JP2000210372A - 空気浄化膜及び消臭フィルタ - Google Patents

空気浄化膜及び消臭フィルタ

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JP2000210372A
JP2000210372A JP11012662A JP1266299A JP2000210372A JP 2000210372 A JP2000210372 A JP 2000210372A JP 11012662 A JP11012662 A JP 11012662A JP 1266299 A JP1266299 A JP 1266299A JP 2000210372 A JP2000210372 A JP 2000210372A
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adsorbents
adsorbent
photocatalyst
air purification
pore size
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JP11012662A
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Kazuo Nishikawa
和男 西川
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 様々な臭気成分を吸着して確実に分解消臭
することができる空気浄化膜及び消臭フィルタを提供す
る。 【解決手段】 担持基材4の表面にバインダー5を用い
て光触媒1と細孔径分布の異なる2種の吸着剤2、3が
均一に混合した空気浄化膜を形成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気中に含まれる
臭気を浄化する空気浄化膜及び消臭フィルタに係り、特
に光触媒と吸着剤とを含む空気浄化膜を担体表面に形成
させることにより消臭性能を高めた消臭フィルタに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、光触媒と吸着剤との混合物により
空気中に含まれる臭気を分解消臭する方法として、例え
ば特開平1−18932号公報に開示されている脱臭装
置がある。この脱臭装置は、臭気成分を吸着する活性炭
などの吸着剤をハニカム状に成形したものの表面に、酸
化チタンなどの光触媒を付加してなり、光触媒を励起さ
せるための励起光源を設けて、該励起光源から発せられ
る紫外線をこの脱臭装置に照射することにより、光触媒
で臭気を直接的に酸化分解して消臭するとともに、活性
炭により吸着された臭気成分も同時に光触媒の作用によ
り分解消臭を行うものである。
【0003】また、特開平9−276378号公報に開
示されている光触媒による脱臭装置用脱臭剤は、シャー
レ中で光触媒と吸着剤をエタノールなどの分散媒に懸濁
させた後、加熱乾燥させてシャーレ表面に均一に固定さ
せたものである。これにより、消臭に有効な表面積が大
きくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法のうち、特開平1−189322号公報の脱臭
装置は、ハニカム状に形成した活性炭などの吸着剤の機
械的強度が低く、落下などによる衝撃で破損する恐れが
あるばかりでなく、光触媒による臭気成分の分解途中に
生成するアセトアルデヒドなどの中間生成物を分解消臭
することができなかった。このため、分解脱臭できる臭
気成分の種類が限られ、多様な臭気成分に対する脱臭性
能を充分に発揮することができないという問題があっ
た。また、ハニカム状の吸着剤のごく表面にしか、光触
媒による臭気の分解活性点がなく、吸着剤の内部に取り
込まれた臭気に対しては、ほとんど光触媒の効力が及ば
ないため、やがて吸着剤から脱離して空気中に放出され
ていくという問題もあった。
【0005】また、特開平9−276387号公報の光
触媒による脱臭装置用脱臭剤は、多様な臭気成分に対し
