JPH0613329A - 半導体装置及び半導体製造装置及び製造方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体製造装置及び製造方法

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JPH0613329A
JPH0613329A JP4190306A JP19030692A JPH0613329A JP H0613329 A JPH0613329 A JP H0613329A JP 4190306 A JP4190306 A JP 4190306A JP 19030692 A JP19030692 A JP 19030692A JP H0613329 A JPH0613329 A JP H0613329A
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film
hydrogen
plasma
thin film
substrate
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JP4190306A
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Tadashi Ahei
忠司 阿閉
Kazuaki Tashiro
和昭 田代
Takayuki Ishii
石井  隆之
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Original Assignee
Canon Inc
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単位時間あたりの基板処理枚数を多くして、
コストを低下させ、半導体堆積膜へ、安定した水素プラ
ズマを照射することにより、品質の安定した半導体薄膜
を形成し、エッチング処理時の製品の歩留まりを高くし
た半導体製造装置及び製造方法を実現する。 【構成】 非単結晶シリコン膜を有する半導体装置の製
造装置において、少なくとも珪素原子を含むガスを用い
た高周波グロー放電により、基体11上に非単結晶シリ
コン膜の堆積を行なう電極21による空間と、少なくと
も水素ガスを含む混合ガスにより水素ラジカル処理を行
なう空間と、を交互に複数個配置した成膜室と、該成膜
室の前記それぞれの空間を、前記基体を順次移動させる
手段とを有し、複数の前記基体を移動させながら、連続
的に成膜処理を行なうことを特徴とする半導体製造装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造装置、及び
その半導体膜の製造方法、及び半導体装置に関するもの
であり、特に、アモルファスシリコン薄膜、水素化アモ
ルファスシリコンアロイ、大面積非単結晶シリコンの製
造装置、及びその製造方法、及び半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】(従来例A)太陽電池による太陽光発電
はクリーンエネルギーとして将来に期待されており、ア
モルファスシリコンを用いた太陽電池もエネルギー変換
効率が年々向上して、電卓や時計などの民生機器への実
用化も進んできている。また、電子写真の感光ドラムと
しても耐久性に優れたアモルファスシリコンが利用さ
れ、高級機に普及してきている。
【0003】さらに近年オフィスオートメーションにと
もない、液晶表示ディスプレー、画像読み取り装置等の
入出力デバイスは、ワードプロセッサー、パーソナルコ
ンピューター、ファクシミリ等のOA機器のマンマシー
ンインターフェイスとして、重要視され、軽量、薄型、
低価格が要望されている。このような観点により、アモ
ルファスシリコン、ポリシリコン等を、大面積の絶縁基
板上に形成し、薄膜トランジスタを構成したアクティブ
マトリクス方式の液晶ディスプレーや、光センサーを構
成した光電変換装置等の開発が進められている。
【0004】アモルファスシリコン等の非単結晶シリコ
ンは単結晶シリコンにくらべて、低温で大面積の膜が得
られる反面、熱的に非平衡状態(準安定状態)で形成さ
れるため、光劣化現象などが生じて、安定性に劣ってい
る。また禁制帯中に局在準位を含み、半導体として用い
る場合にキャリアがそれらの準位にトラップされ、キャ
リアの易動度が小さく、高速のデバイスには応用できな
い。
【0005】これらの原因として、アモルファスシリコ
ンはもともと膜中に水素を含むため、構造の柔軟性、ラ
ンダム性が生じているためと言われている。通常の高周
波プラズマCVD法などの製法によると、アモルファス
シリコン中の水素は、局在準位となる未結合手を終端す
る以外に、過剰に取り込まれてしまう。高温で製膜する
ことにより、膜中の水素をある程度は減少させることが
できるが、温度が上がりすぎると、微結晶化が始まり膜
質はかえって悪化する。また製膜後の熱的なアニールに
よっても、膜中の水素を減少させることはできるが、未
結合手を終端していた水素まで抜けて、局在準位は増加
してしまう。このように容易に膜形成ができる反面、過
剰水素が少なく構造の安定した高品質な膜を得るのは困
難である。
【0006】膜中の結合水素密度は、製膜時のSiH4
系のガスに対する水素希釈率を大きくすることで、減少
させることができる。これは水素希釈により膜堆積表面
をH原子で被覆することで、アモルファスシリコンの製
膜過程において重要なSiH3 ラジカルが、より安定な
サイトへと拡散され、緻密な膜構造が得られるといわれ
ている。また製膜表面から数原子層の活性化状態にある
膜構造中のH原子結合は、熱的な構造緩和を伴ってH2
分子となって膜中より脱離する。したがって、膜中の結
合水素密度は基板温度の上昇により、減少するが、同時
に膜堆積表面を被覆するH原子も脱離するため、SiH
3 ラジカルはあまり拡散されずに局所的な安定状態で結
合するため、膜全体としては緻密なネットワーク構造と
なりえない。
【0007】熱的な脱離以外に、プラズマ等によって生
じた水素ラジカル(原子状水素)により堆積膜表面の結
合水素を引き抜く効果も提案されている。この時水素の
引き抜かれる膜の構造も重要であり、構造緩和を伴って
緻密なネットワークを形成できるような構成であること
が必要である。水素ラジカル処理による結合水素の引き
抜きは、製膜表面から1〜数原子層の領域であり、5〜
50Å程度の膜厚である。したがって、製膜と水素ラジ
カル処理を交互に何度も行って、1回の製膜膜厚を5〜
50Å程度の膜厚にすれば、結合水素の引き抜かれた緻
密なネットワーク構造のみが積層されることになる。
【0008】図2に従来のアモルファスシリコンの製膜
装置で上記の方法を実現した装置の概要を示した。
【0009】図2において、711は被成膜基板、71
6は基板加熱室、717は成膜室、719は基板取り出
し室、720は高周波電源、721はアノード電極、7
22はカソード電極、726は水素ラジカル導入管、7
30は排気ポンプ、731は基板加熱ヒーター、732
はガス切り替えバルブである。
【0010】同図の(A)は膜堆積の過程で、水素ラジ
カル処理により効率的に水素が引き抜かれるように1回
の製膜膜厚T1は5〜50Å程度である。また(B)
は、SiH4 ガスの供給を遮断して膜堆積をいったん中
止して、(A)の過程で堆積された膜に対して水素ラジ
カル処理を行っているところを示している。この1回の
製膜膜厚T1を変化させたり、また水素ラジカル処理の
時間T2を変えたりすることにより結合水素の引き抜き
が変化して、最適の結合水素密度を持った高品質な膜が
得られる。これらの膜の特性として、特にa−Si:H
特有の欠点である光電特性の光劣化が大幅に改善されて
いる。
【0011】(従来例B,C)また、近年水素化アモル
ファスシリコンを用いた半導体装置の開発が盛んであ
る。特に大面積低コストで生産できる太陽電池の開発
や、液晶ディスプレー用薄膜トランジスタの開発、軽量
小型に作れるファクシミリ用固体撮像装置の開発も盛ん
である。
【0012】従来これらの半導体装置に使われた水素化
アモルファスシリコンの堆積方法としては、シランSi
4 またはジシランSi25 を成膜ガスとするRFプ
ラズマCVD法やマイクロ波プラズマCVD法、あるい
は水素ガス存在下でSiターゲットをArプラズマ中で
スパッタする反応性スパッタリング法などが用いられて
きた。実験的にはこの他にも光CVD法、ECRCVD
法、水素原子存在下でのSiの真空蒸着法、などの報告
があり、Si25 などによる熱CVD法での成功例も
ある。これらの方法により得られる水素化アモルファス
シリコン膜はほとんど水素を10%またはそれ以上含む
膜である。
【0013】このような水素化アモルファスシリコン膜
の堆積方法としてもっとも普及しているのはプラズマC
VD法で、多くの場合SiH4 、Si24 ガスを用
い、必要に応じて水素ガスで希釈を行い13.56MH
zまたは2.54GHzの高周波でプラズマを発生さ
せ、プラズマにより成膜ガスを分解して反応性のある活
性種をつくり、基板上に水素化アモルファスシリコン膜
を堆積させる。
【0014】成膜ガスにPH3 、B26 、BF3 など
のドーピングガスを混ぜればn型またはp型の水素化ア
モルファスシリコン膜を形成することができるので、こ
れらの膜を用いてこのようなアモルファスシリコンデバ
イスを作ることができる。
【0015】しかしながら、これらの膜では光劣化が大
きいという問題があり、これらを解決するために水素プ
ラズマ処理を繰り返す方法(たとえば応用物理学会関係
連合講演会予稿集1990年春季31a−2D−8,3
1a−2D−11,1988年秋季5p−2F−1な
ど)が提案されている。
【0016】この成膜方法によると、時間tD の間水素
化アモルファスシリコン層を堆積した後、この堆積した
膜に対してtA だけ水素プラズマ放電を行ない、このと
き発生する原子状水素に暴露させるという一組のステッ
プを繰り返しながら成膜する。このために成膜ガスをO
N/OFFさせて、この繰り返しを行なう方法が取られ
ている。
【0017】tA の間、堆積膜表面は原子状水素の暴露
を受ける。この間に表面で起こっている現象のメカニズ
ムは必ずしも明らかではないが、原子状水素が堆積膜の
中へ、あるいは堆積表面を、ある程度拡散し、過剰の水
素を引き抜きつつSiネットワークの組み替え(構造緩
和)が起こっていると考えられる。
【0018】このときの原子状水素暴露の効果を説明す
る。
【0019】図12は膜中水素濃度のtA 依存を示す。
aは各サイクルでの膜厚が50Åの場合であり、bは膜
厚100Åの場合である。各ステップでの膜厚が100
Å以上だと原子状水素暴露をいくら行っても構造緩和は
進まなくなることが分かる。また、tD 間に堆積する膜
厚は、10Å以上100Å以下、望ましくは50Å以下
である必要がある。
【0020】図13はtD 間の堆積膜厚と膜中水素濃度
の関係を示している。原子状水素暴露時間あるいは堆積
時間を制御することで、膜中水素濃度を制御できること
が分かる。
【0021】tD の間に堆積する水素化アモルファスシ
リコン層の膜厚は2原子層以上であることが望ましく、
