JP7097717B2 - フレキシブル基板形成用支持基板およびその再生方法、ならびにフレキシブル基板の製造方法 - Google Patents

フレキシブル基板形成用支持基板およびその再生方法、ならびにフレキシブル基板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、フレキシブル基板の形成に用いられる支持基板およびその再生方法に関する。さらに、本発明はフレキシブル基板の製造方法に関する。
ディスプレイや太陽電池等の電子デバイスにおいて、薄型化、軽量化、およびフレキシブル化が要求されており、ガラス基板等の硬質基板に代えて樹脂フィルム等からなるフレキシブル基板の利用が検討されている。
電子デバイスの製造プロセスでは、基板上に、薄膜トランジスタ等の半導体等や電極等の電子素子が形成される。フレキシブル基板上への電子素子の形成プロセスは、バッチタイプとロール・トゥ・ロールタイプに大別される。ガラス基板等の硬質基板を用いた既存の設備を転用可能であり、プロセスの安定性に優れることから、フレキシブル基板上への電子デバイスの製造プロセスは、バッチタイプが主流である。
バッチプロセスでは、硬質支持基板上に樹脂溶液を塗布・乾燥してフレキシブル基板の一態様であるフィルム基板を形成し、その上に電子素子を形成した後、硬質支持基板とフィルム基板との界面で剥離を行うことにより、フィルム基板上に電子素子が設けられたフレキシブル素子基板が得られる。フィルム基板の樹脂材料としては、素子形成プロセスにおける耐熱性を有し、かつ寸法安定性に優れることからポリイミドが一般に用いられている。
ポリイミドはガラス基板との密着性が高く、剥離が困難となる場合が多い。特許文献1では、ガラス基板上にポリイミドフィルムを形成し、その上に素子を作製した後、レーザー照射やエッチャントを用いて密着性を低下させ、ガラス基板からポリイミドフィルムを剥離している。特許文献2では、ガラス基板上に非晶質シリコン薄膜を製膜し、非晶質シリコン薄膜上にポリイミドフィルムを形成し、レーザー照射により非晶質シリコンを結晶化して、その際に発生する水素ガスによりガラス基板からポリイミドフィルムを剥離する方法が記載されている。
WO2009/104371号パンフレット WO2005/050754号パンフレット
レーザー照射によりガラス基板からフィルムを剥離する方法は、設備の大型化への対応やレーザー処理に長時間を要するとの課題がある。また、レーザーに由来するダメージが生じたり、剥離時のフィルムの変形に伴ってフィルム上に設けられている半導体素子等が破損する場合がある。
ガラス基板上に、樹脂フィルムの密着力を低下させるための離型層を備える支持基板を用いることにより、剥離時のフィルムの変形等に起因する不具合を抑制できる。しかし、フィルム形成時の加熱等に起因して離型層の特性が変化するため、支持基板を再利用すると、支持基板からの樹脂フィルムの剥離が困難となる場合があり、支持基板の再利用性に課題がある。
上記に鑑み、本発明は樹脂フィルムの剥離が容易であり、かつ再利用可能なフレキシブル基板形成用支持基板の提供を目的とする。さらに、本発明は支持基板を用いたフレキシブル基板の形成方法、および支持基板の再生方法に関する。
本発明者らが検討の結果、硬質基板の表面に非晶質シリコン薄膜を設けた支持基板において、非晶質シリコン薄膜が所定の表面特性を有する場合に、樹脂フィルムと適宜の密着力を有し、かつ支持基板から樹脂フィルムを容易に剥離可能であることを見出した。さらに、樹脂フィルムを剥離後の支持基板に表面処理を施すことにより、支持基板を再生して再利用可能であることを見出した。
本発明に用いられる支持基板は、ガラス等からなる硬質基板の表面に非晶質シリコン薄膜を備える。支持基板の非晶質シリコン薄膜上に、樹脂フィルムを形成した後、樹脂フィルムを非晶質シリコン薄膜との界面で支持基板から剥離することにより、樹脂フィルムからなるフレキシブル基板が得られる。樹脂フィルムと支持基板との密着力は、0.03~0.25N/10mmが好ましい。支持基板上に形成される樹脂フィルムの例としてポリイミドフィルムが挙げられる。
支持基板上に樹脂フィルムを形成後、樹脂フィルムを支持基板から剥離する前に、樹脂フィルム上に電子素子を形成することにより、樹脂フィルム上に電子素子を備えるフレキシブル基板(素子基板)が得られる。
