JP2000347796A - 筆記装置及び情報処理システム - Google Patents

筆記装置及び情報処理システム

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JP2000347796A
JP2000347796A JP15325899A JP15325899A JP2000347796A JP 2000347796 A JP2000347796 A JP 2000347796A JP 15325899 A JP15325899 A JP 15325899A JP 15325899 A JP15325899 A JP 15325899A JP 2000347796 A JP2000347796 A JP 2000347796A
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JP15325899A
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Hitoshi Hattori
仁 服部
Toshiyuki Furuta
俊之 古田
Tomohiko Beppu
智彦 別府
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報表示媒体にどのような情報を筆記したか
だけではなくどの文書に何を加筆したかを電子的データ
として再現することを筆記装置への機構的負担を軽減す
るとともにタブレット等を使用しない利便性に優れた構
成で実現することができる情報処理システムを得る。 【解決手段】 各投光手段から投光される光束により形
成される座標指示領域3に略一致させるように座標検出
装置1の媒体保持部11によって交換自在に保持した情
報表示媒体Pの情報表示面P1上に筆記装置22によっ
て筆記した軌跡の位置座標をこの情報表示媒体Pの情報
表示面P1上に表示されている各種情報を格納する情報
格納装置における情報格納個所を特定する識別情報とそ
の筆記装置22のペン先の色情報等とに関連付けて検出
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙をはじめとする
情報表示媒体上に手書きした筆記情報を処理する筆記装
置及び情報処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、この種の情報処理システムに関す
る研究・開発が盛んであり、各種提案がなされている。
その一例としては、特開平8−36452号公報に提案
されている筆記ペン及び筆記ペン装置がある。この筆記
ペン装置等によれば、筆記用紙に光学的反射率の異なる
紙面上を交差する二次元座標である紋様を付して、これ
を筆記ペン側に設けた発光素子と受光素子との作用によ
って読み取って、ペン先座標を特定することにより、筆
記用紙上においてペンで書くような動作をするだけでそ
の筆跡をデジタルデータとして入力することができる。
この携帯型の筆記ペンまたは筆記ペン装置は、2次元座
標が埋め込められている筆記用紙を用いることでタブレ
ット等を使用することなく筆記座標情報を記憶すること
ができ、しかも、その検出構成を筆記ペン内に収容する
ことができるので、個々人のパーソナル的な使用に有用
とされている。
【0003】また、他の一例としては、本出願人により
提案された特開平9−101864号公報に示された情
報処理装置がある。この情報処理装置は、全体が紙状で
各種情報を書き換え自在に表示して維持する複数の情報
表示媒体、複数の情報蓄積媒体、1個の情報記録装置を
設けて、情報記録装置に手書き入力された情報を情報表
示媒体の表示や情報蓄積媒体の記憶に利用し、情報記録
装置により情報蓄積媒体から読み出した情報も情報表示
媒体に表示するものである。また、情報表示媒体は、表
示した情報を維持し、その消去や修正も自在である。つ
まり、この情報処理装置は、文字やイメージなどの各種
情報を見られる状態で保存する手段として、従来より利
用している紙とディスプレイとメモリを有するコンピュ
ータとの一長一短を解析してそれぞれの良い点をとった
ものとして提案されている。したがって、かかる情報処
理装置によれば、媒体にはコンピュータで作成された、
あるいは、手書き入力された情報が何度も書き換えが可
能で(つまり紙のように消費をしない)、その情報はメ
モリへ蓄積されたり、外部へ出力されたり、外部から入
力されたり、コンピュータが処理することが可能なデジ
タル情報として処理ができるものである。従って、この
ような情報処理装置は、紙を消費することなく書類の作
成や蓄積を実現することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−36452号公報に提案されている筆記ペン及び筆
記ペン装置によれば、反射特性を数段階に変化させた紋
様を筆記用紙に設定することはコスト的に低価格で提供
することが困難であり、また、それを光学的反射により
筆記ペンで検出することは、検出精度や検出速度に限界
があり、筆記ペンへの機構的負担が大きく実用的ではな
い。
【0005】さらに、複数枚の筆記用紙を使って作業を
するような状況では、複数枚の筆記用紙の加筆前情報、
つまり、ある文書データが予めプリントされた筆記用紙
に対して、結果的にどの文書のどこのページに何を加筆
したかという情報を関連付ける(リンクさせる)ことが
必要となる。つまり、今加筆している内容と加筆対象の
元データが1対1に対応している必要があり、特開平8
−36452号公報に提案されている筆記ペン及び筆記
ペン装置では、複数枚の筆記用紙の1枚1枚を識別する
ような手段が明示されていない。あえて言うならば、何
も書かれていない筆記用紙に新規に加筆記入する場合
に、最初にIDを記入してから書き始めるといったこと
でもすればで対応を図ることができるかもしれないが、
既存の文書データに対して加筆する場合は不可能であ
る。また、特開平8−36452号公報においては、筆
記用紙は書き換え可能なものとして記述されておらず、
筆記用紙側には筆記ペンが自分の加筆情報を得るための
可視性の座標情報のみが形成されている。
【0006】一方、特開平9−101864号公報に提
案されている情報処理装置は、ユーザビリティの観点か
らみると、すでに情報が書き込まれ、または印字されて
いる複数枚の情報表示媒体をタブレットにのせて、その
文書の上に加筆入力するようなものでは、情報表示媒体
を持ち歩く場合でもタブレットを随時携帯する必要があ
り不便になる。また、個人のパーソナル的な使い方とし
ては、従来の紙に従来の筆記ペンで書く場合と同等な利
便性と機能性の実現が必要となる。また、タブレットを
用いる筆記作業は、従来の紙に従来の筆記ペンで書く場
合とは異なった感触となり、ユーザにとって違和感があ
る。
【0007】本発明の目的は、情報表示媒体にどのよう
な情報を筆記したかを電子的データとして再現すること
を筆記装置への機構的負担を軽減するとともにタブレッ
ト等を使用しない利便性に優れた構成で実現することが
できる情報処理システムを得ることである。
【0008】本発明の目的は、情報表示媒体にどのよう
な情報を筆記したかだけではなくどの文書に何を加筆し
たかを電子的データとして再現することを筆記装置への
機構的負担を軽減するとともにタブレット等を使用しな
い利便性に優れた構成で実現することができる情報処理
システムを得ることである。
【0009】本発明の目的は、正確な位置座標の検出を
することができる情報処理システムを得ることである。
【0010】本発明の目的は、違和感なく筆記動作を行
なうことができる情報処理システムを得ることである。
【0011】本発明の目的は、紙資源の節約を図ること
ができ、対環境性に優れた情報処理システムを得ること
である。
【0012】本発明の目的は、ユーザビリティが高く、
低コストで省資源化が図れる情報処理システムを得るこ
とである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の筆
記装置は、反射性を有する少なくとも2以上のペン先
と、これらのペン先を選択するペン先選択手段と、この
ペン先選択手段により選択された前記ペン先の機能を示
すモード情報を出力するモード情報出力手段と、備え
る。
【0014】したがって、ペン先選択手段によりにより
ペン先を選択する際に、その選択されたペン先の機能を
示すモード情報が出力されることにより、簡単な構成で
実際に使用しているペン先の色等の情報が出力される。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の筆
