JP4912459B2 - スパークプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関に使用されるスパークプラグに関する。
自動車エンジン等の内燃機関用のスパークプラグは、例えば中心電極と、その外側に設けられた絶縁体と、当該絶縁体の外側に設けられた筒状の主体金具と、基端部が前記主体金具の先端面に接合された接地電極とを備える。接地電極は、断面略矩形状をなし、その先端部内側面が前記中心電極の先端部と対向するように配置され、これにより中心電極の先端部及び接地電極の先端部間に火花放電間隙が形成される。
主体金具の外周面には図示しないねじ部が形成されている。スパークプラグは、当該ねじ部において、エンジンのシリンダヘッドに形成された雌ねじを備えるプラグホールに螺着されることで、取り付けられる。ところで、スパークプラグの取付状態において、混合気が接地電極の背面に当たるような位置関係になった場合、接地電極が混合気の火花放電間隙への流入を阻害するおそれがある。その結果、着火性にバラツキが生じてしまうおそれがある。
これに対し、2以上の接地電極を有するタイプにおいて、各接地電極を、断面が略円形状の円柱状とするという技術がある(例えば、特許文献1参照)。このように断面を略円形状とすることで、混合気が接地電極の背面に当たるような位置関係になった場合であっても、混合気が接地電極から剥離しにくく、その内側に廻り込んで、火花放電間隙に混合気が到達しやすいものとなる。
また、接地電極の断面を略台形状とする技術もある(例えば、特許文献2参照)。このように断面を略台形状とすることで、断面が長方形状である場合に比べて、火花放電間隙に混合気が到達しやすいといえる。
特開平11−121142号公報 特開平5−13146号公報
しかしながら、接地電極が主体金具の先端面に接合される都合上、接地電極の断面を円形状にすると、断面が長方形状の場合に比べて、断面積が小さくならざるを得ない。その結果、いわゆる熱引き(放熱性)が悪く、高速運転時等においては電極温度が上昇しやすく接地電極の消耗の度合いが大きく、耐久性が低くなってしまうおそれがある。
また、近年では、中心電極の先端部、及び、接地電極の先端部に、それぞれ貴金属合金よりなるチップ(貴金属チップ)を接合することで、着火性や火花伝播性の向上を図ることも考えられているが、上記特許文献1のように接地電極の断面が円形状の場合には、接地電極側の貴金属チップを接合することが困難となってしまうことが懸念される。
さらに、特許文献2では、接地電極が、外層と当該外層よりも熱伝導性に優れた内層とからなる点が記載されており、熱引き性能の向上については示唆されているものの、貴金属チップの接合手法については何ら記載されていない。ここで、例えば、貴金属チップを抵抗溶接で溶接したのでは十分な接合強度が得られない。また、例えばレーザ又は電子ビーム溶接等で溶接した場合には、溶融部が内層にまで及んでしまうおそれがあり、この場合には、酸化スケールが形成されてしまうことに起因する耐酸化性の低下が懸念される。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、混合気の火花放電間隙への流入阻害を抑制し、着火性の低下防止を図るとともに、貴金属チップの接合強度向上を図り、耐久性の向上を図ることのできる内燃機関用スパークプラグを提供することにある。
以下、上記課題等を解決するのに適した各構成を項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
本発明の第1の構成にかかるスパークプラグは、棒状の中心電極と、前記中心電極の先端に接合された第1貴金属チップと、前記中心電極の外周に設けられた略円筒状の絶縁体と、前記絶縁体の外周に設けられた筒状の主体金具と、前記主体金具の先端面に接合された基端部と、前記中心電極の先端部と対向する先端部とを有し、ニッケル合金よりなる外層及び当該外層よりも良熱伝導性素材よりなる内層からなる接地電極と、前記接地電極の先端部の前記外層にレーザ溶接または電子ビーム溶接により形成された溶融部を介して接合され、前記第1貴金属チップとの間に火花放電ギャップを形成する第2貴金属チップと、を備え、前記第2貴金属チップの軸線に沿って接地電極の先端面側からみた当該接地電極の断面において、以下の(1)〜(4)の特徴を備える。すなわち、(1)前記外層は、前記第2貴金属チップが接合される略平坦な接合面と、外側に膨らんだ湾曲面と、を有し、(2)前記内層は、前記接合面側において、略平坦面又は凹面を有し、(3)
前記接合面から前記第2貴金属チップの先端までの突出高さAが、0.4mm以上であり、(4)前記溶融部と前記内層との最短距離Fが、0.1mm以上である。
上記第1の構成によれば、接地電極の外層は、外側の膨らんだ湾曲面を有している。このため、混合気が湾曲面に沿って接地電極の内側に廻りこんで、火花放電間隙に混合気が到達しやすい。結果として、着火性の低下防止を図ることができる。
また、接地電極のうち少なくとも火花放電する部位において、ニッケル合金よりなる外層及び当該外層よりも良熱伝導性の金属よりなる内層を備えている。上記外層の存在により、酸化に対し耐久性が高められるとともに、内層の存在により、熱引きが良くなり、高速運転時等において接地電極温度が上昇してしまうことによる不具合、例えば接地電極の消耗による火花放電間隙の増大を抑制しやすい。
さらに、中心電極及び接地電極には、高温下における耐火花消耗性の向上を図るために、それぞれ貴金属チップが接合されている。特に、第1の構成では、接地電極の外層の接合面から第2貴金属チップの先端までの突出高さAが、0.4mm以上となっているため、より一層の着火性の向上が図られる。
また、第1の構成では、接地電極の外層のうち少なくとも前記第2貴金属チップが接合される接合面は略平面状をなしている。このため、接合面が曲面をなしている場合に比べ、接合作業の煩雑化を回避しやすく、また、接合強度の向上をはかることができる。
その上、第2貴金属チップは、接合面に対し、少なくともレーザ溶接又は電子ビーム溶接が施され、第2貴金属チップを構成する金属及び接地電極の外層を構成する金属が相互に溶融され混じり合うことによって形成された溶融部を介して接合されている。そのため、第2貴金属チップの接合強度の向上が図られ、接合状態の一層の安定化が図られる。
しかも、本第1の構成では、内層のうち、接合面側(第2貴金属チップ側)の形状が、略平坦形状又は凹形状としている。このため、溶融部の深さを比較的大きくしたとしても、溶融部と内層との最短距離Fを0.1mm以上確保しやすい。従って、耐酸化性の低下を抑制しつつ、第2貴金属チップの接合強度の向上を図ることができるといういわば相反する作用効果を一挙に奏しうる。
尚、第2貴金属チップの接地電極の外層への接合方法としては、上記のように溶融部を形成し得るレーザ溶接或いは電子ビーム溶接といった溶接が挙げられる。但し、いきなり当該溶接を施すよりも、前記レーザ溶接又は電子ビーム溶接に先立って、抵抗溶接により仮止めするのが好ましい。
