JP2000345961A - 容量制御弁 - Google Patents

容量制御弁

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JP2000345961A JP11159395A JP15939599A JP2000345961A JP 2000345961 A JP2000345961 A JP 2000345961A JP 11159395 A JP11159395 A JP 11159395A JP 15939599 A JP15939599 A JP 15939599A JP 2000345961 A JP2000345961 A JP 2000345961A
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Hiroyuki Nishinosono
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Abstract

(57)【要約】 【課題】容量可変型圧縮機用の複合型制御弁に、外部制
御によって開閉可能な主給気通路と、その主給気通路の
実質閉時においてブローバイガスの不足を補うための補
助給気通路とを提供し得る簡素な構成の入れ側弁部を設
ける。 【解決手段】抜き側弁部V1とソレノイド部V3との間
に配設した入れ側弁部V2にはロッド挿通路52が形成
され、その挿通路内には作動ロッド80が垂直方向に移
動可能に設けられている。作動ロッド80はロッド挿通
路52の内径d1に近似した外径を持つ弁体部84を有
する。弁体部84のロッド挿通路52からの離脱時、ロ
ッド挿通路52は主給気通路として機能する。弁体部8
4のロッド挿通路52への進入時にはロッド挿通路52
はほぼ塞がれるが、ロッド挿通路の内面と弁体部の外面
との間の僅かな間隙が補助給気通路として機能する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容量可変型圧縮機
用の容量制御弁に関する。特に、バルブハウジング内
に、圧縮機のクランク室と吸入圧領域とを繋ぐ抽気通路
の開度を調節可能な抜き側弁部と、圧縮機の吐出圧領域
とクランク室とを繋ぐ主給気通路の開度を調節可能な入
れ側弁部と、該バルブハウジングの軸方向に移動可能な
作動ロッドとが設けられ、前記作動ロッドを介しての抜
き側弁部及び入れ側弁部の連係した開度調節動作によっ
てクランク室の内圧を制御して圧縮機の吐出容量を調節
する容量制御弁に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に容量可変型斜板式圧縮機は、クラ
ンク室の内圧(クランク圧Pc)を制御することで斜板
の傾角を制御し吐出容量を調節する仕組みとなってい
る。このクランク圧Pcの制御方式は、入れ側制御と抜
き側制御とに分類することができる。「入れ側制御」と
は、クランク室からガスを放出する抽気通路と、圧縮機
の吐出室からクランク室に高圧ガスを導入する給気通路
と、その給気通路に配設されて該通路の開度を調節する
入れ側制御弁とを設けておき、前記入れ側制御弁の開度
調節に基づいてクランク室へのガス導入量とクランク室
からのガス放出量とのバランスを制御してクランク圧を
所望値に調節する制御方式をいう。これに対し「抜き側
制御」とは、圧縮行程にあるピストンの外周面とシリン
ダボア内周面との間隙からクランク室内に漏洩するブロ
ーバイガス等をクランク圧の上昇要素として利用し、ク
ランク室からガスを放出する抽気通路に配設された抜き
側制御弁の開度調節に基づいてクランク圧を所望値に調
節する制御方式をいう。
【0003】入れ側制御方式には、クランク圧を素早く
変更(昇圧)でき吐出能力の可変制御性に優れるという
利点がある反面、定吐出容量を維持すべくクランク圧を
一定に保持するために、ガス放出量と釣り合うだけの量
の高圧ガスをクランク室に供給し続けねばならないとい
う欠点(つまり高圧ガスの浪費)がある。他方、抜き側
制御方式には、自律的に開度調節可能で構造も比較的簡
素な制御弁を採用できると共に高圧ガスの浪費がほとん
どないという利点がある反面、本質的にクランク圧の昇
圧に時間を要するため吐出能力の可変制御性に劣るとい
う欠点がある。このため、入れ側/抜き側の各制御方式
の欠点を補って両制御方式の利点のみを享受できる複合
型の容量制御弁が提案されている。
【0004】特開平5−99136号公報はそのような
複合型の容量制御弁を開示する。その制御弁は、吐出室
とクランク室とをつなぐ主給気通路を開閉するためのボ
ール弁(第1弁体)及びそのボール弁を通路閉塞方向
(下方向)に付勢するバネからなる入れ側弁部と、前記
ボール弁を軸方向に変位させる伝達ロッド系を前記バネ
の付勢力に抗する方向(上方向)に電磁付勢可能な電磁
アクチュエータ部と、前記入れ側弁部と電磁アクチュエ
ータ部との間に配設されて前記伝達ロッド系を構成する
ロッドが中心域を縦断する抜き側弁部とを備えている。
該抜き側弁部は、電磁アクチュエータ部に作動連結され
ると共に吸入圧Psにも感応するダイヤフラムと、その
ダイヤフラムに作動連結されて吸入圧Psに応じてクラ
ンク室と吸入室とをつなぐ抽気通路の開度を調節可能な
リング状弁体(第2弁体)とを備えている。そのリング
状弁体は前記ロッドに外嵌された状態で上下移動可能と
なっている。そして、リング状弁体は、ロッドの下動時
には該ロッドに段状に形成されたストッパ部に係合する
限り伝達ロッド系と一体下動するが、ロッドの上動時に
該リング状弁体がバルブハウジングの弁座部に着座して
抽気通路を閉塞するとその後は伝達ロッド系が独自に上
動してボール弁を押し上げるのを許容する設計となって
いる。
【0005】即ち、この容量制御弁では、電磁アクチュ
エータ部の通常範囲の電流値制御に基づいて容量制御の
目標値となる設定圧(制御吸入圧力)を変更可能として
冷房能力制御の柔軟性を増大させている。又、迅速なク
ランク圧Pcの上昇が求められる場合には、電磁アクチ
ュエータ部に前記通常範囲を超える大電流を供給するこ
とで、リング状抜き側弁体による抽気通路の閉塞を維持
したまま伝達ロッド系を大きく上動させ、ボール弁を素
早く押し上げて入れ側弁部を強制開弁するようにしてい
る。換言すれば、この容量制御弁は、通常運転時には外
部からの通電制御による設定圧可変型の抜き側内部制御
弁として機能するが、非常時には外部からの通電制御に
よって入れ側外部制御弁に早変わりする。それ故、通常
時には高圧ガスを浪費しない一方、非常時には素早いク
ランク圧Pcの昇圧を実現でき吐出容量の可変制御性に
も優れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5−99136号の技術にも次のような欠点がある。
(欠点1)同公報の制御弁の入れ側弁部はボール弁で構
成されるため、ボール弁が弁座に着座することによって
主給気通路は完全に閉塞される。その一方で、同公報に
開示の容量可変型圧縮機には、吐出室とクランク室とを
常時連通させるオリフィス(絞り)が、制御弁を経由す
る主給気通路とは別に設けられている。このオリフィス
は、通常運転時におけるブローバイガスの供給不足を補
うべく高圧ガスをクランク室に供給するための専用の補
助給気通路であり、抜き側内部制御時におけるクランク
圧Pcの昇圧性を改善する目的で設けられている。つま
りボール弁が弁座に着座することで入れ側弁部を経由す
る主給気通路が完全閉塞状態に陥った場合も、主給気通
路とは別の補助給気通路が常時連通状態で存在してい
る。つまり、主給気通路と補助給気通路とは、高圧ガス
を吐出室からクランク室に導くという点で共通の機能を
持つものでありながら(但しガス導入量はかなり異な
る)、制御弁の内と外とに別々に存在するという一見重
複した存在となっている。また、容量制御弁の他に補助
給気通路としてのオリフィスを圧縮機ハウジングに穿設
しなければならないとすれば、その加工の手間及びコス
トも無視できない。
【0007】(欠点2)バルブハウジングに対して相対
変位する第1の可動部材であるロッドに、バルブハウジ
ングの弁座部に対し接離する第2の可動部材であるリン
グ状抜き側弁体を外嵌することで、該ロッドをリング状
弁体の摺動ガイドとして利用するという構造自体が極め
て特異で且つ複雑なものであり、量産品には採用し難い
設計である。
【0008】(欠点3)前記ロッドとリング状弁体との
双方が可動部材であるため、ロッド外周面とリング状弁
体の内周面との接触部位は、両部材の円滑な相対摺動を
許容するようなものでなければならない一方で、リング
状弁体が弁座部に着座したときには十分なシール性が求
められる部位でもある(つまり背反的な二つの要求があ
る)。しかし、ロッドとリング状弁体の双方が可動部材
である以上、両者の相対摺動は本質的に激しく両部材の
加工精度や摺動耐久性をいかに向上させようとも、その
接触部位のシール性は不十分になりがちである。故に、
クランク室から吸入室へのガス漏れもある程度避けられ
ない。しかし、このことは、クランク圧Pcの安定制御
を実現する上では不安要因となってしまう。
【0009】なお、前記リング状抜き側弁体の内周面と
ロッド外周面との間のシール性を向上させる目的で、抜
き側弁体の軸方向長さを拡大して円筒形状に近づけ、ロ
ッド外周面との接触シール長をかせぐという改善策も考
えられる。しかし、そのような設計を採用すれば、抜き
側弁体の自重が増し、抜き側弁体の位置決め制御性に悪
影響がでるおそれがある。
【0010】本発明の目的は、上述の欠点の少なくとも
一つを解消可能な、入れ側制御弁と抜き側制御弁の双方
の長所を兼ね備えた複合型の容量制御弁を提供すること
にある。具体的には、圧縮機運転時におけるブローバイ
ガスの不足を補うための補助給気通路を容量制御弁の外
に追加設置する必要性を回避又は低減できる容量制御弁
を提供することであり、又、従来よりも構造が簡素で量
産に適すると共に、制御弁内での圧力の異なる二つの領
域間(特にクランク圧領域と吸入圧領域との間)での圧
力隔絶性に優れた容量制御弁を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、バル
ブハウジング内に、容量可変型圧縮機のクランク室と吸
入圧領域とを繋ぐ抽気通路の開度を調節可能な抜き側弁
部と、前記圧縮機の吐出圧領域とクランク室とを繋ぐ主
給気通路の開度を調節可能な入れ側弁部と、該バルブハ
ウジングの軸方向に移動可能な作動ロッド手段とが設け
られ、前記作動ロッド手段を介しての抜き側弁部及び入
れ側弁部の連係した開度調節動作によってクランク室の
内圧を制御して圧縮機の吐出容量を調節する容量可変型
圧縮機用の容量制御弁において、前記入れ側弁部には、
前記作動ロッド手段の一部を進入させるためのロッド挿
通路が設けられ、前記作動ロッド手段は、前記バルブハ
ウジング内及び/又は前記ロッド挿通路内での軸方向配
置に応じて、前記ロッド挿通路が入れ側弁部の開弁時に
おける主給気通路を包含する通路として機能する場合
と、入れ側弁部の実質的閉弁時においてクランク室への
ガス供給を補うための補助給気通路を包含する通路とし
て機能する場合とを選択可能となるように構成されてい
ることを特徴とする容量制御弁。
【0012】この構成によれば、作動ロッド手段は、バ
ルブハウジング内での軸方向配置に応じて抜き側弁部と
入れ側弁部との連係を図りながらクランク室の内圧(ク
ランク圧Pc)を最適化する。それと同時に作動ロッド
手段は、自己とロッド挿通路との相対関係を変化させる
ことで、入れ側弁部におけるロッド挿通路の意義を単に
作動ロッド手段の一部が進入するための通路に留まらな
いものとする。即ち、作動ロッド手段とロッド挿通路と
の相対関係に応じて、入れ側弁部に設けられたロッド挿
通路が、入れ側弁部の開弁時における主給気通路を包含
する通路になったり、入れ側弁部の実質的閉弁時におい
てクランク室へのガス供給を補うための補助給気通路を
包含する通路になったりする。つまり、該ロッド挿通路
は、入れ側弁部がどのような状態にあっても主給気通路
又は補助給気通路としての積極的役割を果たす。この構
成によれば、ロッド挿通路は入れ側弁部の実質的閉弁時
において補助給気通路としての役目を担い得るため、圧
縮機運転時におけるブローバイガスの不足を補うための