記装置において、前記ペン先には、光束を同一光路に折
り返す再帰性反射手段を備える。
【0016】したがって、照射された光束が同一光路に
折り返されることにより、ノイズ等の影響を受けること
が少なくなるので、信号検出における信頼性を向上させ
ることが可能になる。
【0017】請求項3記載の発明の情報処理システム
は、請求項1または2記載の筆記装置と、光束を出射す
る光源を有し、その光束を放射状に投光する少なくとも
2以上の投光手段と、これらの投光手段毎に設けられ、
受光した光束の光パワーを電気信号に変換して受光信号
として出力する少なくとも2以上の受光手段と、各投光
手段から投光される光束により形成され、前記筆記装置
の挿入を受け付ける座標指示領域と、各種情報を表示す
る情報表示面を有する情報表示媒体をその情報表示面の
周辺部で交換自在に保持し、前記情報表示面と前記座標
指示領域とを略一致させる媒体保持部と、前記座標指示
領域内に前記筆記装置を挿入した場合、前記筆記装置に
よって反射された光束に応じて各受光手段により出力さ
れる受光信号に基づいてその筆記装置を挿入した位置座
標を検出する座標検出手段と、この座標検出手段により
検出された前記位置座標と前記筆記装置から出力された
前記モード情報とを関連付ける情報関連付け手段とを有
する座標検出装置と、を備える。
【0018】したがって、各投光手段から投光される光
束により形成される座標指示領域に略一致させるように
座標検出装置の媒体保持部によって交換自在に保持され
た情報表示媒体の情報表示面上に筆記装置によって筆記
した軌跡の位置座標が、その筆記装置のペン先の色情報
等に関連付けられて検出される。これにより、情報表示
媒体にどのような情報を筆記したかを電子的データとし
て再現することが、筆記装置への機構的負担を軽減する
とともにタブレット等を使用しない利便性に優れた構成
で実現可能になる。
【0019】請求項4記載の発明の情報処理システム
は、請求項1または2記載の筆記装置と、各種情報を情
報格納個所を特定して格納する情報格納手段と、この情
報格納手段に格納されている前記各種情報の情報格納個
所を特定する識別情報を含む情報の入力を受け付ける情
報入力手段と、この情報入力手段により入力された前記
識別情報を含む情報をその識別情報に基づいて前記各種
情報を更新する更新手段とを有する情報格納装置と、光
束を出射する光源を有し、その光束を放射状に投光する
少なくとも2以上の投光手段と、これらの投光手段毎に
設けられ、受光した光束の光パワーを電気信号に変換し
て受光信号として出力する少なくとも2以上の受光手段
と、各投光手段から投光される光束により形成されて前
記筆記装置の挿入を受け付ける座標指示領域と、各種情
報を表示する情報表示面と、その情報表示面に表示され
た各種情報が格納されている前記情報格納装置における
情報格納個所を特定する識別情報を表示する前記情報表
示面の周辺部とを有する情報表示媒体をその周辺部で交
換自在に保持し、前記情報表示面と前記座標指示領域と
を略一致させる媒体保持部と、この媒体保持部に保持さ
れた状態の前記情報表示媒体の前記識別情報に対向して
設けられ、その識別情報を読み取る識別情報読取手段
と、前記座標指示領域内に前記筆記装置を挿入した場
合、前記筆記装置によって反射された光束に応じて各受
光手段により出力される受光信号に基づいてその筆記装
置を挿入した位置座標を検出する座標検出手段と、この
座標検出手段により検出された前記位置座標と前記識別
情報読取手段により読み取られた前記識別情報と前記筆
記装置から出力された前記モード情報とを関連付ける情
報関連付け手段と、この情報関連付け手段によって関連
付けられた情報を前記識別情報に基づいて前記情報格納
装置に対して出力する情報出力手段とを有する座標検出
装置と、を備える。
【0020】したがって、各投光手段から投光される光
束により形成される座標指示領域に略一致させるように
座標検出装置の媒体保持部によって交換自在に保持され
た情報表示媒体の情報表示面上に筆記装置によって筆記
した軌跡の位置座標が、この情報表示媒体の情報表示面
上に表示されている各種情報を格納している情報格納装
置における情報格納個所を特定する識別情報とその筆記
装置のペン先の色情報等とに関連付けられて検出され
る。これにより、情報表示媒体にどのような情報を筆記
したかだけではなくどの文書に何を加筆したかを電子的
データとして再現することが、筆記装置への機構的負担
を軽減するとともにタブレット等を使用しない利便性に
優れた構成で実現可能になる。
【0021】請求項5記載の発明は、請求項3または4
記載の情報処理システムにおいて、前記座標検出装置の
前記媒体保持部による前記情報表示媒体の保持位置を少
なくとも前記投光手段と前記受光手段とを使用者の利き
手側とは反対側に位置させる場所にする。
【0022】したがって、各投光手段から投光される光
束を使用者の手が遮ってしまうことがなくなり、また、
手からの反射光が発生することもなくなるので、より正
確な位置座標の検出が可能になる。
【0023】請求項6記載の発明は、請求項3ないし5
のいずれか一記載の情報処理システムにおいて、前記情
報表示媒体は、前記筆記装置により筆記可能な紙状体に
より構成されている。
【0024】したがって、筆記内容が視認されることに
より、違和感のない処理が可能になる。
【0025】請求項7記載の発明は、請求項3ないし5
のいずれか一記載の情報処理システムにおいて、前記情
報表示媒体は、少なくとも情報の表示を可逆的に行なう
ことにより書き換え自在な可逆性記録層を有している。
【0026】したがって、情報表示媒体を書き換え自在
に何回も使用可能にすることにより、紙資源の節約が図
れるので、対環境性に優れたシステムの提供が可能にな
る。
【0027】請求項8記載の発明は、請求項7記載の情
報処理システムにおいて、前記情報表示媒体の前記可逆
性記録層は、熱エネルギーにより可逆的に光学特性を変
化させることにより可視情報の記録及び消去が可能であ
る。
【0028】したがって、識別情報等が熱可逆的に情報
表示媒体の可逆性記録層に対して容易に記録及び消去可
能になり、ユーザビリティが高く、低コストで省資源化
が図れるシステムの提供が可能になる。
【0029】請求項9記載の発明は、請求項8記載の情
報処理システムにおいて、前記情報表示媒体の前記可逆
性記録層は、少なくともロイコ染料と顕色剤とを含んで
いる。
【0030】したがって、情報表示媒体の情報の書き換
えが簡単に、かつ、高品質でできるような材料を用いる
ことにより、低コストでユーザビリティの高いシステム
の提供が可能になる。
【0031】請求項10記載の発明は、請求項8記載の
情報処理システムにおいて、前記情報表示媒体の前記可
逆性記録層は、有機低分子化合物の粒子を含有する樹脂
層である。
【0032】したがって、情報表示媒体の情報の書き換
えが簡単に、かつ、高品質でできるような材料を用いる
ことにより、低コストでユーザビリティの高いシステム
の提供が可能になる。
【0033】請求項11記載の発明は、請求項8記載の
情報処理システムにおいて、前記情報表示媒体の前記可
逆性記録層は、低分子液晶化合物または高分子液晶化合
物を含んでいる。
【0034】したがって、情報表示媒体の情報の書き換
えが簡単に、かつ、高品質でできるような材料を用いる
ことにより、低コストでユーザビリティの高いシステム
の提供が可能になる。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図1
ないし図11に基づいて説明する。本実施の形態の情報
処理システムは、後述するクリップ型の座標検出装置と
ペン型の筆記装置と情報格納装置として機能するパーソ
ナルコンピュータとによって構成されている。
【0036】ここで、図1(a)は座標検出装置1の構
成を概略的に示す平面図、(b)はその右側面図であ
る。図1に示すように、座標検出装置1の本体ケース2
の内部には、光ビーム(光束)の発光と受光とを行う受
発光装置4(左側受発光装置4L、右側受発光装置4
R)が設けられている。左側受発光装置4Lと右側受発
光装置4Rとは、所定の間隔を有して配設されている。
さらに、本体ケース2の内部には、識別情報読取手段と
して機能するコードリーダ部5が設けられている。コー
ドリーダ部5は、例えば多数のCCD(Charge Coupled
Device)をマトリックス状に配列して形成される二次
元CCD撮像素子等によって構成されている。
【0037】次に、受発光装置4について左側受発光装
置4Lを例に図2を参照して説明する。図2に示すよう
に、左側受発光装置4L(受発光装置4)には、レーザ
