JP2000309693A - パッキン材 - Google Patents

パッキン材

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JP2000309693A
JP2000309693A JP11363308A JP36330899A JP2000309693A JP 2000309693 A JP2000309693 A JP 2000309693A JP 11363308 A JP11363308 A JP 11363308A JP 36330899 A JP36330899 A JP 36330899A JP 2000309693 A JP2000309693 A JP 2000309693A
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JP
Japan
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polyester elastomer
packing material
thermoplastic polyester
glycol
acid
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Pending
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JP11363308A
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English (en)
Inventor
Koji Kobayashi
幸治 小林
Shoichi Gyobu
祥一 形舞
Nobuhiro Ide
伸弘 井出
Seiji Nakayama
誠治 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の低密度ポリエチレンやエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体を代替することができ、特に臭気の発生を
抑制し、低温での柔軟性と耐熱性を兼備し、耐水性に優
れたポリエステルエラストマーを用いたパッキン材を提
供する。 【解決手段】パッキン材において、下記A,B,Cの構
成成分を含み、かつ条件Dを満たす熱可塑性ポリエステ
ルエラストマーを用いる。 A.芳香族ジカルボン酸成分 B.短鎖グリコール成分 C.炭素数2〜10の異なる2種以上のアルキレン単位
のランダムな繰り返しからなる、分子量が500〜40
00のランダム共重合ポリエーテルグリコール 条件D:熱可塑性ポリエステルエラストマーの全ポリエ
ーテルグリコール成分の全重量中に4級炭素を持つアル
キレン単位が10重量%未満である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性エラスト
マーを用いたパッキン材に関するものである。更に詳し
くは、テトラヒドロフラン(以下THFと称する)およ
び臭気の発生を抑制し、低温での柔軟性と耐熱性を兼備
し、耐水性に優れた特定の構造を有する熱可塑性ポリエ
ステルエラストマーを用いたパッキン材に関する。
【0002】
【従来の技術】瓶の口部を閉止するキャップには、アル
ミニウムなどの金属が広く用いられており、これらのキ
ャップの天板部内面には、パッキン材が使用されてい
る。パッキン材は、瓶の内容物と直接に接触し、しかも
長期間にわたってキャップの閉止を完全に保つ必要があ
るため、臭気を有しないこと並びに低温での柔軟性、耐
熱性、および耐水性に優れることが要求される。
【0003】パッキン材はホット充填時/熱殺菌処理時
/保存時等に熱の影響を受け、これらの温度が90℃を
越える場合も少なくない。よって耐熱性はパッキン材の
重要な性能の1つである。耐熱性が低いとパッキン材の
圧縮歪みが大きくなり、弾性回復力がなくなり開栓トル
クの低下、更には、密封性の低下がみられ、漏れを生じ
ることもある。
【0004】従来、パッキン材としては、低密度ポリエ
チレン又はエチレン−酢酸ビニル共重合体が用いられて
いる。しかしながら、低密度ポリエチレンは、柔軟性及
び耐衝撃性の点で不十分であり、またエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体は、臭気及び耐熱性の点で不十分であっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
背景のもと、THFおよび臭気の発生を抑制し、低温で
の柔軟性と耐熱性を兼備し、耐水性に優れた特定の構造
を有する熱可塑性ポリエステルエラストマーを用いたパ
ッキン材を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ポリエステ
ルエラストマーにおいて、特定のハードセグメントと特
定のソフトセグメントを用いることで、上記の課題が解
決されることを見いだし、本発明に到達した。
【0007】すなわち本発明は、以下に示す条件を満た
す熱可塑性ポリエステルエラストマーを用いたパッキン
材である。 1.貯蔵弾性率の相対比α(−30℃における貯蔵弾性
係数/23℃における貯蔵弾性係数)が0<α≦3.0
であることを特徴とする熱可塑性ポリエステルエラスト
マーを用いたパッキン材。 2.熱可塑性ポリエステルエラストマー中のテトラヒド
ロフラン含有量が15ppm以下であることを特徴とす
る上記1記載の熱可塑性ポリエステルエラストマーを用
いたパッキン材。 3.下記A,B,Cの構成成分を含み、かつ条件Dを満
たす、上記1および2記載の熱可塑性ポリエステルエラ
ストマーを用いたパッキン材。 A.芳香族ジカルボン酸成分 B.短鎖グリコール成分 C.炭素数2〜10の異なる2種以上のアルキレン単位
のランダムな繰り返しからなる、分子量が500〜40
