JP2001114884A - ポリブチレンテレフタレートの製造法 - Google Patents
ポリブチレンテレフタレートの製造法Info
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Abstract
ンジオールとを原料として使用し、エステル化反応およ
びそれに続く重縮合反応を行う場合に、重縮合反応の遅
延を大幅に低減してこれを円滑に行うと共に、重縮合反
応で留出する1,4−ブタンジオールをそのまま回収し
てエステル化工程に有効に再利用することができ、しか
も、品質の向上したポリマーを得ることができるポリブ
チレンテレフタレートの製造法を提供する。 【解決手段】 酢酸を含有するテレフタル酸と、1,4
−ブタンジオールとをエステル化反応し、次いで重縮合
反応することからなるポリブチレンテレフタレートの製
造法において、前記重縮合反応終了以前の任意の段階
で、アルカリ性化合物を添加することを特徴とする。
Description
レフタル酸と1,4−ブタンジオールとを原料として使
用し、エステル化反応およびそれに続く重縮合反応を行
う場合に、重縮合反応の遅延を大幅に低減してこれを円
滑に行うと共に、重縮合反応で留出する1,4−ブタン
ジオールをそのまま回収してエステル化工程に有効に再
利用することができ、しかも品質にすぐれたポリブチレ
ンテレフタレートを効率よく製造する方法に関するもの
である。
Tと称する)は、成形性、耐熱性、機械的性質および耐
薬品性などがすぐれているため、電気部品や自動車部品
などの成形材料としてばかりか、そのソフト性やストレ
ッチ性などを生かして繊維用としても広く用いられてい
る。
テレフタル酸と1,4−ブタンジオールとから、PBT
オリゴマーを製造するエステル化工程と、生成したPB
Tオリゴマーを高重合度化する重縮合工程とからなる直
接重合法がある。
料のテレフタル酸は、p−キシレンの空気酸化による方
法で製造され、このテレフタル酸中には、製造工程で溶
媒として使用される酢酸が、精製後においてもテレフタ
ル酸100重量部に対し約0.003〜0.3重量部
(30〜3000ppm)程度含まれていることがあ
る。
を使用してPBTを製造する場合には、酢酸が容易に
1,4−ブタンジオールと反応して、酢酸のグリコール
エステルに転化すると同時に、エステル化反応およびそ
れに続く重縮合反応が遅延するという不具合があった。
観点から、重縮合反応で留出する1,4−ブタンジオー
ルを、そのまま回収してエステル化工程に再利用する場
合があり、この場合に回収した1,4−ブタンジオール
中には、酢酸および酢酸のグリコールエステルが含まれ
るようになる。
4−ブタンジオールの沸点は極めて近接しているため
に、両者を分離することは困難であり、その結果とし
て、回収した1,4−ブタンジオール中に酢酸のグリコ
ールエステルが蓄積されて、これが高濃度化されること
になる。そして、このような酢酸のグリコールエステル
を含有する1,4−ブタンジオールを原料として使用す
ると、エステル化反応およびそれに続く重縮合反応が遅
延し、極端な場合にはエステル化反応およびそれに続く
重縮合反応が完結しないことがあり、PBTの製造コス
トを大幅に損なうだけでなく、ポリマー品質を低下させ
るという問題を生じていた。
く重縮合反応の遅延現象の理由は明らかではないが、例
えば、PBTの重縮合触媒として使用されている有機チ
タン化合物の触媒活性の失活や、末端構造として酢酸の
グリコールエステル構造を有することによるOH末端封
鎖による反応性基の減少に起因するものと考えられる。
−233015号公報では、テレフタル酸1モルにつき
1.7モルの1,4−ブタンジオールを用い、かつエス
テル化触媒としてチタン化合物を使用し、100〜25
0℃の温度範囲内で、大気圧以下の圧力下でエステル化
反応を行い、次いで重縮合する方法が提案されている。
は、テレフタル酸1モルにつき1.5モルの1,4−ブ
タンジオールを用い、かつエステル化触媒としてスズ化
合物を使用し、100〜250℃の温度範囲内でエステ
ル化反応を行い、次いで重縮合する方法が提案されてい
る。
も、重縮合反応の遅延現象の改良効果は、いまだに十分
とはいえないものであった。
を出発原料とするPBTの製造法において、アルカリ性
