JP2001009281A - アンモニア分解用触媒およびアンモニア含有排ガスの処理方法 - Google Patents

アンモニア分解用触媒およびアンモニア含有排ガスの処理方法

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JP2001009281A
JP2001009281A JP11188118A JP18811899A JP2001009281A JP 2001009281 A JP2001009281 A JP 2001009281A JP 11188118 A JP11188118 A JP 11188118A JP 18811899 A JP18811899 A JP 18811899A JP 2001009281 A JP2001009281 A JP 2001009281A
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exhaust gas
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Shinya Kitaguchi
真也 北口
Takushi Fujita
卓志 藤田
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排ガス中に含まれるアンモニアを、有害な窒
素酸化物を生成させることなく比較的低温で窒素と水に
選択的且つ効率良く分解することのできるアンモニア分
解用触媒、およびこうした触媒を用いてアンモニア含有
排ガスを処理する為の有用な方法を提供する。 【解決手段】 A成分としてTiおよびSiからなる二
元系複合酸化物、TiおよびZrからなる二元系複合酸
化物、並びにTi、SiおよびZrからなる三元系複合
酸化物のいずれか1種以上を含有し、B成分としてV、
WおよびMoよりなる群から選択される1種以上の元素
を含む酸化物を含有し、C成分としてCe、La、Nd
およびPrよりなる群から選択される1種以上の希土類
元素を含む酸化物を含有し、更にD成分としてPdおよ
びRuの少なくともいずれかの貴金属元素を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガス中に含まれ
るアンモニアを効率良く分解する為に用いられるアンモ
ニア分解用触媒、およびこうした触媒を用いてアンモニ
ア含有排ガスを処理する為の有用な方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】アンモニアは悪臭防止法の特定悪臭物質
に指定されており、各種産業分野から発生する排ガス中
に含まれていることが予測される。こうしたアンモニア
含有排ガスを処理する方法として、これまでも様々提案
されており、例えば低濃度アンモニア含有臭気の除去方
法としては、吸着法や薬剤洗浄法が知られている。
【0003】しかしながら、通常の臭気成分がppbレ
ベルにて臭気を官能する(閾値)のに対して、アンモニ
アは閾値が高く規制値から数ppm以上の濃度の臭気を
除去する必要があり、上記した従来の技術では次に示す
様な問題がある。
【0004】上記吸着法では、吸着材として活性炭が使
用されているのであるが、この活性炭の吸着容量が低
く、活性炭を頻繁に交換する必要があり、また再生等の
後処理が問題になる。また、薬液洗浄や水洗によってア
ンモニアは容易に除去できるが、廃水処理において廃水
中のアンモニア態窒素は処理されにくく、河川や海に流
出した場合には、大気に放散して臭気を発散したり富栄
養化による水質汚濁を招いて二次公害の原因となる。こ
れらの方法以外にも、直接燃焼法や触媒燃焼法も知られ
ているが、これらの方法では常時加熱する必要があり、
低濃度の排ガスを処理するには燃料費が高くなり好まし
くない。
【0005】こうした事情の下で、低濃度且つ大容量の
排ガス処理方法として、吸着法と触媒燃焼法を組合わせ
た方法も提案されている。この方法は、通常は常温で有
害成分を吸着材によって吸着・除去するものであるが、
有害成分の吸着量が増加して吸着材の処理能力が低下し
た段階で、吸着材を加熱して吸着していた有害成分を脱
離させて吸着材を再生すると共に、脱離した有害成分を
後段の燃焼触媒によって分解・除去するものである。こ
うした方法では常時加熱する必要がなく、また脱離時の
ガス量を低減して脱離するガス濃度を高くし、反応熱を
生成させることによって燃料費を著しく削減することが
可能となる。更に、吸着材は繰り返し使用が可能となり
頻繁な交換が不要となる。
【0006】しかしながらこうした方法においては、吸
着材として活性炭が一般的に使用されており、前述の様
にこの活性炭はアンモニアの吸着容量が少ないので再生
頻度が多くなって好ましくない。そこで、こうした活性
炭の代りにゼオライトを吸着材として使用することも提
案されているが、このゼオライトは吸着力が強く500
℃程度まで加熱しなければ脱離再生できないので、耐熱
性に難のあるゼオライトに対して吸着再生を繰り返すこ
とによって吸着容量が低下する可能性がある。
【0007】また、吸着と加熱再生を連続的に実施する
方法として、吸脱着装置を回転ロータ式とする方法も提
案されている。しかしながら、回転ロータ式では吸着材
が吸着、脱着および冷却の3つのゾーンに分割されるこ
とになって、吸着材の大型化を招いたり、回転軸を中心
として吸着部若しくは脱着部を駆動させる為に大風量の
ガスを処理する際には大掛かりな装置となって設備コス
