JP2000338533A - 手ぶれ補正装置 - Google Patents

手ぶれ補正装置

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JP2000338533A JP11149996A JP14999699A JP2000338533A JP 2000338533 A JP2000338533 A JP 2000338533A JP 11149996 A JP11149996 A JP 11149996A JP 14999699 A JP14999699 A JP 14999699A JP 2000338533 A JP2000338533 A JP 2000338533A
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    • G03B2217/005Blur detection

Abstract

(57)【要約】 【課題】手ぶれ補正装置に楔プリズムを利用した場合、
オープンループ制御で駆動しなければならず、意図した
とおりに楔プリズムが光束を傾けているか監視すること
ができず、製造時等に生じる物理的な特性のばらつきに
より、一義的に設定できなかった。 【解決手段】本発明は、EEPROM19に記憶される
楔プリズム20へ印加する電圧と光束の振れ角度の関係
を示したパラメータを用いて、検出されたぶれ量に応じ
た印加電圧データが読み出され、温度補正が施された電
圧が楔プリズム20へ印加され、楔プリズム20の屈折
率を変化させて光束をぶれ方向と反対の方向に振って手
ぶれを補正する手ぶれ補正装置である。上記パラメータ
は、楔プリズム20へ電圧を印加して屈折率を変化させ
て、撮像素子における基準光束の照射位置からどれだけ
傾いたかによる印加電圧と光束の傾きの関係を求め、デ
ータテーブルとしてEEPROM19に記憶される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラ等の光学機
器に搭載する手ぶれ補正装置に係り、特に手ぶれによる
画像の劣化を電気的に屈折率が変化する楔プリズムを用
いて補正する手ぶれ補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、カメラを手持ちで撮影する場
合、撮影時に生じる手ぶれによる画像の劣化が問題とな
り、これを解消するために種々の技術が開発されてい
る。この手ぶれ補正の技術は、カメラだけでなく双眼鏡
等の光学機器にも広く応用されている。
【0003】一般的に、銀塩フィルムのカメラにおいて
は、撮影レンズ系の中に像の振動を防止するように動く
ぶれ防止用レンズとその駆動機構を配置している技術が
知られている。
【0004】しかし、ぶれ防止用レンズの駆動機構は、
撮影レンズ系の構成を大型化させるとともに、機械的な
駆動機構でレンズを動かしているため、手ぶれに追従で
きず、ぶれ防止動作に遅れが発生する場合があった。
【0005】また、CCD等の撮像素子を備えるカメラ
においては、CCD撮像素子の受光エリア(総画素数)
を実際に画像に変換する受光エリア(有効画素数)より
も大きく取り、所定位置の画素における撮像された画像
データの移動ベクトルを検出して、電気的処理により画
像自体を補正する手ぶれ補正装置がある。しかし、この
撮像素子を利用した手ぶれ補正は、画質が劣化する、画
像処理が複雑になるという問題がある。
【0006】これに対して、本出願人により特開平06
−148730号公報に、手ぶれ補正装置として、光学
式の手ぶれ補正であって、機械的な駆動機構を用いずに
電気的偏光部材、即ち、印加する電圧に応じて、通過す
る光束の傾きを変化できる液晶プリズム(楔プリズム)
を用いた技術を提案している。
【0007】このぶれ補正技術は、光学的異方性媒体で
ある液晶を楔型に合わされた2枚のガラス基板内に封入
した楔プリズムを用いたものであり、加速度センサによ
り検出された検出信号に従った電圧を楔プリズムに印加
して、屈折率を変化させて光束をぶれ方向と反対の方向
に振って、手ぶれが補正されるように像を動かす技術で
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述した特開平06−
148730号公報に記載された技術における楔プリズ
ムを利用する場合、楔プリズムをオープンループ制御で
駆動しなければならない点が問題となる。
【0009】つまり、従来のレンズを動かしたり、光学
系の一部を変位させる方式の防振光学系は、補正量を何
らかのセンサで検出できる。この補正量をフィードバッ
クすることにより、適正な補正量に制御することができ
る。
【0010】しかし、楔プリズムにおいては、電圧を印
加しても外形状の変化がないため、補正量をフィードバ
ックすることができず、意図したとおりに楔プリズムが
光束を傾けているか監視することができない。さらに、
楔プリズムにおいても、製造時等に生じる物理的な特性
のばらつきが発生し、一義的に特性を設定できない。従
って、カメラの手ぶれ補正装置に楔プリズムを用いる際
には、個々の楔プリズムに対して、駆動電圧と通過する
光束の傾きとの関係を予め知っておく必要がある。
【0011】そこで本発明は、カメラ等の光学機器に搭
載する手ぶれ補正装置に用いる楔プリズムの個々に対す
る印加電圧と光束の振れ角度の関係を示すパラメータを
得て保持し、ぶれ補正の際に検出されたぶれ量に基づく
ぶれ補正量を上記パラメータにより補正し、適正な手ぶ
れ補正を行う手ぶれ補正装置を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、手ぶれの状態を検出するぶれ検出手段と、
印加する電圧に応じて、通過する光束の角度が変化する
楔プリズムと、上記楔プリズムに印加する電圧を発生す
る電圧発生手段と、上記楔プリズムに印加する電圧と上
記楔プリズムを通過する光束の傾き角度との関係を記憶
した記憶手段と、上記ぶれ検出手段の出力と上記記憶手
段の出力とに基づいて、上記電圧発生手段を制御する制
御手段とを備える手ぶれ補正装置を提供する。
【0013】また、被写体像を画像データに変換するた
めの撮像素子と、カメラの手ぶれの状態を検出するぶれ
検出手段と、印加する電圧に応じて、通過する光束の角
度が変化する楔プリズムと、上記楔プリズムに印加する
電圧を発生する電圧発生手段と、上記楔プリズムに印加
する電圧と上記楔プリズムを通過する光束の傾き角度と
の関係を示すパラメータを記憶する記憶手段と、上記楔