00のランダム共重合ポリエーテルグリコール 条件D:熱可塑性ポリエステルエラストマーの全ポリエ
ーテルグリコール成分の全重量中に4級炭素を持つアル
キレン単位が10重量%未満である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明のポリエステルにおいて、酸成分は、芳香
族ジカルボン酸を主体とするが、テレフタル酸、ナフタ
レンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、イソフタ
ル酸、5-ナトリウムスルホイソフタル酸およびそれらの
エステル形成性誘導体を用いることができる。エステル
形成性誘導体としては、例えばテレフタル酸、ナフタレ
ンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、イソフタル
酸、5-ナトリウムスルホイソフタル酸のジアルキルエス
テル、ジアリールエステルなどが挙げられる。これら芳
香族ジカルボン酸あるいはそのエステル形成性誘導体
は、一種もしくは二種以上の組み合わせを用いることが
好ましく、芳香族ジカルボン酸は全酸成分の70モル%以
上、好ましくは80モル%以上である。その他の酸成分と
しては、脂環族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸が用
いられ、脂環族ジカルボン酸としてはシクロヘキサンジ
カルボン酸、テトラヒドロ無水フタル酸などが挙げられ
る。脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン
二酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸などが挙げられる。
これらは樹脂の融点を大きく低下させない範囲で用いら
れ、その量は全酸成分の30モル%未満、好ましくは20モ
ル%未満である。
【0009】尚、融点の下限は特に限定はないが一般的
には150℃以上が好ましく、180℃以上が特に好ま
しい。
【0010】本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマ
ーにおけるソフトセグメント、即ち長鎖ポリエステルを
構成する共重合ポリエーテルグリコールは、炭素数2〜
10の異なる2種以上のアルキレン単位のランダムな繰
り返しからなる、分子量が500〜4000のランダム
共重合ポリエーテルグリコールである。
【0011】前述のランダム共重合ポリエーテルグリコ
ール以外のポリエーテルグリコール、たとえば熱可塑性
ポリエステルエラストマーにおけるソフトセグメントと
して一般的に用いられるポリ(オキシエチレン)グリコ
ールやポリ(オキシテトラメチレン)グリコールからな
る熱可塑性ポリエステルエラストマーは、低温での柔軟
性が比較的低いため、低温条件下たとえば冷蔵庫での保
存用として用いられる容器のパッキン材として用いた場
合、密封性が低下し漏れを生じることもある。
【0012】本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマ
ーに用いられるランダム共重合ポリエーテルグリコール
としては、テトラヒドロフラン(THF)とエチレンオキ
サイド(EO)を開環重合させたランダム共重合グリコー
ルがあげられる。ランダム共重合グリコール中のTHF
/EOのモル比は80/20〜30/70であることが
好ましく、さらに70/30〜50/50であることが
より好ましい。
【0013】上記ランダム共重合グリコールの両末端
は、実質的に全てがEO由来の水酸基であることが望ま
しい。この条件を満たすランダム共重合グリコールとし
て、たとえばTHFとEOのランダム共重合体であるA
S−200(三洋化成(株)製、分子量2000、TH
F/EO=70/30(mol比))などが挙げられ
る。末端がTHF由来の水酸基である場合、THFのみ
からなるポリ(オキシテトラメチレン)グリコールはい
うまでもなく、ランダム共重合グリコールにおいても末
端の閉環反応によりTHFが生成し、副生成物の発生及
び臭気の点から好ましくない。
【0014】本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマ
ーに用いられる共重合ポリエーテルグリコールの含有量
は、全ポリマー中5〜95重量%が好ましい。さらに好
ましくは、その含有量が15〜80重量%であり、より
さらに好ましくは25〜70重量%である。共重合ポリ
エーテルグリコール成分が5重量%未満では相分離しや
すく、弾性性能が不十分である。また95重量%を越え
ると得られるエラストマーのブロック性が低下するた
め、ポリマーの融点や軟化点が低下する。
【0015】本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマ
ーは前述のランダム共重合ポリエーテルグリコールのポ
リエーテルグリコール成分を含んでも良いが、熱可塑性
ポリエステルエラストマーの全ポリエーテルグリコール
成分の全重量中に4級炭素を持つアルキレン単位が10
重量%未満であることが必要であり、好ましくは5重量
%未満、さらに好ましくは3重量%未満、最も好ましく
はポリエーテルグリコール成分中に4級炭素を持たない
ことである。4級炭素を持つポリエステルエラストマー
は、過酷な条件での使用中に劣化する恐れがある。な
お、ポリエーテルグリコール成分の重量中の4級炭素を
持つアルキレン単位の重量はポリエーテルグリコールの
製造原料であるアルキレンオキサイド単位を基に算出す
る。
【0016】本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマ
ーにおいて、共重合ポリエーテルグリコール以外のグリ
コール成分としては、分子量400〜6000のポリ
(エチレンオキサイド)グリコール、ポリ(プロピレン
