JP2001176638A - 内燃機関用スパークプラグ - Google Patents
内燃機関用スパークプラグInfo
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- H01T13/20—Sparking plugs characterised by features of the electrodes or insulation
- H01T13/32—Sparking plugs characterised by features of the electrodes or insulation characterised by features of the earthed electrode
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Abstract
く、接地電極の耐火花消耗性及び強度を高めることがで
きる内燃機関用スパークプラグを実現する。 【構成】 主体金具の端面37に溶接された接地電極の
溶接部15は、6つの角部R1〜R6を有する多角形に
形成されている。角部R1〜R4の範囲に形成される反
放電面15bの幅L5は、放電面15aの幅より縮小さ
れており、角部R1ないしR4が外周面37aに接して
いる。これにより、角部R1〜R6が端面37からはみ
出ないようにして溶接部15の最大厚さt4を従来の最
大厚さより厚く、放電面15aの最大幅L6を従来の最
大幅より広くすることができる。
Description
ラグに関する。
て、たとえば、図8に示すものが知られている。図8
は、従来の内燃機関用スパークプラグを部分的な断面図
を含んで示す部分断面図である。なお、以下の説明で
は、図8における図面下方を先端側とし、図面上方を後
端側として説明する。
構成を図8を参照して説明する。内燃機関用スパークプ
ラグ10には、アルミナなどから形成された絶縁碍子2
0が備えられている。絶縁碍子20は、後端側に形成さ
れたコルゲーション部22と、先端側に形成された碍子
脚長部24とを有しており、絶縁碍子20の内部には、
中心軸18に沿って軸孔26が貫通形成されている。軸
孔26の内部の後端側には、端子13が収容されてお
り、その端子13の後端は、コルゲーション部22の後
端から突出している。軸孔26の内部の先端側には、ガ
ラス抵抗11を介して中心電極12が収容されている。
中心電極12は、ニッケルを主体とする合金によって棒
状に形成されており、中心電極12の先端は、碍子脚長
部24の先端から突出している。
部は、筒状に形成された主体金具30の内部に収容され
ており、主体金具30の先端部の外周面には、エンジン
ヘッドに形成された雌ねじ部にねじ込むための雄ねじ部
31が形成されている。主体金具30の先端の端面37
には、略L字形の接地電極16が溶接により固定されて
おり、接地電極16の先端と中心電極12の先端面とが
対向することにより火花放電ギャップ17が形成されて
いる。雄ねじ部31の後端側の外周面には、座部35が
形成されており、雄ねじ部31後端のねじ首36には、
リング状のガスケット40が嵌め込まれている。主体金
具30の後端側には、外周面が六角ナットの外周面形状
に形成された六角部33が形成されている。六角部33
は、雄ねじ部31をエンジンヘッドの雌ねじ部にねじ込
む際にプラグレンチなどの工具をあてがう部分である。
能化が進むにつれ、内燃機関用スパークプラグにはより
一層高い耐久性が要求されるようになってきた。そのよ
うな状況下で、接地電極の耐久性が一つの重要な課題と
なっている。接地電極に要求される耐久性の問題は2つ
存在し、その1つは、火花放電により電極が消耗するこ
とに対する耐火花消耗性の問題である。もう1つは、強
度の問題である。つまり、接地電極にエンジンの振動が
伝達することにより、主体金具との溶接部分にクラック
