JP2000148372A - 情報入力システム - Google Patents

情報入力システム

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JP2000148372A
JP2000148372A JP10376006A JP37600698A JP2000148372A JP 2000148372 A JP2000148372 A JP 2000148372A JP 10376006 A JP10376006 A JP 10376006A JP 37600698 A JP37600698 A JP 37600698A JP 2000148372 A JP2000148372 A JP 2000148372A
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JP
Japan
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information display
coil
display medium
input system
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Application number
JP10376006A
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English (en)
Inventor
Tomohiko Beppu
智彦 別府
Hitoshi Hattori
仁 服部
Toshiyuki Furuta
俊之 古田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Publication of JP2000148372A publication Critical patent/JP2000148372A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タブレット上に設置された複数の紙状の情報
表示媒体のそれぞれを自動的に識別し、紙とペンとのイ
ンターフェ−スを保持した使いやすい情報入力システム
を提供する。 【解決手段】 紙状の情報表示媒体に記入可能な記入装
置と、情報表示媒体への記入時に記入座標を取得可能な
座標取得装置と、座標取得装置で取得した記入座標を記
録する座標記録装置とを有し、前記情報表示媒体には、
第1のコイルが設けられ、座標取得装置または座標記録
装置には、情報表示媒体の第1のコイルとの相互誘導に
よる誘導起電力を生じる第2のコイルが設けられ、情報
表示媒体が移動するときに第1のコイルとの相互誘導に
よって第2のコイルに生ずる誘導起電力の変化を検出し
て情報表示媒体の識別を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報入力システム
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ・ネットワークの高
度化,高速化に伴い、さまざまな書類処理の電子化が進
み、その分量も増加している。これらの電子書類の表示
は基本的にはCRTやLCDなどのディスプレイに行な
われるが、ディスプレイの解像度は紙への印刷物には及
ばず、また、ディスプレイでは複数ページにわたる書類
全体を一覧することは不可能なことなどの理由から、ペ
ーパーレス化が求められている電子書類も必ず紙に印刷
されているのが現状である。
【0003】一方、紙とペンを利用した記入インタフェ
ースは人間が慣れ親しんだものであり、コンピュータ化
が進んだ今日でも依然として大きな利点を持ちつづけて
いる。例えば、高解像度,容易な一覧性などの紙が持つ
長所によって、書類処理の電子化が進んだ今日において
もなお、紙を用いた業務は減少せず、紙の使用量はむし
ろ増加している。こうした現状を背景に、紙とペンを用
いた業務と電子書類とを結び付ける機器の重要性はます
ます増加している。
【0004】従来、紙とペンを用いた業務のコンピュー
タ化への試みとしては、コンピュータ表示装置と入力装
置を一体化した、いわゆるペンベースコンピュータと呼
ばれるものが存在する。これは、紙を使用せず、コンピ
ュータの表示部であるLCDの上に座標入力装置である
透明タブレットを重ね合わせたものであり、タブレット
から得られた座標に従い、入力点を画面に直接表示する
ものである。
【0005】しかしながら、上述した従来のペンベース
コンピュータは、特に表示画面のコストが高価なものと
なり、また、LCDはガラス板などを用いるものが多
く、非常に壊れ易いものとなる。また、LCDの表示に
は電力を必要とするため、常時表示することは不可能で
あり、そのため簡単な書類を閲覧する場合にもその都度
システムを立ち上げる(起動する)必要があり、少なくと
も数十秒程度の起動時間が無駄に必要とされる。また、
前述したように、LCDの解像度,一覧性は、いまだ印
刷物に比べて著しく劣るものである。
【0006】これに対し、例えば特開平7−20013
4号には、座標入力装置であるタブレットの上に通常の
紙を設置し、紙に記入した座標をそのまま取り組む装置
が提案されている。この装置では、表示は紙で行ない、
座標取得,記憶はペンコンピュータと同様にタブレット
とコンピュータが行なうため、壊れやすい表示装置であ
る液晶を必要とせず、紙の高い解像度を利用できるとい
う長所を備えている。
【0007】また、特開平9−101864号には、紙
状に形成された書き換え可能な表示媒体をタブレット上
に設置し、表示,座標取得を行なう装置が提案されてお
り、この装置も、特開平7−200134号に記載の装
置と同様に、紙が持つ高解像度という長所を備えてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、紙が持つ容
易な一覧性という長所を活かすためには、複数の紙を使
い分ける必要があるが、特開平7−200134号,特
開平9−101864号のいずれに記載の装置において
も、複数のページを区別する構成を具備しておらず、こ
のため、例えば、複数のページを入れ替えたり、ノート
状に束ねた複数ページをめくりながら記入した場合、異