て顕著な脱臭効果を発揮するものの、光触媒と吸着剤を
単に微粉末の混合状態で用いているため、担体に固定化
させることが困難であった。そのため、実用化のめどが
依然として立っていない。
【0006】本発明は、上述した従来の欠点を克服し、
機械的強度が高く、様々な臭気成分を吸着して確実に分
解消臭することができる空気浄化膜及び消臭フィルタを
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の空気浄化膜は、光触媒と、細孔径
分布の異なる少なくとも2種以上の吸着剤とを有するこ
とを特徴とする。
【0008】この構成によると、空気浄化膜に臭気を含
む空気を接触させることにより、吸着剤に捕捉される臭
気成分の種類が多くなる。
【0009】また、請求項2に記載の空気浄化膜は、光
触媒と1種あるいは細孔径分布の異なる少なくとも2種
以上の吸着剤とを有する膜を、光触媒と吸着剤の配合割
合あるいは吸着剤の種類、若しくはその両方を変えた積
層体としたことを特徴とする。
【0010】この構成によると、空気浄化膜に臭気を含
む空気を接触させることにより、吸着剤に捕捉される臭
気成分の種類がさらに多くなる。
【0011】また、請求項3に記載の空気浄化膜は、請
求項2に記載の空気浄化膜において、前記積層体の表面
層は光触媒の含有率が高くなっていることを特徴とす
る。
【0012】この構成によると、階層構造をした空気浄
化膜の表面層の光触媒の活性が向上する。
【0013】また、請求項4に記載の空気浄化膜は、請
求項1に記載の空気浄化膜において、吸着剤はゼオライ
ト、モルデナイト、多孔質シリカ、多孔質アルミナ、セ
ピオライト、モレキュラーシーブ、コージェライト、活
性炭、金属イオン交換ゼオライトなどの複合体から成る
ことを特徴とする。
【0014】また、請求項5に記載の空気浄化膜は、請
求項2又は請求項3に記載の空気浄化膜において、吸着
剤はゼオライト、モルデナイト、多孔質シリカ、多孔質
アルミナ、セピオライト、モレキュラーシーブ、コージ
ェライト、活性炭、金属イオン交換ゼオライトなどの単
体またはその複合体から成ることを特徴とする。
【0015】これらの構成によると、吸着剤として様々
な材料から適当なものを選択することができる。
【0016】また、請求項6に記載の空気浄化膜は、請
求項1〜請求項5のいずれかに記載の空気浄化膜におい
て、吸着剤の細孔径分布に少なくとも5〜20オングス
トロームの範囲が含まれることを特徴とする。
【0017】この構成によると、空気浄化膜に臭気を含
む空気を接触させることにより、分子量の小さな臭気成
分から大きな臭気成分まで多種多様な臭気成分が吸着剤
に捕捉される。
【0018】また、請求項7に記載の空気浄化膜は、請
求項1〜請求項6のいずれかに記載の空気浄化膜におい
て、光触媒は酸化チタン、酸化タングステン、酸化亜
鉛、酸化銅などの金属酸化物の単体またはその複合体か
ら成ることを特徴とする。
【0019】この構成によると、空気浄化膜に配合する
光触媒として、様々な金属酸化物を用いることができ
る。
【0020】また、請求項8に記載の消臭フィルタは、
ハニカム状、不織布状、シート状、コルゲート状及びジ
ャバラ状の担体表面に請求項1〜請求項7のいずれかに
記載の空気浄化膜を形成したことを特徴とする。
【0021】この構成によると、空気浄化膜の表面積が
大きくなる。即ち、消臭フィルタに臭気を含む空気を通
風させて脱臭を行う際、空気浄化膜の空気に接触する面
積を大きくすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
について図面を参照にして説明する。図1は、第1の実
施形態に係る空気浄化膜の拡大断面図である。図1に示
すように、担持基材4の表面にバインダー5を用いて光
触媒1と細孔径分布の異なる2種の吸着剤2、3が均一
に混合した空気浄化膜が形成されている。
【0023】このとき、吸着剤2として例えば、細孔径
分布のを小さいもの(5〜10オングストローム程度)
