JP4780490B2 - 活性炭フィルタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、環境負荷物質、例えば一酸化炭素(CO)および臭気物質や窒素酸化物(NOx)、炭化水素(HC)、住宅においてしばしば発生するホルムアルデヒドや、食品の鮮度を低下させる原因となるエチレンガスなどを常温(室温)で容易に浄化除去できる常温浄化触媒を担持した活性炭フィルタに関する。この活性炭フィルタは空気清浄機に好適に用いられ、臭気ガス、有毒ガスなどの環境負荷物質を吸着除去する。
【0002】
【従来の技術】
従来、臭気物質や有害ガスの除去には活性炭やゼオライトなどの吸着剤が用いられているが、これらの吸着剤は吸着した成分を処理する手段が必要である。
【0003】
また、有害ガスである一酸化炭素ガスの浄化には、より低温度域で、短時間に浄化除去する性能が求められる。しかし、従釆の触媒では、まだ常温での浄化能力が不足しており、さらなる浄化性能の向上が求められている。
【0004】
ホルムアルデヒドの人体に対する影響は、主に目、鼻及びのどに対する刺激作用で、具体的には不快感、流涙、くしやみ、咳、吐き気、呼吸困難などの症状を伴う。住居空間における発生源としては喫煙、暖房器具の使用、家庭用品、家具および建材が考えられている。ホルムアルデヒドは、尿素−ホルムアルデヒド系接着剤として多く使用されている合板・バーテクルボード接着潮の原料や、壁紙用接着剤の防腐剤としても利用されている。これに対し厚生省では、室内でのホルムアルデヒド濃度の基準値を0.1mg/Nm3(=80ppb)以下と提示している。
【0005】
近年、ホルムアルデヒドはシックハウス症侯群の原因物質の1つとして捉えられており材料メーカ、住宅メーカでは、ホルムアルデヒドを発生しない材料を用いて施工したり施工後施主に引き渡す前に、住宅内をエージングしてホルムアルデヒド濃度を低減する努力を行っているが、上記の処理では必ずしも厚生省の基準値を満たしているとは言えない。
【0006】
一方、揮発性を有するホルムアルデヒドの除去には活性炭やゼオライトなどの吸着剤が用いられているが、これら吸着剤は寿命があり、定期的な交換が必要であり経済的な出費が必要となる。また吸着剤に吸着した成分を新たに処理する手段が必要である。
【0007】
室内の臭気物質等を常温で除去するものとして、活性炭を組み込んだ空気清浄機用フィルタが一般的に知られている。また、光触媒を利用した空気清浄機用フィルタも市販されている。
【0008】
その他にオゾンを用いて除去する方法、光触媒による方法や、その装置およびフィルタなとが上市されている。しかし、オゾンについてはその効果を出現させるにはオゾン濃度の規制値を上回る濃度が必要であり、さらにオゾンを処理するための触媒が必要となる。光触媒については、光触媒の励起源となる人工光源が必要であり、常時光源を光触媒に照射するとなると光源を作動させる電気代も必要となり、コスト的に高いものとなっている。
【0009】
ところで、特開平6−219721号公報には、貴金属粒子を均一に混合したCeO2を含む金属酸化物粒子から構成され、金属酸化物にCeO2、ZrO2、TiO2およびSnO2のうち一種以上を含む触媒が開示されている。この触媒は、一酸化炭素を炭酸ガスに浄化する触媒として貴金属粒子を含む金属酸化物を共沈法により表面にアニオン性空孔を形成した触媒が、水素還元処理なしで高い反応性をもつことを示している。しかし、その浄化性能は150℃以上の温度条件で評価されており、室温域での浄化活性については言及されていない。
【0010】
一方、大気中の臭気物質や有害ガスを酸化分解する方法として特定の触媒が提案されている。例えは特開平10−296087号公報には、ジルコニアまたはセリアを必須としAg、Pd、Pt、Mn、Rhのうち一種以上を担持した触媒が、トリメチルアミンの酸化分解触媒として使用できることが開示されている。しかし、この場合においても開示された触媒は、実施例において200℃の温度条件で浄化能が評価されているに過ぎない。また、上記の触媒に使用する酸化物については酸素欠損に関する記載はない。したがって上記の触媒は室温度域で、十分なトリメチルアミンの分解能力を保持するとは思われない。
【0011】
国際特許出願のWO−91/01175公報には、低温域で酸化性物質を酸化する触媒として、酸化鉄、セリア、ジルコニア、酸化銅、希土類元素、酸化マンガン、酸化バナジウム、酸化クロムから選ばれる一種の還元性の金属酸化物に貴金属を担持した触媒が30℃までの温度で分子量が50以下の酸化性物質を酸化するとの開示がある。この触媒の製造条件として還元温度に着目すれば室温で還元処理を行ったとの記載がある。しかしながら、室温で上記金属酸化物に対して、本発明の機能を有する酸素欠損を導入することは不可能である。
【0012】
特開平7−51567号公報にはモリブデンまたはセリウムと白金を溶解した水溶液に活性炭を懸濁させて、熱または還元剤を用いて活性炭上に前記モリブデンまたはセリウムと白金を担持させた触媒の開示がある。しかし、この触媒は担持後に何らかの処理を行うことについては言及していない。
【0013】
一般に活性炭を用いた空気清浄機用フィルタは、臭気物質を活性炭上に物理的吸着することで脱臭能力を発揮する。しかし活性炭の吸着量には上限があり、飽和吸着量以上の脱臭性能は発揮しない。このためフィルタの寿命が短く、長期間の使用には再生処理が不可欠であり、再生を行わない場合はフィルタの交換が必須である。
【0014】
また、光触媒を利用したフィルタでは、有害物質の浄化には光触媒を作動させるための光照射が必須であり、これには水銀ランプ等の光源が必要である。このため光触媒使用フィルタを用いた空気清浄機等は設備価格およびランニングコストが非常に高いという不具合がある。
【0015】
また、空気中に含まれているエチレンガスは、青果物の生理作用を促進させ、追熟老化を進行させることで青果物の鮮度が低下すると考えられている。そのために生鮮食品の鮮度保持にはオゾンや過酸化水素によりエチレンを分解させたり、エチレンを吸着除去したりする方法が提案されている。
【0016】
しかし、上記の方法のうち吸着型のものはその効果の持続性が短い。そこで、吸着型の短所を補うために用いるオゾン分解や、光触媒を併用する場合は、除去手段にかかわる装置が大掛かりとなりコストがかかったり、装置スペースが必要などの問題があり実用上の不具合がある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、常温(特別の加熱、冷却を必要としない通常の室温およびそれ以下の温度を含む領域である)で空気中に含まれる有害ガスや有害有機物質のホルムアルデヒドやエチレンなどを分解浄化でき、かつ経時劣化の少ない常温浄化触媒を提案することを課題とする。
この発明の他の課題は当該常温浄化触媒の用途を開発することにある。例えば、当該常温浄化触媒を空気清浄機用の活性炭フィルタに適用する。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の常温浄化触媒は、還元処理によって酸素欠損が導入された酸化物に貴金属を担持してなる。酸素欠損を有する酸化物に貴金属が担持されることにより空気中の環境負荷物質を常温で浄化する機能を持つ。環境付加物質としては臭気物質、一酸化炭素、エチレン等の炭化水素、窒素化合物を挙げることができる。
そしてこの常温浄化触媒を活性炭に所定の組成で担持させる。
この発明の他の局面では、常温浄化触媒と光触媒とを活性炭に所定の組成で担持させる。
【0019】
本発明の常温浄化触媒を構成する酸化物は、遷移金属酸化物、希土類酸化物から選ばれる少なくとも1種とするのが好ましい。遷移金属酸化物としては、ジルコニウム、鉄、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、クロム、モリブデン、ニオブの酸化物から選ばれる少なくとも一種を用いることができる。希土類酸化物としては、セリウム、イットリウム、ネオジム、プラセオジム、サマリウムの酸化物から選ばれる少なくとも一種を用いることができる。
【0020】
本発明の常温浄化触媒を構成する酸化物としてセリウム酸化物を含み、還元処理によりセリウム酸化物の少なくとも一部が酸素欠損の状態で存在するものが好ましい。酸素欠損はCeOnにおいて、1.5≦n<2の酸素欠損の状態であるのが好ましい。さらにはCeOnにおいて、1.5≦n≦1.8の酸素欠損の状態であるのが好ましい。セリウム酸化物を含む触媒は、空気中のホルムアルデヒド、トリメチルアミン、メチルメルカプタン、アセトアルデヒドなどの環境負荷物質の少なくとも一種を常温で浄化するのに適している。
【0021】
本発明の常温浄化触媒を構成する酸化物として、セリウム酸化物とジルコニウム酸化物を含み、還元処理により主としてセリウム酸化物の少なくとも一部が酸素欠損の状態で存在するものが好ましい。さらにこれらセリウム酸化物とジルコニウム酸化物とは、固溶体ないしは複合酸化物を形成しているのが好ましい。
【0022】
これらセリウム酸化物とジルコニウム酸化物からなる酸化物は、500℃1時間での還元処理後の比表面積が50m2/g以上であるのが好ましい。異なる条件では、これらセリウム酸化物とジルコニウム酸化物からなる酸化物は、800℃1時間での還元処理後の比表面積が15m2/g以上であるのが好ましい。
【0023】
還元処理の温度は100℃〜800℃、より好ましくは200℃〜600℃で
ある。
【0024】