実際上10Å以上であることが望ましい。なぜならば堆
積した層が1原子層しかないとアモルファス構造を安定
に保つことができず、原子状水素暴露により結晶化が進
んでしまうからである。この原因としては原子状水素に
よる過度の水素の引き抜きが考えられる。堆積層が薄
く、水素が引き抜かれすぎれば構造緩和が極度に起こ
り、結晶化までいってしまう。原子状水素暴露による過
度の緩和を防ぎ、制御性良く緩和を進めるには10Å以
上の水素化アモルファスシリコン層の堆積が必要であ
る。
【0022】図14は膜中水素濃度と光学的バンドギャ
ップの関係を示す。膜中水素濃度が、引き抜きにより減
少するに従い光学的バンドギャップは狭くなっているこ
とが分かる。
【0023】このように成膜時に膜中水素を制御する、
つまり構造緩和を起こしながら膜中水素を減らすことに
より、この水素が原因と思われる膜中のウイークボンド
を減らすことが可能となり、さらにこれに起因する光劣
化を押えることができる。
【0024】この成膜方法を実現するための従来の半導
体製造装置を図11に示す。
【0025】図11において500は反応チャンバー、
501は基板、502はアノード電極、503はカソー
ド電極、504は基板加熱用ヒーター、505は接地用
端子である。506はマッチングボックス、507は1
3.56MHzのRF電源である。508は圧力調整用
ゲートバルブ、509はターボ分子ポンプ、510はロ
ータリポンプである。511は捨てガスライン、512
は成膜ガス導入管、513,514はエアーバルブであ
る。515は石英ガラス製マイクロ波発生管、516は
導波管、517はマッチング用スタブチューナー、51
8はアイソレーター、519はマグネトロン、521は
マイクロ波電源である。522は捨てガス用ターボ分子
ポンプ、523は捨てガス用ロータリポンプである。5
24,526はシランガスラインのバルブ、527,5
29は水素ガスラインのバルブ、530,532はアル
ゴンガスラインのバルブ、533,535ホスフィンガ
スラインのバルブ、536,538はジボランガスライ
ンのバルブである。525,528,531,534,
537はマスフローコントローラーを示す。エアーバル
ブ513,514の開閉を切りかえることにより、成膜
ガスのチャンバーへの成膜ガスのON/OFFを行う。
成膜ガスであるシランガスSiH4 ,ジシランガスSi
26 のみの流れをON/OFF制御するだけで水素化
アモルファスシリコン膜堆積と原子状水素暴露の両方を
容易に切り替えることができる。放電の時は、RF用マ
ッチングボックスとマイクロ波用スタブチューナーでマ
ッチングをとりながら、主動操作により微調する。
【0026】(従来例D)また、近年オフィスオートメ
ーションにともない、ディスプレー、イメージスキャナ
ー等の入出力デバイスは、ワードプロセッサー、パーソ
ナルコンピューター、ファクシミリ等のOA機器のマン
マシーンインターフェイスとして、重要視され、軽量、
薄型、低価格が要望されている。
【0027】このような観点により、薄膜半導体、例え
ば、水素化アモルファスシリコン、ポリシリコン等を、
大面積の絶縁基板上に形成し、薄膜トランジスタを構成
したアクティブマトリクス方式の液晶ディスプレーや、
光センサーを構成した光電変換装置等の開発、製品化が
進められている。
【0028】図19は、従来の薄膜トランジスター(以
下TFT)の構造の1例を示す。絶縁性の基板831
に、ゲート電極832が形成され、その上にゲート絶縁
膜833を堆積し、更にチャネル形成のできる薄膜半導
体834として、例えば、水素化アモルファスシリコン
やポリシリコンなどを形成する。更に、ソース、ドレイ
ン電極838,837の金属電極の間に、n+ 層836
が、設けられており、電子に対してオーミック性、正孔
に対してブロッキング性となる接合を形成することで、
nチャンネルトランジスターとして動作する。
【0029】なお、図19のTFTはソース、ドレイン
電極838,837の間に光を照射して半導体層で発生
するフォトキャリアの分布をゲート電極により制御して
安定な光電流を得るような、薄膜トランジスタ型の光セ
ンサーとしても応用できる。
【0030】また、これらの薄膜トランジスタ、および
薄膜トランジスタ型センサなど薄膜半導体装置をソー
ス、ドレイン電極やゲート電極を介して複数個接続して
構成された新たな機能を有する薄膜半導体装置としても
応用できる。
【0031】(従来例E)また、従来アモルファスシリ
コン(以下「a−Si」と略記する)及びその化合物を
膜堆積した半導体薄膜は、低温で作成可能であるという
利点があるだけでなく、可視光における光吸収が大きい
ために、特に、大面積が要求される太陽電池、ラインセ
ンサやエリアセンサ、電子写真感光体などの光電変換装
置、また液晶ディスプレーのTFTなどに広く利用され
ている。
【0032】上記a−Siの半導体薄膜の作成方法とし
ては、現在までに、SiH4 またはSi2 6 を成膜ガ
スとするRFプラズマCVD法(いわゆるGD法)や、
マイクロ波プラズマCVD法、あるいは水素ガス存在下
でArプラズマ中でターゲットにSiを用いる反応性ス
パッタリング法などが用いられてきた。なお実験的に
は、この他にも、光CVD法、ECRCVD法、水素原
子存在下でのSiの真空蒸着法、などの報告があり、S
2 6 などの熱CVD法による成膜の例もある。
【0033】これらの方法により得られるa−Si膜
は、ほとんどの場合、水素を10%、またはそれ以上含
む、いわゆる水素化a−Siであり、一般にa−Si半
導体装置に利用できる電子材料としての特性を持ってい
る。
【0034】このようなa−Siの製造方法として最も
普及しているのは、以下に述べるプラズマCVD法で、
ここでは、多くの場合、SiH4 またはSi2 6 ガス
が用いられる。
【0035】そして、必要に応じて水素ガスを希釈して
13.56MHz、また2.54GHzの高周波でプラ
ズマを発生させ、このプラズマにより成膜ガスを分解さ
せて反応性のある活性種をつくり、これにより基板上に
a−Si膜を堆積させている。
【0036】そして、成膜ガス中にB2 6 ,BF3
どのドーピングガスを混ぜれば、n型または、p型のa
−Si半導体装置を作ることができる。
【0037】a−Siの場合には単結晶Siと相違して
低温基板やガラス基板の上にも成膜でき、大面積化も容
易なだけでなく、光吸収が結晶Siの場合よりも強く、
特性が等方的で、方向性がなく、多結晶Siの様な結晶
粒界がないことなどのため、結晶Siとは異なる分野で
広く利用されている。
【0038】さらにプラズマCVD法では、アモルファ
ス相の中に微結晶相を含むものを作ることができ、この
ため必要に応じて微結晶相の割合を選択して様々な分野
に利用できる半導体装置を提供してきた。
【0039】最近の新しい動きとして、a−Siの成膜
法に於て、水素プラズマ照射によりa−Siの膜質を改
良する提案が多数なされている。
【0040】例えば、特公平2−27824号公報や特
開平2−197117号公報に開示されている方法がそ
れである。しかし、これらの方法は高温が必要であった
り、a−Siの結晶化が起き易いなどの問題がある。
【0041】これらとは異なる発想としてJourna
l of Non−Crystalline Soli
ds第114巻145頁(1989)や新素材21世紀
フォーラム材料連合フォーラム総合シンポジア予稿集
(1990.2.4)あるいは応用物理学会春季公演会
(1990)予稿集等に開示されている方法がある。
【0042】これらの方法では、a−Siのネットワー
クが出来る程度に厚く、そのうえ、水素原子が容易に拡
散可能な程度に薄いa−Si層を堆積してから、水素プ
ラズマを照射するという手順を繰り返し踏まなければな
らない。
【0043】その結果、確かにa−Siの結晶化を抑制
しながら高品質のものを得ることが出来る。
【0044】図29は、このような従来の装置を示す図
である。同図において、901は基板、902,903
は電極、907は高周波電源、917は成膜室、918
は石英管(マイクロ波アプリケータ)、919は導波管
である。
【0045】
【発明が解決しようとしている課題】アモルファスシリ
コンは低温で堆積できるために、安価なガラス基板など
に形成できて大面積デバイスが低価格で提供できる。結
晶シリコンの分野と相補的な分野で製品に応用するため
には、歩留まりの問題を含めて、いかに低価格にできる
かが現状の最大の問題である。しかし、より高品質のア
モルファスシリコンを得るためには、従来例で述べたよ
うな、ガスの切り替えによって製膜と水素ラジカル処理
を交互に行なうような方法をとっている。
【0046】しかしながら、通常のa−Si:Hでは堆
積速度が1〜5Å/secであるので、1回の製膜膜厚
T1に要する時間は数sec〜数10secであり、そ
れに対して水素ラジカル処理の時間T2はやはり数10
secである。従って、水素アニールを行わずに連続で
形成した場合に比べて、これらの膜としての堆積速度は
約2〜5倍程度遅くなる。そのため1回の製膜に要する
時間が長くなり、製膜装置における単位時間あたりの基
板処理枚数が低下し、また原料ガスの切り替えによりガ
スの使用効率か悪くなるというような問題がある。その
結果、製品としてのコストが高くなってしまう。また、
従来例の様に成膜ガスをON/OFFさせて、成膜と水
素プラズマ処理とを交互に行なう場合、成膜時と水素プ
ラズマ時で圧力、流量などの条件が変化し、これに応じ
てマイクロ波プラズマが不安定になりやすく、成膜途中
で放電が停止したり、マッチングがずれたりするなどの
問題があった。放電の変動が起こると、手動によりスタ
ブチューナ等を調整し、安定化させることになるが、調
整の正確さや、時間的な遅れなどで十分に対応すること
ができない。結果的にこういう条件下で作成した膜特性
の不安定性、信頼性の低下を引き起こすという問題にな
っていた。また、図19において、TFTのゲート絶縁
膜833、半導体層834、そしてn+ 層836は、通
常チャンバー分離型のロードロック式のプラズマCVD
により連続に作製される。その後、スパッタリング装置
やEB蒸着装置等によりアルミニウムやクロム等の金属
膜を全面に堆積して、フォトリソグラフィにより、ソー
ス、ドレイン電極838,837として形成される。そ
して不要のオーミックコンタクトのn+ 層836、すな
わち金属電極の下部以外の部分もエッチングにより、取
り除く必要があるが、チャネル形成をする半導体層83
4は残さなければならない。
【0047】しかしながら、このn+ 層836と半導体
層834は共に非単結晶シリコンであり、弗酸と硝酸の
混合エッチング液でも、RIE(リアクティブイオンエ
ッチング) 等のドライエッチングでもエッチング速度の
選択性がほとんどない。よって通常の製造工程では、n
+ 層836のエッチングが終わり、半導体層834まで
ややオーバーエッチングするようなエッチング時間をあ
らかじめ設定して行われる。このときエッチング時間が
足りないとn+ 層836が残り、低抵抗のためon/o
ff特性や光感度が得られなくなり、一方エッチング時
