JP2001054371A - 肉粒状食感を有する粒状魚肉加工素材およびその製造方法 - Google Patents
肉粒状食感を有する粒状魚肉加工素材およびその製造方法Info
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- JP2001054371A JP2001054371A JP11229915A JP22991599A JP2001054371A JP 2001054371 A JP2001054371 A JP 2001054371A JP 11229915 A JP11229915 A JP 11229915A JP 22991599 A JP22991599 A JP 22991599A JP 2001054371 A JP2001054371 A JP 2001054371A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 魚肉によるより畜肉のハンバーグなどの食感
に近い不均一性食感の粒状魚肉加工素材の提供。 【解決手段】 むらになった弾力感により肉粒状食感を
有する粒状魚肉加工素材。魚肉冷凍落とし身および/ま
たは魚肉冷凍すり身を冷凍のまま粉砕し、食塩または各
種塩類を添加し均一にならない程度に混合した後、成形
しないで坐り工程を経ることによって得られた粒状魚肉
加工素材。粒状魚肉加工素材を用いた魚肉加工食品。フ
レーク状にしたことを特徴とする魚肉加工品、ハンバー
グ状に成形したことを特徴とする魚肉加工食品。
に近い不均一性食感の粒状魚肉加工素材の提供。 【解決手段】 むらになった弾力感により肉粒状食感を
有する粒状魚肉加工素材。魚肉冷凍落とし身および/ま
たは魚肉冷凍すり身を冷凍のまま粉砕し、食塩または各
種塩類を添加し均一にならない程度に混合した後、成形
しないで坐り工程を経ることによって得られた粒状魚肉
加工素材。粒状魚肉加工素材を用いた魚肉加工食品。フ
レーク状にしたことを特徴とする魚肉加工品、ハンバー
グ状に成形したことを特徴とする魚肉加工食品。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、肉粒状の食感を有す
る魚肉の冷凍すり身および/または冷凍落し身からなる
粒状魚肉加工食品素材とそれを利用した魚肉加工食品、
ならびに、肉粒状の食感を有する魚肉の冷凍すり身およ
び/または冷凍落し身からなる粒状魚肉加工食品素材の
製造法方とそれを利用した魚肉加工食品の製造方法に関
する。
る魚肉の冷凍すり身および/または冷凍落し身からなる
粒状魚肉加工食品素材とそれを利用した魚肉加工食品、
ならびに、肉粒状の食感を有する魚肉の冷凍すり身およ
び/または冷凍落し身からなる粒状魚肉加工食品素材の
製造法方とそれを利用した魚肉加工食品の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】我が国は四方を海に囲まれているため、
豊富な水産物に恵まれており、水産物は食生活の重要な
部分を占め、欠かすことのできない食品となっている。
特に古来から食されている魚肉練り製品は、その食感と
味覚において他の食材では置き換えることができない独
特の素材である。
豊富な水産物に恵まれており、水産物は食生活の重要な
部分を占め、欠かすことのできない食品となっている。
特に古来から食されている魚肉練り製品は、その食感と
味覚において他の食材では置き換えることができない独
特の素材である。
【0003】特に魚肉練り製品の原料である魚肉冷凍す
り身および/または冷凍落し身は普及が目覚ましく、魚
肉練り製品は安価に入手できる食材の一つとして、多く
の人々に支持されている。例えば、かまぼこ、竹輪、笹
かま、揚げ物、魚肉ソーセージなどはいずれも、多くの
場合冷凍すり身および/または冷凍落し身を主原料とし
て製造され、魚肉練り製品独特の食感を有する。
り身および/または冷凍落し身は普及が目覚ましく、魚
肉練り製品は安価に入手できる食材の一つとして、多く
の人々に支持されている。例えば、かまぼこ、竹輪、笹
かま、揚げ物、魚肉ソーセージなどはいずれも、多くの
場合冷凍すり身および/または冷凍落し身を主原料とし
て製造され、魚肉練り製品独特の食感を有する。
【0004】これらの冷凍すり身および/または冷凍落
し身を主原料とした魚肉練り製品は通常、冷凍すり身お
よび/または冷凍落し身を粉砕し、加工可能の状態にす
