JP2000349528A - 自動車用ガラスアンテナ装置 - Google Patents

自動車用ガラスアンテナ装置

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JP2000349528A
JP2000349528A JP11246109A JP24610999A JP2000349528A JP 2000349528 A JP2000349528 A JP 2000349528A JP 11246109 A JP11246109 A JP 11246109A JP 24610999 A JP24610999 A JP 24610999A JP 2000349528 A JP2000349528 A JP 2000349528A
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Fumitaka Terajima
文貴 寺島
Nobuyasu Namatame
宣泰 生田目
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Abstract

(57)【要約】 【課題】AM、FM両放送を良好に受信できるガラスア
ンテナ装置を提供する。 【解決手段】デフォッガ90と受信機7間のコイル31
で直列共振を生じさせ、デフォッガ90と車体アース間
のコイル32で並列共振を生じさせ、アンテナ導体3と
デフォッガ90間にFM信号遮断用の高周波チョークコ
イル52を接続し、アンテナ導体3に励起するFM信号
の車体アースへの漏れを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長波放送帯(15
0〜280kHz)、中波放送帯(520〜1700k
Hz)、短波放送帯(2.3〜26.1MHz)、日本
のFM放送帯(76〜90MHz)、米国のFM放送帯
(88〜108MHz)、テレビVHF帯(90〜10
8MHz、170〜222MHz)及びテレビUHF帯
(470〜770MHz)等の受信に適し、高感度、低
ノイズであり、かつ、生産性に富む自動車用ガラスアン
テナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、共振を利用して感度を向上させる
自動車用ガラスアンテナ装置として図7の自動車用ガラ
スアンテナ装置が提案されている(実公平4−5307
0)。この従来例では、自動車の後部窓ガラス板1にヒ
ータ線2とバスバ15a、15b、15cからなるデフ
ォッガ90を設けている。デフォッガ90の左側には下
側部バスバ15a、上側部バスバ15bを設けている。
下側部バスバ15aは車体アースに接続され、上側部バ
スバ15bには直流電源10の陽極に接続されている。
給電された電流は上側部バスバ15bから右側部バスバ
15cを通って下側部バスバ15aへとコの字状に流れ
る。図7に示したデフォッガは、いわゆるコの字状であ
る。
【0003】図7に示す自動車用ガラスアンテナ装置で
は、バスバ15a、15bとデフォッガ90用の直流電
源10との間にチョークコイル9を接続し、高周波帯域
にてチョークコイル9のインピーダンスを大きくするこ
とによって、直流電源10からデフォッガ90へ直流電
流は流すが放送帯域等の高周波帯域の電流は遮断するよ
うにし、デフォッガ90をアンテナとして利用してい
る。
【0004】また、中波放送帯においてデフォッガ90
の対接地浮遊容量(以下、単に浮遊容量という)とコイ
ル71とで並列共振させ、さらに、コイル72、コンデ
ンサ73及び抵抗74とで中波放送帯の受信信号を通過
させるようにしている。なお11はノイズカット用のコ
ンデンサである。図7の従来例では、このような構成を
採ることにより、感度向上と低ノイズ化を図っている。
【0005】しかし、この従来例では、デフォッガ90
と受信機とを結線しているケーブルの浮遊容量が並列共
振を生じさせる主な要素となっており、かつ、中波放送
帯内に並列共振周波数が存在するため、S/N比が悪
く、感度が充分でなかった。
【0006】さらに、デフォッガ90を中波放送帯とF
M放送帯との兼用アンテナとする場合、デフォッガ90
の形状を中波放送受信に最適な形状とすると、FM放送
受信の際には、FM放送の感度や指向性が不充分である
問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の前
述の欠点の解消を目的とし、高感度、低ノイズ及び良生
産性の自動車用ガラスアンテナ装置を新規に提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ヒータ線と該
ヒータ線に給電するバスバとを有する通電加熱式のデフ
ォッガと、アンテナ導体とが自動車の後部窓ガラス板に
設けられ、バスバと直流電源との間、及び、バスバと車
体アースとの間、の少なくとも一方にチョークコイルが
接続されており、第1の受信周波数帯と、第1の受信周
波数帯より高周波数の第2の受信周波数帯とを受信する
自動車用ガラスアンテナ装置において、デフォッガはア
ンテナとしても機能して、少なくとも第1の受信周波数
帯を受信して受信機に送り、アンテナ導体は少なくとも
第2の受信周波数帯を受信して受信機に送り、第1のイ
ンダクタンス素子と第2のインダクタンス素子とを備
え、デフォッガのインピーダンスと第1のインダクタン
ス素子のインダクタンスとを共振要素として含む第1の
共振を生じさせており、デフォッガのインピーダンスと
第2のインダクタンス素子のインダクタンスとを共振要
素として含む第2の共振を生じさせており、第1の共振
の共振周波数及び第2の共振の共振周波数は、ともに第
1の受信周波数帯の感度が向上するような周波数であ
り、アンテナ導体とデフォッガとの間に第2の受信周波
数帯の受信信号を遮断又は減衰させるフィルタ回路が電
気的に接続されていることを特徴とする自動車用ガラス
アンテナ装置を提供する。
【0009】また、ヒータ線と該ヒータ線に給電するバ
スバとを有する通電加熱式のデフォッガと、アンテナ導
体とが自動車の後部窓ガラス板に設けられ、バスバと直
流電源との間、及び、バスバと車体アースとの間、の少
なくとも一方にチョークコイルが接続され、アンテナ導
体と受信機とがケーブルにより接続されており、第1の
受信周波数帯と、第1の受信周波数帯より高周波数の第
2の受信周波数帯とを受信する自動車用ガラスアンテナ
装置において、デフォッガはアンテナとしても機能し
て、少なくとも第1の受信周波数帯を受信して受信機に
送り、アンテナ導体は少なくとも第2の受信周波数帯を
受信して受信機に送り、第1のインダクタンス素子と第
2のインダクタンス素子とを備え、デフォッガのインピ
ーダンスと第1のインダクタンス素子のインダクタンス
とを共振要素として含む第1の共振を生じさせており、
ケーブルのインピーダンスと第2のインダクタンス素子
のインダクタンスとを共振要素として含む第2の共振を
生じさせており、第1の共振の共振周波数及び第2の共
振の共振周波数は、ともに第1の受信周波数帯の感度が
向上するような周波数であり、アンテナ導体とデフォッ
ガとの間に第2の受信周波数帯の受信信号を遮断又は減
衰させるフィルタ回路が電気的に接続されていることを
特徴とする自動車用ガラスアンテナ装置を提供する。
【0010】また、ヒータ線と該ヒータ線に給電するバ
スバとを有する通電加熱式のデフォッガと、アンテナ導
体とが自動車の後部窓ガラス板に設けられ、バスバと直
流電源との間、及び、バスバと車体アースとの間、の少
なくとも一方にチョークコイルが接続されており、第1
の受信周波数帯と、第1の受信周波数帯より高周波数の
第2の受信周波数帯とを受信する自動車用ガラスアンテ
ナ装置において、デフォッガはアンテナとしても機能し
て、少なくとも第1の受信周波数帯を受信して受信機に
