JP2023071028A - ジューシー感と肉粒感に優れた成型挽肉加工食品 - Google Patents

ジューシー感と肉粒感に優れた成型挽肉加工食品 Download PDF

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Abstract

【課題】ジューシー感と肉粒感に優れた成型挽肉加工食品を提供すること。【解決手段】大根、カブ、および白菜から選択される1種または2種以上の野菜を含む成型挽肉加工食品であって、当該野菜が、その他の成型挽肉加工食品素材と混合される際、すりおろし、または0.5mm以上7.5mm以下にカットされたものである、成型挽肉加工食品を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、ジューシー感と肉粒感に優れた成型挽肉加工食品とその製造方法に関するものであり、食品分野において有用である。
現在、様々な加工食品が提供され、喫食されているが、その中の代表的なものが、ハンバーグ、ミートボール、つくね、メンチカツ、ミートコロッケ、肉焼売、肉餃子等の成型挽肉加工食品である。これらは、食材から調理されて、そのまま喫食される場合もあれば、調理済の成型挽肉加工食品が冷凍食品として流通に置かれ、購入者(レストラン等の事業者、および一般消費者)により再加熱して喫食に供される場合もある。
現在までに多くの調理法(レシピ)が提供されており、例えば、特許文献1には餃子の調理法が、非特許文献1~5には、焼売の調理法が記載されている。
特開2002-34523号公報
クックパッド「大根焼売」(レシピID:5739396;公開日:2019年7月12日;更新日:2021年5月20日)(https://cookpad.com/recipe/5739396) クックパッド「大根シュウマイ」(レシピID:1179889;公開日:2010年7月8日;更新日:2010年7月8日)(https://cookpad.com/recipe/1179889) クックパッド「大根たっぷりシュウマイ」(レシピID:1023724;公開日:2010年1月29日;更新日:2012年12月29日)(https://cookpad.com/recipe/1023724) クックパッド「冬のシュウマイ」(レシピID:1276004;公開日:2010年11月5日;更新日:2010年11月15日)(https://cookpad.com/recipe/1276004) クックパッド「ジューシーシュウマイ」(レシピID:402630;公開日:2007年7月11日;更新日:2008年2月21日)(https://cookpad.com/recipe/402630)
成型挽肉加工食品については、消費者の嗜好の高まりもあり、喫食時のジューシー感、肉粒感、等の食感が重視されるようになり、特にジューシー感と肉粒感の両立が求められている。
焼売等の成型挽肉加工食品においては、ジューシー感を付与するために加工時の水や脂の量を増やすと、肉が練られすぎて肉の粒感が弱くなり、ジューシー感と肉粒感の両立は難しいという課題があった。また、ジューシー感を付与するために、単純に食品中の脂の量を増やすと、脂っぽさが増してしまって、喫食時の脂の口残りが気になるという課題もあった。
特許文献1には、餃子にジューシー感を与えるために、水煮もしくは蒸煮により水分含量を高められた野菜のみじん切りを使用して餡を調整することが記載されているが、餃子の肉粒感を向上させることについては何ら言及されていない。
非特許文献1には、5mm角の大根を用いる焼売の調理法が記載されているが、他の素材との混合前に、塩を振って水分を取るとともに、大根から水分が出た場合には、片栗粉をまぶして水分を閉じ込める処理が行われている。焼売の肉粒感を向上させることについては何ら言及されていない。