る粗摺り、筋肉中の塩可溶性画分を溶出させる塩摺り、
調味を混練する本練りの工程を経て均一のペースト状の
肉を成形、加熱を経て、常温、冷蔵、或いは冷凍の温度
帯で流通し、食卓に供される。
し身を主原料とした魚肉練り製品は通常、冷凍すり身お
よび/または冷凍落し身を粉砕し、加工可能の状態にす
る粗摺り、筋肉中の塩可溶性画分を溶出させる塩摺り、
調味を混練する本練りの工程を経て均一のペースト状の
肉を成形、加熱を経て、常温、冷蔵、或いは冷凍の温度
帯で流通し、食卓に供される。
【0005】通常魚肉練り製品は、魚肉の冷凍すり身お
よび/または冷凍落し身を主原料とするが、冷凍履歴の
ない魚肉のすり身および/または落し身を利用して製造
されることもある。
よび/または冷凍落し身を主原料とするが、冷凍履歴の
ない魚肉のすり身および/または落し身を利用して製造
されることもある。
【0006】通常これらの魚肉練り製品は、その工程よ
りなる性質上、均一で弾力がある、いわゆるかまぼこ状
の食感になり易く、弾力が十分にない場合でも食感が均
一であることは否めない。
りなる性質上、均一で弾力がある、いわゆるかまぼこ状
の食感になり易く、弾力が十分にない場合でも食感が均
一であることは否めない。
【0007】
【本発明が解決しようとする課題】しかし、魚肉による
かまぼこ様の均一な食感は好まれる場合もあるが、近年
の食生活の多様化に伴って、より畜肉のハンバーグなど
の食感に近い不均一性を望まれる様にもなっている。そ
こで本発明は、これらの問題点の解決を課題とし、具体
的には十分な弾力を有しつつ、不均一な食感を有する魚
肉加工食品素材および、素材を利用した魚肉加工食品を
提供することを課題とする。
かまぼこ様の均一な食感は好まれる場合もあるが、近年
の食生活の多様化に伴って、より畜肉のハンバーグなど
の食感に近い不均一性を望まれる様にもなっている。そ
こで本発明は、これらの問題点の解決を課題とし、具体
的には十分な弾力を有しつつ、不均一な食感を有する魚
肉加工食品素材および、素材を利用した魚肉加工食品を
提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、むらになった
弾力感により肉粒状食感を有する粒状魚肉加工素材を要
旨としている。魚肉冷凍落とし身および/または魚肉冷
凍すり身を冷凍のまま粉砕し、食塩または各種塩類を添
加し均一にならない程度に混合した後、成形しないで坐
り工程を経ることによって得られたものであり、その場
合、本発明は、魚肉冷凍落とし身および/または魚肉冷
凍すり身を冷凍のまま粉砕し、食塩または各種塩類を添
加し均一にならない程度に混合した後、成形しないで坐
り工程を経ることによって得られたむらになった弾力感
により肉粒状食感を有する粒状魚肉加工素材である。
弾力感により肉粒状食感を有する粒状魚肉加工素材を要
旨としている。魚肉冷凍落とし身および/または魚肉冷
凍すり身を冷凍のまま粉砕し、食塩または各種塩類を添
加し均一にならない程度に混合した後、成形しないで坐
り工程を経ることによって得られたものであり、その場
合、本発明は、魚肉冷凍落とし身および/または魚肉冷
凍すり身を冷凍のまま粉砕し、食塩または各種塩類を添
加し均一にならない程度に混合した後、成形しないで坐
り工程を経ることによって得られたむらになった弾力感
により肉粒状食感を有する粒状魚肉加工素材である。
【0009】また、本発明は、むらになった弾力感によ
り肉粒状食感を有する粒状魚肉加工素材、より具体的に
は魚肉冷凍落とし身および/または魚肉冷凍すり身を冷
凍のまま粉砕し、食塩または各種塩類を添加し、食塩ま
たは各種塩類を添加し均一にならない程度に混合した
後、成形しないで坐り工程を経ることによって得られた
むらになった弾力感により肉粒状食感を有する粒状魚肉
加工素材を用いた魚肉加工食品を要旨としている。
り肉粒状食感を有する粒状魚肉加工素材、より具体的に
は魚肉冷凍落とし身および/または魚肉冷凍すり身を冷
凍のまま粉砕し、食塩または各種塩類を添加し、食塩ま
たは各種塩類を添加し均一にならない程度に混合した
後、成形しないで坐り工程を経ることによって得られた
むらになった弾力感により肉粒状食感を有する粒状魚肉
加工素材を用いた魚肉加工食品を要旨としている。
【0010】フレーク状にしたことを特徴としており、
その場合、本発明は、むらになった弾力感により肉粒状
食感を有する粒状魚肉加工素材、より具体的には魚肉冷
