JP2001005175A - 情報記録媒体用フォトレジスト - Google Patents

情報記録媒体用フォトレジスト

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JP2001005175A
JP2001005175A JP11176863A JP17686399A JP2001005175A JP 2001005175 A JP2001005175 A JP 2001005175A JP 11176863 A JP11176863 A JP 11176863A JP 17686399 A JP17686399 A JP 17686399A JP 2001005175 A JP2001005175 A JP 2001005175A
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photoresist
component
film thickness
pits
glass master
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JP11176863A
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English (en)
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Takashi Daiko
高志 大胡
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 塗布後に均一な膜厚分布を得られるフォトレ
ジストを提供する。 【解決手段】 ベース樹脂成分と感光剤成分とを有する
情報記録媒体用フォトレジストにおいて、前記ベース樹
脂成分と前記感光剤成分とを溶解することができ、現像
液に対しては不溶性であり、且つベーキング温度では気
化しないトリメチロールプロパントリアクリレートの如
き第三の成分を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフォトレジストに係
わり、特に高密度情報記録媒体を作製する際に使用する
のに好適なフォトレジストに関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンパクトディスク、レーザーディスク
(登録商標)、あるいはミニディスクやDVD等の光デ
ィスクメディア(以下、単に光ディスクともいう)の製
造には、フォトレジスト等の光感光剤が使用される。フ
ォトレジストは、表面を研磨したガラス原盤上の全域に
わたり100nm前後の厚みで均一に塗布される。これ
は、レプリカ用マスターとなる金属スタンパーの元の基
板として使用される。
【0003】フォトレジストを均一に塗布されたガラス
原盤は、所定のフォーマット化された電気信号に応じて
光強度が変調されたArレーザーやHe−Cdレーザー
等、フォトレジストが大きな分光感度特性を有する40
0nm前後の波長で発振するレーザー光にて露光され
る。レーザー光にて露光された部分が、現像によって除
去されて凹凸となり、ピット形状が形成される。
【0004】この後、この表面に導電化処理(例えばニ
ッケルスパッタ処理又は銀鏡処理)とメッキ工程の一連
の電鋳加工を経て、ピット状態で形成された信号部が転
写された金属スタンパーが形成される。これがレプリカ
用のマスタースタンパーとなる。このスタンパーを用
い、ポリカーボネート樹脂を射出成形して、光ディスク
を形成する。
【0005】ここで、光ディスクの特性は、記録用レー
ザーの露光によりフォトレジストに形成されるピットの
形状、特にピットの深さ、幅に大きく影響されることが
分かっており、特にピットの深さは光ディスクの再生信
号の変調特性を決定する大きな要因の一つになってい
る。
【0006】現状のピット深さは、以下のように決定さ
れている。図3は、コンパクトディスクのピット形状の
略式断面図である。図中41は再生用半導体レーザの光
路、42はポリカーボネート樹脂等の透明な基板、43
は蒸着またはスパッタ等により形成されたアルミ反射
膜、44はアルミ反射膜の腐食等を保護する保護膜であ
る。
【0007】例えばレーザー光の波長λ=0.78μm
の半導体レーザーを透明な基板42側から照射して信号
