JP3995866B2 - 入力装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、位置情報の入力装置に係り、特に、マウスなどのコンピュータ用の座標入力装置、電子文具装置等のコンピュータへ位置情報の入力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの高度化、ネットワークの高速化に伴いさまざまな書類の電子化が進み、その分量も増加している、電子化された情報の表示は基本的にCRTやLCDなどのディスプレー装置で行われる。しかしながら、未だにディスプレー装置の解像度は紙等の印刷物には及ばず、またディスプレー装置では、複数ページにわたる書類全体を一覧することは、複数のディスプレー装置を使わない限り不可能である。すなわち、一覧性が劣る。
【0003】
これらの理由から、ペーパーレス化への要求にしたがって利用されている電子化された書類も、いったん紙に印刷されているのが現状であり、紙の使用量の増加の原因となっている。一方、書類を電子化するためにコンピュータへ入力することを考えると、紙とペンを利用した記入インタフェースは、長く人間が慣れ親しんだものであるため、コンピュータ化が進んだ今日でも、キーボードやマウスによる入力に対して依然として大きな利点をもちつづけている。
【0004】
上記のように容易な一覧性、慣れ親しんだ記入のしやすさなどの、表示、入力に関する紙が持つ長所によって、書類処理の電子化が進んだ今日においてもなお、紙を用いた業務は減少せず、紙の使用量はむしろ増加し、紙による印刷物の書類と電子化された書類とを結びつける機器の重要性はますます増加している。
【0005】
こうした要求に応えるためには紙とペンによるインターフェースを用いて、電子情報を扱える装置が必要である。そうした装置には、紙と同等の表示品質を持つ表示装置と、ペンを用いた筆記動作を記録する座標検出装置が必須であり、それらを紙、ペンと同程度の薄さ、軽さにすることが必要である。
【0006】
こうした要求に対し、従来、いわゆるペンベースコンピュータと呼ばれるものが存在する、これは紙を使用せず、コンピュータの表示部であるLCDの上に座標入力装置である透明パッドを重ねあわせたものであり、パッドから得られた座標に従い、入力点をLCDの画面に直接表示するものである。この方法は特に表示装置のコストが高価なものとなり、またLCDはガラス板などを用いるものが多いために、重く、また非常に壊れ易いものである。
【0007】
またLCDによる表示には電力を必要とするが、携帯型の情報機器として電池によって駆動することを考えると、電力の消費を押さえる目的で、常時表示は行わないことが一般的である。そのため簡単な書類を閲覧する場合にも、いちいちシステムを立ち上げる必要があり、少なくとも数十秒程度の起動時間が余分に必要とされる。
【0008】
また前述したようにLCDの解像度、一覧性は未だ印刷物に比べて著しく劣るものであり、ペンベースコンピュータの表示解像度、一覧性は印刷物に比べて劣る。また、LCD,透明パッドをもつペンベースコンピュータは、紙と同様の1mm以下の厚さに形成する事は不可能である。
【0009】
紙とペンを用いた業務のコンピュータ化への別の試みとして、紙にパターンを印刷し、ペン先に設置した光学装置を用いてパターンを計測し、ペンの動きを読み取る光学式座標入力装置が提案されている(例えば特開平5−274082号公報および特開平6−102991号公報)。
【0010】
この従来例は、ペンに設置された光学センサがパッドに印刷された等間隔の直線からなる格子模様を構成する直線を通過する回数をカウントしパッド上のペンの動きを検出するものであり、パッドとペンが接触している間のぺンの動きを検出することが出来る。
【0011】
また、ほかの従来例として、パッドに、パッドの絶対座標に応じたインク濃度でパターンを印刷し、パッド面上の反射率をペンに備えられた受光素子によって計測し、インク濃度を検出することで絶対座標を検出する光学式座標入力装置が提案されている(例えば特開平8−36452号公報)。
【0012】
また、他の従来例として、ペン型の筆記装置自体にペン先の座標を検出する位置センサを設置し、ペン先の移動軌跡を計測することで筆記にかかわる絶対座標を検出する位置センサ式座標入力装置が考案されている(例えば特開平9−230997号公報)。位置センサとしてはそれぞれ3方向の加速度センサ、角速度センサをもちい、それぞれの出力を積分することで3次元空間内のペン先の動きを計測するものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記紙にパターンを印刷しペン先に設置した光学装置を用いてパターンを計測しペンの動きを読み取る光学式座標入力装置では、筆記中にペンがパッド上を離れた場合にはペンの移動を検出出来ないため、いったんペンがパッドを離れた後に、再びパッドに接触した場合、新しい点の位置がどこにあるのかを判定することが不可能であり、パッド上の任意の位置を入力することが出来ないという問題点があった。
【0014】
こうした欠点を解決するためには、ペンがパッド上のどの位置にあるのかを検出する必要があり、パッド上の絶対座標を検出する必要がある。絶対座標を検出することによってペンが空中を移動したときにも、新たに筆記をはじめる点の座標を取得することによってペンが空中移動する前に筆記した点との関係を正しく取得することが出来ることになる。
【0015】
上記の、パッドに、パッドの絶対座標に応じたインク濃度でパターンを印刷し、パッド面上の反射率をペンに備えられた受光素子によって計測し、インク濃度を検出することで絶対座標を検出する光学式座標入力装置では、インク濃度を正確に検出する必要がある。しかし、パッド表面の状態は利用状態によって著しく変動し、また周囲の照明条件も大きく変動するため、インク濃度の正確な計測は困難であった。
【0016】
また、上記の、ペン型の筆記装置自体にペン先の座標を検出する位置センサを設置し、ペン先の移動軌跡を計測することで筆記にかかわる絶対座標を検出する位置センサ式座標入力装置では、上述の如く、位置センサとして、それぞれ3方向の加速度センサ、角速度センサをもちい、それぞれの出力を積分することで3次元空間内のペン先の動きを計測する構成である。しかしながら、現在入手しうる同種のセンサーは、人間の筆記動作などの小さな動きを検出するために十分な精度をもたず、また信号処理に積分操作を必要とするため、小さな計測誤差が大きな座標誤差を生じてしまうため、正確な筆記軌跡を計測することは困難であった。
【0017】
上記既存技術の欠点をまとめると以下の通りである。
【0018】
光学式の座標入力装置では、軌跡を正確に入力出来るが相対座標のみ入力可能であり、ペンの空中移動の際の座標入力は出来ない。
【0019】
他方、位置センサーを用いた座標入力装置では、ペンの空中移動の際の座標を入力することは出来るが、現在の技術では誤差が大きい。
【0020】
本発明は、以上に述べた従来技術の座標入力装置の欠点を補い、ペンと紙によるインターフェースの態様を保持しながら、確実なコンピュータへの座標入力を行うことが出来る入力装置を提供することを目的とする。
【0021】
また、筆記装置に備えられた位置センサからの出力の補正を適宜おこなうことで、紙とペンによる自然なインターフェースの形態を保持しながらコンピュータへの情報の入力を行って電子化された書類を作成し、コンピュータを利用した書類処理を可能にする装置を提供することを目的とする。
【0022】
更に具体的には、光学式マウスと同様の座標入力装置において、マウスをパッド表面から離した場合にも座標を入力することを可能にした入力装置を提供することを目的とする。
【0023】
また、上記入力装置において、より精度の高い座標入力を可能にした入力装置を提供することを目的とする。
【0024】
また、上記入力装置において、絶対座標に基づいた筆記軌跡を検出することを可能にした入力装置を提供することを目的とする。