樹脂フィルムを形成する前の非晶質シリコン薄膜は、表面が非酸化状態であることが好ましい。樹脂フィルムを形成する前の非晶質シリコン薄膜は、表面のイオン化ポテンシャルが4.4eV以上であることが好ましい。樹脂フィルムを形成する前に、非晶質シリコン薄膜の表面に水素プラズマ処理が施されてもよい。水素プラズマ処理により、非晶質シリコン薄膜の表面がエッチングまたは還元され、非酸化状態となる。また、水素プラズマ処理により非晶質シリコン薄膜の表面のイオン化ポテンシャルを4.4eV以上とすることができる。
樹脂フィルムを剥離後の支持基板の非晶質シリコン薄膜に水素プラズマ処理を施すことにより、支持基板を再生できる。具体的には、水素プラズマ処理により、非晶質シリコン薄膜の表面をエッチングおよび/または還元して、非酸化状態にすることができる。また、水素プラズマ処理により非晶質シリコン薄膜表面のイオン化ポテンシャルを増大できる。
水素プラズマ処理により再生後の支持基板において、非晶質シリコン薄膜は表面が非酸化状態であることが好ましい。また、再生支持基板の非晶質シリコン薄膜は、表面のイオン化ポテンシャルが4.4eV以上であることが好ましい。
再生後の支持基板の非晶質シリコン薄膜上に、樹脂フィルムを形成し、樹脂フィルムを非晶質シリコン薄膜との界面で支持基板から剥離することにより、再生支持基板を用いてフレキシブル基板を形成できる。再生支持基板から樹脂フィルムを剥離する前に、樹脂フィルム上に電子素子を形成することにより、再生支持基板を用いてフレキシブル素子基板を形成できる。
本発明では、支持基板の非晶質シリコン薄膜が所定の特性を有することにより、支持基板上に形成された樹脂フィルムを容易に剥離することができる。また、樹脂フィルムを剥離後の支持基板に水素プラズマ処理を施すことにより、非晶質シリコン薄膜の表面状態を樹脂フィルム形成前と同様の状態に戻すことができるため、支持基板の再利用が可能となる。
バッチプロセスによるフレキシブル素子基板の製造工程を示す工程概念図である。 実施例および比較例の支持基板表面の非晶質シリコン薄膜の赤外分光スペクトルである。
図1は、バッチプロセスによるフレキシブル素子基板の製造工程を示す工程概念図である。まず、硬質基板10を準備し(図1A)、硬質基板10上に離形層として非晶質シリコン薄膜15を形成する(図1B)。硬質基板10上に非晶質シリコン薄膜15が設けられた支持基板1上に、樹脂フィルム20を形成し(図1C)、樹脂フィルム20上に電子素子30を形成する。(図1D)。樹脂フィルム20と非晶質シリコン薄膜15との界面で剥離して積層体を分離することにより、樹脂フィルム20からなるフレキシブル基板上に電子素子30を備えるフレキシブル素子基板2が得られる(図1E)。
フレキシブル素子基板2を剥離後の支持基板1は再利用され(図1B)、非晶質シリコン薄膜15上への樹脂フィルム20の形成(図1C)、樹脂フィルム20上への電子素子30の形成(図1D)、および支持基板1とフレキシブル素子基板2との分離(図1E)が繰り返し行われる。
硬質基板10としては、ガラス、シリコンウエハ、金属板等が用いられる。既存のバッチプロセスへの適用性に優れることから、硬質基板10としてはガラス基板が好ましい。硬質基板10上に形成される非晶質シリコン薄膜15や、その上に形成される樹脂フィルムへのアルカリ金属の拡散による特性低下を防止する観点から、硬質基板10として無アルカリガラスを用いることが好ましい。硬質基板10の厚みは、一般には0.5~5mm程度である。
硬質基板10上には、非晶質シリコン薄膜15が形成される。非晶質シリコン薄膜15は、支持基板1と樹脂フィルム20との密着性を制御する作用を有する。非晶質シリコンは、モリブデンやタングステン等の金属に比べてガラス基板との密着性に優れるため、電子素子30を形成後の樹脂フィルム20を支持基板1から剥離する際に、硬質基板10との界面での剥離が生じ難い。また、非晶質シリコンは、金属材料に比べて、電子素子形成時の熱等によるマイグレーションが生じ難い。
後に詳述するように、所定の特性を有する非晶質シリコン薄膜15上に樹脂フィルム20を形成することにより、樹脂フィルム20上への電子素子30の形成時には、樹脂フィルム20が支持基板1の表面に密着した状態を保持可能であり、電子素子30を形成後は、支持基板1から樹脂フィルム20を容易に剥離できる。