非特許文献2には、塩を振って水気を絞った大根の細切りを用いる焼売の調理法が記載されているが、お肉の量を少なくすることにより、ヘルシーな焼売を得ることを目的としており、焼売のジューシー感、肉粒感を向上させることについては何ら言及されていない。
非特許文献3には、予め片栗粉をまぶした大根のみじん切りを用いる焼売の調理法が記載されているが、焼売中の野菜の量を増やすことにより、ヘルシーな焼売を得ることを目的としており、焼売のジューシー感、肉粒感を向上させることについては何ら言及されていない。
非特許文献4には、大根のすりおろしを、予め水気を切って用いる焼売の調理法が記載されているが、すりおろした大根を用いることにより出来上がった焼売を柔らかくすることを目的としており、焼売のジューシー感、肉粒感を向上させることについては何ら言及されていない。
非特許文献5には、水気を切ったみじん切りの大根を用いる焼売の調理法が記載されているが、野菜により焼売をかさましすることによりジューシー感を得ることを目的としている。しかしながら、焼売の肉粒感を向上させることについては何ら言及されていない。
本発明者は、すりおろし状、または所定の大きさのダイス形状の、大根等の特定の野菜を、調理前に特別の処理を必要とすることもなく、その他の成型挽肉加工食品素材と混合して用いるという簡便な調理法により、ジューシー感と肉粒感という求められる食感が両立し、脂っぽさも低減され、外観にも優れた、良質な成型挽肉加工食品が得られることを初めて見出し、本発明を完成した。具体的には、本発明は、以下の通りである。
[1]大根、カブ、および白菜から選択される1種または2種以上の野菜がその他の成型挽肉加工食品素材と混合されてなる成型挽肉加工食品であって、当該野菜が、その他の成型挽肉加工食品素材と混合される際、すりおろし、または0.5mm以上7.5mm以下にカットされたものである、成型挽肉加工食品。
[2]当該野菜が、その他の成型挽肉加工食品素材と混合される際、0.5mm以上7.5mm以下にカットされたものである、上記[1]に記載の成型挽肉加工食品。
[3]当該野菜が、その他の成型挽肉加工食品素材と混合される際、前処理されていないものである、上記[1]または[2]に記載の成型挽肉加工食品。
[4]野菜を、総重量に対して、2.0重量%~12.0重量%の割合で含む、上記[1]~[3]に記載の成型挽肉加工食品。
[5]野菜が、大根である、上記[1]~[4]のいずれか一つに記載の成型挽肉加工食品。
[6]挽肉の素材が、鶏肉、豚肉、および牛肉から選択される1種または2種以上の肉類である、上記[1]~[5]のいずれか一つに記載の成型挽肉加工食品。
[7]成型挽肉加工食品が、ハンバーグ、ミートボール、つくね、メンチカツ、ミートコロッケ、肉焼売、または肉餃子である、上記[1]~[6]のいずれか一つに記載の成型挽肉加工食品。
[8]成型挽肉加工食品が、冷凍されている、上記[1]~[7]のいずれか一つに記載の成型挽肉加工食品。
[9]すりおろし状、または0.5mm~7.5mmの大きさにカットされたものである、大根、カブ、および白菜から選択される1種または2種以上の野菜、およびその他の成型挽肉加工食品素材を含む混合素材を調製することを含む、成型挽肉加工食品の製造方法。
[10]混合素材の調製時に、野菜が前処理されていないものである、上記[9]に記載の成型挽肉加工食品の製造方法。
[11]混合素材の調製時に、混合素材の総重量に対して、2.0重量%~12.0重量%の割合で野菜が混合される、上記[9]または[10]に記載の成型挽肉加工食品の製造方法。
[12]混合素材を成型し、得られた成型物を加熱することをさらに含む、上記[9]~[11]のいずれか一つに記載の成型挽肉加工食品の製造方法。
[13]加熱が、90℃~250℃の温度範囲内で行われる、上記[12]に記載の成型挽肉加工食品の製造方法。
[14]得られた成型挽肉加工食品を、冷凍することをさらに含む、上記[12]または[13]に記載の成型挽肉加工食品の製造方法。
