JP2001172376A - 熱可塑性ポリエステルエラストマー - Google Patents

熱可塑性ポリエステルエラストマー

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JP2001172376A
JP2001172376A JP36330999A JP36330999A JP2001172376A JP 2001172376 A JP2001172376 A JP 2001172376A JP 36330999 A JP36330999 A JP 36330999A JP 36330999 A JP36330999 A JP 36330999A JP 2001172376 A JP2001172376 A JP 2001172376A
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Japan
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polyester elastomer
thermoplastic polyester
glycol
copolymerized
acid
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JP36330999A
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Nobuhiro Ide
伸弘 井出
Seiji Nakayama
誠治 中山
Shoichi Gyobu
祥一 形舞
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】医療用途、衛生用途、自動車部品、各種工業用
品、日用品をはじめとする各種成形材料に用いることが
でき、特に輸液バッグ、輸血管、注射器のガスケットな
どの成形材料としても適する熱可塑性ポリエステルエラ
ストマーを提供する。 【解決手段】THF含有量が15ppm以下であり、ま
た芳香族成分を含むオリゴマー成分を実質的に含まない
という利点を有する、柔軟で透湿性に優れた熱可塑性ポ
リエステルエラストマー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性ポリエス
テルエラストマーに関するものである。詳しくはエラス
トマー中のテトラヒドロフラン含有量が15ppm以下
であることを特徴とする熱可塑性ポリエステルエラスト
マーに関するものである。更に詳しくは、芳香族を含む
オリゴマーを実質的に含まないことを特徴とする、ある
特定の構造を有する熱可塑性ポリエステルエラストマー
に関する。より詳しくは、たとえば医療用途(輸液バッ
グ、輸血管、注射器のガスケット、救急絆創膏,サージ
カルテープ,リハビリテープ等の医療補助用テープの基
材、消炎・鎮痛・血行促進等の疾患治療用テープの基
材、手術用手袋など)、衛生用途(紙おむつ固定用テー
プの基材、ナプキン固定用テープの基材、透湿フィルム
など)、スポーツ衣料用途等においても大変有用であ
り、また自動車部品(ベルト、チューブ、エンブレムな
ど)、各種工業用品(パッキン、シートなど)、日用品
(腕時計のベルトおよび外装材、(透明)キーパット、
靴底、眼鏡フレームなど)などの成形材料に適し、さら
に軟質塩化ビニル樹脂の代替樹脂としても使用可能な熱
可塑性ポリエステルエラストマーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコール
のポリエステルをハードセグメントとし、ポリ(アルキ
レンオキシド)グリコールをソフトセグメントとするポ
リエステル−ポリエーテル型のブロック共重合体は、耐
寒性、耐熱性、耐油性、耐屈曲疲労性、機械的強度に優
れた飽和ポリエステルエラストマーとして知られてい
る。
【0003】例えば、ハードセグメントにポリブチレン
テレフタレート(以下PBTと称す)、ソフトセグメン
トにポリ(オキシテトラメチレン)グリコール(以下P
TMGと称す)を用いた熱可塑性ポリエステルエラスト
マーは公知である。このエラストマーは溶融成形時にお
けるテトラヒドロフラン(以下THFと称す)の副生が
多く、たとえば作業員への害毒、臭気、大気汚染、場合
によっては火災の原因となることが知られている。ま
た、成形加工製品中のTHFは、使用中に製品表面へ滲
出して接触する他の製品を汚染し、あるいは腐蝕の原因
となるため、その存在は好ましくない。
【0004】熱可塑性ポリエステルエラストマーおよび
その成形加工製品中のTHF含有量は、たとえば減圧雰
囲気下で脱気処理を行うことで低減することができる。
しかし、試料を再溶融あるいは加熱雰囲気下に放置する
ことによってその含有量は再度増大するため、上記処理
は根本的な解決法とはなり得ない。
【0005】副生THFは主として、PTMGおよびポ
リエステルエラストマーのヒドロキシテトラメチレン末
端(−CH2CH2CH2CH2OH)の閉環反応によって
発生することが知られている。この知見に基づき、特開
平11−92635号公報には熱可塑性ポリエステルエ
ラストマーにシラノール基を有するケイ素化合物を存在
させ、閉環反応に由来するTHFの副生を抑制する方法
が開示されている。しかし、この方法においても成形加
工後に副生するTHF量は比較的多く、問題が完全に解
決されたわけではない。
【0006】さらに、熱可塑性ポリエステルエラストマ
ーをたとえば衛生性が要求される用途に用いる場合、各
種の副生成物が極力少ないことが望まれる。前述のTH
Fはもちろんのこと、特に芳香族成分を含むオリゴマー
が溶出しないことが望まれる。なお、一般に上記オリゴ
マーは、たとえばPBTとPTMGからなる熱可塑性ポ
リエステルエラストマーを、たとえば各種有機溶剤ある
いは熱水で処理することによってその含有量を低減する
ことができる。しかし、処理後の熱可塑性ポリエステル
エラストマーを再溶融した場合オリゴマーが再び生成す
るため、この方法によって問題が完全に解決されたわけ
ではない。
【0007】前述のオリゴマーを含まない熱可塑性ポリ
エステルエラストマーとして、たとえばUSP4,34
9,469号では、主として1,4−シクロヘキサンジ
カルボン酸と1,4−シクロヘキサンジメタノールから
なる脂環族ポリエステルをハードセグメントとし、PT
MGをソフトセグメントとする熱可塑性ポリエステルエ
ラストマーが開示されている。このエラストマーは芳香
族成分を実質的に含まないため、芳香族成分を含むオリ
ゴマーの溶出はない。しかし、ソフトセグメントにPT
MGを用いているため、依然としてTHFの副生問題は
解決されていない。
【0008】さらに、THF副生を事実上解決した熱可
塑性ポリエステルエラストマーとして、主として1,4
−シクロヘキサンジカルボン酸と1,4−シクロヘキサ
ンジメタノールからなる脂環族ポリエステルをハードセ
グメントとし、ポリ(オキシプロピレン)グリコールあ
るいはそのエチレンオキサイド付加体をソフトセグメン
トとする熱可塑性ポリエステルエラストマーがたとえば
USP4,256,860に記載されている。しかし、
該特許中にはTHF副生に関する記述は無く、さらにポ
リ(オキシプロピレン)グリコールおよびそのエチレン
オキサイド付加体には相当量のエチレンオキサイドを付
加した場合においてさえプロピレンオキサイド由来の二
級水酸基が残存し、そのため高重合度の熱可塑性ポリエ
ステルエラストマーを得るためには非常に長い重合時間
が必要であることが問題となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述の通り、THFの
