JP2004295905A - 座標入力装置、情報処理システムおよび媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 タブレットを使用せずに、媒体の加筆前情報に対して加筆記入した情報をリアルタイムに関連付けることができる技術を提供する。また、媒体上の座標を精緻に検出できるようにする。
【解決手段】 ペン型の座標入力装置4は、媒体上で先端部5の位置している位置を検出する。すなわち、画像読取装置6は、媒体上に形成され当該媒体上の座標を示すコードシンボルを光学的に読み取る。マイコン8は、この読み取ったコードシンボルをデコードする。検出手段8は、画像読取装置6が読み取った画像中におけるコードシンボルの位置、向きおよび歪み量を検出する。そして、マイコン8によるデコード後の情報と、検出手段8が検出するコードシンボルの位置、向きおよび歪み量とにより、先端部5の媒体上での位置の座標を検出する。
【選択図】 図2
【解決手段】 ペン型の座標入力装置4は、媒体上で先端部5の位置している位置を検出する。すなわち、画像読取装置6は、媒体上に形成され当該媒体上の座標を示すコードシンボルを光学的に読み取る。マイコン8は、この読み取ったコードシンボルをデコードする。検出手段8は、画像読取装置6が読み取った画像中におけるコードシンボルの位置、向きおよび歪み量を検出する。そして、マイコン8によるデコード後の情報と、検出手段8が検出するコードシンボルの位置、向きおよび歪み量とにより、先端部5の媒体上での位置の座標を検出する。
【選択図】 図2
Description
この発明は、座標入力装置、その座標入力装置を備えた情報処理システムおよび媒体に関する。
電子化された文書は、ディスプレイ上で表示されるため、閲覧のし易さに問題がある。またディスプレイ上で表示するのでは可搬性にも問題がある。そこで、文書を印刷して、その印刷物を閲覧し、あるいは、その印刷物を持ち運んで利用することが多い。一方、こうした印刷物に加筆することも多々あるが、電子的な元文書と加筆事項とは何らリンクされておらず、後で元文書を電子的に編集しなおす必要がある。そこで、印刷された文書に加筆すると電子的な元文書に自動的に反映されるシステム、端的にいえば、紙ベースのタブレットシステムを実現したい。このようなシステムのためには、まず、紙面上での先端部の座標を取得する必要がある。
これに対して、特許文献1では、全体が紙状で各種情報を書き換え自在に表示して維持する複数の情報表示媒体、複数の情報蓄積媒体、1個の情報記録装置を設けて、情報記録装置に手書き入力された情報は情報表示媒体の表示や情報蓄積媒体の記憶に利用され、情報記録装置により情報蓄積媒体から読み出された情報も情報表示媒体に表示される技術が開示されている。情報表示媒体は、表示した情報を維持し、その消去や修正も自在である。従って、紙を消費することなく書類の作成や蓄積を実現することができる。
特許文献2では、光学的に読取可能なコードシンボルを座標板上にマトリックス状に並べ、それを読むことによって座標情報を取得する技術が開示されている。特許文献3にも、同様の技術内容が開示されている。
一方、紙面にファイル情報(ファイル名など)をバーコードで印刷しておいて、タブレット上で加筆する際に紙面上のバーコードを読み取って、文書の編集を行う技術が、特許文献4に開示されている。
前記特許文献1では、文字やイメージなどの各種情報を見うる状態で保存する手段として、伝統的な紙に記録する手段と、ディスプレイとメモリを有するコンピュータに記録する手段との一長一短を考慮して、両者の利点を併せた技術を提案している。つまり、媒体にはコンピュータで作成された、あるいは、手書き入力された情報が、何度も書き換えが可能で(つまり、紙のように消費をしない)、その情報はメモリヘ蓄積されたり、外部へ出力されたり、外部から入力されたり、コンピュータが処理することが可能なデジタル情報として処理ができる装置について開示している。
ところが、ユーザビリティの観点からみると、すでに情報が書き込まれ、または印字されている複数枚の情報表示媒体をタブレットにのせて、その文書の上に加筆入力するようなものでは、情報表示媒体を持ち歩く場合でもタブレットを随時携帯する必要があり不便になる。
また、個人のパーソナル的な使い方としては、伝統的な紙に筆記具で書く場合と同等な利便性と機能性の実現が必要となる。しかし、タブレットを用いる筆記作業は、紙に筆記具で書く場合とは異なった感触となり、ユーザにとって違和感のあるものとなる。
これらの不具合は、前記特許文献2や、特許文献3に開示の技術についても同様である。
特許文献4に開示の技術では、タブレット上で加筆する際に紙面上のバーコードを読み取って文書の編集を行うものであるが、編集の際に、紙面上のバーコードをいちいち読み込んでから行う必要があり面倒であるという不具合がある。
この発明の目的は、オフィスワークの中で、会議や文書チェック、創造的活動等の、データが印刷されている複数枚の媒体を使って作業または仕事をするような状況で、従来のようなタブレットを使用せずに、媒体の加筆前情報に対して加筆記入した情報をリアルタイムに関連付けることができる技術を提供することである。
この発明の別の目的は、媒体上の座標を精緻に検出できるようにすることである。
この発明の別の目的は、媒体の加筆前情報を容易に特定して、当該加筆前情報に対して加筆記入した情報をリアルタイムに関連付けることができる技術を提供することである。
この発明の別の目的は、媒体の加筆前情報を特定して、当該加筆前情報に対して加筆記入した情報をリアルタイムに関連付けることができる技術を提供することである。
この発明の別の目的は、紙資源を節約することができるようにすることである。
この発明の別の目的は、媒体を見やすくすることである。
請求項1に記載の発明は、筆記動作を行うことができる装置本体と、この装置本体に設けられ、媒体上に形成されたコードシンボルを光学的に読み取る画像読取装置と、この読み取ったコードシンボルをデコードするデコード手段と、を備えている座標入力装置である。
請求項2に記載の発明は、人が手に持って筆記動作を行うことができる装置本体と、この装置本体に設けられ、媒体上に形成されたコードシンボルを光学的に読み取る画像読取装置と、この読み取ったコードシンボルをデコードするデコード手段と、前記画像読取装置が読み取った画像中における前記コードシンボルの位置、向きおよび歪み量のうち少なくともひとつを算出する歪み量等算出手段と、前記デコード後の情報に含まれている前記媒体上の座標を示す座標情報および前記媒体の別を示す情報である文書情報とのうち少なくとも前者と、前記コードシンボルの位置、向きおよび歪み量のうち少なくとも一つとに基づいて、前記媒体上での所定の点の位置を検出する座標検出手段と、を備えている座標入力装置である。
したがって、媒体上で筆記した軌跡の座標を検出することができるので、媒体の加筆前情報に対して加筆記入した情報をリアルタイムに関連付けることが、タブレットを使用せずに可能となる。また、媒体上の座標を示すコードシンボルをデコードした情報に加えて、コードシンボルの位置、向きおよび歪み量のうち少なくともひとつを用いて媒体上の所定の点の位置を検出するので、媒体上の座標を精緻に検出することができる。
請求項3に記載の発明は、人が手に持って筆記動作を行うことができる装置本体と、この装置本体に設けられ、媒体上に形成されたコードシンボルを光学的に読み取る画像読取装置と、この読み取ったコードシンボルをデコードするデコード手段と、前記画像読取装置で読み取った画像中に存在する前記媒体上で前記コードシンボルの周囲に配置された当該コードシンボルとは別種である複数のシンボル図形の前記媒体上および前記画像上の座標を算出するシンボル図形算出手段と、このシンボル図形算出手段で算出したシンボル図形の座標と前記デコード後の情報に含まれている前記媒体上の座標を示す座標情報とに基づいて、前記媒体上での所定の点の位置を検出する座標検出手段と、を備えている座標入力装置である。
したがって、媒体上で筆記した軌跡の座標を検出することができるので、媒体の加筆前情報に対して加筆記入した情報をリアルタイムに関連付けることが、タブレットを使用せずに可能となる。また、媒体上の座標を示すコードシンボルをデコードした情報に加えて、コードシンボルの周囲に配置された当該コードシンボルとは別種である複数のシンボル図形の座標も用いて媒体上の所定の点の位置を検出するので、媒体上の座標を精緻に検出することができる。
請求項4に記載の発明は、人が手に持って筆記動作を行うことができる装置本体と、この装置本体に設けられ、媒体上に形成されたコードシンボルを光学的に読み取る画像読取装置と、この読み取ったコードシンボルをデコードするデコード手段と、前記画像読取装置で読み取った画像中に含まれる複数の前記コードシンボルの当該画像中における座標を検出するコードシンボル検出手段と、この複数のコードシンボルの画像中における座標および当該複数のコードシンボルについての前記デコード後の情報に含まれている前記媒体上の座標を示す座標情報とに基づいて、前記媒体上での所定の点の位置を検出する座標検出手段と、を備えている座標入力装置である。
したがって、媒体上で筆記した軌跡の座標を検出することができるので、媒体の加筆前情報に対して加筆記入した情報をリアルタイムに関連付けることが、タブレットを使用せずに可能となる。また、媒体上の座標を示すコードシンボルをひとつだけデコードした情報のみならず、複数のコードシンボルをデコードした情報と、その複数のコードシンボルの画像中における座標も用いて、媒体上の所定の点の位置を検出するので、媒体上の座標を精緻に検出することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項2〜4のいずれかの一に記載の座標入力装置において、前記装置本体の先端部に設けられて前記媒体上に加筆するための筆記具と、この筆記具で加筆した内容の色に関する情報である色情報と前記座標情報とを関連付けて処理するデータ処理手段と、を備えている。
したがって、色別の筆記軌跡を記録することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項2〜5のいずれかの一に記載の座標入力装置において、前記媒体上に予め印刷されている所定のデータを記憶する第1の記憶手段と、特定の前記媒体に関して取得した前記座標情報および前記色情報を前記第1の記憶手段に記憶されている前記所定のデータに付加する付加手段と、を備えている。