[15]冷凍された成型挽肉加工食品を、加熱することをさらに含む、上記[14]に記載の成型挽肉加工食品の製造方法。
[16]野菜が、大根である、上記[9]~[15]のいずれか一つに記載の成型挽肉加工食品の製造方法。
[17]挽肉の素材が、鶏肉、豚肉、および牛肉から選択される1種または2種以上の肉類である、上記[9]~[16]のいずれか一つに記載の成型挽肉加工食品の製造方法。
[18]成型挽肉加工食品が、ハンバーグ、ミートボール、つくね、メンチカツ、ミートコロッケ、肉焼売、または肉餃子である、上記[9]~[17]のいずれか一つに記載の成型挽肉加工食品の製造方法。
本発明の「成型挽肉加工食品」においては、1)特定形態の大根等の野菜が素材として添加され、大根等の野菜が本来内包する水分により喫食時のジューシー感が付与されるとともに、2)ジューシー感を向上されるために、水や脂ではなく、野菜を添加することにより、成型挽肉加工食品素材を含む混合素材を調製する際の練りが、強くなり過ぎることを避けることができ、肉の粒感が維持される結果、その相乗的な効果として、ジューシー感と肉粒感とが両立された「成型挽肉加工食品」を提供することができる。併せて、その脂っぽさも低減することができる。
本発明の「成型挽肉加工食品」は、後記の通り、野菜等を含む混合素材を成型し、当該成型物を加熱することにより製造される。得られた「成型挽肉加工食品」は、ジューシー感と肉粒感とが両立された優れた品質を有している。
以下に、本発明について詳述する。本発明に関する各用語や定義の意味は、本明細書中で特に断らない限り、当食品分野で通常使用される意味に従って解釈される。
A.成型挽肉加工食品
本発明の「成型挽肉加工食品」は、
「大根、カブ、および白菜から選択される1種または2種以上の野菜がその他の成型挽肉加工食品素材と混合されてなる成型挽肉加工食品であって、当該野菜が、その他の成型挽肉加工食品素材と混合される際、すりおろし、または0.5mm以上7.5mm以下にカットされたものである、成型挽肉加工食品。」
である。
本明細書中「成型挽肉加工食品」とは、挽肉を素材として、製造、加工、成型される食品をいう。具体的には、ハンバーグ、ミートボール、つくね、メンチカツ、ミートコロッケ、肉焼売、および肉餃子等が挙げられる。
挽肉の素材としては、鶏肉、豚肉、および牛肉から選択される1種または2種以上の肉類を使用することができる。挽肉は、当該肉類をミンサー等ですり潰し、細切れにして製造することができる。2種以上の肉類を使用する場合は、その混合の順序は特に制限されないが、例えば、挽肉はこの段階で混合してもよく、また後記する「野菜、およびその他の成型挽肉加工食品素材を含む混合素材を調製する」際に混合してもよい。
本明細書中「大根、カブ、および白菜」としては、食品分野で加工食品製造のために通常使用されるものを使用することができる。
本発明の実施においては、「野菜」としては、大根、カブ、および白菜から選択される1種または2種以上の組み合わせを使用することができる(後記実施例5)。2種以上の野菜の組み合わせを使用する場合は、その混合の順序は特に制限されないが、例えば、予め混合されたものであっても、また後記する「野菜、およびその他の成型挽肉加工食品素材を含む混合素材を調製する」際に混合されたものであってもよい。
ここで、「野菜」としては、例えば、餃子には大根が好ましく、焼売・ハンバーグには大根、カブが好ましく、メンチカツにはカブが好ましい。
本発明の「成型挽肉加工食品」は、「すりおろし状」、または「0.5mm~7.5mmの大きさにカットされた野菜」を含んでなることが特徴である。
カットされた野菜の形状としては、具体的には、「0.5mm~7.5mmの大きさのダイス形状」にカットされた野菜が挙げられる。
形状に関しては、千切り状の野菜を含む場合には、十分な品質の「成型挽肉加工食品」が得られないことが確認された(後記実施例4)。