本発明の常温浄化触媒は、酸化チタン、アルミナ、シリカ、ゼオライト、コージェライト、セピオライト、および活性炭から選ばれる少なくとも1種の担体に担持して用いてもよい。
【0025】
本発明の常温浄化触媒の臭気物質に対する浄化反応は、25℃の浄化反応温度、空間速度600000h−1の条件において、浄化反応開始後20分経過後の浄化率が50%以上である。また、本発明の常温浄化触媒の一酸化炭素に対する浄化反応は、25℃の浄化反応温度、空間速度120000h−1の条件において、浄化反応開始30分後の浄化率が40%以上である。
【0026】
本発明の常温浄化触媒の使用方法は、前記した常温浄化触媒を、環境負荷物質の一酸化炭素、窒素酸化物、エチレン、アルデヒド、アミン、メルカプタン、脂肪酸類、臭気物質、芳香族炭化水素類の少なくとも一種を含む空気と接触させて、これら環境負荷物質を常温で浄化させるものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の常温浄化触媒は、還元処理によって酸素欠損が導入された酸化物に貴金属を担持したものである。この常温浄化触媒により、常温で空気中の有害物質の浄化を行うことができる。
【0028】
この還元処理により酸素欠損状態となっている酸化物は、酸化物を形成している酸素の一部が還元処理により酸化物から脱離して、酸化物が酸素欠損状態となり活性化されている。その活性化された酸化物上に貴金属が担持されていることで、常温域で耐久性を保持でき、そして有害物質の浄化が可能となる。ここで言う常温とは、本発明の常温浄化触媒が後述する導入された酸素欠損状態が喪失しない温度範囲を言う。すなわち、50℃以下、より好ましくは10〜40℃の温度範囲である。
【0029】
酸化物としては、遷移金属酸化物、希土類酸化物から選ばれる少なくとも一種を用いることができる。遷移金属酸化物としては、鉄、マンガン、コバルト、クロム、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、ニオブ、チタンなどの遷移金属に属する酸化物が挙げられる。また、希土類酸化物としては、ランタン系列元素に属するセリウム、ネオジム、プラセオジム、サマリウムの酸化物が利用できる。
【0030】
上記の酸化物に担持される貴金属成分としては、Pt,Pd,Pb,Ir,Au,Ruの少なくとも一種が用いられる。
【0031】
還元処理によって導入された酸素欠損状態とは、酸化物として結合する酸素のモル量が所定の値より少ない状態のことをいう。例えは、酸化セリウムの場合は酸素原子がセリウム原子に対して2モル倍量未満で有ることが相当する。すなわち、以下に述べるような還元処理により酸化物が還元作用を受けて酸素の一部が脱離して、酸素が欠損した状態の酸化物となる。この酸素欠損状態が形成されることで酸化物自体の活性化が高められ、有害物質の貴金属への吸着状態が弱まり酸素欠損部を経由して活性化された酸素を利用して、有害物質の酸化反応が進行するため、常温度域の有害物質の浄化が可能となっているものと考えられる。
【0032】
ここで言う還元処理は、貴金属を配合した上記の酸化物を100℃〜800℃の温度範囲で、還元ガス気流中でおよそ1時間程度処理するのが好適である。すなわち、酸化物が高温下で還元ガスと接触することで酸化物の酸素の一部が還元ガスと結合して除去される。その結果、酸化物中の一部が酸素欠損状態となり酸素欠損状態の酸化物が形成される。還元処理に使用される還元ガスとしては、水素、一酸化炭素などの還元性ガスの他、メタンなどの炭化水素やホルムアルデヒド類なとが挙げられる。これらの還元ガス濃度としては、0.1体積%から100体積%、より好ましくは1体積%から100体積%が良い。更にヒドラジン、水素化硼素アルミニウム等に代表される還元性薬剤による還元処理でも上記に記載の遷移金属酸化物、希土類酸化物を酸素欠損の状態にすることができる。なお、還元処理に用いる試料の形状は特に限定されるものではない。
【0033】
本発明の常温浄化触媒の中で、酸化物としてセリウム酸化物とジルコニウム酸化物および貴金属を含むものがある。この触媒では、還元処理により主としてセリウム酸化物の少なくとも一部が、酸素欠損状態で存在していることで常温度域で活性を示し、空気中の有害物質の一酸化炭素、窒素酸化物、悪臭を有するアミン、メルカプタン、アルデヒド、脂肪酸類、臭気物質、芳香族炭化水素類などの有機物質を常温で酸化分解して浄化することができる。
【0034】
この触媒による臭気物質の浄化反応は、25℃で浄化反応開始20分後の浄化率が50%以上であることが好ましい。この場合、臭気物質の初期濃度は、一例としてホルムアルデヒドの場合には100ppbであり、空間速度は600000h−1である。
【0035】
また一酸化炭素の浄化反応は、25℃で空間速度120000h−1の条件で、浄化反応開始30分後の浄化率が40%以上あることが好ましい。この場合一酸化炭素の初期濃度220ppmである。
【0036】
本発明で言う空気中は、大気中および内燃機関などから排出される排ガスを含み、その他住居内空間の大気、車室内等の大気を示し、いわゆる生活空間一般の大気を指す。
【0037】
本発明の常温浄化触媒の酸素欠損状態の酸化物がセリウム酸化物とジルコニウム酸化物の混合物である場合、両者は固溶ないしは複合酸化物を形成して存在していることが好ましい。セリウム酸化物とジルコニウム酸化物が固溶ないし複合酸化物を形成していることで、酸化物の酸素欠損状態を形成し易くすると共に、還元処理で形成された酸素欠損状態を安定に維持でき、常温度域での触媒活性を長期間維持することが可能となる。したがって、この常温浄化触媒は、空気中の有害物質を常温度域でより効率的に長期間にわたって浄化することができる。
【0038】
本発明の常温浄化触媒は、貴金属と酸素欠損状態のセリウム酸化物とジルコニウム酸化物に、さらに第3成分としてイットリウム、ランタン、ネオジウム、プラセオジムなどの希土類酸化物、酸化鉄、酸化マンガン、酸化コバルト、クロム、ニッケル、銅などの遷移金属酸化物から選ばれる1種を含んでいても良い。これらの第3成分を配合することでセリウム酸化物とジルコニウム酸化物の酸素欠損状態を安定に維持し浄化性能の保持に貢献するものである。
【0039】
セリウム酸化物とジルコニウム酸化物の両者を用いる場合のCeとZrの配合モル比は、100:1〜1:100好ましくは20:1〜1:10より好ましくは5:1〜1:1である。この範囲とすることで上記の酸素欠損状態を安定に維持できる。セリウム酸化物が多い方が酸素欠損状態を形成し易いので好ましい。
【0040】
貴金属の量は、セリウムとジルコニウムの酸化物に対して0.01〜20重量%、より好ましくは0.6〜3.0重量%である。貴金属量が0.01重量%未満では触媒の活性が得られないので好ましくない。また、20重量%を超えて使用しても添加の割に浄化効率が向上せず高価な貴金属を多量使用することになりコストアップとなるので好ましくない。
【0041】
セリウムとジルコニウムとの固溶体ないしは複合酸化物は、共沈法で形成するのが好適であるが、上記の配合比で合成できる方法であれは共沈法以外の方法も利用できる。共沈法で生成した沈殿物は焼成などにより酸化物とすることができる。
【0042】
貴金属は含浸法、蒸発乾固法、超臨界流体法等でセリウム酸化物とジルコニウム酸化物に担拝される。また、上記複合酸化物と共沈法で形成される際、貴金属を共存きせて担持してもかまわない。貴金属の担持後は上記したように還元ガスを用いていわゆる還元処理をして、酸化物の酸素欠損状態を形成して触媒活性を付与することができる。
【0043】
常温浄化触媒に担持される貴金属は、粒子径が5nm以下であることが好ましく、より好ましくは1nm以下であることが触媒の活性を保持するのに望ましい。
【0044】
前記の触媒成分は、通常触媒の担体として知られている酸化チタン、アルミナ、シリカ、ゼオライト、セピオライト、活性炭から選ばれる少なくとも1種の担体に担持して利用することもできる。触媒成分は、前記で選ばれた担体に担持され、ペレット状として成形されて、さらには、ハニカム状の基体などに保持させて利用することも可能である。
【0045】
この常温浄化触媒のメカニズムは明らかではないが、前記セリウム酸化物とジルコニウム酸化物は、還元処理により少なくとも一部が酸素欠損の状態となり酸化物による活性化された酸素が、貴金属上でさらに反応性を高め貴金属による酸化反応が促進されると共に、酸素欠損の状態の存在により貴金属への臭気や有害物質の吸着状態が弱まり、臭気物質、一酸化炭素、窒素酸化物、その他の環境負荷物質などの浄化反応を進行させる。そして前記セリウム酸化物とジルコニウム酸化物が浄化生成酸化物を触媒活性点から脱離を促して浄化するものと推定される。このため貴金属の触媒活性点への吸着被毒が抑制され、常温域での触媒活性が維持され浄化性能が向上すると推測される。
【0046】
還元処理は、上記の酸化物の場合と同様であり、配合成形された触媒を100℃〜800℃の温度雰囲気で還元ガス気流中で処理するのが好適である。処理温度が100℃未満では還元が進行せず所望の酸素欠損状態が形成できないので好ましくない。また、処理温度が800℃を超えると酸化物の比表面積が小さくなり触媒活性が低下するので好ましくない。
【0047】
還元ガスとしては、水素、一酸化炭素、メタンなどの炭化水素、さらにはホルムアルデヒドなどの還元性ガスが挙げられる。これらの還元ガス濃度としては0.1体積%〜100体積%がよい。しかし、上記還元ガスの他薬剤による還元も可能であり、特に限定されるものではない。