したがって、媒体の加筆前情報に対して加筆記入した情報をリアルタイムに関連付けることがタブレットを使用せずに可能となる。
請求項7に記載の発明は、請求項2〜5のいずれかの一に記載の座標入力装置において、プリンタと、このプリンタで前記媒体上に所定のデータの印刷を行うときは、前記媒体から取得した前記文書情報と前記所定データを識別する情報である識別情報とを関連付け処理する関連付け処理手段と、前記所定のデータを記憶する第1の記憶手段と、前記関連付け処理された情報を記憶する第2の記憶手段と、を備えている。
したがって、媒体の加筆前情報を容易に特定して、当該加筆前情報に対して加筆記入した情報をリアルタイムに関連付けることがタブレットを使用せずに可能となる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の座標入力装置において、特定の前記媒体に関して前記文書情報、前記座標情報および前記色情報を取得したときは、その取得した文書情報と前記第2の記憶手段に記憶されている情報とを照合することで前記第2の記憶手段に記憶されている前記所定データを特定し、その特定された前記所定データに前記取得がなされた座標情報および色情報を付加する付加手段を備えている。
したがって、媒体の加筆前情報を特定して、当該加筆前情報に対して加筆記入した情報をリアルタイムに関連付けることがタブレットを使用せずに自動的に可能となる。
請求項9に記載の発明は、請求項2〜8のいずれかの一に記載の座標入力装置と、その表面上にコードシンボルが形成された媒体と、を備え、前記コードシンボルは、前記媒体上での座標を示す座標情報および前記媒体の別を示す文書情報のうち少なくとも前者をエンコードしたものである情報処理システムである。
したがって、請求項2〜8のいずれかの一に記載の発明と同様の作用を奏することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項3に記載の座標入力装置と、その表面上にコードシンボルおよび当該コードシンボルの周囲に配置された当該コードシンボルとは別種である複数のシンボル図形が形成された媒体と、を備え、前記コードシンボルは、前記媒体上での座標を示す座標情報および前記媒体の別を示す文書情報のうち少なくとも前者をエンコードしたものである情報処理システムである。
したがって、請求項3に記載の発明と同様の作用を奏することができる。
請求項11に記載の発明は、請求項2〜8のいずれかの一に記載の座標入力装置と、その表面上にコードシンボルが形成された媒体と、を備え、前記コードシンボルは、前記媒体上における文書の論理的な位置情報である座標情報および前記媒体の別を示す文書情報のうち少なくとも前者をエンコードしたものである情報処理システムである。
したがって、文書の論理的な位置情報を検出して、媒体の加筆前情報に対して加筆記入した情報をリアルタイムに関連付けることがタブレットを使用せずに可能となる。
請求項12に記載の発明は、請求項9〜11のいずれかの一に記載の情報処理システムにおいて、前記媒体は、支持体上に、前記コードシンボルを形成したコードシンボル層と、書き換え可能に筆記することができる記録層とを形成している。
したがって、媒体は書き換え可能に筆記することができるので、紙資源を節約することができる。
請求項13に記載の発明は、請求項9〜12のいずれかの一に記載の情報処理システムにおいて、前記コードシンボルは不可視である。
したがって、コードシンボルは不可視であるので、媒体が見やすくなる。
請求項14に記載の発明は、その表面上にコードシンボルおよび当該コードシンボルの周囲に配置された当該コードシンボルとは別種である複数のシンボル図形が形成されていて、前記コードシンボルは、前記媒体上での座標を示す座標情報および前記媒体の別を示す文書情報のうち少なくとも前者をエンコードしたものである媒体である。
したがって、請求項3に記載の座標入力装置などを用いて、請求項3に記載の発明と同様の作用を奏する。
請求項2に記載の発明は、媒体上で筆記した軌跡の座標を検出することができるので、媒体の加筆前情報に対して加筆記入した情報をリアルタイムに関連付けることが、タブレットを使用せずに可能となる。また、媒体上の座標を示すコードシンボルをデコードした情報に加えて、コードシンボルの位置、向きおよび歪み量のうち少なくともひとつを用いて媒体上の所定の点の位置を検出するので、媒体上の座標を精緻に検出することができる。
請求項3に記載の発明は、媒体上で筆記した軌跡の座標を検出することができるので、媒体の加筆前情報に対して加筆記入した情報をリアルタイムに関連付けることが、タブレットを使用せずに可能となる。また、媒体上の座標を示すコードシンボルをデコードした情報に加えて、コードシンボルの周囲に配置された当該コードシンボルとは別種である複数のシンボル図形の座標も用いて媒体上の所定の点の位置を検出するので、媒体上の座標を精緻に検出することができる。
請求項4に記載の発明は、媒体上で筆記した軌跡の座標を検出することができるので、媒体の加筆前情報に対して加筆記入した情報をリアルタイムに関連付けることが、タブレットを使用せずに可能となる。また、媒体上の座標を示すコードシンボルをひとつだけデコードした情報のみならず、複数のコードシンボルをデコードした情報と、その複数のコードシンボルの画像中における座標も用いて、媒体上の所定の点の位置を検出するので、媒体上の座標を精緻に検出することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項2〜4のいずれかの一に記載の発明の効果に加えて、色別の筆記軌跡を記録することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項2〜5のいずれかの一に記載の発明の効果に加えて、媒体の加筆前情報に対して加筆記入した情報をリアルタイムに関連付けることがタブレットを使用せずに可能となる。
請求項7に記載の発明は、請求項2〜5のいずれかの一に記載の発明の効果に加えて、媒体の加筆前情報を容易に特定して、当該加筆前情報に対して加筆記入した情報をリアルタイムに関連付けることがタブレットを使用せずに可能となる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明の効果に加えて、媒体の加筆前情報を特定して、当該加筆前情報に対して加筆記入した情報をリアルタイムに関連付けることがタブレットを使用せずに自動的に可能となる。
請求項9に記載の発明は、請求項2〜8のいずれかの一に記載の発明と同様の効果を奏することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項3に記載の発明と同様の効果を奏することができる。
請求項11に記載の発明は、請求項2〜8のいずれかの一に記載の発明と同様の効果に加えて、文書の論理的な位置情報を検出して、媒体の加筆前情報に対して加筆記入した情報をリアルタイムに関連付けることがタブレットを使用せずに可能となる。
請求項12に記載の発明は、請求項9〜11のいずれかの一に記載の発明の効果に加えて、媒体は書き換え可能に筆記することができるので、紙資源を節約することができる。
請求項13に記載の発明は、請求項9〜12のいずれかの一に記載の発明の効果に加えて、コードシンボルは不可視であるので、媒体が見やすくなる。
請求項14に記載の発明は、請求項3に記載の座標入力装置などを用いて、請求項3に記載の発明と同様の効果を奏する。
[発明の実施の形態1]
この発明の一実施の形態である情報処理システムを発明の実施の形態1として説明する。
この発明の一実施の形態である情報処理システムを発明の実施の形態1として説明する。
図1は、この情報処理システムで用いる媒体1の平面図である。媒体1には、人間が視覚的に読み取り可能な状態で文書が記録されており、一般的には、紙、布、プラスチック等で構成され、シート状である。符号2は、人間が読み取り可能な文書そのものであり、文字、図、表などである。符号3は、光学的に読み取り可能なコードシンボル3であり、詳しくは後述するが、一般にはバーコード、2次元コード等である。
文書2とコードシンボル3のインクの吸光波長または発光波長を互いに重ならないようにして、文書2を人間が視覚的に読み取り可能な波長域に、コードシンボル3を人間にとっては読み取り不可能であるが、光学的には読み取り可能な波長域で印刷した場合、文書2とコードシンボル3を重ねて印刷し、かつ、独立して読み取ることができる。人間に不可視のインクとしては、例えば、目立マクセル社製のステルスインクがあり、これには熱転写プリンタ用のシートも用意されている。これは人間にはほとんど見えず、赤外領域で光学的に読み取り可能である。一方、逆に赤外領域では、透明な黒色インクも市販されているので、これらのインクを用いて市販の熱転写方式プリンタを用いれば、人間にとって可視の文書2と不可視のコードシンボル3とをプリンタで印刷することが容易に可能となる(不可視のインク材料については詳細を後述する)。
図1の例では、コードシンボル3はマトリクス状に並べられている。コードシンボル3には、媒体1のコードシンボル3が印刷されている面におけるコードシンボル3の座標を意味するマークがエンコードされている。例えば、図1の左上のコードシンボル3aは「0101」がエンコードされ、コードシンボル3bは「0102」、コードシンボル3cは「0103」、コードシンボル3dは「0201」とエンコードされている。あるいは他の例としてコードシンボル3aの部分が「aa」、コードシンボル3bの部分が「ab」、コードシンボル3cの部分が「ac」、コードシンボル3dの部分が「ba」とエンコードされていてもよい。このように複数のコードシンボル3が各々一意的に識別できるならば何でもよく、また配置にも特に制約はないが、図1のように、規則的にエンコードし、かつ、規則的にコードシンボル3を配置するのが望ましい。
より具体的に例をあげると、紙面の左上を原点とし、右および下方向にx軸およびy軸をとる。ここで、x軸、y軸の、(10mm,10mm)の位置に「0101」のコードシンボル3の中心がくるように配置し、(10mm,20mm)の位置には「0102」のコードシンボル3、(20mm,10mm)の位置に「0201」のコードシンボル3を配置する。