また、仮にレーザ溶接又は電子ビーム溶接により形成される溶融部が比較的小さく、前記第2貴金属チップ及び外層間に溶融部が存在しない領域が存在したとしても、事前に抵抗溶接が施されていることから、前記第2貴金属チップ及び外層間の接合が確保され、第2貴金属チップの脱落等の懸念は払拭される。
また、接地電極の外層がニッケル合金よりなる点については上述したが、当該外層よりも良熱伝導性素材よりなる内層に関しては、少なくとも一部は銅を主成分とするのがこの好ましい。銅を主成分とする内層を備えることで、良好な熱引きが確保でき、接地電極や第2貴金属チップの温度が上昇してしまうことによる不具合をより確実に抑制することができる。尚、接地電極としては、単なる2層構造に限られることなく、3層構造以上をなしていてもよい。但し、内層は、外層よりも良熱伝導性金属を含んでいる必要がある。従って、例えば、外層の内側に銅合金或いは純銅で構成された中間層があり、中間層の内側に純ニッケルで構成された最内層がある場合には、中間層及び最内層により、内層が構成されていると捉えることができる。
また、十分な接合強度を得るためには、前記断面において、前記接合面から前記内層へ向けての、前記溶融部の前記軸線方向の深さEが、0.1mm以上であるのが好ましい。
また、スパークプラグの製造面を考慮した場合、請求項5乃至8の構成を採用するのが望ましい。
また、本発明の第2の構成にかかるスパークプラグは、棒状の中心電極と、前記中心電極の先端に接合された第1貴金属チップと、前記中心電極の外周に設けられた略円筒状の絶縁体と、前記絶縁体の外周に設けられた筒状の主体金具と、前記主体金具の先端面に接合された基端部と、前記中心電極の先端部と対向する先端部とを有し、ニッケル合金よりなる外層及び当該外層よりも良熱伝導性素材よりなる内層からなる接地電極と、前記接地電極の先端部の前記外層に接合された中間部材と、前記中間部材の上に、レーザ溶接または電子ビーム溶接により形成された溶融部を介して接合され、前記第1貴金属チップとの間に火花放電ギャップを形成する第2貴金属チップと、を備え、前記第2貴金属チップの軸線に沿って接地電極の先端面側からみた当該接地電極の断面において、以下の(1)〜(5)の特徴を備える。すなわち、(1)前記外層は、前記中間部材が接合される略平坦な接合面と、外側に膨らんだ湾曲面と、を有し、(2)前記内層は、前記接合面側において、略平坦面又は凹面を有し、(3)前記接合面から前記第2貴金属チップの先端までの突出高さAが、0.4mm以上であり、(4)前記溶融部は、前記接合面と離間しており、(5)前記断面において、前記第2貴金属チップの先端面の幅をW、前記接合面に平行な方向の前記内層の幅をCとしたとき、W≦Cを満たす。
かかる第2の構成においては、(1)〜(3)の特徴は、第1の構成と共通であるが、(4)(5)の構成において相違する。
すなわち、第2の構成においては、第2貴金属チップは前記中間部材を介して、前記接地電極の外層の接合面に接合されるので、溶融部は、第2貴金属チップと中間部材との間に形成されて、前記接合面から離れて位置している。したがって、溶接部が内層に到着して耐酸化性が低下するという恐れがない。なお、前記中間部材は、前記接地電極と同じニッケル合金にて作成し、両者を抵抗溶接にて接合するのが好ましい。
また、内層による放熱を効果的に行うためには、十分な幅の内層が第2貴金属チップの真下に位置しているのが好ましい。具体的には、前記断面における前記第2貴金属チップの先端面の幅をW、前記断面における前記接合面に平行な方向の前記内層の幅をCとしたとき、W≦Cを満たすことが好ましい。
また、第2の構成においては、中間部材を用いて、該中間部材の前記接合面から前記第2貴金属チップの先端までの突出長さAを0.4mm以上としている。すなわち、突出長さAの一部を例えばニッケル合金等からなる中間部材で構成することができるので、貴金属の使用量を低減できる。
そして、貴金属の使用量低減の効果を維持しつつ、貴金属チップの放熱性を確保するためには、前記断面において、前記接合面と前記内層との最短距離Tは、前記中間部材の前記接合面からの突出高さHよりも小さく設定するのが好ましい。
また、第1および第2の構成のスパークプラグにおいて、内層による放熱を効果的に行うためには、前記接合面と前記内層との最短距離Tが、0.4mm以下であるのが好ましい。
また、内層による放熱を効果的に行うためには、十分な幅の内層が第2貴金属チップの真下に位置しているのが好ましい。具体的には、前記断面における、前記第2貴金属チップの先端面の幅をW、前記断面における前記接合面に平行な方向の前記内層の幅をCとしたとき、W≦Cを満たすことが好ましい。
加えて、第1および第2の構成のスパークプラグは、前記接地電極を、前記接合面も含めて、スウェージング加工を施すことで形成するのが好ましい。
一般に、金属材を細く、丸く形成する手法としては、例えば、ダイス等を用いた線引き加工、雌型等を用いた押出成形加工、切削加工、放電加工等が挙げられる。しかしながら、複層構造を具備し、かつ、比較的細い断面略円形状に近い接地電極を安定して生産するという観点からは、上記いずれの各加工手法も単独で採用することは困難である。例えば、線引き加工や押出成形加工だけでは、例えば直径1.5mm以下にまで細径化することは事実上困難であるし、コストもかかってしまう。また、切削加工や放電加工では、個々の製品毎にばらつきが生じやすく、また、接地電極に対する内層の中心位置もばらつきやすい。その上、加工作業は非効率的でありコスト増を招いてしまう。
これに対し、スウェージングを施すことで、無理なく安定して接地電極を得ることができ、スパークプラグを製造することができる。
また、スウェージングを施すことで、接合面(中心電極側)の部位の加工率が大きくなり、硬度をより大きくすることができる。
第1実施形態のスパークプラグの構成を示す一部破断正面図である。 スパークプラグの部分拡大断面図である。 図2に対し直交する方向から見たスパークプラグを示す側面図である。 スパークプラグを先端側からみた状態を示す平面図である。 軸線に沿って接地電極の先端面側から視認した当該接地電極等の断面模式図である。 接地電極の製造過程を示す断面模式図である。 接地電極の製造過程を示す断面模式図である。 接地電極の製造過程を示す断面模式図である。 接地電極の製造過程を示す断面模式図である。 接地電極の製造過程を示す断面模式図である。 接地電極の製造過程を示す断面模式図である。 第2実施形態において、軸線に沿って接地電極の先端面側から視認した当該接地電極等の断面模式図である。 第2実施形態における接地電極の製造過程を示す断面模式図である。 第2実施形態における接地電極の製造過程を示す断面模式図である。 第2実施形態における接地電極の製造過程を示す断面模式図である。 第2実施形態における接地電極の製造過程を示す断面模式図である。 第2実施形態における接地電極の製造過程を示す断面模式図である。 第2実施形態における接地電極の製造過程を示す断面模式図である。 酸化スケール比率の概念を説明するための断面模式図である。 第3実施形態において、軸線に沿って接地電極の先端面側から視認した当該接地電極等の断面模式図である。 第4実施形態において、軸線に沿って接地電極の先端面側から視認した当該接地電極等の断面模式図である。 第5実施形態において、軸線に沿って接地電極の先端面側から視認した当該接地電極等の断面模式図である。 別の実施形態における接地電極等を模式的に示す斜視図である。