【0048】
例えば500℃の条件で還元処理を受けたセリウム酸化物とジルコニウム酸化物は、両者の比表面積の合計が50m2/g以上であることが好ましい。さらに、800℃の条件の場合には前記に両者の比表面積の合計が15m2/g以上であることが好ましい。
【0049】
セリウム酸化物および貴金属を含み、セリウム酸化物は還元処理により少なくとも一部が酸素欠損の状態で存在する本発明の常温浄化触媒は、貴金属と一部が酸素欠損の状態のセリウム酸化物とにより、特に常温域での有害物質の浄化に優れた効果を示す。
【0050】
セリウム酸化物および貴金属を含む常温浄化触媒は、還元処理において、セリウム酸化物CeOnにおけるnの構成比が1.5≦n<2、より好ましくは1.5≦n≦1.8の範囲の酸素欠損状態で存在する場合、特に空気中のホルムアルデヒドの浄化に優れた効果を示す。n値が1.5未満の状態は通常の還元および元素分析条件で作り出すことは難しい。また酸素欠損を形成するにはn値は2未満で有ることが必要であり、1.8以下の酸素欠陥を形成した場合に触媒としてより十分な活性が得られる。なお、酸化物の酸素欠損状態は例えば、X線回折などから測定することができる。
【0051】
セリウム酸化物粒子表層での酸素欠損量が1.5≦n≦1.8であることが触媒の活性を高めるのに好ましい。ここで表層とは、表面から100nm程度の層を言う。
【0052】
セリウム酸化物に担持されて使用する貴金属の量は、前記セリウム酸化物150gに対して0.1gから20g、より好ましくは0.5gから5g含まれることで有害物質を室温度域で浄化することができる。0.1g未満では触媒の活性が得られないので好ましくない。また、貴金属を20gを超えて使用しても添加の割に浄化効率が向上せず、高価な貴金属を多量使用することになりコストアップとなるので好ましくない。
【0053】
貴金属成分としては、Pt,Pd,Rh,Au,Ruの少なくとも一種が用いられる。貴金属は含浸法、蒸発乾固法、超臨界流体法等でセリウム酸化物に担持する。貴金属の担持後は上記触媒のように水素などを用いて還元処理してセリウム酸化物を欠損状態することで触媒活性を得ることができる。
【0054】
還元処理は、上記の酸化物の場合と同様であり、配合成形された触媒を100℃から800℃の温度雰囲気で還元ガス気流中で処理するのが好適である。還元ガスとしては、水素、一酸化炭素、メタンなどの炭化水素、さらにはホルムアルデヒドなどの還元性ガスが挙げられる。これらの還元ガス濃度としては0.1体積%〜100体積%がよい。しかし、上記還元ガス以外の他薬剤による還元も可能であり、特に限定されるものではない。
【0055】
この触媒も前記した触媒と同様に、アルミナ、シリカ、ゼオライト、酸化チタン、コージェライト、活性炭、およびセピオライトに代表される粘土鉱物から選ばれる少なくとも一種の担体に担持されて利用できる。また、触媒成分は粉末の状態で基材にコートしたり、前記で選ばれた担体に担持され、ペレット状として形成してもよい。さらには、ハニカム状の基体などに保持して利用することもできる。
【0056】
上記セリウム酸化物と貴金属を触媒成分として構成することで、室温度域においてホルムアルデヒドをはじめVOCと呼ばれる揮発性有機化合物、臭気物質を浄化することができる。
【0057】
本発明のこの常温浄化触媒は、野菜や果実などの青果物から発生して、生鮮食料品の鮮度を低下させるとされるエチレンを効果的に除去することができる。
【0058】
なお、エチレンの浄化に使用する触媒の場合には、第三成分として触媒組成に酸化イットリウム、酸化ランタン、酸化鉄、酸化マンガン、酸化銅から選ばれる一種以上を含んでいてもよい。これらは、生鮮食料品を鮮度保持のための環境(例えば、ケース、コンテナボックスなど)に置く場合は、その環境内への導入し生鮮食糧品接触後の空気を、上記触媒中を通過させることにより鮮度保持することができる。
【0059】
この場合の触媒の形状は、粉末状、モノリス状、フィルタ状、あるいは容器の壁の内壁に塗布しても良い。また、上記の触媒を空気透過性の材料で梱包しても良い。このエチレン浄化触媒を使用することで常温以下でもエチレンを分解できるため、青果物の生理作用を抑制して経時的に追熟老化を抑えて鮮度保持が簡便にできる。さらに、この常温浄化触媒は酸化反応であるのでエチレン分解に伴い炭酸ガスの発生と酸素を消費するため、青果物の鮮度保持に望ましいガス構成である低酸素濃度、高二酸化炭素濃度、低エチレン濃度の雰囲気を形成することができる。
【0060】
本発明の浄化触媒のメカニズムは必ずしも明らかではないが、酸素欠損の状態のセリウム酸化物などの存在により貴金属が活性化され、貴金属への被浄化物質の吸着状態が弱まり酸素欠損を経由して活性化された酸素が被浄化物質のエチレンと反応して、酸化物として脱離されて浄化すると推定される。このため貴金属への吸着被毒が抑制され室温度域での触媒活性が維持され浄化性能が向上すると推測される。
【0061】
本発明の常温浄化触媒は、室温での使用が可能である。しかしながら、触媒が酸素欠損状態を喪失しない限りの温度域において使用が可能である。すなわち、常温のみならず約50℃から100℃程度の温度域で使用しても十分に効果を発揮することができる。しかし、200℃以上に本発明の常温浄化用触媒を長時間晒すと酸素欠損が消失し、高い活性が失われる。このため使用温度は200℃以下、より好ましくは100℃以下が良い。
【0062】
本発明の常温浄化触媒は、活性炭を含むものとすることができる。酸化物としては少なくとも一部が酸素欠損状態のセリウム酸化物を含むものとするのが好ましい。この構成とすることで、活性炭の吸着能力に加えて酸化物と貴金属との相互作用により室温での浄化反応と共に浄化性能を長期間保持することができる。
【0063】
この常温浄化触媒の還元処理温度は、活性炭の燃焼消滅を防ぐために200℃〜600℃の範囲で行うのがこのましい。この条件で還元処理を受けた触媒は、活性炭を保持してセリウム酸化物が酸素欠損状状態となるので、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、一酸化炭素を始めとする環境負荷物質に対して高い除去性能を付与できる。
【0064】
本発明の常温浄化触媒は、従来知られている活性炭に比べ、浄化能力の劣化が小さい。例えはCO(250ppm)+酸素(20%)+窒素(balance)流通下での1パス試験によるCO浄化率は、反応開始から1時間経過後、活性炭では20%であるのに対して、本発明の触媒では70%を維持することができる。
【0065】
アセトアルデヒドの浄化を例に挙げて説明すると、アセトアルデヒドは活性炭に吸着しその後、近傍に存在するPt/CeO2による触媒浄化効果とを併せもち、活性炭が飽和吸着に達する前に触媒反応によりアセトアルデヒドを浄化することができる。その結果吸着除去性能の低下を抑制できる。
【0066】
さらに活性炭へ被浄化物質が吸着することにより、例えば触媒作用を有するPt/CeO2上への単位時間当たりに接触する反応物の量を低減することができ、吸着物による被毒を抑制し、触媒浄化性能も維持できる。
【0067】
この触媒は、担体に担持するかあるいはペレット状あるいはハニカム状に成形して使用することがこのましい。
【0068】
【実施例】
以下、参考例及び実施例により本発明を具体的に説明する。
【0069】
(参考例1)
酸化セリウム粉末150gに対してPtを2gを担持し、この粉末を1〜2mm径のペレット状に成形した。その後5%のH2を含むN 2ガス中で、500℃1時間の還元処理をして常温浄化触媒を作製した。
【0070】
(参考例2)
硝酸セリウム(III)と硝酸ジルコニウムをモル比でCe/Zr=5/1となるように溶解した混合溶解水溶液を調製し、この水溶液を攪拌しながらアンモニア水を滴下して、水溶液を中和沈殿させた。続いて、この水溶液に含まれるセリウムイオンの1/2のモル数の過酸化水素水と得られる酸化物の重量の10%のアルキルベンゼンスルホン酸を含む水溶液を滴下し、混合攪拌した。
【0071】
得られたスラリーを乾燥させると共に、共存する硝酸アンモニウムを蒸発・分解して除去し酸化物固溶体粉末CeO2・ZrO2を得た。
【0072】
この酸化物固溶体粉末CeO2・ZrO2150gにPtを2gの割合で担持した。このPt担持酸化物固溶体粉末を1〜2mm径のペレット状に成形した。その後参考例1と同様の条件で、水素による還元雰囲気で還元処理して常温浄化触媒を作製した。
【0073】
(参考例3)
上記の参考例2において、Ce/Zrのモル比を1/1とした以外は参考例2と同様の操作により常温浄化触媒を作製した。
【0074】
(参考例4)
硝酸アルミニウムと硝酸ジルコニウムおよび硝酸セリウムをモル比で2.4:.025:0.25の割合で混合溶解した6リットルの水溶液(A液)とアンモニア水と炭酸アンモニウムをモル比で8.3:0.08で混合溶解した溶液(B液)を調製し、A、B両液を混合攪拌した。混合溶液から析出した酸化物前駆体を洗浄した後、乾燥し、650℃で1時間焼成した。アルミナ、セリア、ジルコニアが均一に分散した複合酸化物が得られた。以下参考例2と同様の条件で還元処理をおこない常温浄化触媒を作製した。
【0075】
(比較例1)
比較例1の触媒は参考例2の触媒調製工程において、還元処理をおこなわずに調製した触媒である。
【0076】
(比較例2)
酸化珪素粉末150gに対してPtを2gを担拝し、この粉末を1〜2mm径のペレット状に成形した。その後参考例1と同様の条件で水素による還元雰囲気で還元処理して形成した触媒である。
