JP2006092625A - 凹凸パターンの記録方法、光ディスク原盤、光学記録再生媒体、および凹凸を有する基体 - Google Patents

凹凸パターンの記録方法、光ディスク原盤、光学記録再生媒体、および凹凸を有する基体 Download PDF

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Abstract

【課題】 中央穴を有する基板への光ディスクフォーマットに対応する凹凸パターンの形成を可能にすることにより、光ディスクスタンパの作製工程を簡素化する。さらに、突起を有する基板、凹凸を有する基体、表面が平面でない基体等にも所望の凹凸パターンを形成できるようにする。
【解決手段】 ディスク形状に成形した基板上にレジスト膜を形成する際、スパッタリングによってレジスト膜を成膜する。基板に凹凸パターンの潜像を形成し、現像した後、残ったレジストパターンをマスクとして直接基板にエッチングを施し、レジストを除去する。レジスト除去後の基板がスタンパとなるため、冗長な工程を経ずにスタンパを得ることができる。この方法を用いることにより、凹凸や、多数の穴部を有する場合や、表面が波型にうねるような場合においても凹凸パターンを形成することが可能となる。
【選択図】 図4

Description

この発明は、凹凸パターンの記録方法、光ディスク原盤、光学記録再生媒体、および凹凸を有する基体に関する。
今日、情報記録媒体として用いられる光ディスクはその用途に応じて、MD(Mini Disc)、MO(Magneto Optical)、DVD(Digital Versatile Disc)、Blu−ray Disc(登録商標)等様々なフォーマットが提案されている。いずれのフォーマットで使用される光ディスク基板も、一般的には樹脂材料の射出成型により作製されており光ディスクの低価格化が実現されている。
光ディスク基板の射出成形においては光学記録媒体にグルーブやピット等のパターンを具備させるために、それらのパターンを転写させる光ディスク原盤(スタンパ)が成型装置キャビティ内に配設される。ここで、スタンパの作製方法について以下に説明する。
図1に、スタンパ作製の概略を示す。まず、平滑なガラス基板1上に、感光剤であるレジスト2をシンナーで希釈した溶液をスピンコート法によりごく薄く塗布することで、均一な膜厚を有する平滑なレジスト膜付の基板(以下、レジスト基板と適宜称する)が形成される。次に、レジスト基板を回転させながらレジスト基板上のレジスト2を、レーザ3を用いて露光し、所定のパターンに対応した潜像を形成する。
その後、回転するレジスト基板上に現像液4を滴下し、現像処理を施すことで、光ディスクのパターンに対応した均一な深さや幅を有する凹凸をレジスト基板上に形成する。
次に、レジスト基板の凹凸パターン形成面上に、無電界メッキ法等によりニッケル皮膜でなる導電化膜層を形成し、導電化膜層が形成されたレジスト基板を電鋳装置に取り付け、電気メッキ法によりニッケル等の金属を析出させ、これを剥離させることで光ディスク原盤(スタンパ)5を得る。一般的に、ガラス基板1は穴のない基板を用いるため、内外周を打ち抜いて所定のサイズにトリミングすることにより、成型可能なスタンパ6が完成する。
以下の特許文献1に、既存の露光装置を利用してさらなる微細加工を実現するための、レジスト材料および微細加工方法について記載されている。特許文献1では、WやMoのような遷移金属の不完全酸化物(遷移金属のとりうる価数に応じた化学量論組成より酸素含有量が少ない方にずれた化合物)を含むレジスト材料を用いてパターニングすることにより、さらなる微細加工が可能になることを示している。
特開2003−315988号公報
特許文献1では、既存の露光装置を用いて微細加工を施すことにより、安価なデバイスを提供可能であることが記載されている。