【0025】
また、上記入力装置において、入力したシート上の書類番号などを識別することを可能にし、これにより筆記した軌跡と共に、どの書類に対して筆記したかを識別することを可能にした入力装置を提供することを目的とする。
【0026】
また、上記入力装置において、安定して書類番号を識別することを可能とし、また、筆記した軌跡と共に、どの書類に対して筆記したかを識別することを可能にした入力装置を提供することを目的とする。
【0027】
また、上記入力装置において、シートへの自由な筆記を可能にした入力装置を提供することを目的とする。
【0028】
また、上記入力装置において、ペンと紙の使い勝手を維持しながらコンピュータへ容易に入力することを可能にした入力装置を提供することを目的とする。
【0029】
また、上記入力装置において、入力装置をコンピュータとは別に単独で用いることを可能とし、さまざまな場所で使うことを可能にした入力装置を提供することを目的とする。
【0030】
また、上記入力装置において、入力用シートを繰り返し利用可能にすることで、より安価な座標入力装置を提供することを目的とする。
【0031】
また、上記入力装置において、入力用シートを多色表示可能とすることで使い勝手を良くした入力装置を提供することを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は格子模様パターンを有するシートに加筆するペン先と、
前記ペン先の位置を特定する検出手段とを有する、情報入力装置であって、
前記検出手段は、前記シートから得られる光学情報から格子模様パターンを読み取ることによって前記ペン先の位置情報を特定する第1の検出手段と、
前記ペン先の加速度および角速度を測定することによって前記ペン先の3次元空間の位置情報を測定する第2の検出手段と、
前記ペン先が前記シート上にあるか、前記3次元空間にあるかを判定するための第3の検出手段と、
前記第2の検出手段が計測した位置情報を補正する補正手段とを備え、
前記補正手段は、前記第3の検出手段によって前記ペン先が前記シート上にないと判定された場合に、前記第2の検出手段によって測定された位置情報と、前記第1の検出手段によって測定された位置情報とを利用して前記位置情報を補正する情報入力装置である。
【0033】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の情報入力装置において、前記補正手段は、第1及び第2の検出手段の出力の差を算出し、その差情報に基づいて第2の検出手段の出力を補正する構成とされてなる
【0034】
請求項3に記載の本発明は、請求項1または2に記載の情報入力装置において、シートは更に基準点を有し、
検出手段は基準点からの座標を計測する構成である。
【0035】
請求項4に記載の本発明は、請求項3に記載の情報入力装置において、基準点が書類を識別する記号よりなる構成である。
【0036】
請求項5に記載の本発明は、請求項1乃至4のうちのいずれか一項に記載の情報入力装置において、格子模様パターンが不可視な構成である。
【0037】
請求項6に記載の本発明は、請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載の情報入力装置において、シートが、熱エネルギーによって可逆的にその光学特性が変化し、可視情報の記録及び消去が可能な可逆性記録層を有する構成である。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下図面を使用しながら本発明の一実施例について説明する。
【0039】
図1は本発明の一実施例のペン型入力装置の概略を示す図であり、図2はそのブロック図である。
【0040】
101は薄いプラスチックのシートや紙によって構成されたパッド(またはシート)である。このパッド101上には、ワードプロセッサによる文章や図や手書き文字など102が目視可能な可視インクによって適宜印刷または手書きされる。
【0041】
またパッド101には、互いに直交し等間隔に平行して配置された直線からなる格子模様103が、人間には不可視の所定の光学的波長における光学的特性が下地とな異なるインク(不可視インク)によって印刷されている。
【0042】
117は座標計測の基準点を表す記号であり、かつ書類を識別するためのバーコードである。118は座標計測の基準点を表す記号である。
【0043】
104は一般的なペンと同様の外観を持ち、その先端に、パッド101上の格子模様103を光学的に読み取る格子模様読取装置105と、ペン先114の位置を検出することの可能なペン先位置計測装置106とを備え、一般的なペンと同様にパッド101に対して実際に筆記することが可能なペン型入力装置である。このようにペンと同様の外観を持たせるようにしたことによって、紙とペンの使い勝手を維持しながら、自然にコンピュータヘ情報を入力出来る装置を提供することが出来る。
【0044】
格子模様読取装置105は、公知の光学式マウスと同様の原理によって、ペン型入力装置104のペン先114がパッド101上にある場合はその移動軌跡を正確に計測することが出来るが、そのペン先114がパッド101から離れた場合はその移動を計測することは出来ない。
【0045】
一方、ペン先位置計測装置106は加速度センサと角速度センサを用いて3次元空間の移動を計測する装置であり、ペン型入力装置104のペン先114がパッド101上にない場合にもその位置を計測することが出来るが、一般的にその位置計測精度は上記格子模様読取装置105に比べると劣る。
【0046】
107はペンダウン検出装置であり、ペン型入力装置104のペン先114がパッド101に接触しているかどうかを検出する。108はペン先位置計測装置補正装置であり、109は補正係数記憶装置である。110は計測された筆記軌跡データを記憶するデータ記憶装置である。111は記憶されたデータをホストコンピュータ116に転送するデータ転送装置(データ通信装置)である。112はこれらの装置を駆動制御するデータ処理装置である。
【0047】
これらは図示されていない電源から電力を供給されることによって動作する。114は、ペン型入力装置104によってボールペンや鉛筆などと同様に筆記が可能なように構成されたペン先である。
【0048】
上記のペン型入力装置104の各構成要素は、一般的なペンと同様の外観をもつ筒型の筐体115に収められている。
【0049】
また、格子模様読取装置105は、書類識別記号117がバーコードである場合、同時にバーコード読取装置としても機能する。機能の切り替えはデータ処理装置112によって、ユーザーが意識することなく、適宜、自動的に行われる。118は117同様に座標計測の基準点として用いられる基準座標記号であり、格子模様読取装置105によって読み取ることが出来る模様である。ユーザーは筆記記録を開始する際に基準座標記号117あるいは118を格子模様読取装置105によって検出させる。
【0050】
なお、図1では、パッド101上の格子模様103は、パッド101上になされた目視可能な印刷または筆記文字等102が見易いようにその一部のみを示しているが、実際にはパッド101の全面に亘って印刷されており、ワードプロセッサによる文章など102がその上に重畳している。
【0051】
また、格子模様103は実際には目視不可能な不可視インクによってパッド101上に印刷されているが、図1ではわかりやすいようにあたかも目視可能なように示している。
【0052】
図3は格子模様読取装置105によって計測された数字「4」の筆記軌跡(図中実線)とペン先位置計測装置106によって計測された筆記軌跡(図中破線)の概略を示す図である。
【0053】
