JP3535801B2 - 塩基性ガス含有排ガスの処理方法 - Google Patents

塩基性ガス含有排ガスの処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガス中に含まれ
るアンモニアやアミン類等の塩基性ガスを効率良く吸着
除去する為に用いられる塩基性ガス吸着材、およびこう
した吸着材を用いて塩基性ガス含有排ガスを処理する為
の有用な方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アンモニアやトリメチルアミン等の塩基
性ガスは悪臭防止法の特定悪臭物質に指定されており、
このうち特にアンモニアは各種産業分野から発生する排
ガス中に含まれていることが予測される。こうしたアン
モニア含有排ガスを処理する方法として、これまでも様
々提案されており、例えば低濃度アンモニア含有臭気の
除去方法としては、吸着法や薬剤洗浄法が知られてい
る。
【0003】しかしながら、通常の臭気成分がppbレ
ベルにて臭気を官能する(閾値)のに対して、アンモニ
アは閾値が高く規制値から数ppm以上の濃度の臭気を
除去する必要があり、上記した従来の技術では次に示す
様な問題がある。
【0004】上記吸着法では、吸着材として活性炭が使
用されるのが一般的であるが、この活性炭のアンモニア
に対する吸着容量が低く、活性炭を頻繁に交換する必要
があり、また再生等の後処理が問題になる。また、薬液
洗浄や水洗によってアンモニアは容易に除去できるが、
廃水処理において廃水中のアンモニア態窒素は処理され
にくく、河川や海に流出した場合には、大気に放散して
臭気を発散したり富栄養化による水質汚濁を招いて二次
公害の原因となる。これらの方法以外にも、直接燃焼法
や触媒燃焼法も知られているが、これらの方法では常時
加熱する必要があり、低濃度の排ガスを処理するには燃
料費が高くなり好ましくない。
【0005】こうした事情の下で、低濃度且つ大容量の
排ガスを処理する方法として、吸着法と触媒燃焼法を組
合わせた方法も提案されている。この方法は、通常は常
温で有害成分を吸着材によって吸着・除去するものであ
るが、有害成分の吸着量が増加して吸着材の処理能力が
低下した段階で、吸着材を加熱して吸着していた有害成
分を脱離させて吸着材を再生すると共に、脱離した有害
成分を後段の燃焼触媒によって分解・除去するものであ
る。こうした方法では常時加熱する必要がなく、また脱
離時のガス量を低減して脱離するガス濃度を高くし、反
応熱を生成させることによって燃料費を著しく削減する
ことが可能となる。更に、吸着材は繰り返し使用が可能
となり頻繁な交換が不要となる。
【0006】しかしながらこうした方法においても、前
述の如く吸着材として活性炭が一般的に使用されてお
り、この活性炭はアンモニアの吸着容量が少ないので再
生頻度が多くなって好ましくない。また活性炭に硫酸等
の薬剤を添着した活性炭を使用すれば、塩基性ガスに対
する吸着能力を高めることはできるが、加熱再生を繰り
返すことによって薬剤の分解や脱離を起こして吸着能力
が低下することになる。そこで、こうした活性炭の代り
にゼオライトを吸着材として使用することも提案されて
いるが、このゼオライトは吸着力が強く500℃程度ま
で加熱しなければ脱離再生できないので、耐熱性に難の
あるゼオライトに対して吸着再生を繰り返すことによっ
て吸着容量が低下する可能性がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこうした状況
の下になされたものであって、その目的は、低濃度且つ
大容量の塩基性ガス含有排ガスを処理するに際して、こ
の排ガス中に含まれる塩基性ガスを選択的に吸着除去
し、しかも比較的低温で再生して繰り返し使用すること
のできる塩基性ガス吸着材、およびこうした吸着材を用
いて塩基性ガス含有排ガスを処理する為の有用な方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成し得た本
発明の塩基性ガス吸着材とは、A成分としてTiおよび
Siからなる二元系複合酸化物、TiおよびZrからな
る二元系複合酸化物、並びにTi、SiおよびZrから
なる三元系複合酸化物のいずれか1種以上のTi系複合