金属化合物を添加する方法が、例えば特開昭57−14
7516号、特開平6−234909号および特開平8
−253572号公報などにより公知であるが、これら
の方法は、いずれもPBTにおいて重要視される耐湿熱
性を改良するために、カルボキシル基濃度を低減化する
方法としてアルカリ性金属化合物を添加するものであっ
て、酢酸を含有するテレフタル酸を原料として用いたP
BTの製造法における重縮合反応の遅延現象の改良を対
象としたものではない。
来技術における問題点の解決を課題として検討した結果
達成されたものである。
するテレフタル酸と1,4−ブタンジオールとを原料と
して使用し、エステル化反応およびそれに続く重縮合反
応を行う場合に、重縮合反応の遅延を大幅に低減してこ
れを円滑に行うと共に、重縮合反応で留出する1,4−
ブタンジオールをそのまま回収してエステル化工程に有
効に再利用することができ、しかも、品質の向上したP
BTを得ることができるPBTの製造法を確立すること
にある。
めに、本発明のPBTの製造法は、酢酸を含有するテレ
フタル酸と、1,4−ブタンジオールとをエステル化反
応し、次いで重縮合反応することからなるポリブチレン
テレフタレートの製造法において、前記重縮合反応終了
以前の任意の段階で、アルカリ性化合物を添加すること
を特徴とする。
は、前記アルカリ性化合物が強塩基と弱酸との反応によ
り生じる弱アルカリ性化合物またはアミン化合物である
こと、前記アルカリ性化合物を前記エステル化反応中に
順次添加すること、前記アルカリ性化合物を前記酢酸を
含有するテレフタル酸100重量部に対し0.001〜
1.0重量部添加すること、前記エステル化反応を有機
チタン化合物と有機スズ化合物との存在下で行なうこ
と、前記エステル化反応を101kPa以下の減圧下で
行なうこと、および前記重縮合反応終了以前の任意の段
階で更にリン化合物を添加することが、いずれも好まし
い条件であり、これらの条件を適用することにより、一
層すぐれた効果の取得を期待することができる。
ボン酸成分としてテレフタル酸を用い、主たるグリコー
ル成分として1,4−ブタンジオールを用いた、主鎖に
エステル結合を有する高分子量の熱可塑性ポリエステル
を意味する。
しては、テレフタル酸100重量部に対して0.01〜
0.3重量部の酢酸を含有するものを使用することがで
き、その他の酸成分として、イソフタル酸、オルトフタ
ル酸、ナフタレンジカルボン酸、シュウ酸、アジピン
酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの芳香
族、脂肪族、脂環族ジカルボン酸を、また、1,4−ブ
タンジオール以外のその他のグリコール成分として、エ
チレングリコール、プロピレングリコ−ル、1,6−ヘ
キサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、ビスフェノールA、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール
などを用いることもできる。なお、これらの共重合成分
は、それぞれテレフタル酸または1,4−ブタンジオー
ルに対して40モル%以下であることが好ましい。
ールとの比は、1,4−ブタンジオールの分解によるテ
トラヒドロフランの副生などの副反応を抑制するため
に、1,4−ブタンジオールのテレフタル酸に対するモ
ル比が1.1〜2.0の範囲であることが好ましい。
しては、その分解などの副反応を抑制するために、特開
昭61−163928号公報で公知の、エステル化反応
からの生成水の留出が始まった時点から反応終了までの
反応途中に、均等量を連続的に追加添加する方法が好ま
しい。
含有するテレフタル酸を用いた場合において、重縮合反
応で留出する1,4−ブタンジオール中に酢酸および酢
酸のグリコールエステルが存在するが、その酢酸および
酢酸のグリコールエステルが、酢酸換算でテレフタル酸
成分100重量部に対して10重量部以下、好ましくは
3重量部以下、より好ましくは1重量部以下にある間
は、重縮合反応で留出する1,4−ブタンジオールをそ
のまま回収再利用することができる。
留出する1,4−ブタンジオールは、そのまま使用して
もよいが、エステル化反応工程に供給する前に、精留な
どにより精製してもよいし、重縮合留出液に含まれる酢
