JP2001163016A - 層状スタッドを有する車両タイヤ - Google Patents

層状スタッドを有する車両タイヤ

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JP2001163016A JP33839899A JP33839899A JP2001163016A JP 2001163016 A JP2001163016 A JP 2001163016A JP 33839899 A JP33839899 A JP 33839899A JP 33839899 A JP33839899 A JP 33839899A JP 2001163016 A JP2001163016 A JP 2001163016A
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Pentti Eromaeki
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Nokian Renkaat Oyj
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 法規によって許容される最大重量よりかな
り小さい重量を有するアンチスキッド・スタッドを提供
すること。 【解決手段】 車両タイヤ(50)が、タイヤ・カー
カス(51)およびサイドウォール(53)と、カーカ
ス上に設けられたタイヤ・トレッド(56)を形成して
いるゴム層(単数または複数)と、溝(22)によって
分離されている複数のブロック(11)を有するトレッ
ド・パターンとを包含する。これらのブロックにはアン
チスキッド・スタッド孔(12)があり、これらのアン
チスキッド・スタッド孔は、前記トレッド・ゴム層内に
総深さを有し、ほぼ円形または卵形の横断面形態を有す
る。層状アンチスキッド・スタッド(1)が、スタッド
孔に挿入され、この層状スタッドの総厚み(D1)対前
記層状スタッドの、トレッド面(20)の向きにおける
幅(L)の比率は、最大1/3である。前記円形/卵形
のスタッド孔(12)の直径またはメイン寸法は、挿入
された層状スタッドの幅(L)よりかなり小さい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤ・カーカス
およびサイドウォールを包含し、少なくとも1枚のゴム
層がカーカス上にトレッド面を備えたタイヤ・トレッド
を形成している車両タイヤに関する。トレッド・パター
ンが前記トレッド・ゴム層に設けてあり、このゴム層
は、少なくとも、タイヤの円周方向にあって、溝によっ
て分離された複数のブロックと、前記ブロックの少なく
ともいくつかのブロック内に設けたアンチスキッド・ス
タッド孔とを包含する。アンチスキッド・スタッドが前
記スタッド孔内に挿入される。前記スタッドは、ステム
部分および基礎部分を有する平らな層状の形態を有す
る。前記スタッド孔の直径またはメイン寸法、マイナー
寸法は、前記スタッドのそれぞれの寸法に対して所定の
関係を有する。本発明は、さらに、少なくとも2枚のゴ
ム層を包含するタイヤ・トレッドを有し、トレッドのベ
ースがタイヤ・カーカスに隣接する第1の硬いゴム層か
らなり、トレッドのキャップがトレッド面を形成する第
2のより弾性のあるゴム層と、アンチスキッド・スタッ
ド孔の内部に配置された弾性クッションとからなる前記
形式の車両タイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】最近、特に冬季のタイヤのグリップ(グ
リップ力)を強化する種々の試みがなされている。この
タイヤのグリップ力は、特に雪上で駆動させる目的で
は、タイヤのトレッドに設けたパターンにより向上させ
ることができる。しかしながら、冠雪または氷結した道
路で駆動させる際には、トレッドを形成しているゴムの
性質およびトレッドに固定したアンチスキッド・スタッ
ドの性質がより顕著な影響力を有する。氷もしくは固め
られた雪またはこれらの両方で覆われた路面とタイヤの
トレッドとの間の摩擦を、トレッドに特別な摩擦性を持
つゴムを用いることによって増大させることができる。
このようなゴムの性質は非常に軟質である。すなわち、
高い弾性と、代表的には55〜65のショアA硬度(sh
°A)の範囲内の硬度とを有するものである。このゴムの
性質から一般には「キャップ・ゴム(cap rubbers)と呼
ばれている。しかしながら、タイヤ・カーカス上のゴム
層をトレッド面の全面にわたってこのような軟質のキャ
ップ・ゴムだけで形成した場合、駆動中、正確にはこの
過度の弾性のために、多くの使用目的にとってタイヤの
振れが多すぎることになる。そういうわけで、タイヤの
トレッドは、最近では、刊行物US4603721に開
示されているように、このような軟質のキャップ・ゴム
とこれより硬いゴム層との組み合わせで形成している。
硬いゴムをタイヤ・カーカスにより接近して設置するの
で、そのゴムは一般に「ベース・ゴム」と呼ばれてお
り、その硬度は代表的にはは65〜75のショアA硬度
の範囲内にある。表面パターンが加硫のためのタイヤ鋳
型内でこの種のゴム層複合体に押し付けられるので、こ
の表面パターンのためのブロックの高さの大部分、すな
わちトレッド面からの溝の垂直寸法は、より弾性のある
キャップ・ゴムからなり、それに対して、表面パターン
とカーカスとの間の部分および表面パターンの高さの一
部は主としてより硬質のベース・ゴムからなっている。
このデザインは、「摩擦タイヤ」を生じさせ、硬い駆動
面に関して高い摩擦係数を有すると共に、タイヤの路面
保持性能および駆動特性は硬いベース・ゴム層によりな
お良好な状態に留まっている。この種の「摩擦タイヤ」
は、道路の摩滅を避けるために、いかなる種類の付加的
なアンチスキッド要素もなしに使用することを明白に意
図しており、また現実に使用されている。
【0003】表面パターンとタイヤ・カーカスとの間
に、また、部分的には表面パターン・ブロック内により
硬いベース・ゴム層を使用すると、タイヤトレッドを全
体的に上述のキャップ・ゴムより硬いゴムで作ってある
もっと古い時代のタイヤの場合と同じ欠点が生じる。こ
のようなタイヤがスタッド孔内に設けた普通のアンチス
キッド・スタッドを備えていると、タイヤ・トレッド内
のスタッドの先端とは反対側のスタッドの底部フランジ
がこの硬いゴム内に、この硬いゴムに対向して位置する
ことになる。その結果、道路上で比較的大きな力が加わ
ると、スタッドの先端がトレッドの平面に押し付けられ
ることになる。これはいかなる場合にも車両の重量の下
で生じることになるが、スタッドの大きな貫通力がかな
りの路面摩滅を生じさせ、タイヤによるかなりのノイズ
も生じさせることになる。その上、この大きな貫通力は
スタッドがタイヤの中央部分に位置するのを妨げ、スタ
ッドのグリップ力を最大限利用することができなくな
る。現在の法規はタイヤの中央部分にスタッドを設置す
ることを明確に禁じており、タイヤ・ショルダ部に近い
ところにのみスタッドを設置することを許しているに過
ぎない。この場合、タイヤと道路との間の表面圧力は低
くなり、道路の摩滅を減らすが、スタッドのグリップ力
も減らしてしまう。
【0004】刊行物特開昭61−18506号公報に
は、軟質のゴムで作った支持用リング・バンドを有する
タイヤが開示されており、このリング・バンドはタイヤ
の円周方向に延び、カーカスとトレッドの外側部分との
間でタイヤ・トレッド内に埋め込まれている。この支持
用リング・バンドの幅はタイヤの総幅より小さく、支持
用リング・バンドはスタッドの領域にのみ設置されてい
る。このタイヤ・トレッド構造は、少なくともタイヤの
駆動特性を破壊し、リング・バンドがスタッドの適正な
位置決めを可能にするのに充分なほど幅広に作られてい
る場合、タイヤの振れを生じさせる。支持用リング・バ
ンドの幅を狭くし、許容できる駆動特性を維持できるよ
うにした場合には、今度は、スタッドがその有効性をか
なり低下させるような幅の狭い領域に置かれることにな
る。刊行物US3831655には、車両タイヤ用の特
殊なアンチスキッド・スパイクを開示されており、この
構造では、スパイクの足部分とタイヤ・トレッドにある
孔の底との間に少なくとも1つの個別の弾性部材を有す
る。この個別の弾性部材はゴム材料もしくはプラスチッ
ク材料で作ってもよいし、または金属ばねもしくはそれ
らの組み合わせであってもよい。この開示された弾性部
材は、各ケースで、スパイクの足部分の下面に固定さ
れ、好ましくは接着剤または加硫のいずれかで接着され
る。弾性部材を有する開示されたスパイク構造は、ゴ
ム、プラスチックまたは金属のいずれかからなる小さな
ばね力のある要素で製作する必要があり、これらの要素
をスパイクに丹念に接着させなければならず、また/ま
たはばね要素の各々およびそれぞれのスパイク・ボデー
の適正な相対位置を保持する複雑な挿入方法を必要とす
る。この配置は非実用的であり、そうして作ったタイヤ
はあまりに高価である。
【0005】周知のアンチスキッド・スタッドは、代表
的には、硬質成分として主に炭化タングステンと、バイ
ンダとして少量(一般的には5%から10%まで)のコ
バルトとからなるいわゆる「超硬合金(hard-metal)」と
呼ばれる焼結炭化物の丸いピンからなり、この丸ピンは
より大きい環状のスチール・ボデー内に設置され、タイ
ヤのトレッド面に向いたステム部分とタイヤのカーカス
に向いたフランジ様の基礎部分とを有する。この製作
は、比較的複雑であり、高価である。というのは、スチ
ール・ボデーは機械加工しなければならず、また焼結炭
化物ピンは型プレス加工して、焼結しなければならず、
そして最終的には、これらの部分を相互にろう接しなけ
ればならないからである。これらのアンチスキッド要素
は、タイヤ・トレッドに予め形成した孔に押し込められ
る。これらの要素は、重量が比較的大きい(WC密度、
15.7g/cm3)という欠点を有し、また、使用時
にトレッド面から外方に向かって測定した突出量が大き
くなり、かくしてタイヤ摩耗時にスタッドが外れる原因
となる傾向を有することが知られている。スタッド重量
が大きく、スタッド突出量が大きいということは、路面
の摩耗を激しくし、タイヤ・ノイズを高める原因とな
る。スタッドが外れるという傾向はまたスタッドの傾斜
によっても大きくなり、この公知構造ではあり得ること
である。刊行物DE2804939に記載されているス
タッド・デザインを使用することによって、スタッドが
外れるというこの傾向を低下させる努力がなされてき
た。この構造では、スタッドはトレッド面に平行な横断
面においてV字形となっており、スタッドの全長にわた
ってタイヤの内側から外方へ向かって突出するダブテー
ル様(dovetail-like)の突起を有するが、実際には基礎
フランジを持っていない。このデザインは、非常に効果
的にスタッドの傾きを防ぎ、おそらくは、ダブテール様
突起と共に、スタッドが外れる傾向を減じるであろう。
しかしながら、上記タイプのスタッドは、トレッドの向
きにおいて、普通のスタッドの厚みを有し、これらより
もかなり長くなっているので、前記刊行物に記載されて
いるスタッドの重量は、普通の丸いスタッドの重量より
もかなり大きくなる。その結果、なお、タイヤ・ノイズ
が高く、路面の摩滅も大きく、タイヤを損傷させる可能
性のある高いストレスをタイヤに加えることになる。刊
行物DE1027089にはノンスリップ要素が開示さ
れている。この要素は、薄い波形バンドの形態を有し、
タイヤ製造中にタイヤ・トレッド内で加硫される。トレ
ッドのゴムとこの要素との間の取り付けを確実にするた
めに、この要素は侵入孔(penetrating holes)を備えて
いる。この種の提案されたノンスリップ要素は実際的で
もないし、有効でもない。その理由は、充分に高い硬度
および強度を有する材料を使用して必要な寸法、形状を
有する要素を製造することができないからである。スタ
ッドにおいて普通の材料である焼結炭化物のような材料
から薄い波形バンドを製作し、そしてこのバンドをトレ
ッド内にすえ付けることがなんとか可能であったとして
も、このノンスリップ要素は、非常に短い駆動距離で
も、どうしてもばらばらに砕け、タイヤから投げ出され
てしまうのである。薄い波形バンドに形成できる材料は
非常に急激に摩耗してしまい、裸のタイヤと路面との摩
擦に比べて、タイヤと路面との間に任意の識別できるだ
けの付加的な摩擦を生じさせることがない。より厚いノ
ンスリップ・バンドも重量が大きすぎることになり、駆
動中にタイヤを損傷させる。
【0006】上記したアンチスキッド・スタッドは普通
の要領で作動し、タイヤ・トレッド平面からのスタッド
先端の突出効果の下に、スタッドのグリップ力はスタッ
ドの「超硬合金」部分の路面への侵入によって生じる。
この場合、スタッドのグリップ力はタイヤ半径の向きに
おけるスタッドの侵入力に基づく。刊行物WO96/2
8310およびEP0204030には、別の作動原理
に基づくアンチスキッド要素が記載されている。これら
の刊行物において、トレッド面からの突出量がゼロまた
は非常に小さいようにアンチスキッド要素が配置され
る。この場合、タイヤが一定速度で回転しているとき、
アンチスキッド要素と路面との間の接触はないかまたは
非常に少ない。車にブレーキ(制動)をかけるかまたは
加速したとき、タイヤ・ゴムが変形し、アンチスキッド
要素を傾ける。このとき、生じる突出量の増加が小さい
ために、タイヤから外方へ向かう非常に大きい端面のエ
ッジが路面に衝突する。これらの刊行物においては、直
径が大きくなると傾斜中の突出量が大きくなるという理
由で、トレッド面の向きにおいてスタッド端面の面積を
かなり大きくすることによってこの突出量増加を最大に
する努力がなされていた。この理由のために、特に刊行
物WO96/28310によるスタッドは、そのフィン
ランドの優先権出願ですら認めているように、従来のア
ンチスキッド・スタッドよりかなり重い。そのために、
この後の刊行物では、アンチスキッド要素のステム部分
を中空の円錐形とすることによってこの余分な重量を減
らす努力がなされている。それにもかかわらず、刊行物
WO96/28310によるアンチスキッド要素の重量
は現在のフィンランドの法規で許されている最大重量の
おおよそ2倍である。さらに、実験によれば、これら2
つの刊行物によるスタッドの突出量(トレッド面から測