形状面以外での野菜への処理に関しては、予め水煮により前処理した後に、ダイス形状とした野菜を含む場合には、十分な品質の「成型挽肉加工食品」が得られないことが確認された(後記実施例4)。同様に、予め野菜の水分を取り除く前処理や、予め水分を野菜に閉じ込める前処理を行った場合にも、特にジューシー感の低下が著しく、十分な品質の「成型挽肉加工食品」が得られないことが確認された(後記実施例6)。
従って、本発明の実施においては、「野菜」は、「前処理」を行うことなく、その形状が「すりおろし状」、または「0.5mm~7.5mmの大きさにカットされた状態」に加工され、得られた「野菜」が、そのまま使用される。
ここで、「前処理を行わない」とは、形状が「すりおろし状または0.5mm~7.5mmの大きさにカットされた状態」に加工(以下、「形状加工」とも表記する)された「野菜」を、そのまま「成型挽肉加工食品」の製造に使用することをいい、より具体的には、水煮、塩をまぶし水気を絞る、片栗粉をまぶす、塩をまぶし水気を絞った後片栗粉をまぶす等の、野菜への「形状面での加工」以外の「処理」を施さないことをいう。
ここで、「すりおろし状」とは、大根等の野菜をすりおろした状態のものをいうが、食品分野で当業者により「すりおろし状」と認識され得るものであれば、例えば一部固形状の野菜が残存していてもよい。
また、「0.5mm~7.5mmの大きさのダイス形状」とは、一辺の長さが0.5mm~7.5mmの範囲内にダイスカットされたものをいうが、各辺の長さは必ずしも一致している必要はない。
本発明の実施においては、一辺の長さが8.0mmよりも大きくなるとジューシー感や脂っぽさの低減効果が低下する傾向が見られ、外観面でも劣ることが確認されたため(後記実施例3)、ダイス形状は、0.5mm~7.5mmの大きさが好ましい。より好ましくは、1.0mm~7.0mmであり、さらに好ましくは4.0mm~6.0mmである。
「ダイス形状」とはサイコロ様の形状をいうが、上記の通り、必ずしも完全な立方体形状である必要はなく、直方体形状であってもよく、また頂点や辺は丸味を帯びた形状であってもよく、食品分野で当業者により「ダイス形状」と認識され得るものであれば、本発明の「ダイス形状」に該当する。例えば、1-2mm角程度に細かく切るみじん切りや3-4mm角程度に切る粗みじん切りもダイス形状に含まれる。
ここで、野菜の「ダイス形状」は、成型挽肉加工食品の製造工程において、機械的、熱的な処理の影響を受けて、当初の形状から変形する(例えば、部分的な形状の崩れ)ことがあり得るが、成型挽肉加工食品の製造工程において通常生じ得る変形の範囲内であれば、本発明の範囲内に包含される。また当初形状のもの、および変形した形状のものの混合物も、本発明の「ダイス形状」の野菜の範囲内に包含される。なお、製造された「成型挽肉加工食品」における野菜の形状の状態を正確に特定することは困難であるが、かかる事情は当技術分野の当業者であれば十分に理解できるところである。
素材である野菜を「すりおろし状とする」または「0.5mm~7.5mmの大きさにカットする」ための処理(形状加工)は、食品分野で通常使用される方法により行うことができ、例えば、おろし金、包丁、チョッパー、フードプロセッサーを用いた「形状加工」等、手加工、機械加工のいずれによっても行うことができる。
本発明の成型挽肉加工食品においては、当該「野菜」は、成型挽肉加工食品の総重量に対して、2.0重量%~12.0重量%の割合で含まれることが好ましい。3.5重量%~10.5重量%の割合で含まれることがより好ましい。
2.0重量%より少ない場合は、野菜を入れなかったものとジューシー感に変化がないか、または同程度のジューシー感であった。なお、10.0重量%よりも多い場合は、外観面での印象に若干の低下傾向が見られたが、焼売としての品質は十分に優れたものであった(後記実施例2)。