【0077】
(比較例3)
硝酸セリウムと塩化白金酸および固体のNaOHを用いて、共沈法によりPt/CeO2粉末を調製した。Ptの担持量は2g/150gCeO2である。生成した沈殿を濾過し、洗浄した後、500℃で焼成した。本触媒は還元処理をおこなわなかった。
【0078】
(触媒の評価)
上記で作製した各触媒を、下記の条件でCOの浄化性能の評価を行った。
【0079】
CO浄化率の測定は、CO:220ppm、O2:20%、N2:残量で流量5L/min、空間速度120000h−1、常温の条件で行った。CO浄化率は反応開始後、30分経過後のCO残存濃度を測定することにより求めた。結果を表1に示す。
【0080】
【表1】
【0081】
なお、参考例3の触媒について、空間速度を下げて24000h−1の条件で評価したところCO浄化率は100%であった。
【0082】
上記の参考例の構成触媒は、常温(室温)においてCOをCO2に浄化することができることを示している。
【0083】
特に参考例1〜参考例4に示すように還元処理をおこなうことでセリウム酸化物などの酸化物に酸素欠損状態が形成されるために、室温で貴金属による浄化反応を高めることができる。
【0084】
セリウム酸化物を酸素欠損状態に保持するには、CeO2・ZrO2の複合酸化物、または固溶体として存在すること(参考例2〜参考例4)が好ましい。さらに参考例2に示すようにCeO2の配合モル量が多い場合(参考例3と比べて)に、浄化効率がより高いことが分かる。
【0085】
比較例1の触媒は参考例2と同じ組成であるが還元処理がなされていない。したがって、酸化物は酸素欠損状態を形成していないため常温では浄化作用を示さない。比較例2の触媒は本発明で特定した酸化物でないケイ素の酸化物であるため還元処理を行ってもCOの浄化率は低い。比較例3の触媒も参考例1の触媒組成と同じであるが還元処理が行われていないため常温でのCOの浄化率が低い。したがって、還元処理により酸素欠損状態が形成できる本発明で特定した酸化物が、常温浄化触媒として有効であることを示している。
【0086】
(参考例5)
5%H2を含むN2ガス中で500℃1時間還元処理した参考例2と同じ触媒試料を用いて、アセトアルデヒドの浄化性能を評価した。
【0087】
触媒試料量0.1g
評価ガスはアセトアルデヒド(O220%/N2バランス)5L
アセトアルデヒドの初期濃度:36ppm、72ppm 270ppm、
評価方法は触媒試料と評価ガスを入れた臭気分析用匂い袋(近江オドエアーサービス社製)を室温にて静置し、1時間後、2時間後、3時間後、24時間後および96時間後の袋内残留アセトアルデヒド濃度を定量し、触媒試料を入れないブランク袋中のアセトアルデヒド濃度との差から、除去されたアセトアルデヒドの量を計算した。
【0088】
(比較例4)
還元処理をしない参考例2で作製した触媒を比較例4の触媒試料とし、参考例5と同様の評価をした。
【0089】
(比較例5) ・
比較例5は、触媒として活性炭粉末を用いて、参考例5と同様の条件で評価した。
【0090】
結果を図1(初期濃度36ppm)図2(初期濃度72ppm)図3(初期濃度270ppm)のグラフに示す。
【0091】
比較例4の触媒試料(還元処理無し)のアセトアルデヒド除去量は、比較例5の活性炭を用いた場合に比べていずれの濃度でも浄化率が低い。本発明の参考例5の触媒のアセトアルデヒド除去量は、比較例5の活性炭に比べて高いことを示している。よって、参考例5の触媒は常温でアセトアルデヒドを浄化する性能を有することを示している。
【0092】
(参考例6)
参考例5で用いた本参考例触媒試料を0.1g使用して、ホルムアルデヒドの浄化性能を調べた。
【0093】
評価ガスはホルムアルデヒド(O220%/N2バランス)5L
評価方法は、触媒試料と評価ガスを入れた臭気分析用匂い袋(近江オドエアーサービス製)を室温にて静置し、1時間後、3時間後、24時間後の袋内残留ホルムアルデヒド濃度をホルムアルデヒド用検知管(ジーエルサイエンス社製)で測定し、袋内のホルムアルデヒド濃度の経時変化を求めた。
【0094】
(比較例6)
比較例5で用いた活性炭を使用して参考例6と同様に評価した。結果を図4に示す。
【0095】
図4に示したように参考例6の触媒のホルムアルデヒド浄化性能は、比較例6の活性炭に比べて高いことが分かる。よって、参考例6の触媒は、常温でホルムアルデヒドも浄化可能であることを示している。
【0096】
(参考例7)
参考例5で用いた触媒を0.1g使用してメチルメルカプタンの浄化性能を調べた。
【0097】
評価ガスはメチルメルカプタン(O220%/N2バランス)5L
評価方法は試料と評価ガスを入れた臭気分析用匂い袋(近江オドエアーサービス製)を室温にて静置し、1時間後、3時間後、24時間後の袋内残留メチルメルカプタン濃度をFPD式ガスクロマトグラフ(島津製:GC−15A)にて測定し、袋内のメチルメルカプタン濃度の経時変化を求めた。
【0098】
(比較例7)
比較例5で用いた活性炭を用いたこと以外は参考例7と同様にして浄化性能を評価した。結果を図5に示す。
【0099】
図5に示したように本参考例7の触媒は、メチルメルカプタンの浄化性能が比較例7の活性炭より高いことが分かる。よって、参考例7の触媒は、常温でメチルメルカプタンのような臭気物質も浄化可能であることを示している。
【0100】
(参考例8)
参考例5で用いた触媒を0.1g使用してトリメチルアミンの浄化性能を調べた。
【0101】
評価ガスはトリメチルアミン(O220%/N2バランス)5L
評価方法は触媒試料と評価ガスを入れた臭気分析用匂い袋(近江オドエアーサービス製)を室温にて静置し、1時間後、3時間後、24時間後の袋内残留トリメチルアミン濃度をFTD式ガスクロマトグラフ(島津製:GC−14A)にて測定し、トリメチルアミン濃度の経時変化を求めた。
【0102】
(比較例8)
比較例5で用いた活性炭を浄化触媒の代わりに用いたこと以外は参考例8と同様にして評価した。結果を図6に示す。
【0103】
図6に示したように本参考例8の触媒はトリメチルアミンの浄化性能が比較例8の活性炭よりも高いことが分かる。よって、参考例8の触媒は、常温でトリメチルアミンのような臭気物質も浄化可能であることを示している。
【0104】
(参考例9)
酸化セリウム粉末にPt塩(「白金Pソルト」田中貴金属(株)製)の所定濃度の水溶液を所定量含浸させ、蒸発乾固後500℃にて大気中で2時間焼成してPtを担持した。このとき酸化セリウム粉末中のPt担持量は酸化セリウム粉末150gに対して1gである。その後、5%の水素ガスを含む窒素ガス中で500℃で1時間処理して参考例9の触媒とした。このときの触媒粉末中のCeとO比はX線回折および元素分析から1:1.9であった。
【0105】
(参考例10)
CeとO比が1:1.8となるように調製した以外は、参考例9と同様にして参考例10の触媒粉末を調製した。
【0106】
(参考例11)
CeとO比が1:1.7となるように調製した以外は、参考例9と同様にして参考例11の触媒粉末を調製した。
【0107】
(参考例12)
CeとO比が1:1.65となるように調製した以外は、参考例9と同様にして参考例12の触媒粉末を調製した。
【0108】
(参考例13)
CeとO比が1:1.6となるように調製した以外は、参考例9と同様にして参考例13の触媒粉末を調製した。
【0109】
(参考例14)
CeとO比が1:1.55となるように調製した以外は、参考例9と同様にして参考例14の触媒粉末を調製した。
【0110】
(参考例15)
CeとO比が1:1.5となるように調製した以外は、参考例9と同様にして参考例15の触媒粉末を調製した。
【0111】
(参考例16)
Ptの担持量が酸化物セリウム150gに対して0.1gとなるように調製し、かつCeとO比が1:1.8となるように調製したこと以外は、参考例9と同様にして参考例16の触媒粉末を調製した。
【0112】
(参考例17)
Ptの担持量が酸化物セリウム150gに対して0.5gとなるように調製したこと以外は、参考例16と同様にして参考例17の触媒粉末を調製した。
【0113】
(参考例18)
Ptの担持量が酸化物セリウム150gに対して5gとなるように調製したこと以外は、参考例16と同様にして参考例18の触媒粉末を調製した。
【0114】
(参考例19)
Ptの担持量が酸化物セリウム150gに対して15gとなるように調製したこと以外は、参考例16と同様にして参考例19の触媒粉末を調製した。
【0115】
(参考例20)
Ptの担持量が酸化セリウム150gに対して17gとなるように調製したこと以外は、参考例16と同様にして参考例20の触媒粉末を調製した。
【0116】
(参考例21)
Ptの担持量が酸化セリウム150gに対して0.01gとなるように調製したこと以外は、参考例16と同様にして参考例21の触媒粉末を調製した。
【0117】
(参考例22)
Ptの代わりにPdを酸化物セリウム150gに対して1gとなるように調製したこと以外は、参考例16と同様にして参考例22の触媒粉末を調製した。
【0118】
(参考例23)
Ptの代わりにRhを酸化物セリウム150gに対して1gとなるように調製したこと以外は、参考例16と同様にして参考例23の触媒粉末を調製した。
【0119】
(参考例24)
Ptの代わりにAuを酸化物セリウム150gに対して1gとなるように調製したこと以外は、参考例16と同様にして参考例24の触媒粉末を調製した。
