JP2001051296A - 薄膜デバイス装置の製造方法、薄膜デバイス装置、アクティブマトリクス基板の製造方法、アクティブマトリクス基板および電気光学装置 - Google Patents

薄膜デバイス装置の製造方法、薄膜デバイス装置、アクティブマトリクス基板の製造方法、アクティブマトリクス基板および電気光学装置

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JP2001051296A
JP2001051296A JP11224332A JP22433299A JP2001051296A JP 2001051296 A JP2001051296 A JP 2001051296A JP 11224332 A JP11224332 A JP 11224332A JP 22433299 A JP22433299 A JP 22433299A JP 2001051296 A JP2001051296 A JP 2001051296A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜デバイスを損傷することなく基板から剥
離して、他の基板に転写することのできる薄膜デバイス
装置の製造方法、薄膜デバイス装置、アクティブマトリ
クス基板の製造方法、アクティブマトリクス基板、およ
び電気光学装置を提供すること。 【解決手段】 薄膜デバイス装置を製造するにあたっ
て、第1の工程で第1の基材100上に水素含有のアモ
ルファスシリコン膜からなる第1の分離層120を形成
した後、第2の工程で第1の分離層120上に薄膜デバ
イス層140を形成する。次に、第3の工程で薄膜デバ
イス層140の上に第2の基材180を接着した後、第
1の分離層120にレーザ光を照射して第1の分離層1
20においてアモルファスシリコン膜からポリシリコン
膜への相転移と水素ガスの発生を行って第1の分離層1
20で剥離現象を発生させ、第1の基材100を剥が
す。この工程では、レーザ光のエネルギー密度を最初は
低く、水素が抜けていくに伴って高くしていく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜デバイス装置
の製造方法、この方法により得た薄膜デバイス装置、こ
の薄膜デバイス装置の製造方法を利用したアクティブマ
トリクス基板の製造方法、この方法により得たアクティ
ブマトリクス基板、およびこのアクティブマトリクス基
板を用いた電気光学装置に関するものである。さらに詳
しくは、薄膜デバイスを基板上に形成した後、この基板
から他の基板に薄膜デバイスを転写する技術に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】各種の電気光学装置のうち、電気光学物
質として液晶を用いたアクティブマトリクス型の液晶表
示装置では、アクティブマトリクス基板上にスイッチン
グ素子として薄膜トランジスタ(以下、TFTとい
う。)を製造する際に、半導体プロセスを利用する。こ
のプロセス中は高温処理を伴う工程を含むため、基板と
しては耐熱性に優れる材質のもの、すなわち、軟化点お
よび融点が高いものを使用する必要がある。従って、現
在は、1000℃程度の温度に耐える基板として石英ガ
ラスが使用され、500℃前後の温度に耐える基板とし
て耐熱ガラスが使用されている。
【0003】このように、TFT等の薄膜デバイスを搭
載する基板は、それらの薄膜デバイスを製造する際の温
度条件等に耐え得るものでなければならない。
【0004】しかしながら、TFT等の薄膜デバイスを
搭載した基板が完成した後において、前記の石英ガラス
や耐熱ガラスでは好ましくないことがある。例えば、高
温処理を伴う製造プロセスに耐え得るように石英基板や
耐熱ガラス基板等を用いた場合には、これらの基板が非
常に高価であるため、表示装置等の製品価格の上昇を招
く。また、パームトップコンピュータや携帯電話機等の
携帯用電子機器に使用される液晶表示装置は、可能な限
り安価であることに加えて、軽くて多少の変形にも耐え
得ること、落としても割れにくいことも求められるが、
石英基板やガラス基板は、重いとともに、変形に弱く、
かつ、落下等によって割れやすい。従って、従来の薄膜
デバイス装置に用いられる基板は、製造条件からくる制
約、および製品に要求される特性の双方に対応すること
ができないという問題点がある。
【0005】そこで、本願出願人は、従来のプロセスと
略同様な条件で薄膜デバイスを第1の基材上に形成した
後に、この薄膜デバイスを第1の基材から剥離して、第
2の基材に転写する技術を提案している(特願平8−2
25643号)。ここに提案した技術では、第1の基材
と薄膜デバイスとの間に分離層を形成し、この分離層に
対して例えばエネルギー光を照射することにより、第1
の基材から薄膜デバイスを剥離して、この薄膜デバイス
を第2の基材の側に転写する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
剥離方法および転写方法では、第1基板から薄膜デバイ
スを剥離させる際に、エネルギー光を分離層に照射した
だけでは、分離層での剥離現象が適正に起こらないとい
う問題点がある。例えば、第1の基材に対して、分離層
として、水素ガスを含有するアモルファスシリコン膜を
形成した後、このアモルファスシリコン膜にレーザ光を
照射して剥離現象を生じさせることにより薄膜デバイス
の側から第1の基材を剥がす際に、アモルファスシリコ
ン膜から水素ガスが急激に発生して薄膜デバイスが損傷
するという問題点がある。
【0007】以上の問題点に鑑みて、本発明は、分離層
として用いた水素含有のアモルファスシリコン膜に対す
るエネルギー光の照射条件を適正化することにより、薄
膜デバイスを損傷することなく基板から剥離して、他の
基板に転写することのできる薄膜デバイス装置の製造方
法、この製造方法により得た薄膜デバイス装置、この薄
膜デバイス装置の製造方法を用いたアクティブマトリク
ス基板の製造方法、この製造方法により製造したアクテ
ィブマトリクス基板、およびこのアクティブマトリクス
基板を用いた電気光学装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、第1の基材上に第1の分離層を形成す
る第1の工程と、前記第1の分離層上に薄膜デバイスを
形成する第2の工程と、前記薄膜デバイスの前記第1の
基材と反対側に第2の基材を接着する第3の工程と、前
記第1の分離層の層内または該第1の分離層の界面のう
ちの少なくとも一方で剥離現象を生じさせることにより
前記第1の基材を前記薄膜デバイス側と分離して当該薄
膜デバイスを前記第2の基材側に転写する第4の工程と
を有する薄膜デバイス装置の製造方法であって、前記第
1の工程では、前記第1の分離層として、当該当該第1
の分離層へのエネルギー光の照射によってガス発生可能
な元素、例えば水素を含有するアモルファスシリコン膜
を形成し、前記第4の工程では、前記第1の分離層にエ
ネルギー光を照射して前記剥離現象を起こさせるととも
に、当該第1の分離層に照射するエネルギー光のエネル
ギー密度を低密度から高密度に変化させることを特徴と
する。
【0009】本発明において、第1の分離層は、水素等
を含有するアモルファスシリコン膜からなるため、第4
の工程で、第1の分離層(アモルファスシリコン膜)に
レーザ光等のエネルギー光を照射すると、第1の分離層
を構成するアモルファスシリコン膜がポリシリコン膜に
相転移するとともに、第1の分離層から水素ガス等が発
生する。このため、第1の分離層の層内または界面で剥
離現象が起こるので、第1の基材を薄膜デバイス側から
剥がして薄膜デバイスを第2の基材側に転写することが
できる。但し、あまりにエネルギー密度の高い光を照射
すると、第1の分離層を構成するアモルファスシリコン
膜がポリシリコン膜に転移した後、さらに損傷して荒れ
た状態にまでなってしまい、薄膜デバイスを損傷させて
しまう。一方、エネルギー密度の低いエネルギー光の照
射では、アモルファスシリコン膜からポリシリコン膜へ
の転移や水素ガス等の発生がスムーズに起こらず、第1
の分離層での剥離が適正に進まない。ここに、本願発明
者は、第1の分離層を構成するシリコン膜を損傷させて
しまうエネルギー密度のレベルがシリコン膜の水素含有
量によって変化するという新たな知見を得た。すなわ
ち、水素含有量が高いシリコン膜であるほど、シリコン
膜を損傷させてしまうエネルギー密度のレベルが低く、
水素含有量が低いシリコン膜であるほど、シリコン膜を
損傷させてしまうエネルギー密度のレベルが高いという
新たな知見を得た。そこで、本願発明者は、このような
新たな知見に基づいて、エネルギー光の照射条件を最適
化することを提案する。すなわち、第1の分離層に対す
るエネルギー光の照射を開始した初期の段階では、第1
の分離層を構成するシリコン膜に含まれる水素量が多い
ので、シリコン膜が損傷しないようにエネルギー密度の
低い光を照射し、このエネルギー光の照射によってシリ
コン膜から水素ガスが抜けた後は、エネルギー密度の高
い光を照射する。このように、本発明では、第1の分離
層にエネルギー光を照射するうちに、第1の分離層を構
成するシリコン膜の性質が変化していくのに合わせて、
シリコン膜に照射するエネルギー光のエネルギー密度を
低密度から高密度に変化させる。それ故、第1の分離層
を構成するシリコン膜が損傷しない範囲内で、エネルギ
ー密度の高いエネルギー光を照射することができるの
で、第1の分離層の層内あるいは界面での剥離をスムー
ズに、かつ、確実に進行させることができる。よって、
本発明によれば、信頼性の高い薄膜デバイス装置を効率
よく製造できる。
【0010】本発明において、前記第4の工程では、前
記エネルギー光として、例えばレーザ光を照射する。
【0011】本発明において、前記第4の工程では、前
記エネルギー光のエネルギー密度を連続的、あるいは段
階的に変化させてもよい。
【0012】本発明において、前記第1の分離層は、た
とえば、成膜後に水素が導入されたアモルファスシリコ
ン膜を用いることができる。すなわち、水素の含まない
アモルファスシリコン膜、あるいは水素の含有量が少な
いアモルファスシリコン膜をLPCVD法などにより形
成した後、このアモルファスシリコン膜に水素をイオン
注入あるいはイオンドーピングしたものを第1の分離層
として用いてもよい。
【0013】また、前記第1の分離層は、成膜時に水素
が導入されたアモルファスシリコン膜であってもよい。
たとえば、水素を含む原料ガスを用いてのプラズマCV
D法により形成したアモルファスシリコン膜を第1の分
離層として用いてもよい。
【0014】本発明において、前記第3の工程では、前
記薄膜デバイスの前記第1の基材と反対側に前記第2の
基材を第2の分離層を介して接着し、前記第4の工程で
前記第2の基材に前記薄膜デバイスを転写した後、当該
薄膜デバイスの前記第2の基材と反対側に第3の基材を
接着する第5の工程と、前記第2の分離層の層内または
該第2の分離層の界面のうちの少なくとも一方で剥離現
象を生じさせることにより前記第2の基材を前記薄膜デ
バイス側から剥がして当該薄膜デバイスを前記第3の基
材側に転写する第6の工程とを行ってもよい。このよう
に構成すると、薄膜デバイスを2回、転写することにな
るので、第3の基材に転写した状態において、薄膜デバ
イスは、第1の基材に薄膜デバイスを形成したときの積
層構造のままとなる。
【0015】本発明において、前記第2の工程では、前
記第1の基材上に、前記薄膜デバイスとして、例えば薄
膜トランジスタを形成する。
【0016】本発明に係る薄膜デバイス装置の製造方法
は、アクティブマトリクス基板の製造方法として利用で
きる。この場合には、前記第2の工程では、前記第1の
基材上に、前記薄膜デバイスとして薄膜トランジスタを
マトリクス状に形成して、当該薄膜トランジスタをマト
リクス状に有するアクティブマトリクス基板を製造す
る。
【0017】本発明では、最終的に製品に搭載される第
2の基材あるいは第3の基材に対して薄膜デバイスを転
写した後、この基板上で、高温での処理が不要な配線等
を形成してもよいが、前記第2の工程において、前記第
1の基材上に前記薄膜トランジスタをマトリクス状に形
成するとともに、当該薄膜トランジスタのゲートに電気