酸化物:80質量部以上、B成分としてVの酸化物を1
質量部以上20質量部未満の比率で夫々を含有するもの
である点に要旨を有するものである。また本発明の塩基
性ガス吸着材は、上記A成分およびB成分に加えて、更
にC成分としてWおよび/またはMoの酸化物を、B成
分とC成分の合計が20質量部未満となる様に含有する
ことにより本発明の効果を更に高めることができる。こ
うした塩基性ガス吸着材は、塩基性ガスがアンモニアの
場合に特に有用である。
【0009】塩基性ガス含有排ガスを処理するに当たっ
ては、該排ガスを上記の様な吸着材に導いて排ガス中の
塩基性ガスを選択的に吸着除去すれば良い。また、この
処理法においては、塩基性ガスを吸着除去した吸着材
に、100〜400℃に加熱した空気を間欠的に導入し
て、吸着材から塩基性ガスを脱離して吸着材を再生する
ことができる。そして、前記吸着材を加熱再生する際に
脱離する塩基性ガスは、酸化触媒に導いて分解する様に
すれば良い。
【0010】一方、上記吸着材を用いて塩基性ガス含有
排ガスを処理する為の具体的な方法としては、吸着材を
充填した吸着塔を2つ以上設けて、吸着と脱離再生を交
互に繰り返して行ない、塩基性ガス含有排ガスを連続的
に処理する構成が挙げられる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明者らは、従来効率的に処理
することが困難であった低濃度、大容量の排ガス中に含
まれるアンモニアやアミン類等の塩基性ガスを効率良く
吸着除去できる吸着材について様々な角度から検討し
た。その結果、上記の様なTi系複合酸化物(A成分)
に所定量のVの酸化物(B成分)を含む吸着材では、塩
基性ガスを効率良く選択的に吸着除去することが可能で
あり、特にアンモニアに対する吸着特性が著しく優れて
いることを見出し、本発明を完成した。
【0012】本発明の吸着材は上記の様に、Tiおよび
Siからなる二元系複合酸化物、TiおよびZrからな
る二元系複合酸化物、並びにTi、SiおよびZrから
なる三元系複合酸化物のいずれか1種以上と、Vの酸化
物を必須成分として含むものである。これらのうち、A
成分であるTi系複合酸化物は、複合化することにより
構成する元素単独では得られない効果を発揮する。
【0013】即ち、Ti、SiおよびZrの夫々単独の
酸化物では、酸性が弱く酸量も少ないが、TiおよびS
iからなる二元系複合酸化物やTiおよびZrからなる
二元系酸化物とすることによって、顕著な固体酸性を発
現することが知られている(例えば、田部浩三「触
媒」:第17巻、No.3、72頁、1975年)。同
様に、Ti、SiおよびZrからなる三元系複合酸化物
も強い固体酸性として作用する。そして、この固体酸性
は、塩基性ガスであるアンモニアやアミン類の吸着点と
して有効に作用するものである。
【0014】例えば特開昭63−137732号に示さ
れている様に、上記の様なTi系複合酸化物を単独で使
用しても、塩基性ガスであるアンモニアやアミン類を効
率的に吸着できる。また、Ti系複合酸化物は、100
2/g以上の高い比表面積を有しており、塩基性ガス
以外の臭気成分に対しても吸着効果を期待できるもので
ある。更に、これらのTi系複合酸化物は、優れた耐熱
性を有しており、吸着と加熱再生を繰り返しても結晶転
位や比表面積低下は殆ど見られないため、長期間使用す
ることが可能である。また、吸着材はガスとの接触効率
が高く、圧損が低いハニカム形状とすることが好ましい
が、これらTi系複合酸化物は優れた成形性を有してお
り、加圧成形や押し出し成形によって所定の形状に容易
に成形することができる。
【0015】本発明の吸着材で使用されるTi系複合酸
化物は、Tiの含有率が20モル%以上で95モル%以
下、好ましくは50モル%以上で85モル%以下とする
のが良い。Tiの含有率が95モル%以上或は20モル
%未満では上記複合酸化物による好ましい効果が得られ
ない。尚、上記特性を発揮するという観点からして、本
発明で用いるTi系複合酸化物としては、TiとSiと
からなる二元系複合酸化物であることが好ましい。
【0016】上記の様なTi系複合酸化物を製造するに
当たっては、次の様にすれば良い。まずTi源として
は、塩化チタン、硫酸チタン等の無機性チタン化合物、
