JP2003068420A - 内燃機関用スパークプラグ - Google Patents

内燃機関用スパークプラグ

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JP2003068420A
JP2003068420A JP2001252646A JP2001252646A JP2003068420A JP 2003068420 A JP2003068420 A JP 2003068420A JP 2001252646 A JP2001252646 A JP 2001252646A JP 2001252646 A JP2001252646 A JP 2001252646A JP 2003068420 A JP2003068420 A JP 2003068420A
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Japan
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internal combustion
metal shell
spark plug
tip
combustion engine
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JP2001252646A
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Tomoaki Kato
友聡 加藤
Mamoru Musasa
守 無笹
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 横飛火の防止に有効で、正常な火花放電を発
生し、さらに混合気の着火性が良い内燃機関用スパーク
プラグを提供する。 【解決手段】 内燃機関用スパークプラグ10は、外側
面に呼びがM12のネジ部13bが形成されている主体
金具13を備える。主体金具13は、その先端側端面1
3dから先端側内側面13eにかけて、C0.1の環状
の面取り部13cを有する。さらに、実施例1の内燃機
関用スパークプラグは、溶接ダレ部14bの径方向突出
寸法Fを0.1mm以下にしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関用スパー
クプラグに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のエンジン等の内燃機関では、混
合気への着火にスパークプラグが使用されている。一般
的に、内燃機関用スパークプラグは、絶縁体と中心電極
と主体金具と接地電極とを備えている。主体金具の先端
部の外側面にはエンジンヘッドに取り付けるためのネジ
部が形成されており、また、先端部の先端側端面には、
接地電極が溶接により固設されている。この内燃機関用
スパークプラグは、中心電極と接地電極との間で形成さ
れる火花放電ギャップにおいて火花放電し、燃焼室内の
混合気を点火させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、内燃
機関の高出力化に伴って、燃焼室内における吸気及び排
気バルブの大型化や4バルブ化が検討され、また、エン
ジンが小型化される傾向から、内燃機関用スパークプラ
グは小型化を望まれている。しかし、内燃機関用スパー
クプラグを小型化すると、以下のような問題が発生する
ことが判ってきた。即ち、内燃機関用スパークプラグの
小型化のためには、主体金具の先穴径D(mm)、及び
主体金具の先端側端面位置における絶縁体の外径d(m
m)を共に小さくすることが多い。但し、内燃機関用ス
パークプラグを小型化する際、設計上、主体金具の先穴
径Dの減少を主体金具の先端側端面位置における絶縁体
の外径dの減少よりも大きくする傾向にあるため、D−
dが減少し、(D−d)/2で表される距離E(mm)
も減少してしまうことが多い。特に、呼びがM12以下
のネジ部を有する主体金具を備える小型化された内燃機
関用スパークプラグにおいては、E<1.65(mm)
となる傾向が強い。
【0004】なお、主体金具の先穴径とは、主体金具の
先端部の内側面を軸線方向に延長したときに形成される
円筒の直径をいう。また、主体金具の先端側端面位置に
