JP2007280938A - 内燃機関用スパークプラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】先端部が中心電極の先端面と対向するように配置された接地電極を備えたスパークプラグに関し、混合気の流入阻害を抑制し、もって着火性の低下防止を図る。
【解決手段】スパークプラグ100は、主体金具1と、絶縁体2と、中心電極3と、接地電極4とを備えている。接地電極4は、主体金具1の先端面に対しその基端面が溶接されており、長手方向中間位置の屈曲部5において中心方向へ屈曲させられている。接地電極4は、直径1.3mmの断面円形状をなしており、混合気が接地電極4の背面に直接当たるような位置関係になった場合であっても、混合気が接地電極4の内側に廻り込んで、火花放電間隙に到達しやすいようになっている。火花放電間隙の軸線方向の中心点から±1mmの範囲(領域β)内における接地電極4の幅の最大値dmaxが、接地電極4の一般部の幅d0の105%以下となっており、拡幅による混合気の流入阻害が抑制される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、内燃機関に使用されるスパークプラグに係り、特に、中心電極側とは反対側の背面に凸状の湾曲面を有する接地電極を備えたスパークプラグに関するものである。
自動車エンジン等の内燃機関用のスパークプラグは、例えば図11に示すように、中心電極81と、その外側に設けられた絶縁体82と、当該絶縁体82の外側に設けられた筒状の主体金具83と、基端部が前記主体金具83の先端部に接合された接地電極84とを備える。接地電極84は、断面略矩形状をなす金属製の棒状体が、長手方向中間位置において中心方向へ屈曲させられることで構成されている。そして、接地電極84は、その先端部内側面が前記中心電極81の先端面と対向するように配置され、これにより中心電極81の先端部及び接地電極84の先端部内側面間に火花放電間隙が形成される。
主体金具83の外周面には図示しないねじ部が形成されている。スパークプラグは、当該ねじ部においてエンジンのシリンダヘッドに螺着されることで、取り付けられる。ところで、スパークプラグの取付状態において、接地電極84と図中矢印で示す混合気の流れとの関係が、同図に示すような位置関係になった場合、つまり、混合気が接地電極84の背面に直接当たるような位置関係になった場合、接地電極84が混合気の火花放電間隙への流入を阻害するおそれがある。その結果、火花放電間隙への混合気の到達が困難となり、着火性が低下してしまうおそれがある。
これに対し、2以上の接地電極を有するタイプにおいて、各接地電極を、断面が略円形状の円柱状とするという技術がある(例えば、特許文献1参照)。このように断面を略円形状とすることで、混合気が接地電極の背面に直接当たるような位置関係になった場合であっても、混合気が接地電極の内側に廻り込んで、火花放電間隙に混合気が到達しやすいものとなる。
特開平11−121142号公報
しかしながら、上記のとおり、接地電極は、長手方向中間位置において中心方向へ屈曲させられているものである。このため、図12に示すように、何の工夫もなく単に屈曲させられただけの屈曲部をもつ接地電極91においては、屈曲部の外側(背面側)が引っ張られ、内側(中心電極側)が寄せ集められることによる歪み応力がかかり、幅方向に突出することにより、拡幅部92が形成されてしまう。そして、当該拡幅部92が、火花放電間隙の中心に対応する位置に存在すると、その拡幅分だけ混合気の火花放電間隙への流入を阻害してしまうおそれがある。そのため、折角接地電極91を断面円形状に構成し、混合気を内側に廻り込みやすくしたとしても、そのことの効果が十分に得られず、意義が失われてしまうおそれがある。なお、断面略矩形状の上記接地電極84であっても拡幅部が形成されるのであるが、断面円形状の接地電極91を具備する場合には、上記拡幅部92による影響度は特に大きいといえる。
一方、上記拡幅の程度をできるだけ小さくするために、屈曲部の曲げの度合いを緩やかにすること、つまり、屈曲部の曲率半径を大きくすることが考えられる。ところが、この場合には、火花放電間隙の中心位置と屈曲部との間が狭くなり、燃焼スペースの狭小化を招いてしまうこととなる。従って、燃焼スペースの確保という観点からは、屈曲部の曲率半径をある程度小さくせざるを得ず、その場合には上記拡幅部92の存在による不具合が顕著となる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、基端部が主体金具の先端部に接合されるとともに、屈曲部にて中心方向へ屈曲させられることで、先端部が中心電極の先端面と対向するように配置された接地電極を備えたスパークプラグに関し、混合気の火花放電間隙への流入阻害を抑制し、もって着火性の低下防止を図ることのできる内燃機関用スパークプラグを提供することにある。