副生および芳香族オリゴマーの溶出がなく、かつ短時間
の重合で高溶融粘度に到達する熱可塑性ポリエステルエ
ラストマーは得られておらず、その解決が望まれてい
る。本発明は以上の背景に基づき、THF含有量が15
ppm以下であり、芳香族成分を含むオリゴマー成分を
実質的に含まず、また、短時間の重合で効率的に高溶融
粘度に到達することを特徴とする熱可塑性ポリエステル
エラストマーを提供することを課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ポリエステ
ルエラストマーにおいて、特定のハードセグメントと特
定のソフトセグメントを用いることで、上記の課題が解
決されることを見いだし、本発明に到達した。
【0011】すなわち本発明は、以下の通りである。 1.熱可塑性ポリエステルエラストマー中のテトラヒド
ロフラン含有量が15ppm以下であることを特徴とす
る熱可塑性ポリエステルエラストマー。 2.芳香族成分を含むオリゴマー成分を実質的に含まな
いことを特徴とする上記1記載の熱可塑性ポリエステル
エラストマー。 3.熱可塑性ポリエステルエラストマーを構成するハー
ドセグメントが下記A,Bの構成成分からなることを特
徴とする上記1または2に記載の熱可塑性ポリエステル
エラストマー。 A.主として1,4−シクロヘキサンジカルボン酸から
なるジカルボン酸成分B.70モル%以上が1,4−シ
クロヘキサンジメタノールからなる短鎖グリコール成分 4.熱可塑性ポリエステルエラストマーを構成するソフ
トセグメントが、炭素数2〜10の異なる2種以上のア
ルキレン単位からなる分子量が500〜4000の共重
合ポリエーテルグリコール成分であることを特徴とする
上記1〜3のいずれかに記載の熱可塑性ポリエステルエ
ラストマー。 5.共重合ポリエーテルグリコール成分がテトラヒドロ
フラン(THF)とエチレンオキサイド(EO)から成るラ
ンダム共重合グリコールであって、ランダム共重合グリ
コール中のTHF/EOのモル比が80/20〜30/
70の範囲にある上記1〜4のいずれかに記載の熱可塑
性ポリエステルエラストマー。 6.共重合ポリエーテルグリコール成分がテトラヒドロ
フラン(THF)とエチレンオキサイド(EO)から成りる
ランダム共重合グリコールであって、ランダム共重合グ
リコール中のTHF/EOのモル比が70/30〜50
/50の範囲にある上記1〜5のいずれかに記載の熱可
塑性ポリエステルエラストマー。 7.共重合ポリエーテルグリコール成分の末端が、主と
してEO由来の水酸基であることを特徴とする上記5ま
たは6に記載の熱可塑性ポリエステルエラストマー。 8.共重合ポリエーテルグリコール成分がエチレンオキ
サイド(EO)とプロピレンオキサイド(PO)の共重
合体であり、EO/POランダム共重合体の両末端にE
O成分を付加させたブロック−ランダム共重合体グリコ
ール(EO−EO/POランダム共重合体−EO)であ
って、共重合ポリエーテルグリコール中のEO/POの
モル比が70/30〜20/80であることを特徴とす
る上記1〜4のいずれかに記載の熱可塑性ポリエステル
エラストマー。 9.熱可塑性ポリエステルエラストマー中の共重合グリ
コールの含有量が、全ポリマー中5〜50重量%の範囲
にある上記1〜8のいずれかに記載の熱可塑性ポリエス
テルエラストマー。 10.熱可塑性ポリエステルエラストマー中の共重合グ
リコールの含有量が、全ポリマー中10〜40重量%の
範囲にある上記1〜9のいずれかに記載の熱可塑性ポリ
エステルエラストマー。 11.熱可塑性ポリエステルエラストマー中のソフトセ
グメントの含有量が、全ポリマー中15〜30重量%の
範囲にある上記1〜10のいずれかに記載の熱可塑性ポ
リエステルエラストマー。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマーにお
けるジカルボン酸成分としては、主として1,4−シク
ロヘキサンジカルボン酸およびそのエステル形成性誘導
体を用いる。エステル形成性誘導体としては例えば1,
4−シクロヘキサンジカルボン酸のジアルキルエステ
ル、ジアリールエステルなどが挙げられる。1,4−シ
クロヘキサンジカルボン酸およびそのエステル形成性誘
導体のシス/トランス異性体のモル比は30/70〜0
/100であることが好ましく、より好ましくは20/
80〜0/100である。
【0013】その他の酸成分としては、芳香族ジカルボ
ン酸、および脂環族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸
が挙げられる。芳香族ジカルボン酸としては、例えばテ
レフタル酸、オルソフタル酸、イソフタル酸、1,3−
ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボ
ン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸
4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ビフェ
ニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ビフェニルスル
ホンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン
−p,p’−ジカルボン酸、パモイン酸、アントラセン
ジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5
−ヒドロキシイソフタル酸などおよびそれらのエステル
形成性誘導体が挙げられる。これら芳香族ジカルボン酸
は、発明の効果を損なわない範囲の量で用いることがで
き、その量は全酸成分の20モル%以下、好ましくは1
0モル%以下である。脂環族ジカルボン酸としてはテト
ラヒドロ無水フタル酸などが挙げられる。脂肪族ジカル
ボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマー
酸、水添ダイマー酸などが挙げられる。これらは樹脂の
融点を大きく低下させない範囲で用いられ、その量は全
酸成分の30モル%未満、好ましくは20モル%未満で
ある。
【0014】本発明における短鎖グリコール成分として
用いる1,4−シクロヘキサンジメタノールは、全短鎖
グリコール中70モル%以上、好ましくは80モル%以
上である。1,4−シクロヘキサンジメタノールのシス
/トランス異性体のモル比は40/60〜0/100で
あることが好ましく、より好ましくは30/70〜0/
100である。その他のグリコールとしては、炭素数が
1〜25のグリコール及びそのエステル形成性誘導体、
例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、
1,3−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、ジメチロールヘプタン、
ジメチロールペンタン、トリシクロデカンジメタノー
ル、ビスフェノールXのエチレンオキサイド誘導体(X
はA,S,F)及びこれらのエステル形成性誘導体が挙
げられる。好ましくは、エチレングリコール、1,4−
ブタンジオール及びこれらのエステル形成性誘導体が挙
げられる。
【0015】本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマ
ーは発明の効果を損なわない範囲に限り、乳酸、クエン
酸、リンゴ酸、酒石酸、ヒドロキシ酢酸、3−ヒドロキ