しかしながら、この方法を用いる場合、ディスク基板に導電化膜層を形成後、電気メッキ法によりニッケルメッキ層を形成した凹凸パターンのスタンパを作製し、さらに内外周を打ち抜くことによりスタンパが完成するなど、冗長な工程を必要とした。
ディスクの製造において、製造工程が増えるほど作製コストや設備の準備が必要となり、安価なデバイスの提供が難しくなる。
そこで、この工程を簡素化するために、中央穴を有するディスク形状のガラス基板を用いてスタンパを作製する方法がある。しかし、この場合には、レジスト膜の塗布時にむらが生じ、均一な膜厚を有する平滑なレジスト膜を形成することは困難である。このため、均一な深さや幅を有する凹凸パターンの光ディスクフォーマットを形成することができないという問題が生じる。
従来、このような場合には、穴部を埋め、表面が平らとなるように詰め物をすることでレジスト膜の形成を行うようにしていた。しかし、この方法を用いる場合でも詰め物をするといったような不可雑な工程が必要となり、スタンパの作製工程の簡素化にはつながっていない。
同様に、たとえば突起を有する基板を用いた場合もコメットなどの塗布むらが生じ、所望の凹凸パターンを有するフォーマットの形成は困難である。
さらに、光ディスク以外でも、多数の穴有り基体、凹部を有する基体、凸部を有する基体、表面が平面でない基体などに均一な膜厚を有する平滑なレジスト膜を塗布することも困難となる。
したがって、この発明の目的は、表面が平滑でない基板上にレジスト等の薄膜を均一に塗布することが可能な凹凸パターンの記録方法、光ディスク原盤、光学記録再生媒体、および凹凸を有する基体を提供することにある。
上記課題を解決するために、この発明の第1の態様は、凹凸パターンを有する基板上に凹凸パターンを形成する記録方法において、基板上に無機レジストを成膜し、露光、エッチングすることにより光ディスクフォーマットに対応する凹凸パターンを形成することを特徴とする凹凸パターンの記録方法である。
また、この発明の第2の態様は、凹凸パターンを有する基板上に凹凸パターンを形成して作製する光ディスク原盤において、基板上に無機レジストを成膜し、露光、エッチングすることにより凹凸パターンの光ディスクフォーマットを形成することを特徴とする光ディスク原盤である。
また、この発明の第3の態様は、読み取り面に凸形状のグルーブを有するフォーマットの光学記録再生媒体において、光学記録再生媒体は、中央部に穴部を有する基板上に無機レジストを成膜し、露光、エッチングすることにより得られた光ディスク原盤を用いて成型されることを特徴とする光学記録再生媒体である。
また、この発明の第4の態様は、表面に凹凸パターンを有する基体において、基体上に無機レジストを成膜し、露光、エッチングすることにより凹凸パターンを形成することを特徴とする基体である。
この発明によれば、中央穴等を有する基板や突起を有する基板の場合でも、光ディスクフォーマットを形成することができる。また、メッキ処理を施したり、内外周を打ち抜いてトリミングを行ったりすることなく、成形可能なスタンパを作製できる。さらに、複数の穴を有する格子状の基板や凹部を有する基板、凸部を有する基板、表面が波型にうねっている基板などの表面に凹凸パターンを形成することが可能となる。
以下、この発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図2に、この発明を適用可能な光ディスクのフォーマットを示す。図2のフォーマットはBlu−ray Discのものであり、参照符号11に示すBCA(Burst Cutting Area)領域と、参照符号12で示すPIC(Permanent Information & Control Data)領域と、参照符号13で示すデータ記録領域からなる。なお、図2のBCA領域11がディスクの内周側となり、データ記録領域13が外周側となる。