的に接続する走査線、当該薄膜トランジスタのソースに
電気的に接続するデータ線、および当該薄膜トランジス
タのドレインに電気的に接続する画素電極を形成し、こ
れらの配線や電極も薄膜デバイスと同様、最終的に製品
に搭載される基板に転写することが好ましい。
【0018】また、本発明では、前記第1の基材上に、
前記薄膜デバイスとして、駆動回路用の薄膜トランジス
タを形成して、当該薄膜トランジスタを備える駆動回路
を有するアクティブマトリクス基板を製造してもよい。
【0019】本発明に係るアクティブマトリクス基板に
ついては、対向基板との間に液晶等の電気光学物質を挟
持させることによって、液晶表示装置等の電気光学装置
を構成するのに適している。すなわち、本発明によれ
ば、最終的に製品に搭載される基板として、大型の基
板、安価な基板、軽い基板、変形に耐え得る基板、割れ
ない基板を用いることができるので、安価、軽量、耐衝
撃性等に優れた液晶表示装置等といった電気光学装置を
構成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明の実施の
形態を説明する。
【0021】[第1の実施の形態]図1ないし図6はい
ずれも、本発明の第1の実施の形態に係る薄膜デバイス
装置の製造方法のうち、基板上に薄膜デバイスを形成し
た後、薄膜デバイスを別の基板に転写するまでの工程を
説明するための工程断面図である。図7は、本形態の薄
膜デバイス装置の製造方法に用いた第1の基材における
レーザ光の波長とその透過率との関係を示すグラフであ
る。図8は、水素含有のアモルファスシリコン膜にレー
ザ光を照射したときの水素含有量と、エネルギー密度
と、レーザ光を照射したときのシリコン膜の状態との関
係を示すグラフである。図9(a)、(b)はそれぞ
れ、幅方向においてエネルギー強度がガウシアン分布を
有するラインビームによってレーザ照射する様子を模式
的に示す説明図、およびこのラインビームの幅方向にお
けるエネルギー強度のプロファイルを示す説明図であ
る。図10(a)、(b)、(c)はそれぞれ、幅方向
においてエネルギー強度が矩形状の分布を有するライン
ビームによってレーザ照射する様子を模式的に示す説明
図、このラインビームの幅方向におけるエネルギー強度
のプロファイルを示す説明図、およびこのラインビーム
を繰り返し照射するときにエネルギー強度を段階的に変
化させる様子を示す説明図である。
【0022】(第1の工程)本形態の薄膜デバイス装置
の製造方法では、まず、図1(a)に示すように、第1
の基材100上に第1の分離層120を形成する。本形
態では、第1の基材100としては、光が透過し得る透
光性を有するものを使用する。この場合、光の透過率は
10%以上であるのが好ましく、50%以上であるのが
より好ましい。この透過率が低過ぎると、後述する第4
工程において第1の基材100の裏側からレーザ光等の
エネルギー光を照射することによって第1の分離層12
0で剥離現象を起こさせる際に光の減衰(ロス)が大き
くなるので、第1の基材100を第1の分離層120で
剥離する際に大きな光量を必要とする。また、第1の基
材100は、信頼性の高い材料で構成されているのが好
ましく、特に、耐熱性に優れた材料で構成されているの
が好ましい。その理由は、後述する第2工程において第
1の基材100の上に薄膜デバイス層140や中間層1
42を形成する際に、その種類や形成方法によっては、
基板温度が例えば350〜1000℃程度の温度になる
ことがあるので、このような場合でも、第1の基材10
0が耐熱性に優れていれば、第1の基材100上に薄膜
デバイス層140等を形成する際の温度条件等に対する
制約を減らすことができるからである。従って、第1の
基材100は、薄膜デバイス層140を形成する際の最
高温度をTmaxとしたとき、歪点がTmax以上の材
料で構成されているものが好ましい。具体的には、第1
の基材100の構成材料は、歪点が350℃以上のもの
が好ましく、さらには500℃以上のものがより好まし
い。このようなものとしては、例えば、石英ガラス、コ
ーニング7059、日本電気ガラス製のOA−2等の耐
熱性ガラスが挙げられる。
【0023】第1の基材100の厚さは、特に限定され
ないが、通常は、0.1mm〜5.0mm程度であるの
が好ましく、0.5mm〜1.5mm程度であるのがよ
り好ましい。第1の基材100の厚さが薄すぎると、強
度が低すぎて製造工程中に第1の基材100が割れるお
それがある。これに対して、第1の基材100として透
過率が低いものを用いたにもかかわらず、第1の基材1
00が厚すぎると、後述する第4工程において第1の基
材100の裏側からレーザ光を照射する際に、光の減衰
が大きくなる。なお、第1の基材100の透過率が高い
場合には、その厚さは、前記上限値(5.0mm)を超
えるものであってもよい。また、光を均一に照射できる
ように、第1の基材100の厚さは、均一であるのが好
ましい。
【0024】本形態において、第1の分離層120は、
光や熱等といった物理的作用を受けることで第1の基材
100と薄膜デバイス層140とを分離するものであ
る。この第1の分離層120としては、例えば、照射さ
れたエネルギー光を吸収し、その層内および/または界
面において剥離(以下、「層内剥離」、「界面剥離」と
いう。)を生じるような性質を有するものを用いること
ができる。
【0025】本発明では、第1の分離層120として、
レーザ光等のエネルギー光の照射を行ったときにガスを
発生させる元素、例えば水素や窒素を含有するアモルフ
ァスシリコン膜を形成する。本形態では、水素含有のア
モルファスシリコン膜を用いる。このアモルファスシリ
コン膜は、水素含有量が2原子%以上程度であるのが好
ましく、2〜20原子%程度であることがより好まし
い。このように、水素含有のアモルファスシリコン膜を
用いると、後述する第4工程においてレーザ光等のエネ
ルギー光を照射したときにアモルファスシリコン膜がポ
リシリコン膜に相転移を起こすとともに、アモルファス
シリコン膜は、水素を放出して第1の分離層120に内
圧を発生させ、それが剥離を起こす力となる。
【0026】水素含有のアモルファスシリコン膜は、例
えば、水素を含むガス中でのプラズマCVD法によって
形成できる。この場合に、アモルファスシリコン中の水
素の含有量は、成膜条件、例えばガス組成、ガス圧、ガ
ス雰囲気、ガス流量、温度、基板温度、投入パワー等の
条件を適宜設定することにより調整することができる。
このように、プラズマCVD法によってアモルファスシ
リコン膜を形成すると、成膜速度が高いので、生産性を
向上することができる。また、プラズマCVD法によっ
てアモルファスシリコン膜を形成すると、成膜中に水素
がアモルファスシリコン膜に含有されることになるの
で、別の工程でアモルファスシリコン膜に水素を導入す
る必要がないという利点がある。
【0027】この場合には、後に薄膜デバイスなどを形
成する第2の工程を経る際に、プロセス温度が分離層中
の水素が脱離する温度(350℃〜400℃)を越えな
いように注意する必要がある。
【0028】また、水素含有のアモルファスシリコン膜
は、LPCVD法などによって水素を含有していないア
モルファスシリコン膜、あるいは水素をごく微量だけ含
有するアモルファスシリコン膜を形成した後、水素イオ
ンをイオン注入あるいはイオンドーピングしてもよい。
この方法によれば、アモルファスシリコンのプロセス条
件に左右されずに、一定量以上の水素をアモルファスシ
リコン膜内に含有させることができる。また、この方法
によれば、後で述べる第2の工程の中で分離層中の水素
が脱離する温度を越えるような工程があったとしても、
その後に水素イオンを注入あるいはイオンドーピングす
ることにより分離層中に一定量以上の水素を含有させる
ことができる。
【0029】第1の分離層120の厚さは、通常は、1
nm〜20μm程度であるのが好ましく、5nm〜2μ
m程度であるのがより好ましく、5nm〜1μm程度で
あるのがさらに好ましい。第1の分離層120の膜厚が
薄すぎると、第1の分離層120の均一性が損なわれる
ため、剥離にムラが生じることがある。また、第1の分
離層120の膜厚が厚すぎると、第1の分離層120に
照射するレーザ光等のエネルギー光のパワー(光量/エ
ネルギー密度)を大きくする必要がある。また、第1の
分離層120の膜厚が厚すぎると、薄膜デバイス層14
0の側などに残った第1の分離層120を除去する作業
に時間がかかる。なお、第1の分離層120の膜厚は、
できるだけ均一であるのが望ましい。
【0030】また、第1の分離層120は、図1(b)
に示すように、下地層122を介して分離層124が形
成されるような構造を有していてもかまわない。この場
合、下地層122は、基材100からの不純物の混入を
防ぐバリア層などの役割を果たす。
【0031】(第2の工程)次に、図2に示すように、
第1の分離層120上に、各種薄膜デバイスを含む薄膜
デバイス層140を形成する。この図に示す例では、一
点鎖線Kで示す部分を一点鎖線で囲んだ枠内に拡大して
示すように、薄膜デバイス層140は、例えば、SiO
膜からなる中間層142上に形成されたTFTを含ん
でいる。このTFTは、ポリシリコン膜にn型不純物を
導入してなるソース・ドレイン領域146、チャネル領
域144、ゲート絶縁膜148、ゲート電極150、層
間絶縁膜154、およびアルミニウムなどからなるソー
ス・ドレイン電極152を備えている。中間層142と
してはSiO膜を使用しているが、Si等のそ
の他の絶縁膜を形成することもできる。ここで用いる中
間層142の厚みは、その形成目的や発揮し得る機能の
程度に応じて適宜決定されるが、通常は、10nm〜5
μm程度であるのが好ましく、40nm〜1μm程度で
あるのがより好ましい。中間層142は、例えば、薄膜
デバイス層140を物理的または化学的に保護する保護
層、絶縁層、導電層、レーザー光の遮光層、マイグレー
ション防止のバリア層、または反射層として形成され
る。なお、場合によっては、SiO膜等の中間層14
2を形成せず、第1の分離層120上に直接、薄膜デバ
イス層140を形成してもよい。
【0032】図2に示す例では、薄膜デバイス層140
は、TFT等の薄膜デバイスを含む層であるが、この薄
膜デバイス層140に形成される薄膜デバイスは、TF
T以外にも、製造する機器の種類に応じて、例えば、薄
膜ダイオード、シリコンのPIN接合からなる光電変換
素子(光センサ、太陽電池)、シリコン抵抗素子、その
他の薄膜半導体デバイス、各種電極(例:ITO、メサ
膜のような透明電極)、スイッチング素子、メモリー、
圧電素子等のアクチュエータ、マイクロミラー(ピエゾ
薄膜セラミックス)、磁気記録薄膜ヘッド、コイル、イ
ンダクター、薄膜高透磁材料およびそれらを組み合わせ
たマイクロ磁気デバイス、フィルター、反射膜、ダイク
ロイックミラー等であってもよい。これらいずれの薄膜
デバイスも、一般的には比較的高いプロセス温度を経て
形成される。従って、このような薄膜デバイスを形成す
る場合にも、前記したように、第1の基材100として
は、そのプロセス温度に耐え得る信頼性の高いものを用
いる必要がある。
【0033】(第3の工程)次に、図3に示すように、
薄膜デバイス層140の上(第1の基材100とは反対
側)に接着層160を介して第2の基材180を接着す
る。
【0034】接着層160を構成する接着剤の好適な例
としては、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、紫外線
硬化型接着剤等の光硬化型接着剤、嫌気硬化型接着剤等
の接着剤が挙げられる。この接着剤の組成としては、例
えば、エポキシ系、アクリレート系、シリコーン系等、
いかなるものでもよい。このような接着層160の形成
は、例えば塗布法によりなされる。
【0035】接着層160に硬化型接着剤を用いる場合
には、例えば薄膜デバイス層140上に接着剤を塗布
し、その上に第2の基材180を接合した後、接着剤の
特性に応じた硬化方法により接着剤を硬化させて薄膜デ
バイス層140と第2の基材180とを接着固定する。
【0036】接着層160に光硬化型接着剤を用いた場
合には、例えば薄膜デバイス層140上に接着剤を塗布
し、その上に第2の基材180を接合した後、光透過性