本発明の成型挽肉加工食品は、食品分野で通常使用される方法により冷凍し、冷凍食品としてもよい。この場合、必要時(例えば、喫食時)には、再度加熱処理に付されることとなる。
B.成型挽肉加工食品の製造方法
次いで、本発明の「成型挽肉加工食品の製造方法」について説明する。本発明の「成型挽肉加工食品」、即ち、
「大根、カブ、および白菜から選択される1種または2種以上の野菜がその他の成型挽肉加工食品素材と混合されてなる成型挽肉加工食品であって、当該野菜が、その他の成型挽肉加工食品素材と混合される際、すりおろし、または0.5mm以上7.5mm以下にカットされたものである、成型挽肉加工食品。」
は、
「すりおろし状、または0.5mm~7.5mmの大きさにカットされたものである、大根、カブ、および白菜から選択される1種または2種以上の野菜、およびその他の成型挽肉加工食品素材を含む混合素材を調製することを含む、成型挽肉加工食品の製造方法。」
により製造することができる。
上記において、「成型挽肉加工食品」、「すりおろし状、または0.5mm~7.5mmの大きさにカットされたものである」、「大根、カブ、および白菜から選択される1または2以上の野菜」については、前記「A.成型挽肉加工食品」の項における説明を参照することができる。
本発明の成型挽肉加工食品の製造方法は、「すりおろし状、または0.5mm~7.5mmの大きさにカットされたものである、大根、カブ、および白菜から選択される1または2以上の野菜、およびその他の成型挽肉加工食品素材を含む混合素材を調製すること」を含む。
混合素材の調製時には、混合素材の総重量に対して、2.0重量%~12.0重量%の割合で野菜が混合されることが好ましく、3.5重量%~10.5重量%の割合で野菜が混合されることがより好ましい(後記実施例2)。
「その他の成型挽肉加工食品素材」は、成型挽肉加工食品を製造するために使用される、上記「野菜」以外の「その他の素材」をいい、目的とする成型挽肉加工食品に応じて適宜選択される。「その他の素材」は、挽肉加工食品に通常用いられるものであれば特に制限されないが、挽肉の他、例えば、玉ねぎ、長ねぎ、にら、キャベツ、バレイショ、果実、きのこ類(例えば、しいたけ)、種実等の野菜類; 食塩、砂糖(例えば、グラニュー糖)、醸造酢、ウスターソース、醤油、トマトピューレ、トマトペースト、動植物の抽出濃縮物、みりん、グルタミン酸ナトリウム、核酸系調味料、タンパク加水分解物、酵母エキス等の調味料;胡椒(例、ホワイトペッパー等)、唐がらし、マスタード、パプリカ、ナツメグ等の香辛料;澱粉、片栗粉、小麦粉、コーンスターチ等の澱粉類; ローカストビーンガム、グァーガム、ジュランガム、タマリンドガム、アラビアガム、アルギン酸、キサンタンガム、こんにゃく粉、寒天、やまいもの粘質物等のガム類;パン粉、卵(例、全卵、卵黄、卵白等)等が挙げられる。
「その他の素材」は、1種または2種以上が組み合わせて使用される。当該「その他の素材」の選択やその使用量は、目的とする成型挽肉加工食品に求める品質に応じて、当業者であれば適宜設定することができる。
例えば、焼売が目的とする成型挽肉加工食品である場合には、肉(挽肉)、長ねぎ、玉ねぎ、しいたけ、食塩、砂糖、胡椒、醤油、片栗粉、卵等が「その他の素材」として挙げられる。
目的とする成型挽肉加工食品が焼売以外のものである場合も、例えば、ハンバーグ、ミートボール、つくね、メンチカツ、ミートコロッケ、または肉餃子等である場合には、食品分野で周知のレシピに応じて、当業者であれば、「その他の素材」として使用される食材とその使用量を適宜設定することができる。
上記に従って揃えられた「野菜」、および「その他の成型挽肉加工食品素材」は、混合されて「混合素材」が調製される。ここでの、「混合素材」には、例えば、焼売の製造の場合には、中具と称され、餃子の製造の場合には、餡と称されるものが該当する。
混合は、食品分野で周知の方法により行うことができ、手混合、機械混合のいずれであってもよい。本発明においては、混合時には、野菜や挽肉の形状をできるだけ維持するため、強く練りすぎないことが好ましい。