送り、アンテナ導体は少なくとも第2の受信周波数帯を
受信して受信機に送り、アンテナ導体と受信機との間の
線路と、デフォッガとの間に、第2の受信周波数帯の受
信信号を遮断又は減衰させるフィルタ回路と第1のコイ
ル1とが配線及び回路素子の少なくとも一方を介して電
気的に接続されており、デフォッガと受信機との間の線
路と、車体アースとの間に第2のコイルが配線及び回路
素子の少なくとも一方を介して電気的に接続されている
ことを特徴とする自動車用ガラスアンテナ装置を提供す
る。
【0011】また、ヒータ線と該ヒータ線に給電するバ
スバとを有する通電加熱式のデフォッガと、アンテナ導
体とが自動車の後部窓ガラス板に設けられ、バスバと直
流電源との間、及び、バスバと車体アースとの間、の少
なくとも一方にチョークコイルが接続されており、第1
の受信周波数帯と、第1の受信周波数帯より高周波数の
第2の受信周波数帯とを受信する自動車用ガラスアンテ
ナ装置において、第1の共振と第2の共振とを生じさせ
ており、第1の共振の共振要素となる第1のインダクタ
ンス素子と、第2のインダクタンス素子とを備え、第2
のインダクタンス素子のインダクタンス、チョークコイ
ルのインダクタンス及びデフォッガのインピーダンスが
第2の共振の共振要素となり、第1の共振の共振周波数
及び第2の共振の共振周波数は、ともに第1の受信周波
数帯の感度が向上するような周波数であることを特徴と
する自動車用ガラスアンテナ装置を提供する。
【0012】また、ヒータ線と該ヒータ線に給電するバ
スバとを有する通電加熱式のデフォッガと、アンテナ導
体とが自動車の後部窓ガラス板に設けられ、バスバと直
流電源との間、及び、バスバと車体アースとの間、の少
なくとも一方にチョークコイルが接続され、アンテナ導
体と受信機とがケーブルにより接続されており、第1の
受信周波数帯と、第1の受信周波数帯より高周波数の第
2の受信周波数帯とを受信する自動車用ガラスアンテナ
装置において、第1の共振と第2の共振とを生じさせて
おり、第1の共振の共振要素となる第1のインダクタン
ス素子と、第2のインダクタンス素子とを備え、第2の
インダクタンス素子のインダクタンスとケーブルの浮遊
容量とが第2の共振の主な共振要素となり、第1の共振
の共振周波数及び第2の共振の共振周波数は、ともに第
1の受信周波数帯の感度が向上するような周波数である
ことを特徴とする自動車用ガラスアンテナ装置を提供す
る。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は自動車の後部窓ガラス板1
を使用した本発明の自動車用ガラスアンテナ装置の基本
的構成図である。図1において、2はヒータ線、3はア
ンテナ導体、4はアンテナ導体3の給電点、5a、5b
はバスバ、6は共振回路、6aは共振回路6の第1の入
力端、6bは共振回路6の第2の入力端、6cは共振回
路6の出力端、7は受信機、7aはケーブル、8はフィ
ルタ回路、、20、21はダンピング用の抵抗、31は
第1のインダクタンス素子である第1のコイル、32は
第2のインダクタンス素子である第2のコイル、47は
エンジンノイズ等の自動車ノイズの軽減用の抵抗、4
8、49はダンピング用の抵抗、50、51は直流カッ
ト用のコンデンサ、52は高周波チョークインダクタン
ス素子である高周波チョークコイル、90はデフォッ
ガ、91はデフォッガ90に接続された引き出し線条の
先端に設けられた給電点である。
【0014】以下の説明において、特に記載しない場合
には、方向は図面上での方向をいうものとする。抵抗4
7、48、49及び高周波チョークコイル52は必要に
応じて設けられる。
【0015】なお、第1のインダクタンス素子としては
第1のコイル31が好ましく、第2のインダクタンス素
子としては第2のコイル32が好ましく、高周波チョー
クインダクタンス素子としては高周波チョークコイル5
2が好ましい。
【0016】図1の自動車用ガラスアンテナ装置では、
給電点4と共振回路6の第1の入力端6aとがコンデン
サ50を介して電気的に接続されており、共振回路6の
出力端6cがケーブル7aを介して受信機7の入力端と
電気的に接続されている。
【0017】換言すると、図1の自動車用ガラスアンテ
ナ装置では、給電点4が受信機7の入力端と電気的に接
続されており(図1では高周波的な接続)、給電点4の
受信信号が受信機7の入力端に送られる。共振回路6の
出力端6cと受信機7の入力端とを電気的に接続するケ
ーブルは、ノイズ低減の観点から同軸ケーブルが好まし
いが、ノイズ低減可能なケーブルであれば同軸ケーブル
に限定されない。
【0018】共振回路6の第2の入力端6bと給電点9
1とはコンデンサ51を介して電気的に接続されてお
り、共振回路6の出力端6cと受信機7の入力端とがケ
ーブル7aを介して電気的に接続されているため、アン
テナ導体3と受信機7との間の線路と、給電点91との
間には、第1のコイル31とフィルタ回路8とが電気的
に接続されている。詳細に説明すると、アンテナ導体3
と受信機7との間の線路と、給電点91とは、第1のコ
イル31、フィルタ回路8及び抵抗47の直列接続回路
により電気的に接続されている。したがって、アンテナ
導体3と受信機7との間の線路と、デフォッガ90との
間に、第1のコイル31とフィルタ回路8とが接続され
ている。
【0019】第1のコイル31とフィルタ回路8との接
続に関しては、図1に限定されず、アンテナ導体3と受
信機7との間の線路と、デフォッガ90との間に、第1
のコイル31とフィルタ回路8とが配線及び回路素子の
少なくとも一方を介して電気的に接続されていればよ
い。なお、給電点91は必要に応じて設けられるもので
あり、給電点91を設けずに直接バスバ5bに第2の入
力端6bを配線してもよい。
【0020】ここで、回路素子とは、コンデンサ、コイ
ル、抵抗を始め、ダイオード、トランジスタ等の半導体
及び回路に使用するすべての素子をいう。また、配線と
は、電線をもって電気的に接続することをいう他、回路
基板に設けられている導体パターンやコネクタをもって
電気的に接続することをもいう。図1において、アンテ
ナ導体3とデフォッガ90とが容量結合していることに
よる「アンテナ導体3とデフォッガ90とが電気的に接
続されていること」は配線に含まれない。以下同様とす
る。
【0021】図1ではフィルタ回路8は高周波チョーク
コイル52からなり、フィルタ回路8の回路構成を簡素
化するためにはフィルタ回路8は高周波チョークコイル
52のみから構成することが好ましいが、これに限定さ
れず、フィルタ回路8の回路構成を他の回路構成にして
もよい。
【0022】共振回路6の第2の入力端6bと給電点9
1とはコンデンサ51を介して電気的に接続されてお
り、共振回路6の第2の入力端6bと車体アースとの間
には、第2のコイル32と抵抗48との直列接続回路が
電気的に接続されている。換言すれば、給電点91と車
体アースとの間には第2のコイル32が電気的に接続さ
れている(図1では高周波的な接続)。この第2のコイ
ル32の接続に関しては図1に限定されず、給電点91
と車体アースとの間に第2のコイル32が配線及び回路
素子の少なくとも一方を介して電気的に接続されていれ
ばよい。ここで、車体アースとは車体の導電部分をい
い、通常、金属等の導電性材料からなる。
【0023】図1では、このように配線されているた
め、第1のコイル31を通過するデフォッガ90の受信
信号と、アンテナ導体3の受信信号が合成されて受信機
7に送られる。また、図1では、アンテナ導体3の受信
信号をコンデンサ50を介してデフォッガ90の受信信
号と合成して受信機7に送っているが、アンテナ導体3
の受信信号をコイル、抵抗等のコンデンサ以外の回路素
子を介してデフォッガ90の受信信号と合成して受信機
7に送ってもよい。
【0024】図1では、第2の入力端6bと出力端6c
との間に、第2の入力端6b側から見て、抵抗47、高
