JP2008059839A - プラズマ発生装置およびそれを用いるワーク処理装置 - Google Patents

プラズマ発生装置およびそれを用いるワーク処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基板の改質等に使用されるプラズマ発生装置において、同心状に配置される内側電極と外側電極との間にグロー放電を生じさせてプラズマを発生させ、それらの間に処理ガスを供給することで、環状の吹出し口から常圧下でプラズマ化したガスを放射するノズルを用いるにあたって、幅広のワークに対して均等なプラズマ照射を行えるようにする。
【解決手段】プラズマ発生ノズル31の先端に、前記環状の吹出し口を長手状の吹出し口387に変換するアダプタ38を装着する。したがって、アダプタ38内ではプラズマが冷却されにくく、照射位置がノズル31から離れていてもプラズマが消失する割合が小さくなる。これによって、低コストで制御が容易な小径のプラズマ発生ノズルを用いても、均一な照射を行うことができる。また、アダプタ38内に光センサ36を設けることで、点灯したかどうか、またプラズマ温度を検出することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板等の被処理ワークなどに対してプラズマを照射することで、前記ワークの表面の清浄化や改質などを図ることが可能なプラズマ発生装置およびそれを用いるワーク処理装置に関する。
たとえば半導体基板等の被処理ワークに対してプラズマを照射し、その表面の有機汚染物の除去、表面改質、エッチング、薄膜形成または薄膜除去等を行うワーク処理装置が知られている。たとえば特許文献1には、同心状の内側電極と外側電極とを有するプラズマ発生ノズルを用い、両電極間に高周波のパルス電界を印加することで、アーク放電ではなく、グロー放電を生じさせてプラズマを発生させ、ガス供給源からの処理ガスを両導電体間で旋回させながら基端側から遊端側へ向かわせることで高密度なプラズマを生成し、前記遊端に取付けられたノズルから被処理ワークに放射することで、常圧下で高密度なプラズマを得ることができるプラズマ処理装置が開示されている。
上述の従来技術のプラズマ発生ノズルは、常圧下で高密度なプラズマを発生させることができるプラズマ発生に適した形状ではあるけれども、大面積のワークや複数の被処理ワークを纏めて処理するには適していないという問題がある。すなわち、幅広のワークの所望の照射位置までプラズマが到達した時点では、該プラズマが冷却されて消滅する割合が高くなり、前記大面積にプラズマ照射を行うためには、ノズル径を大径に形成しなければならない。そうなると、より高い電界のマイクロ波を発生させなければならず、コストが嵩むとともに、プラズマ発生に伴う騒音が大きくなるという問題がある。また、その大径のノズル内で前記グロー放電にばらつきが生じ、制御が困難になるという問題もある。
これに対して、特許文献2には、相互に平行に配置した帯状の電極の内、一方を電界印加電極とし、他方を接地電極とし、それらの間の側部を囲んで形成したプラズマ発生空間内に処理ガスを供給することでプラズマ化した処理ガスを発生させ、前記接地電極の長手方向に形成したスリット状の吹出し口からワークに照射するようにしたプラズマ処理装置が開示されている。この従来技術によれば、プラズマがスリット状の吹出し口から放射され、広範囲へのプラズマ照射が可能になる。
特開2003−197397号公報 特開2004−6211号公報
上述の特許文献2の従来技術では、プラズマ化した処理ガスは、比較的一様かつ広範囲に照射できる可能性があるものの、平行平板の電極でグロー放電させるので、高電圧が必要になり、高価であるとともに、放電が安定しないという問題がある。また、局所的なアーク放電も生じ易く、それを抑えるために少なくとも一方の電極に誘電体を被せたりする必要があり、一層高電圧が必要になる。したがって、プラズマの発生には、前記特許文献1の方が優れている。
本発明の目的は、同心状の内側電極と外側電極とを有し、低コストで制御が容易なプラズマ発生ノズルを用いても、幅広のワークに対して均等なプラズマ照射を行うことができるプラズマ発生装置およびそれを用いるワーク処理装置を提供することである。
本発明のプラズマ発生装置は、マイクロ波を発生するマイクロ波発生手段と、前記マイクロ波発生手段からのマイクロ波を受信し、そのマイクロ波のエネルギーに基づきプラズマ化したガスを生成して放出するプラズマ発生ノズルとを備えて構成されるプラズマ発生装置において、前記プラズマ発生ノズルは、同心状に配置される内側電極と外側電極との間にグロー放電を生じさせてプラズマを発生させ、それらの間に処理ガスを供給することで、環状の吹出し口から常圧下でプラズマ化したガスを放射するように構成され、前記プラズマ発生ノズルの先端に装着され、前記環状の吹出し口に連通する長手状のプラズマチャンバーを有し、その一側面が開口されて長手状の吹出し口となり、前記環状の吹出し口を前記長手状の吹出し口に変換するアダプタと、前記プラズマチャンバー内のプラズマ光を検出する光検出手段と、前記光検出手段の検出結果に基づいて、前記プラズマ発生ノズルへ供給されるガス供給量と、マイクロ波パワーとの少なくとも一方を制御する制御手段とを含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、基板の改質等、ワークの処理などに使用することができるプラズマ発生装置において、前記プラズマ発生ノズルが、同心状に配置される内側電極と外側電極との間にグロー放電を生じさせてプラズマを発生させ、それらの間に処理ガスを供給することで、環状の吹出し口から常圧下でプラズマ化したガスを放射するプラズマ発生に適した形状に構成される場合、そのプラズマ発生ノズルの先端に、前記環状の吹出し口に連通する長手状のプラズマチャンバーを有し、その一側面が開口されて長手状の吹出し口となり、前記環状の吹出し口を前記長手状の吹出し口に変換するアダプタを装着する。
したがって、幅広のワークの所望の照射位置まで、プラズマが吹出し口から直接到達する場合は該プラズマが冷却されて消滅する割合が高いのに対して、アダプタを装着することで、同じ行路長であっても、該アダプタ内の行路ではプラズマが冷却されにくく、照射位置直近の開口部分から出て、実際に照射位置に到達するまでの僅かな行路でだけ冷却されることになり、照射位置がノズルから離れていてもプラズマが消失する割合が小さくなる。これによって、むやみに大きなプラズマ発生ノズルを用いることなく、低コストで制御が容易な小径のプラズマ発生ノズルを用いても、前記幅広のワークに対して均等なプラズマ照射を行うことができる。
また、そのように環状の吹出し口を長手状の吹出し口に変換するアダプタを用いると、プラズマ点灯しているか、または消灯しているかが分り難くなる。そこでこのアダプタに、前記プラズマチャンバー内のプラズマ光を検出する光度検出手段を設け、プラズマ光の色や輝度から、プラズマ点灯しているか、または消灯しているか、さらには点灯している場合のプラズマ温度などを推定することができる。