【0120】
(参考例25)
Ptの代わりにRuを酸化物セリウム150gに対して1gとなるように調製したこと以外は、参考例16と同様にして参考例25の触媒粉末を調製した。
【0121】
(参考例26)
Ptを酸化物セリウム150gに対して1g、Pdを酸化セリウム150gに対して1gとなるように調製したこと以外は、参考例16と同様にして参考例26の触媒粉末を調製した。
【0122】
(比較例9)
CeとOとの比が1:2.0となるように酸化物を調製したこと、つまり還元処理を行わないこと以外は、参考例9と同様にして比較例9の触媒粉末を作製した。
【0123】
(比較例10)
活性炭((株)キャタラー製 BFG−3)をPt担持酸化セリウム粉末の代わりに用いて比較例10の触媒粉末を調製した。
【0124】
(触媒の評価)
評価ガスとして臭気物質であるホルムアルデヒド:100ppb、酸素:20%、窒素:バランスのガスを用い、上記の各試料0.5gと評価ガスを入れた5リットル臭気分析用におい袋(近江オートエアサービス製)を室温度下で循環ポンプを用い10リットル/分の循環速度で評価ガスを循環させた。空間速度は600000h−1であった。なお、上記測定においては試料が、におい袋から飛散しないようにガスポンプ前にフィルタを置いた。循環20分後の評価ガス中のホルムアルデヒドの浄化率を測定した。測定には酵素−化学発光法によるホルムアルデヒド分析装置を用いホルムアルデヒド濃度を分析し次式によりホルムアルデヒド浄化率を求めた。
【0125】
ホルムアルデヒド浄化率(%)={(反応前のにおい袋中のホルムアルデヒド濃度−試料共存20分後のホルムアルデヒド濃度)/反応前のにおい袋中のホルムアルデヒド濃度}×100
結果を表2に示す。
【0126】
【表2】
【0127】
表2に示すように参考例9〜15の各触媒はホルムアルデヒド浄化率が、同量の貴金属を担持し、還元処理をしない比較例9より浄化率が高いこと、比較例10の活性炭よりも高いことを示し常温でのホルムアルデヒドの浄化に有効であることを示している。特に参考例13の触媒は浄化率が88%という高い浄化率を示し、酸素欠損度合いが高い場合に貴金属が多い場合よりも浄化率が高い。したがって、酸化物の酸素欠損状態が大きい程、触媒の浄化性能を高めるのにより有効であることを示唆している。
【0128】
参考例16〜参考例21では最適Pt担持量があることを示し、セリウム酸化物に担持されて使用するPtの量は、セリウム酸化物150gに対して0.01gから20g、より好ましくは0.5gから5g含まれることで有害物質を室温で浄化することができる。参考例22〜参考例26ではPt以外の他の担持貴金属も有効であることを示している。
(参考例27)
酸化鉄200gに白金が2gの割合になるように酸化鉄粉末にジニトロジアンミン白金水溶液を加え、攪拌、加熱して溶液を蒸発乾固させることにより、白金塩を担持した酸化鉄粉末を得た。この粉末を大気中500℃で3時間焼成することにより白金担持酸化鉄触媒を得た。この触媒は常温での一酸化炭素の酸化活性の測定前に、COを1%含む窒素気流中において300℃で15分還元処理を行うことによって触媒中に酸素欠損を導入する活性処理をおこなった。
(参考例28)
酸化鉄粉末の代わりに酸化マンガン粉末を用いること以外は参考例27と同様に調製した白金担持酸化マンガン触媒を作製した。
(比較例11)
酸化鉄粉末の代わりにシリカを用いること以外は参考例27と同様にして白金担持シリカ触媒を調製した。
(比較例12)
酸化鉄粉末の代わりにジルコニアを用いること以外は参考例27と同様にして白金担持ジルコニア触媒を調製した。
(比較例13)
酸化鉄粉末の代わりにアルミナを用いること以外は参考例27と同様にして白金担持アルミナ触媒を調製した。
【0129】
上記で調製した各触媒(参考例27〜28、比較例11〜13)の浄化性能の評価は、20gの触媒をガス流量5L/min、CO濃度250ppm、酸素濃度20%の条件で行った。結果を表3に示す。
【0130】
【表3】
【0131】
参考例27の酸化鉄触媒、参考例28の酸化マンガン触媒の酸素欠損率とCO転化率との関係のグラフを図7および図8に示す。参考例27では触媒20g、ガス流量5L/minの条件で、参考例28では触媒量5g、ガス流量10L/minの条件で触媒活性を測定した。なお、評価ガス組成のCO2250ppm、O220%の条件は共通とした。両者共に酸素欠損率が10%前後にCO転化率のピークが認められるが、酸素欠損が存在すればCOは浄化できることを示している。図7より酸化鉄触媒の場合、酸素欠損率が2〜11%の範囲が好ましく、図8より酸化マンガン触媒の場合、酸素欠損率が5〜18%の範囲が好ましいことが分かる。ここで、酸化鉄の酸素欠損率、酸化マンガンの酸素欠損率とはFe2O3,MnO2に含まれる酸素量に対する欠損した酸素量の比率を示す。
【0132】
表3に示すように本発明の酸化物を含む触媒は、常温でCOを浄化する性能を有することを示している。
【0133】
(参考例29)
酸化セリウムに硝酸ジルコニウム水溶液をモル比でCe/Zr=10/1となるように混合したスラリーを調製した。このスラリーを130℃3時間乾燥後、大気中500℃で3時間焼成した。このようにして得られたCeO2・ZrO2粉末150gにPtを2gの割合で担持した。この粉末を1〜2mm径のペレット状に成形した。その後5%の水素を含む窒素ガス中で500℃1時間還元処理したものを参考例29の触媒試料とした。
【0134】
この触媒試料1gをエチレンガスに対する浄化性能を評価した。
【0135】
評価ガスは、エチレン(初期濃度200ppm)を含む酸素20%窒素バランスを5リットル。
【0136】
評価方法は、試料と評価ガスを入れた臭気分析用におい袋(近江オートエアサービス製)を10℃の恒温槽に静置し1時間、2時間、3時間、24時間後のエチレン濃度をFID式ガスクロマトグラフ(島津製作所製:HCM−1B)にて測定しエチレン濃度の経時変化を求めた。結果を図9に示す。
【0137】
比較例として本発明の触媒を使用しない場合(比較例14)、本参考例29の触媒の代わりに活性炭粉末(キャタラー製BFC−3)を参考例29と同じ割合の量用いた場合(比較例15)も同様に評価した。
【0138】
図9に示すように本参考例29は比較例15の活性炭に比べてエチレンの除去能が高いことが分かる。
(参考例30)
流通途上で黄化や花蕾が開花するなどして品質低下が生じ易いブロッコリーを生鮮食料品として選び、花蕾の黄化度合いから鮮度保持について検討した。なお、黄化度合いは目視による官能評価で、黄化度=0は黄化変化無し、黄化度=1は黄化変化少し、黄化度=2は黄化変化かなり、黄化度=3すべて黄化の基準に基づき行った。
【0139】
市販されているブロッコリー一房(品種:唐嶺)を1リットルの臭気分析用サンプリングバック(ジーエルサイエンス(株)製 素材:フッ素樹脂、フィルムの厚さ50μm)に入れ、さらに参考例29で用いた触媒をブロッコリー1kgあたり1g同封・密閉し、予め用意した空気ボンベよりサンプリングバック中の触媒が飛散しないように注意して1リットル導入した。
【0140】
次にこのサンプリングバックを10℃恒温槽の中に入れ、定期的にこのサンプリング中のブロッコリーの黄化度合いを経時的に評価した。
【0141】
比較例として本発明の触媒を使用しない場合(比較例16)、本参考例30の触媒の代わりに活性炭粉末(キャタラー製BFG−3)を参考例30と同じ割合の量用いた場合(比較例17)も同様に評価した。
【0142】
結果を表4に示す。
【0143】
【表4】
【0144】
表4に示すように、参考例30では比較例16、17に比べて花蕾の黄化度の進行が遅く、ブロッコリーの鮮度保持に効果を有することが分かる。
(参考例31)
リンゴを生鮮食品として選び、本発明の触媒による鮮度保持効果を果皮の変色、果実の硬度、食味指数から評価した。
【0145】
市販されているリンゴ2個(品種:ふじ)を1リットルの臭気分析用サンプリングバック(アルミニウム製、フィルム厚さ130μm、ジーエルサイエンス(株)製)に入れ、さらに参考例30の触媒をリンゴ1kgあたり0.5g同封した。
【0146】
次にこのサンプリングバックを15℃の恒温槽の中にいれ定期的にこのサンプリング中のリンゴの果皮の変色、果実の硬度、食味指数から評価した。
【0147】
比較例として参考例31の触媒を使用しない場合(比較例18)、本参考例31の触媒の代わりに活性炭粉末(キャタラー製BFG−3)を参考例31と同じ割合の量用いた場合(比較例19)も同様に評価した。
【0148】
果実の硬度;1:硬い、2:やや軟化、3:軟化
食疎指数;常に不良:0、不良:0.5、やや不良:1、良好:1.5、非常に良好:2、の5段階評価
【0149】
【表5】
【0150】
【表6】
【0151】
【表7】
【0152】
表5〜表7に示したように比較例18、19では硬度や食味指数の低下が顕著であるのに対し、本参考例31ではリンゴ購入直後の状態に近い状態を保持しており、リンゴの鮮度保持に効果があることが分かる。
【0153】
したがって、本参考例31の常温浄化触媒は常温でのエチレンの除去能力を有することを示している。
【0154】
(参考例32)
粒度0.5〜2mmに整粒した活性炭75gの吸水量に相当する量の脱イオン水に、硝酸セリウム・6水和物(CeO2換算で75g相当)とPt(NO2)2(NH3)2(Pt換算で0.5g相当)を溶解した後、この水溶液を活性炭75gに吸水させた。得られた触媒前駆体の活性炭を大気中で、110℃で6時間乾燥した。次いで5%の水素を含む窒素ガス雰囲気下で5℃/min以下の昇温速度で500℃まで昇温した後、そのまま1時間保持した。その後、室温まで冷却し、本参考例の触媒を得た。