プリズムに基準光束を投光した状態で、上記楔プリズム
ヘ電圧を印加し、このときの撮像素子から出力された画
像データに基づき、上記パラメータを決定する決定手段
とを備えるカメラを提供する。
【0014】以上のような構成の手ぶれ補正装置は、楔
プリズムへ印加する電圧と光束の振れ角度の関係を示し
たパラメータが記憶手段に記憶される。ぶれ検出手段に
より光学系のぶれ量が検出されると、そのぶれ量に応じ
た印加電圧データが記憶手段から読み出し、カメラの温
度に応じた補正が施された電圧データに基づいた電圧が
楔プリズムへ印加され、楔プリズムの屈折率を変化させ
て光束をぶれ方向と反対の方向に振って手ぶれを補正す
る。
【0015】上記楔プリズムへ印加する電圧と光束の振
れ角度の関係を示したパラメータは、基準の光を楔プリ
ズムが配置された光学系へ入射し、この時、楔プリズム
へ電圧を印加して屈折率を変化させて、光学系の焦点面
に配置された撮像素子の所定位置から基準の光束が移動
した量を測定し、その印加電圧と光束の傾きの関係を求
める。このパラメータはデータテーブルとして作成し、
記憶手段に記憶される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について詳細に説明する。
【0017】図1は、本発明による第1の実施形態とし
て、手ぶれ補正装置を搭載する電子スチルカメラの概略
的な構成例を示し説明する。
【0018】このカメラは、大別すると、撮影光学系1
と、撮像画像処理部2と、手ぶれ補正部3と、これらの
構成部及びカメラ全体を制御するシステムコントローラ
(CPU)4とで構成され、この他、パワースイッチ5
と、レリーズスイッチ6と、カメラの動作中の温度を測
定する温度測定回路7と、被写体の輝度を測定するため
の測光回路8と、後述するテスト端子9等を備えてい
る。この測光回路8による輝度情報に基づいて、後述す
る絞り14の絞り値や撮像素子のシャッタ秒時(積分時
間)が決定される。
【0019】上記温度測定回路7は、周囲の温度に応じ
て楔プリズムの屈曲率の特性が変わるため、その温度に
応じたぶれ補正を行う必要があり、楔プリズムの駆動電
圧を補正するための温度測定を行う。
【0020】上記撮影光学系1は、被写体像を結像する
ための撮影レンズ11と、モータ等のアクチェータを配
して撮影レンズ11を光軸上で任意の位置へ移動させる
レンズ駆動機構12と、CPU4の制御によりレンズ駆
動機構12を駆動するレンズ駆動回路13と、光量を制
御する絞り14と、ステップモータ等のアクチェータを
配して、絞り14を駆動する絞り駆動機構15と、CP
U4の制御により絞り駆動機構15を駆動して、任意の
絞り値に設定する絞り駆動回路16とで構成される。
【0021】上記手ぶれ補正部3は、ぶれ検出部17、
ぶれ補正部18及び不揮発性記憶メモリ(EEPRO
M)19で構成される。このEEPROM19は、後述
するぶれ補正用の楔プリズム20を駆動する時に必要な
駆動パラメータが記憶されている。
【0022】上記ぶれ補正部18は、楔プリズム20と
これらを駆動する駆動回路21からなる。この楔プリズ
ム20は、電圧を印加することで屈折率が変化する液晶
を楔形に配置したガラス基板内に封入したものであり、
詳しくは、従来技術の項で説明した本出願人により提案
された特開平6−148730号公報に記載されてお
り、ここでの詳細な説明は省略する。楔プリズム20
は、絞り14の近傍に配置された撮影レンズの光軸と垂
直方向に直交するX軸方向のカメラのぶれを補正するた
めのX軸楔プリズム20aと、光軸及びX軸と直交した
水平方向となるY軸方向のカメラのぶれを補正するため
のY軸楔プリズム20bから構成され、X軸楔プリズム
20aは、CPU4に制御されるX軸プリズム駆動回路
21aからの駆動信号によって、プリズムを通過する光
束をX軸方向へ振ることができ、Y軸楔プリズム20b
も同様に、Y軸プリズム駆動回路21bによってプリズ
ムを通過する光束をY軸方向へ振ることができる。
【0023】上記ぶれ検出部17は、ぶれ検出用ジャイ
ロ22と、ジャイロが検出した角速度信号を積分する積
分回路23とを備える。このぶれ検出用ジャイロ22
は、上記X軸方向のぶれ角度を検出するX軸ぶれ検出用
ジャイロ22aと、上記Y軸方向のぶれ角度を検出する
Y軸ぶれ検出用ジャイロ22bであり、積分回路23
は、X軸方向の角速度信号を積分するX軸積分回路23
aと、Y軸方向のぶれ角度を検出するY軸積分回路23
bである。
【0024】カメラに利用できるぶれ検出用ジャイロと
しては、振動ジャイロが代表的なものであり、一般に普
及しているものである。
【0025】さらに、上記ぶれ検出部17は、CPU4
の制御により必要に応じて、積分回路23からの2つの
角速度信号のいずれかを選択するアナログマルチプレク
サ24と、選択された角速度信号をデジタル化して、C
PU4に入力するA/Dコンバータ25と、2つの積分
回路23を初期化するリセット回路26とを備えてい
る。
【0026】上記撮像画像処理部2について説明する。
この撮像画像処理部2は、CCD等からなる撮像素子2
7と、撮像された被写体像(アナログ信号)をデジタル
信号の画像データに変換するA/Dコンバータ28と、
撮像素子27を駆動するためのパルス信号を発生するタ
イミングパルス発生回路29と、撮像された画像を表示
する液晶モニタ30と、液晶モニタ30を駆動する画像
表示回路31と、画像データの一時的記憶や画像データ
を加工演算する時に利用するDRAM32と、外部制御
装置33との通信を行うための通信インターフェイス回
路34と、画像データを記録する画像データ記録メディ
ア35と、DSPによって構成され、CPU1の指令に
基づいて、撮像素子27等の各構成部位の制御や撮像し
た画像データの加工等を処理する画像データコントロー
ラ36とで構成される。
【0027】上記DRAM32へ取り込まれた画像デー
タは、DSP36の制御により所定のフォーマットへ変
換された後、画像データ記録メディア35へ格納され
る。用いられる記録メディアとしては、ハードディス
ク、フラッシュメモリ、フロッピーディスク等がある。
【0028】また上記パワーSW5は、本カメラシステ
ムの動作と非動作を決定する操作SWであり、オン状態
であれば各構成部位の動作が可能となる。上記レリーズ
SW6がオフ状態の時は、測距・測光等の撮影準備が行
われ、レリーズSW6がオンされると撮像や手ぶれ補正
が行われる。また、テスト端子37は、後述する楔プリ