調製された混合素材は、目的とする成型挽肉加工食品に応じて、食品分野で通常使用されるレシピに従って、適宜成型の後、加熱されて(例えば、焼成、炒め、揚げ、蒸し、等)、目的とする成型挽肉加工食品が製造される。
ここで、「加熱」は、90℃~250℃の温度範囲内で行われることが好ましい。
例えば、焼売を例に取ると、上記「混合素材」は、通常のレシピに従って製造された「皮」で包み込み、円柱状等に成型した後に、水を張った蒸し器により「蒸す」ことにより、焼売を製造することができる。
以上により製造された成型挽肉加工食品は、そのまま喫食されてもよく、または冷凍食品として保存、流通等させるため、食品分野で通常使用される方法により冷凍し、冷凍食品としてもよい。この場合、必要時(例えば、喫食時)には、レストラン等の事業者または一般消費者により再度加熱処理に付された後、喫食に供されることとなる。
これをさらに冷凍し、その後再加熱することにより、冷凍保存/再加熱により素材間の水分移行が起こり、その他の素材と野菜との食感を一層馴染ませることができる。
以上、本発明の「成型挽肉加工食品」とその製造方法について詳述した。
以下では、本発明を、焼売を例にとってより具体的に説明する。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1:焼売1の調製と評価
以下の調理手順に従って、焼売1を調製した。
1.材料/素材の加工
肉は、豚肉を3℃に調温し、10mmにミートチョッパーを用いてミンチを行ったものを使用した。
玉ねぎと大根、しいたけは、5mm角になるように包丁を用いて手加工でカット(ダイスカットとも表記する)したものを使用した。
長ねぎは、3mm長になるように手でカットしたものを使用した。
卵は、全卵の状態から攪拌し、均一な状態としたものを使用した。
2.中具の調製
(1)中具の組成
中具の組成を、以下の表1に示す。
Figure 2023071028000001
(2)中具の調製手順
各素材を、以下の手順に従って、食品分野で通常使用される方法により混合して、中具を調製した。
第1混合
肉、食塩、調味料製剤を投入し、低速混合した(キッチンエイド1速1分混合)。
第2混合
第1混合により得た混合物に、卵、砂糖、醤油、オイスターソースを投入し、低速混合した(キッチンエイド1速30秒混合)。
この混合の間に、玉ねぎと長ねぎに片栗粉をまぶした。
第3混合
第2混合により得た混合物に、玉ねぎと長ねぎと片栗粉の混合物、大根、しいたけ、グルテン性素材を加え、低速混合した(キッチンエイド1速30秒混合)。
2.皮の調製
皮は、小麦粉、タピオカ粉、水を用いて、食品分野で通常使用される方法により、調製した。皮の組成を、以下の表2に示す。
Figure 2023071028000002
3.蒸し調理
上記で調製した中具を皮に包み込み形状を整えた後、お湯を張った蒸し器内で、業務用ガスコンロを用いて、内火強火下で13分蒸し調理を行なって、蒸し焼売を調製した(蒸し工程)。
得られた蒸し焼売を凍結後(凍結工程)、お湯を張った蒸し器内で、業務用ガスコンロを用いて、内火強火下で10分蒸し調理を行なって(再加熱工程)、焼売1を調製した。
4.焼売1の評価
上記で調製した焼売1を、3名のパネルによる味、風味および食感の評価に付した。具体的な評価項目は、ジューシー感、油っぽさ低減、肉粒感、および外観であった。
評価基準を、以下の表3に示す。
Figure 2023071028000003
評価結果を、以下の表4に示す。
Figure 2023071028000004
焼売1は、ジューシー感、油っぽさ低減、肉粒感のいずれの評価項目においても、最高の評価を受け、かつその外観も焼売として望ましいものであった。
従って、焼売1は、「成型挽肉加工食品」として極めて高い価値を有することが明らかである。