周波チョークコイル52、第1のコイル31の順に接続
されている。しかし、この接続順に限定されず、この接
続順は、抵抗47、第1のコイル31、高周波チョーク
コイル52の順、高周波チョークコイル52、第1のコ
イル31、抵抗47の順、高周波チョークコイル52、
抵抗47、第1のコイル31の順、第1のコイル31、
抵抗47、高周波チョークコイル52の順、第1のコイ
ル31、高周波チョークコイル52、抵抗47の順のう
ち、どの接続順であってもよい。
【0025】図3は図1の装置の原理説明のための等価
回路図である。ただし、抵抗47、抵抗48及び抵抗4
9は説明を簡単化するため省略しており、抵抗49の箇
所は開放、抵抗47及び抵抗48の箇所は短絡としてい
る。
【0026】図3において、E1はアンテナ導体3の信
号電圧電源、E2はデフォッガ90の信号電圧電源、3
3はアンテナ導体3の浮遊容量、34はデフォッガ90
の浮遊容量、35はケーブル7aの浮遊容量である。ア
ンテナ導体3とデフォッガ90とが近接して容量結合し
ている場合には、この容量結合による近接容量は高周波
チョークコイル52と並列に接続される。浮遊容量33
は通常10〜100pF、浮遊容量34は通常50〜3
00pFである。
【0027】アンテナ導体3は第1の受信周波数帯(以
下、低域周波数帯という)より高周波数の第2の受信周
波数帯(以下、高域周波数帯という)の受信用とするこ
とが好ましく、高域周波数帯で好適な受信性能が得られ
るように導体長及び導体形状を設定することが好まし
い。
【0028】アンテナ導体3、デフォッガ90は、中波
放送帯用、FM放送帯用、短波放送帯用、長波放送帯
用、テレビVHF帯用、テレビUHF帯用及び電話受信
用等に利用できる。例えば、低域周波数帯を中波放送帯
とし、高域周波数帯をFM放送帯、テレビVHF帯及び
テレビUHF帯から選ばれる1以上とする。
【0029】本発明においては、2つの共振を起こして
感度を向上させる。第1の共振については、デフォッガ
90のインピーダンスと第1のコイル31のインダクタ
ンスとが共振要素として含まれる。
【0030】デフォッガ90のインピーダンスとは給電
点91からデフォッガ90側を見たときのインピーダン
スをいう。デフォッガ90のインピーダンスは主に浮遊
容量34からなる。
【0031】また、配線及び/又は容量結合により、デ
フォッガ90とアンテナ導体3とが電気的に接続されて
いるため(図1では高周波的な接続)、第1の共振には
アンテナ導体3のインピーダンスも影響し、第1の共振
の共振要素となりうる。
【0032】アンテナ導体3のインピーダンスは主に浮
遊容量33からなり、アンテナ導体3のインピーダンス
とは給電点4からアンテナ導体3側を見たときのインピ
ーダンスをいう。また、浮遊容量34と車体アースとの
間に並列に容量を接続して第1の共振の共振周波数を調
整してもよい。この容量も第1の共振の共振要素となり
うる。
【0033】第1の共振には、第1のコイル31の周辺
の配線の浮遊容量、ガラスアンテナと受信機7との間に
接続されているケーブルの浮遊容量(図1の場合には、
浮遊容量35)等も影響し、第1の共振の共振要素とな
りうる。
【0034】共振回路6の内部に新たに回路素子を設け
てデフォッガ90と受信機側とのインピーダンスマッチ
ングを行ってもよい。第1のコイル31には通常10μ
H〜1mH程度のものが使用され、低域周波数帯が中波
放送帯である場合には、感度向上の点で、50〜500
μHが好ましく、65〜350μHがより好ましい。
【0035】第2の共振については、第2のコイル32
のインダクタンス及び/又はチョークコイル9のインダ
クタンスとデフォッガ90のインピーダンスとが共振要
素として含まれる。第2のコイル32には通常10μH
〜1mH程度のものが使用され、低域周波数帯が中波放
送帯である場合には、感度向上の点で、100μH〜1
mHが好ましく、300〜850μHがより好ましい。
なお、第1の共振及び第2の共振を円滑に生じさせるた
め、共振回路6は後部窓ガラス板1又は後部窓ガラス板
1近傍に設けらることが好ましい。
【0036】また、前述したとおり、アンテナ導体3と
デフォッガ90とが電気的に接続されているため(図1
では高周波的な接続)、第2の共振にはアンテナ導体3
のインピーダンスも影響し、第2の共振の共振要素とな
りうる。さらに、第2の共振には、アンテナ導体3の周
辺の配線の浮遊容量、デフォッガ90の周辺の配線の浮
遊容量、第2のコイル32の周辺の配線の浮遊容量等も
影響し、第2の共振の共振要素となりうる。共振回路6
の出力端と受信機との間に接続されているケーブルの浮
遊容量(図1の場合には、浮遊容量35)等も第2の共
振に影響を与える。
【0037】図1では、第1の共振は直列共振であり、
第2の共振は並列共振である。本発明では、このように
することが感度向上の観点から好ましい。しかし、本発
明では、第1の共振は直列共振に限定されず、第2の共
振も並列共振に限定されない。したがって、第1の共振
が並列共振であり、第2の共振が直列共振であってもよ
い。
【0038】コンデンサ51の作用を説明する。コンデ
ンサ51は必要に応じて設けられる回路素子であるが、
コンデンサ51が設けられてなく、コンデンサ51の箇
所が短絡されているならば、デフォッガ90に流れる直
流電流が第2のコイル32に流れ込むため、第2のコイ
ル32の電流容量を大きくしなければならず、生産性が
悪くなり、さらに、デフォッガ90に流れる直流電流が
コイル32を介して車体アースに流れ込むため、電流が
無駄になる。要するに、コンデンサ51は直流電流阻止
用として作用する。したがって、コンデンサ51を設け
ることが好ましい。
【0039】図1ではコンデンサ51は、給電点91と
第2のコイル32との間に接続されており、給電点91
がバスバ5bに接続されているので、コンデンサ51
は、バスバ5bと第2のコイル32との間に接続されて
いる。しかし、これに限定されず、コンデンサ51は、
バスバ5aと第2のコイル32との間に接続されていて
もよく、ヒータ線2と第2のコイル32との間に接続さ
れていてもよい。換言すれば、第2のコイル32が電気
的に接続されるデフォッガ90の箇所は限定されない。
【0040】図1において、第2のコイル32のインダ
クタンスとチョークコイル9のインダクタンスの両方が
第2の共振の共振要素となる場合について説明する。第
2のコイル32とチョークコイル9との並列接続回路の
インダクタンスとデフォッガ90のインピーダンスとが
第2の共振の共振要素として含まれる。また、この場
合、第2のコイル32のインダクタンス値L2 とチョー
クコイル9のインダクタンス値LCHとが、1.5・L2
≦LCHの関係を満たすことが好ましく、2・L2≦LCH
の関係を満たすことがより好ましい。チョークコイル9
にはデフォッガ90に流れる数十A(アンペア)の大電
流が流れるため、電流容量を大きくしなければならず、
量産の際、LCHは通常±30%程度のばらつきを生じ
る。このため、第2の共振の共振周波数のばらつきを生
じ、ひいては低域周波数帯の感度のばらつきを生じる。
2 とLCHとが上記関係を満たすことにより、こうした
不具合を回避できる。
【0041】図1の自動車用ガラスアンテナ装置では、
第2のコイル32とチョークコイル9との並列接続回路
のインダクタンスが第2の共振を生じさせる主なインダ
クタンスとなるため、1.5・L2 ≦LCHにすることに
よって、チョークコイル9のインダクタンスの第2の共
振への影響を少なくし、第2の共振の共振周波数のばら
つきを少なくできる。1.5・L2 ≦LCHの場合には、
CHが±30%ばらついても第2のコイル32とチョー
クコイル9との並列接続回路のインダクタンスのばらつ
きを±15%以下にできる。第2のコイル32のインダ
クタンスとチョークコイル9のインダクタンスの両方が