なったページへ記入したにもかかわらず、同じページに
入力されてしまうという問題があった。
【0009】上述したページの混同を避けるために、例
えば、特開平9−101864号においては、ページ送
り,ページ戻しのボタンをそれぞれタブレットに設置
し、ページをめくったり、入れ替えた場合に操作者がペ
ージ送りを指示する構成を取っているが、実際の利用時
において人間はページ送りの操作を忘れてしまうことが
あるため、異なったページへの入力が同一ページへの入
力として混同されることが多くあり、実用的でないとい
う問題があった。
【0010】また、特開平9−101864号に記載の
装置では、新しいページの設置つまり古いページの削除
を、タブレットに設置したマイクによって収音した紙を
破り取る音で検出する構成をとっているが、ページの設
置やページを破り取ることによって生ずる音は小さく、
また安定しないものであり、紙の発する音を用いて安定
にページの設置,交換を検出することが困難であること
は明らかである。また、紙に設置したチェックマークを
チェックすることによって、新しいページを検出する構
成も提案されているが、前述のページ送りボタンの操作
と同様に、操作者がチェックマークの記入を忘れること
があるため、実用的ではない。また、従来では、ページ
の表面に識別記号を記載しているが、複数の紙を重ねて
設置したとき、束の下の方のページの識別記号を読み取
ることは不可能である。このため、従来では、事実上一
枚毎のページの利用しかできず、紙を用いたときの高い
一覧性という長所を活かせないという問題があった。
【0011】本発明は、紙とタブレットを利用したコン
ピュータ入力装置に関わる上記の問題点を解決し、タブ
レット上に設置された複数の紙状の情報表示媒体のそれ
ぞれを自動的に識別し、紙とペンとのインターフェ−ス
を保持した使いやすい情報入力システムを提供すること
を目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、紙状の情報表示媒体に記入
可能な記入装置と、情報表示媒体への記入時に記入座標
を取得可能な座標取得装置と、座標取得装置で取得した
記入座標を記録する座標記録装置とを有し、前記情報表
示媒体には、第1のコイルが設けられ、座標取得装置ま
たは座標記録装置には、情報表示媒体の第1のコイルと
の相互誘導による誘導起電力を生じる第2のコイルが設
けられ、情報表示媒体が移動するときに第1のコイルと
の相互誘導によって第2のコイルに生ずる誘導起電力の
変化を検出して情報表示媒体の識別を行なうことを特徴
としている。
【0013】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の情報入力システムにおいて、前記情報表示媒体が複
数存在する場合に、複数の情報表示媒体のそれぞれに備
えられている第1のコイルの巻き数が互いに異なってお
り、座標取得装置または座標記録装置は、情報表示媒体
ごとに第1のコイルの巻き数が相違していることに基づ
き第2のコイルに生ずる誘導起電力の相違を検出して、
複数の情報表示媒体の識別を行なうことを特徴としてい
る。
【0014】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の情報入力システムにおいて、前記情報表示媒体が複
数存在する場合に、複数の情報表示媒体のそれぞれに備
えられている第1のコイルの設置位置が互いに異なって
おり、座標取得装置または座標記録装置は、情報表示媒
体ごとに第1のコイルの設置位置が相違していることに
基づき第2のコイルに生ずる誘導起電力の相違を検出し
て、複数の情報表示媒体の識別を行なうことを特徴とし
ている。
【0015】また、請求項4記載の発明は、請求項1乃
至請求項3のいずれか一項に記載の情報入力システムに
おいて、前記情報表示媒体の第1のコイルは、共振用コ
イルであって、前記座標取得装置または座標記録装置の
第2のコイルは、情報表示媒体の共振用コイルと相互誘
導する発振用コイルであることを特徴としている。
【0016】また、請求項5記載の発明は、請求項1乃
至請求項4のいずれか一項に記載の情報入力システムに
おいて、前記情報表示媒体が書き換え可能な材料で構成
されていることを特徴としている。
【0017】また、請求項6記載の発明は、請求項1乃
至請求項3のいずれか一項に記載の情報入力システムに
おいて、前記座標取得装置には、電磁誘導式の座標検出
機構が設けられていることを特徴としている。
【0018】また、請求項7記載の発明は、請求項1乃
至請求項5のいずれか一項に記載の情報入力システムに
おいて、前記情報表示媒体には、さらに、識別模様が設
けられ、前記座標取得装置または座標記録装置は、さら
に、情報表示媒体の識別模様を読取る機能を備えている
ことを特徴としている。
【0019】また、請求項8記載の発明は、請求項7記
載の情報入力システムにおいて、前記座標取得装置また
は座標記録装置は、情報表示媒体が設置されたことを検
出すると、第2のコイルを常時駆動する自動起動機能を
備えていることを特徴としている。
【0020】また、請求項9記載の発明は、請求項1乃
至請求項8のいずれか一項に記載の情報入力システムに
おいて、前記座標取得装置または座標記録装置は、作動
状態を表示する作動状態表示機能を備えていることを特
徴としている。
【0021】また、請求項10記載の発明は、請求項4
記載の情報入力システムにおいて、情報表示媒体が複数
存在する場合に、複数の情報表示媒体のそれぞれに備え
られている第1のコイルの共振周波数がそれぞれ異なっ
ており、座標取得装置または座標記録装置は、情報表示
媒体ごとに第1のコイルの共振周波数が相違しているこ
とに基づき第2のコイルに生ずる誘導起電力の相違を検
出して、複数の情報表示媒体の識別を行なうことを特徴
としている。
【0022】また、請求項11記載の発明は、請求項5
記載の情報入力システムにおいて、書き換え可能な材料
で構成されている情報表示媒体は、少なくともロイコ染
料と顕色剤を含むものであることを特徴としている。
【0023】また、請求項12記載の発明は、請求項5
記載の情報入力システムにおいて、書き換え可能な材料
で構成されている情報表示媒体は、有機低分子化合物の