実施例2:焼売2~8の調製と評価
素材である大根の添加量(重量%)が与える影響を確認するため、焼売2~8を調製した。各焼売においては、大根の添加量が異なる点を除いては、上記の焼売1の調製手順と同様に調製した。なお、大根の添加量の増減による他の素材の添加量との調整は行わず、上添加とした。焼売2~8の組成を、焼売1との対比において、以下の表5に示す。
Figure 2023071028000005
焼売1と同様の評価基準に従って、焼売2~8を評価した。その評価結果を、焼売1との対比において、以下の表6に示す。
Figure 2023071028000006
以上の評価結果が示す通り、焼売2~8は、焼売としての品質が十分に良好なものであり、中でも焼売1、4、5は、焼売としての品質が特に良好なものであった。
従って、本発明の実施にあたり、大根の添加量は、2.0重量%~12.0重量%の範囲が好ましく、3.5重量%~10.5重量%の範囲がより好ましいことが明らかとなった。
実施例3:焼売9~15の調製と評価
素材である大根のサイズが与える影響を確認するため、焼売9~15を調製した。各焼売においては、大根のサイズが異なる点を除いては、上記の焼売1の調製手順と同様に調製した。焼売9~15の組成を、焼売1との対比において、以下の表7に示す。
Figure 2023071028000007
焼売1と同様の評価基準に従って、焼売9~15を評価した。その評価結果を、焼売1との対比において、以下の表8に示す。
Figure 2023071028000008
以上の評価結果が示す通り、焼売9~13は、焼売としての品質が十分に許容できるものであり、中でも焼売11と12は、焼売としての品質が良好なものであった。
従って、本発明の実施にあたり、大根のサイズは、0.5mm~7.5mmの範囲が好ましく、1.0mm~7.0mmの範囲がより好ましく、4.0mm~6.0mmの範囲がさらに好ましいことが明らかとなった。
実施例4:焼売16~17の調製と評価
素材である大根の形状の調整方法が与える影響を確認するため、焼売16~17を調製した。各焼売においては、大根の形状の調整方法が異なる点を除いては、上記の焼売1の調製手順と同様に調製した。焼売16~17の組成を焼売1との対比において、以下の表9に示す。なお、大根の形状の調整方法の相違がそのサイズの相違にも反映されている。
Figure 2023071028000009
焼売1と同様の評価基準に従って、焼売16~17を評価した。その評価結果を、焼売1との対比において、以下の表10に示す。
Figure 2023071028000010
以上の評価結果が示す通り、焼売16~17は、いずれも焼売としての品質が良好とまでは言えるものはなかったが、おろし処理を行った焼売17は、焼売としての品質が十分に許容できるものであった。
実施例5:焼売18~19の調製と評価
素材が大根と異なることが与える影響を確認するため、焼売18~19を調製した。各焼売においては、素材が異なる点を除いては、上記の焼売1の調製手順と同様に調製した。焼売18~19の組成を、焼売1との対比において、以下の表11に示す。
Figure 2023071028000011
焼売1と同様の評価基準に従って、焼売18~19を評価した。その評価結果を、焼売1との対比において、以下の表12に示す。
Figure 2023071028000012
以上の評価結果が示す通り、焼売18~19は、焼売としての品質が、十分に許容できるものであった。
実施例6:焼売20~23の調製と評価
中具の調製前の形状面以外での大根の処理(「前処理」)が与える影響を確認するため、焼売20~23を調製した。各焼売においては、大根を前処理している点を除いては、上記の焼売1の調製手順と同様に調製した。焼売20~23の組成を、焼売1との対比において、以下の表13に示す。
Figure 2023071028000013