第2の共振の共振要素となる場合であって、図1の場合
には、第2のインダクタンス素子とチョークコイルとの
並列接続回路のインダクタンスと、デフォッガのインピ
ーダンスとが第2の共振の主な共振要素となる。
【0042】図1において、第1の共振の共振周波数及
び第2の共振の共振周波数は、低域周波数帯の感度が向
上するような周波数とする。また、図1において、イン
ダクタンス素子である高周波チョークコイル52は、ア
ンテナ導体3とデフォッガ90とを高域周波数帯で通常
高周波的に分離し、アンテナ導体3の導体の実効長を変
化させず、高域周波数帯で感度を向上させる機能を有す
る。
【0043】また、高周波チョークコイル52が設けら
れてなく、高周波チョークコイル52の箇所が短絡され
ている場合、高域周波数帯においてチョークコイル9又
は第2のコイル32は自己共振周波数が低く容量性を示
すようになるので、アンテナ導体3に励起された高域周
波数帯の受信信号が車体アースに漏れるため、高周波チ
ョークコイル52を設けてこれを防いでいる。換言する
と、高周波チョークコイル52は、低域周波数帯の周波
数を通過させ、高域周波数帯の周波数を遮断又は減衰す
るフィルタ回路8としての機能を有する。
【0044】また、低域周波数帯を中波放送帯とし、高
域周波数帯をFM放送帯、テレビVHF帯及びテレビU
HF帯から選ばれる1以上とする場合には、高周波チョ
ークコイル52は、0.1〜100μHの範囲のインダ
クタンス値のものが好ましい。高周波チョークコイル5
2が0.1〜100μHの範囲の場合には0.1〜10
0μHの範囲外の場合と比較して、0.2dB以上高域
周波数帯の感度が向上する。
【0045】とりわけ、低域周波数帯を中波放送帯と
し、高域周波数帯をFM放送帯とする場合には、高周波
チョークコイル52は、0.3〜20μHの範囲のイン
ダクタンス値のものが好ましい。0.3〜20μHの範
囲の場合には0.3〜20μHの範囲外の場合と比較し
て、0.5dB以上FM放送帯の感度が向上する。ま
た、高周波チョークコイル52は、0.8〜4.8μH
の範囲のインダクタンス値のものがより好ましい。高周
波チョークコイル52は、0.8〜4.8μHの範囲の
場合には0.8〜4.8μHの範囲外の場合と比較し
て、2dB以上FM放送帯の感度が向上する。
【0046】高周波チョークコイル52の自己共振周波
数fR について述べると、高域周波数帯の最高周波数f
H と、高域周波数帯の最低周波数fL との間に、fH
15≦fR ≦3fL の条件を満たすことが好ましい。f
R がこの範囲内の場合には、この範囲外の場合と比較し
て高域周波数帯の感度が0.5dB以上通常向上する。
また、fH /9≦fR ≦2fL の条件を満たすことがよ
り好ましい。fR がこの範囲内の場合には、この範囲外
の場合と比較して高域周波数帯の感度が0.5dB以上
通常向上する。また、fH /3≦fR ≦1.85fL
条件を満たすことが特に好ましい。fR がこの範囲内の
場合には、この範囲外の場合と比較して高域周波数帯の
感度が0.5dB以上通常向上する。
【0047】したがって、例えば、高域周波数帯を日本
のFM放送帯とする場合には、高周波チョークコイル5
2の自己共振周波数fR の好ましい範囲は、6〜228
MHzであり、より好ましい範囲は、10〜152MH
z、特に好ましい範囲は、30〜140MHzである。
また、高域周波数帯を米国のFM放送帯とする場合に
は、高周波チョークコイル52の自己共振周波数fR
好ましい範囲は、7.2〜264MHzであり、より好
ましい範囲は、12〜176MHz、特に好ましい範囲
は、36〜162MHzである。
【0048】なお、高周波チョークコイル52を等価回
路で表すと、コイルとコンデンサとの並列回路となり、
該コイルと該コンデンサとの並列共振周波数が自己共振
周波数となる。
【0049】また、図1において、アンテナ導体3とデ
フォッガ90とはできるだけ容量結合していない方が好
ましい。容量結合させる場合には、アンテナ導体3に励
起された高域周波数帯の受信信号がデフォッガ90、チ
ョークコイル9を介して車体アースに漏れやすくなる。
アンテナ導体3とデフォッガ90とをできるだけ容量結
合させないため、アンテナ導体3とデフォッガ90との
最短の間隔を通常5mm以上とすることが好ましい。最
短の間隔が5mm以上の場合には、5mm未満の場合と
比較して高域周波数帯の感度が0.5dB以上通常向上
する。より好ましくは、最短の間隔が通常10mm以上
である。最短の間隔が10mm以上の場合には、10m
m未満の場合と比較して高域周波数帯の感度が0.5d
B以上通常向上する。特に好ましくは、最短の間隔が通
常20mm以上である。最短の間隔が20mm以上の場
合には、20mm未満の場合と比較して高域周波数帯の
感度が0.5dB以上通常向上する。
【0050】以上述べた、アンテナ導体3とデフォッガ
90との最短の間隔の条件については、アンテナ導体3
とデフォッガ90との略平行部分の長さが100mm以
上の場合に通常適用される。
【0051】ダンピング用の抵抗20、21は必要に応
じて設けられるものであり、第2の共振のQ(クォリテ
ィファクタ)を調整して受信感度の平坦化を調整するた
めのものである。ダンピング用の抵抗20、21の抵抗
値は、10Ω〜500kΩが通常使用される。低域周波
数帯が中波放送帯である場合には、ダンピング用の抵抗
20、21の抵抗値は、1〜100kΩ、特には2〜5
0kΩが好ましい。
【0052】図2は、図1の自動車用ガラスアンテナ装
置を発展させてダイバーシティ受信を行うようにしたも
のである。図2において、6dは共振回路6の出力端、
53はコンデンサ、60は高周波チョークコイル、t1
は受信機7の第1の入力端、t2 は受信機7の第2の入
力端である。受信機7では、第1の入力端t1 と第2の
入力端t2 との間の、高域周波数帯の受信信号のうち、
強い方を選択する。
【0053】コンデンサ53は必要に応じて設けられ、
低域周波数帯の受信信号を遮断又は減衰させ、かつ、直
流電流を阻止する機能を有する。低域周波数帯が中波放
送帯であり、かつ、高域周波数帯がFM放送帯である場
合、コンデンサ53の容量値は10〜150pFの範囲
が好ましく、20〜70pFの範囲がより好ましい。コ
ンデンサ53の容量値が10pF以上である場合には、
10pF未満である場合と比較して、第2の入力端t2
におけるFM放送帯の感度が1dB以上通常向上する。
【0054】また、コンデンサ53の容量値が150p
F以下である場合には、150pF超である場合と比較
して、第1の入力端t1 における中波放送帯の感度が1
dB以上通常向上する。また、コンデンサ53の容量値
が20pF以上である場合には、20pF未満である場
合と比較して、第2の入力端t2 におけるFM放送帯の
感度が通常1dB以上通常向上する。また、コンデンサ
53の容量値が70pF以下である場合には、70pF
超である場合と比較して、第1の入力端t1 における中
波放送帯の感度が1dB以上通常向上する。
【0055】なお、第2のコイル32が、放送帯のうち
でもFM放送帯のような高い周波数帯で容量性の性質が
現れてくる場合には、受信信号が車体アースに漏れ、感
度が落ちる。これを防ぐために、第2のコイル32に高
周波チョークコイル60を直列に接続してもよい。この
高周波チョークコイル60には通常0.1〜100μH
程度が使用される。
【0056】図2の自動車用ガラスアンテナ装置では、
高周波チョークコイル12a及び/又は高周波チョーク
コイル12bを、バスバ5a、bと車体アースとの間に
接続することが好ましい。図1の装置では使用しない、
デフォッガ90に励起された高域周波数帯の受信信号を
第2の入力端t2 で使用するため、高周波チョークコイ
ル12a、12bにてデフォッガ90に励起された高域