以下、上記課題等を解決するのに適した各構成を項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果等を付記する。
構成1.本構成のスパークプラグは、軸線方向に延びる棒状の中心電極と、前記中心電極の外周に設けられた略円筒状の絶縁体と、前記絶縁体の外周に設けられた筒状の主体金具と、基端部が前記主体金具の先端部に接合されるとともに、先端部が前記中心電極の先端面と対向するように、自身の中腹を屈曲させた屈曲部を有する接地電極とを備え、
前記中心電極の先端部及び前記接地電極の先端部間に火花放電間隙を有する内燃機関用スパークプラグであって、
前記接地電極は、前記中心電極側とは反対側の背面に凸状の湾曲面を有しており、かつ、前記中心電極と前記接地電極とが重なる方向にみたときに、前記火花放電間隙の前記軸線方向における中心点から±1mmの範囲内の前記接地電極の幅の最大値が、当該最大値を有する部位を除いた略一定の幅を有する一般部の幅に対して105%以下であることを特徴とする。
ここで、「屈曲部」は、多少湾曲状となっていても差し支えない。また、接地電極の先端部の内側面が中心電極の先端面と対向するように配置されていればよい。
また、接地電極及び中心電極のうち少なくとも一方に、例えば貴金属チップが設けられていてもよい。中心電極に貴金属チップが設けられている場合には、相対向する貴金属チップと接地電極本体との間で火花放電間隙が形成され、接地電極に貴金属チップが設けられている場合には、相対向する貴金属チップと中心電極本体との間で火花放電間隙が形成され、双方に貴金属チップが設けられている場合には、相対向する貴金属チップ同士間で火花放電間隙が形成される。また、いずれにも貴金属チップが設けられない場合には、中心電極先端面と接地電極内側面との間で火花放電間隙が形成される。
併せて、「幅」とあるのは、前記中心電極と前記接地電極とが重なる方向にみたときの、前記軸線方向に直交する方向の幅を指すものである。
加えて、「一般部」とあるのは、接地電極のうち「屈曲」による影響を受けない部分を意味し、屈曲により拡幅した部位、つまり前記最大値を有する部位を除いた略一定の幅を有する部位を指す。従って、いずれの部位も同一サイズかつ同一形状の断面を有する棒状体を屈曲させてなる接地電極を用いた場合には、例えば主体金具の先端面側の基端部を挙げることができる。また、「屈曲」による影響を受けないという意味からは、屈曲前の同部位と考えることもできる。屈曲により拡幅現象が起こるからである。
また、接地電極は、必ずしも断面円形である必要はなく、少なくとも中心電極側とは反対側の背面に凸状の湾曲面を有していればよい。少なくとも背面が丸みを帯びていれば、混合気が接地電極の内側に廻り込んで、火花放電間隙に混合気が到達しやすくなるからである。
上記構成1によれば、接地電極が、中心電極側とは反対側の背面に凸状の湾曲面を有しているため、混合気が接地電極の背面に直接当たるような位置関係になった場合であっても、混合気が接地電極の内側に廻り込んで、火花放電間隙に混合気が到達しやすい。
また、火花放電間隙の軸線方向中心点近傍において屈曲による拡幅が著しいと、混合気の火花放電間隙への流入を阻害するおそれがある。この点、構成1では、火花放電間隙の軸線方向における中心点から±1mmの範囲内における接地電極の幅の最大値が、接地電極の一般部の幅の105%以下となっている。このため、拡幅による影響を最小限に抑えることができ、背面に凸状の湾曲面を有することの効果が減殺されない。その結果、混合気の流入阻害を抑制でき、着火性の低下防止を図ることができる。
このように接地電極の背面側からの混合気の火花放電間隙への流入を阻害しないためには、拡幅部の幅は小さいほど好ましいと言える。しかしながら一方で、拡幅部の幅を101%未満に留めようとすると、接地電極の屈曲部における曲げ度合い(曲率半径)が大きくなりすぎてしまうことが懸念される。この場合、中心電極の先端部と接地電極の先端部との間に形成される火花放電間隙を適正な間隙で形成するためには、接地電極と絶縁碍子との間隙を狭めなければならなくなり、スパークプラグの汚損時に横飛火の発生頻度が増大してしまうことがある。かかる横飛火は、絶縁碍子の先端面を這って中心電極と主体金具との間で径方向に発生する火花放電である。それ故、このような火花放電によって混合気が着火したとしても、着火した直後の火炎核の周囲には主体金具や絶縁碍子が存在し、十分に火炎核が成長できず、失火に至るおそれがある。したがって、横飛火の発生頻度は低い方が望ましいといえる。このような観点からは、次のような構成とすることが望ましい。
構成2.本構成のスパークプラグは、上記構成1において、前記接地電極の幅が最大値を有する部位の幅は、前記一般部の幅に対して101%以上であることを特徴とする。
当該構成2によれば、拡幅部の幅を無理に小さく抑えてしまうことに起因する横飛火による不具合を回避しやすい。