間が長すぎると、半導体層834のオーバーエッチング
が深くなり、on電流が減少したり、光電流が減少した
りする。
【0048】しかしながら、基板の大面積化に伴って、
膜厚やエッチング速度の基板内分布と基板間分布が生じ
て、エッチング時間を一律に設定しても、半導体装置の
特性が基板内や基板間でばらついて不良品となるため、
製品の歩留まりの低下を招くようになる。
【0049】さらにこの非単結晶の半導体層をオーバー
エッチングした表面は、外部の雰囲気の影響を非常に受
けやすくなっており、酸素ガスや水蒸気が直接これらの
表面に、吸着、あるいは、拡散すれば、半導体薄膜が非
常に薄いため、電気的特性が大きく変動する。従来これ
らの素子の表面は窒化シリコン膜等の保護膜で被覆され
ているが、エッチングの後で一番不安定な状態で真空を
破って表面を空気中にさらした時に、すでに特性を変動
していることが予想される。これらの原因による特性の
変動は、最初は現れなくても高温高湿度での長時間での
経時変化にも現れてくるため、いずれにしても安定な製
品を供給することができなくなる。
【0050】このように、従来の薄膜トランジスター、
薄膜トランジスター型光センサー等の薄膜半導体装置を
実際に製品として応用する場合に、従来の製造方法では
基板を大面積化していった時に、n+ 層のエッチングの
基板内分布や基板間分布により製品の歩留まりが低下し
て製品コストが上がってしまう。またエッチング表面の
不安定さにより特性の経時変化を招いて、アクテブマト
リックス型のディスプレーではTFTのON/OFF比
が低下して見え方が大きく変わり、またセンサーにおい
ては、その基本特性である光電流、暗電流が経時的に変
化して読み取り画像の大きな劣化を引き起こす。また、
図29に示すような原子状水素の供給をマイクロ波プラ
ズマにより発生させ、RF電極間902,903に設置
された基板901に対してa−Si膜の堆積と水素プラ
ズマ照射が交互に行われる装置に於て、原子状水素の発
生源であるマイクロ波アプリケーター918のチャンバ
ー917への取り付け口の付近では、原子状水素の供給
量が他の部分より多く分布している。
【0051】このためマイクロ波アプリケータ918か
らみた基板の固定位置に対して、原子状水素の供給量に
分布がみられ、形成した薄膜の特性にも、むらが発生す
る問題があった。
【0052】また、原子状水素の供給量が多量に期待で
きる領域の有効利用がなされていなかった問題があっ
た。
【0053】(発明の目的)本発明の目的は、単位時間
あたりの基板処理枚数を多くし、また原料ガスの使用効
率を向上した半導体製造装置を実現し、製品としてのコ
ストを低下させることにある。
【0054】また、本発明の他の目的は、半導体堆積膜
への水素プラズマ照射時に、安定したプラズマを照射す
ることにより、品質の安定した半導体薄膜を形成できる
半導体製造装置を提供することにある。
【0055】また更に、n+ 層のエッチング処理時の製
品の歩留まりを高くして、製品コストを低下させるとと
もに、経時変化の少ない安定した半導体薄膜の得られる
製造方法を実現する。
【0056】また更に、半導体堆積膜への水素プラズマ
照射時に均一な照射を行なうとともに、水素プラズマの
有効利用を行ない、安定した品質の半導体薄膜の得られ
る半導体製造装置を実現することにある。
【0057】
【課題を解決するための手段及び作用】(手段A)本発
明は、高品質のアモルファスシリコンを上述の様に製膜
と水素ラジカル処理を交互に行う方法により形成する
時、製膜のための高周波グロー放電の電極と水素ラジカ
ル処理の水素ラジカル導入管を交互に複数個配置して、
被堆積基板がそれらの空間を順次移動できる様な構造を
持つインライン型の製膜装置を与えるものである。
【0058】(手段B)また、問題点を解決するため
に、基板上に水素化アモルファスシリコン層を堆積する
工程と、この水素化アモルファスシリコン層に原子状水
素を曝露する工程とを交互に繰り返しながら堆積を行う
半導体製造装置において、プラズマの様子をモニターす
ることにより、放電の変動をいち早く検知し、この情報
をスタブチュナーやマイクロ波電源にフィードバック
し、この変動を最小限に押えることができる。
【0059】(作用B)上記方法による製造装置では放
電変動をプラズマの変化として捕らえ、さらにこれを、
プラズマの接しているガラス表面温度の変化としてモニ
ターし、これを制御装置へフィードバックする。この情
報をもとにスタブチューナー、マイクロ波電源を制御す
ることで、放電の変動を押えることができる。こうする
ことにより放電の不測変動による不安定性が少なくな
り、さまざまな放電条件においても、安定的に成膜を行
うことができる。結果的には再現性の良い、かつ特性の
良好な膜を提供することができる。
【0060】(手段C)また、上記問題点を解決するた
めに、基板上に水素化アモルファスシリコン層を堆積す
る工程と、この水素化アモルファスシリコン層に原子状
水素を曝露する工程とを交互に繰り返しながら堆積を行
う半導体製造装置において、プラズマの様子を発光でモ
ニターすることにより、上記問題点を解決し、安定的に
放電を維持し、膜特性の良好な膜を提供する。
【0061】(作用C)処理ガスの切り替えの際プラズ
マの変動が起こりやすく、プラズマが不安定になる。プ
ラズマの変化に応じてプラズマの伸びが変化すると、こ
の変化を光センサーに使った位置検出器で感知し、この
情報をマイクロ波電源、スタブチューナーへフィードバ
ックし、放電の不安定さを最小限に押えることができ
る。光による検出を行なっているので、検出速度が速
く、放電の急峻な変化にも十分追随でき、フィードバッ
クの効率も上がった。その結果放電の不安定性が少なく
なり、さまざまな放電条件においても、安定的に成膜を
行なうことができるようになった。
【0062】(手段D)また、本発明は、薄膜トランジ
スタ、薄膜トランジスタ型光センサーなどの薄膜半導体
装置において、オーミックコンタクト層と半導体層の間
にアモルファスシリコンカーボン膜(a−SiC:H
膜)を50Å以上の膜厚で形成しておくことで、n+
のエッチングストッパーと半導体層表面の保護膜として
の両方の作用が得られる。このa−SiC:H膜の膜厚
は500Å以下であれば、n+ 層を通して半導体層と金
属電極は良好なオーミック特性が得られる。
【0063】(手段E)また、上記の問題を解決するた
めに、本発明では、プラズマ制御用の電極をマイクロ波
アプリケータのチャンバーへの供給口近傍に設置した薄
膜製造装置を用いて、a−Siの堆積工程と原子状水素
を供給する工程を交互に繰り返す。
【0064】(作用E)プラズマ制御電極により、基板
への原子状水素の供給の均一化と原子状水素の供給量の
多い領域の有効利用ができ、堆積薄膜の高品質化と特性
の安定化、均一化が得られる。
【0065】
【実施例】以下、本発明を図面を用いて詳細に説明す
る。
【0066】(実施例A)図1に本発明で用いた装置の
概念図を示す。図1に示した特殊なプラズマCVD装置
に基板11をセットし、以下の手順で非単結晶シリコン
を堆積した。
【0067】同図において、15は基板導入室、16は
基板加熱室、17は成膜室、18は基板冷却室、19は
基板取り出し室である。20は13.56MHzの高周
波電源で、製膜室内に複数個配置されたアノード電極2
1とカソード電極22にSiH4 ガス分解・堆積のため
の高周波電力を供給している。2.45GHzのマイク
ロ波発生源25で、水素ガス(キャリアーガスとしてA
r等の希釈ガスを含む)マイクロ波放電により生成され
た原子状水素は、導入管26によりそれぞれ分岐して製
膜室内に供給される。その際、高周波放電空間を閉じ込
める遮蔽板23により、原子状水素導入管26の付近で
はSiH4 ガスによる分解・堆積は起こらない。
【0068】まず基板11を基板導入室15にセットし
て、所定の圧力まで排気ポンプ30で排気した後、基板
加熱室16に搬送して、さらに次の基板をセットする。
基板加熱室16では、水素ガスを所定の流量と圧力に設
定して(本実施例では100SCCM、0.2Tor
r)、31の加熱ヒーターで所定の製膜温度(本実施例
では340℃)まで昇温する。基板が所定の温度になっ
て安定したら、水素ガスを流した状態で基板加熱室16
と製膜室17のゲートバルブを開いて基板を製膜室17
内に移動する。製膜室17に基板が移動した後、ゲート
バルブを閉じて基板加熱室16の水素供給を止めて真空
に排気して、基板導入室15にセットされている次の基
板が搬送される。このようにして複数の基板が約1時間
の間隔でインライン式に順次製膜室内に導入されてい
く。
【0069】この間、製膜室17では、SiH4 ガス及
びH2 ガスの高周波放電と原子状水素の導入が継続して
行われており、そこを基板が所定の速度で移動すること
により、高周波放電によるa−Si:Hの堆積と原子状
水素による水素ラジカル処理が交互に行われる。また、
製膜室17を移動した基板が基板冷却室18に近づく
と、基板冷却室18では水素ガスが導入され、製膜室と
同じ圧力になったところで製膜室と基板冷却室18のゲ
ートバルブが開いて基板が基板冷却室18に搬送され
る。その後ゲートバルブを閉じて約30分間水素を流し
た状態で冷却され、その後真空に排気されて、基板取り
出し室19に移動して大気中に取り出される。このよう
にして約1時間の間隔をおいて、順次基板が取り出され
る。
【0070】本実施例においては、基板の移動速度を
0.5cm/secとして行ったが、基板の進行方向の
高周波放電の電極の幅が5cm、原子状水素導入管が5
cmであり、a−Si:Hの堆積速度約2Å/secで
あるので、1個の高周波放電空間を通過すると約20Å
のa−Si:Hが堆積されて、次に約10秒間の水素ラ
ジカル処理が行われることになる。この時の高周波放電
に供給したガスはSiH4 100SCCM、H2 100
SCCMで製膜室内の圧力を0.2Torrに調整し
た。本実施例では製膜室17に高周波電極21と原子状
水素導入管26が交互に50組(5m)ずつ5列に折り
返して250組並べられており、約5000Åのa−S
i:Hが1時間23分程度で製膜できる。さらに水素ラ
ジカル処理の時間を長くしたり、1回の製膜膜厚を厚く
する場合には、基板の移動速度とa−Si:Hの体積速
度等の製膜条件を変えても、製膜室の電極数の追加、削
減などが容易にできる構造になっている。
【0071】赤外分光吸収法により測定した本実施例の
膜中水素の量と、従来法のものとの比較を図3に示し
た。なお、赤外分光法では、膜中のSiH、SiH2
の全水素量がわかる630cm-1より算出した。図3よ
り水素ラジカル処理をしないで製膜したa−Si:Hに
比べて、図2の従来の水素アニール法の作製装置によっ
て製膜したa−Si:Hでは、水素アニールの効果によ
って膜中水素量が減少しているが、図1の本発明による
方法で作製したa−Si:Hでも膜中水素量ははっきり
と減少しており水素アニールの効果が現れていることが
わかる。
【0072】ここでこの従来の図2の方法と、本発明の
図1の方法とで、単位時間当りの基板処理枚数を考え
る。従来法では1サイクルが、基板セットと加熱で1.