を用い、一方、吸着剤3には、吸着剤2より細孔径分布
の大きなもの(10〜20オングストローム程度)を用
いることにより、吸着剤2は低分子量で分子構造の小さ
な臭気成分(例えば、アセトアルデヒド)を捕捉できる
とともに、吸着剤3により高分子量で構造の大きな臭気
成分(例えば、スチレン)を捕捉することが可能とな
る。
【0024】尚、図1では、細孔径分布の異なる2種の
吸着剤2、3を光触媒1とともに担持基材4表面に膜形
成させる場合を示しているが、さらに吸着剤の種類を増
やしてもよい。この場合は、増やした吸着剤の細孔径分
布を他の吸着剤のそれと異なるものを用いることによ
り、吸着剤全体としては、分子量の小さなものからかな
り大きなものまで多種多様な臭気成分を吸着できる。
【0025】光触媒としては、酸化チタン、酸化亜鉛、
酸化タングステン、酸化銅などの金属酸化物または白
金、金、銀、銅、パラジウム、ジルコニウムなどの金属
微粒子担持酸化チタンまたはルテニウム錯体などの金属
錯体の単体あるいはその複合体を用いることができる。
【0026】また、吸着剤としては、ゼオライト、モル
デナイト、多孔質シリカ、多孔質アルミナ、セピオライ
ト、モレキュラーシーブ、コージェライト、ミズカナイ
ト、活性炭など無機系吸着剤または銀、銅、パラジウ
ム、白金など金属交換ゼオライトの複合体を用いること
ができる。
【0027】また、バインダーとしては、シリカ系、ア
ルミナ系、ジルコニウム系の単体またはその複合体ある
いは、フッ素系、シリコン系の単体またはその複合体を
用いることができる。
【0028】次に、本実施形態に係る消臭フィルタの作
製手順について説明する。光触媒として、石原テクノ株
式会社製の酸化チタン粉末(商品名:ST−01)を用
い、吸着剤としては、日産ガードラ株式会社製の銅交換
ZSM5(商品名:銅交換ペンタジル)及びキャタラー
株式会社製の活性炭を用い、バインダーとしてテルニッ
ク工業株式会社製のコロイダルシリカ系バインダー(商
品名:ベタック970)を用いた。
【0029】まず、300×90×t18mmのアルミ
コルゲートハニカム(200セル/inch2)の表面に空
気浄化膜が150g/lになるように塗布し、150℃
で1時間焼付けを行った。空気浄化膜の固形分の比率は
光触媒が35重量%、吸着剤全体で35重量%及びバイ
ンダー30重量パーセントで固定し、吸着剤を35重量
%の範囲内で銅交換ZSM5と活性炭の比で1:0、
9:1、3:1、1:3の4通りに変更して4種の消臭
フィルタを作製した。
【0030】これらの消臭フィルタの消臭性能の評価を
以下のようにして行った。上記4つの消臭フィルタをそ
れぞれ容積1m3のアクリル製ボックス内に設置した
後、ボックス内にアセトアルデヒド及びスチレンをそれ
ぞれ初期濃度が6ppm、8ppmになるように注入す
る。この状態で風量を3m3/minとして、消臭フィ
ルタに通風させながら紫外線を照射し、30分後、ガス
検知管によりアセトアルデヒド及びスチレンの除去率を
測定した。
【0031】図5は、吸着剤として用いた銅交換ZSM
5と活性炭の配合比に対するアセトアルデヒドの除去率
の関係を示した図である。図5に示すように、吸着剤と
して銅交換ZSM5のみを用いた場合は、80%近くの
アセトアルデヒドが分解されるのに対し、活性炭の配合
割合が大きくなるにつれて、アルデヒドの除去率の低下
が見られ、最終的に銅交換ZSM5と活性炭の比が1:
3になると、アセトアルデヒド除去率は50%まで低下
している。
【0032】また、図6は銅交換ZSM5と活性炭の配
合比に対するスチレンの除去率の関係を示した図であ
る。図6に示すように、吸着剤としてZSM5のみを用
いた場合は、スチレンの除去率は30%程度にとどまっ
ているのに対し、活性炭の配合割合が大きくなるにつれ
て、スチレンの除去率の向上が見られ、最終的に銅交換
ZSM5と活性炭の比が1:3になると、80%を超え
るスチレン除去率が得られている。
【0033】銅交換ZSM5の細孔径は6〜8オングス
トロームである。一方、活性炭の細孔径は10〜20オ