(第1実施形態)
以下に、第1実施形態について図面を参照して説明する。図1は、スパークプラグ1を示す一部破断正面図である。なお、図1では、スパークプラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
スパークプラグ1は、長尺状をなす絶縁体としての絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。
絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って軸孔4が貫通形成されている。そして、軸孔4の先端側には中心電極5が挿入、固定されている。また、軸孔4の後端側には端子電極6が挿入、固定されている。軸孔4内における中心電極5と端子電極6との間には、抵抗体7が配置されており、この抵抗体7は、導電性ガラスシール層8,9を介して、中心電極5と端子電極6とにそれぞれ電気的に接続されている。
絶縁碍子2の先端から突出した中心電極5の先端には、イリジウムを主成分とし、5質量%の白金を含有する第1貴金属チップ31が溶接されている。
一方、絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、軸線CL1方向略中央部において径方向外向きに突出形成されたフランジ状の大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12と、当該中胴部12よりも先端側においてこれより細径に形成され、内燃機関(エンジン)の燃焼室に晒される脚長部13とを備えている。絶縁碍子2のうち、大径部11、中胴部12、脚長部13を含む先端側は、筒状に形成された主体金具3の内部に収容されている。そして、脚長部13と中胴部12との連接部には段部14が形成されており、当該段部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。
主体金具3は、低炭素鋼等の金属により筒状に形成されており、その外周面にはスパークプラグ1をエンジンのシリンダヘッドに取付けるためのねじ部(雄ねじ部)15が形成されている。ねじ部15の後端側の外周面には座部16が形成され、ねじ部15後端のねじ首17にはリング状のガスケット18が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、主体金具3をシリンダヘッドに取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19が設けられるとともに、後端部において絶縁碍子2を保持するための加締め部20が設けられている。
また、主体金具3の内周面には、絶縁碍子2を係止するための段部21が設けられている。そして、絶縁碍子2は、主体金具3の後端側から先端側に向かって挿入され、自身の段部14が主体金具3の段部21に係止された状態で、主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって固定される。なお、絶縁碍子2及び主体金具3双方の段部14,21間には、円環状の板パッキン22が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、燃焼室内に晒される絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の内周面との隙間に入り込む燃料空気が外部に漏れないようにしている。
さらに、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3の後端側においては、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状のリング部材23,24が介在され、リング部材23,24間にはタルク(滑石)25の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、板パッキン22、リング部材23,24及びタルク25を介して絶縁碍子2を保持している。
また、主体金具3の先端面26には、略L字状をなす接地電極27が接合されている。すなわち、接地電極27は、主体金具3の先端面26に対しその基端部が溶接されるとともに、先端側が曲げ返されて、その先端側の一側面が第1貴金属チップ31と対向するように配置されている。接地電極27の先端部には、第1貴金属チップ31に対向するようにして第2貴金属チップ32が設けられている。第1、第2貴金属チップ31,32間の隙間が火花放電間隙33となっている。なお、これら第1、第2貴金属チップ31,32の軸線は、軸線CL1と一致するように設けられており、軸線CL1は、第1、第2貴金属チップ31,32のそれぞれの軸線も兼ねている。
図2に示すように、中心電極5は、銅又は銅合金からなる内層5Aと、ニッケル(Ni)合金からなる外層5Bとにより構成されている。中心電極5は、その先端側が縮径されるとともに、全体として棒状(円柱状)をなし、その先端面が平坦に形成されている。ここに円柱状をなす上記第1貴金属チップ31を重ね合わせ、さらにその接合面外縁部に沿ってレーザ溶接、或いは、電子ビーム溶接等を施すことにより第1貴金属チップ31と中心電極5とが溶け合い、溶融部41が形成される。すなわち、第1貴金属チップ31は、中心電極5先端に対し、溶融部41で固着されることで接合されている。
一方、接地電極27は、内層27A及び外層27Bからなる2層構造となっている。本実施形態における外層27Bは、インコネル600やインコネル601(いずれも登録商標)等のニッケル合金で構成されている。これに対し、内層27Aは、前記ニッケル合金よりも良熱伝導性金属である銅合金或いは純銅で構成されている。当該内層27Aの存在によって、熱引き性の向上が図られている(この点については後に詳述する)。尚、本実施形態では、説明の便宜上、単なる2層構造として説明しているが、3層構造或いは4層以上の多層構造をなしていてもよい。但し、外層27Bに対し、その内側の層は、外層27Bよりも良熱伝導性金属を含んでいる必要がある。従って、例えば、外層27Bの内側に銅合金或いは純銅で構成された中間層が設けられ、中間層の内側に純ニッケルで構成された最内層が設けられていてもよい。この場合、中間層及び最内層により、内層27Aが構成される。