粒子を含有する樹脂層を有することを特徴としている。
【0024】また、請求項13記載の発明は、請求項5
記載の情報入力システムにおいて、書き換え可能な材料
で構成されている情報表示媒体は、低分子液晶化合物ま
たは高分子液晶化合物を含むものであることを特徴とし
ている。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明に係る情報入力システ
ムの構成例を示す図である。図1を参照すると、この情
報入力システムは、紙状の情報表示媒体3に記入可能な
記入装置10と、情報表示媒体3への記入時に記入座標
(記入された位置)を取得可能なタブレットなどの座標取
得装置2と、座標取得装置2で取得した記入座標を記録
する座標記録装置1とを有している。
【0026】ここで、座標記録装置1には、全体を制御
するCPU12と、記録部13と、発振用コイル6と、
発振用コイル6を駆動する駆動回路14と、検出回路1
5と、識別模様読取装置8と、ホストコンピュータ16
との間で通信を行なう通信装置11と、座標記録装置1
の作動状態を表示する作動状態表示装置9と、電源20
とが設けられている。なお、電源20には、再充電可能
な蓄電池を用いることがもっとも望ましいが、システム
の必要に応じて乾電池や外部電源を用いることができ
る。また、作動状態表示装置9は、LEDや小型のLC
Dなどで構成される。
【0027】図2は座標記録装置1の一例を示す斜視
図、図3は情報表示媒体3の一例を示す斜視図、図4は
図2の座標記録装置1上に図3の情報表示媒体3を設置
した状態を示す図である。
【0028】図2,図3,図4の例では、タブレットな
どの座標取得装置2は、座標記録装置1内に内蔵されて
いる。また、紙状の情報表示媒体3は、記入時には座標
取得装置2上に設置されるようになっている。
【0029】ここで、情報表示媒体3は、紙や紙状に形
成されたシートであり、プリンタなどによる印刷やペン
などによる加筆が可能なものである。そして、図3の例
では、情報表示媒体3には、共振用コイル4と、共振回
路5とが内蔵されている。ここで、共振回路5は、情報
表示媒体3の薄さを阻害しないよう印刷プロセスなどを
用いて形成されている。また、共振用コイル4は、座標
記録装置1に備えられている発振用コイル6と相互誘導
を生じさせるよう構成され、発振用コイル6の誘導起電
力は、座標記録装置1の検出回路15により検出される
ようになっている。
【0030】図5(a),(b)は、情報表示媒体3の具体
的な構造例を示す図である。図5(a)の例では、情報表
示媒体3は、ベース401と、回路層402と、保護層
403とにより構成されている。ここで、ベース401
には白PET(polyethylene terephthalate)などが用い
られる。また、回路層402は、ベース401の上に印
刷プロセスなどを用いて共振コイル4と共振回路5とが
形成されたものとなっている。また、保護層403は回
路層402を保護する層である。図5(a)の情報表示媒
体3において、ベース401の表面、保護層403の表
面は、一般的な筆記具で記入できるようにざらつかせる
などの表面処理が施されている。
【0031】また、図5(b)の例は、書き換え可能な情
報表示媒体3を形成した例である。すなわち、図5(b)
の例では、情報表示媒体3は、ベース404と、回路層
405と、保護層406とを備えている。ここで、ベー
ス404は白PETなどで形成されている。また、回路
層405は、ベース404の上に印刷プロセスなどを用
いて共振コイル4と共振回路5とが形成されたものとな
っている。また、保護層406は回路層405を保護す
る層である。さらに、図5(b)の例では、ベース404
の上に、可逆性記録層407,可逆性記録層407の保
護層408が塗布などにより形成されている。ここで、
可逆性記録層407は情報の可視的表示を可逆的に行な
うことができるように構成されている。また、保護層4
08には透明なものが用いられ、可逆性記録層407の
情報は保護層408を通して目視できるようになってい
る。このように、図5(b)の情報表示媒体3は、書き換
え可能な材料で構成されているので、ランニングコスト
の低い装置を提供することができる。
【0032】また、情報表示媒体3は、その表面が接着
可能に構成されていても良い。この場合には、専用の情
報表示媒体だけでなくさまざまな媒体に応用する手段を
提供することができる。
【0033】図6は、情報表示媒体3のページ数などの
検出原理を説明するための図である。情報表示媒体3の
検出は、座標記録装置1に内蔵された発振用コイル6と
情報表示媒体3に内蔵された共振用コイル4との相互誘
導によって生ずる誘導起電力の検出によって行なう。す
なわち、発振用コイル6は駆動回路14によって通電さ
れることにより磁界301を発生する。この磁界の中を
情報表示媒体3がめくられたり、設置されたりすること
などによる情報表示媒体3の移動にともない共振コイル
4が移動すると、共振コイル4内を通過する磁界の磁束
密度の変化に応じて誘導起電力が生ずる。共振コイル4
に生じた誘導起電力は共振コイル4に磁界を発生させ
る。共振コイル4により発生された磁界は発振コイル6
を通過する磁界の磁束密度を変化させるため、発振コイ
ル6に誘導起電力が生ずる。この現象を相互誘導と呼ぶ
が、相互誘導によって発振コイル6に生じた誘導起電力
は検出回路15によって検出され、情報表示媒体3が検
出される。なお、このとき共振回路5によって発振コイ
ル6に生ずる誘導起電力が最も大きい周波数(これを共
振周波数と呼ぶ)を調整することができる。
【0034】また、より高度な検出の仕方として、情報
表示媒体3が複数存在する場合に、それぞれの情報表示
媒体3ごとに共振用コイルの巻き数を相違させることも
できる。この場合には、それぞれの情報表示媒体3に応
じて誘導起電力が異なることで、より高度な識別(ペー
ジ数などの検出)が可能となる。
【0035】また、上記の検出の仕方とは他の検出の仕
方として、情報表示媒体3が複数存在する場合に、それ
ぞれの情報表示媒体3ごとに共振用コイル4に接続され
た共振回路5の共振周波数を変えることで、発振コイル
6に生ずる誘導起電力が特に大きな発振周波数を変える
ことができ、この場合にも、より高度な識別(ページ数