また、光学的に読み取り可能なコードシンボル3として、図1には、QRコードの例を示しているが、同様なコードシンボル3としては他にもいくつか周知であるものがあり、例えば、CodeOne,AztecCode,MaxiCode等を用いることができる。また1次元のバーコードや独自コードを用いてもよい。
さらに、コードシンボル3としてエンコードされている情報は、媒体1上の物
理的な位置を意味するものではなく、文書の論理的な位置を意味するもの、例えば第1章第2節第5段落第6文字目といったことを意味する「01020506」のようなものでも構わない。
理的な位置を意味するものではなく、文書の論理的な位置を意味するもの、例えば第1章第2節第5段落第6文字目といったことを意味する「01020506」のようなものでも構わない。
コードシンボル3は媒体1のなるべく広い範囲に記録することが望ましいが、必ずしも全面に記録する必要はない。例えば、プリンタで印刷する場合、紙面の周囲は印字できない範囲である場合が多い。このようなとき、このような部分に必ずしも印刷する必要はない。
図1の例では、コードシンボル3には、媒体1の表面上における位置を示す座標情報のみがエンコードされているが、これに加えて、文書2を一意的に識別するための情報である文書情報もエンコードして記録するのが望ましい。文書を一意的に識別する文書情報としては、例えば、ファイル名の情報や、ドライブ名、ディレクトリ名およびファイル名を合わせた情報や、URL等がある。どの範囲の情報をエンコードするかは、使用目的に応じて定めればよい。この文書情報をエンコードしたコードシンボル3は、座標情報を表すコードシンボル3とは別に媒体1に配置してもよいが、座標情報を表すコードシンボル3に同時にエンコードすることもできる。
例えば、コードシンボル3aを「c:\MyFile\Patent.doc0101」をエンコードしたものとし、コードシンボル3bを「c:\MyFi1e\Patent.docO102」をエンコードしたものとするように、文書情報および座標情報を1つのコードシンボル3にエンコードしてもよい。例えばQRCODEの場合、この程度の情報量は数ミリ角くらいのサイズになるので、両者を併せても十分エンコード可能である。
図2は、この情報処理システムで用いる座標入力装置4の概略構成を示すブロック図である。図2に示すように、この座標入力装置4は、人が手に持って筆記動作を行うことができる筆記具状の装置本体7を備えている。この装置本体7の先端部5には、必要であれば、筆記具、すなわち、ボールペン、シャープペンシルの先端部部分等を取り付けて、現実に筆記可能としてもよい。装置本体7の側部などに設けられた画像読取装置6は、例えば、CCDなどの光電変換素子6aと、レンズなどからなる光学系6bとから構成されていて、媒体1上の画像を読み取る装置である。なお、画像読取装置6には、必要に応じて照明を設けることができる。
装置本体7には、マイコン8が搭載されていて、このマイコン8には、画像読取装置6が接続されている。画像読取装置6で読み取った媒体1上の画像に基づいた各種処理がマイコン8でなされる。すなわち、読み取ったコードシンボル3をデコードし、読み取った画像上におけるコードシンボル3の位置、向き、歪み量を検出する(詳細は後述する)。これにより、デコード手段、歪み量等算出手段を実現している。また、マイコン8は装置本体7の外部のPCなどの情報処理装置9と接続可能であり、マイコン8内に蓄積したデータを情報処理装置9に出力可能である。なお、マイコン8を装置本体7に搭載するのに代えて、画像読取装置6を情報処理装置9と接続し、マイコン8で行う前記処理を情報処理装置9で実行するようにしてもよい。なお、図2では、画像読取装置6、マイコン8などに電力を供給する電源や、マイコン8と情報処理装置9とのインターフェイスなどは図示を省略している。
装置本体7には、先端部5の部分が筆記面に接触しているかどうかを検出する装置を設けるのが望ましい。すなわち、先端部5部分をペン軸に沿った方向に可動とし、先端部5が筆記面に接触することにより先端部5部分が移動し、それを機械的にまたは導電性の変化等により検出する技術は、既にタブレットのペン等に適用されている技術としては周知である。
図3は、座標入力装置4で図1のような媒体1を読み取った画像例である。座標入力装置4による撮影範囲を、コードシンボル3の幅の少なくとも倍以上にしておけば、少なくとも1つのコードシンボル3は画像の読み取り範囲内に入る。
ここで、例えば、図3の枠11内のコードシンボル3を読み取り、それに含まれている座標情報をマイコン8でデコードした結果が「0102」と得られれば、座標入力装置4は、少なくとも図3に示す四角の枠11の大きさの精度で媒体1上の座標位置を検出することができる(なお、かかる技術については、特許文献2も参照)。
ここで、例えば、図3の枠11内のコードシンボル3を読み取り、それに含まれている座標情報をマイコン8でデコードした結果が「0102」と得られれば、座標入力装置4は、少なくとも図3に示す四角の枠11の大きさの精度で媒体1上の座標位置を検出することができる(なお、かかる技術については、特許文献2も参照)。
しかし、これでは解像度が数ミリ〜1cmと非常に小さく、実用上は問題がある。あるいは解像度を高くするためにコードシンボル3を小さくするためには、コードシンボル3を印刷するプリンタや画像読取装置6の精度を向上させる必要があり、かつ大量のコードシンボル3を用いるためには印刷のコストがかかり、現実的ではない。
そこで本発明の実施の形態では、図3に示すような画像をマイコン8で処理して、この画像内のコードシンボル3の位置、向き、歪み量を検出する。すなわち、コードシンボル3内に座標情報のデータ領域のほか、位置、向き、歪み量を検出しやすいような特殊なパターン領域を設ければよい。例えば、図4は、QRコードであるが、3ヶ所ある特殊領域a,b,cをそれぞれ探し出し、それぞれの位置や互いの位置関係、サイズ比較等により、コードシンボル3全体の画像上における、位置、向き、歪み量が検出できる。
ここで、説明の簡易化のため、画像上における中心点が先端部5の位置であり、かつ、紙面に対して垂直であると仮定して以下の説明を行う。図5に示す画像が得られたとすると、この画像で2次元コードをデコードすると、図5のコードシンボル3がデコードされ、例えば「0102」という座標情報が得られる。
一方、説明のため、画像とコードシンボル3の位置関係を図示したものを図6に示す。この図6では、画像12の中心とコードシンボル3の中心が一致している(すなわち両中心間のオフセットが0である)例を示している。コードシンボル3の印刷位置は既知であるので、例えば座標情報が「0102」のコードシンボル3の中心が紙面の左上から(10mm,20mm)と得られる。一方、画像12の中心とコードシンボル3の中心が一致しているので、先端部5は紙面座標における(10mm,20mm)の位置にあると求めることができる。
また、図7は、撮像された画像12の別の例である(図5の別の例)。図8は、図6に相当する別例である。この図7、図8に示す例では、コードシンボル3の位置は、撮影画像の中心にはなく、コードシンボル3の中心と撮影画像の中心とは、オフセット値d,eを持っている。撮影画像上のオフセット量、例えば画素数値は求めることができる。さらにコードシンボル3の実寸が既知であるので、オフセット値d,eの実寸を求めることができる。例えば、オフセット値が(2mm,5mm)と求まれば、先端部5の座標は(12mm,15mm)と求めることができる。
図5、図7の例は、説明の簡易化のための理想的な画像であったが、一般的には、画像読取装置6で読み取られる画像は、コードシンボル3が傾いたり、歪んだりした画像となる。コードシンボル3を外枠でのみ図示した画像12が図9である。このとき、画像中におけるコードシンボル3の傾きαにより装置本体7の回転量が求まる。また、コードシンボル3の歪fにより、装置本体7の傾き量がわかる。さらに、先端部5の位置は画像12の中心とは限らないが、画像12と先端部5の位置関係は一定であるので、これも求めることができる。したがって、コードシンボル3をデコードしたデータと、コードシンボル3の位置、傾き、歪み量の各量の計算値より、先端部5の位置をより正確に求めることができ、これにより座標検出手段を実現することができる。
このような座標入力装置4を用い、媒体1上での先端部5の位置の検出を連続的に行えば、媒体1上での先端部5の移動軌跡を求めることができる。また、前記のような先端部5が筆記面に接触しているかどうかを検出する装置を設ければ、装置本体7で媒体1上に筆記を行ったときの筆記軌跡を求めることができる。そのときの筆記軌跡のデータは、マイコン8の記憶装置に記憶させる。また、前記のようにマイコン8を設けない場合は、情報処理装置9の記憶装置に記憶する。
さて、コードシンボル3は、前記のように、文書2を一意的に識別できるデータである文書情報をエンコードしていることが望ましい。そのときに、座標情報を表すコードシンボル3とは別に、文書情報を表すコードシンボル3を付加する場合、まず、座標入力装置4の画像読取装置6を用いて、文書情報を読み取り、その後、筆記動作を行う。すると、座標入力装置4には、例えば、「c:\MyDocument\Patent.doc」「1O,10」「10,11」「10,12.5」「11,14」…のように、文書情報と座標情報とが入力される。これは、筆記動作後に文書情報を読み取っても同様である。
また、座標情報を表すコードシンボル3に、文書情報を付加してある場合、座標入力装置4には、例えば、「c:\MyDocument\Patent.doc,1O,10」「c:\MyDocument\Patent.doc,10,11」「c:\MyDocument\Patent.doc,10,12.5」「c:\MyDocument\Patent.doc,11,14」のように、座標情報と文書情報を合わせた情報が入力される。なお、先端部5が筆記面から離れたときには、所定のセパレータデータを挿入するようにすればよい。
さらに、媒体1に対する筆記を開始する前に、装置本体7で使用する筆記のインクの色情報を事前に検出するようにしてもよい。この場合、筆記を開始すると、検出している文書情報や座標情報に、その前に検出した色情報を添付することによって、実際に筆記した文字や図形などの形だけではなく、筆記に用いた色まで再現させることができる。