の第1の基材100の側または光透過性の第2の基材1
80の側のうちの一方の側から接着剤に光を照射するこ
とにより接着剤を硬化させて薄膜デバイス層140と第
2の基材180とを接着固定する。なお、光透過性の第
1の基材100の側、および光透過性の第2の基材18
0の側の双方から接着剤に光を照射してもよい。ここで
用いる接着剤としては、薄膜デバイス層140に影響を
与えにくい紫外線硬化型等の接着剤が望ましい。
【0037】接着層160としては水溶性接着剤を用い
ることもできる。この種の水溶性接着剤として、例えば
ケミテック株式会社製のケミシール U−451D(商
品名)、株式会社スリーボンド製のスリーボンド304
6(商品名)等を挙げることができる。
【0038】薄膜デバイス層140の側に接着層160
を形成する代わりに、第2の基材180の側に接着層1
60を形成し、この接着層160を介して、薄膜デバイ
ス層140に第2の基材180を接着してもよい。第2
の基材180自体が接着機能を有する場合等には、接着
層160の形成を省略してもよい。
【0039】第2の基材180は、第1の基材100と
比較して、耐熱性や耐食性等といった特性が劣るもので
あってもよい。すなわち、本発明では、第1の基材10
0の側に薄膜デバイス層140を形成した後、この薄膜
デバイス層140を第2の基材180に転写するため、
第2の基材180には、薄膜デバイス層140を形成す
る際の温度条件に耐え得ること等といった特性が要求さ
れない。従って、薄膜デバイス層140の形成の際の最
高温度をTmaxとしたとき、転写体140を構成する
材料としては、ガラス転移点(Tg)または軟化点がT
max以下のものを用いることができる。例えば、第2
の基材180は、ガラス転移点(Tg)または軟化点が
800℃以下あるいは500℃以下のものを用いること
ができ、さらには320℃以下のものであってもよい。
【0040】第2の基材180の機械的特性としては、
製造する機器の種類によっては、ある程度の剛性(強
度)を有するものが用いられるが、可撓性、弾性を有す
るものであってもよい。
【0041】第2の基材180としては、例えば、融点
がそれほど高くない安価なガラス基板、シート状の薄い
プラスチック基板、あるいはかなり厚めのプラスチック
基板など、製造する機器の種類によって最適なものが用
いられる。また、第2の基材180は、平板でなく、湾
曲しているものであってもよい。
【0042】第2の基材180としてプラスチック基板
を用いる場合に、それを構成する合成樹脂としては、熱
可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれでもよい。例えば、
ポリエチレン、ポロプロピレン、エチレン−プレピレン
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等
のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、変性ポリオレ
フィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリス
チレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、
ポリカーボネート、ポリー(4−メチルベンテン−
1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタ
クリレート、アクリル−スチレン共重合体(AS樹
脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオ共重合体
(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリプチレンテレフタレート(PBT)、プリシ
クロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステ
ル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポ
リエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテル
イミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオ
キシド、変形ポリフェニレンオキシド、ポリアリレー
ト、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラ
フルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ
素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビ
ニル系、ポリウレタン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエ
チレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽
和ポリエステル、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、ま
たはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマー
アロイ等が挙げられ、これらのうち1種、または2種以
上を積層した積層体を用いることができる。
【0043】第2の基材180としてプラスチック基板
を用いた場合には、大型の第2の基材180を一体的に
成形することができる。また、第2の基材180がプラ
スチック基板であれば、湾曲面や凹凸を有するもの等、
複雑な形状であっても容易に製造することができる。さ
らに、第2の基材180がプラスチック基板であれば、
材料コストや製造コストが低く済むという利点もある。
それ故、第2の基材180がプラスチック基板であれ
ば、大型で安価なデバイス(例えば、液晶表示装置)を
製造する際に有利である。
【0044】第2の基材180としてガラス基板を用い
る場合には、それを構成するガラス材としては、例え
ば、ケイ酸ガラス(石英ガラス)、ケイ酸アルカリガラ
ス、ソーダ石灰ガラス、カリ石灰ガラス、鉛(アルカ
リ)ガラス、バリウムガラス、ホウケイ酸ガラス等が挙
げられる。このうち、ケイ酸ガラス以外のものは、ケイ
酸ガラスと比較して融点が低いが、成形や加工等が比較
的容易であり、かつ、安価であるので、好ましい。
【0045】本形態において、第2の基材180は、例
えば、アクティブマトリクス型液晶表示装置(電気光学
装置)のアクティブマトリクス基板を薄膜デバイス装置
として構成した場合のように、それ自体が独立してデバ
イスの基体を構成するものや、例えばカラーフィルタ、
電極層、誘電体層、絶縁層、半導体素子のように、デバ
イスの一部を構成するものであってもよい。
【0046】さらに、第2の基材180は、金属、セラ
ミックス、石材、木材紙等の物質であってもよいし、あ
る品物を構成する任意の面上、例えばプリント基板の上
等であってもよい。
【0047】(第4の工程)次に、図4に示すように、
基板100の裏面側からエネルギー光を照射する。この
工程では、エネルギー光として、例えばレーザ光を用い
る。基板100の裏面側から照射されたレーザ光は、第
1の基材100を透過した後に第1の分離層120に届
く。これにより、第1の分離層120に層内剥離または
界面剥離の一方、あるいは双方が生じる。
【0048】従って、図5に示すように、第1の基材1
00を剥がすように力を加えると、第1の基材100を
第1の分離層120で容易に剥がすことができる。その
結果、薄膜デバイス層140を第2の基材180の方に
転写することができる。この工程において、レーザ光の
照射によって第1の分離層120において層内剥離や界
面剥離が生じる原理は、レーザ光の照射によって第1の
分離層120を構成する水素含有のアモルファスシリコ
ン膜がポリシリコン膜に相転移するとともに、アモルフ
ァスシリコン膜から水素ガスが放出されることによるも
のである。
【0049】第1の基材100を剥がした後には、薄膜
デバイス層140の側に第1の分離層120が残ること
がある。このような場合には、図6に示すように、残存
している分離層120を、例えば洗浄、エッチング、ア
ッシング、研磨等の方法またはこれらを組み合わせた方
法により除去する。また、剥がした第1の基材100に
第1の分離層120の一部が付着している場合にも同様
に除去すれば、第1の基材100が石英ガラスのような
高価な材料、希少な材料で構成されている場合に第1の
基材100を再利用(リサイクル)することにより、製
造コストの低減を図ることができる。
【0050】この工程にて照射されるエネルギー光とし
ては、第1の分離層120で層内剥離または界面剥離を
起こさせるものであればいかなるものでもよく、例え
ば、紫外線、可視光、赤外線(熱線)等が挙げられる。
その中でも、第1の分離層120に相転移や水素ガスの
放出を生じさせ易いという点ではレーザ光が好ましい。
【0051】レーザ光としては、各種気体レーザ、固体
レーザ(半導体レーザ)等が挙げられるが、エキシマレ
ーザ、Nd−YAGレーザ、Arレーザ、COレー
ザ、COレーザ、He−Neレーザ等が好適に用いら
れ、その中でもエキシマレーザが特に好ましい。このエ
キシマレーザは、短波長域で高エネルギーを出力するた
め、極めて短時間で第1の分離層120に相転移や水素
ガスの放出を生じさせることができる。従って、レーザ
光を照射したとき、第1の基材100や第2の基材18
0等に温度上昇をほとんど生じさせることがないので、
第1の基材100や第2の基材180等を劣化あるいは
破損させることなく、第1の分離層120で剥離するこ
とができる。
【0052】図7に示すように、本形態で用いた第1の
基材100は、300nm以上の波長に対して透過率が
急峻に増大する特性を有する。従って、このような場合
には、300nm以上の波長の光、例えば、Xe−Cl
エキシマレーザー光(波長308nm)等を照射する。
【0053】このようにして、第1の基材100の裏面
側からレーザ光を照射してアモルファスシリコン膜(第
1の分離層120)をアニールすると、図8に示すよう
に、アモルファスシリコン膜(α−Si)は、ポリシリ
コン膜(Poly−Si)に転移する。但し、あまりに
エネルギー密度の高い光を照射すると、第1の分離層1
20を構成するシリコン膜が損傷して荒れた状態(アブ
レーション)にまでなってしまい、薄膜デバイス層14
0を損傷させてしまう。一方、エネルギー密度の低いレ
ーザ光の照射では、アモルファスシリコン膜からポリシ
リコン膜への転移や水素ガスの発生がスムーズに起こら
ず、第1の分離層120での剥離が適正に進まない。ま
た、図8において、レーザ光を照射したときシリコン膜
が損傷しない領域と、シリコン膜にアブレーションが発
生して損傷してしまう領域との境界を実線Lで示すよう
に、シリコン膜を損傷させてしまうエネルギー密度のレ
ベルは、シリコン膜中の水素量によって変化する。すな
わち、水素含有量が高いシリコン膜であるほど、シリコ
ン膜を損傷させてしまうエネルギー密度のレベルが低
く、水素含有量が低いシリコン膜であるほど、シリコン
膜を損傷させてしまうエネルギー密度のレベルが高い。
そこで、本形態では、第1の分離層120に対するエネ
ルギー光の照射を開始した初期の段階では、第1の分離
層120を構成するシリコン膜に含まれる水素量が多い
ので、シリコン膜が損傷しないように、例えば150m
J/cm2くらいのエネルギー密度の低い光を照射し、
このエネルギー光の照射によってシリコン膜から水素ガ
スが抜けた後は、例えば350mJ/cm2くらいのエ
ネルギー密度の高い光を照射する。
【0054】このような条件でレーザ光を照射する方法
としては、エネルギー光のエネルギー密度を連続的、あ
るいは段階的に変化させてもよい。
【0055】例えば、図9(a)、(b)に模式的に示
すように、第1の基材100の面内方向で直交するX方
向およびY方向のうち、X方向に延びるラインビーム
(レーザ光)のY方向におけるエネルギー強度のプロフ
ァイルをガウシアン分布を有するように設定し、かつ、
このラインビームをY方向に少しずつずらしていく。こ
のような方法を採用すると、第1の分離層120からみ
