JPH11171984A - 熱可塑性ポリエステルエラストマー - Google Patents
熱可塑性ポリエステルエラストマーInfo
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- JPH11171984A JPH11171984A JP28156498A JP28156498A JPH11171984A JP H11171984 A JPH11171984 A JP H11171984A JP 28156498 A JP28156498 A JP 28156498A JP 28156498 A JP28156498 A JP 28156498A JP H11171984 A JPH11171984 A JP H11171984A
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- thermoplastic polyester
- melting point
- polyester elastomer
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- elastomer
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Abstract
(57)【要約】
【課題】耐水性、耐候性、耐熱性に優れ、かつ高融点の
熱可塑性ポリエステルエラストマーを得ること。 【解決手段】下記数式(1)で示される結晶融点および
下記数式(2)で示されるビカット軟化温度を有し、且
つ引張伸度が100%以上であることを特徴とする熱可
塑性ポリエステルエラストマー。 結晶融点 :y≧200+0.5x (1) ビカット軟化温度:z≧50+1.5x (2) (ここでxは該エラストマーの実質的にハードセグメン
トを構成する重量%であり、yはDSCにより室温から
20℃/分で昇温し測定した結晶融点(℃)、zはAS
TM D1525に基づいて測定したビカット軟化温度
(℃)を示す。また引張伸度はASTM D638に基
づいて測定した値である。)
熱可塑性ポリエステルエラストマーを得ること。 【解決手段】下記数式(1)で示される結晶融点および
下記数式(2)で示されるビカット軟化温度を有し、且
つ引張伸度が100%以上であることを特徴とする熱可
塑性ポリエステルエラストマー。 結晶融点 :y≧200+0.5x (1) ビカット軟化温度:z≧50+1.5x (2) (ここでxは該エラストマーの実質的にハードセグメン
トを構成する重量%であり、yはDSCにより室温から
20℃/分で昇温し測定した結晶融点(℃)、zはAS
TM D1525に基づいて測定したビカット軟化温度
(℃)を示す。また引張伸度はASTM D638に基
づいて測定した値である。)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱可塑性ポリエステ
ルエラストマーに関し、詳しくは耐水性、耐候性、耐熱
性に優れた高融点の熱可塑性ポリエステルエラストマ
ー、特に繊維、フィルム、シートをはじめとする各種成
形材料に用いることの出来る熱可塑性ポリエステルエラ
ストマー、さらに詳しくは、ブーツ、ギヤ、チューブな
どの成形材料に適し、自動車、家電部品等の耐熱性が要
求される用途、例えば、ジョイントブーツや、電線被覆
材などに有用な熱可塑性ポリエステルエラストマーに関
する。
ルエラストマーに関し、詳しくは耐水性、耐候性、耐熱
性に優れた高融点の熱可塑性ポリエステルエラストマ
ー、特に繊維、フィルム、シートをはじめとする各種成
形材料に用いることの出来る熱可塑性ポリエステルエラ
ストマー、さらに詳しくは、ブーツ、ギヤ、チューブな
どの成形材料に適し、自動車、家電部品等の耐熱性が要
求される用途、例えば、ジョイントブーツや、電線被覆
材などに有用な熱可塑性ポリエステルエラストマーに関
する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性ポリエステルエラストマーとし
ては、従来よりポリブチレンテレフタレート(PBT)
単位をハードセグメント、ポリテトラメチレングリコー
ル(PTMG)をソフトセグメントとするポリエーテル
エステルエラストマー(特公昭49-48195,49-31558 号公
報)、PBT単位をハードセグメント、ポリカプロラク
トン(PCL)単位をソフトセグメントとするポリエス
テルエステルエラストマー(特公昭48-4116 号、特開昭
59-12926号、特開昭59-15117号公報)、及びPBT単位
をハードセグメント、二量体脂肪酸をソフトセグメント
とするポリエステルエステルエラストマー(特開昭54-1
27955 号公報)等が知られ、実用化されている。しかし
ながら、ハードセグメントにPBTを用いる場合、PB
Tの融点が230℃以下なのでエラストマーとしての融
点は230℃以上になることはない。これらを改善する
ため、高融点のポリエチレンナフタレートやポリシクロ
ヘキサンジメチレンテレフタレートをハードセグメント
に用いるエラストマーが提案されている(特開平05-202
176 号公報) が、ソフトセグメントとして主にポリテト
ラメチレングリコールを使用しているため、弾性性能の
問題からハードセグメントの割合が60重量%以下に限
定され、230℃以上の高融点を有するエラストマーは
得られていない。
ては、従来よりポリブチレンテレフタレート(PBT)
単位をハードセグメント、ポリテトラメチレングリコー
ル(PTMG)をソフトセグメントとするポリエーテル
エステルエラストマー(特公昭49-48195,49-31558 号公
報)、PBT単位をハードセグメント、ポリカプロラク
トン(PCL)単位をソフトセグメントとするポリエス
テルエステルエラストマー(特公昭48-4116 号、特開昭
59-12926号、特開昭59-15117号公報)、及びPBT単位
をハードセグメント、二量体脂肪酸をソフトセグメント
とするポリエステルエステルエラストマー(特開昭54-1
27955 号公報)等が知られ、実用化されている。しかし
ながら、ハードセグメントにPBTを用いる場合、PB
Tの融点が230℃以下なのでエラストマーとしての融
点は230℃以上になることはない。これらを改善する
ため、高融点のポリエチレンナフタレートやポリシクロ
ヘキサンジメチレンテレフタレートをハードセグメント
に用いるエラストマーが提案されている(特開平05-202
176 号公報) が、ソフトセグメントとして主にポリテト
ラメチレングリコールを使用しているため、弾性性能の
問題からハードセグメントの割合が60重量%以下に限
定され、230℃以上の高融点を有するエラストマーは
得られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の欠点を解消し、耐水性、耐候性、耐熱性に優れた高
融点の熱可塑性ポリエステルエラストマーを提供するこ
とを課題とするものである。なお前記高融点について説
明する。一般に、エラストマーの融点や軟化点はハード
セグメントの含量が増えて、弾性率が高くなると向上す
る。従って、弾性率を高くするとエラストマーの高融点
化や高軟化点化は可能ではある。しかし弾性率の高いエ
ラストマーは、ハードセグメントの含量が増加するた
め、当然ガラス転移温度が高くなり、優れた弾性性能を
発現することはできない。本発明では、エラストマーを
高融点化しつつも、弾性率やガラス転移温度は必要以上
に高くならないようにすることをポイントと捉え、すな
わち同程度の弾性率を有していても、融点が充分に高く
なるものを高融点エラストマーと定義し、本発明はこの
高融点エラストマーを得ることを課題の一つとするもの
である。
術の欠点を解消し、耐水性、耐候性、耐熱性に優れた高
融点の熱可塑性ポリエステルエラストマーを提供するこ
とを課題とするものである。なお前記高融点について説
明する。一般に、エラストマーの融点や軟化点はハード
セグメントの含量が増えて、弾性率が高くなると向上す
る。従って、弾性率を高くするとエラストマーの高融点
化や高軟化点化は可能ではある。しかし弾性率の高いエ
ラストマーは、ハードセグメントの含量が増加するた
め、当然ガラス転移温度が高くなり、優れた弾性性能を
発現することはできない。本発明では、エラストマーを
高融点化しつつも、弾性率やガラス転移温度は必要以上
に高くならないようにすることをポイントと捉え、すな
わち同程度の弾性率を有していても、融点が充分に高く
なるものを高融点エラストマーと定義し、本発明はこの
高融点エラストマーを得ることを課題の一つとするもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは特定のハー
ドセグメント及び複数の特定のソフトセグメントを用い
ることで、上記課題が解決されることを見いだし、本発
明を完成するに到った。すなわち本発明は、下記数式
(1)で示される結晶融点および下記数式(2)で示さ
れるビカット軟化温度を有し、且つ切断時伸度が100
%以上であることを特徴とする熱可塑性ポリエステルエ
ラストマーである。 結晶融点 :y≧200+0.5x (1) ビカット軟化温度:z≧50+1.5x (2) (ここでxは該組成物の実質的にハードセグメントを構
成する重量%、yはDSCにより室温から20℃/分で
昇温し測定した結晶融点(℃)、zはASTMD152
5により測定したビカット軟化温度(℃)を示す。また
切断時伸度はJIS K6251により測定した。) また本発明は下記一般式(1)〜(4)で示される繰り
返し単位から構成され、還元粘度が0.5〜4.0であ
る熱可塑性ポリエステルエラストマーである。
ドセグメント及び複数の特定のソフトセグメントを用い
ることで、上記課題が解決されることを見いだし、本発
明を完成するに到った。すなわち本発明は、下記数式
(1)で示される結晶融点および下記数式(2)で示さ
れるビカット軟化温度を有し、且つ切断時伸度が100
%以上であることを特徴とする熱可塑性ポリエステルエ
ラストマーである。 結晶融点 :y≧200+0.5x (1) ビカット軟化温度:z≧50+1.5x (2) (ここでxは該組成物の実質的にハードセグメントを構