補助給気通路を容量制御弁の外に追加設置する必要性を
回避又は低減できる。なお、ロッド挿通路が入れ側弁部
の実質的閉弁時における補助給気通路を包含する通路と
化した場合、その補助給気通路の連通断面積は、入れ側
弁部が実質的開状態にあるときの主給気通路の連通断面
積に比してかなり小さいことが好ましい。
【0013】請求項2の発明は、クランク室の内圧制御
に基づいて吐出容量を調節可能な容量可変型圧縮機に用
いられる容量制御弁であって、先端部及び基端部を備え
ると共に、該容量制御弁のバルブハウジング内にその軸
方向に移動可能に設けられた作動ロッド手段と、前記作
動ロッド手段の基端部近傍に設けられ、外部からの通電
制御に基づいて前記作動ロッド手段を軸方向に電磁付勢
可能なソレノイド部と、前記作動ロッド手段の先端部近
傍に設けられ、圧縮機のクランク室と吸入圧領域とを繋
ぐ抽気通路の開度を調節可能な抜き側弁部と、前記ソレ
ノイド部と抜き側弁部との間に設けられ、前記ソレノイ
ド部への通電制御に基づく前記作動ロッド手段の軸方向
変位に起因して圧縮機の吐出圧領域とクランク室とを繋
ぐ主給気通路を実質的に開閉可能な入れ側弁部とを備
え、前記入れ側弁部には、前記主給気通路の一部を構成
すると共にその入れ側弁部内を軸方向に縦断する前記作
動ロッド手段の一部の進入を許容するロッド挿通路が設
けられ、前記作動ロッド手段には、その軸方向変位に伴
い前記ロッド挿通路に対して進入離脱自在な弁体部が設
けられていることを特徴とする(図2,3,6,7,8
参照)。
【0014】請求項2〜6は、後述の第1及び第2実施
形態を指向するものである。請求項2によれば、ソレノ
イド部と抜き側弁部との間に位置する入れ側弁部に設け
られたロッド挿通路に対して、作動ロッド手段の一部で
ある弁体部が進入離脱自在となっている。故に、作動ロ
ッド手段の弁体部がロッド挿通路内に進入することで主
給気通路の実質的閉状態(つまり入れ側弁部の実質的閉
状態)が実現される。又、入れ側弁部の実質的閉状態の
下でも作動ロッド手段が自由に軸方向変位できるため、
主給気通路の実質的閉状態を維持したまま作動ロッド手
段が抜き側弁部に対して作用を及ぼすことができる。こ
のように、作動ロッド手段の弁体部をロッド挿通路内に
進入離脱自在とするという簡易な構成により、入れ側弁
部及び抜き側弁部の連係した開度調節動作を実現でき、
入れ側制御弁と抜き側制御弁の双方の長所を兼ね備えた
複合型の容量制御弁とすることができる。
【0015】加えて請求項2の制御弁によれば、ソレノ
イド部によって軸方向配置を制御される作動ロッド手段
の弁体部がロッド挿通路に進入しているか離脱している
かによって、入れ側弁部の実質的な開閉状態とロッド挿
通路の役割とが変化する。つまり、作動ロッド手段弁体
部のロッド挿通路からの離脱時には、入れ側弁部は実質
的な開状態となりロッド挿通路は主給気通路として機能
する。他方、作動ロッド手段弁体部のロッド挿通路への
進入時には、入れ側弁部は実質的な閉状態となると共
に、ロッド挿通路の内面と弁体部の外面との間の僅かな
間隙が、入れ側弁部の実質的閉弁時におけるクランク室
へのガス供給を補うための補助給気通路として機能する
(尚、この状況は、ロッド挿通路が補助給気通路として
の前記間隙を包含すると言い得るものである)。従っ
て、この制御弁によれば、圧縮機運転時におけるブロー
バイガスの不足を補うための補助給気通路を容量制御弁
の外に追加設置する必要性を回避又は低減でき、又、制
御弁の構造を従来よりも簡素で量産に適したものとする
ことができる。なお、ロッド挿通路の内面と弁体部の外
面との間に確保された間隙(補助給気通路)のガス供給
能力は、ロッド挿通路の内径と弁体部の外径との差によ
り及び/又はロッド挿通路に対する弁体部の進入量に応
じて変わり得る。
【0016】請求項3の発明は、請求項2に記載の容量
制御弁において、前記作動ロッド手段には更に、該作動
ロッド手段の軸方向変位にもかかわらず前記ロッド挿通
路内に常駐可能な隔絶部が設けられ、この隔絶部は前記
ロッド挿通路を圧力的に隔絶された上部領域と下部領域
とに二分し、前記上部領域は前記抜き側弁部における抽
気通路の一部として利用され、前記下部領域は前記入れ
側弁部における給気通路の一部として利用されることを
特徴とする(図2,3,6,8参照)。
【0017】この構成によれば、抜き側弁部と入れ側弁
部とにまたがって存在すると共に軸方向への変位可能と
いう作動ロッド手段の特殊事情を許容しつつも、ロッド
挿通路内に常駐する隔絶部によって、圧力的に隔絶され
るべき二つの領域(抽気通路に対応した上部領域と給気
通路に対応した下部領域)の隔絶を達成できる。
【0018】請求項4の発明は、請求項3に記載の容量
制御弁において、前記入れ側弁部には、前記作動ロッド
手段の弁体部がロッド挿通路から離脱しているときに前
記ロッド挿通路の下部領域と連通する入れ側弁室が区画
形成されており、この入れ側弁室及び前記ロッド挿通路
の上部領域は圧縮機のクランク室に連通され、前記ロッ
ド挿通路の下部領域は圧縮機の吐出圧領域に連通され、
更に前記作動ロッド手段の弁体部と隔絶部とはほぼ同径
であることを特徴とするものである(図2,3,8参
照)。
【0019】この構成によれば、ロッド挿通路及び入れ
側弁室における作動ロッド手段の各部と前記領域との配
置関係は、ロッド挿通路上部領域/隔絶部/ロッド挿通
路下部領域/弁体部/入れ側弁室の順となる。又、隔絶
部と弁体部とに挟まれるロッド挿通路下部領域には吐出
圧Pdが導入され、ロッド挿通路上部領域と入れ側弁室
にはクランク圧Pcが導入され、しかも弁体部と隔絶部
とはほぼ同径となっている。故に、隔絶部がその上下の
圧差(Pc−Pd)に基づいて受ける上方付勢力と、弁
体部がその上下の圧差(Pd−Pc)に基づいて受ける
下方付勢力とは互いに相殺(キャンセル)される関係に
ある。このため、作動ロッド手段を取り巻くクランク圧
Pcや吐出圧Pdがいかように変化しようとも、Pcと
Pdの差圧による影響は上述のように相殺され、作動ロ
ッド手段の位置決めに悪影響を及ぼすことはない。よっ
て、ソレノイド部への通電制御に基づく作動ロッド手段
の一義的な配置制御が確実なものとなる。
【0020】請求項5の発明は、請求項2〜4のいずれ
か一項に記載の容量制御弁において、 前記ソレノイド
部への通電時には、前記作動ロッド手段の弁体部がロッ
ド挿通路に進入して前記入れ側弁部の主給気通路が実質
的な閉状態に陥ると共に、前記作動ロッド手段が前記抜
き側弁部に作動連結されて、該抜き側弁部が、前記ソレ
ノイド部への通電量に応じて変化する作動ロッド手段の
電磁付勢力に基づいて設定圧を変更可能な設定圧可変型
の抜き側制御弁として機能することを特徴とする(図
2,3,6,7,8参照)。
【0021】請求項5及び6は、請求項2〜4の容量制
御弁において、外部的に通電制御されるソレノイド部
と、抜き側弁部及び入れ側弁部との好ましい関係につい
て言及したものである。請求項5で言及するソレノイド
部への通電時には、容量制御弁は、前記補助給気通路を
経由してクランク室に供給されるガスをクランク圧の上
昇要因として利用する設定圧可変型の抜き側制御弁とし
て機能する。
【0022】請求項6の発明は、請求項5に記載の容量
制御弁において、前記ソレノイド部への通電停止時に
は、前記作動ロッド手段を初期位置に戻すことで前記入
れ側弁部の主給気通路を開状態に導くと共に、作動ロッ
ド手段と前記抜き側弁部との作動連結を解除して抜き側
弁部の抽気通路を閉状態に導くための初期化手段が設け
られていることを特徴とする(図2,3,6,7,8参
照)。
【0023】この構成によれば、初期化手段が有効に作
用すると、主給気通路が開状態となり抽気通路が閉状態
となってクランク圧が上昇する状況が作られる。つま
り、圧縮機の吐出容量が最小化される状況が、ソレノイ
ド部への通電停止に同期して出現する。このため、停止
状態にある圧縮機を次に再起動するときの起動トルクが
小さくて済む等のメリットが生まれる。
【0024】請求項7の発明は、クランク室の内圧制御
に基づいて吐出容量を調節可能な容量可変型圧縮機に用
いられる容量制御弁であって、互いに離接可能な状態で
縦に並んだ第1及び第2ロッドを備えると共に、該容量
制御弁のバルブハウジング内にその軸方向に移動可能に
設けられた作動ロッド手段と、前記作動ロッド手段の第
1ロッド側に設けられ、外部からの通電制御に基づいて
前記第1ロッドを第2ロッドに向けて電磁付勢可能なソ
レノイド部と、前記作動ロッド手段の第2ロッド側に設
けられ、圧縮機のクランク室と吸入圧領域とを繋ぐ抽気
通路の開度を調節可能な抜き側弁部と、前記ソレノイド
部と抜き側弁部との間に設けられ、前記ソレノイド部へ
の通電制御に基づく第1ロッドの第2ロッドに対する離
接動作に起因して圧縮機の吐出圧領域とクランク室とを
繋ぐ主給気通路を開閉可能な入れ側弁部とを備え、前記
入れ側弁部には、その入れ側弁部内を軸方向に縦断する
前記第2ロッドを移動可能に保持するためのロッド挿通
路が設けられ、前記第2ロッドには、前記主給気通路の
一部を構成すると共に該第2ロッドの一端面に開口した
内部通路が形成され、前記第1ロッドには、その軸方向
変位に伴う前記第2ロッドの一端面への接離に応じて前
記第2ロッドの内部通路を閉塞開放可能な弁体部が形成
されていることを特徴とする(図9,10,12,13
参照)。
【0025】請求項7〜10は、後述の第3実施形態を
指向するものである。請求項7によれば、ソレノイド部
と抜き側弁部との間に位置する入れ側弁部に設けられた
ロッド挿通路に移動可能に保持された第2ロッドに対
し、第1ロッドの弁体部が接離可能となっている。そし
て、第1ロッドの弁体部が第2ロッドの一端面に当接す
ることで、主給気通路たる第2ロッド内部通路の閉状態
(つまり入れ側弁部の実質的閉状態)が実現される。ま
た、第1及び第2ロッドの当接後も両ロッドは一体化し
て自由に軸方向変位できるため、主給気通路の実質的閉
状態を維持したまま作動ロッド手段(第1及び第2ロッ
ド)が抜き側弁部に対して作用を及ぼすことができる。
このように、ロッド挿通路内に移動可能に保持した第2
ロッドに対して第1ロッドが接離でき且つ両ロッドの接
合の際には両者の一体移動を可能ならしめるという簡易
な構成により、入れ側弁部及び抜き側弁部の連係した開
度調節動作を実現でき、入れ側制御弁と抜き側制御弁の
双方の長所を兼ね備えた複合型の容量制御弁とすること
ができる。
【0026】加えて請求項7の制御弁によれば、ソレノ
イド部によって軸方向配置を制御される第1ロッドの弁
体部が第2ロッドの一端面に当接するか否かによって、
入れ側弁部の実質的な開閉状態とロッド挿通路の役割と
が変化する。つまり、第1ロッドと第2ロッドとの離間
時には、入れ側弁部は実質的な開状態となり第2ロッド
の内部通路が主給気通路として機能する。他方、第1ロ
ッド弁体部の第2ロッド一端面への当接時には、第2ロ
ッドの内部通路が塞がれて入れ側弁部は実質的な閉状態
となると共に、ロッド挿通路の内面と第2ロッドの外面
との間の僅かな間隙が、入れ側弁部の実質的閉弁時にお
けるクランク室へのガス供給を補うための補助給気通路
として機能する(尚、この状況は、ロッド挿通路が補助
給気通路としての前記間隙を包含すると言い得るもので
ある)。この制御弁によれば、圧縮機運転時におけるブ
ローバイガスの不足を補うための補助給気通路を容量制
御弁の外に追加設置する必要性を回避又は低減でき、
又、制御弁の構造を従来よりも簡素で量産に適したもの
とすることができる。なお、ロッド挿通路の内面と第2
ロッドの外面との間に確保された間隙(補助給気通路)
のガス供給能力は、ロッド挿通路の内径と第2ロッドの
外径との差により及び/又はロッド挿通路と第2ロッド
との重なり長さに応じて変わり得る。
【0027】請求項8の発明は、請求項7に記載の容量
制御弁において、前記入れ側弁部には、前記第1ロッド
の弁体部を収容すると共に前記給気通路の一部を構成す
る入れ側弁室が区画形成され、その入れ側弁室には、前
記第2ロッドの一端面の下限位置を規制するための位置
規制手段が設けられていることを特徴とする。
【0028】この構成によれば、位置規制手段によって
第2ロッド一端面の下限位置が規制されるため、第1ロ
ッドのソレノイド部方向への後退によって第1ロッドが