定した突出量)が使用時にかなり増加し、アンチスキッ
ド要素を急速に離脱させることが示された。大部分は、
上記のことは刊行物EP0204030によるアンチス
キッド要素にも当てはまる。この後者の刊行物によるア
ンチスキッド要素における唯一の差異は横断面形状がわ
ずかに平らになっていることである。もう一度いえば、
これが付加的な問題を生じさせる。これは、スタッドを
タイヤ・トレッドの孔内の特殊な位置に装着しなければ
ならず、装着作業がかなりゆっくりしたものとなり、よ
り費用がかかるためである。
【0007】刊行物EP0864449には、車両タイ
ヤ・トレッド・パターン・セグメントに予め形成したく
ぼみ内に装着するようになっている受動的な層状ノンス
リップ要素が開示されている。このタイヤは、その転が
り方向で連続して、またその転がり方向に対して横方向
で連続して、複数のこれらのセグメントを有する。層状
のノンスリップ要素は、強くて硬質の材料で構成され、
その形状は、タイヤ・トレッドに向かうステム部分と、
タイヤ・ボデーに向かうフランジ様の基礎部分とを包含
する。個々の層状ノンスリップ要素は常に1つのパター
ン・セグメント内にある。層状のノンスリップ要素は、
ほぼ薄板の形をしており、タイヤ・トレッドの方向にお
けるこのノンスリップ要素のステム部分の総厚みは、最
大、ステム部分の幅の約1/3であり、好ましくは1/
4〜1/20の範囲内にある。基礎部分は、ステム部分
より幅が広いか、またはネック部分によってステム部分
から分離されているか、またはこれら両方の状態となっ
ており、基礎部分の最大厚さは、最大、ステム部分の総
厚みの5倍であり、さらに、基礎部分は層状ノンスリッ
プ要素の傾斜可能性を与えるように幅の向きにおいてほ
ぼまっすぐとなっている。タイヤ・トレッド・セグメン
トに成形したくぼみは、ノンスリップ要素の外形とほぼ
同じ内側形態を有し、要素の前記幅に対して横方向にお
いて有効な傾斜を可能とするようになっている。車にブ
レーキをかけるかまたは加速したとき、タイヤ・ゴムの
変形が層状アンチスキッド要素を傾斜させ、そのとき、
道路に対するグリップ作用が路面と接触している要素の
面で強化される。タイヤが一定速度で回転していると
き、ノンスリップ要素と路面との間で接触は全くない
か、またはあっても非常に少ない。このノンスリップ要
素は、特にWO96/28310およびEP02040
30記載のスタッドと比較して、非常に軽量である。ノ
ンスリップ要素の氷結路面に対するグリップ作用は効果
的であり、路面の摩耗も非常に低い。欠点を言うとすれ
ば、短いもしくは中位のマイル数で、または高速での駆
動で、またはこれら両方の状態において、タイヤ・トレ
ッドに損傷が認められたことである。また、これらの層
状ノンスリップ要素は使用後の破壊または摩耗が速すぎ
るように思える。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、法規によって許容される最大重量よりかなり小さい
重量を有するアンチスキッド・スタッドを提供すること
にある。本発明の第2の目的は、使用中にタイヤ・トレ
ッドが摩耗したときでも、タイヤ・トレッドに留まると
共にタイヤ・トレッドに取り付けることができるアンチ
スキッド・スタッドを提供することにある。本発明の第
3の目的は、タイヤと道路との間に良好な長手方向グリ
ップおよび良好な横方向グリップの両方を与え、同時
に、駆動中に可能な限り、路面の摩滅を少なくし、また
タイヤ・ノイズを少なくすることができるアンチスキッ
ド・スタッドおよびタイヤを提供することにある。本発
明の第4の目的は、良好な持久力/耐久性を有するアン
チスキッド・スタッドを提供することにある。このスタ
ッドはまた、コンパクトな構造も有する。すなわち、こ
のアンチスキッド・スタッドは、互いに相対的に可動な
要素を包含せず、したがって、スタッドがタイヤおよび
スタッドの寿命サイクルの終わりでも確実に機能するこ
とになる。本発明の第6の目的は、スタッドがそれらの
中心線に関して左右対称であり、スタッドをタイヤ内の
任意の位置に設置することができるような前記タイプの
車両タイヤを提供することにある。本発明の第7の目的
は、第一級の持久力/耐久性を与えるスタッドを取り付
けるようになっている車両タイヤを提供することにあ
る。本発明の全般的な目的は、ぴったり合った駆動およ
びアンチスキッド特性の可能性を与えるようにスタッド
を挿入することができるアンチスキッド・スタッドなら
びにタイヤを提供することにある。スタッドおよびタイ
ヤの製造コストは低いはずであり、さらに、タイヤのト
レッド・パターン・ブロックに予め形成した孔内へのス
タッドの装着も単純なはずである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の問題は、本発明に
よる層状アンチスキッド・スタッドおよびスタッド孔を
備えたタイヤによって解決でき、上記目的が達成され得
る。
【0010】本発明の第1態様によれば、車両タイヤ
は、タイヤ・カーカスおよびサイドウォールと、カーカ
ス上にトレッド面を備えたタイヤ・トレッドを形成して
いる少なくとも1枚のゴム層と、前記ゴム層におけるト
レッド・パターンであり、少なくともタイヤの円周方向
にあって、かつ溝によって分離されている複数のブロッ
クを包含するトレッド・パターンと、前記ブロックの少
なくともいくつかのブロック内に設けたアンチスキッド
・スタッド孔であり、前記トレッド・ゴム層内に総深さ
を有し、かつほぼ円形の横断面形態を有するアンチスキ
ッド・スタッド孔と、前記スタッド孔にある層状アンチ
スキッド・スタッドとを包含し、前記層状アンチスキッ
ド・スタッドがステム部分と基礎部分とを包含し、この
基礎部分が、ステム部分より幅が広いか、またはネック
部分によってステム部分から分離されているか、または
これら両方の状態となっており、前記層状スタッドの総
厚みは前記トレッド面の向きにおける前記層状スタッド
の幅の最大1/3であり、前記円形のスタッド孔の直径
が前記層状スタッドの幅よりかなり小さいものである。
本発明の最も本質的な利点は、本発明による層状アン
チスキッド・スタッドの質量がスタッドについて現在許
容されている最大重量よりかなり小さいことである。最
も良い状態で、本発明による層状アンチスキッド・スタ
ッドは、現在の公式法規によって許容される最大重量の
ほんの約半分の重量を有し、おそらくは上記の参考刊行
物によるスタッドの重量のほんの1/3〜1/5である
重量を有する。本発明の別の利点は、タイヤが摩滅して
いるときでも、層状アンチスキッド・スタッドの端面が
その当初の位置、すなわち、トレッド面に接近した状態
に留まるということである。この場合、スタッドはタイ
ヤに充分に取り付けられたままとなっており、このタイ
ヤについては、層状アンチスキッド・スタッドの転がり
抵抗が連続的に小さくなり、タイヤ・ノイズが低くな
る。路面の摩耗も非常に少ないままとなる。本発明の第
3の利点は、本発明による層状アンチスキッド・スタッ
ドを使用しているとき、タイヤの長手方向グリップ力お
よび横方向グリップ力を所望の比率にすることができ、
タイヤのグリップ力が異なった状況および異なった路面
で良好となるということである。さらなる利点は、平ら
な層状アンチスキッド・スタッドを円形のスタッド孔内
の任意の位置に装着することができ、スタッドの幅を、
タイヤの転がり方向に対して横方向、転がり方向と一致
した方向、これらの方向の間の任意の方向のいずれにも
向けることができるということである。タイヤ内のすべ
ての層状スタッドを同じ向きまたは異なった向きとする
こともできる。特別な利点は、これらの別々のスタッド
の向きについてスタッド孔付きの異なったタイヤを製造
する必要がないということにある。しかしながら、スタ
ッドを孔に挿入するときには、アンチスキッド・スタッ
ドの向きが生じる。このようにして、タイヤの長手方向
グリップ力および横方向グリップ力は、スタッドの装着
中に同じ基本のタイヤおよび同じタイプのスタッドを用
いて異なった必要性、目的に対して調節することができ
る。スタッドのレイアウトまたはレイアウトの選択(す
なわち、トレッドの異なる領域における転がり方向に関
するスタッドの幅の向き)は前もって設計してあると好
ましい。平らな層状スタッドは、使用時にこれら丸いス
タッド孔に極めて堅固に留まり、それらを緩めたり、そ
れらの向きを変えたりする傾向は一切ない。
【0011】本発明の第2態様によれば、車両タイヤ
は、上記の円形スタッド孔の代わりに、メイン寸法およ
びマイナー寸法を有するほぼ卵形の横断面形態を有する
スタッド孔を包含する。そして、これらの寸法は互いに
横方向となっており、代表的には互いに対して垂直であ
る。マイナー寸法対メイン寸法の比率は前記層状スタッ
ドの総厚さと幅の比率よりもかなり小さい。この代替案
は、実際、アンチスキッド・スタッドについて可能な向
きを制限するが、スタッドの不正な装着を防ぐ保護を与
え、したがって、安全予防措置を提供する。この代替案
のスタッド孔は充分に丸い形態を持っているので、スタ
ッドを装着したタイヤは、前述の実施例と同じ持久力/
耐久性と共に同じ他のすべての利点も有する。
【0012】本発明の第3の態様によれば、車両タイヤ
は、前記スタッド孔の内端に配置したクッションを包含
する。すなわち、前記スタッド孔の底部が先行特許US
5800644に記載されているようなクッションを備
えている。スタッド孔がそれほど深くない場合には、そ
の底部はタイヤのカーカスに達するが、少なくとも内端
を形成している薄いトレッド・ゴム層が常に存在するこ
とになる。一般に、タイヤと路面との接触領域にのみ車
両の圧力がかかるときには、駆動初期の頃または駆動中
のいずれかでアンチスキッド・スタッドの基礎部分の下
面が少なくとも部分的にこのクッションに当たる。前記
クッションは、エンボス加工された形態を有し、トレッ
ドの或るゴム材料から構成することができ、好ましく
は、もしトレッドがカーカスに隣接したより硬いベース
・ゴムとこのベース・ゴムの上に設けたより弾性のある
キャップ・ゴムとからなる場合には、このより弾性のあ
るキャップ・ゴムから構成することができる。この場
合、道路摩滅およびタイヤ・ノイズは、アンチスキッド
・スタッドの侵入力が低くなることにより、上記の本発
明によるスタッドを備えたタイヤの場合よりもなお低い
ままに留まることになる。クッション付きのスタッド孔
を有し、層状アンチスキッド・スタッドを取り付けたこ
のタイプのタイヤによって達成される道路摩滅性および
ノイズ特性は、夏季における使用に合わせて設計したタ
イヤのものに近いが、それにもかかわらず、本発明の組
み合わせタイヤ・スタッドは氷結もしくは冠雪した路
面、または両方の状態にある路面でも優れたグリップ力
を示す。
【0013】本発明の第4の態様によれば、車両タイヤ
は、卵形または楕円形のスタッド孔と、これらの卵形の
スタッド孔に挿入したほぼ円形のアンチスキッド・スタ
ッドとを包含する。
【0014】本発明のさらなる態様は、本明細書の後段
に記載するように、アンチスキッド・スタッドの種々の
実施例およびスタッド孔の種々の実施例ならびにそれら
の組み合わせに対するの以下の実施の形態についての説
明から明らかとなろう。
【0015】
【発明の実施の形態】図18は、本発明の最も好適な実
施例に従って構成した層状スタッド1を弾性的に取り付
けたタイヤ50を一般的に示す。タイヤ50は、アクス
ル・ラインALを有し、プライ(plies)およびタイヤに
形状、強度、堅牢性を与える今日一般的なベルト構造5
5を包含するカーカス51と、タイヤ・ショルダ52な
らびにサイドウオール、ビード構造53、54(図には
詳細に示していない)とを包含する。この点に関して
は、タイヤは任意の新しいタイプであっても、または公
知のタイプであってもよい。このタイヤ・カーカス51
上には、少なくとも1つのゴム材料からなり、トレッド
面20を形成するトレッド56がある。トレッドは、複
数のタイヤ・ブロック11および溝22によって形成さ
れた表面パターンを包含する。これらの溝22はトレッ
ド・ブロックを互いから分離している。表面パターン
は、さらに、周囲リブおよび溝ならびにスリットその他
の形態を包含していてもよい。実際の表面パターンは図
示していないが、任意の新しいタイプのまたは公知のタ
イプであってよい。ブロック、またはブロック11の少
なくともいくつかは、トレッド面20からトレッドの内
部まで延びているアンチスキッド・スタッド孔/くぼみ
12を備えている。各アンチスキッド・スタッド孔は深
さH3を有し、スタッド孔の底49がトレッド・ゴム内
にあり、かつカーカス51から外向きに間隔を有するよ
うになっている。このことは、底49とカーカス51と
の間に少なくとも1枚の薄いゴム層があることを意味す
る。代表的には、スタッド孔11の深さH3は、最大、
溝22の深さH2と同じであるか、またはスタッド孔1
1の深さH3は、溝22の深さH2より小さい。図19
(A)、21(A)からわかるように、トレッド56は、従
来は、ただ1枚の比較的硬いゴム層63からなってい
る。好ましくは、トレッド56はタイヤ・カーカス51
に面する第1のより硬いゴム層61(すなわち、いわゆ
る「ベース・ゴム」)と、トレッドの外側部分およびト
レッド面20を形成しているより弾性のある材料からな
る第2ゴム層62(すなわち、いわゆる「キャップ・ゴ
ム」)とからなっている。この実施例においては、トレ
ッドが2枚の異なったゴム層61、62からなり、図1
8および図19(B)および21(B)に示してある。1種
類だけのゴム材料のトレッドを有するタイヤは一般にほ
とんど図18と同様に見えることは明らかである。ま
た、トレッドに対して前記2枚のゴム層より多くのゴム
層を、互いの上に重ねて使用してもよいし、またはそれ
に加えて、異なったトレッド・セクション(例えば、ト
レッドの中央部、トレッドのショルダ部など)を形成す
るようにいくつかのゴム材料を使用してもよいし、また
はこれら両方を使用してもよい。
【0016】図17は、タイヤ製造と共に作った1つの
スタッド孔またはくぼみ12、すなわち予め形成した孔
/くぼみを有する個々のトレッド・パターン・ブロック
11を示している。先に説明したように、タイヤには、
一般に、その円周方向および軸線方向ALの両方に沿っ
ていくつかのトレッド・ブロックがある。前記ブロック
の少なくともいくつかのブロックは、1つのスタッド孔