おける絶縁体の外径とは、主体金具の先端側端面を含む
仮想平面(この仮想平面上の任意の位置を主体金具の先
端側端面位置という)と絶縁体の外側面との交差によっ
て形成される仮想円の直径をいう。
【0005】Eが小さくなると、主体金具の内側面と絶
縁体の脚長部の外側面との隙間部分のガスボリュームが
小さくなる。特に、E<1.65(mm)のとき、不完
全燃焼によって絶縁体の先端側からカーボンが徐々に付
着して上記仮想円の円周付近まで堆積していく(換言す
れば燻りが進行していく)と、横飛火が発生しやすくな
るという問題がある。横飛火とは、火花放電ギャップで
放電せずに、中心電極の先端部から絶縁体の先端部に付
着したカーボンを通じ、絶縁体の先端部と主体金具の内
側面(主に角部)との間で火花放電する現象である。
【0006】しかも着火性は良い状態を保ちたいので、
内燃機関用スパークプラグを小型化しても、火花放電ギ
ャップg(mm)はなるべく大きな値にしておきたい。
このため、内燃機関用スパークプラグを小型化すると、
E/gは減少する傾向が強い。特に、呼びがM12以下
のネジ部を有する主体金具を備える小型化された内燃機
関用スパークプラグにおいては、E/g<1.5となる
傾向が強い。E/g<1.5、つまり火花放電ギャップ
gと距離Eとの値が近づいてくると、さらに横飛火が発
生しやすくなる。従って、呼びがM12以下のネジ部を
有する主体金具を備える内燃機関用スパークプラグで
は、燻りが進行すると正常な火花放電が発生しなくなる
傾向が強い。
【0007】さらに、主体金具の先端側端面と先端側内
側面とがなす環状の角部が仕上げ加工されずに、先端側
端面と先端側内側面とのなす角が直角である場合には、
横飛火が生じやすくなる。これは、角部において電界が
集中し、内燃機関用スパークプラグの先端部が燻った状
態になると、火花放電ギャップで放電するよりも、中心
電極の先端部から絶縁体の先端部に付着したカーボンを
通じ、絶縁体の先端部と主体金具の内側面との間で放電
し易くなるためと考えられる。
【0008】さらにまた、接地電極を主体金具に溶接す
る際に形成される溶接ダレ部については、接地電極と主
体金具との間において主体金具の径方向内側に突出す
る、径方向突出寸法が大きくなると、横飛火が発生しや
すくなる。接地電極の溶接ダレ部の径方向突出寸法が大
きいものは、溶接ダレ部付近において電界が集中し、内
燃機関用スパークプラグの先端部が燻った状態になる
と、火花放電ギャップで放電するよりも、中心電極の先
端部から絶縁体の先端部に付着したカーボンを通じ、絶
縁体の先端部と溶接ダレ部との間で放電し易くなるから
である。
【0009】本発明は、以上のような問題点を鑑みてな
されたものであって、横飛火の防止に有効で、正常な火
花放電を発生し、さらに混合気への着火性が良い内燃機
関用スパークプラグを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】その解決
手段は、軸線方向に貫通する軸孔を有する筒状の絶縁体
と、上記軸孔の先端側に挿入され、自身の先端が上記絶
縁体の先端から突出するように固設された中心電極と、
上記絶縁体の周囲を取り囲み、上記絶縁体の先端をその
先端側端面から突出させるように配置された主体金具
と、一端が上記主体金具に固設され、上記絶縁体の先端
から突出した上記中心電極の先端と火花放電ギャップを
隔てて配置された接地電極と、を備える内燃機関用スパ
ークプラグであって、上記主体金具は、その外側面に呼
びがM12以下のネジ部を有し、上記主体金具の先穴径
をD(mm)、上記主体金具の先端側端面位置における
絶縁体の外径をd(mm)、(D−d)/2で表される
距離をE(mm)、上記火花放電ギャップの大きさをg
(mm)、としたときに、E<1.65、及びE/g<
1.5、の関係を満たすと共に、上記主体金具は、その
先端側端面から先端側内側面にかけて面取り部を有する
内燃機関用スパークプラグである。
【0011】前述したように、小型化された、具体的に
は、呼びがM12以下のネジ部を有する主体金具を備
え、E<1.65(mm)、及びE/g<1.5の関係
を満たす内燃機関用スパークプラグでは、主体金具の先
端側端面と先端側内側面とがなす環状の角部が面取り加