が入り、そのクラックが進行すると、接地電極が折損す
る可能性があるという問題である。
び図10を参照して説明する。図9(A)は、図8に示
した従来の内燃機関用スパークプラグの火花放電ギャッ
プ近傍を示す説明図であり、図9(B)は、図9(A)
を図面下方向から見た説明図であり、図9(C)は、図
9(A)を図面右方向から見た説明図である。図10
(A)は、図9(B)における接地電極16の溶接部1
6cを示す説明図であり、図10(B)は、図10
(A)に示す溶接部16cを幅方向および厚さ方向に拡
大した場合を示す説明図であり、図10(C)は、図1
0(A)に示す主体金具の内周面37bの径を縮小した
場合を示す説明図である。
の溶接部16cは、主体金具30の端面37上に形成さ
れており、一般に、最大幅L1および最大厚さt1の四
辺形を呈している。図9(B)に示すように、主体金具
30の雄ねじ部31の呼び径をM、端面37の外径を
A、内径をBとすると、雄ねじ部31の呼び径Mが1
2.00mmの内燃機関用スパークプラグでは、たとえ
ば、端面37の外径A=10.10mmであり、内径B
=7.20mmの場合、接地電極16の溶接部16c
は、たとえば、最大厚さt1=1.30mmであり、最
大幅L1=2.70mmの寸法関係をとることができ
る。なお、図9(B)に示すように、主体金具30の内
周面37bと碍子脚長部24の外周面との間には、クリ
アランス24aが形成されている。ここで、接地電極1
6の耐火花消耗性を高めるための1つの手法として、接
地電極16の最大幅L1を広げて、中心電極12の先端
面と対向する面16gの面積を大きくすることが考えら
れる。また、接地電極16の強度を高めるための1つの
手法として、最大厚さt1を厚くして接地電極16の剛
性を高めることが考えられる。
げ、最大厚さt1を厚くすると、図10(B)に示すよ
うに、中心電極12の先端面と対向する面16gを含む
側面(以下、放電面ともいう)16aが内周面37bか
らはみ出し、放電面16aと反対側に位置する側面(以
下、反放電面ともいう)16bの両端角部16eが、端
面37の外周面37aからはみ出してしまう。これらの
はみ出しをなくすためには、主体金具30の肉厚を厚く
して端面37の面積を大きくする必要がある。ここで、
端面37の外径Aを拡大し、または、内径Bを縮小すれ
ば、端面37の肉厚を厚くすることができる。しかし、
外径Aの拡大は、主体金具30の雄ねじ部31の呼び径
M(図9(B))の拡大につながり、シリンダヘッドに
対してスパークプラグの取付けができなくなるため、外
径Aを拡大することはできない。
で示す位置から37cで示す位置まで縮小すると、内周
面37bと碍子脚長部24との間のクリアランス24a
(図9(B))の縮小につながり、それにより碍子脚長
部24表面へのカーボンの付着などに起因して横飛火が
発生し易くなるので、着火性能が低下するという問題が
発生してしまう。
径を変更することなく、接地電極の耐火花消耗性及び強
度を高めることができる内燃機関用スパークプラグを実
現することを目的とする。
は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明で
は、開口した端面を有しており、内燃機関側の雌ねじ部
にねじ込むための雄ねじ部が外周面に形成された筒状の
主体金具と、この主体金具の内側に収容された軸孔を有
する絶縁碍子と、この絶縁碍子の軸孔に挿入されてお
り、その先端を前記絶縁碍子から前記主体金具の端面側
に露出させた中心電極と、一端が前記主体金具の端面に
結合されており、他端側が前記中心電極の先端面と対向
するように配置された接地電極とからなる内燃機関用ス
パークプラグであって、前記接地電極の軸直交断面は、
前記主体金具の端面の外周に面する側において、これと
反対側に位置する前記中心電極の先端面と対向する面を
含む側面よりも幅が縮小する形状を有しており、かつ、