オキサイド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキサ
イド)グリコール等のポリアルキレンエーテルグリコー
ル及びこれらの混合物さらにこれらのポリエーテルグリ
コール構成成分を共重合した共重合ポリエーテルグリコ
ール、また炭素数2〜12の脂肪族ジカルボン酸と炭素
数2〜10の脂肪族グリコールから製造されるポリエス
テル、例えばポリエチレンアジペート、ポリテトラメチ
レンアジペート、ポリエチレンセバケート、ポリネオペ
ンチルセバゲート、ポリテトラメチレンドデカネート、
ポリテトラメチレンアゼレート、ポリヘキサメチレンア
ゼレート、ポリ−ε−カプロラクトンなどである。これ
らのグリコールは各種特性のバランスにより適切な組み
合わせで用いられる。その量は酸成分に対して40〜9
9モル%、好ましくは50〜95モル%である。
【0017】本発明で使用するポリエステルエラストマ
ーにおける短鎖グリコール成分としては、炭素数が1〜2
5のグリコール及びそのエステル形成性誘導体を用いる
ことができる。炭素数が1〜25のグリコールとは、例え
ばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオ
ール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、
1,9-ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、ジメチ
ロールヘプタン、ジメチロールペンタン、トリシクロデ
カンジメタノール、ビスフェノールXのエチレンオキサ
イド誘導体(XはA,S,F)及びこれらのエステル形成性誘導
体が挙げられる。好ましくは、エチレングリコール、1,
4-ブタンジオール及びこれらのエステル形成性誘導体が
挙げられる。
【0018】本発明で使用するポリエステルエラストマ
ーにおいては、少量に限って三官能以上のポリカルボン
酸やポリオール成分を含むこともできる。例えば無水ト
リメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、トリ
メチロールプロパン、グリセリン、無水ピロメリット酸
などを3モル%以下使用できる。三官能以上のポリカルボ
ン酸やポリオール成分は合計量で、ポリエステルの全ポ
リカルボン酸成分およびポリオール成分の合計を100
モル%とすると5モル%以下、好ましくは3モル%以下
である。
【0019】本発明で使用するポリエステルエラストマ
ーにおいて、還元粘度は0.5〜4.0であることが望まし
い。還元粘度が0.5以下だと機械特性に劣り、4.0を越え
ると流動性が悪いため成形性に劣り、成形材料としての
使用範囲が限られてくる。
【0020】本発明で使用するポリエステルエラストマ
ーの製造には、公知の任意の方法が適用できる。例え
ば、溶融重合法、溶液重合法、固相重合法などいずれも
適宜用いられる。溶融重合法の場合、エステル交換法で
も直接重合法であってもよい。樹脂の粘度を向上させる
ため、溶融重合後に固相重合を行うことはもちろん望ま
しいことである。また、ポリエステルの重合後、イソシ
アネート化合物やエポキシ化合物等で鎖延長してもよ
い。
【0021】反応に用いる触媒としては、アンチモン触
媒、ゲルマニウム触媒、チタン触媒が良好である。特に
チタン触媒、詳しくはテトラブチルチタネート、テトラ
メチルチタネートなどのテトラアルキルチタネート、シ
ュウ酸チタンカリなどのシュウ酸金属塩などが好まし
い。またその他の触媒としては公知の触媒であれば特に
限定はしないが、ジブチルスズオキサイド、ジブチルス
ズジラウリレートなどのスズ化合物、酢酸鉛などの鉛化
合物が挙げられる。
【0022】また得られたポリエステルエラストマーに
は公知のヒンダードフェノール系、硫黄系、燐系、など
の酸化防止剤、ヒンダートアミン系、トリアゾール系、
ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、ニッケル系、サリ
チル系などの光安定剤、帯電防止剤、滑剤、過酸化物な
どの分子調整剤、金属不活性剤、有機及び無機系の核
剤、中和剤、制酸剤、防菌剤、蛍光増白剤、ガラス繊
維、カーボン繊維シリカ繊維、アルミナ繊維などの無機
質繊維状物質、カーボンブラック、シリカ、石英粉末、
ガラスビーズ、ガラス粉、ケイ酸カルシウム、カオリ
ン、タルク、クレー、珪藻土、ウォラストナイトの如き
ケイ酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナの
如き金属の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸バリウムの如
き金属の炭酸塩、その他の各種金属粉などの紛粒状充填
剤、マイカ、ガラスフレーク、各種の金属粉末などの板
状充填剤、難燃剤、難燃助剤、有機・無機の顔料などを
一種類以上添加することができる。
【0023】本発明において配合できるヒンダードフェ
ノール系酸化防止剤としては、3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシ−トルエン、n−オクタデシル−β−
(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェ
ニル)プロピオネート、テトラキス〔メチレン−3−
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート〕メタン、1,3,5−トリメチ
ル−2,4,6’−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、カルシウム(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジル−モノ
