチングによ
り記録信号が凹状のガラススタンパーを作製する方法も
知られている。エッチング方法は、ガラスを選択的にエ
ッチングする反応性ガスや反応性溶液を用いる化学エッ
チングや物理的にガラス表面をエネルギー粒子等で削り
取る物理エッチングが知られている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、スタ
ンパー23を用いてレプリカディスク、すなわち光ディ
スク基板25を作製しているため、ディスクの品質はこ
のスタンパー23に依存する。そのため、いかに高い品
質のスタンパーを作製するかが非常に重要なことである
といって過言ではない。しかしながら、従来の製造方法
によりスタンパー23を作製し、このスタンパー23か
ら光ディスク基板25を作製し、この光ディスク基板に
データを記録し、再生すると、図6の破線L1 で示すよ
うに数100KHzから数MHzに及んで未記録ノイズ
が大きくのっていることが判明した。また、この傾向は
特に溝の凹凸が150nm以上のものに多いことが判っ
た。測定周波数は5MHzである。このような未記録ノ
イズは、ディスクにデータを記録していない状態で生じ
るため、基板製造工程の条件を再チェックし改善を加え
てみたがいっこうに低減させることができなかった。
【0012】そこで、光ディスク基板25の原盤である
スタンパー23を走査型電子顕微鏡で観察したところ、
溝の壁面部が段差の低いものに比べて粗面であることが
判った。溝壁面の凹凸のピッチ間隔とノイズの周波数か
ら考えてノイズの原因はこの溝壁面の表面粗さによるも
のと考えられる。
【0013】上記した通り従来の光ディスク用スタンパ
ーの製造方法は、フォトレジストパターンの表面にNi
等の金属を電鋳法によりめっきして電鋳層22を形成し
た後、ガラス原盤10から剥離して金属スタンパー23
を作製していた。よって、通常の金属スタンパーの製造
工程の場合、フォトレジストパターン上に直接金属を積
層するためフォトレジストパターンの品質がスタンパー
そのものの品質を決定するといっても過言ではない。言
い換えれば、ノイズの原因と思われるスタンパー壁面の
表面粗さは、フォトレジスト11の溝パターンを形成し
たときに既に決定されているといえる。しかしながら、
レジストパターンの溝壁面の表面粗さは、フォトレジス
ト材料の選択、レーザーカッティング条件、現像条件の
最適化等により低減されてきてはいるが、特に段差の大
きいスタンパーの場合壁面の角度を制御することが困難
であるとともに壁面露出面積が大きく、光ヘッドで再生
したとき壁面が見えるなどの理由から十分に容認できる
ノイズレベルまでには達していなかった。
【0014】そこで、本発明者らは、光ビームのスポッ
ト径と溝あるいはピットの溝幅を変更して種々のスタン
パーを製作したところ、スポット径をある特定の範囲で
目標溝幅より小さく絞り込むと、溝壁面の表面粗さを低
くすることができることを突きとめた。
【0015】本発明は上記した従来の問題を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、低ノイ
ズレベルの光ディスクの製造を可能にした光ディスク用
スタンパーの製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る光ディスク用スタンパーの製造方法は、
フォトレジストが塗布されたガラス原盤上に光ビームを
照射して所定の溝または信号パターンを露光し、露光部
分あるいは未露光部分のフォトレジストを溶解除去して
所定の溝あるいはピットを形成する工程において、前記
光ビームのスポット径をWe、溝あるいはピットの溝幅
をWsとすると、 Ws×1.3≦We≦Ws×1.8 としたことを特徴とする。また、本発明は、上記発明に
おいて、フォトレジストをマスクにしてガラス原盤の表
面をエッチングすることにより深さ100nm以上の溝
あるいはピットを形成することを特徴とする。
【0017】スタンパーの製造において、本発明は、光
ビームのスポット径Weと溝あるいはピットの溝幅Ws
の関係をWs×1.3≦We≦Ws×1.8に設定し、
スポット径を目標溝幅に比べて絞り込んでいるので、溝
壁面の表面粗さを低くすることができる。したがって、
このようなスタンパーによって製造される光ディスクに
おいても溝壁面の表面粗さが低く、溝を光磁気ヘッドで
再生したとき表面粗さによるノイズを低減することがで
きる。ドライエッチングは、ガラス原盤のガラス部分を
フォトレジストのようなポリマーに比べて非常にシャー
プにエッチングする。したがって、フォトレジストパタ
ーンよりも壁面の表面粗さが低く、また壁面角度の大き
い溝を形成することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るス