凍落とし身および/または魚肉冷凍すり身を冷凍のまま
粉砕し、食塩または各種塩類を添加し、食塩または各種
塩類を添加し均一にならない程度に混合した後、成形し
ないで坐り工程を経ることによって得られたむらになっ
た弾力感により肉粒状食感を有する粒状魚肉加工素材を
用いたフレーク状魚肉加工食品である。ハンバーグ状に
成形したことを特徴としており、その場合、本発明は、
むらになった弾力感により肉粒状食感を有する粒状魚肉
加工素材、より具体的には魚肉冷凍落とし身および/ま
たは魚肉冷凍すり身を冷凍のまま粉砕し、食塩または各
種塩類を添加し、食塩または各種塩類を添加し均一にな
らない程度に混合した後、成形しないで坐り工程を経る
ことによって得られたむらになった弾力感により肉粒状
食感を有する粒状魚肉加工素材を用いハンバーグ状に成
形したことを特徴とする魚肉加工食品である。
その場合、本発明は、むらになった弾力感により肉粒状
食感を有する粒状魚肉加工素材、より具体的には魚肉冷
凍落とし身および/または魚肉冷凍すり身を冷凍のまま
粉砕し、食塩または各種塩類を添加し、食塩または各種
塩類を添加し均一にならない程度に混合した後、成形し
ないで坐り工程を経ることによって得られたむらになっ
た弾力感により肉粒状食感を有する粒状魚肉加工素材を
用いたフレーク状魚肉加工食品である。ハンバーグ状に
成形したことを特徴としており、その場合、本発明は、
むらになった弾力感により肉粒状食感を有する粒状魚肉
加工素材、より具体的には魚肉冷凍落とし身および/ま
たは魚肉冷凍すり身を冷凍のまま粉砕し、食塩または各
種塩類を添加し、食塩または各種塩類を添加し均一にな
らない程度に混合した後、成形しないで坐り工程を経る
ことによって得られたむらになった弾力感により肉粒状
食感を有する粒状魚肉加工素材を用いハンバーグ状に成
形したことを特徴とする魚肉加工食品である。
【0011】また、本発明は、魚肉の冷凍落し身および
/またはすり身を冷凍のまま粉砕し、食塩または各種塩
類を食塩または各種塩類を添加し均一にならない程度に
混合した後、成形しないで坐らせることを特徴とする粒
状魚肉加工素材の製造方法を要旨としている。
/またはすり身を冷凍のまま粉砕し、食塩または各種塩
類を食塩または各種塩類を添加し均一にならない程度に
混合した後、成形しないで坐らせることを特徴とする粒
状魚肉加工素材の製造方法を要旨としている。
【0012】さらにまた、本発明は、魚肉の冷凍落し身
および/またはすり身を冷凍のまま粉砕し、食塩または
各種塩類を食塩または各種塩類を添加し均一にならない
程度に混合した後、坐らせフレークにした粒状魚肉加工
素材に、魚肉すりみおよび調味料を混合し、ハンバーグ
状に成形した後加熱することを特徴とする魚肉加工品の
製造方法を要旨としている。
および/またはすり身を冷凍のまま粉砕し、食塩または
各種塩類を食塩または各種塩類を添加し均一にならない
程度に混合した後、坐らせフレークにした粒状魚肉加工
素材に、魚肉すりみおよび調味料を混合し、ハンバーグ
状に成形した後加熱することを特徴とする魚肉加工品の
製造方法を要旨としている。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、魚肉の冷凍落し身およ
び/またはすり身を冷凍のまま粉砕し、食塩または各種
塩類を添加し、均一にならない程度に混合した上で、低
温坐りまたは高温坐りの工程を経ることによって、挽肉
状の食感を有した魚肉加工食品素材であるところのフレ
ークができる。また該食品素材を利用して、その他の食
品と混合し、加熱することによって、不均一な食感を有
する魚肉加工食品を得ることができる。
び/またはすり身を冷凍のまま粉砕し、食塩または各種
塩類を添加し、均一にならない程度に混合した上で、低
温坐りまたは高温坐りの工程を経ることによって、挽肉
状の食感を有した魚肉加工食品素材であるところのフレ
ークができる。また該食品素材を利用して、その他の食
品と混合し、加熱することによって、不均一な食感を有
する魚肉加工食品を得ることができる。
【0014】魚の種類は何でもよいが、坐りの強い魚種
が好ましく、ミナミダラ、ホキ、スケソウ、グチ、ハモ
などが例示される。坐りの弱い魚種の場合は、トランス
グルタミナーゼなどの使用により補強することもでき
る。魚肉冷凍落とし身として、ミンチ状にした魚肉に、
適宜、糖、リン酸塩などの添加物を加え、冷凍保存性を