または2つのスタッド孔12のいずれかを備えている。
1つの個別のブロックにいくつかのスタッド孔を設ける
ことも可能であるが、この場合は、特殊なケースにおい
てのみ必要であると考えられる。本発明による受動的な
層状アンチスキッド・スタッド1は、タイヤ10の製造
後、使用前にこれらのスタッド孔またはスタッド孔の選
定部分に押し込むことによって挿入される。これに関連
して、層状アンチスキッド・スタッドが受動的であると
いうことは、スタッドがタイヤ内にあるときに、種々の
使用モードの間に別体の動力源によって機械的に、例え
ば、空気圧で動かされず、そして層状アンチスキッド・
スタッド1が相対的に可動な部分を持たないということ
を意味する。その代わりに、層状アンチスキッド・スタ
ッドの動作は、速度の変化または路面に対するタイヤの
方向における変化があるときの、タイヤのゴム層(単数
または複数)、層状アンチスキッド・スタッドそれ自
体、および路面の間で相互作用として生じる。この相互
作用という意味において、以下さらに詳しく説明するよ
うに、本発明による層状アンチスキッド・スタッドおよ
びこのような層状アンチスキッド・スタッドを備えてい
る車両タイヤは、層状アンチスキッド・スタッド1の位
置が速度変化もしくは方向変化またはこれら両方の影響
の下に異なった駆動状況において臨機応変に変化すると
きに、動的に作動する。本発明による層状アンチスキッ
ド・スタッドの動的動作に関して、タイヤ回転の単なる
遠心力は少なくとも主要でもないし、または実質的な重
要性を持たない。層状アンチスキッド・スタッド1は強
くて硬い材料で作り、層状アンチスキッド・スタッドの
形はタイヤのトレッド56に向かう1つのステム部分2
と、タイヤ・ボデー51に向かう1つの基礎部分3とか
らなる。本発明による層状アンチスキッド・スタッドの
全長H1は、一般的な態様では、最大、タイヤ溝22の
底から測定して、タイヤ・トレッド・パターン・ブロッ
クの高さH2に等しく、同時に、スタッド孔12の深さ
H3にほぼ等しい。したがって、本発明による層状アン
チスキッド・スタッド1は、タイヤ・カーカス51とは
接触しないが、全体的にトレッド・パターン・ブロック
11内に位置する。
【0017】図1(A)〜10(B)は、本発明による平ら
な層状アンチスキッド・スタッド1の形状についての種
々の実施例をより詳細に示している。本発明によれば、
層状アンチスキッド・スタッドはほぼ薄板状の形をして
おり、少なくとも、層状アンチスキッド・スタッドのス
テム部分2の総厚さD1は、トレッド面20の向きにお
いて、最大、トレッドの向きにおけるステム部分2の幅
Lのほぼ1/3である。したがって、本発明による層状
アンチスキッド・スタッドは、図5(B)、6(B)、7
(B)、8(C)および17で直ぐにわかるように、トレッ
ド面20に対して垂直の方向IX、XI、XIII、X
VIIで見て、明らかに長方形のように見える。同じこ
とが図12、13、14からわかる。これらの図は、車
両タイヤ・トレッド51をそれに対して垂直な方向にお
いて外側から示している。ステム部分の総厚みD1およ
び幅Lによって、ここでは、層状アンチスキッド・スタ
ッドのステム部分の最大外側寸法を意味し、または層状
アンチスキッド・スタッドのステム部分および基礎部分
によって形成された長さH1に対して垂直な方向の最外
方点で区切られる領域を意味する。
【0018】それに加えて、本発明による層状アンチス
キッド・スタッドの基礎部分3は、上記の幅Lの向きに
おける主直線部にある。このことは、たとえば、図5
(A)〜5(B)、6(A)〜6(B)および8(A)〜8(C)の
助けを借りて理解できる。これらの図は、ステム部分2
が幅Lの向きにおいてまっすぐではないが、基礎部分3
はまっすぐであり、ステム部分のように波形にされた
り、ギザギザにされていない。より正確に言えば、この
直線性によって、基礎部分3が、幅Lに対して平行なそ
の中心線に対してまっすぐであるか、または層状アンチ
スキッド・スタッドの長さH1に対して平行である中心
面30に対して、少なくとも対称的であることが意味さ
れる。したがって、基礎部分3は、幅Lの範囲にわたっ
て、例えば中間で厚く、両端で薄く、またはその逆に、
中間で薄く、両端で厚くてもよく、この厚さは、所与の
例では好都合なように任意の他の要領で、幅Lに対して
垂直な方向で変化し得る。例えば、図3(A)〜3(B)お
よび4(A)〜4(B)の場合、基礎部分3は、この要領
で、卵形もしくは砂時計形に設計され、または層状アン
チスキッド・スタッドの長さH1に対して平行な中心面
30に対してほぼ対称的である限り、幅Lの方向におい
て任意の他の形状に設計され得る。しかしながら、基礎
部分は、長さH1の方向においては、例えば図1(A)、
9(A)〜9(B)でわかるように、非対称であってもよ
い。いずれにせよ、基礎部分3が幅Lの寸法にわたって
わずかにカーブするかまたは曲がりくねっている場合に
は、この湾曲または蛇列は、いずれにせよ、幅Lの寸法
にわたる直線または平面からのステム部分のカーブのず
れよりもかなり小さくなければならない。それに加え
て、本発明による層状アンチスキッド・スタッドの基礎
部分3は、特に幅Lに対して垂直な層状アンチスキッド
・スタッド厚さD1、D2の向きにおいて、適度に薄く
なるように設計される。この目的のために、トレッド面
20の向きにおける基礎部分の厚みは、図1(A)〜2
(B)、7(A)〜8(B)および10(A)〜10(B)に示す
いくつかの実施例では、ステム部分2の材料厚さD2と
ほぼ等しい。図6(A)〜6(B)に示す別の実施例では、
基礎部分の厚さK6は、ステム部分の材料厚さD2より
も大きいように設計されているが、ステム部分の総厚さ
D1よりは小さい。図3(A)〜5(B)に示すいくつかの
他の実施例では、トレッド面20の向きにおける基礎部
分の厚さK2、K3、K6は、ステム部分の総厚さD1
より大きい。図9(A)〜9(B)においては、トレッド面
20の向きにおける基礎部分の厚さK7は、ステム部分
の総厚さD1より小さい。しかしながら、トレッド面2
0の向きにおける基礎部分の厚さK2、K3、K6は、
いずれにしても、ステム部分の総厚さD1の5倍よりも
小さい。代表的には、この厚さは、ステム部分の総厚み
と比較して、最大、4倍であり、好ましくは、最大3倍
である。多くの場合、有用な基礎部分厚さK2、K3、
K6は、図3(A)〜5(B)に示すように、例えばステム
部分の総厚さの120%、130%または220%であ
る。この目的は、基礎部分に、タイヤ・ゴムの損傷、摩
滅を与えることなく層状アンチスキッド・スタッドの傾
斜を可能とする形状であるが、層状アンチスキッド・ス
タッドが外れるのを防ぐ形状を与えることにある。傾斜
を保証し、タイヤの層状アンチスキッド・スタッドのた
めの孔の摩耗を減らすために、少なくとも、基礎部分厚
さK2、K3、K6がステム部分の総厚さD1より大き
く、したがって、基礎部分が層状アンチスキッド・スタ
ッドの幅Lに対して横方向の膨らみ4c、4dを構成す
る層状アンチスキッド・スタッドの上記実施例では、こ
の膨らみのエッジにはアールが付けてある。一般に、ア
ールが大きければ、それだけ膨らみ厚さK2、K3、K
6も大きくすることが推奨される。図3(B)、4(B)に
おいて明らかな大きいアール(その半径は、層状アンチ
スキッド・スタッドの高さH1の向きにおいて膨らみの
垂直方向寸法の約半分に一致する)は1つの好ましい実
施例である。このアールの半径が、また、特に図3(B)
の実施例において、また図4(B)の実施例においても、
もっと小さい、例えば膨らみの垂直方向寸法の、例えば
30%または20%であってもよいことは明らかであ
る。膨らみ厚さがこれらの図におけるよりも明らかに大
きい場合、例えば上記の最大寸法のオーダーにある場合
には、一般に、アールの半径のより高い値、すなわち前
記垂直方向寸法の30%、50%を使用することが好ま
しい。一般に、基礎部分3の総厚さK2、K3、K6、
K7またはD2が、最大、基礎部分の幅K1、K4、K
5の1/3であるか、あるいは、基礎部分の幅の1/4
〜1/20、代表的には、基礎部分3の幅K1、K4、
K5の1/5〜1/15のオーダーの範囲内にあると好
ましい。このことは、基礎部分の厚さと幅の関係が、以
下に述べるように、ステム部分の厚さと幅との関係と同
様であるが、必ずしも平らな層状スタッドのタイプにお
ける関係と同様ではないことを意味している。
【0019】しかしながら、本発明による層状アンチス
キッド・スタッド1が少なくとも大部分において図1
2、14に示すようにタイヤの転がり方向Rに対して横
方向の向きまたは転がり方向に対してほんの少しの角度
β1に置かれたときに、上記層状アンチスキッド・スタ
ッド1の最大幅LまたはK1、K4、K5は転がり方向
Rに対して垂直な方向においてトレッド・パターン・ブ
ロック11の幅A1よりもかなり小さい。それぞれ、層
状アンチスキッド・スタッド1の上述の大きい幅Lは、
図13、14に示すように、層状アンチスキッド・スタ
ッド1がタイヤの転がり方向Rに対してほぼ平行または
転がり方向Rに対してほんの少しの角度β2となるよう
に位置しているとき、トレッド・パターン・ブロックの
幅A2(タイヤ転がり方向Rの幅)よりもかなり小さ
い。一般的に、層状アンチスキッド・スタッドのこの幅
Lは、図13に示すように、層状アンチスキッド・スタ
ッドの幅Lが主として落ち着く向きにおいてトレッド・
パターン・ブロックの幅A3よりも常に小さいと言え
る。換言すれば、本発明による層状アンチスキッド・ス
タッドは、常に1つのトレッド・パターン・ブロック1
1内にあり、トレッド・パターン・ブロックを分離して
いる溝22の側面を形成するブロックの垂直方向縁31
まで延びていない。
【0020】上記のように、本発明による層状アンチス
キッド・スタッドのステム部分2は、図1(A)〜4
(B)、7(A)〜7(B)および9(A)〜10(B)に示すよ
うに、その幅Lの寸法にわたってまっすぐであっても
よい。あるいはまた、ステム部分2は、図5(A)〜6
(B)および8(A)〜8(C)に示すように、その幅Lの寸
法にわたって波形またはギザギザであってもよい。図
8(C)においてわかるように、この波形は波形様、す
なわちアールが付いていてもよいが、図5(B)、6(B)
でわかるように、ギザギザで角張っていてもよい。波形
またはギザギザの範囲、すなわち、深さPは、図5(A)
〜5(B)に示すように、ステム部分2の全高H1*にわ
たってほぼ一定であってもよい。あるいはまた、図6
(A)〜6(B)および8(A)〜8(B)に示すように、波形
またはギザギザは、ステム部分の高さH1*の下縁に向
かって端面6から徐々に減るようにしてもよい。本発明
による層状アンチスキッド・スタッドのステム部分にお
ける波または歯の数は2もしくはそれ以上であってもよ
い。したがって、図6(B)は2つの歯がある状況を示し
ており、図5(B)は3つの角張った波形を有する状況を
示している。そして、図8(A)〜8(C)は8個の湾曲形
態を有する状況を示している。波形または歯の使用によ
り、剛性、強度を高め、それによって、厚さD2を有す
る薄い材料で作った、本発明による層状アンチスキッド
・スタッド1の機能も高めることができる。制動グリッ
プ力、加速グリップ力および横方向グリップ力もこの場
合向上する。さらに、ステム部分は、基礎部分3に向か
って端面6から延びている切欠きまたは溝7を備えてい
てもよい。この場合、ステム部分はいくつかのセクショ
ンに分割される。図4(A)および7(B)に示すよう
に、これらのセクションはステム部分の幅Lに対して平
行な同じ平面にあってもよいし、さもなければ、図5
(B)、6(B)に示すように、ギザギザであってもよい。
ただし、この場合、ギザギザ・セクション間には上記の
切欠き7がなければならない。長さH1に対して横方向
の向きにおける本発明による層状アンチスキッド・スタ
ッド1の横断面は、平らな卵形、平らな砂時計形、また
はこれらに類似した形状(したがって、一般には、薄板
状の形をしている)であってもよい。
【0021】層状アンチスキッド・スタッド1のステム
部分2の総厚さD1は、すでに先に指摘したように、最
大、ステム部分の幅Lの1/3である。好ましくは、こ
の総厚さは、上記のステム部分の幅Lの1/4〜1/2
0の範囲内にあり、そして、代表的には、ステム部分の
幅Lの1/5〜1/15のオーダーにある。図に示す実
施例では、比率D1:Lが、図5(A)〜6(B)において
はほぼ1:3.8であり、図8(A)〜8(C)および図1
0(A)〜10(B)においてはほぼ1:6.5であり、図
3(A)〜3(B)および9(A)〜9(B)においてはほぼ
1:3であり、図2(A)〜2(B)および4(A)〜4(B)
においてはほぼ1:8であり、図1(A)〜1(B)および
7(A)〜7(B)においてはほぼ1:9であるものを示し
ている。ここで、総厚さD1を、図に示すよりもステム
部分の幅Lに比例して薄く作ることができることは明ら
かである。各図面においては上記のように図示したの
は、表示を簡単にする必要があったからである。図5
(A)〜6(B)および図8(A)〜8(C)におけるように、
特に比較的高い比率のD1/Lを使用する場合、一般
に、層状アンチスキッド・スタッドにおいて使用する材
料の厚さD2が総厚さD1より小さいと有利である。こ
の場合、硬質材料の厚さD2を超える厚さは別のタイプ
の材料としてもよい。それにより、厚さD2を有する硬
質材料は、例えば密度の低い材料内に埋め込まれる。こ
れはスタッドの重量をより軽くする。この種の層状スタ
ッド構造は、後にさらに詳細に説明する。ここで、例え
ば図に示す実施例において、図示の形状の任意のものま
たは図示形状の組み合わせたものを図示のものと異なっ
た寸法で実施し得ることは了解されたい。
【0022】本発明による層状アンチスキッド・スタッ
ド1を所定位置に設置し、このスタッド1がトレッド・
パターン・ブロック11のスタッド孔12から外れるの
を防ぐために、層状アンチスキッド・スタッドは、基礎
部分3のところに、一種の拡大部すなわち膨らみ4a…
4fを有する。図1(A)〜2(B)は、膨らみ4a、4b
を示しており、図7(A)〜8(C)および9(A)〜10
(B)は膨らみ4a、4b、4fを示している。これらの
膨らみは、幅Lの向きにおいてのみ層状アンチスキッド