エチル−フォスフェート)、トリエチレングリコール−
ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート〕、ペンタエリスリチル
−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチルアニリ
ノ)−1,3,5−トリアジン、3,9−ビス〔1,1
−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチ
ル〕2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕
ウンデカン、ビス〔3,3−ビス(4’−ヒドロキシ−
3’−t−ブチルフェニル)酪酸〕グリコールエステ
ル、トリフェノール、2,2’−エチリデンビス(4,
6−ジ−t−ブチルフェノール)、N,N’−ビス〔3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニル〕ヒドラジン、2,2’−オキサミド
ビス〔エチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,1,3−ト
リス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシ
ベンジル)−S−トリアジン−2,4,6(1H,3
H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス(4−t−
ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)
イソシアヌレート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシヒドロシンナミックアヒドトリエステルウイズ−
1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−S−ト
リアジン−2,4,6(1H,3H,5H)、N,N−
ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−ヒドロシンナアミド)、3,9−ビス〔2−
{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル
フェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエ
チル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.
5〕ウンデカンなどを挙げることができる。
【0024】本発明において配合できる硫黄系酸化防止
剤としては、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオン
酸エステル、ジミリスチル−3,3’−チオジウロピオ
ン酸エステル、ジステアリル−3,3’−チオジプロピ
オン酸エステル、ラウリルステアリル−3,3’−チオ
ジプロピオン酸エステル、ジラウリルチオジプロピオネ
ート、ジオクタデシルサルファイド、ペンタエリストリ
ール−テトラ(β−ラウリル−チオプロピオネート)エ
ステル等を挙げることができる。
【0025】本発明において配合できる燐系酸化防止剤
としては、トリス(ミックスド、モノ及びジノリルフェ
ニル)フォスファイト、トリス(2,3−ジ−t−ブチ
ルフェニル)フォスファイト、4,4’−ブチリデン−
ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリ
デシル)フォスファイト、1,1,3−トリス(2−メ
チル−4−ジ−トリデシルフォスファイト−5−t−ブ
チルフェニル)ブタン、トリス(2,4−ジ−t−ブチ
ルフェニル)フォスファイト、ビス(2,4−ジ−t−
ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォスフ
ァイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)−4,4’−ビフェニレンフォスファナイト、ビス
(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペン
タエリストール−ジ−フォスファイト、テトラキス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4’−ビフェ
ニレンジホスフォナイト、トリフェニルホスファイト、
ジフェニルデシルホスファイト、トリデシルホスファイ
ト、トリオクチルホスファイト、トリドデシルホスファ
イト、トリオクタデシルフォスファイト、トリノニルフ
ェニルホスファイト、トリドデシルトリチオホスファイ
ト等を挙げることができる。
【0026】本発明において配合できるアミン系酸化防
止剤としては、N,N−ジフェニルエチレンジアミン、
N,N−ジフェニルアセトアミジン、N,N−ジフェニ
ルフルムアミジン、N−フェニルピペリジン、ジベンジ
ルエチレンジアミン、トリエタノールアミン、フェノチ
アジン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレ
ンジアミン、4,4’−テトラメチル−ジアミノジフェ
ニルメタン、P,P’−ジオクチル−ジフェニルアミ
ン、N,N’−ビス(1,4−ジメチル−ペンチル)−
p−フェニレンジアミン、フェニル−α−ナフチルアミ
ン、フェニル−β- ナフチルアミン、4,4’−ビス
(4−α,α−ジメチル−ベンジル)ジフェニルアミン
等のアミン類及びその誘導体やアミンとアルデヒドの反
応生成物、アミンとケトンの反応生成物から挙げること
ができる。
【0027】本発明において配合できるヒンダードアミ
ン系光安定剤としては、琥珀酸ジメチル−1−(2−ヒ
ドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジンとの重縮合物、ポリ〔〔6−