などの検出)が可能となる。
【0036】また、上記の検出の仕方とは他の検出の仕
方として、それぞれの情報表示媒体3ごとに共振用コイ
ル4を内蔵する位置を異ならせることもできる。すなわ
ち、この場合、発振用コイル6と共振用コイル4との距
離に応じて誘導起電力は異なるため、この場合にも、よ
り高度な識別(ページ数などの検出)が可能となる。
【0037】また、図3の例では、情報表示媒体3に
は、識別模様7が付加されている。この識別模様7は、
情報表示媒体3に固有の情報をバーコードなどの形式で
記録したもので、例えば印刷日時,ファイル名,作成者
などの情報が記録されたものとなっている。そして、こ
の識別模様7は、座標記録装置1に備えられている識別
模様読取装置8によって読取られるようになっている。
【0038】次にこのような構成の情報入力システムの
より具体的な動作例について説明する。通常、未使用時
には、モードは待機モードとなっており、座標記録装置
1は発振用コイル6を間欠的に駆動し磁界を発生させ
る。情報表示媒体3が座標記録装置1(座標取得装置2)
上に設置されると、座標記録装置1は情報表示媒体3が
設置されたことを上述したように検出回路15で検出
し、システム全体を待機モードから作動モードとし、発
振用コイル6を常時駆動する。これにより、座標記録装
置1は、記録中は発振用コイル6によって常に磁界を発
生させている。磁界は情報表示媒体3に備えられた共振
用コイル4によって磁束密度を変化させる。そのため、
情報表示媒体3を取り除いたり、新しく設置したりする
と、発振用コイル6と共振用コイル4との間に存在する
磁界の磁束密度が変化し、発振用コイル6に誘導起電力
を生ずる。ここで発生した誘導起電力を計測すること
で、情報表示媒体3のページ数などを検出することがで
きる。このとき、複数の情報表示媒体3にそれぞれ異な
る共振周波数をもつ共振回路を設けたり、第1のコイル
の巻き数をそれぞれ相違させたり、第1のコイルの設置
位置をそれぞれ相違させるることで、より高度な識別
(ページ数などの検出)を行なうことができる。
【0039】また、座標記録装置1の識別模様読取装置
8は、情報表示媒体3が設置されると、それぞれの情報
表示媒体3に応じた識別模様7を読み取り、それぞれの
情報表示媒体3に固有の情報(例えば印刷日時,ファイ
ル名,作成者などの情報)を得ることができる。作動モ
ードでは座標取得装置2は常に記入装置10による筆記
座標を取得し続け、座標記録装置1の記録部13に保存
する。使用者が情報表示媒体3を取り除いたり、めくっ
たり、あるいは新しい情報表示媒体3を追加して設置し
たりすると、共振用コイル4の移動による第2のコイル
に生ずる誘導起電力によって情報表示媒体3の設置ある
いは除去を検知することができる(情報表示媒体3のペ
ージ数などを検出することができる)。識別模様読取装
置8は、最も上に設置された情報表示媒体3の識別模様
7しか読み取れないため、情報表示媒体3がめくられた
ときには新しい識別模様7は読み取られず、あらかじめ
読み取られた識別模様7に応じた文章ページ情報のみを
更新する。一連の書き込み動作が終わり、新しい座標の
入力,ページの更新が一定時間行なわれない場合、シス
テムは再び待機モードに戻る。使用者の操作により必要
に応じて貯えられた座標情報と識別情報とは通信装置1
1を通じてホストコンピュータ16に送られる。
【0040】このように、本発明では、情報表示媒体3
の表面に記載された識別模様7と、コイルなどによって
検出されたページ番号などとにより、情報表示媒体3が
複数重ねて設置された場合でもそれぞれの情報表示媒体
3を識別することができる。そして、識別された情報表
示媒体3の情報と座標取得装置2によって得られた座標
情報は、例えば記録部13に一旦記録され、必要に応じ
て読み出され通信装置を通じてホストコンピュータ16
などに送られ利用される。ここで、通信装置11は、赤
外線や電波を用いた無線によるもの、シリアルケーブ
ル,ネットワークケーブルなどを用いた有線による接続
により実現される。
【0041】なお、上述の例では、情報表示媒体3は、
共振用コイル4と共振回路5とが内蔵されて構成される
としたが、図7に示すように、共振用コイル4と共振回
路5とを、貼付可能なシール状のシート(識別シール)2
01に成形して用いることもできる。すなわち、このと
き、共振用コイル4と共振回路5が形成された識別シー
ル201は、さまざまな紙状のシート(情報表示媒体)2
04に貼付されることで、共振用コイル4と共振回路5
が内蔵されている前述した情報表示媒体3と同様の識別
機能をさまざまな紙状のシート204に付与することが
できる。
【0042】また、上述の例では、座標記録装置1内
に、発振用コイル6,駆動回路14,検出回路15,識
別模様読取装置8,作動状態表示装置9などを設けた
が、これらを座標取得装置2内に設けることもできる。
具体的に、座標取得装置2にタブレットを用いる場合、
タブレットには、例えば、抵抗膜や静電容量型、電磁誘
導型のものが知られており、システムの必要に応じて選
択可能である。ここで、電磁誘導型タブレットを用いる
場合(電磁誘導式の座標検出機構が設けられている場
合)、座標取得装置2がコイルを有するため、これを発
振用コイル6として用いることで、座標記録装置1の発
振用コイル6を省略することができる。ただし、この時
には、記入装置10もコイルと共振回路を内蔵するた
め、情報表示媒体3が発生する誘導起電力との混同を避
けるため、発振コイルによる磁界の周波数を、情報表示
媒体3と記入装置10とでそれぞれ変更する必要があ
る。
【0043】また、情報表示媒体3が図5(b)の例のよ
うな書き換え可能な情報表示媒体で構成されている場合
に、情報の可視的表示を可逆的に行ない表示できる可逆
性記録層としては、感熱方式、磁気記録方式、フォトク
ロミック記録方式、エレクトロクロミック方式等のもの
が利用できる。特に、本発明においては、感熱記録方
式、すなわち、熱エネルギーにより可逆的に光学特性が
変化し、可視情報の記録および消去が可能である記録層
が好ましいものとして挙げられる。この熱エネルギーに
より可逆記録が行なえるものとしては、少なくともロイ
コ染料と顕色剤を含むものが挙げられる。あるいは、有