また、本実施形態では、接地電極27は、断面円形状の一部を押し潰したような形状をなしている。そして、特に当該接地電極27のうち、少なくとも第2貴金属チップ32が接合されている部位を含む先端部分(本実施形態では長手方向全域)は、略平面状をなすよう、スウェージング加工が施されている。当該加工方法については後に詳述するが、この当該スウェージング加工により、外層27Bの中心電極5側の面には、平坦面F1が形成されている。換言すれば、軸線CL1に沿って接地電極27の先端面側から視認した当該接地電極27の断面外周形状は、略円形状の一部を線分で切除し、過半分を残した形状をなしている。そして、本実施形態では、上記スウェージング加工を経ることで、外層27Bのうち、中心電極5側の部位の方が、中心電極5とは反対側の背面側の部位よりも硬度が大きくなっている。
また、上記中心電極5側の第1貴金属チップ31がイリジウムを主成分としている点については言及したが、接地電極27側の第2貴金属チップ32は、例えば白金を主成分とし、20質量%のロジウムを含有する貴金属合金により構成されている。但し、これらの素材構成はあくまでも例示であって、上記記載に何ら限定されるものではない。これら第1,第2貴金属チップ31,32は、例えば次のようにして製造される。まず、主成分をイリジウム、或いは白金とするインゴットを用意し、上述した所定の組成となるよう各合金成分を配合・溶融し、当該溶融合金に関し再度インゴットを形成し、その後、当該インゴットについて熱間鍛造、熱間圧延(溝ロール圧延)を施す。その後、線引き加工を施すことで、棒状素材を得た後、それを所定長に切断することで、円柱状の第1、第2貴金属チップ31,32が得られる。
さて、図5に示すように、本実施形態における接地電極27側の第2貴金属チップ32は、当該接地電極27の先端部分(平坦面F1)に対し直接接合されている。より詳しくは、第2貴金属チップ32は、先ず平坦面F1に対し、抵抗溶接が施されることにより仮止めされる。その上で、当接面外縁部に沿ってレーザ溶接、或いは、電子ビーム溶接が施される。これにより、第2貴金属チップ32と外層27Bとが溶け合い、溶融部42が形成されることで、第2貴金属チップ32と接地電極27とが強固に接合固定されているのである。但し、溶融部42は、内層27Aにまでは及んでおらず、つまり、溶融部42は、内層27Aに対し非接触状態となっている。
さらに、本実施形態においては、第2貴金属チップ32の接合面、つまり平坦面F1から第2貴金属チップ32の先端までの突出高さAが、0.4mm以上となるよう設定されている。また、第2貴金属チップ32の軸線CL1に沿って接地電極27の先端面側から視認した当該接地電極27の断面において、内層27Aのうち、第2貴金属チップ32側の形状が、略平坦形状となっている。
また、平坦面F1(接合面)から内層27Aへ向けての、前記溶融部42の軸線CL1方向の深さEが、0.1mm以上となるよう設定されているとともに、溶融部42と、内層27Aとの最短距離Fが、0.1mm以上となるよう設定されている。また、平坦面F1(接合面)と内層27Aとの最短距離Tは、0.4mm以下となるように設定されている。さらに、第2貴金属チップ32の外径Wと内層27Aの横幅Cは、W≦Cを満たしている。
次に、上記のように構成されてなるスパークプラグ1の製造方法について、前記接地電極27の製造過程等を中心に説明する。まず、主体金具3を予め加工しておく。すなわち、円柱状に形成された金属素材(例えばS15CやS25Cといった鉄系素材やステンレス素材)を冷間鍛造加工により貫通孔を形成し、概形を製造する。その後、切削加工を施すことで外形を整え、主体金具中間体を得る。
一方で、接地電極27の中間体を製造する。すなわち、接地電極27の中間体は、未だ屈曲前の直棒状のものである。当該屈曲前の接地電極27は、例えば次のようにして得られる。
すなわち、先ず図6Aに示すように、内層27Aを構成する金属材料よりなる芯材51と、外層27Bを構成する金属材料よりなる有底筒状体52とを用意する。芯材51は、円柱状をなす台座部53と、台座部53の上面中心から上方へ突出するよう一体形成された円柱状の芯部54とからなる。前記芯部54の断面積は、内層27Aの断面積よりも大きく設定されている。一方、有底筒状体52は、前記芯部54と同等サイズの凹部55を有するとともに、その名のとおり底部56を有している。また、凹部55外周の壁は、前記外層27Bよりも厚肉に設定されている。
そして、図6Bに示すように、有底筒状体52の凹部55に対し、前記芯材51の芯部54を嵌入することにより、芯鞘構造をなすカップ材57を形成する。
次に、カップ材57について冷間にて細化加工を施すことで、図6Cに示すように、棒状体271を形成する。本実施形態における冷間での細化加工としては、例えば、ダイス等を用いた線引き加工、雌型等を用いた押出成形加工等が挙げられる。尚、同図J−J線を通過する平面で切断して、前記台座部53に相当する部分を除去したものを、棒状体271としてもよい。このように切除することで、最終的に接地電極27が形成されたときに、内層27Aが露出することがなくなる。また、この時点における棒状体271は、その外形形状としては任意の形状に成形すればよく、本実施形態においては円形断面形状を有する円柱状としている。
続いて、前記主体金具中間体の先端面に、棒状体271を抵抗溶接により接合する。尚、前記抵抗溶接に際してはいわゆる「ダレ」が生じるので、その「ダレ」を除去する作業が行われる。
その後、棒状体271に関し、スウェージング加工が施される。ここで、既に、主体金具中間体の先端面に、棒状体271が溶接されている。このため、スウェージングに際しては、主体金具中間体を保持した状態で、その先端面に接合された棒状体271をその先端側からスウェージャーの加工部(スウェージングダイス)に導入することができる。従って、スウェージングに際し保持するための部位を確保するために、接地電極中間体をわざわざ長めに設定しておいて、スウェージング後、前記保持部を切除したりすることが不要となる。スウェージャーとしては、例えば単に細径化を図るためのもの、及び、細径化を図るとともに、断面形状を本実施形態の如く平坦面F1を有するいわば潰れ形状を形成するためのもの、といった具合に、複数のスウェージャーを用いるのが望ましい。そして、第1段階のスウェージングにより、図7Aに示すように、棒状体271がさらに細径化されることとなり、第2段階のスウェージングにより、図7Bに示すように、さらに細径化されるとともに、平坦面F1が形成され、かつ、内層27Aのうち一部(後に第2貴金属チップ32が溶接される側)の形状が、略平坦形状に変形させられた接地電極中間体272が形成される。尚、棒状体271のスウェージング加工後、接地電極中間体272を主体金具中間体の先端面に溶接することとしてもよい。