トが高くなるという問題がある。
【0008】一方、吸着材の加熱再生においては濃縮さ
れた高濃度のアンモニアが脱離することが予想される。
このように被処理ガス中に高濃度のアンモニアが含まれ
ている場合は、アンモニアの分解に伴う反応熱が生じる
ため、ガス加熱の為の燃料費が低減され前記触媒燃焼法
によって処理することが有用であると考えられる。アン
モニアは高温雰囲気において酸化されて有害な窒素酸化
物を生成するため、700℃以上にガスを加熱する直接
燃焼法は高濃度アンモニア含有排ガスの処理には適さな
い。また触媒燃焼法で一般に使用されている白金系触媒
もアンモニアを酸化してNOXを生成し易いことが知ら
れている。尚白金系触媒に代わるものとして、例えば特
開平2−198638号には、Ni,Mn,Cu,Fe
の碑金属酸化物系の触媒がアンモニア分解用として提案
されているが、低温での活性が不十分であったり、地球
温暖化の原因になるN2Oの生成が見られ好ましくな
い。
【0009】こうしたことから、前段触媒でアンモニア
の一部を酸化して生成した窒素酸化物を後段触媒でアン
モニアとの選択的接触還元によって処理する方法が、例
えば特開平10−314548号において提案されてい
るが、この方法では複雑な制御が必要となり、多量の排
ガスを処理する工業的な方法としては現実的ではない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこうした状況
の下になされたものであって、その目的は、排ガス中に
含まれるアンモニアを、有害な窒素酸化物を生成させる
ことなく比較的低温で窒素と水に選択的且つ効率良く分
解することのできるアンモニア分解用触媒、およびこう
した触媒を用いてアンモニア含有排ガスを処理する為の
有用な方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成し得た本
発明のアンモニア分解用触媒とは、A成分としてTiお
よびSiからなる二元系複合酸化物、TiおよびZrか
らなる二元系複合酸化物、並びにTi、SiおよびZr
からなる三元系複合酸化物のいずれか1種以上を含有
し、B成分としてV、WおよびMoよりなる群から選択
される1種以上の元素を含む酸化物を含有し、C成分と
してCe、La、NdおよびPrよりなる群から選択さ
れる1種以上の希土類元素を含む酸化物を含有し、更に
D成分としてPdおよびRuの少なくともいずれかの貴
金属元素を含有する点に要旨を有するものである。
【0012】上記の触媒においては、A成分、B成分お
よびC成分の合計で100重量部として、酸化物換算で
A成分:70〜90重量部、B成分:5〜15重量部、
C成分:5〜15重量部であり、且つD成分の金属とし
ての担持量が0.1〜10g/リットル(以下、「L」
と略記する)であることが好ましい。
【0013】一方、上記目的を達成することのできた本
発明のアンモニア含有排ガスの処理方法とは、アンモニ
ア含有排ガスを処理するに当たり、該排ガスを上記の様
な本発明のアンモニア分解用触媒を用いて処理する点に
要旨を有するものである。
【0014】また、アンモニア含有排ガスを処理する為
の具体的な方法としては、低濃度のアンモニアを含有す
る排ガスを処理するに当たり、該排ガスを吸着材に導い
て排ガス中のアンモニアを前記吸着材に吸着した後、前
記吸着材を加熱再生して脱離するアンモニアを前記の様
な本発明のアンモニア分解用触媒に導いてアンモニアを
分解する構成が挙げられる。
【0015】この方法において用いる前記吸着材として
は、TiおよびSiからなる二元系複合酸化物、Tiお
よびZrからなる二元系複合酸化物、並びにTi、Si
およびZrからなる三元系複合酸化物のいずれか1種以
上を含有するものが好ましい。
【0016】また、上記処理方法においては、吸着材の
加熱再生および触媒によるアンモニアの分解を、閉鎖経
路内で被処理ガスを循環しながら行ない、且つ触媒の加
熱温度をアンモニア分解触媒の出口ガス温度で制御しつ
つ行なうことが好ましい。
【0017】更に、上記の様な本発明のアンモニア分解
用触媒を吸着材として使用し、加熱再生する際に閉鎖経
路内で被処理ガスを循環しながら脱離するアンモニアを
同時に分解する様にしても本発明の目的が達成される。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明者らは、アンモニアを分解
するのに有用な触媒の組成について様々な角度から検討
した。その結果、上記の様なA成分〜D成分を含有させ
た触媒では、有害な窒素酸化物を生成させることなくア
ンモニアを選択的に窒素と水に分解できることを見出
し、本発明を完成した。各成分A〜Dの作用は、下記の
通りである。
【0019】まず、上記A成分は、TiおよびSiから
なる二元系複合酸化物、TiおよびZrからなる二元複
合系酸化物、並びにTi、SiおよびZrからなる三元
系複合酸化物のいずれか1種以上を含有するものであ
り、このA成分はアンモニアの吸着点およびB〜D成分
の担持基材として作用する。これらは複合酸化物の形態
とすることによって、構成する元素単独の酸化物では得
られない効果を発揮できる。
【0020】即ち、Ti,SiおよびZrの夫々の単独
酸化物では酸性が弱く酸量も少ないが、TiおよびSi
からなる二元系複合酸化物やTiおよびZrからなる二
元系酸化物とすることによって、顕著な固体酸性を発現
することが、田部浩三(「触媒」:第17巻、No.