ペンダウン(ペン先114がパッド101に接触している状態、以下同様)時のペン先114の軌跡は格子模様読取装置105によって計測し、ペンアップ(ペン先114がパッド101から離間している状態、以下同様)時の軌跡はペン先位置計測装置106によって計測する。ただし、その誤差を補正するためにペンダウン時にもペン先位置計測装置106は計測を行う。
【0054】
ペンダウン時の軌跡(図中太線)は、格子模様読取装置105とペン先位置計測装置106との両方を用いてペン先114の座標を計測した結果得られたものである。
【0055】
このとき、ペン先位置計測装置106によって計測された軌跡はその誤差が大きいため、格子模様読取装置105を用いて計測された軌跡によってその誤差(図中丸で囲んだ部分)を補正する。
【0056】
ペンアップ時のペン先114の移動軌跡はペン先位置計測装置106を用いて計測し(図中細線)、もって再びペンダウンしたとき筆記の開始位置を特定する。
【0057】
2画目の筆記軌跡も同様に格子模様読取装置105とペン先位置計測装置106との両方を用いて計測される。このとき、1画目の筆記においてペン先位置計測装置106の誤差を補正しているため、2画目の誤差は小さくなる。
【0058】
図4は上述のペン型入力装置104の動作を示すフローチャートである。
【0059】
この動作は、データ処理装置112によって各構成要素が動作制御されることによって実行される。
【0060】
ユーザーがスイッチを入れるとペン型入力装置104はペン先114の移動軌跡の測定を開始する(ステップ01〜11)。
【0061】
初期化を除く測定サイクル(ステップ02〜11)は所定の間隔で周期的に実行される。
【0062】
まず、ステップ01では、ペンダウン検出装置107によってペン先114がパッド101に触れたかどうかが検出される。
【0063】
次にステップ02では、ペンダウンが検出された場合、格子模様読取装置105が動作され、これによってペンダウンした位置に基準点記号が書きこまれているかどうかが判断される。
【0064】
この基準点記号の判断は、基準点記号がバーコード(117)である場合、格子模様読取装置105によって読み取られたパターンがバーコードであるか否かによって判断される。
【0065】
つまり、バーコードはそれを構成する線の太さを異ならせることによって記号をコード化しているが、他方格子模様103を構成する線はいずれも同じ太さであるため、格子模様読取装置105によって読み取られた直線の太さが異なる場合、それらが基準点記号のものであると判断される。
【0066】
ステップ03では、ペンダウンした位置に基準点記号が書き込まれていた場合その位置を基準点とし、それ以降に計測される筆記軌跡の開始の座標を原点とする。
【0067】
なお、この基準点記号がバーコード(117)である場合、バーコードの読み取り終了座標を基準点とし、そのバーコードが表す書類番号を記憶、保存する。
このように、筆記の際にバーコードを読み取るようにすることによって、現在筆記しようとしている書類を、このような筆記動作によって入力された筆記情報が対応するものとして後程確実に識別することが可能となる。
【0068】
ステップ11では、読み取られたパターンが基準点記号ではなかった場合、すでに計測された軌跡の終端点の座標を、以降に計測される筆記軌跡の開始点の座標とする。
【0069】
ステップ04では、筆記軌跡の開始点の座標が定められた後、格子模様読取装置105とペン先位置計測装置106とによって同時に筆記軌跡の座標が計測される。
【0070】
格子模様読取装置105による計測は、公知の光学式マウスと同様の処理によって行われる。
【0071】
格子模様読取装置105はパッド101上の格子模様103を構成する直線を横切るとき、その表面の反射光の強度変化を検出することによって、移動によって横切った、格子模様103を構成する直線の数をカウントすることが出来る。
このとき、格子模様103を構成する直線の間隔はあらかじめ一定に印刷されているため、カウントされた格子模様を構成する直線の数と格子模様を構成する直線間の間隔とを掛け合わせることで、その筆記動作による移動距離を計測することが出来る。この原理は、光学式マウスの軌跡計測方法として公知のもので良い。
【0072】
このときペン先位置計測装置106によってもペン先114の筆記動作が検出される。
【0073】
この場合の検出方法は、加速度センサ、角速度センサを用い3次元空間内の並行移動、回転移動を計測する方法であり、この方法としては、例えばカーナビゲーションシステムや航空機の航法システムに用いられている方法等の公知の方法を使用することが出来る。
【0074】
ステップ05では、上述の筆記軌跡の測定サイクルが終了すると、軌跡の終端点が記憶され、次の測定サイクルのステップ11において次の測定サイクルの軌跡の開始点として利用される。
【0075】
次にステップ06では、ペン先位置計測装置106の測定誤差が測定され補正される。このときペン先位置計測装置106によって計測された軌跡と格子模様読取装置105によって計測された軌跡とが互いに比較され、もってペン先位置計測装置106の測定誤差が測定され、その補正が行われる。
【0076】
ペン先位置計測装置106によって計測された値は、格子模様読取装置105によって計測された値を真値としてペン先位置計測装置補正装置107によって補正され、同時に算出された補正係数は補正係数記憶装置109に記憶される。 またパッド101を離れたペン先114(ペンアップ時)の動作はペン先位置計測装置106によって検出される。
【0077】
検出されたペンアップ時の移動軌跡はデータ記憶装置110に記憶される。
【0078】
次に位置計測装置補正装置108によって、ペン先114がパッド101上を移動したときに算出・記憶された補正係数が補正係数記憶装置109から読み出され、これによってペンアップ時に検出された位置情報が補正される。補正された軌跡は、データ記憶装置110に記憶される。
【0079】
上述の測定サイクルが終了すると次の測定サイクルが開始されるが、ステップ07では、測定サイクルの最初にペンアップか否かが測定される。
【0080】
ペンダウンの場合は再びステップ02に戻り測定サイクルが実行される。
【0081】
ペンアップの場合、ペン先114は空中にあり、ステップ08ではペン先位置計測装置106によってペン先114の空中移動の軌跡が測定される。このときの測定方法は上記ステップ04におけるものと同様である。ここで得られたペンアップ時の位置情報は上述の如くに補正される。
【0082】
ステップ09では、ペンアップの場合も測定サイクルが終了すると軌跡の終端点が記憶され、ステップ11において次の測定サイクルの軌跡の開始点とし利用される。
【0083】
上述の測定サイクルが終了すると次の測定サイクルが開始されるが、ステップ10では、最初にペンダウンか否かが測定される。
【0084】
以上のステップ02〜11までの測定サイクルは周期的に行われるが、その周期は、人間の筆記速度に十分追随する程度に短いものであり、通常1KHz程度の測定頻度で実行されることが望ましい。
【0085】
また測定サイクルを通じてデータ記憶装置110に記憶された筆記動作・軌跡は適宜データ転送装置110によってホストコンピュータ116に転送され、利用される。
【0086】
書類番号が記憶されているとき、それは同時にホストコンピュータ116に送られ、書類番号に応じた電子化された書類がホストコンピュータ116内で読み出され、その電子化された書類に、対応する筆記軌跡が記入される。
【0087】
また、読み取られた基準点記号がバーコード(117)であった場合、その読み取り座標点を基準点とするが、バーコードは、ある一定の幅と高さを持つため、読み取り基準点が位置誤差を含む(図15)。このような誤差を低減するために、バーコード117とは別に基準点記号118を設け、バーコード117を読ませると同時に基準点記号118を読ませるようにすることで座標計測の基準点の位置誤差を低減することが出来る(図16)。
【0088】