前記雄ねじ部の呼び径をM、ねじピッチをPとし、前記
主体金具の端面の外形をA、内径をBとし、前記接地電
極の放電面の幅をL、最大厚さをtとしたときに、(M
−1.7P)≦A<(M−1.5P)、(A−B)/3
<t≦(A−B)/2、2〔(A/2)2 −{(B/
2)+t}2 〕1/2 <L<3〔(A/2)2 −{(B
/2)+t}2 〕1/2 の関係を満たすという技術的手段
を用いる。
に、放電面16aおよび反放電面16bが対称であり、
それらの面と連結する両側面16dも対称となった四辺
形である。ここで、接地電極の最大幅L1を広げ、最大
厚さt1を厚くするために接地電極16を幅方向、厚さ
方向にそれぞれ拡大すると、図10(B)に示したよう
に溶接部16cの両角部16eが主体金具の端面37か
ら外方へはみ出るという問題が発生する。つまり、従来
の接地電極は、形状的に最大幅L1を広げるとともに、
最大厚さt1を厚くすることができない。
金具の端面に結合されている接地電極の軸直交断面を、
主体金具の端面の外周に面する側において、これと反対
側に位置する中心電極の先端面と対向する面を含む側面
よりも幅が縮小する形状とする技術的手段を用いる。こ
こで、主体金具の端面の外周に面する側とは、たとえ
ば、後述する発明の実施の形態において図1に示すよう
に、主体金具37の外周面37aと向かい合う角部R1
〜R4の範囲にて形成される面側のことをいい、中心電
極の先端面と対向する面を含む側面とは、たとえば、後
述する発明の実施の形態において図1に示すように、角
部R5〜R6の範囲にて形成される側面であって、中心
電極12の先端面と対向する面16gを含む側面のこと
をいう。このような形状的な工夫により、接地電極の最
大厚さt4を従来の最大厚さt1よりも厚くすることが
できる。このとき、最大厚さt4を厚くし過ぎると接地
電極が主体金具の端面から外方へはみ出るという問題が
あり、ある程度厚くしないと強度が得られないおそれが
ある。また、接地電極の最大幅は、ある程度広くしない
と耐火花消耗性を得られないおそれがあるが、逆にあま
り広くし過ぎると消炎作用が大きくなり、失火のおそれ
がある。
した接地電極の形状についての技術的手段に加えて、接
地電極の最大幅Lおよび最大厚さtを前記計算式の範囲
内とする技術的手段を用いる。これにより、溶接部16
cが主体金具の端面37から外方へはみ出ないように、
最大厚さt1を厚くし、かつ、最大幅L1を広くするこ
とができる。たとえば、後述する発明の実施の形態にお
いて図1に示すように、雄ねじ部31の呼び径Mが12
mmのものを例に挙げると、溶接部15の最大厚さt4
は、従来の最大厚さt1(=1.30mm)より0.1
0mm厚い1.40mmとなり、最大幅L6は従来の最
大幅L1(=2.70mm)よりも0.20mm広い
2.90mmとなる。このとき、角部R1〜R6は端面
37から外方へはみ出ない。
接地電極の最大幅Lを従来よりも広くすることができる
ため、従来よりも火花放電による電極の消耗を減少させ
ることができる。しかも、主体金具の端面の内径を小さ
くする必要がないため、主体金具の内周面および碍子脚
長部の外周面間のクリアランスが狭くなることにより、
横飛火が発生し易くなるという問題を生ずることがな
い。また、最大厚さtを従来よりも厚くすることができ
るため、従来よりも接地電極の強度を高めることができ
る。さらに、接地電極を幅方向および厚さ方向にそれぞ
れ拡大することにより、接地電極の体積を増大させるこ
とができるため、接地電極の熱が主体金具へ伝導し易く
なる。つまり、接地電極の熱引き効率を高めることがで
きるため、熱による酸化が減少するので、酸化による接
地電極の耐久性の低下を抑制ないし防止することができ
る。
1に記載の内燃機関用スパークプラグにおいて、前記接
地電極の軸直交断面は、前記主体金具の端面の外周に面
する側において、外方を向いた角部を少なくとも1個以