ングストロームである。また、アセトアルデヒド分子の
大きさは約5オングストロームであり、一方、スチレン
分子の大きさは約10オングストロームである。よっ
て、アセトアルデヒドは活性炭の細孔が大きすぎて、活
性炭に捕捉されても吸着力が弱く脱離しやすいため、活
性炭の割合が多くなると、消臭フィルタのアルデヒド除
去率が低下すると考えられる。換言すれば、アセトアル
デヒドは、細孔径の小さい銅交換ZSM5に安定して吸
着される。従って、ZSM5の割合が高い方が、アセト
アルデヒドは吸着されやすくなる。このため、アセトア
ルデヒドを効率よく分解消臭するには、吸着剤中の銅交
換ZSM5の割合を多くする必要がある。
【0034】逆に、スチレンはZSM5の細孔径が小さ
すぎて、この細孔に入ることができない。即ち、ZSM
5はスチレンに対する吸着能力が極めて低い。それに対
し、活性炭は細孔径が充分に大きくスチレンを容易に吸
着することができるので、活性炭の割合が高くなると、
スチレンは吸着されやすくなる。従って、スチレンを効
率よく分解するには、吸着剤中の活性炭の割合を多くす
る必要がある。
【0035】このように、アセトアルデヒドとスチレン
で吸着剤中のZSM5と活性炭の配合割合に対する各ガ
スの除去率の関係には逆の傾向が見られる。よって、ア
セトアルデヒド及びスチレンの両方を効率よく除去する
ためには、ZSM5と活性炭の配合割合がどちらか一方
に極端に偏らないように両者を混合する必要がある。こ
うすることにより、吸着剤の細孔径分布が5〜20オン
グストロームの範囲で均一になり、高分子量の成分から
低分子量の成分まで幅広く吸着することが可能となり、
光触媒の分解作用と相俟って消臭フィルタの消臭性能が
著しく向上する。
【0036】次に、本発明の第2の実施形態について図
面を参照して説明する。図2は、第2の実施形態に係る
空気浄化膜の拡大断面図である。図2に示すように、担
持基材4の表面にバインダー5を用いて光触媒1及び吸
着剤2、3を含む空気浄化膜を、上から順にA、B、C
の3層から成る積層体として形成させている。
【0037】空気浄化膜の表面層であるA層は、光触媒
1の配合割合が多くなるように吸着剤2、3とともに膜
形成されており、光触媒の活性が最も高い層となってい
る。吸着剤2、3として、細孔径分布の異なるものを用
いることにより、低分子量の成分から高分子量の成分ま
で多種多様な臭気成分を吸着させることができる。この
A層では、主として光触媒作用による分解の途中で中間
生成物が生じない臭気成分、例えば一酸化炭素、窒素酸
化物、アンモニア、メタン、エタン、酢酸などの吸着分
解が行われる。
【0038】B層は、5〜10オングストローム程度の
細孔径の比較的小さい吸着剤3と光触媒1を含む層であ
る。このB層では、主に低分子量で小さい分子構造の臭
気成分、例えば低級アルコールや低級アルデヒド類の吸
着分解が行われる。光触媒によりアルコールは、アルデ
ヒド、カルボン酸を経由して最終的に水分子と二酸化炭
素まで酸化分解される。同様に、アルデヒドはカルボン
酸を経由して水分子と二酸化炭素まで酸化分解される。
【0039】C層は、10オングストローム以上の大き
な細孔径をもつ吸着剤2と光触媒1とを含む層である。
このC層では、主に光触媒による分解に時間のかかる高
分子量で構造の大きな成分、例えばスチレン、キシレ
ン、高級アルコール、ポリマーなどの吸着分解を行う。
【0040】本実施形態のように、空気浄化膜を階層構
造とすることにより、吸着分解する臭気成分を各層毎に
選択的に処理させることができる。従って、本発明の第
1の実施形態のように、空気浄化膜を1層のみとした場
合よりも多様な臭気成分の分解が可能となる。また、表
面層を光触媒の配合割合の高い層としたことにより、下
層で吸着された成分が脱離しても拡散することにより触
媒活性の高い表面層で分解される。
【0041】次に、本発明の第3の実施形態について図
面を参照して説明する。図3は本発明の第1及び第2の
実施形態で用いた消臭フィルタの斜視図である。図3
は、担持基材がハニカム状の場合を示しているが、その