したがって、その検出結果に基づいて、制御手段が前記プラズマ発生ノズルへ供給されるガス供給量と、マイクロ波パワーとの少なくとも一方を制御することで、容易に点灯させることができるとともに、プラズマ温度まで制御して安定したプラズマ照射を行うこともできる。
また、本発明のプラズマ発生装置では、前記光検出手段は、前記プラズマチャンバー内の一端に設けられ、かつ該プラズマチャンバー内が、耐熱性および透光性を有する部材で、前記光検出手段側と残余の内部空間とに区画されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、高温のプラズマガスを内部に貯留するプラズマチャンバー内に前記光検出手段を露出して設けるのではなく、ガラスなどの耐熱性および透光性を有する部材で区画して設ける。
したがって、前記光検出手段の過熱を抑え、感度変化や暗電流の増加など、前記過熱による影響を抑えることができる。
さらにまた、本発明のプラズマ発生装置では、前記光検出手段は、前記長手状のプラズマチャンバーの一端から延設された薄肉の管路の先端に設けられることを特徴とする。
上記の構成によれば、高温のプラズマガスを内部に貯留するプラズマチャンバー内の光を捉えるように前記光検出手段を設けるにあたって、該光検出手段をプラズマチャンバー内に直接設けるのではなく、熱伝導の小さい薄肉の管路を前記プラズマチャンバーから延設し、その先端に設ける。
したがって、前記光検出手段の過熱を抑え、感度変化や暗電流の増加など、前記過熱による影響を抑えることができる。
また、本発明のプラズマ発生装置では、前記光検出手段の前記管路への取付けは、断熱部材を介して行われることを特徴とする。
上記の構成によれば、光検出手段への熱伝導を一層抑えることができる。
さらにまた、本発明のプラズマ発生装置では、前記プラズマチャンバー内には光ファイバの一端面が臨み、前記アダプタと離間して配置される前記光検出手段に前記光ファイバの他端面が接続されることを特徴とする。
上記の構成によれば、高温のプラズマガスを内部に貯留するプラズマチャンバー内の光を捉えるように前記光検出手段を設けるにあたって、該光検出手段をプラズマチャンバー内に直接設けるのではなく、離間して設け、それらの間を光ファイバで接続する。
したがって、前記光検出手段の過熱を抑え、感度変化や暗電流の増加など、前記過熱による影響を抑えることができる。
また、本発明のプラズマ発生装置では、前記マイクロ波発生手段からのマイクロ波は導波管を介して伝搬され、前記制御手段は、前記光検出手段の検出結果に基づいて、前記導波管に設けられるスタブチューナの導波管内への突出量を調整することで、前記マイクロ波のパワー調整を行うことを特徴とする。
上記の構成によれば、マイクロ波の伝搬を導波管を介して行うようにし、これに対応してプラズマ点灯/消灯および点灯時の温度調整を前記導波管に設けたスタブチューナによって行うようにし、上述のようにプラズマが点灯/消灯しているかを容易に検出することができる光検出手段の検出結果に基づいて、前記スタブチューナによってプラズマ発生ノズルに与えられるマイクロ波パワーの調整を行うことで、容易に、プラズマ点灯/消灯および点灯時の温度を調整することができる。特に、導波管に複数のプラズマ発生ノズルが設けられている場合に、前記スタブチューナを個別に対応して設けることで、点灯/消灯の制御や点灯温度を容易に調整することができる。
さらにまた、本発明のプラズマ発生装置は、前記プラズマ発生ノズルとアダプタとの少なくとも一方において、それらの接合部付近に放熱フィンを有することを特徴とする。
上記の構成によれば、前述のようにアダプタがプラズマガスを内部に貯留することによって高温になるので、その熱のプラズマ発生ノズル側への伝搬を抑える放熱フィンを、前記プラズマ発生ノズルとアダプタとの少なくとも一方において、それらの接合部付近に設ける。
したがって、導波管が高温になってしまうことを防止することができる。
また、本発明のプラズマ発生装置は、前記アダプタに、該アダプタを予熱するためのヒータをさらに備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、アダプタは、プラズマ発生ノズルが暫く運転されれば、上述のように内部に貯留したプラズマガスによって高温になり、一旦消灯しても、再びマイクロ波を与えると容易に点灯させることができるのに対して、プラズマ発生ノズルの起動時や暫く運転を休止した後の運転再開時などの該アダプタが放熱している状態では、プラズマ発生ノズル単体でプラズマ点灯させるよりも点灯させ難くなる。そこで、該アダプタを予熱する起動性改善のためのヒータをさらに設けることで、アダプタを装着したままでも容易にプラズマ点灯させることができるとともに、点灯直後から、均一なプラズマ照射を行うことができる。これによって、処理すべきワークが間欠的に搬送されてくるような頻繁に点灯/消灯を繰返すワーク処理装置に特に好適である。
さらにまた、本発明のワーク処理装置は、前記マイクロ波発生手段からのマイクロ波は導波管を介して伝搬され、前記プラズマ発生ノズルは前記導波管の長手方向に複数個配列されて成る前記のプラズマ発生装置に、前記プラズマ発生ノズルの配列方向とは交差する所定の搬送方向にワークを搬送する搬送手段を備えて成ることを特徴とする。
上記の構成によれば、搬送手段によって搬送されてくるワークに、前記アダプタを装着して帯状のプラズマ照射を行うことができる複数のプラズマ発生ノズルからプラズマ照射を行うことで、大面積のワークや複数のワークに連続して均一にプラズマ照射を行うことができる。
本発明のプラズマ発生装置は、以上のように、基板の改質等、ワークの処理などに使用することができるプラズマ発生装置において、前記プラズマ発生ノズルが、同心状に配置される内側電極と外側電極との間にグロー放電を生じさせてプラズマを発生させ、それらの間に処理ガスを供給することで、環状の吹出し口から常圧下でプラズマ化したガスを放射するプラズマ発生に適した形状に構成される場合、そのプラズマ発生ノズルの先端に、前記環状の吹出し口に連通する長手状のプラズマチャンバーを有し、その一側面が開口されて長手状の吹出し口となり、前記環状の吹出し口を前記長手状の吹出し口に変換するアダプタを装着する。
それゆえ、むやみに大きなプラズマ発生ノズルを用いることなく、低コストで制御が容易な小径のプラズマ発生ノズルを用いても、幅広のワークに対して均等なプラズマ照射を行うことができる。また、そのように環状の吹出し口を長手状の吹出し口に変換するアダプタを用いると、プラズマ点灯しているか、または消灯しているかが分り難くなるので、このアダプタに前記プラズマチャンバー内のプラズマ光を検出する光度検出手段を設け、プラズマ光の色や輝度から、プラズマ点灯しているか、または消灯しているか、さらには点灯している場合のプラズマ温度などを推定し、その検出結果に基づいて、制御手段が前記プラズマ発生ノズルへ供給されるガス供給量と、マイクロ波パワーとの少なくとも一方を制御することで、容易に点灯させることができるとともに、プラズマ温度まで制御して安定したプラズマ照射を行うこともできる。
さらにまた、本発明のワーク処理装置は、以上のように、前記マイクロ波発生手段からのマイクロ波は導波管を介して伝搬され、前記プラズマ発生ノズルは前記導波管の長手方向に複数個配列されて成る前記のプラズマ発生装置に、前記プラズマ発生ノズルの配列方向とは交差する所定の搬送方向にワークを搬送する搬送手段を備えて成る。