Blu−ray Discのグルーブは、BCA領域11における2000nmトラックピッチのグルーブの配列からなるグルーブトラックと、PIC領域12における350nmトラックピッチの矩形ウォブルグルーブの配列からなるグルーブトラックと、データ記録領域13におけるウォブリンググルーブであるグルーブトラックとが、基板表面に1つの螺旋状に連なるように形成されたものである。
BCA領域11は半径r=21.3[mm]〜22.0[mm]の間に、グルーブ状トラックが形成されている。トラックピッチは2000nmであり、十分に広い間隔となっている。
PIC領域12は半径r=22.4[mm]〜23.197[mm]の間に、矩形ウォブルグルーブの配列からなるグルーブトラックが、トラックピッチ350nmで形成されている。
データ記録領域13は半径r=23.235[mm]〜58.25[mm]の間に、正弦波ウォブルグルーブが形成されている。トラックピッチは320nmであり、これはピッチを詰めることによりさらに長時間記録・再生が可能な大容量を得ることができるようにするためである。なお、実際にデータが記録されるのは半径r=24.0[mm]より外周側となり、データ記録領域の半径24.0[mm]より内周側にはインフォメーション等が記録されている。
なお、半径位置は23.3GBのフォーマットを有するBlu−ray Discの場合である。
上述のようなフォーマットを、中央穴を有し、内外径がスタンパと同一の金属基板上に形成する。金属基板上には無機レジストをスパッタリングにより成膜し、無機レジスト基板を作製する。無機レジストとしては、特開2003−315988号公報に示されるような、WやMoのような遷移金属の不完全酸化物(遷移金属のとりうる価数に応じた化学量論組成より酸素含有量が少ない方にずれた化合物)を含むレジスト材料を用いる。次いで、基板上の無機レジスト膜にレーザ光を照射することにより種々の光ディスクフォーマットの潜像を熱的に記録する。
次に、光ディスクフォーマットの潜像が記録された無機レジスト基板を現像することにより、均一な深さや幅を有する凹凸パターンの光ディスクフォーマットが形成された無機レジスト金属原盤を得ることができる。
さらに、得られた金属原盤に形成された無機レジスト凹凸パターンをマスクとして、凹部の金属表面が露出した部分の金属原盤をエッチングすることにより、光ディスク原盤(凹部グルーブパターン)を作製し、成形可能なスタンパとして用いることができる。
この方法を用いることで、従来の冗長な工程を必要とせずに、スタンパを作製することが可能となる。以下に、スタンパ作製の具体的な工程について説明する。
金属基板は、1mm厚のステンレス基板で、内周の直径が22mm、外周の直径が138mmで、中央に穴部を有するドーナツ状である。このステンレス基板上に、エッチング層を200nm程度の厚さでスパッタして成膜した後、無機レジストWMoO(酸化タングステンモリブデン)を50nm厚でスパッタして成膜する。光学記録装置により無機レジスト表面に光ディスクフォーマットを記録し、現像により、凹凸パターンを形成することができる。さらに、基板上のエッチング層がエッチングされ、光ディスクフォーマット(凹凸パターン)を有した光ディスク原盤が得られる。
ここで、エッチング層にはタングステンW,チタンTi,モリブデンMoのいずれかを一つを用いる。
この発明の一実施形態に係る記録媒体の製造方法のうち、記録媒体の光ディスク原盤を製作する工程、さらにそれを用いて記録媒体を製造する工程について、特に光ディスクフォーマット(凹凸パターン)の形成及び、光ディスク原盤のエッチングに関する技術を中心として説明する。
[スタンパ作製工程]
図3に、この発明に用いる光学記録装置を示す。この光学記録装置は、ターンテーブル22、スピンドルサーボ23、レーザ光源24、ミラーM1およびミラーM2、ドライバ28、移動光学テーブル40、電圧周波数制御器27、位置センサ30、レーザスケール31、送りサーボ32、エアスライダ33を、その主要部として備えている。