および蓚酸チタン、テトライソプロピルチタネート等の
有機性チタン化合物が挙げられ、Si源としては、コロ
イド状シリカ、水ガラス、四塩化ケイ素等の無機性ケイ
素化合物、およびテトラエチルシリケート等の有機ケイ
素化合物が挙げられる。また、Zr源としては、塩化ジ
ルコニウム、硫酸ジルコニウム等の無機性ジルコニウム
化合物、および酢酸ジルコニウム等の有機性ジルコニウ
ム化合物が挙げられる。
【0017】上記複合酸化物は、上記Ti源、Si源若
しくはZr源を用いて、従来から公知の方法によって製
造することができる。例えば、TiとSiからなる二元
系複合酸化物を調製する方法としては、下記〜の方
法が挙げられる。 四塩化チタンをシリカゾルと共に混合し、アンモニア
を添加して沈殿を生成せしめ、この沈殿を洗浄、乾燥後
に焼成する方法。 四塩化チタンに珪酸ナトリウム水溶液(水ガラス)を
添加して沈殿(共沈物)を生成させ、これを洗浄、乾燥
後に焼成する方法。 四塩化チタンの水−アルコール溶液にテトラエチルシ
リケートを添加して加水分解により沈殿を生成させ、こ
れを洗浄、乾燥後に焼成する方法。
【0018】上記各方法において、共沈物を300〜6
50℃で1〜10時間焼成することによって容易にTi
およびSiからなる二元系複合酸化物を得ることができ
る。また同様にして、Ti源およびSi源、或いはTi
源、Si源およびZr源のモル比を適宜調整することに
より、二元系若しくは三元系の複合酸化物を得ることが
できる。
【0019】本発明の吸着材は、上記複合酸化物以外に
B成分として、Vの酸化物を必須的に含むものである。
このVの酸化物(以下、酸化バナジウム[V25]で代
表することがある)を含有させることによって、吸着材
は塩基性ガス(特にアンモニア)に対する吸着能力を著
しく高めることができる。即ち、酸化バナシウムは、下
記の反応式に示す様に、水分存在下においてアンモニア
と反応してメタバナジン酸アンモニウムを形成し、アン
モニアを選択的に吸着除去することが可能である。 (アンモニアの吸着反応) V25+2NH3+H2O→2NH4VO3
【0020】上記反応は、室温で速やかに進行して酸化
バナジウム1モルに対して2倍モルのアンモニアが除去
されるため、酸化バナジウムの添加によって吸着材のア
ンモニア除去能力は著しく向上する。また、生成したメ
タバナジン酸アンモニウムは比較的低温で加熱処理する
ことにより、元の酸化バナジウムに戻るので、吸脱着を
繰り返しても、吸着容量の低下はない。
【0021】本発明の吸着材は、上記Ti系複合酸化物
と酸化バナジウムを必須的に含むものであるが、必要に
よってC成分としてMoおよび/またはWの酸化物を含
有させることも有用である。これらの酸化物に関して
は、アンモニアに対する初期吸着特性に与える効果は殆
ど見られないが、酸化バナジウムと共存させることによ
って、酸化バナジウムの分散性が向上して耐熱性が高ま
るため繰り返し使用に対する耐久性向上効果が得られ
る。
【0022】酸化バナジウム、酸化タングステンおよび
酸化モリブデン等の各金属酸化物は、酸化物粉体や金属
酸化物の前駆体の金属塩として前記Ti系複合酸化物に
添加・混合して成形したり、或はTi系複合酸化物より
なる成形物を金属酸化物の前駆体金属塩溶液に含浸して
担持せしめても良い。この様な前駆体金属塩としては、
メタバナジン酸アンモニウム、パラタングステン酸アン
モニウム、パラモリブデン酸アンモニウム等が挙げられ
る。
【0023】但し、酸化バナジウムは、吸着材として使
用する際に、アンモニアと反応して構造変化を伴うの
で、酸化物粉体として添加する場合には使用時に成形体
の強度低下を招いたり、破損する可能性がある。そこ
で、Vは前駆体であるメタバナジン酸アンモニウムの溶
液として混合或は含浸してTi系複合酸化物に担持する
ことが好ましい。これによって、酸化バナジウムは微粒
子状に複合酸化物上に分散担持されることになるので、
吸脱着を繰り返しても成形体の強度を維持することが可
能になる。
【0024】本発明の吸着材においては、A成分である
Ti系複合酸化物の含有比率は80質量部以上とするの
が良い。このTi系複合酸化物の吸着材中の含有比率が
80質量部未満となると、吸着材におけるアンモニア以
外の塩基性ガスに対する吸着性能の低下が見られる。