高めたものを用いる。魚肉冷凍すり身として、魚肉をミ
ンチ状にし、水さらしして水溶性蛋白質を除いたもの
に、適宜、糖、リン酸塩などの添加物を加え、冷凍保存
性を高めたものを用いる。坐り工程とは5〜40℃の温
度に一定時間放置する工程をいい、これにより坐りが生
じる。フレーク状とは、2mm〜1cmくらいで、不定
形で肉粒の外観に近いものをいう。
が好ましく、ミナミダラ、ホキ、スケソウ、グチ、ハモ
などが例示される。坐りの弱い魚種の場合は、トランス
グルタミナーゼなどの使用により補強することもでき
る。魚肉冷凍落とし身として、ミンチ状にした魚肉に、
適宜、糖、リン酸塩などの添加物を加え、冷凍保存性を
高めたものを用いる。魚肉冷凍すり身として、魚肉をミ
ンチ状にし、水さらしして水溶性蛋白質を除いたもの
に、適宜、糖、リン酸塩などの添加物を加え、冷凍保存
性を高めたものを用いる。坐り工程とは5〜40℃の温
度に一定時間放置する工程をいい、これにより坐りが生
じる。フレーク状とは、2mm〜1cmくらいで、不定
形で肉粒の外観に近いものをいう。
【0015】本発明の肉粒状食感を有する粒状魚肉加工
素材の用途は以下のものが例示される。本発明は独特な
食感により、風味の味の付け方により、畜肉風、タコ・
イカ風などいろいろに使用できる。練り肉に本物のタコ
やイカと本発明品を入れて揚げた揚げ物はタコやイカが
たくさん入っているような食感となる。練り肉に野菜と
本発明品を入れてバッターをつけて揚げるとナゲット風
に仕上がる。コロッケの肉のかわりに使う。メンチカツ
の肉のかわりに使う。
素材の用途は以下のものが例示される。本発明は独特な
食感により、風味の味の付け方により、畜肉風、タコ・
イカ風などいろいろに使用できる。練り肉に本物のタコ
やイカと本発明品を入れて揚げた揚げ物はタコやイカが
たくさん入っているような食感となる。練り肉に野菜と
本発明品を入れてバッターをつけて揚げるとナゲット風
に仕上がる。コロッケの肉のかわりに使う。メンチカツ
の肉のかわりに使う。
【0016】
【作用】坐りの強い魚種の身肉をミンチ肉のように細断
して塩をまぶし坐わらせることにより肉粒状食感を有す
るようになる。すなわち、魚肉冷凍落とし身および/ま
たは魚肉冷凍すり身を冷凍のまま粉砕し、食塩または各
種塩類を添加・混合した後、坐り工程を経ることによっ
てむらになった弾力感が付与され、それによって肉粒状
食感を有するようになる。魚臭くないので使用範囲が広
がる。
して塩をまぶし坐わらせることにより肉粒状食感を有す
るようになる。すなわち、魚肉冷凍落とし身および/ま
たは魚肉冷凍すり身を冷凍のまま粉砕し、食塩または各
種塩類を添加・混合した後、坐り工程を経ることによっ
てむらになった弾力感が付与され、それによって肉粒状
食感を有するようになる。魚臭くないので使用範囲が広
がる。
【0017】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。 本発明の製法 落し身→塩添加(塩3%)→坐り工程(10℃、18時間)
→加熱(90℃、5分) 従来の練り製品の製法 すり身→塩ずり(塩3%)→成形→坐り(30℃、2時間)
→加熱(90℃、5分) 上記の方法で作ったサンプルの電子顕微鏡写真は図1
(本発明品)、図2(従来品)の通りであり、従来品の
均一な組織に比べ、本発明品は凹凸が多く、不均一な組
織であった。
するが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。 本発明の製法 落し身→塩添加(塩3%)→坐り工程(10℃、18時間)
→加熱(90℃、5分) 従来の練り製品の製法 すり身→塩ずり(塩3%)→成形→坐り(30℃、2時間)
→加熱(90℃、5分) 上記の方法で作ったサンプルの電子顕微鏡写真は図1
(本発明品)、図2(従来品)の通りであり、従来品の
均一な組織に比べ、本発明品は凹凸が多く、不均一な組
織であった。
【0018】実施例1 魚肉の落し身を冷凍状態のままサイレントカッターで3
mm角サイズのフレーク状にカットして、解凍する前に
表1に示す割合で食塩を含む調味をカット落し身に対し
て完全に混合した後に、10〜25℃の雰囲気温度で
0.5〜48.0時間放置し、いわゆる坐りを施すこと
によって、フレークの破断強度を増し、挽肉様の食感を
有したすり身および/または落し身を得ることができ
た。なお、実施例1では食塩の添加量を落し身100.