第2ロッドから確実に離れることが可能となる。又、こ
の構成では第1ロッドのみならず第2ロッドも移動可能
となっているが、両ロッドは離接可能な状態で縦に並ぶ
関係にあるのであって密接状態で外嵌される関係にはな
い。このため、第1及び第2ロッドの双方が可動部材で
あったとしても、制御弁の内部構造はさほど複雑化され
ず、量産に支障はない。
【0029】なお、前記位置規制手段は好ましくは、一
又は二以上のコイルバネによって構成され(図9,1
0,12参照)、あるいは、コイルバネ及びストッパ部
材によって構成される(図13参照)。
【0030】請求項9の発明は、請求項7又は8に記載
の容量制御弁において、前記ソレノイド部への通電時に
は、前記第1ロッドの弁体部が第2ロッドの一端面に当
接して前記入れ側弁部の主給気通路が閉状態に陥ると共
に、第1ロッド及び/又は第2ロッドが前記抜き側弁部
に作動連結されて、該抜き側弁部が、前記ソレノイド部
への通電量に応じて変化する第1ロッドの電磁付勢力に
基づいて設定圧を変更可能な設定圧可変型の抜き側制御
弁として機能することを特徴とする。
【0031】請求項9及び10は、請求項7及び8の容
量制御弁において外部的に通電制御されるソレノイド部
と、抜き側弁部及び入れ側弁部との好ましい関係につい
て言及したものである。請求項9で言及するソレノイド
部への通電時には、容量制御弁は、前記補助給気通路を
経由してクランク室に供給されるガスをクランク圧の上
昇要因として利用する設定圧可変型の抜き側制御弁とし
て機能する。
【0032】請求項10の発明は、請求項9に記載の容
量制御弁において、前記ソレノイド部への通電停止時に
は、少なくとも前記第1ロッドを初期位置に戻すことで
前記入れ側弁部の主給気通路を開状態に導くと共に、第
1ロッドと前記抜き側弁部との作動連結を解除して抜き
側弁部の抽気通路を閉状態に導くための初期化手段が設
けられていることを特徴とする。
【0033】この構成によれば、初期化手段が有効に作
用すると、主給気通路が開状態となり抽気通路が閉状態
となってクランク圧が上昇する状況が作られる。つま
り、圧縮機の吐出容量が最小化される状況が、ソレノイ
ド部への通電停止に同期して出現する。このため、停止
状態にある圧縮機を次に再起動するときの起動トルクが
小さくて済む等のメリットが生まれる。
【0034】請求項11の発明は、請求項1〜10のい
ずれか一項に記載の容量制御弁において、前記抜き側弁
部は、圧縮機の吸入圧領域と連通する感圧室兼用の弁室
と、その弁室の底に設けられた弁座と、前記弁室内に移
動可能に設けられると共に前記弁座に離接しながら前記
抽気通路の開度を調節可能な抜き側弁体と、前記弁室内
に設けられると共に吸入圧に感応して前記抜き側弁体の
位置決めに影響を及ぼす感圧部材とを備えてなることを
特徴とする。
【0035】この構成によれば、抜き側弁部が前記作動
ロッド手段の作動連結を受けない場合に、抜き側弁体が
弁座に確実に着座して抽気通路の閉塞を完全なものとす
ることができる。従って、入れ側弁部の実質的開弁時
に、抜き側弁部を確実に閉弁状態として抜き側弁部によ
るクランク圧領域と吸入圧領域との圧力隔絶を完全なも
のとすることができる。このため、クランク圧の昇圧性
に優れる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明を容量可変型斜板式圧縮機
に組み込まれる容量制御弁に具体化したいくつかの実施
形態を図面を参照して説明する。
【0037】(第1実施形態)クラッチ付き容量可変型
斜板式圧縮機用の容量制御弁に具体化した第1実施形態
を図1〜図4を参照して説明する。
【0038】(圧縮機本体の概要):図1に示すよう
に、斜板式圧縮機は、シリンダブロック1と、その前端
に接合されたフロントハウジング2と、シリンダブロッ
ク1の後端に弁形成体3を介して接合されたリヤハウジ
ング4とを備えている。これら1,2,3及び4は、複
数の通しボルト(図示略)により相互に接合固定され、
圧縮機のハウジングを構成する。シリンダブロック1と
フロントハウジング2とに囲まれた領域にはクランク室
5が区画されている。クランク室5内には駆動軸6が、
ハウジング内に設けられた複数のラジアル軸受け6a,
6bによって回転可能に支持されている。シリンダブロ
ック1の中央に確保された凹部内にはコイルバネ7及び
後側スラスト軸受け8が配設されている。他方、クラン
ク室5において駆動軸6上には回転支持体11が一体回
転可能に固定され、この回転支持体11とフロントハウ
ジング2の内壁面との間には前側スラスト軸受け9が配
設されている。駆動軸6は、バネ7で前方付勢された後
側軸受け8と前側軸受け9とによってスラスト方向に支
持されている。
【0039】駆動軸6の前端部は、電磁クラッチ40を
介して外部駆動源としての車輌エンジンEに作動連結さ
れている。電磁クラッチ40は、フロントハウジング2
の前方筒部上にベアリング41により回動可能に支持さ
れたプーリ42と、環状のソレノイドコイル43と、駆
動軸6の前端域にて板バネ44付勢された状態で前後摺
動可能に設けられたアーマチュア45とを備えている。
図1には、板バネ44の付勢力に抗してアーマチュア4
5がプーリ42の端面に接合された状態が示されてい
る。コイル43への通電により生じた電磁力によってア
ーマチュア45がプーリ42の端面に吸引接合される
と、動力伝達ベルト46、プーリ42及びアーマチュア
45を介してエンジンEの駆動力が駆動軸6に伝達され
る。コイル43への通電停止によって電磁力が消失すれ
ば、アーマチュア45は板バネ44の付勢力によってプ
ーリ42から離間し動力伝達が遮断される。このように
コイル43への通電制御に基づいてエンジン動力が駆動
軸6に選択的に伝達される。
【0040】更に、クランク室5内にはカムプレートた
る斜板12が収容されている。斜板12の中央部には挿
通孔が貫設され、この挿通孔に駆動軸6が挿通されてい
る。この斜板12は、連結案内機構としてのヒンジ機構
13を介して回転支持体11及び駆動軸6に作動連結さ
れている。ヒンジ機構13は、回転支持体11のリヤ面
から突設されたガイド孔付きの支持アーム14と、斜板
12のフロント面から突設された球状頭部付きのガイド
ピン15とで構成されている。そして、ヒンジ機構13
を構成する支持アーム14とガイドピン15との連係お
よび斜板12の中央挿通孔内での駆動軸6との接触によ
り、斜板12は駆動軸6と同期回転可能であると共に、
駆動軸6の軸方向へのスライド移動を伴いながら駆動軸
6に対して傾動可能となっている。
【0041】回転支持体11と斜板12との間には傾角
減少バネ16(好ましくは駆動軸6に巻装されたコイル
バネ)が設けられている。この傾角減少バネ16は斜板
12をシリンダブロック1に接近する方向(即ち傾角減
少方向)に付勢する。斜板12よりも後方の駆動軸6上
には後退規制部17(好ましくはサークリップ)が設け
られている。この後退規制部17はそれ以上の斜板12
の後退を規制することで斜板12の最小傾角θmin
(例えば3〜5°)を規制する。他方、斜板12の最大
傾角θmaxは、斜板12のカウンタウェイト部12a
が回転支持体11の規制部11aに当接することで規制
される。
【0042】図1に示すように、シリンダブロック1に
は、駆動軸6を取り囲むように複数のシリンダボア1a
(一つのみ図示)が形成され、各シリンダボア1aには
片頭型のピストン18が往復動可能に収容されている。
各ピストン18の端部は一対のシュー19を介して斜板
12の外周部に係留され、これによりピストン18と斜
板12とは作動連結されている。
【0043】弁形成体3とリヤハウジング4との間に
は、圧縮機の中心域に位置する吸入室21と、それを取
り囲む吐出室22とが区画されている。弁形成体3には
各シリンダボア1aに対応して、吸入ポート23及び同
ポート23を開閉する吸入弁24並びに吐出ポート25
及び同ポート25を開閉する吐出弁26が設けられてい
る。吸入ポート23を介して吸入室21と各シリンダボ
ア1aとが連通され、吐出ポート25を介して各シリン
ダボア1aと吐出室22とが連通される。
【0044】図1の斜板式圧縮機では、エンジンEから
の動力供給により駆動軸6が回転されると、それに伴い
所定角度θに傾斜した斜板12が回転する。すると、各
ピストン18が斜板の傾角θに対応したストロークで往
復動され、各シリンダボア1aでは、吸入室21(吸入
圧Psの領域)からの冷媒ガスの吸入、圧縮、吐出室2
2(吐出圧Pdの領域)への圧縮冷媒ガスの吐出が順次
繰り返される。
【0045】斜板12の傾角θは、斜板回転時の遠心力
に起因する回転運動のモーメント、傾角減少バネ16の
付勢作用に起因するバネ力によるモーメントと、ピスト
ン18の往復慣性力によるモーメント、ガス圧によるモ
ーメント等の各種モーメントの相互バランスに基づいて
決定される。ガス圧によるモーメントとは、シリンダボ
ア内圧と、ピストン背圧にあたるクランク室5の内圧
(クランク圧Pc)との相互関係に基づいて発生するモ
ーメントであり、クランク圧Pcに応じて傾角減少方向
にも傾角増大方向にも作用する。図1の圧縮機では、後
述する容量制御弁50を用いてクランク圧Pcを調節し
前記ガス圧によるモーメントを適宜変更することによ
り、斜板12の傾角θを前記最小傾角θminと最大傾
角θmaxとの間の任意の角度に設定することができる
ようになっている。なお、斜板の傾角θとは、駆動軸6
に直交する仮想平面と斜板12とがなす角度をいう。こ
のようにクランク圧Pcの制御に基づいて斜板12の傾
角が決定され、その傾角に応じて各ピストン18のスト
ローク即ち圧縮機の吐出容量が可変調節される。
【0046】斜板の傾角制御に大きく関与するクランク
圧Pcを制御するためのクランク圧制御機構は、圧縮機
ハウジング内に設けられた各種の通路27,28と、抜
き側弁部V1、入れ側弁部V2及びソレノイド部V3か
らなる容量制御弁50とによって構成される。即ち、圧
縮機ハウジングには、クランク室5と吸入室21とを接
続する抽気通路27およびクランク室5と吐出室22と
を接続する給気通路28が設けられている(但し、抽気
通路27及び給気通路28は制御弁50近傍とクランク
室5との間においてほぼ共通化されている)。抽気通路
27の途中には制御弁50の抜き側弁部V1が設けら
れ、給気通路28の途中には制御弁50の入れ側弁部V
2が設けられている。
【0047】なお、圧縮機の吐出室22と吸入室21と
は外部冷媒回路30を介して接続されている。この外部
冷媒回路30は該圧縮機とともに車輌用空調装置の冷房
回路を構成する。外部冷媒回路30には例えば、凝縮器
(コンデンサ)31、温度式の膨張弁32及び蒸発器
(エバポレータ)33が設けられている。膨張弁32の
開度は、蒸発器33の出口側に設けられた感温筒32a
の検知温度および蒸発圧力に基づいてフィードバック制
御され、膨張弁32は熱負荷に見合った液冷媒を蒸発器
33に供給して外部冷媒回路30における冷媒流量を調
節する。
【0048】(圧縮機の電子制御構成):図2に示すよ
うに、蒸発器33の近傍には温度センサ34が設置され
ている。この温度センサ34は蒸発器33の温度を検出
し、その蒸発器温度情報を制御コンピュータCに提供す
る。この制御コンピュータCは車輌用空調装置の冷暖房
に関する一切の制御を司る。制御コンピュータCの入力
側には、温度センサ34の他に、車輌の室内温度を検出
する室温センサ35、車輌の室内温度を設定するための
室温設定器36、空調装置作動スイッチ37およびエン
ジンEの電子制御装置(ECU)が接続されている。他
方、制御コンピュータCの出力側には、前述の電磁クラ
ッチ40のソレノイドコイル43への通電を制御する駆
動回路38と、制御弁50のソレノイド部V3への通電
を制御する駆動回路39が接続されている。制御コンピ
ュータCは、温度センサ34から得られる蒸発器温度、
室温センサ35から得られる車室内温度、室温設定器3
6によって設定された所望室温、空調装置作動スイッチ
37からのON/OFF設定状況、及び、ECUからの
エンジンEの起動・停止やエンジン回転数に関する情報
等の外部情報に基づいて、電磁クラッチ40を制御する
と共に、制御弁50のソレノイド部V3への適切な通電
量を演算する。そして、その演算した電流値の電流を駆