を再生する場合、再生信号を最も大きく取り出すために
は入射光に対してピットの上面42aと底面42bから
反射してくる光の光路差をλ/2とすれば良い。従っ
て、そのピットの深さ即ちピットの上面42aとピット
の底面42bとの差はλ/4となる。ところが信号とな
るピット面を読み込むレーザー光は透明基板を通過する
こととなり、従ってこの透明基板の屈折率にも影響され
る。材質ポリカーボネートの屈折率は、波長λ=0.7
8μmの時約1.55であり、従って(ピットの上面と
底面との深さ)=0.78/(4×1.55)≒0.1
258μmとなる。さらにプシュプルトラッキング信号
がピット深さλ/8の時に最大となることを考慮して、
事実上そのピット深さはλ/4近傍の値として0.11
μmとしている。
【0008】ここで、光ディスクの再生特性に影響を与
えるピットの状態は、ガラス原盤上に塗布されたフォト
レジストの膜厚の変動と記録用レーザー光の露光パワー
等の変動に大きく影響される。露光後の現像処理による
全体的な膜厚の目減りによる減少もあるが、最初にガラ
ス原盤に塗布されるフォトレジストの膜厚分布状態が、
ピット深さのバラツキの精度を決定づける。
【0009】従ってガラス原盤の内周域から外周域全域
にわたり、バラツキの少ない均一なフォトレジスト膜厚
とすることがピット深さを均一にすることになる。この
ため、フォトレジストを均一に塗布するための提案がな
されており、例えば、特開平7−169110号公報に
は、フォトレジストの塗布をガラス原盤の周方向に環状
に滴下する方法が開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光ディスク
の高密度化に伴い、その再生波長は短波長化の方向にあ
る。従って、必然的にピットの深さも浅くなり、100
nm以下さらには50nm以下になることが予想され
る。光ディスクの特性を決定する大きな要因の一つであ
るピットの深さのバラツキは、塗布されたフォトレジス
トの膜厚によりほぼ決定されることは前述の通りである
が、仮にバラツキの程度が現状のままでピットの深さが
浅くなった場合、ピット深さに対するバラツキの割合が
大きくなり再生信号特性がさらに悪化することになる。
【0011】フォトレジスト膜厚が50nm以下の領域
では、ガラス原盤全面にわたる膜厚のバラツキを3nm
以下に抑えることが必要であるが、従来のフォトレジス
トを用いるのでは、これを実現するのは困難であるとい
う課題があった。そこで、本発明は上記課題を解決し、
塗布後に均一な膜厚分布を得られるフォトレジストを提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の手段として、本発明の情報記録媒体用フォトレジスト
は、ベース樹脂成分と感光剤成分とを有する情報記録媒
体用フォトレジストにおいて、前記ベース樹脂成分と前
記感光剤成分とを溶解することができ、現像液に対して
は不溶性であり、且つベーキング温度では気化しない第
三の成分を含有することを特徴とする情報記録媒体用フ
ォトレジストを提供しようとするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。本発明者は、上記課題を解
決するために鋭意研究した結果、フォトレジストの膜厚
が薄い領域における膜厚分布のバラツキは、塗布方法よ
りもむしろフォトレジスト自体の構成に起因する部分が
大きいことを見出し、これより、従来のフォトレジスト
に第三成分を添加することが、膜厚分布の向上に大きな
効果があることを知り本発明に至ったものである。
【0014】本発明を説明するのに、理解を容易にする
ために、まず従来のフォトレジストについて説明する。
光ディスクの原盤のピット形成に使用されるポジ型フォ
トレジストの一般的な構成例を図5に示す。フォトレジ
ストは、ベース樹脂となるノボラック樹脂(図5(a)
に構造を示す)、感光成分のナフトキノンジアジドスル
ホン酸エステル(図5(b)に構造を示す)、及びそれ
らを溶解する溶剤から成っている。
【0015】ノボラック樹脂(a)は、現像液のアルカ
リ水溶液に可溶であるが、ナフトキノンジアジドスルホ
ン酸エステル(b)と混合すると現像液に不溶になる。
記録用レーザー光によって波長400nm前後のレーザ