レーザ光源24は、スタンパとして用いるステンレス基板20の表面に着膜された無機レジスト21を露光するための光源であり、例えば波長λ=406nmの記録用のレーザ光を発振するものである。ただし、露光用の光源としては、特にこのようなレーザ光源のみに限定されるものではない。また、レーザは金属基板表面まで露光するパワー2.75mj/mで無機レジスト21を照射する。このレーザ光源24より出射されたレーザ光は、平行ビームのまま直進し、ミラーM1およびミラーM2で反射されて向きを変えて、移動光学テーブル40へと導かれる。
移動光学テーブル40には、音響光学変調偏向器(AOM/AOD:Acoustic Optical Modulator/Acoustic Optical Deflector)25と2つのウェッジプリズム26とが配置されている。これらウェッジプリズム26および音響光学変調偏向器25は、平行ビームのまま入射してきたレーザ光と格子面とがブラッグの条件を満たすと共に、ビーム水平高さが変わらないように配置されている。音響光学変調偏向器25に用いられる音響光学素子としてはたとえば酸化テルル(TeO)が好適である。
音響光学変調偏向器25には所定の信号がドライバ28から供給される。この信号は、グルーブを形成する場合には一定レベルのDC信号である。ドライバ28には、電圧周波数制御器(VCO)27から高周波信号が供給される。電圧周波数制御器27には制御信号が供給される。
電圧周波数制御器27からの制御信号は、BCAのDCグルーブを形成する場合はゼロレベルの直流(DC)信号であり、PICの矩形ウォブルグルーブを形成する場合はバイフェーズ変調の矩形信号である。データ記録領域のウォブルグルーブを形成する場合は956.522[kHz]のMSK(Minimum Shift Keying)とSTW(Saw Tooth Wobble)の重畳信号である。956.522[kHz]の信号はアドレスのウォブル情報を記録するものである。
MSKとSTWの重畳ウォブルを用いるのは、確実なアドレス検出をできるようにしたためである。MSK方式はS/N(Signal To Noise Ratio:信号対雑音比)に優れている反面、ウォブルシフトがある場合には検出が難しくなるという問題があるが、STWはウォブルシフトに強く、ほとんど劣化なく検出できることから、これらを組み合わせることで確実なアドレス検出効果を有する。
MSKの956.522[kHz]の信号は、アドレスのウォブル情報を記録するものである。なお、音響光学変調偏向器25は、ブラッグ回折における一次回折光強度が超音波パワーにほぼ比例することを利用したものであり、記録信号に基づいて超音波パワーを変調してレーザ光の光変調を行う。ブラッグ回折を実現するために、ブラッグ条件;2dsinθ=nλ(ここに、d:格子間隔、λ:レーザ光波長、θ:レーザ光と格子面のなす角、n:整数である)を満たすように、レーザ光の光軸に対する音響光学変調偏向器25の位置関係および姿勢を設定する。
この光学記録装置では、BCA領域における2000nmトラックピッチのグルーブの配列からなるグルーブトラックと、PIC領域における350nmトラックピッチの矩形ウォブルグルーブの配列からなるグルーブトラックと、データ記録領域における正弦波ウォブルしたウォブリンググルーブであるグルーブトラックとが、1つの螺旋状に連なるパターンとしてステンレス基板20上の無機レジスト21に形成される。
カッティング時には、トラックの長手方向の線速度が5.28[m/s]になるようにターンテーブルの回転数を制御し、移動光学テーブル40の送りピッチを領域毎に変えて露光する。送りピッチはBCA領域では2000nmとし、PIC領域では350nmとし、データ記録領域では320nmとする。
なお、この光学記録装置では、移動光学テーブル40の位置をポジションセンサ30によって検出し、それぞれの領域に対応したタイミングおよびピッチで露光を行う。これにより、上記のようなBCA、PICおよびデータ記録領域のグルーブパターンの潜像をステンレス基板20上の無機レジスト21に露光することが可能である。