周波数帯の受信信号の車体アースへの漏れを防止するた
めである。
【0057】図2では、受信機7の第2の入力端t2
共振回路6の内部から取出している(コンデンサ53の
左端が共振回路6の内部に接続されている)。しかし、
第2の入力端t2 の取出し箇所は共振回路6の内部に限
定されず、デフォッガ90のどの箇所から取出してもよ
い。また、デフォッガ90より下方の余白部にアンテナ
導体3とは別のアンテナ導体を設けて第1の入力端t1
と別のアンテナ導体との間でダイバーシティ受信を行っ
てもよい。
【0058】図8は、図1とは別の実施例の構成図であ
る。Aはデフォッガ90と抵抗47との間の線路上の
点、Bは給電点4と受信機7との間の線路上の点、Cは
車体アース側とは反対側の、第2のコイル32の端部に
接続される点、D、Eは点Aと点Bとの間の線路上の点
である。図1の自動車用ガラスアンテナ装置では点Cが
点Aに接続されていた。図8の自動車用ガラスアンテナ
装置では点Cが点Bに接続されている。
【0059】本発明は図1、8に示す構成に限定され
ず、点Cが点Aと点Bとの線路の間のどの点に接続され
ていてもよい。換言すると、デフォッガ90と受信機7
との間の線路と、車体アースとの間に第2のコイル32
が配線及び回路素子の少なくとも一方を介して電気的に
接続されていればよい。例えば、点Cが点Dと接続され
ていてもよいし、点Cが点Eと接続されていてもよい。
ただし、点Cが点A又は点Dと接続されていることが好
ましい。換言すると、点Cが高周波チョークコイル52
よりデフォッガ90に近い線路に接続されていることが
好ましい。
【0060】この理由は、点Cが点E又は点Bと接続さ
れている場合には、換言すると、点Cが、受信機7とデ
フォッガ90との間の線路であって高周波チョークコイ
ル52よりデフォッガ90に遠い線路に接続されている
場合には、点Bにおける高域周波数帯の受信信号の車体
アースへの漏れるため、高周波チョークインダクタンス
素子である高周波チョークコイル60を設けることが必
要となるからである。図8において、アンテナ導体3と
デフォッガ90とはできるだけ容量結合していない方が
好ましい。容量結合させる場合には、アンテナ導体3に
励起された高域周波数帯の受信信号がデフォッガ90、
チョークコイル9を介して車体アースに漏れやすくな
る。この作用については、図1の場合と同様である。
【0061】図8では、点Cが第1のコイル31より受
信機7に近い線路に接続されているために、点Cが第1
のコイル31よりデフォッガ90に近い線路に接続され
ている場合と比較して、ケーブル7aのインピーダンス
が第2の共振に与える影響が大きくなる。すなわち、ケ
ーブル7aのインピーダンスと第2のコイル32のイン
ダクタンスとを共振要素として含む第2の共振が生じ
る。図8では第2の共振は並列共振である。ここで、ケ
ーブル7aのインピーダンスとは主に浮遊容量35から
なる。共振回路6が後部窓ガラス板1に設けられている
場合、又は、共振回路6が後部窓ガラス板1近傍に設け
られている場合には、受信機7が自動車前部に通常設け
られているため、ケーブル7aの長さは数mになり、浮
遊容量35の容量値は通常50〜300pFである。
【0062】なお、図8の場合においても、デフォッガ
91のインピーダンスと第1のコイル31のインダクタ
ンスとを共振要素として含む第1の共振を生じさせてい
る。図8では第1の共振は直列共振である。図8の自動
車用ガラスアンテナ装置の場合には、図1の自動車用ガ
ラスアンテナ装置の場合と比較して、浮遊容量33、3
5と、アンテナ導体3とデフォッガ90との近接容量と
が第2の共振に与える影響が大きい。また、回路定数、
高周波チョークコイル52の自己共振周波数fR 、アン
テナ導体3とデフォッガ90との最短の間隔等、前述し
た図1の説明におけるすべての条件は、図8及び後述す
る図9の実施例に適用できる。
【0063】図8及び後述する図9の場合であって、点
Cが第1のコイル31より受信機7に近い線路に接続さ
れている場合には、第1の共振と第2の共振とは別に、
第3の共振が生じることがある。第3の共振はチョーク
コイル9のインダクタンスとデフォッガ90のインピー
ダンスとが主な共振要素となって生じる。第3の共振は
できるだけ生じさせないようにすることが好ましい。第
3の共振の共振周波数近傍にノイズの周波数が存在する
場合、ノイズの影響を受けやすくなり、良好に受信でき
ないからである。コンデンサ51を比較的小さくするこ
とにより、第3の共振を生じにくくすることができる。
第3の共振が生じにくくするコンデンサ51の値は、2
000pF以下、特には1000pF以下が好ましい。
【0064】第3の共振が生じる場合には、チョークコ
イル9のインダクタンスとデフォッガ90のインピーダ
ンスとが通常第3の共振の主な共振要素となる。また、
第3の共振の共振周波数は、第2の共振の共振周波数よ
り低いことが好ましい。量産の際のLCHのばらつきの、
低域周波数帯の感度への影響を少なくするためである。
この理由から、低域周波数帯が中波放送帯である場合、
第3の共振の共振周波数は50〜450kHzが好まし
く、100〜400kHz以下がより好ましく、150
〜350kHz以下が特に好ましい。
【0065】図9は、図8において、第1のコイル31
と高周波チョークコイル52との接続順序を変更した実
施例の構成図である。図9では、第2の入力端6bと出
力端6cとの間に、第2の入力端6b側から見て、抵抗
47、第1のコイル31、高周波チョークコイル52の
順に接続されており、第1のコイル31と高周波チョー
クコイル52と間の点Eに点Cが接続されている。図9
では、第2の入力端6bと出力端6cとの間の線路であ
って、点Cが高周波チョークコイル52よりデフォッガ
90に近い線路に接続されているため、出力端6cにお
ける高域周波数帯の受信信号が高周波チョークコイル5
2により遮断されて車体アースへの漏れにくく、図8の
ように、高周波チョークコイル60を設ける必要がな
い。
【0066】本発明において、共振回路6が設けられる
箇所は後部窓ガラス板1又は後部窓ガラス板1近傍であ
ることがノイズを低減するためには好ましい。しかし、
後部窓ガラス板1以外又は後部窓ガラス板1近傍以外で
あっても使用できる。例えば、受信機7近傍又は受信機
7内が挙げられる。
【0067】本発明において2つの共振を生じさせるの
は、1つの共振のみでは幅広い受信周波数帯域をカバー
しきれないからである。したがって本発明では低域周波
数帯域を略中心周波数で2つに分けて、それぞれを2つ
の共振で分担させ感度の平坦化を図ることが望ましい。
ここで、感度の平坦化とは、低域周波数帯等の帯域内で
最高感度と最低感度との差を小さくすることをいう。
【0068】また、第1の共振の共振周波数及び第2の
共振の共振周波数は、低域周波数帯の感度が向上するよ
うな周波数とする。しかし、低域周波数帯の最高周波数
LHの1.5倍の周波数と低域周波数帯の略中心周波数
との間に第1の共振の共振周波数を存在させ、かつ、低
域周波数帯の最低周波数fLLの0.6倍の周波数と低域
周波数帯の略中心周波数との間に第2の共振の共振周波
数を存在させることが、感度の平坦化の面で好ましい。
この範囲外であると、低域周波数帯域内で最高感度と最
低感度との差が通常10dB程度以下とすることが困難
となり、低域周波数帯で感度の平坦化が劣る。
【0069】また、第1の共振の共振周波数は、低域周
波数帯域内に存在することが感度向上の面で好ましい。
低域周波数帯域内に存在する場合には、存在しない場合
と比較して低域周波数帯全域の感度が通常10dB程度
向上する。
【0070】したがって、平坦化及び感度の両面を向上
させるため、前記fLHと低域周波数帯の略中心周波数と
の間に第1の共振の共振周波数を存在させ、かつ、前記
LLの0.6倍の周波数と低域周波数帯の略中心周波数