動回路39からソレノイド部V3に供給し、入れ側弁部
V2の開度や抜き側弁部V1での設定圧Pset(弁開
度制御の目標値)を外部制御する。
【0049】(容量制御弁):図2及び図3に示すよう
に、容量制御弁50は、その上部を占める抜き側弁部V
1と、制御弁の中部を占める入れ側弁部V2と、制御弁
の下部を占めるソレノイド部V3とを備えている。抜き
側弁部V1は、クランク室5と吸入室21とを繋ぐ抽気
通路27の開度(絞り量)を任意調整可能である。入れ
側弁部V2は、吐出室22とクランク室5とを繋ぐ給気
通路28を主として開閉制御する。ソレノイド部V3
は、制御弁50内に配設された作動ロッド手段としての
作動ロッド80を外部からの通電制御に基づいて変位制
御するための一種の電磁アクチュエータである。ソレノ
イド部V3によって制御される作動ロッド80を介し
て、抜き側弁部V1と入れ側弁部V2は、一方が閉じた
状態で他方の開度が調節されるような連係関係にある。
尚、作動ロッド80は、先端部81、隔絶部82、第1
連結部83、弁体部84及び第2連結部(基端部)85
からなる棒状部材であり、いずれの部位も横断面円形状
である。作動ロッドの隔絶部82及び第2連結部85は
いずれも外径d1(断面積S1)で等しく、先端部81
の外径および第1連結部83の外径(d2)は共に前記
d1よりも明らかに小さくなっている。他方、弁体部8
4の外径も前記d1に非常に近いが、本実施形態では意
図的に(又は不可避的に)ごく僅か(Δd)だけ小さく
なっている(つまり弁体部84の外径はd1−Δd、断
面積はS1−ΔS)。なお、作動ロッド80の各部の技
術的意義については後述の説明で明らかとなる。
【0050】容量制御弁50のバルブハウジング51
は、抜き側弁部V1及び入れ側弁部V2の主な外郭を構
成する上半部本体51aと、その上端部に固着されたキ
ャップ状のカバー部51bと、ソレノイド部V3の主な
外郭を構成する下半部本体51cとから構成されてい
る。バルブハウジングの上半部本体51aの中心にはそ
の軸方向(図の垂直方向)に延びるロッド挿通路52が
形成され、そのロッド挿通路52内には前記作動ロッド
80が垂直方向に移動可能に配設されている。ロッド挿
通路52の内径は前記隔絶部82の外径d1に等しい。
それ故、ロッド挿通路52内に挿入された隔絶部82に
より、ロッド挿通路52は抜き側弁部V1側に位置する
上部領域と、入れ側弁部V2側に位置する下部領域とに
区分される。そして、上下両領域は隔絶部82によって
圧力的に隔絶される。
【0051】抜き側弁部V1は、バルブハウジング上半
部本体51aの一部とキャップ状カバー部51bとによ
って区画されている。カバー部51bの内側には、抜き
側弁室53が形成されている。この抜き側弁室53の底
壁は、前記上半部本体51aの内周壁から軸心に向かっ
て突設された環状段差部55によって構成され、その環
状段差部55の中央には弁孔54が形成されている。弁
孔54を介して弁室53とロッド挿通路52の上部領域
とは連通可能となっている。前記カバー部51bの周壁
には複数のPsポート56が設けられている。各Psポ
ート56及び抽気通路の下流部27bを介して抜き側弁
室53は吸入室21に連通されている。抽気通路下流部
27b及びPsポート56は、吸入室21から弁室53
に吸入圧Psを導くための検圧通路として機能し、抜き
側弁室53は感圧室の役目をも担う。また、ロッド挿通
路52の上部領域を取り囲むバルブハウジング51の周
壁には、半径方向に延びる複数のPc1ポート57が設
けられている。各Pc1ポート57は、抽気通路の上流
部27aを介してクランク室5をロッド挿通路52の上
部領域及び弁孔54に連通させる。従って、 Pc1ポ
ート57、ロッド挿通路52の上部領域、弁孔54、抜
き側弁室(感圧室)53及びPsポート56は、制御弁
50の抜き側弁部V1内において、クランク室5と吸入
室21とを連通させる抽気通路27の一部を構成する。
【0052】抜き側弁室兼感圧室53内には、抜き側弁
体61と、吸入圧Psに感応する感圧部材としてのベロ
ーズ62が配設されている。ベローズ62の内部空間は
真空又は減圧状態にされると共にその内部には伸張バネ
62aが配設されている。ベローズ62の上端部(固定
端)は前記カバー部51bの頭頂に形成された窪みに係
合されている。その窪みを支座として、ベローズ62の
下端部(可動端)は伸張バネ62aにより伸張方向(下
方向)に付勢されている。更にベローズ62の可動端と
環状段差部55との間には保持バネ63が介装されてい
る。この保持バネ63により、ベローズ62は、吸入圧
Psに感応して伸縮する場合でもカバー部51bの窪み
に押し付けられる格好で該カバー部51bと段差部(弁
室底壁)55との間に安定保持される。
【0053】ベローズ62の可動端には弁孔54に向か
って開口する凹部が形成され、この凹部内には抜き側弁
体61が嵌入固定又は相対摺動自在に遊嵌されている。
いずれにせよ弁体61は垂直方向に移動可能である。抜
き側弁体61は略円柱形状をなし、その下端面は、弁座
としての環状段差部55に着座するとき弁孔54を完全
に閉塞可能な形状及び面積を有している。故に、弁体6
1が弁座55に着座すると、前記抽気通路27の連通が
遮断される。前記ベローズ62は感圧室53に導かれて
いる吸入圧Psに応じて自律的に伸縮し、その伸縮動作
に基づき抜き側弁体61による弁孔54の開度(即ち抽
気通路27の開度)の調節に関与する。なお、弁座55
に着座した状態(又は着座寸前)の弁体61には、その
下側からはクランク圧Pcが上側からは吸入圧Psが作
用する。圧縮機の運転中は一般にPsよりもPcの方が
高いため、弁体61は(Pc−Ps)差圧に基づく上方
付勢を受けるが、通常はその上方付勢力よりも、伸張バ
ネ62aを含むベローズ62の下方付勢力が優るように
設定されている。このため、前記作動ロッド80による
上方付勢の助力がない限り、抜き側弁体61は弁座55
に着座し続ける。
【0054】入れ側弁部V2は、バルブハウジング51
内にあってロッド挿通路52の上部領域と圧力的に隔絶
されているロッド挿通路52の下部領域の他に、同じく
バルブハウジングの上半部本体51a内に区画形成され
た入れ側弁室64を備えている。入れ側弁室64の内径
はロッド挿通路52の内径d1よりも大きく、入れ側弁
室64はロッド挿通路52の直下に配置されて該ロッド
挿通路の下部領域と連通可能となっている。入れ側弁室
64の底壁は後記固定鉄心67の上端面によって提供さ
れる。ロッド挿通路52の下部領域を取り囲むバルブハ
ウジング51の周壁には、半径方向に延びる複数のPd
ポート58が設けられている。ロッド挿通路52の下部
領域は、各Pdポート58及び給気通路の上流部28a
を介して吐出室22と連通する。又、入れ側弁室64を
取り囲むバルブハウジング51の周壁には、半径方向に
延びる複数のPc2ポート59が設けられている。各P
c2ポート59は、抽気通路の下流部28bを介して入
れ側弁室64をクランク室5に連通させる。従って、
Pdポート58、ロッド挿通路52の下部領域、入れ側
弁室64及びPc2ポート59は、制御弁50の入れ側
弁部V2内において吐出室22とクランク室5とを連通
させる給気通路28の一部を構成する。
【0055】図2に示すように、入れ側弁室64内には
作動ロッド80の弁体部84が配置される。作動ロッド
80が図2の状態から上動されると、図3に示すように
弁体部84がロッド挿通路52の下部領域に進入し該挿
通路52をほぼ塞ぐ。故に、作動ロッドの弁体部84
は、ロッド挿通路52の下部領域を選択的に開放・閉塞
することで給気通路28を実質的に開閉可能な入れ側弁
体として機能する。ロッド挿通路52の下部領域は入れ
側弁部V2での弁孔として位置づけられる。
【0056】なお、前述のように弁体部84の外径(d
1−Δd)はロッド挿通路52の内径d1に比して僅か
に小さいため、厳密に言えば、弁体部84がロッド挿通
路52の下部領域に進入しても該挿通路52を完全には
閉じない。しかし、進入前のロッド挿通路52の連通断
面積に比して進入後の連通断面積は大きく絞られるた
め、その進入動作によって入れ側弁部V2が実質的に閉
じられると理解できる。その場合には同時に、ロッド挿
通路52の内径と弁体部84の外径との差Δdに相当す
る絞りがロッド挿通路52の下部領域に出現する(つま
り給気通路28の途中に絞りが出現する)と理解でき
る。この絞りが、入れ側弁部V2の実質的閉弁時におい
てクランク室へのガス供給を補うための補助給気通路と
なる。
【0057】図2に示すように、ソレノイド部V3は、
有底円筒状の収容筒66を備えている。収容筒66の上
部には固定鉄心67が嵌合され、この嵌合により収容筒
66内にはソレノイド室68が区画されている。ソレノ
イド室68には、プランジャとしての可動鉄心69が垂
直方向に移動可能に収容されている。固定鉄心62の中
心には、作動ロッド80の第2連結部85が垂直方向に
移動可能に配置されている。第2連結部85の上端は弁
体部84となっている。第2連結部85の下端は、ソレ
ノイド室68内にあって可動鉄心69の中心に貫設され
た孔に嵌合されると共にかしめにより嵌着固定されてい
る。従って、可動鉄心69と作動ロッド80とは一体と
なって上下動する。固定鉄心67と可動鉄心69との間
には、戻しバネ70が配設されている。戻しバネ70
は、可動鉄心69を固定鉄心67から離間させる方向に
作用して可動鉄心69及び作動ロッド80を下方に付勢
するため、可動鉄心69及び作動ロッド80を最下動位
置(非通電時における初期位置)に戻すための初期化手
段として位置付けられる。
【0058】固定鉄心67及び可動鉄心69の周囲に
は、これら鉄心67,69を跨ぐ範囲においてコイル7
1が巻回されている。このコイル71には制御コンピュ
ータCの指令に基づき駆動回路39から所定の電流が供
給され、コイル71はその供給電流量Iに応じた大きさ
の電磁力を発生する。その電磁力によって可動鉄心69
が固定鉄心67に向かって吸引され作動ロッド80が上
動する。
【0059】制御弁50内での作動ロッド80の相対配
置は、主としてコイル71への通電量Iによって決定さ
れる。まずコイル71への通電がない場合には、戻しバ
ネ70の作用により作動ロッド80は図2に示す最下動
位置(初期位置)に配置される。すると、作動ロッド8
0は、先端部81が抜き側弁体61から離れると共に弁
体部84がロッド挿通路52の下部領域から離脱した状
態となる。このとき、抜き側弁部V1は弁体61が弁座
55に着座した全閉状態となり、入れ側弁部V2は全開
状態となる。
【0060】他方、コイル71に対し通電制御範囲の最
小電流値の通電があれば、それに基づいて発生する電磁
付勢力(上向き)が戻しバネ70の下向き付勢力を凌駕
し、作動ロッド80は、その弁体部84がロッド挿通路
52の下部領域に進入すると共に先端部81が抜き側弁
体61を押し上げ可能な位置まで上動される(図3参
照)。このとき、入れ側弁部V2は実質閉状態に陥る
(この意味で入れ側弁部V2は外部制御可能な一種の入
れ側ON/OFF弁とみなせる)と共に、ロッド挿通路
52の下部領域が絞り通路に早変わりする。又、作動ロ
ッドの先端部81が抜き側弁体61に当接してこれを押
し上げることで、ベローズ62(バネ62aを含む)、
抜き側弁体61、作動ロッド80及びソレノイド部V3
間に作動連結関係が構築される。そして、作動ロッド8
0の上動の程度に応じて弁体61が弁座55から離れ、
その離間長に応じて抜き側弁部V1の開度が決定され
る。つまり、ソレノイド部V3によって調節された電磁
付勢力は、感圧室53内に設けられた感圧機構全体のバ
ネ力に対向して抜き側弁部V1の設定圧Psetを変化
させる。従って、コイル71への通電時には、抜き側弁
部V1は、外部からコイル71への通電量制御に基づい
て設定圧Psetを変更可能な設定圧可変型の抜き側内
部制御弁とみることができる。
【0061】(作用)前記容量可変型圧縮機の制御時の
動作について説明する。まず、空調装置作動スイッチ3
7がOFFされた状態では、電磁クラッチ40は遮断さ
れ圧縮機は運転を停止している。又、制御弁50のコイ
ル71への通電もないため、図2に示すように、抜き側
弁部V1は全閉状態とされ、入れ側弁部V2は全開状態