このようにして、ユーザーが紙と同様に薄いパッド101上に実際に筆記することによってペン型入力装置104に入力され蓄えられた筆記軌跡が、コンピュータ116に転送され、その情報が電子化される。こうした一連の動作はユーザーによって意識されることなく実行されるため、紙とペンによるインターフェースの形態を保ったまま、筆記などによるの情報入力を行うことが出来る。
【0089】
次に、本発明の一実施例のそれぞれの構成要素について詳しく説明する。
【0090】
構成要素は大略3つあり、第一の構成要素は、筆記動作を行う対象であるパッド、あるいは紙状のシート101である。第2の構成要素はパッドあるいはシート101に対する筆記動作を測定、記憶するペン型入力装置104である。第3の構成要素はペン型入力装置104に記憶された筆記軌跡を処理、利用するにあたって用いられる付属装置である。
【0091】
まず、第1の構成要素であるパッドあるいは紙状のシート101について説明する。
【0092】
このパッドまたはシート101上に印刷される格子模様103は、上述の如く、互いに直交し、等間隔で平行に並んだ直線からなる。
【0093】
この格子模様103は、予め工場などからの出荷時にパッドまたはシート101上に印刷されていても良いし、あるいはユーザーが利用するにあたってプリンタなどを用いて印刷することも可能である。
【0094】
また、格子模様103とは別に、ワードプロセッサによる文書や描画ソフトによる図などが予め目視可能なインクで印刷されていても良い。
【0095】
また、格子模様103は、互いに交差する2方向に平行に直線が配置,印刷されていればよく,その方向は必ずしも互いに直角である必要はなく、またパッドまたはシート101の辺と平行である必要もない。
【0096】
但し、格子模様103を構成する直線間の間隔は等間隔である必要がある。
【0097】
パッドまたはシート101の表面には、上記の如くの格子模様103が、紙やプラスチック製のパッドまたはシート101の下地と明らかに異なる光学的特性を持つインクで印刷される。
【0098】
ここでインクの光学的特性とは、反射率や吸収率、蛍光特性である。ここで赤外線や紫外線などの不可視領域の波長に対して高い反射率や吸収率を有し、可視波長に対して透明なインクを用いることによって、可視インクによる筆記や印刷を妨げることなく格子模様103を印刷することが出来る。
【0099】
このような構成とすることによって、ユーザーは格子模様103に妨げられることなく、通常のインクで筆記した場合と同様に自分が筆記した軌跡を読み取ることが出来、もって本発明の利便性をより高めることが出来る。
【0100】
こうした不可視インクの材料としては、紫外波長の場合、例えばRhodamine(ローダミン)などを使用することが出来る。
【0101】
ローダミンは近紫外線に対して蛍光特性を持っ物質であり、これによって、紫外線を照射すると赤や青の蛍光色を発するが、可視光に対しては透明や白色を示すインクを構成することが出来る。
【0102】
また、赤外波長の場合、例えば日立マクセル製のステルスインクを用いることが出来る。
【0103】
この物質は赤外波長に対する蛍光特性を有するため、赤外線が照射されることにより、赤外線を蛍光として発生する。
【0104】
以下の例の説明においては格子模様103を印刷するために用いるインクは赤外線蛍光特性を持つものとして記述するが、インクの特性としては前記のように下地とインクの光学特性が、検出可能な程度異なっていればよく、ステルスインクに限らず他のインクを用いることも可能である。
【0105】
パッドまたはシート101は、例えばプラスチック製のシートや普通紙などのベースにインクで格子模様103を印刷することによって得られる。
【0106】
これらのベースとして用いられる材料は紙と同様に筆記動作が容易な、軽量で薄型のものであれば良い。
【0107】
また、ペン型入力装置104が筆記可能なペン先114を持つ場合、それに応じた表面の特性をもつ。
【0108】
その下地は紙と同様白色であることが望ましいが,必ずしも白色でなくてもよい。
【0109】
また、前記の格子模様103は必ずしも表面にある必要はなく、表面に透明な保護層をもち、パッドまたはシート101の中間層に格子模様103が印刷されていても良い。
【0110】
ここで、パッドまたはシート101の材料として書き換え可能な材料を用いることによって、繰り返し利用することによって一回あたりのコストを低減し、また使い捨てによる環境に対する悪影響も軽減することが出来る。
【0111】
こうした書き換え可能な材料としては、熱によって書き換え可能なCTC(Color Thermo Chromic)などが考えられる。CTCはPETを材料とする支持体の上に、熱によって変色する可逆発色層、保護層などを形成したものであり、サーマルプリンタなどの熱によって書き込みを行い,そのようにして書き込まれた文字等を消去することが可能な媒体である。
【0112】
図5はCTCをベースに用いてパッドまたはシート101を構成した例の断面図である。
【0113】
ここで、CTCの発色に用いられるロイコ染料は赤外波長の光を吸収しないため、赤外蛍光インクを用いた格子模様103の検出を妨げず,図5に示すような層横成を持たせることが出来る。
【0114】
図中501は表面保護層、502はロイコ染料を含有し温度によって発色、消色する可逆性記録層、503は格子模様103が印刷された座標情報層、504は白PETからなる支持体である。
【0115】
なお、ここではCTCを用いた可逆性記録層をもつ可逆性記録材料(シート)の例について言及したが,以下にCTC及び他の材料を用いた可逆性記録層の構成の例を示す。
【0116】
これらの例は可逆性記録層を構成する物質が異なるものであるが、ベース材に層状に物質が形成された構造はいずれにおいても同様である。
【0117】
まず、可逆性記録層の構成の第1の例について説明する。
【0118】
本発明による位置情報を有する可逆性記録媒体における、情報の可視的表示を可逆的に行い表示出来る可逆性記録層としては、感熱方式、磁気記録方式、フォトクロミック記録方式、エレクトロクロミック方式等によるものが利用出来る。
特に、本発明においては、感熱記録方式、すなわち、熱エネルギーにより可逆的に光学特性が変化し、可視情報の記録および消去が可能な記録層が好ましい。
この熱エネルギーにより可逆記録が行える可逆性記録層としては、少なくともロイコ染料と顕色剤を含む記録層、有機低分子化合物の粒子を含有する樹脂層、または低分子または高分子液晶化合物を含む記録層を使用することが好ましい。
可逆性記録層が少なくともロイコ染料と顕色剤を含むものとしては、樹脂バインダー中にロイコ染料および顕色剤を分散させることにより形成されるものがある。
【0119】
この可逆性記録層に用いられるロイコ染料としては、例えばフタリド系化合物、アザフタリド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、ロイコオーラミン系化合物など公知の染料前駆体が使用出来る。具体的には、特開平05−124360号公報記載の公知のロイコ染料が使用出来る。
【0120】
この可逆性記録層に用いられる顕色剤は、分子内にロイコ染料を発色させる顕色機能を有する構造、例えばフェノール性水酸基、カルボン酸基、リン酸基等と、分子間の凝集力を制御する構造、例えば長鎖炭化水素基が連結した構造をもつ化合物である。
連結部分にはヘテロ原子を含む2価の基を介していても良く、また長鎖炭化水素基中にもヘテロ原子を含む2価の基または芳香族炭化水素基が含まれていても良い。
具体的には、特開平05−124360号公報等に記載されている公知の顕色剤が使用出来る。
【0121】