酸のグリコールエステルをケン化などにより適宜除去し
て、酢酸のグリコールエステルの量を調節したものを用
いてもよい。
れる有機チタン化合物は、特に限定されるものではない
が、式(R1 O)n Ti(OR2 )4-n (ただし、式中
のR 1 、R2 は炭素数1〜l0の脂肪族、脂環族または
芳香族の炭化水素基、nは0〜4の数字(小数を含む)
である。)で表されるチタン酸エステルおよび縮合物が
好ましい。
例としては、チタン酸のメチルエステル、テトラ−n−
プロピルエステル、テトラ−n−ブチルエステル、テト
ライソプロピルエステル、テトライソブチルエステル、
テトラ−tert−ブチルエステル、シクロヘキシルエステ
ル、フェニルエステル、ベンジルエステル、トリルエス
テル、あるいはこれらの混合エステルなどが挙げられる
が、これらの内でも、チタン酸のテトラ−n−プロピル
エステル、テトラ−n−ブチルエステル、テトライソプ
ロピルエステルなどが好ましく、特にチタン酸のテトラ
−n−ブチルエステルが好ましい。
加でもよく、2種以上を併用することもできる。
は、生成するPBT100重量部に対して0.01〜
0.15重量部、特に0.02〜0.1重量部の範囲に
あることが好ましい。
ことができる有機スズ化合物は、特に限定されるもので
はないが、下記一般式で表される化合物およびその縮合
体が好ましい。
1 〜X4 はアルキル基、アリール基、アリルオキシ基、
シクロヘキシル基、ヒドロキシ基、ハロゲンなどを含む
1価の基を示し、同一であっても異なっていてもよい。
また、X5 は硫黄または酸素原子を示す。) これら有機スズ化合物の具体例としては、ジブチルスズ
オキサイド、メチルフェニルスズオキサイド、テトラエ
チルスズ、ヘキサエチルジスズオキサイド、シクロヘキ
サヘキシルジスズオキサイド、ジドデシルスズオキサイ
ド、トリエチルスズハイドロオキサイド、トリフェニル
スズハイドロオキサイド、トリイソブチルスズアセテー
ト、ジブチルスズジアセテート、ジフェニルスズジラウ
レート、モノブチルスズトリクロライド、ジブチルスズ
ジクロライド、トリブチルスズクロライド、ジブチルス
ズサルファイドおよびブチルヒドロキシスズオキサイド
などが挙げられるが、これらの内でも、特にモノアルキ
ルズズ化合物が好ましい。
ノン酸も用いることができ、この場合にはメチルスタン
ノン酸、エチルスタンノン酸、ブチルスタンノン酸など
のアルキルスタンノン酸が好ましい。
用でもよく、2種以上を併用することもできる。
は、生成するPBT100重量部に対して0.02〜
0.15重量部、特に0.03〜0.1重量部の範囲が
好ましい。
に限定されるものではなく、エステル化反応直前または
反応初期から反応終了までの任意の段階で添加すること
ができる。
反応を効果的に進める上で、必要な触媒を別途添加、使
用することができ、通常使用されている触媒、例えば三
酸化アンチモン、酢酸アンチモンなどのアンチモン化合
物、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシドなどの有機ジ
ルコニア化合物、前記有機チタン化合物、前記スズ化合
物などを、PBT100重量部に対して0.001〜
0.15重量部の範囲で添加することが好ましく、特に
有機チタン化合物を使用するのが好ましい。
合物は、特に限定されるものではないが、周期律表Ia
族(アルカリ金属)、IIa族(アルカリ土類金属)の水
酸化物、無機酸塩、有機酸塩、例えば酢酸塩、炭酸塩ま
たはこれらの水和物、錯塩、アンモニウム塩などがあ
り、また、アミン化合物なども用いることができる。
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、
水酸化セシウム、水酸化ベリリウム、水酸化マグネシウ
ム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、酢酸リチ
ウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸マグネシウ
ム、酢酸カルシウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、安息香酸リチウム、安息香酸ナトリウ
ム、安息香酸カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三