3、72頁、1975年)によって示されている。同様
に、Ti、SiおよびZrからなる三元系複合酸化物も
強い固体酸として作用する。A成分の有する固体酸性
は、塩基性ガスであるアンモニアの吸着点として作用し
反応を促進するものである。また複合酸化物と使用する
他の効果としては、耐熱性の向上が得られる。
【0021】例えばアモルファスなアナターゼ型の酸化
チタンは、高表面積を有しているが耐熱性に乏しく、熱
処理によって急激に比表面積が低下して800℃以上の
高温に曝されると、ルチル型に結晶転位を起こす。この
ような熱処理による比表面積低下や結晶転位は、触媒成
分の粒子成長の原因となり担体基材としては好ましくな
い。同様に、シリカや酸化ジルコニウムも高温で処理さ
れることによって急激な表面積の低下が認められる。こ
れに対して前記複合酸化物では、熱処理による比表面積
低下や結晶転位が抑制され、触媒成分を分散良く担持す
ることが可能であり触媒の長期耐久性を維持することが
できる。尚、A成分は上記特性を最も発揮するという観
点からして、TiおよびSiの二元系複合酸化物を含む
ことが好ましい。
【0022】上記の様なA成分である各種複合酸化物を
製造するに当たっては、次の様にすれば良い。まずTi
源としては、塩化チタン、硫酸チタン等の無機性チタン
化合物、および蓚酸チタン、テトライソプロピルチタネ
ート等の有機性チタン化合物が挙げられ、Si源として
は、コロイド状シリカ、水ガラス、四塩化ケイ素等の無
機性ケイ素化合物、およびテトラエチルシリケート等の
有機ケイ素化合物が挙げられる。また、Zr源として
は、塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム等の無機性ジ
ルコニウム化合物、および酢酸ジルコニウム等の有機性
ジルコニウム化合物が挙げられる。
【0023】A成分である上記複合酸化物は、上記Ti
源、Si源若しくはZr源を用いて、従来から公知の方
法によって製造することができる。例えば、TiとSi
からなる二元系複合酸化物を調製する方法としては、下
記〜の方法が挙げられる。 四塩化チタンをシリカゾルと共に混合し、アンモニア
を添加して沈殿を生成せしめ、この沈殿を洗浄、乾燥後
に焼成する方法。 四塩化チタンに珪酸ナトリウム水溶液(水ガラス)を
添加して沈殿(共沈物)を生成させ、これを洗浄、乾燥
後に焼成する方法。 四塩化チタンの水−アルコール溶液にテトラエチルシ
リケートを添加して加水分解により沈殿を生成させ、こ
れを洗浄、乾燥後に焼成する方法。
【0024】上記各方法において、共沈物を300〜6
50℃で1〜10時間焼成することによって容易にTi
およびSiからなる二元系複合酸化物を得ることができ
る。また同様にして、Ti源およびSi源、或いはTi
源、Si源およびZr源のモル比を適宜調整することに
より、二元系若しくは三元系の複合酸化物を得ることが
できる。
【0025】次に、B成分としては、V、WおよびMo
よりなる群から選択される1種以上の元素を含む酸化物
からなるものであるが、このB成分は本発明のアンモニ
ア分解用触媒における窒素への選択性を向上させる機能
を発揮する。こうしたB成分は、酸化物粉体或いは金属
酸化物の前駆体である金属塩として前記A成分と添加混
合して成形したり、或は前記A成分からなる成形物にB
成分の前駆体の金属塩溶液を含浸させることによって触
媒に担持させることができる。この様な前駆体の金属塩
としては、メタバナジン酸アンモン、パラタングステン
酸アンモニウム、パラモリブデン酸アンモン等が挙げら
れる。尚、このB成分としては、VおよびWの酸化物の
少なくとも1種を使用することが好ましい。
【0026】C成分としては、Ce、La、Ndおよび
Prよりなる群から選択される1種以上の希土類元素を
含む酸化物からなるものであるが、このC成分は本発明
のアンモニア分解用触媒における低温活性を向上させて
アンモニアの分解活性を高める機能を発揮する。こうし
たC成分は、酸化物として或は酸化物の前駆体である金
属塩として成形時に添加したり、或は成形後に前駆体の
金属塩溶液を含浸させることによって触媒に担持させる
ことができる。この様な前駆体の金属塩としては、上記
希土類元素の硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩および酢酸塩等が
挙げられる。尚、このC成分は、その活性からしてCe
の酸化物を使用することが好ましい。
【0027】更に、D成分としては、PdおよびRuの
少なくともいずれかの貴金属元素からなるものである
が、このD成分は上記触媒C成分と同様に、本発明のア
ンモニア分解用触媒における低温活性を向上させてアン
モニアの分解活性を高める機能を発揮する。こうしたD
成分は、これら貴金属の塩類もしくはその溶液で添加し
たり、或は上記A成分およびB成分からなる成形体若し
くはA成分〜C成分からなる成形体に、これら貴金属の
塩類の溶液を含浸担持させることによっても触媒に含有