との間に第2の共振の共振周波数を存在させることがよ
り好ましい。
【0071】第1の共振が直列共振である場合、第1の
共振の共振周波数は、低域周波数帯域の略中心周波数よ
り高いことが好ましい。第2の共振が並列共振である場
合、第2の共振の共振周波数は、低域周波数帯域の略中
心周波数より低いことが好ましい。第2の共振が並列共
振である場合には並列共振の共振周波数より低い範囲の
感度の低下が著しいからである。
【0072】低域周波数帯を中波放送帯とするとき、感
度の平坦化の面を考慮すると並列共振の共振周波数の好
ましい範囲は318〜1080kHzであり、さらに、
S/N比向上の観点も考慮すると、並列共振の共振周波
数は350〜530kHzがより好ましく、450〜5
00kHzが特に好ましい。
【0073】図4は共振回路6の変更例の回路図であ
る。図4において、41、44、50、51、54は直
流カット用のコンデンサ、43は結合用のコンデンサ、
45、46、48、49はダンピング用の抵抗、55は
結合調整用の抵抗、56は結合調整用のコンデンサであ
る。
【0074】図4の共振回路では、デフォッガ90の受
信信号はコンデンサ51、抵抗47、コンデンサ43を
介して受信機側に伝達される。ただし、アンテナ導体3
とデフォッガ90とが容量結合されている場合には、デ
フォッガ90の受信信号は近接容量を介して受信機側に
伝達される。
【0075】コンデンサ43、56はアンテナ導体3と
デフォッガ90との結合を調整するためのものであり、
必要に応じて設けられる。また、感度の平坦化を向上さ
せるために、抵抗45、46、48、49、55は必要
に応じて設けられる。この他に共振周波数調整用のコン
デンサ等を設けてもよい。
【0076】コンデンサ41、43、44、50、5
1、54は必要に応じて設けられる。コンデンサ41、
44、51、54は、100pF〜50μFが通常使用
される。コンデンサ50は1pF〜1μFが通常使用さ
れる。コンデンサ43には通常5〜500pFが使用さ
れる。抵抗45、46、49、55には通常50Ω〜1
00kΩが使用される。
【0077】また、低域周波数帯が長波放送帯又は中波
放送帯であり、高域周波数帯がFM放送帯又はテレビV
HF帯である場合、コンデンサ50の好ましい範囲は、
4.0〜220pFである。この範囲内である場合に
は、この範囲外である場合と比較して、FM放送帯及び
テレビVHF帯の感度が通常0.5dB以上通常向上す
る。なお、コンデンサ50の値が100pF以下である
場合には、100pF超である場合と比較して中波放送
帯の感度が数dB以上通常向上し、中波放送帯を受信す
る際、好ましい。
【0078】また、コンデンサ51の好ましい範囲は、
100pF〜10μFである。この範囲内である場合に
は、この範囲外である場合と比較して、長波放送帯及び
中波放送帯の感度が通常0.5dB以上通常向上する。
【0079】また、直流電源10からデフォッガ90に
直流電流を供給するリード線がエンジンノイズ等の自動
車ノイズを拾ってS/N比の悪化を招く。抵抗47は必
要に応じて設けられ、このS/N比悪化を防止する機能
を有する。特に中波放送帯の低域のS/N比悪化を防止
する機能を有する。すなわち、抵抗47はエンジンノイ
ズ等の自動車ノイズを軽減する機能を有する。さらに、
抵抗47は第1の共振のダンピング抵抗としての機能を
も有し、低域周波数帯の感度周波数特性を平坦化させ
る。
【0080】抵抗47の抵抗値は10Ω〜1kΩが好ま
しく、50〜500Ωがより好ましい。低域周波数帯と
して中波放送帯を受信する際、抵抗47の抵抗値を10
Ω〜1kΩに設定する場合には、抵抗47の抵抗値を1
0Ω〜1kΩの範囲外に設定する場合と比較して、中波
放送帯のS/N比が1dB以上向上する。また、抵抗4
7の抵抗値を50〜500Ωに設定する場合には、抵抗
47の抵抗値を50〜500Ωの範囲外に設定する場合
と比較して、中波放送帯のS/N比が1dB以上向上す
る。
【0081】前述したとおり、図4において、コンデン
サ41、43、44、50、51、54、56、抵抗4
5、46、47、48、49、55は必要に応じて設け
られ、省略でき、ここで、コンデンサ56の省略、抵抗
45、46、49、55の省略とは開放とすることであ
り、コンデンサ41、43、44、50、51、54の
省略、抵抗47、48の省略とは短絡とすることであ
る。
【0082】図2においては、バスバ5a、5bとデフ
ォッガ90用の直流電源10との間にチョークコイル9
及び高周波チョークコイル12a、12bを挿入し、放
送帯域にてチョークコイル9及び高周波チョークコイル
12a、12bのインピーダンスを大きくすることによ
って、直流電源10からデフォッガ90へ直流電流は流
すものの放送帯域の電流は遮断するようにしている。
【0083】このようにして、チョークコイル9及び高
周波チョークコイル12a、12bによりデフォッガ9
0のヒータ線2とバスバ5a、5bとを車体アースから
高周波的に絶縁でき、デフォッガ90に誘起された放送
帯の受信電流が車体アースへ流れるのを防止できて、こ
の受信電流を漏れなく受信機に送れる。チョークコイル
9には通常0.1〜10mH程度が使用される。
【0084】高周波チョークコイル12a、12b及び
高周波チョークコイル60は、放送帯のうちでもFM放
送帯のような高い周波数帯において、高インピーダンス
となるもので、通常はソレノイド又は磁気コアを使用す
る。これらはFM放送帯のような高い周波数帯及びその
周波数帯の近傍では誘導性のインダクタンスを有する。
【0085】チョークコイル9はFM放送帯のような高
い周波数帯では自己共振周波数が低く、容量性の性質が
現れてくる場合には、高周波チョークコイル12a、1
2bがこれを代行する。高周波チョークコイル12a、
12bは0.1〜100μH程度が通常使用される。同
様の理由で第2のコイルがFM放送帯のような高い周波
数帯では自己共振周波数が低く、容量性の性質が現れて
くる場合には、高周波チョークコイル60がこれを代行
する。
【0086】チョークコイル9がFM放送帯のような高
い周波数帯で容量性の性質が現れてこない場合には、高
周波チョークコイル12a、12bは不要である。要す
るに、中波放送帯のような低い周波数帯のみを受信する
場合であれば、高周波チョークコイル12a、12bは
通常不要であり、チョークコイル9のみでよく、FM放
送帯のような高い周波数帯のみを受信する場合であれ
ば、高周波チョークコイル12a、12bのみでよい。
また、低い周波数帯及び高い周波数帯両方を受信する場
合であっても、チョークコイル9、高周波チョークコイ
ル12a、12b両方の機能を満足するコイルがあれ
ば、そうしたコイルのみでよい。
【0087】図1では、バスバ5bと直流電源10との
間、及び、バスバ5aと車体アースとの間の両方にチョ
ークコイル9が接続されており、このようにすることが
感度向上の点から好ましい。しかし、バスバ5bと直流
電源10との間、及び、バスバ5aと車体アースとの間
のどちらかにのみチョークコイル9を接続しても使用で
きる。
【0088】図1、2に示したデフォッガ90は、いわ
ゆる略ハの字状であるが、本発明にかかるデフォッガ9
0はこれに限定されず、図7に示すようないわゆる略コ
の字状デフォッガ90であっても、本発明に利用でき
る。
【0089】本発明において、アンテナ導体3は、窓ガ
ラス板1のデフォッガ90よりも上、下、左、又は右の
余白部のどこに設けてもよく、図1に示す位置に限定さ
れない。アンテナ導体3以外に自動車にアンテナ導体を
設けてもよく、設けられるアンテナ導体の数は限定され
ない。また、本発明のガラスアンテナ装置と、ポールア
ンテナ装置等の他のアンテナ装置又は他のガラスアンテ
ナ装置との間でダイバーシティ受信を行ってもよい。
【0090】図1に示すアンテナ導体3及びデフォッガ