非晶質シリコン薄膜15の膜厚は、10~200nmが好ましく、30~150nmがより好ましく、50~120nmがさらに好ましい。非晶質シリコン薄膜15の膜厚が上記範囲であれば、界面の応力バランスに優れ、硬質基板10と非晶質シリコン薄膜15の密着性が高いため、支持基板1から樹脂フィルム20を剥離する際の非晶質シリコン薄膜15の膜剥がれが生じ難い。
非晶質シリコン薄膜15は、プラズマ化学気相堆積(CVD)法により製膜された水素化非晶質シリコン薄膜であることが好ましい。プラズマCVD法による非晶質シリコン薄膜の製膜条件としては、例えば、基板温度100~300℃、圧力20~300Pa、高周波パワー密度0.05~0.5W/cmが好ましい。原料ガスとしては、SiH、Si等のシリコン含有ガス、またはシリコン含有ガスと水素の混合ガスが好ましい。
原料ガスとして、シリコン含有ガスに加えて水素を用いる場合、水素の供給量が大きくなると、シリコンが結晶質となり、樹脂フィルム20の剥離が困難となる傾向がある。そのため、非晶質シリコン薄膜15製膜時の水素の供給量は、シリコン含有ガスの5倍以下が好ましく、3倍以下がより好ましく、1倍以下がさらに好ましい。
半導体材料としての水素化非晶質シリコンの製膜においては、水素を供給することによりシリコンンのダングリングボンドが終端され、膜質が向上する傾向がある。一方、樹脂フィルム基板との密着性制御を目的として設けられる非晶質シリコン薄膜15には、半導体としての特性は要求されない。そのため、非晶質シリコン薄膜15の製膜においては、水素の供給量を低減して膜質が結晶性となることを抑制することが好ましい。また、非晶質シリコン薄膜の製膜時に水素を供給しない場合でも、後述のように、水素プラズマ処理を行うことにより、非晶質シリコン薄膜15の表面部分のシリコンのダングリングボンドが終端されるため、表面の酸化等による膜質低下を防止できる。
非晶質シリコン薄膜15の製膜においては、原料ガスに、PHやB等のドーピングガスを添加して、非晶質シリコン薄膜15に導電性を付与してもよい。非晶質シリコン薄膜15に導電性を持たせることにより、イオン化ポテンシャル等の特性を制御できる。B等を用いてp型の特性を持たせることにより、非晶質シリコン薄膜15のイオン化ポテンシャルが増加する傾向があり、PH等を用いてn型の特性を持たせることにより、非晶質シリコン薄膜15のイオン化ポテンシャルが減少する傾向がある。
後に詳述するように、非晶質シリコン薄膜15と樹脂フィルム20との密着性制御等を目的として、非晶質シリコン薄膜15に、水素プラズマ等による表面処理を行ってもよい。水素プラズマ処理の際に、PHやB等のドーピングガスを添加して、非晶質シリコン薄膜の表面にn型やp型の導電性を持たせてもよい。
樹脂フィルム20としては、可撓性を有し、かつ電子素子30の形成プロセスにおける耐熱性を有する樹脂材料が用いられる。樹脂材料としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール等が好ましく用いられる。中でも、耐熱性に優れ、かつ熱線膨張係数が小さいことから、ポリイミドが好ましい。機械的強度とハンドリング性および可撓性とを両立する観点から、樹脂フィルム20の厚みは3~200μmが好ましく、5~100μmがより好ましく、7~50μmがさらに好ましく、10~30μmが特に好ましい。
支持基板1上に樹脂溶液を塗布し、溶媒を乾燥することにより、樹脂フィルム20が形成される。樹脂溶液は、樹脂フィルム20と支持基板1との密着力の調整等を目的として、シランカップリング剤やチタンカップリン剤等を含んでいてもよい。また、樹脂溶液はフィラー等を含んでいてもよい。ポリイミドフィルムを形成する場合は、可溶性ポリイミド樹脂を支持基板1上に塗布してもよく、ポリイミド前駆体としてのポリアミド酸溶液を支持基板1上に塗布した後、イミド化を行ってもよい。ポリアミド酸溶液は、イミド化反応の促進を目的として、脱水剤やイミド化触媒等を含んでいてもよい。
樹脂溶液の塗布方法としては、グラビアコート法、スピンコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ダイコート法、シルクスクリーン法、ディップコート法等が挙げられる。溶媒の乾燥方法や乾燥温度も特に限定されない。ポリアミド酸溶液を用いる場合は、イミド化を進行させるために、溶媒の乾燥後にさらに加熱を行ってもよい。支持基板1上での加熱によりイミド化を行う場合は、アルカリ金属によるイミド化阻害を防止するために、硬質基板10として無アルカリガラスを用いることが好ましい。