させることができる。但し、高価な貴金属を有効的に利
用するという観点からして、D成分は成形体に含浸担持
して触媒の表層部に担持させることが好ましい。
【0028】本発明のアンモニア分解用触媒において
は、A成分、B成分およびC成分の合計で100重量部
として、酸化物換算でA成分:70〜90重量部、B成
分:5〜15重量部、C成分:5〜15重量部とし、D
成分は金属としての担持量が0.1〜10g/Lである
ことが好ましい。即ち、A成分が70重量部未満になる
と触媒の耐久性の低下が見られ、90重量部よりも多く
なると他の成分の含有量が少なくなり(B成分とC成分
の合計で10重量部未満になる)、アンモニアの分解活
性が低下する。また、B成分が5重量部未満になると触
媒の窒素に対する選択性が低下し、15重量部よりも多
くしても触媒活性の大きな向上は認められない。更に、
C成分が5重量部未満になると低温活性が低下し、15
重量部よりも多くしても触媒活性の大きな向上は認めら
れない。一方、D成分の金属としての担持量が0.1g
/L未満では低温活性の低下が認められ、10g/Lよ
りも多くすると触媒価格が高くなり好ましくない。
【0029】ところで、アンモニア含有排ガスを処理す
るに当たっては、該排ガスを上記の様な本発明のアンモ
ニア分解用触媒を用いて処理すれば良いが、その具体的
な方法としては各種の方法が挙げられる。例えば、低濃
度のアンモニアを含有する排ガスを処理するに当たって
は、該排ガスを一旦吸着材に導いて排ガス中のアンモニ
アを前記吸着材に吸着した後、前記吸着材を間欠的に加
熱再生して脱離するアンモニアを本発明のアンモニア分
解用触媒に導いてアンモニアを分解することが効果的で
ある。即ち、上記の様にして排ガス中のアンモニアを吸
着した吸着材を加熱再生する際には、高濃度のアンモニ
アが排出されることが予測されるが、アンモニアは従来
の直接燃焼法や酸化触媒による処理では有害な窒素酸化
物を生成する可能性があるので、アンモニアを選択的に
窒素に転化する本発明のアンモニア分解用触媒を使用す
ることによって、高濃度になったアンモニアを効率良く
分解処理することができるのである。
【0030】この様な方法において用いる吸着材として
は、前記A成分であるTiおよびSiからなる二元系複
合酸化物、TiおよびZrからなる二元系複合酸化物、
並びにTi、SiおよびZrからなる三元系複合酸化物
のいずれか1種以上を含有するものが好ましい。これら
の複合酸化物は前述した様に固体酸性が塩基性ガスであ
るアンモニアの吸着点として作用するので、大きな吸着
容量を与えるため有用なアンモニア吸着材として使用で
きる。また本発明者らが、前記複合酸化物におけるガス
温度に対するアンモニアの脱離特性を調べた結果、温度
を高くするにつれて緩やかにアンモニアの保持力が低下
していき、350℃でほぼ脱離した。即ち、複合酸化物
上には、酸性度の異なる酸点が存在し、酸性度が低い吸
着点は低温にて脱離が起こるが、酸性度が高くなるにつ
れて脱離しにくくなると考えられる。このことは、被処
理ガス温度がある程度高い処理条件でも吸着材はアンモ
ニアを吸着保持できることを意味する。また、これらの
複合酸化物は、優れた成形性を有しており、加圧成形や
押出し成形によって所定の形状に成形できるが、圧損が
低くガスとの接触効率の高いハニカム形状とすることが
好ましい。
【0031】活性炭では被処理ガスの影響を大きく受け
て、ガス温度が高くなると吸着量が著しく低下するの
で、乾燥機の排ガス等への適用は困難であったが、上記
の様に複合酸化物を用いた吸着材では100℃程度のガ
ス温度であっても吸着材としての機能の低下が少ない。
また、前述したゼオライトほど吸着力が強くないので、
比較的低温で加熱再生を行なうことができる。更に、こ
の複合酸化物では、100m2/g以上の高い比表面積
を有し、且つ耐熱性も優れているので、この複合酸化物
からなる吸着材を繰り返し使用することによる吸着容量
の低下が殆ど見られないので、長期に亘る使用が可能で
ある。
【0032】尚、上記の様な複合酸化物を吸着材として
使用する場合には、Tiの含有率が20〜95モル%の
ものであることが好ましく、より好ましくは50〜85
モル%のものを使用するのが良い。この含有率が20モ
ル%未満或いは95モル%を超えると、上記複合酸化物
による好ましい効果が得られにくくなる。また、多孔質
で高表面積の複合酸化物を得るという観点からして、上
記吸着材にはTiとSiの二元系複合酸化物を含むもの
であることが好ましい。
【0033】上記の様な処理方法においては、後記図1
に示す様に、上記吸着材を充填した吸着塔を2塔備える
ことによって連続的に排ガスを処理することが可能とな
る。即ち、1塔にてアンモニア含有排ガスを処理して吸
着能力が低下した時点で、別の吸着塔に切り替えて吸着
を行なう一方で、性能低下した吸着塔を加熱再生しつつ
前記アンモニア分解用触媒に導いてアンモニアを分解す
ることを繰り返すことによって、排ガス発生源の生産装