工されずに、先端側端面と先端側内側面とのなす角が直
角である場合には、燻りの進行により横飛火が頻繁に発
生する。これに対し、本発明の内燃機関用スパークプラ
グでは、主体金具の先端側端面と先端側内側面とがなす
環状の角部に面取りが施され、面取り部を形成してい
る。このため、主体金具の角部において電界集中が緩和
され、前述のような横飛火を有効に防止できる。
【0012】なお、主体金具の面取り部の形状として
は、C面取りをしたもの、R面取りをしたもの、及びテ
ーパ面取りをしたもの、いずれの面取り形状でも良い。
但し、主体金具の角部に発生する電界集中を防止するた
めには、C≧0.1(mm)、またはR≧0.1(m
m)を満たしていることが好ましい。
【0013】さらに、上記内燃機関用スパークプラグで
あって、前記接地電極は、溶接により前記主体金具に固
設されており、上記溶接によって形成され、上記接地電
極と上記主体金具との間において上記主体金具の径方向
内側に突出する溶接ダレ部の径方向突出寸法を0.1m
m以下としてなる、内燃機関用スパークプラグとすると
良い。
【0014】前述したように、主体金具の先端側端面と
先端側内側面とがなす環状の角部に面取り部を形成して
いる内燃機関用スパークプラグであっても、接地電極を
主体金具に溶接する際に形成され、接地電極と主体金具
との間において、主体金具の径方向内側に突出する溶接
ダレ部の径方向突出寸法が大きいものは、横飛火が発生
しやすくなる。これに対し、この内燃機関用スパークプ
ラグは、主体金具の先端側端面から先端側内側面にかけ
て面取り部を有し、さらに、接地電極の溶接ダレ部を切
削や打抜き等によって、溶接ダレ部の径方向突出寸法を
0.1mm以下にしている。このため、溶接ダレ部にお
ける電界集中が緩和され、火花放電ギャップで放電し易
くなり、横飛火を有効に防止できる。
【0015】さらに、上記いずれかの内燃機関用スパー
クプラグであって、前記火花放電ギャップg(mm)
が、g>1.0の関係を満たし、且つ、前記距離E(m
m)が、1.4<E<1.65の関係を満たす内燃機関
用スパークプラグとすると良い。
【0016】一般的に、内燃機関用スパークプラグにお
いて、火花放電ギャップgの値が大きい(ワイドギャッ
プ)ほど、燃焼室内で混合気への着火性が良い。これに
対し、この内燃機関用スパークプラグは、前述のよう
に、主体金具の先端側端面から先端側内側面にかけて面
取り部を有し、さらに溶接ダレ部の径方向突出寸法を
0.1mm以下にすることによって、横飛火の防止に有
効になっており、さらに、g>1.0(mm),1.4
(mm)<E<1.65(mm)の関係を満たしてい
る。このため、g>1.0(mm)とすることによっ
て、ワイドギャップとなり、混合気への着火性を良好に
することができる。また、1.4(mm)<E<1.6
5(mm)とすることによって、呼びがM12以下のネ
ジ部を有する主体金具を備える内燃機関用スパークプラ
グの中では、横飛火が発生しにくくなっている。つま
り、この内燃機関用スパークプラグは、横飛火が有効に
防止されている上に、混合気への着火性が良い。
【0017】
【発明の実施形態】本実施形態の内燃機関用スパークプ
ラグ10は、図1に示すように、絶縁体11と中心電極
12と主体金具13と接地電極14とを備えており、主
体金具13の先端部13gの外側面に形成されているネ
ジ部13bをエンジンヘッドSHにねじ込むことで、エ
ンジンヘッドSHに取り付けられ、使用に供される。
【0018】次に、内燃機関用スパークプラグ10の要
部について、図2を参照して説明する。絶縁体11はア
ルミナからなり、軸線方向に貫通する軸孔11bを有す
る筒状体である。中心電極12は、軸孔11bの先端側
に挿入され、その先端が絶縁体11の先端から突出する
ように固設された軸状金属体である。主体金具13は、
その先端部13gの外側面に呼びがM12のネジ部13
bが形成されており、絶縁体11の先端部11cの周囲
を隙間を形成して取り囲み、絶縁体11の先端を主体金
具13の先端側端面13dから突出させている。接地電
極14は、一端が主体金具13の先端側端面13dに溶
接によって固設され、絶縁体11の先端から突出した中
心電極12の先端と火花放電ギャップgを隔てて配置さ
れた金属体である。なお、中心電極12及び接地電極1