とされる。この運転停止状態が長時間続いた場合、圧縮
機の各室5,21,22の圧力が均一化し、斜板12は
傾角減少バネ16の付勢作用によって最小傾角に保持さ
れる。
【0062】空調装置作動スイッチ37のON状態のも
と、室温センサ35の検出室温が室温設定器36による
設定温度を超えるとき、制御コンピュータCは、電磁ク
ラッチ40への通電を行い圧縮機をエンジンEに連結し
て運転させると共に、制御弁50のコイル71への通電
を開始する。コイル71への電力供給により、作動ロッ
ド80が戻しバネ70の下向き付勢力に抗して上動す
る。すると、入れ側弁部V2が実質閉状態に陥り、給気
通路28が絞りを途中に持つ補助給気通路に役割を変え
ると共に、抜き側弁部V1がソレノイド部V3に作動連
結された状態で弁開度調節可能になる(図3参照)。抜
き側弁部V1の開度(つまり弁室53内での弁体61の
位置)は、作動ロッド80を介して弁体61に作用する
上向き電磁付勢力と、吸入圧Psを反映したベローズ6
2等の感圧機構の下向き付勢力とのバランスに基づいて
決定される。つまり、作動ロッド80の電磁付勢力が外
部からの通電制御によって可変である点を除けば、抜き
側弁部V1は、吸入圧Psに感応して自律的に開度調節
を行う通常の内部制御弁として機能する。
【0063】冷房負荷が大きい場合:冷房負荷が大きく
なるにつれ、蒸発器33の出口側圧力(即ち吸入圧P
s)が次第に大きくなり、例えば室温センサ35の検出
室温と室温設定器36の設定温度との差が大きくなる。
このとき、増大傾向の冷房負荷に見合う圧縮機の吐出能
力を確保するため、制御コンピュータCは、検出室温と
設定室温とに基づいて設定圧Psetを変更すべくコイ
ル71への供給電流値を制御する。具体的には、検出室
温が高いほど供給電流値を大きくし、抜き側弁開度を大
きくする方向へ電磁付勢力を増大させる。このことは制
御弁50の設定圧Psetを低めに誘導(又は再設定)
することを意味する。従って、コイル71への供給電流
値の増大により、抜き側弁部V1は現状よりも低い吸入
圧Psを実現すべく弁開度が大きくなる。すると、クラ
ンク室5から放出される冷媒ガス量が多くなる。他方、
入れ側弁部V2は実質閉状態にあるため、クランク室5
からのガス放出量が超過となりクランク圧Pcが低下す
る。加えて、冷房負荷が大きい状態ではシリンダボア1
aに吸入されるガス圧つまり吸入圧Psも相対的に高
く、シリンダボア1aの内圧とクランク圧Pcとの差が
小さくなる。故に、斜板12の傾角が大きくなる。
【0064】なお、斜板12が最大傾角に達し吐出容量
が最大となるとき、ロッド挿通路52の下部領域に導入
される高い吐出圧Pdと、入れ側弁室64の内圧Pcと
の差も大きくなる。その結果、入れ側弁部V2の実質閉
状態が維持できないのではといった疑問があるかもしれ
ない。しかしながら、図3の構成によれば、ロッド挿通
路52の上部及び下部領域間に存在する隔絶部82は
(Pd−Pc)差圧による上向き付勢を受け、他方、弁
体部84は(Pd−Pc)差圧による下向き付勢を受
け、しかも両者の断面積(S1)はほぼ等しい。従っ
て、第1連結部83により連結された両者に働くPd及
びPcに基づく力は、(Pd−Pc)×S1−(Pd−
Pc)×S1=0の計算によってほぼキャンセルされ
る。それ故、PdやPcの変動が作動ロッド80の位置
決め、つまり各弁部V1,V2の動作に悪影響を及ぼす
ことはない。
【0065】冷房負荷が小さい場合:冷房負荷が小さく
なるにつれ、蒸発器33の出口側圧力(即ちPs)が次
第に小さくなり、例えば室温センサ35の検出温度と室
温設定器36の設定温度との差も小さくなる。このと
き、圧縮機の吐出能力を減少傾向の冷房負荷に見合った
ものとするため、制御コンピュータCは設定圧Pset
を変更すべくコイル71への供給電流値を制御する。具
体的には、検出室温が低いほど供給電流値を小さくし、
抜き側弁開度を大きくする方向への電磁付勢力を減少さ
せる。このことは制御弁50の設定吸入圧Psetを高
めに誘導(又は再設定)することを意味する。抜き側弁
部V1の自律的動作により抜き側弁開度が小さくなれ
ば、クランク室5からのガス放出量が、シリンダボアボ
ア1aからのブローバイガス量と前記補助給気通路を経
由してのクランク室5への補助供給量との和を下回り、
クランク圧Pcが上昇傾向となる。加えて、冷房負荷が
小さい状態ではシリンダボア1aに吸入されるガス圧
(吸入圧Ps)も相対的に低く、シリンダボア1aの内
圧とクランク圧Pcとの差が大きくなる。故に、斜板1
2の傾角が小さくなる。
【0066】制御コンピュータCは、例えば、空調装置
作動スイッチ37がOFFされた場合、ECUからの情
報及び指令に基づいて加速カットモードに入る場合、蒸
発器33の温度がフロスト発生温度に近づいた場合等
に、コイル71への通電を停止する。通電停止によって
ソレノイド部V3の電磁付勢力が消失すると、作動ロッ
ド80が戻しバネ70の作用により即座に最下動位置
(初期位置)に配置され、抜き側弁部V1が閉状態にな
ると共に入れ側弁部V2が全開状態となる。その結果、
吐出室22から多量の高圧冷媒ガスが給気通路28を介
してクランク室5に導入されてクランク圧Pcが高くな
り、即座に斜板12が最小傾角状態となって圧縮機の吐
出能力が最小化される。尚、不意にエンジンEがストー
ルして空調装置への電力供給が遮断された場合も、これ
と同じ動作が行なわれる。
【0067】図4のグラフは、本件の制御弁50の抜き
側弁部V1及び入れ側弁部V2の開閉特性を模式的に表
したものであり、横軸は作動ロッド80の軸方向配置
を、縦軸は各弁部の開口量(又は絞り量)を示してい
る。他方、図5のグラフは、従来例(特開平5−991
36号公報)の制御弁の抜き側弁部及び入れ側弁部の開
閉特性を模式的に表したものであり、横軸は伝達ロッド
系を構成するロッドの軸方向配置を、縦軸は各弁部の開
口量(又は絞り量)を示している。
【0068】図5に示すように、従来例の場合、リング
状弁体を備えた抜き側弁部(実線)が任意開度の開放状
態にあるときには、ボール弁体を備えた入れ側弁部(一
点鎖線)は開度ゼロ(即ち閉塞状態)を維持し、逆に入
れ側弁部が任意開度の開放状態にあるときには抜き側弁
部は開度ゼロを維持する。つまり従来例においては、リ
ング状弁体が弁座部に着座すると共にロッドの先端が今
まさにボール弁体を押し上げんとする分岐点Tにおいて
抜き側弁部と入れ側弁部とが同時に閉弁状態に陥ると共
に、その前後においては両弁部が同時に開状態となるこ
となく、一方のみが択一的に開放される構成となってい
る。
【0069】これに対し、図4に示す本件の場合には、
分岐点Tで、作動ロッド80の先端部81が弁座55に
着座中の抜き側弁体61を今まさに押し上げんとすると
共に弁体部84がロッド挿通路52の下部領域に今まさ
に進入せんとする。作動ロッド80が最下動位置と分岐
点Tとの間にあるときには、抜き側弁部V1は開度ゼロ
(即ち閉塞状態)を維持すると共に入れ側弁部V2は任
意開度での開放状態にある。そして、分岐点Tにおい
て、ロッド挿通路52の下部領域は主給気通路から補助
給気通路に転換する。作動ロッド80が分岐点Tと最上
動位置との間にあるときには、抜き側弁部V1は任意開
度で開放状態にある。このとき、入れ側弁部V2は実質
的には閉塞状態にあるが、補助給気通路の絞り量相当の
僅かな開度を保つ。なお、分岐点Tから最上動位置に向
かうにつれて入れ側弁部V2の絞り量が徐々に減少して
いるが、これは作動ロッド80の上動に伴って、ロッド
挿通路52の内周面と弁体部84の外周面とのクリアラ
ンスシールの長さが次第に増大することに対応したもの
である。このように、本件の制御弁50と従来例の制御
弁とでは、抜き側弁部の開弁時における入れ側弁部の開
状況(又は閉状況)に本質的な違いがある。
【0070】(効果)第1実施形態によれば、以下の効
果を得ることができる。 (イ)ソレノイド部V3への電力供給によって作動ロッ
ド80が上動することで抜き側弁部V1が設定圧可変型
の抜き側内部制御弁として機能すると共に、作動ロッド
弁体部84がロッド挿通路52の下部領域に進入するこ
とで、入れ側弁部V2が実質的な閉状態に陥り給気通路
28は主給気通路としての役目を果たさなくなる。その
代わりに、ロッド挿通路52の内周面と作動ロッド弁体
部84の外周面との間の間隙(周面クリアランス)が補
助給気通路として機能する。この状況は、従来例におい
て入れ側弁部(ボール弁)が完全閉塞状態にありながら
圧縮機ハウジング内のオリフィス(補助給気通路)を介
して吐出室とクランク室とが連通している状況と全く等
価である。つまり本実施形態では、制御弁50内に設け
られたロッド挿通路52に、主給気通路と可変絞り的な
補助給気通路との間で機能選択させることができる。故
に本件によれば、従来例と異なり、圧縮機のハウジング
内に制御弁とは別の専用の補助給気通路を設ける必要が
ない。
【0071】(ロ)この制御弁(図2及び図3)によれ
ば、ハウジング51のロッド挿通路52内での可動部材
は作動ロッド80のみであり、その可動なロッドに対し
て外嵌される第2の可動部材は存在しない。このため、
本件の構成は従来例に比して単純化・簡素化されており
量産に適している。
【0072】(ハ)制御弁50が主として入れ側制御弁
として機能するときの抜き側弁部V1の状況について言
えば、抜き側弁体61が弁座55に着座することによる
平面シールによって、抽気通路27の閉塞(つまり制御
弁50内でのPc領域とPs領域との圧力隔絶)が完全
に達成される。それ故、抜き側弁部V1の閉弁時におけ
るPc→Psガス漏れの防止に関する限り、本件の制御
弁は従来例よりも格段に優れている。
【0073】(ニ)前記ロッド挿通路52の下部領域に
吐出圧Pdを導入すると共にロッド挿通路52の上部領
域及び入れ側弁室64にクランク圧Pcを導入し、且つ
作動ロッド80の隔絶部82及び弁体部84の各外径を
実質的に等しくすることで、前述のように作動ロッド8
0に作用するPd及びPcの影響をほぼキャンセルする
ことができる。従って、作動ロッド80の位置決めが吐
出圧Pdやクランク圧Pcの変動によって悪影響を受け
ることがなく、外部からの通電制御による弁開度の一義
的制御が可能となる。
【0074】(ホ)この実施形態の作動ロッド80は、
ロッド挿通路52内の二箇所で程度の異なる圧力隔絶を
行っている。一つは隔絶部82によるロッド挿通路52
の上部領域(Pc領域)と下部領域(Pd領域)との間
の定常的な圧力隔絶であり、もう一つは弁体部84によ
るロッド挿通路52の下部領域(Pd領域)と入れ側弁
室64(Pc領域)と間の選択的な圧力隔絶である。そ
して、前述のように弁体部84によるPd/Pc領域間
の圧力隔絶は若干のガス漏洩を許容する程度にとどめて
いる。このような隔絶程度の差異は、隔絶部82及び弁
体部84の各部における外径の加工精度の違いにも起因
するが、主として前記各部での接触シール長の大小に起
因する。つまり、隔絶部82とロッド挿通路52との接
触シール長は作動ロッド80の上下配置にかかわらず常
に長く保たれるのに対し、弁体部84のロッド挿通路5
2への進入時における接触シール長は比較的短いという
事情による。逆に言えば、本件では、作動ロッド弁体部
84のロッド挿通路52への進入量を調節することで、
補助給気通路のガス供給能力を調節している。このよう
な進入量の調節は、作動ロッド80の上下ストローク範
囲や弁体部84の全長を変更するだけで容易に実現でき
る。故に本件構成によれば、制御弁内補助給気通路の能
力変更も比較的容易である。
【0075】(第1実施形態の別例1)図6は第1実施
形態(図2,3)の別例たる容量制御弁を示す。図6の
制御弁は、入れ側弁部V2におけるポート配置と、作動
ロッド80に作用するクランク圧Pc等をキャンセルす
るための構成を除き、図2の制御弁と実質的に同じであ
る。重複説明を避けるため異なる点のみを説明する。
【0076】まず、ロッド挿通路52の下部領域を取り
囲むバルブハウジング51の周壁に設けられた複数のポ
ートはPc2ポート59であり、 Pc2ポート59及
び給気通路の下流部28bを介してロッド挿通路52の
下部領域がクランク室5に連通している。他方、入れ側
弁室64を取り囲むバルブハウジング51の周壁に設け