90には補助アンテナ導体は付設されていない。しか
し、位相調整及び指向性調整のために、これらのアンテ
ナ導体の導体パターン又は給電点に、略T字状、略L字
状等の補助アンテナ導体が付設されていてもよい。
【0091】
【実施例】「例1(実施例)」自動車の後部窓ガラス板
を使用し、図1に示すようなガラスアンテナ装置を製作
した。ダンピング用の抵抗20、21は設けずに抵抗2
0、21の箇所を開放とした。また、抵抗48は設けず
に抵抗48の箇所を短絡した。各回路定数は表1のとお
りである。
【0092】アンテナ導体3は中波放送帯及びFM放送
帯を受信できるように導体長、導体形状を調整した。ア
ンテナ導体3の下部とヒータ線2の最上線との間隔を2
1mmと長くした。この場合、アンテナ導体3とデフォ
ッガ90とは、わずかに容量結合していた。
【0093】図5は中波放送帯のポールアンテナとの比
較の周波数−感度特性図である。図5において、矢印の
範囲は中波放送帯の帯域を示す。図5では910mmの
長さのポールアンテナとの感度を比較しており、ポール
アンテナの感度は0dBであり、後述する図10〜15
においても比較するポールアンテナの条件については同
様とする。図6はFM放送帯の周波数−感度特性図であ
る。
【0094】
【表1】
【0095】「例2(実施例)」各回路定数を表2のと
おりとした以外は例1と同様のガラスアンテナ装置を製
作した。図10は中波放送帯のポールアンテナとの比較
の周波数−感度特性図である。FM放送帯の周波数−感
度特性については、例1とほぼ同様であった。
【0096】
【表2】
【0097】「例3(実施例)」各回路定数を表3のと
おりとした以外は例1と同様のガラスアンテナ装置を製
作した。図11は中波放送帯のポールアンテナとの比較
の周波数−感度特性図である。FM放送帯の周波数−感
度特性については、例1とほぼ同様であった。
【0098】
【表3】
【0099】「例4(実施例)」各回路定数を表4のと
おりとした以外は例1と同様のガラスアンテナ装置を製
作した。図12は中波放送帯のポールアンテナとの比較
の周波数−感度特性図である。FM放送帯の周波数−感
度特性については、例1とほぼ同様であった。
【0100】
【表4】
【0101】「例5(実施例)」各回路定数を表5のと
おりとした以外は例1と同様のガラスアンテナ装置を製
作した。図13は中波放送帯のポールアンテナとの比較
の周波数−感度特性図である。FM放送帯の周波数−感
度特性については、例1とほぼ同様であった。
【0102】
【表5】
【0103】「例6(実施例)」各回路定数を表6のと
おりとした以外は例1と同様のガラスアンテナ装置を製
作した。図14は中波放送帯のポールアンテナとの比較
の周波数−感度特性図である。FM放送帯の周波数−感
度特性については、例1とほぼ同様であった。
【0104】
【表6】
【0105】「例7(実施例)」自動車の後部窓ガラス
板を使用し、図9に示すようなガラスアンテナ装置を製
作した。ダンピング用の抵抗20、21は設けずに抵抗
20、21の箇所を開放とした。また、抵抗48は設け
ずに抵抗48の箇所を短絡した。各回路定数は表7のと
おりである。
【0106】図15は中波放送帯のポールアンテナとの
比較の周波数−感度特性図である。FM放送帯の周波数
−感度特性については、例1とほぼ同様であった。
【0107】
【表7】
【0108】
【発明の効果】本発明では、デフォッガのインピーダン
スと第1のコイルのインダクタンスとを共振要素として
含む第1の共振を生じさせ、デフォッガのインピーダン
スと第2のコイルのインダクタンスとを共振要素として
含む第2の共振を生じさせており、2共振を利用するた
め低域周波数帯の感度に優れる。
【0109】また、アンテナ導体とデフォッガとの間
に、高域周波数帯の受信信号を遮断又は減衰させるフィ
ルタ回路が電気的に接続されており、アンテナ導体に励
起される高域周波数帯の受信信号が車体アース等に漏れ
ることが少なく、高域周波数帯の感度が低下することが
少ない。
【0110】第2のインダクタンス素子のインダクタン
スとチョークコイル9のインダクタンスの両方が第2の
共振の共振要素となる場合であっても、チョークコイル
9のインダクタンスを変更せずに、第2のインダクタン
ス素子のインダクタンスのみを変更することにより第2
の共振の共振周波数を変更できるため、低域周波数帯の
感度の調整が容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用ガラスアンテナ装置の一実施
例の構成図。
【図2】図1とは別タイプの実施例の構成図。
【図3】図1の装置において、アンテナ導体3、デフォ
ッガ90と共振回路6の作用を説明する等価回路図。
【図4】共振回路6の変更例の回路図。
【図5】例1の中波放送帯のポールアンテナとの比較の
周波数−感度特性図。
【図6】例1のFM放送帯の周波数−感度特性図。
【図7】従来例の構成図。
【図8】図1とは別タイプの実施例の構成図。
【図9】図8において、第1のコイル31と高周波チョ
ークコイル52との接続順序を変更した実施例の構成
図。
【図10】例2の中波放送帯のポールアンテナとの比較
の周波数−感度特性図。
【図11】例3の中波放送帯のポールアンテナとの比較
の周波数−感度特性図。
【図12】例4の中波放送帯のポールアンテナとの比較
の周波数−感度特性図。
【図13】例5の中波放送帯のポールアンテナとの比較
の周波数−感度特性図。
【図14】例6の中波放送帯のポールアンテナとの比較
の周波数−感度特性図。
【図15】例7の中波放送帯のポールアンテナとの比較
の周波数−感度特性図。
【符号の説明】
1:後部窓ガラス板 2:ヒータ線 3:アンテナ導体 4:アンテナ導体3の給電点 5a、5b:バスバ 6:共振回路 6a:共振回路6の第1の入力端 6b:共振回路6の第2の入力端 6c、6dは共振回路6の出力端 7:受信機 7a:ケーブル 8:フィルタ回路 31:第1のコイル 32:第2のコイル 42:バイパスコンデンサ 45、48、49:ダンピング用の抵抗 47:エンジンノイズ等の自動車ノイズの軽減用の抵抗 50、51:直流カット用のコンデンサ 52:高周波チョークコイル 90:デフォッガ 91:給電点

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒータ線と該ヒータ線に給電するバスバと
    を有する通電加熱式のデフォッガと、アンテナ導体とが
    自動車の後部窓ガラス板に設けられ、バスバと直流電源
    との間、及び、バスバと車体アースとの間、の少なくと
    も一方にチョークコイルが接続されており、第1の受信
    周波数帯と、第1の受信周波数帯より高周波数の第2の
    受信周波数帯とを受信する自動車用ガラスアンテナ装置
    において、 デフォッガはアンテナとしても機能して、少なくとも第
    1の受信周波数帯を受信して受信機に送り、アンテナ導
    体は少なくとも第2の受信周波数帯を受信して受信機に
    送り、 第1のインダクタンス素子と第2のインダクタンス素子
    とを備え、 デフォッガのインピーダンスと第1のインダクタンス素
    子のインダクタンスとを共振要素として含む第1の共振
    を生じさせており、 デフォッガのインピーダンスと第2のインダクタンス素
    子のインダクタンスとを共振要素として含む第2の共振
    を生じさせており、 第1の共振の共振周波数及び第2の共振の共振周波数
    は、ともに第1の受信周波数帯の感度が向上するような
    周波数であり、 アンテナ導体とデフォッガとの間に第2の受信周波数帯
    の受信信号を遮断又は減衰させるフィルタ回路が電気的
    に接続されていることを特徴とする自動車用ガラスアン
    テナ装置。
  2. 【請求項2】ヒータ線と該ヒータ線に給電するバスバと