上記のスウェージング加工後、主体金具中間体の所定部位に、ねじ部15が転造によって形成される。これにより、屈曲前の細径化された接地電極中間体272の溶接された主体金具3が得られる。前記接地電極中間体272の溶接された主体金具3には、亜鉛メッキ或いはニッケルメッキが施される。尚、耐食性向上を図るべく、その表面に、さらにクロメート処理が施されることとしてもよい。
さらに、図7Cに示すように、接地電極中間体272の先端部には、上述した第2貴金属チップ32が、上記のとおり抵抗溶接で仮止めされた上で、レーザ溶接又は電子ビーム溶接により接合される。尚、溶接をより確実なものとするべく、当該溶接に先だって溶接部位のメッキ除去が行われたり、或いは、メッキ工程に際し溶接予定部位にマスキングが施されたりする。また、当該チップの溶接を、後述する組付けの後に行うこととしてもよい。
一方、前記主体金具3とは別に、絶縁碍子2を成形加工しておく。例えば、アルミナを主体としバインダ等を含む原料粉末を用い、成形用素地造粒物を調製し、これを用いてラバープレス成形を行うことで、筒状の成形体が得られる。得られた成形体に対し、研削加工が施され整形される。そして、整形されたものが焼成炉へ投入され焼成されることで、絶縁碍子2が得られる。
また、前記主体金具3、絶縁碍子2とは別に、中心電極5を製造しておく。すなわち、Ni系合金が鍛造加工され、その中央部に放熱性向上を図るべく銅芯が設けられる。そして、その先端部には、上述した第1貴金属チップ31が、レーザ溶接等により接合される。
そして、上記のようにして得られた第1貴金属チップ31が接合された中心電極5と、端子電極6とが、ガラスシール層8によって前記絶縁碍子2の軸孔4へ封着固定される。ガラスシール層8としては、一般的にホウ珪酸ガラスと金属粉末とが混合されて調整されたものが用いられる。そして先ず中心電極5を絶縁碍子2の軸孔4へ挿通した状態とし、前記調製されたシール材が絶縁碍子2の軸孔4に注入された後、後方から前記端子電極6が押圧された状態とした上で、焼成炉内にて焼き固められる。尚、このとき、絶縁碍子2の後端側の胴部表面には釉薬層が同時に焼成されることとしてもよいし、事前に釉薬層が形成されることとしてもよい。
その後、上記のようにそれぞれ作製された中心電極5及び端子電極6を備える絶縁碍子2と、第2貴金属チップ32の溶接された接地電極中間体272を備える主体金具3とが組付けられる。より詳しくは、比較的薄肉に形成された主体金具3の後端部に対し、冷間加締めや熱間加締めが行われることで、周方向から絶縁碍子2の一部が主体金具3に取り囲まれるようにして保持される。
そして、最後に、接地電極中間体272を屈曲させることで、中心電極5(の第1貴金属チップ31)及び接地電極27(の第2貴金属チップ32)間の前記火花放電間隙33を調整する加工が実施される。
このように一連の工程を経ることで、上述した構成を有するスパークプラグ1が製造される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、得られるスパークプラグ1に関し、接地電極27のうち少なくとも火花放電間隙33の中心よりも先端側において、中心電極5側とは反対側の背面に凸状の湾曲面を有している(断面円弧形状をなしている)。このため、例えば図3,4に示すように、混合気が接地電極27の背面に直接当たるような位置関係になった場合であっても、混合気が接地電極27の内側に廻り込んで、火花放電間隙33に混合気が到達しやすい。結果として、着火性の低下を防止することができる。また、第2貴金属チップ32の先端は、湾曲面の円弧形状を延長して形成される仮想円27Cの円周よりも第1貴金属チップ31側に突出しているため、放電電圧を低減できる。
また、接地電極27は、ニッケル合金等で構成された外層27B及び当該外層27Bよりも良熱伝導性金属よりなる内層27Aを備えている。このため、内層27Aにおいて、積極的に放熱が図られ、所謂「熱引き」が良くなる。従って、高速運転時等において接地電極27や第2貴金属チップ32の温度が上昇してしまうことによる不具合、つまり、耐酸化性や耐火花摩耗性等の耐久性の低下を抑制できる。
また、本実施形態では、接地電極27のうち第2貴金属チップ32は略平面状をなす平坦面F1に接合されている。このため、接合面が曲面をなしている場合に比べ接合作業の煩雑化を回避しやすく、また、接合強度の向上を図ることができる。
その上、第2貴金属チップ32は、平坦面F1(接合面)に対し、レーザ溶接又は電子ビーム溶接が施されることで形成された溶融部42を介して接合されている。そのため、第2貴金属チップ32の接合強度の向上が図られ、接合状態の一層の安定化が図られる。
しかも、溶融部42は、内層27Aとは非接触状態にある。このため、溶融部42と内層27Aとが接触してしまい、酸化スケールが形成されてしまうことに起因する耐酸化性の低下を抑制することができる。一方で、第2貴金属チップ32の接合強度の向上を図るためには、溶融部42を深く形成することが望ましい。この点、軸線CL1に沿って接地電極27の先端面側から視認した当該接地電極27の断面において、内層27Aのうち、第2貴金属チップ32側の形状が、略平坦形状となっている。このため、溶融部42の深さを比較的大きくしたとしても、溶融部42と内層27Aとが接触しにくい。従って、耐酸化性の低下を抑制しつつ、第2貴金属チップ32の接合強度の向上を図ることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について図8〜図10を参照して説明する。但し、第2実施形態において、上記第1実施形態と重複する部材等については同一の符号を付してその説明を省略するとともに、以下には上記第1実施形態との相違点を中心に説明することとする。
上記第1実施形態では、軸線CL1に沿って接地電極27の先端面側から視認した当該接地電極27の断面において、内層27Aのうち、第2貴金属チップ32側の形状が、略平坦形状となっている。これに対し、本実施形態では、図8に示すように、内層27Aのうち、第2貴金属チップ32側の形状が、凹形状となっている点に特徴を有している。
当該接地電極27は、例えば次のようにして得られる。すなわち、先ず図9Aに示すように、内層27Aを構成する金属材料よりなる芯材51と、外層27Bを構成する金属材料よりなる有底筒状体52とを用意する。芯材51は、円柱状をなす台座部53と、台座部53の上面中心から上方へ突出するよう一体形成され、円柱の一部を長手方向に切除した芯部54とからなる。一方、有底筒状体52は、前記芯部54と同等サイズ、かつ、同形状の凹部55と、底部56とを有している。
そして、図9Bに示すように、有底筒状体52の凹部55に対し、前記芯材51の芯部54を嵌入することにより、芯鞘構造をなすカップ材57を形成し、カップ材57について冷間にて細化加工を施すことで、図9Cに示すように、棒状体271を形成する。勿論、第1実施形態と同様、同図J2−J2線を通過する平面で切断して、前記台座部53に相当する部分を除去したものを、棒状体271としてもよい。