構成3.本構成のスパークプラグは、上記構成1又は2において、前記接地電極の一般部の幅に対する厚さが、0.5以上であることを特徴とする。
接地電極の一般部の幅に対する厚さが比較的小さい、つまり比較的薄肉の場合には、屈曲部における拡幅の程度が比較的小さくて済む。これに対し、構成3のように、接地電極の一般部の幅に対する厚さが、0.5以上と比較的厚肉な場合には、屈曲部における拡幅の程度が大きくなりがちである。このように屈曲に際して拡幅の程度が大きくなりがちなものに対して、火花放電間隙の軸線方向における中心点から±1mmの範囲内における接地電極の幅を、接地電極の一般部の幅の105%以下としていることから、上記効果の意義はより大きなものとなる。
構成4.本構成のスパークプラグは、上記構成1乃至3のいずれかにおいて、前記接地電極の幅が最大値を有する部位の硬度の硬度が前記一般部の硬度に対して140%以上170%以下であることを特徴とする。
前述のように、接地電極は一般的に棒状体の金属材料を曲げ加工することにより屈曲部を形成して完成形態をなす。したがって、屈曲部は加工硬化により硬度が上昇したものとなる。一般部の硬度に対する屈曲部の硬度比率が170%を超えるほどに曲げ加工を行うと、屈曲部自体の幅が過大となり、着火性に悪影響を与えうる。逆に硬度比率が140%未満であると、火花放電間隙にて火花放電可能なように接地電極を曲げ加工することとなり、接地電極と絶縁体との間隙が狭まり、スパークプラグが汚損した時には横飛火の発生が懸念される。このため、硬度比率が140%以上170%以下となるように曲げ加工を行うことが好ましい。
構成5.本構成のスパークプラグは、上記構成1乃至4のいずれかにおいて、前記接地電極の前記一般部の背面の湾曲部が曲率半径0.5mm以上1.3mm以下であることを特徴とする。
一般に、接地電極の一般部の背面の曲率半径が比較的小さい方が、混合気の廻り込みによるメリットは大きい。この点、構成5では、接地電極の一般部の背面の湾曲部が曲率半径0.5mm以上1.3mm以下とされており、混合気の廻り込みによる効果がより確実に奏される。一方、前記曲率半径が0.5mm未満の場合には、加工が著しく困難となってしまう。また、筒状の主体金具の幅(肉厚)にも上限があり、前記曲率半径が1.3mmを超えてしまうと、主体金具への接合が困難となってしまう。
構成6.本構成のスパークプラグは、上記構成1乃至5のいずれかにおいて、前記接地電極は、外層及び当該外層よりも良熱伝導性金属よりなる内層を備え、前記一般部の断面において、その断面積に対する前記内層の断面積の比率が25%以上60%以下であることを特徴とする。
構成6によれば、接地電極は、外層よりも良熱伝導性金属よりなる内層を備えている。このため、所謂「熱引き」が良くなり、高速運転時等において接地電極温度が上昇してしまうことによる不具合を抑制しやすい。尚、外層を構成する素材としては、例えばニッケル合金が挙げられ、内層を構成する素材としては、銅を主体とする金属材料や、前記ニッケル合金よりも熱伝導性に優れる高純度ニッケル等が挙げられる。このような素材構成では、内層の方が外層よりも柔らかい傾向にあり、柔らかい方が形状追従性に優れる。そのため、内層の比率が高いほど、形状追従性に優れ、無理な歪み応力に起因する拡幅が起こりにくい傾向にあるといえる。従って、一般部の断面積に対する内層の断面積の比率が25%未満の場合には、折角内層を設けたとしても、十分な形状追従性能を期待することができず、拡幅が起こりやすいものとなってしまうおそれがある。一方、一般部の断面積に対する内層の断面積の比率が60%を超えるような場合には、外層が薄いものとなってしまい、屈曲による歪み応力により破断を起こしてしまうことが懸念される。
構成7.本構成のスパークプラグは、上記構成1乃至6のいずれかにおいて、前記接地電極は、前記火花放電間隙の前記軸線方向における中心点から±1mmの前記範囲外において、少なくとも1つの屈曲部を有することを特徴とする。
構成7では、着火性に影響を及ぼしやすい上記範囲を逸脱する部位に屈曲部を設けて前述の火花放電間隙を形成するようにした。このため、上記範囲に屈曲部が形成され、そのことによって拡幅部が上記範囲に形成されてしまった場合に比較して着火性に与える悪影響、すなわち火花放電間隙への混合気の流入を阻害する程度は少なくなる。従って、より望ましくは、拡幅部(接地電極の一般部の幅の105%以上を有する拡幅部を含む)が上記範囲外に位置するように、1つ以上の屈曲部を形成することがより望ましいといえる。当該範囲外に拡幅部があったとしても、火花放電間隙への混合気の流入を阻害することはない、もしくは極僅かであるためである。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照しつつ説明する。尚、図1は、本実施形態のスパークプラグ100の全体構造を示す図であり、図2は、主要部分を示す一部破断正面図である。以下には、主として図2を中心に説明をすることとする。