れば、いずれの箇所も所定の時間、レーザ光の照射を連
続して受けるが、その間、エネルギー強度は、図9
(b)に矢印LAで示すエネルギー強度のプロファイル
に沿って変化する。従って、第1の分離層120のいず
れの箇所も、最初はエネルギー強度がかなり低いレーザ
光の照射を受け、そのうちに、150mJ/cm2くら
いのエネルギー密度の低いレーザ光を受けた後、350
mJ/cm2くらいのエネルギー密度の高いレーザ光を
受けることになる。
【0056】また、図10(a)、(b)に模式的に示
すように、第1の基材100の面内方向で直交するX方
向およびY方向のうち、X方向に延びるラインビーム
(レーザ光)のY方向におけるエネルギー強度のプロフ
ァイルを矩形形状あるいは台形形状の分布を有するよう
に設定し、かつ、このラインビームをY方向にずらして
いく。そして、基板全面へのレーザ光の照射が終われ
ば、同一の基板に対して同様なレーザ照射を繰り返す。
その際には、図10(a)、(b)に示すように、エネ
ルギー強度を段階的に高めていく。その結果、1回目の
照射時には、150mJ/cm2くらいのエネルギー密
度の低いレーザ光を受け、最後には350mJ/cm2
くらいのエネルギー密度の高いレーザ光を受けることに
なる。
【0057】第1の基材100の裏面側からレーザ光を
照射したとき、第1の分離層120を透過した照射光が
薄膜デバイス層140にまで達して悪影響を及ぼす場合
の対策としては、例えば、図11に示すように、レーザ
光を吸収する第1の分離層120上にタンタル(Ta)
等の金属膜124を形成する方法がある。この方法によ
れば、第1の分離層120を透過したレーザー光は、金
属膜124の界面で完全に反射されるので、それより上
層に形成された薄膜デバイス層140に悪影響を与えな
い。
【0058】以上の各工程を経て、薄膜デバイス層14
0の第2の基材180への転写が完了し、第2の基材1
80上に薄膜デバイス層140が転写された薄膜デバイ
ス装置1を製造することができる。また、薄膜デバイス
層140が形成された第2の基材180を所望の材料上
に搭載したものを薄膜デバイス装置としてもよい。
【0059】なお、第1の基材100から第2の基材1
80に薄膜デバイス層140を転写した後は、必要に応
じて、薄膜デバイスに隣接する不要なSiO膜などを
除去する。また、第1の基材100から第2の基材18
0に薄膜デバイス層140を転写した後、この第2の基
板180上で薄膜デバイス層140に対する配線用の導
電層や保護膜の形成を行ってもよい。
【0060】このように、本形態の薄膜デバイス装置1
の製造方法では、被剥離物である薄膜デバイス層140
自体を直接に剥離するのではなく、薄膜デバイス層14
0と第1の基材100とを第1の分離層120で剥が
す。このため、薄膜デバイス層140の側から第1の基
材100を容易、かつ、確実に剥がすことができる。従
って、剥離操作に伴う薄膜デバイス層140へのダメー
ジがなく、信頼性の高い薄膜デバイス装置1を製造する
ことができる。
【0061】また、本形態では、第4の工程において、
レーザ光を照射していくうちに第1の分離層120を構
成するシリコン膜の性質が変化していくのに合わせてエ
ネルギー密度を低密度から高密度に変化させるので、第
1の分離層120を構成するシリコン膜が損傷しない範
囲内で、エネルギー密度の高いレーザ光を照射すること
ができる。それ故、第1の分離層120の層内あるいは
界面での剥離をスムーズに、かつ、確実に進行させるこ
とができる。よって、本形態によれば、信頼性の高い薄
膜デバイス装置1を効率よく製造できる。
【0062】[第2の実施の形態]図12ないし図14
を参照して、本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0063】図12ないし図14はいずれも、本形態の
薄膜デバイス装置の製造方法のうち、第1の実施の形態
と略同様、第4の工程で薄膜デバイス層140を第2の
基材に転写した後に行う各工程の様子を示す工程断面図
である。
【0064】本形態は、実施の形態1で説明した第4の
工程の後、薄膜デバイス層140を第2の基材180か
ら第3の基材に再度、転写することに特徴を有し、第1
の実施の形態と略同様な方法で第2の基材180への薄
膜デバイス層140の転写を行う。従って、本形態で
も、第1の実施の形態に関して説明した第1ないし第4
の工程を略同様に行うので、これらの工程については、
詳細な説明を省略する。
【0065】本形態でも、図1(a)に示すように、第
1の基材100上に、水素を含有するアモルファスシリ
コン膜からなる第1の分離層120を形成した後(第1
の工程)、図2に示すように、この第1の分離層120
上に薄膜デバイス層140を形成する(第2の工程)。
次に、図3に示すように、薄膜デバイス層140の第1
の基材100と反対側に第2の基材180を接着する
(第3の工程)。本形態では、後述するように、第2の
基材180も薄膜デバイス層140の側から剥がすの
で、接着層160に代えて、図12を参照して後述する
ように、第2の基材180を第2の分離層160′を介
して薄膜デバイス層140に接着する。この第2の分離
層160′としては、熱溶融性接着剤や水溶性接着剤な
どの接着剤を用いることができる。以下の説明では、第
2の分離層160′を熱溶融性接着剤によって形成した
例を説明する。次に、図4ないし図6に示すように、第
1の分離層120にレーザ光などのエネルギー光を照射
して第1の分離層120で剥離現象を起こさせ、薄膜デ
バイス層140を第2の基材180に転写する(第4の
工程)。この第4の工程では、第10の分離層に照射す
るレーザ光のエネルギー密度を低密度から高密度に変化
させる。
【0066】(第5の工程)このようにして、薄膜デバ
イス層140を第2の基材180に転写した後は、図1
2に示すように、薄膜デバイス層140の下面(第2の
基材180と反対側)に接着層190を介して第3の基
材200を接着する。この接着層190を構成する接着
剤の好適な例としては、反応硬化型接着剤、熱硬化型接
着材、紫外線硬化型接着剤等の光硬化型接着剤、嫌気硬
化型接着剤等の各種の硬化型の接着剤が挙げられる。接
着剤の組成としては、例えば、エポキシ系、アクリレー
ト系。シリコーン系等、いかなるものでもよい。このよ
うな接着層190の形成は、例えば塗布法によりなされ
る。
【0067】接着層190として硬化型接着剤を用いる
場合、例えば薄膜デバイス層140の下面に硬化型接着
剤を塗布した後、第3の基材200を接合し、しかる後
に、硬化型接着剤の特性に応じた硬化方法により硬化型
接着剤を硬化させて、薄膜デバイス層140と第3の基
材200とを接着固定する。
【0068】接着層190として光硬化型接着剤を用い
る場合、好ましくは光透過性の第3の基材200の裏面
側から光を照射する。接着剤としては、薄膜デバイス層
140に影響を与えにくい紫外線硬化型等の接着剤を用
いれば、光透過性の第2の基材180側から光を照射し
てもよいし、第2の基材180の側および第3の基材2
00の側の双方から光を照射してもよい。なお、第3の
基材200に接着層190を形成し、その上に薄膜デバ
イス層140を接着しても良い。また、第3の基材20
0自体が接着機能を有する場合等には、接着層190の
形成を省略しても良い。
【0069】第2の基材180および第3の基材200
は、第1の基材100と比較して、耐熱性や耐食性等と
いった特性が劣るものであってもよい。すなわち、本形
態では、第1の基材100の側に薄膜デバイス層140
を形成した後、この薄膜デバイス層140を第2の基材
180に転写し、しかる後に第3の基材200に転写す
るため、第2の基材180および第3の基材200に
は、薄膜デバイス層140を形成する際の温度条件に耐
え得ること等といった特性が要求されない。従って、薄
膜デバイス層140の形成の際の最高温度をTmaxと
したとき、第2の基材180および第3の基材200を
構成する材料としては、ガラス転移点(Tg)または軟
化点がTmax以下のものを用いることができる。例え
ば、第2の基材180は、ガラス転移点(Tg)または
軟化点が800℃以下あるいは500℃以下のものを用
いることができ、さらには320℃以下のものであって
もよい。
【0070】第3の基材200の機械的特性としては、
製造する機器の種類によっては、ある程度の剛性(強
度)を有するものが用いられるが、可撓性、弾性を有す
るものであってもよい。
【0071】第3の基材200としては、例えば、融点
がそれほど高くない安価なガラス基板、シート状の薄い
プラスチック基板、あるいはかなり厚めのプラスチック
基板など、製造する機器の種類によって最適なものが用
いられる。また、第3の基材200は、平板でなく、湾
曲しているものであってもよい。
【0072】第3の基材200としてプラスチック基板
を用いる場合に、それを構成する合成樹脂としては、熱
可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれでもよい。例えば、
ポリエチレン、ポロプロピレン、エチレン−プレピレン
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等
のポリオレフィン、環状ポリオレフィン、変性ポリオレ
フィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリス
チレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、
ポリカーボネート、ポリー(4−メチルベンテン−
1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタ
クリレート、アクリル−スチレン共重合体(AS樹
脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオ共重合体
(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリプチレンテレフタレート(PBT)、プリシ
クロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステ
ル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポ
リエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテル
イミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオ
キシド、変形ポリフェニレンオキシド、ポリアリレー
ト、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラ
フルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ
素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビ
ニル系、ポリウレタン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエ
チレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽
和ポリエステル、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、ま
たはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマー
アロイ等が挙げられ、これらのうち1種、または2種以
上を積層した積層体を用いることができる。
【0073】第3の基材200としてプラスチック基板
を用いた場合には、大型の第3の基材200を一体的に
成形することができる。また、第3の基材200がプラ
スチック基板であれば、湾曲面や凹凸を有するもの等、
複雑な形状であっても容易に製造することができる。さ
らに、第3の基材200がプラスチック基板であれば、
材料コストや製造コストが低く済むという利点もある。
それ故、第3の基材200がプラスチック基板であれ
ば、大型で安価なデバイス(例えば、液晶表示装置)を