続いて、前記主体金具中間体の先端面に、棒状体271を抵抗溶接により接合し、上記第1実施形態と同様、棒状体271に関し、スウェージング加工を施す。すなわち、第1段階のスウェージングにより、図10Aに示すように、棒状体271がさらに細径化されることとなり、第2段階のスウェージングにより、図10Bに示すように、さらに細径化されるとともに、平坦面F1が形成され、かつ、内層27Aのうち一部(後に第2貴金属チップ32が溶接される側)の形状が、凹形状に変形させられた接地電極中間体272が形成される。それ以外の工程については、上記第1実施形態と同様である。
本実施形態においても、図8に示すように、第2貴金属チップ32の接合面、つまり平坦面F1から第2貴金属チップ32の先端までの突出高さAが、0.4mm以上となるよう設定されている。また、平坦面F1(接合面)から内層27Aへ向けての、前記溶融部42の軸線CL1方向の深さEが、0.1mm以上となるよう設定されているとともに、溶融部42と、内層27Aとの最短距離Fが、0.1mm以上となるよう設定されている。また、平坦面F1(接合面)と内層27Aとの最短距離Tが、0.4mm以下となるように設定されている。さらに、第2貴金属チップ32の外径Wと内層27Aの横幅Cは、W≦Cを満たしている。
上記のように構成されてなる第2実施形態によれば、内層27Aのうち、第2貴金属チップ32側の形状が、凹形状となっている。このため、第1実施形態に比べ、より一層溶融部42を深く形成することが可能となる。従って、耐酸化性の低下を抑制しつつ、第2貴金属チップ32の接合強度のより一層の向上を図ることができる。
(効果の確認)
ここで、上記効果を確認するべく、内層27Aの断面積及び内層27Aの断面形状等を変更することで種々のサンプルを作製し、種々の評価を試みた。その実験結果を以下に記す。
先ずサンプルとしては、ねじ径M12、燃焼室からの第1貴金属チップ31先端面までの突出高さ3.5mm、火花放電間隙1.05mm、第1貴金属チップ31として直径0.6mm、高さ0.8mmのIr−5Pt合金を接合し、第2貴金属チップ32としては直径W0.7mmのPt−20Rh合金をA=0.8mmとなるよう接合したスパークプラグサンプルであって、内層27Aの断面積及び断面形状等を種々変更したスパークプラグサンプル(サンプル1〜9)を、排気量660cc、直列3気筒のエンジンに搭載した上で、4000rpmスロットル全開、点火時期5゜BTDC、A/F(空燃比)10.7の試験条件で総計300時間運転した(但し、各スパークプラグサンプルは、50時間ずつローテーション(気筒もローテーション)させた)。そして、試験後のスパークプラグサンプルの第2貴金属チップ32の消耗体積γ及び酸化スケール割合δを計測した。なお、消耗体積γは、第2貴金属チップ32の当初体積からの試験後の減少量を意味する。より具体的には、試験前にCTスキャナを用いて第2貴金属チップ32の体積を測定しておき、試験後においても同様に第2貴金属チップ32の体積を測定した。そして、試験前の体積から試験後の体積を減算することで消耗体積を算出した。また、酸化スケール割合δは、上記試験条件で運転後のスパークプラグサンプルに関し、軸線CL1に沿って接地電極27の先端面側から視認した当該接地電極27の断面視において、図11に示すように、溶融部42と第2貴金属チップ32との境界面の軸線CL1と直交する方向に沿った深さ(BSL+BSR)に対する、溶融部42と第2貴金属チップ32との境界面に形成された酸化スケールの軸線CL1と直交する方向に沿った深さ(SSL+SSR)を計測することにより算出されるものである。
評価結果を表1及び表2に示す。但し、表中、「A」「E」「F」については既に説明済みであるが、「B」は、軸線CL1に直交する方向における接地電極27の横幅を意味し、「C」は、軸線CL1に直交する方向における内層27Aの横幅を意味し、「D」は、内層27Aのうち中心電極5から最も遠い点と、外層27Bのうち中心電極5から最も遠い点との距離を意味する。また、表中サンプル1〜6は、内層27Aのうち、第2貴金属チップ32側の断面形状が、略平坦形状又は凹形状となっているのに対し、サンプル7〜9は、比較例に係り、内層27Aが断面円形状をなしている。より詳しくは、サンプル1〜6については、平坦面F1をスウェージングにて成形することで、第2貴金属チップ32側の断面形状が、略平坦形状又は凹形状となっているものであり、サンプル7〜9については、当初円柱状の外層28Bを切除(切削加工)することで平坦面F1を形成したものであり、内層27Aの断面は略平坦形状又は凹形状となっておらず、断面円形状をなしているものである。また、サンプル1、7を除き、W≦Cの関係を満たしている。
Figure 0004912459
Figure 0004912459
上記表1に示すように、内層27Aの断面積αの増大に伴い、熱引きが良好となり、消耗体積γは少なくなる傾向にあることがわかる。但し、Fが「0」、すなわち、溶融部42が内層27Aに接触してしまっているサンプル3は、酸化スケール割合δが著しく大きいものとなってしまい、接合強度に悪影響を及ぼしてしまうおそれがあることが明らかとなった。
また、互いに内層断面積αが近似しているサンプル1(実施例)とサンプル7(比較例)、サンプル2(実施例)とサンプル8(比較例)とを比較すると、平坦面F1(接合面)から内層27Aへ向けての、前記溶融部42の軸線CL1方向の深さEとして、「0.2mm」を確保しようとすると、内層27Aが断面円形状をなすサンプル7,8では、Fが「0」となってしまった。つまり、この場合、溶融部42が内層27Aに接触してしまい、サンプル3同様、酸化スケール割合δが著しく大きいものとなってしまった。従って、内層27Aのうち、第2貴金属チップ32側の断面形状を、略平坦形状又は凹形状とすることで、溶融部42の軸線CL1方向の深さEをより大きく確保することができるといえる。
一方、平坦面F1(接合面)から内層27Aへ向けての、溶融部42の軸線CL1方向の深さEが十分に確保されていないサンプル6(E=0.05mm)に関しては、酸化スケール割合δが70%と比較的大きなものとなってしまった。換言すれば、より大きな接合強度を確保しようとする場合には、平坦面F1(接合面)から内層27Aへ向けての、溶融部42の軸線CL1方向の深さEとして、「0.1mm」以上あることが望ましいといえる。
尚、表2に示すように、本実施例に係るサンプル1〜3(いずれもスウェージング加工により接地電極27の平坦面F1を形成したもの)は、外層27Bのうち、中心電極5側の部位の方が、中心電極5とは反対側の背面側の部位よりも硬度が大きいことが明らかとなった。これは、中心電極5側の方が、平坦面F1をスウェージングで形成する分、加工率が大きく、内部歪みが発生し、硬度が増したものと考えられる。