図2に示すように、本実施形態のスパークプラグ100は、主体金具1と、絶縁体2と、中心電極3と、接地電極4とを備えている。主体金具1は筒状をなしており、その内側に絶縁体2が保持されている。絶縁体2の先端部は主体金具1から突出している。また、中心電極3は、先端に設けられた貴金属チップ31を突出させた状態で絶縁体2の内側に設けられている。さらに、接地電極4は、前記主体金具1の先端面に対しその基端面が溶接されているとともに、長手方向中間位置の屈曲部5において中心方向へ屈曲させられている。そして、接地電極4は、その先端部内側面が前記中心電極3の先端面と対向するように配置されている。当該接地電極4の内側面には、前記貴金属チップ31に対向する貴金属チップ32が設けられている。そして、これら貴金属チップ31と貴金属チップ32との間が火花放電間隙33となっている。
前記絶縁体2は、例えばアルミナ等のセラミック焼結体により構成され、その内部には自身の軸方向に沿って中心電極3が配置されるための孔部6が形成されている。また、主体金具1は、低炭素鋼等の金属により円筒状に形成されており、スパークプラグ100のハウジングを構成するとともに、その外周面には、スパークプラグ100を図示しないエンジンのシリンダヘッドに取り付けるためのねじ部7が形成されている。
また、接地電極4の本体部は、外層4A及び内層4Bからなる2層構造となっている。外層4Aは、ニッケル合金等で構成されている。これに対し、内層4Bは、ニッケル合金よりも良熱伝導性金属(例えば銅を主体とする金属材料や、前記ニッケル合金よりも熱伝導性に優れる高純度ニッケル等)で構成されている。本実施形態では、先端部を除き、特に屈曲部5において、接地電極4の断面積に対する内層4Bの断面積の比率が25%以上60%以下(例えば36%)となるように設定されている。当該内層4Bの存在により、熱引き性(放熱性)の向上が図られている。尚、本実施形態では、中心電極3の本体部もまた、外層及び内層の2層構造を具備している。
また、上記中心電極3側の貴金属チップ31は、例えばイリジウムを主成分とし、10質量%の白金、3質量%のロジウム、及び1質量%のニッケルを含有する貴金属合金により構成されている。さらに、接地電極4側の貴金属チップ32は、例えば白金を主成分とし、20質量%のイリジウム、5質量%のロジウムを含有する貴金属合金により構成されている。但し、これらの素材構成はあくまでも例示であって、何ら限定されるものではない。各貴金属チップ31,32は、主体金具3又は接地電極4に対し、それぞれの接合面外縁部に沿って所定形状(例えば円柱形状)のチップをレーザ溶接、電子ビーム溶接、抵抗溶接等によって固着することにより形成されている。
尚、本実施形態では両電極3,4共に貴金属チップ31,32が設けられているが、接地電極4又は中心電極3の一方にのみ貴金属チップが設けられていてもよい。中心電極3にのみ貴金属チップ31が設けられている場合には、相対向する貴金属チップ31と接地電極4との間で火花放電間隙が形成され、接地電極4にのみ貴金属チップ32が設けられている場合には、相対向する貴金属チップ32と中心電極3との間で火花放電間隙が形成される。これに対し、いずれにも貴金属チップを設けないこととしてもよい。この場合には、中心電極3先端面と接地電極4内側面との間で火花放電間隙が形成される。
さて、図2,3,4に示すように、本実施形態において、前記接地電極4は、直径1.3mmの断面円形状をなしている。すなわち、中心電極3側とは反対側の背面に凸状の湾曲面を有する構成である。これにより、スパークプラグ100の取付状態において、混合気が接地電極4の背面に直接当たるような位置関係になった場合であっても、混合気が接地電極4の内側に廻り込んで、火花放電間隙33に混合気が到達しやすいようになっている。
また、本実施形態では、中心電極3と接地電極4とが重なる方向にみたときに、前記火花放電間隙33の前記軸線方向における中心点αから±1mmの範囲(図2の領域β)内の前記接地電極4の幅の最大値dmaxが、当該最大値dmaxを有する部位を除いた略一定の幅を有する一般部(本実施形態では、例えば主体金具1の先端面側の基端部=屈曲加工前の接地電極4の任意の部位)の幅d0に対して105%以下(例えば103%)となっている。また、接地電極4の一般部の幅Lに対する厚さTが、0.5以上(本例では断面円形状であるため1.0)となっている。
ここで、上記のように構成されてなるスパークプラグ100の製造方法について簡単に説明する。まず、主体金具1を予め加工しておく。すなわち、円柱状に形成された金属素材(例えばS15CやS25Cといった鉄系素材やステンレス素材)を冷間鍛造加工により貫通孔を形成し、概形を製造する。その後、切削加工を施すことで外形を整え、主体金具中間体を得る。