0重量部に対して1.0重量部にしたが、食塩の添加量
は落し身100.0重量部に対して1.0〜5.0重量
部の範囲で調節可能である。
mm角サイズのフレーク状にカットして、解凍する前に
表1に示す割合で食塩を含む調味をカット落し身に対し
て完全に混合した後に、10〜25℃の雰囲気温度で
0.5〜48.0時間放置し、いわゆる坐りを施すこと
によって、フレークの破断強度を増し、挽肉様の食感を
有したすり身および/または落し身を得ることができ
た。なお、実施例1では食塩の添加量を落し身100.
0重量部に対して1.0重量部にしたが、食塩の添加量
は落し身100.0重量部に対して1.0〜5.0重量
部の範囲で調節可能である。
【0019】
【表1】 ───────────── 原料 重量部 ───────────── 落し身 100.0 食塩 1.0 ホワイトペッパー 0.3 ジンジャー 0.3 ─────────────
【0020】前述のすり身フレークに食塩1.0%を混
合し、雰囲気温度0〜30℃に放置し、経時的に、フレ
ークの破断強度を測定した。破断強度の測定は、クリー
プメーターRE2−3305〔山電(株)〕で破断強度
測定モードを使用して実施した。プランジャーは楔型を
使用、プランジャーの降下速度は0.5mm/sec、
破断時の応力とサンプルの破断までの歪み率をデータに
した。テスト開始時に破断強度200、歪み率25%だ
ったものが、5℃、10℃、25℃それぞれ、43時間
後、19時間後、2時間後に、破断強度400、歪み率
50%となり、物性が変化していることが確認できた。
また、官能的にも、製造当初よりも、弾力が増している
ことが確認できた。表2に破断強度と放置時間、温度の
関係を示した。表2にあるとおり、いずれの温度におい
ても放置時間が長くなるほど、破断荷重が増加し、官能
的にも弾力が増すことが確認された。食材としては適当
な破断荷重300g、400gに達するのに必要な時間
は表2に示したように、温度が低いほど長い時間を要し
た。
合し、雰囲気温度0〜30℃に放置し、経時的に、フレ
ークの破断強度を測定した。破断強度の測定は、クリー
プメーターRE2−3305〔山電(株)〕で破断強度
測定モードを使用して実施した。プランジャーは楔型を
使用、プランジャーの降下速度は0.5mm/sec、
破断時の応力とサンプルの破断までの歪み率をデータに
した。テスト開始時に破断強度200、歪み率25%だ
ったものが、5℃、10℃、25℃それぞれ、43時間
後、19時間後、2時間後に、破断強度400、歪み率
50%となり、物性が変化していることが確認できた。
また、官能的にも、製造当初よりも、弾力が増している
ことが確認できた。表2に破断強度と放置時間、温度の
関係を示した。表2にあるとおり、いずれの温度におい
ても放置時間が長くなるほど、破断荷重が増加し、官能
的にも弾力が増すことが確認された。食材としては適当
な破断荷重300g、400gに達するのに必要な時間
は表2に示したように、温度が低いほど長い時間を要し
た。
【0021】
【表2】
【0022】実施例2 実施例1で得られた、落し身および/またはすり身フレ
ークを表3に示す割合で副原料と共に混合し、ハンバー
グ状に成形した後、加熱して惣菜品を得た。
ークを表3に示す割合で副原料と共に混合し、ハンバー
グ状に成形した後、加熱して惣菜品を得た。
【0023】
【表3】 ─────────────── 原 料 重量部 ─────────────── 落し身フレーク 450.0 すりみ 600.0 食塩 4.5 砂糖 60.0 澱粉 40.0 醤油 12.0 たまねぎ 300.0 ───────────────
【0024】また対照区として、ハンバーグ様魚肉加工
食品に混合した魚肉冷凍落し身および/または冷凍すり
身を同重量だけ練り肉として混合し、ハンバーグ状に成
形した後、加熱して惣菜品を得た。
食品に混合した魚肉冷凍落し身および/または冷凍すり
身を同重量だけ練り肉として混合し、ハンバーグ状に成
形した後、加熱して惣菜品を得た。
【0025】実施例1の惣菜品(フレーク使用品)と対
照区の惣菜品(練込み品)とを、練込み品を基準とし
て、5点評価でパネルテスト(パネル12名)を実施
し、官能評価したところ表4(ハンバーグ官能評価結
果)に示す結果が得られ、実施例2のハンバーグの方
