JP2001246871A - 表紙内に製本ブロックまたは仮とじ本ブロックを綴じ込む方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブロック１はブロッククリップ３で垂れ下が
り部分１ａを有する状態で搬送され、背領域２ａおよび
または側方領域の貼り付けによって表紙２と接合される
無線綴じ機で、背に変形が生じたり、表紙２内に綴じ込
まれるブロック１に折れ目が生じたりしないように、表
紙２内にブロック１を綴じ込む。 【解決手段】 ブロック１の垂れ下がり部分１ａを、供
給される表紙２の、特に、溝を付けることによって形成
された背領域２ａ上に位置合わせし、表紙２をブロック
１の背領域または／および側方領域に押し付けて接合さ
せ、表紙２内にブロック１を綴じ込む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、無線綴じされた
本、仮とじ本または雑誌を無線綴じ機で製造する際、製
本ブロックまたは仮とじ本ブロックを表紙内に綴じ込む
方法および該方法を実施するための装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】本、仮とじ本または雑誌を製造する無線
綴じ機において、まとめられた枚葉紙、または折り丁
は、搬送システムのブロッククリップで所定の垂れ下が
り部分を有する状態で搬送され、接着剤を処理されるブ
ロックの背に塗布して製本ブロックまたは仮とじ本ブロ
ックとして結合される。表紙取り付け装置と表紙押し付
け装置において、溝が付けられた表紙と予め側部ににか
わ付けされた製本ブロックまたは仮とじ本ブロックとの
結合、いわゆる綴じ込みが実施され、その際、表紙は、
製本ブロックまたは仮とじ本ブロックの連続的な移動の
間に、ブロックの背および隣接する側方領域へと押しつ
けられる。

【０００３】ローラーと車によってブロックの背とそれ
に隣接した側方領域ににかわ付けする通常の方法の代わ
りに、接着剤を、ノズルを利用して、ブロックの背とに
かわ付けするべき側方領域の幅に応じて塗布してもよ
い。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】大量生産における様々
な依存関係および影響により、多かれ少なかれ、ブロッ
クの背に著しい拡がり、非対称形状を有する場合もある
いわゆるキノコ状部が生じる。実例が示すように、表紙
とブロックとの継ぎ合わせの際、ブロックの背が表紙の
溝部、または折れ曲がった角部に対して不正確にセンタ
リングされるのは珍しくない。この結果、美しくない背
の形状になる、背の角に表題印刷が斜めに走る、また、
表紙を側方から押し付ける際にブロックの先端側と後端
側に折れ目が形成されるというように、製品の質が落ち
る。それゆえ最終的には、表紙の押し付けられた側は、
押し付け段階を経て解放後に、表紙の復元力のために先
端側と後端側でともに接着剤接合から剥がれる場合があ
る。接着剤塗布装置の塗布車とブロックの側部との間の
接着剤の接着力によって、特に、薄い紙の場合、外側の
枚葉紙、またはブロックの層が剥がされ、それによって
押し付けの際に同様に折れ目が形成される恐れがある。
これら全てのことは、本、仮とじ本、雑誌の品質に影響
をもたらすだけでなく、製本強度にも悪影響をもたら
す。

【０００５】本発明の目的は、従来技術の欠点を回避す
るための、製品のさらなる品質向上を可能とする、無線
綴じされた本、仮とじ本または雑誌を無線綴じ機で製造
する際に表紙内に製本ブロックまたは仮とじ本ブロック
を綴じ込む方法および該方法を実施するための装置を提
案することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的は、第１の発明
の方法によれば、ブロックの垂れ下がり部分が、供給さ
れた表紙の、特に、溝を付けることによって形成された
背領域上に位置合わせされ、この表紙が、ブロックの
背、および／または側方領域に押し付けられるという、
驚くほど簡単な方法により達成される。

【０００７】第２の発明の方法によると、ブロックが背
ににかわ付けされ、場合によっては、垂れ下がり部分
が、供給された表紙の背領域上に位置合わせされ、表紙
が背に押し付けられ、その後、ブロックまたは表紙の側
方領域がにかわ付けされ、表紙が側方から押し付けられ
る。

【０００８】本発明の方法を実施するための装置は、向
かい合う側部から、無線綴じ機のブロッククリップで搬
送されるブロックの垂れ下がり部分へと作用し、垂れ下
がり部分をブロッククリップの中央へと位置合わせする
センタリング装置が設けられている。本発明の方法およ
び装置のさらなる特徴は、従属請求項から得られる。