ー光を露光すると、ナフトキノンジアジド基がアルカリ
可溶性のインデンカルボン酸(図5(c)に構造を示
す)に変化し、現像液で現像すると露光され変化した部
分が、溶解してピットが形成される。
【0016】ここで、一般的なポジ型フォトレジストの
分子量分布を図6に示す。ベース樹脂であるノボラック
樹脂は非常に幅広い分子量分布を持っており、分子量1
0000以上の高分子量成分71から分子量1000〜
2000程度の低分子量成分72まで含まれていること
が分かる。なお、73は感光剤である。ここで、高分子
と低分子では当然の事ながら分子の大きさが異なってお
り、その大きさの差は10nm以上あると考えられる。
つまり、このような様々な大きさの分子が混合している
フォトレジストをスピンコート法で塗布しても、分子の
大きさの違いがある限り、膜厚バラツキ3nm以下とい
うのは非常に達し難いレベルなのである。
【0017】そこで、本発明者は、従来のポジ型フォト
レジストを構成する成分以外の第三成分を添加すること
で膜厚分布を飛躍的に向上させることができることを見
出したのである。図1は、本発明のフォトレジストの構成
成分を示す概念図である。図1に示す本発明のフォトレ
ジストによれば、従来のポジ型フォトレジストに含まれ
る固形成分(ベース樹脂:図1(a)に構造を示す、感
光剤:図1(b)に構造を示す)を含むとともに、この
固形成分を溶解し、現像液に対して不溶性であり、且つ
ベーキングの温度では気化しない、後述する第三成分
(図1(c)に象徴的に示す)を添加している。
【0018】第三成分(c)の添加により、分子サイズ
の異なる固形成分の間にその第三成分が入り込む形とな
り、分子サイズの違いによって生じる膜厚の凹凸を埋め
ることが出来るのである。また、目的の膜厚に合わせて
溶剤で希釈したフォトレジスト液をスピンコートする
際、従来のフォトレジストの場合は高速回転によって溶
剤の大部分が蒸発してしまうので、高速回転時にはほと
んど固形成分しか残っていない状態である。一方、固形
成分を溶解する第三成分がブレンドされていると、溶剤
が蒸発した後もある程度の流動性が残ることになり、高
速回転によってより均一な膜厚が形成されやすくなる。
【0019】上述のように、この第三成分は、フォトレ
ジストの固形成分(ノボラック樹脂と感光剤)を溶解
し、現像液のアルカリに対して不溶であり、且つベーキ
ング温度では気化しないことが必要である。第三成分と
しては、例えばネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、トリメチルプロパントリアクリレート、エチレング
リコールジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレ
ート等のアクリルモノマーや、スチレン、m−ジビニル
ベンゼン、フェニルビニルエーテル等のモノマー類、が
挙げられるが、これらに限定されるものではなく、上述
の条件を満たしているものであれば何でも良い。
【0020】また、第三成分を添加することによって、
フォトレジスト膜の硬さや耐熱性の低下による弊害が生
じる場合(例えば現像後の導電化処理にスパッタリング
法を用いた場合にピット形状が変形するなど)には、第
三成分として紫外線硬化樹脂や熱硬化性樹脂の類を使用
することもできる。つまり現像後に紫外線照射、あるい
は熱をかけることによって第三成分を硬化させれば、フ
ォトレジスト膜の硬さや耐熱性を上げることが可能なの
である。熱硬化性樹脂を使用した場合、スピンコート後
のベーキングで硬化してしまう場合があるが、ブレンド
する割合を所定の割合以下にすればポジ型フォトレジス
トとしての機能を損なうことはない。
【0021】第三成分を添加する割合は、フォトレジス
ト中の固形成分(ノボラック樹脂+感光剤)1に対し
て、重量比で0.1〜1の割合でブレンドするのが望ま
しい。0.1以下であると十分な膜厚分布改善効果が得
られず、1以上になるとピットが形成されなかったり感
度が低下する(現像速度が極端に遅くなる)といった問
題が生じ、ポジ型フォトレジストとしての機能が不十分
となる。
【0022】以下、実施例を説明する。 (実施例1)ナフトキノンジアジド/ノボラック系の市
販フォトレジストTSMR−V90M(東京応化工業
(株)製)にトリメチロールプロパントリアクリレート