成する重量%、yはDSCにより室温から20℃/分で
昇温し測定した結晶融点(℃)、zはASTMD152
5により測定したビカット軟化温度(℃)を示す。また
切断時伸度はJIS K6251により測定した。) また本発明は下記一般式(1)〜(4)で示される繰り
返し単位から構成され、還元粘度が0.5〜4.0であ
る熱可塑性ポリエステルエラストマーである。
【0005】
【化5】
【0006】
【化6】
【0007】
【化7】
【0008】
【化8】 (式中Rは炭素数6〜18の芳香族基、Gは分子量40
0〜6000のポリオキシアルキレン基、Dは水添ダイ
マージオール及びまたはその誘導体残基、R’は炭素数
1〜25のアルキレン基を示す。またa、b、cはそれ
ぞれ全ポリマー中の各繰り返し単位が占める重量%を、
dは全ポリマー中のモル%を示し、aは30〜95重量
%、bとcとの和に対するbの割合は0.01〜0.9
9、dは0〜20モル%である。) ここで数式(1)は好ましくはy≧200+0.55x
であり、より好ましくはy≧200+0.6xである。
また数式(2)は好ましくはz≧50+1.7xであ
り、より好ましくはz≧70+1.7xである。この上
記二式を満足しない場合は、耐熱性が充分でなく自動
車、家電部品等の耐熱性が要求される用途に用いること
が困難である。
0〜6000のポリオキシアルキレン基、Dは水添ダイ
マージオール及びまたはその誘導体残基、R’は炭素数
1〜25のアルキレン基を示す。またa、b、cはそれ
ぞれ全ポリマー中の各繰り返し単位が占める重量%を、
dは全ポリマー中のモル%を示し、aは30〜95重量
%、bとcとの和に対するbの割合は0.01〜0.9
9、dは0〜20モル%である。) ここで数式(1)は好ましくはy≧200+0.55x
であり、より好ましくはy≧200+0.6xである。
また数式(2)は好ましくはz≧50+1.7xであ
り、より好ましくはz≧70+1.7xである。この上
記二式を満足しない場合は、耐熱性が充分でなく自動
車、家電部品等の耐熱性が要求される用途に用いること
が困難である。
【0009】またビカット軟化温度はASTM D15
25により測定することを原則とするが、サンプルの形
状によっては該規格に準ずるような樹脂の軟化温度を測
定した温度により定義することができるものとする。た
とえば動的粘弾性測定装置により測定した貯蔵弾性率
(E’)が低下し始める温度、もしくはJIS K71
21により定義される補外融解開始温度などを用いるこ
とができる。本発明においては、ビカット軟化温度の代
用として動的粘弾性測定による貯蔵弾性率の低下し始め
る温度を用いるものとする。動的粘弾性は、例えば東洋
ボールドウィン社製のレオバイブロンDDV−IIを用い
て測定するものであり、厚み100〜500μmの測定
資料を毎分2℃の昇温速度で昇温し、周波数11Hzに
より測定することで得られた貯蔵弾性率から軟化温度を
求める。
25により測定することを原則とするが、サンプルの形
状によっては該規格に準ずるような樹脂の軟化温度を測
定した温度により定義することができるものとする。た
とえば動的粘弾性測定装置により測定した貯蔵弾性率
(E’)が低下し始める温度、もしくはJIS K71
21により定義される補外融解開始温度などを用いるこ
とができる。本発明においては、ビカット軟化温度の代
用として動的粘弾性測定による貯蔵弾性率の低下し始め
る温度を用いるものとする。動的粘弾性は、例えば東洋
ボールドウィン社製のレオバイブロンDDV−IIを用い
て測定するものであり、厚み100〜500μmの測定
資料を毎分2℃の昇温速度で昇温し、周波数11Hzに
より測定することで得られた貯蔵弾性率から軟化温度を
求める。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明について詳細に説明
する。本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマーにお
いて、前記数式(1)、(2)を満たすために前記一般
式(1)〜(4)で示される繰り返し単位を構成する酸
性分は、芳香族ジカルボン酸を主体とし、具体的にはテ
レフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカ
ルボン酸、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフ
タル酸より選ばれる一種もしくは二種以上の組み合わせ
を用いることが好ましく、芳香族ジカルボン酸は全酸成
分の70モル%以上、好ましくは80モル%以上であ
る。その他の酸成分としては、脂環族ジカルボン酸、脂
肪族ジカルボン酸が用いられ、脂環族ジカルボン酸とし
てはシクロヘキサンジカルボン酸、テトラヒドロ無水フ
タル酸などが挙げられる。脂肪族ジカルボン酸として
は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸、水添ダイ
マー酸などが挙げられる。これらは樹脂の融点を大きく
低下させない範囲で用いられ、その量は全酸成分の30
モル%未満、好ましくは20モル%未満である。
する。本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマーにお
いて、前記数式(1)、(2)を満たすために前記一般
式(1)〜(4)で示される繰り返し単位を構成する酸
性分は、芳香族ジカルボン酸を主体とし、具体的にはテ
レフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカ
ルボン酸、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフ
タル酸より選ばれる一種もしくは二種以上の組み合わせ
を用いることが好ましく、芳香族ジカルボン酸は全酸成
分の70モル%以上、好ましくは80モル%以上であ
る。その他の酸成分としては、脂環族ジカルボン酸、脂
肪族ジカルボン酸が用いられ、脂環族ジカルボン酸とし
てはシクロヘキサンジカルボン酸、テトラヒドロ無水フ
タル酸などが挙げられる。脂肪族ジカルボン酸として
は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸、水添ダイ
マー酸などが挙げられる。これらは樹脂の融点を大きく
低下させない範囲で用いられ、その量は全酸成分の30
モル%未満、好ましくは20モル%未満である。
【0011】前記一般式(1)で示される繰り返し単位
(以下エステル単位(1)という)を構成するグリコー
ル成分は、1,4−シクロヘキサンジメタノールであ
る。1,4−シクロヘキサンジメタノールにはシス体及
びトランス体の2種類の異性体が存在するが、トランス
体の割合が多い方が好ましい。エステル単位(1)は全
ポリマー中、30〜95重量%、好ましくは40〜90
重量%、特に50〜85重量%が望ましい。なお該値は
数式(1)にけるxの値であり、また一般式(1)にお
けるaの値である。95重量%を越えると柔軟性に劣
り、弾性性能を有するエラストマーが得られ難く、また
30重量%未満では融点が低下し、耐熱性に劣るように
なるので好ましくない。
(以下エステル単位(1)という)を構成するグリコー
ル成分は、1,4−シクロヘキサンジメタノールであ
る。1,4−シクロヘキサンジメタノールにはシス体及
びトランス体の2種類の異性体が存在するが、トランス
体の割合が多い方が好ましい。エステル単位(1)は全
ポリマー中、30〜95重量%、好ましくは40〜90
重量%、特に50〜85重量%が望ましい。なお該値は
数式(1)にけるxの値であり、また一般式(1)にお
けるaの値である。95重量%を越えると柔軟性に劣
り、弾性性能を有するエラストマーが得られ難く、また
30重量%未満では融点が低下し、耐熱性に劣るように
なるので好ましくない。
【0012】前記一般式(2)で示される繰り返し単位
(以下エステル単位(2)という)を構成するグリコー
ル成分は、特に限定はしないが、例えばポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチ
レングリコール、またはそれらの誘導体である両末端エ
チレンオキサイド付加物が望ましい。ポリアルキレング
リコールの分子量としては400〜6000、好ましく
は800〜3000、特に1000〜2000が望まし
い。分子量が400未満では弾性性能が不充分であり、
また得られるエラストマーのブロック性が低下する、つ
まりエラストマーのハ−ドセグメントが結晶製を示すの
に充分な長さのセグメントが得られないため、ポリマー
の融点や軟化点が低下する。また分子量が6000を越
えると相分離しやすくなり、重合する際に他の共重合成
分との相溶性がわるくなり、共重合が困難となり、これ
も弾性性能が不充分となる原因ともなるので好ましくな
い。
(以下エステル単位(2)という)を構成するグリコー
ル成分は、特に限定はしないが、例えばポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチ
レングリコール、またはそれらの誘導体である両末端エ
チレンオキサイド付加物が望ましい。ポリアルキレング
リコールの分子量としては400〜6000、好ましく
は800〜3000、特に1000〜2000が望まし
い。分子量が400未満では弾性性能が不充分であり、
また得られるエラストマーのブロック性が低下する、つ
まりエラストマーのハ−ドセグメントが結晶製を示すの
に充分な長さのセグメントが得られないため、ポリマー
の融点や軟化点が低下する。また分子量が6000を越
えると相分離しやすくなり、重合する際に他の共重合成
分との相溶性がわるくなり、共重合が困難となり、これ
も弾性性能が不充分となる原因ともなるので好ましくな
い。
【0013】前記一般式(3)で示される繰り返し単位
(以下エステル単位(3)という)を構成するグリコー
ル成分である水添ダイマージオールとは、もちろんその
製法はこれに限定はしないが、例えば不飽和脂肪酸(炭
素数15〜21)の二量体であるダイマー酸を水素化し