【0155】
(参考例33)
粒度0.5〜2mmに整粒した活性炭75gの吸水量に相当する量の脱イオン水に、硝酸セリウム・6水和物(CeO2換算で75g相当)を溶解した後、この水溶液を活性炭75gに吸水させた。得られた前駆体の活性炭を大気中で110℃6時間乾燥した後、5%の水素を含む窒素ガス雰囲気下で5℃/min以下の昇温速度で500℃まで昇温した後、そのまま1時間保持した。次にPt(NO2)2(NH3)2(Pt換算で0.5g相当)を含む水溶液を用いて前記活性炭にPtを担持し、5%の水素を含む窒素ガス雰囲気下で5℃/min以下の昇温速度で500℃まで昇温した後、そのまま1時間保持した。その後、室温まで冷却してPt/CeO2/活性炭触媒を得た。
【0156】
(参考例34)
硝酸セリウム・6水和物(CeO2換算で60g相当)と粉末状の活性炭75gとを脱イオン水500g中に加え、良く攪拌した後、中和当量の1.2倍モル量のアンモニア水溶液を加えて触媒前駆体の活性炭を得た。この前駆体の活性炭を窒素雰囲気下、5℃/min以下の昇温速度で500℃まで昇温しそのまま3時間加熱した。得られた生成物にPt(NO2)2(NH3)2(Pt換算で0.5g相当)を含む水溶液を用いて前記生成活性炭にPtを担持し、5%の水素を含む窒素ガス雰囲気下で5℃/min以下の昇温速度で500℃まで昇温した後、そのまま1時間保持した。室温まで冷却した後に得られたPt担持活性炭をセリアゾル(CeO2量として15g)、脱イオン水68gと混合、混練した後、粒度0.5〜2mmに造粒した。得られたペレットを大気中で110℃で6時間乾燥し、さらに5%水素を含む窒素ガス雰囲気下で500℃で1時間加熱したあと室温まで冷却して触媒を調製した。
【0157】
(参考例35)
硝酸セリウム・6水和物(CeO2換算で60g相当)、オキシ硝酸ジルコニウム・2水和物(ZrO2換算で9g相当)および粉末状の活性炭75gとを脱イオン水500g中に加え、良く攪拌した後、中和当量の1.2倍モル量のアンモニア水溶液を加えて触媒前駆体活性炭を得ること以外は、参考例34と同様にして触媒を調製した。
【0158】
(参考例36)
硝酸セリウム・6水和物(CeO2換算で60g相当)と粉末状の活性炭75g、さらにPt(NO2)2(NH3)2(Pt換算で0.5g相当)を脱イオン水500g中に加え、良く攪拌した後、中和当量の1.2倍モル当量のアンモニア水溶液を加えて触媒前駆体を得た。この触媒前駆体を5%水素を含む窒素ガス雰囲気下で、5℃/min以下の昇温速度で500℃まで昇温しそのまま3時間加熱した。得られた粉末とセリアゾル(CeO2量として15g)脱イオン水68g、と混合、混練した後、粒度0.5〜2mmに造粒した。得られたペレットを大気中で110℃で6時間乾燥、さらに5%水素を含む窒素ガス雰囲気下で500℃で1時間加熱し、室温まで冷却して触媒を調製した。
【0159】
(参考例37)
粉末状の活性炭とPt(0.5g)を担持して大気中、500℃で1時間加熱したPt(0.5g)/CeO2(60g)、バインダとしてセリアゾル(CeO2として15g)および脱イオン水(68g)とを混合、混練した後、大気中で110℃で6時間乾燥した。次いで5%水素を含む窒素ガス雰囲気下で、500℃で1時間加熱し、室温まで冷却して触媒を調製した。
【0160】
(比較例20)
PtおよびCeO2のいずれも添加していない活性炭を触媒とした。
【0161】
(比較例21)
活性炭75gの吸水量に相当する脱イオン水中にPt(NO2)2(NH3)2(Pt換算で0.25g相当)を溶解したこと以外は参考例32と同様に調製したPt/活性炭触媒を調製した。
【0162】
(比較例22)
粉末状の活性炭を用いて比較例21と同様にしてPt0.5gを活性炭75gに担持して調製したPt(0.5g)/活性炭(75g)とCeO2粉末(60g)、セリアゾル(CeO2として15g)および脱イオン水(88g)とを混合、混練後、粒度0.5〜2mmに造粒した。さらに5%水素を含む窒素ガス雰囲気下で、500℃、1時間加熱して室温まで冷却して触媒を得た。なお、この比較例ではPtの大部分が活性炭に担持されている。
(評価)
上記で調製した各触媒のアセトアルデヒドの浄化率を図10に、COの浄化率を図11に示した。
【0163】
臭気物質除去試験(臭気物質の代表例としてアセトアルデヒドを使用)
1パス試験
触媒量:2g
使用ガス:アセトアルデヒド(20ppm)+酸素(20%)残り窒素ガス
流量:5リットル/min、反応温度:室温
評価法:ガス流通開始から1時間後のアセトアルデヒドの除去率をアセトアルデヒドの浄化率として評価した。
【0164】
CO浄化試験
1パス試験
触媒量:2g
使用ガス:CO(250ppm)+酸素(20%)残り窒素ガス、流量:10リットル/min
反応温度:室温
評価法:ガス流通開始から1時間後のCOの除去率をCO浄化率として評価した。
【0165】
活性炭のみを用いた比較例20では浄化率が30%程度と低く、活性炭にPtを担持した比較例21でもその浄化率は50%以下である。またPt担持活性炭とCeO2とをブレンドした比較例22の活性は比較例21とほぼ同等である。
【0166】
これに対して還元処理したPt担持CeO2と活性炭とをブレンドした参考例37では約80%の浄化性能を示し、PtがCeO2上に担持されている必要性が示唆される。その他の参考例でもPtがCeO2上に担持されているため、比較例に対して高い浄化性能を示すと考えられる。活性炭にPtとCeO2を担持する方法としては参考例32および参考例33に示したように、CeO2、次いでPtと逐次担持しても良いし、両者を同時に担持してもよい。これは参考例34と参考例36においても同様である。
【0167】
さらに参考例35と参考例34の比較から、活性炭以外の担体成分として、CeO2とZrO2を含有する場合はCeO2のみの場合に比べて浄化性能が高いことが分かる。
【0168】
以上説明したように、本発明の常温浄化触媒は、還元処理によって少なくとも一部に酸素欠損状態を持つ酸化物が貴金属を担持しているので、酸化物と貴金属との両者の作用により常温で環境負荷物質を除去浄化することができる。特に空気中の存在する少量の有害物質も浄化することが可能である。特にセリウム酸化物および貴金属を含む場合は空気中のホルムアルデヒドを室温度下で効率よく除去することができる。よってこの常温浄化触媒により、住環境における人体への負荷を低減でき住環境の向上に貢献することができるものである。
【0169】
また、本発明の常温浄化触媒では、常温の温度域でエチレンが分解除去できるので、青果物の生理作用を抑制し経時的に追熟考化の進行を抑え青果物の鮮度を簡便に保持できる。
【0170】
さらに、この常温浄化触媒は酸化反応であるのでエチレン分解に伴い酸素を消費して二酸化炭素を生成するので、青果物の鮮度保持に望ましいガス構成である低酸素濃度、高二酸化炭素濃度、低エチレン濃度の雰囲気を形成することができる。
【0171】
活性炭に酸素欠損状態のセリウム酸化物と貴金属を担持した触媒では、活性炭の吸着能力を活用しているので、有害物質が単位時間当たりに貴金属およびセリウム酸化物に接触する量を低減でき、触媒活性部が吸着物による被毒が抑制でき、浄化性能を長期間保持することができる。
【0172】
次に、本発明の常温浄化触媒を空気清浄機用の活性炭フィルタに適用することについて説明する。
なお、この活性炭フィルタが室内設置タイプ、家屋組込みタイプ、車両用など全ての種類の空気清浄機に適用することができる。以下の例では、酸化物としてセリウム酸化物とジルコニウム酸化物の固溶体ないしは複合酸化物(以下「CeO2・ZrO2」と記す。)を採用し、貴金属には白金を採用しているが、それぞれ明細書に記載の他の酸化物及び貴金属を使用できることはいうまでもない。
【0173】
(参考例38)
常温浄化触媒の調製
硝酸セリウム(III)と硝酸ジルコニウムをモル比でCe/Zr=5/1となるように溶解した混合溶解水溶液を調製し、この水溶液を攪拌しながらアンモニア水を滴下して、水溶液を中和沈殿させた。続いて、この水溶液に含まれるセリウムイオンの1/2のモル数の過酸化水素水と得られる酸化物の重量の10%のアルキルベンゼンスルホン酸を含む水溶液を滴下し、混合攪拌した。
得られたスラリーを乾燥させると共に、共存する硝酸アンモニウムを蒸発・分解して除去し、酸化物固体粉末CeO2・ZrO2を得た。
次にPt(NO2)2(NH3)2を含む水溶液を用いて、前記酸化物固溶体粉末CeO2・ZrO2150gにPtを2gの割合で担持した。このPt担持酸化固溶体を5%のH2を含むN2ガス中で、5℃/min以下の昇温速度で500℃まで昇温した後、そのまま1時間保持した。その後、室温まで冷却してPt/CeO2・ZrO2触媒を得た。
【0174】
このようにして得られた参考例38の触媒の量を変化させながら活性炭に混合し、ホルムアルデヒドの吸着分解性能を調べた。結果を図12に示す。
この参考例の活性炭フィルタは、市販の活性炭に触媒及び他の助剤(結合材など)を添加して混練し、それをハニカム状に押出して、その後乾燥させ所定の厚さにスライスして得たものである。この活性炭フィルタの大きさは50mm×250mm×厚さ8mm、セル密度は約500/inch2である。評価方法は50リットル(L)の容器内に小型空気清浄機(ファン+活性炭フィルタ)を入れ、グラフに示す濃度にホルムアルデヒドガスを容器内へ投入した。空気清浄機を稼動(0.9m3/min)させ、時間経過とともに容器内のCO2濃度をガスクロマトグラフにより測定した。CO2濃度上昇分をCO2発生量とした。