4を構成する電極母材の金属体としては、INCONE
L600(英国INCO社商標名)等のNi耐熱合金、
またはFe耐熱合金が挙げられる。また、これら電極母
材内にCuまたはCu合金からなる良熱伝導性金属芯が
封入されていても良い。
【0019】さらに、内燃機関用スパークプラグ10
は、図3に拡大して示すように、主体金具13の先端側
端面13dと先端側内側面13eとがなす環状の角部1
3fに面取りを施して、面取り部13cを形成してい
る。なお、内燃機関用スパークプラグ10において、D
(mm)は、主体金具13の先穴径であり、主体金具1
3の先端部の内側面13eを軸線方向に延長したときに
形成される円筒の直径になる。d(mm)は、主体金具
13の先端側端面位置における絶縁体11の外径であ
り、主体金具13の先端側端面13dを含む仮想平面
(この仮想平面上の任意の位置を主体金具13の先端側
端面位置という)と絶縁体11の外側面との交差によっ
て形成される仮想円11dの直径をいう。E(mm)
は、(D−d)/2で表される距離である。さらにま
た、内燃機関用スパークプラグ10は、図4に示すよう
に、溶接ダレ部14bを生じることがある。この場合の
溶接ダレ部14bの径方向突出寸法をF(mm)とす
る。
【0020】上記形状を有する内燃機関用スパークプラ
グ10について、距離E(mm)、火花放電ギャップg
(mm)、主体金具13の面取り部13cの形状、及び
溶接ダレ部の径方向突出寸法F(mm)を異ならせた実
施例1〜実施例6を製作した。さらに比較のため、主体
金具の角部に面取りを施さない内燃機関用スパークプラ
グである比較例1〜比較例3も製作した。これらの内燃
機関用スパークプラグについて、以下の試験を行い、そ
れぞれの横飛火発生率を調査した。
【0021】即ち、予め内燃機関用スパークプラグの絶
縁体11の先端部11cを、その先端から主体金具13
の先端側端面13dの位置に対向する部分まで燻らせて
おき、この内燃機関用スパークプラグを可視チャンバに
取付けると共に、フルトランジスタ型イグナイタに接続
する。次に、チャンバ内エアー圧を0.6MPaに設定
し、最大電圧30kVの電圧を印加して火花放電を発生
させる。火花放電を1000回行い、そのうちの横飛火
回数を測定した横飛火発生率を調べた。比較例1〜比較
例3及び実施例1〜実施例6の内燃機関用スパークプラ
グについての横飛火発生率及び寸法等をまとめて図5の
表に示す。なお、横飛火発生率については、絶縁体11
の先端部11cと主体金具13の角部13f(面取り部
13cを含む)との間で生じたもの(以下角部横飛火と
いう)を角部と表示し、絶縁体11の先端部11cと溶
接ダレ部14bとの間で生じたもの(以下ダレ部横飛火
という)をダレ部と表示し、これらの和を全体として表
示した。
【0022】以下、図5に示す表に基づいて検討する。
まず、比較例1の内燃機関用スパークプラグによれば、
金具ネジ径がM14の場合には、E/gが1.5以下で
あっても横飛火は発生しないことがわかる。また、比較
例2の内燃機関用スパークプラグによれば、主体金具を
ネジ径M14からM12に変更し、内燃機関用スパーク
プラグを小型化しても、火花放電ギャップgの値を調整
して、E/gを比較的大きな値(E/g=1.8)にす
れば、横飛火は発生しないことがわかる。しかし、比較
例3の内燃機関用スパークプラグのように、混合気の着
火性を良好とすべく火花放電ギャップgを大きくする
と、E/gが1.5以下(E/g=1.47)となる。
すると、横飛火発生率(具体的には角部横飛火の発生
率)が23%となり、正常な火花放電が発生しにくくな
るという問題が生じる。
【0023】これに対し、比較例3の内燃機関用スパー
クプラグと距離E(mm)、火花放電ギャップg(m
m)、E/gの値は同様であるものの、主体金具13の
角部13fに面取り部13c(具体的にはC0.1の面
取り部)を施した実施例1の内燃機関用スパークプラグ
10では、横飛火発生率(具体的には角部横飛火の発生
率)を4%に低下させることができた。さらに、実施例
1の内燃機関用スパークプラグ10のC0.1の面取り
部に代えて、R0.1の面取り部を施した実施例2でも
横飛火発生率(具体的には角部横飛火の発生率)を3%
に低下させることができた。