0時間、製膜3.0時間(1μm)、冷却と取り出しで
1.0時間の計5.0時間であり、ロードロック式であ
るので以下の基板は製膜時間の間隔で出てくるので、
7.3枚/24時間である。一方、本発明の方法によれ
ば、最初の1枚は従来法と同じ5.0時間かかるが、次
の基板からはインライン式で1時間間隔で出てくるの
で、19枚/24時間となり大幅に改善されている。さ
らに製膜時間が長くなるほど従来法との差が開くことは
明らかである。従来法でも装置の大型化により、1度の
基板投入枚数を増やすことにより処理枚数は増やすこと
ができるが、今後の更なる大型基板化には対応できなく
なる。特にマイクロ波を用いることを考えると、大型基
板を複数枚処理する程のマイクロ波発生源の大型化は困
難である。また従来法によればガスの切り替えによるた
めに、堆積時間以外、すなわち水素ラジカル処理の時間
は製膜用のガスを捨てることになっていたが、本発明で
は連続的に基板が処理されるために、処理枚数の向上と
共にガスの効率利用も図られている。
【0073】本発明の思想によれば、非単結晶シリコン
は、不純物層、O、N、Ge、C等との合金の製法でも
同様の効果があるのはいうまでもない。特に太陽電池の
窓材として用いられるa−Si:HなどはC原子の添加
にともなって不要な結合水素が非常に増加する。これら
の不要な結合水素を水素ラジカル処理により引き抜い
て、より緻密な膜を形成することができる。
【0074】また、製膜原料ガスにおいても、本実施例
で限定されるわけでなく、たとえばジシランガス等でも
よい、またSiF4 等のF原子を含んでいても良い。
【0075】(実施例A2)次に光電特性を把握するた
めの実施例として、コプレナー型の光センサを作製し
た。その構造図を図4に示す。同図において、41は基
板(コーニング社製#7059)、42は非単結晶シリ
コン、43はアルミニウム等の電極であり、電極側より
適当な光を照射し、光電特性を測定したり、光劣化の測
定を行う。尚、電気特性の測定時の光は、630nmの
He−Neレーザーで100μW/cm2 以下とした。
また、光劣化は、太陽電池のAM1光とした。次に作製
法を示す。
【0076】作製法は、実施例A1と同一の装置で、製
膜室と製膜条件も同じで、堆積速度2Å/secで堆積
している高周波放電の電極の間を0.5cm/secの
速度で基板が移動していく。この時堆積された膜厚を2
0Å程度のa−Si:Hに対して、マイクロ波放電で生
成された原子水素による水素プラズマ処理が20sec
行われる。この工程が製膜室の構造により250回繰り
返され、5000Åのa−Si:Hは形成される。また
同一の装置で、同一の製膜条件で、マイクロ波放電を止
めて水素ラジカル処理をしない条件のa−Si:Hを光
電特性の比較のために形成した。
【0077】図5に示すように、光電特性について、水
素ラジカル処理をしたa−Si:Hの光伝導度は、水素
ラジカル処理をしていないものに比べて約2〜5倍程度
大きくなっているが、暗伝導度はほとんど変わらず、光
センサのS/N比としては、水素ラジカルによって改善
された。
【0078】また光劣化特性は、図5に示される様に、
水素ラジカル処理をしていない、通常のa−Si:Hが
500時間で光伝導度が1桁低下しているにもかかわら
ず、従来の方法と本発明の製造方法により作製された水
素ラジカル処理をしたa−Si:Hでは100時間程度
は同様に変化がなく、500時間でも10%程度の劣化
にとどまっている。これにより本発明の製造方法により
形成したa−Si:Hにおいて、水素ラジカル処理の効
果が顕著に現れていることがわかる。
【0079】このようにして本発明で得られたような、
大面積基板対応の非単結晶シリコンは、本実施例で述べ
たようなギャップ型の電極を有する二次光電流型の光セ
ンサの他に、pin積層型の一時光電流型の光センサに
も応用できる。また良好な光電特性と光劣化が少ないこ
とより、大面積の太陽電池や感光ドラムに応用できるこ
とはいうまでもない。
【0080】(実施例A3)また本発明の第3の実施例
として薄膜トランジスタに応用した場合について、図6
の工程断面図を参照して述べる。
【0081】図6(a)において、61は、ガラス基
板、62はゲート電極となるCrである。ゲート電極6
2のCrはスパッタ法等で全面に堆積し、感光性レジス
トを用いたフォトリソグラフィ工程により、パターニン
グ形成される。その後、ゲート絶縁膜となる水素化アモ
ルファスシリコン窒化膜63を3000Å、半導体層6
4となるアモルファスシリコン(以下a−Si:H)を
5000Å、オーミックコンタクト層のn+ 層65を5
00Åを順次連続に本発明の方法により堆積する。
【0082】a−Si:Hの製膜条件は実施例A1、実
施例A2と全く同様であるが、図1の製膜室17の前後
にアモルファスシリコン窒化膜とオーミックコンタクト
層のために同様の製膜室を追加した装置により形成し
た。
【0083】アモルファスシリコン窒化膜は、SiH4
を10SCCMとNH3 を280SCCMとH2 を10
0SCCMの混合ガスにより圧力0.2Torrの高周
波放電空間を0.4cm/secで基板を移動させた。
この製膜条件のアモルファスシリコン窒化膜の堆積速度
は1Å/secであるので、1個の放電電極を通過する
と20Åが堆積されて、それに対して20secの水素
ラジカル処理が行われ、これが150組並んで順次移動
していく。このようにして得られたアモルファスシリコ
ン窒化膜は、通常の膜に比べて膜中水素量が半分以下と
なり、緻密な膜になっており、それにともなって膜の内
部応力が低減され、ゲート電極の配線に対するストレス
が減少して、段差被覆性も向上したため歩留まりが向上
した。
【0084】またオーミックコンタクト層のPをドーピ
ングしたn+ 層は、SiH4 を10SCCMとPH3
(PH3 /H2 :100ppm)とさらにH2 を100
SCCMにより堆積速度4Å/secの放電空間を形成
して、基板を1cm/secで移動させる。この時1個
の放電電極により20Åが堆積され、5secの水素ラ
ジカル処理が行われて、それが20組並べられている。
このN+ 層は通常、微結晶シリコン(μc−Si)で形
成される場合が多いが、水素ラジカル処理により結合水
素を引き抜かれるために、微結晶化の条件が容易に得ら
れる。
【0085】図6(b)は、上部電極となるアルミニウ
ムをスパッタ法等で全面に10000Å堆積して、感光
性レジスト68を用いたフォトリソグラフィ工程によ
り、パターニングしてソース、ドレイン電極66、67
を形成したところを示す。このとき、電極の上には感光
性レジスト68がある。
【0086】図6(c)は、この感光性レジスト68を
マスクにしてn+ 層65を所定の深さにRIE等のエッ
チングによりエッチングした後、感光性レジスト68を
剥離する。
【0087】図6(d)は、フォトリソグラフィ工程に
より、RIEなどのエッチングにより、薄膜トランジス
タを素子間分離し、窒化シリコン膜の保護層70を全面
に5000Å堆積して、本発明の第3の実施例の薄膜ト
ランジスタが作成される。
【0088】本発明の第3実施例の薄膜トランジスタの
応用例として、アクティブマトリクス型の液晶ディスプ
レーの画素駆動素子があるが、今後大面積化に伴う歩留
まり向上と低コスト化が必要とされており、本発明が有
効である。またこのトランジスタを光センサと駆動に用
いて、パーソナルファクシミリ等に用いられる完全密着
型画像読み取り装置にも応用することができる。ここで
もやはり低コストに向けて、取り数増加のために基板の
大版化は必須であり、本発明が有効である。
【0089】(実施例B1)図7に本発明による半導体
製造装置を示す。本実施例では原子状水素を発生させる
ためのプラズマはマイクロ波放電で作り出している。成
膜のためのプラズマはRF放電で作り出す構成になって
いる。
【0090】図7において100は反応チャンバー、1
01は基板、102はアノード電極、103はカソード
電極、104は基板加熱用ヒーター、105は接地用端
子、106はマッチングボックス、107は13.56
MHzのRF電源、108は圧力調整用ゲートバルブ、
109はターボ分子ポンプ、110はロータリーポンプ
である。111は捨てガスライン、112は成膜ガス導
入管、113及び114はエアーバルブである。115
は石英ガラス製マイクロ波発生管、116は導波管、1
17はマッチング用スタブチューナー、119はマグネ
トロン、120は温度センサ、121はマイクロ波電源
である。122は制御用コンピューターである。12
3、125はシランガスラインのバルブ、126、12
8は水素ガスラインのバルブ、129,131はアルゴ
ンガスラインのバルブ、132,134ホスフィンガス
ラインのバルブ、135,137はジボランガスライン
のバルブである。124,127,130,133,1
36はマスフローコントローラーを示す。
【0091】エアーバルブ113,114の開閉を切り
かえることにより、チャンバーへの成膜ガスのON/O
FFを行う。またこのとき、捨て用のラインはチャンバ
ー排気のターボ分子ポンプに接続されており、一組のタ
ーボ分子ポンプとロータリポンプで、成膜と水素プラズ
マ照射時のガス排気を行なうことができる。成膜ガスで
あるシランガスSiH4 、ジシランガスSi26 のみ
の流れをON/OFF制御するだけで水素化アモルファ
スシリコン膜堆積と水素プラズマ照射の両方を容易に切
り替えることができる。
【0092】つぎに本発明になる製造装置の動作とその
作用を述べる。本実施例では4個の温度センサー(A,
B,C,D)120を等間隔に配置した。ここからのデ
ータをコンピュータ122へ送り、解析するシステムに
した。このセンサーの数については、制御の精度に応じ
て適宜決めれば良い。
【0093】一般にマイクロ波を導入してプラズマを発
生させると石英管内にはプラズマ発光領域ができる。こ
の発光領域はプラズマの安定性と密接に相関しており、
その様子を図8に示す。横軸は入射パワーから反射パワ
ーを差し引いた実効投入パワーを示す。マッチングをず
らして反射パワーを変化させることで実効投入パワーを
変化させた。このときのプラズマの伸びを縦軸に示す。
これはアプリケータの端、図7中P点からの距離を表わ
す。実効投入パワーとプラズマの伸びは、ほぼ比例関係
にあることが分かる。
【0094】不測のプロセス条件の変化によりマッチン
グがずれると入射パワーが一定の場合、実効的な投入パ
ワーが減少することになり、それに応じて発光領域は縮
小する。またこのプラズマは石英管の内壁に接している
ので、石英管の表面は数百度近くまで過熱される。よっ
てこのプラズマの伸びに応じて石英管の表面温度も測定
している場所に応じて変化する。この様子を示したの
が、図9である。図中にはセンサーA,Dのみの変化を
示す。もしプラズマの変動がおこると、A点からD点ま
での温度勾配が変化する。よってこの発光領域の変動を
発生管表面に置いた、これら温度センサでモニターし、
これをコンピューターで解析し、あらかじめ用意してあ
る安定状態での温度分布と比較しながら、自動コントロ
ールのマイクロ波電源、あるいは自動コントロールのス
タブチューナへフィードバックし、マッチングのずれを
修正することができる。この動作により不測のプラズマ
変動に対しても、速やかにこれを押え、成膜の安定化を
はかることができる。
【0095】次に本発明の半導体製造装置によりイント
リック(i型)な水素化アモルファスシリコン層を成膜
し、このi型層の光電変換層に利用した太陽電池を作成
した場合を以下に示す。太陽電池の構成は図10に示
す。
【0096】図10に示すように、ガラス基板401上
に、Alなどの金属膜を用い下電極402を形成した
後、チャンバー100の中のアノード電極上に取りつ
け、排気ポンプ109,110により排気し、10-6
orrとした。
【0097】バルブ123,125,126,128,
132,134を開けSiH4 ガスを30sccm流
し、H2 ガスを30sccm流し、H2 ガスで1%に希
釈したPH3 ガスを100sccm流した。
【0098】バルブ108を調整してチャンバー内圧を
0.5Torrにした後、基板温度は300℃に設定
し、1時間保持した。50mW/cm2 のRFパワーを
投入し7分間放電し、n+ 型水素化マイクロクリスタル
シリコン層403を400Å堆積した。バルブを閉めて