カリウム、トリエチルアミン、アニリンおよびピリジン
などを挙げることができる。これらの内でも、強塩基と
弱酸との反応により生じる弱アルカリ性化合物またはア
ミン化合物を特に好ましく使用することができる。
使用でもよく、2種以上を併用することもできる。
は、重縮合反応終了以前の任意の段階で添加することが
でき、エステル化時に添加する場合には、エステル化反
応終了までの任意の段階で一括して添加する方法、エス
テル化反応開始直後から連続的に順次添加する方法、何
回かに分けて分割添加する方法など種々の方法がとられ
るが、テレフタル酸に含有されている酢酸が、エステル
化反応の進行とともに反応系中に順次拡散すること、お
よび初期の一括添加ではアルカリ性化合物が全てテレフ
タル酸と反応してしまうことから、エステル化反応開始
直後からエステル化反応終了までの反応途中に、均等量
を連続的に順次添加するのがより好ましく、具体的には
追加添加する1,4−ブタンジオールに混合して順次添
加する方法や精留塔へ順次添加する方法を挙げることが
できる。
は、特に限定されるものではないが、テレフタル酸10
0重量部に対して0.01〜1.0重量部、特に0.0
3〜0.5重量部の範囲が好ましい。
定されず、回分法または連続法などの通常のPBTの製
造に用いられるエステル化反応条件をそのまま適用する
ことができ、例えば反応温度180〜250℃、好まし
くは200〜240℃で、さらには、反応の遅延の原因
となる不純物であると考えられる酢酸を反応系外に除去
するという観点から、101kPa以下の減圧下で行う
ことがより好ましい。
マーの反応率は97%以上であることが好ましい。
ゴマーは、次に重縮合反応に供される、この重縮合反応
方法は特に限定されるものではなく、回分法および連続
法などの通常のPBTの製造に用いられる重合条件をそ
のまま適用することができ、例えば反応温度としては2
30〜260℃が好ましく、240〜255℃がさらに
好ましい。
しては、本発明の目的を損なわない範囲で、通常の添加
剤、例えば紫外線吸収剤、熱安定剤、滑剤、離形剤、染
料および顔料を含む着色剤などの1種または2種以上を
添加することができる。
酸、次亜リン酸、ピロリン酸、リン酸トリアミド、リン
酸モノアンモニウム、リン酸トリメチル、リン酸ジメチ
ル、リン酸ジフェニル、リン酸トリフェニル、亜リン酸
ジフェニル、亜リン酸トリフェニルおよびホスホン酸ジ
メチルフェニルなどのリン化合物を重縮合反応終了以前
の段階で添加することとによって、得られるポリマーの
色調改善に著しい効果を期待することができる。
るテレフタル酸と1,4−ブタンジオールとを原料とし
て使用し、エステル化反応およびそれに続く重縮合反応
を行う場合であっても、重縮合反応の遅延を大幅に低減
してこれを円滑に行うと共に、重縮合反応で留出する
1,4−ブタンジオールをそのまま回収してエステル化
工程に有効に再利用することができ、しかも品質にすぐ
れたポリブチレンテレフタレートを効率よく製造するこ
とができる。
Tは、電気部品や自動車部品などの成形材料としてばか
りか、フイルム用や繊維用としても広く用いることがで
きる。
る。
は、反応物の酸価およびケン化価から次式にしたがって
求めた値である。
価}×100(%) ここで、酸価とは、反応物をo−クレゾール/クロロホ
ルム溶媒に溶解し、エタノール性水酸化カリウムで滴定
して得た値である。また、ケン化価とは、反応物をアル
カリ加水分解し、酸で逆滴定した値である。
ーをo−クレゾール/クロロホルム溶媒に溶解し、エタ
ノール性水酸化カリウムで滴定して測定した値である。 [実施例1]酢酸の含有量がテレフタル酸100重量部
に対して0.13重量部であるテレフタル酸1132g
および1,4−ブタンジオール798g(1,4−ブタ
ンジオール/テレフタル酸モル比1.3)とを用いてエ
ステル化反応を行い、次いで重縮合反応を行った。
1,4−ブタンジオールの542gと、エステル化反応
触媒としてのテトラ−n−ブチルチタネート0.8gお
よびモノブチルヒドロキシスズオキサイド0.7gと、
アルカリ性化合物としての水酸化ナトリウム1.132
gとを、精留塔の付いた反応器に仕込み、190℃、7
9.9kPa下にエステル化反応を開始した後、徐々に
昇温するとともに、残りの1,4−ブタンジオールを連