樹脂フィルム20上には電子素子30が形成される。電子素子としては、薄膜トランジスタ(TFT)等の駆動素子;液晶、有機EL、電子ペーパー等の表示素子;発光素子;太陽電池やCMOS等の光電変換素子;電流、電圧、温度等により光の透過状態を制御する調光素子;金属、金属酸化物、導電性有機材料等からなる電極や電気回路;薄膜状の蓄電素子等が挙げられる。樹脂フィルム20上に複数の素子を形成して、表示デバイスや受光デバイス等を作製してもよい。電子素子30上には、封止樹脂層等が形成されてもよい。
電子素子30を形成後に、樹脂フィルム20を支持基板1から剥離することにより、フレキシブル素子基板2が得られる。剥離方法としては、駆動ロールによりフレキシブル素子基板を巻き取る方法、粘着シートや吸着パッドによる剥離、端面からのエア噴きつけ、人の手による剥離等が挙げられる。剥離に際しては、電子素子30が形成されていない領域の樹脂フィルム20に切り込みを入れて剥離のきっかけを設けてもよい。
電子素子30の形成プロセスにおいては、支持基板1上に樹脂フィルム20が密着した状態を保持し、かつ素子形成後の支持基板1からの樹脂フィルム20の剥離を容易とするためには、支持基板1と樹脂フィルム20との密着力が0.03~0.25N/10mmであることが好ましく、0.04~0.20N/10mmであることがより好ましく、0.05~0.15N/10mmであることがさらに好ましい。密着力は、引張速度100mm/分、剥離角度180°のピール試験によるピール強度である。
樹脂フィルム20を形成する前の非晶質シリコン薄膜15の表面状態を制御することにより、支持基板1から樹脂フィルム20を容易に剥離することができる。具体的には、表面が酸化されていない非晶質シリコン薄膜15上に樹脂フィルム20を形成すれば、支持基板1から樹脂フィルム20を容易に剥離できる。また、表面のイオン化ポテンシャルが4.4eV以上である非晶質シリコン薄膜15上に樹脂フィルム20を形成すれば、支持基板1から樹脂フィルム20を容易に剥離できる。
非晶質シリコン薄膜の表面が酸化されているか否かは、全反射測定(ATR)による赤外吸収スペクトルにおけるSi-O伸縮振動に由来する1000~1100cm-1の吸収ピークの有無に基づいて判別できる。波数840cm-1の透過率を1として規格化したスペクトルにおいて、1000~1100cm-1の波数領域で規格化した透過率が0.8未満の吸収ピークを有していない場合に、非晶質シリコン薄膜の表面は酸化されていないと判断できる。ATRによる赤外吸収スペクトルの測定においては、波数1000~1100cm-1の赤外光の潜り込み深さが15nm程度となるように測定条件を調整すればよい。非晶質シリコン薄膜表面のイオン化ポテンシャルは、紫外線光電子分光法(UPS)により測定される。
非晶質シリコン薄膜の表面処理により、酸化状態およびイオン化ポテンシャルを調整できる。表面処理としては、エッチング処理や還元処理が好ましい。中でも、水素プラズマ処理が好ましい。水素プラズマ処理により、非晶質シリコン薄膜15の表面をエッチングしながら、非晶質シリコンのダングリングボンドを水素で終端化させてイオン化ポテンシャルを上昇させることが可能である。
水素プラズマ処理の条件としては、例えば、基板温度100~180℃、圧力20~1200Paが好ましい。高周波パワー密度は0.003~0.5W/cmが好ましく、0.01~0.3W/cmがより好ましい。パワー密度が過度に小さいと、水素プラズマエッチングによる効果が不十分となる場合がある。一方、パワー密度が過度に大きいと、プラズマダメージや結晶化の影響により、イオン化ポテンシャルが十分に上昇しない場合がある。水素プラズマ処理における投入ガスは、水素のみが好ましい。水素プラズマによる非晶質シリコン薄膜のエッチングの影響が大きい場合は、非晶質シリコン薄膜の膜厚の減少に起因して、支持基板1の繰り返し利用回数が制限される。そのため、水素に対して5体積%以下の原料ガス(例えば、SiH、CH等)を添加して、水素プラズマによる膜厚の減少を抑制してもよい。