続いて、主体金具中間体の先端部位に、接地電極4が抵抗溶接される。当該溶接に際してはいわゆる「ダレ」が生じるので、その「ダレ」を除去した後、主体金具中間体の所定部位にねじ部7が転造によって形成される。これにより、接地電極4の溶接された主体金具1が得られる。接地電極4の溶接された主体金具1には、亜鉛メッキ或いはニッケルメッキが施される。尚、耐食性向上を図るべく、その表面に、さらにクロメート処理が施されることとしてもよい。
さらに、接地電極4の先端部には、上述した貴金属チップ32が、抵抗溶接やレーザ溶接等により接合される。尚、溶接をより確実なものとするべく、当該溶接に先だって溶接部位のメッキ除去が行われたり、或いは、メッキ工程に際し溶接予定部位にマスキングが施されたりする。また、当該チップの溶接を、後述する組付けの後に行うこととしてもよい。
一方、前記主体金具1とは別に、絶縁体2を成形加工しておく。例えば、アルミナを主体としバインダ等を含む原料粉末を用い、成形用素地造粒物を調製し、これを用いてラバープレス成形を行うことで、筒状の成形体が得られる。得られた成形体に対し、研削加工が施され整形される。そして、整形されたものが焼成炉へ投入され焼成されることで、絶縁体2が得られる。
また、前記主体金具1、絶縁体2とは別に、中心電極3を製造しておく。すなわち、Ni系合金が鍛造加工され、その中央部に放熱性向上を図るべく銅芯が設けられる。そして、その先端部には、上述した貴金属チップ31が、抵抗溶接やレーザ溶接等により接合される。
そして、上記のようにして得られた貴金属チップ31が接合された中心電極3と、図示しない端子金具とが、やはり図示しないガラスシールによって前記絶縁体2の孔部6へ封着固定される。ガラスシールとしては、一般的にホウ珪酸ガラスと金属粉末とが混合されて調整されたものが用いられる。そして先ず中心電極3を絶縁体2の孔部6へ挿通した状態とし、前記調整されたシール材が絶縁体2の孔部6に注入された後、後方から前記端子金具が押圧された状態とした上で、焼成炉内にて焼き固められる。尚、このとき、絶縁体2の後端側の胴部表面には釉薬層が同時に焼成されることとしてもよいし、事前に釉薬層が形成されることとしてもよい。
その後、上記のようにそれぞれ作製された中心電極3及び端子金具を備える絶縁体2と、接地電極4を備える主体金具1とが組付けられる。より詳しくは、比較的薄肉に形成された主体金具1の後端部に対し、冷間加締めや熱間加締めが行われることで、周方向から絶縁体2の一部が主体金具1に取り囲まれるようにして保持される。
そして、最後に、接地電極4を屈曲させることで、中心電極3(の貴金属チップ31)及び接地電極4(の貴金属チップ32)間の前記火花放電間隙33を調整する加工が実施される。本実施形態では、屈曲部5の形成に際し、種々の工夫を凝らすことで、上記のとおり火花放電間隙33の軸線方向における中心点αから±1mmの範囲内の前記接地電極4の幅の最大値dmaxが、前記一般部の幅d0に対して105%以下に抑えられている。本実施形態における屈曲加工の手法として、(1)非常に長い時間をかけてゆっくりと曲げる、(2)屈曲点を変更しながら多段階で曲げる、(3)拡幅しそうな箇所を押さえ付けながら曲げる、(4)曲げ加工後、切削等を施す等の方法が挙げられる。
このように一連の工程を経ることで、上述した構成を有するスパークプラグ100が製造される。
以上のとおり、本実施形態によれば、接地電極4が、中心電極3側とは反対側の背面に凸状の湾曲面を有しているため(断面円形状をなしているため)、図4に示すように、混合気が接地電極4の背面に直接当たるような位置関係になった場合であっても、混合気が接地電極の内側に廻り込んで、火花放電間隙に混合気が到達しやすい。
また、火花放電間隙の軸線方向中心点近傍において屈曲による拡幅が著しいと、混合気の流入を阻害するおそれがある。この点、本実施形態では、上記のとおり火花放電間隙33の前記軸線方向における中心点αから±1mmの範囲内の前記接地電極4の幅の最大値dmaxが、前記一般部の幅d0に対して105%以下に抑えられている。このため、拡幅による影響を最小限に抑えることができ、背面に凸状の湾曲面を有することの効果が減殺されない。その結果、混合気の流入阻害を抑制でき、着火性の低下防止を図ることができる。
さらに、本実施形態のように接地電極4の一般部の幅Lに対する厚さTが0.5以上と比較的厚肉な場合だと、屈曲部5における拡幅の程度が大きくなりがちである。このように屈曲に際して拡幅の程度が大きくなりがちなものに対して、上記のように拡幅を抑えた構成としていることから、上記効果の意義はより大きなものとなる。
次に、上述した作用効果を確認するべく、各種条件を変更することで種々のサンプルを作製し、種々の評価を試みた。その実験結果を以下に記す。