(TMPTA)を添加ブレンドしたものを原液とし、原
液1に対して溶剤(LBシンナー、東京応化工業(株)
製)15の割合で希釈したフォトレジスト液を調製し
た。この時TMPTAをブレンドする量をTSMR−V
90M中の固形分1に対して重量比で0.1とした。
【0023】この実施例1のフォトレジスト液を、以下
に詳述するスピンコート法にて直径200mmのガラス
原盤上に約40nmの厚さに塗布した。図4は、フォト
レジスト塗布装置の概略構成を示す図である。まず、所
定の研磨及び洗浄処理をなされたガラス原盤51を、ヘ
キサメチルジシラザンの蒸気にさらして、フォトレジス
トとの密着性を高める表面処理を行なった後、このガラ
ス原盤51を、回転するモータ52に直結するターンテ
ーブル53にセットし、まず約100rpmで回転させ
た。
【0024】次に、フォトレジストを滴下するノズル5
4をガラス原盤51の内周域から外周域まで移動させな
がら、所定の濃度に設定され、濾過装置55を通過した
フォトレジスト56をガラス原盤51のほぼ全面に滴下
した。その後、ガラス原盤の回転数を段階的に上げ、例
えば約500rpmで5秒、約700rpmで5秒、約
1000rpmで40秒回転させ、フォトレジストを均
一になるように塗布した。次に、80℃のベーク炉にて
約45分間ベーキングし、溶剤を完全に蒸発させた。
【0025】次に、塗布したフォトレジストの膜厚の変
動量を測定した。ガラス原盤の中心から半径60mm以
内の領域の半径22mm,半径40mm,半径58mm
において、各半径の円周上等間隔に8ポイントづつ計2
4ポイントにおける膜厚をエリプソメータ(型式ESM
−1:日本真空技術(株)製)にて測定し、その最大膜厚
値と最小膜厚値の差を膜厚変動量とした。最大膜厚値は
42.0nm,最小膜厚値は39.0nm,膜厚変動量
は3.0nmであった。
【0026】次に、同一のフォトレジストを上述と同一
条件で、ガラス原盤上に塗布後、レーザー光を照射、現
像してピット形成を行なった。記録されるべき信号によ
り変調された413nmの波長を持つKrレーザー光を
レンズにより集光し、これをフォトレジスト上に照射し
て所定部分を露光した。記録されるべき信号はトラック
ピッチ0.74μm、最短ピット長3Tが0.47μm
の3T〜11Tのピット群である。
【0027】このようにして露光したガラス原盤を、例
えば0.2N水酸化カリウム水溶液により30秒間現像
し、露光部を溶解することによって凹凸のピットパター
ンを形成した。ピット形成が正常かどうか走査型プロー
ブ顕微鏡(型式SPM−M5:(株)ニコン製)でピッ
トを観察して確認した。ピットは正常に形成されていた
(評価:○)
【0028】(実施例2)TMPTAの添加ブレンド量
をTSMR−V90Mの固形分1に対して重量比で0.
2とした以外は、実施例1と同様にして、フォトレジス
ト液を調整し、これをガラス原盤上にスピン回転数を微
調整して塗布し、約40nmのフォトレジスト膜を形成
し、膜厚を測定した。また、同様にピットを形成した。
最大膜厚値は41.5nm,最小膜厚値は38.7n
m,膜厚変動量は2.8nmであった。また、ピットは
正常に形成されていた(評価:○)
【0029】(実施例3)TMPTAの添加ブレンド量
をTSMR−V90Mの固形分1に対して重量比で0.
3とした以外は、実施例1と同様にして、フォトレジス
ト液を調整し、これをガラス原盤上にスピン回転数を微
調整して塗布し、約40nmのフォトレジスト膜を形成
し、膜厚を測定した。また、同様にピットを形成した。
最大膜厚値は40.5nm,最小膜厚値は38.1n
m,膜厚変動量は2.8nmであった。また、ピットは
正常に形成されていた(評価:○)
【0030】(実施例4)TMPTAの添加ブレンド量
をTSMR−V90Mの固形分1に対して重量比で0.
5とした以外は、実施例1と同様にして、フォトレジス
ト液を調整し、これをガラス原盤上にスピン回転数を微
調整して塗布し、約40nmのフォトレジスト膜を形成
し、膜厚を測定した。また、同様にピットを形成した。
最大膜厚値は41.2nm,最小膜厚値は38.6n
m,膜厚変動量は2.6nmであった。また、ピットは
正常に形成されていた(評価:○)
【0031】(実施例5)TMPTAの添加ブレンド量
をTSMR−V90Mの固形分1に対して重量比で0.