水素プラズマ処理の際に、水素に加えて、PHやB等のドーピングガスを添加して、非晶質シリコン薄膜15の表面にn型やp型の導電性を付与してもよい。前述のように、p型の特性を持たせると非晶質シリコン薄膜15のイオン化ポテンシャルが増加する傾向があり、n型の特性を持たせると非晶質シリコン薄膜15のイオン化ポテンシャルが減少する傾向がある。水素プラズマ処理において、ドーピングガスを用いる場合、ドーピングガスの添加量は、水素に対して1~10000ppmが好ましく、10~5000ppmがより好ましい。
非晶質シリコン薄膜の表面が酸化されている場合でも、水素プラズマ処理により酸化膜を還元またはエッチング除去できるため、表面が酸化されていない非晶質シリコン薄膜が得られる。また、非晶質シリコン薄膜表面のシリコンのダングリングボンドが終端されることによりイオン化ポテンシャルが増大する傾向がある。
非晶質シリコン薄膜15の表面が酸化されていない場合は、樹脂フィルム形成時に、製膜界面近傍での静電相互作用が小さいために、非晶質シリコン薄膜15と樹脂フィルム20との密着性が低下すると考えられる。UPSにより測定されるイオン化ポテンシャルは、薄膜表面から電子を抜き取るための最小のエネルギーであり、非晶質シリコンが酸化されるとイオン化ポテンシャルが低下する傾向がある。イオン化ポテンシャルは経験的に静電相互作用の発生しやすさと関連しており、イオン化ポテンシャルが大きいほど電荷を帯び難く、静電気の発生が抑制される傾向がある。そのため、イオン化ポテンシャルが大きいほど、樹脂フィルム形成時に、製膜界面近傍での静電相互作用が小さく、非晶質シリコン薄膜15と樹脂フィルム20との密着性が低下すると考えられる。
樹脂フィルム20を形成し、樹脂フィルム20を剥離した後の非晶質シリコン薄膜15の表面は酸化されていることが多く、樹脂フィルム20を形成する前に比べてイオン化ポテンシャルが低下する傾向がある。これは、樹脂フィルム形成時の溶媒との接触や、乾燥のための加熱の影響であると考えられる。特に、支持基板1の非晶質シリコン薄膜15上にポリイミド前駆体溶液を塗布し、加熱によりイミド化を行うと、非晶質シリコン薄膜15のイオン化ポテンシャルの低下が顕著となる傾向がある。これは、イミド化の際に高温(例えば300℃以上)の加熱が行われるため、非晶質シリコン薄膜15の表面が酸化されやすいことに起因していると考えられる。
樹脂フィルム20の形成過程において、非晶質シリコン薄膜15の表面が酸化されイオン化ポテンシャルが低下しても、樹脂フィルム形成前の非晶質シリコン薄膜15の表面が酸化されておらずイオン化ポテンシャルが4.4eV以上であれば、樹脂フィルム20は非晶質シリコン薄膜15に対して適度の密着力を有しており、支持基板1から容易に剥離できる。しかし、樹脂フィルムの形成により表面が酸化されイオン化ポテンシャルが低下した非晶質シリコン薄膜上に、再度樹脂フィルムを形成すると、密着力が過度に大きく、剥離が困難となる傾向がある。
樹脂フィルム20の形成により、非晶質シリコン薄膜15の表面が酸化されイオン化ポテンシャルが低下している場合でも、上記の水素プラズマ処理を行うことにより、非晶質シリコン薄膜15の表面の酸化膜を還元またはエッチング除去し、イオン化ポテンシャルを上昇させることができる。この処理を実施することにより、非晶質シリコン薄膜15上に形成した樹脂フィルム20を容易に剥離することが可能となる。すなわち、一度利用した支持基板1の非晶質シリコン薄膜15に水素プラズマ処理を施すことにより、支持基板のリサイクル利用が可能となる。
上記のように、硬質基板10上に所定の特性を有する非晶質シリコン薄膜15が設けられた支持基板1を用いれば、レーザー等により密着力を低下させる処理を行わずに、支持基板1の非晶質シリコン薄膜15上に形成された樹脂フィルム20や、樹脂フィルム20上に電子素子30が形成されたフレキシブル素子基板2を、支持基板1から容易に剥離できる。そのため、プロセスを簡素化できるとともに、レーザー等による支持基板や電子素子の損傷を防止できる。また、樹脂フィルム20を剥離後の支持基板1の非晶質シリコン薄膜15に水素プラズマ処理を施すことにより、支持基板1をリサイクルできるため、製造コストや廃棄物の低減が可能となる。
図1を参照して、樹脂フィルム20上に電子素子30を備えるフレキシブル素子基板2を製造する方法について説明したが、樹脂フィルム上には、電子素子以外の薄膜や素子等を設けてもよい。また、樹脂フィルム上に素子等を形成せずに、支持基板から樹脂フィルム20を剥離して、そのままフレキシブル基板として利用してもよい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[評価方法]