また、レーザスケール31により検知される波長(例えば0.78[μm])を基準として、送りサーボ32およびエアスライダ33の動作を制御し、移動光学テーブル40の送りピッチを瞬時に変更することが可能であるが、今回は以下のように徐々に送りピッチを変化させた。
BCA領域(半径r=21.3[mm]〜22.0[mm])の間は送りピッチ2000nmであり、BCA領域およびPIC領域間のトラックピッチ遷移領域1(半径r=22.0[mm]〜22.2[mm])で、送りピッチを2000nmから350nmに徐々に変化させる。PIC領域(半径r=22.4[mm]〜23.197[mm])の間は送りピッチ350nmであり、PIC領域およびデータ記録領域間のトラックピッチ遷移領域2(半径r=23.197[mm]〜23.235[mm])で送りピッチを350nmから320nmに徐々に変化させる。データ記録領域(半径r=23.235[mm]〜58.25[mm])では送りピッチ320nmでウォブルグルーブを形成する。
上述のようにして変調および偏向されたレーザ光は、ミラーM3および対物レンズL1によりステンレス基板20上の無機レジスト21に照射され、BCA、PICおよびデータ記録領域に所望のグルーブの潜像を形成する。
次に、図4を参照して、スタンパおよびディスク基板の作製工程を説明する。
図4Aのように、センターホール59を有し、所望のグルーブの潜像53が形成されたレジスト基板54を、図示しない現像機を用いて現像する。レジスト基板54を、無機レジスト52が上部になるように現像機のターンテーブルに載置して、水平面に対して回転させる。この後、無機レジスト52上に現像液を滴下して、当該レジストを現像処理する。
ここで、現像液としては酸またはアルカリ等の液体を用い、現像に用いられるアルカリ溶液としてはテトラメチルアンモニウム水酸化溶液、KOH、NaOH、NaCO等があり、酸性溶液としては塩酸、硝酸、硫酸、燐酸等が挙げられる。これらの中から任意のものを使用すればよい。
上述した方法によりレジスト基板54が現像され、図4Bに示されるようなレジスト金属基板55が完成する。得られたレジスト金属基板55のレジスト膜表面には、BCA領域(2000nmトラックピッチ)のグルーブと、PIC領域(350nmトラックピッチ)の矩形ウォブルグルーブと、データ記録領域(320nmトラックピッチ)におけるMSKとSTWの重畳したウォブリンググルーブとが、1つの螺旋状に連なった状態でパターニングされている。なお、ビームエクスパンダ−BEXを用いて5倍のビーム径に拡大し、対物レンズの開口数NAを例えば0.9とすることなども可能である。
次いで、図4Cに示すように、無機レジスト52の凹凸パターンをマスクとしてCHFガス雰囲気中でのプラズマエッチングを行う。その結果、金属基板51の表面が露出しているグルーブ領域Grのみエッチングが進行し、その他の領域は無機レジスト52がマスクとなりエッチングはされない。このとき、グルーブでのエッチング量は24nm程度とした。
最後に図4Dに示すように、Oアッシングにより完全に無機レジスト52を除去することにより、深さ24nm程度の凹形状のグルーブを有した光ディスクスタンパ57が得られる。このスタンパ57を用いて射出成型を行うことにより、ディスク基板58が成型される。
このようにして得られたグルーブ形状はプラズマエッチングで得られたものであるから、V形状ではなくU形状のグルーブ形状が得られる。
スタンパ作製に用いた金属基板51は、1mm厚のステンレス基板で、内周の直径が22mm、外周の直径が138mmで、中央に穴部を有するドーナツ状の基板に、エッチング層に深さ24nm程度の凹形状のウォブルグルーブフォーマットを有したスタンパが得られる。エッチング層としては、W、Ti、Moのいずれかを用いる。