この可逆性記録層は、少なくともロイコ染料と顕色剤を含む樹脂層からなり、記録層を形成する樹脂としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアセタール、ポリビニルプチラール、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキシド、フッソ樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリべンズイミダゾール、ポリスチレン、スチレン系共重合体、フエノキシ樹脂、ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、マレイン酸系共重合体、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、デンプン、ゼラチン、カゼイン類等を使用することが出来る。
【0122】
また記録層皮膜の強度を上げることを目的に、各種硬化剤、架橋剤を添加することも出来る。
【0123】
このような硬化剤、架橋剤として、例えばイソシアネート基をもつ化合物、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂、エポキシ基をもつ化合物、グリオキザール、ジルコニウム化合物等を使用することが出来る。
【0124】
さらに電子線硬化性あるいは紫外線硬化性バインダーを用いて記録層を構成することも出来る。
【0125】
かかるバインダーとしてはエチレン性不蝕和結合を有する化合物を使用することが出来る。
【0126】
これらの具体例としては、1.脂肪族、脂環族、芳香族の多価アルコール及びポリアルキレングリコールのポリ(メタ)アクリレート、2.脂肪族、脂環族、芳香族、芳香脂肪族の多価アルコールにポリアルキレンオキサイドを付加させた多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート、3.ポリエステルポリ(メタ)アクリレート、4.ポリウレタンポリ(メタ)アクリレート、5.エポキシポリ(メタ)アクリレート、6.ポリアミドポリ(メタ)アクリレート、7.ポリ(メタ)アクリロイルオキシアルキルリン酸エステル、8.(メタ)アクリロイル基を側鎖、または末端に有するビニル系またはジエン系化合物、9.単官能(メタ)アクリレート、ビニルピロリドン、(メタ)アクリロイル化合物、10.エチレン性不蝕和結合を有するシアノ化合物、11.エチレン性不飽和結合を有するモノあるいはポリカルボン酸、およびそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等、12.エチレン性不蝕和(メタ)アクリルアミドまたはアルキル置換(メタ)アクリルアミドおよびその多量体、13.ビニルラクタムおよびポリビニルラクタム化合物、14.エチレン性不飽和結合を有するモノあるいはポリエーテルおよびそのエステル、15.エチレン性不飽和結合を有するアルコールのエステル、16.エチレン性不飽和結合を有するポリアルコールおよびそのエステル、17.スチレン、ジビニルベンゼン等1個以上のエチレン性不飽和結合を有する芳香族化合物、18.(メタ)アクリロイルオキシ基を側鎖、または末端に有するポリオルガノシロキサン系化合物、19.エチレン性不飽和結合を有するシリコーン化合物、20.上記1〜19記載の化合物の多量体あるいはオリゴエステル(メタ)アクリレート変成物等が挙げられる。
【0127】
紫外線硬化性バインダーを用いて記録層を形成する場合には、光重合開始剤を混合して用いる。
【0128】
光重合開始剤としては、ジあるいはトリクロロアセトフェノンのようなアセトフェノン類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル、ベンジルジメチルケタール、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類、アゾ化合物、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルフォニウム塩、ビス(トリクロロメチル)トリアジン化合物等を使用することが出来る。
【0129】
これらのロイコ染料および顕色剤を用いた可逆性記録層は図12に示すプロセスで発色・消色する。
【0130】
初期の消色状態(A)のものを加熱すると温度T以上でロイコ染料と顕色剤が溶融混合して発色し(B)、この状態のものを急冷すると発色状態のまま固定される(C)。発色状態(C)のものを加熱していくと、発色温度Tより低い温度Tで消色し(D)、冷却すれば初期と同様の消色状態となる。
【0131】
次に、可逆性記録層の構成の第2の例について説明する。
【0132】
可逆性記録層を有機低分子化合物の粒子を含有する樹脂層とした場合、温度に依存してその透明度が可逆的に変化する記録層として使用可能であり、この記録層の光散乱性が温度に依存して可逆的に変化する性質を利用して可逆性記録層を得ることが出来る。
【0133】
この可逆性記録層に用いられる樹脂は、有機低分子物質を均一に分散保持した層を形成すると共に、最大透明時の透明度に影響を与える材料である。
【0134】
このため樹脂母材としては、透明性が良く、機械的に安定で、且つ成膜性の良い樹脂が好ましい。
【0135】
このような樹脂としては、ポリ塩化ビニル;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレート共重合体等の塩化ビニル系共重合体;ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニリデン系共重合体;ポリエステル;ポリアミド;ポリアクリレートまたはポリメタクリレート或いはアクリレート−メタクリレート共重合体;シリコン樹脂等を使用することが出来る。
これらは単独で或いは2種以上混合して使用される。
この可逆性記録媒体に用いられる有機低分子化合物としては、一般に融点30〜200℃好ましくは50〜150℃程度のものが使用される。
このような有機低分子化合物としては、アルカノール;アルカンジオール;ハロゲンアルカノールまたはハロゲンアルカンジオール;アルキルアミン;アルカン;アルケン;アルキン;ハロゲンアルカン;ハロゲンアルケン;ハロゲンアルキン;シクロアルカン;シクロアルケン;シクロアルキン;蝕和または不蝕和モノまたはジカルボン酸またはこれらのエステル、アミドまたはアンモニウム塩;飽和または不飽和ハロゲン脂肪酸またはこれらのエステル、アミドまたはアンモニウム塩;アリルカルボン酸またはそれらのエステル、アミドまたはアンモニウム塩;ハロゲンアリルカルボン酸またはそれらのエステル、アミドまたはアンモニウム塩;チオアルコール;チオカルボン酸またはそれらのエステル、アミンまたはアンモニウム塩;チオアルコールのカルボン酸エステル等を使用することが出来る。
これらは単独でまたは2種以上混合して使用される。
【0136】
これらの化合物の炭素数は10〜60、好ましくは10〜38、特に10〜30が好ましい。
【0137】
エステル中のアルコール基部分は飽和していても飽和していなくてもよく、またはロゲン置換されていてもよい。いずれにしても有機低分子化合物は分子中に酸素、窒素、硫黄及びハロゲンの少くとも1種、例えば−OH、−COOH、−CONH−、−COOR、−NH−、−NH2、−S−、−S−S−、−O−、ハロゲン等を含む化合物であることが好ましい。
【0138】
さらに、透明化出来る温度の巾を広げるには、上記の有機低分子化合物を適宜組合せるか、または、そうした有機低分子化合物と融点の異なる他の材料とを組合せればよい。
【0139】
これらは例えば特開昭63−39378号、特開昭63−130380号などの公報や、特願昭63−14754号、特願平1−140109号などの明細書で明らかにされているが、これらに限定されるものではない。
【0140】
これらの有機低分子化合物と樹脂とからなる可逆性記録層は図13に示すプロセスで透明・白濁する。
【0141】
図13(熱による透明度の変化を表わしている)において、樹脂及びこの樹脂中に分散された有機低分子化合物を主成分とする可逆記録層は、例えばT以下の常温では白濁不透明状態にある。