先ず第1に、接地電極の一般部の幅d0に対する、火花放電間隙33の軸線方向における中心点αから±1mmの範囲内の前記接地電極4の幅の最大値dmaxの比率(dmax/d0)を種々異ならせたサンプル(スパークプラグ)を用意し、混合気が接地電極の背面に直接当たるような位置関係としたうえで、着火限界空燃比(リーンリミット(A/F))を計測した。尚、当該計測にあたっては、点火装置に組み付けた評価試験対象の各サンプル(スパークプラグ)を試験用チャンバに取り付け、この試験用チャンバ内を大気とプロパンとを混合してなる評価混合気で充満し、スパークプラグを放電させ、混合気の着火の有無を確認する。尚、この試験用チャンバ内にはファンが取り付けられ、スパークプラグを放電させる際には接地電極の背面から火花放電間隙へ混合気の流れが生じるようにファンを作動させている。この計測を各サンプルに対して種々混合比(空燃比)を変更するごとに10回試み、2回失火が発生した時点での混合比を着火限界空燃比とした。その結果を図5のグラフに示す。同図に示すように、比率(dmax/d0)が、100%、105%のサンプルのリーンリミット(A/F)はいずれも16.5であったのに対し、比率(dmax/d0)が105%を超える2つのサンプル(dmax/d0=110%、115%)については、リーンリミット(A/F)が16.0、15.5と、それぞれ低いものとなってしまった。このことから、比率(dmax/d0)が105%以下であると、拡幅による混合気の流入阻害を抑制でき、着火性の低下防止を図ることができるといえる。
次いで拡幅部と横飛火の発生の相関について検証した。作製するサンプルは、まず各サンプル毎に拡幅部が一般部の幅d0に対して100%、101%、103%、106%、112%と異なるように曲げ加工を行ったものを用意した。なお、曲げ加工においてはいずれのサンプルも同一の火花放電間隙を有するように作製することとした。これら5種のスパークプラグについて、一般部に対する拡幅部の拡幅比率と屈曲部の曲率半径との間には、図6に示す関係を確認することができた。
さらに、同サンプルを用いて屈曲部の曲率半径と横飛火の発生率との相関を確認した。評価試験を行うに際しては、絶縁体の先端部表面に銀ペーストを塗布し、スパークプラグが汚損した状態を模擬することとした。評価試験は、大気雰囲気、0.6MPaの環境とした机上火花放電試験により行い、それぞれのサンプル毎に100回の火花放電を発生させたときにそれぞれ横飛火が発生した回数をカウントした。当該試験結果を図7に示す。
この試験結果によると、屈曲部曲率半径が5mm、すなわち拡幅比率が100%を境界として横飛火発生率が急増していることを確認することができた。したがって、拡幅比率は101%以上が好ましいことが確認できた。なお、この結果より屈曲部曲率半径が4.5mmであれば、横飛火発生率を20%未満に抑えることができることが推測される。
次に、接地電極の一般部の幅Lに対する厚さTを種々異ならせた棒状のサンプルを用意し、これを単純に屈曲させたときの、比率(dmax/d0)を計測した。この場合において、前記厚さTを1.3mmに固定するとともに、屈曲に際しては、従来同様一定速度で曲げ加工を施した。その結果を図8のグラフに示す。同図に示すように、幅Lに対する厚さT(以下、便宜上「アスペクト比T/L」という)が0.5未満の場合には、単純に屈曲させたとしても、拡幅の程度としては微少であった。これに対し、アスペクト比T/Lが0.5以上の場合には、単純に屈曲させただけでは、比率(dmax/d0)が105%以上となってしまい、拡幅の程度が大きくなってしまうことがわかった。すなわち、アスペクト比T/Lが0.5以上のような比較的厚肉な場合には、屈曲部における拡幅の程度が大きくなりがちであって、このようなものに対して、比率(dmax/d0)を105%以下としていることから、上記効果の意義はより大きなものとなるといえる。
続いて、外径を1.3mmと一定とし、断面の総面積(全面積)に対する内層の断面積の比を種々異ならせた棒状のサンプルを用意し、これを単純に屈曲させたときの、比率(dmax/d0)を計測するとともに、外層の破損の有無について判定した。屈曲に際しては、従来に比して遅い速度でゆっくりと曲げ加工を施した。その結果を表1に示す。
Figure 2007280938
表1に示すように、全面積に対する内層面積の比率が25%未満のサンプル1〜4については、外層の破損については特に問題はなかったものの、比率(dmax/d0)が1.05を超えたものとなってしまった。このことから、一般部の断面積に対する内層の断面積の比率が25%未満の場合には、折角比較的軟質な内層を設けたとしても、十分な形状追従性能を期待することができず、拡幅が起こりやすいものとなってしまうといえる。
また、全面積に対する内層面積の比率が60%を超えるサンプル9,10については、比率(dmax/d0)が1.00のままであったものの、外層の破損が見受けられた。このことから、内層の面積比率が高いほど、形状追従性に優れ、無理な歪み応力に起因する拡幅が起こりにくい傾向にあるといえる。一方で、一般部の断面積に対する内層の断面積の比率が60%を超えるような場合には、外層が薄いものとなってしまい、屈曲による歪み応力により破断を起こしてしまうことが懸念される。