ズム20の特性測定動作を実行する際に使用される。こ
のテスト端子37がショートされると、測定動作が実行
可能となる。カメラの製造時に手ぶれ補正のための調整
を行う際に、楔プリズム20の測定動作中にX軸タイミ
ング信号出力端子38とY軸タイミング信号出力端子3
9から測定動作に必要な信号が出力される。
【0029】上記通信インターフェイス回路34は、パ
ーソナルコンピュータ(PC)に代表される外部制御装
置33との通信に用いられ、、例えば、画像データをカ
メラから外部制御装置33へ転送して、画像データの加
工する時などに必要となる回路である。
【0030】図2は、図1に示した楔プリズム20と、
これを駆動する駆動回路21の構成を示す。ここでは、
X軸楔プリズム20aと、このプリズムを駆動するX軸
楔プリズム駆動回路21aを例として説明するが、Y軸
楔プリズム20bとY軸楔プリズム駆動回路21bも同
等である。
【0031】このX軸楔プリズム駆動回路21aは、X
軸楔プリズム20aの電極に接続して、変流電圧を印加
するトランジスタQ1〜Q4から構成されるブリッジ回
路41と、カメラの電源側からブリッジ回路41に電圧
を供給するDC/DCコンバータ42と、DC/DCコ
ンバータ42出力をブリッジ回路41へ印加される電圧
値に設定する降圧回路43と、降圧回路43の出力電圧
値の基準となる電圧を任意に設定するD/Aコンバータ
44と、ブリッジ回路41のスイッチング切換を制御し
て交流を発生させるためのクロック出力回路45及びイ
ンバータ46と、で構成される。
【0032】この構成において、カメラの電源がDC/
DCコンバータ42に供給され、楔プリズム20に印加
する最大電圧以上の電圧を降圧回路43に出力する。こ
の降圧回路43は、直列接続された抵抗Ra,Rbと、
これらの抵抗の分圧比による電圧値とD/Aコンバータ
44による電圧値(VDAC)との差分を出力するオペ
アンプ47と、この差分出力に基づき必要な駆動電圧
(VLCD)まで降下して出力するトランジスタQ0
と、で構成される。
【0033】この駆動電圧VLCDは、D/Aコンバー
タ44の出力電圧VDACに応じて、任意に設定可能で
ある。これらの電圧VLCDとVDACの間には、以下
の関係式(1)が成立している。 VLCD=(Ra+Rb)/Rb×VDAC …(1) ブリッジ回路41は、電圧(VLCD)をクロック出力
回路45とインバータ46の作用によって、トランジス
タQ3とQ2のペアとトランジスタQ1とQ4のペアが
交互にオン/オフ制御されて交流に変換され、楔プリズ
ム20へ印加される。そして、CPU4は、印加電圧
(D/Aコンバータの設定値)と楔プリズム20による
ふれ角度の関係が判れば、プリズムを通過する光束の向
きを所望の角度分変更することができる。
【0034】X軸,Y軸検出用ジャイロ22a,22b
により検出されたぶれ量を積分することによりカメラの
ふれ角度が検出できる。このふれ角度を相殺する方向
へ、X軸,Y軸楔プリズム20a,20bを通過する光
束を振ってやれば、撮影レンズの形成する被写体像自体
は、空間上では固定されているかの如くその位置に静止
していることになる。
【0035】本実施形態は、楔プリズムを用いて、この
ようなふれ角度分を逆方向(相殺方向)に光束を振って
やることにより、手ぶれ補正を実現している。
【0036】図3に示すフローチャートを参照して、本
実施形態のカメラのメイン動作について説明する。ま
ず、パワーSW5がオンされると、カメラのシステムへ
電源が供給され、CPU4が動作を開始し、初期設定動
作が行われる(ステップS1)。この初期設定では、I
/Pポートの初期化、メモリの初期化、CPU4に接続
された回路の初期化などが行われる。
【0037】次にテスト端子37がテストモードか否か
を検出する(ステップS2)。具体的には、テスト端子
37がショート状態にあるときは、テストモードと判定
され(YES)、後述するサブルーチン「楔プリズム特
性測定」が実行される(ステップS3)。しかし、テス
ト端子37がテストモードでなければ(NO)、通常の
動作モードと判定され、温度測定回路7により測定され
た現在のカメラの温度データを入力する(ステップS
4)。
【0038】次に、EEPROM19に記憶されている
X軸,Y軸楔プリズム20a,20bへ印加すべき各電
圧値を指示するための電圧データを読み出し、CPU4
に入力する(ステップS5)。このEEPROM19に
は、電圧データを選択するためのデータテーブルが記憶
されている。例えば、以下の表1には、X軸楔プリズム
20aを制御するために必要な印加電圧を示したデータ
テーブルが設定されている。
【0039】
【表1】
【0040】楔プリズム20を構成する部位の温度特性
を考慮すると、このデータテーブルは温度に応じて変化
させる必要がある。表1に示した例では、カメラが使用
される温度の範囲を仮に3つの領域に分割した。例え
ば、ステップS4で測定された温度が20℃ならば、※
1に示されたデータテーブルがEEPROM19から読
み出される。同様にEEPROM19にもY軸楔プリズ
ム20b用のデータテーブルが設定されており、20℃
に対応するデータテーブルが読み出される。
【0041】次に、表1におけるデータテーブルから※
2に示されたセンタリング電圧をX軸楔プリズム20a
へ印加するため、X軸プリズム駆動回路21a内のD/
Aコンバータ44の出力を設定する(ステップS6)。
同様に、Y軸楔プリズム20bに対してもセンタリング
電圧による設定が行なわれる。通常、撮影光学系の一部
のレンズ群をシフト若しくはチルトすることで手ぶれ補
正を行なうシステムにおいては、ぶれ補正動作に先だっ
てこのレンズ群を中立位置(シフト若しくはチルトする
範囲の中心)へ移動する。この動作は、センタリング動
作と称されている。
【0042】本実施形態のように楔プリズム20を用い
て手ぶれ補正を行なう場合も、ステップS6の様なセン
タリング動作に相当する動作が必要となる。このセンタ
リング電圧が印加されたことにより、楔プリズム20を
通る光は、振れることなく通過する。センタリング電圧
より低い電圧を印加すると、正側(+側)へ光束は振ら
れる。またセンタリング電圧より高い電圧を印加する
と、負側(−側)へ光束は振れる。上記ステップS4〜
S6の温度測定、楔プリズムの電圧データ読み出し及び
センタリング電圧の印加は、周期的に実行される。従っ
て、カメラの温度が変化しても変化に応じたデータテー
ブルが、適宜EEPROM19から読み出されて、適切