【0175】
図12の結果より、触媒の配合量は3重量%以上とすることが好ましい。更に好ましくは5重量%以上であり、更に更に好ましくは10重量%以上である。触媒配合量の上限は特に限定されるものではないが、30%を超えると(即ち活性炭量が70%未満となると)、活性炭が持つ優れた脱臭能力が低下するので好ましくない。
上記において、重量%の基準に結合材などの助剤は含まれていない。
活性成分(活性炭+触媒)と助剤との配合比は適宜選択されるものであるが、例えば活性成分:助剤=100:10(重量部)とする。
【0176】
助剤としてのバインダには有機系の水溶性バインダ及び水分散系バインダを用いることができる。かかるバインダの例としてメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロースなどのセルロース誘導体を挙げることができる。一般的に押出し成形用の材料には上記のバインダの他に結合剤、分散剤、湿潤剤などの助剤も併用される。
【0177】
活性炭フィルタの開口部の形状はハニカムの六角形に限定されるものではなく、三角形、四角形等の多角形、楕円形、円形など空気を流通させることに支障のない形状であれば任意に選択できる。
【0178】
この参考例では、酸化物に貴金属を担持した後、これを還元処理して酸化物を酸素欠損状態としている。そして、当該触媒を活性炭に混合させている。本参考例の製造方法によれば、1度の還元処理回数で済むので、製造工程が簡素化され製造コストを削減できることとなる。
また、本参考例によれば、予め触媒を調製してそれを活性炭粒子に混合させるので、触媒と活性炭粒子とを独立して任意に調製可能である。その結果、活性炭の配合量を可及的に多くすることができる。
【0179】
(実施例1)
当該活性炭フィルタには光触媒を添加することが好ましい。これにより、除去できる環境負荷物質の種類及び吸着能力が増強される。例えば、光触媒として酸化チタンを採用したときにはタバコ臭成分であるアンモニアや酢酸の吸着能力が増強される。
【0180】
参考例38の常温浄化触媒に光触媒として酸化チタンを併用したもののアンモニア除去能力を調べたところ、図13の結果を得た。図13において活性炭フィルタの活性成分(重量部)は以下の通りである。
活性炭 常温浄化触媒 酸化チタン
サンプル1 80 10 10
サンプル2 75 10 15
この実施例の活性炭フィルタも市販の活性炭に触媒及び他の助剤(結合材など)を添加して混練し、それをハニカム状に押出して、その後乾燥させ所定の厚さにスライスして得たものである。この活性炭フィルタの大きさは100mm×250mm×厚さ8mm、セル密度は約500/inch2である。評価方法は1m3リットル(L)の容器内に小型空気清浄機(ファン+活性炭フィルタ)を入れ、アンモニアガスを容器内へ投入した。空気清浄機を稼動(2m3/min)させ、時間経過とともに容器内のアンモニア濃度をガス検知管で測定した。
図13の結果より、酸化チタンの配合量が多いサンプル2の方が1よりアンモニア除去能力に優れることがわかる。
【0181】
参考例38の常温浄化触媒に光触媒として酸化チタンを併用したものの酢酸除去能力を調べたところ、図14の結果を得た。図14において活性炭フィルタの活性成分(重量部)は以下の通りである。
活性炭 常温浄化触媒 酸化チタン
サンプル1 85 10 5
サンプル2 70 10 20
この活性炭フィルタを上の例(アンモニアガス除去用のもの)と同様にして押出し成形したのち、成形品を100μm以下の粒径に粉砕してサンプルの粉末を得た。評価方法は5リットル(L)の袋内に当該サンプル粉末を入れ、酢酸ガスを袋内へ投入し、室温で静置した。そして24時間後の袋内残留酢酸濃度をガスクロマトグラフで測定し、酢酸濃度と吸着量について図14の結果を得た。
図14の結果より、酸化チタンの配合量が多いサンプル2の方が1より酢酸除去能力に優れることがわかる。
【0182】
上記の結果より、光触媒を加えるとフィルタの性能が向上することがわかる。光触媒の配合量は活性成分において3重量%以上とすることが好ましい。更に好ましくは5重量%以上である。なお、光触媒を加える場合も、常温浄化触媒の添加量は活性成分において3重量%以上とすることが好ましい。更に好ましくは、5重量%以上であり、更に更に好ましくは10重量%以上である。触媒配合量の上限は特に限定されるものではないが、30%を超えると(即ち活性炭量が70%未満となると)、活性炭が持つ優れた脱臭能力が低下するので好ましくない。
【0183】
光触媒として汎用的な酸化チタンの他にも、Cu、Zn、La、Mo、V、Sr、Ba、Ce、Sn、Fe、W、Mg及びAlの各酸化物、それらの複合酸化物並びにCdSなどの硫化物よりなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
更には、かかる光触媒にPd、Pt、Au、Ag等の貴金属の少なくとも1種を担持させたいわゆる複合光触媒を用いることもできる。TiO2−Pd複合触媒を用いることが特に好ましい。かかる複合光触媒については特開平8ー257410号公報等を参照されたい。
吸着した環境負荷物質を酸化分解するため、酸化チタン層へ紫外線を照射することが好ましい。光源には、冷陰極管やLEDを用いることができる。更には、太陽光を用いて当該光触媒を活性化することもできる。太陽光を利用する場合には、車両の外面から取りこんだ太陽光が直接、若しくはミラーや光ファイバーを介して、酸化チタン層に照射されるものとする。
フィルタに酸化チタンが担持されている場合、送風を低減し又は停止した状態で充分な光を当該酸化チタンへ供給することにより活性炭の吸着能力が再生されることが知られている(特開平9−253452号公報参照)。
かかる再生は本発明のフィルタにも適用できる。即ち、車載用エアコン装置が停止しているときに当該フィルタに光を照射し、もって当該フィルタの再生を図る。このようにして再生されるフィルタは空気清浄機等へ固定的に取付けておきこれを交換する必要がない。
【0184】
次に実施例1の活性炭フィルタを用いた空気清浄機の例を説明する。なお、家屋用の空気清浄機も実質的に同じ構造を採用することができる。
図15は空気清浄機1の構成を示す。この空気清浄機1は換気部10、清浄部20から大略構成される。換気部10及び清浄部20はケーシング2に内蔵される。このケーシング2は壁に埋め込まれる筐体部3と室内に表出されるフロントパネル4から構成される。フロントパネル4の下縁側には室内空気の取り入れ口5が開口し、その上縁側には清浄化した空気の吹き出し口6が開口している。筐体部3の換気部10側の下面にも室内空気の取り入れ口7が開口しており、これより取り込まれた空気は換気部10により室外へ排出される。筐体部3の換気部10側の背面には室内空気の排出口8と室外空気の取り入れ口9が開口しており、それぞれ図示しないダクトで室外と連通している。
【0185】
換気部10は排気用ファン11、給気用ファン12及び熱交換器13から構成される。排気用ファン11と給気用ファン12には汎用的なものが利用でき、それぞれ図示しない同じく汎用的なモータによって回転される。排気用ファン11と給気用ファン12とはパーティション15によって仕切られている。室内の空気は取り入れ口7、熱交換器13を通って排気用ファン11により排出口8より室外へ排出される。室外の空気は取り入れ口9から給気用ファン12により取り込まれ、熱交換器13を通って清浄部20へ送られる。
【0186】
熱交換器13は室内空気の取り入れ口7と排気用ファン11とを連通するコルゲートの第1の層13aと給気用ファン12より送られた室外空気を清浄部20側へ連通させるコルゲートの第2の層13bを交互に積層したものである。熱交換器13は熱伝導率の高い材料で形成される。
なお、かかる熱交換器は例えば特開平5ー269323号公報に記載されているように周知なものである。
【0187】
排気用ファン11と給気用ファン12とはパーティション15で仕切られているので、排出される室内の空気と吸引される室外の空気が混じりあることはない。熱交換器13においても室内空気と室外空気はそれぞれが専用のコルゲート層13aと13bを通過するので、ここにおいても混じり合うことはない。熱交換器13は吸引した室外空気を排出する室内空気で暖め、もって室内の温度が急激に変化することを防止している。
【0188】
空気清浄部20は下段の集塵装置21、上段の脱臭装置27およびクロスフローファン33から構成される。
集塵装置21はイオン化電極23と集塵電極25からなる。両者の間に高電圧を印加すると、イオン化電極23でコロナ放電が開始する。この放電によって生じたイオンが空気中の塵芥に接するとこの塵芥は正に帯電する。そして、正に帯電した塵芥は集塵電極25に吸引される。
また、コロナ放電によってイオン風が生じる。従って、室内の空気の汚れが小さいときには、クロスフローファンを停止させてこのイオン風のみによって室内の空気を循環させることもできる。
【0189】
実施例ではイオン化電極23として3本の放電線を用いた。集塵電極25としてはマイナス側の導電性フィルムと、プラス側の導電性フィルムをポリプロピレン等の絶縁性樹脂でコートしたフィルムを巻回したものを用いた。集塵電極25に吸引された塵芥は当該電極フィルムに付着して離れなくなる。イオン化電極23と集塵電極25とに印加される電圧はそれぞれ5.65KV、2.4KVとした。