例えば、今使用するインクの色が赤であるとする。装置本体7で使用するインクカートリッジを赤に替えたときに、赤インクであると座標入力装置4が検出することができるようにする。例えば、インクカートリッジには赤であるというマーク等が付けてあり、これを装置本体7に取り付けることで、装置本体7側に設けてある図示しないセンサで検出するようにすることができる。次に前記したように、座標入力装置4で、「c:\MyDocument\Patent.doc」「10,10」「10,11」「10,12.5」「11,14」…のように文書情報や座標情報が取得されると、座標入力装置4では、このデータに色情報を付加したデータとする。これにより、データ処理手段を実現している。これは、例えば、「red\c:\MyDocument\Patent.doc,10,10」(または「c:\MyDocument\Patent.doc,red,10,10」)「red\c:\MyDocument\Patent.doc,10,11」「red\c:\MyDocument\Patent.doc,10,12.5」「red\c:\MyDocument\Patent.doc,11,14」となる。
以上のようにして得られた座標情報、文書情報、色情報は、マイコン8の記憶装置に格納され、マイコン8から情報処理装置9に転送される。情報処理装置9には媒体1の元文書である文書2の文書データが予め情報処理装置9のハードディスクなどに記憶されている。これにより第1の記憶手段を実現している。そして、装置本体7により媒体1上で筆記した内容を文書2にあたかも加筆するかのように、文書2の文書データに前記の座標情報、文書情報、色情報を付加するように文書2の文書データを更新する。これにより、付加手段を実現している。
いずれの場合でも、元文書を一意的に識別できかつ筆記軌跡が求まるので、これらの情報を元文書に自動的に付加するのは容易である。文書名等の文書情報から電子的な元文書を読み出し、その文書に座標情報による筆記軌跡、さらに色情報を付加すればよい。座標入力装置4より前記の座標情報、文書情報、色情報を得て、元文書に付加するような電子文書編集のシステムは容易に構築することができるし、また周知のいわゆるワードプロセッサソフトを用いても、そのマクロ機能を用いれば容易に実現できる。
なお、元文書への筆記軌跡の加筆を行う前記の処理は、必ずしもリアルタイムに行う必要はなく、例えば、マイコン8内のメモリに一旦蓄え、後でマイコン8と情報処理装置9を接続し、元文書へ加筆を実行するようにしてもよい。このとき、いきなり元文書への加筆を行うのではなく、情報処理装置9の操作者に確認を求めてから行うようにするのが望ましい。さらに、加筆を行う元文書も情報処理装置9の操作者が情報処理装置9の操作により選択可能とするのが望ましく、この場合はコードシンボル3に元文書を識別する文書情報がない場合でも、適切な元文書を選び出して加筆を行うことが可能である。
次に、媒体1として、書換え可能な媒体1を用いる場合について、図10を参照して説明する。この媒体1は、支持体13を有しており、この支持体13上に、コードシンボル3が埋め込まれているコードシンボル層14、記録層15、中間層16、保護層17が順次積層されている。この支持体13は、熱伝導性が良好な白色の樹脂からなり、中間層16、保護層17は、透光性の良好な無色の樹脂からなる。
また、図11に示すように、与えた熱を有効に利用するため、支持体13と記録層15との間に断熱性の下引き層18を設けることができる。下引き層18は、有機または無機の微小中空体粒子を、バインダ樹脂を用いて塗布することにより形成できる。筆記軌跡を示す座標情報や、文書の所在、文書名、ぺ一ジなどを示す文書情報を有するコードシンボル3層は、下引き層18中に設けている。さらに、支持体13と記録層15の接着性の改善や、支持体13への記録層材料の浸透防止を目的としたアンダーコート層を設けることもできる。
このコードシンボル3は前記したように不可視インクで形成されている(不可視の材料については詳細を後述)。ここで用いられているコードシンボル3については、座標情報の他に、文書のID用として多種多様にわたる文書を分類する必要がある場合は、前記したようなバーコードでは分類数が不足してしまうので、2次元コードを使用する。2次元へ拡大することにより、20桁程度のコードを生成することができるので、全世界で使用している媒体1の数に対して、絶対的な識別番号(例えば通し番号)を文書情報として付けることも可能となる。つまり一度作成した文書のIDが固定されて、世界に1つしかないIDの付いた文書、つまり、世界で1つしかない文書とすることができる。また、前記したよう
な可視光以外の光を反射して使用者が見えにくくなる不可視材料を使用し、文書のIDが即座に判別しないようにしてセキュリティを高めるようにすることができる。
な可視光以外の光を反射して使用者が見えにくくなる不可視材料を使用し、文書のIDが即座に判別しないようにしてセキュリティを高めるようにすることができる。
この場合に、媒体1の作成時に絶対的な識別番号を文書情報として付すので、実際に媒体1をプリンタで印刷する場合に、印刷したい文書2の文書データを識別する情報である識別情報(例えば、「c:\MyDocument\Patent.doc」)と、絶対的な識別番号である文書情報の関連付けを行う必要がある。そうすれば、どの媒体1に何の文書2を印刷したかがわかり、本情報処理システムで編集した後、元文書に加筆することが可能となる。つまり、「123456」という文書情報がついた媒体1に対して、情報処理装置9に接続されたプリンタ10(図2参照)を用いて、「c:\MyDocument\Patent.doc」という識別情報の文書2を印刷すれば、情報処理装置9で自動的に、「123456」と「c:\MyDocument\Patent.doc」の関連付けを行うことが可能になる。これにより関連付け処理手段を実現している。この関連付けられたデータと、媒体1に印刷された文書2の文書データとは、情報処理装置9のハードディスクなどに記憶される。これにより第1、第2の記憶手段を実現している。したがって、印刷後の媒体1に座標入力装置4で筆記を行ったときは、画像読取装置6で読み取った文書情報と情報処理装置9に記憶されている前記の関連付けがなされた情報とが照合されて、媒体1に印刷された文書2の文書データが呼び出され、その文書データに画像読取装置6で読み取った座標情報や色情報が自動的に付加されるように、文書データは更新される。これにより付加手段を実現している。
次に、前記したように、座標入力装置4に赤インクを用いて、媒体1の番号である文書情報と、座標情報とが、「123456」「1O,10」「10,11」「10,12.5」「11,14」…のように入力されると、座標入力装置4では、次のようなデータが作成される。つまり、色情報、文書情報、座標情報とからなる、「red\123456,10,10」(または「123456,red,10,10」)「red\123456,10,11」「red\123456,10,12.5」「red\123456,11,14」…である。これらが情報処理装置9に転送されると、前記のように関連付けられた情報「123456」と「c:\MyDocument\Patent.doc」とにより元文書を指定して、元文書「c:\MyDocument\Patent.doc」上に赤色で加筆情報を上書きさせることができる。以上説明した処理は、情報処理装置9に接続されたプリンタ10自身で行ってもよいし、情報処理装置9で行わせてもよい。
記録層15は、情報の可視的表示を可逆的に行うことができる可逆性記録層であり、感熱方式、磁気記録方式、フォトクロミック記録方式、エレクトロクロミック方式等が利用できる。特に、本発明の実施の形態においては、感熱記録方式、すなわち、熱エネルギーにより可逆的に光学特性が変化し、可視情報の記録および消去が可能である記録層15が望ましいものとして挙げられる。熱エネルギーによる書込みは、例えば熱昇華型のプリンタで印字することが容易である。
この熱エネルギーにより可逆記録が行える材料としては、少なくとも、ロイコ染料と顕色剤を含む記録層、有機低分子化合物の粒子を含有する樹脂層、さらに、低分子または高分子液晶化合物を含む記録層から構成される可逆性記録層が望ましいものとして挙げられる。ロイコ染料と顕色剤を含む可逆性記録層は、例えば樹脂バインダ中にロイコ染料および顕色剤を分散させることにより形成することができる。ロイコ染料としては、例えばフタリド系化合物、アサフタリド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、ロイコオーラミン系化合物など公知の染料前駆体が挙げられる。具体的には、特許文献5に記載の公知のロイコ染料が使用できる。顕色剤は、分子内にロイコ染料を発色させる顕色能を有する構造、例えばフェノール性水酸基、カルボン酸基、リン酸基等と、分子間の凝集力を制御する構造、例えば長鎖炭化水素基が連結した構造をもつ化合物である。連結部分にはヘテロ原子を含む2価の基を介していてもよく、また、長鎖炭化水素基中にもヘテロ原子を含む2価の基または芳香族炭化水素基が含まれていてもよい。具体的には、特許文献5等に記載されている公知の顕色剤が使用できる。
記録層15は、少なくともロイコ染料と顕色剤を含む樹脂層からなり、記録層を形成する樹脂としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキシド、フッソ樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリベンズイミダゾール、ポリスチレン、スチレン系共重合体、フェノキシ樹脂、ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、マレイン酸系共重合体、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、デンプン、ゼラチン、カゼイン類等を挙げることができる。
また記録層15の皮膜の強度を上げることを目的に、各種硬化剤、架橋剤を添加することもできる。このような硬化剤、架橋剤の例としてイソシアネート基をもつ化合物、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂、エポキシ基をもつ化合物、グリオキザール、ジルコニウム化合物等を挙げることができる。さらに電子線硬化性あるいは紫外線硬化性バインダを用いて記録層を設けることもできる。かかるバインダとしてはエチレン性不飽和結合を有する化合物が挙げられる。
これらの具体例としては、
1.脂肪族、脂環族、芳香族の多価アルコールおよびポリアルキレングリコールのポリ(メタ)アクリレート