【0142】
これを温度Tに加熱すると透明になり、この状態で再びT以下の常温に戻しても透明のままである。
【0143】
更にT以上の温度に加熱すると、最大透明状態と最大不透明状態との中間の半透明状態になる。
【0144】
次に、この温度を下げて行くと、再び透明状態をとることなく最初の白濁不透明状態に戻る。
【0145】
なお、この不透明状態のものをT〜T間の温度に加熱した後、常温即ちT以下の温度に冷却することによって、透明と不透明との中間の状態をとるようにすることが出来る。
【0146】
また、前記常温で透明になったものも再びT以上の温度に加熱した後常温に戻せば再び白濁不透明状態に戻る。
【0147】
次に可逆性記録層の構成の第3の例について説明する。
【0148】
可逆性記録層として、低分子または高分子液晶を含む記録層を用いることが可能である。このことによって、シートに多色表示することが可能となり、使い勝手を良くすることが可能である。
【0149】
この高分子液晶としては、主鎖または側鎖にメソゲン(液晶性を示す分子)が結合された主鎖型および側鎖型分子液晶等が用いられる。この高分子液晶は、通常、重合可能なメソゲン化合物(メソゲンモノマーと呼ぶ)を重合させるか、あるいは水素化ポリシリコーン等の反応性ポリマーに付加反応可能なメソゲン化合物を付加させて製造することが出来る。
【0150】
このような技術はMakromol.Chem., 179,p273(1978),Eur,Poly.J.,18,p651(1982)及びMol.Cryst.Liq.Cryst., 169,p167(1989)等に開示されている。
【0151】
本発明に使用され得る高分子液晶も同様な方法で製造することが出来る。
【0152】
メソゲンモノマーおよび付加反応可能なメソゲン化合物としては、ビフェニル系、フェニルベンゾエート系、シクロヘキシルベンゼン系、アゾキシベンゼン系、アゾベンゼン系、アゾメチン系、フェニルピリミジン系、ジフェニルアセチレン系、ビフェニルベンゾエート系、シクロヘキシルビフェニル系、ターフェニル系等の剛直な分子(メソゲン)に、好ましくは所定の長さのアルキルスペーサーを介して、アクリル酸エステル基、メタクリル酸エステル基またはビニル基が結合した種々の化合物等が代表的なものとして挙げられる。
【0153】
次に本発明の一実施例の第2の構成要素であるペン型入力装置104について説明する。
【0154】
ペン型入力装置104の構成についてはすでに述べたが、以下にペン先114の移動軌跡を計測する格子模様読取装置105とペン先位置計測装置106について、より詳しく説明する。
【0155】
図6は格子模様読取装置105の概略構成を示す図である。
【0156】
格子模様読取装置105は主に発光素子601と受光素子602によって構成され、パッド101に印刷された格子模様103とパッドの地肌との光学的特性の違いを検出することによって格子模様を検出する。
【0157】
ユーザーがパッド101上でペン型入力装置104を動かすと、パターンの有無に応じて蛍光の強度が変動し、これを検出することによってペン先114がパターンをいくつ(格子模様103を構成する直線を何本)横断したかをカウントすることが出来る。
【0158】
格子模様103を構成する直線はあらかじめ規定された一定の間隔(d)で配置(印刷)されているとすると、筆記動作によってn本の格子模様を構成する直線がカウントされた場合、ペン先114が筆記時に移動した距離(l)は
l=d×n
で表される。
【0159】
図7は格子模様読取装置105をペン先114方向から見た内部構成図である。
【0160】
図6,7において、説明の便宜上格子模様103は一方向に延びた直線のみ示されているが、実際には前述の如く、互いに直交する二方向に夫々延びた直線によって構成されていることは言うまでもない。
【0161】
115は筐体、114はペン先、701、702、703、704はそれぞれ受光素子、あるいは受光素子に接続されたファイバーであり、705、706、707、708はそれぞれ発光素子、あるいは発光素子に接続されたファイバーである。
【0162】
ペン型入力装置104の先端に備えられた格子模様読取装置105の受光素子701、704、及び702、703は互いに直交した方向に4組配置されている。
【0163】
ここで、発光素子、受光素子は必ずしもペン先114に配置される必要はなく、ペン型入力装置104の本体に配置されて、例えば光ファイバーによってペン先114に導かれるものでもかまわない。
【0164】
図8は格子模様読取装置105の、図7のA−A’線に沿った断面を示す図である。
【0165】
光学系は、受光素子(フォト・ダイオードなど)701と、発光素子(LED,レーザダイオードなど)705と、レンズ801と、光ファイバー802,803と、集光レンズ804、805とによって構成される。
【0166】
発光素子705からの光は、光ファイバー802によって導かれ、集光レンズ804によってパッド101上の一点を照らす。
【0167】
この輝点に格子模様103を構成する直線が印刷されている場合、そのインクによって光が反射、散乱し、あるいは蛍光が発せられる。
【0168】
パッド101からの蛍光は受光素子側の集光レンズ805、光ファイバー803により受光素子701に集められる。
【0169】
受光素子701は集光された光の強度に応じて電流を生じるため、格子模様103を構成する直線が印刷されている部分とパッド101の下地が露出している部分との間でその出力電流が異なる。
【0170】
また、発光素子70〜708は、パッド101の表面を照射し、その蛍光によって受光素子701〜704が十分に照され得るものであれば良く、一組でもかまわない。
【0171】
また、蛍光灯などの外光によって十分に安定した蛍光が得られる場合、発光素子は無くてもかまわない。
【0172】
また、発光素子は一般に電力消費が大きいため、電源の容量が十分に確保されない場合には間欠的に駆動されるようにすることも出来る。
【0173】
また、格子模様103のパターンの印刷が赤外光や紫外光などの不可視波長に感度があるインクでなされている場合、それらの波長を通過させる光学フィルター806が光学系に備えられる。
【0174】
このようにすることによって外乱光による検出の妨害が生じにくくなり安定した検出が可能となる。
【0175】
また、横方向の移動と縦方向の移動を波長の異なるインクによって検出する場合、光学フィルター806はそれぞれに応じた波長を選択出来るフィルターを用いる。
【0176】
次に格子模様読取装置105による格子模様・移動方向の検出について説明する。
【0177】
パッド101に印刷された格子模様103はパッド101の表面の状態や、室内の蛍光灯などの外光によって安定した光学特性を示すとは限らないため、格子模様103の検出には出力電圧の微分回路を用いて受光素子の出力変化を捉えて格子模様103を検出する方法を採用することによって、格子模様103が安定して検出出来る。その回路の例を図9に示す。
【0178】
発光素子705によってパッド101上の格子模様103を構成するインクに生じた蛍光が受光素子705で検出される。
【0179】
受光素子701の出力は電流−電圧変換素子901によって電圧に変換され、ダイオード902,903とコンデンサ904によって構成された△V電圧発生回路によって発生された電圧と比較器905によって比較され、△Vが検出される。
【0180】
図14にその出力の例を示す。なお、図中、上段が出力波形、下段が変換後の波形である。
【0181】
ペン型入力装置104の移動方向は複数設けられた受光素子間の計測時間の遅れによって検出される。
【0182】
図7に示される如くパッド101に対して右方向にペン型入力装置104が移動したとき、互いに直交して配置された受光素子701〜704の出力波形は図10に示す様になり、ペン型入力装置104の進行方向の先頭の受光素子703に対し進行方向後方の受光素子702の出力は位相が遅れる。