(1,1,3,3−テトラブチル)イミノ−1,3,5
−トリアジン−2,4−ジイル〕ヘキサメチレン
〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミル〕〕、2−n−ブチルマロン酸のビス(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)エステ
ル、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキ
シレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)セバケート、N,N’−ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレ
ンジアミンと1,2−ジブロモエタンとの重縮合物、ポ
リ〔(N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン)−(4−
モノホリノ−1,3,5−トリアジン−2,6−ジイ
ル)−ビス(3,3,5,5−テトラミチルピペラジノ
ン)〕、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)−ドデシル−1,2,3,4−ブタンテト
ラカルボキシレート、トリス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジル)−ドデシル−1,2,
3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバ
ケート、1,6,11−トリス〔{4,6−ビス(N−
ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペ
リジン−4−イル)アミノ−1,3,5−トリアジン−
2−イル)アミノ}ウンデカン、1−〔2−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
ルオキシ〕−2,2,6,6−テトロメチルピペリジ
ン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3
−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウ
ンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、N,N’−
ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4
−ビス〔N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジル)アミノ〕−6−クロロ−
1,3,5−トリアジン縮合物などを挙げることができ
る。
【0028】本発明において配合できるベンゾフェノン
系、ベンゾトリアゾール系、トリアゾール系、ニッケル
系、サリチル系光安定剤としては、2,2’−ジヒドロ
キシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−
4−n−オクトキシベンゾフェノン、p−t−ブチルフ
ェニルサリシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル
−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエー
ト、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,
5’−ジ−t−アミル−フェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−〔2’−ヒドロキシ−3’、5’−ビス(α,
α−ジメチルベンジルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メ
チルフェニル)−5−クロロベンアゾトリアゾール、2
−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフ
ェニル)−5−クロロベンゾチリアゾール、2,5−ビ
ス−〔5’−t−ブチルベンゾキサゾリル−(2)〕−
チオフェン、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシベンジル燐酸モノエチルエステル)ニッケル塩、
2−エトキシ−5−t−ブチル−2’−エチルオキサリ
ックアシッド−ビス−アニリド85〜90%と2−エト
キシ−5−t−ブチル−2’−エチル−4’−t−ブチ
ルオキサリックアシッド−ビス−アニリド10〜15%
の混合物、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,
α−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリ
アゾール、2−エトキシ−2’−エチルオキサザリック
アシッドビスアニリド、2−〔2’−ヒドロオキシ−
5’−メチル−3’−(3’’,4’’,5’’,
6’’−テトラヒドロフタルイミド−メチル)フェニ
ル〕ベンゾトリアゾール、ビス(5−ベンゾイル−4−
ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−i−オクトキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシル
オキシベンゾフェノン、サリチル酸フェニル等の光安定
剤を挙げることができる。
【0029】本発明において配合できる滑剤として炭化
水素系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、エステル系、アル