他に不織布状、シート状、コルゲート状、ジャバラ状で
あってもよい。
【0042】図4は、本発明に係る消臭フィルタを配設
した空気清浄機の構成を示す側面断面図である。空気清
浄機の電源を入れ、空気循環用ファン13を作動させる
と、吸込み口12から臭気成分を含んだ空気が吸い込ま
れ、塵埃捕集用フィルタ11を通過する際に、塵埃が除
かれる。空気清浄機に吸い込まれた空気は吹出し口10
から吹き出される直前に消臭フィルタ8を通過する。
【0043】このとき、消臭フィルタ8表面の空気浄化
膜に含まれる吸着剤に臭気成分が捕捉されるとともに、
光源9から発せられる紫外線を消臭フィルタ8に照射す
ることにより光触媒作用で臭気成分が分解消臭される。
このようにして、消臭フィルタ8に吸着された臭気成分
は、最終的に水分子や二酸化炭素まで分解されて消臭フ
ィルタ8から脱離するため、該消臭フィルタ8の消臭性
能の劣化を抑えることができる。尚、本実施形態では、
空気清浄機に消臭フィルタを配設する場合について説明
したが、室内に設置して空気を循環させる他の装置、例
えば空気調和機や除湿機に配設してもよい。
【0044】
【発明の効果】本発明は、以上の構成であるので、請求
項1に記載の発明によると、光触媒と細孔径分布の異な
る少なくとも2種以上の吸着剤とを有する空気浄化膜と
したことにより、空気浄化膜に多種多様な臭気成分を吸
着させることができる。さらに、空気浄化膜に紫外線を
照射することにより、空気浄化膜に吸着された臭気成分
を光触媒で確実に分解することができる。
【0045】また、請求項2に記載の発明によると、光
触媒と吸着剤とを有する膜を、光触媒と吸着剤の配合割
合あるいは吸着剤の種類、若しくはその両方を変えた積
層体としたことにより、各層に臭気成分を選択的に吸着
させることができる。その結果、空気浄化膜が一層のみ
の場合に比べて、空気浄化膜に吸着できる臭気成分の種
類を一段と多くすることができる。さらに、空気浄化膜
に紫外線を照射することにより、空気浄化膜に吸着され
た臭気成分を光触媒で確実に分解することができる。
【0046】また、請求項3に記載の発明によると、積
層体とした空気浄化膜の表面層を光触媒の含有率の高い
層としたことにより、表面層において、分解途中で中間
生成物を生じない臭気成分を水分子と二酸化炭素まで酸
化分解することができる。さらに、空気浄化膜の下層で
充分に分解できなかった臭気成分も、光触媒の含有率の
高い表面層に拡散することにより、完全に分解すること
ができる。
【0047】また、請求項4及び請求項5に記載の発明
によると、吸着剤として、ゼオライト、モルデナイト、
多孔質シリカ、多孔質アルミナ、セピオライト、モレキ
ュラーシーブ、コージェライト、活性炭、金属イオン交
換ゼオライトなどの単体またはその複合体を用いたこと
により、様々な臭気成分に対して高い吸着能力をもつ空
気浄化膜を作製できる。
【0048】また、請求項6に記載の発明によると、吸
着剤の細孔径分布に少なくとも5〜20オングストロー
ムの範囲が含まれるようにしたことにより、5〜10オ
ングストロームの小さな細孔には低分子量の臭気成分が
吸着され、10〜20オングストロームの大きな細孔に
は高分子量で分子構造の複雑な臭気成分が吸着されるの
で、ほとんどの臭気に対して高い吸着性を有する空気浄
化膜を作製できる。
【0049】また、請求項7に記載の発明によると、光
触媒として、酸化チタン、酸化タングステン、酸化亜
鉛、酸化銅などの金属酸化物の単体またはその複合体を
用いたことにより、励起光源から発せられる紫外線の波
長において、高い活性を示す光触媒を自由に選択でき
る。
【0050】また、請求項8に記載の発明によると、空
気浄化膜をハニカム状、不織布状、シート状、コルゲー
ト状、ジャバラ状の担体表面に形成させて消臭フィルタ
としたことにより、空気浄化膜の表面積が大きくなり、
消臭フィルタによる臭気の吸着分解性能が向上する。ま
た、臭気成分は水分子と二酸化炭素まで酸化分解された
後、空気浄化膜から脱離していくので、消臭フィルタの