2.脂肪族、脂環族、芳香族、芳香脂肪族の多価アルコールにポリアルキレンオキサイドを付加させた多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート
3.ポリエステルポリ(メタ)アクリレート
4.ポリウレタンポリ(メタ)アクリレート
5.エポキシポリ(メタ)アクリレート
6.ポリアミドポリ(メタ)アクリレート
7.ポリ(メタ)アクリロイルオキシアルキルリン酸エステル
8.(メタ)アクリロイル基を側鎖、または末端に有するビニル系またはジエン系化合物
9.単官能(メタ)アクリレート、ビニルピロリドン、(メタ)アクリロイル化合物10.エチレン性不飽和結合を有するシアノ化合物
11.エチレン性不飽和結合を有するモノあるいはポリカルボン酸およびそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等
12.エチレン性不飽和(メタ)アクリルアミドまたはアルキル置換(メタ)アクリルアミドおよびその多量体
13.ビニルラクタムおよびポリビニルラクタム化合物
14.エチレン性不飽和結合を有するモノあるいはポリエーテルおよびそのエステル
15.エチレン性不飽和結合を有するアルコールのエステル
16.エチレン性不飽和結合を有するポリアルゴールおよびそのエステル
17.スチレン、ジビニルベンゼン等、1個以上のエチレン性不飽和結合を有する芳香族化合物
18.(メタ)アクリロイルオキシ基を側鎖、または末端に有するポリオルガノシロキサン系化合物
19.エチレン性不飽和結合を有するシリコーン化合物
20.前記1〜19記載の化合物の多量体あるいはオリゴエステル(メタ)アクリレート変成物
等が挙げられる。
1.脂肪族、脂環族、芳香族の多価アルコールおよびポリアルキレングリコールのポリ(メタ)アクリレート
2.脂肪族、脂環族、芳香族、芳香脂肪族の多価アルコールにポリアルキレンオキサイドを付加させた多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート
3.ポリエステルポリ(メタ)アクリレート
4.ポリウレタンポリ(メタ)アクリレート
5.エポキシポリ(メタ)アクリレート
6.ポリアミドポリ(メタ)アクリレート
7.ポリ(メタ)アクリロイルオキシアルキルリン酸エステル
8.(メタ)アクリロイル基を側鎖、または末端に有するビニル系またはジエン系化合物
9.単官能(メタ)アクリレート、ビニルピロリドン、(メタ)アクリロイル化合物10.エチレン性不飽和結合を有するシアノ化合物
11.エチレン性不飽和結合を有するモノあるいはポリカルボン酸およびそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等
12.エチレン性不飽和(メタ)アクリルアミドまたはアルキル置換(メタ)アクリルアミドおよびその多量体
13.ビニルラクタムおよびポリビニルラクタム化合物
14.エチレン性不飽和結合を有するモノあるいはポリエーテルおよびそのエステル
15.エチレン性不飽和結合を有するアルコールのエステル
16.エチレン性不飽和結合を有するポリアルゴールおよびそのエステル
17.スチレン、ジビニルベンゼン等、1個以上のエチレン性不飽和結合を有する芳香族化合物
18.(メタ)アクリロイルオキシ基を側鎖、または末端に有するポリオルガノシロキサン系化合物
19.エチレン性不飽和結合を有するシリコーン化合物
20.前記1〜19記載の化合物の多量体あるいはオリゴエステル(メタ)アクリレート変成物
等が挙げられる。
紫外線硬化性バインダを用いて記録層15を形成する場合には、光重合開始剤を混合して用いる。光重合開始剤としては、ジあるいはトリクロロアセトフェノンのようなアセトフェノン類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル、ベンジルジメチルケタール、テトラメチルチウラムモノサルファイト、チオキサントン類、アゾ化合物、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、ビス(トリクロロメチル)トリアジン化合物等が挙げられる。
これらのロイコ染料および顕色剤を用いた記録層15は、図12に示すプロセスで発色・消色する。初期の消色状態(A)を加熱すると、温度T1以上でロイコ染料と顕色剤が溶融混合して発色し(B)、この状態を急冷すると発色状態のまま固定される(C)。発色状態(C)を加熱していくと、発色温度T1より低い温度T2で消色し(D)、冷却すれば初期と同様の消色状態となる。また、記録層15が有機低分子化合物の粒子を含有する樹脂層は、温度に依存してその透明度が可逆的に変化する記録層であり、この記録層15の光散乱性が温度に依存して可逆的に変化する性質を利用し構成される。
記録層15に用いられる樹脂は、有機低分子物質を均一に分散保持した層を形成すると共に、最大透明時の透明度に影響を与える材料である。このため樹脂母材は透明性がよく、機械的に安定で、かつ、成膜性のよい樹脂が望ましい。このような樹脂としては、ポリ塩化ビニル;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレート共重合体等の重化ビニル系共重合体;ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニリデン系共重合体;ポリエステル;ポリアミド;ポリアクリレートまたはポリメタクリレートあるいはアクリレート−メタクリレート共重合体;シリコン樹脂等が挙げられる。これらは単独で或いは2種以上混合して使用される。
記録層15に用いられる有機低分子化合物としては、一般に融点30〜200℃、好ましくは50〜150℃程度のものが使用される。このような有機低分子化合物としてはアルカノール;アルカンジオール;ハロゲンアルカノールまたはハロゲンアルカンジオール;アルキルアミン;アルカン;アルケン;アノレキン;ハロゲンアルカン;ハロゲンアルケン;ハロゲンアルキン;シクロアルカン;シクロアルケン;シクロアルキン;飽和または不飽和モノまたはジカルボン酸またはこれらのエステル、アミド又はアンモニウム塩;飽和または不飽和ハロゲン脂肪酸またはこれらのエステル、アミド又はアンモニウム塩;アリルカルボン酸またはそれらのエステル、アミド又はアンモニウム塩;ハロゲンアリルカルボン酸またはそれらのエステル、アミド又はアンモニウム塩;チオアルコール;チオカルボン酸またはそれらのエステル、アミンまたはアンモニウム塩;チオアルコールのカルボン酸エステル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上混合して使用される。これらの化合物の炭素数は、10〜60、好ましくは10〜38、特に10〜30がよい。エステル中のアルコール基部分は飽和していても飽和していなくてもよく、またハロゲン置換されていてもよい。
いずれにしても、有機低分子化合物は分子中に酸素、窒素、硫黄およびハロゲンの少なくとも1種、例えば−OH、−COOH、―CONH、−COOR、−
NH−、−NH2、−S−、−S−S−、−O−、ハロゲン等を含む化合物であ
ることが望ましい。さらに、透明化できる温度の巾を広げるには、上記の有機低分子化合物を適宜組合せるか、または、そうした有機低分子化合物と融点の異なる他の材料とを組合せればよい。これらは、例えば、特許文献6、特許文献7などの公報や、特願昭63−14754号、特願平1−140109号などの明細書で明らかにされているが、これらに限定されるものではない。
NH−、−NH2、−S−、−S−S−、−O−、ハロゲン等を含む化合物であ
ることが望ましい。さらに、透明化できる温度の巾を広げるには、上記の有機低分子化合物を適宜組合せるか、または、そうした有機低分子化合物と融点の異なる他の材料とを組合せればよい。これらは、例えば、特許文献6、特許文献7などの公報や、特願昭63−14754号、特願平1−140109号などの明細書で明らかにされているが、これらに限定されるものではない。
これらの有機低分子と樹脂とからなる記録層15は、図13に示すプロセスで透明・白濁する。熱による透明度の変化を表わしている図13において、樹脂およびこの樹脂中に分散された有機低分子化合物を主成分とする可逆記録層は、例えばT0以下の常温では白濁不透明状態にある。これを温度T2に加熱すると透明になり、この状態で再びT0以下の常温に戻しても透明のままである。更にT3以上の温度に加熱すると、最大透明度と最大不透明度との中間の半透明状態になる。次に、この温度を下げて行くと、再び透明状態をとることなく最初の白濁不透明状態に戻る。なお、この不透明状態のものをT1〜T2間の温度に加熱した後、常温即ちT0以下の温度に冷却した場合には、透明と不透明との中間の状態をとることができる。また、前記常温で透明になったものも再びT3以上の温度に加熱した後常温に戻せば、再び白濁不透明状態に戻る。
さらに、記録層15が低分子または高分子液晶を含む記録層に用いられる、高分子液晶としては、主鎖または側鎖にメソゲン(液晶性を示す分子)が結合された主鎖型および側鎖型分子液晶等が用いられる。高分子液晶は、通常、重合可能なメソゲン化合物(メソゲンモノマーと呼ぶ)を重合するか、あるいは水素化ポリシリコーン等の反応性ポリマーに付加反応可能なメソゲン化合物を付加させて製造することができる。このような技術は、Makromo1.Chem.,179,p273(1978),Eur,Po1y.J.,18,p651(1982)およびMol.Cryst.Liq.Cryst.,169,p167(1989)等に開示されている。本実施の形態に使用される高分子液晶も同様な方法で製造することができる。
メソゲンモノマーおよび付加反応可能なメソゲン化合物としては、ビフェニル系、フェニルベンゾエート系、シクロヘキシルベンゼン系、アゾキシベンゼン系、アゾベンゼン系、アゾメチン系、フェニルピリミジン系、ジフェニルアセチレン系、ビフェニルベンゾエート系、シクロヘキシルビフェニル系、ターフェニル系等の剛直な分子(メソゲン)に、好ましくは所定の長さのアルキルスペーサを介して、アクリル酸エステル基、メタクリル酸エステル基またはビニル基が結合した種々の化合物等が代表的なものとしてあげられる。