それゆえ、搬送手段によって搬送されてくるワークに、前記アダプタを装着して帯状のプラズマ照射を行うことができる複数のプラズマ発生ノズルからプラズマ照射を行うことで、大面積のワークや複数のワークに連続して均一にプラズマ照射を行うことができる。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の一形態に係るワーク処理装置Sの全体構成を示す斜視図である。このワーク処理装置Sは、プラズマを発生し被処理物となるワークWに前記プラズマを照射するプラズマ発生ユニットPU(プラズマ発生装置)と、ワークWを前記プラズマの照射領域を経由する所定のルートで搬送する搬送手段Cとから構成されている。図2は、図1とは視線方向を異ならせたプラズマ発生ユニットPUの斜視図、図3は一部透視側面図である。なお、図1〜図3において、X−X方向を前後方向、Y−Y方向を左右方向、Z−Z方向を上下方向というものとし、−X方向を前方向、+X方向を後方向、−Yを左方向、+Y方向を右方向、−Z方向を下方向、+Z方向を上方向として説明する。
プラズマ発生ユニットPUは、マイクロ波を利用し、常温常圧でのプラズマ発生が可能なユニットであって、大略的に、マイクロ波を伝搬させる導波管10、この導波管10の一端側(左側)に配置され所定波長のマイクロ波を発生するマイクロ波発生装置20、導波管10に設けられたプラズマ発生部30、導波管10の他端側(右側)に配置されマイクロ波を反射させるスライディングショート40、導波管10に放出されたマイクロ波のうち反射マイクロ波がマイクロ波発生装置20に戻らないよう分離するサーキュレータ50、サーキュレータ50で分離された反射マイクロ波を吸収するダミーロード60および導波管10とプラズマ発生ノズル31とのインピーダンス整合を図るスタブチューナ70を備えて構成されている。また搬送手段Cは、図略の駆動手段により回転駆動される搬送ローラ80を含んで構成されている。本実施形態では、平板状のワークWが搬送手段Cにより搬送される例を示している。
導波管10は、アルミニウム等の非磁性金属から成り、断面矩形の長尺管状を呈し、マイクロ波発生装置20により発生されたマイクロ波をプラズマ発生部30へ向けて、その長手方向に伝搬させるものである。導波管10は、分割された複数の導波管ピースが互いのフランジ部同士で連結された連結体で構成されており、一端側から順に、マイクロ波発生装置20が搭載される第1導波管ピース11、スタブチューナ70が組付けられる第2導波管ピース12およびプラズマ発生部30が設けられている第3導波管ピース13が連結されて成る。なお、第1導波管ピース11と第2導波管ピース12との間にはサーキュレータ50が介在され、第3導波管ピース13の他端側にはスライディングショート40が連結されている。
また、第1導波管ピース11、第2導波管ピース12および第3導波管ピース13は、それぞれ金属平板からなる上面板、下面板および2枚の側面板を用いて、角筒状に組立てられ、その両端にフランジ板が取付けられて構成されている。なお、このような平板の組み立てによらず、押出し成形や板状部材の折り曲げ加工等により形成された矩形導波管ピースもしくは非分割型の導波管を用いるようにしてもよい。また、非磁性金属に限らず、導波作用を有する各種の部材で導波管を構成することができる。
マイクロ波発生装置20は、たとえば2.45GHzのマイクロ波を発生するマグネトロン等のマイクロ波発生源を具備する装置本体部21と、装置本体部21で発生されたマイクロ波を導波管10の内部へ放出するマイクロ波送信アンテナ22とを備えて構成されている。本実施形態に係るプラズマ発生ユニットPUでは、たとえば1W〜3kWのマイクロ波エネルギーを出力できる連続可変型のマイクロ波発生装置20が好適に用いられる。
図3に示すように、マイクロ波発生装置20は、装置本体部21からマイクロ波送信アンテナ22が突設された形態のものであり、第1導波管ピース11に載置される態様で固定されている。詳しくは、装置本体部21が第1導波管ピース11の上面板11Uに載置され、マイクロ波送信アンテナ22が上面板11Uに穿設された貫通孔111を通して第1導波管ピース11内部の導波空間110に突出する態様で固定されている。このように構成されることで、マイクロ波送信アンテナ22から放出された、たとえば2.45GHzのマイクロ波は、導波管10により、その一端側(左側)から他端側(右側)に向けて伝搬される。
プラズマ発生部30は、第3導波管ピース13の下面板13B(処理対象ワークとの対向面)に、マイクロ波の伝搬方向(左右方向)に相互に間隔を開けて配列された複数のプラズマ発生ノズル31と、前記第3導波管ピース13の上面板13Uにおいて、各プラズマ発生ノズル31に対応して設けられるスタブチューナユニット70Xを具備して構成されている。このプラズマ発生部30の幅員、つまり8個のプラズマ発生ノズル31の左右方向の配列幅は、平板状ワークWの搬送方向と直交する幅方向のサイズtと略合致する幅員とされている。これにより、ワークWを搬送ローラ80で搬送しながら、ワークWの全表面(下面板13Bと対向する面)に対してプラズマ処理が行えるようになっている。なお、プラズマ発生ノズル31の配列間隔は、導波管10内を伝搬させるマイクロ波の波長λに応じて定めることが望ましい。たとえば、波長λの1/2ピッチ、1/4ピッチでプラズマ発生ノズル31を配列することが望ましく、2.45GHzのマイクロ波を用いる場合は、λ=230mmであるので、115mm(λ/2)ピッチ、或いは57.5mm(λ/4)ピッチでプラズマ発生ノズル31を配列すればよい。
スライディングショート40は、各々のプラズマ発生ノズル31に備えられている中心導電体32と、導波管10の内部を伝搬されるマイクロ波との結合状態を最適化するために備えられているもので、マイクロ波の反射位置を変化させて定在波パターンを調整可能とするべく第3導波管ピース13の右側端部に連結されている。したがって、定在波を利用しない場合は、当該スライディングショート40に代えて、電波吸収作用を有するダミーロードが取付けられる。このスライディングショート40は、たとえば内部に円柱状の反射ブロックを備えて成り、その反射ブロックを左右方向に摺動することで、導波管10内での定在波パターンを最適化する。
サーキュレータ50は、たとえばフェライト柱を内蔵する導波管型の3ポートサーキュレータからなり、一旦はプラズマ発生部30へ向けて伝搬されたマイクロ波のうち、プラズマ発生部30で電力消費されずに戻って来た反射マイクロ波を、マイクロ波発生装置20に戻さずダミーロード60へ向かわせるものである。このようなサーキュレータ50を配置することで、マイクロ波発生装置20が反射マイクロ波によって過熱状態となることが防止される。
ダミーロード60は、上述の反射マイクロ波を吸収して熱に変換する水冷型の電波吸収体である。このダミーロード60には、冷却水を内部に流通させるための冷却水流通口61が設けられており、反射マイクロ波を熱変換することにより発生した熱が前記冷却水に熱交換されるようになっている。