消臭性能の劣化を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態である空気浄化膜
の拡大断面図である。
【図2】 本発明の第2の実施形態である空気浄化膜
の拡大断面図である。
【図3】 本発明に係る消臭フィルタの斜視図であ
る。
【図4】 本発明に係る消臭フィルタを配設した空気
清浄機の構成を示す側面断面図である。
【図5】 本発明の第1の実施形態である空気浄化膜
における銅交換ZSM5と活性炭の配合比に対するアセ
トアルデヒドの除去率の関係を示す図である。
【図6】 本発明の第1の実施形態である空気浄化膜
における銅交換ZSM5と活性炭の配合比に対するスチ
レンの除去率の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 光触媒 2,3 吸着剤 4 担持基材 5 バインダー 8 消臭フィルタ 9 光源 10 吹出し口 11 塵埃捕集フィルタ 12 吸込み口 13 空気循環用ファン
フロントページの続き Fターム(参考) 4C080 AA05 AA07 BB02 CC02 CC07 CC08 CC12 HH05 JJ06 JJ09 KK08 LL03 MM02 MM03 MM04 MM05 MM06 MM07 NN03 NN06 QQ03 QQ20 4D002 AA08 AA13 AA32 AA40 AB02 BA04 CA07 DA41 DA45 DA46 DA47 DA70 EA13 GA01 GB12 4D012 BA01 BA02 BA03 4D048 AA06 AA08 AA13 AA17 AA18 AA19 AA20 AA22 AB03 BA03Y BA05X BA06Y BA11X BA16Y BA27Y BA35X BB02 BB03 BB04 BB08 CA06 CC40 CD05 EA01 EA04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光触媒と、細孔径分布の異なる少なくと
    も2種以上の吸着剤とを有することを特徴とする空気浄
    化膜。
  2. 【請求項2】 光触媒と1種あるいは細孔径分布の異な
    る少なくとも2種以上の吸着剤とを有する膜を、光触媒
    と吸着剤の配合割合あるいは吸着剤の種類、若しくはそ
    の両方を変えた積層体としたことを特徴とする空気浄化
    膜。
  3. 【請求項3】 前記積層体の表面層は光触媒の含有率が
    高くなっていることを特徴とする請求項2に記載の空気
    浄化膜。
  4. 【請求項4】 吸着剤はゼオライト、モルデナイト、多
    孔質シリカ、多孔質アルミナ、セピオライト、モレキュ
    ラーシーブ、コージェライト、活性炭、金属イオン交換
    ゼオライトなどの複合体から成ることを特徴とする請求
    項1に記載の空気浄化膜。
  5. 【請求項5】 吸着剤はゼオライト、モルデナイト、多
    孔質シリカ、多孔質アルミナ、セピオライト、モレキュ
    ラーシーブ、コージェライト、活性炭、金属イオン交換
    ゼオライトなどの単体またはその複合体から成ることを
    特徴とする請求項2又は請求項3に記載の空気浄化膜。
  6. 【請求項6】 吸着剤の細孔径分布に少なくとも5〜2
    0オングストロームの範囲が含まれることを特徴とする
    請求項1〜請求項5のいずれかに記載の空気浄化膜。
  7. 【請求項7】 光触媒は酸化チタン、酸化タングステ
    ン、酸化亜鉛、酸化銅などの金属酸化物の単体またはそ
    の複合体から成ることを特徴とする請求項1〜請求項6
    のいずれかに記載の空気浄化膜。
  8. 【請求項8】 ハニカム状、不織布状、シート状、コル
    ゲート状及びジャバラ状の担体表面に請求項1〜請求項
    7のいずれかに記載の空気浄化膜を形成したことを特徴
    とする消臭フィルタ。
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