機低分子化合物の粒子を含有する樹脂層を有するものが
挙げられる。あるいは、低分子液晶化合物または高分子
液晶化合物を含むものが挙げられる。
【0044】ここで、可逆性記録層が少なくともロイコ
染料と顕色剤を含むものとして構成されている場合に
は、可逆性記録層は、例えば、樹脂バインダー中にロイ
コ染料および顕色剤を分散させることにより形成されて
いる。この可逆性記録層に用いられるロイコ染料として
は、例えば、フタリド系化合物,アザフタリド系化合
物,フルオラン系化合物,フェノチアジン系化合物,ロ
イコオーラミン系化合物などの染料前駆体が挙げられ
る。具体的には、例えば特開平05−124360号に
記載されているロイコ染料が使用できる。また、この可
逆性記録層に用いられる顕色剤としては、分子内にロイ
コ染料を発色させる顕色能を有する構造、例えば、フェ
ノール性水酸基,カルボン酸基,リン酸基等と、分子間
の凝集力を制御する構造、例えば、長鎖炭化水素基が連
結した構造とをもつ化合物が使用できる。ここで、連結
部分には、ヘテロ原子を含む2価の基を介していても良
く、また長鎖炭化水素基中にもヘテロ原子を含む2価の
基または芳香族炭化水素基が含まれていても良い。具体
的には、例えば特開平05−124360号等に記載さ
れている顕色剤が使用できる。
【0045】また、可逆性記録層が少なくともロイコ染
料と顕色剤を含む樹脂層からなる場合に、記録層を形成
する樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル,ポリ酢酸
ビニル,塩化ビニル酢酸ビニル共重合体,ポリビニルア
セタール,ポリビニルブチラール,ポリカーボネート,
ポリアリレート,ポリスルホン,ポリエーテルスルホ
ン,ポリフェニレンオキシド,フッソ樹脂,ポリイミ
ド,ポリアミド,ポリアミドイミド,ポリベンズイミダ
ゾール,ポリスチレン,スチレン系共重合体,フェノキ
シ樹脂,ポリエステル,芳香族ポリエステル,ポリウレ
タン,ポリアクリル酸エステル,ポリメタクリル酸エス
テル,(メタ)アクリル酸エステル系共重合体,マレイン
酸系共重合体,エポキシ樹脂,アルキッド樹脂,シリコ
ーン樹脂,フェノール樹脂,ポリビニルアルコール,変
性ポリビニルアルコール,ポリビニルピロリドン,ポリ
エチレンオキサイド,ポリプロピレンオキサイド,メチ
ルセルロース,エチルセルロース,カルボキシメチルセ
ルロース,ヒドロキシエチルセルロース,デンプン,ゼ
ラチン,カゼイン類等を挙げることができる。また、記
録層被膜の強度を上げることを目的に、各種の硬化剤,
架橋剤を添加することもできる。このような硬化剤,架
橋剤の例として、イソシアネート基をもつ化合物,ポリ
アミドエピクロロヒドリン樹脂,エポキシ基をもつ化合
物,グリオキザール,ジルコニウム化合物等を挙げるこ
とができる。さらに、電子線硬化性あるいは紫外線硬化
性バインダーを用いて記録層を形成することもできる。
かかるバインダーとしてはエチレン性不飽和結合を有す
る化合物が挙げられる。これらの具体例としては、1と
して脂肪族,脂環族,芳香族の多価アルコールおよびポ
リアルキレングリコールのポリ(メタ)アクリレート、あ
るいは、2として、脂肪族,脂環族,芳香族,芳香脂肪
族の多価アルコールにポリアルキレンオキサイドを付加
させた多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート、ある
いは、3として、ポリエステルポリ(メタ)アクリレー
ト、あるいは、4として、ポリウレタンポリ(メタ)アク
リレート、あるいは、5として、エポキシポリ(メタ)ア
クリレート、あるいは、6として、ポリアミドポリ(メ
タ)アクリレート、あるいは、7として、ポリ(メタ)ア
クリロイルオキシアルキルリン酸エステル、あるいは、
8として、(メタ)アクリロイル基を側鎖または末端に有
するビニル系またはジエン系化合物、あるいは、9とし
て、単官能(メタ)アクリレート,ビニルピロリドン,
(メタ)アクリロイル化合物、あるいは、10として、エ
チレン性不飽和結合を有するシアノ化合物、あるいは、
11として、エチレン性不飽和結合を有するモノあるい
はポリカルボン酸、およびそれらのアルカリ金属塩,ア
ンモニウム塩,アミン塩、あるいは、12として、エチ
レン性不飽和(メタ)アクリルアミドまたはアルキル置換
(メタ)アクリルアミドおよびその多量体、あるいは、1
3として、ビニルラクタムおよびポリビニラクタム化合
物、あるいは、14として、エチレン性不飽和結合を有
するモノあるいはポリエーテルおよびそのエステル、あ
るいは、15として、エチレン性不飽和結合を有するア
ルコールのエステル、あるいは、16として、エチレン
性不飽和結合を有するポリアルコールおよびそのエステ
ル、あるいは、17として、スチレン,ジビニルベンゼ
ン等の1個以上のエチレン性不飽和結合を有する芳香族
化合物、あるいは、18として、(メタ)アクリロイルオ
キシ基を側鎖または末端に有するポリオルガノシロキサ
ン系化合物、あるいは、19として、エチレン性不飽和
結合を有するシリコーン化合物、あるいは、20とし
て、上記1〜19記載の化合物の多量体あるいはオリゴ
エステル(メタ)アクリレート変成物等が挙げられる。
【0046】紫外線硬化性バインダーを用いて記録層を
形成する場合には、光重合開始剤を混合して用いる。光
重合開始剤としては、ジあるいはトリクロロアセトフェ
ノンのようなアセトフェノン類,1−ヒドロキシシクロ
ヘキシルフェニルケトン,ベンゾフェノン,ミヒラーケ
トン,ベンゾイン,ベンゾインアルキルエーテル,ベン
ジルジメチルケタール,テトラメチルチウラムモノサル
ファイド,チオキサントン類,アゾ化合物,ジアリール
ヨードニウム塩,トリアリールスルフォニウム塩,ビス
(トリクロロメチル)トリアジン化合物等が挙げられる。
【0047】これらのロイコ染料および顕色剤を用いた
可逆性記録層は、図8に示すプロセスで発色,消色す
る。すなわち、初期の消色状態(A)において、可逆性記
録層を加熱すると、温度T1以上でロイコ染料と顕色剤
が溶融混合して発色し、すなわち発色状態になり(B)、
この状態を急冷すると発色状態のまま固定される(C)。
発色状態(C)において、可逆性記録層を加熱していく
と、発色温度T1より低い温度T2で消色し(D)、冷却