置等を停止することなく排ガスを処理することができ
る。但し、アンモニア排気ガスの発生源が間欠的に運転
される場合には、1塔式で対応することができる。また
排ガス量が少ない場合には、回転ロータ方式を採用する
こともできる。
【0034】上記の様な処理方法を実施するに当たって
は、吸着材およびアンモニア分解用触媒、ガスを加熱す
る為のヒータ、およびガス循環用ファン等による閉鎖経
路を形成し(後記図1、2参照)、吸着材の加熱再生お
よび触媒によるアンモニアの分解をこの閉鎖経路内でガ
スを循環しながら昇温しつつ行なうことが好ましい。即
ち、ガス温度を急激に昇温することは困難であるので、
この様に閉鎖経路とすることによって、アンモニア分解
用触媒が機能できる温度に達するまでは脱離したアンモ
ニアが未処理のまま系外に排出されるのを防止できるの
である。また、循環用ファンを別に設けることによっ
て、吸着運転時の処理風量よりも循環するガス量を少な
くしてガスを加熱するための燃料費を低減することがで
きる。更に、こうした構成では、ガスは循環されるので
アンモニア分解塔によってワンパスで完全に無害化する
必要が無く、アンモニア分解用触媒量を大幅に削減する
ことが可能となる。
【0035】上記方法において、吸着材やアンモニア分
解用触媒の加熱温度を制御する方式としては種々のもの
が考えられるが、アンモニア分解用触媒の出口ガス温度
で制御する方式を採用することが好ましい。高濃度のア
ンモニアが触媒に流入した場合には、反応熱によって触
媒の温度が著しく高くなる恐れがあるが、触媒の入口ガ
ス温度で制御する方式を採用すると、こうした状態を正
確に検出できない。即ち、触媒の出口ガス温度で制御す
ることによって、触媒の加熱温度が正確に把握できて反
応熱が高い場合にはヒータを停止することによって触媒
の過剰な温度上昇を防止することができるのである。
【0036】尚、こうした制御方式は触媒の出口ガス温
度を熱電対等によって検知して温度制御する方式を示し
たものであり、ガスを加熱する為のヒータは閉鎖経路内
のどこに設置しても良いが、触媒の入口部であることが
好ましい。また、吸着材やアンモニア分解用触媒を直接
ヒータで加熱する方法も考えられるが、温度分布が大き
くなって温度制御が困難になるばかりか、ヒータと接触
する部分は必要以上の高温になって熱劣化を招く恐れが
ある。
【0037】また、閉鎖経路内にヒータで吸着材の脱離
とアンモニアの分解を実施することによって、熱エネル
ギーを有効に利用でき、吸着材を加熱再生する為のヒー
タや熱交換器を別途設ける必要もない。更に、吸着材に
前記複合酸化物を使用する効果として、加熱時の昇温速
度を緩やかとすることができ、これによってアンモニア
の脱離が徐々に起こるので、高濃度のアンモニアが触媒
に一時に流入することが防止され、急激な反応熱による
触媒の急激な昇温を避けることができる。
【0038】上記の様な複合酸化物(A成分)からなる
吸着材では、前述の如く350℃の加熱によって吸着し
たアンモニアがほぼ脱離するのであるが、吸着容量に余
裕がある場合には200〜300℃程度の加熱温度で十
分であり、こうした温度に昇温してから1〜5時間程度
保持することによって吸着材に吸着したアンモニアはほ
ぼ完全に脱離されることになる。そして吸着材から脱離
したアンモニアを、アンモニア分解用触媒によって分解
した後に閉鎖経路を開放して外気を導入し、ヒータを停
止して吸着材を冷却すると同時に脱離した水分等を系外
に追い出すことによって、吸着材の再生は終了する。
【0039】一方、本発明のアンモニア分解用触媒は、
加熱温度を200〜400℃としてアンモニアを分解す
ることが好ましい。即ち、触媒の加熱温度が200℃未
満になるとアンモニアの分解効率が低くなり、400℃
を超えると燃料費が高くなったりNOXの生成率が高く
なり好ましくない。この加熱温度のより好ましい範囲は
250〜350℃程度であり、この温度範囲で本発明の
触媒の作用が最も発揮される。
【0040】また、本発明のアンモニア分解用触媒は、
上記の様な複合酸化物(A成分)からなる吸着材から脱
離する高濃度に濃縮されたアンモニア含有排ガスを処理
するのに適している。即ち、上記の様な吸着材の脱離温
度が200〜350℃であるのに対して、本発明のアン
モニア分解用触媒の作用温度が200〜400℃である
ので、アンモニア分解用触媒の出口ガス温度でガス加熱
用ヒータを制御することによって、アンモニアの分解と
吸着材の脱離再生を同時に実施することが可能になる。
【0041】更に、本発明のアンモニア分解用触媒は、
アンモニアに対する吸・脱着特性に優れた前記A成分を
含有しているので、吸・脱着特性に優れた吸着材として
も使用することができる。即ち、本発明のアンモニア分
解用触媒を吸着塔に充填することによってこの吸着塔が
アンモニア分解塔としての機能も発揮でき、アンモニア
分解塔を別途設ける必要がなくなる(後記図2参照)。
これによって、効率良く排ガスを処理することが可能と