タンパーの製造方法を説明するための図である。本発明
に係る製造方法においては、フォトレジスト11が塗布
されたガラス原盤10上に光ビーム3を照射してガイド
溝パターンあるいは微小な凹凸からなる信号パターンを
露光記録し、露光部分あるいは未露光部分のフォトレジ
ストを溶解除去して所定の溝(またはピット)30を形
成する工程において、光ビームのスポット径を目標溝幅
に比べて絞り込んでいる点が従来の製造方法と異なって
いる。すなわち、光ビーム3のスポット径をWe、溝
(またはピット)30の溝幅をWsとすると、 Ws×1.3≦We≦Ws×1.8 に設定している。
【0019】上記以外の工程は、図5に示した従来の製
造方法における工程(c)〜(e)と同じである。すな
わち、所定の溝(またはピット)30が形成されたガラ
ス原盤をガラスマスター20とし、このガラスマスター
20の表面に無電解めっき、スパッタ等の方法によりN
i等の導電膜21を形成し(c)、導通処理した後、さ
らにその上に電鋳法によりNi電鋳層22を形成する
(d)。そして、ガラス原盤10からNi電鋳層22を
剥離することにより記録信号が凸状の金属スタンパー2
3を作製する(e)。最後に残留レジストを酸素プラズ
マや溶剤等で除去してスタンパー23が完成する。
【0020】本発明においては、上記した通り光ビーム
3のスポット径Weと溝あるいはピットの溝幅Wsの関
係を Ws×1.3≦We≦Ws×1.8 に設定し、スポット径Weを目標溝幅Wsに比べて小さ
く絞り込むと、エッチング深さが100nm以上であっ
ても溝壁面の表面粗さを低くすることができることが判
った。したがって、このようなスタンパーによって複製
される光ディスクにおいても溝壁面の表面粗さが低く、
溝を光磁気ヘッドで再生したとき表面粗さによるノイズ
を低減することができる。
【0021】
【実施例】外径185mm、内径20mm、厚さ6mm
で、表面粗度5nm以下に鏡面研磨された合成石英原盤
を用意し、この原盤を濃硫酸と過酸化水素水を体積比
4:1の割合で混合した液中(液温は40°C)に5分
間浸漬した後、超純水、代替フロン(旭硝子社製K22
5ES)で超音波洗浄した。
【0022】次いで、合成石英原盤の表面にプライマー
(トランシル社製アンカーコート)をスピンコートした
後、ポジ型レジスト(ヘキスト社製AZP1350)を
溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテートに溶解させてレジスト溶液を調整し、スピンコ
ートした。その後、合成石英原盤を100°Cのクリー
ンオーブン内で10分間プリベークし、膜厚200nm
のフォトレジスト原盤が完成した。
【0023】次に、カッティングマシン(松下電器社
製)でフォトレジスト原盤の半径30mmから半径60
mmまでの領域を露光した。本カッティングマシンは、
図4に示したようなビームエクスパンダー光学系13を
搭載している。Arレーザーの波長λ458nm、対物
レンズ12の有効開口径4.9mm、Arレーザーのス
ポット径1.2mm、ビームエクスパンダーレンズ14
の焦点距離f1 、ビームエクスパンダーレンズ15の焦
点距離f2 とした場合、フォトレジスト原盤上に照射さ
れる光ビームのスポット径Weは、 We=0.885699×f1/f2 となり、f1 とf2 の大きさと関係を変えることにより
スポット径Weを適当に選択することができた。本実施
例において選択したスポット径を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1に示したビームエクスパンダー光学系
をそれぞれ組み目的の線幅になるようにレーザーパワー
を調整して0.6μm、0.7μm、0.8μmの幅を
もつランドとグルーブ溝を連続露光した。
【0026】その後、無機アルカリ液(ヘキスト社製A
Zデベロッパー)と超純水とを体積比3:5の割合で混
合し希釈した現像液でスピン現像した。次いで、120
°Cのクリーンオーブン内で30分間ポストベークし
た。
【0027】その後、反応性イオンエッチング装置(日
電アネルバ社製DEA506)のチャンバー内にフォト
レジスト原盤を入れ真空度1×10-4Paまで排気した
後、CHF3 ガスを導入し反応性イオンエッチングを行
なった。この時のガス流量は6sccmであり、ガス圧
は0.3Pa、RF電力は300W、自己バイアス電圧
は−300V、電極間距離は100mm、エッチング時
間は5分に設定した。
【0028】次に、濃硫酸と過酸化水素水を体積比4:
1の割合で混合した液中に原盤を浸漬し残留レジストを
剥離した。この時の液温は100°Cであり、処理時間
は5分である。その後、超純水、代替フロンで超音波洗
浄し石英マスターを製作した。以上のようにして作製し
た石英マスターにスパッタリング法により70nmのN