製造する際に有利である。
【0074】第3の基材200としてガラス基板を用い
る場合には、それを構成するガラス材としては、例え
ば、ケイ酸ガラス(石英ガラス)、ケイ酸アルカリガラ
ス、ソーダ石灰ガラス、カリ石灰ガラス、鉛(アルカ
リ)ガラス、バリウムガラス、ホウケイ酸ガラス等が挙
げられる。このうち、ケイ酸ガラス以外のものは、ケイ
酸ガラスと比較して融点が低いが、成形や加工等が比較
的容易であり、かつ、安価であるので、好ましい。
【0075】本形態において、第3の基材200は、例
えば、アクティブマトリクス型液晶表示装置(電気光学
装置)のアクティブマトリクス基板を構成する場合のよ
うに、それ自体独立したデバイスを構成するものや、例
えばカラーフィルタ、電極層、誘電体層、絶縁層、半導
体素子のように、デバイスの一部を構成するものであっ
てもよい。
【0076】さらに、第3の基材200は、金属、セラ
ミックス、石材、木材紙等の物質であってもよいし、あ
る品物を構成する任意の面上、例えばプリント基板の上
等であってもよい。
【0077】(第6の工程)次に、図13に示すよう
に、熱溶融性接着剤からなる第2の分離層160′を加
熱し、熱溶融させる。この結果、第2の分離層160′
の接着力が弱まるため、第2の基材180を薄膜デバイ
ス層140の側から剥がすことができる、この第2の基
材180についても、付着した熱溶融性接着剤を除去す
ることで、繰り返し使用することができる。また、第2
の分離層160′として水溶性接着剤を用いた場合に
は、少なくとも第2の分離層160′を含む領域を純水
に浸せばよい。
【0078】次に、図14に示すように、薄膜デバイス
層140の表面に残る第2の分離層160′を除去す
る。その結果、第3の基材200に薄膜デバイス層14
0が転写された薄膜デバイス装置1を製造することがで
きる。
【0079】なお、第1の基材100から第2の基材1
80に薄膜デバイス層140を転写した後は、必要に応
じて、薄膜デバイスに隣接する不要なSiO膜などを
除去する。また、第1の基材100から第2の基材18
0に薄膜デバイス層140を転写した後、あるいは第2
の基材180から第3の基材200に薄膜デバイス層1
40を転写した後、第2の基材200あるいは第3の基
材200上で薄膜デバイス層140に対する配線等の導
電層や保護膜の形成等を行ってもよい。
【0080】このように、本形態の薄膜デバイス装置1
の製造方法では、第4の工程において、レーザ光を照射
していくうちに第1の分離層120を構成するシリコン
膜の性質が変化していくのに合わせてエネルギー密度を
低密度から高密度に変化させるので、第1の分離層12
0を構成するシリコン膜が損傷しない範囲内で、エネル
ギー密度の高いレーザ光を照射することができるなど、
実施の形態1と同様な効果を奏する。また、本形態で
は、薄膜デバイス層140を2回、転写するので、第3
の基材200上での薄膜デバイス層140の積層関係
は、図2に示すように第1の基材100上に薄膜デバイ
ス層140を形成したときの積層関係と同じである。
【0081】[その他の実施の形態]なお、上記の第1
および第2の実施の形態のいずれにおいても、プラズマ
CVD法(425℃)により形成した水素含有のアモル
ファスシリコン膜を第1の分離層120として用いた
が、水素を含有しないアモルファスシリコン、あるいは
水素を少量だけ含有するアモルファスシリコンを形成し
た以降、図4および図5に示す剥離工程を行う前の所定
の時期に水素イオンを導入したアモルファスシリコン膜
を第1の分離層120として用いてもよい。
【0082】[第1の実施例]本発明の第1の実施の形
態の具体例として、図15ないし図25を参照して、第
1の基材100の側に、CMOS構造のTFT(薄膜デ
バイス)を含む薄膜デバイス層140を形成し、このデ
バイス層140を第2の基材180に転写した薄膜デバ
イス装置の製造方法を説明する。図15ないし図25
は、この製造方法の工程断面図である。
【0083】(第1の工程)図15に示すように、本例
では、石英基板などの透光性の基板からなる第1の基材
100上に、水素含有のアモルファスシリコン膜からな
る第1の分離層120を形成する。本例では、縦50m
m×横50mm×厚さ1.1mmの石英基板(軟化点:
1630℃、歪点:1070℃、エキシマレーザの透過
率:ほぼ100%)からなる第1の基材100を用意
し、この第1の基材100の片面に対して、原料ガスと
してSiガスを用いたプラズマCVD法(425
℃)により、膜厚が1000nmの水素含有のアモルフ
ァスシリコン膜からなる第1の分離層120を形成す
る。
【0084】(第2の工程)次に、第1の分離層120
の上に、プラズマCVD法(SiH+Oガス、10
0℃)により、膜厚が2000nmのSiO膜からな
る中間層142を形成する。
【0085】次に、中間層142の上に、LPCVD法
(Siガス、425℃)により膜厚が50nmア
モルファスのシリコン膜143を形成する。このシリコ
ン膜143はTFTの能動層を形成するための半導体膜
である。
【0086】次に、第1の基材100においてシリコン
膜143が形成されている側から、波長が308nmの
レーザー光を照射し、シリコン膜143にレーザアニー
ルを施す。これにより、シリコン膜143は、再結晶化
してアモルファスシリコン膜からポリシリコン膜とな
る。ここで行うレーザ光の照射は、第4の工程において
第1の分離層120で剥離現象を起こさせるために照射
するレーザ光と比較してエネルギー密度はかなり低い。
【0087】次に、図16に示すように、シリコン膜1
43をパターニングして、チャネルパターンとしてアイ
ランド144a、144bを形成する。
【0088】次に、図17に示すように、TEOS−C
VD法(SiH+Oガス)により、膜厚が1200
nmのSiOからなるゲート絶縁膜148を形成す
る。
【0089】次に、図18に示すように、ポリシリコン
膜あるいは金属等からなるゲート電極150a、150
bを形成する。
【0090】次に、図19に示すように、アイランド1
44aを覆うようにポリイミド等からなるマスク層17
0を形成し、この状態で、例えばボロン(b)のイオン
注入を行う。これによって、アイランド144bには、
ゲート電極150bに対してセルフアライン的にP
172a、172b(ソース・ドレイン領域)が形成さ
れる。このボロンイオン注入工程では、例えば、B
(5%)+H(95%)の混合ガスをプラズマ化
し、それにより生成されたボロンイオン及び水素イオン
を加速して、質量分析器を介さずにイオン導入を行う
と、同じ加速電圧であっても、質量の重いボロンイオン
は上層側のポリシリコン膜(アイランド144b)に止
まる一方で、質量の軽い水素イオンはより深く打ち込ま
れて、第1の分離層120まで到達する。
【0091】次に、図20に示すように、アイランド1
44bを覆うようにポリイミド等からなるマスク層17
4を形成し、この状態で、例えば、リン(P)のイオン
注入を行う。これによって、アイランド144aには、
ゲート電極150aに対してセルフアライン的にn
146a、146b(ソース・ドレイン領域)が形成さ
れる。この場合にも、例えばPH(5%)+H(9
5%)の混合ガスをプラズマ化し、それにより生成され
たリンイオン及び水素イオンを加速して、質量分析器を
介ざずにイオン導入を行うと、同じ加速電圧であって
も、質量の重いリンイオンは、上層側のポリシリコン膜
(アイランド144a)に止まる一方で、質量の軽い水
素イオンはよ深く打ち込まれて、第1の分離層120ま
で到達する。
【0092】次に、図21に示すように、層間絶縁膜1
54を形成した後、この層間絶縁膜154を選択的にエ
ッチングしてコンタクトホールを形成した後、ソース・
ドレイン電極152a、152b、152c、152d
を形成する。
【0093】このようにして、CMOS構造のTFTを
備えた薄膜デバイス層140が形成される。なお、層間
絶縁層154上にはさらに保護膜を形成してもよい。
【0094】(第3の工程)次に、図22に示すよう
に、CMOS構成のTFTを備える薄膜デバイス層14
0の上に接着層としてのエポキシ樹脂からなる接着層1
60を形成した後、この接着層160を介して、薄膜デ
バイス層140に対して、縦200mm×横300mm
×厚さ1.1mmのソーダガラスからなる第2の基材1
80を貼り付ける。次に、接着層160に熱を加えてエ
ポキシ樹脂を硬化させ、第2の基材180と薄膜デバイ
ス層140の側とを接着する。なお、接着層160は紫
外線硬化型接着剤でもよい。この場合には、第2の基材
180側から紫外線を照射してポリマーを硬化させる。
【0095】(第4の工程)次に、図23に示すよう
に、透光性基板からなる第1の基材100の裏面から、
例えば、波長が308nmのXe−Clエキシマレーザ
ー光を照射する。照射されたレーザ光は、第1の基材1
00を透過して第1の分離層120に届く。この工程で
は、第1の分離層120に対するエネルギー光の照射を
開始した初期の段階では、第1の分離層120を構成す
るシリコン膜に含まれる水素量が多いので、シリコン膜
が損傷しないように、例えば150mJ/cm2くらい
のエネルギー密度の低い光を照射し、このエネルギー光
の照射によってシリコン膜から水素ガスが抜けた後は、
例えば350mJ/cm2くらいのエネルギー密度の高
い光を照射する。その結果、第1の分離層120を構成
する水素含有のアモルファスシリコン膜では、ポリシリ
コン膜への層転移と、水素ガスの発生が起こり、第1の
分離層120の層内および/または界面において剥離が
生じる。
【0096】なお、エキシマレーザの照射は、スポット
ビーム照射とラインビーム照射のいずれをも用いること
ができる。スポットビーム照射の場合は、所定の単位領
域(例えば8mm×8mm)にスポット照射しこのスポ
ット照射を、各回の照射条件を変え、かつ、照射領域が
重ならないようにビーム走査しながら照射していく。ま
た、ラインビーム照射の場合は、所定の単位領域(例え
ば、378mm×0.1mmや0.3mmを同じく、各
回の照射領域を少しずつ重ねながら、あるいは完全にず
らしながらビーム走査していく。
【0097】このようにして第1の分離層120で剥離
現象を起こさせてから、図24に示すように、薄膜デバ
イス層140の側から第1の基材100を剥がす。その
結果、薄膜デバイス層140は第2の基材180に転写
される。
【0098】次に、薄膜デバイス層140の裏面側に残
る第1の分離層120をエッチングにより除去する。そ
の結果、図25に示すように、CMOS構成のTFTが
第2の基材180に転写された薄膜デバイス装置1が完
成する。
【0099】このようにして製造された薄膜デバイス装
置1は、例えば、図26(a)に示すように、プラスチ
ック等からなるフレキシブル基板182上に搭載され
る。その結果、薄膜デバイス装置1によって回路が構成
されたCPU300、RAM320、入出力回路36
0、並びにこれらの回路に電源供給するための太陽電池
340がフレキシブル基板180上に搭載されたマイク
ロコンピュータを製造することができる。このように構
成したマイクロコンピュータは、フレキシブル基板18
2上に形成されているため、図26(b)に示すように
曲げに強く、また、軽量であるために落下にも強いとい
う利点がある。
【0100】[第1の実施例の変形例1]本発明の第1
の実施例では、第1の基材100上に、水素含有のアモ
ルファスシリコン膜からなる第1の分離層120をプラ
ズマCVD法(425℃)により形成したが、LPCV
D法によって成膜しても、2%程度の水素を含有するア
モルファスシリコン膜を形成することができるので、こ
のLPCVD法で形成したアモルファスシリコン膜を第
1の分離層120として用いてもよい。
【0101】[第1の実施例の変形例2]本発明の第1
の実施例では、第1の工程において、第1の基材100
上に、水素含有のアモルファスシリコン膜からなる第1
の分離層120をプラズマCVD法(425℃)により
形成したが、本例では、水素を含有しないアモルファス
シリコン、あるいは水素を少量だけ含有するアモルファ
スシリコンを形成した以降、このシリコン膜に別途、水
素イオンを導入したアモルファスシリコン膜を第1の分
離層120として用いる。すなわち、本例でも、第1の