て得られる下記一般式(5)で示される化合物を主成分
(50重量%以上)とする化合物、あるいは下記一般式
(5)で示される化合物と下記一般式(6)で示される
化合物との混合物のことである。
(以下エステル単位(3)という)を構成するグリコー
ル成分である水添ダイマージオールとは、もちろんその
製法はこれに限定はしないが、例えば不飽和脂肪酸(炭
素数15〜21)の二量体であるダイマー酸を水素化し
て得られる下記一般式(5)で示される化合物を主成分
(50重量%以上)とする化合物、あるいは下記一般式
(5)で示される化合物と下記一般式(6)で示される
化合物との混合物のことである。
【0014】
【化9】 (前記式中R1 、R2 、R3 、R4 、は実質的に不飽和
基を含まず、また実質的に直鎖状であり、そのうち
R1 、R2 はアルキル基、R3 、R4 はアルキレン基で
あり、R1 〜R4 の炭素数の総和は22〜34であ
る。)
基を含まず、また実質的に直鎖状であり、そのうち
R1 、R2 はアルキル基、R3 、R4 はアルキレン基で
あり、R1 〜R4 の炭素数の総和は22〜34であ
る。)
【0015】
【化10】 (前記式中R5 、R6 、R7 、R8 、は実質的に不飽和
基を含まず、また実質的に直鎖状であり、そのうち
R5 、R6 はアルキル基、R7 、R8 はアルキレン基で
あり、R5 〜R8 の炭素数の総和は25〜37であ
る。)
基を含まず、また実質的に直鎖状であり、そのうち
R5 、R6 はアルキル基、R7 、R8 はアルキレン基で
あり、R5 〜R8 の炭素数の総和は25〜37であ
る。)
【0016】なお水添ダイマージオール誘導体とは、実
質的に水添ダイマージオールから誘導されるジオール化
合物であり、具体的には水添ダイマージオールのエチレ
ンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド付加物な
どが挙げられる。オキサイド化合物の付加は、水添ダイ
マージオールの両末端でも片末端のみでもよい。また付
加するオキサイド化合物のモル数は、水添ダイマージオ
ールと等モルないし20倍のモル数が好ましい。
質的に水添ダイマージオールから誘導されるジオール化
合物であり、具体的には水添ダイマージオールのエチレ
ンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド付加物な
どが挙げられる。オキサイド化合物の付加は、水添ダイ
マージオールの両末端でも片末端のみでもよい。また付
加するオキサイド化合物のモル数は、水添ダイマージオ
ールと等モルないし20倍のモル数が好ましい。
【0017】前記一般式(6)で示される繰り返し単位
(以下エステル単位(4)という)を構成するグリコー
ル成分としては、炭素数が1〜25のアルキレングリコ
ールを用いることができる。例えばエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,
3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタン
ジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、ジメチロールヘプタン、
ジメチロールペンタン、トリシクロデカンジメタノー
ル、ビスフェノールXのエチレンオキサイド誘導体(X
はA,S,F)などである。これらのグリコールは各種
特性のバランスにより適切な組み合わせで用いられる
が、シクロヘキサンジメタノールと芳香族ジカルボン酸
からなるエステル単位(1)の結晶性を妨げないことが
前提であるため、これらのグリコールの共重合量はエス
テル単位(4)に含まれるグリコール全体に対して、2
0モル%以下であることが望ましい。
(以下エステル単位(4)という)を構成するグリコー
ル成分としては、炭素数が1〜25のアルキレングリコ
ールを用いることができる。例えばエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,
3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタン
ジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、ジメチロールヘプタン、
ジメチロールペンタン、トリシクロデカンジメタノー
ル、ビスフェノールXのエチレンオキサイド誘導体(X
はA,S,F)などである。これらのグリコールは各種
特性のバランスにより適切な組み合わせで用いられる
が、シクロヘキサンジメタノールと芳香族ジカルボン酸
からなるエステル単位(1)の結晶性を妨げないことが
前提であるため、これらのグリコールの共重合量はエス
テル単位(4)に含まれるグリコール全体に対して、2
0モル%以下であることが望ましい。
【0018】前記エステル単位(2)とエステル単位
(3)の割合は、各種特性のバランスにより適切な組み
合わせで用いられるため特に限定はしないが、エステル
単位(2)とエステル単位(3)との重量和に対するエ
ステル単位(2)の割合は0.01〜0.99、好まし
くは0.05〜0.95、特に0.1〜0.9が望まし
い。0.01よりも少ないとエラストマーとしての弾性
性能に欠け、0.99よりも多いとハードセグメントと
の相溶性に欠けこれもエラストマーとしての弾性性能に
欠けるようになるので好ましくない。
(3)の割合は、各種特性のバランスにより適切な組み
合わせで用いられるため特に限定はしないが、エステル
単位(2)とエステル単位(3)との重量和に対するエ
ステル単位(2)の割合は0.01〜0.99、好まし
くは0.05〜0.95、特に0.1〜0.9が望まし
い。0.01よりも少ないとエラストマーとしての弾性
性能に欠け、0.99よりも多いとハードセグメントと
の相溶性に欠けこれもエラストマーとしての弾性性能に
欠けるようになるので好ましくない。
【0019】本発明熱可塑性ポリエステルエラストマー
においては、少量に限って三官能以上のポリカルボン酸
やポリオール成分を含むこともできる。例えば無水トリ
メリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、トリメ
チロールプロパン、グリセリン、無水ピロメリット酸な
どを3モル%以下使用できる。
においては、少量に限って三官能以上のポリカルボン酸
やポリオール成分を含むこともできる。例えば無水トリ
メリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、トリメ
チロールプロパン、グリセリン、無水ピロメリット酸な
どを3モル%以下使用できる。
【0020】次に本発明熱可塑性ポリエステルエラスト
マーを得る方法としては、公知の任意の方法を採用する
ことができる。例えば、溶融重合法、溶液重合法、固相
重合法などいずれも適宜用いられる。溶融重合法の場
合、エステル交換法でも直接重合法であってもよい。樹
脂の粘度を向上させるため、溶融重合後に固相重合を行
うことはもちろん望ましいことである。反応に用いる触
媒としては、アンチモン触媒、ゲルマニウム触媒、チタ
ン触媒が良好である。特にチタン触媒、詳しくはテトラ
ブチルチタネート、テトラメチルチタネートなどのテト
ラアルキルチタネート、シュウ酸チタンカリなどのシュ
ウ酸金属塩などが好ましい。またその他の触媒としては
公知の触媒であれば特に限定はしないが、ジブチルスズ
オキサイド、ジブチルスズジラウリレートなどのスズ化
合物、酢酸鉛などの鉛化合物が挙げられる。
マーを得る方法としては、公知の任意の方法を採用する
ことができる。例えば、溶融重合法、溶液重合法、固相
重合法などいずれも適宜用いられる。溶融重合法の場
合、エステル交換法でも直接重合法であってもよい。樹
脂の粘度を向上させるため、溶融重合後に固相重合を行
うことはもちろん望ましいことである。反応に用いる触
媒としては、アンチモン触媒、ゲルマニウム触媒、チタ
ン触媒が良好である。特にチタン触媒、詳しくはテトラ
ブチルチタネート、テトラメチルチタネートなどのテト
ラアルキルチタネート、シュウ酸チタンカリなどのシュ
ウ酸金属塩などが好ましい。またその他の触媒としては
公知の触媒であれば特に限定はしないが、ジブチルスズ
オキサイド、ジブチルスズジラウリレートなどのスズ化
合物、酢酸鉛などの鉛化合物が挙げられる。
【0021】得られた本発明熱可塑性ポリエステルエラ
ストマーの還元粘度は0.5〜4.0、好ましくは、
0.5〜3.0、特に0.8〜2.0であることが望ま
しい。還元粘度が0.5未満だと機械特性に劣り、4.
0を越えると成形性に劣るので好ましくない。なお、本
発明熱可塑性ポリエステルエラストマーの融点の下限は
特に限定はないが、本発明においては200℃以上が好
ましいが、特に耐熱性を必要とする用途には、230℃
以上が好ましい。ところで、Adv.Chem.Ser., 176, 129
(1979). によると、ポリシクロヘキサンジメチレンテレ
フタレートとポリテトラメチレングリコールのみからな
るポリエステルエラストマーでは、ポリシクロヘキサン
ジメチレンテレフタレートを50重量%以上含有すると
相分離し、エラストマーとしての弾性性能は発現しない
と記載されている。しかしながら驚くべきことに、本発
明では、ソフトセグメントをポリアルキレングリコール
のみから、ポリアルキレングリコール及び水添ダイマー
ジオール及び/又はその誘導体の併用系に変えること
で、50重量%以上のハードセグメント量においても、
充分な弾性性能を発現することが本発明者等により見い
だされた。この理由は定かではないが、シクロヘキサン
骨格を有する水添ダイマージオール及び/又はその誘導
体がポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとポ
リアルキレングリコールの相溶化剤として働いているた
めに、両者の相溶性が改善されていると推定される。
ストマーの還元粘度は0.5〜4.0、好ましくは、
0.5〜3.0、特に0.8〜2.0であることが望ま
しい。還元粘度が0.5未満だと機械特性に劣り、4.