られた複数のポートはPdポート58であり、Pdポー
ト58及び給気通路の上流部28aを介して入れ側弁室
64は吐出室22に連通している。つまり、図6の入れ
側弁部V2におけるポート配置は、図2の入れ側弁部V
2のポート配置と逆転しており、Pd→Pcのガス流通
の向きが異なっている。
【0077】このため、図6の制御弁では、図2の制御
弁とは異なるガス圧のキャンセル構造が採用されてい
る。具体的には、図6の制御弁を圧縮機ハウジング内に
取り付けたときに該圧縮機ハウジングの壁部とバルブハ
ウジング51の外周部とによりPc2ポート59に隣接
して区画される環状室73をソレノイド室68に連通さ
せる一連の導圧通路が設けられている。この一連の導圧
通路は、バルブハウジング51内にPdポート58と干
渉することなく形成された垂直路74と、その垂直路7
4の下端において固定鉄心67とバルブハウジング51
との間に区画された空室75と、その空室75をソレノ
イド室68に繋げるべく固定鉄心67に形成された縦ス
リット76とからなっている。この一連の導圧通路74
〜76によってソレノイド室68にクランク圧Pcがも
たらされる。
【0078】作動ロッド80の弁体部84がロッド挿通
路52の下部領域に進入した場合を考えると、ロッド挿
通路52の下部領域はPc2ポート59、環状室73及
び前記導圧通路を介してソレノイド室68と連通し、両
領域は同じクランク圧Pcとなっている。そして、挿通
路52の下部領域とソレノイド室68との間に介在する
作動ロッドの弁体部84及び第2連結部85は上下から
Pc圧の影響を受けるが、両部84,85はほぼ同径で
一体化されているので上下からのPc圧の影響は相殺さ
れる。又、作動ロッドの隔絶部82の上下に作用するP
c圧の影響も相殺されることは明らかであろう。従っ
て、図6の制御弁においても作動ロッド80の各部に作
用するPc圧等の影響がキャンセルされ、作動ロッド8
0の位置決めがクランク圧Pc等の変動によって悪影響
を受けることがない。
【0079】図6に示す別例1の容量制御弁も図4と同
様の開閉特性を示し、図2の制御弁と同様の作用並びに
前記(イ)、(ロ)、(ハ)及び(ホ)の効果を奏す
る。 (第1実施形態の別例2)図7は、前記図6の別例1の
更なる別例(図2の制御弁の別例2と理解可能)たる容
量制御弁を示す。図7の制御弁は、図6の制御弁構成に
おいて作動ロッド80の隔絶部82を廃すると共にPc
1ポート57とPc2ポート59とを一つに集約した構
成に相当する。その他の構成は、図6(又は図2)の制
御弁と実質的に同じである。
【0080】即ち、図7の制御弁では、作動ロッド80
は、先端部81、第1連結部83、弁体部84及び第2
連結部85からなる。ロッド挿通路52を取り囲むバル
ブハウジング51の周壁には、複数のPcポート77が
設けられている。Pcポート77は、図6のPc1ポー
ト57及びPc2ポート59に相当する。Pcポート7
7はロッド挿通路52をクランク室5に連通させるため
のものであり、Pcポート77とクランク室5とを繋ぐ
通路が、抽気通路の上流部27a及び給気通路の下流部
28bとなる。図7の制御弁も図6の制御弁と同様の圧
力キャンセル構造を採用する。即ち、図7の制御弁を圧
縮機ハウジング内に取り付けたときに該圧縮機ハウジン
グの壁部とバルブハウジング51の外周部とによってP
cポート77に隣接して区画される環状室73をソレノ
イド室68に連通させる一連の導圧通路(74,75,
76)が設けられている。この一連の導圧通路によって
ソレノイド室68にクランク圧Pcがもたらされ、図6
の場合と同様、作動ロッド80に作用するクランク圧P
cの相殺を実現している。
【0081】図7に示す別例2の容量制御弁も図4と同
様の開閉特性を示し、図2及び図6の制御弁と同様の作
用並びに前記(イ)、(ロ)、(ハ)及び(ホ)の効果
を奏する。
【0082】(第2実施形態)図2、図6及び図7に示
した容量制御弁はクラッチ付きの容量可変型斜板式圧縮
機への適用を想定したものであるが、第2実施形態(図
8)では、クラッチレスタイプの容量可変型斜板式圧縮
機に適用可能な容量制御弁について説明する。クラッチ
レスタイプとは、図1に示す電磁クラッチ40のような
他律的クラッチ手段を介在させることなく車輌エンジン
Eの動力を駆動軸6に直接伝達する方式の圧縮機をい
う。故に、クラッチレスタイプ圧縮機では、エンジンE
が駆動する限り駆動軸6及び斜板12も回転し続ける。
図8の制御弁も図2の制御弁と同様に三つの部分V1,
V2及びV3から構成されている。図8の制御弁におけ
る入れ側弁部V2及びソレノイド部V3並びに作動ロッ
ド80の構成は、図2の制御弁の対応部位又は要素と同
じである。但し、図8の制御弁の抜き側弁部V1の構成
は、クラッチレスタイプ圧縮機への適用を慮って図2の
抜き側弁部V1とは若干異なっている。重複説明を避け
るため以下に異なる点のみを説明する。
【0083】図8に示すように、抜き側弁部V1の抜き
側弁室兼感圧室53内には、抜き側弁体86と、吸入圧
Psに感応する感圧部材としてのベローズ62が配設さ
れている。第1実施形態と同様、ベローズ62の内部空
間は真空又は減圧状態にされると共にその内部には伸張
バネ62aが配設されている。ベローズ62の上端部
(固定端)は前記カバー部51bの頭頂に形成された窪
みに固着されている。それ故、ベローズ62の下端部
(可動端)は伸張バネ62aにより伸張方向(下方向)
に付勢されている。なお、ベローズ62の可動端には、
環状段差部(弁座)55の中央の弁孔54に向かって開
口する凹部が形成されている。
【0084】抜き側弁体86は、その外周部が抜き側弁
室53の内周壁にガイドされながら垂直方向に移動可能
となっている。弁体86は、垂直に貫通形成された複数
の連通路87を有している。各連通路87は、弁体86
自体によって弁室53が上下に二分されても該弁体の上
方及び下方領域間でのガス流通が阻害されない様にする
ために設けられているが、弁体86の外径が抜き側弁室
53の内径よりも小さい場合には、このような連通路8
7は必要ではない。又、図8に示すように、弁体86の
上端部は、ベローズ62の可動端に形成された前記凹部
内に相対摺動自在に遊嵌されている。つまり、吸入圧P
sの増大によってベローズ62が収縮しベローズ可動端
が上動する場合でも、ベローズ可動端に引っ張られるこ
となく弁体86は現位置にとどまることが可能な構成と
なっている。
【0085】加えて、抜き側弁室53内には、その弁室
内壁に形成された段部を一方の支座として抜き側弁体8
6を弁座55に着座させる方向に付勢する付勢バネ88
が設けられている。この付勢バネ88は、作動ロッド8
0による弁体86の押し上げ助力がない限り原則とし
て、弁体86を弁座55に着座させ弁孔54を閉塞状態
に維持する。但し例外的に、Pc−Psの差圧が過大化
したときには、その過大差圧(上向き)によって付勢バ
ネ88等による下向き付勢力が凌駕され、弁体86が弁
孔54を瞬間的に開放することがある。つまり緊急時に
は、抜き側弁部V1はクランク圧Pcを吸入室21側に
放圧するための差圧弁として機能する。
【0086】図8の制御弁がクラッチレスタイプの圧縮
機に適する理由は次の通りである。クラッチレスタイプ
圧縮機の場合には、仮に冷房負荷が大きく蒸発器33の
出口圧力(即ち吸入圧Ps)が高い場合でも、空調装置
作動スイッチ37がOFFされている等の特別な事情が
ある限り、常時運転状態にある圧縮機の吐出能力を最小
に(つまり斜板12の傾角を最小に)しておきたいとい
う切実な要求が存在する。つまり、例えば空調装置作動
スイッチ37がOFFされてソレノイド部V3のコイル
71への電力供給がないときには、入れ側弁部V2を全
開にすると共に抜き側弁部V1を確実に全閉状態として
クランク圧Pcが高まり易い状況を作りあげ、ピストン
18を介したクランク室内圧とシリンダボア内圧との差
(Pc−Ps差)を極大化して斜板12を最小傾角状態
に設定したい。それにもかかわらず、仮に抜き側弁体8
6が、高めのPsに感応したベローズ62の収縮動作や
僅かなPc−Ps差に影響されて全閉状態を保てないと
するならば、前記要求に応えることができなくなる。こ
の点、図8の制御弁によれば、前述のようにベローズ可
動端と弁体86とが相対移動自在な関係にあり、且つ、
弁体86を弁座55に着座させるための専用の付勢バネ
88が設けられているので、コイル71への通電停止時
には確実に抜き側弁部V1を閉弁状態にすることができ
る。
【0087】なお、コイル71への電力供給時には、作
動ロッド80の電磁付勢力が付勢バネ88等の下向き付
勢力に抗して弁体86を押し上げる方向に作用する。故
に、コイル71への通電時には、抜き側弁部V1は前記
第1実施形態と同様、外部からの通電制御によって設定
圧Psetを変更可能な設定圧可変型の内部制御弁とし
て機能することができる。このように第2実施形態は、
本発明を特にクラッチレスタイプ圧縮機用の制御弁とし
て再構成したものであるが、図8の容量制御弁も図4と
同様の開閉特性を示し、前記第1実施形態の制御弁(図
2等)と同様の作用及び前記(イ)〜(ホ)の効果を奏
することは言うまでもない。
【0088】(第3実施形態)前記第1実施形態(図2
〜図7)及び第2実施形態(図8)では、作動ロッド8
0を単一の棒材で構成したが、第3実施形態では、その
作動ロッドに相当する部材又は要素を二つ以上の棒材及
び/又は筒材で構成する三つの実施例3A,3B及び3
Cについて説明する。なお、この第3実施形態の容量制
御弁は、図1に示すようなクラッチ付きの容量可変型斜
板式圧縮機への適用を想定している。
【0089】(実施例3A)図9及び図10は実施例3
Aの容量制御弁を示す。図9の制御弁も図2の制御弁と
同様に三つの部分V1,V2及びV3から構成されてい
る。図9の制御弁における抜き側弁部V1及びソレノイ
ド部V3の構成は、図2の制御弁の対応部位又は要素と
実質的に同じである。他方、図9の制御弁の作動ロッド
及び入れ側弁部V2の構成は、図2の制御弁と大きく異
なっている。重複説明を避けるため以下に異なる点を主
に説明する。
【0090】入れ側弁部V2は、バルブハウジング51
の中心に軸方向に延びるように形成されたロッド挿通路
52と、そのロッド挿通路52の直下においてバルブハ
ウジング51内に区画形成された入れ側弁室64とを備
えている。入れ側弁室64の底壁は固定鉄心67の上端
面によって提供されている。又、入れ側弁室64の内径
はロッド挿通路52の内径d1よりも大きい。ロッド挿
通路52を取り囲むバルブハウジング51の周壁には、
複数のPcポート77が設けられている。Pcポート7
7はロッド挿通路52をクランク室5に連通させるため
のものであり、このPcポート77とクランク室5とを
繋ぐ通路が、抽気通路の上流部27a及び給気通路の下
流部28bの役目を果たす。他方、入れ側弁室64を取
り囲むバルブハウジング51の周壁には、複数のPdポ
ート58が設けられている。Pdポート58は給気通路
の上流部28aを介して入れ側弁室64を吐出室22に
連通させる。
【0091】図9及び図10に示す作動ロッド手段とし
ての作動ロッド90は、第1ロッド91及び第2ロッド
92という互いに離接可能な状態で上下に並んだ二つの
部材で構成されている。下側に位置する第1ロッド91
は単純棒状の部材である。その下端部はソレノイド室6
8にあって可動鉄心(プランジャ)69に固定され、可
動鉄心69と第1ロッド91とは一体となって垂直移動
可能となっている。第1ロッド91の上端部91aは入
れ側弁室64内に存在し、前記第1実施形態の弁体部8
4と同じく弁体部として機能する。
【0092】第1ロッドの上方に位置する第2ロッド9
2も基本的に棒状の部材であるが、その形状はやや複雑
である。第2ロッド92は、先端部92a、摺接部とし
ての中間部92b及び基端部92cからなる。第2ロッ
ドの先端部92aは弁孔54内に配置され、第2ロッド
92の上動に伴って抜き側弁体61を押し上げる。第2
ロッドの中間部92bはロッド挿通路52内に移動可能
に保持されて第2ロッドの垂直方向移動をガイドする。
この中間部92bの外径は、ロッド挿通路52の内径d
1に近似するが、意図的に(又は不可避的に)ごく僅か
(Δd)だけ小さくなっている(中間部の外径はd1−