7とした以外は、実施例1と同様にして、フォトレジス
ト液を調整し、これをガラス原盤上にスピン回転数を微
調整して塗布し、約40nmのフォトレジスト膜を形成
し、膜厚を測定した。また、同様にピットを形成した。
最大膜厚値は42.0nm,最小膜厚値は39.3n
m,膜厚変動量は2.7nmであった。また、ピットは
正常に形成されていた(評価:○)
【0032】(実施例6)TMPTAの添加ブレンド量
をTSMR−V90Mの固形分1に対して重量比で0.
8とした以外は、実施例1と同様にして、フォトレジス
ト液を調整し、これをガラス原盤上にスピン回転数を微
調整して塗布し、約40nmのフォトレジスト膜を形成
し、膜厚を測定した。また、同様にピットを形成した。
最大膜厚値は41.5nm,最小膜厚値は39.0n
m,膜厚変動量は2.5nmであった。また、ピットは
正常に形成されていた(評価:○)
【0033】(実施例7)TMPTAの添加ブレンド量
をTSMR−V90Mの固形分1に対して重量比で0.
9とした以外は、実施例1と同様にして、フォトレジス
ト液を調整し、ガラス原盤上にスピン回転数を微調整し
て塗布し、約40nmのフォトレジスト膜を形成し、膜
厚を測定した。また、同様にピットを形成した。最大膜
厚値は40.8nm,最小膜厚値は38.5nm,膜厚
変動量は2.3nmであった。また、ピットは正常に形
成されていた(評価:○)
【0034】(実施例8)TMPTAの添加ブレンド量
をTSMR−V90Mの固形分1に対して重量比で1.
0とした以外は、実施例1と同様にして、フォトレジス
ト液を調整し、ガラス原盤上にスピン回転数を微調整し
て塗布し、約40nmのフォトレジスト膜を形成し、膜
厚を測定した。また、同様にピットを形成した。最大膜
厚値は41.8nm,最小膜厚値は38.8nm,膜厚
変動量は2.2nmであった。また、ピットは正常に形
成されていた(評価:○)
【0035】(比較例1)TMPTAを添加ブレンドし
なかった以外は、実施例1と同様にして、フォトレジス
ト液を調整し、ガラス原盤上にスピン回転数を微調整し
て塗布し、約40nmのフォトレジスト膜を形成し、膜
厚を測定した。また、同様にピットを形成した。最大膜
厚値は43.2nm,最小膜厚値は38.2nm,膜厚
変動量は5.0nmであった。また、ピットは正常に形
成されていた(評価:○)
【0036】(比較例2)TMPTAの添加ブレンド量
をTSMR−V90Mの固形分1に対して重量比で0.
02とした以外は、実施例1と同様にして、フォトレジ
スト液を調整し、ガラス原盤上にスピン回転数を微調整
して塗布し、約40nmのフォトレジスト膜を形成し、
膜厚を測定した。また、同様にピットを形成した。最大
膜厚値は44.0nm,最小膜厚値は38.8nm,膜
厚変動量は5.2nmであった。また、ピットは正常に
形成されていた(評価:○)
【0037】(比較例3)TMPTAの添加ブレンド量
をTSMR−V90Mの固形分1に対して重量比で0.
04とした以外は、実施例1と同様にして、フォトレジ
スト液を調整し、ガラス原盤上にスピン回転数を微調整
して塗布し、約40nmのフォトレジスト膜を形成し、
膜厚を測定した。また、同様にピットを形成した。最大
膜厚値は42.8nm,最小膜厚値は37.8nm,膜
厚変動量は5.0nmであった。また、ピットは正常に
形成されていた(評価:○)
【0038】(比較例4)TMPTAの添加ブレンド量
をTSMR−V90Mの固形分1に対して重量比で0.