焼売1と同様の評価基準に従って、焼売20~23を評価した。その評価結果を、焼売1との対比において、以下の表14に示す。
Figure 2023071028000014
以上の評価結果が示す通り、前処理を行って調製した焼売20~23のいずれにおいても、特にジューシー感あるいは風味が低下しており、焼売としての品質が許容できるものではなかった。
従って、大根への前処理は、本発明の実施においては、好ましくないことが明らかとなった。
本発明は、ジューシー感と肉粒感が両立した成型挽肉加工食品とその製造方法を提供するものであり、食品分野において有用である。

Claims (18)

  1. 大根、カブ、および白菜から選択される1種または2種以上の野菜がその他の成型挽肉加工食品素材と混合されてなる成型挽肉加工食品であって、当該野菜が、その他の成型挽肉加工食品素材と混合される際、すりおろし、または0.5mm以上7.5mm以下にカットされたものである、成型挽肉加工食品。
  2. 当該野菜が、その他の成型挽肉加工食品素材と混合される際、0.5mm以上7.5mm以下にカットされたものである、請求項1に記載の成型挽肉加工食品。
  3. 当該野菜が、その他の成型挽肉加工食品素材と混合される際、前処理されていないものである、請求項1または2に記載の成型挽肉加工食品。
  4. 野菜を、総重量に対して、2.0重量%~12.0重量%の割合で含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の成型挽肉加工食品。
  5. 野菜が、大根である、請求項1~4のいずれか1項に記載の成型挽肉加工食品。
  6. 挽肉の素材が、鶏肉、豚肉、および牛肉から選択される1種または2種以上の肉類である、請求項1~5のいずれか1項に記載の成型挽肉加工食品。
  7. 成型挽肉加工食品が、ハンバーグ、ミートボール、つくね、メンチカツ、ミートコロッケ、肉焼売、または肉餃子である、請求項1~6のいずれか1項に記載の成型挽肉加工食品。
  8. 成型挽肉加工食品が、冷凍されている、請求項1~7のいずれか1項に記載の成型挽肉加工食品。
  9. すりおろし状、または0.5mm~7.5mmの大きさにカットされたものである、大根、カブ、および白菜から選択される1種または2種以上の野菜、およびその他の成型挽肉加工食品素材を含む混合素材を調製することを含む、成型挽肉加工食品の製造方法。
  10. 混合素材の調製時に、野菜が前処理されていないものである、請求項9に記載の成型挽肉加工食品の製造方法。
  11. 混合素材の調製時に、混合素材の総重量に対して、2.0重量%~12.0重量%の割合で野菜が混合される、請求項9または10に記載の成型挽肉加工食品の製造方法。
  12. 混合素材を成型し、得られた成型物を加熱することをさらに含む、請求項9~11のいずれかに記載の成型挽肉加工食品の製造方法。
  13. 加熱が、90℃~250℃の温度範囲内で行われる、請求項12に記載の成型挽肉加工食品の製造方法。
  14. 得られた成型挽肉加工食品を、冷凍することをさらに含む、請求項12または13に記載の成型挽肉加工食品の製造方法。
  15. 冷凍された成型挽肉加工食品を、加熱することをさらに含む、請求項14に記載の成型挽肉加工食品の製造方法。
  16. 野菜が、大根である、請求項9~15のいずれか1項に記載の成型挽肉加工食品の製造方法。
  17. 挽肉の素材が、鶏肉、豚肉、および牛肉から選択される1種または2種以上の肉類である、請求項9~16のいずれか1項に記載の成型挽肉加工食品の製造方法。
  18. 成型挽肉加工食品が、ハンバーグ、ミートボール、つくね、メンチカツ、ミートコロッケ、肉焼売、または肉餃子である、請求項9~17のいずれか1項に記載の成型挽肉加工食品の製造方法。
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