なり、装置コストの低減やコンパクト性が向上する。
【0042】以下、実施例によって本発明の作用効果を
より具体的に示すが、下記実施例は本発明方法を限定す
る性質のものではなく、前・後記の趣旨に徴して設計変
更することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるも
のである。
【0043】
【実施例】TiおよびSiの二元系複合酸化物の調製例 シリガゾル24kg(日産化学製NSC−30)に、ア
ンモニア水280L(濃度25%)と水400Lを添加
して溶液aを得た。一方、硫酸チタニルの硫酸水溶液1
53L(TiO2濃度:250g/L、全硫酸濃度:1
100g/L)を水300Lで希釈して溶液bを得た。
【0044】次に、溶液aを攪拌しながら徐々に溶液b
を滴下して共沈ゲルを生成し15時間静置した。得られ
たゲルを濾過、水洗後200℃で10時間乾燥し、55
0℃で6時間焼成してTiおよびSiからなる二元系複
合酸化物を得た。得られた複合酸化物は、Ti/Si
(モル比)=80/20、比表面積:160m2/gで
あった。以下、この二元系複合酸化物を「TS−1」と
略記する。
【0045】TiおよびZrの二元系複合酸化物の調製
水1000Lにオキシ塩化ジルコニウム19.3kgを
溶解させ、これと硫酸チタニルの硫酸水溶液78L(T
iO2濃度:250g/L、全硫酸濃度:1100g/
L)を混合して混合溶液を得た。
【0046】次に、この混合溶液を攪拌しながらアンモ
ニア水を徐々に滴下し、pHを7として共沈ゲルを生成
し15時間静置した。得られたゲルを濾過、水洗後20
0℃で10時間乾燥し、450℃で6時間焼成してTi
およびZrからなる二元系複合酸化物を得た。得られた
複合酸化物は、Ti/Zr(モル比)=80/20、比
表面積:120m2/gであった。以下、この二元系複
合酸化物を「TZ−1」と略記する。
【0047】Ti、SiおよびZrの三元系複合酸化物
の調製例 TiおよびSiの二元系複合酸化物の調製例において、
硫酸チタニルの代りに硫酸チタニルとオキシ塩化ジルコ
ニウムの混合溶液を用いた以外は同様にして、Ti、S
iおよびZrからなる三元系複合酸化物を得た。得られ
た複合酸化物は、Ti/Si/Zr(モル比)=80/
16/4、比表面積:160m2/gであった。以下、
この三元系複合酸化物を「TSZ−1」と略記する。
【0048】(実施例1)上記TS−1粉体20kg
に、パラタングステン酸アンモニウム2.6kgを含む
10%モノエタノールアミン水溶液12kgを加え、更
に成形助剤として澱粉を加えて混合しニーダで十分に混
練した後、押出し成形機でハニカム形状(目開き:2.
1mm、肉厚:0.4mm)に成形した。
【0049】次いで、80℃で乾燥した後、450℃で
2時間空気雰囲気にて焼成した。得られたハニカム成形
体を、硝酸セリウムと硝酸パラジウムの混合水溶液に含
浸し、150℃で乾燥後に400℃で2時間空気雰囲気
にて焼成してアンモニア分解用触媒(A)を得た。得ら
れた触媒の組成は、TiO2−SiO2/WO3/CeO2
=81/9/10(重量比)であり、Pdは2g/L担
持されていた。
【0050】(実施例2〜6および比較例1〜4)実施
例1と同様にして、下記表1に示す各組成の完成触媒
(B)〜(F)を調製した。また、比較の為に市販の酸
化チタン(50m2/g)を用いて下記表1に示す触媒
(G)〜(J)を調製した。
【0051】アンモニア分解用触媒の性能試験例 上記触媒(A)〜(J)について、下記の試験条件にて
アンモニア含有ガスを流通して、アンモニアの除去率
と、出口のNOガスおよびN2Oガス濃度を測定した。
その結果を、各触媒の組成と共に下記表1に併記する。 [試験条件] 空間速度:5000hr-1 ガス組成:アンモニア1000ppm/水10%/空気
バランス 反応温度:300℃
【0052】
【表1】
【0053】この結果から、次の様に考察できる。本発
明のアンモニア分解用触媒(A)〜(F)では、低温で
優れたアンモニア分解率が得られ、且つ窒素酸化物の生
成が極めて抑制されていることが分かる。これに対し
て、白金触媒(G)や卑金属触媒(H)では、アンモニ
アの分解率は高いものの、NOおよびN2Oの多量の生
成が見られ好ましくない。また、触媒(I)および触媒
(J)では低温活性が劣り、十分なアンモニア分解性能
が得られていない。
【0054】吸着材のアンモニア吸着/脱離特性の試験
下記表2に示す吸着材(a)〜(e)および前記触媒
(A)について、下記の試験条件にてアンモニア含有ガ
スを流通して出口ガス濃度が入口ガス濃度と同じになる
までのアンモニアの平衡吸着量を調べた。また、20℃
での吸着と300℃での脱離を10回繰り返した後に上
記と同様にして平衡吸着量を測定した。これらの結果
を、下記表2に併記する。 [試験条件] 空間速度:5000hr-1 アンモニア濃度:100ppm/空気 温度・湿度:20℃、80%(RH)
【0055】
【表2】