【０００９】本発明の方法および該方法を実施するため
の装置によれば、美しさと同様に物理的特性に関しても
高品質な無線綴じされた本、仮とじ本、または雑誌を製
造できる。特に、表紙を押しつける前に、製本ブロッ
ク、または仮とじ本ブロックが、表紙の、特に、溝をつ
けることによって形成された背領域上に、正確な位置に
位置決めされることが好ましい。製本ブロック、または
仮とじ本ブロックの先端側および後端側は、このように
して常に正確に背の溝の間に配置される。

【００１０】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。

【００１１】製本機、いわゆる無線綴じ機において、無
線綴じされた仮とじ本を製造するため、等間隔で、所定
の垂れ下がり部分１ａを有するブロック１を挟み込むよ
うに対向して配置された複数のブロッククリップ３が、
一般に知られている。周知の通り、ブロッククリップ３
は、搬送システムの、スプロケットの周りを走行するエ
ンドレスのチェーンで案内される軌道内に配置されてお
り、チェーンリンクのリンク点に駆動によって可動に取
り付けられている。

【００１２】表紙２へブロック１を綴じ込むため、この
表紙２は、搬送機５の送り部材４によって後方から把ま
れて表紙の縁で位置合わせがなされながら、接着剤塗布
装置６によって予め背ににかわ付けされたブロック１の
下方から供給され、その際、ブロック１の垂れ下がり部
分１ａが、溝を付けることによって形成された背領域２
ａ上に正確に位置合わせされ、押し当て台７によってブ
ロック１の背に押しつけられる。

【００１３】本発明によれば、ブロッククリップ３と押
し当て台７との間に固定されたセンタリングレール８
が、ブロックの厚さに相当する間隔で向かい合って設け
られており、センタリングレール８は、ブロッククリッ
プ３内に供給されたブロック１の垂れ下がり部分１ａ
を、向かい合っている側部からブロッククリップ３の中
央へと位置合わせする。

【００１４】センタリングレール８は、開始領域で、ブ
ロック１の垂れ下がり部分１ａを搬送システムの方向転
換部から直接引き取り、ブロッククリップ３の中央へと
導く入口区間９を構成している。センタリングレール８
の代わりに、ブロック１の垂れ下がり部分１ａを位置合
わせするのに適当な入口区間を有する、自由回転可能な
回転体の向かい合った回転体列を用いてもよい。センタ
リングレール８、または回転体列の向き合う間隔は、ブ
ロック１の厚さに応じて調整できる。

【００１５】センタリングレール８の後にはノズル１０
があり、このノズル１０はブロック１の側方領域上にラ
イン状に接着剤を塗布し、それから、さらに進むうち
に、表紙２が押し付けレール１１によって側方から押し
当てられる。

【００１６】本発明は、図示され、記述されている実施
形態に限定されるものではない。ノズルからの接着剤
は、ブロック１の背および側方領域に接着剤を塗布する
代わりに、または、背にくぼみを有する製品について、
側方領域のみに接着剤を塗布する代わりに、ノズル２に
よって表紙２にも塗布してよく、その後、ブロッククリ
ップ３内のブロック１の垂れ下がり部分１ａの調整がな
され、引き続いて、ブロック１の背および／または側方
領域への押し付けがなされる。重要な点は、表紙２との
接合が行われる前に、ブロック１の垂れ下がり部分１ａ
が、溝が形成された表紙２の背領域２ａ上の正確な位置
に位置決めされることである。

【００１７】ブロックの先端側と後端側が折れるのを避
けるため、第２の発明の方法により、ブロックは、ま
ず、背ににかわ付けされ、表紙がブロックの背に押し付
けられる。その後、側方領域のにかわ付けと、側方から
の表紙の押し付けが行われる。しっかりとした紙の場
合、ブロックの垂れ下がり部分の位置合わせは不要とな
る。重要なのは、側方領域のにかわ付けの前に表紙をブ
ロックの背に押し付けることであり、これによって、ブ
ロックの先端側と後端側が、接着剤塗布車による接着剤
接合から剥離することは防止される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明における、センタリング装置を有する無
線綴じ機の概略的な斜視図である。

【符号の説明】

１ ブロック １ａ 垂れ下がり部分 ２ 表紙 ２ａ 背領域 ３ ブロッククリップ ４ 送り部材 ５ 搬送機 ６ 接着剤塗布装置 ７ 押し当て台 ８ センタリングレール ９ 入口区間 １０ ノズル １１ 押し付けレール

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 590004257 Ｏｓｎａｂｒｕｅｃｋｅｒ Ｓｔｒａｓｓ ｅ 77，32369 Ｒａｈｄｅｎ，Ｆｅｄｅ ｒａｌ Ｒｅｐｕｂｌｉｃ ｏｆ Ｇｅｒ ｍａｎｙ (72)発明者 ギュンター ニッテル ドイツ連邦共和国 デー−49186 バト イブルク ヤンヘック 24