実施例と同様、図15ないし図25を参照して説明した
各工程を行うが、本例では、図15に示す第1の工程に
おいて、第1の基材100上に、たとえばLPCVD法
により、水素を含有しないアモルファスシリコン、ある
いは水素を少量だけ含有するアモルファスシリコンを形
成する。その代わりに、第1の工程でアモルファスシリ
コン膜(第1の分離層120)を形成した以降、図23
に示す第4の工程でレーザ光を照射して分離層で剥離を
起こさせる以前に、第1の分離層120に水素イオンを
導入する。
【0102】ここで、第1の分離層120に対する水素
イオンの導入は、たとえば以下のタイミングで行う。
【0103】まず、第1の例として、図15に示す第1
の工程で第1の分離層120を形成すべきアモルファス
シリコン膜を形成した後、中間層142を形成する前に
水素イオンをイオン注入、あるいはイオンドーピングに
よりアモルファスシリコン膜に導入する。
【0104】また、第2の例として、図15に示す第1
の工程で第1の分離層120を形成した後、第2の工程
で中間層142を形成し、しかる後に、水素イオンをイ
オン注入、あるいはイオンドーピングによりアモルファ
スシリコン膜に導入してもよい。このようなタイミング
で水素イオンを導入すれば、比較的高いエネルギーで効
率よく水素イオンを導入することができるので、中間層
142を形成する前に水素イオンを導入する方法(第1
の例)と比較して短時間で処理を終えることができる。
【0105】さらに、第3の例として、図15に示す第
1の工程で第1の分離層120を形成した後、第2の工
程で中間層142、およびTFTの能動層を形成すべき
シリコン膜143を形成した以降、レーザアニールによ
る結晶化工程を行う前に、水素イオンをイオン注入、あ
るいはイオンドーピングによりアモルファスシリコン膜
に導入してもよい。このように構成すると、シリコン膜
143をたとえば425℃位の温度で形成した際に、第
1の分離層120に含まれていた水素が脱離すすること
を防止することができる。また、結晶化工程前に水素イ
オンを導入しておけば、水素イオンの導入によって発生
したダメージをこの結晶化工程で修復することができ
る。
【0106】[第2の実施例]本発明の第1の実施の形
態の具体例として、図27ないし図34を参照して、第
1の基材100の側に各種のTFTを含む薄膜デバイス
層140を形成し、これを第2の基材180に転写して
液晶表示装置(電気光学装置)のアクティブマトリクス
基板(薄膜デバイス装置)の製造方法を説明する。図2
7は液晶表示装置の全体構成を示す分解斜視図である。
図28は、この液晶表示装置に用いたアクティブマトリ
クス基板の構成を示すブロック図である。図29は、本
形態の液晶表示装置の要部を示す断面図である。
【0107】図27において、本形態の液晶表示装置1
0は、アクティブマトリクス基板440と、このアクテ
ィブマトリクス基板440に所定の間隔を介して貼り合
わされた対向基板480と、この対向基板480とアク
ティブマトリクス基板440との間に封入された液晶4
60とから概略構成されている。アクティブマトリクス
基板440と対向基板480とは、対向基板480の外
周縁に沿って形成されたギャップ材含有のシール材(図
示せず。)によって所定の間隙を介して貼り合わされ、
このシール材の内側領域が液晶460の封入領域とされ
る。シール材としては、エポキシ樹脂や各種の紫外線硬
化樹脂などを用いることができる。ここで、シール材は
部分的に途切れているので、対向基板480とアクティ
ブマトリクス基板440とを貼り合わせた後、シール材
の内側領域を減圧状態にすれば、シール材の途切れ部分
から液晶460を減圧注入でき、液晶460を封入した
後は、途切れ部分を封止剤(図示せず。)で塞げばよ
い。
【0108】本形態において、対向基板480はアクテ
ィブマトリクス基板440よりも小さく、アクティブマ
トリクス基板440の対向基板480の外周縁よりはみ
出た領域には、図28を参照して後述する走査線駆動回
路700やデータ線駆動回路800等のドライバー部4
44が形成されている。
【0109】また、対向基板480およびアクティブマ
トリクス基板440の光入射側の面あるいは光出射側に
は、使用する液晶の種類、すなわち、TN(ツイステッ
ドネマティック)モード、STN(スーパーTN)モー
ド等々の動作モードや、ノーマリホワイトモード/ノー
マリブラックモードの別に応じて偏光板420、50
0、あるいは位相差フィルムが所定の光軸方向に配置さ
れるように貼られる。さらに、液晶表示装置10が透過
型である場合には、アクティブマトリクス基板440の
裏側にはバックライト400が配置される。
【0110】このように構成した液晶表示装置10に用
いたアクティブマトリクス基板440では、図28に示
すように、中央領域が実際の表示を行う画素部442で
あり、その周辺部分が駆動回路部444とされる。画素
部442では、アルミニウム、タンタル、モリブデン、
チタン、タングステンなどの金属膜、シリサイド膜、導
電性半導体膜などで形成されたデータ線720および走
査線730に接続した画素用スイッチングのTFT5が
マトリクス状に配列された各画素毎に形成されている。
データ線720に対しては、シフトレジスタ、レベルシ
フタ、ビデオライン、アナログスイッチなどを備えるデ
ータ側駆動回路800が構成されている。走査線730
に対しては、シフトレジスタおよびレベルシフタなどを
備える走査側駆動回路700が構成されている。
【0111】このように構成したアクティブマトリクス
基板440において、データ線駆動回路800および走
査線駆動回路700のシフトレジスタ等は、N型のTF
T6とP型のTFT7とからなるCMOS回路が多段に
接続されている。従って、アクティブマトリクス基板4
40には、駆動回路用のN型のTFT6、駆動回路用の
P型のTFT7、および画素スイッチング用のN型のT
FT5からなる3種類のTFTが形成されている。
【0112】これらのTFTのうち、駆動回路用のN型
のTFT6と駆動回路用のP型のTFT7とは導電型が
逆であるだけで、基本的な構成が同一なので、図29に
は、代表して、N型のTFT6と画素スイッチング用の
TFT5のみを示してある。
【0113】図29において、画素スイッチング用のT
FT5では、画素電極170が液晶を介して対向基板4
80と対向させる必要があるが、本形態では、いずれの
TFTも、後述するように、薄膜デバイス層140とし
て第1の基材100に形成されたものが、第2の基材1
80に転写されたものであるため、画素電極170は、
TFT5の最も上層側にある。そこで、本形態では、層
間絶縁膜155に開口156、157を形成し、開口1
57から下方に向かって画素電極170が露出している
構造になっている。従って、薄膜デバイス層140の裏
面側に対して液晶460を介して対向基板480が対向
する構成であっても、画素電極170と対向基板480
に形成した共通電極482との間で液晶460を駆動す
ることができる。なお、図28からわかるように、画素
スイッチング用のTFT5において、ゲート電極150
は走査線730の一部であり、ソース領域192aに電
気的に接続するソース電極152eはデータ線720の
一部である。なお、画素電極170は開口156を介し
てドレイン領域192bに電気的に接続している。
【0114】図30ないし図34を参照して、このアク
ティブマトリクス基板440の製造方法を説明する。図
30ないし図34は、前記した第1の実施の形態に係る
方法を用いてアクティブマトリクス基板440を製造す
る際の工程断面図である。
【0115】本例の液晶表示装置の製造方法のうち、そ
のアクティブマトリクス基板440の製造方法では、ま
ず、図15ないし図25を参照して説明した方法と同
様、図30に示すように、石英基板からなる第1の基材
100上に、水素含有のアモルファスシリコン膜からな
る第1の分離層120を形成する(第1の工程)。
【0116】次に、第1の分離層120の上に中間層1
42を形成した後、その上に駆動回路用のTFT6およ
び画素スイッチング用のTFT5を形成する(第2の工
程)。
【0117】次に、図31に示すように、画素スイッチ
ング用のTFT5のドレイン領域192bに相当する部
分、および画素スイチング用のTFT5が形成されてい
る領域を除く領域のそれぞれにおいて、層間絶縁膜15
4、155、ゲート絶縁膜148および中間膜142を
選択的にエッチングし、それぞれの領域に開口156、
157を同時に形成する。
【0118】次に、図32に示すように、画素電極17
0を形成する。その結果、画素電極170は、開口15
6をコンタトクトホールとして、ドレイン電極152d
を介して画素スイッチング用のTFTのドレイン領域1
92bに電気的に接続し、かつ、開口157を介して第
1の分離層120と接するように形成される。ここで、
画素電極170をITO膜から形成した場合には液晶表
示装置10を透過型で形成でき、画素電極170をアル
ミニウム等の金属から形成した場合には、液晶表示装置
10を反射型で形成できる。
【0119】次に、図33に示すように、接着層160
を介して、ソーダガラス基板等といった安価な第2の基
材180を接着する(第3の工程)。
【0120】次に、第1の基材100の裏面側からエキ
シマレーザー光を照射し、第1の分離層120で剥離現
象を生じさせ、第1の基材100を剥がす。このとき、
引き剥がしにさほどの力を要しないので、TFT5、6
等には機械的ダメージが生じない。また、薄膜デバイス
層140の裏面側に残った第1の分離層120を除去す
る。
【0121】これにより、図34に示すアクティブマト
リクス基板440が完成する。このアクティブマトリク
ス基板440では、画素電極170が薄膜デバイス層1
40の裏面側で露出している。従って、アクティブマト
リクス基板440の薄膜デバイス層140の裏面側に配
向膜(図示せず。)を形成した後、ラビング処理等の配
向処理を行い、しかる後に、図28に示すように、薄膜
デバイス層140の裏面側と対向するように対向基板4
80をアクティブマトリクス基板440とシール材(図
示せず。)によって貼り合わせ、これらの基板間に液晶
460を封入する。その結果、アクティブマトリクス基
板440と対向基板480との間に液晶460を挟持し
た液晶表示装置10を製造することができる。
【0122】このように、本形態の液晶表示装置10に
用いたアクティブマトリクス基板440では、耐熱性等
に優れた石英基板からなる第1の基材100上にTFT
を最適な条件で形成した後、この第1の基材100か
ら、ソーダガラス基板からなる安価な第2の基材180
の側に駆動回路用のTFT6や画素スイチング用のTF
T4を含む薄膜デバイス層140を転写したものを用い
ている。このため、TFT5、6の製造時には第1の基
材100の上で石英基板の耐熱性を十分に行かした温度
条件でTFT5、6を形成できるので、トランジスタ特
性の優れたTFT5、6を形成することができる。ま
た、液晶表示装置10に実際に搭載されるのは、安価な
ソーダガラスからなる第2の基材180であるため、液
晶用表示装置10の低価格化を図ることができる。
【0123】[第3の実施例]本発明の第2の実施の形
態の具体例として、図35ないし図42を参照して、第
1の基材100の側に薄膜デバイス層140として、第
1の基材100にTFTを形成し、これを第2の基材1
80に転写した後、さらに第3の基材200に転写した
液晶表示装置(電気光学装置)のアクティブマトリクス
基板440の製造方法を説明する。図35は、本例の液
晶表示装置10の要部を示す断面図である。なお、本形
態の液晶表示装置10およびアクイティブマトリクス基
板440の基本的な構成は、第2の実施例と同様、図2
7および図28を参照して説明したとおりであるので、
それらの説明を省略する。
【0124】図35において、本形態の液晶表示装置1
0は、アクティブマトリクス基板440と、このアクテ
ィブマトリクス基板440に所定の間隔を介して貼り合
わされた対向基板480と、この対向基板480とアク
ティブマトリクス基板440との間に封入された液晶4
60とから概略構成されている。本例でも、アクティブ
マトリクス基板440には、駆動回路用のN型のTF