すれば初期と同様の消色状態となる。このように、可逆
性記録層がロイコ染料と顕色剤とを混合したCTC(Col
or Thermo Chromic)材料からなる場合には、加熱により
透明状態と黒色状態とに可逆的に変化するよう調整され
ている。
【0048】また、可逆性記録層が有機低分子化合物の
粒子を含有する樹脂層である場合には、この可逆性記録
層は、温度に依存してその透明度が可逆的に変化し、こ
の記録層の光散乱性が温度に依存して可逆的に変化する
性質が利用される。
【0049】この可逆性記録層に用いられる樹脂は、有
機低分子物質を均一に分散保持した層を形成するととも
に最大透明時の透明度に影響を与える材料である。この
ため樹脂母材は透明性が良く、機械的に安定で、かつ成
膜性の良い樹脂が好ましい。このような樹脂としては、
ポリ塩化ビニル;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体,塩
化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体,塩化ビニ
ル−アクリレート共重合体等の塩化ビニル系共重合体;
ポリ塩化ビニリデン,塩化ビニリデン−塩化ビニル共重
合体,塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体等の
塩化ビニリデン系共重合体;ポリエステル;ポリアミ
ド;ポリアクリレートまたはポリメタクリレートあるい
はアクリレート−メタクリレート共重合体;シリコン樹
脂等が挙げられる。これらは、単独であるいは2種以上
混合して使用される。
【0050】また、この可逆性記録媒体に用いられる有
機低分子化合物としては、一般に融点30〜200℃、
好ましくは50〜150℃程度のものが使用される。こ
のような有機低分子化合物としては、アルカノール;ア
ルカンジオール;ハロゲンアルカノールまたはハロゲン
アルカンジオール;アルキルアミン;アルカン;アルケ
ン;アルキン;ハロゲンアルカン;ハロゲンアルケン;
ハロゲンアルキン;シクロアルカン;シクロアルケン;
シクロアルキン;飽和または不飽和モノまたはジカルボ
ン酸またはこれらのエステル,アミドまたはアンモニウ
ム塩;飽和または不飽和ハロゲン脂肪酸またはこれらの
エステル,アミドまたはアンモニウム塩;アリルカルボ
ン酸またはそれらのエステル,アミドまたはアンモニウ
ム塩;ハロゲンアリルカルボン酸またはそれらのエステ
ル,アミドまたはアンモニウム塩;チオアルコール;チ
オカルボン酸またはそれらのエステル,アミンまたはア
ンモニウム塩;チオアルコールのカルボン酸エステル等
が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上混合して
使用される。これらの化合物の炭素数は10〜60、好
ましくは10〜38、特に10〜30が好ましい。エス
テル中のアルコール基部分は飽和していても飽和してい
なくてもよく、またハロゲン置換されていてもよい。い
ずれにしても、有機低分子化合物は、分子中に酸素,窒
素,硫黄,ハロゲンの少なくとも1種、例えば−OH,
−COOH,−CONH−,−COOR,−NH−,−
NH2,−S−,−S−S−,−O−,ハロゲン等を含
む化合物であることが好ましい。さらに、透明化できる
温度の幅を広げるには、上記の有機低分子化合物を適宜
組合せるか、または、そうした有機低分子化合物と融点
の異なる他の材料とを組合わせればよい。これらは、例
えば特開昭63−39378号,特開昭63−1303
80号などの公報や、特願昭63−14754号,特願
平1−140109号などの明細書で明らかにされてい
るが、これらに限定されるものではない。これらの有機
低分子化合物の粒子を含有する樹脂層を有する可逆性記
録層は、図9に示すプロセスで透明,白濁する。図9
(熱による透明度の変化を表わしている)において、樹脂
およびこの樹脂中に分散された有機低分子化合物を主成
分とする可逆記録層は、例えばT0以下の常温では白濁
不透明状態にある。これを温度T2に加熱すると透明に
なり、この状態で再びT0以下の常温に戻しても透明の
ままである。さらにT3以上の温度に加熱すると、最大
透明度と最大不透明度との中間の半透明状態になる。次
に、この温度を下げて行くと、再び透明状態をとること
なく最初の白濁不透明状態に戻る。なお、この不透明状
態のものをT1〜T2間の温度に加熱した後、常温すな
わちT0以下の温度に冷却した場合には、透明と不透明
との中間の状態をとることができる。また、常温で透明
になったものも、再びT3以上の温度に加熱した後、常
温に戻せば、再び白濁不透明状態に戻る。
【0051】さらに、可逆性記録層が低分子液晶化合物
または高分子液晶化合物を含むものである場合、高分子
液晶としては、主鎖または側鎖にメソゲン(液晶性を示
す分子)が結合された主鎖型,側鎖型分子液晶等が用い
られる。高分子液晶は、通常、重合可能なメソゲン化合
物(メソゲンモノマーと呼ぶ)を重合するか、あるいは水
素化ポリシリコーン等の反応性ポリマーに付加反応可能
なメソゲン化合物を付加させて製造することができる。
このような技術は、Makromol.Chem.,179,p273(1978)
や、Eur,Poly.J.,18,p651(1982)や、Mol.Cryst.Liq.Cry
st.,169,p167(1989)等に開示されている。本発明に使用
される高分子液晶も同様な方法で製造することができ
る。メソゲンモノマーおよび付加反応可能なメソゲン化
合物としては、ビフェニル系,フェニルベンゾエート
系,シクロヘキシルベンゼン系,アゾキシベンゼン系,
アゾベンゼン系,アゾメチン系,フェニルピリミジン
系,ジフェニルアセチレン系,ビフェニルベンゾエート
系,シクロヘキシルビフェニル系,ターフェニル系等の
剛直な分子(メソゲン)に、好ましくは所定の長さのアル
キルスペーサーを介して、アクリル酸エステル基,メタ
クリル酸エステル基またはビニル基が結合した種々の化
合物等が代表的なものとしてあげられる。
【0052】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1乃至請
求項9記載の発明によれば、紙状の情報表示媒体に記入