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ブロックが、搬送システムのブロックク
   リップで垂れ下がり部分を有する状態で搬送され、背お
   よび／または側方領域の貼り付けによって表紙と接合さ
   れる無線綴じ機で、無線綴じされた本、仮とじ本または
   雑誌を製造する際に、表紙内に製本ブロックまたは仮と
   じ本ブロックを綴じ込む方法において、 ブロック（１）の垂れ下がり部分（１ａ）が、供給され
   た表紙（２）の、特に、溝をつけることによって形成さ
   れた背領域（２ａ）上に位置合わせされ、前記表紙
   （２）が前記ブロック（１）の背および／または側方領
   域に押しつけられることを特徴とする、表紙内に製本ブ
   ロックまたは仮とじ本ブロックを綴じ込む方法。
2. 【請求項２】 前記ブロック（１）が、前記背ににかわ
   付けされ、場合によっては、前記垂れ下がり部分（１
   ａ）が、供給された前記表紙（２）の前記背領域（２
   ａ）上に位置合わせされ、前記表紙（２）が、前記背に
   押しつけられ、その後、前記表紙（２）または前記ブロ
   ック（１）の側方領域ににかわ付けされ、前記表紙
   （２）が側方から押しつけられる、請求項１に記載の方
   法。
3. 【請求項３】 接着材が、前記ブロック（１）または前
   記表紙（２）の側方領域上にノズル（１０）により塗布
   される、請求項２に記載の方法。
4. 【請求項４】 接着材が、前記表紙（２）の前記背領域
   および／または前記側方領域上に塗布され、前記ブロッ
   ク（１）の前記垂れ下がり部分（１ａ）が、供給された
   前記表紙（２）の前記背領域（２ａ）上に位置合わせさ
   れ、前記表紙（２）が、前記ブロック（１）の前記背お
   よび／または前記側方領域に押しつけられる、請求項１
   に記載の方法。
5. 【請求項５】 請求項１から４のいずれか１項に記載の
   方法を実施する装置において、 向かい合う側部から、無線綴じ機のブロッククリップ
   （３）で搬送される前記ブロック（１）の前記垂れ下が
   り部分（１ａ）へと作用し、該垂れ下がり部分（１ａ）
   を前記ブロッククリップ（３）の中央へと位置合わせす
   るセンタリング装置（８、９）を有することを特徴とす
   る、表紙内に製本ブロックまたは仮とじ本ブロックを綴
   じ込む装置。
6. 【請求項６】 前記センタリング装置が、前記ブロック
   （１）の前記垂れ下がり部分（１ａ）へと作用するセン
   タリングレール（８）からなる、請求項５に記載の装
   置。
7. 【請求項７】 前記センタリング装置が、前記ブロック
   （１）の前記垂れ下がり部分（１ａ）の方に突出してい
   る、回転体列の自由に回転可能な複数の回転体からな
   る、請求項５に記載の装置。
8. 【請求項８】 前記センタリングレール（８）または前
   記回転体列の向き合う間隔は、前記ブロック（１）の厚
   さに応じて調整可能である、請求項６または７に記載の
   装置。
9. 【請求項９】 前記センタリング装置（８，９）が、前
   記ブロック（１）の前記垂れ下がり部分（１ａ）を搬送
   システムの方向転換部から引き取り、前記ブロッククリ
   ップ（３）の中央へと導く入口区間（９）を有する、請
   求項５から８のいずれか１項に記載の装置。
10. 【請求項１０】 前記センタリング装置（８，９）が、
    前記表紙（２）を前記ブロック（１）の背に押し付ける
    表紙押し付け装置（７）の上方に配置されている、請求
    項５から９のいずれか１項に記載の装置。
11. 【請求項１１】 前記センタリング装置（８、９）、お
    よび前記表紙（２）を前記ブロック（１）の背に押し付
    ける表紙押し付け装置（７）の前に配置された、接着剤
    を前記ブロック（１）の前記背に塗布する装置（６）
    と、前記センタリング装置（８、９）および前記表紙押
    し付け装置（７）の後に配置された、接着剤を前記ブロ
    ック（１）の側方領域に塗布する装置（１０）と、前記
    表紙（２）を前記ブロック（１）に側方から押し付ける
    表紙押し付け装置（１１）とを有する、請求項５から１
    ０のいずれか１項に記載の装置。
12. 【請求項１２】 前記ブロック（１）または前記表紙
    （２）の側方領域上に接着剤を塗布するノズル（１０）
    を有する、請求項１１に記載の装置。