これに対し、一般部の断面積に対する内層の断面積の比率が25%以上60%以下のサンプル5〜8については、比率(dmax/d0)が1.05を超えることがなく、また、外層の破損も生じなかった。このことから、内層を設けることにより、所謂「熱引き」が良くなり、高速運転時等において接地電極4の温度が上昇してしまうことによる不具合を抑制できるとともに、一般部の断面積に対する内層の断面積の比率が25%以上60%以下とすることで、外層の破損を抑制しつつ、拡幅を効果的に抑制することができるといえる。
さらに、一般部に対する拡幅部の硬度比率について検証した。前述の如く、一般部に対する拡幅部の幅が101%以上かつ105%以下であることが着火性の面から良好な結果を得ることができる。拡幅部の幅については拡幅部における硬度が密接に関係しており、この関係を確認することとした。
まず、接地電極の曲げ加工を行っていない未完成のスパークプラグを複数用意し、接地電極の曲げ加工条件を種々異ならせ、複数のスパークプラグを完成させた。そして、完成した各スパークプラグの接地電極の拡幅部の表面硬度を測定し、一般部に対する拡幅部の硬度比率が130%、140%、155%、170%、180%(公差±2%)の5種に振り分け、それぞれ30本ずつ準備した。次いで、拡幅部の幅と屈曲部の曲率半径とを測定し、それぞれの種類について、(1)一般部に対する拡幅部の幅が105%以上である本数、(2)一般部に対する拡幅部の幅が101%未満となる本数、(3)屈曲部の曲率半径が4.5mmを超えている本数をカウントした。この結果を表2に示す。
Figure 2007280938
表2から明らかなように、一般部に対する拡幅部の幅が105%を超えてしまったサンプルは、硬度比率が170%の場合において1本、硬度比率が180%の場合において10本発生した。一方、硬度比率が130%、140%、155%の場合においては、発生本数は「0」であった。したがって、硬度比率が170%以下であれば拡幅率が105%を超えるものは殆ど発生しないが、硬度比率が180%では拡幅率105%を超えるものが一気に増大してしまうため良くないといえる。
また、一般部に対する拡幅部の幅が101%未満であったサンプルは、硬度比率が140%の場合において1本、硬度比率が130%の場合において8本であった。一方、硬度比率が155%、170%、180%の場合においては「0」であった。したがって、混合気の回り込みの観点では硬度比率130%のものは優れていると言える。一方で、硬度比率が130%のものは、曲率半径が4.5mmを超えてしまっていたものが5本あり、横飛火が発生するために着火性が劣るものがある。
以上のことから、硬度比率は拡幅部の幅と密接な関係があり、硬度比率は140%以上170%以下が好ましいといえる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施形態では、接地電極4が断面円形状をなす場合について具体化しているが、必ずしも断面円形状に限られるものではない。すなわち、中心電極3側とは反対側の背面に凸状の湾曲面を有していればよく、例えば図9(a)に示すように、断面楕円形状をなす接地電極41であってもよいし、図9(b)に示すように、断面が一部において切り欠かれた円形状をなす接地電極42であってもよい。この場合、中心電極側が平面となっていると、貴金属チップ32を溶接する作業を行いやすく、都合がよいというメリットがある。勿論、断面半円形状でも、長円形状であってもよいし、背面の曲率が途中で異なっているようなものであってもよい。但し、本発明をより効果的ならしめるためには、アスペクト比T/Lが0.5以上であることがより望ましい。
(b)また、上記実施形態では、屈曲前にあってはいずれも同一サイズかつ同一形状の断面を有する棒状の接地電極4を用いているが、必ずしも棒状である必要はない。従って、例えば、図10に示すように、比較的大径(幅広)の基部51と当該基部51よりも小径の小径部52とを備える接地電極53を用いることとしてもよい。また、同図に示すように、基部51及び小径部52間にテーパ部54を設けることとしてもよい。但し、このような構成においても、火花放電間隙の軸線方向における中心点から±1mmの範囲(図10の領域β)内の接地電極4の幅の最大値dmaxが、接地電極53の一般部(図では、小径部52のうち、屈曲とは無関係の部位)の幅d0の105%以下となっている必要がある。
(c)上記実施形態では、接地電極4の一般部の背面の湾曲部の曲率についての詳細についての言及はしていないが、次のように考えることができる。
一般に、接地電極の一般部の背面の曲率半径が比較的小さい方が、混合気の廻り込みによるメリットは大きい。この点、接地電極4の一般部の背面の湾曲部の曲率半径が0.5mm以上1.3mm以下とするのが望ましい。前記曲率半径が0.5mm未満の場合には、加工が著しく困難となってしまうことが懸念され、曲率半径が1.3mmを超えてしまうと、主体金具1への接合が困難となってしまうことが懸念される。なお、断面外周総距離に対する湾曲面部分(円弧状部分)の長さの比率が、60%以上であることが望ましい。