ガス供給を停止した後、チャンバー内を10-6Torr
以下に排気した。
【0099】次に本発明になる成膜方法でi型水素化ア
モルファスシリコン層404を堆積した。
【0100】エアーバルブ113を閉め、114を開け
た後、バルブ123,125,126,128,12
9,131を開けて、SiH4 ガス30sccm、H2
ガス30sccm、アルゴンガス10sccmをチャン
バー100に導入した。アルゴンガスはマイクロ波放電
の安定のために導入した。バルブ108でチャンバー内
の圧力を0.1Torrに調整した。このときエアーバ
ルブ113,114開閉によるチャンバー内の圧力変化
は水素プラズマ照射時に50mTorrとなるので、結
局成膜時と水素プラズマ照射時の圧力差は50mTor
rになる。これがマイクロ波プラズマの不安定要因にな
り、またガス種が異なることも、その要因になってい
る。
【0101】次にマイクロ波電源のスイッチを入れ、マ
イクロ波電力は600Wとした。RF電源のスイッチを
入れて、5mW/cm2 のパワーをかけて放電を開始し
た。このときマイクロ波プラズマの伸びは、温度100
℃に上昇する点で、センサAの位置のところまで来るの
で、この位置に制御位置を設定し、制御用コンピュータ
に入力する。あらかじめ作成しておいた自動調整用のプ
ログラムを走らせる。つぎにエアーバルブ113,11
4の開閉の切り替えにより、成膜と水素プラズマ処理と
を繰り返す。
【0102】本例での成膜時間tD は、図12〜14よ
り膜中水素濃度が4%になるように1回の膜厚が20Å
になる時間とした。
【0103】図12は、膜中水素濃度のtA 依存を示す
図であり、図13は膜中水素濃度と各ステップでの成膜
膜厚との関係を示す図であり、図14は膜中濃度と光学
的バンドギャップとの関係を示す図である。
【0104】原子状水素暴露時間とtA は20秒とし
た。実際の成膜時にはシーケンサーで三方バルブの開閉
を制御した。全ステップ数は300回とし、i型層の全
膜厚は6000Åとした。このときマイクロ波プラズマ
の変動はなく、成膜中安定した放電を維持することがで
きた。
【0105】つぎにp+ 型水素化マイクロクリスタル層
405を形成した。チャンバー内の真空度を10-6To
rr以下に排気し、バルブ123,125,126,1
28,135,137を開けてSiH4 ガス1sccm
とH2 ガスで1%に希釈したB26 ガス1sccmと
2 ガス300sccmを流し、チャンバー内圧力を
0.5Torrとした。基板温度を200℃に変えた
後、1時間保持して温度が一定になるのを待った。RF
電力50mW/cm2 を投入して、プラズマ放電を5分
間行い、p+ 型水素化マイクロクリスタルシリコン層を
500Å堆積した。
【0106】最後に、上部電極を透明導電膜(ITO
膜)で700Å形成した。
【0107】このようにして作成したpin型太陽電池
は、従来の方法により成膜したものに比べ、特性のバラ
ツキの少ない安定的な特性を有するものとなった。しか
も十分に劣化の少ない膜を得ることができた。また成膜
途中の放電の不安定性もなくなり、始終安定的な放電を
維持することができた。
【0108】本実施例では水素化アモルファスシリコン
膜についてのみ述べたが、同様の方法において、炭素、
窒素、ゲルマニウムなどの元素を含む水素化アモルファ
スシリコンアロイを作成しても、同様の効果をあげるこ
とができる。
【0109】(実施例C1)次に、本発明の他の実施例
を述べる。図15に本発明になる半導体製造装置を示
す。
【0110】図15において100は反応チャンバー、
101は基板、102はアノード電極、103はカソー
ド電極104は基板加熱用ヒーター、105は接地用端
子、106はマッチングボックス、107は13.56
MHzのRF電源である。108は圧力コントロール用
ゲートバルブ、109はターボ分子ポンプ、110はロ
ータリーポンプである。111は捨てガス用ライン、1
12は水素導入管である。113は捨てガス用ライン側
エアーバルブ、114は水素導入管側エアーバルブであ
る。115は石英ガラス製マイクロ波発生管、120’
はライン状に配置した光センサー、116は導波管、1
17はマッチング用スタブチュナー、118はアイソレ
ーター、119はマグネトロン、121はマイクロ波電
源である。
【0111】光センサー、マッチング用スタブチューナ
ー、マイクロ波電源はそれぞれ、制御用コンピューター
に接続され、制御されている。122は制御用コンピュ
ーターである。
【0112】123および125はシランガスラインの
バルブ、126および128は水素ガスラインのバル
ブ、129および131はアルゴンガスラインのバル
ブ、132および134はホスフィンガスラインのバル
ブ、135および137はジボレンガスのバルブであ
る。124、127、130、133、136はそれぞ
れのラインのマスフローコントローラーを示す。
【0113】成膜ガス導入管と捨てガスラインのエアー
バルブ113および114を切りかえることにより、成
膜ガスのチャンバーへのON/OFFを行う。成膜ガス
であるシランガスSiH4 、ジシランガスSi2 6
みの流れをON/OFF制御するだけで水素化アモルフ
ァスシリコン膜堆積と原子状水素暴露の両方を容易に切
り替えることができる。
【0114】本発明になる製造装置の動作とその作用を
述べる。本実施例では一本のセルフォックレンズとライ
ンセンサーを組み合わせた指向性の良い光センサー12
0’を取り付けてある。
【0115】一般にプラズマが発生すると石英管内には
プラズマ発光領域ができる。この発光領域はプラズマの
安定性と密接に相関しており、その様子を図16に示
す。横軸は入射パワーから反射パワーを差し引いた実効
投入パワーを示す。マッチングをずらして反射パワーを
変化させることで実効投入パワーを変化させた。このと
きのプラズマの伸びを縦軸に示す。これは図15中のP
点からの距離を示す。センサーはある強度以上の光が入
射したとき信号を発するようにしてある。実効投入パワ
ーとプラズマの伸びはほぼ比例関係にあることが分か
る。
【0116】マッチングがずれると入射パワーが一定の
場合、発光領域は縮小する。よってこの発光領域の変動
を発生管近傍に置いた光センサでモニターし、この情報
をコンピューターで解析し、あらかじめ用意してある安
定状態の情報と比較することで、マイクロ波電源、ある
いは自動コントロールのスタブチューナーへフィードバ
ックしマッチングのずれを修正する。この作用により不
測のプラズマ変動を押えることができる。しかも光をモ
ニターしているので、変化に対する応答が速く、石英管
の表面温度でモニターする場合よりも迅速に装置の調整
を行なうことができる。
【0117】次に本発明の半導体製造装置によりイント
リック(i型) な水素化アモルファスシリコン層を成膜
し、このi型層を光電変換層に利用した太陽電池を作成
した場合を以下に示す。太陽電池の構成は図10に示
す。
【0118】図10に示す様に、ガラス基板401上
に、A1などの金属膜を用い下電極402を形成した
後、チャンバー100の中のアノード電極上に取りつ
け、排気ポンプ109と110により排気し、10-6
orrとした。バルブ123、125、126、12
8、132、134開けてSiH4 ガスを30sccm
流し、H2 ガスを30sccm流し、H2 ガスで1%に
希釈したPH3 ガスを30sccm流した。
【0119】チャンバー内圧を0.5Torrにして、
基板温度は300℃とし1時間保持した。50mW/c
2 のRFパワーを投入して7分間放電しn+ 型水素化
マイクロクリスタルシリコン層403を400Å堆積し
た。ガス供給を停止した後、チャンバー内を10-6To
rr以下に排気した。
【0120】次に本発明になる成膜方法で、i型水素化
アモルファスシリコン層404を堆積した。バルブ12
6、128、129、131を開けてH2 ガス30sc
cmとアルゴンガス10sccmを反応チャンバーに導
入した。アルゴンガスはマイクロ波放電安定化のために
導入した。エアーバルブ114を開け、エアーバルブ1
13を閉めた状態で、バルブ123および125を開け
て、SiH4 ガス30sccmを成膜ガス導入管112
に流した。バルブを調整して、0.1Torrに設定
し、基板温度を300℃して、1時間保持した。このと
きのバルブ113、114の開閉によるチャンバー内の
圧力変化は水素プラズマ照射時に50mTorrとなる
ので、結局成膜時と水素プラズマ照射時の圧力差は50
mTorrになる。これがマイクロ波プラズマの不安定
要因になり、またガス種が異なることも、その要因にな
っている。
【0121】RF電源のスイッチを入れ、5mW/cm
2 のRFパワーを投入し放電を開始した。マイクロ波電
源のスイッチを入れ、600Wとした。このときプラズ
マの伸びはX=150mmであり、制御条件としてこの
値を入れ、あらかじめ作成してある自動プログラムを動
作させた。つぎにエアーバルブ113、114開閉の切
り替えにより、成膜と水素プラズマ処理とを繰り返す。
【0122】図12〜図14より目標膜中水素濃度を4
%として、本例での成膜時間tD は1回の膜厚が20Å
となるように設定し、原子状水素暴露時間tA は20秒
とした。実際の成膜時にはシーケンサーでこれらのバル
ブの開閉を制御した。全ステップ数は300回とし、i
型層の全膜厚は6000Åとした。成膜の間安定したマ
イクロ波放電を維持することができた。
【0123】つぎにp+ 型マイクロクリスタルシリコン
層を堆積した。チャンバー内の真空度を10-6Torr
以下に排気し、バルブ123、125、126、12
8、135、137を開けてSiH4 ガス1sccmと
2 ガスで1%に希釈したB26 ガス1sccmとH
2 ガス300sccmを流し、バルブ108を調整して
チャンバー内圧力を0.5Torrとした。基板温度を
200℃に変えた後、1時間保持した。RF電力50m
W/cm2 を投入して、プラズマ放電を5分間行い、p
+ 型層を500Å堆積した。
【0124】最後に、上部電極を透明導伝膜(ITO
膜) で700Å形成した。
【0125】このようにして作成したpin型太陽電池
は、従来の方法により成膜したものに比べ、特性のバラ
ツキの少ない、再現性の良い安定的な特性を有するデバ
イスを得ることができた。しかも十分に劣化の少ない膜
を得ることができた。また成膜途中の放電の不安定性も
なくなり、始終安定的な放電を維持することができた。
【0126】本実施例では水素化アモルファスシリコン
膜についてのみ述べたが、同様の方法において、炭素、
窒素、ゲルマニウムなどの元素を含む水素化アモルファ
スシリコンアロイを作成しても、同様の効果をあげるこ
とができる。
【0127】(実施例D1)図17は、本発明の他の実
施例の薄膜トランジスタ及び薄膜トランジスタ型光セン
サの断面図である。また図18は、本実施例の薄膜トラ
ンジスタ及び薄膜トランジスタ型光センサの製造方法を
示す断面工程図である。
【0128】図18(a) において、801はガラス基
板、802はゲート電極となるCrである。ゲート電極
802のCrはスパッタ法等で全面に堆積し、感光性レ
ジストを用いたフォトリソグラフィ工程により、パター
ニング形成される。その後、ゲート絶縁膜となる水素化
アモルファスシリコン窒化膜803(a−SiNx:H
以下 窒化シリコン膜) を3000Å、半導体層80
4となるアモルファスシリコン膜(以下a−Si:H)
を5000Å、アモルファスシリコンカーボン膜805
(以下a−SiC:H) を500Å、オーミックコンタ
クト層のPドープシリコン膜806(以下n+ 層) を1
000Åの4層を順次連続にプラズマCVD法で全面に
堆積する。
【0129】a−SiC:H膜はSiH4 ガスとCH4
(メタン) 、C2 6 (エタン) 、C2 4 (エチレ
ン) 、C2 2 (アセチレン) 等の混合ガスのプラズマ
CVDにより得られる。原料ガスと、ガス流量比を適当
に選ぶことで1.8〜4.0eV程度の範囲で任意の光
学バンドギャップを持つ膜が得られる。本実施例では
2.8eVのa−SiC:H膜を用いた。
【0130】図18(b) は、上部電極となるアルミニ
ウムをスパッタ法等で全面に10000Å堆積して、感
光性レジスト809を用いたフォトリソグラフィ工程に
より、パターニングしてソース、ドレイン電極807、