0を越えると成形性に劣るので好ましくない。なお、本
発明熱可塑性ポリエステルエラストマーの融点の下限は
特に限定はないが、本発明においては200℃以上が好
ましいが、特に耐熱性を必要とする用途には、230℃
以上が好ましい。ところで、Adv.Chem.Ser., 176, 129
(1979). によると、ポリシクロヘキサンジメチレンテレ
フタレートとポリテトラメチレングリコールのみからな
るポリエステルエラストマーでは、ポリシクロヘキサン
ジメチレンテレフタレートを50重量%以上含有すると
相分離し、エラストマーとしての弾性性能は発現しない
と記載されている。しかしながら驚くべきことに、本発
明では、ソフトセグメントをポリアルキレングリコール
のみから、ポリアルキレングリコール及び水添ダイマー
ジオール及び/又はその誘導体の併用系に変えること
で、50重量%以上のハードセグメント量においても、
充分な弾性性能を発現することが本発明者等により見い
だされた。この理由は定かではないが、シクロヘキサン
骨格を有する水添ダイマージオール及び/又はその誘導
体がポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートとポ
リアルキレングリコールの相溶化剤として働いているた
めに、両者の相溶性が改善されていると推定される。
【0022】さらに本発明熱可塑性ポリエステルエラス
トマーには、目的に応じて種々の添加剤を配合して組成
物を得ることができる。添加剤としては、公知のヒンダ
ードフェノール系、硫黄系、燐系、アミン系の酸化防止
剤、ヒンダードアミン系、トリアゾール系、ベンゾフェ
ノン系、ベンゾエート系、ニッケル系、サリチル系等の
光安定剤、帯電防止剤、滑剤、過酸化物等の分子調整
剤、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、カル
ボジイミド系化合物等の反応基を有する化合物、金属不
活性剤、有機及び無機系の核剤、中和剤、制酸剤、防菌
剤、蛍光増白剤、充填剤、難燃剤、難燃助剤、有機及び
無機系の顔料などを添加することができる。
トマーには、目的に応じて種々の添加剤を配合して組成
物を得ることができる。添加剤としては、公知のヒンダ
ードフェノール系、硫黄系、燐系、アミン系の酸化防止
剤、ヒンダードアミン系、トリアゾール系、ベンゾフェ
ノン系、ベンゾエート系、ニッケル系、サリチル系等の
光安定剤、帯電防止剤、滑剤、過酸化物等の分子調整
剤、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、カル
ボジイミド系化合物等の反応基を有する化合物、金属不
活性剤、有機及び無機系の核剤、中和剤、制酸剤、防菌
剤、蛍光増白剤、充填剤、難燃剤、難燃助剤、有機及び
無機系の顔料などを添加することができる。
【0023】本発明において配合できるヒンダードフェ
ノール系酸化防止剤としては、3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシ−トルエン、n−オクタデシル−β−
(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェ
ニル)プロピオネート、テトラキス〔メチレン−3−
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート〕メタン、1,3,5−トリメチ
ル−2,4,6’−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、カルシウム(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジル−モノ
エチル−フォスフェート)、トリエチレングリコール−
ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート〕、ペンテリスリチル−
テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)
−1,3,5−トリアジン、3,9−ビス〔1,1−ジ
メチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕
2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウン
デカン、ビス〔3,3−ビス(4’−ヒドロキシ−3’
−t−ブチルフェニル)酪酸〕グリコールエステル、ト
リフェノール、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ
−t−ブチルフェノール)、N,N’−ビス〔3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニル〕ヒドラジン、2,2’−オキサミドビス
〔エチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート〕、1,1,3−トリス
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベン
ジル)−S−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5
H)−トリオン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル
−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシ
アヌレート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ヒドロシンナミックアヒドトリエステルウイズ−1,
3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−S−トリア
ジン−2,4,6(1H,3H,5H)、N,N−ヘキ
サメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−ヒドロシンナアミド)などを挙げることができ
る。
ノール系酸化防止剤としては、3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシ−トルエン、n−オクタデシル−β−
(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェ
ニル)プロピオネート、テトラキス〔メチレン−3−
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート〕メタン、1,3,5−トリメチ
ル−2,4,6’−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、カルシウム(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジル−モノ
エチル−フォスフェート)、トリエチレングリコール−
ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート〕、ペンテリスリチル−
テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)
−1,3,5−トリアジン、3,9−ビス〔1,1−ジ
メチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕
2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウン
デカン、ビス〔3,3−ビス(4’−ヒドロキシ−3’
−t−ブチルフェニル)酪酸〕グリコールエステル、ト
リフェノール、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ
−t−ブチルフェノール)、N,N’−ビス〔3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニル〕ヒドラジン、2,2’−オキサミドビス
〔エチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート〕、1,1,3−トリス
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベン
ジル)−S−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5
H)−トリオン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル
−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシ
アヌレート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ヒドロシンナミックアヒドトリエステルウイズ−1,
3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−S−トリア
ジン−2,4,6(1H,3H,5H)、N,N−ヘキ
サメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−ヒドロシンナアミド)などを挙げることができ
る。
【0024】本発明において配合できる硫黄系酸化防止
剤としては、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオン
酸エステル、ジミリスチル−3,3’−チオジウロピオ
ン酸エステル、ジステアリル−3,3’−チオジプロピ
オン酸エステル、ラウリルステアリル−3,3’−チオ
ジプロピオン酸エステル、ジラウリルチオジプロピオネ
ート、ジオクタデシルサルファイド、ペンタエリストリ
ール−テトラ(β−ラウリル−チオプロピオネート)エ
ステル等を挙げることができる。
剤としては、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオン
酸エステル、ジミリスチル−3,3’−チオジウロピオ
ン酸エステル、ジステアリル−3,3’−チオジプロピ
オン酸エステル、ラウリルステアリル−3,3’−チオ
ジプロピオン酸エステル、ジラウリルチオジプロピオネ
ート、ジオクタデシルサルファイド、ペンタエリストリ
ール−テトラ(β−ラウリル−チオプロピオネート)エ
ステル等を挙げることができる。
【0025】本発明において配合できる燐系酸化防止剤
としては、トリス(ミックスド、モノ及びジノリルフェ
ニル)フォスファイト、トリス(2,3−ジ−t−ブチ
ルフェニル)フォスファイト、4,4’−ブチリデン−
ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリ
デシル)フォスファイト、1,1,3−トリス(2−メ
チル−4−ジ−トリデシルフォスファイト−5−t−ブ
チルフェニル)ブタン、トリス(2,4−ジ−t−ブチ
ルフェニル)フォスファイト、ビス(2,4−ジ−t−
ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォスフ
ァイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)−4,4’−ビフェニレンフォスファナイト、ビス
(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペン
タエリストール−ジ−フォスファイト、テトラキス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4’−ビフェ
ニレンジホスフォナイト、トリフェニルホスファイト、
ジフェニルデシルホスファイト、トリデシルホスファイ
ト、トリオクチルホスファイト、トリドデシルホスファ
イト、トリオクタデシルフォスファイト、トリノニルフ
ェニルホスファイト、トリドデシルトリチオホスファイ
ト等を挙げることができる。
としては、トリス(ミックスド、モノ及びジノリルフェ
ニル)フォスファイト、トリス(2,3−ジ−t−ブチ
ルフェニル)フォスファイト、4,4’−ブチリデン−
ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリ
デシル)フォスファイト、1,1,3−トリス(2−メ
チル−4−ジ−トリデシルフォスファイト−5−t−ブ
チルフェニル)ブタン、トリス(2,4−ジ−t−ブチ
ルフェニル)フォスファイト、ビス(2,4−ジ−t−
ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−フォスフ
ァイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)−4,4’−ビフェニレンフォスファナイト、ビス
(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペン
タエリストール−ジ−フォスファイト、テトラキス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4’−ビフェ
ニレンジホスフォナイト、トリフェニルホスファイト、
ジフェニルデシルホスファイト、トリデシルホスファイ
ト、トリオクチルホスファイト、トリドデシルホスファ
イト、トリオクタデシルフォスファイト、トリノニルフ
ェニルホスファイト、トリドデシルトリチオホスファイ
ト等を挙げることができる。
【0026】本発明に配合できるアミン系酸化防止剤と
しては、N,N−ジフェニルエチレンジアミン、N,N
−ジフェニルアセトアミジン、N,N−ジフェニルフル