【0183】
また、左方向にペン型入力装置104が移動した場合は、図11示すように出力され、この場合も先頭である受光素子702の出力に対しほかの素子は位相が送れて出力される。
【0184】
したがってこうした受光素子の出力の位相のずれによってペン型入力装置104の移動方向が検出される。
【0185】
格子模様103を構成する直線はパッド101上に等間隔に配置されているため、受光素子の出力から格子模様を構成する直線が検出され、移動方向が検出され、もってペン型入力装置104が検出された移動方向に格子模様を構成する直線間の間隔ひとつ分移動したことが検出される。
【0186】
次にX座標とY座標の識別について説明する。
【0187】
上記の格子模様103の検出・ペン型入力装置104の移動方向の検出・格子幅の識別については、説明を簡略化するために横方向のペン型入力装置104の移動についてのみ記述したが、もう一方の縦方向の移動に関しても同様の構成・動作によって実施可能である。
【0188】
ここで格子模様103の縦の模様(縦方向に延びた複数の直線よりなる)と横の模様(横方向に延びた複数の直線よりなる)との識別は、縦の模様と横の模様とでその印刷インクの波長を異ならせることで実施され得る。
【0189】
そしてペン型入力装置104は、それぞれに応じた波長の光を透過するフィルタを備える。
【0190】
このように、ペン型入力装置104の横と縦の移動をそれぞれ検出することが可能であり、この組み合わせによって斜めの移動などの任意の移動を検出することが出来る。こうして検出された格子模様を構成する直線のカウントによって検出されたペン型入力装置104の相対位置情報は一旦データ記憶装置110に記憶され、基準点記号117、118の読み取りによって得られた基準点位置情報と組み合わされることによって絶対位置情報が求められる。
【0191】
次にペン先位置計測装置106について説明する。
【0192】
ペン先位置計測装置106は、ペン先114の位置座標を検出するセンサと位置データ処理装置によって構成される。
【0193】
筆記動作中のペン先114のように移動する物体の3次元空間における座標は、3方向の位置と、3軸の回転によって表される。
【0194】
このうち、3方向の位置は、3方向に互いに直交して配置された加速度センサの検出値を2回積分することによって算出される。
【0195】
また3軸の回転は、3方向に互いに直交して配置された角速度センサ(ジャイロセンサ)の検出値を1回積分することによって得られる。
【0196】
位置データ処理装置は上述の加速度センサの計測値の2回積分処理、及び角速度センサの計測値の1回積分処理を行う。
【0197】
前記の如く、ペン先位置計測装置106はペンアップ時にもペン先114の移動軌跡を計測し、その移動軌跡はデータ記憶装置110に保存される。
【0198】
次にペン先位置計測装置補正装置108について説明する。
【0199】
前記のように位置センサとして加速度センサ、及びジャイロセンサが用いられるが、これらの位置センサは人間の筆記動作のような細かな動作を検出するのに十分な精度を持たないため、その測定値を補正する必要がある。
【0200】
ペン先位置計測装置補正装置108は、ペンダウン時に格子模様測定装置105によって得られた筆記距離とペンダウン時にペン先位置計測装置106によって得られた筆記距離とを用いてペン先位置計測装置106の補正係数を求め、得られた補正係数を用いてペン先位置計測装置106によってペンアップ時に得られた移動距離を補正し、もって精度の良いペンアップ時の移動距離を求める。
【0201】
このようにして求められたペンアップ時の移動距離と前記格子模様読取装置105によって求められたペンダウン時の移動距離とを組み合わせることによって、現在ペン先114がある位置を精度良く求めることが可能となる。
【0202】
次にペンダウン検出装置107について説明する。
【0203】
ペンダウン検出装置107はペン先114に加わる筆圧やペン先114のストロークを計測することによりペン先114とパッド110との接触を検出する。
ペンダウン検出装置107はペン先114とパッド101との接触を検出すれば良く、例えばペン先114がペン軸に沿った方向にわずかなストローク(移動可能距離)を有し、その終端(パッド101と接触する側の逆側の端)にマイクロスイッチを備えることで実現され得る。
【0204】
あるいは、格子模様読取装置105の受光素子への入力光の強度を計測することによってペン先114とパッド101の表面との距離を測ることによってペンダウン(ペン先114とパッド101との接触)を検出することも可能である。
例えばペン先114が空中にあるときは受光素子への入力は弱く、パッド101に近づくと強くなるため、これを測定することによってペン先114とパッド101との距離を計測することが出来、ペンダウン検出装置107として用いることが可能となる。
【0205】
この場合、改めてペンダウン検出装置107を設ける必要はなく、格子模様読取装置105によって検出された信号をデータ処理装置112で適宜処理することによってペンダウンを検出することが出来る。
【0206】
次にデータ処理装置112について説明する。
【0207】
上記の処理によってペンダウン時に格子模様読取装置105によって得られた筆記軌跡情報、ペンダウン時にペン先位置計測装置105によって得られた筆記軌跡情報、ペンアップ時にペン先位置計測装置105によって得られた移動軌跡情報がデータ処理装置112によって適宜処理されることによって精度の良い筆記軌跡情報が得られる。
【0208】
上記の処理により得られたデータはいったんデータ記憶装置110に蓄えられた後、データ転送装置111によってホストコンピュータ116に送られ、適宜利用される。
【0209】
取得されたデータの記憶はユーザーの筆記動作中に自動的に行われ、データの送信はデータ入力がある程度区切りがついた時点で、ユーザーによってスイッチの操作などによって明示的に指示されることによって実行される。
【0210】
データの送信は無線で行われることが望ましく、その場合、周知の電磁波によるもの、IrDAと呼ばれる赤外光による通信手段などが用いられる。
【0211】
このように構成することによって、紙とペンの使い勝手を維持しながら、どこでも自由な場所で自然にコンピュータへ情報を入力出来る装置を提供することが出来る。
【0212】
しかしRS232Cなどに代表される有線シリアル接続による通信による送信も可能であることは言うまでもない。
【0213】
上記の回路・装置は電源により駆動される。電源に用いられる電池は2次電池を用い、充電・再利用可能であることが望ましいが、必ずしも2次電池である必要はない。
【0214】
また、電池で駆動せず、一般の家庭用電源を電線で接続し有線で用いることも可能である。この場合、装置の携帯性が損なわれるが、紙状のパッド101とペン状のペン型入力装置104を用いた簡便なインターフエースは有用である。
【0215】
次に、筆記可能なペン先114について説明する。
【0216】
ペン先114としては、フェルトペンやボールペンなどの実際に筆記出来る装置が使用されることが望ましい。このとき、筆記に用いられるインクは目視可能でパッド101に印刷されている格子模様103の検出を妨げないものである。
格子模様103が不可視赤外線蛍光インクで印刷されている場合、筆記用インクは赤外光を透過するインクであり、カーボンブラックなどを含まないものである必要がある。
【0217】
同様に格子模様103が紫外蛍光インクで印刷されている場合、ペン先114に使用されるインクは紫外線を透過させるインクである必要があるが、紫外線は光の強度が大きく、一般に使用されるインクであり紫外線を透過させるものは多く知られており、それらを使用することが可能である。
【0218】