シ酪酸、p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキ
シエトキシ)安息香酸、4−ヒドロキシシクロヘキサン
カルボン酸などをはじめとするヒドロキシカルボン酸ま
たはそのエステル形成誘導体を共重合成分として用いて
もよい。さらに、ε−カプロラクトン、β−プロピオラ
クトン、β−メチル−β−プロピオラクトン、δ−バレ
ロラクトン、グリコリド、ラクチドなどをはじめとする
環状エステルを共重合成分として用いても良い。これら
は樹脂の融点を大きく低下させない範囲で用いられ、そ
の量は全酸または全グリコール成分の30モル%未満、
好ましくは20モル%未満である。
【0016】本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマ
ーは発明の効果を損なわない範囲に限り、公知のリン系
化合物を共重合成分として含むことができる。リン系化
合物としては二官能性リン系化合物が好ましく、たとえ
ばフェニルホスホン酸ジメチル、フェニルホスホン酸ジ
フェニル、(2−カルボキシルエチル)メチルホスフィ
ン酸、(2−カルボキシルエチル)フェニルホスフィン
酸、(2−メトキシカルボキシルエチル)フェニルホス
フィン酸メチル、(4−メトキシカルボニルフェニル)
フェニルホスフィン酸メチル、[2−(β―ヒドロキシ
エトキシカルボニル)エチル]メチルホスフィン酸のエ
チレングリコールエステル、(1,2−ジカルボキシエ
チル)ジメチルホスフィン酸オキサイド、9,10−ジ
ヒドロ−10−オキサ−(2,3−カルボキシプロピ
ル)−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイ
ドなどが挙げられる。これらのリン系化合物を共重合成
分として含むことで、得られる熱可塑性ポリエステルエ
ラストマーの難燃性などを向上させることが可能であ
る。
【0017】本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマ
ーにおけるソフトセグメント、すなわち共重合ポリエー
テルグリコールは、炭素数2〜10の異なる2種以上の
アルキレン単位からなる分子量が500〜4000の共
重合ポリエーテルグリコールである。
【0018】本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマ
ーに用いられる前述の共重合ポリエーテルグリコールと
して、テトラヒドロフラン(THF)とエチレンオキサイ
ド(EO)からなるランダム共重合グリコール、またはエ
チレンオキサイド(EO)とプロピレンオキサイド(P
O)の共重合体でありEO/POランダム共重合体の両
末端にEO成分を付加させたブロック−ランダム共重合
グリコール(EO−EO/POランダム共重合体−E
O)などが挙げられる。
【0019】ランダム共重合グリコール中のTHF/E
Oのモル比は80/20〜30/70が好ましく、より
好ましくは70/30〜50/50である。THFの割
合が上記の範囲より多い場合には生成するTHFの量が
増大し、少ない場合には得られた熱可塑性ポリエステル
エラストマーの耐熱性が低下するため好ましくない。
【0020】さらに、上記ランダム共重合グリコールは
その両末端が実質的にEO由来の水酸基であることが、
副生THF量を低減させるという本発明の効果を発現す
るためには望ましい。副生THFは主として、ポリエス
テルエラストマーおよびその原料となるポリエーテル
の、ヒドロキシテトラメチレン末端(−CH2CH2CH
2CH2OH)の閉環反応によって発生するためである。
よって、EOがポリエステルエラストマーおよびその原
料となるポリエーテルの末端に位置することで副生TH
Fを大幅に低減することが可能となる。上記の構造を有
するランダム共重合グリコールの具体例としては、たと
えば三洋化成(株)社製AS−200(THFとEOか
らなるランダム共重合ポリエーテルグリコール;分子量
2000)が挙げられるが、これに限定されるわけでは
ない。
【0021】前述のエチレンオキサイド(EO)とプロ
ピレンオキサイド(PO)の共重合体は、EO成分が両
末端に存在しているものであれば特に限定はしないが、
たとえばEO/POランダム共重合体の両末端にEO成
分を付加させたブロック−ランダム共重合グリコール
(EO−EO/POランダム共重合体−EO)がEO末
端割合の大きいものとして好ましい。
【0022】上記EOとPOの共重合グリコール中のE
O/POのモル比は、70/30〜20/80であるこ
とが望ましい。EOの割合が上記の範囲より少ない場合
には重合性に劣り、多い場合には得られた熱可塑性ポリ
エステルエラストマーの耐熱性が低下するため好ましく
ない。
【0023】共重合ポリエーテルグリコールの含有量は
全ポリマー中、5〜50重量%が好ましく、より好まし
くは10〜40重量%、さらに好ましくは15〜30重
量%である。共重合ポリエーテルグリコールが5重量%
未満では柔軟性に劣り、50重量%を越えると得られる
エラストマーの耐熱性が低下する。
【0024】さらに、本発明の熱可塑性ポリエステルエ
ラストマーは発明の効果を損なわない範囲に限り、上記
共重合ポリエーテルグリコール以外の長鎖グリコール成
分を含んでも良い。
【0025】共重合可能な長鎖グリコール成分として用
いられるポリエーテルグリコール成分としては、分子量
400〜6000のポリ(エチレンオキサイド)グリコ
ール、ポリ(プロピレンオキサイド)グリコール、ポリ
(テトラメチレンオキサイド)グリコール等のポリアル
キレンエーテルグリコールおよびこれらの混合物が挙げ
られる。
【0026】共重合可能な長鎖グリコール成分として用
いられる共重合ポリエーテルグリコールとしては、分子
量400〜6000のポリ(プロピレンオキサイド)グリ
コールのエチレンオキサイド付加重合体、プロピレンオ
キサイドとテトラヒドロフランの共重合体、プロピレン
オキサイドとテトラヒドロフランの共重合体のエチレン
オキサイド付加重合体、ポリ(オキシテトラメチレン)グ
リコールのエチレンオキサイド付加重合体、ネオペンチ
ルオキサイドとエチレンオキサイドの共重合体、ネオペ
ンチルオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合体、
ネオペンチルオキサイドとプロピレンオキサイドの共重
合体のエチレンオキサイド付加重合体、ネオペンチルオ
キサイドとテトラヒドロフランの共重合体、ネオペンチ
ルオキサイドとテトラヒドロフランの共重合体のエチレ
ンオキサイド付加重合体、ポリ(ネオペンチルオキサイ
ド)グリコールのエチレンオキサイド付加重合体などお
よびこれらの混合物が具体例として挙げられる。
【0027】共重合可能な長鎖グリコール成分として用
いられるその他のグリコールとして、炭素数2〜12の
脂肪族ジカルボン酸と炭素数2〜10の脂肪族グリコー
ルから製造されるポリエステルからなるグリコール、例
えばポリエチレンアジペート、ポリテトラメチレンアジ
ペート、ポリエチレンセバケート、ポリネオペンチルセ
バゲート、ポリテトラメチレンドデカネート、ポリテト
ラメチレンアゼレート、ポリヘキサメチレンアゼレー
ト、ポリ−ε−カプロラクトンなどからなるグリコール
である。さらに、水添ダイマージオール、水添ダイマー
ジオールのエチレンオキサイド付加物、またはこれらを
含有するポリエステルからなるグリコール等が挙げられ
る。
【0028】本発明の共重合ポリエステルにおいては、
少量に限って三官能以上のポリカルボン酸やポリオール
成分を含むこともできる。例えば無水トリメリット酸、