スタブチューナ70は、導波管10とプラズマ発生ノズル31とのインピーダンス整合を図るためのもので、第2導波管ピース12の上面板12Uに所定間隔を置いて直列配置された3つのスタブチューナユニット70A〜70Cを備えている。図4は、スタブチューナ70の設置状況を示す透視側面図である。図示するように、3つのスタブチューナユニット70A〜70Cは同一構造を備えており、第2導波管ピース12の導波空間120に突出するスタブ71と、該スタブ71に直結された操作棒72と、スタブ71を上下方向に出没動作させるための移動機構73と、これら機構を保持する外套74とから構成されている。
スタブチューナユニット70A〜70Cに各々備えられているスタブ71は、その導波空間120への突出長が各操作棒72により独立して調整可能とされている。これらスタブ71の突出長は、たとえばマイクロ波電力パワーをモニタしつつ、中心導電体32による消費電力が最大となるポイント(反射マイクロ波が最小になるポイント)を探索することで決定される。なお、このようなインピーダンス整合は、必要に応じてスライディングショート40と連動させて実行される。このスタブチューナ70の操作は、ステッピングモータ等を用いて、後述するように自動化されている。
搬送手段Cは、所定の搬送路に沿って配置された複数の搬送ローラ80を備え、図略の駆動手段により搬送ローラ80が駆動されることで、処理対象となるワークWを、前記プラズマ発生部30を経由して搬送させるものである。ここで、処理対象となるワークWとしては、プラズマディスプレイパネルや半導体基板のような平型基板、電子部品が実装された回路基板等を例示することができる。また、平型形状でないパーツや組部品等も処理対象とすることができ、この場合は搬送ローラに代えてベルトコンベア等を採用すればよい。
注目すべきは、本実施の形態では、各プラズマ発生ノズル31の先端には、アダプタ32が装着されていることである。図5は、プラズマ発生ノズル31からそのアダプタ38を拡大して示す断面図であり、図6はアダプタ38の分解斜視図であり、図7は第3導波管ピース13におけるそれらの取付け部分を拡大して示す斜視図である。プラズマ発生ノズル31は、中心導電体32(内側電極)、ノズル本体33(外側電極)、ノズルホルダ34およびシール部材35を含んで構成されている。
中心導電体32は、銅、アルミ、真鍮などの良導電性の金属から構成され、φ1〜5mm程度の棒状部材から成り、その上端部321の側が第3導波管ピース13の下面板13Bを貫通して導波空間130に所定長さだけ突出(この突出部分を受信アンテナ部320という)する一方で、下端部322がノズル本体33の下端縁331と略面一になるように、上下方向に配置されている。この中心導電体32には、受信アンテナ部320が導波管10内を伝搬するマイクロ波を受信することで、マイクロ波エネルギー(マイクロ波電力)が与えられるようになっている。当該中心導電体32は、長さ方向略中間部において、シール部材35により保持されている。
ノズル本体33は、良導電性の金属から構成され、中心導電体32を収納する筒状空間332を有する筒状体である。また、ノズルホルダ34も良導電性の金属から構成され、ノズル本体33を保持する比較的大径の下部保持空間341と、シール部材35を保持する比較的小径の上部保持空間342とを有する筒状体である。一方、シール部材35は、テフロン(登録商標)等の耐熱性樹脂材料やセラミック等の絶縁性部材から成り、前記中心導電体32を固定的に保持する保持孔351をその中心軸上に備える筒状体から成る。
ノズル本体33は、上方から順に、ノズルホルダ34の下部保持空間341に嵌合される上側胴部33Uと、後述するガスシールリング337を保持するための環状凹部33Sと、環状に突設されたフランジ部33Fと、ノズルホルダ34から突出する下側胴部33Bとを具備している。また、上側胴部33Uには、所定の処理ガスを前記筒状空間332へ供給させるための連通孔333が穿孔されている。
このノズル本体33は、中心導電体32の周囲に配置された外部導電体として機能するもので、中心導電体32は所定の環状空間H(絶縁間隔)が周囲に確保された状態で筒状空間332の中心軸上に挿通されている。ノズル本体33は、上側胴部33Uの外周部がノズルホルダ34の下部保持空間341の内周壁と接触し、またフランジ部33Fの上端面がノズルホルダ34の下端縁343と接触するようにノズルホルダ34に嵌合されている。なお、ノズル本体33は、たとえばプランジャやセットビス等を用いて、ノズルホルダ34に対して着脱自在な固定構造で装着されることが望ましい。
ノズルホルダ34は、第3導波管ピース13の下面板13Bに穿孔された貫通孔131に密嵌合される上側胴部34U(上部保持空間342の位置に略対応する)と、下面板13Bから下方向に延出する下側胴部34B(下部保持空間341の位置に略対応する)とを備えている。前記第3導波管ピース13の下面板13B上には、この下側胴部34Bに接触して放熱を行う冷却配管39が敷設されている。
また、前記下側胴部34Bの外周には、処理ガスを前記環状空間Hに供給するためのガス供給孔344が穿孔されている。図示は省略しているが、このガス供給孔344には、所定の処理ガスを供給するガス供給管の終端部が接続するための管継手等が取り付けられる。かかるガス供給孔344と、ノズル本体33の連通孔333とは、ノズル本体33がノズルホルダ34への定位置嵌合された場合に互いに連通状態となるように、各々位置設定されている。なお、ガス供給孔344と連通孔333との突き合わせ部からのガス漏洩を抑止するために、ノズル本体33とノズルホルダ34との間にはガスシールリング337が介在されている。
これらガス供給孔344および連通孔333は、周方向に等間隔に複数穿孔されていてもよく、また中心へ向けて半径方向に穿孔されるのではなく、前述の特許文献1のように、処理ガスを旋回させるように、前記筒状空間332の外周面の接線方向に穿孔されてもよい。また、ガス供給孔344および連通孔333は、中心導電体32に対して垂直ではなく、処理ガスの流れを良くするために、上端部321側から下端部322側へ斜めに穿設されてもよい。
シール部材35は、その下端縁352がノズル本体33の上端縁334と当接し、その上端縁353がノズルホルダ34の上端係止部345と当接する態様で、ノズルホルダ34の上部保持空間342に保持されている。すなわち、上部保持空間342に中心導電体32を支持した状態のシール部材35が嵌合され、ノズル本体33の上端縁334でその下端縁352が押圧されるようにして組付けられているものである。
プラズマ発生ノズル31は上記のように構成されている結果、ノズル本体33、ノズルホルダ34および第3導波管ピース13(導波管10)は導通状態(同電位)とされている一方で、中心導電体32は絶縁性のシール部材35で支持されていることから、これらの部材とは電気的に絶縁されている。したがって、導波管10がアース電位とされた状態で、中心導電体32の受信アンテナ部320でマイクロ波が受信され中心導電体32にマイクロ波電力が給電されると、その下端部322およびノズル本体33の下端縁331の近傍に電界集中部が形成されるようになる。