可能な記入装置と、情報表示媒体への記入時に記入座標
を取得可能な座標取得装置と、座標取得装置で取得した
記入座標を記録する座標記録装置とを有し、前記情報表
示媒体には、第1のコイルが設けられ、座標取得装置ま
たは座標記録装置には、情報表示媒体の第1のコイルと
の相互誘導による誘導起電力を生じる第2のコイルが設
けられ、情報表示媒体が移動するときに第1のコイルと
の相互誘導によって第2のコイルに生ずる誘導起電力の
変化を検出して情報表示媒体の識別を行なうようになっ
ているので、複数の紙状の情報表示媒体のそれぞれを自
動的に識別でき、紙とペンとのインターフェースを保持
した使いやすい入力装置を提供することができる。具体
的に、軽量かつ高解像度の表示が可能な情報表示媒体を
複数用いて、大量の電子情報を閲覧,表示することが可
能となり、大量の文章処理を効率的に行なうことが可能
となる。
【0053】特に、請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載の情報入力システムにおいて、前記情報表示媒
体が複数存在する場合に、複数の情報表示媒体のそれぞ
れに備えられている第1のコイルの巻き数が互いに異な
っており、座標取得装置または座標記録装置は、情報表
示媒体ごとに第1のコイルの巻き数が相違していること
に基づき第2のコイルに生ずる誘導起電力の相違を検出
して、複数の情報表示媒体の識別を行なうようになって
おり、情報表示媒体がより多くの識別情報を有している
ことで、より高度な識別が可能になる。
【0054】また、請求項3記載の発明によれば、請求
項1記載の情報入力システムにおいて、前記情報表示媒
体が複数存在する場合に、複数の情報表示媒体のそれぞ
れに備えられている第1のコイルの設置位置が互いに異
なっており、座標取得装置または座標記録装置は、情報
表示媒体ごとに第1のコイルの設置位置が相違している
ことに基づき第2のコイルに生ずる誘導起電力の相違を
検出して、複数の情報表示媒体の識別を行なうようにな
っており、情報表示媒体がより多くの識別情報を有して
いることで、より高度な識別が可能になる。
【0055】また、請求項5記載の発明によれば、請求
項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の情報入力シス
テムにおいて、情報表示媒体が書き換え可能な材料で構
成されているので、ランニングコストの低い装置を提供
することができる。
【0056】また、請求項6記載の発明によれば、請求
項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の情報入力シス
テムにおいて、座標取得装置には、電磁誘導式の座標検
出機構が設けられているので、情報表示媒体の識別機構
(検出機構)を簡略化しより安価な装置を提供することが
できる。
【0057】また、請求項7記載の発明によれば、請求
項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の情報入力シス
テムにおいて、情報表示媒体は、さらに、識別模様を備
え、座標取得装置または座標記録装置は、さらに、情報
表示媒体の識別模様を読取る機能を備えているので、よ
り多くの情報を情報表示媒体に付加することができ、よ
り使いやすい装置を提供することができる。
【0058】また、請求項8記載の発明によれば、請求
項7記載の情報入力システムにおいて、前記座標取得装
置または座標記録装置は、情報表示媒体が設置されたこ
とを検出すると、第2のコイルを常時駆動する自動起動
機能を備えているので、より低消費電力で使いやすい装
置を提供することができる。
【0059】また、請求項9記載の発明によれば、請求
項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の情報入力シス
テムにおいて、座標取得装置または座標記録装置は、作
動状態を表示する作動状態表示機能を備えているので、
操作者がわかりやすい装置を提供することができる。
【0060】また、請求項10記載の発明によれば、請
求項4記載の情報入力システムにおいて、情報表示媒体
が複数存在する場合に、複数の情報表示媒体のそれぞれ
に備えられている第1のコイルの共振周波数がそれぞれ
異なっており、座標取得装置または座標記録装置は、情
報表示媒体ごとに第1のコイルの共振周波数が相違して
いることに基づき第2のコイルに生ずる誘導起電力の相
違を検出して、複数の情報表示媒体の識別を行なうよう
になっており、情報表示媒体がより多くの識別情報を有
していることで、より高度な識別が可能になる。
【0061】また、請求項11,請求項12,請求項1
3記載の発明によれば、請求項5記載の情報入力システ
ムにおいて、書き換え可能な材料で構成されている情報
表示媒体は、少なくともロイコ染料と顕色剤を含むもの
であるか、あるいは、有機低分子化合物の粒子を含有す
る樹脂層を有するか、あるいは、低分子液晶化合物また
は高分子液晶化合物を含むものであるので、デジタルペ
ーパーシステムの表示媒体として紙状の書き換え可能な
メディアを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報入力システムの構成例を示す
図である。
【図2】座標記録装置の一例を示す図である。
【図3】情報表示媒体の一例を示す図である。
【図4】図2の座標記録装置上に図3の情報表示媒体を
設置した状態を示す図である。
【図5】情報表示媒体の具体的な構造例を示す図であ
る。
【図6】情報表示媒体のページ数などの検出原理を説明
するための図である。
【図7】情報表示媒体の他の例を示す図である。
【図8】ロイコ染料および顕色剤を用いた可逆性記録層
の発色,消色プロセスを示す図である。
【図9】有機低分子化合物の粒子を含有する樹脂層を有
する可逆性記録層の透明,白濁プロセスを示す図であ
る。
【符号の説明】