【0025】次に、B成分である酸化バナジウムの吸着
材中の含有比率は1質量部以上で20質量部未満であ
り、好ましくは3〜15質量部の範囲であることが良
い。酸化バナジウムの含有量が1質量部未満になると、
アンモニアの吸着能が不十分となる。また、酸化バナジ
ウムの含有量が20質量部を超えると、酸化バナジウム
の分散性が悪くなって、増量の効果が得られにくくなっ
たり、成形体の強度低下の原因となって好ましくない。
【0026】また、C成分として、酸化タングステンや
酸化モリブデンを含有させる場合には、B成分とC成分
の合計が20質量部未満となるように添加する。B成分
とC成分の合計が20質量部以上となると、前述のよう
に分散性が悪くなったり、成形体の強度不足を招き好ま
しくない。尚、酸化バナジウムと酸化タングステンおよ
び/または酸化モリブデンの合計に対する酸化バナジウ
ムの配合比率(酸化バナジウム/合計量)は、100〜
20質量%とすることが好ましい。
【0027】ところで、塩基性ガス含有排ガスを処理す
るに当たっては、該排ガスを上記の様な本発明の吸着材
に導入することによって塩基性排ガスを選択的に除去で
きるが、その具体的な方法としては各種の方法が挙げら
れる。例えば、排ガス中に含まれる塩基性ガスが低濃度
であれば、吸着材を設置するだけで長期に亘り除去効果
を維持することができる。また、吸着材をより効率良く
使用するためには、排ガスを処理して塩基性ガスを吸着
材に吸着させた後に、加熱された空気を間欠的に導入し
て吸着された塩基性ガスを脱離して吸着材を再生するこ
とにより、吸着材を繰り返し使用することができる。こ
のとき、吸着材の加熱再生に必要なガス温度は、100
〜400℃程度とするのが良い。この温度が100℃よ
りも低いと、吸着した塩基性ガスを完全に脱離すること
ができないので、再生が不十分となって吸着容量が低下
し、400℃を超えると加熱に要する燃料コストが高く
なってしまう。尚、このガス温度の好ましい範囲は、2
00〜300℃程度である。
【0028】本発明によれば、加熱脱離時に吸着材に導
入するガス量は、吸着処理する際の排ガス量に対して大
幅に減らすことができ、例えば処理排ガスに対する導入
ガス量を通常1/10〜1/100程度にすることが可
能であり、本発明方法は大風量低濃度の排ガスを処理す
るのに適した方法である。
【0029】また加熱により吸着材から脱離する高濃度
の塩基性ガスは、後段に設けた酸化触媒によって無害化
する。酸化触媒としては、Mn,Cu,Fe,Ni,C
r,Co,V,W,Mo,Ag等の遷移金属酸化物や、
Pt,Pd,Rh,Ru等の白金族金属を1種以上担持
したものが使用可能である。尚、この際にアンモニアの
酸化による窒素酸化物の生成に留意する必要があり、ア
ンモニアを窒素と水に選択的に分解できる例えば特開平
7−289897号に示されるようにアンモニア分解用
触媒を用いることが好ましい。
【0030】更に、上記吸着材を用いて塩基性ガス含有
排ガスを処理する為の具体的な方法としては、後記図1
に示すように、吸着材を充填した吸着塔を2塔以上設け
て、吸着と脱離再生を交互に繰り返して行なうことによ
り、再生時に処理装置を停止させることなく連続的に排
ガスを処理することができる。即ち、1塔にて塩基性ガ
ス含有排ガスを処理して吸着能力が低下した時点で、別
の吸着塔に切り替えて吸着を行なう一方で、性能低下し
た吸着塔を加熱再生しつつ前記酸化触媒に導いて塩基性
ガスを分解することを繰り返すことによって、排ガス発
生源の生産装置等を停止することなく排ガスを処理する
ことができる。但し、排ガス発生源がバッチ運転等によ
って排ガスが連続的に発生しない場合には、吸着塔を1
塔設けるだけでも効率良く排ガス中の塩基性ガスを処理
することができる。
【0031】また、吸着と加熱再生を連続的に実施する
方法として、吸脱着装置を回転ロータ式とすることも有
用である。この回転ロータ式は、回転軸を中心として吸
着部、脱着部および冷却部の3つのゾーンに分割されて
駆動されることによって、吸着、脱着および冷却が連続
的に実施できるものである。
【0032】本発明の吸着材は、上記の様にTi系複合
酸化物と酸化バナジウムを必須的に含むものであるが、
本発明の吸着材には上記成分以外に他の成分を付加的に
含んでいても良い。例えば前記吸着剤成分の他に前記の