【0024】ところで、比較例1〜比較例3、実施例
1、及び実施例2の内燃機関用スパークプラグにおいて
は、溶接ダレ部14bの径方向突出寸法Fを0.1mm
以下にしていた。これに対し、実施例2の内燃機関用ス
パークプラグ10と同様の寸法を有しながらも、溶接ダ
レ部14bの径方向突出寸法Fのみを0.2mmと溶接
ダレが大きく突出した実施例3の内燃機関用スパークプ
ラグ10について調査したところ、横飛火発生率が38
%に上昇した。詳細には、角部横飛火の発生率は低いま
まであるが、ダレ部横飛火が集中して発生することがわ
かった。実施例1〜実施例3の比較により、角部13f
の面取りを施すことは、角部横飛火の防止に有効である
ことがわかる。さらに、これに加えて溶接ダレ部14b
の径方向突出寸法Fを0.1mm以下にすることが、ダ
レ部横飛火の防止に有効であることがわかる。
【0025】また、上記実施例1〜実施例3の内燃機関
用スパークプラグ10は、火花放電ギャップg=1.1
mmとワイドギャップになっている。このため、混合気
の着火性を良好にすることができる。
【0026】次いで、距離E(mm)と火花放電ギャッ
プg(mm)とを変更し、E/gの値を実施例1〜実施
例3とほぼ等しいE/g=1.48とした、実施例4〜
実施例6の内燃機関用スパークプラグについて見ると、
実施例4〜実施例6についても、実施例1〜実施例3と
同様に、E/g<1.5でも角部13fに面取り(具体
的には、実施例4はC0.1の面取り、実施例5及び実
施例6はR0.1の面取り)を施すことにより、角部横
飛火を有効に防止できることがわかる。さらに、実施例
4及び実施例5と実施例6との比較から、溶接ダレ部1
4bの径方向突出寸法Fを0.1mm以下にすること
で、ダレ部横飛火を有効に防止できることがわかる。
【0027】上記実施例4〜実施例6の内燃機関用スパ
ークプラグ10は、絶縁体11の先端部11cの肉厚を
厚くしたために、距離Eが1.33mmと小さくなって
いる。従って、実施例4〜実施例6の内燃機関用スパー
クプラグ10は、絶縁体11が破損したり、点火用の放
電電流が途中で絶縁体11を貫通して主体金具13にリ
ークすることを有効に防止することができる。
【0028】次に、本発明の実施形態である内燃機関用
スパークプラグ10の製造方法について説明する。但
し、内燃機関用スパークプラグ10の要部の製造方法を
中心に説明し、公知部分については説明を省略または簡
略化する。
【0029】絶縁体11は、主原料にアルミナを使用
し、高温で所定の形状に焼成する。主体金具13は、鋼
材を使用し、塑性加工によって所定の形状に成型する。
その後、絶縁体11と主体金具13とを組み付けたとき
に距離E(mm)となるように、その内側面先端部を切
削する。さらに、主体金具13の先端側端面13dから
先端側内側面13eにかけて、全周にわたってC0.1
の面取り加工し、環状の面取り部13cを形成する。次
いで、棒状の接地電極14を主体金具13の先端側端面
13dに電気抵抗溶接し、打抜き加工によって、接地電
極14を主体金具13の先端側端面13dに溶接する際
に形成される溶接ダレ部14bの径方向突出寸法Fを
0.1mm以下にする。その後、呼びがM12のネジ部
13bを先端部13gの外側面に形成する。次いで、絶
縁体11、中心電極12、及び接地電極14と一体にな
った主体金具13等を組み付けた後、接地電極14の内
側面先端部と中心電極12の先端とが対向するように接
地電極14を曲げ、火花放電ギャップgを形成し、完成
する。
【0030】以上において、本発明を実施形態である実
施例1〜実施例6に即して説明したが、本発明は、上記
実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでも
ない。例えば、接地電極14として、接地電極14の内
側面先端部と中心電極12の先端とが対向する単極タイ
プを用いたが、2極型、4極型等の多極タイプを用いて
も良い。また、主体金具のネジ部の呼びについては、実
施形態ではM12のものを用いたが、M8、M10とい
ったM12以下のものにおいても、前述のように主体金
具の先端側端面から先端側内側面にかけて面取り部を有
することで、横飛火を防止する効果は有効に得られる。
【0031】さらに、スパークプラグとしては、中心電