光を出射する光源であるレーザダイオード(以下、LD
とする。)6とハーフミラー7とポリゴンミラー8と集
光レンズ9と受光素子10とが備えられている。受光素
子10は、受光手段として機能し、例えばPINフォト
ダイオード等で構成されている。このような左側受発光
装置4L(受発光装置4)は、LD6から出射したレー
ザ光をハーフミラー7を透過させた後、モータ(図示せ
ず)により回転駆動されるポリゴンミラー8によって放
射状に順次反射する。ここに、投光手段が構成されてい
る。したがって、図1に示すように、受発光装置4(左
側受発光装置4L、右側受発光装置4R)から放射状に
繰り返し照射されるビーム光が交差する部分が、座標指
示領域3とされる。この座標指示領域3は、例えば、A
4判サイズ以上の広さを有している。
【0038】また、図1に示すように、座標検出装置1
には、媒体保持部として機能する保持用クリップ11が
開閉回動自在に設けられている。ここで、図3(a)は
保持用クリップ11が開放状態にある座標検出装置1を
示す平面図、(b)はその正面図、(c)は保持用クリ
ップ11が閉止状態にある座標検出装置1を示す平面
図、(d)はその正面図である。図3に示すように、保
持用クリップ11は、本体ケース2の一部であってその
横断面形状を略L字形状とされており、軸12によって
回動自在に取り付けられている。また、座標検出装置1
の下部には、後述する情報表示媒体である普通紙Pの紙
厚よりも若干厚めの案内溝13が略L字形状に形成され
ている。さらに、保持用クリップ11には磁石14が配
設されており、案内溝13の保持用クリップ11の磁石
14に対向する位置には磁気シート15が配設されてい
る。これにより、図4(a)に示すように、普通紙Pを
座標検出装置1にセットする際には、保持用クリップ1
1を軸12を中心として回動させて案内溝13の一部を
開放させた後、普通紙Pを案内溝13に挿入させる。次
いで、図4(b)に示すように、保持用クリップ11を
軸12を中心として回動させて閉止させ、磁石14と磁
気シート15との間に生ずる磁力によって普通紙Pを略
L字形状の案内溝13の角部をガイドとして所定の位置
に固定させる。これにより、普通紙Pが交換自在に保持
されることになる。また、保持用クリップ11には、普
通紙Pの固定を検知するための透過型のセンサ20(図
6参照)が備えられている。このように普通紙Pを所定
の位置に固定することで、座標検出装置1の座標指示領
域3と普通紙Pとの位置関係を一定にし、座標検出精度
を高めることが可能になっている。
【0039】次に、情報表示媒体である普通紙Pについ
て説明する。ここで、図5は普通紙Pを示す斜視図であ
る。図5に示すように、普通紙Pには、情報表示面とし
て機能する情報印刷エリアP1と、その情報印刷エリア
P1の周囲を囲むように設けられる周辺部である周辺エ
リアP2とが形成されている。情報印刷エリアP1は、
各種の文字データ等が印字されるエリアである。また、
周辺エリアP2の所定の位置には、情報印刷エリアP1
に印字されている文字データ等の識別情報である二次元
コードCが例えば黒インクによって印刷されている。こ
の識別情報である二次元コードCに記憶される情報とし
ては、例えば、文書名、ページ番号、PC(パーソナル
コンピュータ)名、PCのIPアドレス等があり、“¥
¥PC名(PCのIPアドレス)¥ドライブ名¥フォル
ダ名¥文書名¥ページ”のようなディレクトリ構造によ
り、その文書データ(最小には1ページ分)の格納して
ある場所を一義的に定めるものである。ここで、文書デ
ータ(最小には1ページ分)の格納場所は、情報格納装
置であるパーソナルコンピュータPC(図6参照)に設
けられている情報格納手段として機能するHDD(図6
参照)である。つまり、二次元コードCには、情報印刷
エリアP1に印刷されている各種の文字データである元
々の文書のパーソナルコンピュータPCのHDDにおけ
る記憶先が識別情報として記憶されていることになる。
なお、このような普通紙Pは周知の印刷装置によって印
刷可能となっている。また、二次元コードCは、保持用
クリップ11によって普通紙Pを所定の位置に固定した
際に、座標検出装置1のコードリーダ部5に対向するよ
うに、周辺エリアP2の所定の位置に適宜印刷される。
【0040】座標検出装置1に内蔵される各部の電気的
接続について図6を参照して説明する。座標検出装置1
には、CPU、制御プログラムを格納するROM、RA
M等により構成されるマイクロコンピュータを備えて各
部を集中的に制御する制御部16が内蔵されており、こ
の制御部16には、受発光装置4(左側受発光装置4
L、右側受発光装置4R)と、コードリーダ部5と、演
算処理部17と、フラッシュメモリ18と、パーソナル
コンピュータPCとの通信手段として機能し、RF無線
通信やIrDA等の赤外線通信などの無線通信インター
フェース(I/F)である通信I/F19と、センサ2
0と、加筆情報受信部21とがそれぞれ接続されてい
る。演算処理部17は、制御部16の制御によって、受
発光装置4(左側受発光装置4L、右側受発光装置4
R)の受光素子10から出力される電気信号を受信し、
この電気信号に基づいて位置座標(x,y)の算出を実
行するものである。また、加筆情報受信部21は、制御
部16の制御によって、後述するペン型の筆記装置22
から出力される電気信号を受信した後、この電気信号の
演算処理部17に対する出力を実行するものである。さ
らに、制御部16は、LD6の発光タイミングとモータ
の駆動タイミングとを制御し、LD6から出射されたレ
ーザ光を保持用クリップ11に保持された普通紙Pの表
面に沿って放射状に繰り返し走査させる。
【0041】次に、ペン型の筆記装置22について図7
を参照して説明する。図7に示すように、筆記装置22
には、例えば黒色・赤色・青色の複数のペンや消しゴム
で構成される複数のペン先23が設けられている。ま
た、筆記装置22の握り位置付近には、選択スイッチS
Wが設けられている。この選択スイッチSWを操作する
ことによって従来のボールペン等で用いられているペン
先選択手段である周知のノック式の選択機構24を駆動
させ、所望のペン先23を選択することが可能な構成に
なっている。さらに、筆記装置22には、ワンチップC
PU等により構成されるマイクロコンピュータを備えて
各部を集中的に制御する制御部25が内蔵されており、
この制御部25には、無線通信I/F26が接続されて
いる。この制御部25は、選択スイッチSWの操作によ
り選択されたペン先23の機能を示す加筆モード情報デ
ータを座標検出装置1の加筆情報受信部21に対して出
力させる。ここで出力される加筆モード情報データは、
ペン先23の機能を示すものであって、黒色・赤色・青
色のペンの機能を示す色モードや消しゴムの機能を示す
消去モードである。なお、ペン先23には、入射した光
をその入射角度によらずに所定の位置に向けて反射する
特性を有する再帰性反射手段である再帰性反射部材23
aがそれぞれ配設されている。この再帰性反射部材23
aは、例えばコーナーキューブリフレクタや再帰性反射
テープ等で形成されている。
【0042】次に、座標検出装置1と筆記装置22とパ
ーソナルコンピュータPCとで構成される情報処理シス
テムの動作について説明する。ここで、図8(a)は筆
記装置22による加筆状態を示す平面図、(b)はその
右側面図である。なお、図8に示すように、情報処理シ
ステムについては、座標検出装置1の保持用クリップ1
1によって普通紙Pを座標検出装置1の所定の位置に固
定し、その固定された普通紙P上に対して筆記装置22
のペン先23による筆記の開始が条件とされている。以
下に、制御部16によって制御される座標検出装置1の
座標検出記憶機能について説明する。
【0043】ここで、図9は座標検出記憶処理の流れを
概略的に示すフローチャートである。図9に示すよう
に、まず、筆記可能な情報表示媒体である普通紙Pが座
標検出装置1の所定の位置に固定されたか否かが判断さ
れる(ステップS1)。センサ20によって普通紙Pが
所定の位置に固定されたことを検知した場合には(ステ
ップS1のY)、コードリーダ部5を駆動し、普通紙P
の周辺エリアP2の所定の位置に二次元コードCとして
印刷されている識別情報データを検出する(ステップS
2)。識別情報データが検出されると(ステップS2の
Y)、その識別情報データに対しては、演算処理部17
に送信するとともにフラッシュメモリ18に一時的に記
憶する等の処理が実行される(ステップS3)。
【0044】続いて、筆記装置22からのペン先23の
種類を示す加筆モード情報データの受信に待機する(ス