(密着力)
基板上に形成されたポリイミドフィルムに、幅10mm、長さ120mmの切り込みを入れ、切り込みの端部を基板から剥離した。50Nの容量を持つロードセルを用い、剥離角度180°、引張速度100mm/分の条件で、ピール試験(ピール長さ:100mm)を行い、試験開始から20mmと試験終了前20mmを除去した60mmの領域における剥離強度の平均値を、ポリイミドフィルムと基板との密着力とした。
(イオン化ポテンシャル)
紫外線光電子分光測定装置(理研計器製「AC-2」)を用いて、照射光エネルギー3.0~6.0eVの領域で測定を行い、光電子放出しきい値(仕事関数)をイオン化ポテンシャルとした。
(酸化状態)
フーリエ変換型赤外分光光度計(島津製作所製「IRAffinity-1」)に全反射測定アタッチメント(島津製作所製「ATR-8000」)を取り付け、600~3000cm-1の波数領域で非晶質シリコン薄膜の赤外吸収スペクトルを測定した。得られたスペクトルを、波数840cm-1の透過率を1として規格化し、1000~1100cm-1の波数領域で規格化した透過率が0.8未満の吸収ピークの有無を確認した。吸収ピークが確認されなかったものを酸素なし、規格化した透過率が0.8未満の吸収ピークが確認されたものを酸素ありとした。
[ポリイミド前駆体溶液の調製]
攪拌翼を備える反応容器内に、モレキュラーシーブにより脱水したN,N-ジメチルアセトアミド567重量部を入れ、窒素雰囲気下で、パラフェニレンジアミン(PDA)27.1重量部を投入して15分間攪拌した。溶液を25℃に保ち、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)36.7重量部を加え、10分間攪拌して完全に溶解させた後、BPDA36.2重量部を加えて2時間撹拌し、固形分濃度15重量%のポリアミド酸(ポリイミド前駆体)溶液を得た。ポリアミド酸の重量平均分子量は72,000であった。
[実施例1]
(非晶質シリコン薄膜の形成)
無アルカリガラス基板(日本電気硝子製「OA-10G」、厚み0.7mm)上に、プラズマCVDにより、厚み100nmの非晶質シリコン薄膜を製膜した。製膜条件は、基板温度:150℃、投入ガス:SiH、圧力:120Pa、パワー密度11mW/cmであった。この非晶質シリコン薄膜のイオン化ポテンシャルは4.33eVであった。
(水素プラズマ処理)
非晶質シリコン薄膜が形成されたガラス基板をCVD装置に投入し、基板温度:150℃、投入ガス:H、圧力:50Pa、パワー密度:70mW/cmの条件で60秒間プラズマ放電を実施し、非晶質シリコン薄膜の表面に水素プラズマ処理を実施した。水素プラズマ処理後の非晶質シリコン薄膜のイオン化ポテンシャルは4.49eVであった。
(ポリイミドフィルムの作製)
水素プラズマ処理後の非晶質シリコン薄膜上に、ポリイミド前駆体溶液を乾燥厚みが20μmとなるようにバーコーターにより流延塗布し、熱風オーブン内で125℃にて1時間乾燥し、次いで150℃にて30分間乾燥した。その後、5℃/分で450℃まで昇温し、450℃到達後さらに10分間加熱して熱イミド化を行った。
(ポリイミドフィルムの剥離)
上記により、無アルカリガラス上に非晶質シリコン薄膜が設けられ、その上に厚み20μmのポリイミドフィルムが密着積層されたポリイミドフィルム付き基板を得た。ポリイミドフィルムと基板との密着力は0.07N/10mmであった。ポリイミドフィルムの端部を手で掴んで基板から剥離を行ったところ、非晶質シリコン薄膜とポリイミドフィルムとの界面で容易に剥離することができた。ポリイミドフィルムを剥離後の非晶質シリコン薄膜のイオン化ポテンシャルは4.29eVに低下していた。
[実施例2]
(基板のリサイクル)
実施例1のポリイミドフィルムを剥離後の基板をCVD装置に投入し、上記と同一の条件で非晶質シリコン薄膜の表面に水素プラズマ処理を実施した。水素プラズマ処理後の非晶質シリコン薄膜のイオン化ポテンシャルは4.45eVに上昇していた。
(ポリイミドフィルムの作製および剥離)
水素プラズマ処理後の非晶質シリコン薄膜上に、実施例1と同一の条件でポリイミド前駆体溶液を塗布し、熱イミド化を行ってポリイミドフィルムを形成した。ポリイミドフィルムと基板との密着力は0.09N/10mmであり、非晶質シリコン薄膜とポリイミドフィルムとの界面で容易に剥離することができた。