【0056】この結果から明らかな様に、活性炭系吸着
材(d)およびゼオライト系吸着材(e)と比較して本
発明の複合酸化物を使用した吸着材(a)〜(c)およ
び触媒(A)では、アンモニア吸着容量が大きく優れた
アンモニア吸着特性を有していることが分かる。また本
発明の吸着材は繰り返し使用による平衡吸着量の低下は
殆どないことから脱離特性も優れていることが分かる。
即ち、加熱処理による熱的な劣化はなく、300℃にて
吸着していたアンモニアがほぼ脱離している。これに対
して、ゼオライト系吸着材(e)では繰り返し使用によ
って平衡吸着量が著しく低下しており、再生が不十分で
あると共に、耐熱性にも問題があると考えられる。
【0057】アンモニア含有排ガスの処理例 アンモニア排ガスの処理例を図面を用いて説明する。図
1は、本発明の処理方法を実施する為に構成される処理
装置例を示す概略説明図であり、この処理装置は吸着材
とアンモニア分解用触媒と用いてアンモニア含有排ガス
を処理するものである。
【0058】図1に示した処理装置では、2塔の吸着塔
1,2を備えた構成である。アンモニア含有排ガス(被
処理ガス)は、ブロア3によって吸引され吸着塔1また
は2のどちらか一方に導かれ、この吸着塔1または2内
に充填された吸着材(例えば、表2に示した吸着材a)
によって排ガス中のアンモニアが吸着除去された後排気
される。
【0059】図1では、吸着塔1内の吸着材に多量のア
ンモニアが吸着されてアンモニア処理能力が低下した為
に、ガス切り替えバルブ7および8を操作して被処理ガ
スを吸着塔2内に導く(矢印Aの方向)様にした状態を
示したものである。このとき、もう一方の吸着塔1は閉
鎖経路内にある状態となり、循環ファン4の駆動によっ
て閉鎖経路内をガスが循環する(矢印Bの方向)。
【0060】そして、ヒータ6の加熱によって循環ガス
は昇温されて吸着塔1内の吸着材からアンモニアが徐々
に脱離する。アンモニア分解塔5には、本発明のアンモ
ニア分解用触媒[例えば、表1に示した触媒(A)]が
充填されており、前記循環ガスが上記アンモニア分解用
触媒の作動温度に達すると、循環ガス中のアンモニアが
この触媒の作用によって分解が始まる。
【0061】アンモニアの分解によってアンモニア分解
塔5内のアンモニア分解用触媒は発熱するが、アンモニ
ア分解塔5の出口側に設置した熱電対11でアンモニア
分解塔5内のガス温度を感知して、温度制御器12でヒ
ータ6を制御することによりガス温度が適切な範囲とな
る様にする。これによって、燃料費の削減や過剰昇温に
よる触媒の劣化が防止される。
【0062】所定の温度に達してからしばらく保持する
ことにより、吸着材からアンモニアが十分に脱離し、こ
の脱離したアンモニアは触媒によって分解されて無害化
される。その後、切り替えバルブ9(吸着塔2の場合に
は切り替えバルブ10)によって閉鎖経路を開放し外気
を導入すると共に、ヒータ6を停止して系内ガスをパー
ジしながら吸着材を冷却する。これによって、吸着材の
再生が完了して吸着操作を繰り返し行なうことが可能に
なる。そして、こうした操作を吸着塔1および2で交互
に繰り返し行なうことにとって、被処理ガスの連続的処
理が可能となる。
【0063】図2は、本発明の処理方法を実施する為に
構成される処理装置の他の例を示す概略説明図であり、
この処理装置は本発明のアンモニア分解用触媒を吸着材
としても用いる場合を示したものである。図2に示した
処理装置では、本発明のアンモニア分解用触媒[例え
ば、前記表1に示した触媒(A)]が充填された2塔の
吸着・分解塔21,22を備えた構成である。
【0064】アンモニア含有排ガス(被処理ガス)は、
ブロア23によって吸引され、吸着・分解塔21または
22のどちらか一方に導かれ、この吸着・分解塔21ま
たは22内に充填されたアンモニア分解用触媒によって
排ガス中のアンモニアが吸着除去された後排気される。
【0065】図2では、吸着・分解塔22内のアンモニ
ア分解用触媒に多量のアンモニアが吸着されてアンモニ
ア吸着性能が低下した為に、開閉バルブ27および29
を閉め、開閉バルブ26および28を開けて被処理ガス
が吸着・分解塔21内に導かれる(矢印Cの方向)様に
した状態を示したものである。
【0066】次に、バルブ31を開けて循環ファン25
を駆動することによって吸着・分解塔22側の閉鎖経路
内をガスが循環させる(矢印Dの方向)。そして、この
閉鎖経路内でヒータ33の加熱によって循環ガスは昇温
され吸着・分解塔22内のアンモニア分解用触媒によっ
てアンモニアが徐々に脱離し、同時に作動温度に達する
とアンモニアの分解が始まる。そして、上記図1に示し
た装置と同様にして処理することにより、吸着と脱離分
解を行なうことが可能である。
【0067】そしてこうした操作を、吸着・分解塔21
および22で交代して繰り返し行なうことによって(図
2中において、符号24,30および32は、夫々吸着
・分解塔21側の循環ファン、バルブおよびヒータを示