かかる状態で、ガス供給孔344から、たとえば酸素ガスや空気のような酸素系の処理ガスが環状空間Hへ供給されると、前記マイクロ波電力により処理ガスが励起されて中心導電体32の下端部322付近においてプラズマ(電離気体)が発生する。このプラズマは、電子温度が数万度であるものの、ガス温度は外界温度に近い反応性プラズマ(中性分子が示すガス温度に比較して、電子が示す電子温度が極めて高い状態のプラズマ)であって、常圧下で発生するプラズマである。
このようにしてプラズマ化された処理ガスは、ガス供給孔344から与えられるガス流によりプルームとしてノズル本体33の下端縁331から放射される。このプルームにはラジカルが含まれ、たとえば処理ガスとして酸素系ガスを使用すると酸素ラジカルが生成されることとなり、有機物の分解・除去作用、レジスト除去作用等を有するプルームとすることができる。本実施形態に係るプラズマ発生ユニットPUでは、プラズマ発生ノズル31が複数個配列されていることから、左右方向に延びるライン状のプルームを発生させることが可能となる。
因みに、処理ガスとしてアルゴンガスのような不活性ガスや窒素ガスを用いれば、各種基板の表面クリーニングや表面改質を行うことができる。また、フッ素を含有する化合物ガスを用いれば基板表面を撥水性表面に改質することができ、親水基を含む化合物ガスを用いることで基板表面を親水性表面に改質することができる。さらに、金属元素を含む化合物ガスを用いれば、基板上に金属薄膜層を形成することができる。
前記アダプタ38は、大略的に、前記ノズル本体33の下側胴部33Bが嵌まり込む取付け部381と、前記取付け部381の先端から水平方向に延びるプラズマチャンバー382と、前記プラズマチャンバー382に被せられる一対のスリット板383,384とを備えて構成される。前記取付け部381からプラズマチャンバー382は、削り出しまたは鋳造によって成り、一体で形成されている。スリット板383,384は、削り出しや打抜きによって形成されている。
前記取付け部381は、筒状に形成され、該筒内に前記下側胴部33Bが嵌り込み、その側部に形成されたねじ孔3811に取付けビス385が螺着されると、その先端3851が前記下側胴部33Bの外周面に形成された凹所33B1に嵌り込むことで抜け止めが行われる。また、スリット板383,384は、複数の皿ビス386によってプラズマチャンバー382の底面に取付けられる。
前記プラズマチャンバー382は前記取付け部381の下端3812から相互に離反方向に延びる一対のチャンバー部3821,3822から成り、そのチャンバー部3821,3822に亘って、上方に凹となる長手状の凹溝3823が連通して形成されており、その凹溝3823の略中央部が前記取付け部381の内周部に連通した大径の開口部3824となっている。
このように形成される凹溝3823上に前記スリット板383,384が嵌め込まれることで、該スリット板383,384およびチャンバー部3821,3822で囲まれた空間がチャンバーとなり、前記ノズル本体33の筒状空間332から放射されたプラズマ処理されたガスは、取付け部381から開口部3824を経て凹溝3823内を伝搬し、前記スリット板383,384間の吹出し口387から帯状に放射される。前記吹出し口387の幅W0は、前記ノズル本体33の筒状空間332の径φより充分大きく、たとえばφ=5mmに対して、W0=70mmである。
したがって、前記の同心状に配置される内側電極である中心導電体32と外側電極であるノズル本体33との間にグロー放電を生じさせてプラズマを発生させ、それらの間に処理ガスを供給することで、環状の吹出し口から常圧下でプラズマ化したガスを放射するプラズマ発生ノズル31では、図8で示すように、幅広のワークWの所望の照射位置Pにプラズマ照射する場合、参照符号L1で示すように吹出し口(前記ノズル本体33の筒状空間332)から直接到達する場合は、その行路L1の殆どでプラズマが冷却されて消滅する割合が高くなる。これに対して、前記環状の吹出し口を長手状の吹出し口387に変換するこのアダプタ38を装着することで、前記照射位置Pまで同じ行路長であっても、高温になる該アダプタ38内を通過する行路L21ではプラズマが冷却されにくく、照射位置P直近の開口部分から出て、実際に照射位置に到達するまでの僅かな行路L22でだけ冷却されることになり、照射位置Pがノズル本体33から離れていても、プラズマが消失する割合が小さくなる。これによって、むやみに大きなプラズマ発生ノズルを用いることなく、低コストで制御が容易な小径のプラズマ発生ノズルを用いても、幅広のワークWに対して均等なプラズマ照射を行うことができる。
また、注目すべきは、そのように環状の吹出し口を長手状の吹出し口387に変換するアダプタ38を用いると、プラズマ点灯しているか、または消灯しているかが分り難くなるので、このアダプタ38に、前記プラズマチャンバー382内のプラズマ光を検出する光センサ36を設け、プラズマ発生ノズル31の先端が直接目視できなくても、プラズマ光の色や輝度から、プラズマ点灯しているか、または消灯しているか、さらには点灯している場合の色や輝度などから、プラズマの温度や大きさなどを推定することである。そして、その検出結果に基づいて、各プラズマ発生ノズル31へ供給されるガス供給量が制御されるとともに、各プラズマ発生ノズル31に個別に対応して設けられるスタブチューナユニット70Xのスタブ71の導波空間130への突出長が調整され、突出長が長くなる程、対応するプラズマ発生ノズル31で消費されるエネルギーが少なくなり、こうしてプラズマ点灯/消灯の制御からマイクロ波パワーの制御が、後に詳述するようにして行われる。
このスタブチューナユニット70Xによって各プラズマ発生ノズル31に与えられるマイクロ波パワーの調整を行うことで、容易に、プラズマ点灯/消灯および点灯時の温度を調整することができる。特に、導波管10に複数のプラズマ発生ノズル31が設けられている場合に、前記スタブチューナユニット70Xを個別に対応して設けることで、点灯/消灯の制御や点灯温度を容易に調整することができる。前記スタブチューナユニット70Xは、前述のスタブチューナユニット70A〜70Cと同様に構成され、その詳細な説明は省略するが、前記スタブ71の突出量は、前記ステッピングモータ等を用いて調整可能となっている。前記ステッピングモータは、各スタブチューナユニット70A〜70Cおよび70Xのそれぞれに設けられてもよく、或いは共通に設けられてギアなどの伝達機構によって突出量が個別に調整されるようにしてもよい。
ここで、前記光センサ36は、前記プラズマチャンバー382内の一端に設けられ、かつ高温のプラズマガスを内部に貯留するプラズマチャンバー382内に露出して設けられるのではなく、耐熱性および透光性を有するガラスなどの遮蔽部材361によって、該光センサ36側と残余の内部空間とに区画して設けられる。これによって、プラズマ温度の低下による改質性能の低下を招くことなく、光センサ36の温度を、たとえば70℃程度に抑え、該光センサ36の感度変化や暗電流の増加など、過熱による影響を抑えることができる。