・スタッドのステム部分2またはネック部分5から突出
している。これらの場合、基礎部分の膨らみ4a、4
b、4fの厚みは、層状アンチスキッド・スタッドの材
料の厚さD2と同じである。図3(A)〜4(B)は、基礎
部分の膨らみ4c、4dが層状アンチスキッド・スタッ
ドの総厚さD1の向きにおいてのみステム部分2から突
出する本発明の1実施例を示している。これらの場合、
基礎部分の膨らみ4c、4dはその幅の向きにおいてス
テム部分からまったく突出していないが、その幅に対し
て垂直の向きにおいてのみ突出している。この場合、膨
らみ厚さはステム部分の材料の厚さD2または最小厚さ
D3よりも大きい。図5(A)〜5(B)および6(A)〜6
(B)は、基礎部分3の膨らみ4eが層状アンチスキッド
・スタッドの幅Lおよびその総厚さD1の両方の向きに
おいてステム部分2から突出する場合を示している。図
5(A)〜5(B)において、膨らみ4eの厚みは、ステム
部分材料の厚さD2より大きく、ステム部分の総厚さD
1より大きい。それに対して、図6(A)〜6(B)におい
ては、膨らみ4eの厚みは、ステム部分材料の厚さD2
より大きく、ステム部分の総厚さD1より小さい。層状
アンチスキッド・スタッドの膨らみ4b、4d、4e、
4fは、膨らみの最大寸法K1、K2、K3、K6が、
ステム部分の最大の幅Lより大きいか、またはステム部
分の最大厚さD1より大きいか、またはステム部分材料
の厚さD2より大きいように設計してある。これらの実
施例は、図2(A)〜2(B)、4(A)〜4(B)、5(A)〜
7(B)、9(A)〜10(B)に示してある。あるいはま
た、層状アンチスキッド・スタッドは、膨らみ4a、4
c、4e、4fとステム部分2の間にネック部分5を有
するものであってもよい。その場合、膨らみの、少なく
とも前記向き(すなわち、層状アンチスキッド・スタッ
ドの幅Lの向き)における範囲K5が、ステム部分の幅
Lまたは総厚さD1にほぼ等しいか、あるいはそこから
ずれていてもよい。これらの実施例は、図1(A)〜1
(B)、3(A)〜3(B)、5(A)〜6(B)ならびに図10
(A)〜10(B)に示してある。図7(A)〜7(B)による
実施例において組み合わされているように、これらのデ
ザインの両方を組み合わせてもよい。この場合、膨らみ
4fは、共に、その範囲K4においてステム部分の幅L
より大きく、付加的に、ネック部分5によってステム部
分2から分離されている。
【0023】上記の形状の、本発明による層状アンチス
キッド・スタッドのステム部分2の幅Lは、3mm〜2
0mmの範囲にあり、その総厚さD1は、0.5mm〜
3mmの範囲にある。本発明による層状アンチスキッド
・スタッドのステム部分2、または、おそらくは、その
基礎部分3の材料厚さD2は同じオーダー、すなわち
0.5mm〜3mmの範囲にある。層状アンチスキッド
・スタッド1の長さH1は、5mm〜15mmの範囲に
ある。層状アンチスキッド・スタッドのステム部分の総
厚さD1対層状アンチスキッド・スタッドの全長H1の
比率、すなわちD1:H1は、最大、0.4であり、好
ましくは、最大、0.25であり、代表的には0.2よ
り小さい。さらに、基礎部分の膨らみ4aの幅は、ステ
ム部分の幅Lの95%〜110%、すなわち、図1
(A)、8(A)に示すようにステム部分の幅にほぼ等しく
てもよく、または図7(A)、2(A)、9(A)の膨らみ4
f、4bの幅と同様に、ステム部分の幅Lの150%〜
180%であってもよい。そして次に、基礎部分の膨ら
みの厚みは、図6(B)、8(B)に示すようにステム部分
の総厚さD1の40%〜50%であってもよいし、また
は、図1(B)、2(B)、7(B)に示すようにステム部分
の総厚みD1の100%、すなわちステム部分の総厚み
にほぼ等しくてもよいし、図3(B)、5(B)、4(B)に
示すように120%〜220%であってもよい。膨ら
み、すなわち拡大部はまた、図9(B)における寸法K7
と同様に厚さの向きであってもよいし、またはそれぞれ
の向きにおけるステム部分の寸法より小さい幅の向きで
あってもよい。
【0024】上記の値からわかるように、本発明による
層状アンチスキッド・スタッドのステム部分2の幅Lは
従来公知のスタッドの直径まはた寸法と同じオーダーで
ある。本発明による層状アンチスキッド・スタッドのス
テム部分の総厚さD1が、上記の要領で、この幅Lの最
大1/3であり、また、本発明による層状アンチスキッ
ド・スタッドの長さH1が従来のスタッドの長さと同じ
オーダーであるから、本発明によるスタッドの重量が任
意の従来のスタッドの重量よりもかなり小さく、その横
断面がタイヤ・トレッドの向きにおいて通常丸くなって
おり、おそらく、ほぼ正方形であることは直ちに理解で
きよう。本発明による層状アンチスキッド・スタッドの
ステム部分の幅Lが明らかに大きく作ってある場合、た
とえば、本発明によるスタッドの小さい総厚さD1、そ
して、そのおそらくはより小さい材料厚さD2により、
従来公知のスタッドの直径または寸法の1.5倍または
2倍である場合、明らかにスタッドの重量は従来公知の
スタッド構造よりも軽くなる。したがって、乗用車のた
めには、本発明による層状アンチスキッド・スタッドの
重量は、最大、ほぼ1gであり、そして、代表的には、
最大、0.8gであることに注目されたい。好ましく
は、乗用車のための層状アンチスキッド・スタッドの重
量は、最大、0.7gであるが、0.5gの重量でさえ
充分に現実的である。それに完全に対応して、バンのタ
イヤの場合、本発明による層状アンチスキッド・スタッ
ドの重量は、最大、約2gであり、そして、代表的に
は、最大、1.6gである。好ましくは、本発明による
層状アンチスキッド・スタッドの重量は、最大、1.4
gであり、この場合、1gの重量も達成できる。トラッ
ク・タイヤの場合、本発明による層状アンチスキッド・
スタッドの重量は、最大、約3gであり、代表的には、
最大、2.5gである。好ましくは、本発明によるこの
ような層状アンチスキッド・スタッドの重量は、約2.
1gであり、達成可能な重量は1.5gのオーダーであ
る。したがって、本発明による層状アンチスキッド・ス
タッドは、あらゆる状況において、重量で少なくとも1
0%〜20%軽く、通常は、対応する用途を意図した従
来公知のスタッドよりも20%〜40%軽い。上記から
わかるように、従来公知の、現在使用されているスタッ
ドの重量の半分のオーダーである重量を達成することも
可能である。この重量の小さい層状アンチスキッド・ス
タッドがタイヤ・ノイズ、道路摩滅を本当にかなりの程
度まで減らすことは明らかである。
【0025】上記した形の、本発明による層状アンチス
キッド・スタッド1は、複数の異なったタイプの材料か
ら製造することができる。セラミック材料、一般的には
「サーメット」と呼ばれる材料が最も好ましいタイプの
硬質で、耐摩耗性のある材料である。たとえば、サーメ
ット材料は、酸化物、窒化物、炭化物、ホウ化物、ケイ
化物、これらの混合物または複合化合物とバインダとの
焼結混合物である。サーメット材料は、したがって、前
記酸化物、窒化物、炭化物、ホウ化物、ケイ化物、それ
らの混合物または複合化合物が強化成分を形成し、前記
バインダがマトリックス材料を形成する複合材料であ
る。たいていの従来のサーメット材料は、強化相がほぼ
炭化タングステン(WC)であり、バインダ材料がコバ
ルト(Co)である焼結炭化物であり、本明細書では複
合材料と考える。一般に、強化成分は、周期表のIV
B、VBまたはVIB族金属の炭化物である。炭化タン
グステンに加えて、炭化チタン(TiC)が密度の低さ
(4.9g/cm3)で実際的であるが、一般に脆いと
考えられている。さらに、炭化ニオブ(NbC)の密度
も炭化タングステンより低く(7.8g/cm3)、ま
た炭化クロム(Cr32、Cr73)は6.7g/cm
3であり、炭化ジルコニウム(ZrC)は6.5g/c
3である。また、立方格子を持つ窒化ホウ素(B
N)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si
34)も硬質の耐摩耗性のある成分として使用できるか
も知れない。コバルトに加えて、鉄(Fe)、ニッケル
(Ni)およびモリブデン(Mo)などのような他の金
属またはそれらの合金は、スタッド材料の硬度および耐
摩耗性を与える炭化物、窒化物、ホウ化物、酸化物およ
び/またはケイ化物成分に関する金属の濡れ性に依存し
て、バインダとして使用することができる。バインダの
含量は、強化成分およびバインダ合金のタイプに依存し
て5〜10%から60%までの普通量からずれる可能性
がある。もちろん、強化成分もしくはバインダまたはこ
れら両方は、さらに、合金元素を含み得るが、バインダ
は、随時、異なった相を有し、種々の必要な材料特性を
与える。強化相は異なった形状の粒子の形をしていても
よいし、繊維の形をしていてもよい。一般に、炭化物の
粒子サイズは、0.01μm〜10μmである。いくつ
かの材料のうち、いわゆるホイスカは、強化相として使
用することができる。強化成分としての少なくともTi
C、NbCと、バインダとしての少なくともNi、Mo
との組み合わせである焼結サーメット材料が本発明の目
的ために実際的であることがわかっている。また、(T
i、Mo)C1x、WC−TiC−Ta(NbC)、WC
−Ti、(Ti、Mo)(C、N)1xなどのようないわゆ
る固溶体炭化物、ホウ化物、窒化物を利用することも可
能である。なお、この場合、別体のバインダを含むこと
はない。TiSC、Cr2AlC、Mo3Al2C、Ta
N(HfN)−TaC(HfC)またはTaN−ZrB2
どのような複合炭化物、複合ホウ化物および複合窒化物
も知られており、これらもまた有用であるかもしれな
い。前記マトリックス材料および強化相材料について多
数の異なった組み合わせを形成することができ、このう
ちから本発明による層状アンチスキッド・スタッドの材
料として適した組み合わせを見出すことができる。複合
材料において、強化相およびそれを結合するマトリック
ス材料は、少なくともそのままでほぼ均一に分布してい
る。使用される強化相が繊維またはホイスカである場
合、本発明による層状アンチスキッド・スタッド内にこ
れらを長さH1の向きで配置すると好都合である。
【0026】本発明による層状アンチスキッド・スタッ
ドは、次のようにしてラミネートの要領で形成すること
もできる。すなわち、実質的に層状アンチスキッド・ス
タッドの1つもしくは2つの寸法の、またはスタッドよ
りやや小さい寸法の、上記したような強くて硬い薄板形
の材料片を、例えばプラスチック製マントルまたは合金
製マントル内で鋳造する。このマントルは、層状アンチ
スキッド・スタッドの外面の最終形態を形成している。
このような場合、最終的な層状アンチスキッド・スタッ
ドの外側形状、寸法は本明細書で先に定義した通りであ
る。図3(A)、3(B)がこのような実施例を示してお
り、この例では、硬質の耐摩耗性のある部片40が点線
で示してあり、上記のサーメット材料の1つからなり、
マントル41内に装着してある。図3(B)でわかるよう
に、マントル41によって、膨らみ4cおよび頂部拡大
部4*のような部分だけが提供される。そして、それに
より、層状アンチスキッド・スタッドがタイヤに取り付
けられた状態に確実に留まる。前記硬質で耐摩耗性のあ
る部片40がほぼ均一な厚さを有するプレート状の要素
であり、マントルが層状スタッド1の外側形態を形成す
ると一般的に有利である。ここで、たとえば、図5(A)
〜6(B)および8(A)〜8(C)の実施例では、例えば図
5(B)の寸法Pを持つ歯または波形間のくぼみを満たす
マントルを使用することができることを考慮しなければ
ならない。この場合、もちろん、マントルの厚みはかな
り変化するが、その厚さは常に小さい。この種の実施例
は、外側形態が層状スタッドの種々の領域において大き
く異なり、特にそれの厚さの向きにおいて大きく異なる
場合に最も実際的である。
【0027】本発明による層状アンチスキッド・スタッ
ド1は、多くの種々の方法で車両タイヤ50のトレッド
・パターン・ブロック11内に設置することができる。
この場合、所望の長手方向グリップ特性、横方向グリッ
プ特性その他の駆動特性およびタイヤ動作が得られる。
これらは、図12〜16(B)に示してある。加速中の充
分なグリップ力および少なくとも制動中の充分なグリッ
プ力を得るためには、タイヤ50内の少なくとも或る種
の割合の、すなわち、通常、タイヤ50内の実質的な割
合の本発明による層状アンチスキッド・スタッドが所定
位置P1にあり、それらの幅Lが、タイヤの転がり方向
Rに対して横方向となるようにする。図14および15
(A)〜16(B)に概略的に示すトレッド・パターンに
は、2つの層状アンチスキッド・スタッド列T2、T7
および第3の層状アンチスキッド・スタッド列T12が
ある。この場合、層状アンチスキッド・スタッドは、タ
イヤ転がり方向Rに対して垂直である。図12はこの状
況の変更態様を示している。そして、層状アンチスキッ
ド・スタッドの幅Lが転がり方向Rに対してかなりの角
度β1をなしている。層状アンチスキッド・スタッドの
幅Lと転がり方向Rとの間のこの角度β1は、少なくと
も45度〜90度の範囲にあるが、代表的には、図1
2、14に示すように、70度〜90度の範囲にある。
さらに、好ましくは、本発明によるタイヤにおいてもま
た、タイヤ50内の本発明による層状のアンチスキッド
・スタッド1の或る割合は所定位置P2にあり、そこに
おいて、スタッドの幅Lはタイヤ転がり方向Rに関して
ほぼ長手方向にある。このような状況が、図14の層状
アンチスキッド・スタッド列T1およびT8、ならびに
図13の層状アンチスキッド・スタッド列T9およびT
10におけるトレッド・パターンに示してある。図14
の場合、層状アンチスキッド・スタッドの長さLは、転
がり方向Rに対して平行であり、一方、図13の場合、
層状アンチスキッド・スタッドの幅Lは、転がり方向R
に対してかなり小さい鋭角β2をなしている。長手方向
位置P2におけるこれらの層状アンチスキッド・スタッ
ドと転がり方向との間の角度β2は、図14、13に示
すように、少なくとも45度〜0度であるが、代表的に
は、20度〜0度の範囲内にある。これに関連して、図
示のように、角度β1および角度β2の両方とも層状ア
ンチスキッド・スタッド幅Lと転がり方向Rとのなす角
度(交差によって形成される角度のうち小さい方の角度