コール系、金属石鹸系、天然ワックス系、シリコーン
系、フッ素系化合物が挙げられる。具体的には、流動パ
ラフィン、合成パラフィン、合成硬質パラフィン、合成
イソパラフィン石油炭化水素、塩素化パラフィン、パラ
フィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレ
ン、フルオロカルボン油、炭素数12以上のラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラ
キジン酸、ベヘニン酸等の脂肪酸化合物、ヘキシルアミ
ド、オクチルアミド、ステアリルアミド、パルミチルア
ミド、オレイルアミド、エルシルアミド、エチレンビス
ステアリルアミド、ラウリルアミド、ベヘニルアミド、
メチレンビスステアリルアミド、リシノールアミド等の
炭素数3〜30の飽和或いは不飽和脂肪族アミド及びそ
の誘導体、脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の
多価アルコールエステル、脂肪酸のポリグリコールエス
テル、脂肪酸の脂肪アルコールエステルであるブチルス
テアレート、硬化ヒマシ油、エチレングリコールモノス
テアレート等、セチルアルコール、ステアリルアルコー
ル、エチレングリコール、分子量200ないし1000
0以上のポリエチレングリコール、ポリグリセロール、
カルナウバロウ、カンデリラロウ、モンタンロウ、ジメ
チルシリコーン、シリコンガム、四フッ化エチレンなど
の滑剤が挙げられる。また、直鎖飽和脂肪酸、側鎖酸、
シノール酸を有する化合物からなる金属塩で金属が(L
i,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,Al,S
n,Pb)から選ばれた金属石鹸も挙げることができ
る。
【0030】本発明において配合できる充填剤として
は、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、
酸化カルシウム、酸化チタン(ルチル型、アナターゼ
型)、酸化クロム(三価)、酸化鉄、酸化亜鉛、シリ
カ、珪藻土、アルミナ繊維、酸化アンチモン、バリウム
フェライト、ストロンチウムフェライト、酸化ベリリウ
ム、軽石、軽石バルーン等の酸化物や水酸化マウネシウ
ム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム等の
塩基性物又は水酸化物又は、炭酸マグネシウム、炭酸カ
ルシウウム、炭酸バリウム、炭酸アンモニウム、亜硫酸
カルシウム、ドロマイト、ドーソナイト等の炭酸塩又
は、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸アンモニウ
ム、亜硫酸カルシウム、塩基性硫酸マグネシウム等の
(亜)硫酸塩又は、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウ
ム、珪酸アルミニウム、珪酸カリウム、珪酸カルシウ
ム、タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ガラス繊
維、モンモリナイト、ガラスバルーン、ガラスビーズ、
ペントナイト等の珪酸塩又は、カオリン(陶土)、パー
ライト、鉄粉、銅粉、鉛粉、アルミニウム粉、タングス
テン粉、硫化モリブデン、カーボンブラック、ボロン繊
維、炭化珪素繊維、黄銅繊維、チタン酸カリウム、チタ
ン酸ジルコン酸鉛、硼酸亜鉛、硼酸アルミニウム、メタ
硼酸バリウム、硼酸カルシウム、硼酸ナトリウム等を挙
げることができる。
【0031】本発明で配合できるエポキシ基を有する化
合物としては、ソルビオール−ポリグリシジル−エーテ
ル、ポリグリセロール−ポリグリシジル−エーテル、ト
リグリシジル−トリス(2−ハイドロキシエチル)イソ
シアヌレート等のポリエポキシ化合物、ジエチレングリ
コールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール
ジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグ
リシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグ
リシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジ
ルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエ
ーテル、ヘキサヒドロオフタル酸ジグリシジルエステ
ル、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンの縮合物、
ビスフェノールFとエピクロルヒドリンの縮合物、ビス
フェノールFとエピクロルヒドリンの縮合物等のジエポ
キシ化合物、高級アルコールグリシジルエーテル、ブチ
ルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ス
テアリルグリシジルエーテル、メチルグリシジルエーテ
ル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリ
レート、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル等
のモノエポキシ化合物等が挙げられる。
【0032】本発明で配合できるハロゲン置換されたフ
ェニル基を有する化合物としては、テトラブロムビスフ
ェノールA(TBA)、テトラブロムビスフェノールS
(TBS)、ビス(ジブロモプロピル)テトラブロモビ
スフェノールAエーテル、TBAエポキシ、TBAエチ
ルエーテルオリゴマー、TBAビス(2,3−ジブロモ
プロピルエーテル)、TBA(アリルエーテル)、TB
Aビス(2−ヒドロキシエチルエーテル)、TBAカー
ボネートオリゴマー、TBSビス(2,3−ジブロモプ