前記光センサ36は、必ずしもプラズマチャンバー382内の端部に設けられる必要はなく、該光センサ36が耐熱性を有し、またプラズマチャンバー382の内面が前記金属材料の削り出し、或いはメッキや塗装などで高反射率に形成されていると、任意の箇所に設けられても、前記プラズマ点灯しているか、または消灯しているか、さらには点灯している場合の色や輝度を検出することができる。
前記光センサ36は、たとえばフォトダイオードやフォトトランジスタ、或いはそれらの素子を複数個配列した上に、または1つの素子を複数の検知エリアに領域分割した上に、前記色を識別可能にする波長選択のフィルタなどを設けて成り、接着、ねじ止め、或いはプラズマチャンバー382の一端からチャンバー内に向けて取付け孔を穿設し、その取付け孔内に嵌め込むことで取付けられる。
さらにまた、注目すべきは、前記アダプタ38に、該アダプタ38を予熱するためのヒータ37が設けられていることである。このヒータ37は、発熱抵抗体やワイヤーヒータなどから成り、その両端から引出されたリード線371間に電圧が印加されることで発熱する。これは、前記アダプタ38は、プラズマ発生ノズル31が暫く運転されれば(たとえば5分程度)、上述のように内部に貯留したプラズマガスによって高温になり、一旦消灯しても、再びマイクロ波を与えると容易に点灯させることができるのに対して、プラズマ発生ノズル31の起動時や暫く運転を休止した後の運転再開時などの該アダプタが放熱している状態では、プラズマ発生ノズル31単体でプラズマ点灯させるよりも点灯させ難くなるためである。したがって、起動性改善のためのこのヒータ37をさらにアダプタ38に設けることで、該アダプタ38を装着したままでも容易にプラズマ点灯させることができるとともに、点灯直後から、均一なプラズマ照射を行うことができる。これによって、処理すべきワークWが間欠的に搬送されてくるような頻繁に点灯/消灯を繰返すワーク処理装置Sに特に好適である。
また、注目すべきは、前述のようにアダプタ38がプラズマガスを内部に貯留することによって高温になるので、その熱のプラズマ発生ノズル31側への伝搬を抑えるために、前記プラズマ発生ノズル31とアダプタ38との少なくとも一方において(図5および図6では両方)、それらの接合部付近に放熱フィン339,3819を有することである。したがって、前記冷却配管39と併せて、導波管10が高温になってしまうことを防止することができ、プラズマ発生ノズル31の過熱によるシール部材35の劣化等の不具合を防止することができる。
さらにまた、冷却水流路である前記冷却配管39を設けることで、ファンなどによる空冷に比べて、高い冷却効果を得ることができる。これによって、シール部材35の劣化による中心導電体32の緩みを防止して、安定点灯させることができるとともに、低温時にプラズマ発生ノズル31からの熱が導波管10に伝わり、結露を発生させてしまうことを防止することができる。また、前記ファンによる冷却では、埃などを巻上げてしまう可能性があるのに対して、そのような不具合を招くこともない。さらにまた、前記冷却配管39を、管路391によって前記ダミーロード60内のマイクロ波吸収管の出口である冷却水流通口61と連結することで、共通の冷却水を循環させ、冷却水の循環機構を共用化することができる。
また、前記のプラズマ発生装置PUに搬送手段Cを設けてワーク処理装置Sを構成するにあたって、マイクロ波発生装置20からプラズマ発生ノズル31へマイクロ波が導波管10を介して伝搬され、その導波管には複数の前記プラズマ発生ノズル31がワークWの搬送方向D1とは直交方向である該導波管10の長手方向D2に配列して取付けられる場合、図7で拡大して示すように、前記アダプタ38の軸線D3は、前記プラズマ発生ノズル31の配列方向(導波管10の長手方向)に対して所定の角度αだけオフセット傾斜して取付けられている。
このように構成することで、前記長手状の吹出し口387の長手方向の端部から吹出されたプラズマが、隣接するアダプタ38間で相互に衝突しないようにすることができ、その端部付近でのプラズマ密度の低下を抑えることができる。
さらにまた、その吹出し口387の長手方向の端部が、前記搬送方向D1から見てオーバーラップしていることで、相対的にプラズマ密度が低くなる前記長手状の吹出し口387の長手方向の端部付近からワークWに照射されるプラズマ密度を略均一にすることができる。オーバーラップ量W4は、前記チャンバー部3821,3822の長さ、吹出し口387の形状、ガス流量などに対応して適宜定められればよい。
次に、本実施形態に係るワーク処理装置Sの電気的構成について説明する。図9は、ワーク処理装置Sの制御系を示すブロック図である。この制御系は、CPU(中央演算処理装置)901およびその周辺回路等から成る全体制御部90と、出力インタフェイスや駆動回路等から成るマイクロ波出力制御部91、ガス流量制御部92、搬送制御部93、スタブ駆動部99およびヒータ駆動部100と、表示手段や操作パネル等から成り、前記全体制御部90に対して所定の操作信号を与える操作部95と、入力インタフェイスやアナログ/デジタル変換器等から成るセンサ入力部96,97,98と、センサ36,971,981ならびに駆動モータ931、流量制御弁923、前記スタブチューナユニット70A,70B,70C,70Xおよびヒータ37とを備えて構成される。
マイクロ波出力制御部91は、マイクロ波発生装置20から出力されるマイクロ波のON−OFF制御、出力強度制御を行うもので、前記2.45GHzのパルス信号を生成してマイクロ波発生装置20の装置本体部21によるマイクロ波発生の動作制御を行う。
ガス流量制御部92は、プラズマ発生部30の各プラズマ発生ノズル31へ供給する処理ガスの流量制御を行うものである。具体的には、ガスボンベ等の処理ガス供給源921と各プラズマ発生ノズル31との間を接続するガス供給管922に設けられた前記流量制御弁923の開度調整をそれぞれ行う。
搬送制御部93は、搬送ローラ80を回転駆動させる駆動モータ931の動作制御を行うもので、ワークWの搬送開始/停止、および搬送速度の制御等を行うものである。スタブ駆動部99およびヒータ駆動部100は、前記スタブチューナユニット70A,70B,70C,70Xおよびヒータ37の駆動制御をそれぞれ行うものである。
全体制御部90は、当該ワーク処理装置Sの全体的な動作制御を司るもので、操作部95から与えられる操作信号に応じて、センサ入力部96から入力される前記光センサ36の検出結果、センサ入力部97から入力される速度センサ971によるワークWの搬送速度の測定結果、センサ入力部98から入力されるワーク検知センサ981によるワークWの搬送状態等をモニタし、上記マイクロ波出力制御部91、ガス流量制御部92、搬送制御部93、スタブ駆動部99およびヒータ駆動部100を、所定のシーケンスに基づいて動作制御する。ワーク検知手段である前記ワーク検知センサ981は、図1で示すように、ワークWの搬送経路に配置され、発光素子982との間の光路の遮断(ワークWがガラス基板などの場合における透過光量の減少も含む)または形成の有無(ワークWによる反射の有無)からワークWの搬送を検知する(図1の例ではワークWの通過による光路の遮断から検知している)。