尚、上述した実施形態の記載内容に限定されず、以下の第3〜5の実施形態も採用できる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について図12を参照して説明する。但し、第3実施形態において、上記第1実施形態と重複する部材等については同一の符号を付してその説明を省略するとともに、以下には上記第1実施形態との相違点を中心に説明することとする。
上記第1実施形態では、第2貴金属チップ32の軸線CL1に沿って接地電極27の先端面側から視認した当該接地電極27の断面において、第2貴金属チップ32側にのみ平坦面F1を備えている。これに対し、本実施形態では、図12に示すように、平坦面F1とは反対側の背面にも、平坦面F2を備えている。また、内層27Aも、平坦面F1だけでなく、平坦面F2にも対応して、上下一対の平坦面を有している点に特徴を有している。
接地電極27は上記断面において、平坦面F1,F2以外の部位は、一対の外側に膨らんだ湾曲面となっており、内層27Aもこれに対応して、一対の外側に膨らんだ湾曲面を備えている。かかる接地電極27の湾曲面は、混合気が火花放電ギャップへ回り込むのを促進するために設けられている。なお、第2貴金属チップ32の先端は、この一対の湾曲面を延長して形成される仮想円27Cの円周よりも第1金属チップ側に突出しているため、放電電圧を低減できる。
第2貴金属チップ32の接合面、つまり平坦面F1から第2貴金属チップ32の先端までの突出高さAが、0.4mm以上となるよう設定されている。また、平坦面F1(接合面)から内層27Aへ向けての、前記溶融部42の軸線CL1方向の深さEが、0.1mm以上となるよう設定されているとともに、溶融部42と、内層27Aとの最短距離Fが、0.1mm以上となるよう設定されている。また、平坦面F1(接合面)と内層27Aとの最短距離Tが、0.4mm以下となるように設定されている。さらに、第2貴金属チップ32の外径Wと内層27Aの横幅Cは、W≦Cを満たしている。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について図13を参照して説明する。但し、第4実施形態において、上記第1実施形態と重複する部材等については同一の符号を付してその説明を省略するとともに、以下には上記第1実施形態との相違点を中心に説明することとする。
上記第1実施形態では、第2貴金属チップ32は、接地電極27に直接レーザ溶接等により接合されていた。したがって、溶融部42は、平坦面F1から接地電極27の内側に向かって延びるように形成されている。これに対し、本実施形態では、図13に示すように、第2貴金属チップ32と接地電極27との間には、中間部材43が設けられている。中間部材43は、接地電極27の外層27Bと同様に、ニッケル合金からなる。中間部材43の基端部は、平坦面F1に抵抗溶接により接合されている。他方、中間部材43の基端部は、第2貴金属チップ32とレーザ溶接により接合されている。溶融部42は、第2貴金属チップ32と中間部材43の界面に形成されており、平坦面F1から離間して形成される。したがって、平坦面F1と溶融部42との最短距離Tを小さくしても、溶融部42が内層27Aに到達するのを防止できる。また、第1実施形態に比べて、第2貴金属チップ32の体積を小さくできるので、高価な貴金属の使用量を削減できる。
中間部材43の接合面、つまり平坦面F1から第2貴金属チップ32の先端までの突出高さAが、0.4mm以上となるよう設定されている。第2金属チップ32の先端は、接地電極27の背面の円弧形状を延長して形成される仮想円27Cの円周よりも第1貴金属チップ31側に突出しているため、放電電圧を低減できる。また、平坦面F1(接合面)と内層27Aとの最短距離Tが、0.4mm以下となるように設定されている。さらに、第2貴金属チップ32の外径Wと内層27Aの横幅Cは、W≦Cを満たしている。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について図14を参照して説明する。但し、第5実施形態において、上記第4実施形態と重複する部材等については同一の符号を付してその説明を省略するとともに、以下には上記第4実施形態との相違点を中心に説明することとする。
上記第4実施形態では、中間部材43側にのみ平坦面F1を備えている。これに対し、本実施形態では、図14に示すように、平坦面F1とは反対側の背面にも、平坦面F2を備えている。また、内層27Aも、平坦面F1だけでなく、平坦面F2にも対応して、上下一対の平坦面を有している点に特徴を有している。
接地電極27は上記断面において、平坦面F1,F2以外の部位は、一対の外側に膨らんだ湾曲面となっており、内層27Aもこれに対応して、一対の外側に膨らんだ湾曲面を備えている。接地電極27の湾曲面は、混合気が火花放電ギャップへ回り込むのを促進するために設けられている。なお、第2貴金属チップ32の先端は、この一対の湾曲面を延長して形成される仮想円27Cの円周よりも第1貴金属チップ31側に突出しているため、放電電圧を低減できる。
中間部材43の接合面、つまり平坦面F1から第2貴金属チップ32の先端までの突出高さAが、0.4mm以上となるよう設定されている。また、平坦面F1(接合面)と内層27Aとの最短距離Tが、0.4mm以下となるように設定されている。さらに、第2貴金属チップ32の外径Wと内層27Aの横幅Cは、W≦Cを満たしている。
(効果の確認)
さらに、第2貴金属チップ32の外径Wと内層27Aの横幅Cとの関係の影響を調べるため、第2貴金属チップ32の外径W,接地電極27の全断面積および内層27Aの断面積をほぼ一定としつつ、接地電極27の横幅Bおよび内層27Aの横幅Cの大きさを変更することで種々のサンプルを作製し、種々の評価を試みた。その実験結果を以下に記す。
先ずサンプルとしては、ねじ径M12、燃焼室からの第1貴金属チップ31先端面までの突出高さ3.5mm、火花放電間隙1.05mm、第1貴金属チップ31として直径0.6mm、高さ0.8mmのIr−5Pt合金を接合し、第2貴金属チップ32としては直径W0.7mmのPt−20Rh合金をA=0.8mmとなるように中間部材43を介して接合したスパークプラグサンプルであって、内層27Aの横幅B及び内層27Aの横幅C等を種々変更したスパークプラグサンプル(サンプル10〜13)を、排気量660cc、直列3気筒のエンジンに搭載した上で、4000rpmスロットル全開、点火時期5゜BTDC、A/F(空燃比)10.7の試験条件で総計300時間運転した(但し、各スパークプラグサンプルは、50時間ずつローテーション(気筒もローテーション)させた)。なお、接合面(平坦面F1)からの中間部材43の突出高さHは0.35mmであり、第2貴金属チップ32の長さは、0.45mmである。そして、試験後のスパークプラグサンプルの第2貴金属チップ32の消耗体積γを計測した。なお、消耗体積γは、第2貴金属チップ32の当初体積からの試験後の減少量を意味する。より具体的には、試験前にCTスキャナを用いて第2貴金属チップ32の体積を測定しておき、試験後においても同様に第2貴金属チップ32の体積を測定した。そして、試験前の体積から試験後の体積を減算することで消耗体積を算出した。