ロピルエーテル)、ヘキサブロモベンゼン、テトラブロ
モ無水フタル酸、デカブロモジフェニンオキサイド、ト
リス(トリブロモフェノキシ)トリアジン、ビス(ペン
タブロモフェニル)エタン、ビス(トリブロモフェノキ
シ)エタン、ビス(ペンタブロモフェノキシ)エタン、
ブロム化フェノキシ、エチレンビス(テトラブロモフタ
ル)イミド、臭素化ジフェニルオキサイド、ブロム化ポ
リスチレン等が挙げられる。
【0033】本発明で配合できる難燃助剤としては、三
酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモ
ン、ピロアンチモン酸ソーダ、二酸化錫、メタ硼酸亜
鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化ジ
ルコニウム、酸化モリブデン、赤燐系化合物、ポリリン
酸アンモニウム塩、メラミンシアヌレート、四フッ化エ
チレン等が挙げられる。
【0034】本発明で配合できるトリアジン基を有する
化合物及び/又はその誘導体としては、メラミン、メラ
ミンシアヌレート、燐酸メラメン、スルファミン酸グア
ニジン等が挙げられる。
【0035】本発明で配合できる燐化合物の無機系燐化
合物としては、赤燐系化合物、ポリリン酸アンモニウム
塩等が挙げられる。赤燐系化合物としては、赤燐に樹脂
をコートしたもの、アルミニウムとの複合化合物等が挙
げられる。有機系燐化合物としては、燐酸エステル、燐
酸メラミン等が挙げられる。燐酸エステルとしては、ホ
スフェート類、ホスホネート類、ホスフィネート類のト
リメチルホスフェート、トリエチルフォスフェート、ト
リブチルフォスフェート、トリオクチルホスフェート、
トリオクチルフォスフィート、トリブトキシエチルフォ
スフェート、オクチルジフェニルフォスフェート、トリ
クレジルホスフェート、クレジルジフェニルフォスフェ
ート、トリフェニルフォスフェート、トリキシレニルフ
ォスフェート、トリス・イソプロピルフェニルフォスフ
ェート、ジエチル−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)アミノメチルホスホネート、ビス(1,3−フェニ
レンジフェニル)フォスフェート、芳香族縮合燐酸エス
テルの1,3−〔ビス(2,6−ジメチルフェノキシ)
ホスフェニルオキシ〕ベンゼン、1,4−〔ビス(2,
6−ジメチルフェノキシ)ホスフェニルオキシ〕ベンゼ
ン等が耐加水分解や熱安定性、難燃性から好ましい。
【0036】これらの添加物の配合方法としては、加熱
ロール、押出機、バンバリミキサー等の混練機を用いて
配合することができる。また、熱可塑性ポリエステルエ
ラストマー樹脂組成物を製造する際のエステル交換反応
の前又は重縮合反応前のオリゴマー中に、添加及び混合
することができる。
【0037】上記記載のポリエステルエラストマー組成
物は、本発明のパッキン材において、圧縮成形法、射出
成形法、インジェクション・モールディング法などによ
り成形される。また必要に応じて他の樹脂、例えば高圧
ラジカル法ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共
重合体、エチレン−ビニルエステル共重合体、エチレン
−不飽和カルボン酸エステル共重合体、水添ブロック共
重合体エラストマー、ポリブテン、本発明以外のポリエ
ステルエラストマーなどをブレンドすることもできる。
【0038】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明を具体的に説明
するが、本発明は、その要旨を越えない限り、これらの
実施例に制約されるものではない。なお、これら実施例
において各測定項目は、以下の方法に従った。また、得
られたポリマー中のポリブチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンナフタレート、THFとEOのランダム共重合
体、およびポリ(オキシテトラメチレン)グリコール残
基の重量%はプロトンNMRによって測定した。還元粘
度は、ポリマー0.05gを25mlの混合溶媒(フェ
ノール/テトラクロロエタン=60/40(重量比))
に溶かして、オストワルド粘度計を用いて30℃で測定
した。得られた共重合ポリエステルに関し、所定の試験
を行った。
【0039】(1)臭気 1リットル広口ガラス瓶に、試験片を入れ、蓋をして5
0℃のオーブン中で1時間経時させた後、取り出し室温
まで冷却後臭気を官能試験により評価した。臭気が弱い
ものを○、強いものを×とした。
【0040】(2)THF生成量 試験片10.0gをN,N−ジメチルホルムアミドと酢
酸n−プロピルの混合溶媒中に浸し、60℃に設定した
ウォーターバスで6時間加熱、溶出させた後、THF含
有量をガスクロマトグラフにて150℃の雰囲気温度で
測定した。
【0041】(3)低温での柔軟性 20×5×2mmの試料片をRHEOVIBRON(D
YNAMIC VISCOELASTOMETER)に
て、−150〜200℃まで昇温速度2℃/分、周波数
110Hzで測定した時に得られる貯蔵弾性係数を用
い、相対比α(−30℃における貯蔵弾性係数/23℃
における貯蔵弾性係数)の形で表した。
【0042】(4)圧縮永久歪み JIS K6301に基づき、70℃の恒温槽で22時
間の試験を実施した。
【0043】ポリエステル合成例1 ジメチルテレフタレート(DMT) 246.92g、
1,4−ブタンジオール(BD)148.45g、THF
とEOのランダム共重合体AS−200(三洋化成
(株)製、分子量2000,THF/EO=70/30
(mol比))520g、イルガノックス−1330
(日本チバガイギー社製) 1.60g、テトラブチルチ
タネート(TBT)0.80gを4Lのオートクレーブ
に仕込み、室温から200℃まで3時間かけて昇温しエ