具体的には、前記CPU901は、メモリ902に予め格納されている制御プログラムに基づいて、該ワーク処理装置Sが動作を開始するとヒータ駆動部100を介してヒータ37を予熱しており、操作部95からの操作によって処理の開始が指示されると、ガス流量制御部92を介して流量制御弁923を制御し、所定流量の処理ガスを各プラズマ発生ノズル31へ供給させつつ、マイクロ波出力制御部91を介してマイクロ波発生装置20に、定常点灯時よりも大きなマイクロ波電力を与え、各プラズマ発生ノズル31を加熱する。この状態でCPU901は、スタブ駆動部99を介して、各プラズマ発生ノズル31に対応したスタブチューナユニット70Xにおけるスタブ71を後退(全開)させるとともに、スタブチューナユニット70A,70B,70Cを走査駆動して導波管10内での定在波パターンを変化させる。これによって、各プラズマ発生ノズル31はプラズマ点灯してゆき、点灯したか否かは、前記光センサ36の検出結果で、光が検出されるか否かから判断することができる。
総てのプラズマ発生ノズル31の点灯が検出されると、CPU901は、マイクロ波電力を定常点灯時のレベルに低下させるとともに、センサ入力部96から入力される前記光センサ36によるプラズマ光の温度の検出結果が所定温度に達するまで待機し、所定温度に達すると前記ヒータ37への通電を終了するとともに、各アダプタ38のプラズマ光の温度が一定になるように、前記スタブチューナユニット70Xおよび流量制御弁923を制御する。こうして、温度が一定となって均一なプラズマ照射が可能になると、CPU901は、操作部95のランプ表示などでその旨を作業者に報知するとともに、搬送制御部93を介して駆動モータ931を起動し、ワークWのプラズマ発生部30への搬送を開始させる。CPU901は、ワークWの搬送速度を速度センサ971からセンサ入力部97を介して読取り、一定速度となるように制御する。
ワークWの後端がセンサ入力部98を介してワーク検知センサ981によって検知され、後続のワークWが検知されない場合、CPU901は、その後端が前記プラズマ発生部30を通過し終わる頃、或いはそれから所定時間経過した後に、前記処理ガスの供給を停止させるとともに、マイクロ波の発生を停止させる。さらにその時点で、或いは所定時間経過した後、ヒータ37を駆動する。駆動モータ931も、最終のワークWが該ワーク処理装置Sから排出された後の適当な時点で停止される。なお、ワークWの搬送速度や、ワーク検知センサ981の取付け位置によっては、該ワーク検知センサ981によってワークWの先端が検知されてから、プラズマ点灯を行うようにしてもよい。
一方、プラズマ発生ノズル31は、毎回同じ条件にすれば必ず点灯するというものではなく、点灯は偶発的に生じるので、CPU901は、前記スタブチューナユニット70A,70B,70Cを走査駆動し、所定時間経過しても総てのプラズマ発生ノズル31が点灯しない場合は、一旦マイクロ波の発生を停止させた後、再びマイクロ波の発生を開始させる再起動(リセット動作)を行う。
このようにワーク検知センサ981の検知結果によって処理ガス供給量と、マイクロ波パワーとの少なくとも一方を制御してプラズマ点灯/消灯を制御するとともに、ヒータ37を駆動制御することで、プラズマ発生ノズル31や処理ガスの消耗を抑えつつ、均一なプラズマプラズマ照射を行うことができる。
以上説明したワーク処理装置Sによれば、ワーク搬送手段CでワークWを搬送しつつ、導波管10に複数個配列して取付けられたプラズマ発生ノズル31の先のアダプタ38からプラズマ化されたガスをワークWに対して放射することが可能であるので、複数の被処理ワークに対して連続的にプラズマ処理を行うことができ、また大面積のワークに対しても効率良くプラズマ処理を行うことができる。したがって、バッチ処理タイプのワーク処理装置に比較して、各種の被処理ワークに対するプラズマ処理作業性に優れるワーク処理装置S若しくはプラズマ発生装置PUを提供することができる。しかも、外界の温度および圧力でプラズマを発生させることができるので、真空チャンバー等を必要とせず、設備構成を簡素化することができる。
また、マイクロ波発生装置20から発生されたマイクロ波を、各々のプラズマ発生ノズル31が備える受信アンテナ部320で受信させ、そのマイクロ波のエネルギーに基づきそれぞれのプラズマ発生ノズル31からプラズマ化されたガスを放出させることができるので、マイクロ波が保有するエネルギーの各プラズマ発生ノズル31への伝達系を簡素化することができる。したがって、装置構成のシンプル化、コストダウン等を図ることができる。
さらに、複数のプラズマ発生ノズル31が一列に整列配置されて成るプラズマ発生部30が、平板状のワークWの搬送方向と直交する幅方向のサイズtに略合致した幅員を有しているので、当該ワークWを、搬送手段Cにより一度だけプラズマ発生部30を通過させるだけで、その全面の処理を完了させることができ、平板状のワークに対するプラズマ処理効率を格段に向上させることができる。
[実施の形態2]
図10は、本発明の実施の他の形態に係るワーク処理装置におけるプラズマ発生ノズル31からアダプタ38を拡大して示す断面図であり、図11はアダプタ38の分解斜視図であり、これらの図10および図11は前述の図5および図6にそれぞれ対応している。注目すべきは、本実施の形態では、アダプタ38に対する前記光センサ36の取付け構造が異なるだけであり、残余の構成は前述の図1〜図9と同様であり、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。
具体的には、前記長手状のプラズマチャンバー382の一端から、遮光性を有する材料で薄肉に形成される管路388が延設され、その先端に、前記テフロン(登録商標)などから成る断熱部材389を介して前記光センサ36が取付けられる。光センサ36と管路388の出口との間には、前記遮蔽部材361が介在される。したがって、高温のプラズマガスを内部に貯留するプラズマチャンバー382内の光を捉えるように前記光センサ36を設けるにあたって、該光センサ36をプラズマチャンバー382内に直接設けるのではなく、熱伝導の小さい薄肉の管路388からさらに断熱部材389を介して設けるので、前記光センサ36への熱伝導を一層抑えることができる。
[実施の形態3]
図12は、本発明の実施のさらに他の形態に係るワーク処理装置におけるプラズマ発生ノズル31からアダプタ38を拡大して示す断面図であり、図12はアダプタ38の分解斜視図であり、これらの図12および図13は前述の図5および図6ならびに図10および図11にそれぞれ対応している。注目すべきは、本実施の形態では、アダプタ38には前記光センサ36は取付けられておらず、該アダプタ38から離間した位置、たとえば前記制御系の基板などに搭載され、前記プラズマ光は、光ファイバ362を介して伝達されることである。残余の構成は前述の図1〜図9と同様であり、対応する部分には同一の参照符号を付して示し、その説明を省略する。
具体的には、たとえば前記長手状のプラズマチャンバー382の一端に取付け孔3829を穿設し、その取付け孔3829の内方から、耐熱性を有する集光レンズ363を嵌め込み、外方から前記光ファイバ362の一端を嵌め込み、光ファイバ362の他端を前記制御系の基板などに設けた支持部材364内で、レンズ365を介して前記光センサ36に対向配置させることで実現することができる。