ベンゾフェノンテトラカルボン酸、トリメチロールプロ
パン、グリセリン、無水ピロメリット酸などを3モル%
以下使用できる。三官能以上のポリカルボン酸やポリオ
ール成分は合計量で、ポリエステルの全ポリカルボン酸
成分およびポリオール成分の合計を100モル%とする
と5モル%以下、好ましくは3モル%以下である。
【0029】本発明の共重合ポリエステルにおいて、還
元粘度は0.8〜4.0であることが望ましい。還元粘
度が0.8以下だと機械特性に劣り、4.0を越えると
流動性が悪いため成形性に劣り、成形材料としての使用
範囲が限られてくる。
【0030】本発明の共重合ポリエステルの製造には、
公知の任意の方法が適用できる。例えば、溶融重合法、
溶液重合法、固相重合法などいずれも適宜用いられる。
溶融重合法の場合、エステル交換法でも直接重合法であ
ってもよい。樹脂の粘度を向上させるため、溶融重合後
に固相重合を行うことはもちろん望ましいことである。
また、ポリエステルの重合後、イソシアネート化合物や
エポキシ化合物等で鎖延長してもよい。
【0031】本発明におけるポリエステルエラストマー
の重合時間を次のように定義する。芳香族ジカルボン酸
成分、短鎖グリコール成分、共重合ポリエーテルグリコ
ール成分及びテトラブチルチタネートを撹拌機付きのバ
ッチ式オートクレーブに仕込み、室温から220℃まで
2時間かけて昇温しエステル交換反応を行う。次いで缶
内を徐々に減圧すると共に更に昇温し、45分かけて2
45℃、1Torr以下にして初期縮合反応を行う。さ
らに245℃、1Torr以下の状態で重縮合反応を行
い、溶融粘度が5000poiseになった時点でポリ
エステルエラストマーを取り出す。このうち重縮合反応
に要した時間を重合時間(min)と定義する。ただ
し、ポリエステルエラストマーの組成によらず、共重合
ポリエーテルグリコールとして、ポリ(オキシテトラメ
チレン)グリコール(三菱化学(株)製、分子量200
0)、触媒としてテトラテトラブチルチタネート0.0
9重量%を用い、245℃、0.1Torrの減圧度で
溶融粘度が5000poiseのポリエステルエラスト
マーを重合するのに要する時間をT(min)とすると、
所定の共重合ポリエーテルグリコールを用いたポリエス
テルエラストマーの重合時間X(min)が下記式
[1] [1] X(min)<1.5T(min) を満たすことが望ましい。なぜなら、式[1]を満たさ
ないものは工業上、生産効率が悪く好ましくない。
【0032】反応に用いる触媒としては、スズ触媒、ゲ
ルマニウム触媒、チタン触媒、マグネシウム触媒および
その組み合わせが良好である。特にチタン触媒、詳しく
はテトラブチルチタネート、テトラメチルチタネートな
どのテトラアルキルチタネート、シュウ酸チタンカリな
どのシュウ酸金属塩などが好ましい。またその他の触媒
としては公知の触媒であれば特に限定はしないが、三酸
化アンチモンなどのアンチモン化合物、酢酸鉛などの鉛
化合物が挙げられる。
【0033】得られたポリエステルエラストマーには公
知のヒンダードフェノール系、硫黄系、燐系、などの酸
化防止剤、ヒンダートアミン系、トリアゾール系、ベン
ゾフェノン系、ベンゾエート系、ニッケル系、サリチル
系などの光安定剤、帯電防止剤、滑剤、過酸化物などの
分子調整剤、金属不活性剤、有機及び無機系の核剤、中
和剤、制酸剤、防菌剤、蛍光増白剤、ガラス繊維、カー
ボン繊維シリカ繊維、アルミナ繊維などの無機質繊維状
物質、カーボンブラック、シリカ、石英粉末、ガラスビ
ーズ、ガラス粉、ケイ酸カルシウム、カオリン、タル
ク、クレー、珪藻土、ウォラストナイトの如きケイ酸
塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナの如き金
属の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸バリウムの如き金属
の炭酸塩、その他の各種金属粉などの紛粒状充填剤、マ
イカ、ガラスフレーク、各種の金属粉末などの板状充填
剤、難燃剤、難燃助剤、有機・無機の顔料などを一種類
以上添加することができる。
【0034】本発明において配合できるヒンダードフェ
ノール系酸化防止剤としては、3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシ−トルエン、n−オクタデシル−β−
(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェ
ニル)プロピオネート、テトラキス〔メチレン−3−
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート〕メタン、1,3,5−トリメチ
ル−2,4,6’−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、カルシウム(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジル−モノ
エチル−フォスフェート)、トリエチレングリコール−
ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート〕、ペンタエリスリチル
−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチルアニリ
ノ)−1,3,5−トリアジン、3,9−ビス〔1,1
−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチ
ル〕2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕
ウンデカン、ビス〔3,3−ビス(4’−ヒドロキシ−
3’−t−ブチルフェニル)酪酸〕グリコールエステ
ル、トリフェノール、2,2’−エチリデンビス(4,
6−ジ−t−ブチルフェノール)、N,N’−ビス〔3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニル〕ヒドラジン、2,2’−オキサミド
ビス〔エチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,1,3−ト
リス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシ
ベンジル)−S−トリアジン−2,4,6(1H,3
H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(4−t−
ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)
イソシアヌレート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシヒドロシンナミックアヒドトリエステルウイズ−
1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−S−ト
リアジン−2,4,6(1H,3H,5H)、N,N−
ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−ヒドロシンナアミド)、3,9−ビス〔2−
{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル
フェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエ
チル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.