上有しているという技術的手段を用いる。つまり、上記
角部を1個以上有することにより、接地電極の最大厚さ
を厚くすることができるため、接地電極の強度を高める
ことができる。
項1または請求項2に記載の内燃機関用スパークプラグ
において、前記接地電極の軸直交断面は、前記主体金具
の端面の外周に面する側において、外方に膨らんだ曲面
を有しているという技術的手段を用いる。つまり、放電
面と反対側の面を外方に膨らんだ曲面に形成することに
より、接地電極の最大厚さを厚くすることができるた
め、接地電極の強度を高めることができる。
クプラグの実施形態について図を参照して説明する。な
お、以下に述べる内燃機関用スパークプラグは、接地電
極の形状および体積、接地電極の溶接部の形状を除いて
図8に示した内燃機関用スパークプラグ10と同じ構造
であるため、同じ構造の部分については同じ符号を用い
るものとする。また、雄ねじ部31の呼び径Mが12m
mのものを例に挙げて説明する。
り、図1(A)は、主体金具30の端面37上に形成さ
れた溶接部の形状(軸直交断面形状)を示す説明図であ
り、図1(B)は、図1(A)に示す溶接部の形状(軸
直交断面形状)を拡大して示す説明図である。溶接部1
5は、角部R1〜R6の6つの角部を有する多角形に形
成されている。主体金具30の端面37の外周に面する
側にあたる角部R1〜R4の範囲に形成される側面(反
放電面)15bは、外方へ膨らんだ形状を呈しており、
角部R1ないしR4が端面37の外周面37aに接して
いる。そして、中心電極12の先端面と対向する面16
gを含む側面(放電面)15aは、角部R5〜R6の範
囲に形成されており、反放電面15b側にあっては、こ
の放電面15aよりも幅が縮小する形状を有している。
溶接部15の側面15dの厚さ、つまり最小厚さt3
は、従来の最大厚さt1(=1.30mm)より0.1
0mm薄い1.20mmであり、最大厚さt4は、従来
の最大厚さt1(=1.30mm)より0.10mm厚
い1.40mmである。最大幅L6は2.90mmであ
り、従来からの四辺形における最大幅L1(=2.70
mm)よりも0.20mm広い。また、反放電面15b
のストレート長L5は1.40mmである。これによ
り、角部R1〜R6が端面37からはみ出ず、接地電極
16の最大幅L6を従来よりも広くし、最大厚さt4を
従来よりも厚くすることができる。
スパークプラグは、接地電極16が上述した形状及び所
定の寸法を満たすことにより、接地電極16の溶接部1
5が主体金具30の端面37からはみ出すことなく、接
地電極16の最大幅を大きくすることができる。したが
って、中心電極12の先端面と対向する面16gの幅も
従来より大きくなり、火花放電による電極の消耗を減少
させることができるため、接地電極16の耐火花消耗性
を高めることができる。しかも、主体金具30の内径B
を小さくして端面37の面積を広げる必要がないため、
主体金具30の内周面37bと碍子脚長部24の外周面
とのクリアランス24a(図9(B))が小さくなるこ
とに起因する横飛火も発生しない。また、接地電極16
の最大厚さt4を従来より厚くすることができるため、
接地電極16の強度を高めることができる。さらに、接
地電極16を幅方向および厚さ方向にそれぞれ拡大する
ことにより、接地電極16の体積を増大させることがで
きる。これにより、接地電極16の熱が主体金具30へ
伝導し易くなる。つまり、接地電極16の熱引き効率を
高めることができるため、熱による酸化が減少するの
で、酸化による接地電極16の耐久性の低下を抑制ない
し防止することができる。
て図2ないし図4を参照して説明する。 [実験1]最初に、耐久試験について、その結果を示す
図2を参照して説明する。本耐久試験は、図10(A)
に示した従来品と図1に示した本発明品とを用いて行っ
た。なお、両者共に主体金具30の呼び径Mが12mm