808を形成したところを示す。このとき、電極の上に
は感光性レジスト809がある。
【0131】図18(c) は、この感光性レジスト80
9をマスクにして、不要なn+ 層806をエッチングす
るわけだが、たとえば沸酸と硝酸等の混合溶液を用いる
と、a−SiC:Hのエッチング速度はn+ 層に比べて
きわめて遅いので、多少オーバーエッチングにしてもa
−SiC:Hはほとんどエッチングされない。
【0132】図20に沸酸と硝酸と酢酸の混合比を変え
た時の、半導体層804のa−Si:H膜とn+ 層80
6のPドープシリコン膜とa−SiC:H膜のエッチン
グ速度を示したが、半導体層とn+ 層があまり変わらな
いのに対して、a−SiC:H膜は非常に遅い。
【0133】また沸酸と硝酸等の混合溶液を用いる代わ
りに、RIE等のドライエッチングを用いてもよい。図
21はRIEに用いるCF4 ガスの放電圧力を変えたと
きの半導体層とn+ 層とa−SiC:H膜のエッチング
速度を示したものである。圧力が低い場合はイオンエッ
チングが主になるために、a−SiC:H膜のエッチン
グ速度も半導体層のa−Si:Hの半分程度になってし
まうが、圧力を高くするとラジカル反応によるエッチン
グが主になるため、a−SiC:H膜のエッチング速度
は急激に減少してa−Si:H膜より1桁以上小さくな
る。
【0134】よってこのエッチングはa−SiC:H膜
が50Å程度以上あればドライエッチングで約1分、ウ
エットエッチングでは30分以上のオーバーエッチング
をしてもエッチングストッパーとして充分働き、半導体
層にはまったく影響を与えずに、n+ 層806のみを完
全にエッチングすることができる。エッチングの後、感
光性レジスト809を剥離する。
【0135】図18(d) は、フォトリソグラフィ工程
により、RIEなどのエッチングにより、TFTを素子
間分離し、各TFTや配線部の保護層810として窒化
シリコン膜を全面に5000Å堆積して、200℃程度
の熱処理をして図17のTFTが完成される。
【0136】ここで本発明により得られた、TFTのソ
ース・ドレイン間の電圧電流特性(Vd−Id) を図2
2(a) に示した。図22(b) に示した従来の方法に
よる薄膜トランジスタのVd−Id特性とほとんど等し
い特性であり、オーミックコンタクト不良による、直線
性の乱れやon電流の低下は見られず、a−SiC:H
膜があっても良好なオーミックコンタクト特性が得られ
ることがわかる。
【0137】しかし、a−SiC:Hの膜厚を厚くして
いくと、1000Å程度からon電流の低下が見られ
た。ここでn+ 層の下のa−SiC:HのSIMS分析
によれば、約600Å程度までPが拡散していたことか
ら、500Å程度まではa−SiC:H膜がn形になっ
たためにオーミックコンタクト特性が良好に保たれてい
るが、600Åを越えるとPの拡散できない部分が広が
り、オーミック特性は悪化していくと思われる。
【0138】Pの拡散は製造工程の最後の熱処理で起こ
っていると思われ、さらにa−SiC:Hの膜厚を厚く
したい場合には、この熱処理の温度を上げて、Pをさら
に深くまで拡散させることが考えられる。ただしa−S
iC:Hの膜厚を500Å以下にしてもエッチングスト
ッパーと表面保護膜としては支障はなく、現状の製造工
程にa−SiC:H膜の製膜工程だけを追加するだけ
で、n+ 層のエッチング工程を容易にすることができ
る。これにより従来の薄膜半導体装置に比べて、n+
ッチング残りによる不良や、半導体層オーバーエッチン
グばらつきによる不良がなくなり、製造歩留まりが向上
した。
【0139】この薄膜トランジスタを光センサとして用
いた場合、半導体層の下側のゲート電極により光キャリ
ヤを制御できるため、光電流は安定している。しかしな
がら半導体の上側、すなわちn+ 層がエッチングされる
表面側は、光が入射する側であるにもかかわらず不純物
の拡散などの不安定要因が多くなり、高温高湿度で光電
流の長時間の経時変化が現れる。
【0140】図23では本発明による薄膜トランジスタ
型光センサと従来の薄膜トランジスタ型光センサの高温
高湿度における長時間の経時変化を示したものである。
(a) は本発明による薄膜トランジスタ型光センサの光
電流の変化率の経時変化で、(b) は従来法によるもの
であり、両者とも最終保護膜に窒化シリコンを用いてい
る。なお(c) は窒化シリコンの最終保護膜なしの場合
を参考までに示した。これによれば最終保護膜のない、
すなわち半導体層表面がむき出しの(c) は数時間で光
電流はまず増加してやがてゆっくりと減少する。
【0141】(b) の窒化シリコンの保護層があるもの
でも100時間程度から光電流が減少していく。窒化シ
リコンによって不純物の拡散は抑えられているものの、
エッチングの時に生じた半導体層表面の欠陥がもとにな
って、光キャリヤ再結合中心が増加してきていると考え
られる。
【0142】これに対して本発明の(a) では1000
時間程度は光電流の変化は全く見られない。半導体層表
面がa−SiC:Hによりエッチングや不純物から保護
されているためであると思われる。このように本発明で
は半導体層表面がクリーンで安定な状態に保たれるため
に、従来の薄膜半導体装置で発生していた、表面不純物
が原因の長時間の経時変化はほとんどなくなった。
【0143】またエッチングの時に生じた表面の欠陥
は、光キャリヤの時定数の長いトラップとなって光応答
を遅くしているといわれている。実際に本発明の薄膜ト
ランジスタ型光センサの光応答性は、従来法に比べて2
0〜40%改善されている。
【0144】本発明の実施例の薄膜半導体装置をファク
シミリ等の画像読み取り装置に応用した場合の断面図を
図24に示す。光源872からの入射光は原稿869で
反射して、図18の工程で作成された薄膜トランジスタ
型光センサにより光電変換され、同一工程から成る電荷
蓄積コンデンサにより発生した電荷が蓄積される。さら
に同一工程から成る薄膜トランジスタによりこれらの電
荷の転送リセットが行なわれる。
【0145】図25に本発明の薄膜トランジスタ型光セ
ンサ及び薄膜トランジスタなどの薄膜半導体装置で構成
した完全密着型センサの回路の平面図の一例を示す。
【0146】同図において、210はマトリクスに形成
された配線部、208は本発明による薄膜トランジスタ
型光センサを用いた光センサ部、212は荷電蓄積部、
213aは本発明による薄膜トランジスタを用いた転送
用スイッチ、213bは荷電蓄積部212の電荷をリセ
ットする本発明による薄膜トランジスタを用いた放電用
スイッチ、230は転送用スイッチの信号出力を信号処
理ICに接続する引き出し線である。本実施例では光セ
ンサ部208、転送用スイッチ213a及び放電用スイ
ッチ213bを構成する光導電性半導体層としてa−S
i:H膜が用いられ、絶縁層としてプラズマCVDによ
る窒化シリコン膜が用いられている。
【0147】尚、図25においては、煩雑さを避けるた
めに、上下2層の電極配線のみ示し、上記光導電性半導
体層及び絶縁層は図示していない。さらに上層電極配線
と半導体層との界面には、炭化シリコン層とn+ 層が形
成され、オーミック接合がとられている。
【0148】図26に本発明の薄膜トランジスタ型光セ
ンサ及び薄膜トランジスタなどの薄膜半導体装置で構成
した完全コンタクト型センサの回路の等価回路を示す。
同図において、Si,1、Si,2、Si,3、……S
i,n、は、図26の光センサ部208を構成している
光センサであり、iはブロックの番号、1〜nはブロッ
ク内のビット数である(以下Si,nと記す。) 。また
同図において、Ci,nは電荷蓄積部212のコンデン
サで、光センサSi,nに対応してそれぞれの光電流を
蓄積する。また、蓄積コンデンサCi,nの電荷を負荷
コンデンサCXnに転送するための転送用スイッチ21
3aのトランジスタSTi,n、電荷をリセットする放
電用スイッチ213bのトランジスタSRi,nも同様
に対応している。
【0149】これらの、光センサSi,n、蓄積コンデ
ンサCi,n、転送用スイッチトランジスタSTi,
n、および放電用スイッチトランジスタSRi,nは、
それぞれ一列にアレイ状に配置され、n個で1ブロック
を構成し、全体としてm個のブロックに分けられてい
る。たとえば、センサ1728個で構成されているとす
れば、n=32、m=54とすることができる。アレイ
状に設けられた転送用スイッチSTi,n、放電用スイ
ッチSRi,nのゲート電極は、ゲート配線部に接続さ
れる。転送用スイッチSTi,nのゲート電極は1番目
のブロック内で共通に接続され、放電用スイッチSR
i,nのゲート電極は次の順位のブロックの転送用スイ
ッチのゲート電極に接続される。
【0150】マトリクス配線部210の共通線(ゲート
駆動線G1,G2,G3,……Gm) はゲート駆動部2
46によりドライブされる。一方信号出力は、マトリク
ス構成になっている引き出し線230(信号出力線D
1,D2,D3,……Dn) を介して信号処理部247
へ(ブロック単位で) 接続される。また、光センサS
i,nのゲート電極は駆動部250に接続されて、負の
バイアスが加えられる。かかる構成において、ゲート駆
動線G1,G2,G3,……Gmにはゲート駆動部24
6から順次選択パルス(VG1,VG2,VG3,……
VGm) が供給される。
【0151】まず、ゲート駆動線にG1選択されると、
転送用スイッチST1,1〜ST1,nがON状態とな
り、蓄積コンデンサC1,1〜C1,nに蓄積された電
荷が負荷コンデンサCX1〜CXnに転送される。次
に、ゲート駆動線G2が選択されると、転送用スイッチ
ST2,1〜ST2,nがON状態となり、蓄積コンデ
ンサC2,1〜C2,nに蓄積された電荷が負荷コンデ
ンサCX1〜CXnに転送され、同時に放電用スイッチ
SR1,1〜SR1,nより蓄積コンデンサC1,1〜
C1,nの電荷がリセットされる。以下同様にして、ゲ
ート駆動線G3,G4,G5,……Gmについても選択
されて、読み取り動作が行われる。これらの動作は各ブ
ロックごとに行われ、各ブロックの信号出力VX1,V
X2,VX3,……VXnは信号処理部247の入力D
1,D2,D3,…Dnに送られ、シリアル信号に変換
されて出力される。
【0152】本発明の薄膜半導体装置の応用例として、
ここでは図24に示すように、光センサの上部に耐摩耗
層871を形成してセンサの裏面から光源872により
照明し、原稿869を読み取るレンズレスの完全密着型
画像読み取り装置についてのみ述べたが、さらに、等倍
結像レンズ(たとえば、日本板硝子のセルフォックレン
ズなど) を用いた完全密着型画像読み取り装置にも応用
できる。あるいは密着型画像読み取り装置だけではな
く、アクティブマトリクス型液晶ディスプレーにも応用
できることはいうまでもない。
【0153】(実施例E1)本発明の他の実施例を説明
する。まず本発明でa−Si膜を堆積する手段とは、そ
の一例として図28に示すように一定時間Tdの間、a
−Si層の堆積を行った後、この堆積したa−Si:H
層に対して、別の一定時間Taだけ原子状水素を供給す
るという、一組のステップを繰り返すことである。
【0154】例えば、Tdの間の堆積速度をVdとする
と、各ステップをn回繰り返した後の堆積膜厚Lと、こ
れに要する堆積時間Ttとは、単純に計算すれば次のよ
うになる。
【0155】 L=Vd・Td・n ・・・・(1) Tt=(Td+Ta)・n ・・・・(2) 従って、平均的な堆積速度Vdは Vd=L/Tt={Td/(Td+Ta)}・Vd ・・・・(3) 実際に成膜する場合には、LおよびVdは上式で求めた
値に一致するか、それより若干小さい値になる。
【0156】なお、各ステップのTd,Vd,Taは、
上記のもっとも単純な例に限定されるものではなく、例
えば、各ステップ毎にTd,Vd,Taが変化してもよ
く、さらに、Vdは一定値ではなく時間の関数であって
もよい。
【0157】さて、本発明の製造方法では、Taの間、
堆積膜表面は原子状水素の照射を受ける。この間に何が
起きているかは必ずしも明らかではない。
【0158】しかし、原子状水素が堆積層の中へある程
度拡散し、これにより、過剰な水素の引き抜きやSiネ
ットワークの組替え(構造緩和)が促進されていると考
えられる。実際問題として、Tdの間に堆積するa−S
iの層の厚さ1(=Vd・Td)は2原子層程度以上、