ムアミジン、N−フェニルピペリジン、ジベンジルエチ
レンジアミン、トリエタノールアミン、フェノチアジ
ン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジ
アミン、4,4’−テトラメチル−ジアミノジフェニル
メタン、P,P’−ジオクチル−ジフェニルアミン、
N,N’−ビス(1,4−ジメチル−ペンチル)−p−
フェニレンジアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、
フェニル−β- ナフチルアミン、4,4’−ビス(4−
α,α−ジメチル−ベンジル)ジフェニルアミン等のア
ミン類及びその誘導体やアミンとアルデヒドの反応生成
物、アミンとケトンの反応生成物から挙げることができ
る。
しては、N,N−ジフェニルエチレンジアミン、N,N
−ジフェニルアセトアミジン、N,N−ジフェニルフル
ムアミジン、N−フェニルピペリジン、ジベンジルエチ
レンジアミン、トリエタノールアミン、フェノチアジ
ン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジ
アミン、4,4’−テトラメチル−ジアミノジフェニル
メタン、P,P’−ジオクチル−ジフェニルアミン、
N,N’−ビス(1,4−ジメチル−ペンチル)−p−
フェニレンジアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、
フェニル−β- ナフチルアミン、4,4’−ビス(4−
α,α−ジメチル−ベンジル)ジフェニルアミン等のア
ミン類及びその誘導体やアミンとアルデヒドの反応生成
物、アミンとケトンの反応生成物から挙げることができ
る。
【0027】本発明において配合できるヒンダードアミ
ン系光安定剤としては、琥珀酸ジメチル−1−(2−ヒ
ドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジンとの重縮合物、ポリ〔〔6−
(1,1,3,3−テトラブチル)イミノ−1,3,5
−トリアジン−2,4−ジイル〕ヘキサメチレン
〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミル〕〕、2−n−ブチルマロン酸のビス(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)エステ
ル、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキ
シレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)セバケート、N,N’−ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレ
ンジアミンと1,2−ジブロモエタンとの重縮合物、ポ
リ〔(N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン)−(4−
モノホリノ−1,3,5−トリアジン−2,6−ジイ
ル)−ビス(3,3,5,5−テトラミチルピペラジノ
ン)〕、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)−ドデシル−1,2,3,4−ブタンテト
ラカルボキシレート、トリス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジル)−ドデシル−1,2,
3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバ
ケート、1,6,11−トリス〔{4,6−ビス(N−
ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペ
リジン−4−イル)アミノ−1,3,5−トリアジン−
2−イル)アミノ}ウンデカン、1−〔2−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
ルオキシ〕−2,2,6,6−テトロメチルピペリジ
ン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3
−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウ
ンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、N,N’−
ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4
−ビス〔N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジル)アミノ〕−6−クロロ−
1,3,5−トリアジン縮合物などを挙げることができ
る。
ン系光安定剤としては、琥珀酸ジメチル−1−(2−ヒ
ドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジンとの重縮合物、ポリ〔〔6−
(1,1,3,3−テトラブチル)イミノ−1,3,5
−トリアジン−2,4−ジイル〕ヘキサメチレン
〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミル〕〕、2−n−ブチルマロン酸のビス(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)エステ
ル、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキ
シレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)セバケート、N,N’−ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレ
ンジアミンと1,2−ジブロモエタンとの重縮合物、ポ
リ〔(N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン)−(4−
モノホリノ−1,3,5−トリアジン−2,6−ジイ
ル)−ビス(3,3,5,5−テトラミチルピペラジノ
ン)〕、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)−ドデシル−1,2,3,4−ブタンテト
ラカルボキシレート、トリス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジル)−ドデシル−1,2,
3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバ
ケート、1,6,11−トリス〔{4,6−ビス(N−
ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペ
リジン−4−イル)アミノ−1,3,5−トリアジン−
2−イル)アミノ}ウンデカン、1−〔2−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
ルオキシ〕−2,2,6,6−テトロメチルピペリジ
ン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3
−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウ
ンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、N,N’−
ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4
−ビス〔N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジル)アミノ〕−6−クロロ−
1,3,5−トリアジン縮合物などを挙げることができ
る。
【0028】本発明で配合できるベンゾフェノン系、ベ
ンゾトリアゾール系、トリアゾール系、ニッケル系、サ
リチル系光安定剤としては、2,2’−ジヒドロキシ−
4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n
−オクトキシベンゾフェノン、p−t−ブチルフェニル
サリシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2
−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−
ジ−t−アミル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−
〔2’−ヒドロキシ−3’、5’−ビス(α,α−ジメ
チルベンジルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチル
フェニル)−5−クロロベンアゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェ
ニル)−5−クロロベンゾチリアゾール、2,5−ビス
−〔5’−t−ブチルベンゾキサゾリル−(2)〕−チ
オフェン、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル燐酸モノエチルエステル)ニッケル塩、2
−エトキシ−5−t−ブチル−2’−エチルオキサリッ
クアシッド−ビス−アニリド85〜90%と2−エトキ
シ−5−t−ブチル−2’−エチル−4’−t−ブチル
オキサリックアシッド−ビス−アニリド10〜15%の
混合物、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α
−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリア
ゾール、2−エトキシ−2’−エチルオキサザリックア
シッドビスアニリド、2−〔2’−ヒドロオキシ−5’
−メチル−3’−(3’’,4’’,5’’,6’’−
テトラヒドロフタルイミド−メチル)フェニル〕ベンゾ
トリアゾール、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ
−2−メトキシフェニル)メタン、2−(2’−ヒドロ
キシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−ヒドロキシ−4−i−オクトキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシルオキシベンゾフ
ェノン、サリチル酸フェニル等の光安定剤を挙げること
ができる。
ンゾトリアゾール系、トリアゾール系、ニッケル系、サ
リチル系光安定剤としては、2,2’−ジヒドロキシ−
4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n
−オクトキシベンゾフェノン、p−t−ブチルフェニル
サリシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2
−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−
ジ−t−アミル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−
〔2’−ヒドロキシ−3’、5’−ビス(α,α−ジメ
チルベンジルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチル
フェニル)−5−クロロベンアゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェ
ニル)−5−クロロベンゾチリアゾール、2,5−ビス
−〔5’−t−ブチルベンゾキサゾリル−(2)〕−チ
オフェン、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル燐酸モノエチルエステル)ニッケル塩、2
−エトキシ−5−t−ブチル−2’−エチルオキサリッ
クアシッド−ビス−アニリド85〜90%と2−エトキ
シ−5−t−ブチル−2’−エチル−4’−t−ブチル
オキサリックアシッド−ビス−アニリド10〜15%の
混合物、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α
−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリア
ゾール、2−エトキシ−2’−エチルオキサザリックア
シッドビスアニリド、2−〔2’−ヒドロオキシ−5’
−メチル−3’−(3’’,4’’,5’’,6’’−
テトラヒドロフタルイミド−メチル)フェニル〕ベンゾ
トリアゾール、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ
−2−メトキシフェニル)メタン、2−(2’−ヒドロ
キシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−ヒドロキシ−4−i−オクトキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシルオキシベンゾフ
ェノン、サリチル酸フェニル等の光安定剤を挙げること
ができる。
【0029】本発明において配合できる滑剤として炭化
水素系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、エステル系、アル
コール系、金属石鹸系、天然ワックス系、シリコーン
系、フッ素系化合物が挙げられる。具体的には、流動パ
ラフィン、合成パラフィン、合成硬質パラフィン、合成
イソパラフィン石油炭化水素、塩素化パラフィン、パラ
フィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレ
ン、フルオロカルボン油、炭素数12以上のラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラ
キジン酸、ベヘニン酸等の脂肪酸化合物、ヘキシルアミ
ド、オクチルアミド、ステアリルアミド、パルミチルア
ミド、オレイルアミド、エルシルアミド、エチレンビス
ステアリルアミド、ラウリルアミド、ベヘニルアミド、
メチレンビスステアリルアミド、リシノールアミド等の
炭素数3〜30の飽和或いは不飽和脂肪族アミド及びそ
の誘導体、脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の
多価アルコールエステル、脂肪酸のポリグリコールエス
テル、脂肪酸の脂肪アルコールエステルであるブチルス
テアレート、硬化ヒマシ油、エチレングリコールモノス
テアレート等、セチルアルコール、ステアリルアルコー
ル、エチレングリコール、分子量200ないし1000
0以上のポリエチレングリコール、ポリグリセロール、
カルナウバロウ、カンデリラロウ、、モンタンロウ、ジ
メチルシリコーン、シリコンガム、四フッ化エチレンな
どの滑剤が挙げられる。また、直鎖飽和脂肪酸、側鎖
酸、シノール酸を有する化合物からなる金属塩で金属が
(Li,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,Al,
Sn,Pb)から選ばれた金属石鹸も挙げることができ
る。
水素系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、エステル系、アル
コール系、金属石鹸系、天然ワックス系、シリコーン
系、フッ素系化合物が挙げられる。具体的には、流動パ
ラフィン、合成パラフィン、合成硬質パラフィン、合成
イソパラフィン石油炭化水素、塩素化パラフィン、パラ
フィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレ
ン、フルオロカルボン油、炭素数12以上のラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラ
キジン酸、ベヘニン酸等の脂肪酸化合物、ヘキシルアミ
ド、オクチルアミド、ステアリルアミド、パルミチルア
ミド、オレイルアミド、エルシルアミド、エチレンビス
ステアリルアミド、ラウリルアミド、ベヘニルアミド、
メチレンビスステアリルアミド、リシノールアミド等の
炭素数3〜30の飽和或いは不飽和脂肪族アミド及びそ
の誘導体、脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の
多価アルコールエステル、脂肪酸のポリグリコールエス
テル、脂肪酸の脂肪アルコールエステルであるブチルス
テアレート、硬化ヒマシ油、エチレングリコールモノス
テアレート等、セチルアルコール、ステアリルアルコー
ル、エチレングリコール、分子量200ないし1000
0以上のポリエチレングリコール、ポリグリセロール、
カルナウバロウ、カンデリラロウ、、モンタンロウ、ジ
メチルシリコーン、シリコンガム、四フッ化エチレンな
どの滑剤が挙げられる。また、直鎖飽和脂肪酸、側鎖
酸、シノール酸を有する化合物からなる金属塩で金属が
(Li,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,Al,
Sn,Pb)から選ばれた金属石鹸も挙げることができ
る。
【0030】本発明において配合できる充填剤として
は、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、
酸化カルシウム、酸化チタン(ルチル型、アナターゼ
型)、酸化クロム(三価)、酸化鉄、酸化亜鉛、シリ
カ、珪藻土、アルミナ繊維、酸化アンチモン、バリウム
フェライト、ストロンチウムフェライト、酸化ベリリウ
ム、軽石、軽石バルーン等の酸化物や水酸化マウネシウ
ム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム等の
塩基性物又は水酸化物又は、炭酸マグネシウム、炭酸カ
ルシウウム、炭酸バリウム、炭酸アンモニウム、亜硫酸
カルシウム、ドロマイト、ドーソナイト等の炭酸塩又
は、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸アンモニウ
ム、亜硫酸カルシウム、塩基性硫酸マグネシウム等の
(亜)硫酸塩又は、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウ
ム、珪酸アルミニウム、珪酸カリウム、珪酸カルシウ
ム、タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ガラス繊
維、モンモリナイト、ガラスバルーン、ガラスビーズ、
ペントナイト等の珪酸塩又は、カオリン(陶土)、パー
ライト、鉄粉、銅粉、鉛粉、アルミニウム粉、タングス
テン粉、硫化モリブデン、カーボンブラック、ボロン繊
維、炭化珪素繊維、黄銅繊維、チタン酸カリウム、チタ
ン酸ジルコン酸鉛、硼酸亜鉛、硼酸アルミニウム、メタ
硼酸バリウム、硼酸カルシウム、硼酸ナトリウム等を挙
げることができる。
は、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、
酸化カルシウム、酸化チタン(ルチル型、アナターゼ
型)、酸化クロム(三価)、酸化鉄、酸化亜鉛、シリ
カ、珪藻土、アルミナ繊維、酸化アンチモン、バリウム
フェライト、ストロンチウムフェライト、酸化ベリリウ
ム、軽石、軽石バルーン等の酸化物や水酸化マウネシウ
ム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム等の
塩基性物又は水酸化物又は、炭酸マグネシウム、炭酸カ
ルシウウム、炭酸バリウム、炭酸アンモニウム、亜硫酸
カルシウム、ドロマイト、ドーソナイト等の炭酸塩又
は、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸アンモニウ
ム、亜硫酸カルシウム、塩基性硫酸マグネシウム等の
(亜)硫酸塩又は、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウ
ム、珪酸アルミニウム、珪酸カリウム、珪酸カルシウ
ム、タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ガラス繊
維、モンモリナイト、ガラスバルーン、ガラスビーズ、
ペントナイト等の珪酸塩又は、カオリン(陶土)、パー
ライト、鉄粉、銅粉、鉛粉、アルミニウム粉、タングス
テン粉、硫化モリブデン、カーボンブラック、ボロン繊
維、炭化珪素繊維、黄銅繊維、チタン酸カリウム、チタ
ン酸ジルコン酸鉛、硼酸亜鉛、硼酸アルミニウム、メタ
硼酸バリウム、硼酸カルシウム、硼酸ナトリウム等を挙
げることができる。
【0031】本発明で配合できるエポキシ基を有する化
合物としては、ソルビオール−ポリグリシジル−エーテ
ル、ポリグリセロール−ポリグリシジル−エーテル、ト
リグリシジル−トリス(2−ハイドロキシエチル)イソ
シアヌレート等のポリエポキシ化合物、ジエチレングリ
コールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール
ジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグ
リシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグ
リシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジ
ルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエ
ーテル、ヘキサヒドロオフタル酸ジグリシジルエステ
ル、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンの縮合物、
ビスフェノールFとエピクロルヒドリンの縮合物、ビス
フェノールFとエピクロルヒドリンの縮合物等のジエポ
キシ化合物、高級アルコールグリシジルエーテル、ブチ
ルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ス
テアリルグリシジルエーテル、メチルグリシジルエーテ
ル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリ
レート、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル等
のモノエポキシ化合物等が挙げられる。
合物としては、ソルビオール−ポリグリシジル−エーテ
ル、ポリグリセロール−ポリグリシジル−エーテル、ト
リグリシジル−トリス(2−ハイドロキシエチル)イソ
シアヌレート等のポリエポキシ化合物、ジエチレングリ
コールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール
ジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグ
リシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグ
リシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジ
ルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエ
ーテル、ヘキサヒドロオフタル酸ジグリシジルエステ
ル、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンの縮合物、
ビスフェノールFとエピクロルヒドリンの縮合物、ビス
フェノールFとエピクロルヒドリンの縮合物等のジエポ
キシ化合物、高級アルコールグリシジルエーテル、ブチ
ルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ス
テアリルグリシジルエーテル、メチルグリシジルエーテ
ル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリ
レート、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル等
のモノエポキシ化合物等が挙げられる。
【0032】本発明で配合できるハロゲン置換されたフ
ェニル基を有する化合物としては、テトラブロムビスフ
ェノールA(TBA)、テトラブロムビスフェノールS
(TBS)、ビス(ジブロモプロピル)テトラブロモビ
スフェノールAエーテル、TBAエポキシ、TBAエチ
ルエーテルオリゴマー、TBAビス(2,3−ジブロモ
プロピルエーテル)、TBA(アリルエーテル)、TB
Aビス(2−ヒドロキシエチルエーテル)、TBAカー
ボネートオリゴマー、TBSビス(2,3−ジブロモプ
ロピルエーテル)、ヘキサブロモベンゼン、テトラブロ
モ無水フタル酸、デカブロモジフェニンオキサイド、ト
リス(トリブロモフェノキシ)トリアジン、ビス(ペン
タブロモフェニル)エタン、ビス(トリブロモフェノキ
シ)エタン、ビス(ペンタブロモフェノキシ)エタン、
ブロム化フェノキシ、エチレンビス(テトラブロモフタ
ル)イミド、臭素化ジフェニルオキサイド、ブロム化ポ
リスチレン等が挙げられる。
ェニル基を有する化合物としては、テトラブロムビスフ
ェノールA(TBA)、テトラブロムビスフェノールS
(TBS)、ビス(ジブロモプロピル)テトラブロモビ
スフェノールAエーテル、TBAエポキシ、TBAエチ
ルエーテルオリゴマー、TBAビス(2,3−ジブロモ
プロピルエーテル)、TBA(アリルエーテル)、TB
Aビス(2−ヒドロキシエチルエーテル)、TBAカー
ボネートオリゴマー、TBSビス(2,3−ジブロモプ
ロピルエーテル)、ヘキサブロモベンゼン、テトラブロ
モ無水フタル酸、デカブロモジフェニンオキサイド、ト
リス(トリブロモフェノキシ)トリアジン、ビス(ペン
タブロモフェニル)エタン、ビス(トリブロモフェノキ
シ)エタン、ビス(ペンタブロモフェノキシ)エタン、
ブロム化フェノキシ、エチレンビス(テトラブロモフタ
ル)イミド、臭素化ジフェニルオキサイド、ブロム化ポ
リスチレン等が挙げられる。
【0033】本発明で配合できる難燃助剤としては、三
酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモ
ン、ピロアンチモン酸ソーダ、二酸化錫、メタ硼酸亜
鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化ジ
ルコニウム、酸化モリブデン、赤燐系化合物、ポリリン
酸アンモニウム塩、メラミンシアヌレート、四フッ化エ
チレン等が挙げられる。
酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモ
ン、ピロアンチモン酸ソーダ、二酸化錫、メタ硼酸亜
鉛、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化ジ
ルコニウム、酸化モリブデン、赤燐系化合物、ポリリン
酸アンモニウム塩、メラミンシアヌレート、四フッ化エ
チレン等が挙げられる。
【0034】本発明で配合できるトリアジン基を有する
化合物及び/又はその誘導体としては、メラミン、メラ
ミンシアヌレート、燐酸メラメン、スルファミン酸グア
ニジン等が挙げられる。
化合物及び/又はその誘導体としては、メラミン、メラ