のものを用い、接地電極16以外は同じ構造である。本
耐久試験は、排気量1,600ccのエンジンに内燃機
関用スパークプラグを取付け、3分間のアイドリング→
30ps(馬力)の出力で4,400rpmの運転を1
0分間→70psの出力で6,400rpmの運転を1
5分間→5分間のアイドリング→19psの出力で3,
800rpmの運転を12分間→50psの出力で5,
600rpmの運転を15分間の計60分間を1サイク
ルとし、合計300サイクル行い、火花放電ギャップ1
7(図8)の距離を測定した。なお、馬力は走行中の馬
力に換算した値である。
における従来品の火花放電ギャップ17の距離は、約
1.05mmであるのに対して、本発明品の火花放電ギ
ャップ17の距離は、約0.95mmであり、本発明品
の火花放電ギャップは、従来品のそれよりも0.1mm
短い。つまり、本実験により、本発明品の接地電極は、
火花放電による電極の消耗が従来品よりも少なく、耐火
花消耗性が高いことを実証できた。
8に示したように略L型に撓んでいるため、エンジンの
振動により、接地電極16の基部16f(図8)を基点
にして振動する。この振動により、接地電極16の基部
16fには、引張り応力と圧縮応力とが交互に加わる。
特に、それらの応力は、接地電極16の基部16fの内
側に大きく加わる。そして、そのような応力が加わり続
くと、接地電極16の基部16fにクラックが発生する
場合があり、そのクラックが進展すると、接地電極16
が基部16fから折れる可能性がある。
従来品および図1に示す本発明品のそれぞれの接地電極
の固有振動数を測定した。その測定結果を図3に示す。
なお、両者共に主体金具30の呼び径Mが12mmのも
のを用い、接地電極16以外は同じ構造である。図3に
示すように、従来品の接地電極16の固有振動数は、1
4.0KHzであり、本発明品の固有振動数は、14.
4KHzであり、本発明品の接地電極の固有振動数は、
従来品の接地電極の固有振動数よりも0.4KHz高か
った。つまり、本発明品の接地電極の方が、従来品の接
地電極よりも剛性が高く、振れ幅が小さいため、基部に
クラックが発生し難いので耐久性が高いことを実証でき
た。
生について実験を行った。本実験は、図10(A)に示
した従来品、図10(C)に示した未対策品および図1
に示した本発明品を用いて行った。本実験結果を図4に
示す。図4に示すように、従来品において横飛火の発生
したときの印加電圧を基準とした場合、未対策品では、
従来品と比較して−1.3kVで横飛火が発生したが、
本発明品は、従来品と同じ印加電圧にて横飛火が発生し
た。つまり、本発明品は、主体金具30の内周面37b
と碍子脚長部24の外周面との間のクリアランス24a
を変更する必要がないため、横飛火の発生する印加電圧
が従来よりも低下することがないことを実証できた。
パークプラグについて図5を参照して説明する。図5
は、第2実施形態の説明図であり、図5(A)は、主体
金具30の端面37上に形成された溶接部の形状(軸直
交断面形状)を示す説明図であり、図5(B)は、図5
(A)に示す溶接部の形状(軸直交断面形状)を拡大し
て示す説明図である。溶接部14は、放電面14aの両
端に第1の角部R5,R6を有し、反放電面14bの両
端に第2の角部R7,R8を有する四辺形に形成されて
いる。また、第2の角部R7およびR8は、第1の角部
R5およびR6の半径よりも大きい半径に形成されてい
る。これにより、第2の角部R7,R8が端面37から
外方へはみ出ないで形態で、最大幅L4を広げられるよ
うになっている。接地電極の最大幅L4は3.10mm
であり、従来の最大幅L1(=2.70mm)よりも
0.40mm広い。また、反放電面14bのストレート
長L3は2.30mmである。また、溶接部14の最大
厚さt1は、図10(A)に示した従来の溶接部16c
の厚さと同じ1.30mmである。
スパークプラグは、反放電面14bの第2の角部R7,