一般的な光ディスクマスタリングプロセスは、穴のないガラス原盤上に光ディスクフォーマットに対応した凹凸パターンが形成されたレジスト基板の表面上に、無電界メッキ、電気メッキ等によりニッケル等の金属メッキ層を形成し、カッター等で剥離することにより、凹凸パターンのスタンパを作製する。さらに内外周を打ち抜くことにより、成形可能なスタンパが完成する。
しかし、この発明を適用して作製したスタンパは、最初からディスク形状をしたドーナツ型の原盤を用いることにより、内外周を打ち抜くことなくスタンパを作製することができる。また、中央穴があっても膜厚を均一にすることが可能な無機レジスト成膜方法を用い、さらにエッチングすることにより光ディスク原盤が得られるため、無電界メッキ、電気メッキは必要ない。したがって、これまでと比較して工程が簡略化される。
[評価用ディスクの作製]
上述のように作製したスタンパを用いて、評価用ディスクを作製する。評価用ディスクは、ポリカーボネート(屈折率1.59)の透明樹脂を、内部にスタンパが配設された射出成形用の金型内に注入することにより、1.1mm厚のディスク基板を作製する(図4E)。
次に、図5に示すように、作製されたディスク基板61の信号形成面に、Al合金等からなる光反射層62aと、SiO2等からなる第1の誘電体層62bと、GeSbTe合金等からなる相変化記録層62cと、SiO2等からなる第2の誘電体層62dとをスパッタリングによって順次成膜し、光反射層62a、第1の誘電体層62b、相変化記録層62c、第2の誘電体層62dからなる記録層62を形成する。その後、第2の誘電体層62d上に紫外線硬化樹脂をスピンコート法により塗布し、さらに紫外線硬化樹脂に対して紫外線を照射し硬化させることにより、0.1mm厚のカバー層63を形成する。以上の工程により、3種類のBlu−ray Disc、光ディスクA、光ディスクB、光ディスクCが完成する。
なお、光ディスクAはエッチング層にWを用いたものであり、光ディスクBはエッチング層にTiを用いたものであり、光ディスクBはエッチング層にMoを用いたものである。
[ディスクの評価]
作製した評価用のBlu−ray Discである、光ディスクA、光ディスクB、光ディスクCの評価作業を、光ピックアップを備えたBlu−ray Disc評価機を用いて評価する。光ピックアップは、波長406nm、開口数NA=0.85のものを用いる。
上述の評価機を用いて3種類の評価用光ディスクA,B,Cのウォブルグルーブ部(読み取り面に近い記録領域)に1−7変調で記録再生を行ったところ、ジッタ−は各々7.7%、8.0%、7.9%と良く、良好な記録再生特性を実現できた。さらに、ウォブルグルーブのウォブルアドレス情報を安定に再生することをを実現できた。また、PICの矩形ウォブルグルーブのPICウォブル信号の再生は、ジッタ−3.2%程度再生ができ、良好な再生特性を実現できた。
このように、マザースタンパを用いることなく、プラズマエッチングで得られたスタンパを用いて、PICウォブルグルーブのウォブル信号の良好な再生、ウォブルグルーブ部の良好な記録再生特性およびウォブルアドレス情報を安定に再生実現でき、記録密度を大幅に向上することが可能にした。
上記PIC、MSK+STWの重畳ウォブルグルーブとが混在するグルーブ記録フォーマットを用い、ランドグルーブ記録のトラック密度(従来の2倍)と同等の高密度化を計り、ランド記録とグルーブ記録においてフォーカス点を変えることなく、ランドグルーブ記録と同程度の記録密度を実現した。ランドグルーブ記録と同記録密度であり、読み取り面に近い記録領域のみに記録再生を行ない、ランド記録再生特性とグルーブ記録再生特性を同様にすることのない光ディスク媒体を提供できる。
[格子状基体の凹凸パターニング]
次に、表面が平滑化されていない基体を用いた例として、図6Aに示すような格子状の基体への凹凸のパターニングを行う。