[比較例1]
実施例1と同様に、カラス基板上への非晶質シリコン薄膜の形成、水素プラズマ処理、ポリイミドフィルムの作製およびポリイミドフィルムの剥離を行った。その後、水素プラズマ処理を行わずに、非晶質シリコン薄膜上へのポリイミド前駆体溶液の塗布および熱イミド化を行った。ポリイミドフィルムと基板との密着力は0.42N/10mmであった。ポリイミドフィルムの端部を手で掴んで基板から剥離を行ったところ、剥離のために強い力を要した。
[比較例2]
非晶質シリコン薄膜製膜時の投入ガスをSiHとHの混合ガス(SiH/H=3/10)に変更し、圧力を120Paに変更した。それ以外は実施例1と同様の条件で、カラス基板上に非晶質シリコン薄膜を形成した。この非晶質シリコン薄膜のイオン化ポテンシャルは4.31eVであった。
水素プラズマ処理を行わずに、非晶質シリコン薄膜上へのポリイミド前駆体溶液の塗布および熱イミド化を行った。ポリイミドフィルムと基板との密着力は0.32N/10mmであった。
[比較例3]
非晶質シリコン薄膜を形成せずに、無アルカリガラス基板上にイミド前駆体溶液を塗布し、熱イミド化を行ってポリイミドフィルムを形成した。ポリイミドフィルムとガラス基板との密着力は0.31N/10mmであった。
[実施例3~8]
水素プラズマ処理の圧力およびパワー密度を表1に示すように変更した。実施例7では添加ガスとして水素に対して2000ppmの濃度のPHガスを導入した。実施例8では添加ガスとして水素に対して2000ppmの濃度のBガスを導入した。これらの変更以外は、実施例1と同様に、カラス基板上への非晶質シリコン薄膜の形成、水素プラズマ処理、ポリイミドフィルムの作製およびポリイミドフィルムの剥離を行った。水素プラズマ処理後ポリイミドフィルム製膜前の非晶質シリコン薄膜のイオン化ポテンシャル、およびポリイミドフィルムと基板との密着力は表1に示す通りであった。
ポリイミドフィルムの端部を手で掴んで基板から剥離を行ったところ、実施例2~5および実施例8では、実施例1と同様に、非晶質シリコン薄膜とポリイミドフィルムとの界面で容易に剥離することができた。実施例6および実施例7では、実施例1に比べると剥離のために力を要したが、比較例1~3に比べると小さな力で剥離が可能であった。
実施例2、比較例1および比較例2のポリイミドフィルム形成前の非晶質シリコン薄膜の赤外分光スペクトル(波数840cm-1で規格化したもの)を図2に示す。また、実施例および比較例における非晶質シリコン薄膜製膜時のシランと水素の導入比、水素プラズマ処理条件、非晶質シリコン薄膜の特性(イオン化ポテンシャル、赤外分光により判断した酸素の有無、およびポリイミドフィルムの密着力)を表1に示す。
Figure 0007097717000001
表1に示すように、ポリイミドフィルム形成前の非晶質シリコン薄膜の表面が酸化されていない場合は、ポリイミドフィルムの密着力が0.25N/10mm以下であり、良好な剥離性を示した。また、ポリイミドフィルム形成前の非晶質シリコン薄膜の表面のイオン化ポテンシャルとポリイミドフィルムの密着力との間には高い相関がみられ、イオン化ポテンシャルが大きいほど密着力が小さくなっていた。
実施例1では、水素プラズマ処理前の非晶質シリコン薄膜のイオン化ポテンシャルは4.33eVであったが、水素プラズマ処理によりイオン化ポテンシャルが増大し、非晶質シリコン薄膜上に形成されたポリイミドフィルムを容易に剥離することができた。ポリイミドフィルムを剥離後の非晶質シリコン薄膜は表面が酸化され、イオン化ポテンシャルが4.29eVに低下していた。
このシリコン薄膜上にポリイミドフィルムを形成した比較例1では、密着力が高く剥離が困難であった。一方、表面に水素プラズマ処理を施した実施例2では、イオン化ポテンシャルが増大するとともに膜表面が非酸化状態となり、非晶質シリコン薄膜からポリイミドフィルムを容易に剥離することができた。
以上の結果から、樹脂フィルムの形成前に水素プラズマ処理を実施することにより、非晶質シリコン薄膜の表面が非酸化状態となるとともにイオン化ポテンシャルが増大し、樹脂フィルムの形成時に高温に加熱が行われる場合でも、非晶質シリコン薄膜から樹脂フィルムを容易に剥離できることが分かる。また、樹脂フィルムの形成により、非晶質シリコン薄膜の表面が酸化されイオン化ポテンシャルが低下した場合でも、水素プラズマ処理を実施することにより、リサイクル利用が可能となることが分かる。