な電圧が楔プリズム20に印加されることになる。
【0043】次に、測光回路8から被写体の輝度データ
が入力され、露出即ち、シャッタ秒時(撮像素子の積分
時間)と絞り14の絞り値が演算される(ステップS
7)。CPU4は、シャッタ秒時及び絞り値が設定され
た後、DSP36に対して、撮像素子27の積分動作を
開始するよう指示する(ステップS8)。
【0044】そして、タイマカウンタに所定時間が設定
された後、動作を開始され(ステップS9)、タイマカ
ウンタの値より所定時間が経過するまで待機する(ステ
ップS10)。そして所定時間が経過すると(YE
S)、CPU4は、DSP36に対して、画像データの
取り込みを指令する。この指令に基づき、DSP36
は、撮像素子27の積分動作を停止して、画像データを
取り込み、DRAM32へ格納する(ステップS1
1)。その後、DSP36は、画像データを表示するよ
うに指令されて、取り込んだ画像データを液晶モニタ3
0に表示させる。
【0045】次に、レリーズSW6がオフか否かを判断
し(ステップS13)、オフならば、パワーSW5のオ
ン・オフ状態を判断し(ステップS14)、オンであれ
ば、ステップS4に戻り、CPU4は動作を続ける。し
かしオフならば、システム停止処理が実行された(ステ
ップS15)、CPU4の動作を停止させる。
【0046】一方、ステップS13において、レリーズ
SW6がオンであれば、ステップS7で決定された絞り
値になるように絞り駆動機構15により設定され(ステ
ップS16)、さらに、X軸,Y軸積分回路23a,2
3bの初期化がそれぞれ行なわれる(ステップS1
7)。このX軸,Y軸積分回路23a,23bの初期化
は、X軸,Y軸検出用ジャイロ22a,22bの出力を
積分すると、カメラのふれ角度が検出できる。そのた
め、手ぶれ補正動作の開始時点においては、リセット回
路26を用いて、X軸積分回路23aとY軸積分回路2
3bを初期化して基準値へ戻しておく。
【0047】次にCPU4は、DSP36へ撮像素子2
7の積分動作を開始するよう指令する(ステップS1
8)。この指示により、ステップS7で設定したシャッ
タ秒時を計測するタイマカウンタのカウント動作を開始
する(ステップS19)。そして、このタイマカウンタ
のカウント時間が設定されているシャッタ秒時に達した
か否か判定する(ステップS20)。この判定で、シャ
ッタ秒時に達していなければ(NO)、X軸積分回路2
3aの出力をアナログマルチプレクサ24で選択し、A
/Dコンバータ25でデジタル信号化して、CPU4に
おいて、X軸方向の手ぶれ(カメラ振れ角度)を算出す
る(ステップS21)。算出されたカメラ振れ角度と、
すでにEEROM19から読み出したテーブルデータと
から、X軸楔プリズム20aへ印加する電圧を求める
(ステップS22)。例えば、カメラ振れ角度が−0.
4(度)ならば、X軸楔プリズム20aで+0.4
(度)光束を振ればよいことになる。これは、上記表1
の※1から印加すべき電圧は、3.0(V)が選択され
る。この印加電圧がX軸楔プリズム20aに印加される
ように、X軸楔プリズム駆動回路23aのD/Aコンバ
ータ44を設定する(ステップS23)。また、カメラ
振れ角度が−0.45(度)のようなテーブル上に存在
しない角度の時は、+0.4度と+0.6度における印
加電圧データに基づき、中間値を求めればよい。
【0048】Y軸方向の手ぶれにおいても同様に、カメ
ラ振れ角度からY軸楔プリズム20b印加すべき電圧を
求めて、Y軸楔プリズム駆動回路23bのD/Aコンバ
ータ44を設定する(ステップS24〜S26)。これ
らの設定の後、上記ステップS20に戻る。また、これ
らのステップS21〜S26の処理が撮像素子27の積
分動作中に高速に繰り返されるので、撮像素子27上の
被写体像はカメラに生じた手ぶれに関係なく固定され
る。
【0049】一方、上記ステップ20において、所定の
シャッタ秒時を経過した場合(YES)、CPU4は、
DSP36に対して画像データの取り込みを指令する
(ステップS27)。この指令により、DSP36は撮
像素子27の積分動作を停止して、撮像素子27から画
像データを読み出し、DRAM32に格納される。
【0050】次に、CPU4からDSP36に画像ファ
イルの作成が指令され(ステップS27)、DSP36
は、取り込んだ画像データを所定のフォーマットに変換
して、画像ファイルを作成し、画像データ記録メディア
35へ格納する。
【0051】この記憶処理が完了した後、絞り14を開
放位置へ駆動した後(ステップS29)、ステップS4
に戻り、同様な処理を繰り返し実行する。
【0052】次に図3に示したステップS3のサブルー
チン「楔プリズム特性測定」について説明する。このサ
ブルーチンを実行するにあたって、図4に示すように、
カメラ51はベンチ52に取り付け、楔プリズム20の
特性を測定するのに必要な基準光源ユニット53と対峙
させる。
【0053】この基準光源ユニット53の概念的な構成
を図5に示す。カメラの撮影レンズの光軸上に、X軸測
定光源54、スリット板55、コリメータレンズ56、
ビームスプリッタ57及びカメラ51を配置する。同様
にビームスプリッタ57を分岐した光軸上のX軸方向に
直交するY軸方向に、Y軸測定光源58、スリット板5
9及び上記コリメータレンズ57が配置される。
【0054】このように構成された基準光源ユニット5
5による測定でX軸方向においては、X軸測定光源54
の近傍に配置されたスリット板55には、X軸に直交す
るスリット61が形成されており、このスリット61を
通過した光束は、コリメータレンズ56により平行光線
となり、ビームスプリッタ57に入射する。ビームスプ
リッタ57を通過した光束は、カメラ51の撮影レンズ
に入る。
【0055】一方、Y軸方向においては、Y軸測定光源
58の近傍に配置されるスリット板59にはY軸に直交
したスリット62が形成されており、スリット62を通
過した光束は、コリメータレンズ57により平行光線に
されてビームスプリッタ57に入射する。入射された光
束は、ビームスプリッタ57内のハーフミラーにより、
撮影レンズに向かうように、90度曲げられて、カメラ
51の撮影レンズに入射する。
【0056】X軸測定光源54は、X軸タイミング信号
出力端子38の出力に基づいて点灯と非点灯の制御が行
なわれる。同様に、Y軸測定用光源58は、Y軸タイミ
ング信号出力端子39の出力により点灯と非点灯の制御
が行われる。