最後に不可視の材料について記述しておく。不可視の材料の中で光学的に検知できるものとしては、光を吸収し、その反射強度の差により検知できる材料、または、光の吸収により励起し、蛍光を発し、それを検知できる材料が用いられる。光を吸収しその反射強度の差により検知できる材料は、可視域での吸収は低く、それ以外の波長領域での吸収を有する材料を用いることができる。前記の座標情報、文書情報は、これらの材料で形成された吸収する部分と反射する部分から形成され、これらの吸収/反射による可視域外での光学濃度の差から情報を検知できる。また、これらは可視域の光学濃度の差が極めて小さいため、肉眼ではほとんど視認されない。照射光については、紫外光による媒体含有物の劣化等の配光性を考慮し、赤外光の照射により、光学的に認識できることが望ましい。
有機系の赤外吸収材料としては、シアニン系色素、ナフトキノン系色素、フタロシアニン系色素、アントラキノン系色素、ジオール系色素、トリフェニルメタン系色素等が挙げられる。これらは可視域にも吸収があるため、赤味がかったクリーム色を呈している。これに対し、可視域では吸収を持たず、赤外域に吸収を有する無機系の材料がより望ましい。例えば、少なくとも、Nd,Yb,In,Sn,Znを含有した化合物を用いることができる。特に、これら金属およびこれらの酸化物、硫化物、ハロゲン化物などの化合物が望ましく、これら化合物は白色、または淡い青色であり、情報担体を不可視化するに適している。これら化合物の具体的な例として、酸化イッテルビウム、酸化錫、酸化亜鉛、硫化イッテルビウム、硫化亜鉛、塩化イッテルビウム、塩化インジウム、重化錫、塩化亜鉛、臭化イッテルビウム、臭化インジウム、インジウム−錫混合酸化物、またはインジウム−錫混合酸化物とアルミナ、硫酸バリウム、二酸化珪素、炭酸カルシウムから選ばれる1種との混合物等が挙げられる。
また、Yb,In,Sn,Znを含み、これらと酸との塩も有効な赤外吸収材料である。これらの具体的な例として、硫酸イッテルビウム、硫酸亜鉛、硫酸インジウム、硝酸イッテルビウム、硝酸錫、過塩素酸イッテルビウム、炭酸イッテルビウム、炭酸亜鉛、炭酸インジウム、酢酸イッテルビウム、酢酸亜鉛、酢酸錫、ニコチン酸イッテルビウム、リン酸イッテルビウム、リン酸亜鉛、リン酸錫、シュウ酸イッテルビウム、シュウ酸亜鉛、シュウ酸錫等が挙げられる。
また、光の吸収により励起し、蛍光を発し、それを検知できる材料は、発せられる蛍光波長、強度差で検知できるものが用いられる。特に、紫外光による媒体含有物の劣化等の耐光性を考慮し、赤外光により励起し、蛍光を発する材料が好ましい。この赤外光を吸収し、蛍光を発する材料としては、光学活性元素として少なくともNdを含む有機金属化合物がある。これら有機金属化合物中の有機化合物としては、カルボン酸類、ケトン類、エーテル類、アミン類から選択される。これらの具体的な例としては、桂皮酸ネオジム、ナフトエ酸ネオジム等が挙げられる。また、光学活性元素として、NdおよびYbを含む有機金属化合物がより望ましく、これらの具体的な例としては、桂皮酸ネオジム・イッテルビウム複合塩、安息香酸ネオジム・イッテルビウム複合塩、ナフトエ酸ネオジム・イッテルビウム複合塩等が挙げられる。
また、Nd,Yb,Erの1種以上の元素を含む含酸素酸塩化合物も赤外蛍光材料として使用できる。この含酸素酸塩化合物の具体的な例としては、リン酸塩化合物、バナジン酸塩化合物、ホウ酸重化合物、モリブデン酸塩化合物等が挙げられる。さらに、光学活性元素としてFeおよびErを含有し、他にSc,Ga,Al,In,Y,Bi,Ce,Gd,Lu,Laから選択された少なくとも1種以上の元素を含有した化合物も赤外蛍光材料として使用できる。また、光学活性元素としてYbを含有し、この他,Sc,Ga,Al,In,Y,Bi,Ce,Gd,Lu,Laから選択された少なくとも1種以上の元素を含有した化合物も赤外蛍光材料として用いることができる。さらに、赤外領域に吸収を有する有機化合物を把持させた、Nb,Yb,Erから選択された1種以上の希土類含有有機化合物も赤外蛍光材料として用いることができる。これら赤外領域に吸収を有する有機化合物としては、ポリメチン系色素、アントラキノン系色素、ジオール系色素、フタロシアニン系色素、インドフェノール系色素、アゾ系色素等から選択できる。
[発明の実施の形態2]
この発明の別の実施の形態である情報処理システムを発明の実施の形態2として説明する。
この発明の別の実施の形態である情報処理システムを発明の実施の形態2として説明する。
図14は、この情報処理システムで用いる媒体1の平面図である。媒体1には、人間が視覚的に読み取り可能な状態で文書が記録されており、一般的には、紙、布、プラスチック等で構成され、シート状である。符号2は、人間が読み取り可能な文書そのものであり、文字、図、表などである。符号3は、光学的に読み取り可能なコードシンボル3であり、詳しくは後述するが、一般にはバーコード、2次元コード等である。
文書2とコードシンボル3のインクの吸光波長または発光波長を互いに重ならないようにして、文書2を人間が視覚的に読み取り可能な波長域に、コードシンボル3を人間にとっては読み取り不可能であるが、光学的には読み取り可能な波長域で印刷した場合、文書2とコードシンボル3を重ねて印刷し、かつ、独立して読み取ることができる。人間に不可視のインクとしては、例えば、目立マクセル社製のステルスインクがあり、これには熱転写プリンタ用のシートも用意されている。これは人間にはほとんど見えず、赤外領域で光学的に読み取り可能である。一方、逆に赤外領域では、透明な黒色インクも市販されているので、これらのインクを用いて市販の熱転写方式プリンタを用いれば、人間にとって可視の文書2と不可視のコードシンボル3とをプリンタで印刷することが容易に可能となる(不可視のインク材料については、発明の実施の形態1で説明したとおりである)。
図14の例では、コードシンボル3はマトリクス状に並べられている。コードシンボル3には、媒体1のコードシンボル3が印刷されている面におけるコードシンボル3の座標を意味するマークがエンコードされている。例えば、図14の左上のコードシンボル3aは「0101」がエンコードされ、コードシンボル3bは「0102」、コードシンボル3cは「0201」、コードシンボル3dは「0202」とエンコードされている。あるいは他の例として、コードシンボル3aの部分が「aa」、コードシンボル3bの部分が「ab」、コードシンボル3cの部分が「ba」、コードシンボル3dの部分が「bb」とエンコードされていてもよい。このように複数のコードシンボル3が各々一意的に識別できるならば何でもよく、また配置にも特に制約はないが、図14のように、規則的にエンコードし、かつ、規則的にコードシンボル3を配置するのが望ましい。
より具体的に例をあげると、紙面の左上を原点とし、右および下方向にx軸およびy軸をとる。ここで、x軸、y軸の、(10mm,10mm)の位置に「0101」のコードシンボル3の中心がくるように配置し、(10mm,20mm)の位置には「0102」のコードシンボル3、(20mm,10mm)の位置に「0201」のコードシンボル3を配置する。
また、光学的に読み取り可能なコードシンボル3として、図14には、DataMatrixコードを示しているが、同様なコードシンボル3としては他にもいくつか周知であるものがあり、例えば、CodeOne,AztecCode,MaxiCode,QRCode等を用いることができる。また1次元のバーコードや独自コードを用いてもよい。
さらに、コードシンボル3としてエンコードされている情報は、媒体1上の物
理的な位置を意味するものではなく、文書の論理的な位置を意味するもの、例えば第1章第2節第5段落第6文字目といったことを意味する「01020506」のようなものでも構わない。
理的な位置を意味するものではなく、文書の論理的な位置を意味するもの、例えば第1章第2節第5段落第6文字目といったことを意味する「01020506」のようなものでも構わない。
コードシンボル3は媒体1のなるべく広い範囲に記録することが望ましいが、必ずしも全面に記録する必要はない。例えば、プリンタで印刷する場合、紙面の周囲は印字できない範囲である場合が多い。このようなとき、このような部分に必ずしも印刷する必要はない。
図14の例では、コードシンボル3には、媒体1の表面上における位置を示す座標情報のみがエンコードされているが、これに加えて、文書2を一意的に識別するための情報である文書情報もエンコードして記録するのが望ましい。文書を一意的に識別する文書情報としては、例えば、ファイル名の情報や、ドライブ名、ディレクトリ名およびファイル名を合わせた情報や、URL等がある。どの範囲の情報をエンコードするかは、使用目的に応じて定めればよい。この文書情報をエンコードしたコードシンボル3は、座標情報を表すコードシンボル3とは別に媒体1に配置してもよいが、座標情報を表すコードシンボル3に同時にエンコードすることもできる。
例えば、コードシンボル3aを「c:\MyFile\Patent.doc0101」をエンコードしたものとし、コードシンボル3bを「c:\MyFi1e\Patent.docO102」をエンコードしたものとするように、文書情報および座標情報を1つのコードシンボル3にエンコードしてもよい。例えば2次元コードの場合、この程度の情報量は数ミリ角くらいのサイズになるので、両者を併せても十分エンコード可能である。
この発明の情報処理システムで用いる座標入力装置4の電気的な接続状態は、図2を参照して前記したものと同様である。すなわち、図2に示すように、この座標入力装置4は、人が手に持って筆記動作を行うことができる筆記具状の装置本体7を備えている。この装置本体7の先端部5には、必要であれば、筆記具、すなわち、ボールペン、シャープペンシルの先端部部分等を取り付けて、現実に筆記可能としてもよい。装置本体7の側部などに設けられた画像読取装置6は、例えば、CCDなどの光電変換素子6aと、レンズなどからなる光学系6bとから構成されていて、媒体1上の画像を読み取る装置である。なお、画像読取装置6には、必要に応じて照明を設けることができる。装置本体7を手に持って媒体1に筆記を行っている状態の斜視図を、図15に示す。
装置本体7には、マイコン8が搭載されていて、このマイコン8には、画像読取装置6が接続されている。画像読取装置6で読み取った媒体1上の画像に基づいた各種処理がマイコン8でなされる。すなわち、読み取ったコードシンボル3をデコードし、読み取った画像上におけるコードシンボル3の位置、向き、歪み量を検出する。これにより、デコード手段、歪み量等算出手段を実現している。また、マイコン8は装置本体7の外部のPCなどの情報処理装置9と接続可能であり、マイコン8内に蓄積したデータを情報処理装置9に出力可能である。なお、マイコン8を装置本体7に搭載するのに代えて、画像読取装置6を情報処理装置9と接続し、マイコン8で行う前記処理を情報処理装置9で実行するようにしてもよい。なお、図2では、画像読取装置6、マイコン8などに電力を供給する電源や、マイコン8と情報処理装置9とのインターフェイスなどは図示を省略している。