また、表中サンプル10は、図13の如く、平坦面F1のみを有するのに対し、サンプル11〜13は、図14の如く、平坦面F1および平坦面F2を有している。サンプル10を除き、W≦Cの関係を満たしている。
Figure 0004912459
上記表1に示すように、接地電極27の全断面積および内層27Aの断面積αがほぼ同一であっても、内層27Aの横幅Cの増大に伴い、熱引きが良好となり、消耗体積γは少なくなる傾向にあることがわかる。
尚、上述した実施形態の記載内容に限定されず、以下のように適宜修正することが可能である。
(a)上記各実施形態では、接地電極27として、長手方向全域にわたり、ほぼ同様の断面形状をなしているものを用いているが、例えば図15に示すように、主体金具3の先端面に接合され一定の幅を有する断面略矩形状の基部71と、基部71よりも先端側に位置する断面円形状の(但し、平坦面は具備している)小径部72と、前記71及び小径部72間に位置し、断面形状が長手方向に沿って徐変するテーパ部73とを具備する接地電極27を採用してもよい(但し、図では、中心電極等は省略されている)。この場合、接地電極27と主体金具3との接合面積の増大、ひいては接合強度の増大が図られる。
要するに、接地電極27のうち少なくとも火花放電間隙33の中心よりも先端側において、中心電極5側とは反対側の背面に及び/又は側面に凸状の湾曲面を有していれば、その形状は特に限定されるものではない。
(b)また、上記各実施形態では、接地電極27に関し、長手方向全域にわたり平坦面F1を有する形状としているが、接地電極27の屈曲部よりも先端部分が略平面状をなすよう、スウェージング加工が施されていてもよい。また、少なくとも第2貴金属チップ32が接合される部分のみが平坦面F1を有していてもよい。
(c)第2貴金属チップ32が接合される部位は略平面状となっていればよく、厳密な意味での平面である必要はない。従って、多少の凹凸があっても差し支えない。
(d)上記各実施形態では言及していないが、内層27Aを構成する芯材として当初から凹形状を有するものを用いてもよい。また、内層27Aを外層27Bに対し偏心した位置に設けることとしてもよい。
(e)上記実施形態では、溶融部42が一側と他側とで繋がっていない断面が示されているが、繋がっていても差し支えない。

Claims (8)

  1. 棒状の中心電極と、
    前記中心電極の先端に接合された第1貴金属チップと、
    前記中心電極の外周に設けられた略円筒状の絶縁体と、
    前記絶縁体の外周に設けられた筒状の主体金具と、
    前記主体金具の先端面に接合された基端部と、前記中心電極の先端部と対向する先端部とを有し、ニッケル合金よりなる外層及び当該外層よりも良熱伝導性素材よりなる内層からなる接地電極と、
    前記接地電極の先端部の前記外層にレーザ溶接または電子ビーム溶接により形成された溶融部を介して接合され、前記第1貴金属チップとの間に火花放電ギャップを形成する第2貴金属チップと、
    を備え、
    前記第2貴金属チップの軸線に沿って接地電極の先端面側からみた当該接地電極の断面において、
    前記外層は、前記第2貴金属チップが接合される略平坦な接合面と、外側に膨らんだ湾曲面と、を有し、
    前記内層は、前記接合面側において、略平坦面又は凹面を有し、
    前記接合面から前記第2貴金属チップの先端までの突出高さAが、0.4mm以上であり、
    前記溶融部と前記内層との最短距離Fが、0.1mm以上である、
    ことを特徴とするスパークプラグ。
  2. 前記断面において、前記接合面から前記内層へ向けての、前記溶融部の前記軸線方向の深さEが、0.1mm以上であることを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
  3. 棒状の中心電極と、
    前記中心電極の先端に接合された第1貴金属チップと、
    前記中心電極の外周に設けられた略円筒状の絶縁体と、
    前記絶縁体の外周に設けられた筒状の主体金具と、
    前記主体金具の先端面に接合された基端部と、前記中心電極の先端部と対向する先端部とを有し、ニッケル合金よりなる外層及び当該外層よりも良熱伝導性素材よりなる内層からなる接地電極と、
    前記接地電極の先端部の前記外層に接合された中間部材と、
    前記中間部材の上に、レーザ溶接または電子ビーム溶接により形成された溶融部を介して接合され、前記第1貴金属チップとの間に火花放電ギャップを形成する第2貴金属チップと、
    を備え、
    前記第2貴金属チップの軸線に沿って接地電極の先端面側からみた当該接地電極の断面において、
    前記外層は、前記中間部材が接合される略平坦な接合面と、外側に膨らんだ湾曲面と、を有し、
    前記内層は、前記接合面側において、略平坦面又は凹面を有し、
    前記接合面から前記第2貴金属チップの先端までの突出高さAが、0.4mm以上であり、
    前記溶融部は、前記接合面と離間しており、
    前記断面において、前記第2貴金属チップの先端面の幅をW、前記接合面に平行な方向の前記内層の幅をCとしたとき、W≦Cを満たす、
    ことを特徴とするスパークプラグ。
  4. 前記断面において、前記接合面と前記内層との最短距離Tは、前記中間部材の前記接合面からの突出高さHよりも小さいことを特徴とする請求項3に記載のスパークプラグ。
  5. 前記断面において、前記接合面と前記内層との最短距離Tが、0.4mm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスパークプラグ。
  6. 前記断面において、前記第2貴金属チップの先端面の幅をW、前記接合面に平行な方向の前記内層の幅をCとしたとき、W≦Cを満たすことを特徴とする請求項1,2,5いずれか1項に記載のスパークプラグ。
  7. 前記断面において、前記外層のうち、前記接合面側の部位の方が、前記接合面とは反対側の背面側の部位よりも硬度が大きいことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のスパークプラグ。
  8. 前記湾曲面は円弧形状を有し、前記第2貴金属チップの先端は、前記湾曲面の円弧形状を延長して形成される仮想円の円周よりも第1貴金属チップ側に突出していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のスパークプラグ。
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