遷移金属や白金族金属を予め担持させた構成とすること
も本発明の吸着材に含まれるものであり、こうした構成
を採用した吸着材に塩基性ガス含有排ガスを導入して塩
基性ガスを吸着させた後、加熱した空気を導入すること
により、吸着材の再生と脱離したガスの無害化を同時に
達成することができる。また、この際に循環ファン等を
用いて吸着材を閉鎖経路内に設置すれば、より効率良く
処理することが可能である。
【0033】以下、実施例によって本発明の作用効果を
より具体的に示すが、下記実施例は本発明方法を限定す
る性質のものではなく、前・後記の趣旨に徴して設計変
更することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるも
のである。
【0034】
【実施例】(実施例1)TiおよびSiからなる二元系
複合酸化物を次の方法で調製した。シリガゾル24kg
(日産化学製NSC−30)に、濃度25%のアンモニ
ア水280リットル(以下、「L」と略記する)と水4
00Lを添加して溶液aを得た。一方、硫酸チタニルの
硫酸水溶液153L(TiO2濃度:250g/L、全
硫酸濃度:1100g/L)を水300Lで希釈して溶
液bを得た。
【0035】次に、溶液aを攪拌しながら徐々に溶液b
を滴下して共沈ゲルを生成し、15時間静置した。得ら
れたゲルを濾過、水洗後200℃で10時間乾燥し、5
50℃で6時間焼成してTiおよびSiからなる二元系
複合酸化物を得た。得られた複合酸化物は、Ti/Si
(モル比)=80/20、比表面積:160m2/gで
あった。以下、この二元系複合酸化物を「TS−1」と
略記する。
【0036】このようにして得られたTS−1粉体20
kgに、メタバナジン酸アンモニウム1.4kgおよび
パラタングステン酸アンモニウム1.3kgを含む12
%モノエタノールアミン水溶液12kgを加え、更に成
形助剤として澱粉を加えて混合しニーダで十分に混練し
た後、押出し成形機でハニカム形状(目開き:2.1m
m、肉厚:0.4mm)に成形した。
【0037】次いで、80℃で乾燥した後、450℃で
2時間空気雰囲気にて焼成した。得られたハニカム状吸
着材Aの組成は、TS−1/V25/WO3=90/5
/5(質量比)であった。
【0038】(実施例2)TiおよびZrからなる二元
系複合酸化物を次の方法で調製した。水1000Lにオ
キシ塩化ジルコニウム19.3kgを溶解させ、これと
硫酸チタニルの硫酸水溶液78L(TiO2濃度:25
0g/L、全硫酸濃度:1100g/L)を混合して混
合溶液を得た。
【0039】次に、この混合溶液を攪拌しながらアンモ
ニア水を徐々に滴下し、pHを7として共沈ゲルを生成
し、15時間静置した。得られたゲルを濾過、水洗後2
00℃で10時間乾燥し、450℃で6時間焼成してT
iおよびZrからなる二元系複合酸化物を得た。得られ
た複合酸化物は、Ti/Zr(モル比)=80/20、
比表面積:120m2/gであった。以下、この二元系
複合酸化物を「TZ−1」と略記する。
【0040】このTZ−1粉体を用い、実施例1と同様
にしてハニカム状の吸着材Bを得た。得られたハニカム
状吸着材Bの組成は、TZ−1/V25/WO3=90
/5/5(質量比)であった。
【0041】(実施例3)Ti、SiおよびZrからな
る三元系複合酸化物を次の方法で調製した。前記実施例
1におけるTiおよびSiの二元系複合酸化物の調製に
おいて、硫酸チタニルの代りに硫酸チタニルとオキシ塩
化ジルコニウムの混合溶液を用いた以外は同様にして、
Ti、SiおよびZrからなる三元系複合酸化物を得
た。得られた複合酸化物は、Ti/Si/Zr(モル
比)=80/16/4、比表面積:160m2/gであ
った。以下、この三元系複合酸化物を「TSZ−1」と
略記する。
【0042】このTSZ−1粉体を用い、実施例1と同
様にしてハニカム状の吸着材Cを得た。得られたハニカ
ム状吸着材Cの組成は、TSZ−1/V25/WO3
90/5/5(質量比)であった。
【0043】(実施例4〜8および比較例1〜6)実施
例1と同様にして、下記表1に示す各組成の実施例(D
〜H)および比較例(a〜f)の吸着材を調製した。
【0044】吸着材の塩基性ガス吸着性能試験例 上記実施例の吸着材(A〜H)および比較例の吸着材