である)であることを指摘したい。上記のこの長手方向
位置P2は、タイヤに対してより大きい横方向グリップ
力(すなわち、転がり方向Rに対する横方向グリップ
力)を与える。
【0028】車両タイヤにおいて、層状アンチスキッド
・スタッド1の数およびタイヤ転がり方向Rに関するそ
れらのスタッド幅Lの位置は、常に、円周長にわたって
均一に分布した長手方向グリップ力および横方向グリッ
プ力がタイヤに与えられるように配置される。この場
合、層状アンチスキッド・スタッドは、通常、円周方向
にわたって均一に分布するように設置される。上述の均
一なグリップ力を生じさせる1つの可能性は、複数列の
層状アンチスキッド・スタッドを転がり方向、すなわち
タイヤの円周方向に配置することである。これらの列
は、転がり方向Rに対して垂直の方向において隣り合っ
て配置され、完全に互いから分離して、または、部分的
に組み合わされて位置している。図12〜16(B)は、
層状アンチスキッド・スタッド1のこのような列T1〜
T12を示している。列T1、T8、T12は、他の列
に対して組み合ってはいない。それぞれの列T2、T3
およびT4、ならびに列T5、T6およびT7は相互に
いくぶん組み合わされている。列T9、T10は、明ら
かに互いに分離しているが、転がり方向Rに対しては規
定した要領で平行となっている。前記列T1〜T12の
各々において、層状アンチスキッド・スタッドは、転が
り方向に対してほぼ同じ位置にあるか、または、転がり
方向に対して層状アンチスキッド・スタッドが同じ角度
β1またはβ2をなす。列T1〜T8の各々において、
すべての層状アンチスキッド・スタッド1は転がり方向
に対して同じ位置において先に規定した通りであり、そ
れによって、タイヤ50の円周上の同じ位置に層状アン
チスキッド・スタッドの列を形成する。図12の場合、
列T11において、層状アンチスキッド・スタッドの長
さLは転がり方向Rに対して同じ大きさの角度β1をな
す。そして、図13の場合、列T9、T10において、
層状アンチスキッド・スタッドの長さLは転がり方向R
に対して同じ大きさの角度β2をなす。しかしながら、
異なる層状アンチスキッド・スタッドが異なる位置にあ
って、この場合、図12、13にみられるような、2つ
の異なったタイプがあってもよい。同じ角度β1、β2
を有するこれらの2つの異なった位置がタイヤの全円周
長にわたって系統的に互い違いとなっていると好まし
い。通常、タイヤ・ショルダ52の領域またはそれに隣
接したトレッド領域26において長手方向位置P2に層
状アンチスキッド・スタッド1を設けると好ましい。そ
れによって、横方向グリップ力を向上させ得る。横方向
位置P1における層状アンチスキッド・スタッドは、タ
イヤ・ショルダ52の領域またはそれに接近した領域2
6ばかりでなく、タイヤの中央に向かっても設置させる
ことができ、それによって、良好な制動グリップ力が得
られる。本発明による層状アンチスキッド・スタッド
は、その軽量さおよび通常の一定駆動中の小さい、また
は存在しない侵入力のせいで、従来のスタッドよりは転
がり方向に対して平行な中心線にかなり接近した位置で
用いることができる。これが、さらに、本発明によるス
タッドを備えたタイヤのグリップ力を向上させる。
【0029】トレッド・パターン・ブロックにおいて、
層状アンチスキッド・スタッド1は垂直方向に設置さ
れ、静止状態(タイヤが静止しているか、一定速度で転
がっている状態)において、層状アンチスキッド・スタ
ッドの長さH1はトレッド面20に対して垂直である。
この位置は、図11(A)〜11(B)に示してある。そし
て、この場合、パターン・ブロック内には1つ、2つま
たはそれより多い層状アンチスキッド・スタッドが存在
してもよい。トレッド・パターン・ブロック寸法A1〜
A3によって区切られた領域内のスタッドの部位は任意
所望の、または計画した部位であってもよい。一方、ト
レッド・パターン・ブロック11において、層状アンチ
スキッド・スタッド1は傾斜した位置に置くことがで
き、静止状態において、層状アンチスキッド・スタッド
の長さH1が幅Lに対して垂直な平面においてトレッド
面20の平面の法線に対して角度χをなす。この位置は
図15(A)〜16(B)に示してある。そして、この場
合、代表的には、トレッド・パターン・ブロック11に
は2つの層状アンチスキッド・スタッドがあり、これら
2つの層状アンチスキッド・スタッドは、パターン・ブ
ロックの対向縁31に接近した、パターン・ブロックの
寸法A1〜A3によって制限される領域に位置する。特
に、層状アンチスキッド・スタッドは静止状態において
角度χで傾き、層状アンチスキッド・スタッドの基礎部
分3がステム部分よりも互いに接近し、それぞれ、ステ
ム部分2および端面6が基礎部分よりも互いにさらに離
れた状態となる。本実施例において、層状アンチスキッ
ド・スタッドが非対称的に置かれた場合、ステム部分2
および端面6がパターン・ブロック11のトレッド面2
0の領域A1〜A3の中央部分29からさらに離れるよ
うに傾斜を定めることができる。この角度χは、本発明
によれば、3度〜45度の大きさの範囲にあり、好まし
くは、30度よりも小さい。しかしながら、代表的に
は、角度χは5度または10度よりも大きい。それによ
って、層状アンチスキッド・スタッドの突出量増加分Q
が、以下に説明するように、より効果的となる。それに
加えて、パターン・ブロック11が、層状アンチスキッ
ド・スタッド間で、縁状に、すなわち、パターン・ブロ
ックの中央部分29に、1つまたはそれ以上の幅の狭い
スリット27を有すると有利である。これらのスリット
は、パターン・ブロック間の溝22よりもかなり幅が狭
くなっている。これらのスリット27はそのように幅を
狭くしてあるので、タイヤの運動中に、スリットの縁が
少なくともときどき互いに押し合うようになる(溝22
では行われない)。スリットの長さMは、少なくとも部
分的に、層状アンチスキッド・スタッドの幅Lに対して
平行であり、あるいはまた、層状アンチスキッド・スタ
ッドの幅Lに対して少なくともほぼ平行である。図15
(A)において、中央スリット27が、幅Lに対して部分
的に平行であるが、大部分は非平行であるのに対し、図
16(A)においては、スリット27は層状アンチスキッ
ド・スタッドの幅Lに対してほぼ平行である。スリット
27は、パターン・ブロック全体にわたって、またはそ
の寸法A1〜A3のほんの一部にわたって延びていても
よい。おそらくは、パターン・ブロック11もまた、垂
直方向縁31とトレッド面20をつなぐ縁斜面28を有
する。縁斜面28は、層状アンチスキッド・スタッドの
ステム部分2がトレッドと合流し、したがって、端面6
が位置するトレッド面20の部位のところでほぼ終わっ
てもよい。
【0030】本発明による層状アンチスキッド・スタッ
ド1の動作を、図17、11(A)〜11(B)および15
(B)、16(B)を参照しながら以下に説明する。静止状
態(すなわち、車両タイヤが静止したままにあるか、ま
たは、一定速度で移動しているときの状態)におけるパ
ターンブロックおよび層状アンチスキッド・スタッドの
位置が、図11(A)、11(B)および15(B)、16
(B)に実線で示してある。加速時または制動時(すなわ
ち、それぞれ、速度の変化ΔRまたはタイヤ方向の変化
ΔYが優勢である時の状態)のパターン・ブロックおよ
び層状アンチスキッド・スタッドの位置が、図11
(A)、11(B)および15(B)、16(B)に点線で示し
てある。ここで、ΔRが転がり方向Rにおいて主として
効果を有することを了解されたい。この場合に、図11
(A)、11(B)および15(B)、16(B)が転がり方向
に対して横方向位置P1にある層状アンチスキッド・ス
タッドに関係する。また、方向変化ΔYがタイヤの横方
向グリップ状況を意味することも了解されたい。この場
合、スリッピングYまたはスリップする傾向が転がり方
向に対して横方向において効果を有し、図11(A)、1
1(B)および15(B)、16(A)は、転がり方向に対し
て平行な位置P2にある層状アンチスキッド・スタッド
に関係する。
【0031】静止状態において、すなわち、取り付け
後、タイヤが回転していないかまたは一定速度で回転し
ているとき、層状アンチスキッド・スタッドの長さH1
は、本発明の一実施例によれば、図11(A)〜11(B)
に示すように、実質的にタイヤ・トレッド面20に対し
て垂直である。同様に、この静止状態において、車の重
量がトレッドで支えられていない場合であっても、層状
アンチスキッド・スタッド1の端面6は、トレッド面2
0とほぼ同じ平面にある。いずれにせよ、この状況にお
いては、タイヤのトレッド面20からの層状アンチスキ
ッド・スタッドの端面の突出量は、ほぼ1mm以下であ
り、最も一般的には、ほぼ0.5mm以下であり、そし
て、代表的には、先に延べたように、トレッド面20と
同じ平面にある。車が加速されているかまたは制動をか
けられているとき(長手方向の力、すなわちスキッディ
ング(横すべり)ΔRが発生したとき)、あるいは、車
がカーブに沿って駆動される場合(横方向の力すなわち
スキッディングΔYが発生した場合)には、本発明によ
る層状アンチスキッド・スタッド1とパターン・ブロッ
ク11との両方が図11(A)、11(B)に点線で示すよ
うに傾く。このとき、周知のように、以下の現象のうち
の一方または両方が生じることになる。端面6を包含す
る層状アンチスキッド・スタッドのステム部分の端のと
ころで、有効な突出量増加Qが発生し、そしてこの突出
量増加は、路面に押し付けられたときに、タイヤ・グリ
ップ力を増加させる。別の効果は、α1またはα2の角
度に傾斜した層状アンチスキッド・スタッド1の端面6
が路面に衝突し、それによって、なんら突出量増加Qが
ない場合でも減速を生じさせるということにある。現代
の概念によれば、これらの両方の現象が生じるが、突出
量増加Qの効果が大きくなることが最もありそうであ
る。このメカニズムによれば、一定駆動中、車両タイヤ
は層状アンチスキッド・スタッドがないタイヤとして振
る舞うが、速度または方向が変化したときにはいつで
も、層状アンチスキッド・スタッドが活性化され、少な
くとも従来公知のタイヤのスタッドと同じ効果を奏す
る。こうして、本発明によるスタッドは、まさにそれが
必要とされるときにのみ作動するのである。
【0032】あるいはまた、静止状態において、すなわ
ち、取り付けの後、タイヤが回転していないかまたは一
定速度で回転しているとき、層状アンチスキッド・スタ
ッドの長さH1は、本発明の別の実施例によれば、図1
5(B)、16(B)に示すように、トレッド面20に対す
る法線Nに対して角度χをなす。同様に、この静止状態
において、車の重量がトレッドで支えられていない場合
であっても、層状アンチスキッド・スタッド1の端面6
はトレッド面20とほぼ同じ平面にある。いずれにせ
よ、この状況においては、トレッド面20からの層状ア
ンチスキッド・スタッド端面の突出量は、ほぼ1mm以
下であり、最も一般的にはほぼ0.5mm以下であり、
そして代表的には、先に延べたように、トレッド面20
と同じ平面にある。車が加速されているか、または制動
をかけられているとき、長手方向の力すなわちスキッデ
ィングΔRが生じて、あるいは、車がカーブに沿って駆
動されている場合、横方向の力すなわちスキッディング
ΔYが発生して、本発明によるパターン・ブロック11
および層状アンチスキッド・スタッド1の両方は、パタ
ーン・ブロックの前縁のところで、図15(B)、16
(B)に点線で示すように傾斜する。パターン・ブロック
の後縁のところで、層状アンチスキッド・スタッド1
は、その部分のために、ほぼその静止位置に留まる。そ
の際、公知のように、以下の現象のうちの一方または両
方が生じることになる。端面6を包含する層状アンチス
キッド・スタッド1のステム部分の端で、有効な突出量
増加Qが生じ、そして、この突出量増加Qは、路面に押
し付けられたときに、タイヤ・グリップ力を増加させ
る。別の効果は、突出量増加Qがない場合であっても、
それぞれα1またはα2の角度に傾いた層状アンチスキ
ッド・スタッド1の端面6が路面と衝突し、それによっ
て、なんら突出量増加Qがない場合でも減速を生じさせ
るということにある。現代の概念によれば、これら両方
の現象が生じるが、特にこの第2実施例において、突出
量増加Qの効果が大きくなることが最もありそうであ
る。突出量増加は、本発明によれば、層状アンチスキッ
ド・スタッドを同じ要領でパターン・ブロックの両縁領
域における斜面に配置することによって高めることがで
きる。この場合、加減速中または方向変化時に、パター
ン・ブロックの前縁において層状アンチスキッド・スタ
ッドがより直立した状態になることはわかるであろう。
この効果は、両縁に設置した層状アンチスキッド・スタ
ッド1間で、パターン・ブロック11のゴム内にスリッ
ト(単数または複数)27があるという事実によって、
さらに向上する。これらのスリットはパターン・ブロッ
クの可撓性をさらに向上させ、パターン・ブロックのグ
リップ力を増大させる。スリット27の変形位置は、図
の点線で示してある。現在、突出量増加Qは、0.5m
m、1mmまたは1.5mmのオーダーにあると見積も
られる。このメカニズムによれば、一定駆動時、車両タ
イヤは層状アンチスキッド・スタッドのないタイヤとし
て振る舞うが、速度または方向が変わったときにはいつ
でも、層状アンチスキッド・スタッドは活性化され、少
なくとも従来公知のタイヤ・スタッドと同じ効果を奏す
る。したがって、本発明によるスタッドは、まさにそれ
が必要とされるときにのみ作動するのである。
【0033】本発明の第2態様によれば、スタッド孔
は、トレッド面20の向きにおいて、上記のアンチスキ
ッド・スタッドの横断面形状からかなりずれた横断面形
状を有する。本発明によるスタッド孔の横断面は、図1
4、17、20(A)に示すように円形であるか、または
図20(B)、20(C)に示すように卵形であり、すなわ
ち、大きな幅と小さい厚さを有する平らな層状スタッド
とはまったく異なる。前記円形スタッド孔12の直径B
1、B2は、スタッド孔に挿入することになっている前
記層状スタッドの幅L、K1、K4、K5よりかなり小
さい。さらに詳しく言えば、これは、スタッド孔の深さ
H3の好ましくは任意のレベルで、または少なくとも所