06とした以外は、実施例1と同様にして、フォトレジ
スト液を調整し、ガラス原盤上にスピン回転数を微調整
して塗布し、約40nmのフォトレジスト膜を形成し、
膜厚を測定した。また、同様にピットを形成した。最大
膜厚値は41.9nm,最小膜厚値は37.1nm,膜
厚変動量は4.8nmであった。また、ピットは正常に
形成されていた(評価:○)
【0039】(比較例5)TMPTAの添加ブレンド量
をTSMR−V90Mの固形分1に対して重量比で1.
1とした以外は、実施例1と同様にして、フォトレジス
ト液を調整し、ガラス原盤上にスピン回転数を微調整し
て塗布し、約40nmのフォトレジスト膜を形成し、膜
厚を測定した。また、同様にピットを形成した。最大膜
厚値は41.1nm,最小膜厚値は38.9nm,膜厚
変動量は2.2nmであった。但し、ピットは正常には
形成されていなかった(評価:×)
【0040】(比較例6)TMPTAの添加ブレンド量
をTSMR−V90Mの固形分1に対して重量比で1.
2とした以外は、実施例1と同様にして、フォトレジス
ト液を調整し、ガラス原盤上にスピン回転数を微調整し
て塗布し、約40nmのフォトレジスト膜を形成し、膜
厚を測定した。また、同様にピットを形成した。最大膜
厚値は40.3nm,最小膜厚値は38.3nm,膜厚
変動量は2.0nmであった。但し、ピットは正常には
形成されていなかった(評価:×)
【0041】(比較例7)TMPTAの添加ブレンド量
をTSMR−V90Mの固形分1に対して重量比で1.
4とした以外は、実施例1と同様にして、フォトレジス
ト液を調整し、ガラス原盤上にスピン回転数を微調整し
て塗布し、約40nmのフォトレジスト膜を形成し、膜
厚を測定した。また、同様にピットを形成した。最大膜
厚値は40.5nm,最小膜厚値は38.4nm,膜厚
変動量は2.1nmであった。但し、ピットは正常には
形成されていなかった(評価:×)
【0042】(比較例8)TMPTAの添加ブレンド量
をTSMR−V90Mの固形分1に対して重量比で1.
5とした以外は、実施例1と同様にして、フォトレジス
ト液を調整し、ガラス原盤上にスピン回転数を微調整し
て塗布し、約40nmのフォトレジスト膜を形成し、膜
厚を測定した。また、同様にピットを形成した。最大膜
厚値は40.9nm,最小膜厚値は39.1nm,膜厚
変動量は1.8nmであった。但し、ピットは正常には
形成されていなかった(評価:×)以上の結果を表1に
まとめてある。
【0043】
【表1】
【0044】また、図2には、膜厚変動量と添加したT
MPTA重量比の関係を示してある。これらによれば、
TMPTAの添加ブレンド量をTSMR−V90Mの固
形分1に対して重量比で0.1以上とすれば、フォトレ
ジスト膜厚の変動を3nm以下にすることができた。一
方、TMPTAの添加ブレンド量がTSMR−V90M
の固形分1に対して重量比で1.0を越えると、露光部
の現像液に対する溶解性が低下し、ピット形成が正常に
なされなくなり、フォトレジストとしての機能そのもの
に支障が生じることが確認された。
【0045】(実施例9)市販フォトレジストのTSM
R−V90M中の固形分1に対して、紫外線硬化樹脂の
SD−17(大日本インキ(株)製)を重量比で0.5
の割合で添加ブレンドした以外は、実施例1と同様に、
フォトレジストを調製し、ガラス原盤上に塗布し、約4
0nmの厚さにフォトレジスト膜を形成し、レーザー光
線を照射し現像して、ピットを形成した。
【0046】ピットパターン形成後、ガラス原盤全面に
紫外線を照射した。この後、ガラス原盤のピット形成面
上に、スパッタリング法により、ニッケルの薄膜を12
00オングストロームの厚さに形成することで導電化処
理を施した。導電化処理を施したピットの断面を走査型
プローブ顕微鏡(型式SPM−M5:(株)ニコン製)
にて観察したところ、ピットが正常に形成されているの
が確認された。
【0047】(実施例10)紫外線硬化樹脂のSD−1
7にかえて熱硬化樹脂であるTB3042(スリーボン
ド(株)製)を0.5重量比で添加ブレンドした以外