このように構成することで、アダプタ38の熱による前記光センサ36への影響を確実に抑えることができる。
以上、本発明の一実施形態に係るワーク処理装置Sについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば下記の実施形態を取ることができる。
(1)上記実施形態では、移動手段としてワークWを搬送する搬送手段Cが用いられ、その搬送手段Cとしては搬送ローラ80の上面にワークWを載置して搬送する形態を例示したが、この他に、たとえば上下の搬送ローラ間にワークWをニップさせて搬送させる形態、搬送ローラを用いず所定のバスケット等にワークを収納し前記バスケット等をラインコンベア等で搬送させる形態、或いはロボットハンド等でワークWを把持してプラズマ発生部30へ搬送させる形態であってもよい。或いは、移動手段としてはプラズマ発生ノズル31側を移動させる構成であってもよい。すなわち、ワークWとプラズマ発生ノズル31とは、プラズマ照射方向(Z方向)およびプラズマ発生ノズル31の配列方向(Y方向)とは交差する方向(X方向)上で相対的に移動すればよい。
(2)上記実施形態では、マイクロ波発生源として2.45GHzのマイクロ波を発生するマグネトロンを例示したが、マグネトロン以外の各種高周波電源も使用可能であり、また2.45GHzとは異なる波長のマイクロ波を用いるようにしてもよい。
本発明に係るワーク処理装置およびプラズマ発生装置は、半導体ウェハ等の半導体基板に対するエッチング処理装置や成膜装置、プラズマディスプレイパネル等のガラス基板やプリント基板の清浄化処理装置、医療機器等に対する滅菌処理装置、タンパク質の分解装置等に好適に適用することができる。
本発明に係るワーク処理装置の全体構成を示す斜視図である。 図1とは視線方向を異ならせたプラズマ発生ユニットの斜視図である。 スタブチューナの設置状況を示す透視側面図である。 ワーク処理装置の一部透視側面図である。 プラズマ発生ノズルからアダプタを拡大して示す断面図である。 前記アダプタの分解斜視図である。 前記プラズマ発生ノズルからアダプタの導波管への取付け部分を拡大して示す斜視図である。 アダプタの機能を模式的に示す断面図である。 ワーク処理装置の制御系を示すブロック図である。 本発明の実施の他の形態に係るワーク処理装置におけるプラズマ発生ノズルからアダプタを拡大して示す断面図である。 前記図10の分解斜視図である。 本発明の実施のさらに他の形態に係るワーク処理装置におけるプラズマ発生ノズルからアダプタを拡大して示す断面図である。 前記図11の分解斜視図である。
符号の説明
10 導波管
20 マイクロ波発生装置
30 プラズマ発生部
31 プラズマ発生ノズル
32 中心導電体
320 受信アンテナ部
33 ノズル本体
332 筒状空間
339,3819 放熱フィン
34 ノズルホルダ
344 ガス供給孔
36 光センサ
361 遮蔽部材
362 光ファイバ
363,365 レンズ
364 支持部材
37 ヒータ
38 アダプタ
381 取付け部
382 プラズマチャンバー
3821,3822 チャンバー部
3823 凹溝
3824 開口部
383,384 スリット板
387 吹出し口
388 管路
389 断熱部材
39 冷却配管
40 スライディングショート
50 サーキュレータ
60 ダミーロード
70 スタブチューナ
70A,70B,70C,70X スタブチューナユニット
80 搬送ローラ
90 全体制御部
901 CPU
91 マイクロ波出力制御部
92 ガス流量制御部
921 処理ガス供給源
923 流量制御弁
93 搬送制御部
931 駆動モータ
95 操作部
96,97,98 センサ入力部
99 スタブ駆動部
100 ヒータ駆動部
S ワーク処理装置
PU プラズマ発生ユニット
C 搬送手段
W ワーク

Claims (9)

  1. マイクロ波を発生するマイクロ波発生手段と、前記マイクロ波発生手段からのマイクロ波を受信し、そのマイクロ波のエネルギーに基づきプラズマ化したガスを生成して放出するプラズマ発生ノズルとを備えて構成されるプラズマ発生装置において、
    前記プラズマ発生ノズルは、同心状に配置される内側電極と外側電極との間にグロー放電を生じさせてプラズマを発生させ、それらの間に処理ガスを供給することで、環状の吹出し口から常圧下でプラズマ化したガスを放射するように構成され、
    前記プラズマ発生ノズルの先端に装着され、前記環状の吹出し口に連通する長手状のプラズマチャンバーを有し、その一側面が開口されて長手状の吹出し口となり、前記環状の吹出し口を前記長手状の吹出し口に変換するアダプタと、
    前記プラズマチャンバー内のプラズマ光を検出する光検出手段と、
    前記光検出手段の検出結果に基づいて、前記プラズマ発生ノズルへ供給されるガス供給量と、マイクロ波パワーとの少なくとも一方を制御する制御手段とを含むことを特徴とするプラズマ発生装置。
  2. 前記光検出手段は、前記プラズマチャンバー内の一端に設けられ、かつ該プラズマチャンバー内が、耐熱性および透光性を有する部材で、前記光検出手段側と残余の内部空間とに区画されていることを特徴とする請求項1記載のプラズマ発生装置。
  3. 前記光検出手段は、前記長手状のプラズマチャンバーの一端から延設された薄肉の管路の先端に設けられることを特徴とする請求項1記載のプラズマ発生装置。
  4. 前記光検出手段の前記管路への取付けは、断熱部材を介して行われることを特徴とする請求項3記載のプラズマ発生装置。
  5. 前記プラズマチャンバー内には光ファイバの一端面が臨み、前記アダプタと離間して配置される前記光検出手段に前記光ファイバの他端面が接続されることを特徴とする請求項1記載のプラズマ発生装置。
  6. 前記マイクロ波発生手段からのマイクロ波は導波管を介して伝搬され、前記制御手段は、前記光検出手段の検出結果に基づいて、前記導波管に設けられるスタブチューナの導波管内への突出量を調整することで、前記マイクロ波のパワー調整を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のプラズマ発生装置。
  7. 前記プラズマ発生ノズルとアダプタとの少なくとも一方において、それらの接合部付近に放熱フィンを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のプラズマ発生装置。
  8. 前記アダプタに、該アダプタを予熱するためのヒータをさらに備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のプラズマ発生装置。
  9. 前記マイクロ波発生手段からのマイクロ波は導波管を介して伝搬され、前記プラズマ発生ノズルは前記導波管の長手方向に複数個配列されて成る前記請求項1〜8のいずれか1項に記載のプラズマ発生装置に、
    前記プラズマ発生ノズルの配列方向とは交差する所定の搬送方向にワークを搬送する搬送手段を備えて成ることを特徴とするワーク処理装置。
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