テップS4)。
【0045】例えば、筆記装置22の選択スイッチSW
を操作することにより赤色のペン先23が選択された場
合には、筆記装置22は無線通信I/F26を介して
“赤色”の加筆モード情報データを送信する。ここに、
モード情報出力手段の機能が実行される。これにより、
座標検出装置1は、“赤色”の加筆モード情報データを
加筆情報受信部21において受信することになる(ステ
ップS4のY)。加筆情報受信部21において受信され
た加筆モード情報データに対しては、演算処理部17に
送信するとともにフラッシュメモリ18に一時的に記憶
する等の処理が実行される(ステップS5)。
【0046】続くステップS6においては、普通紙P上
に対して筆記装置22のペン先23による加筆がなされ
たか否かが判断される。筆記装置22による加筆がなさ
れたか否かの判断は、座標検出装置1の保持用クリップ
11によって保持された普通紙Pの表面に沿って放射状
に繰り返し走査されているビーム光を筆記装置22のペ
ン先23において反射し、その反射された光を受光素子
10が受光したか否かにより判断されることになる。よ
り詳細には、加筆するために座標検出装置1の保持用ク
リップ11によって保持された普通紙Pの適当な位置
(x,y)を指し示した筆記装置22のペン先23は、
受発光装置4(左側受発光装置4L、右側受発光装置4
R)から照射されているビーム光を再帰性反射部材23
aの作用によって再び同一光路を辿る再帰反射光として
反射させる。反射されてポリゴンミラー8に戻った反射
光は、ハーフミラー7によって折り返され、集光レンズ
9を通過して集光された後、受光素子10において受光
される。受光素子10は、受光した再帰反射光の光パワ
ーを電気信号(出力電圧値)に変換し、受光信号として
出力する。
【0047】ここで、図10は受光素子10における受
光信号とパルス信号の関係を例示的に示すタイムチャー
トである。受光素子10において出力される受光信号
は、再帰反射光を受光した場合には出力電圧値の高い
「H(HIGH)」レベルの信号であり、再帰反射光を
受光しない場合には出力電圧値の低い「L(LOW)」
レベルの信号である。また、例えば8つのパルスで1回
走査するものとすると、左側受発光装置4L側ではレー
ザ光がポリゴンミラー8によってそのまま反射されて再
び同一光路を辿ってハーフミラー7によって折り返され
て集光レンズ9を通過して集光される1番目の同期検知
用パルスと7番目のパルスが反射光として検出されてお
り、右側受発光装置4R側では1番目の同期検知用パル
スと5番目に投光したパルス光が検出されたことがわか
る。なお、実際に普通紙P上の座標を細かく検出するた
めには、より多くの投光パルスが必要となる。
【0048】また、図11は左側受発光装置4Lにおけ
る1走査中の受光光量と時間との関係の一例を示すグラ
フである。筆記装置22のペン先23には再帰性反射部
材23aが設けられていることから、ペン先23からの
反射光である反射信号の受光光量は、図11に示すよう
に、同期信号の受光光量と同等のレベルとなる。これに
より、受光光量のスレシュホルドレベル位置を高い位置
で維持できるので、ノイズに対する正規信号の割合(S
/N)を向上させることができ、ノイズの影響を受ける
ことなくシステムの信号検出における信頼性を上げるこ
とができる。ここでは、左側受発光装置4L側のみ説明
するが、右側受発光装置4Rにおいても同様の効果が得
られる。
【0049】筆記装置22のペン先23による加筆がな
された場合(受光素子10が反射光を受光した場合)に
は(ステップS6のY)、その受光信号が受光素子10
から演算処理部17に対して出力され、位置座標(x,
y)の算出処理が実行される(ステップS7)。具体的
には、演算処理部17は、受光信号が出力されたビーム
光の角度(左側受発光装置4Lと筆記装置22のペン先
23との角度、右側受発光装置4Rと筆記装置22のペ
ン先23との角度)をそれぞれビーム光を出射した際の
モータのパルス数に基づいて算出し、それらの角度と左
側受発光装置4Lと右側受発光装置4Rとの間隔に基づ
いて、三角測量の原理により、筆記装置22のペン先2
3によって指し示した位置座標(x,y)を算出する。
ここに、座標検出手段の機能が実行される。このように
して算出された位置座標(x,y)のデータである座標
情報データは、フラッシュメモリ18に一時的に記憶さ
れる。
【0050】続くステップS8においては、位置座標算
出処理により算出された座標情報データに対し、加筆モ
ード情報データと識別情報データとを関連付ける処理が
演算処理部17において実行される。ここに、情報関連
付け手段の機能が実行される。
【0051】例えば、今、加筆する文書のアドレス(=
識別情報データ)が 「c:\MyDocument\Patent.doc」 であるとする。また、前述したように赤色のペン先23
が選択されている場合において、文書「Patent.doc」の
加筆用に使っている筆記装置22のペン先23の色が赤
色である旨を示す加筆モード情報データは「red」であ
るとする。さらに、前述したように筆記装置22の加筆
によって検出された座標情報データが「10,10」である
とする。これらの各データが関連付けられた場合に得ら
れるデータは、 「red\c:\MyDocument\Patent.doc,10,10」又は「c:\MyD
ocument\Patent.doc,red,10,10」 となる。以上のようにして関連付けられた加筆データ
は、フラッシュメモリ18に一時的に記憶される。
【0052】ステップS4〜S8までの処理は、情報表
示媒体である普通紙Pが座標検出部3の保持用クリップ
11から外されたとセンサ20によって判断されるまで
(ステップS9のY)、繰り返される。つまり、普通紙
Pを保持用クリップ11から外さない限り筆記装置22
のペン先23の位置の検出を連続的に行なうことになる
ので、フラッシュメモリ18に一時的に記憶される加筆
データの集合体は筆記装置22のペン先23の筆記軌跡
データということになる。
【0053】センサ20によって普通紙Pが保持用クリ
ップ11から外されたことを検知した場合には(ステッ
プS9のY)、フラッシュメモリ18に記憶されている
加筆データを通信I/F19を介し、元々の文書が登録
されていたパーソナルコンピュータPCへと識別情報デ
ータに基づいて転送する(ステップS10)。ここに、
情報出力手段の機能が実行される。
【0054】以上のように、加筆データが元々の文書が
登録されていたパーソナルコンピュータPCへと転送さ
れると、パーソナルコンピュータPCにおいては例えば
通信I/F(図示せず)等の情報入力手段の機能によっ
てその加筆データを受け付け、例えば赤色で加筆した文
字や線などを原文書上に加筆・更新する(更新手段)。
いずれの場合でも、原文書を一義的に識別でき、かつ、
筆記軌跡が求まるので、これらの加筆データを原文書に
自動的に付加するのは容易である。文書名等から電子的
な原文書を読み出し、その文書に軌跡を付加すれば良
い。外部機器より軌跡情報を得て、原文書に付加するよ
うな電子文書編集方法は容易に構築することができる
し、また、市販のいわゆるワードプロセッサソフトでも
マクロ機能を用いれば容易に実現できる。
【0055】ここに、座標検出装置1は、受発光装置4
(左側受発光装置4L、右側受発光装置4R)から放射
状に繰り返し照射されるビーム光が交差する部分を座標
指示領域3とすることにより、保持用クリップ11に情
報表示媒体を保持していない場合には非常にコンパクト
になるので、従来のタブレット等を利用した装置に比べ
ると利便性に優れている。また、本実施の形態において
は、情報表示媒体として普通紙Pを用いたので、違和感
なく筆記動作を行なうことができる。
【0056】なお、本実施の形態においては二次元コー
ドCを使用していることにより、例えば20桁程度のコ
ードを生成することができるので、絶対的な識別番号
(例えば通し番号)を付けることも可能となる。この場
合、普通紙Pの作成時に絶対識別番号を作成するので、
実際に印刷装置で印刷する場合に、印刷したい文書の識
別情報(「c:\MyDocument\Patent.doc」)とこの絶対識別
番号の関連付けを行なう必要がある。そうすれば、ある
絶対識別番号に何の文書を印刷したかがわかり、本シス
テムで編集した後、原文書に加筆することが可能とな
る。つまり、「123456」という番号がついた普通紙Pを
使って、印刷装置で「c:\MyDocument\Patent.doc」を印刷
すれば、自動的に、「123456←→c:\MyDocument\Patent.