    を有する通電加熱式のデフォッガと、アンテナ導体とが
    自動車の後部窓ガラス板に設けられ、バスバと直流電源
    との間、及び、バスバと車体アースとの間、の少なくと
    も一方にチョークコイルが接続され、アンテナ導体と受
    信機とがケーブルにより接続されており、第1の受信周
    波数帯と、第1の受信周波数帯より高周波数の第2の受
    信周波数帯とを受信する自動車用ガラスアンテナ装置に
    おいて、 デフォッガはアンテナとしても機能して、少なくとも第
    1の受信周波数帯を受信して受信機に送り、アンテナ導
    体は少なくとも第2の受信周波数帯を受信して受信機に
    送り、 第1のインダクタンス素子と第2のインダクタンス素子
    とを備え、 デフォッガのインピーダンスと第1のインダクタンス素
    子のインダクタンスとを共振要素として含む第1の共振
    を生じさせており、 ケーブルのインピーダンスと第2のインダクタンス素子
    のインダクタンスとを共振要素として含む第2の共振を
    生じさせており、 第1の共振の共振周波数及び第2の共振の共振周波数
    は、ともに第1の受信周波数帯の感度が向上するような
    周波数であり、 アンテナ導体とデフォッガとの間に第2の受信周波数帯
    の受信信号を遮断又は減衰させるフィルタ回路が電気的
    に接続されていることを特徴とする自動車用ガラスアン
    テナ装置。
  3. 【請求項3】デフォッガと受信機との間であって、か
    つ、アンテナ導体とデフォッガとの間に第1のインダク
    タンス素子が配線及び回路素子の少なくとも一方を介し
    て電気的に接続されており、 さらに、デフォッガと車体アースとの間に第2のインダ
    クタンス素子が配線及び回路素子の少なくとも一方を介
    して電気的に接続されている請求項1又は2に記載の自
    動車用ガラスアンテナ装置。
  4. 【請求項4】アンテナ導体とデフォッガとの間に、第1
    のインダクタンス素子とフィルタ回路との直列接続回路
    が配線及び回路素子の少なくとも一方を介して電気的に
    接続されている請求項1、2又は3に記載の自動車用ガ
    ラスアンテナ装置。
  5. 【請求項5】第1の共振が直列共振であり、第2の共振
    が並列共振である請求項1、2、3又は4に記載の自動
    車用ガラスアンテナ装置。
  6. 【請求項6】ヒータ線と該ヒータ線に給電するバスバと
    を有する通電加熱式のデフォッガと、アンテナ導体とが
    自動車の後部窓ガラス板に設けられ、バスバと直流電源
    との間、及び、バスバと車体アースとの間、の少なくと
    も一方にチョークコイルが接続されており、第1の受信
    周波数帯と、第1の受信周波数帯より高周波数の第2の
    受信周波数帯とを受信する自動車用ガラスアンテナ装置
    において、 デフォッガはアンテナとしても機能して、少なくとも第
    1の受信周波数帯を受信して受信機に送り、アンテナ導
    体は少なくとも第2の受信周波数帯を受信して受信機に
    送り、 アンテナ導体と受信機との間の線路と、デフォッガとの
    間に、第2の受信周波数帯の受信信号を遮断又は減衰さ
    せるフィルタ回路と第1のインダクタンス素子とが配線
    及び回路素子の少なくとも一方を介して電気的に接続さ
    れており、 デフォッガと受信機との間の線路と、車体アースとの間
    に第2のインダクタンス素子が配線及び回路素子の少な
    くとも一方を介して電気的に接続されていることを特徴
    とする自動車用ガラスアンテナ装置。
  7. 【請求項7】第2のインダクタンス素子のデフォッガ側
    の一端と、デフォッガとの間にコンデンサが配線及び回
    路素子の少なくとも一方を介して電気的に接続されてい
    る請求項3又は6に記載の自動車用ガラスアンテナ装
    置。
  8. 【請求項8】高周波チョークインダクタンス素子がフィ
    ルタ回路に含まれており、高周波チョークインダクタン
    ス素子のインダクタンス値が0.1〜100μHである
    請求項1〜7のいずれかに記載の自動車用ガラスアンテ
    ナ装置。
  9. 【請求項9】ヒータ線と該ヒータ線に給電するバスバと
    を有する通電加熱式のデフォッガと、アンテナ導体とが
    自動車の後部窓ガラス板に設けられ、バスバと直流電源
    との間、及び、バスバと車体アースとの間、の少なくと
    も一方にチョークコイルが接続されており、第1の受信
    周波数帯と、第1の受信周波数帯より高周波数の第2の
    受信周波数帯とを受信する自動車用ガラスアンテナ装置
    において、 第1の共振と第2の共振とを生じさせており、 第1の共振の共振要素となる第1のインダクタンス素子
    と、第2のインダクタンス素子とを備え、 第2のインダクタンス素子のインダクタンス、チョーク
    コイルのインダクタンス及びデフォッガのインピーダン
    スが第2の共振の共振要素となり、 第1の共振の共振周波数及び第2の共振の共振周波数
    は、ともに第1の受信周波数帯の感度が向上するような
    周波数であることを特徴とする自動車用ガラスアンテナ
    装置。
  10. 【請求項10】第2のインダクタンス素子とチョークコ
    イルとの並列接続回路のインダクタンスと、デフォッガ
    のインピーダンスとが第2の共振の主な共振要素とな
    り、 第2の共振が並列共振である請求項1又は9に記載の自
    動車用ガラスアンテナ装置。
  11. 【請求項11】ヒータ線と該ヒータ線に給電するバスバ
    とを有する通電加熱式のデフォッガと、アンテナ導体と
    が自動車の後部窓ガラス板に設けられ、バスバと直流電
    源との間、及び、バスバと車体アースとの間、の少なく
    とも一方にチョークコイルが接続され、アンテナ導体と
    受信機とがケーブルにより接続されており、第1の受信
    周波数帯と、第1の受信周波数帯より高周波数の第2の
    受信周波数帯とを受信する自動車用ガラスアンテナ装置
    において、 第1の共振と第2の共振とを生じさせており、 第1の共振の共振要素となる第1のインダクタンス素子
    と、第2のインダクタンス素子とを備え、 第2のインダクタンス素子のインダクタンスとケーブル
    の浮遊容量とが第2の共振の主な共振要素となり、 第1の共振の共振周波数及び第2の共振の共振周波数
    は、ともに第1の受信周波数帯の感度が向上するような
    周波数であることを特徴とする自動車用ガラスアンテナ
    装置。
  12. 【請求項12】第1のインダクタンス素子を通過するデ
    フォッガの受信信号と、アンテナ導体の受信信号が合成
    されて受信機に送られる請求項1〜11のいずれかに記
    載の自動車用ガラスアンテナ装置。
  13. 【請求項13】第1のインダクタンス素子のインダクタ
    ンス値が10μH〜1mHであり、第2のインダクタン
    ス素子のインダクタンス値が10μH〜1mHである請
    求項1〜12のいずれかに記載の自動車用ガラスアンテ
    ナ装置。
  14. 【請求項14】チョークコイルのインダクタンス値が
    0.1〜10mHである請求項1〜13のいずれかに記
    載の自動車用ガラスアンテナ装置。
  15. 【請求項15】第2のインダクタンス素子のインダクタ
    ンス値L2 とチョークコイルのインダクタンス値LCH
    が、1.5・L2 ≦LCHの関係を満たす請求項1〜14
    のいずれかに記載の自動車用ガラスアンテナ装置。
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