ミンシアヌレート、燐酸メラメン、スルファミン酸グア
ニジン等が挙げられる。
【0035】本発明で配合できる燐化合物の無機系燐化
合物としては、赤燐系化合物、ポリリン酸アンモニウム
塩等が挙げられる。赤燐系化合物としては、赤燐に樹脂
をコートしたもの、アルミニウムとの複合化合物等が挙
げられる。有機系燐化合物としては、燐酸エステル、燐
酸メラミン等が挙げられる。燐酸エステルとしては、ホ
スフェート類、ホスホネート類、ホスフィネート類のト
リメチルホスフェート、トリエチルフォスフェート、ト
リブチルフォスフェート、トリオクチルホスフェート、
トリオクチルフォスフィート、トリブトキシエチルフォ
スフェート、オクチルジフェニルフォスフェート、トリ
クレジルホスフェート、クレジルジフェニルフォスフェ
ート、トリフェニルフォスフェート、トリキシレニルフ
ォスフェート、トリス・イソプロピルフェニルフォスフ
ェート、ジエチル−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)アミノメチルホスホネート、ビス(1,3−フェニ
レンジフェニル)フォスフェート、芳香族縮合燐酸エス
テルの1,3−〔ビス(2,6−ジメチルフェノキシ)
ホスフェニルオキシ〕ベンゼン、1,4−〔ビス(2,
6−ジメチルフェノキシ)ホスフェニルオキシ〕ベンゼ
ン等が耐加水分解や熱安定性、難燃性から好ましい。
合物としては、赤燐系化合物、ポリリン酸アンモニウム
塩等が挙げられる。赤燐系化合物としては、赤燐に樹脂
をコートしたもの、アルミニウムとの複合化合物等が挙
げられる。有機系燐化合物としては、燐酸エステル、燐
酸メラミン等が挙げられる。燐酸エステルとしては、ホ
スフェート類、ホスホネート類、ホスフィネート類のト
リメチルホスフェート、トリエチルフォスフェート、ト
リブチルフォスフェート、トリオクチルホスフェート、
トリオクチルフォスフィート、トリブトキシエチルフォ
スフェート、オクチルジフェニルフォスフェート、トリ
クレジルホスフェート、クレジルジフェニルフォスフェ
ート、トリフェニルフォスフェート、トリキシレニルフ
ォスフェート、トリス・イソプロピルフェニルフォスフ
ェート、ジエチル−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)アミノメチルホスホネート、ビス(1,3−フェニ
レンジフェニル)フォスフェート、芳香族縮合燐酸エス
テルの1,3−〔ビス(2,6−ジメチルフェノキシ)
ホスフェニルオキシ〕ベンゼン、1,4−〔ビス(2,
6−ジメチルフェノキシ)ホスフェニルオキシ〕ベンゼ
ン等が耐加水分解や熱安定性、難燃性から好ましい。
【0036】これらの添加物の配合方法としては、加熱
ロール、押出機、バンバリミキサー等の混練機を用いて
配合することができる。また、熱可塑性ポリエステルエ
ラストマー樹脂組成物を製造する際のエステル交換反応
の前又は重縮合反応前のオリゴマー中に、添加及び混合
することができる。
ロール、押出機、バンバリミキサー等の混練機を用いて
配合することができる。また、熱可塑性ポリエステルエ
ラストマー樹脂組成物を製造する際のエステル交換反応
の前又は重縮合反応前のオリゴマー中に、添加及び混合
することができる。
【0037】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明を具体的に説明
する。なお、これら実施例において各測定項目は、以下
の方法に従った。また得られたポリマー中のポリシクロ
ヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレ
ングリコールなどの重量%はプロトンNMRによって測
定した値である。 還元粘度:ポリマー0.05gを25mlの混合溶媒
(フェノール/テトラクロロエタン=60/40)に溶かし
て、オストワルド粘度計を用いて30℃で測定した。 融点、結晶化温度:融点はDSCにて室温から20℃
/分で昇温し測定した。結晶化温度は室温から20℃/
分で融点より約20℃高い温度まで昇温し、その温度で
2分間溶融保持した後、10℃/分で降温して測定し
た。 ビカット軟化温度:ASTM D1525に基づいて
測定した。 表面硬度:ASTM D2240に基づいて測定し
た。 曲げ弾性率:ASTM D790に基づいて測定し
た。 引張強度、引張伸度:ASTM D638に基づいて
測定した。 耐候性:63℃、500時間、フェードメーター照射
後の強度保持率をASTM D638に基づいて測定し
た。 耐水性:100℃、1週間処理後の強度保持率をAS
TM D638に基づいて測定した。
する。なお、これら実施例において各測定項目は、以下
の方法に従った。また得られたポリマー中のポリシクロ
ヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレ
ングリコールなどの重量%はプロトンNMRによって測
定した値である。 還元粘度:ポリマー0.05gを25mlの混合溶媒
(フェノール/テトラクロロエタン=60/40)に溶かし
て、オストワルド粘度計を用いて30℃で測定した。 融点、結晶化温度:融点はDSCにて室温から20℃
/分で昇温し測定した。結晶化温度は室温から20℃/
分で融点より約20℃高い温度まで昇温し、その温度で
2分間溶融保持した後、10℃/分で降温して測定し
た。 ビカット軟化温度:ASTM D1525に基づいて
測定した。 表面硬度:ASTM D2240に基づいて測定し
た。 曲げ弾性率:ASTM D790に基づいて測定し
た。 引張強度、引張伸度:ASTM D638に基づいて
測定した。 耐候性:63℃、500時間、フェードメーター照射
後の強度保持率をASTM D638に基づいて測定し
た。 耐水性:100℃、1週間処理後の強度保持率をAS
TM D638に基づいて測定した。
【0038】実施例1 ジメチルテレフタレート460重量部、シクロヘキサン
ジメタノール450重量部、水添ダイマージオール(東
亜合成社製;HP1000)100重量部、ポリテトラ
メチレングリコール(分子量1000)250重量部、
イルガノックス-1330(日本チバガイギー社製)2重量
部、テトラブチルチタネート0.9重量部を仕込み、室
温から260℃まで2時間かけて昇温し、その後260
℃で1時間加熱しエステル交換反応を行った。次いで缶
内を徐々に減圧にすると共に昇温し、45分かけて27
5℃、1torr以下にして初期縮合反応を行った。さ
らに275℃、1torr以下の状態で4時間重合反応
を行い、ポリマーをペレット状に取り出した。得られた
ポリマーの還元粘度は1.03であり、ポリマー中のポ
リシクロヘキサンジメチレンテレフタレート成分、ポリ
テトラメチレングリコール成分、水添ダイマージオール
成分の重量%はそれぞれ65%、25%、10%であっ
た。また得られたポリマーの各物性を測定し、その結果
を表1に示す。
ジメタノール450重量部、水添ダイマージオール(東
亜合成社製;HP1000)100重量部、ポリテトラ
メチレングリコール(分子量1000)250重量部、
イルガノックス-1330(日本チバガイギー社製)2重量
部、テトラブチルチタネート0.9重量部を仕込み、室
温から260℃まで2時間かけて昇温し、その後260
℃で1時間加熱しエステル交換反応を行った。次いで缶
内を徐々に減圧にすると共に昇温し、45分かけて27
5℃、1torr以下にして初期縮合反応を行った。さ
らに275℃、1torr以下の状態で4時間重合反応
を行い、ポリマーをペレット状に取り出した。得られた
ポリマーの還元粘度は1.03であり、ポリマー中のポ
リシクロヘキサンジメチレンテレフタレート成分、ポリ
テトラメチレングリコール成分、水添ダイマージオール
成分の重量%はそれぞれ65%、25%、10%であっ
た。また得られたポリマーの各物性を測定し、その結果
を表1に示す。
【0039】実施例2 実施例1においてポリシクロヘキサンジメチレンテレフ
タレート成分を75重量%、ポリテトラメチレングリコ
ール成分、水添ダイマージオール成分をそれぞれ17重
量%、8重量%となるようにした以外は全て実施例1と
同様にして、また反応温度を適宜適正化して、熱可塑性
エラストマーを重合した。その結果を表1に示す。
タレート成分を75重量%、ポリテトラメチレングリコ
ール成分、水添ダイマージオール成分をそれぞれ17重
量%、8重量%となるようにした以外は全て実施例1と
同様にして、また反応温度を適宜適正化して、熱可塑性
エラストマーを重合した。その結果を表1に示す。
【0040】実施例3 実施例1においてポリシクロヘキサンジメチレンテレフ
タレート成分を55重量%、ポリテトラメチレングリコ
ール成分、水添ダイマージオール成分をそれぞれ30重
量%、15重量%となるようにした以外は全て実施例1
と同様にして、また反応温度を適宜適正化して、熱可塑
性エラストマーを重合した。その結果を表1に示す。
タレート成分を55重量%、ポリテトラメチレングリコ
ール成分、水添ダイマージオール成分をそれぞれ30重
量%、15重量%となるようにした以外は全て実施例1
と同様にして、また反応温度を適宜適正化して、熱可塑
性エラストマーを重合した。その結果を表1に示す。
【0041】比較例1 実施例1においてポリシクロヘキサンジメチレンテレフ
タレート成分の代わりにポリブチレンテレフタレート成
分を65重量%、ポリテトラメチレングリコール成分3
5重量%となるようにした以外は全て実施例1と同様に
して、また反応温度を適宜適正化して、熱可塑性エラス
トマーを重合した。その結果を表1に示すが、表1より
明らかなように、得られたエラストマーは、引張伸度は
充分だが特に融点が低く、また耐候性、耐水性も劣って
いることが判る。
タレート成分の代わりにポリブチレンテレフタレート成
分を65重量%、ポリテトラメチレングリコール成分3
5重量%となるようにした以外は全て実施例1と同様に
して、また反応温度を適宜適正化して、熱可塑性エラス
トマーを重合した。その結果を表1に示すが、表1より
明らかなように、得られたエラストマーは、引張伸度は
充分だが特に融点が低く、また耐候性、耐水性も劣って
いることが判る。
【0042】比較例2 実施例1においてポリシクロヘキサンジメチレンテレフ
タレート成分を65重量%、ポリテトラメチレングリコ
ール成分35重量%となるようにした以外は全て実施例
1と同様にして、また反応温度を適宜適正化して、熱可
塑性エラストマーを重合した。その結果を示す表1より
明らかなように、得られたエラストマーは引張強度、引
張伸度が劣っていることが判る。
タレート成分を65重量%、ポリテトラメチレングリコ
ール成分35重量%となるようにした以外は全て実施例
1と同様にして、また反応温度を適宜適正化して、熱可
塑性エラストマーを重合した。その結果を示す表1より
明らかなように、得られたエラストマーは引張強度、引
張伸度が劣っていることが判る。
【0043】比較例3 実施例1においてポリシクロヘキサンジメチレンテレフ
タレート成分を65重量%、水添ダイマージオール成分
35重量%となるようにした以外は全て実施例1と同様
にして、また反応温度を適宜適正化して、熱可塑性エラ
ストマーを重合した。その結果を表1に示すが、表1よ
り明らかなように、得られたエラストマーは引張伸度が
劣っており、また同程度の弾性率を有する実施例1と比
べると融点も低いことが判る。
タレート成分を65重量%、水添ダイマージオール成分
35重量%となるようにした以外は全て実施例1と同様
にして、また反応温度を適宜適正化して、熱可塑性エラ
ストマーを重合した。その結果を表1に示すが、表1よ
り明らかなように、得られたエラストマーは引張伸度が
劣っており、また同程度の弾性率を有する実施例1と比
べると融点も低いことが判る。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】以上かかる構成よりなる本発明熱可塑性
ポリエステルエラストマーは、表1からも明らかなよう
に、例えば実施例1のポリエステルエラストマーは、同
程度の弾性率を有するポリエステルエラストマー(比較
例1)と比べると、融点が約60℃も高いことが判る。
すなわち本発明は、耐水性、耐候性に優れ、かつ高融点
であるため、繊維、フィルム、シートをはじめとする各
種成形材料に用いることができる。またブーツ、ギヤ、
チューブなどの成形材料にも適している。例えば自動
車、家電部品等の耐熱性が要求される用途、具体的に
は、ジョイントブーツや、電線被覆材などに有用であ
り、産業界に寄与すること大である。
ポリエステルエラストマーは、表1からも明らかなよう
に、例えば実施例1のポリエステルエラストマーは、同
程度の弾性率を有するポリエステルエラストマー(比較
例1)と比べると、融点が約60℃も高いことが判る。
すなわち本発明は、耐水性、耐候性に優れ、かつ高融点
であるため、繊維、フィルム、シートをはじめとする各
種成形材料に用いることができる。またブーツ、ギヤ、
チューブなどの成形材料にも適している。例えば自動
車、家電部品等の耐熱性が要求される用途、具体的に
は、ジョイントブーツや、電線被覆材などに有用であ
り、産業界に寄与すること大である。
【手続補正書】
【提出日】平成10年11月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】またビカット軟化温度はASTM D15
25により測定することを原則とするが、サンプルの形
状によっては該規格に準ずるような樹脂の軟化温度を測
定した温度により定義することができるものとする。た
とえば動的粘弾性測定装置により測定した貯蔵弾性率
(E’)が低下し始める温度、もしくはJIS K71
21により定義される補外融解開始温度などを用いるこ