doc」という関連付けがされることになる。次に前述した
ように、赤色の筆記装置22のペン先23を用いて、座
標情報データが「10,10」「10,11」「10,12.5」「11,1
4」・・・のように入力されると、座標検出装置1に
は、次のようなデータが入力される。つまり、「red\12
3456,10,10」(あるいは「123456,red,10,10」)「red\
123456,10,11」「red\123456,10,12.5」「red\123456,1
1,14」となる。これらが原文書上に関連付けられると、
例えば、 「c:\MyDocument\Patent.doc,123456,red,10,10」 というデータが得られ、このデータを原文書上に加筆す
るように転送する。
【0057】また、原文書が登録されていたパーソナル
コンピュータPCへと転送された加筆データの原文書へ
の筆記軌跡付加はいきなり行うのではなく、操作者に確
認を求めてから行うほうがより望ましい。
【0058】さらに、文書への筆記軌跡の付加は、フラ
ッシュメモリ18に一旦蓄えてからパーソナルコンピュ
ータPC等に接続した後に必ずしも行うものに限るもの
ではなく、リアルタイムで原文書へ筆記軌跡を付加する
ようにしてもよい。
【0059】次に、本発明の第二の実施の形態を図12
ないし図14に基づいて説明する。なお、本発明の第一
の実施の形態において説明した部分と同一部分について
は同一符号を用い、説明も省略する。本実施の形態の情
報処理システムは、第一の実施の形態の情報処理システ
ムで使用した普通紙Pに代えて、情報表示媒体として書
換自在なデジタルペーパーDPを使用する点が最も異な
るものである。
【0060】ここで、図12(a)はデジタルペーパー
DPを示す斜視図、(b)はその縦断側面図である。図
12に示すように、デジタルペーパーDPには、情報表
示面として機能する情報印刷エリアDP1と、その情報
印刷エリアDP1の周囲を囲むように設けられる周辺部
である周辺エリアDP2とが形成されている。情報印刷
エリアDP1は、各種の文字データ等で構成される文書
情報が印字されるエリアである。また、周辺エリアDP
2の所定の位置には、情報印刷エリアDP1に印字され
ている文字データ等の識別情報である二次元コードCが
印刷されている。このデジタルペーパーDPは、全体が
紙状に形成されたA4判サイズであって、第一の実施の
形態で使用した普通紙Pの大きさと略同一の大きさを有
している。また、デジタルペーパーDPの情報印刷エリ
アDP1及び周辺エリアDP2は、普通紙Pの情報印刷
エリアP1及び周辺エリアP2と同様の位置に形成され
ている。さらに、デジタルペーパーDPと普通紙Pとで
は、二次元コードCの印刷位置も同位置とされている。
【0061】このデジタルペーパーDPは、ベースフィ
ルム30を有しており、このベースフィルム30上に画
像表示層31と中間層32と保護層33とが順次積層さ
れている。このベースフィルム30は、熱伝導性が良好
の白色の樹脂からなり、中間層32、保護層33は、透
光性の良好な無色の樹脂からなる。
【0062】画像表示層31は、情報の可視的表示を可
逆的に行い表示できる可逆性記録層であり、感熱方式、
磁気記録方式、フォトクロミック記録方式、エレクトロ
クロミック方式等が利用できる。特に、本実施の形態に
おいては、感熱記録方式、すなわち、熱エネルギーによ
り可逆的に光学特性が変化し、可視情報の記録および消
去が可能である熱可逆性記録層が好ましいものとして挙
げられる。この熱エネルギーにより可逆記録が行えるも
のとしては、少なくともロイコ染料と顕色剤とを含む
層、有機低分子化合物の粒子を含有する樹脂層、低分子
または高分子液晶化合物を含む層等のいずれかで構成さ
れる可逆性記録層が好ましいものとして挙げられる。
【0063】まず、画像表示層31として少なくともロ
イコ染料と顕色剤とを含む層を適用した場合について説
明する。少なくともロイコ染料と顕色剤とを含む層は樹
脂バインダー中にロイコ染料および顕色剤を分散させる
ことにより形成されており、ロイコ染料としては、例え
ばフタリド系化合物、アザフタリド系化合物、フルオラ
ン系化合物、フェノチアジン系化合物、ロイコオーラミ
ン系化合物など公知の染料前駆体が挙げられる。具体的
には、特開平05−124360号公報記載の公知のロ
イコ染料が使用できる。
【0064】また、顕色剤としては、分子内にロイコ染
料を発色させる顕色能を有する構造を有する化合物が挙
げられる。例えば、フェノール性水酸基、カルボン酸
基、リン酸基等と分子間の凝集力を制御する構造や長鎖
炭化水素基が連結した構造を有する化合物である。連結
部分にはヘテロ原子を含む2価の基を介していても良
く、また長鎖炭化水素基中にもヘテロ原子を含む2価の
基または芳香族炭化水素基が含まれていても良い。具体
的には、特開平05−124360号号公報等に記載さ
れている公知の顕色剤が使用できる。
【0065】さらに、樹脂バインダーとしては、例えば
ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル酢酸ビニ
ル共重合体、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラ
ール、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホ
ン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキシド、
フッソ樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミ
ド、ポリベンズイミダゾール、ポリスチレン、スチレン
系共重合体、フェノキシ樹脂、ポリエステル、芳香族ポ
リエステル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、
ポリメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸エステ
ル系共重合体、マレイン酸系共重合体、エポキシ樹脂、
アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポ
リビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロ
ピレンオキサイド、メチルセルロース、エチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、デンプン、ゼラチン、カゼイン類等を挙げる
ことができる。
【0066】また、画像表示層31の皮膜の強度を挙げ
ることを目的に、各種硬化剤、架橋剤を添加しても良
い。このような硬化剤、架橋剤の例としては、イソシア
ネート基をもつ化合物、ポリアミドエピクロロヒドリン
樹脂、エポキシ基をもつ化合物、グリオキザール、ジル
コニウム化合物等が挙げられる。
【0067】なお、画像表示層31は、電子線硬化性あ
るいは紫外線硬化性バインダーを用いて形成することも
できる。かかるバインダーとしては、エチレン性不飽和
結合を有する化合物が挙げられる。これらの具体例とし
ては、 1.脂肪族、脂環族、芳香族の多価アルコール及びポリ
アルキレングリコールのポリ(メタ)アクリレート 2.脂肪族、脂環族、芳香族、芳香脂肪族の多価アルコ
ールにポリアルキレンオキサイドを付加させた多価アル
コールのポリ(メタ)アクリレート 3.ポリエステルポリ(メタ)アクリレート 4.ポリウレタンポリ(メタ)アクリレート 5.エポキシポリ(メタ)アクリレート 6.ポリアミドポリ(メタ)アクリレート 7.ポリ(メタ)アクリロイルオキシアルキルリン酸エ
ステル 8.(メタ)アクリロイル基を側鎖、または末端に有す
るビニル系またはジエン系化合物 9.単官能(メタ)アクリレート、ビニルピロリドン、
(メタ)アクリロイル化合物 10.エチレン性不飽和結合を有するシアノ化合物 11.エチレン性不飽和結合を有するモノあるいはポリ
カルボン酸、およびそれらのアルカリ金属塩、アンモニ
ウム塩、アミン塩等 12.エチレン性不飽和(メタ)アクリルアミドまたは
アルキル置換(メタ)アクリルアミドおよびその多量体 13.ビニルラクタムおよびポリビニルラクタム化合物 14.エチレン性不飽和結合を有するモノあるいはポリ
エーテルおよびそのエステル 15.エチレン性不飽和結合を有するアルコールのエス
テル 16.エチレン性不飽和結合を有するポリアルコールお
よびそのエステル 17.スチレン、ジビニルベンゼン等1個以上のエチレ
ン性不飽和結合を有する芳香族化合物 18.(メタ)アクリロイルオキシ基を側鎖、または末
端に有するポリオルガノシロキサン系化合物 19.エチレン性不飽和結合を有するシリコーン化合物 20.上記1〜19記載の化合物の多量体あるいはオリ