例えば、10Å以上必要である。
【0159】もし新しく堆積した層が1原子層程度しか
ないとすると、アモルファス構造を安定に保つことがで
きず、原子状水素の照射により、a−Si膜は、限りな
く結晶化して行き、その程度を制御することがきわめて
困難になる。この原因として考えられるのは、次のよう
なプロセスが実施されているということである。すなわ
ち、1ステップ前の原子状水素の照射によりできたa−
Si層表面の原子状水素の層が、次のステップで表面に
堆積するSi原子の表面の拡散を促進し、さらに、この
ステップでSiが3次元的なネットワークをほとんど組
めないために、次の原子状水素の照射の時、a−Siネ
ットワーク(2次元的)を保てずに、結晶化してしまう
ことである。
【0160】このように、この方法によるa−Si膜の
成膜には、上述の原子状水素の照射による過度のSiネ
ットワークの組替えを防ぎ、制御性のよい状態で構造緩
和を実現させるために、10Å以上堆積することが必要
なのである。
【0161】なおTdの間に堆積するa−Si層は、部
分的にμc−Siを含んでもよいが、Tdの間の堆積層
の厚さが10Å以上あれば、μc−Siを含んだ構造を
保存したまま構造緩和して行くと考えられるので、実際
に制御不能な過度の結晶化を防ぐことができる。換言す
れば、a−Si膜が10Å以上の厚さに堆積されて、初
めて原子状水素の供給を充分に行っても制御不能な結晶
化が起こらず、望みの程度に微結晶を含んだアモルファ
ス構造のままの構造緩和を図ることができる。
【0162】一方、各ステップでのa−Si層の厚さが
100Å以上であると、原子状水素の供給をいくら行っ
ても構造緩和が進まなくなる。このような構造緩和の程
度は、a−Si膜中の水素濃度の減少及びラマンスペク
トルの480cm-1のピーク半値幅の減少により確かめ
ることができる。したがって、Tdの間に堆積するa−
Si層の厚さは、100Å以下、好ましくは50Å以下
であることが必要である。
【0163】なお、Taを十分に長く、例えば、60s
ec程度にすると、スピン密度をあまり増加させずにa
−Si膜中の水素濃度を5%またはそれ以下にまで低下
させることができる。このようなa−Si膜は電気伝導
度に光劣化の効果が現れず、正孔の易動度が高くなり、
デバイス特性が向上する利点がある。また、特に基板温
度を低くした場合に、特性の悪化が少ないので、プラス
チック基板などの低コスト基板を使用することができ
る。
【0164】本発明の製造方法における原子状水素の供
給法は、マイクロ波プラズマによる水素ガスの分解によ
るが原子状水素の供給経路となるマイクロ波アプリケー
タのチャンバーへの供給口の近傍にプラズマ制御用の電
極を設けるという簡単な構成による。
【0165】原子状水素の供給方法を具体的に図27を
用いて説明する。水素ガスおよび希釈ガスとしてのAr
ガスをそれぞれガスライン920、921、922、9
30、931、932から流し、マイクロ波アプリケー
タ(石英管)918内で導波管919から供給されたマ
イクロ波によりマイクロ波プラズマを発生して原子状水
素を形成する。
【0166】さらに、マイクロ波プラズマをマイクロ波
アプリケータのチャンバーへの供給口まで伸ばし、プラ
ズマ中に発生している多量の原子状水素をチャンバー内
に供給すると共にプラズマの伸びる方向をマイクロ波ア
プリケータのチャンバー供給口の近傍に設置したプラズ
マ制御用電極1100、1101に制御用の電源110
2、1103から電圧を印加し、プラズマの伸びる方向
を基板901の方向に制御してプラズマ中の原子状水素
を効果的に供給することができる。
【0167】本発明を用いたa−Si薄膜の製造装置を
図27を用いて説明する。まず、図中901は基板でヒ
ータープレートを兼ねた電極903に設置する。電極9
03はアース線905により接地してあると共に電線9
04を通して送られる電力により加熱される。電極90
2は、コントローラ906を介して高周波電源907に
接続されている。成膜室917は排気管908を介して
ポンプ909で排気される。導波管919を通してマイ
クロ波を送り、石英管918内でマイクロ波プラズマを
発生させる。914、915は、排気ラインである。9
20、921、922、930、931、932、94
0、941、942、950、951、952は、それ
ぞれガスラインで、また960、961、962、97
0、971、972、980、981、982、99
0、991、992は、原料ガスラインを示している。
反応ガスはライン912、バルブ916、ライン913
を通り成膜室917に入る。
【0168】まず、ガラス基板をヒータープレート90
3に取り付け、成膜室917を10-7Torr台まで減
圧し、基板をアノードを兼ねたヒータプレート903の
ヒーターで加熱する。
【0169】次に、水素ガスライン920、921、9
22よりH2 をArガスライン930、931、932
よりArを成膜室917に流し、圧力を50mTorr
に合わせて導波管919よりマイクロ波を送り、石英管
918内でマイクロ波プラズマを発生させる。
【0170】さらに、電極903と電極902の間には
13.56MHzの高周波でグロー放電をさせた。
【0171】そして、SiH4 ガスライン960、96
1、962よりSiH4 ガスを流し始め、SiH4 排気
ライン914、915へ流した。ガスの流れが安定して
いるのを確認した上でa−Siの成膜に移った。
【0172】バルブ916を切り換えてガスライン91
3を通じてSiH4 を成膜室内に流し込み、成膜を行っ
た。この際、図28の方式に従ってバルブ916を定期
的に切り換え、SiH4 を断続的に成膜室917内へ送
り込んだ。これにより、a−Siの堆積工程とSiH4
無しの状態での放電により水素プラズマ照射する工程と
を繰り返すことができた。
【0173】a−Siの一工程で20Åのa−Siを堆
積した。水素プラズマ処理の一工程は40secであっ
た。SiH4 を流した状態での成膜室の圧力は100m
Torrであった。
【0174】こうして堆積した厚さ約5000Åのa−
Si膜の光電流を測定した。一方、通常のRFグロー放
電により基板温度200℃で基板上に連続して成膜した
a−Si膜の光電流を測定して、前記光電流と比較した
ところ、本発明のa−Si膜は、光電流の増加が得ら
れ、さらに、光照射による光電流の減少(いわゆる光劣
化)が少ない結果が得られた。また、プラズマ制御電極
のない成膜装置によるa−Si膜と同等の効果を得るた
めに必要な水素プラズマ処理の一工程に要する時間が短
縮できることがわかった。
【0175】(実施例E2)次に本発明の他の実施例を
示す。図27において、ガラス基板をヒータープレート
903に取り付け、成膜室917を10-7Torr台ま
で減圧し、基板をアノードを兼ねたヒータープレート9
03のヒーターで加熱する。
【0176】次に、水素ガスライン920、921、9
22よりH2 を、Arガスライン930、931、93
2よりArを成膜室917に流し、圧力を50mTor
rに合わせて導波管919よりマイクロ波を送り、石英
管918内でマイクロ波プラズマを発生させた。
【0177】電極903と電極902の間には13.5
6MHzの高周波でグロー放電をさせた。そして、Si
4 ガスライン960、961、962よりSiH4
スを流し始め、SiH4 排気ライン914、915へ流
した。ガスの流れが安定しているのを確認した上でa−
Siの成膜に移った。
【0178】バルブ916を切り換えてガスライン91
3を通じてSiH4 を成膜室内に流し込み、成膜を行っ
た。この際、図28の方式に従ってバルブ916を定期
的に切り換え、SiH4 を断続的に成膜室917内へ送
り込んだ。これにより、a−Siの堆積工程とSiH4
無しの状態での放電により水素プラズマ照射する工程と
を繰り返すことができた。
【0179】さらに、プラズマ制御用電極に接続された
制御用電源1102の電位を固定し制御電源1103の
電位を時間変化させ制御電極1100と1101の間に
印加される電圧変化によって、水素プラズマ処理の一工
程の間にマイクロ波アプリケータのチャンバーへの供給
口近傍のプラズマの伸びを変化させる。
【0180】このことにより、基板表面に供給される原
子状水素の基板位置による濃度の分布が減少して基板全
体への均一な供給が実現される。a−Siの一工程で2
0Åのa−Siを堆積した。水素プラズマ処理の一工程
は60secであった。
【0181】SiH4 を流した状態での成膜室の圧力は
100mTorrであった。
【0182】こうして堆積した厚さ約5000Åのa−
Si膜の光電流を測定した。プラズマ制御電極のない成
膜措置により作成されたa−Si膜の光電流を測定し
て、前記光電流と比較したところ、光電流の基板内での
分布が減少している。さらに、他の膜特性の分布も減少
し、特性の均一なa−Si膜が得られる。
【0183】(実施例E3)実施例E1と同様の方法に
よりn型a−Si膜を成膜する。SiH4 を流すときに
同時にガスライン970、971、972を通じて、P
3 を流すことにより成膜を行った。ガラス基板をヒー
タープレート903に取り付け、成膜室917を10-7
Torr台まで減圧し、基板をアノードを兼ねたヒータ
ープレート903のヒーターで加熱する。
【0184】次に、水素ガスライン920、921、9
22よりH2 を、Arガスライン930、931、93
2よりArを成膜室917に流し、圧力50mTorr
に合わせ、導波管919よりマイクロ波を送り、石英管
918内でマイクロ波プラズマを発生させた。
【0185】そして、SiH4 ガスライン960、96
1、962よりSiH4 ガスを、PH3 ガスライン97
0、971、972よりH2 で希釈されたPH3 ガスを
流し始め、SiH4 排気ライン914、915へ流し
た。ガスの流れが安定しているのを確認した上でa−S
iの成膜に移った。H2 ガスライン920、921、9
22からH2 を、Arガスライン930、931、93
2からArを定常的に流し続け、石英管918内でマイ
クロ波プラズマを維持しながら電極902に13.56
MHzの高周波を印加し、グロー放電を起こした。
【0186】次に、プラズマの発生している状態で、バ
ルブ916を切り換えてガスライン913を通じてSi
4 、PH3 の混合ガスを成膜室内に流し込み、成膜を
行った。
【0187】このとき、図28の方式に従ってバルブ9
16を定期的に切り換え、SiH4、PH3 の混合ガス
を断続的に成膜室917内へ送り込んだ。
【0188】これにより、a−Siの堆積工程とSiH
4 とPH3 の混合ガス無しの状態での放電により水素プ
ラズマ照射する工程とを繰り返すことができた。
【0189】a−Siの一工程で20Åのa−Siを堆
積した。水素プラズマ処理の一工程は40secであっ
た。SiH4 とPH3 の混合ガスを流した状態での成膜
室の圧力は100mTorrであっるこうして堆積した
厚さ約5000Åのa−Si膜の電気伝導度は、10-1
S/cm程度であり、通常のn型a−Si膜と同等の特
性である。
【0190】このように、本発明の成膜方法によりn型
のa−Si膜も形成できる。
【0191】さらに、ドーピングガスとしてB2 6
用いればp型のa−Si膜の形成も可能である。
【0192】
【発明の効果】(効果A)以上説明した様に、本発明に
よれば、成膜と水素ラジカル処理を交互に行う方法によ
り、高品質のアモルファスシリコンを形成する時、成膜
のための高周波グロー放電の電極と水素ラジカル処理の
水素ラジカル導入管を交互に複数個配置して、被堆積基
板がそれらの空間を順次移動できる様な構造を持つイン
ライン型の成膜装置を与えるものである。これにより成
膜装置の基板処理枚数や原料ガスの使用効率を低下させ
ることなく、しかも高品質のアモルファスシリコンを容
易に形成することができる。また今後の基板の大版化に
も容易に対応できる。
【0193】(効果B,C)また、以上説明してきたよ
うに、基板上に水素化アモルファスシリコンアロイ層を
堆積する工程と、この水素化アモルファスシリコンアロ
イ層に原子状水素を曝露する工程とを交互に繰り返しな
がら堆積を行う半導体製造装置において、プラズマの様
子を温度センサーや、光センサー等でモニターし、これ
をフィードバックして放電を安定化させることにより、
プロセス条件の変動による放電の不安定性が少なくな