1 座標記録装置 2 座標取得装置 3 情報表示媒体 4 共振用コイル 5 共振回路 6 発振用コイル 7 識別模様 8 識別模様読取装置 9 作動状態表示装置 10 記入装置 11 通信装置 12 CPU 13 記録部 14 駆動回路 15 検出回路 16 ホストコンピュータ 201 識別シール 204 シート 401 ベース 402 回路層 403 保護層 404 ベース 405 回路層 406 保護層 407 可逆的記録層 408 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古田 俊之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 5B068 AA34 BB14 BE03 BE06 5B087 BC01 BC12 BC22 BC34 5K012 AA01 AB05 AC06 AC08 AC10 BA07 BA18

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙状の情報表示媒体に記入可能な記入装
    置と、情報表示媒体への記入時に記入座標を取得可能な
    座標取得装置と、座標取得装置で取得した記入座標を記
    録する座標記録装置とを有し、前記情報表示媒体には、
    第1のコイルが設けられ、座標取得装置または座標記録
    装置には、情報表示媒体の第1のコイルとの相互誘導に
    よる誘導起電力を生じる第2のコイルが設けられ、情報
    表示媒体が移動するときに第1のコイルとの相互誘導に
    よって第2のコイルに生ずる誘導起電力の変化を検出し
    て情報表示媒体の識別を行なうことを特徴とする情報入
    力システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の情報入力システムにおい
    て、前記情報表示媒体が複数存在する場合に、複数の情
    報表示媒体のそれぞれに備えられている第1のコイルの
    巻き数が互いに異なっており、座標取得装置または座標
    記録装置は、情報表示媒体ごとに第1のコイルの巻き数
    が相違していることに基づき第2のコイルに生ずる誘導
    起電力の相違を検出して、複数の情報表示媒体の識別を
    行なうことを特徴とする情報入力システム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の情報入力システムにおい
    て、前記情報表示媒体が複数存在する場合に、複数の情
    報表示媒体のそれぞれに備えられている第1のコイルの
    設置位置が互いに異なっており、座標取得装置または座
    標記録装置は、情報表示媒体ごとに第1のコイルの設置
    位置が相違していることに基づき第2のコイルに生ずる
    誘導起電力の相違を検出して、複数の情報表示媒体の識
    別を行なうことを特徴とする情報入力システム。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
    記載の情報入力システムにおいて、前記情報表示媒体の
    第1のコイルは、共振用コイルであって、前記座標取得
    装置または座標記録装置の第2のコイルは、情報表示媒
    体の共振用コイルと相互誘導する発振用コイルであるこ
    とを特徴とする情報入力システム。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に
    記載の情報入力システムにおいて、前記情報表示媒体が
    書き換え可能な材料で構成されていることを特徴とする
    情報入力システム。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
    記載の情報入力システムにおいて、前記座標取得装置に
    は、電磁誘導式の座標検出機構が設けられていることを
    特徴とする情報入力システム。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に
    記載の情報入力システムにおいて、前記情報表示媒体に
    は、さらに、識別模様が設けられ、前記座標取得装置ま
    たは座標記録装置は、さらに、情報表示媒体の識別模様
    を読取る機能を備えていることを特徴とする情報入力シ
    ステム。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の情報入力システムにおい
    て、前記座標取得装置または座標記録装置は、情報表示
    媒体が設置されたことを検出すると、第2のコイルを常
    時駆動する自動起動機能を備えていることを特徴とする
    情報入力システム。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に
    記載の情報入力システムにおいて、前記座標取得装置ま
    たは座標記録装置は、作動状態を表示する作動状態表示
    機能を備えていることを特徴とする情報入力システム。
  10. 【請求項10】 請求項4記載の情報入力システムにお
    いて、前記情報表示媒体が複数存在する場合に、複数の
    情報表示媒体のそれぞれに備えられている第1のコイル
    の共振周波数がそれぞれ異なっており、座標取得装置ま
    たは座標記録装置は、情報表示媒体ごとに第1のコイル
    の共振周波数が相違していることに基づき第2のコイル
    に生ずる誘導起電力の相違を検出して、複数の情報表示
    媒体の識別を行なうことを特徴とする情報入力システ
    ム。
  11. 【請求項11】 請求項5記載の情報入力システムにお
    いて、書き換え可能な材料で構成されている情報表示媒
    体は、少なくともロイコ染料と顕色剤を含むものである
    ことを特徴とする情報入力システム。
  12. 【請求項12】 請求項5記載の情報入力システムにお
    いて、書き換え可能な材料で構成されている情報表示媒
    体は、有機低分子化合物の粒子を含有する樹脂層を有す
    ることを特徴とする情報入力システム。
  13. 【請求項13】 請求項5記載の情報入力システムにお
    いて、書き換え可能な材料で構成されている情報表示媒
    体は、低分子液晶化合物または高分子液晶化合物を含む
    ものであることを特徴とする情報入力システム。
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