T、駆動回路用のP型のTFT、および画素スイッチン
グ用のN型のTFTからなる3種類のTFTが形成され
ているが、図35には、これらのTFTのうち、駆動回
路用のN型のTFT6、および画素スイッチング用のT
FT5のみを示してある。
【0125】本例において、駆動回路用のTFT6およ
び画素スイッチング用のTFT5は、いずれも、後述す
るように、薄膜デバイス層140として第1の基材10
0に形成されたものが、第2の基材180に転写された
後、第3の基材200に転写されたものであるため、各
TFT5、6は、第1の基材100上に形成したときの
積層構造のままである。すなわち、画素電極170は、
層間絶縁膜155の上層に形成され、対向基板480に
形成した共通電極482との間で液晶460を駆動する
ことができる。
【0126】図36ないし図42を参照して、このアク
ティブマトリクス基板440の製造方法を説明する。図
36ないし図42は、前記した第2の実施の形態に係る
方法を用いてアクティブマトリクス基板440を製造す
る際の工程断面図である。
【0127】本例の液晶表示装置10の製造方法のう
ち、そのアクティブマトリクス基板の製造方法では、ま
ず、図15ないし図25を参照して説明した方法と同
様、図36に示すように、石英基板からなる第1の基材
100上に、水素含有のアモルファスシリコン膜からな
る第1の分離層120を形成する(第1の工程)。
【0128】次に、第1の分離層120の上に中間層1
42を形成した後、その上に駆動回路用のTFT6およ
び画素スイッチング用のTFT5を形成する(第2の工
程)。
【0129】本例でも、画素スイッチング用のTFT5
では、図28を参照して説明したように、ゲート電極1
50は走査線730の一部であり、ソース電極152e
はデータ線720の一部である。
【0130】次に、画素スイッチング用のTFT5のド
レイン領域192bに相当する部分の上層に位置する層
間絶縁膜154、155およびゲート絶縁膜148を選
択的にエッチングし、開口156を形成する。
【0131】次に、図37に示すように、画素電極17
0を形成する。その結果、画素電極170は、開口15
6をコンタトクトホールとして、ドレイン電極192b
を介して画素スイッチング用のTFT5のドレイン領域
192eに電気的に接続する。本例でも、画素電極17
0をITO膜から形成した場合には液晶表示装置10を
透過型で形成でき、画素電極170をアルミニウム等の
金属から形成した場合には、液晶表示装置10を反射型
で形成できる。
【0132】次に、図38に示すように、熱溶融性接着
剤あるいは水溶性の接着剤などからなる第2の分離層1
60′を介して、ソーダガラス基板等といった安価な第
2の基材180を接着する(第3の工程)。
【0133】次に、第1の基材100の裏面側からエキ
シマレーザー光を照射し、第1の分離層120で剥離現
象を生じさせ、薄膜デバイス層140の側から第1の基
材100を剥がす。このとき、引き剥がしにさほどの力
を要しないので、TFT5、6等には機械的ダメージが
生じない。また、図39に示すように、薄膜デバイス層
140の裏面側に付着している第1の分離層120を除
去する。
【0134】次に、図40に示すように、薄膜デバイス
層140の裏面側に対して接着層190を介して第3の
基材200を接着する。
【0135】次に、第2の分離層160′として熱溶融
性接着剤を用いた場合にはこの熱溶融性接着剤を加熱
し、第2の分離層160′で第2の基材180を剥離す
る。水溶性接着剤を用いた場合にはこの水溶性接着剤を
水と接触させて、第2の分離層160′で第2の基材1
80を剥離する。次に、図41に示すように、薄膜デバ
イス層140の表面側に付着している第2の分離層18
0を除去する。
【0136】その結果、アクティブマトリクス基板44
0が完成する。次に、図35に示すように、画素電極1
70の表面および層間絶縁膜155の表面に対して配向
膜(図示せず。)を形成した後、ラビング処理等の配向
処理を行い、しかる後に、薄膜デバイス層140に対向
するように対向基板480をアクティブマトリクス基板
440とシール材(図示せず。)によって貼り合わせ、
これらの基板間に液晶460を封入する。その結果、ア
クティブマトリクス基板440と対向基板480との間
に液晶460を挟持した液晶表示装置10を製造するこ
とができる。
【0137】このように、本形態に係る液晶表示装置1
0に用いたアクティブマトリクス基板440は、耐熱性
等に優れた石英基板からなる第1の基材100上にTF
Tを最適な条件で形成した後、この第1の基材100か
ら第2の基材180への転写を経て、ソーダガラス基板
からなる安価な第3の基材200の側に、駆動回路用の
TFTや画素スイチング用のTFTを含む薄膜デバイス
層140を転写したものである。このため、TFTの製
造時には第1の基材100上で石英基板の耐熱性を十分
に行かした温度条件でTFTを形成できるので、トラン
ジスタ特性の優れたTFTを形成することができる。ま
た、液晶表示装置10に実際に搭載されるのは、安価な
ソーダガラスからなる第3の基材200であるため、液
晶用表示装置10の低価格化を図ることができる。
【0138】さらに、薄膜デバイス層140を2回、転
写するため、薄膜デバイス層140を第3の基材200
に転写し終えた状態で、薄膜デバイス層140は、第1
の基材100にTFTを形成したときの積層構造のまま
である。それ故、薄膜デバイス層140を形成していく
際に、画素電極170の構造などについては、従来の構
造のままでよいので、TFTの製造方法については変更
する必要がない。
【0139】[第4の実施例]なお、第2の実施例およ
び第3の実施例のいずれにおいても、アクイティブマト
リクス基板を構成する要素の全てを第1の基材100に
形成し、これらの構成要素の全てを第2の基材180あ
るいは第3の基材200に一括して転写する方法であっ
たが、アクティブマトリクス基板440を構成する各要
素をある程度まとまった単位でそれぞれ別々の第1の基
材100に形成し、各第1の基材100毎に形成した要
素をそれぞれ1枚の基材に転写してアクティブマトリク
ス基板を形成してもよい。
【0140】たとえば、図28に示すアクティブマトリ
クス基板440では、各画素の構成は同一であり、か
つ、データ線駆動回路800および走査線駆動回路70
0も同一構造のシフトレジスタを多段に接続してある。
そこで、アクティブマトリクス基板440に形成すべき
画素部442全体のうち、その一部ずつを何枚もの第1
の基材100に分けて形成し、各第1の基材100から
アクティブマトリクス基板440の基材として使用され
る第2の基材180(あるいは第3の基材200)に画
素を複数ずつ転写してもよい。また、アクティブマトリ
クス基板440に形成すべき駆動回路の一部を何枚もの
第1の基材100に形成し、各第1の基材100からア
クティブマトリクス基板440の基材として使用される
第2の基材180(あるいは第3の基材)に各駆動回路
を転写してもよい。
【0141】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において、
第1の分離層は、水素を含有するアモルファスシリコン
膜からなるため、第4の工程で、第1の分離層(アモル
ファスシリコン膜)にレーザ光等のエネルギー光を照射
すると、第1の分離層を構成するアモルファスシリコン
膜がポリシリコン膜に相転移するとともに、第1の分離
層から水素ガスが発生する。このため、第1の分離層の
層内または界面で剥離現象が起こるので、第1の基材は
薄膜デバイス側から分離し、薄膜デバイスを第2の基材
側に転写することができる。また、本発明では、第1の
分離層にエネルギー光を照射するうちに、第1の分離層
を構成するシリコン膜の性質が変化していくのに合わせ
て、シリコン膜に照射するエネルギー光のエネルギー密
度を低密度から高密度に変化させる。それ故、第1の分
離層を構成するシリコン膜が損傷しない範囲内で、エネ
ルギー密度の高いエネルギー光を照射することができる
ので、第1の分離層の層内あるいは界面での剥離をスム
ーズに、かつ、確実に進行させることができる。よっ
て、本発明によれば、信頼性の高い薄膜デバイス装置を
効率よく製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)はそれぞれ、本発明の第1の実
施の形態に係る薄膜デバイス装置の製造方法において、
第1の工程で第1の基材上に第1の分離層を形成した様
子を示す工程断面図、およびこの第1の工程の変形例を
示す工程断面図である。
【図2】図1(a)、(b)に示す第1の工程で第1の
基材上に第1の分離層を形成した後、第2の工程で第1
の分離層の上に薄膜デバイス層を形成した様子を示す工
程断面図である。
【図3】図2に示す第2の工程で第1の分離層の上に薄
膜デバイス層を形成した後、第3の工程で薄膜デバイス
層に接着層を介して第2の基材を接着した様子を示す工
程断面図である。
【図4】図3に示す第3の工程で薄膜デバイス層に接着
層を介して第2の基材を接着した後、第4の工程で第1
の分離層にレーザ光を照射する様子を示す工程断面図で
ある。
【図5】図4に示す第4の工程で第1の分離層にレーザ
光を照射した後、第1の分離層で第1の基材を剥離する
様子を示す工程断面図である。
【図6】図5に示す第4の工程で第1の基材を剥離した
後、薄膜デバイス層に残る第1の分離層を除去した様子
を示す工程断面図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜デバイス
装置の製造方法に用いた第1の基材におけるレーザ光の
波長とその透過率との関係を示すグラフである。
【図8】水素含有のアモルファスシリコン膜にレーザ光
を照射したときの水素含有量と、エネルギー密度と、レ
ーザ光を照射したときのシリコン膜の状態との関係を示
すグラフである。
【図9】(a)、(b)はそれぞれ、幅方向においてエ
ネルギー強度がガウシアン分布を有するラインビームに
よってレーザ照射する様子を模式的に示す説明図、およ
びこのラインビームの幅方向におけるエネルギー強度の
プロファイルを示す説明図である。
【図10】(a)、(b)、(c)はそれぞれ、幅方向
においてエネルギー強度が矩形状の分布を有するライン
ビームによってレーザ照射する様子を模式的に示す説明
図、このラインビームの幅方向におけるエネルギー強度
のプロファイルを示す説明図、およびこのラインビーム
を繰り返し照射するときにエネルギー強度を段階的に変
化させる様子を示す説明図である。
【図11】図4に示す第4の工程において、レーザ光が
薄膜デバイス層に及ぼす影響を防止する方法を示す説明
図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る薄膜デバイ
ス装置の製造方法において、第1の実施の形態と同様な
方法で第2の基材に薄膜デバイス層を転写した後、第5
の工程において、この薄膜デバイス層の裏面側に接着層
を介して第3の基材を接着した様子を示す工程断面図で
ある。
【図13】図12に示す第5の工程で第2の基材を薄膜
デバイス層の側から剥離して、薄膜デバイス層を第3の
基材に転写した様子を示す工程断面図である。
【図14】図13に示す第5の工程で第2の基材を剥離
した後、薄膜デバイス層に残る第2の分離層を除去した
様子を示す工程断面図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜デバイ
ス装置の製造方法の具体例として、第1の実施例におい
て、TFTを備える薄膜デバイス装置を製造するにあた
って、第1の基材上に第1の分離層、中間層、半導体膜
を形成した様子を示す工程断面図である。
【図16】図15に示す工程で形成した半導体膜をパタ
ーニングした様子を示す工程断面図である。
【図17】図16に示す工程で形成した島状の半導体膜
に表面側にゲート絶縁膜を形成した様子を示す工程断面
図である。
【図18】図17に示す工程で形成したゲート絶縁膜の
上にゲート電極を形成した様子を示す工程断面図であ
る。
【図19】図18に示す工程でゲート電極を形成した
後、半導体膜にP型の不純物を導入する様子を示す工程
断面図である。
【図20】図19に示す工程で半導体膜にP型の不純物