実施例1~8の対比から、プラズマ処理の条件を変更することにより、イオン化ポテンシャルを任意の値に調整可能であり、非晶質シリコン薄膜と樹脂フィルムとの密着力を制御できることが分かる。
非晶質シリコン薄膜の製膜時に水素希釈したシランガスを供給した比較例2では、水素導入によりシリコンのダングリングボンドが終端されていると考えられるものの、表面が酸化されており、イオン化ポテンシャルも水素を導入せずに非晶質シリコン薄膜を製膜した実施例1(処理前)と同等であった。これは、製膜時に水素を導入すると、膜が完全な非晶質ではなく結晶に近い特性を示すようになり、結晶粒界の影響によるイオン化ポテンシャルの低下や、粒界での酸化促進等が生じたためと考えられる。
製膜時の水素の導入および水素プラズマ処理は、いずれもシリコンのダングリングボンドを終端させる作用を有するが、上記の結果から、表面が非酸化状態でイオン化ポテンシャルの高い非晶質シリコンを形成するためには、製膜後に水素プラズマ処理を行う方法が適していることが分かる。
1 支持基板
10 硬質基板
15 非晶質シリコン薄膜
2 フレキシブル素子基板
20 樹脂フィルム
30 電子素子

Claims (10)

  1. 硬質基板の表面に非晶質シリコン薄膜が設けられた支持基板を準備する工程;
    前記支持基板の前記非晶質シリコン薄膜上に、樹脂フィルムを形成する工程;および
    前記樹脂フィルムを前記非晶質シリコン薄膜との界面で前記支持基板から剥離する工程を有し、
    前記樹脂フィルムを形成する前の非晶質シリコン薄膜は、表面が非酸化状態である、フレキシブル基板の製造方法。
  2. 硬質基板の表面に非晶質シリコン薄膜が設けられた支持基板を準備する工程;
    前記支持基板の前記非晶質シリコン薄膜上に、樹脂フィルムを形成する工程;および
    前記樹脂フィルムを前記非晶質シリコン薄膜との界面で前記支持基板から剥離する工程を有し、
    前記樹脂フィルムを形成する前の非晶質シリコン薄膜は、表面のイオン化ポテンシャルが4.4eV以上である、フレキシブル基板の製造方法。
  3. 硬質基板の表面に非晶質シリコン薄膜が設けられた支持基板を準備する工程;
    前記支持基板の前記非晶質シリコン薄膜上に、樹脂フィルムを形成する工程;および
    前記樹脂フィルムを前記非晶質シリコン薄膜との界面で前記支持基板から剥離する工程を有し、
    前記樹脂フィルムを形成する前に、前記非晶質シリコン薄膜の表面に水素プラズマ処理が施される、フレキシブル基板の製造方法。
  4. 前記支持基板上に前記樹脂フィルムを形成後、前記樹脂フィルムを前記支持基板から剥離する前に、前記樹脂フィルム上に電子素子が形成される、請求項1~3のいずれか1項に記載のフレキシブル基板の製造方法。
  5. 前記樹脂フィルムと前記支持基板との密着力が、0.03~0.25N/10mmである、請求項1~4のいずれか1項に記載のフレキシブル基板の製造方法。
  6. 前記樹脂フィルムがポリイミドフィルムである、請求項1~5のいずれか1項に記載のフレキシブル基板の製造方法。
  7. 前記樹脂フィルムを前記非晶質シリコン薄膜との界面で前記支持基板から剥離後に、さらに、前記支持基板の表面の前記非晶質シリコン薄膜の表面に水素プラズマ処理が施され、
    前記水素プラズマ処理後の前記非晶質シリコン薄膜上に、樹脂フィルムを形成した後、前記樹脂フィルムを前記非晶質シリコン薄膜との界面で前記支持基板から剥離する、請求項1~6のいずれか1項に記載のフレキシブル基板の製造方法。
  8. 前記水素プラズマ処理後の前記非晶質シリコン薄膜は、表面が非酸化状態である、請求項7に記載のフレキシブル基板の製造方法。
  9. 前記水素プラズマ処理後の前記非晶質シリコン薄膜は、表面のイオン化ポテンシャルが4.4eV以上である、請求項7または8に記載のフレキシブル基板の製造方法。
  10. 硬質基板の表面に非晶質シリコン薄膜を備える支持基板の前記非晶質シリコン薄膜の表面に水素プラズマ処理が施される、フレキシブル基板形成用支持基板の再生方法。
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