定の大多数のレベルにわたって、スタッドの幅はスタッ
ド孔の直径より大きいということを意味している。すな
わち、直径B1は幅Lより小さく、直径B2は幅K1ま
たはK4またはK5よりも小さい。スタッドの厚さD
1、D2、K2、K3、K6、K7はスタッド孔のそれ
ぞれの直径B1、B2より小さい。円形のアンチスキッ
ド・スタッド孔12は、好ましくはほぼ円筒形である。
すなわち、直線部分66が深さ寸法H4を有し、この寸
法は前記スタッド孔の総深さH3の少なくとも1/3ま
たは好ましくは少なくとも半分である。ここで、この円
筒形部分66は形状がやや異なってもよいが、その直径
B1の約20%以下であり、好ましくは10%以下であ
る。したがって、ほぼ直線の部分66が関係する。円形
からの形状変化は任意である。前記層状アンチスキッド
・スタッド1の拡大部または膨らみ4a〜4fの場合、
スタッド孔12は、円筒形部分の直径B1より大きい直
径B2を有し、かつ前記スタッド孔の総深さの最大1/
3、好ましくは最大1/4の深さ寸法H5を有する底部
分67をさらに包含し得る。いずれの場合も、底部分6
7の直径B2は、先に延べたように、スタッドの基礎部
分3の幅よりも小さい。円形の横断面を有するスタッド
孔12の深さH3は、異なった部分66、67なしで、
図17に示すように、まっすぐであってもよい。さら
に、スタッド孔12の深さH3は、図12〜13、17
〜18および19(A)〜19(B)のスタッド位置を与え
るようにトレッド面20に対して垂直であってもよい。
あるいはまた、図15(A)〜16(B)のスタッド位置を
与えるようにトレッド面20に対する法線に関してχを
なしてもよい。
【0034】最も一般的な定義として、平らな層状スタ
ッド1の平均幅Σ(L、K)i/H1(ここで、iはスタ
ッドの長さH1に沿った個々の幅値を意味する)は、前
記円形スタッド孔の平均直径ΣBj/H3(ここで、j
はスタッド孔12の深さに沿った個々の直径値を意味す
る)の少なくとも2倍、または少なくとも2.5倍、ま
たは3倍であると定義される。実際には、この状況はま
た、必ずしもスタッド孔の深さH3に沿った各レベルで
ではなくて、深さH3の少なくとも半分以内、好ましく
は2/3以内で、スタッドの幅L、K1、K4、K5な
どが、それぞれ、スタッド孔の直径B1、B2などの少
なくとも2倍、または2.5倍であるという定義によっ
てもおおざっぱに評価され得る。それで、図1(A)〜1
0(B)に開示されているスタッド1のいずれもが、スタ
ッド孔12の直径B1またはB2あるいは両方が適正な
値を有するとき、図17、20(A)および21(A)〜2
1(B)に開示されているスタッド孔12のいずれの中に
も挿入することができる。テストにおいて、この種の不
適当と思われる組み合わせの、タイヤ・トレッドにある
円形のスタッド孔12に挿入した平らな層状スタッド1
が優れた路面保持能力および駆動特性と共にかなり延び
た寿命を示すことが注目された。ほぼ円形のスタッド孔
12は、さらに、層状スタッド1を異なった向きに、す
なわち、先に延べたようにタイヤ50の転がり方向Rに
対して任意の角度β1またはβ2にスタッドの幅Lを置
いて位置させることができる。図21(B)に示す浅い深
さH6を有するより大きいくぼみは加硫鋳型内のツール
のフランジによって生じるものであり、本発明ではスタ
ッド孔の寸法を定義する際に無視することができる。
【0035】あるいはまた、本発明のアンチスキッド・
スタッド孔は、ほぼ卵形の横断面形状を有することがで
きる。この形状は、図20(B)および20(C)に示すよ
うに、少なくとも1つのメイン寸法B3および1つのマ
イナー寸法B4、またはメイン寸法B3、B5および1
つのマイナー寸法B4、B6を有する。マイナー寸法B
4、B6対メイン寸法B3、B5の比率は、前記平らな
層状スタッドの総厚さD1、D2、K2、K3、K6、
K7とそれぞれの幅L、K1、K4、K5との間の前記
比率よりもかなり小さい。この場合もまた、スタッド孔
12の横断面形態は、円形でないが層状スタッドよりも
丸く、それで、大きい幅および小さい厚さを有する平ら
な層状スタッドとはまったく異なる。前記卵形のスタッ
ド孔12のメイン寸法は、スタッド孔に挿入することに
なっている層状スタッドの幅よりもかなり小さい。さら
に詳細には、このことは、スタッド孔の深さH3の、好
ましくは任意のレベルで、または少なくとも所定の大多
数のレベルにわたって、スタッドの幅LおびK1、K
4、K5がスタッド孔のメイン寸法B3およびB5のそ
れぞれよりも大きく、またスタッドの厚さD1、D2、
K2、K3、K6、K7が、スタッド孔のそれぞれのマ
イナー寸法B4、B6より小さいということを意味す
る。前記アンチスキッド・スタッド孔12の横断面形態
は、図20(B)に示すように、ほぼ楕円形であるか、ま
たは円弧の組み合わせであるか、または、円弧64とほ
ぼまっすぐな線65との組み合わせである。また、これ
ら卵形のアンチスキッド・スタッド孔12は、好ましく
は、深さ寸法H4を有するほぼ垂直の直線部66を包含
する。そして、これは、前記スタッド孔の総深さH3の
少なくとも1/3、好ましくは少なくとも半分である。
ここで、この卵形の部分66(楕円形、湾曲の組み合わ
せ、または湾曲と直線との組み合わせのいずれか)はそ
の形態をやや変更可能であるが、そのメイン寸法または
マイナー寸法B3、B5の約20%以下であるか、また
は好ましくは10%以下である。したがって、ほぼ直線
の部分66が関係する。基本的形態からの形態の変更は
任意種類のものであってよい。前記アンチスキッド・ス
タッド孔12は、さらに、垂直の直線部分の横方向寸法
B3、B5よりも大きい横方向寸法B4、B6を有し、
また、前記スタッド孔の総深さの最大1/3、好ましく
は最大1/4である深さ寸法H5を有する底部分67を
包含し得る。卵形の横断面を有するスタッド孔12の深
さH3も、異なった部分66、67なしで、図17に示
すと同様に、まっすぐであってもよい。さらに、スタッ
ド孔12の深さH3は、図12〜13、17〜18およ
び19(A)〜19(B)のスタッド位置を与えるようにト
レッド面20に対して垂直であってもよいし、あるいは
また図15(A)〜16(B)のスタッド位置を与えるよう
にトレッド面20に対する法線に関してχを持ってもよ
い。ここで、一般的に図21(A)〜21(B)に示すスタ
ッド孔の形態が、メイン寸法の方向におけるセクション
およびマイナー寸法の方向におけるセクションの両方
に、原則としては、これらの間のセクションに対して有
効であることを指摘したい。本発明によるスタッド孔の
横断面形態は、鋭い縁または角隅を包含してはならない
が、任意のまっすぐなセクション間、または大きな曲率
半径を有するセクション間、またはこれら両方の間に常
に丸みを有する。最小曲率半径は、平らな層状スタッド
の厚さの少なくとも半分の値、好ましくは平らな層状ス
タッドの厚みと少なくとも等しい値を有する。図20
(C)に示す形態は、先の代替案の厚さB4またはB6ま
たはこれら両方がスタッドのそれぞれの厚さD1、D2
および/またはK3、K6、K7、D1と少なくともほ
ぼ等しい場合の先の代替案の1例を示している。もちろ
ん、図20(B)、20(C)における丸みは、スタッドの
厚みよりも大きい半径を有し得る。
【0036】最も一般的な定義として、平らな層状スタ
ッド1の平均幅Σ(L、K)i/H1(ここで、iはスタ
ッドの長さH1に沿った個々の幅値を意味する)が、前
記卵形スタッド孔の平均メイン寸法ΣBk/H3(ここ
で、kはスタッド孔12の深さに沿った個々のメイン寸
法値を意味する)の少なくとも1.5倍、または少なく
とも2倍、または2.5倍であることが定義される。実
際には、この状況はまた、必ずしもスタッド孔の深さH
3に沿った各レベルでではなくて、深さH3の少なくと
も半分以内、好ましくは2/3以内で、スタッドの幅
L、K1、K4、K5などが、それぞれ、スタッド孔の
メイン寸法B5、B6などの少なくとも1.5倍、また
は2倍、または2.5倍であるという定義によってもお
おざっぱに評価され得る。それで、図1(A)〜10(B)
に開示されているスタッド1のいずれもが、スタッド孔
12のメイン寸法B3、B5、またはマイナー寸法B
4、B6、またはその両方が適正な値を有するとき、図
17、20(A)および21(A)〜21(B)に開示されて
いるスタッド孔12のいずれの中にも挿入することがで
きる。ほぼ卵形のスタッド孔12は、層状スタッド1を
異なった向きに、すなわちタイヤ50の転がり方向Rに
対して角度β1またはβ2(鋳型内でタイヤの加硫を行
っているときに予め決定される)にスタッドの幅Lを置
いて位置させることができない。本発明によれば、スタ
ッド孔の一般的な横断面形態はスタッド孔12の深さH
3に沿った異なった位置において変わることができ、そ
のとき、スタッド孔は、トレッド面で円形となり、スタ
ッド孔の底のところで卵形となるか、またはその逆とな
り、または任意の他の組み合わせ形態となり得る。
【0037】図11(A)〜16(B)におけるスタッド孔
12は、本発明による円形または卵形の横断面形態を有
することがわかる。その理由は、深さH3にわたって円
形または卵形のスタッド孔12が延びていて、平らな層
状スタッド1の横断面寸法、幅L、K1、K4、K5お
よび厚さD1、D2、K2、K3、K6、K7に一致す
るか、または少なくともかなり一致するからである。ス
タッド孔のこの伸張は、少なくともスタッド孔12のま
わりの、タイヤ・トレッド56のゴム材料の高い弾性、
すなわちレジリエンスのために可能である。スタッド孔
の横断面形態は、スタッドを挿入していないその初期状
態では、スタッド孔の横断面形態、すなわち、その幅お
よび厚さからずれており、スタッド孔は層状スタッドよ
りももっと丸い形態を有する。
【0038】スタッド孔12の底部49は、図17に示
すようにほぼ平らであってもよいが、この底部がエンボ
ス加工形態を有すると好ましい。その場合、孔底部の少
なくとも中央領域は、トレッド面20に向かって凸面と
なり、孔底部領域の縁領域はトレッド面からさらに離れ
る。それで、本発明の第3態様によれば、スタッド孔の
底部49はボスの形態を有し、これが図18、19(A)
〜19(B)および21(A)〜21(B)に示すように、各
スタッド孔12内の底部にクッション60をもたらす。
クッションを形成するボスがゴム、一般的にはタイヤの
ゴムで構成される。ゴムは常に非常に弾性のある材料で
あるから、これらクッション60もまた弾性、すなわち
レジリエンスがある。図21(A)の実施例においては、
クッション60はタイヤ・トレッド56と同じゴム材料
で構成される。この場合、トレッドは少なくともスタッ
ド孔の領域においては1種類だけのゴムからなる。図2
1(B)の実施例においては、クッション60はスタッド
孔の底部49を囲んでいるゴム材料よりも弾性のあるゴ
ム材料で構成されている。図21(A)、21(B)に示す
状況においては、本発明によるタイヤ50はまだスタッ
ドを備えていないが、完成はしている。図19(A)また
は19(B)に示すように、平らな層状アンチスキッド・
スタッド11を底にクッション60を有する円形または
卵形のスタッド孔12に挿入した後、原則として、図1
8に示すスタッドを弾性的に嵌合させたタイヤ50が得
られる。
【0039】弾性クッション60は、例えば刊行物US
5800644に記載されているようにして、スタッド
孔12の底部49に作られる。この場合、スタッドを挿
入する前に、弾性クッションはタイヤ・トレッド56の
スタッド孔内に設けられる。トレッド56に面する弾性
クッション60の上面57は、トレッドから測定して、
タイヤのために意図したアンチスキッド・スタッド1の
底面58の取り付け深さのところにある。この配置によ
り、スタッド孔12内に挿入されたスタッドの底面58
が図19(A)、19(B)に明らかに見える弾性クッショ
ン60を押すことになる。底部67の直径B2、または
マイナー寸法B6に近いクッションの直径、またはマイ
ナー寸法は、層状スタッド1の厚さD1、D2、K2、
K3、K6、K7より大きく、底部分67の直径B2、
またはメイン寸法B5に近いクッションの直径、または
メイン寸法は層状スタッド1の幅L、K1、K4、K5
より大きい。トレッド面の向きにおける弾性クッション
60の一般的な形態は、代表的には、といって必ずとい
うわけではないが、スタッド孔の底部分67の横断面の
形態に類似する。円形または卵形のスタッド孔12内の
クッション60と平らな層状スタッド1の間の寸法上の
これらの差異にもかかわらず、クッションは問題なく作
動して層状アンチスキッド・スタッドの侵入力F1を低
下させる。この侵入力は、タイヤ・トレッド20に対し
て垂直な方向で有効となる。エンボス加工したクッショ
ンとスタッド孔の壁との間の縁およびクッションの凸面
の頂部から測定した、弾性クッションの厚さS1は、当
該スタッド孔の深さH3の少なくとも3%、または好ま
しくは7%〜15%、代表的には、といって必ずという
わけではないが、20%以下である。弾性クッションの
厚さは、トレッド・ゴム層63またはそれぞれ61、6
2の総厚さに対するスタッドの長さH1に依存する。最
小侵入力がアンチスキッド・スタッド1に対して望まし
いときには、トレッド面20に対して垂直の方向におけ
る弾性クッションの厚さS1は可能な限り大きくなけれ
ばならない。すなわち、少なくとも上記の最大厚さに近
くなければならない。
【0040】本発明によれば、弾性クッション60は、
特に、図19(A)、21(B)に示すように、トレッドが
少なくともスタッド孔まわりにのみ1つのゴム材料から
なる場合、トレッド56のゴムまたは他のエラストマか
らなるものであってもよい。この代替案はタイヤ・カー
カス51上に設置された単一のゴム層63の硬度を有す
る比較的硬いクッションを提供する。したがって、弾性
クッション60は、代表的にはショアA硬度67〜63
の硬度を有する材料で作られる。エンボス加工形態のた
めに、クッションは、いかなる場合でも、侵入力F1を
下げる要素として機能する。しかしながら、弾性クッシ
ョン60の材料の硬度は、好ましくは、摩擦タイヤの硬
度、すなわちトレッド面20を形成している最外方の第
2ゴム層62の硬度と同じ範囲内であって、おおよそシ
ョアA硬度50〜63の範囲にあり、同時に、タイヤ・
トレッドがカーカス51に面している第1ゴム層61を