【0057】また、この基準光源ユニットを使用しない
方法として、図6に示したチャート63を使用する方法
も考えられる。カメラ51の焦点調整可能な距離中に黒
色のチャート63を配置する。そして、X軸タイミング
信号出力端子38に制御信号が出力された時は、チャー
ト63上に設けた水平方向の白いスリットマーク64が
撮影エリアの中央になるようにチャート63を位置決め
する。
【0058】一方、Y軸タイミング信号出力端子39に
制御信号が出力された時は、チャート63上の垂直方向
の白いスリットマーク65がカメラの撮影エリア中央に
なるようにチャート63を位置決めする。このようなチ
ャートを用いて前述した方法により測定を行なうなら
ば、上記基準光源ユニットと同等の同じ測定結果が得ら
れる。
【0059】次に図7に示すフローチャートを参照し
て、「楔プリズム特性測定」のサブルーチンについて説
明する。
【0060】図3のステップS2において、テスト端子
37がショートされていることが検出されると「楔プリ
ズム特性測定」のサブルーチンが実行される。
【0061】まず、X軸タイミング信号出力端子38か
らタイミング信号を出力し、基準光源ユニット53のX
軸測定光源54を点灯した後(ステップS31)、測定
回数カウンタ(Nx)の値をクリア(”0”)する(ス
テップS32)。そしてカウンタの値(Nx)と測定の
電圧(ΔVx)を掛け合わせて決定される電圧をX軸楔
プリズム20aへ印加するため、X軸楔プリズム駆動回
路21aのD/Aコンバータ44の出力を設定する(ス
テップS33)。
【0062】CPU4は、DSP36に対して撮像素子
27の積分動作を開始するよう指令する(ステップS3
4)。DSP36は、この指令に基づき撮像素子27の
積分をスタートさせる。撮像を所定時間を継続する(ス
テップS35)。この所定時間は、基準光源ユニット5
3がカメラ51へ入力する光の明るさによって決定され
る。
【0063】次に、CPU4はDSP36に対して画像
データの取り込みを指令する(ステップS36)。DS
P36は撮像素子27の積分動作を止め、画像データを
取り込み、DRAM32へ格納する。CPU4は、DR
AM32へ格納された画像データの中から測定動作に必
要な領域Xの画素データのみをDSP32から入力する
(ステップS37)。
【0064】この領域Xの画素データ位置を図8に示
す。撮像素子27上に使宜上設定したX軸とY軸が存在
し、このX軸にそった領域を仮に領域Xとした。同様
に、領域Yも定義される。領域Yの画素データは、Y軸
楔プリズム20bの特性を測定する時に使用される。
【0065】図9(a)に示すようにX軸測定光源が点
灯しているとスリットによる投光パターンが撮像素子上
に結像する。図9(b)は、領域Xの画像データをプロ
ットした様子を示している。図9(b)に示す※部のX
軸上の重心位置(Gx)が算出され(ステップS3
8)、重心位置Gxに所定の係数を掛けることで、X軸
楔プリズムによる光束の振れ角(θx)が算出される
(ステップS39)。
【0066】これらは、光束の振れ角θxと印加電圧
(ΔVx・Nx)を対応させて、CPU4内のメモリへ
一時的に記憶される(ステップS40)。そして、測定
回数カウンタ(Nx)をインクリメント(+1)して
(ステップS41)、そのカウンタ数が所定回数(Nx
o)に達したか否かを判定する(ステップS42)。こ
の判定で、カウンタ数が所定回数Nxoに達していなけ
れば(NO)、上記ステップS33に戻り、測定動作を
継続する。しかし、カウンタ数が所定数に達したならば
(YES)、X軸タイミング信号の出力を停止させ(ス
テップS43)、その後、X軸測定光源54を消灯す
る。
【0067】次に、温度測定回路7からCPU4にカメ
ラの温度データを入力する(ステップS44)。
【0068】前述したステップS33〜ステップS24
2の演算処理により、CPU4内のメモリには、表2に
示すようなデータテーブルが形成される(ステップS4
5)。このテーブルデータは、印加電圧を変数とした時
における、電圧と光束と振れ角度の関係を示している。
しかし、EEPROM19には、表1に示したように、
光束の振れ角度を変数とした時における、振れ角度と印
加電圧の関係が記憶されている。
【0069】
【表2】
【0070】この表2のデータテーブルに基づき、表1
に示す形態のデータテーブルを算出する。例えば、温度
が20℃を示しているならば、表1の※1に相当するデ
ータテーブルが算出されたことを意味する。この表1の
※1に相当するEEPROM19のアドレスへ算出され
たデータを記憶する。このようなデータテーブルを正確
に算出するためには、印加電圧の変化量(ΔVx)を小
さくし、測定回数(Nxo)を大きくすればよい。変化
量ΔVx、測定回数カウンタの所定回数Nxoの最適な
値は、楔プリズム20を構成する物質の特性や、求めら
れる防振の精度によって決定されるものである。
【0071】従って、予め求めた固定値とするよりは、
適宜、変更できる方が望ましい。変化量ΔVxと所定回
数Nxoは、EEPROM19へ格納するパラメータと
すれば、必要に応じて変更が可能となり都合がよい。表
1に示されるデータテーブルを作成するためには、温度
を変更しながら、3回測定する必要がある。楔プリズム
を構成する物質の特性が温度によって複雑な変化をする
時は、データテーブルの数を増やす必要がある。温度に
よる特性の変化が、単調増加もしくは単調減少ならば、
テーブルは代表的な温度において測定されたデータのみ
で作成してもよい。例えば、20℃に対応するデータテ
ーブルのみを作成してEEPROMへ記憶しておく。そ
して、手ぶれ補正動作をする時のカメラと温度と20℃
との差に基づいて、データテーブルの値を補正して使用
してもよい。
【0072】次に、X軸楔プリズム20aの測定が終了
すると、Y軸楔プリズム20bの特性測定動作を行な
う。
【0073】以降、ステップS47〜ステップS62で
行われるY軸楔プリズム20bの特性位測定は、Y軸測
定光源58を点灯して、X軸楔プリズム20aの測定と
同等の動作及び演算処理を行い、作成されたデータテー
ブルは、EEPROM19に記憶される。従って、フロ
ーチャートからX軸楔プリズムの測定動作と同じことは
明らかなので説明は省略する。
【0074】尚、本実施形態ではカメラ側により演算処
理を行ったが、通信インターフェイス回路34を通して
画像データを外部制御装置(PC)33へ出力して、P
C33側でデータテーブルの作成を実行させてもよい。