i導電膜として成膜した。なお、スパッタリング法の代
わりに真空蒸着、無電解めっき法等を使用することも可
能である。このNi導電膜を電極としてNiを90分間
電鋳めっきし、0.3mm厚のNiマスターを作製し
た。次に、Niをガラスマスターから剥離した後、金属
板に裏打ちしNiスタンパーとした。
【0029】このようにして作製されたスタンパーを使
用して、紫外線硬化樹脂を用いた2P法により凹状の記
録信号を有する直径90mmのランドグルーブプラステ
ィック基板を複製した。このときの溝深さは200nm
であった。
【0030】次に、この基板表面に窒化シリコン(Si
34)誘電体層、TbFeCo光磁気記録層、窒化シリ
コン(Si34)保護層の順に成膜した後、紫外線硬化
型樹脂により膜面にハードコードを形成した。
【0031】このようにして作製した光ディスクを波長
680nm、対物レンズのNA0.55、ケラレ係数
1.0、波面収差0.030λ(rms値)、偏光状態
は直線偏光であり、その方向はガイド溝に対し平行とな
る方向であるピックアップにより再生し、反射光量信号
出力をスペクトラムアナライザーに入力し未記録部のノ
イズレベルを測定した。この時の再生光パワーは、1.
0mW、回転数は3500rpm、半径位置は35m
m、計測周波数は5MHzである。
【0032】図2にレーザースポット径とノイズレベル
の関係を示す。図6から明かなように、レーザースポッ
ト径を溝幅に比較して細くして露光することによりノイ
ズを低減することができる。特に、スポット径Weを溝
幅Ws/0.6以下に設定すると、ノイズを良好に低減
できることが判った。
【0033】また、図6に実線L2 で示すように溝深さ
を150nmから450nmにわたって変えても、封来
の製造方法で作製されたスタンパーを用いて製作した光
ディスクに比べてノイズレベルの上昇傾向は全く見られ
ず、低ノイズな光ディスクを得ることができた。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る光ディ
スク用スタンパーの製造方法は、フォトレジストが塗布
されたガラス原盤上に光ビームを照射して所定の溝また
は信号パターンを露光し、露光部分あるいは未露光部分
のフォトレジストを溶解除去して所定の溝あるいはピッ
トを形成する工程において、前記光ビームのスポット径
をWe、溝あるいはピットの溝幅をWsとすると、 Ws×1.3≦We≦Ws×1.8 としたので、溝の深さが100nm以上であっても溝壁
面の表面粗さを低減することができる。したがって、こ
のようなスタンパーにより複製された光ディスクにおい
ても溝壁面の表面粗さが低く、低ノイズレベルの光ディ
スクの製作が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るスタンパーの製造方法を説明す
るための図である。
【図2】 レーザースポット径とノイズレベルの関係を
示す図である。
【図3】 光ディスクの要部の断面図である。
【図4】 スタンパーの製造に用いられる露光光学系の
一部を示す図である。
【図5】 (a)〜(g)は従来のスタンパーと光ディ
スク基板の製造方法の工程を示す図である。
【図6】 スタンパーの溝深さとノイズレベルの関係を
示す図である。
【符号の説明】
3…光ビーム、10…ガラス原盤、11…フォトレジス
ト、13…ビームエクスパンダー光学系、20…ガラス
マスター、21…Ni導電膜、22…Ni電鋳層、23
…スタンパー、24…ポリカーボネート合成樹脂、25
…光ディスク基板、We…フォトレジスト表面における
光ビームのスポット径、Wi…入射レーザー光のスポッ
ト直径、Ws…露光された溝の幅。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォトレジストが塗布されたガラス原盤
    上に光ビームを照射して所定の溝または信号パターンを
    露光し、露光部分あるいは未露光部分のフォトレジスト
    を溶解除去して所定の溝あるいはピットを形成する工程
    において、前記光ビームのスポット径をWe、溝あるい
    はピットの溝幅をWsとすると、 Ws×1.3≦We≦Ws×1.8 としたことを特徴とする光ディスク用スタンパーの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光ディスク用スタンパー
    の製造方法において、 フォトレジストをマスクにしてガラス原盤の表面をエッ
    チングすることにより深さ100nm以上の溝あるいは
    ピットを形成することを特徴とする光ディスク用スタン
    パーの製造方法。
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