少なくとも包含している。より軟らかくてより弾性のあ
るクッション60(これも上記のようにエンボス加工形
態を有する)はさらに侵入力F1を低下させる。最外方
の第2ゴム層62と同じゴム、すなわち「キャップ・ゴ
ム」からなるこれらより弾性のあるクッションは、この
最外方第2ゴム層62のゴム質の硬度を有し、実際に
は、前記刊行物US5800644に従って製造され
る。クッション60の圧縮変形によって生じるスプリン
グバック・ファクタでもたらされる路面に対する最小侵
入力F1がアンチスキッド・スタッドにとって所望とさ
れるときには、弾性クッション材料は最高の弾性、従っ
て最低の硬度を待たなければならない。第1ゴム層61
は、弾性クッション材料よりも低い弾性を有するような
ゴムまたは他のエラストマで作る。したがって、第1ゴ
ム層61、すなわち、「ベース・ゴム」の硬度は、63
ショアA硬度よりも大きく、好ましくは65ショアA硬
度よりも大きい。67〜75ショアA硬度の範囲の硬度
を有する材料が代表的に使用される。第1ゴム層61の
厚さおよび第2ゴム層の厚さは、もちろん、タイヤのサ
イズおよび目的の関数として変わるが、乗用車のタイヤ
に関する場合、タイヤを加硫しようとしているときに
は、第1ゴム層、すなわち上記のベース・ゴムの厚さ
は、初め、2〜10mmの範囲内にあり、第2ゴム層、
すなわち上記のキャップ・ゴムの厚さは、初め、5〜8
mmの範囲内にある。バスまたはトラックのタイヤに関
する場合には、層厚さは明らかにもっと大きくなる。完
成タイヤ50において、カーカス51まで延びる弾性ク
ッション、換言すれば、最大厚さを有する弾性クッショ
ン60を設けることができるが、代表的には、第1ゴム
層61の初期厚さよりも薄いベース・ゴムの層が、弾性
クッション60とカーカス51との間で、タイヤ・トレ
ッド・ブロック11の高さH2内の所定レベルで残る。
【0041】一般的に言って、本発明による弾性クッシ
ョン材料の弾性は、完成タイヤ30において弾性クッシ
ョンが落ち着くゴム層材料の弾力性よりも高い。換言す
れば、弾性クッションの硬度は、弾性クッションの、ト
レッドから遠い方の側が接触しているゴム材料の硬度よ
りも小さいということである。この定義はまた、トレッ
ド56が2枚より多いゴム層で作られているタイヤにも
当てはまる。
【0042】本発明のさらにまた別の態様によれば、本
明細書で先に説明した卵形横断面形状を有するスタッド
孔12にほぼ円形のアンチスキッド・スタッド70を挿
入する。この目的のために、スタッド孔の卵形横断面形
態はメイン寸法B3、B5およびマイナー寸法B4、B
6を有する。これらの寸法は、互いに横方向であり、代
表的には垂直である。メイン寸法対マイナー寸法の比率
は、少なくとも1.5、すなわち、1:1.5の値であ
り、好ましくは少なくとも2の値である。この目的のた
めの卵形スタッド孔の他の特徴および寸法は本明細書で
先に説明したものと同じであり、図20(B)〜20
(C)、21(A)〜21(B)に示してある。ほぼ円形のア
ンチスキッド・スタッド70は任意公知のタイプまたは
任意新規なタイプであってもよく、したがって、円形の
スタッドは、一般的に、ステム部分と基礎部分とを包含
する。この基礎部分はステム部分よりも幅が広いか、ま
たはネック部分によってステム部分から分離されている
か、またはこれら両方の状態である。このようなアンチ
スキッド・スタッド70の1つは、原則として、図3
(B)に示されるようなものである。この立面図の方向V
の任意方向から見てこの図に従ってスタッドの形態を考
えた場合、上記のようなアンチスキッド・スタッド70
の1つが、原則として、図3(B)に示されたようなもの
なのである。すなわち、この表面形態はスタッドの長さ
H1に対して平行な中心面30を模する線のまわりに回
転させられる。この場合、寸法D1およびK6がそれぞ
れ、ステム部分2の頂部のところの直径、およびスタッ
ドの基礎部分3の直径を意味することを了解されたい。
円形スタッドはそのままで広く知られているので、ここ
でさらに詳しく説明する必要はないと考える。スタッド
孔に挿入したときにトレッド面20の向きにおけるほぼ
円形のスタッドの横断面形態は、少なくとも部分的に厳
密な円形形態からほんのわずか変わり得る。この横断面
形態は、例えば、わずかに正方形、長方形、三角形その
他の形態を有する。正確な円形形態からのずれは、いか
なる場合でも、スタッドの長さH1に沿ったレベルにお
けるそれぞれの平均直径と比べて、代表的には30%ま
たは20%より小さい。さらに、前記ほぼ円形のアンチ
スキッド・スタッドの平均直径は、前記マイナー寸法よ
りかなり大きく、前記メイン寸法と等しいかまたはそれ
より小さい。式で表せば、B4,B6>>Σφ(D1,K
6)N/H1≧B3,B5となる。ここで、インデックス
Nは、スタッド孔12の深さに沿った各レベルでの個々
のメイン寸法値を意味し、いわゆる加重平均値を使用す
る。したがって、層状スタッドの特徴および円形スタッ
ド孔の特徴を除外して、本明細書で先に開示した卵形ス
タッド孔にかかわるすべての特徴は、卵形または丸形の
横断面形態を有するアンチスキッド・スタッドについて
有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)図1(B)中の方向Iから見た、本発明によ
る層状アンチスキッド・スタッドの第1実施例であるス
タッドの正面図。 (B)図1(A)中の方向IIから見た、本発明による層状
アンチスキッド・スタッドの第1実施例であるスタッド
の立面図。
【図2】(A)図2(B)中の方向IIIから見た、本発明
による層状アンチスキッド・スタッドの第2実施例であ
るスタッドの正面図。 (B)図2(A)中の方向IVから見た、本発明による層状
アンチスキッド・スタッドの第2実施例であるスタッド
の立面図。
【図3】(A)図3(B)中の方向Vから見た、本発明によ
る層状アンチスキッド・スタッドの第3実施例であるス
タッドの正面図。 (B)図3(A)中の方向VIから見た、本発明による層状
アンチスキッド・スタッドの第3実施例であるスタッド
の立面図であり、卵形のスタッド孔のための円形のアン
チスキッド・スタッドの1つの例を示す。
【図4】(A)図4(B)中の方向VIIから見た、本発明
による層状アンチスキッド・スタッドの第4実施例であ
るスタッドの正面図。 (B)図4(A)中の方向VIIIから見た、本発明による
層状アンチスキッド・スタッドの第4実施例であるスタ
ッドの立面図。
【図5】(A)図5(B)中の方向Xから見た、本発明によ
る層状アンチスキッド・スタッドの第5実施例であるス
タッドの正面図。 (B)図5(A)中の方向IXから見た、本発明による層状
アンチスキッド・スタッドの第5実施例であるスタッド
の立面図。
【図6】(A)図6(B)中の方向XIIから見た、本発明
による層状アンチスキッド・スタッドの第6実施例であ
るスタッドの正面図。 (B)図1(A)中の方向XIから見た、本発明による層状
アンチスキッド・スタッドの第6実施例であるスタッド
の立面図。
【図7】(A)図7(B)中の方向XIVから見た、本発明
による層状アンチスキッド・スタッドの第7実施例であ
るスタッドの正面図。 (B)図7(A)中の方向XIIIから見た、本発明による
層状アンチスキッド・スタッドの第7実施例であるスタ
ッドの立面図。
【図8】(A)図8(B)および(C)中の方向XVから見
た、本発明による層状アンチスキッド・スタッドの第8
実施例であるスタッドの正面図。 (B)図8(A)および(C)中の断面XVI−XVIから見
た、本発明による層状アンチスキッド・スタッドの第8
実施例であるスタッドの立面図。 (C)図8(A)中の方向XVIIから見た、本発明による層
状アンチスキッド・スタッドの第8実施例であるスタッ
ドの上面図。
【図9】(A)図9(B)中の方向IXXから見た、本発明
による層状アンチスキッド・スタッドの第9実施例であ
るスタッドの正面図。 (B)図9(A)中の方向XXから見た、本発明による層状
アンチスキッド・スタッドの第9実施例であるスタッド
の立面図。
【図10】(A)図10(B)中の方向XXIから見た、本
発明による層状アンチスキッド・スタッドの第10実施
例であるスタッドの正面図。 (B)図10(A)中の方向XXIIから見た、本発明によ
る層状アンチスキッド・スタッドの第10実施例である
スタッドの立面図。
【図11】(A)本発明による層状アンチスキッド・スタ
ッドの静止状態における位置、および、例えば、それぞ
れ、制動中、加速中の作動状態を、図17中の断面XV
III−XVIIIから見て示すスタッドの断面図。 (B)本発明による層状アンチスキッド・スタッドの静止
状態における位置、および、例えば、それぞれ、制動
中、加速中の作動状態を、図17中の断面XVIII−
XVIIIから見て示すスタッドの断面図。
【図12】本発明による層状アンチスキッド・スタッド
をタイヤのパターン・ブロック内に位置決めした一つの
態様を、図14と同じ方向からトレッド面に対して垂直
の方向で見たスタッド配置を示すトレッドの上面図。
【図13】本発明による層状アンチスキッド・スタッド
をタイヤのパターン・ブロック内に位置決めした別の態
様を、図14と同じ方向からトレッド面に対して垂直の
方向で見たスタッド配置を示すトレッドの上面図。
【図14】図18中の方向XXVIから見た、異なった
方法で異なったパターン・ブロック内に位置決めした本
発明による層状アンチスキッド・スタッドを有する車両
タイヤ・トレッドの全体像を示すトレッドの上面図。
【図15】(A)図15(B)中の方向XIからトレッドに
対して垂直の方向で見た、本発明による層状アンチスキ
ッド・スタッドのパターン・ブロック内の第3の位置決
めを示すトレッドの上面図。 (B)本発明による層状アンチスキッド・スタッドの、静
止状態、および例えば、それぞれ、制動中、加速中の動
作における位置を、図15(A)中の断面IX−IXから
見たトレッドの断面図。
【図16】(A)図16(B)中の方向XIIからトレッド
に対して垂直の方向で見た、本発明による層状アンチス
キッド・スタッドのパターンブロック内の第4位置決め
を示すトレッドの上面図。 (B)本発明による層状アンチスキッド・スタッドの、静
止状態、および例えば、制動中、加速中の動作における
位置を、図16(A)中の断面X‐Xから見たトレッドの
断面図。
【図17】本発明による平らな層状アンチスキッド・ス
タッドの、車両タイヤのトレッド・パターン・ブロック
にある円形でまっすぐなスタッド孔内への取り付けを軸
側投影法で示すトレッドの投影図。
【図18】本発明による平らな層状スタッドを弾性的に
取り付けた車両タイヤを、アンチスキッド・スタッドの
下に弾性クッションを設けたタイヤの軸線を通る平面に
沿って示す概略横断面図。
【図19】(A)本発明による層状スタッドを弾性的に取
り付けた車両タイヤにおけるスタッドの領域を、図18
の領域XXIIIから切り取って拡大して示すものであ
り、平らな層状スタッドの幅に対して横方向に、それぞ
れ図1(A)〜図10(B)中の方向II、IV、VI、V
III、XX、XXIIから見た、また、図8(A)〜8
(C)および図17中の断面XVI−XVI、XXIII
−XXIIIから見た断面図である。この図では、本発
明によるスタッド孔の底でアンチスキッド・スタッドの
下にあるクッションが示されており、第1の実施例であ
るこのスタッド孔では、クッションが周囲のトレッド層
と同じゴムで作ってある。 (B)本発明による層状スタッドを弾性的に取り付けた車
両タイヤにおけるスタッドの領域を、図18中の領域X
XIIIから切り取って拡大して示すものであり、平ら
な層状スタッドの幅に対して横方向に、それぞれ図1
(A)〜図10(B)中の方向II、IV、VI、VII
I、XX、XXIIから見た、また、図8(A)〜8(C)
および図17中の断面XVI−XVI、XXIII−X
XIIIから見た断面図である。この図では、本発明に
よるスタッド孔の底でアンチスキッド・スタッドの下に
あるクッションが示されており、第2の実施例であるこ
のスタッド孔では、クッションが周囲のベース層の硬い
ゴムに比べてより弾性のあるゴムで作ってある。
【図20】(A)ほぼ円形の横断面形状を有し、スタッド
を挿入していないスタッド孔の第3の実施例を、図19
(A)中の断面XXIV−XXIVで、および対応して図
21(A)、21(B)中の平らな断面XXVII−XXV
IIで示すスタッド孔の断面図。 (B)ほぼ卵形、この場合、楕円形の横断面形状を有し、
スタッドを挿入していないスタッド孔の第4の実施例
を、図19(B)中の断面XXV−XXVで、および対応
して図21(A)、21(B)中の平らな断面XXVII−
XXVIIで示すスタッド孔の断面図。 (C)ほぼ卵形の、この場合、円弧と直線の組み合わせを
有する、スタッドを挿入していないスタッド孔の第5の
実施例を、図19(B)中のXXV−XXV断面で、およ
び対応して図21(A)、21(B)中の平らな断面XXV
II−XXVIIで示すスタッド孔の断面図。
【図21】(A)スタッドを挿入していないほぼ円形また
は卵形のスタッド孔の別の代表的な形態を、1枚のゴム
層とクッションを備えたタイヤ・トレッド内の長手方向
断面で、図19(A)、19(B)と同様に、図20(A)〜
20(C)中の断面XXVI−XXVIで示すスタッド孔
の断面図。 (B)スタッドを挿入していないほぼ円形または卵形のス
タッド孔の1つの代表的な形態を、2枚のゴム層と1つ
のクッションを備えたタイヤ・トレッド内の長手方向断
面で、図19(A)、19(B)と同様に、図20(A)〜2
0(C)中の断面XXVI‐XXVIで示すスタッド孔の断
面図。
【符号の説明】
11 タイヤ・ブロック 12 アンチス
キッド・スタッド孔 20 トレッド面 22 溝 49 底部 50 タイヤ 51 カーカス 52 ショルダ 53 サイドウォール 54 サイドウ
ォール 55 ベルト構造 56 トレッド 61 第1ゴム層 62 第2ゴム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60C 11/11 B60C 11/11 E F

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤ・カーカスおよびサイドウォール
    と、カーカス上にトレッド面を備えたタイヤ・トレッド