データテーブルを作成する動作がカメラ側のCPU4に
とって、重い負荷となり演算処理に時間がかかる場合な
どに、製造工数の短縮のために有用となる方法である。
【0075】次に図10には、本発明による第2の実施
形態として、手ぶれ補正装置を搭載する銀塩フィルムカ
メラの概略的な構成例を示し説明する。ここで、図10
に示す構成部位で前述した図1に示した第1の実施形態
の構成部位と同等の構成部位には、同じ参照符号を付し
て、その説明は省略する。
【0076】本実施形態のカメラは、光学ファインダ7
8を有し、また楔プリズム20の後方に撮影レンズ1
1、レンズシャッタ71及びアパーチャ72が配置され
る。このアパーチャ72を通してフィルム73がカメラ
に装填される。
【0077】レンズシャッタ71は、第1の実施形態に
おける絞り14に替わるものであり、レンズシャッタ7
1に設けられたセクタは、アクチェータを有するレンズ
シャッタ駆動機構74によって駆動される。このアクチ
ェータを駆動するために必要な電力は、CPU4により
制御されるレンズシャッタ駆動回路75から供給され
る。従って、CPU4がレンズシャッタ駆動回路75を
制御することにより、任意のシャッタ秒時でフィルム7
3を露光することができる。
【0078】また、フィルム73の給送は、モータ等の
アクチェータを備えるフィルム駆動機構76により行わ
れ、フィルム駆動機構76は、CPU4により制御され
るフィルム駆動回路77から駆動電源が供給され、フィ
ルム73を任意に巻き上げ/巻き戻しすることができ
る。
【0079】そして、図10に示す点線で囲んだ撮像ユ
ニット79は、楔プリズム20の特性測定時のみにフィ
ルム73に代わってカメラに取りつけられる。
【0080】これは本実施形態では、撮像素子を備えて
おらず、前述した第1の実施形態のように撮像素子を利
用して特性測定はできないため、フィルム73に代わっ
て、測定時に撮像ユニット79を装着する。この撮像ユ
ニット79は、CCDからなる撮像素子80と、パーソ
ナルコンピュータ等の外部制御装置33により制御され
て撮像素子80を駆動する撮像素子制御回路81とで構
成される。また、特性測定時には、前述したと同等な基
準光源ユニット53を用いる。
【0081】この構成により、撮像ユニット79は、外
部制御装置33からの指令に基づいて、撮像素子80の
制御が行なわれ、また測定動作中は通信インターフェイ
ス回路34を通して、CPU4は外部制御装置33から
の指令に基づき動作する。
【0082】図11に示すフローチャートを参照して、
第2の実施形態によるカメラのメイン動作について説明
する。
【0083】まず、パワーSW5がオンされると、カメ
ラのシステムへ電源が供給され、CPU4が動作を開始
し、I/Oポート、メモリその他の回路の初期設定動作
が行われる(ステップS71)。次に、通信インターフ
ェイス回路34の出力に基づいて、外部制御装置33か
らの通信要求がないか否か判定する(ステップS7
2)。この判定で通信要求がなければ(NO)、通常の
動作モードと判定され、温度測定回路7により測定され
た現在のカメラの温度データを入力する(ステップS7
3)。
【0084】そして、図3に示したステップS5〜S7
と同様な処理が行われ、まずEEPROM19のデータ
テーブから電圧データを読み出し、CPU4に入力する
(ステップS74)。表1におけるデータテーブルから
センタリング電圧をX軸,Y軸楔プリズム20a,20
bへ印加するため、X軸,Y軸プリズム駆動回路21
a,21b内のそれぞれD/Aコンバータ44の出力を
設定する(ステップS75)。これらのカメラの温度デ
ータと電圧データに基づいて、センタリング動作が行わ
れる。また、これらの温度測定、楔プリズムの電圧デー
タ読み出し及びセンタリング電圧の印加は、周期的に実
行される。
【0085】次に、測光回路8から被写体の輝度データ
が入力され、露出演算即ち、シャッタ秒時が決定する
(ステップS76)。そして、レリーズSW6がオフか
否かを判断し(ステップS77)、オフならば、パワー
SW5のオン・オフ状態を判断し(ステップS78)、
オンであれば、ステップS73に戻り、CPU4は動作
を続ける。しかしオフならば、システム停止処理が実行
された(ステップS79)、CPU4の動作を停止させ
る。
【0086】一方、ステップS77において、レリーズ
SW6がオンであれば、X軸,Y軸積分回路23a,2
3bの初期化がそれぞれ行なわれる(ステップS8
0)。
【0087】次に、レンズシャッタ71を開き(ステッ
プS81)、露光を開始すると共にステップS7で設定
したシャッタ秒時を計測するタイマカウンタのカウント
動作を開始する(ステップS82)。そして、このタイ
マカウンタのカウント時間が設定されているシャッタ秒
時に達したか否か判定する(ステップS83)。
【0088】この判定で、シャッタ秒時に達していなけ
れば(NO)、図3に示したステップS21〜ステップ
S26までと同等な手ぶれ補正処理を実行する。
【0089】まず、X軸方向の手ぶれ(カメラ振れ角
度)を測定する(ステップS86)。算出されたカメラ
振れ角度とテーブルデータとから、X軸楔プリズム20
aへ印加する電圧を求める(ステップS87)。この印
加電圧がX軸楔プリズム20aに印加されるように、X
軸楔プリズム駆動回路23aのD/Aコンバータ44を
設定する(ステップS88)。Y軸方向の手ぶれにおい
ても同様に、カメラ振れ角度を求め、Y軸楔プリズム2
0b印加すべき電圧を算出して、Y軸楔プリズム駆動回
路23bのD/Aコンバータ44を設定する(ステップ
S89〜S91)。
【0090】これらの設定の後、上記ステップS83に
戻る。露光中は、これらのステップS86〜S26の手
ぶれ補正処理が高速に繰り返され、フィルム上に結像さ
れる被写体像は手ぶれに関係なく固定される。
【0091】そして上記ステップS83において、所定
のシャッタ秒時を経過した場合(YES)、レンズシャ
ッタ71を閉じて(ステップS84)、フィルム73を
1駒巻き上げて(ステップS85)、ステップS73に
戻り、同様な処理を繰り返し実行する。
【0092】上記ステップS72において、後述する外
部制御装置33からの通信要求があった場合(YE
S)、レンズシャッタ71を開き(ステップS92)、
サブルーチン「外部制御モード」が実行される(ステッ
プS93)。そしてサブルーチンの動作が終了すると、
レンズシャッタ71は閉じられる(ステップS94)。
【0093】この動作については、楔プリズム20の特