(d)上記実施形態では特に言及しなかったが、火花放電間隙の軸線方向の中心点から±1mmの範囲外において、少なくとも1つの屈曲部を有するように構成してもよい。また、火花放電間隙の軸線方向の中心点から±1mmの範囲内に屈曲点を設けることなく、前記範囲外に複数の屈曲点を設けて接地電極を構成してもよい。
(e)上記実施形態では、接地電極4を外層4A、内層4Bからなる2層構造を備えるものとしているが、1層からなっていてもよいし、3層構造を備えていてもよい。
本実施形態のスパークプラグの全体構成を示す一部破断正面図である。 本実施形態のスパークプラグの主要部分の構成を示す一部破断正面図である。 図2に対し直交する方向から見たスパークプラグを示す側面図である スパークプラグを先端側からみた状態を示す平面図である。 接地電極の一般部の幅に対する、火花放電間隙の軸線方向の中心点から±1 mmの範囲内における接地電極の幅の最大値maxの比率(dmax/d0)を種々異ならせたサンプルを用意し、混合気が接地電極の背面に直接当たるような位置関係としたうえで、リーンリミットを計測した結果を示すグラフである。 一般部に対する拡幅部の拡幅比率と屈曲部の曲率半径との関係を示すグラフである。 屈曲部の曲率半径[一般部に対する拡幅部の拡幅比率]と、横飛火発生率との関係を示すグラフである。 接地電極の一般部の幅に対する厚さを種々異ならせた棒状のサンプルを用意 し、これを単純に屈曲させたときの、比率(dmax/d0)を計測した結果を示すグラフである。 (a),(b)ともに別の実施形態における接地電極の断面形状を示す図で ある。 別の実施形態における接地電極の側面形状を示す図である。 従来のスパークプラグを先端側からみた状態を示す平面図である。 従来のスパークプラグを先端側からみた状態を示す平面図である。
符号の説明
1…主体金具、2…絶縁体、3…中心電極、4,41,42,53…接地電極、5…屈曲部、33…火花放電間隙。

Claims (7)

  1. 軸線方向に延びる棒状の中心電極と、
    前記中心電極の外周に設けられた略円筒状の絶縁体と、
    前記絶縁体の外周に設けられた筒状の主体金具と、
    基端部が前記主体金具の先端部に接合されるとともに、先端部が前記中心電極の先端面と対向するように、自身の中腹を屈曲させた屈曲部を有する接地電極とを備え、
    前記中心電極の先端部及び前記接地電極の先端部間に火花放電間隙を有する内燃機関用スパークプラグであって、
    前記接地電極は、前記中心電極側とは反対側の背面に凸状の湾曲面を有しており、かつ、前記中心電極と前記接地電極とが重なる方向にみたときに、前記火花放電間隙の前記軸線方向における中心点から±1mmの範囲内の前記接地電極の幅の最大値が、当該最大値を有する部位を除いた略一定の幅を有する一般部の幅に対して105%以下であることを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
  2. 前記接地電極の幅が最大値を有する部位の幅は、前記一般部の幅に対して101%以上であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  3. 前記接地電極の一般部の幅に対する厚さが、0.5以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  4. 前記接地電極の幅が最大値を有する部位の硬度が、前記一般部の硬度に対して140%以上170%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の内燃機関用スパークプラグ。
  5. 前記接地電極の前記一般部の背面の湾曲部が曲率半径0.5mm以上1.3mm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の内燃機関用スパークプラグ。
  6. 前記接地電極は、外層及び当該外層よりも良熱伝導性金属よりなる内層を備え、前記一般部の断面において、その断面積に対する前記内層の断面積の比率が25%以上60%以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の内燃機関用スパークプラグ。
  7. 前記接地電極は、前記火花放電間隙の前記軸線方向における中心点から±1mmの前記範囲外において、少なくとも1つの屈曲部を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の内燃機関用スパークプラグ。
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