5〕ウンデカンなどを挙げることができる。
【0035】本発明において配合できる硫黄系酸化防止
剤としては、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオン
酸エステル、ジミリスチル−3,3’−チオジウロピオ
ン酸エステル、ジステアリル−3,3’−チオジプロピ
オン酸エステル、ラウリルステアリル−3,3’−チオ
ジプロピオン酸エステル、ジラウリルチオジプロピオネ
ート、ジオクタデシルサルファイド、ペンタエリストリ
ール−テトラ(β−ラウリル−チオプロピオネート)エ
ステル等を挙げることができる。
【0036】本発明において配合できる燐系酸化防止剤
としては、トリス(ミックスド、モノ及びジノリルフェ
ニル)フォスファイト、トリス(2,3−ジ−t−ブチ
ルフェニル)フォスファイト、4,4’−ブチリデン−
ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリ
デシル)フォスファイト、1,1,3−トリス(2−メ
チル−4−ジ−トリデシルフォスファイト−5−t−ブ
チルフェニル)ブタン、トリス(2,4−ジ−t−ブチ
ルフェニル)フォスファイト、ビス(2,4−ジ−t−
ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォスフ
ァイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)−4,4’−ビフェニレンフォスファナイト、ビス
(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペン
タエリストール−ジ−フォスファイト、テトラキス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4’−ビフェ
ニレンジホスフォナイト、トリフェニルホスファイト、
ジフェニルデシルホスファイト、トリデシルホスファイ
ト、トリオクチルホスファイト、トリドデシルホスファ
イト、トリオクタデシルフォスファイト、トリノニルフ
ェニルホスファイト、トリドデシルトリチオホスファイ
ト等を挙げることができる。
【0037】本発明において配合できるアミン系酸化防
止剤としては、N,N−ジフェニルエチレンジアミン、
N,N−ジフェニルアセトアミジン、N,N−ジフェニ
ルフルムアミジン、N−フェニルピペリジン、ジベンジ
ルエチレンジアミン、トリエタノールアミン、フェノチ
アジン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレ
ンジアミン、4,4’−テトラメチル−ジアミノジフェ
ニルメタン、P,P’−ジオクチル−ジフェニルアミ
ン、N,N’−ビス(1,4−ジメチル−ペンチル)−
p−フェニレンジアミン、フェニル−α−ナフチルアミ
ン、フェニル−β- ナフチルアミン、4,4’−ビス
(4−α,α−ジメチル−ベンジル)ジフェニルアミン
等のアミン類及びその誘導体やアミンとアルデヒドの反
応生成物、アミンとケトンの反応生成物等から挙げるこ
とができる。
【0038】本発明において配合できるヒンダードアミ
ン系光安定剤としては、琥珀酸ジメチル−1−(2−ヒ
ドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジンとの重縮合物、ポリ〔〔6−
(1,1,3,3−テトラブチル)イミノ−1,3,5
−トリアジン−2,4−ジイル〕ヘキサメチレン
〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミル〕〕、2−n−ブチルマロン酸のビス(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)エステ
ル、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキ
シレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)セバケート、N,N’−ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレ
ンジアミンと1,2−ジブロモエタンとの重縮合物、ポ
リ〔(N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン)−(4−
モノホリノ−1,3,5−トリアジン−2,6−ジイ
ル)−ビス(3,3,5,5−テトラミチルピペラジノ
ン)〕、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)−ドデシル−1,2,3,4−ブタンテト
ラカルボキシレート、トリス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジル)−ドデシル−1,2,
3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバ
ケート、1,6,11−トリス〔{4,6−ビス(N−
ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペ
リジン−4−イル)アミノ−1,3,5−トリアジン−
2−イル)アミノ}ウンデカン、1−〔2−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
ルオキシ〕−2,2,6,6−テトロメチルピペリジ
ン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3
−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウ
ンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、N,N’−
ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4
−ビス〔N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジル)アミノ〕−6−クロロ−
1,3,5−トリアジン縮合物などを挙げることができ
る。
【0039】本発明において配合できるベンゾフェノン
系、ベンゾトリアゾール系、トリアゾール系、ニッケル
系、サリチル系光安定剤としては、2,2’−ジヒドロ
キシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−
4−n−オクトキシベンゾフェノン、p−t−ブチルフ
ェニルサリシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル
−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエー
ト、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,
5’−ジ−t−アミル−フェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−〔2’−ヒドロキシ−3’、5’−ビス(α,
α−ジメチルベンジルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メ
チルフェニル)−5−クロロベンアゾトリアゾール、2
−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフ
ェニル)−5−クロロベンゾチリアゾール、2,5−ビ