性を測定する際に、基準光源ユニット53から測定に必
要な光をカメラへ入力する必要があるため、通常は遮光
のため閉じているレンズシャッタ71を開状態にする。
このためステップS92におけるがレンズシャッタ71
を開を設けて、外部制御による測定が終了すれば、レン
ズシャッタ71は閉じられる。
【0094】図12に示すフローチャートを参照して、
図11のステップS93に示した外部制御モードについ
て説明する。
【0095】まず、通信インターフェイス回路34を通
して、外部制御装置33からコマンドデータが入力する
(ステップS101)。このコマンドデータがX軸楔プ
リズム20aへの電圧印加を示しているか否かを判定す
る(ステップS102)。この判定において、電圧印加
を示している場合は(YES)、外部制御装置33から
印加電圧を示す電圧データ(Vx)を入力する(ステッ
プS103)。この電圧データVxは、X軸楔プリズム
駆動回路21aのD/Aコンバータ44へ設定される。
そして、次のコマンドを入力するため、ステップS10
1へ戻り、さらに入力されたコマンドに対する処理を繰
り返し行う。
【0096】しかし、ステップS102でX軸楔プリズ
ム20への電圧印加を示すコマンドデータでなければ
(NO)、コマンドデータがY軸楔プリズム20aへの
電圧印加を示しているか判定する(ステップS10
5)。
【0097】この判定で、Y軸楔プリズム20bへの電
圧印加を示している場合は(YES)、外部制御装置3
3から印加電圧を示す電圧データ(Vy)を入力する
(ステップS106)。
【0098】この電圧データVyは、Y軸楔プリズム駆
動回路21bのD/Aコンバータ44へ設定し(ステッ
プS107)、上記ステップS101に戻る。
【0099】しかし、上記ステップS105の判定にお
いて、コマンドデータがY軸楔プリズム20bへの電圧
印加でなかった場合(NO)、そのコマンドデータがE
EPROM19へのデータ記憶を示しているか否かを判
定する(ステップS108)。この判定で、EEPRO
M19へのデータ記憶を示している場合(YES)、外
部制御装置33からテーブルデータを、通信インターフ
ェイス回路34を通じて、CPU4に取り込み(ステッ
プS109)、さらにEEPROM19へ記憶し(ステ
ップS110)、次のコマンドを入力するため、ステッ
プS101へ戻り、さらに入力されたコマンドに対する
処理を繰り返し行う。
【0100】上記ステップS108の判定において、E
EPROM19へのデータ記憶でなかった場合(N
O)、コマンドデータが外部制御終了を示しているか否
かを判定する(ステップS111)。この判定で外部制
御終了を示している場合は(YES)、サブルーチンを
終了するためリターンする。しかし、外部制御終了を示
していない場合(NO)、次のコマンドデータを入力す
るため上記ステップS101に戻る。
【0101】次に、図13に示すフローチャートを参照
して、プリズムの特性を測定し、カメラのEEPROM
へ楔プリズムの制御に必要なデータテーブルを作成する
際に外部制御装置上で実行されるプログラムについて説
明する。
【0102】まず、外部制御装置33からカメラに対し
て通信要求を行なう(ステップS121)。この通信要
求は、図11に示したステップS72において検出され
るものである。そしてカメラのCPU4は、図12にお
いて説明したサブルーチン「外部制御モード」を実行す
る。
【0103】次に、基準光源ユニット53内のX軸測定
光源54を点灯させる(ステップS122)。その点灯
の後に、測定条件を示すパラメータ(ΔVx,Nx,Δ
Vy,Ny)を外部制御装置33へ入力する(ステップ
S123)。入力操作は、測定動作を行なう製造ライン
のオペレータや、修理センタのオペレータによって行な
われる。
【0104】そして、測定回数カウンタ(Nx)をクリ
アした後(ステップS124)、CPU4へX軸電圧印
加を示すコマンドを転送する(ステップS125)。カ
ウンタの値(Nx)と測定パラメータの1つである電圧
ΔVxをかけて、楔プリズム20へ印加する電圧を決定
し、その電圧データをCPU4へ転送する(ステップS
126)。
【0105】転送されたX軸電圧印加を示す上記コマン
ドとX軸楔プリズム20aへ印加するための電圧データ
とに基づき、カメラのCPU4は、X軸楔プリズム20
aへ電圧を印加させた後、撮像ユニット79を制御して
外部制御装置33に画像データを取り込み(ステップS
127)、その画像データから領域Xのデータを取り出
す(ステップS128)。この領域Xは、第1の実施形
態において、図8に示された領域Xと等価の意味を有す
る撮像ユニット79のCCD上の領域である。前述した
図7のステップS38と同様にして、この領域Xの画像
データの重心位置(Gx)を算出する(ステップS12
9)。求めた重心位置Gxに所定の係数を掛けること
で、X軸楔プリズムによる光束の振れ角(θx)が算出
される(ステップS130)。これらは、光束の振れ角
θxと印加電圧(ΔVx・Nx)を関連づけて、外部制
御装置33内のメモリへ一時的に記憶される(ステップ
S131)。
【0106】そして、測定回数カウンタ(Nx)をイン
クリメント(+1)して(ステップS132)、そのカ
ウンタ数が上記測定条件を示すパラメータの1つである
所定回数(Nxo)に達したか否かを判定する(ステッ
プS133)。この判定で、カウンタ数が所定回数Nx
oに達していなければ(NO)、上記ステップS125
に戻り、測定動作を継続する。しかし、カウンタ数が所
定数に達したならば(YES)、X軸タイミング信号の
出力を停止させた後、X軸測定光源54を消灯する(ス
テップS134)。
【0107】次に、上記ステップS1242〜ステップ
S133の処理動作において算出された光束の振れ角θ
xと印加電圧(ΔVx・Nx)の関係から以降の楔プリ
ズム制御に用いるためのテーブルデータを作成する(ス
テップS135)。作成した後、CPU4へEEPRO
Mライトコマンドを転送する(ステップS136)。作
成した上記テーブルデータをCPU4へ転送する(ステ
ップS137)。コマンドとテーブルデータを入力した
CPU4は、図12のステップS110において、テー
ブルデータをEEPROM19に記憶する。
【0108】以上の測定及び演算により、X軸楔プリズ
ム20aへ印加するための電圧データと光束の振れ角
(θx)との関係を示すテーブルデータを求めたが、次
にY軸楔プリズム20bの特性を測定し、テーブルデー