Δd、断面積はS1−ΔS)。つまり、前記図3に示さ
れた弁体部84の場合と同様、第2ロッド中間部92b
は、その外周面とロッド挿通路52の内周面との間に絞
り通路を確保可能な周面クリアランスシールを提供す
る。
【0093】第2ロッドの基端部92cは、入れ側弁室
64内において第1ロッド上端の弁体部91aによって
接離される下端面(一端面)93と、その下端面の周囲
に形成されたバネ座となる環状突部94とを有してい
る。この環状のバネ座94と弁室64の底壁との間に
は、コイル状の位置決めバネ95が介装されている。こ
の位置決めバネ95は、第2ロッド92の全体を上方付
勢することで、ロッド挿通路52及び入れ側弁室64内
での第2ロッド92の配置をその先端部92aが抜き側
弁体61の底面に常時当接する位置に保持する。つま
り、位置決めバネ95は、前記環状突部94と共に第2
ロッド92の下端面93の下限位置を規制する位置規制
手段として機能する。この位置決めバネ95のおかげ
で、第2ロッド92は常に抜き側弁体61を介して抜き
側弁部V1の感圧機構と作動連結関係を保つ。ただし、
位置決めバネ95の付勢力は抜き側弁部V1の感圧機構
の付勢力を上回るものではなく、感圧機構の付勢力によ
って抜き側弁体61が弁座55に着座するときには、第
2ロッド92は最下動位置(図9参照)に配置される。
他方、第2ロッド92の上動は前記環状突部94が入れ
側弁室64の天井壁に当接することで規制され、そのと
きに第2ロッド92は最上動位置に配置される。
【0094】更に第2ロッドの中間部92b及び基端部
92cの内部には、図10に示すような略T字状の内部
通路96が形成されている。実施例3Aでは第2ロッド
92が可動範囲内のどこに配置されようとも、内部通路
96の上端開口は、Pcポート77と繋がったロッド挿
通路52の上部領域と連通可能となっている。他方、内
部通路96の下端開口は第1ロッド弁体部91aの上端
面と対向しており、該弁体部の上端面が第2ロッドの下
端面93に当接することで内部通路96の下端開口が閉
塞される。それ故、第1ロッド弁体部91aが第2ロッ
ド92から離間した状態では、Pdポート58、入れ側
弁室64、内部通路96、ロッド挿通路52及びPcポ
ート77は、制御弁の入れ側弁部V2内において吐出室
22とクランク室5とを連通させる主給気通路28を構
成する。他方、第1ロッド弁体部91aが第2ロッド9
2に当接した状態では、内部通路96を経由する前記主
給気通路は閉塞状態に陥る。しかしその場合でも、ロッ
ド挿通路52の内周面と第2ロッド中間部92bの外周
面との間の間隙(クリアランス)が、入れ側弁部V2の
実質的閉弁時において固定絞り的な補助給気通路として
機能する。
【0095】なお、図9の制御弁は図6の制御弁と同様
の圧力キャンセル構造を採用する。即ち、図9の制御弁
を圧縮機ハウジング内に取り付けたときに該圧縮機ハウ
ジングの壁部とバルブハウジング51の外周部とによっ
てPcポート77に隣接して区画される環状室73をソ
レノイド室68に連通させる一連の導圧通路(74,7
5,76)が設けられている。この一連の導圧通路によ
ってソレノイド室68にクランク圧Pcがもたらされて
いる。そして、図6の場合とほぼ同じ理由により、第1
ロッド91と第2ロッド92とが接合して一体化したと
きの作動ロッド90に作用するクランク圧Pcの相殺を
実現している。
【0096】図9及び図10の容量制御弁の通電制御に
基づく動作は、前記第1実施形態の場合とほぼ同じであ
る。まず、ソレノイド部V3のコイル71への通電停止
時には、第1ロッド91が第2ロッド92から離間して
最下動位置(初期位置)に配置される。又、第1ロッド
91による上方付勢の助力を失った第2ロッド92は前
記感圧機構の作用によって最下動位置に配置される(図
9及び図10参照)。このとき、抜き側弁部V1は閉状
態になると共に入れ側弁部V2は開状態となる。両弁部
V1,V2のかかる連係下ではクランク圧Pcが迅速に
高まり圧縮機の斜板12が最小傾角状態に移行する。他
方、ソレノイド部V3のコイル71への電力供給時に
は、第1ロッド91が第2ロッド92の下端面93に当
接して両ロッドが一体移動可能になると共に、供給電流
値に応じた電磁付勢力に基づいて第1ロッド91が第2
ロッド92及び抜き側弁体61を感圧機構の下向き付勢
力に抗して押し上げる。即ち、コイル71への通電時に
は、抜き側弁部V1は設定圧可変型の抜き側内部制御弁
として機能する。又、第1ロッド91による第2ロッド
内部通路96の閉塞によって主給気通路が閉じられるた
め、入れ側弁部V1は実質的な閉状態に陥る。但し、こ
の場合でも、第2ロッド92の外周面とロッド挿通路5
2の内周面との間の僅かな間隙が、ブローバイガスの不
足を補うための補助給気通路として機能する。
【0097】図11のグラフは、第3実施形態の制御弁
の抜き側弁部V1及び入れ側弁部V2の開閉特性を模式
的に表したものであり、横軸は作動ロッド90(特に第
1ロッド91)の軸方向配置を、縦軸は各弁部の開口量
(又は絞り量)を示す。分岐点Tにおいて、第1ロッド
91と第2ロッド92との当接/離間の状態が分かれ
る。図11の開閉特性は図4の開閉特性に準ずるもので
あるが、両ロッド91,92が接合して一体移動する範
囲(最上動位置と分岐点Tとの間)においてほぼ一定の
開口量を維持する点で図4の特性とは若干異なる。これ
は、第1実施形態の場合には作動ロッド80の上下動に
伴う前記クリアランスシール長の変化が大きかったのに
対し、第3実施形態では第2ロッド92が上下動しても
ロッド挿通路52とのクリアランスシール長に大きな変
化が生じないことに由来するものである。つまり、第2
ロッド92とロッド挿通路52とのクリアランスシール
長が常に十分に長い第3実施形態の場合には、むしろロ
ッド挿通路52の内径d1と第2ロッド92の外径(d
1−Δd)との差が、補助給気通路のガス供給能力を決
定付ける支配的要因となる。
【0098】この実施例3Aの制御弁も、前記第1実施
形態と同様の作用並びに前記(イ)、(ロ)及び(ハ)
と同様の効果を奏する。 (実施例3B)図12は実施例3Bの容量制御弁を示
す。図12の制御弁は、作動ロッド90を構成する第1
及び第2ロッド91,92の形状と、第2ロッド92の
下端面93の下限位置を規制する位置規制手段の構成を
除き、図9及び図10の制御弁と実質的に同じである。
重複説明を避けるため異なる点を主に説明する。
【0099】まず、図12の第2ロッド92は、図10
の第2ロッドから先端部92aを取り除いたものに相当
する。即ち、図12の第2ロッド92は、ロッド挿通路
52の内周に接する摺接部92bと、バネ座としての環
状突部94を有する基端部92cと、当該第2ロッドの
中心を垂直に貫通する内部通路96とを有している。前
記実施例3A同様、ロッド挿通路52の内径d1よりも
摺接部92bの外径(d1−Δd)は僅かに小さく、両
者の内外周面間の間隙は補助給気通路として利用され
る。第2ロッド92は、環状突部94と入れ側弁室64
の底壁との間に介在された第1の位置決めバネ95(上
向きの付勢力)と、環状突部94と入れ側弁室64の天
井壁との間に介在された第2の位置決めバネ98(下向
きの付勢力)とにより、ロッド挿通路52及び入れ側弁
室64内に弾性支持されている。第2ロッド92が第1
ロッド91による当接(又は下からの押圧)を受けない
場合における第2ロッド92の下限位置(初期位置)
は、前記両バネ95,98の付勢力バランスに基づいて
規制される。つまり、実施例3Bでは、第2ロッド92
の環状突部94並びに第1及び第2位置決めバネ95,
98によって、第2ロッド92の下端面93の下限位置
を規制する位置規制手段が構成される。他方、第2ロッ
ド92の上限位置は、該ロッド92が第1ロッド91に
よって上動させられたときに、第2の位置決めバネ98
が縮みきることにより規制される。
【0100】図12の第1ロッド91は、弁体部91a
の上端面中心から上方に向かって伸びる伝達ロッド部9
7を有している。この伝達ロッド部97は第2ロッドの
内部通路96内に配置され、その先端部は弁孔54内に
達している。但し、伝達ロッド部97の外径は内部通路
96の内径よりも明らかに小さく、伝達ロッド部97自
体が内部通路96を閉塞することはない。つまり実施例
3Bでは、伝達ロッド部97の外周面と内部通路96の
内周面との間の断面環状の通路が主給気通路の役目を果
たす。
【0101】図12の容量制御弁の通電制御に基づく動
作は、前記実施例3Aの場合とほぼ同じである。まず、
ソレノイド部V3のコイル71への通電停止時には、図
12に示すように第1ロッド91は第2ロッド92から
離れた最下動位置(初期位置)に配置され、伝達ロッド
部97も抜き側弁体61から離間する。このとき、抜き
側弁部V1は閉状態になると共に入れ側弁部V2は開状
態となる。両弁部V1,V2のかかる連係下ではクラン
ク圧Pcが迅速に高まり圧縮機の斜板12が最小傾角状
態に移行する。他方、ソレノイド部V3のコイル71へ
の電力供給時には、第1ロッド91が第2ロッド92の
下端面93に当接して両ロッドが一体移動可能になると
共に、伝達ロッド部97の先端が抜き側弁体61の底面
に当接する。そして、供給電流値に応じた電磁付勢力に
基づいて第1ロッド91が第2ロッド92及び抜き側弁
体61を感圧機構の下向き付勢力に抗して押し上げる。
即ち、コイル71への通電時には、抜き側弁部V1は設
定圧可変型の抜き側内部制御弁として機能する。又、第
1ロッド91の弁体部91aによる第2ロッド内部通路
96の下端側開口の閉塞によって主給気通路が閉じられ
るため、入れ側弁部V1は実質的な閉状態に陥る。但
し、この場合でも、第2ロッド92の外周面とロッド挿
通路52の内周面との間に確保された僅かな間隙が、ブ
ローバイガスの不足を補うための補助給気通路として機
能する。
【0102】図12の制御弁は、前記実施例3Aの制御
弁と若干の構成上の相違があるものの基本的な機能・作
用は同じであり、図11と同様の開閉特性を示し、実施
例3Aと同様の効果を奏する。
【0103】(実施例3C)図13は実施例3Cの容量
制御弁を示す。図13の制御弁は、第2ロッド92の下
端面93の下限位置を規制する位置規制手段の構成を除
き、図12の制御弁と実質的に同じである。重複説明を
避けるため異なる点を主に説明する。
【0104】図13の制御弁は、図12における位置規
制バネ95を図13のストッパ部材99で置換したもの
に相当する。即ち、入れ側弁室64の下半部には、略筒
状のストッパ部材99が移動不能に設けられており、そ
のストッパ部材99の上端部が弁室64の内周壁部に環
状の段差部を提供する。第1ロッド91による押圧を受
けない限り第2ロッド環状突部(バネ座)94と弁室6
4の天井壁との間に介在されたコイル状の位置決めバネ
98の下向き付勢作用により、前記環状段差部には第2
ロッド92(の環状突部94)が着座する。つまり、実
施例3Cでは、第2ロッド92の環状突部94、位置決
めバネ98及びストッパ部材99によって、第2ロッド
92の下端面93の下限位置を規制する位置規制手段が
構成される。ただし、ストッパ部材99を用いた実施例
3Cでの下限位置規制は、実施例3Bでの下限位置規制
よりも確実である。他方、第2ロッド92の上限位置
は、該ロッド92が第1ロッド91によって上動させら
れたときに、位置決めバネ98が縮みきることにより規
制される。
【0105】図13の容量制御弁の通電制御に基づく動
作は、前記実施例3Bの場合と全く同じである。従っ
て、図13の制御弁は、図11と同様の開閉特性を示
し、前記実施例3A及び3Bと同様の効果を奏する。
【0106】(その他の変更例)前記第1,第2及び第
3実施形態を以下のように変更してもよい。 ○ 抜き側弁部V1で用いる感圧部材としてダイアフラ
ムを採用すること。
【0107】○ 図6,7,9,12,13に示した各
制御弁の抜き側弁部V1を、図8に示す抜き側弁部V1
と同様の構成にすること。これにより、これらの制御弁
もクラッチレスタイプの圧縮機に適用可能となる。
【0108】(付記) 前記請求項11に記載の容量制
御弁において、前記抜き側弁部は更に、前記感圧部材か
ら独立して抜き側弁体を弁座に着座させる方向に付勢可
能な付勢バネ(88)を備えていること(図8参照)。