を導入した後、半導体膜にN型の不純物を導入する様子
を示す工程断面図である。
【図21】図20に示す工程で半導体膜にN型の不純物
を導入した後、ソース電極およびドレイン電極を形成し
た様子を示す工程断面図である。
【図22】図21に示す工程までで薄膜デバイス層を形
成した後、この薄膜デバイス層に対して接着層を介して
第2の基材を接着した様子を示す工程断面図である。
【図23】図22に示す工程で薄膜デバイス層に第2の
基材を接着した後、第1の分離層にレーザ光を照射して
第2の分離層で剥離を起こさせる様子を示す工程断面図
である。
【図24】図23に示す工程で第2の分離層で剥離を起
こさせ、第1の基材を剥がして薄膜デバイス層を第2の
基材に転写した様子を示す工程断面図である。
【図25】図24に示す工程で第1の基材を剥がした
後、薄膜デバイス層の裏面側に残る第1の分離層を除去
した様子を示す工程断面図である。
【図26】(a)、(b)はそれぞれ、本発明の第1の
実施の形態に係る薄膜デバイス装置の製造方法の具体例
として、第1の実施例に係る薄膜デバイスをフレキシブ
ル基板上に搭載した様子を示す説明図、およびこのフレ
キシブル基板を撓ませた様子を示す説明図である。
【図27】本発明の第1の実施の形態に係る薄膜デバイ
ス装置の製造方法の具体例として、第2の実施例に係る
アクティブマトリクス基板(薄膜デバイス)を用いた液
晶表示装置(電気光学装置)の構成を示す分解斜視図で
ある。
【図28】図27に示す液晶表示装置に用いたアクティ
ブマトリクス基板の構成を示すブロック図である。
【図29】図27に示す液晶表示装置の要部を示す断面
図である。
【図30】図29に示すアクティブマトリクス基板の製
造方法において、第1の基材上にTFTを形成した様子
を示す工程断面図である。
【図31】図30に示す工程で第1の基材上にTFTを
形成した後、層間絶縁膜に開口を形成した様子を示す工
程断面図である。
【図32】図31に示す工程で層間絶縁膜に開口を形成
した後、画素電極を形成した様子を示す工程断面図であ
る。
【図33】図32に示す工程までで第1の基材上にTF
Tや画素電極を備える薄膜デバイス層を形成した後、接
着層を介して第2の基材を接着し、しかる後に第1の分
離層にレーザ光を照射して第1の基材を剥がす様子を示
す工程断面図である。
【図34】図33に示す工程で薄膜デバイス層から第1
の基材を剥がした後の様子を示す工程断面図である。
【図35】本発明の第2の実施の形態に係る薄膜デバイ
ス装置の製造方法の具体例として、第3の実施例に係る
アクティブマトリクス基板(薄膜デバイス)を用いた液
晶表示装置(電気光学装置)の要部を示す断面図であ
る。
【図36】図35に示す液晶表示装置に用いたアクティ
ブマトリクス基板の製造方法において、第1の基材上に
TFTを形成した様子を示す工程断面図である。
【図37】図36に示す工程で第1の基材上にTFTを
形成した後、画素電極を形成した様子を示す工程断面図
である。
【図38】図37に示す工程で画素電極を形成した後、
TFTおよび画素電極を備える薄膜デバイス層に第2の
分離層を介して第2の基材を接着し、しかる後に第1の
分離層にレーザ光を照射して第1の基材を剥がす様子を
示す工程断面図である。
【図39】図38に示す工程で薄膜デバイス層から第1
の基材を剥がした後、薄膜デバイス層の裏面側に残る第
1の分離層を除去した後の様子を示す工程断面図であ
る。
【図40】図39に示す工程で薄膜デバイス層に残る第
1の分離層を除去した後、この薄膜デバイス層の裏面側
に接着層を介して第3の基材を接着した様子を示す工程
断面図である。
【図41】図40に示す工程で薄膜デバイス層に接着層
を介して第3の基材を接着した後、第2の分離層で第2
の基材を剥がし、しかる後に薄膜デバイス層に残る第2
の分離層を除去した様子を示す工程断面図である。
【符号の説明】
1 薄膜デバイス装置 5 画素スイッチング用のTFT(薄膜デバイス) 6 駆動回路用のN型のTFT(薄膜デバイス) 7 駆動回路用のP型のTFT(薄膜デバイス) 10 液晶表示装置 100 第1の基材 120 第1の分離層 124 金属膜 140 薄膜デバイス層 142 中間層 144 チャネル領域 144a、144b アイランド 146 ソース・ドレイン領域 146a、146b n層(ソース・ドレイン領域) 148 ゲート絶縁膜 150、150a、150b ゲート電極 152、152a、152b、152c、152d ソ
ース・ドレイン電極 154、155 層間絶縁膜 156、157 開口 160 接着層 160′ 第2の分離層 170 画素電極 172a、172b P層(ソース・ドレイン領域) 180 第2の基材 182 フレキシブル基板 190 接着層 192a ソース領域 192b ドレイン領域 200 第3の基材 300 CPU 320 RAM 340 太陽電池 360 入出力回路 400 バックライト 420、500 偏光板 440 アクティブマトリクス基板(薄膜デバイス装
置) 442 画素部 444 駆動回路部 460 液晶 480 対向基板 482 共通電極 700 走査側駆動回路 720 データ線 730 走査線 800 データ線駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/786 H01L 29/78 627D 21/336 Fターム(参考) 2H092 KA05 MA08 NA17 NA27 5C094 AA42 AA43 AA51 BA03 BA43 CA19 EA03 EA04 EA07 FB14 GB01 5F110 BB01 BB04 DD01 DD02 DD03 DD12 DD13 DD14 EE02 EE08 FF02 FF21 GG02 GG13 GG47 HJ01 HJ18 NN02 NN05 PP03

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の基材上に第1の分離層を形成する
    第1の工程と、 前記第1の分離層上に薄膜デバイスを形成する第2の工
    程と、 前記薄膜デバイスの前記第1の基材と反対側に第2の基
    材を接着する第3の工程と、 前記第1の分離層の層内または該第1の分離層の界面の
    うちの少なくとも一方で剥離現象を生じさせることによ
    り前記第1の基材を前記薄膜デバイス側から剥がして当
    該薄膜デバイスを前記第2の基材側に転写する第4の工
    程と、 を有する薄膜デバイス装置の製造方法であって、 前記第1の工程では、前記第1の分離層として、当該第
    1の分離層へのエネルギー光の照射によってガスを発生
    させる元素を含有するアモルファスシリコン膜を形成
    し、 前記第4の工程では、前記第1の分離層にエネルギー光
    を照射して前記剥離現象を起こさせるとともに、当該エ
    ネルギー光のエネルギー密度を低密度から高密度に変化
    させることを特徴とする薄膜デバイス装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記元素は水素であ
    ることを特徴とする薄膜デバイス装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記第1の分離層
    は、成膜後に水素が導入されたアモルファスシリコン膜
    であることを特徴とする薄膜デバイス装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2において、前記第1の分離層
    は、成膜時に水素が導入されたアモルファスシリコン膜
    であることを特徴とする薄膜デバイス装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記第1の分離層
    は、水素を含有する原料ガスを用いたプラズマCVD法
    により形成されたアモルファスシリコン膜であることを
    特徴とする薄膜デバイス装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    前記第4の工程では、前記エネルギー光としてレーザ光
    を照射することを特徴とする薄膜デバイス装置の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    前記第4の工程では、前記エネルギー光のエネルギー密
    度を連続的に変化させることを特徴とする薄膜デバイス
    装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    前記第4の工程では、前記エネルギー光のエネルギー密
    度を段階的に変化させることを特徴とする薄膜デバイス
    装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかにおいて、
    前記第3の工程では、前記薄膜デバイスの前記第1の基
    材と反対側に前記第2の基材を第2の分離層を介して接
    着し、 前記第4の工程で前記第2の基材に前記薄膜デバイスを
    転写した後、当該薄膜デバイスの前記第2の基材と反対
    側に第3の基材を接着する第5の工程と、 前記第2の分離層の層内または該第2の分離層の界面の
    うちの少なくとも一方で剥離現象を生じさせることによ
    り前記第2の基材を前記薄膜デバイス側から剥がして当
    該薄膜デバイスを前記第3の基材側に転写する第6の工
    程と、 を有することを特徴とする薄膜デバイス装置の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかにおい
    て、前記第2の工程では、前記第1の基材上に、前記薄
    膜デバイスとして、少なくとも薄膜トランジスタを形成
    することを特徴とする薄膜デバイス装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかに規定
    する薄膜デバイス装置の製造方法により形成されたこと
    を特徴とする薄膜デバイス装置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし10のいずれかに規定
    する薄膜デバイス装置の製造方法を利用したアクティブ
    マトリクス基板の製造方法であって、前記第2の工程で
    は、前記第1の基材上に、前記薄膜デバイスとして画素
    スイッチング用の薄膜トランジスタをマトリクス状に形
    成して、当該薄膜トランジスタをマトリクス状に有する
    アクティブマトリクス基板を製造することを特徴とする
    アクティブマトリクス基板の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項12において、前記第2の工程
    では、前記第1の基材上に前記薄膜トランジスタをマト
    リクス状に形成するとともに、当該薄膜トランジスタの
    ゲートに電気的に接続する走査線、当該薄膜トランジス
    タのソースに電気的に接続するデータ線、および当該薄
    膜トランジスタのドレインに電気的に接続する画素電極
    を形成することを特徴とするアクティブマトリクス基板
    の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし13のいずれかにおい
    て、前記第1の基材上に、前記薄膜デバイスとして、駆
    動回路用の薄膜トランジスタを形成して、当該薄膜トラ
    ンジスタを備える駆動回路を有するアクティブマトリク
    ス基板を製造することを特徴とするアクティブマトリク
    ス基板の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項12ないし14のいずれかに規
    定するアクティブマトリクス基板の製造方法により形成
    されたことを特徴とするアクティブマトリクス基板。
  16. 【請求項16】 請求項15に規定するアクティブマト
    リクス基板を用いたことを特徴とする電気光学装置。
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