ゴエステル(メタ)アクリレート変成物 等が挙げられる。
【0068】紫外線硬化性バインダーを用いて画像表示
層31を形成する場合には、光重合開始剤を混合して用
いる。この光重合開始剤としては、ジクロロアセトフェ
ノンあるいはトリクロロアセトフェノンのようなアセト
フェノン類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、
ベンゾインアルキルエーテル、ベンジルジメチルケター
ル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサ
ントン類、アゾ化合物、ジアリールヨードニウム塩、ト
リアリールスルフォニウム塩、ビス(トリクロロメチ
ル)トリアジン化合物等が挙げられる。
【0069】上述したようなロイコ染料および顕色剤を
用いた画像表示層31は、図13に示すプロセスで発色
・消色する。初期の消色状態(A)を加熱すると温度T
1以上でロイコ染料と顕色剤が溶融混合して発色し
(B)、この状態を急冷すると発色状態のまま固定され
る(C)。発色状態(C)を加熱していくと、発色温度
1より低い温度T2で消色し(D)、冷却すれば初期と
同様の消色状態となる。
【0070】したがって、画像表示層31が透明な部分
では中間層32と保護層33とを介してベースフィルム
30の白色が視認され、画像表示層31が黒色に発色変
化した部分ではこの色が中間層32と保護層33とを介
して視認される。これにより、デジタルペーパーDPの
画像表示層31は、加熱により透明状態と黒色状態とに
可逆的に変化するように調整されている。このような性
質を利用し、情報印刷エリアDP1には各種の文字デー
タ等で構成される文書情報が可視状態で印字され、周辺
エリアDP2の所定の位置には情報印刷エリアDP1に
印字されている文字データ等の識別情報である二次元コ
ードCが可視状態で印刷される。
【0071】このようなデジタルペーパーDPに対する
熱エネルギーによる書込みは、たとえばサーマルヘッド
を用いた熱昇華型の印刷装置で印字することが容易であ
る。また、このような熱昇華型の印刷装置によれば、加
熱温度や時間等の条件を変更することにより、同じ書込
み用サーマルヘッドで消去することも容易となる。した
がって、この場合は識別情報と文書情報とがいずれも印
刷装置で印字できるので、最初からデジタルペーパーD
Pに識別情報と文書情報とを固定情報として埋め込むの
ではなく、印刷時に使用者が適宜設定することができ
る。すなわち、別の文書を印刷する場合にはその文書の
識別情報を印字することができるので、デジタルペーパ
ーDPはリサイクル可能な情報表示媒体として使用する
ことができ、紙資源の節約を図ることができる。
【0072】次に、変形例として、画像表示層31とし
て有機低分子化合物の粒子を含有する樹脂層を適用した
場合について説明する。この有機低分子化合物の粒子を
含有する樹脂層の光散乱性は、温度に依存してその透明
度が可逆的に変化する性質を有している。
【0073】このような有機低分子化合物の粒子を含有
する樹脂層に用いられる樹脂は、有機低分子物質を均一
に分散保持した層を形成すると共に、最大透明時の透明
度に影響を与える材料である。このため樹脂母材は透明
性が良く、機械的に安定で、且つ成膜性の良い樹脂が好
ましい。このような樹脂としては、ポリ塩化ビニル;塩
化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル
-ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル-
マレイン酸共重合体、塩化ビニル-アクリレート共重合
体等の塩化ビニル系共重合体;ポリ塩化ビニリデン、塩
化ビニリデン-塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン-ア
クリロニトリル共重合体等の塩化ビニリデン系共重合
体;ポリエステル;ポリアミド;ポリアクリレート又はポ
リメタクリレートあるいはアクリレート-メタクリレー
ト共重合体;シリコン樹脂等が挙げられる。これらは単
独であるいは2種以上混合して使用される。
【0074】また、この有機低分子化合物の粒子を含有
する樹脂層に用いられる有機低分子化合物としては、一
般に融点30〜200℃好ましくは50〜150℃程度
のものが使用される。このような有機低分子化合物とし
ては、アルカノール;アルカンジオール;ハロゲンアル
カノールまたはハロゲンアルカンジオール;アルキルア
ミン;アルカン;アルケン;アルキン;ハロゲンアルカ
ン;ハロゲンアルケン;ハロゲンアルキン;シクロアル
カン;シクロアルケン;シクロアルキン;飽和または不
飽和モノまたはジカルボン酸又はこれらのエステル、ア
ミド又はアンモニウム塩;飽和または不飽和ハロゲン脂
肪酸またはこれらのエステル、アミド又はアンモニウム
塩;アリルカルボン酸またはそれらのエステル、アミド
又はアンモニウム塩;ハロゲンアリルカルボン酸または
それらのエステル、アミド又はアンモニウム塩;チオア
ルコール;チオカルボン酸又はそれらのエステル、アミ
ンまたはアンモニウム塩;チオアルコールのカルボン酸
エステル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上
混合して使用される。これらの化合物の炭素数は10〜
60、好ましくは10〜38、特に10〜30が好まし
い。エステル中のアルコール基部分は飽和していても飽
和していなくてもよく、またハロゲン置換されていても
よい。いずれにしても有機低分子化合物は、分子中に酸
素、窒素、硫黄及びハロゲンの少なくとも1種、例えば
−OH、−COOH、−CONH−、−COOR、−N
H−、−NH2、−S−、−S−S−、−O−、ハロゲ
ン等を含む化合物であることが好ましい。さらに、透明
化できる温度の巾を広げるには、上記の有機低分子化合
物を適宜組合せるか、または、有機低分子化合物と融点
の異なる他の材料とを組合せればよい。これらは例えば
特開昭63−39378号、特開昭63−130380
号などの公報や、特願昭63−14754号、特願平1
−140109号などの明細書で明らかにされている
が、これらに限定されるものではない。
【0075】これらの有機低分子化合物と樹脂とからな
る有機低分子化合物の粒子を含有する樹脂層で構成され
る画像表示層31は、図14に示すプロセスで透明・白
濁する。図14は、熱による透明度の変化を表わしてい
るグラフであり、樹脂及びこの樹脂中に分散された有機
低分子化合物を主成分とする画像表示層31は、例えば
0以下の常温では白濁不透明状態にある。これを温度
2に加熱すると透明になり、この状態で再びT0以下の
常温に戻しても透明のままである。更にT3以上の温度
に加熱すると、最大透明度と最大不透明度との中間の半
透明状態になる。次に、この温度を下げて行くと、再び
透明状態をとることなく最初の白濁不透明状態に戻る。
なお、この不透明状態のものをT1〜T2間の温度に加熱
した後、常温即ちT0以下の温度に冷却した場合には透
明と不透明との中間の状態をとることができる。また、
常温で透明になったものも再びT3以上の温度に加熱し
た後に常温に戻せば再び白濁不透明状態に戻る。
【0076】さらに、変形例として、画像表示層31に
低分子または高分子液晶化合物を含む層を適用した場合
について説明する。この画像表示層31に用いられる高
分子液晶化合物としては、主鎖または側鎖にメソゲン
(液晶性を示す分子)が結合された主鎖型および側鎖型
分子液晶等が用いられる。高分子液晶化合物は、通常、
重合可能なメソゲン化合物(メソゲンモノマーと呼ぶ)
を重合するか、あるいは水素化ポリシリコーン等の反応
性ポリマーに付加反応可能なメソゲン化合物を付加させ
て製造することができる。このような技術はMakromol.C
hem.,179,p273(1978),Eur,Poly.J.,18,p651(1982)及びM
ol.Cryst.Liq.Cryst.,169,p167(1989)等に開示されてい
る。本発明に使用される高分子液晶化合物も同様な方法
で製造することができる。
【0077】メソゲンモノマーおよび付加反応可能なメ
ソゲン化合物としては、ビフェニル系、フェニルベンゾ
エート系、シクロヘキシルベンゼン系、アゾキシベンゼ
ン系、アゾベンゼン系、アゾメチン系、フェニルピリミ
ジン系、ジフェニルアセチレン系、ビフェニルベンゾエ
ート系、シクロヘキシルビフェニル系、ターフェニル系
等の剛直な分子(メソゲン)に、好ましくは所定の長さ
のアルキルスペーサーを介して、アクリル酸エステル
基、メタクリル酸エステル基またはビニル基が結合した
種々の化合物等が代表的なものとして挙げられる。
【0078】なお、以上に示したようなデジタルペーパ
ーDPを使用する情報処理システムの筆記装置22につ