この構成によれば、本発明の容量制御弁をクラッチレス
タイプの圧縮機に適したものとすることができる。
【0109】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、従
来例の持つ欠点の少なくとも一つを解消しながら入れ側
制御弁と抜き側制御弁の双方の長所を兼ね備えた複合型
の容量制御弁とすることができる。つまり、圧縮機運転
時におけるブローバイガスの不足を補うための補助給気
通路を容量制御弁の外に追加設置する必要性を回避又は
低減することができる。又、特に請求項2〜11によれ
ば、従来よりも構造が簡素で量産に適した容量制御弁と
することができる。更に、容量制御弁内での圧力の異な
る二つの領域間での圧力隔絶性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】電磁クラッチ付き容量可変型斜板式圧縮機の一
例の断面図。
【図2】第1実施形態に従う容量制御弁の断面図。
【図3】図2の容量制御弁の一部の拡大断面図。
【図4】本件の制御弁の制御特性を表すグラフ。
【図5】従来例の制御弁の制御特性を表すグラフ。
【図6】第1実施形態の別例1に従う容量制御弁の断面
図。
【図7】第1実施形態の別例2に従う容量制御弁の断面
図。
【図8】第2実施形態に従う容量制御弁の断面図。
【図9】第3実施形態の一実施例に従う容量制御弁の断
面図。
【図10】図9の容量制御弁の一部の拡大断面図。
【図11】第3実施形態の制御弁の制御特性を表すグラ
フ。
【図12】第3実施形態の別の実施例に従う容量制御弁
の断面図。
【図13】第3実施形態の別の実施例に従う容量制御弁
の断面図。
【符号の説明】
5…クランク室、21…吸入室(吸入圧領域)、22…
吐出室(吐出圧領域)、27…抽気通路、28…給気通
路(主給気通路又は補助給気通路)、50…容量制御
弁、51…バルブハウジング、52…ロッド挿通路、5
3…感圧室兼用の抜き側弁室、54…弁孔、55…環状
段差部(弁座)、61…抜き側弁体、62…ベローズ
(感圧部材)、64…入れ側弁室、69…可動鉄心、7
0…戻しバネ(初期化手段)、80…作動ロッド(作動
ロッド手段)、81…先端部、82…隔絶部、83…第
1連結部、84…弁体部(入れ側弁体)、85…第2連
結部(基端部)、90…作動ロッド(作動ロッド手
段)、91…第1ロッド、92…第2ロッド、93…下
端面(第2ロッドの一端面)、96…内部通路、95,
98…位置決めバネ(位置規制手段)、99…ストッパ
部材(位置規制手段)、E…車輌エンジン(外部駆動
源)、Pc…クランク圧、Pd…吐出圧、Ps…吸入
圧、V1…抜き側弁部、V2…入れ側弁部、V3…ソレ
ノイド部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16K 31/06 385 F16K 31/06 385A (72)発明者 川口 真広 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 太田 雅樹 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 松原 亮 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 渡辺 孝樹 神奈川県藤沢市辻堂新町4丁目3番1号 エヌオーケー株式会社内 (72)発明者 西ノ薗 博幸 神奈川県藤沢市辻堂新町4丁目3番1号 エヌオーケー株式会社内 Fターム(参考) 3H045 AA04 AA13 AA27 BA19 BA28 CA01 CA02 CA03 CA28 DA25 EA33 3H076 AA06 BB32 BB41 CC12 CC16 CC17 CC20 CC27 CC41 CC84 CC85 3H106 DA05 DA12 DA23 DB02 DB12 DB23 DB32 DC02 DC19 DD03 EE34 GC29 KK17

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バルブハウジング内に、容量可変型圧縮
    機のクランク室と吸入圧領域とを繋ぐ抽気通路の開度を
    調節可能な抜き側弁部と、前記圧縮機の吐出圧領域とク
    ランク室とを繋ぐ主給気通路の開度を調節可能な入れ側
    弁部と、該バルブハウジングの軸方向に移動可能な作動
    ロッド手段とが設けられ、前記作動ロッド手段を介して
    の抜き側弁部及び入れ側弁部の連係した開度調節動作に
    よってクランク室の内圧を制御して圧縮機の吐出容量を
    調節する容量可変型圧縮機用の容量制御弁において、 前記入れ側弁部には、前記作動ロッド手段の一部を進入
    させるためのロッド挿通路が設けられ、 前記作動ロッド手段は、前記バルブハウジング内及び/
    又は前記ロッド挿通路内での軸方向配置に応じて、前記
    ロッド挿通路が入れ側弁部の開弁時における主給気通路
    を包含する通路として機能する場合と、入れ側弁部の実
    質的閉弁時においてクランク室へのガス供給を補うため
    の補助給気通路を包含する通路として機能する場合とを
    選択可能となるように構成されていることを特徴とする
    容量制御弁。
  2. 【請求項2】 クランク室の内圧制御に基づいて吐出容
    量を調節可能な容量可変型圧縮機に用いられる容量制御
    弁であって、 先端部及び基端部を備えると共に、該容量制御弁のバル
    ブハウジング内にその軸方向に移動可能に設けられた作
    動ロッド手段と、 前記作動ロッド手段の基端部近傍に設けられ、外部から
    の通電制御に基づいて前記作動ロッド手段を軸方向に電
    磁付勢可能なソレノイド部と、 前記作動ロッド手段の先端部近傍に設けられ、圧縮機の
    クランク室と吸入圧領域とを繋ぐ抽気通路の開度を調節
    可能な抜き側弁部と、 前記ソレノイド部と抜き側弁部との間に設けられ、前記
    ソレノイド部への通電制御に基づく前記作動ロッド手段
    の軸方向変位に起因して圧縮機の吐出圧領域とクランク
    室とを繋ぐ主給気通路を実質的に開閉可能な入れ側弁部
    とを備え、 前記入れ側弁部には、前記主給気通路の一部を構成する
    と共にその入れ側弁部内を軸方向に縦断する前記作動ロ
    ッド手段の一部の進入を許容するロッド挿通路が設けら
    れ、 前記作動ロッド手段には、その軸方向変位に伴い前記ロ
    ッド挿通路に対して進入離脱自在な弁体部が設けられて
    いることを特徴とする容量制御弁。
  3. 【請求項3】 前記作動ロッド手段には更に、該作動ロ
    ッド手段の軸方向変位にもかかわらず前記ロッド挿通路
    内に常駐可能な隔絶部が設けられ、この隔絶部は前記ロ
    ッド挿通路を圧力的に隔絶された上部領域と下部領域と
    に二分し、前記上部領域は前記抜き側弁部における抽気
    通路の一部として利用され、前記下部領域は前記入れ側
    弁部における給気通路の一部として利用されることを特
    徴とする請求項2に記載の容量制御弁。
  4. 【請求項4】 前記入れ側弁部には、前記作動ロッド手
    段の弁体部がロッド挿通路から離脱しているときに前記
    ロッド挿通路の下部領域と連通する入れ側弁室が区画形
    成されており、この入れ側弁室及び前記ロッド挿通路の
    上部領域は圧縮機のクランク室に連通され、前記ロッド
    挿通路の下部領域は圧縮機の吐出圧領域に連通され、更
    に前記作動ロッド手段の弁体部と隔絶部とはほぼ同径で
    あることを特徴とする請求項3に記載の容量制御弁。
  5. 【請求項5】 前記ソレノイド部への通電時には、前記
    作動ロッド手段の弁体部がロッド挿通路に進入して前記
    入れ側弁部の主給気通路が実質的な閉状態に陥ると共
    に、前記作動ロッド手段が前記抜き側弁部に作動連結さ
    れて、該抜き側弁部が、前記ソレノイド部への通電量に
    応じて変化する作動ロッド手段の電磁付勢力に基づいて
    設定圧を変更可能な設定圧可変型の抜き側制御弁として
    機能することを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項
    に記載の容量制御弁。
  6. 【請求項6】 前記ソレノイド部への通電停止時には、
    前記作動ロッド手段を初期位置に戻すことで前記入れ側
    弁部の主給気通路を開状態に導くと共に、作動ロッド手
    段と前記抜き側弁部との作動連結を解除して抜き側弁部
    の抽気通路を閉状態に導くための初期化手段が設けられ
    ていることを特徴とする請求項5に記載の容量制御弁。
  7. 【請求項7】 クランク室の内圧制御に基づいて吐出容
    量を調節可能な容量可変型圧縮機に用いられる容量制御
    弁であって、 互いに離接可能な状態で縦に並んだ第1及び第2ロッド
    を備えると共に、該容量制御弁のバルブハウジング内に
    その軸方向に移動可能に設けられた作動ロッド手段と、 前記作動ロッド手段の第1ロッド側に設けられ、外部か
    らの通電制御に基づいて前記第1ロッドを第2ロッドに
    向けて電磁付勢可能なソレノイド部と、 前記作動ロッド手段の第2ロッド側に設けられ、圧縮機
    のクランク室と吸入圧領域とを繋ぐ抽気通路の開度を調
    節可能な抜き側弁部と、 前記ソレノイド部と抜き側弁部との間に設けられ、前記
    ソレノイド部への通電制御に基づく第1ロッドの第2ロ
    ッドに対する離接動作に起因して圧縮機の吐出圧領域と
    クランク室とを繋ぐ主給気通路を開閉可能な入れ側弁部
    とを備え、 前記入れ側弁部には、その入れ側弁部内を軸方向に縦断
    する前記第2ロッドを移動可能に保持するためのロッド
    挿通路が設けられ、 前記第2ロッドには、前記主給気通路の一部を構成する
    と共に該第2ロッドの一端面に開口した内部通路が形成
    され、 前記第1ロッドには、その軸方向変位に伴う前記第2ロ
    ッドの一端面への接離に応じて前記第2ロッドの内部通
    路を閉塞開放可能な弁体部が形成されていることを特徴
    とする容量制御弁。
  8. 【請求項8】 前記入れ側弁部には、前記第1ロッドの
    弁体部を収容すると共に前記給気通路の一部を構成する
    入れ側弁室が区画形成され、その入れ側弁室には、前記
    第2ロッドの一端面の下限位置を規制するための位置規
    制手段が設けられていることを特徴とする請求項7に記
    載の容量制御弁。
  9. 【請求項9】 前記ソレノイド部への通電時には、前記
    第1ロッドの弁体部が第2ロッドの一端面に当接して前
    記入れ側弁部の主給気通路が閉状態に陥ると共に、第1
    ロッド及び/又は第2ロッドが前記抜き側弁部に作動連
    結されて、該抜き側弁部が、前記ソレノイド部への通電
    量に応じて変化する第1ロッドの電磁付勢力に基づいて
    設定圧を変更可能な設定圧可変型の抜き側制御弁として
    機能することを特徴とする請求項7又は8に記載の容量
    制御弁。
  10. 【請求項10】 前記ソレノイド部への通電停止時に
    は、少なくとも前記第1ロッドを初期位置に戻すことで
    前記入れ側弁部の主給気通路を開状態に導くと共に、第
    1ロッドと前記抜き側弁部との作動連結を解除して抜き
    側弁部の抽気通路を閉状態に導くための初期化手段が設
    けられていることを特徴とする請求項9に記載の容量制
    御弁。
  11. 【請求項11】 前記抜き側弁部は、圧縮機の吸入圧領
    域と連通する感圧室兼用の弁室と、その弁室の底に設け
    られた弁座と、前記弁室内に移動可能に設けられると共
    に前記弁座に離接しながら前記抽気通路の開度を調節可
    能な抜き側弁体と、前記弁室内に設けられると共に吸入
    圧に感応して前記抜き側弁体の位置決めに影響を及ぼす
    感圧部材とを備えてなることを特徴とする請求項1〜1
    0のいずれか一項に記載の容量制御弁。
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