(a〜e)について、下記の試験条件にて、アンモニア
およびトリメチルアミンを含有する排ガスを流通して、
出口ガス濃度が入口ガス濃度と同じになるまでの平衡吸
着容量を調べた。その結果を、各吸着材の組成と共に下
記表1に併記する。
【0045】[試験条件] 空間速度:5000hr-1 ガス濃度:アンモニア100ppmおよびトリメチルア
ミン100ppm 温度・湿度:20℃、80%RH
【0046】
【表1】
【0047】この結果から、次の様に考察できる。吸着
材の成分として酸化バナジウムを含有させることによっ
て、アンモニアの吸着容量が著しく増大し、活性炭やゼ
オライオ系の吸着材と比較して良好なアンモニア吸着特
性を発現することが分かる。また、本発明の吸着材は、
チタン系複合酸化物が有効的に作用していることによっ
て、従来処理することが困難であったアミンに対しても
優れた吸着特性を有していることが分かる。従って、酸
化バナジウムとチタン系複合酸化物を最適な比率で配合
することによって、良好な塩基性ガス吸着材が得られ
る。
【0048】吸着材の繰り返し使用試験例 前記表1に示した吸着材のうち、下記表2に示す吸着材
(A,D,F,d,ef)について、吸着と加熱脱離を
繰り返し、繰り返し使用による吸着材の吸着特性および
機械的特性の変化を調べた。このとき、20℃でのアン
モニアの吸着と300℃での脱離を100回繰り返した
後に、吸着特性を上記と同様にしてアンモニアの平衡吸
着容量を測定した。また機械的強度に関しては、50m
m角の試験サンプルをセル方向に対して荷重した際の圧
壊強度を、初期および100回繰り返し後の夫々につい
て測定した。これらの結果を、下記表2に併記する。
【0049】
【表2】
【0050】この結果から明らかな様に、本発明の吸着
材は繰り返し使用によるアンモニア吸着特性の低下は殆
どないことが分かる。特に、酸化モリブデンや酸化タン
グステンを添加することによって(吸着材A〜C)、良
好な耐久性が得られている。また、機械的強度に関して
も、殆ど低下は見られない。
【0051】しかしながら、酸化バナジウムや酸化モリ
ブデンの含有率が高い比較例の吸着材では、繰り返し使
用により吸着性能や機械的強度の低下が見られた。特
に、酸化バナジウムの含有率が高い場合は、著しい強度
低下が起こり、比較例5および6の吸着材では手で触れ
るだけで容易に破損した。これは、酸化バナジウムがア
ンモニアと反応することによって、体積変化に伴う結晶
転位を起こすため、耐熱性や機械的強度に問題が生じた
ものと考えられる。これに対して、本発明の吸着材で
は、酸化バナジウムがチタン系複合酸化物上に分散良く
担持されているために、繰り返し使用しても吸着性能や
機械的強度の低下が見られないと考えられる。
【0052】塩基性ガス含有排ガスの処理方法例 塩基性ガス含有排ガスの処理方法の例を図面を用いて説
明する。図1は、本発明の処理方法を実施する為に構成
される処理装置例を示す概略説明図であり、この処理装
置は吸着材と酸化触媒と用いて塩基性ガス含有排ガスを
処理するものである。
【0053】図1に示した処理装置では、2塔の吸着塔
1,2を備えた構成である。塩基性ガス含有排ガス(被
処理ガス)は、吸引ファン3によって吸引され吸着塔1
または2のどちらか一方に導かれ、この吸着塔1または
2内に充填された吸着材によって排ガス中の塩基性ガス
が吸着除去された後大気に放出される。
【0054】図1では、吸着塔2内の吸着材に多量の塩
基性ガスが吸着されて塩基性ガス含有排ガスの処理能力
が低下した為に、切り替えバルブV1〜V4を操作して
被処理ガスを吸着塔1内に導く(矢印Aの方向)様にし
た状態を示したものである。酸化触媒塔6は、再生ファ
ンを駆動して、外気が熱交換器7およびガス加熱器5を
介して予め加熱されて(このとき、切り替えバルブV5
は開の状態になる)、所定温度に暖気してある。そし
て、切り替えバルブV6を操作することによって、外気
をガス加熱器に導いて加熱した後、もう一方の吸着塔2
に導かれ、吸着塔2の吸着材に吸着した高濃度の塩基性
ガスは前記酸化触媒塔6に導かれて処理される。
【0055】酸化触媒塔6の出口ガスの廃熱は前記熱交
換器7に導かれて外気の加熱に利用される。また、吸着
塔2内の吸着材は、所定の温度、時間での加熱処理が終