この集塵装置21は周知な構成である。例えば、特開平9ー19647号公報を参照されたい。
【0190】
脱臭装置27は2本の紫外線ランプ29とこれを上下に挟む一対の実施例の活性炭フィルタ30、31からなる。
【0191】
この実施例では、集塵電極25と紫外線ランプ29との間に活性炭フィルタ30を介在させ、紫外線が集塵電極25に照射しないようにしている。これにより、集塵電極25の劣化をより少なくすることができる。
【0192】
図中の符号35、36及び37はそれぞれにおいセンサ、ダストセンサ及び光センサである。符号38は警報ブザーである。符号40は赤外線を用いたリモートコントローラであり、符号39は赤外線を受光するための受光器である。
【0193】
この発明は、上記発明の実施の形態及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
【0194】
以下の事項を開示する。
1 還元処理によって酸素欠損が導入された酸化物に貴金属を担持してなる常温浄化触媒。
2 前記酸化物は、遷移金属酸化物、希土類酸化物から選ばれる少なくと1種である1に記載の常温浄化触媒。
3 前記遷移金属酸化物は、ジルコニウム、鉄、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、クロム、モリブデン、ニオブの酸化物から選ばれる少なくとも一種であり、前記希土類酸化物は、セリウム、イットリウム、ネオジム、プラセオジム、サマリウムの酸化物から選ばれる少なくとも一種である2に記載の常温浄化触媒。
4 前記酸化物としてセリウム酸化物とジルコニウム酸化物とを含み、前記セリウム酸化物および前記ジルコニウム酸化物は還元処理により主としてセリウム酸化物の少なくとも一部が酸素欠損の状態で存在する1または3に記載の常温浄化触媒。
5 空気中の環境負荷物質を常温で浄化する機能を有する請求項4に記載の常温浄化触媒。
6 環境負荷物質は臭気物質である5に記載の常温浄化触媒。
7 環境負荷物質は一酸化炭素である5に記載の常温浄化触媒。
8 環境負荷物質は窒素酸化物である5に記載の常温浄化触媒。
9 環境負荷物質はエチレンである5に記載の常温浄化触媒。
10 前記セリウム酸化物と前記ジルコニウム酸化物とは、固溶体ないしは複合酸化物を形成している4から9のいずれかに記載の常温浄化触媒。
11 酸化チタン、アルミナ、シリカ、ゼオライト、コージェライト、セピオライト、および活性炭から選ばれる少なくとも1種の担体に担持されている4から9のいずれかに記載の常温浄化触媒。
12 前記酸化物としてセリウム酸化物を含む1に記載の常温浄化触媒。
13 前記セリウム酸化物は還元処理により少なくとも一部が酸素欠損の状態で存在し、空気中の臭気物質および/または一酸化炭素を常温で浄化する機能を有する12に記載の常温浄化触媒。
14 前記セリウム酸化物は還元処理の後、CeOnにおいて、1.5≦n<2の酸素欠損の状態である13に記載の常温浄化触媒。
15 前記セリウム酸化物は還元処理の後、CeOnにおいて、1.5≦n≦1.8の酸素欠損の状態である14に記載の常温浄化触媒。
16 空気中のホルムアルデヒド、トリメチルアミン、メチルメルカプタン、アセトアルデヒドなどの環境負荷物質の少なくとも一種を常温で浄化する14に記載の常温浄化触媒。
17 担体として、アルミナ、シリカ、ゼオライト、酸化チタン、コージェライト、セピオライト、および活性炭から選ばれる少なくとも一種を用いることを特徴とする12から16のいずれかに記載の常温浄化触媒。
18 前記臭気物質の浄化反応は、25℃の浄化反応温度で、空間速度600000h−1の条件における浄化反応開始後20分経過後の浄化率が50%以上である6に記載の常温浄化触媒。
19 前記一酸化炭素の浄化反応は、25℃の浄化反応温度で、空間速度120000h−1の条件における浄化反応開始30分後の浄化率が40%以上であることを特徴とする7に記載の常温浄化触媒。
20 前記セリウム酸化物とジルコニウム酸化物からなる酸化物は、500℃1時間での還元処理後の比表面積が50m2/g以上である4に記載の常温浄化触媒。
21 前記セリウム酸化物とジルコニウム酸化物からなる酸化物は、800℃1時間での還元処理後の比表面積が15m2/g以上である20に記載の常温浄化触媒。
22 前記貴金属は、粒子径が5nm以下である1に記載の常温浄化触媒。
23 前記貴金属は、粒子径が1nm以下である22に記載の常温浄化触媒。
24 前記還元処理は、処理温度が100℃〜800℃である1に記載の常温浄化触媒。
25 前記還元処理は、処理温度が200℃〜600℃である24に記載の常温浄化触媒。
26 前記セリウム酸化物粒子の表層での酸素欠損量が1.5≦n≦1.8である14に記載の常温浄化触媒。
27 さらに、活性炭を含み、前記酸化物として少なくとも一部が酸素欠損の状態で存在するセリウム酸化物を含む1または3に記載の常温浄化触媒。
28 前記貴金属の少なくとも一部は、前記セリウム酸化物上に担持されている27に記載の常温浄化触媒。
29 1から4に記載の常温浄化触媒は、環境負荷物質の一酸化炭素、窒素酸化物、エチレン、アルデヒド、アミン、メルカプタン、脂肪酸類、臭気物質、芳香族炭化水素類の少なくとも一種を含む空気と接触させて、該環境負荷物質を常温で浄化させることを特徴とする常温浄化触媒の使用方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例5、比較例4および5のアセトアルデヒド濃度36ppmでの各試料の1、2、3時間後、24時間後および96時間後の浄化率を比較したグラフである。
【図2】参考例5、比較例4および5のアセトアルデヒド濃度72ppmでの各試料の1、2、3時間後、24時間後および96時間後の浄化率を比較したグラフである。
【図3】参考例5、比較例4および5のアセトアルデヒド濃度270ppmでの各試料の1、2、3時間後、24時間後および96時間後の浄化率を比較したグラフである。
【図4】本参考例6の触媒と活性炭とのホルムアルデヒドの除去率を比較したグラフである。
【図5】本参考例7の触媒と活性炭とのメチルメルカプタンの除去率を比較したグラフである。
【図6】本参考例8の触媒と活性炭とのトリメチルアミンの除去率を比較したグラフである。
【図7】参考例27の酸化鉄の酸素欠損度合いとCO転化率の関係を示すグラフである。
【図8】参考例28の酸化マンガンの酸素欠損度合いとCO転化率の関係を示すグラフである。
【図9】参考例29の常温浄化触媒、常温浄化触媒を使用しない場合、および活性炭を用いエチレン濃度の経時変化を調べたグラフである。
【図10】本参考例32〜37および比較例20〜22のアセトアルデヒドの浄化率を示す棒グラフである。
【図11】本参考例32〜37および比較例20〜22の一酸化炭素の浄化率を示す棒グラフである。
【図12】図12は参考例38の常温浄化触媒の活性炭フィルタにおける配合量とホルムアルデヒド分解性能との関係を示すグラフである。
【図13】図13は実施例1の活性炭フィルタのアンモニアガス吸着性能を示すグラフである。
【図14】図14は実施例1の活性炭フィルタ(粉末状)の酢酸吸着能力を示すグラフである。
【図15】図15は実施例1の活性炭フィルタを用いた空気清浄機の構成を示す。
Claims (7)
- 活性成分が下記配合、
常温浄化触媒:3重量%以上、
光触媒:3重量%以上、かつ
活性炭:70重量%以上であり、
前記常温浄化触媒は還元処理によって酸素欠損が導入された酸化物に貴金属を担持してなるものであり、
前記酸化物はCeO2、CeO2・ZrO2、Al2O3・CeO2・ZrO2、酸化鉄及び酸化マンガンから選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする活性炭フィルタ。 - 前記活性成分の組成が、
常温浄化触媒:10重量%、
光触媒:10重量%、かつ
活性炭:80重量%である、ことを特徴とする請求項1に記載の活性炭フィルタ。 - 前記酸化物はセリウム酸化物とジルコニウム酸化物を含み、前記貴金属は白金を含む、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の活性炭フィルタ。
- ハニカム形状を有する、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の活性炭フィルタ。
- 酸化物に貴金属を担持させてこれを還元処理して前記酸化物に酸素欠損を生じさせる工程と、
酸素欠損の生じた該酸化物−貴金属触媒を活性炭に混練する工程と、
前記活性炭に光触媒を配合する工程と、を有し、 前記酸化物はCeO2、CeO2・ZrO2、Al2O3・CeO2・ZrO2、酸化鉄及び酸化マンガンから選ばれる少なくとも1種を含む、ことを特徴とする活性炭フィルタの製造方法。 - 酸化物に貴金属を担持させてこれを還元処理して前記酸化物に酸素欠損を生じさせる工程と、
酸素欠損の生じた該酸化物−貴金属触媒を活性炭に混練する工程と、
前記活性炭に光触媒を配合する工程と、を有し、
前記酸化物はセリウム酸化物とジルコニウム酸化物を含み、前記貴金属は白金を含む、ことを特徴とする活性炭フィルタの製造方法。 - 請求項1〜4の何れかに記載の活性炭フィルタを備えた空気清浄機。
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