続的に添加した。
のテトラ−n−ブチルチタネート0.08gと、リン酸
0.01gとを添加し、250℃、67Paの条件で重
縮合反応を行った。 [実施例2〜5]酢酸の含有量がテレフタル酸100重
量部に対して0.13重量部であるテレフタル酸113
2gおよび1,4−ブタンジオール798g(1,4−
ブタンジオール/テレフタル酸モル比1.3)とを用い
てエステル化反応を行い、次いで重縮合反応を行った。
1,4−ブタンジオール542gと、エステル化反応触
媒としてのテトラ−n−ブチルチタネート0.8gおよ
びモノブチルヒドロキシスズオキサイド0.7gとを、
精留塔の付いた反応器に仕込み、190℃、79.9k
Pa下にエステル化反応を開始した後、徐々に昇温する
とともに、表1記載のアルカリ性化合物の所定量を、残
りの1,4−ブタンジオールと混合し、反応中に連続的
に順次添加した。
のテトラ−n−ブチルチタネート0.08gと、リン酸
0.01gとを添加し、250℃、67Paの条件で重
縮合反応を行った。 [比較例1]上記実施例との比較のために、アルカリ性
化合物を添加しないこと以外は、上記実施例と同様の条
件でエステル化反応、重縮合反応を行った。
ついて、エステル化反応時間および反応率、重縮合反応
時間、ポリマーのカルボキシル末端基濃度を評価した結
果を表1に示した。
は、使用したテレフタル酸(TPA)100重量部当り
の重量部(部)数を示す。
法によれば、エステル化反応およびそれに続く重縮合反
応の遅延を大幅に低減化することができ、カルボキシル
末端基量の少ない品質のすぐれたPBTを効率的に得る
ことができる。
製造法によれば、酢酸を含有するテレフタル酸と1,4
−ブタンジオールとを原料として使用し、エステル化反
応およびそれに続く重縮合反応を行う場合であっても、
重縮合反応の遅延を大幅に低減してこれを円滑に行うと
共に、重縮合反応で留出する1,4−ブタンジオールを
そのまま回収してエステル化工程に有効に再利用するこ
とができ、しかも品質にすぐれたポリブチレンテレフタ
レートを効率よく製造することができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 酢酸を含有するテレフタル酸と、1,4
−ブタンジオールとをエステル化反応し、次いで重縮合
反応することからなるポリブチレンテレフタレートの製
造法において、前記重縮合反応終了以前の任意の段階
で、アルカリ性化合物を添加することを特徴とするポリ
ブチレンテレフタレートの製造法。 - 【請求項2】 前記アルカリ性化合物が、強塩基と弱酸
との反応により生じる弱アルカリ性化合物またはアミン
化合物であることを特徴とする請求項1に記載のポリブ
チレンテレフタレートの製造法。 - 【請求項3】 前記アルカリ性化合物を、前記エステル
化反応中に順次添加することを特徴とする請求項1また
は2に記載のポリブチレンテレフタレートの製造法。 - 【請求項4】 前記アルカリ性化合物を、前記酢酸を含
有するテレフタル酸100重量部に対し、0.01〜
1.0重量部添加することを特徴とする請求項1〜3の
いずれか一項に記載のポリブチレンテレフタレートの製
造法。 - 【請求項5】 前記エステル化反応を、有機チタン化合
物と有機スズ化合物との存在下で行なうこと特徴とする
請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリブチレンテレ
フタレートの製造法。 - 【請求項6】 前記エステル化反応を、101kPa以
下の減圧下で行なうことを特徴とする請求項1〜5のい
ずれか一項に記載のポリブチレンテレフタレートの製造
法。 - 【請求項7】 前記重縮合反応終了以前の任意の段階
で、更にリン化合物を添加することを特徴とする請求項
1〜6のいずれか一項に記載のポリブチレンテレフタレ
ートの製造法。
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---|---|---|---|
JP29311699A JP4552243B2 (ja) | 1999-10-15 | 1999-10-15 | ポリブチレンテレフタレートの製造法 |
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