了すると、ガス加熱器4を停止して冷却され、これによ
って吸着塔2内の吸着材は再生され、吸着操作を繰り返
し行なうこことが可能になる。
【0056】上記の様な操作を吸着塔1、2について、
交互に繰り返して行なうことによって、被処理ガスを連
続的に処理することが可能になる。
【0057】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、低
濃度且つ大容量の塩基性ガス含有排ガスを処理するに際
して、この排ガス中に含まれる塩基性ガスを選択的に吸
着除去し、しかも比較的低温で再生され繰り返し使用す
ることのできる塩基性ガス吸着材が実現できた。従っ
て、こうした本発明の吸着材を使用し、吸着と脱離を繰
り返すシステムとすることによって、経済性が優れコン
パクトな装置にて従来処理することが困難であった低濃
度、大風量の塩基性ガス含有排ガスを連続的に効率良く
処理することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理方法を実施する為に構成される処
理装置例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1,2 吸着塔 3 吸引ファン 4,5 ガス加熱器 6 酸化触媒塔 7 熱交換器 V1〜V6 切り替えバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B01D 53/36 H (56)参考文献 特開 平7−289897(JP,A) 特開 平8−52362(JP,A) 特開 昭54−74271(JP,A) 特開 昭63−137732(JP,A) 特開 平8−168645(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/34 ZAB A61L 9/01 B01D 53/58 B01D 53/86 B01J 20/06

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩基性ガス含有排ガスを塩基性ガス吸着
    材に導いて該排ガス中の塩基性ガスを選択的に吸着除去
    する塩基性ガス含有排ガスの処理方法において、 該塩基性ガス吸着材は、 A成分としてTiおよびSiからなる二元系複合酸化
    物、TiおよびZrからなる二元系複合酸化物、並びに
    Ti、SiおよびZrからなる三元系複合酸化物のいず
    れか1種以上のTi系複合酸化物を80質量部以上
    成分としてVの酸化物を1質量部以上で20質量部未満
    の比率で夫々を含有する(前記A成分とB成分の合計は
    100質量部である)ものであり、 該塩基性ガス吸着材と該塩基性ガス含有排ガスを、25
    0℃未満の温度で処理する ことを特徴とする塩基性ガス
    含有排ガスの処理方法
  2. 【請求項2】 前記塩基性ガス吸着材は、前記A成分お
    よびB成分に加えて、更にC成分としてWおよび/また
    はMoの酸化物を含有し、B成分とC成分の合計が20
    質量部未満である(前記A成分とB成分とC成分の合計
    は100質量部である)請求項1に記載の処理方法
  3. 【請求項3】 前記塩基性ガスがアンモニアである請求
    項1または2に記載の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記塩基性ガスを吸着除去した塩基性ガ
    吸着材に、100〜400℃に加熱した空気を間欠的
    に導入して、該塩基性ガス吸着材から塩基性ガスを脱離
    して塩基性ガス吸着材を再生する請求項1〜3のいずれ
    に記載の処理方法。
  5. 【請求項5】 前記塩基性ガス吸着材を加熱再生する際
    に脱離する塩基性ガスを、酸化触媒に導いて塩基性ガス
    を分解する請求項に記載の処理方法。
  6. 【請求項6】 前記塩基性ガス吸着材を充填した吸着塔
    を2つ以上設けて、吸着と脱離再生を交互に繰り返して
    行ない、塩基性ガス含有排ガスを連続的に処理する請求
    またはに記載の処理方法。
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