とができる。本発明においては、ビカット軟化温度の代
用として動的粘弾性測定による貯蔵弾性率の低下し始め
る温度を用いるものとする。動的粘弾性は、例えば東洋
ボールドウィン社製のレオバイブロンDDV−・を用い
て測定するものであり、厚み100〜500μmの測定
資料を毎分2℃の昇温速度で昇温し、周波数110Hz
により測定することで得られた貯蔵弾性率から軟化温度
を求める。
25により測定することを原則とするが、サンプルの形
状によっては該規格に準ずるような樹脂の軟化温度を測
定した温度により定義することができるものとする。た
とえば動的粘弾性測定装置により測定した貯蔵弾性率
(E’)が低下し始める温度、もしくはJIS K71
21により定義される補外融解開始温度などを用いるこ
とができる。本発明においては、ビカット軟化温度の代
用として動的粘弾性測定による貯蔵弾性率の低下し始め
る温度を用いるものとする。動的粘弾性は、例えば東洋
ボールドウィン社製のレオバイブロンDDV−・を用い
て測定するものであり、厚み100〜500μmの測定
資料を毎分2℃の昇温速度で昇温し、周波数110Hz
により測定することで得られた貯蔵弾性率から軟化温度
を求める。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】前記一般式(4)で示される繰り返し単位
(以下エステル単位(4)という)を構成するグリコー
ル成分としては、炭素数が1〜25のアルキレングリコ
ールを用いることができる。例えばエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,
3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタン
ジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、ジメチロールヘプタン、
ジメチロールペンタン、トリシクロデカンジメタノー
ル、ビスフェノールXのエチレンオキサイド誘導体(X
はA,S,F)などである。これらのグリコールは各種
特性のバランスにより適切な組み合わせで用いられる
が、シクロヘキサンジメタノールと芳香族ジカルボン酸
からなるエステル単位(1)の結晶性を妨げないことが
前提であるため、これらのグリコールの共重合量は全グ
リコール単位の20モル%以下であることが望ましい。
(以下エステル単位(4)という)を構成するグリコー
ル成分としては、炭素数が1〜25のアルキレングリコ
ールを用いることができる。例えばエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,
3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタン
ジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、ジメチロールヘプタン、
ジメチロールペンタン、トリシクロデカンジメタノー
ル、ビスフェノールXのエチレンオキサイド誘導体(X
はA,S,F)などである。これらのグリコールは各種
特性のバランスにより適切な組み合わせで用いられる
が、シクロヘキサンジメタノールと芳香族ジカルボン酸
からなるエステル単位(1)の結晶性を妨げないことが
前提であるため、これらのグリコールの共重合量は全グ
リコール単位の20モル%以下であることが望ましい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 誠治 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 田口 裕朗 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 荒木 良夫 山口県岩国市灘町1番1号 東洋紡績株式 会社岩国工場内
Claims (4)
- 【請求項1】下記数式(1)で示される結晶融点および
下記数式(2)で示されるビカット軟化温度を有し、且
つ引張伸度が100%以上であることを特徴とする熱可
塑性ポリエステルエラストマー。 結晶融点 :y≧200+0.5x (1) ビカット軟化温度:z≧50+1.5x (2) (ここでxは該エラストマーの実質的にハードセグメン
トを構成する重量%であり、yはDSCにより室温から
20℃/分で昇温し測定した結晶融点(℃)、zはAS
TM D1525に基づいて測定したビカット軟化温度
(℃)を示す。また引張伸度はASTM D638に基
づいて測定した値である。) - 【請求項2】数式(1)におけるxの範囲が30〜95
である請求項1記載の熱可塑性ポリエステルエラストマ
ー。 - 【請求項3】熱可塑性ポリエステルエラストマーにおけ
るハードセグメントが下記一般式(1)で示される繰り
返し単位から構成される請求項1記載の熱可塑性ポリエ
ステルエラストマー。 - 【請求項4】下記一般式(1)〜(4)で示される繰り
返し単位から構成され、還元粘度が0.5〜4.0であ
る熱可塑性ポリエステルエラストマー。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 (式中Rは炭素数6〜18の芳香族基、Gは分子量40
0〜6000のポリオキシアルキレン基、Dは水添ダイ
マージオール及びまたはその誘導体残基、R’は炭素数
1〜25のアルキレン基を示す。またa、b、cはそれ
ぞれ全ポリマー中の各繰り返し単位が占める重量%を、
dは全ポリマー中のモル%を示し、aは30〜95重量
%、bとcとの和に対するbの割合は0.01〜0.9
9、dは0〜20モル%である。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28156498A JPH11171984A (ja) | 1997-10-06 | 1998-10-02 | 熱可塑性ポリエステルエラストマー |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27297997 | 1997-10-06 | ||
JP9-272979 | 1997-10-06 | ||
JP28156498A JPH11171984A (ja) | 1997-10-06 | 1998-10-02 | 熱可塑性ポリエステルエラストマー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11171984A true JPH11171984A (ja) | 1999-06-29 |
Family
ID=26550462
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28156498A Pending JPH11171984A (ja) | 1997-10-06 | 1998-10-02 | 熱可塑性ポリエステルエラストマー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11171984A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013100578A1 (ko) * | 2011-12-28 | 2013-07-04 | 제일모직주식회사 | 내황변성과 내충격성이 우수한 폴리에스테르 수지 조성물 |
US9150704B2 (en) | 2011-06-21 | 2015-10-06 | Cheil Industries Inc. | Polyester resin composition |
US9437790B2 (en) | 2011-12-28 | 2016-09-06 | Cheil Industries Inc. | Polyester resin composition having good yellowing resistance and impact resistance |
US10131785B2 (en) | 2015-06-30 | 2018-11-20 | Lotte Advanced Materials Co., Ltd. | Polyester resin composition with excellent impact resistance and light reliability and molded article using the same |
US10301449B2 (en) | 2013-11-29 | 2019-05-28 | Lotte Advanced Materials Co., Ltd. | Thermoplastic resin composition having excellent light stability at high temperature |
US10508190B2 (en) | 2014-12-17 | 2019-12-17 | Lotte Advanced Materials Co., Ltd. | Polyester resin composition and molded article manufactured therefrom |
US10636951B2 (en) | 2014-06-27 | 2020-04-28 | Lotte Advanced Materials Co., Ltd. | Thermoplastic resin composition having excellent reflectivity |
US10822490B2 (en) | 2013-12-30 | 2020-11-03 | Lotte Advanced Materials Co., Ltd. | Thermoplastic resin composition having excellent shock resistance and light resistance |
-
1998
- 1998-10-02 JP JP28156498A patent/JPH11171984A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9150704B2 (en) | 2011-06-21 | 2015-10-06 | Cheil Industries Inc. | Polyester resin composition |
WO2013100578A1 (ko) * | 2011-12-28 | 2013-07-04 | 제일모직주식회사 | 내황변성과 내충격성이 우수한 폴리에스테르 수지 조성물 |
US9437790B2 (en) | 2011-12-28 | 2016-09-06 | Cheil Industries Inc. | Polyester resin composition having good yellowing resistance and impact resistance |
US10301449B2 (en) | 2013-11-29 | 2019-05-28 | Lotte Advanced Materials Co., Ltd. | Thermoplastic resin composition having excellent light stability at high temperature |
US10822490B2 (en) | 2013-12-30 | 2020-11-03 | Lotte Advanced Materials Co., Ltd. | Thermoplastic resin composition having excellent shock resistance and light resistance |
US10636951B2 (en) | 2014-06-27 | 2020-04-28 | Lotte Advanced Materials Co., Ltd. | Thermoplastic resin composition having excellent reflectivity |
US11355683B2 (en) | 2014-06-27 | 2022-06-07 | Lotte Chemical Corporation | Thermoplastic resin composition having excellent reflectivity |
US10508190B2 (en) | 2014-12-17 | 2019-12-17 | Lotte Advanced Materials Co., Ltd. | Polyester resin composition and molded article manufactured therefrom |
US10131785B2 (en) | 2015-06-30 | 2018-11-20 | Lotte Advanced Materials Co., Ltd. | Polyester resin composition with excellent impact resistance and light reliability and molded article using the same |
US10538661B2 (en) | 2015-06-30 | 2020-01-21 | Lotte Advanced Materials Co., Ltd. | Polyester resin composition with excellent impact resistance and light reliability and molded article using the same |
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