す)、被処理ガスの連続的処理が可能となる。
【0068】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、排
ガス中に含まれるアンモニアを、有害な窒素酸化物を生
成させることなく、比較的低温で窒素と水に選択的且つ
効率良く分解することのできるアンモニア分解用触媒、
およびこうした触媒を用いてアンモニア含有排ガスを処
理する為の有用な方法が実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理方法を実施する為に構成される処
理装置例を示す概略説明図である。
【図2】本発明の処理方法を実施する為に構成される処
理装置の他の例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1,2 吸着塔 3,23 ブロア 4,24,25 循環ファン 5 アンモニア分解塔 6,32,33 ヒータ 7〜10 切り替えバルブ 11 熱電対 12 温度制御器 21,22 吸着・分解塔 26〜31 開閉バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D002 AA13 BA04 CA07 DA01 DA21 DA46 DA70 EA08 EA13 4D048 AA08 AB03 BA06X BA06Y BA07X BA07Y BA08X BA08Y BA18X BA18Y BA19X BA19Y BA23X BA23Y BA26X BA26Y BA27X BA27Y BA31X BA31Y BA32X BA32Y BA42X BA42Y CC25 CC26 CC28 CD01 EA04 4G069 AA03 AA08 BB06A BB06B BC38A BC42A BC42B BC43A BC43B BC44A BC44B BC54A BC54B BC59A BC59B BC60A BC60B BC70A BC70B BC72A BC72B CA02 CA11 CA17 DA06 FA06 FB09 FB14 FB15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A成分としてTiおよびSiからなる二
    元系複合酸化物、TiおよびZrからなる二元系複合酸
    化物、並びにTi、SiおよびZrからなる三元系複合
    酸化物のいずれか1種以上を含有し、B成分としてV、
    WおよびMoよりなる群から選択される1種以上の元素
    を含む酸化物を含有し、C成分としてCe、La、Nd
    およびPrよりなる群から選択される1種以上の希土類
    元素を含む酸化物を含有し、更にD成分としてPdおよ
    びRuの少なくともいずれかの貴金属元素を含有するこ
    とを特徴とするアンモニア分解用触媒。
  2. 【請求項2】 前記A成分、B成分およびC成分の合計
    で100重量部として、酸化物換算でA成分:70〜9
    0重量部、B成分:5〜15重量部、C成分:5〜15
    重量部であり、且つD成分の金属としての担持量が0.
    1〜10g/リットルである請求項1に記載のアンモニ
    ア分解用触媒。
  3. 【請求項3】 アンモニア含有排ガスを処理するに当た
    り、該排ガスを請求項1に記載のアンモニア分解用触媒
    を用いて処理することを特徴とするアンモニア含有排ガ
    スの処理方法。
  4. 【請求項4】 低濃度のアンモニアを含有する排ガスを
    処理するに当たり、該排ガスを吸着材に導いて排ガス中
    のアンモニアを前記吸着材に吸着した後、前記吸着材を
    加熱再生して脱離するアンモニアを請求項1に記載のア
    ンモニア分解用触媒に導いてアンモニアを分解すること
    を特徴とするアンモニア含有排ガスの処理方法。
  5. 【請求項5】 前記吸着材は、TiおよびSiからなる
    二元系複合酸化物、TiおよびZrからなる二元系複合
    酸化物、並びにTi、SiおよびZrからなる三元系複
    合酸化物のいずれか1種以上を含有するものからなる請
    求項4に記載の処理方法。
  6. 【請求項6】 吸着材の加熱再生および触媒によるアン
    モニアの分解を、閉鎖経路内でガスを循環しながら行な
    い、且つ触媒の加熱温度をアンモニア分解用触媒の出口
    ガス温度で制御しつつ行なう請求項4または5に記載の
    処理方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のアンモニア分解用触媒
    を吸着材として使用し、加熱再生する際に閉鎖経路内で
    ガスを循環しながら脱離するアンモニアを前記アンモニ
    ア分解用触媒によって分解することを特徴とするアンモ
    ニア含有排ガスの処理方法。
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