いては、そのペン先23を構成する例えば黒色・赤色・
青色の複数のペン等には、実際にはインク等を有してい
ないものとする。
【0079】次に、本発明の第三の実施の形態を図15
に基づいて説明する。なお、本発明の第一または第二の
実施の形態において説明した部分と同一部分については
同一符号を用い、説明も省略する。本実施の形態の情報
処理システムは、第一の実施の形態の情報処理システム
と比較して、座標検出装置1の情報表示媒体(普通紙
P、デジタルペーパーDP)に対する配設位置が異なる
ものである。
【0080】ここで、図15(a)は座標検出装置1の
右利き用の配設例を示す平面図、(b)は座標検出装置
1の左利き用の配設例を示す平面図である。なお、本実
施の形態で用いる情報表示媒体(普通紙P、デジタルペ
ーパーDP)においては、特に図示しないが、識別情報
である二次元コードCが座標検出装置1のコードリーダ
部5の配設位置に対応させて印刷されているか、座標検
出装置1のコードリーダ部5の配設位置のいずれにも対
応できるように左右両側に印刷されているものとする。
【0081】図15(a)に示すように、右利きの人が
本情報処理システムを使用する場合には、座標検出装置
1は情報表示媒体(普通紙P、デジタルペーパーDP)
の左側下部に配設される。また、図15(b)に示すよ
うに、左利きの人が本情報処理システムを使用する場合
には、座標検出装置1は情報表示媒体(普通紙P、デジ
タルペーパーDP)の右側上部に配設される。
【0082】このようにすることで、受発光装置4(左
側受発光装置4L、右側受発光装置4R)から走査され
る光を使用者の手が遮ってしまうことがなくなり、ま
た、手からの反射光が発生することもなくなるので、よ
り正確な位置座標の検出が可能になる。
【0083】なお、座標検出装置1には、「右手で書く
時は左下角へ設置して下さい。左手で書く時は右上角へ
設置して下さい。」というような使用者への使用上の注
意を喚起する表示を設けるようにしても良い。
【0084】次に、本発明の第四の実施の形態を図16
に基づいて説明する。なお、本発明の第一の実施の形態
において説明した部分と同一部分については同一符号を
用い、説明も省略する。
【0085】ここで、図16は座標検出装置40の構成
を概略的に示す平面図である。図16に示すように、座
標検出装置40には、光ビームの発光と受光とを行う左
側受発光装置4Lと右側受発光装置4Rとに加え、さら
に各受発光装置4と同様の構成の中央受発光装置41が
それらの間の中心位置に配設されている。
【0086】そして、このような構成において、例えば
通常は左側受発光装置4Lと右側受発光装置4Rとによ
って位置座標を検出するものとする。しかしながら、図
16に示すように、右側受発光装置4Rから走査される
光を使用者の右手が遮ってしまた場合には、左側受発光
装置4Lにおいてのみ受光信号が出力されることになる
ことになるので、制御部16は右側受発光装置4Rから
走査されている光が手で遮蔽されていると判断し、左側
受発光装置4Lと中央受発光装置41とによって位置座
標を検出するように切替えるようにする。
【0087】これにより、左側受発光装置4Lと右側受
発光装置4Rとの何れかから走査される光を使用者の手
が遮ってしまっても、位置座標の検出が可能になる。
【0088】なお、各実施の形態においては、情報表示
媒体(普通紙P、デジタルペーパーDP)に識別情報で
ある二次元コードCを印刷したが、パーソナルコンピュ
ータPCへと転送して加筆しないのであれば二次元コー
ドCの印刷の必要はない。このように二次元コードCを
印刷しないのであれば、コードリーダ部5を設ける必要
はなく、また、情報処理システムとしては、座標検出装
置と筆記装置とによって構成される。
【0089】また、各実施の形態においては、受発光装
置としてポリゴンミラー8による回転走査系で述べてき
たが、2点からの投光による筆記装置22のペン先23
の位置座標を検出できるものであれば良く、これに限定
するものではない。例えば光源から出た光束を扇状に広
げて投光して、筆記装置22のペン先23の反射地点を
ライン状のセンサで検出する方式でも構わない。
【0090】
【発明の効果】請求項1記載の発明の筆記装置によれ
ば、ペン先選択手段によりペン先を選択する際に、その
選択されたペン先の機能を示すモード情報を出力するこ
とにより、簡単な構成で実際に使用しているペン先の色
等の情報を出力することができる。
【0091】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の筆記装置において、照射された光束を同一光路に折
り返す再帰性反射手段をペン先に備えることにより、ノ
イズ等の影響を受けることを少なくすることができるの
で、信号検出における信頼性を向上させることができ
る。
【0092】請求項3記載の発明の情報処理システムに
よれば、各投光手段から投光される光束により形成され
る座標指示領域に略一致するように座標検出装置の媒体
保持部によって交換自在に保持した情報表示媒体の情報
表示面上に筆記装置によって筆記した軌跡の位置座標を
その筆記装置のペン先の色情報等に関連付けて検出する
ことにより、情報表示媒体にどのような情報を筆記した
かを電子的データとして再現することを筆記装置への機
構的負担を軽減するとともにタブレット等を使用しない
利便性に優れた構成で実現することができる。
【0093】請求項4記載の発明の情報処理システムに
よれば、各投光手段から投光される光束により形成され
る座標指示領域に略一致させるように座標検出装置の媒
体保持部によって交換自在に保持した情報表示媒体の情
報表示面上に筆記装置によって筆記した軌跡の位置座標
をこの情報表示媒体の情報表示面上に表示されている各
種情報を格納する情報格納装置における情報格納個所を
特定する識別情報とその筆記装置のペン先の色情報等と
に関連付けて検出することにより、情報表示媒体にどの
ような情報を筆記したかだけではなくどの文書に何を加
筆したかを電子的データとして再現することを筆記装置
への機構的負担を軽減するとともにタブレット等を使用
しない利便性に優れた構成で実現することができる。
【0094】請求項5記載の発明によれば、請求項3ま
たは4記載の情報処理システムにおいて、座標検出装置
の媒体保持部による情報表示媒体の保持位置を少なくと
も投光手段と受光手段とを使用者の利き手側とは反対側
に位置させる場所にすることにより、各投光手段から投
光される行束を使用者の手が遮ってしまうことがなくな
り、また、手からの反射光が発生することもなくなるの
で、より正確な位置座標の検出をすることができる。
【0095】請求項6記載の発明によれば、請求項3な
いし5のいずれか一記載の情報処理システムにおいて、
情報表示媒体を筆記装置により筆記可能な紙状体により
構成することにより、違和感なく筆記動作を行なうこと
ができる。
【0096】請求項7記載の発明によれば、請求項3な
いし5のいずれか一記載の情報処理システムにおいて、
情報表示媒体は、少なくとも情報の表示を可逆的に行な
うことにより書き換え自在な可逆性記録層を有している
ことにより、情報表示媒体を書き換え自在に何回も使用
することができるので、紙資源の節約を図ることがで
き、対環境性に優れたシステムを提供することができ
る。
【0097】請求項8記載の発明によれば、請求項7記
載の情報処理システムにおいて、情報表示媒体の可逆性
記録層は、熱エネルギーにより可逆的に光学特性を変化
させることにより可視情報の記録及び消去が可能である
ことにより、識別情報等を熱可逆的に情報表示媒体の可
逆性記録層に対して容易に記録及び消去することができ
るので、ユーザビリティが高く、低コストで省資源化が
図れるシステムを提供することができる。
【0098】請求項9記載の発明によれば、請求項8記
載の情報処理システムにおいて、情報表示媒体の可逆性
記録層は、少なくともロイコ染料と顕色剤とを含むこと
により、情報表示媒体の情報の書き換えを簡単に、か
つ、高品質でできるような材料を用いることができるの
で、低コストでユーザビリティの高いシステムを提供す
ることができる。
【0099】請求項10記載の発明によれば、請求項8
記載の情報処理システムにおいて、情報表示媒体の可逆
性記録層は、有機低分子化合物の粒子を含有する樹脂層
であることにより、情報表示媒体の情報の書き換えを簡
単に、かつ、高品質でできるような材料を用いることが
できるので、低コストでユーザビリティの高いシステム
を提供することができる。
【0100】請求項11記載の発明によれば、請求項8
記載の情報処理システムにおいて、情報表示媒体の可逆
性記録層は、低分子液晶化合物または高分子液晶化合物
を含んでいることにより、情報表示媒体の情報の書き換
えを簡単に、かつ、高品質でできるような材料を用いる