R8の径が放電面14aの第1の角部R5,R6の径よ
りも大きいため、接地電極16の溶接部14が主体金具
30の端面37から外方へはみ出ない形態で最大幅L4
を従来よりも広くすることができる。したがって、火花
放電による電極の消耗を減少させることができるので、
接地電極の耐火花消耗性を高めることができる。しか
も、主体金具30の内径Bを小さくして端面37の面積
を広げる必要がないため、主体金具30の内周面37b
と碍子脚長部24の外周面とのクリアランス24aが小
さくなることに起因する横飛火も発生しない。また、接
地電極を幅方向に拡大することにより、接地電極の体積
を増大させることができる。これにより、接地電極の熱
が主体金具へ伝導し易くなる。つまり、接地電極の熱引
き効率を高めることができるため、熱による酸化が減少
するので、酸化による接地電極の耐久性の低下を抑制な
いし防止することができる。
パークプラグについて図7を参照して説明する。図7
は、第3実施形態の説明図であり、図7(A)は、主体
金具30の端面37上に形成された溶接部の形状を示す
説明図であり、図7(B)は、図7(A)に示す溶接部
を拡大して示す説明図である。溶接部19は、放電面1
9aの両端に角部R5,R6を、反放電面19bの両端
に角部R9,R11をそれぞれ有しており、角部R9,
R11間に円弧R10を有する形状である。つまり、反
放電面19bが外方へ膨らみ、端面37の外周面37a
に接する曲面になっている。また、溶接部19の側面1
9dの厚さ、つまり最小厚さt3は、従来の最大厚さt
1(=1.30mm)より0.10mm薄い1.20m
mであり、最大厚さt4は、従来の最大厚さt1(=
1.30mm)より0.10mm厚い1.40mmであ
る。これにより、角部R9,R11が端面37から外方
へはみ出ず、接地電極の最大幅L1を従来よりも広く
し、最大厚さt4を従来よりも厚くすることができる。
接地電極の最大幅L6は2.90mmであり、従来の最
大幅L1(=2.70mm)よりも0.20mm広い。
スパークプラグは、接地電極16が上述した形状及び所
定の寸法を満たすことにより、接地電極16の溶接部1
9が主体金具30の端面37から外方へはみ出すことな
く、接地電極16の最大幅を大きくすることができる。
したがって、中心電極12の先端面と対向する面16g
の幅も従来より大きくなり、火花放電による電極の消耗
を減少させることができるため、接地電極の耐火花消耗
性を高めることができる。しかも、主体金具30の内径
Bを小さくして端面37の面積を広げる必要がないた
め、主体金具30の内周面37bと碍子脚長部24の外
周面とのクリアランス24aが小さくなることに起因す
る横飛火も発生しない。また、接地電極16の最大厚さ
t4を従来より厚くすることができるため、接地電極の
強度を高めることができる。さらに、接地電極を幅方向
および厚さ方向にそれぞれ拡大することにより、接地電
極の体積を増大させることができる。これにより、接地
電極の熱が主体金具へ伝導し易くなる。つまり、接地電
極の熱引き効率を高めることができるため、熱による酸
化が減少するので、酸化による接地電極16の耐久性の
低下を抑制ないし防止することができる。
ークプラグを例にとって、接地電極16の最大厚さt1
および最大幅L4の関係式を図6を参照して求める。図
6(A)は、溶接部14の位置を示す説明図であり、図
6(B)は、最大厚さt1および最大幅L4の関係式を
求めるための説明図である。なお、主体金具の雄ねじ部
の呼び径をM、ねじピッチをPとする。図6(B)よ
り、次の(1)式を導出できる。
のように最大幅L4が求まる。
(3)式を満足するように接地電極の最大厚さt1を設
定し、(4)式を満足するように接地電極の最大幅L4
を設定し、(5)式を満足するように外径Aを設定すれ
ば、溶接部14が端面37からはみ出ない形態で接地電