が、対照区よりも不均一な食感が顕著であることことが
確認できた。
照区の惣菜品(練込み品)とを、練込み品を基準とし
て、5点評価でパネルテスト(パネル12名)を実施
し、官能評価したところ表4(ハンバーグ官能評価結
果)に示す結果が得られ、実施例2のハンバーグの方
が、対照区よりも不均一な食感が顕著であることことが
確認できた。
【0026】
【表4】 ───────────────────────────── 練込み品 フレーク使用 ───────────────────────────── 表面の荒挽感 0.00±0.00 1.63±0.56 ** 表面の色 0.00±0.00 0.04±0.53 切り口の荒挽感 0.00±0.00 0.80±0.21 * 外観の好み -0.04±1.50 0.82±0.44 ** 全体の味の強さ 0.00±0.00 0.11±0.92 ジューシー感の強さ 0.00±0.00 0.26±1.16 * 味のバランスの好み 0.00±0.00 0.30±1.02 * 食感の硬さ 0.00±0.00 -0.26±0.67 * 弾力の強さ 0.00±0.00 -0.41±0.77 ** 不均一感の強さ 0.00±0.00 1.80±0.32 ** 食感の好み 0.56±0.80 1.97±0.66 ** 総合評価 0.04±0.73 1.62±0.18 ** ───────────────────────────── (**:危険率1%以下で有意 *:危険率5%以下で有意)
【0027】
【発明の効果】従来の練り製品とは異なる食感があり、
ヘルシーで趣向の変わった魚肉加工食品の素材を提供す
ることができ、しかも、その素材を用いることにより魚
肉の持つ良さを損なうことなく、畜肉ハンバーグと同様
の外観、テクスチュアーを有する魚肉加工製品を得るこ
とができた。
ヘルシーで趣向の変わった魚肉加工食品の素材を提供す
ることができ、しかも、その素材を用いることにより魚
肉の持つ良さを損なうことなく、畜肉ハンバーグと同様
の外観、テクスチュアーを有する魚肉加工製品を得るこ
とができた。
【図1】本発明の製法で作った本発明品の組織図に代わ
る電子顕微鏡写真である。
る電子顕微鏡写真である。
【図2】従来の練り製品の製法で作った従来品の組織図
に代わる電子顕微鏡写真である。
に代わる電子顕微鏡写真である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年8月16日(1999.8.1
6)
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
フロントページの続き (72)発明者 日向 敏夫 八王子市北野町559−6 日本水産株式会 社開発センター内 Fターム(参考) 4B034 LB04 LC05 LE15 LK02X LP01 LP02 LP20
Claims (7)
- 【請求項1】 むらになった弾力感により肉粒状食感を
有する粒状魚肉加工素材。 - 【請求項2】 魚肉冷凍落とし身および/または魚肉冷
凍すり身を冷凍のまま粉砕し、食塩または各種塩類を添
加し均一にならない程度に混合した後、成形しないで坐
り工程を経ることによって得られた請求項1の粒状魚肉
加工素材。 - 【請求項3】 請求項1または2の粒状魚肉加工素材を
用いた魚肉加工食品。 - 【請求項4】 フレーク状にしたことを特徴とする請求
項3の魚肉加工品。 - 【請求項5】 ハンバーグ状に成形したことを特徴とす
る請求項3の魚肉加工食品。 - 【請求項6】 魚肉の冷凍落し身および/またはすり身
を冷凍のまま粉砕し、食塩または各種塩類を食塩または
各種塩類を添加し均一にならない程度に混合した後、成
形しないで坐らせることを特徴とする粒状魚肉加工素材
の製造方法。 - 【請求項7】 魚肉の冷凍落し身および/またはすり身
を冷凍のまま粉砕し、食塩または各種塩類を食塩または
各種塩類を添加し均一にならない程度に混合した後、坐
らせフレークにした粒状魚肉加工素材に、魚肉すりみお
よび調味料を混合し、ハンバーグ状に成形した後加熱す
ることを特徴とする魚肉加工品の製造方法。
Priority Applications (1)
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