り、さまざまな放電条件においても、安定的に成膜を行
なうことができるようになった。その結果、膜特性の不
安定性、信頼性の低下はなくなり、安定的に良好な膜を
得ることができるようになった。
【0194】(効果D)また、本発明の前記薄膜トラン
ジスタ、薄膜トランジスタ型光センサーなどの薄膜半導
体装置は、その製造工程のオーミックコンタクトのn+
層のエッチング工程において、半導体層の表面に形成し
た500Å以下のアモルファスシリコンカーボン膜(a
−SiC:H膜)が、n+ 層のエッチングストッパーと
して働き、半導体層と金属電極の良好なオーミック特性
を保ちながら、半導体層表面をクリーンに保つ保護膜と
しても作用する。
【0195】これにより従来の薄膜半導体装置に比べ
て、n+ エッチング残りによる不良や、半導体層オーバ
ーエッチングばらつきによる不良がなくなり、製造歩留
まりが向上した。また半導体層表面がクリーンな状態に
保たれるために、従来の薄膜半導体装置で発生してい
た、表面不純物が原因の長時間の経時変化はほとんどな
くなった。
【0196】(効果E)また、以上説明したように、本
発明のプラズマ制御用の電極をマイクロ波アプリケータ
のチャンバーへの供給口近傍に設置した薄膜製造装置を
用いて、a−Siの堆積工程と原子状水素を供給する工
程を交互に繰り返すことで、基板への原子状水素の供給
の均一化と原子状水素の供給量の多い領域の有効利用に
より堆積薄膜の高品質化と特性の安定化、均一化が得ら
れた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非単結晶シリコンの成膜装置の概略構
成図。
【図2】従来法による非単結晶シリコンの成膜装置の概
略構成図。
【図3】本発明と従来法による非単結晶シリコンの膜中
水素量の比較を示す図。
【図4】本発明の他の実施例による非単結晶シリコン光
センサの概略断面図
【図5】本発明の他の実施例による非単結晶シリコン光
センサの光劣化特性を示す図。
【図6】本発明の他の実施例による非単結晶シリコン薄
膜トランジスターの製造工程断面図。
【図7】本発明の実施例である半導体装置を示す図
【図8】実効投入パワーとプラズマの伸びを示す図
【図9】実効投入パワーと石英管各位置での表面温度の
関係を示す図
【図10】本発明になる方法により作成した太陽電池の
構成を示す
【図11】従来例である半導体装置を示す
【図12】膜中水素濃度のtA 依存を示す
【図13】膜中水素濃度と各ステップでの成膜膜厚との
関係を示す
【図14】膜中濃度と光学的バンドギャップとの関係を
示す
【図15】本発明の半導体製造装置を示す図
【図16】実効投入パワーとプラズマの伸びを示す図
【図17】本発明による薄膜トランジスタ及び薄膜トラ
ンジスタ型光センサの断面図
【図18】本発明による薄膜トランジスタ及び薄膜トラ
ンジスタ型光センサの作成方法を示す工程図
【図19】従来の薄膜トランジスタ及び薄膜トランジス
タ型光センサの断面図
【図20】沸酸と硝酸と酢酸の混合比を変えたときの、
a−Si:H膜、n+ 層、a−SiC:H膜のそれぞれ
のエッチング速度を示す図
【図21】RIEによる放電の圧力を変えたときの、a
−Si:H膜、n+ 層、a−SiC:H膜のそれぞれの
エッチング速度を示す図
【図22】本発明と従来法により得られた薄膜トランジ
スタのソース・ドレイン間の電圧電流特性(Vd−I
d)を示す図
【図23】本発明による薄膜トランジスタ型光センサと
従来の薄膜トランジスタ型光センサの光電流の長時間の
経時変化の比較を示した図
【図24】本発明による薄膜半導体装置を用いた画像読
み取り装置の断面図
【図25】本発明による薄膜半導体装置を用いた画像読
み取り装置の平面図
【図26】本発明による薄膜半導体装置を用いた画像読
み取り装置の等価回路
【図27】本発明による薄膜製造装置の説明図
【図28】本発明にかかる成膜工程を示すタイムチャー
【図29】従来の薄膜製造装置の説明図
【符号の説明】
(符号の説明A) 11,711 被成膜基板 15 基板導入室 16,716 基板加熱室 17,717 成膜室 18 基板冷却室 19,719 基板取り出し室 20,720 高周波電源 21,721 アノード電極 22,722 カソード電極 23 放電遮閉板 25 マイクロ波発生源 26,726 水素ラジカル導入管 30,730 排気ポンプ 31,731 基板加熱ヒーター 732 ガス切り替えバルブ 41,61 基板 42 非単結晶シリコン 43 電極 62 ゲート電極 63 ゲート絶縁層 64 半導体層(非単結晶シリコン) 65 オーミックコンタクト層 66 ソース電極 67 ドレイン電極 68 フォトレジスト 70 保護膜 (符号の説明B,C) 100,500 反応チャンバー 101,501 基板 102,502 アノード電極 103,503 カソード電極 104,504 過熱用ヒーター 105,505 接地用端子 106,506 マッチングボックス 107,507 RF電源 108,508 ゲートバルブ 109,509 ターボ分子ポンプ 110,510 ロータリーポンプ 111,511 捨てガスライン 112,512 成膜ガス導入管 113,114,513,514 エアーバルブ 115,515 マイクロ波発生管 116,616 導波管 117,517 スタブチューナー 118,518 アイソレーター 119,519 マグネトロン 120 温度センサー 120’ 光センサー 121,521 マイクロ波電源 122 制御用コンピューター 522 ターボ分子ポンプ 523 ロータリーポンプ 123,125,126,128,129,131,1
32,134,135,137,524,526,52
7,529,530,532,533,535,53
6,538 バルブ 124,127,130,133,136,525,5
28,531,534,537 マスフローコントロ
ーラー 301 ガラス基板 302 下電極 303 n+ 型層 304 i型層 305 p+ 型層 306 透明電極 307 上電極 (符号の説明D) 801,831,861 基板 802,832,862 ゲート電極、光センサ補助
電極 803,833,863 ゲート絶縁膜 804,834,864 光導電性半導体膜 805,865 炭化シリコン層 806,836,866 n+ 層(オーミックコンタ
クト層) 807,837,867 ソース電極層(上部電極
層) 808,838,868 ドレイン電極層(上部電極
層) 809 感光性レジスト 810,870 保護層 869 原稿 871 耐摩耗層 872 光源 210 マトリクス形成されたゲート配線部 208 光センサ部 212 電荷蓄積部 213a 転送用スイッチ 213b 放電用スイッチ 230 信号出力の引き出し線 219 光入射窓 246 ゲート駆動部 247 信号処理部 250 センサゲート駆動部 Si,n 光センサ Ci,n 蓄積コンデンサ CXn 負荷コンデンサ STi,n 転送用スイッチングトランジスタ SRi,n リセット用スイッチングトランジスタ (符号の説明E) 901 基板 902,903 電極 907 高周波電源 917 成膜室 918 石英管(マイクロ波アプリケータ) 919 導波管 1100,1101 プラズマ制御用電極 1102,1103 プラズマ制御用電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 31/04

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非単結晶シリコン膜を有する半導体装置
    の製造装置において、 少なくとも珪素原子を含むガスを用いた高周波グロー放
    電により、基体上に非単結晶シリコン膜の堆積を行なう
    空間と、 少なくとも水素ガスを含む混合ガスにより水素ラジカル
    処理を行なう空間と、を交互に複数個配置した成膜室
    と、 該成膜室の前記それぞれの空間を、前記基体を順次移動
    させる手段と、を有し、 複数の前記基体を移動させながら、連続的に成膜処理を
    行なうことを特徴とする半導体製造装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも珪素原子を含むガスと水素ガ
    スの混合ガスが供給された高周波グロー放電の電極と、 原子状水素導入口とを、交互に複数個並べて配置したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装置。
  3. 【請求項3】 前記高周波グロー放電の電極が、遮蔽板
    を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体製造
    装置。
  4. 【請求項4】 基板上に水素化アモルファスシリコンア
    ロイ層を堆積する工程と、該水素化アモルファスシリコ
    ンアロイ層に原子状水素を曝露する工程とを交互に繰り
    返しながら堆積を行う半導体製造装置において、 該プラズマの情報をモニターする手段と、該手段により
    得られた情報により、該プラズマを制御する制御手段と
    を有し、該プラズマを自動的に制御しながら成膜するこ
    とを特徴とする半導体製造装置。
  5. 【請求項5】 プラズマの接する部分の温度をモニター
    することを特徴とする請求項4に記載の半導体製造装
    置。
  6. 【請求項6】 プラズマの接する部分の発光をモニター
    することを特徴とする請求項4に記載の半導体製造装
    置。
  7. 【請求項7】 該原子状水素をマイクロ波プラズマ放電
    により生成することを特徴とする請求項4に記載の半導
    体製造装置。
  8. 【請求項8】 絶縁基板上に、少なくとも非単結晶シリ
    コンからなる半導体層と上部金属電極を有する薄膜半導
    体装置において、 該半導体層表面に炭化シリコン膜を形成したことを特徴
    とする薄膜半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記炭化シリコン膜の膜厚は、50Å以
    上500Å以下であることを特徴とする請求項8に記載
    の薄膜半導体装置。
  10. 【請求項10】 前記薄膜半導体装置は、絶縁基板、下
    部電極、絶縁層、半導体層、前記炭化シリコン層、オー
    ミックコンタクト層、上部対向電極の順に積層された構
    造であることを特徴とする請求項8又は9に記載の薄膜
    半導体装置。
  11. 【請求項11】 前記薄膜半導体装置は、薄膜トランジ
    スタあるいは薄膜トランジスタ型光センサであることを
    特徴とする請求項8に記載の薄膜半導体装置。
  12. 【請求項12】 請求項8に記載の半導体装置の製造方
    法において、 前記炭化シリコン膜をエッチングストッパーとしたエッ
    チング処理工程を含むことを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  13. 【請求項13】 チャンバー内の基板に対してa−Si
    層を堆積する膜堆積工程と、該堆積膜領域へマイクロ波
    プラズマ放電により生成した原子状水素を供給する工程
    とを交互に繰り返して成膜するアモルファスシリコン薄
    膜の製造装置において、 前記マイクロ波プラズマを発生させるマイクロ波アプリ
    ケータの前記チャンバーへの供給口近傍に、プラズマ制
    御用電極を具備したことを特徴とする薄膜半導体製造装
    置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の半導体製造装置に
    おける半導体薄膜の製造方法において、 前記プラズマ制御用電極に印加する電圧を制御して、プ
    ラズマの被成膜基体への伸びを制御することを特徴とす
    る薄膜半導体の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記プラズマ制御用電極へ印加する電
    圧を時間変化させながら処理を行なうことを特徴とする
    請求項14に記載の薄膜半導体の製造方法。
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