極16の幅および厚さの増大を行うことができることが
分かった。
のタイプでは、たとえば外径Aは6.50mm、内径B
は4.60mm、ねじピッチPは1.00mmであり、
呼び径Mが10.00mmのタイプでは、たとえば外径
Aは8.45mm、内径Bが6.00mm、ねじピッチ
Pは1.00mmである。また、呼び径Mが12.00
mmのタイプでは、たとえば外径Aは10.10mm、
内径Bは7.20mm、ねじピッチPは1.25mmで
あり、呼び径Mが14.00mmのタイプでは、たとえ
ば外径Aは12.10mm、内径Bが8.40mm、ね
じピッチPは1.25mmである。
内燃機関用スパークプラグとして図8に示した従来の内
燃機関用スパークプラグと同じ基本構造を有するものを
代表に説明したが、他の構造の内燃機関用スパークプラ
グにも本発明を適用できることは勿論である。
図1(A)は、主体金具30の端面37上に形成された
溶接部の形状(軸直交断面形状)を示す説明図であり、
図1(B)は、図1(A)に示す溶接部の形状(軸直交
断面形状)を拡大して示す説明図である。
ある。
る。
(A)は、主体金具30の端面37上に形成された溶接
部の形状を示す説明図であり、図5(B)は、図5
(A)に示す溶接部を拡大して示す説明図である。
り、図6(B)は、厚さt1および幅L4の関係式を求
めるための説明図である。
(A)は、主体金具30の端面37上に形成された溶接
部の形状を示す説明図であり、図7(B)は、図5
(A)に示す溶接部を拡大して示す説明図である。
面図を含んで示す部分断面図である。
スパークプラグの火花放電側を示す説明図であり、図9
(B)は、図9(A)を図面下方向から見た説明図であ
り、図9(C)は、図9(A)を図面右方向から見た説
明図である。
極16の溶接部16cを示す説明図であり、図10
(B)は、図10(A)に示す溶接部16cを幅方向お
よび厚さ方向に拡大した場合を示す説明図であり、図1
0(C)は、図10(A)に示す主体金具の内周面37
bを縮小した場合を示す説明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 開口した端面を有しており、内燃機関側
の雌ねじ部にねじ込むための雄ねじ部が外周面に形成さ
れた筒状の主体金具と、この主体金具の内側に収容され
た軸孔を有する絶縁碍子と、この絶縁碍子の軸孔に挿入
されており、その先端を前記絶縁碍子から前記主体金具
の端面側に露出させた中心電極と、一端が前記主体金具
の端面に結合されており、他端側が前記中心電極の先端
面と対向するように配置された接地電極とからなる内燃
機関用スパークプラグであって、 前記接地電極の軸直交断面は、前記主体金具の端面の外
周に面する側において、これと反対側に位置する前記中
心電極の先端面と対向する面を含む側面よりも幅が縮小
する形状を有しており、かつ、 前記雄ねじ部の呼び径をM、ねじピッチをPとし、前記
主体金具の端面の外形をA、内径をBとし、前記接地電
極の放電面の幅をL、最大厚さをtとしたときに、 (M−1.7P)≦A<(M−1.5P)、(A−B)
/3<t≦(A−B)/2、2〔(A/2)2 −{(B
/2)+t}2 〕1/2 <L<3〔(A/2) 2 −
{(B/2)+t}2 〕1/2 の関係を満たすことを特徴
とする内燃機関用スパークプラグ。 - 【請求項2】 前記接地電極の軸直交断面は、前記主体
金具の端面の外周に面する側において、外方を向いた角
部を少なくとも1個以上有していることを特徴とする請
求項1に記載の内燃機関用スパークプラグ。 - 【請求項3】 前記接地電極の軸直交断面は、前記主体
金具の端面の外周に面する側において、外方に膨らんだ
曲面を有していることを特徴とする請求項1または請求
項2に記載の内燃機関用スパークプラグ。
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