ステル交換反応を行った。次いで缶内を徐々に減圧する
と共に更に昇温し、45分かけて245℃、1torr
以下にして初期縮合反応を行った。さらに245℃、1
torr以下の状態で2時間重合反応を行い、ポリマー
をペレット状に取り出した。得られたポリマーの還元粘
度は1.77であり、ポリマー中のポリブチレンテレフ
タレート成分、THFとEOのランダム共重合体成分の
重量%はそれぞれ35%、65%であった。
【0044】ポリエステル合成例2 ジメチルナフタレート(DMN) 253.02g、BD
116.61g、THFとEOのランダム共重合体AS
−200(三洋化成(株)製、分子量2000,THF
/EO=70/30(mol比))520g、イルガノッ
クス−13301.60g、TBT 0.80gを4L
のオートクレーブに仕込み、室温から220℃まで3時
間かけて昇温しエステル交換反応を行った。次いで缶内
を徐々に減圧すると共に更に昇温し、45分かけて25
0℃、1torr以下にして初期縮合反応を行った。さ
らに250℃、1torr以下の状態で2時間重合反応
を行い、ポリマーをペレット状に取り出した。得られた
ポリマーの還元粘度は1.87であり、ポリマー中のポ
リブチレンナフタレート成分、THFとEOのランダム
共重合体成分の重量%はそれぞれ35%、65%であっ
た。
【0045】ポリエステル合成例3 THFとEOのランダム共重合体の代わりにポリ(オキ
シテトラメチレン)グリコール(PTMG、分子量20
00)を用いた以外はポリエステル合成例1と同様にし
て、ポリマーを得た。得られたポリマーの還元粘度は
2.04であり、ポリマー中のポリブチレンテレフタレ
ート成分、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール成
分の重量%はそれぞれ35%、65%であった。
【0046】実施例1 ポリエステル合成例1で得られたポリエステルエラスト
マー100重量部に対して、ペンタエリスリチル−テト
ラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチルー4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート〕を0.5重量部、ペンタ
エリスリトールテトラキスー(3−ラウリルチオプロピ
オネート)を0.3重量部、2−(3−t−ブチル−5
−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾー
ルを0.5重量部、ビスフェノールAを0.5重量部、
トリフェニルフォスフィンを0.3重量部配合し、押出
機を用いて造粒し組成物を得た。この評価結果を表1に
示す。
【0047】実施例2 ポリエステル合成例2で得られたポリエステルエラスト
マーを用いて、実施例1の要領で組成物を得た。この評
価結果を表1に示す。
【0048】比較例1 ポリエステル合成例3で得られたポリエステルエラスト
マーを用いて、実施例1の要領で組成物を得た。この評
価結果を表1に示す。
【0049】実施例1,2と比較例1に関して行った所
定の試験結果を表1に示す。
【表1】
【0050】
【発明の効果】表1から明らかなように、ポリ(オキシ
テトラメチレン)グリコールからなるポリエステルエラ
ストマーを用いた比較例1では、臭気およびTHF含有
量が多い。以上かかる構成よりなる本発明のパッキン材
は、臭気の発生を抑制し、耐熱性と耐水性、柔軟性に優
れるパッキン材を提供することが可能となり、産業界に
寄与すること大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 誠治 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯蔵弾性率の相対比α(−30℃におけ
    る貯蔵弾性係数/23℃における貯蔵弾性係数)が0<
    α≦3.0であることを特徴とする熱可塑性ポリエステ
    ルエラストマーを用いたパッキン材。
  2. 【請求項2】 熱可塑性ポリエステルエラストマー中の
    テトラヒドロフラン含有量が15ppm以下であること
    を特徴とする請求項1記載の熱可塑性ポリエステルエラ
    ストマーを用いたパッキン材。
  3. 【請求項3】 下記A,B,Cの構成成分を含み、かつ
    条件Dを満たす、請求項1および2記載の熱可塑性ポリ
    エステルエラストマーを用いたパッキン材。 A.芳香族ジカルボン酸成分 B.短鎖グリコール成分 C.炭素数2〜10の異なる2種以上のアルキレン単位
    のランダムな繰り返しからなる、分子量が500〜40
    00のランダム共重合ポリエーテルグリコール 条件D:熱可塑性ポリエステルエラストマーの全ポリエ
    ーテルグリコール成分の全重量中に4級炭素を持つアル
    キレン単位が10重量%未満である。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003003050A (ja) * 2001-06-21 2003-01-08 Toyobo Co Ltd 熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物
JP2008163226A (ja) * 2006-12-28 2008-07-17 Toyobo Co Ltd パッキン材

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JP2003003050A (ja) * 2001-06-21 2003-01-08 Toyobo Co Ltd 熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物
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