また、図1においてペン型入力装置の筐体115を円筒形として図示したが,その場合、ユーザーの持ち方によってパッド(シート)101に対する格子模様読取装置105の向きが一定にならない。
【0219】
そこで、このことを防ぐため、ペン型入力装置の筐体115を三角柱型や直方体などの回転非対称型に形成し、ユーザーが一定の持ち方しか出来ないようにしてもよい。
【0220】
次に本発明の一実施例の第3の構成要素であるデータ転送装置などの付属装置について説明する。
【0221】
ペン型入力装置104のデータ処理装置112によって処理されたデータはデータ転送装置111によってホストコンピュータ116に送られ適当な処理が行われる。
【0222】
ホストコンピュータ116では、予めインストールされたソフトウェアプログラムがCPUによって実行されることによって、ペン型入力装置104からのデータの受信・保存、筆跡の再現、筆順を含む筆跡からの文字認識、パッド101に印刷されたデータの元データと筆跡情報からの加筆情報との連携処理等が行われる。
【0223】
【発明の効果】
請求項1に記載の本発明によれば、ペン先がパッド(シート)表面を離れた場合にも座標(位置情報)を入力することが出来る。
【0224】
請求項2に記載の本発明によれば、請求項1に記載の情報入力装置において、より正確な座標を入力することが出来る。
【0225】
請求項3に記載の本発明によれば、請求項1または2に記載の情報入力装置において、基準点を設けることにより、シート上の絶対座標を測定し、より正確な座標を入力することが出来る。
【0226】
請求項4に記載の本発明によれば、請求項3に記載の情報入力装置において、筆記した書類を識別することが可能となり、筆記軌跡とその対象書類とを測定、識別し、任意の書類に対して筆記軌跡を入力することが出来、後程そのように入力された筆記情報がどの書類(電子化された書類)に対応するものかが識別可能である。
【0227】
請求項5に記載の本発明によれば、請求項1、2、3または4に記載の情報入力装置において、より多彩な入力パッド(シート)を用いて座標を入力することが出来る。格子模様パターンを不可視とすることによって、シートに筆記する際に格子模様パターンが気にならず、普通の白紙に筆記するように筆記可能となる。
【0228】
請求項6に記載の本発明によれば、請求項1、2、3、4または5に記載の情報入力装置において、紙とペンの使い勝手を維持した位置情報入力装置を安価に提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の入力装置を説明するための図である。
【図2】図1に示されているペン型入力装置のブロック構成を示す図である。
【図3】図1に示されているペン型入力装置によって検出された筆記軌跡を示す図である。
【図4】図1に示されているペン型入力装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】図1に示されているパッドの構成を示す図である。
【図6】図1に示されているペン型入力装置に含まれる格子模様読取装置の概略を説明するための図である。
【図7】格子模様読取装置の構成を示すための、ペン型入力装置をペン先方向から見た内部構成を示す図である。
【図8】格子模様読取装置の構成を示すための、図7のA−A’線に沿った断面を示す図である。
【図9】格子模様読取装置に含まれる回路の回路図である。
【図10】格子模様読取装置の受光素子の出力から図9の回路を介して得られた信号の波形を示す図(その1)である。
【図11】格子模様読取装置の受光素子の出力から図9の回路を介して得られた信号の波形を示す図(その2)である。
【図12】本発明の一実施例のシート(パッド)が有する可逆性記録層の一例の発色・消色プロセスを説明するためのグラフである。
【図13】本発明の一実施例のシート(パッド)が有する可逆性記録層の他例の透明化・白濁化プロセスを説明するためのグラフである。
【図14】図9に示される回路の入力波形、出力波形を示す波形図である。
【図15】本発明の一実施例のシート(パッド)に印刷されたバーコードの読み取り軌跡を示す図(その1)である。
【図16】本発明の一実施例のシート(パッド)に印刷されたバーコードの読み取り軌跡を示す図(その2)である。
【符号の説明】
101 パッド(シート)
103 格子模様
104 ペン型入力装置
105 格子模様読取装置
106 ペン先位置計測装置
107 ペンダウン検出装置
108 ペン先位置計測装置補正装置
109 補正係数記憶装置
110 データ記憶装置
111 データ転送装置
112 データ処理装置
114 ペン先
115 筐体
116 ホストコンピュータ
117 書類識別記号
118 基準座標記号
601 発光素子
602 受光素子
701〜704 受光素子
705〜708 発光素子

Claims (7)

  1. 格子模様パターンを有するシートに加筆するペン先と、
    前記ペン先の位置を特定する検出手段とを有する、情報入力装置であって、
    前記検出手段は、前記シートから得られる光学情報から格子模様パターンを読み取ることによって前記ペン先の位置情報を特定する第1の検出手段と、
    前記ペン先の加速度および角速度を測定することによって前記ペン先の3次元空間の位置情報を測定する第2の検出手段と、
    前記ペン先が前記シート上にあるか、前記3次元空間にあるかを判定するための第3の検出手段と、
    前記第2の検出手段が計測した位置情報を補正する補正手段とを備え、
    前記補正手段は、前記第3の検出手段によって前記ペン先が前記シート上にないと判定された場合に、前記第2の検出手段によって測定された位置情報と、前記第1の検出手段によって測定された位置情報とを利用して前記位置情報を補正する構成の情報入力装置。
  2. 前記補正手段は、前記第1及び第2の検出手段の出力の差を算出し、その差情報に基づいて第2の検出手段の出力を補正する構成とされてなる請求項1に記載の情報入力装置。
  3. シートは更に基準点を有し、
    前記検出手段は基準点からの座標を計測する構成の請求項1または2に記載の情報入力装置。
  4. 前記基準点が書類を識別する記号よりなる構成の請求項3に記載の情報入力装置。
  5. 前記格子模様パターンが不可視である構成の請求項1乃至4のうちのいずれか一項に記載の情報入力装置。
  6. 前記シートが、熱エネルギーによって可逆的にその光学特性が変化し、可視情報の記録及び消去が可能な可逆性記録層を有する構成の請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載の情報入力装置。
  7. 位置情報をコンピュータに入力するシステムであって、
    格子模様パターンを有するシートに加筆するペン先と、
    前記ペン先の位置を特定する検出手段と、
    ホストコンピュータとを備え、
    前記検出手段は、前記シートから得られる光学情報から格子模様パターンを読み取ることによって前記ペン先の位置情報を特定する第1の検出手段と、
    前記ペン先の加速度および角速度を測定することによって前記ペン先の3次元空間の位置情報を測定する第2の検出手段と、
    前記ペン先が前記シート上にあるか、前記3次元空間にあるかを判定するための第3の検出手段と、
    前記第2の検出手段が計測した位置情報を補正する補正手段とを備え、
    前記補正手段は、前記第3の検出手段によって前記ペン先が前記シート上にないと判定された場合に、前記第2の検出手段によって測定された位置情報と、前記第1の検出手段によって測定された位置情報とを利用して前記位置情報を補正する構成とされ、
    前記検出手段で得られた位置情報はホストコンピュータに転送され、ホストコンピュータで所定の処理が施される構成のコンピュータ入力システム。
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