ス−〔5’−t−ブチルベンゾキサゾリル−(2)〕−
チオフェン、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシベンジル燐酸モノエチルエステル)ニッケル塩、
2−エトキシ−5−t−ブチル−2’−エチルオキサリ
ックアシッド−ビス−アニリド85〜90%と2−エト
キシ−5−t−ブチル−2’−エチル−4’−t−ブチ
ルオキサリックアシッド−ビス−アニリド10〜15%
の混合物、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,
α−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリ
アゾール、2−エトキシ−2’−エチルオキサザリック
アシッドビスアニリド、2−〔2’−ヒドロオキシ−
5’−メチル−3’−(3’’,4’’,5’’,
6’’−テトラヒドロフタルイミド−メチル)フェニ
ル〕ベンゾトリアゾール、ビス(5−ベンゾイル−4−
ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−i−オクトキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシル
オキシベンゾフェノン、サリチル酸フェニル等の光安定
剤を挙げることができる。
【0040】本発明において配合できる滑剤として、炭
化水素系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、エステル系、ア
ルコール系、金属石鹸系、天然ワックス系、シリコーン
系、フッ素系化合物が挙げられる。具体的には、流動パ
ラフィン、合成パラフィン、合成硬質パラフィン、合成
イソパラフィン石油炭化水素、塩素化パラフィン、パラ
フィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレ
ン、フルオロカルボン油、炭素数12以上のラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラ
キジン酸、ベヘニン酸等の脂肪酸化合物、ヘキシルアミ
ド、オクチルアミド、ステアリルアミド、パルミチルア
ミド、オレイルアミド、エルシルアミド、エチレンビス
ステアリルアミド、ラウリルアミド、ベヘニルアミド、
メチレンビスステアリルアミド、リシノールアミド等の
炭素数3〜30の飽和或いは不飽和脂肪族アミド及びそ
の誘導体、脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の
多価アルコールエステル、脂肪酸のポリグリコールエス
テル、脂肪酸の脂肪アルコールエステルであるブチルス
テアレート、硬化ヒマシ油、エチレングリコールモノス
テアレート等、セチルアルコール、ステアリルアルコー
ル、エチレングリコール、分子量200ないし1000
0以上のポリエチレングリコール、ポリグリセロール、
カルナウバロウ、カンデリラロウ、、モンタンロウ、ジ
メチルシリコーン、シリコンガム、四フッ化エチレンな
どの滑剤が挙げられる。また、直鎖飽和脂肪酸、側鎖
酸、シノール酸を有する化合物からなる金属塩で金属が
(Li,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,Al,
Sn,Pb)から選ばれた金属石鹸も挙げることができ
る。
【0041】本発明において配合できる充填剤として
は、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、
酸化カルシウム、酸化チタン(ルチル型、アナターゼ
型)、酸化クロム(三価)、酸化鉄、酸化亜鉛、シリ
カ、珪藻土、アルミナ繊維、酸化アンチモン、バリウム
フェライト、ストロンチウムフェライト、酸化ベリリウ
ム、軽石、軽石バルーン等の酸化物や水酸化マウネシウ
ム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム等の
塩基性物又は水酸化物又は、炭酸マグネシウム、炭酸カ
ルシウウム、炭酸バリウム、炭酸アンモニウム、亜硫酸
カルシウム、ドロマイト、ドーソナイト等の炭酸塩又
は、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸アンモニウ
ム、亜硫酸カルシウム、塩基性硫酸マグネシウム等の
(亜)硫酸塩又は、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウ
ム、珪酸アルミニウム、珪酸カリウム、珪酸カルシウ
ム、タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ガラス繊
維、モンモリナイト、ガラスバルーン、ガラスビーズ、
ペントナイト等の珪酸塩又は、カオリン(陶土)、パー
ライト、鉄粉、銅粉、鉛粉、アルミニウム粉、タングス
テン粉、硫化モリブデン、カーボンブラック、ボロン繊
維、炭化珪素繊維、黄銅繊維、チタン酸カリウム、チタ
ン酸ジルコン酸鉛、硼酸亜鉛、硼酸アルミニウム、メタ
硼酸バリウム、硼酸カルシウム、硼酸ナトリウム等を挙
げることができる。
【0042】本発明において配合できるエポキシ基を有
する化合物としては、ソルビオール−ポリグリシジル−
エーテル、ポリグリセロール−ポリグリシジル−エーテ
ル、トリグリシジル−トリス(2−ハイドロキシエチ
ル)イソシアヌレート等のポリエポキシ化合物、ジエチ
レングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレング
リコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコ
ールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジ
グリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリ
シジルエーテル、ヘキサヒドロオフタル酸ジグリシジル
エステル、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンの縮
合物、ビスフェノールFとエピクロルヒドリンの縮合
物、ビスフェノールFとエピクロルヒドリンの縮合物等
のジエポキシ化合物、高級アルコールグリシジルエーテ
ル、ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエー
テル、ステアリルグリシジルエーテル、メチルグリシジ
ルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジル
メタクリレート、p−t−ブチルフェニルグリシジルエ
ーテル等のモノエポキシ化合物等が挙げられる。
【0043】本発明において配合できるハロゲン置換さ
れたフェニル基を有する化合物としては、テトラブロム
ビスフェノールA(TBA)、テトラブロムビスフェノ
ールS(TBS)、ビス(ジブロモプロピル)テトラブ
ロモビスフェノールAエーテル、TBAエポキシ、TB
Aエチルエーテルオリゴマー、TBAビス(2,3−ジ
ブロモプロピルエーテル)、TBA(アリルエーテ
ル)、TBAビス(2−ヒドロキシエチルエーテル)、
TBAカーボネートオリゴマー、TBSビス(2,3−
ジブロモプロピルエーテル)、ヘキサブロモベンゼン、
テトラブロモ無水フタル酸、デカブロモジフェニンオキ
サイド、トリス(トリブロモフェノキシ)トリアジン、
ビス(ペンタブロモフェニル)エタン、ビス(トリブロ
モフェノキシ)エタン、ビス(ペンタブロモフェノキ