ことができるので、低コストでユーザビリティの高いシ
ステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の座標検出装置を示
し、(a)はその構成を概略的に示す平面図、(b)は
その右側面図である。
【図2】左側受発光装置を概略的に示す平面図である。
【図3】(a)は保持用クリップが開放状態にある座標
検出装置を示す平面図、(b)はその正面図、(c)は
保持用クリップが閉止状態にある座標検出装置を示す平
面図、(d)はその正面図である。
【図4】(a)は普通紙を座標検出装置にセットする状
態を示す平面図、(b)は普通紙を座標検出装置にセッ
トした状態を示す平面図である。
【図5】普通紙を示す斜視図である。
【図6】座標検出装置に内蔵される各部の電気的接続を
示すブロック図である。
【図7】筆記装置に内蔵される各部の電気的接続を示す
ブロック図である。
【図8】(a)は筆記装置による加筆状態を示す平面
図、(b)はその右側面図である。
【図9】座標検出記憶処理の流れを概略的に示すフロー
チャートである。
【図10】受光素子における受光信号とパルス信号の関
係を例示的に示すタイムチャートである。
【図11】左側受発光装置における1走査中の受光光量
と時間との関係の一例を示すグラフである。
【図12】本発明の第二の実施の形態のデジタルペーパ
ーを示し、(a)はその斜視図、(b)はその縦断側面
図である。
【図13】ロイコ染料および顕色剤を用いた可逆性記録
層が発色・消色するプロセスを説明するグラフである。
【図14】有機低分子と樹脂とからなる可逆性記録層が
透明・白濁するプロセスを説明するグラフである。
【図15】本発明の第三の実施の形態を示し、(a)は
座標検出装置の右利き用の配設例を示す平面図、(b)
は座標検出装置の左利き用の配設例を示す平面図であ
る。
【図16】本発明の第四の実施の形態の座標検出装置の
構成を概略的に示す平面図である。
【符号の説明】
1,40 座標検出装置 3 座標指示領域 5 識別情報読取手段 6 光源 10 受光手段 11 媒体保持部 22 筆記装置 23 ペン先 23a 再帰性反射手段 24 ペン先選択手段 31 可逆性記録層 C 識別情報 HDD 情報格納手段 P,DP 情報表示媒体 P1,DP1 情報表示面 P2,DP2 周辺部 PC 情報格納装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B43L 1/04 G02B 26/10 102 G06F 3/033 360 B43K 24/00 Z // G02B 26/10 102 29/00 Z (72)発明者 別府 智彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2C071 CA02 DA03 DC04 2C353 HA02 HA09 HE05 HE07 HE13 HG10 HL00 2H045 AA01 DA02 5B068 AA24 AA25 AA35 BB20 BD02 BD09 BD17 BD18 BE06 BE12 5B087 AA05 AB05 BC03 BC12 BC16 BC26 DD16 DD17

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反射性を有する少なくとも2以上のペン
    先と、 これらのペン先を選択するペン先選択手段と、 このペン先選択手段により選択された前記ペン先の機能
    を示すモード情報を出力するモード情報出力手段と、備
    える筆記装置。
  2. 【請求項2】 前記ペン先には、光束を同一光路に折り
    返す再帰性反射手段を備える請求項1記載の筆記装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の筆記装置と、 光束を出射する光源を有し、その光束を放射状に投光す
    る少なくとも2以上の投光手段と、これらの投光手段毎
    に設けられ、受光した光束の光パワーを電気信号に変換
    して受光信号として出力する少なくとも2以上の受光手
    段と、各投光手段から投光される光束により形成され、
    前記筆記装置の挿入を受け付ける座標指示領域と、各種
    情報を表示する情報表示面を有する情報表示媒体をその
    情報表示面の周辺部で交換自在に保持し、前記情報表示
    面と前記座標指示領域とを略一致させる媒体保持部と、
    前記座標指示領域内に前記筆記装置を挿入した場合、前
    記筆記装置によって反射された光束に応じて各受光手段
    により出力される受光信号に基づいてその筆記装置を挿
    入した位置座標を検出する座標検出手段と、この座標検
    出手段により検出された前記位置座標と前記筆記装置か
    ら出力された前記モード情報とを関連付ける情報関連付
    け手段とを有する座標検出装置と、を備える情報処理シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の筆記装置と、 各種情報を情報格納個所を特定して格納する情報格納手
    段と、この情報格納手段に格納されている前記各種情報
    の情報格納個所を特定する識別情報を含む情報の入力を
    受け付ける情報入力手段と、この情報入力手段により入
    力された前記識別情報を含む情報をその識別情報に基づ
    いて前記各種情報を更新する更新手段とを有する情報格
    納装置と、 光束を出射する光源を有し、その光束を放射状に投光す
    る少なくとも2以上の投光手段と、これらの投光手段毎
    に設けられ、受光した光束の光パワーを電気信号に変換
    して受光信号として出力する少なくとも2以上の受光手
    段と、各投光手段から投光される光束により形成されて
    前記筆記装置の挿入を受け付ける座標指示領域と、各種
    情報を表示する情報表示面と、その情報表示面に表示さ
    れた各種情報が格納されている前記情報格納装置におけ
    る情報格納個所を特定する識別情報を表示する前記情報
    表示面の周辺部とを有する情報表示媒体をその周辺部で
    交換自在に保持し、前記情報表示面と前記座標指示領域
    とを略一致させる媒体保持部と、この媒体保持部に保持
    された状態の前記情報表示媒体の前記識別情報に対向し
    て設けられ、その識別情報を読み取る識別情報読取手段
    と、前記座標指示領域内に前記筆記装置を挿入した場
    合、前記筆記装置によって反射された光束に応じて各受
    光手段により出力される受光信号に基づいてその筆記装
    置を挿入した位置座標を検出する座標検出手段と、この
    座標検出手段により検出された前記位置座標と前記識別
    情報読取手段により読み取られた前記識別情報と前記筆
    記装置から出力された前記モード情報とを関連付ける情
    報関連付け手段と、この情報関連付け手段によって関連
    付けられた情報を前記識別情報に基づいて前記情報格納
    装置に対して出力する情報出力手段とを有する座標検出
    装置と、を備える情報処理システム。
  5. 【請求項5】 前記座標検出装置の前記媒体保持部によ
    る前記情報表示媒体の保持位置を少なくとも前記投光手
    段と前記受光手段とを使用者の利き手側とは反対側に位
    置させる場所にする請求項3または4記載の情報処理シ
    ステム。
  6. 【請求項6】 前記情報表示媒体は、前記筆記装置によ
    り筆記可能な紙状体により構成されている請求項3ない
    し5のいずれか一記載の情報処理システム。
  7. 【請求項7】 前記情報表示媒体は、少なくとも情報の
    表示を可逆的に行なうことにより書き換え自在な可逆性
    記録層を有している請求項3ないし5のいずれか一記載
    の情報処理システム。
  8. 【請求項8】 前記情報表示媒体の前記可逆性記録層
    は、熱エネルギーにより可逆的に光学特性を変化させる
    ことにより可視情報の記録及び消去が可能である請求項
    7記載の情報処理システム。
  9. 【請求項9】 前記情報表示媒体の前記可逆性記録層
    は、少なくともロイコ染料と顕色剤とを含んでいる請求
    項8記載の情報処理システム。
  10. 【請求項10】 前記情報表示媒体の前記可逆性記録層
    は、有機低分子化合物の粒子を含有する樹脂層である請
    求項8記載の情報処理システム。
  11. 【請求項11】 前記情報表示媒体の前記可逆性記録層
    は、低分子液晶化合物または高分子液晶化合物を含んで
    いる請求項8記載の情報処理システム。
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