装置本体7には、先端部5の部分が筆記面に接触しているかどうかを検出する装置を設けるのが望ましい。すなわち、先端部5部分をペン軸に沿った方向に可動とし、先端部5が筆記面に接触することにより先端部5部分が移動し、それを機械的にまたは導電性の変化等により検出する技術は、既にタブレットのペン等に適用されている技術としては周知である。
図16は、座標入力装置4で図14のような媒体1を読み取った画像例である。座標入力装置4による撮影範囲を、コードシンボル3の幅の少なくとも倍以上にしておけば、少なくとも1つのコードシンボル3は画像の読み取り範囲内に入
る。実際には、隣接のコードシンボル3も読み取り範囲内に入るが、図16では省略している。図15に示すように、媒体1の表面と画像読取装置6の撮像面は必ずしも正対していないので、図16に示すように、読み取ったコードシンボル3の画像は歪みをもっている。ここで、例えば、図16の枠11内のコードシンボル3を読み取り、それに含まれている座標情報をマイコン8でデコードした結果が「0102」と得られれば、座標入力装置4は、少なくとも図16に示す四角の枠11の大きさの精度で媒体1上の座標位置を検出することができる(なお、かかる技術については、特許文献2も参照)。
る。実際には、隣接のコードシンボル3も読み取り範囲内に入るが、図16では省略している。図15に示すように、媒体1の表面と画像読取装置6の撮像面は必ずしも正対していないので、図16に示すように、読み取ったコードシンボル3の画像は歪みをもっている。ここで、例えば、図16の枠11内のコードシンボル3を読み取り、それに含まれている座標情報をマイコン8でデコードした結果が「0102」と得られれば、座標入力装置4は、少なくとも図16に示す四角の枠11の大きさの精度で媒体1上の座標位置を検出することができる(なお、かかる技術については、特許文献2も参照)。
しかし、これでは解像度が数ミリ〜1cmと非常に小さく、実用上は問題がある。あるいは解像度を高くするためにコードシンボル3を小さくするためには、コードシンボル3を印刷するプリンタや画像読取装置6の精度を向上させる必要があり、かつ大量のコードシンボル3を用いるためには印刷のコストがかかり、現実的ではない。
そこで、本発明の実施の形態では、図16に示すような、画像読取装置6で読み取った画像11をマイコン8で処理して、この画像11内のコードシンボル3の位置、向き、歪み量を検出する。その具体的な手段については、発明の実施の形態1で説明したとおりである。
図16に示すような画像で2次元コードをデコードすると、例えば「0102」というデータが得られる。コードシンボル3の印刷位置は既知であるので、例えば「0102」であるコードシンボル3の中心が媒体1の紙面の左上から、xy座標で(10mm、20mm)であるとわかる。一方、コードシンボル3のサイズも既知であり、例えば縦横5mmであるとすると、コードシンボル3の4角の座標位置も、それぞれ、(7.5mm,17.5mm),(7.5mm,22.5mm),(12.5mm,17.5mm),(12.5mm、22.5mm)にあると求めることができる。これらコードシンボル3の4角の座標位置の関係式は次式で与えられることが知られている。
この式で、添え字rは媒体1の紙面上の座標、添え字sは画像読取装置6で読み取った画像上の座標である。この式には未知数が8個あるので、前述のようにコードシンボル3の4角の座標位置がわかっていれば、係数(射影変換係数)がすべて求まる。次に、この係数と式を用いれば、画像上の任意の点に対する紙面上の座標を求めることができる。したがって、先端部5の位置に対応する媒体1の紙面上の座標を求めることができる。なお、先端部5対応する画像上の点は、先端部5と画像読取装置6の位置関係から求めることもできるし、画像上に先端部5が写っている場合は実測してもよい。いずれの場合も先端部5と画像読取装置6の位置関係は固定であるので、容易に求めることができる。このような座標入力装置4を用い、先端部5の位置の検出を連続的に行えば、先端部5の移動軌跡を求めることができる。前記のとおり、先端部5が筆記面に接触しているかどうかを検出する装置を設けるならば、筆記軌跡を求めることができる。筆記軌跡データは装置本体7内のマイコン8の記憶装置に記憶させてもよいし、情報処理装置9にリアルタイムに取り出してもよい。
コードシンボル3の読み取り画像をエンコードしたデータが得られたときに、マイコン8が、そのデータから先端部5の位置に対応する媒体1の紙面上の座標を求める場合の処理手順について、前記の内容を整理し、図17のフローチャートを参照して説明する。まず、マイコン8は、コードシンボル3のエンコード結果から、コードシンボル3の中心における媒体1の紙面上の座標を求める(ステップS1)。そして、このコードシンボル3の中心における媒体1の紙面上の座標から、コードシンボル3の4角における媒体1の紙面上の座標を求める(ステップS2)。このコードシンボル3の4角における紙面上の座標と、画像上の座標とから、前記のように射影変換係数を求める(ステップS3)。そして、先端部5と画像読取装置6の位置関係と、射影変換係数とから、先端部5における媒体1の紙面上の座標を求めることができる(ステップS4)。
さて、コードシンボル3は、前記のように、文書2を一意的に識別できるデータである文書情報をエンコードしていることが望ましい。そのときに、座標情報を表すコードシンボル3とは別に、文書情報を表すコードシンボル3を付加する場合、まず、座標入力装置4の画像読取装置6を用いて、文書情報を読み取り、その後、筆記動作を行う。すると、座標入力装置4には、例えば、「c:\MyDocument\Patent.doc」「1O,10」「10,11」「10,12.5」「11,14」…のように、文書情報と座標情報とが入力される。これは、筆記動作後に文書情報を読み取っても同様である。
また、座標情報を表すコードシンボル3に、文書情報を付加してある場合、座標入力装置4には、例えば、「c:\MyDocument\Patent.doc,1O,10」「c:\MyDocument\Patent.doc,10,11」「c:\MyDocument\Patent.doc,10,12.5」「c:\MyDocument\Patent.doc,11,14」のように、座標情報と文書情報を合わせた情報が入力される。なお、先端部5が筆記面から離れたときには、所定のセパレータデータを挿入するようにすればよい。
いずれの場合でも、元文書を一意的に識別できかつ筆記軌跡が求まるので、これらの情報を元文書に自動的に付加するのは容易である。文書名等の文書情報から電子的な元文書を読み出し、その文書に座標情報による筆記軌跡を付加すればよい。座標入力装置4より前記の座標情報、文書情報を得て、元文書に付加するような電子文書編集のシステムは容易に構築することができるし、また周知のいわゆるワードプロセッサソフトを用いても、そのマクロ機能を用いれば容易に実現できる。
なお、元文書への筆記軌跡の加筆を行う前記の処理は、必ずしもリアルタイムに行う必要はなく、例えば、マイコン8内のメモリに一旦蓄え、後でマイコン8と情報処理装置9を接続し、元文書へ加筆を実行するようにしてもよい。このとき、いきなり元文書への加筆を行うのではなく、情報処理装置9の操作者に確認を求めてから行うようにするのが望ましい。さらに、加筆を行う元文書も情報処理装置9の操作者が情報処理装置9の操作により選択可能とするのが望ましく、この場合はコードシンボル3に元文書を識別する文書情報がない場合でも、適切な元文書を選び出して加筆を行うことが可能である。
次に、先端部5の媒体1上での位置の検出を行う手段について、別の例を説明
する。図18は、この別の例で用いる媒体1を画像読取装置6で読み取った画像を示すものである。図18に示すように、この媒体1では、図16に示すものと同様である座標情報および文書情報がエンコードされた2次元コードであるコードシンボル3の周囲の四角に、それぞれ、このコードシンボル3とは別の4つのシンボル図形21,21,…を配置している。
する。図18は、この別の例で用いる媒体1を画像読取装置6で読み取った画像を示すものである。図18に示すように、この媒体1では、図16に示すものと同様である座標情報および文書情報がエンコードされた2次元コードであるコードシンボル3の周囲の四角に、それぞれ、このコードシンボル3とは別の4つのシンボル図形21,21,…を配置している。
発明の実施の形態1で説明したように、2次元コードのコードシンボル3の画像だけを用いて、コードシンボル3の歪量の計算を行う場合には、コードシンボル3の角部分の画像を用いていたが、元来コードシンボル3はこのような用途に用いられるものではないので、コードシンボル3の角部分にドットがない場合等、十分な精度が得られない場合がある。
そこで、図18の例のように、コードシンボル3のほかに、このコードシンボル3のゆがみ量を検出するためのシンボル図形21,21,…を配置する。シンボル図形21,21,…は、エンコードしてデータを取り出す必要がないので、検出しやすい形状が望ましく、図18の例では四角であるが円形などでもよい。そして、テンプレートマッチング手法を用いて、その画面上におけるシンボル図形21,21,…の座標(以下特徴点という)を検出することができる。
また、実際には画面上にはシンボル図形21,21,…のほかにも四角の図形が存在するので、抽出されたシンボル図形21,21,…が必ずしも目標のコードシンボル3の周囲に配置されているものであるとは限らず、もう1ブロック離れた位置のものが検出されることがあり、どの点が抽出されるかはその時々によって異なる。しかし、画像読取装置6と媒体1の紙面との距離がほぼ一定なので、4角のシンボル図形21,21,…の画像中における間隔もほぼ一定となる。したがって、各特徴点やコードシンボル3がそれぞれどのブロックにあるか判定することができる。コードシンボル3や、シンボル図形21,21,…の配置はあらかじめ決められているので、これに対する媒体1の紙面における座標を求め
る手順は以下のようになる。
る手順は以下のようになる。