シ)エタン、ブロム化フェノキシ、エチレンビス(テト
ラブロモフタル)イミド、臭素化ジフェニルオキサイ
ド、ブロム化ポリスチレン等が挙げられる。
【0044】本発明において配合できる難燃助剤として
は、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アン
チモン、ピロアンチモン酸ソーダ、二酸化錫、メタ硼酸
亜鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化
ジルコニウム、酸化モリブデン、赤燐系化合物、ポリリ
ン酸アンモニウム塩、メラミンシアヌレート、四フッ化
エチレン等が挙げられる。
【0045】本発明において配合できるトリアジン基を
有する化合物及び/又はその誘導体としては、メラミ
ン、メラミンシアヌレート、燐酸メラメン、スルファミ
ン酸グアニジン等が挙げられる。
【0046】本発明において配合できる燐化合物の無機
系燐化合物としては、赤燐系化合物、ポリリン酸アンモ
ニウム塩等が挙げられる。赤燐系化合物としては、赤燐
に樹脂をコートしたもの、アルミニウムとの複合化合物
等が挙げられる。有機系燐化合物としては、燐酸エステ
ル、燐酸メラミン等が挙げられる。燐酸エステルとして
は、ホスフェート類、ホスホネート類、ホスフィネート
類のトリメチルホスフェート、トリエチルフォスフェー
ト、トリブチルフォスフェート、トリオクチルホスフェ
ート、トリオクチルフォスフィート、トリブトキシエチ
ルフォスフェート、オクチルジフェニルフォスフェー
ト、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルフ
ォスフェート、トリフェニルフォスフェート、トリキシ
レニルフォスフェート、トリス・イソプロピルフェニル
フォスフェート、ジエチル−N,N−ビス(2−ヒドロ
キシエチル)アミノメチルホスホネート、ビス(1,3
−フェニレンジフェニル)フォスフェート、芳香族縮合
燐酸エステルの1,3−〔ビス(2,6−ジメチルフェ
ノキシ)ホスフェニルオキシ〕ベンゼン、1,4−〔ビ
ス(2,6−ジメチルフェノキシ)ホスフェニルオキ
シ〕ベンゼン等が耐加水分解や熱安定性、難燃性から好
ましい。
【0047】これらの添加物の配合方法としては、加熱
ロール、押出機、バンバリミキサー等の混練機を用いて
配合することができる。また、熱可塑性ポリエステルエ
ラストマー樹脂組成物を製造する際のエステル交換反応
の前又は重縮合反応前のオリゴマー中に、添加及び混合
することができる。
【0048】本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマ
ー中のTHF含有量は15ppm以下である。より好ま
しくは10ppm以下である。THFの含有量および副
生量が多い場合、作業員への害毒、臭気、大気汚染、場
合によっては火災の原因となることが知られている。ま
た、成形加工製品中のTHFは、使用中に製品表面へ滲
出して接触する他の製品を汚染し、あるいは腐蝕の原因
となるため、その存在は好ましくない。よって、熱可塑
性ポリエステルエラストマーを再溶融した場合にもその
THF含有量は上記含有量を超えないことが望ましい。
【0049】本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマ
ー中には、芳香族を含むオリゴマーが実質的に存在しな
い。特に衛生性、清浄性を要求される用途に本発明の熱
可塑性ポリエステルエラストマーを用いる場合に上記特
性は重要である。
【0050】また、本発明の熱可塑性ポリエステルエラ
ストマーに用いた共重合ポリエーテルグリコールは結晶
性が低くかつガラス転移温度が低いため、得られた熱可
塑性ポリエステルエラストマーから調製したフィルムは
透湿性に優れる。
【0051】かくして得られた熱可塑性ポリエステルエ
ラストマーは、THF含有量が15ppm以下であり、
また芳香族成分を含むオリゴマー成分を実質的に含まな
いものであり、また柔軟性および透湿性に優れるもので
あるため、たとえば医療用途(輸液バッグ、輸血管、注
射器のガスケット、救急絆創膏,サージカルテープ,リ
ハビリテープ等の医療補助用テープの基材、消炎・鎮痛
・血行促進等の疾患治療用テープの基材、手術用手袋な
ど)、衛生用途(紙おむつ固定用テープの基材、ナプキ
ン固定用テープの基材、透湿フィルムなど)、スポーツ
衣料用途等においても大変有用である。また自動車部品
(ベルト、チューブ、エンブレムなど)、各種工業用品
(パッキン、シートなど)、日用品(腕時計のベルトお
よび外装材、(透明)キーパット、靴底、眼鏡フレーム
など)などの成形材料に適し、さらに軟質塩化ビニル樹
脂の代替樹脂としても使用可能である。
【0052】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明を具体的に説明
するが、本発明は、その要旨を越えない限り、これらの
実施例に制約されるものではない。なお、実施例中、
{%}、{部}とあるのは、特に断りのない限り重量部
を意味する。
【0053】実施例1 1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチルエステル
458g、1,4−シクロヘキサンジメタノール335
g、THFとEOのランダム共重合体(三洋化成(株)社
製AS−200、分子量2000,THF/EO=70
/30(mol比))160g、GA−80(住友化学
(株)社製) 1.6g、テトラブチルチタネート(T
BT)0.80gをオートクレーブに仕込み、室温から
220℃まで2時間かけて昇温しエステル交換反応を行
った。次いで缶内を徐々に減圧すると共に更に昇温し、
45分かけて245℃、1torr以下にして初期縮合
反応を行った。さらに245℃、1torr以下の状態
で2時間重合反応を行い、ポリマーをペレット状に取り
出した。
【0054】上記で得られた熱可塑性ポリエステルエラ
ストマーのペレットを用いて、以下の評価を行った。 (1)還元粘度 ポリマー0.05gを25mlの混合溶媒(フェノール
/テトラクロロエタン=60/40)に溶かして、オス
トワルド粘度計を用いて30℃で測定した。 (2)THF含有量 得られたポリマーのペレット10.0gをN,N−ジメ
チルホルムアミドと酢酸n−プロピルの混合溶液中に浸
し、60℃に設定したウオーターバスで6時間加熱、溶
出させた後、THF含有量をガスクロマトグラフにて1
50℃の雰囲気温度で測定した。なお、本測定に用いた
熱可塑性ポリエステルエラストマーのペレットは重合直
後のものであり、たとえば減圧処理によるTHF除去の
操作等を加えていないものである。 (3)芳香族オリゴマー抽出量得られたポリマーのペレ
ット10.0gを100℃の沸水100mLを用いて 1時間処理した。ポリマーを除去した後、水層に20m
Lのクロロホルム(ナカライテスク(株)社製スペクト
ルグレード)を加え、分液ろうとを用いてオリゴマーを
クロロホルム層に抽出した。分液したクロロホルム層の
254nmにおける吸光度を、光路長1cmの石英セル
を用い、紫外可視分光光度計(島津製作所製;UV−1
60)で測定した。芳香族オリゴマーが抽出されている
場合、その濃度に比例した吸光度が得られる。なお、本
測定に用いた熱可塑性ポリエステルエラストマーのペレ
ットは重合直後のものであり、たとえば熱水処理等によ
るオリゴマー除去の操作等を加えていないものである。
【0055】実施例2 1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチルエステル
を428g、1,4−シクロヘキサンジメタノールを3
10g、AS−200を200gとしたこと以外は実施
例1と同様にして重合を行い、ポリマーを得た。得られ
たポリエステルエラストマーを用いて、実施例1と同様
に評価を行った。
【0056】実施例3 三官能性成分として2.1gの無水トリメリット酸を加
えたこと以外は実施例2と同様にして重合を行い、ポリ
マーを得た。得られたポリエステルエラストマーを用い
て、実施例1と同様に評価を行った。
【0057】実施例4 AS−200の代わりにEO/POランダム共重合体の
両末端にEO成分を付加させたブロック−ランダム共重
合グリコール(分子量1800、PO/EO=52/4
8(モル比))を用いたこと以外は実施例1と同様にし
て重合を行い、ポリマーを得た。得られたポリエステル
エラストマーを用いて、実施例1と同様に評価を行っ
た。
【0058】比較例1 ジメチルテレフタレート565g、1,4−ブタンジオ
ール378g、ポリオキシテトラメチレングリコール
(PTMG、分子量1000)160g、GA−80
(住友化学(株)社製) 1.60g、TBT0.80g
をオートクレーブに仕込み、熱可塑性ポリエステルエラ
ストマーを重合した。反応温度は適宜適正化した。得ら
れたポリエステルエラストマーを用いて、実施例1と同
様に評価を行ったが、得られたポリエステルエラストマ
ーはTHF含有量が520ppmと多いことがわかる。
さらに芳香族オリゴマー由来の254nmにおける吸光
度も0.56と大きい。
【0059】比較例2 AS−200の代わりにPTMG(分子量2000)を
160g用いたこと以外は実施例1と同様にして重合を
行い、ポリマーを得た。得られたポリエステルエラスト
マーを用いて、実施例1と同様に評価を行ったが、得ら
れたポリエステルエラストマーはTHF含有量が480
ppmと多いことがわかる。
【0060】実施例1〜4と比較例1〜2に関して行っ
た評価結果を表1に示す。
【表1】
【0061】
【発明の効果】本発明の熱可塑性ポリエステルエラスト
マーフィルムは、THF含有量が15ppm以下であ
り、また芳香族成分を含むオリゴマー成分を実質的に含
まないという利点を有する、柔軟で透湿性に優れた材料
である。たとえば医療用途(輸液バッグ、輸血管、注射
器のガスケット、救急絆創膏,サージカルテープ,リハ
ビリテープ等の医療補助用テープの基材、消炎・鎮痛・
血行促進等の疾患治療用テープの基材、手術用手袋な
ど)、衛生用途(紙おむつ固定用テープの基材、ナプキ
ン固定用テープの基材、透湿フィルムなど)、スポーツ
衣料用途等においても大変有用である。また自動車部品
(ベルト、チューブ、エンブレムなど)、各種工業用品
(繊維、フィルム、パッキン、シートなど)、日用品
(腕時計のベルトおよび外装材、(透明)キーパット、
靴底、眼鏡フレームなど)などの成形材料に適し、さら
に軟質塩化ビニル樹脂の代替樹脂としても使用可能であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J029 AA03 AB01 AC03 AD10 AE01 AE03 AE06 BA02 BA03 BA05 BA07 BA08 BA09 BA10 BB12A BB13A BD05A BD07A BF26 BF27 BF28 CA02 CA04 CA05 CA06 CB04A CB05A CB06A CB10A CB12A CC05A CC06A CC09 CD03 CF08 CH02 CH06 DB01 DB07 FC38 GA12 GA22 HA01 HA02 HB01 HB02 JE182 KB02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性ポリエステルエラストマー中のテ
    トラヒドロフラン含有量が15ppm以下であることを
    特徴とする熱可塑性ポリエステルエラストマー。
  2. 【請求項2】芳香族成分を含むオリゴマー成分を実質的
    に含まないことを特徴とする請求項1記載の熱可塑性ポ
    リエステルエラストマー。
  3. 【請求項3】熱可塑性ポリエステルエラストマーを構成
    するハードセグメントが下記A,Bの構成成分からなる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の熱可塑性ポ
    リエステルエラストマー。 A.主として1,4−シクロヘキサンジカルボン酸から
    なるジカルボン酸成分 B.70モル%以上が1,4−シクロヘキサンジメタノ
    ールからなる短鎖グリコール成分
  4. 【請求項4】熱可塑性ポリエステルエラストマーを構成
    するソフトセグメントが、炭素数2〜10の異なる2種
    以上のアルキレン単位からなる分子量が500〜400
    0の共重合ポリエーテルグリコール成分であることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性ポリ
    エステルエラストマー。
  5. 【請求項5】共重合ポリエーテルグリコール成分がテト
    ラヒドロフラン(THF)とエチレンオキサイド(EO)か
    ら成るランダム共重合グリコールであって、ランダム共
    重合グリコール中のTHF/EOのモル比が80/20
    〜30/70の範囲にある請求項1〜4のいずれかに記
    載の熱可塑性ポリエステルエラストマー。
  6. 【請求項6】共重合ポリエーテルグリコール成分がテト
    ラヒドロフラン(THF)とエチレンオキサイド(EO)か
    ら成るランダム共重合グリコールであって、ランダム共
    重合グリコール中のTHF/EOのモル比が70/30
    〜50/50の範囲にある請求項1〜5のいずれかに記
    載の熱可塑性ポリエステルエラストマー。
  7. 【請求項7】共重合ポリエーテルグリコール成分の末端
    が、主としてEO由来の水酸基であることを特徴とする
    請求項5または6に記載の熱可塑性ポリエステルエラス
    トマー。
  8. 【請求項8】共重合ポリエーテルグリコール成分がエチ
    レンオキサイド(EO)とプロピレンオキサイド(P
    O)の共重合体であり、EO/POランダム共重合体の
    両末端にEO成分を付加させたブロック−ランダム共重
    合グリコール(EO−EO/POランダム共重合体−E
    O)であって、共重合ポリエーテルグリコール中のEO
    /POのモル比が70/30〜20/80であることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性ポ
    リエステルエラストマー。
  9. 【請求項9】熱可塑性ポリエステルエラストマー中のソ
    フトセグメントの含有量が、全ポリマー中5〜50重量
    %の範囲にある請求項1〜8のいずれかに記載の熱可塑
    性ポリエステルエラストマー。
  10. 【請求項10】熱可塑性ポリエステルエラストマー中の
    ソフトセグメントの含有量が、全ポリマー中10〜40
    重量%の範囲にある請求項1〜9のいずれかに記載の熱
    可塑性ポリエステルエラストマー。
  11. 【請求項11】熱可塑性ポリエステルエラストマー中の
    ソフトセグメントの含有量が、全ポリマー中15〜30
    重量%の範囲にある請求項1〜10のいずれかに記載の
    熱可塑性ポリエステルエラストマー。
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