は、実施例9と同様に、フォトレジストを調製し、ガラ
ス原盤上に塗布し、約40nmの厚さにフォトレジスト
膜を形成し、レーザー光線を照射し現像して、ピットを
形成した。
【0048】ピットパターン形成後、ガラス原盤を、約
100℃のベーク炉で5分間ベーキングした後、スパッ
タリング法によりニッケルの薄膜を形成することで導電
化処理を施した。導電化処理を施したピットの断面を走
査型プローブ顕微鏡(型式SPM−M5:(株)ニコン
製)にて観察したところ、ピットが正常に形成されてい
るのが確認された。
【0049】以上、本発明のフォトレジストについて実
施例を示し説明したが、本発明における効果は実施例で
説明した凹凸のピットパターンを有する情報記録媒体だ
けに限られるものではなく、方式を異にする別の媒体に
対しても適用できる。例えば、連続溝を有する書換可能
な情報記録媒体においても、溝の深さは再生信号特性の
品質を左右する重要な因子の一つであり、溝の深さバラ
ツキを抑えるのに、本発明のフォトレジストを適用する
ことが出来る。
【0050】また、本発明のフォトレジストについて、
ナフトキノンジアジド/ノボラック系の市販フォトレジ
ストについて説明したが、これに限定されるものではな
く、例えば、ポリビニルフェノール系樹脂とオニウム塩
からなる化学増幅タイプのポジ型フォトレジストであっ
ても良い。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の情報記録
媒体用のフォトレジストは、ベース樹脂成分と感光剤成
分とを有する情報記録媒体用フォトレジストにおいて、
前記ベース樹脂成分と前記感光剤成分とを溶解すること
ができ、現像液に対しては不溶性であり、且つベーキン
グ温度では気化しない第三の成分を含有することによ
り、塗布後に均一な膜厚分布を得られるフォトレジスト
を提供することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフォトレジストの構成成分を示す概念
図である。
【図2】本発明によるフォトレジストの実施例および比
較例における、ホトレジスト膜厚変動量とTMPTA重
量比との関係を示すグラフ図である。
【図3】コンパクトディスクのピット形状の概略断面を
示す断面図である。
【図4】フォトレジスト塗布装置の概略構成を示す図で
ある。
【図5】従来例のフォトレジストの構成成分を示す概念
図である。
【図6】一般的なポジ型フォトレジストの分子量分布を
示すグラフ図である。
【符号の説明】
41…レーザー光路、42…基板、42a…ピットの上
面、42b…ピットの下面、43…反射膜、44…保護
膜、51…ガラス原盤、52…モータ、53…ターンタ
ーブル、54…ノズル、55濾過装置、56…フォトレ
ジスト、71…高分子量成分、72…低分子量成分、7
3…感光剤。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベース樹脂成分と感光剤成分とを有する情
    報記録媒体用フォトレジストにおいて、 前記ベース樹脂成分と前記感光剤成分とを溶解すること
    ができ、現像液に対しては不溶性であり、且つベーキン
    グ温度では気化しない第三の成分を含有することを特徴
    とする情報記録媒体用フォトレジスト。
  2. 【請求項2】前記第三の成分の割合が、ベース樹脂成分
    と感光剤成分との合計を1としたときに、重量比で0.
    1〜1の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の
    情報記録媒体用フォトレジスト。
  3. 【請求項3】前記第三の成分がトリメチロールプロパン
    トリアクリレートであることを特徴とする請求項2に記
    載の情報記録媒体用フォトレジスト。
  4. 【請求項4】前記第三の成分が紫外線硬化機能あるいは
    熱硬化機能を有することを特徴とする請求項2に記載の
    情報記録媒体用フォトレジスト。
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