極の先端、又は/及び接地電極のうちで中心電極との間
で火花放電ギャップを形成する部分に、耐火花消耗性を
向上させるべく貴金属を主体とする貴金属チップを溶接
したものを適用しても良い。ここで、中心電極又は/及
び接地電極に溶接されて火花放電ギャップを形成する貴
金属チップは、Ir、Pt、及びRhのいずれかを主成
分とする貴金属を主体に構成されることが好ましい。例
えば、Ptを主成分にした貴金属としては、Pt単体の
ほか、Pt−Ni合金(例えばPt−1〜30質量%N
i合金)、Pt−Ir合金(例えばPt−1〜20質量
%Ir合金)、Pt−Ir−Ni合金等を好適に使用で
きる。また、Irを主成分とするものとしては、Ir−
Rh合金(例えばIr−5〜40質量%Rh合金)、I
r−Pt合金(例えばIr−1〜10質量%Pt合
金)、Ir−Ru合金(例えばIr−1〜30質量%R
u合金)、Ir−Rh−Ni合金(Ir−1〜40質量
%Rh−0.5〜8質量%Ni合金)等を使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る内燃機関用スパークプラグ10
の正面図である。
【図2】実施形態に係る内燃機関用スパークプラグ10
の要部の構造を示す図であり、(a)はその部分断面
図、(b)はその斜視図である。
【図3】実施形態に係る内燃機関用スパークプラグ10
の面取り部13cを示す図であり、(a)はその上面
図、(b)はその部分断面図である。
【図4】実施形態に係る内燃機関用スパークプラグ10
の溶接ダレ部14bを示す部分断面図である。
【図5】実施形態に係る比較例1〜比較例3及び実施例
1〜実施例6の内燃機関用スパークプラグについての横
飛火発生率及び寸法等を示す図表である。
【符号の説明】
D 主体金具の先穴径 d 主体金具の先端側端面位置における絶縁体の外径 E (D−d)/2で表される距離 g 火花放電ギャップ F 溶接ダレ部の径方向突出寸法 10 内燃機関用スパークプラグ 11 絶縁体 12 中心電極 13 主体金具 13c 面取り部 13f 角部 14 接地電極 14b 溶接ダレ部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸線方向に貫通する軸孔を有する筒状の絶
    縁体と、 上記軸孔の先端側に挿入され、自身の先端が上記絶縁体
    の先端から突出するように固設された中心電極と、 上記絶縁体の周囲を取り囲み、上記絶縁体の先端をその
    先端側端面から突出させるように配置された主体金具
    と、 一端が上記主体金具に固設され、上記絶縁体の先端から
    突出した上記中心電極の先端と火花放電ギャップを隔て
    て配置された接地電極と、を備える内燃機関用スパーク
    プラグであって、 上記主体金具は、その外側面に呼びがM12以下のネジ
    部を有し、 上記主体金具の先穴径をD(mm)、上記主体金具の先
    端側端面位置における絶縁体の外径をd(mm)、(D
    −d)/2で表される距離をE(mm)、上記火花放電
    ギャップの大きさをg(mm)、としたときに、 E<1.65、及び E/g<1.5、 の関係を満たすと共に、 上記主体金具は、その先端側端面から先端側内側面にか
    けて面取り部を有する内燃機関用スパークプラグ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の内燃機関用スパークプラ
    グであって、 前記接地電極は、溶接により前記主体金具に固設されて
    おり、上記溶接によって形成され、上記接地電極と上記
    主体金具との間において上記主体金具の径方向内側に突
    出する溶接ダレ部、の径方向突出寸法を0.1mm以下
    としてなる、内燃機関用スパークプラグ。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の内燃機関
    用スパークプラグであって、 前記火花放電ギャップg(mm)が、g>1.0の関係
    を満たし、且つ、 前記距離E(mm)が、1.4<E<1.65の関係を
    満たす内燃機関用スパークプラグ。
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