すなわち、図19は、媒体1の紙面上における先端部5の座標を求める処理を説明するフローチャートである。図19に示すように、まず、マイコン8は、コードシンボル3のエンコード結果から、コードシンボル3の中心における媒体1の紙面上の座標を求める(ステップS11)。そして、このコードシンボル3の中心における画像上の座標および各特徴点の画像上の座標を求め、ステップS1で求めたコードシンボル3の中心における媒体1の紙面上の座標とから、各特徴点における媒体1の紙面上の座標を求める(ステップS12)。このステップS12によりシンボル図形算出手段を実現している。そして、ステップS12で求めた各特徴点の紙面上の座標と、画像上の座標とから、前記のようにして射影変換係数を求める(ステップS13)。そして、先端部5と画像読取装置6の位置関係と、射影変換係数とから、先端部5における媒体1の紙面上の座標を求めることができる(ステップS14)。このステップS14により、座標検出手段を実現している。
また、次のようにしてもよい。すなわち、図20に示すように、座標情報、文書情報がエンコードされた2次元コードのコードシンボル3を複数個、少なくとも4個読み取り、そのエンコード結果と各コードシンボル3の中心における媒体1の紙面上の座標を取得する。
前記と同様、2次元コードであるコードシンボル3の角の検出は、十分な精度が得られない場合があるので、この例では、4個のコードシンボル3の中心座標を用いて射影変換係数を求める。すなわち、媒体1の紙面における座標を求める
手順は以下のようになる。
手順は以下のようになる。
すなわち、図21は、媒体1の紙面上における先端部5の座標を求める処理を説明するフローチャートである。図21に示すように、まず、マイコン8は、4つのコードシンボル3のエンコード結果から、その各コードシンボル3の中心における媒体1の紙面上の座標を求める(ステップS21)。そして、4つのコードシンボル3の中心における画像上の座標を求め、ステップS21で求めたその各コードシンボル3の中心における媒体1の紙面上の座標とから、前記のようにして射影変換係数が求まる(ステップS22)。このステップS22によりコードシンボル検出手段を実現している。そして、先端部5と画像読取装置6の位置関係と、射影変換係数とから、先端部5における媒体1の紙面上の座標を求めることができる(ステップS23)。このステップS23により座標検出手段を実現している。
図18,図19を参照して説明した例では、シンボル図形21,21,…の媒体1の紙面上における座標を求めるのに、それぞれの位置関係を判定する必要があったが(ステップS12)、図20,図21を参照して説明した例では、各コードシンボル3をエンコードすることによって、その媒体1の紙面上における座標が得られるので、ステップS12に対応する処理を省略することができ、処理の高速化を図ることができる。一方、図20,図21を参照して説明した例では、図18,図19を参照して説明した例より広範囲で2次元コードのコードシンボル3をエンコードする必要があるため、画像読取装置6の光学系6bは広範囲に画像を読み取れるものが必要となる。よって、図18,図19を参照して説明した例の方が図20,図21を参照して説明した例に比べて、画像読取装置6の製造コストを低減することができる。
なお、図18,図19を参照して説明した例では、シンボル図形21を4個用いている。この中で1個をコードシンボル3の中心の座標で代用することもできるし、逆に5個以上のシンボル図形21を用い、最小二乗法を用いてより高い精度で変換係数を求め、先端部5の媒体1上での座標の検出をより精緻に行うこともできる。媒体1の構造やその材料などについては、発明の実施の形態1で説明したとおりである。
1 媒体
3 コードシンボル
4 座標入力装置
5 先端部
6 画像読取装置
7 装置本体
13 支持体
14 コードシンボル層
15 記録層
21 シンボル図形
3 コードシンボル
4 座標入力装置
5 先端部
6 画像読取装置
7 装置本体
13 支持体
14 コードシンボル層
15 記録層
21 シンボル図形
Claims (14)
- 筆記動作を行うことができる装置本体と、
この装置本体に設けられ、媒体上に形成されたコードシンボルを光学的に読み取る画像読取装置と、
この読み取ったコードシンボルをデコードするデコード手段と、
を備えている座標入力装置。 - 人が手に持って筆記動作を行うことができる装置本体と、
この装置本体に設けられ、媒体上に形成されたコードシンボルを光学的に読み取る画像読取装置と、
この読み取ったコードシンボルをデコードするデコード手段と、
前記画像読取装置が読み取った画像中における前記コードシンボルの位置、向きおよび歪み量のうち少なくともひとつを算出する歪み量等算出手段と、
前記デコード後の情報に含まれている前記媒体上の座標を示す座標情報および前記媒体の別を示す情報である文書情報とのうち少なくとも前者と、前記コードシンボルの位置、向きおよび歪み量のうち少なくともひとつとに基づいて、前記媒体上での所定の点の位置を検出する座標検出手段と、
を備えている座標入力装置。 - 人が手に持って筆記動作を行うことができる装置本体と、
この装置本体に設けられ、媒体上に形成されたコードシンボルを光学的に読み取る画像読取装置と、
この読み取ったコードシンボルをデコードするデコード手段と、
前記画像読取装置で読み取った画像中に存在する前記媒体上で前記コードシンボルの周囲に配置された当該コードシンボルとは別種である複数のシンボル図形の前記媒体上および前記画像上の座標を算出するシンボル図形算出手段と、
このシンボル図形算出手段で算出したシンボル図形の座標と前記デコード後の情報に含まれている前記媒体上の座標を示す座標情報とに基づいて、前記媒体上での所定の点の位置を検出する座標検出手段と、
を備えている座標入力装置。 - 人が手に持って筆記動作を行うことができる装置本体と、
この装置本体に設けられ、媒体上に形成されたコードシンボルを光学的に読み取る画像読取装置と、
この読み取ったコードシンボルをデコードするデコード手段と、
前記画像読取装置で読み取った画像中に含まれる複数の前記コードシンボルの当該画像中における座標を検出するコードシンボル検出手段と、
この複数のコードシンボルの画像中における座標および当該複数のコードシンボルについての前記デコード後の情報に含まれている前記媒体上の座標を示す座標情報とに基づいて、前記媒体上での所定の点の位置を検出する座標検出手段と、
を備えている座標入力装置。 - 前記装置本体の先端部に設けられて前記媒体上に加筆するための筆記具と、
この筆記具で加筆した内容の色に関する情報である色情報と前記座標情報とを関連付けて処理するデータ処理手段と、
を備えている請求項2〜4のいずれかの一に記載の座標入力装置。 - 前記媒体上に予め印刷されている所定のデータを記憶する第1の記憶手段と、
特定の前記媒体に関して取得した前記座標情報および前記色情報を前記第1の記憶手段に記憶されている前記所定のデータに付加する付加手段と、
を備えている請求項2〜5のいずれかの一に記載の座標入力装置。 - プリンタと、
このプリンタで前記媒体上に所定のデータの印刷を行うときは、前記媒体から取得した前記文書情報と前記所定データを識別する情報である識別情報とを関連付け処理する関連付け処理手段と、
前記所定のデータを記憶する第1の記憶手段と、
前記関連付け処理された情報を記憶する第2の記憶手段と、
を備えている請求項2〜5のいずれかの一に記載の座標入力装置。 - 特定の前記媒体に関して前記文書情報、前記座標情報および前記色情報を取得したときは、その取得した文書情報と前記第2の記憶手段に記憶されている情報とを照合することで前記第2の記憶手段に記憶されている前記所定データを特定し、その特定された前記所定データに前記取得がなされた座標情報および色情報を付加する付加手段を備えている請求項7に記載の座標入力装置。
- 請求項2〜8のいずれかの一に記載の座標入力装置と、
その表面上にコードシンボルが形成された媒体と、
を備え、
前記コードシンボルは、前記媒体上での座標を示す座標情報および前記媒体の別を示す文書情報のうち少なくとも前者をエンコードしたものである情報処理システム。 - 請求項3に記載の座標入力装置と、
その表面上にコードシンボルおよび当該コードシンボルの周囲に配置された当該コードシンボルとは別種である複数のシンボル図形が形成された媒体と、
を備え、
前記コードシンボルは、前記媒体上での座標を示す座標情報および前記媒体の別を示す文書情報のうち少なくとも前者をエンコードしたものである情報処理システム。 - 請求項2〜8のいずれかの一に記載の座標入力装置と、
その表面上にコードシンボルが形成された媒体と、
を備え、
前記コードシンボルは、前記媒体上における文書の論理的な位置情報である座標情報および前記媒体の別を示す文書情報のうち少なくとも前者をエンコードしたものである情報処理システム。 - 前記媒体は、
支持体上に、前記コードシンボルを形成したコードシンボル層と、書き換え可能に筆記することができる記録層とを形成している請求項9〜11のいずれかの一に記載の情報処理システム。 - 前記コードシンボルは不可視である請求項9〜12のいずれかの一に記載の情報処理システム。
- その表面上にコードシンボルおよび当該コードシンボルの周囲に配置された当該コードシンボルとは別種である複数のシンボル図形が形成されていて、
前記コードシンボルは、前記媒体上での座標を示す座標情報および前記媒体の別を示す文書情報のうち少なくとも前者をエンコードしたものである媒体。
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JP2004138171A JP2004295905A (ja) | 1999-02-03 | 2004-05-07 | 座標入力装置、情報処理システムおよび媒体 |
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Date | Code | Title | Description |
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20041014 |
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RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20060208 |