    を形成している少なくとも1枚のゴム層と、前記ゴム層
    におけるトレッド・パターンであり、少なくともタイヤ
    の円周方向にあり、かつ溝によって分離されている複数
    のブロックを包含するトレッド・パターンと、前記ブロ
    ックの少なくともいくつかのブロック内に設けたアンチ
    スキッド・スタッド孔であり、前記トレッド・ゴム層内
    に総深さを有し、かつほぼ円形の横断面形態を有するア
    ンチスキッド・スタッド孔と、前記スタッド孔にある層
    状アンチスキッド・スタッドとを包含し、前記層状アン
    チスキッド・スタッドがステム部分と基礎部分とを包含
    する車両タイヤであって、、この基礎部分が、ステム部
    分より幅が広いか、またはネック部分によってステム部
    分から分離されているか、またはこれら両方の状態とな
    っており、前記トレッド面の向きにおける前記層状スタ
    ッドの幅に対する前記層状スタッドの総厚みの比率が最
    大1/3であり、前記円形のスタッド孔の直径が前記層
    状スタッドの幅よりかなり小さいことを特徴とする車両
    タイヤ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両タイヤにおいて、前
    記アンチスキッド・スタッド孔が、その総深さの少なく
    とも1/3である深さ寸法を有するほぼ円筒形の部分を
    包含することを特徴とする車両タイヤ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の車両タイヤにおいて、前
    記アンチスキッド・スタッド孔が、さらに、円筒形部分
    の直径よりも大きい直径を有し、かつ前記スタッド孔の
    総深さの最大1/3の深さ寸法を有する底部分を包含す
    ることを特徴とする車両タイヤ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の車両タイヤにおいて、前
    記アンチスキッド・スタッド孔が、さらに、前記スタッ
    ド孔の内端に配置したクッションを包含し、前記クッシ
    ョンがエンボス加工形態を有することを特徴とする車両
    タイヤ。
  5. 【請求項5】 請求項記載4の車両タイヤにおいて、ス
    タッド孔の領域におけるタイヤ・トレッドが、実質的に
    1枚のゴム層から構成されており、前記クッションが前
    記1枚のゴム層のゴムからなることを特徴とする車両タ
    イヤ。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の車両タイヤにおいて、ス
    タッド孔の領域におけるタイヤ・トレッドが、少なくと
    も2枚のゴム層と、カーカスに隣接するベース・ゴム
    と、このベース・ゴムの上のキャップ・ゴムとから構成
    されており、ベース・ゴムがキャップ・ゴムより硬く、
    前記クッションがキャップ・ゴムからなることを特徴と
    する車両タイヤ。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の車両タイヤにおいて、層
    状スタッドの前記総厚みがスタッドの前記幅の1/4〜
    1/20の範囲にあり、スタッドの前記幅がパターン・
    ブロックの幅がよりもかなり小さく、アンチスキッド・
    スタッドの長さが、最大、前記溝のベースから測定した
    パターン・ブロックの高さに等しいことを特徴とする車
    両タイヤ。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の車両タイヤにおいて、層
    状スタッドの基礎部分が、ステム部分から突出している
    膨らみを包含し、この膨らみが、スタッドの幅および総
    厚み両方の向きにおいて、または、スタッドの幅の向き
    においてのみ、または、スタッドの総厚みの向きにおい
    てのみ突出していることを特徴とする車両タイヤ。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の車両タイヤにおいて、層
    状スタッドの平均幅が前記円形のスタッド孔の平均直径
    の少なくとも2倍であることを特徴とする車両タイヤ。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の車両タイヤにおいて、
    スタッドのステム部分の幅が、3mm〜20mmの範囲
    内にあり、スタッドの総厚みが、0.5mm〜3mmの
    範囲内にあり、スタッドの長さが、5mm〜15mmの
    範囲内にあることを特徴とする車両タイヤ。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の車両タイヤにおいて、
    前記層状アンチスキッド・スタッドが、硬質の耐摩耗性
    成分として少なくともTiC+NbCと、バインダとし
    て少なくともNi+Moとの組み合わせである焼結サー
    メット材料から構成されていることを特徴とする車両タ
    イヤ。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の車両タイヤにおいて、
    スタッド孔の前記総深さが、トレッド面に対してほぼ垂
    直であるか、またはトレッド面に対する法線に対して3
    度〜45度の範囲内にある角度となっていることを特徴
    とする車両タイヤ。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の車両タイヤにおいて、
    挿入された層状アンチスキッド・スタッドの幅が、その
    転がり方向に対して横方向の第1位置において、転がり
    方向に対して、60度〜90度の範囲内にある第1の角
    度を形成する位置にあるか、または転がり方向に対して
    長手方向の第2の位置において、転がり方向に対して、
    60度〜0度の範囲内にある第2の角度を形成する位置
    にあるか、またはこれら両方の角度を形成するような位
    置にあることを特徴とする車両タイヤ。
  14. 【請求項14】 タイヤ・カーカスおよびサイドウォー
    ルと、カーカス上にトレッド面を備えたタイヤ・トレッ
    ドを形成している少なくとも1枚のゴム層と、前記ゴム
    層におけるトレッド・パターンであり、少なくともタイ
    ヤの円周方向にあり、かつ溝によって分離された複数の
    ブロックを包含するトレッド・パターンと、前記ブロッ
    クの少なくともいくつかのブロック内に設けたアンチス
    キッド・スタッド孔であり、前記トレッド・ゴム層内に
    総深さを有し、かつほぼ卵形の横断面形態を有するアン
    チスキッド・スタッド孔と、前記スタッド孔内にある層
    状アンチスキッド・スタッドとを包含する車両タイヤで
    あって、前記層状スタッドが、ステム部分および基礎部
    分を包含し、この基礎部分が、ステム部分より幅が広い
    か、またはネック部分によってステム部分から分離させ
    られているか、またはこれら両方の状態となっており、
    前記トレッド面の向きにおいて前記層状スタッドの幅に
    対する前記層状スタッドの総厚みの比率が最大1/3で
    あり、前記卵形の横断面形態がメイン寸法およびマイナ
    ー寸法を有し、マイナー寸法対メイン寸法の比率が、前
    記層状スタッドの総厚さと幅との間の前記比率よりもか
    なり小さいことを特徴とする車両タイヤ。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の車両タイヤにおい
    て、前記アンチスキッド・スタッド孔の横断面形態が、
    ほぼ楕円、または円弧の組み合わせ、または円弧とほぼ
    まっすぐな線との組み合わせであることを特徴とする車
    両タイヤ。
  16. 【請求項16】 請求項14記載の車両タイヤにおい
    て、前記アンチスキッド・スタッド孔が、前記スタッド
    孔の総深さの少なくとも1/3である深さ寸法を有する
    ほぼ垂直方向の直線部を包含することを特徴とする車両
    タイヤ。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の車両タイヤにおい
    て、前記アンチスキッド・スタッド孔が、さらに、垂直
    方向の直線部の横方向寸法よりも大きい横方向寸法を有
    し、かつ前記スタッド孔の総深さの最大1/3である深
    さ寸法を有する底部分を包含することを特徴とする車両
    タイヤ。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の車両タイヤにおい
    て、前記アンチスキッド・スタッドが、さらに、前記ス
    タッド孔の内端に配置したクッションを包含し、このク
    ッションがエンボス加工形態を有することを特徴とする
    車両タイヤ。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の車両タイヤにおい
    て、スタッド孔の領域におけるタイヤ・トレッドがほぼ
    1枚のゴム層から構成されており、前記クッションが前
    記1枚のゴム層のゴムからなることを特徴とする車両タ
    イヤ。
  20. 【請求項20】 請求項18記載の車両タイヤにおい
    て、スタッド孔の領域におけるタイヤ・トレッドが、少
    なくとも2枚のゴム層と、カーカスに隣接したベース・
    ゴムと、ベース・ゴム上にあるキャップ・ゴムとから構
    成されており、ベース・ゴムがキャップ・ゴムよりも硬
    くなっており、前記クッションがキャップ・ゴムからな
    ることを特徴とする車両タイヤ。
  21. 【請求項21】 請求項14記載の車両タイヤにおい
    て、層状スタッドの前記総厚みが、スタッドの前記幅の
    1/4〜1/20の範囲内にあり、スタッドの前記幅が
    パターン・ブロックの幅よりもかなり小さく、アンチス
    キッド・スタッドの長さが、最大、前記溝のベースから
    測定したパターン・ブロックの高さに等しいことを特徴
    とする車両タイヤ。
  22. 【請求項22】 請求項14の車両タイヤにおいて、層
    状スタッドの基礎部分が、ステム部分から突出している
    膨らみを包含し、この膨らみが、スタッドの幅および総
    厚み両方の向きにおいて、またはスタッドの幅の向きに
    おいてのみ、またはスタッドの総厚みの向きにおいての
    み突出していることを特徴とする車両タイヤ。
  23. 【請求項23】 請求項14記載の車両タイヤにおい
    て、層状スタッドの平均幅が前記卵形のスタッド孔の平
    均横方向寸法の少なくとも2倍であることを特徴とする
    車両タイヤ。
  24. 【請求項24】 請求項14記載の車両タイヤにおい
    て、スタッドのステム部分の幅が、3mm〜20mmの
    範囲内にあり、スタッドの総厚みが、0.5mm〜3m
    mの範囲内にあり、スタッドの長さが、5mm〜15m
    mの範囲内にあることを特徴とする車両タイヤ。
  25. 【請求項25】 請求項14記載の車両タイヤにおい
    て、前記層状アンチスキッド・スタッドが、硬質の耐摩
    耗性成分として少なくともTiC+NbCと、バインダ
    として少なくともNi+Moとの組み合わせである焼結
    サーメット材料からなることを特徴とする車両タイヤ。
  26. 【請求項26】 請求項14記載の車両タイヤにおい
    て、スタッド孔の前記総深さが、トレッド面に対してほ
    ぼ垂直であるか、またはトレッド面に対する法線に対し
    て、3度〜45度の範囲内の角度となっていることを特
    徴とする車両タイヤ。
  27. 【請求項27】 請求項14記載の車両タイヤにおい
    て、挿入された層状アンチスキッド・スタッドの幅が、
    その転がり方向に対して横方向の第1位置において、転
    がり方向に対して、60度〜90度の範囲内にある第1
    の角度を形成する位置にあるか、または転がり方向に対
    して長手方向の第2の位置において、転がり方向に対し
    て、60度〜0度の範囲内にある第2の角度を形成する
    位置にあるか、またはこれら両方の角度を形成するよう
    な位置にあることを特徴とする車両タイヤ。
  28. 【請求項28】 タイヤ・カーカスおよびサイドウォー
    ルと、カーカス上にトレッド面を備えたタイヤ・トレッ
    ドを形成している少なくとも1枚のゴム層と、前記ゴム
    層におけるトレッド・パターンであり、少なくともタイ
    ヤの円周方向にあり、かつ溝によって分離された複数の
    ブロックを包含するトレッド・パターンと、前記ブロッ
    クの少なくともいくつかのブロック内に設けたアンチス
    キッド・スタッド孔であり、前記トレッド・ゴム層内に
    総深さを有し、かつほぼ卵形の横断面形態を有するアン
    チスキッド・スタッド孔と、前記スタッド孔内にあるほ
    ぼ円形のアンチスキッド・スタッドとを包含する車両タ
    イヤであって、前記卵形の横断面形態が互いに横方向の
    メイン寸法およびマイナー寸法を有し、前記メイン寸法
    が前記マイナー寸法よりもかなり大きくなっており、そ
    して前記円形のスタッドがステム部分と基礎部分とを包
    含し、この基礎部分がステム部分よりも幅が広いか、ま
    たはネック部分によってステム部分から分離されている
    か、またはこれら両方の状態となっていることを特徴と
    する車両タイヤ。
  29. 【請求項29】 請求項26記載の車両タイヤにおい
    て、メイン寸法対マイナー寸法の前記比率が少なくとも
    2の値を有し、前記ほぼ円形のアンチスキッド・スタッ
    ドの平均直径が前記マイナー寸法よりかなり大きく、か
    つ前記メイン寸法より小さいことを特徴とする車両タイ
    ヤ。
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