一般的な平滑基板へのレジスト塗布プロセスはスピンコートである。スピンコート法を用いて中央穴等を有する基板や突起を有する基板にレジストを塗布する場合、塗布むらが生じ易く均一な膜厚のレジスト膜を形成することは困難であった。そこで、スパッタリングによってレジスト膜の着膜を行うことで、均一な膜厚を有するレジスト膜を基体上に形成することが可能となる。
図6に示すように、格子状基体71上に無機レジスト72を厚さ100nm程度スパッタし、凹凸パターンが形成されるべき領域をステッパーで露光する。無機レジスト72には凹凸パターンに応じた潜像73が形成される。次に、現像処理を施し、凹凸パターンを形成する格子状無機レジスト金属原盤74を得ることができる。
なお、図6に示すパターニングでは、無機レジストとしてネガ型のものを用いた。よって、現像後の格子状基体71上には露光され、潜像が形成された部分が残っている。
さらに、格子状基体以外でも、多数の穴あり基板、凹部を有する基板、凸部を有する基板等に、均一な膜厚を有する平滑な無機レジスト膜を成膜し、露光および現像処理をすることにより、凹凸パターンを形成することも可能である。
以上、この発明の実施形態を説明したが、上述した例はこの発明の技術的思想に基く様々な変形が可能である。
なお、光ディスクスタンパ、光記録再生媒体のみならず、ディスプレイ等の凹凸部を有する基板やデバイス等、あるいは波上や曲面を有する基板やデバイス等にも適用可能である。
また、作製した基体から型を取り、レプリカを大量に生産することも可能となる。
一般的な光ディスクのマスタリング工程を示す略線図である。 この発明を適用可能な光ディスクのフォーマットを示す模式図である。 この発明に用いる光学記録装置の構成を示す略線図である。 この発明を適用した場合のスタンパおよびディスク基板の作製工程を示す略線図である。 この発明を適用して作製したディスク基板を用いて、光ディスクを作製した場合の構成の断面図である。 この発明を適用した、表面に穴部を有する格子状の基体に凹凸パターンを形成する方法を示す略線図である。
符号の説明
11・・・BCA領域
12・・・PIC領域
13・・・データ記録領域
20・・・ステンレス基板
21・・・無機レジスト
22・・・ターンテーブル
25・・・音響光学変調偏向器
26・・・ウェッジプリズム
27・・・電圧周波数制御器
29・・・ビームエクスパンダ−
40・・・移動光学テーブル
71・・・格子状基体
72・・・無機レジスト
74・・・格子状無機レジスト金属原盤

Claims (6)

  1. 凹凸パターンを有する基板上に凹凸パターンを形成する記録方法において、
    上記基板上に無機レジストを成膜し、露光、エッチングすることにより光ディスクフォーマットに対応する凹凸パターンを形成することを特徴とする凹凸パターンの記録方法。
  2. 請求項1に記載の凹凸パターンを形成する記録方法において、
    上記基板への無機レジストの成膜は、スパッタリングにより行うことを特徴とする凹凸パターンの記録方法。
  3. 凹凸パターンを有する基板上に凹凸パターンを形成して作製する光ディスク原盤において、
    上記基板上に無機レジストを成膜し、露光、エッチングすることにより凹凸パターンの光ディスクフォーマットを形成することを特徴とする光ディスク原盤。
  4. 請求項3に記載の光ディスク原盤において、
    上記基板への無機レジストの成膜は、スパッタリングにより行うことを特徴とする光ディスク原盤。
  5. 読み取り面に凸形状のグルーブを有するフォーマットの光学記録再生媒体において、
    上記光学記録再生媒体は、中央部に穴部を有する基板上に無機レジストを成膜し、露光、エッチングすることにより得られた光ディスク原盤を用いて成型されることを特徴とする光学記録再生媒体。
  6. 表面に凹凸パターンを有する基体において、
    上記基体上に無機レジストを成膜し、露光、エッチングすることにより凹凸パターンを形成することを特徴とする基体。
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