タを作成する。このテーブル作成は、Y軸楔プリズム2
0bに対して、前述したX軸楔プリズム20aと同等な
動作処理を行うため、詳細な説明は省略する。
【0109】このY軸楔プリズム20bにおいては、前
述したステップS122〜ステップS137までの処理
動作と同等な処理を行い、Y軸楔プリズム20bのテー
ブルデータを作成して、EEPROM19に記憶する。
【0110】そして、X軸楔プリズム20a及びY軸楔
プリズム20bの各テーブルデータをEEPROM19
に記憶した後、外部制御装置33から外部制御終了コマ
ンドをCPU4へ転送する。このコマンドを入力したC
PU4は、図12に示したサブルーチン「外部制御モー
ド」の動作を終了する。
【0111】次に図14には、本発明による第3の実施
形態として、カメラ以外の光学機器、例えば、双眼鏡や
望遠鏡などの光学機器に手ぶれ補正装置を搭載した概略
的な構成例を示し説明する。ここで、本実施形態の構成
部位において、前述した第1及び第2の実施形態の構成
部位と同等の構成部位には、同じ参照符号を付して、そ
の説明を省略する。
【0112】この光学機器のレンズ系は、ぶれ補正用の
楔レンズ20、対物レンズ82、正立プリズム83及び
接眼レンズ84が配置されている。
【0113】この構成において、対物レンズ82が結像
する被写体像は、接眼レンズ84によって拡大され、観
察者の目(不図示)に入る。その時、正立プリズム83
が対物レンズ82と接眼レンズ84の間に配置され、対
物レンズ82が結像した被写体像を正立させるアフォー
カル系を構成している。
【0114】本実施形態はフォーカル系であるため、接
眼レンズ84から射出される光束は平行となる。このた
め、前述した第2の実施形態で用いた撮像ユニット79
を接眼レンズ84の後方に取り付けてもCCD80の受
光面に結像しない。
【0115】そこで本実施形態に用いる撮像ユニット8
5は、コリメータレンズ86を接眼レンズ84とCCD
80との間に配置して、接眼レンズ84から射出した光
束をCCD80上へ再結像させる。
【0116】以降は、CCD80の受光面に結像された
光束を用いて、第2の実施形態と同様に、楔プリズム2
0の特性の測定動作を行う。
【0117】これまでの実施形態に用いていた楔プリズ
ム20の他に、2つのガラス板の間に光屈折率を持つ液
体を閉じ込めてプリズムを形成し、2つのガラス間の角
度をアクチェータで変化させることにより、プリズムを
通過する光束の向きを変更出来る可変頂角プリズムを利
用することもできる。この時のアクチェータとしては、
ボイスコイル等を利用できる。
【0118】このようなプリズムの特性の測定は、前述
した実施形態の楔プリズムの特性の測定方法を応用する
ことで可能である。
【0119】尚、前述した実施形態による防振用光学系
の特性を測定する技術は、楔プリズムだけではなく、従
来からの撮影レンズの一部をシフト、若しくはチルトさ
せて防振動作を行なう光学機器においても、製造ライン
や製品の検査ラインなどで適用することができる。
【0120】以上説明したように、実施形態に用いた基
準光源ユニットは、X軸測定用光源とY軸測定光源の2
つの光源が必要であった。しかし、スポット光源1つで
も楔プリズムの測定は可能である。
【0121】例えば、図15には、楔プリズムの特性測
定の変形例を示し、撮影レンズ91の光軸に沿ってぶれ
補正用の楔プリズム92を配置し、光源93からスポッ
ト光94を撮像素子95へ入射させる。光源93には、
レーザを使用してもよい。光源93からのスポット光9
4は、撮像素子95上に図16に示すようなパターンを
形成する。
【0122】このパターンの重心座標(Gx,Gy)を
求めることで、すでに説明したように電圧と振れ角の関
係が判明する。但し、図8に示したような特定の領域の
みの画像データ(領域X,領域Y)を使用しても重心座
標は求められない。
【0123】これは、X軸プリズムの特性を測定する
時、Y軸プリズムの状態は不定である。このため投光パ
ターンが領域X上に存在するとは限らない。従って、画
像データをすべて読み出して、投光パターンの座標を求
めなければならない。この事柄は、座標を求める演算が
複雑になることを示している。
【0124】前述した各実施形態に用いた撮像ユニット
には、投光パターンの座標を測定するセンサとして、C
CDイメージセンサを利用したが、2次元PSD(光ス
ポットの位置を検出する素子)を利用することも可能で
ある。
【0125】以上の実施形態について説明したが、本明
細書には以下のような発明も含まれている。
【0126】(1)手ぶれの状態を検出するぶれ検出手
段と、印加する電圧に応じて、通過する光束の角度が変
化する楔プリズムと、上記楔プリズムに印加する電圧を
発生する電圧発生手段と、上記楔プリズムに印加する電
圧と上記楔プリズムを通過する光束の傾き角度との関係
を記憶した記憶手段と、上記ぶれ検出手段の出力と上記
記憶手段の出力とに基づいて、上記電圧発生手段を制御
する制御手段と、を具備することを特徴とする手ぶれ補
正装置。
【0127】(2)被写体像を画像データに変換するた
めの撮像素子と、カメラの手ぶれの状態を検出するぶれ
検出手段と、印加する電圧に応じて、通過する光束の角
度が変化する楔プリズムと、上記楔プリズムに印加する
電圧を発生する電圧発生手段と、上記楔プリズムに印加
する電圧と上記楔プリズムを通過する光束の傾き角度と
の関係を示すパラメータを記憶する記憶手段と、上記楔
プリズムに基準光束を投光した状態で、上記楔プリズム
ヘ電圧を印加し、このときの撮像素子から出力された画
像データに基づき、上記パラメータを決定する決定手段
と、を具備することを特徴とするカメラ。
【0128】(3)銀塩フィルムに露光可能なカメラに
おいて、カメラの手ぶれの状態を検出するぶれ検出手段
と、印加する電圧に応じて、通過する光束の角度が変化
する楔プリズムと、上記楔プリズムに印加する電圧を発
生する電圧発生手段と、上記楔プリズムに印加する電圧
と上記楔プリズムを通過する光束の傾き角度との関係を
示すパラメータを記憶する記憶手段と、上記楔プリズム
に基準光束を投光し、且つこの基準光束の光路上に撮像
素子を配置した状態で、上記楔プリズムヘ電圧を印加
し、このときの撮像素子から出力された画像データに基
づき上記パラメータを決定する決定手段と、を具備する
ことを特徴とするカメラ。
【0129】(4)銀塩フィルムに露光可能なカメラに
おいて、カメラの手ぶれの状態を検出するぶれ検出手段
と、印加する電圧に応じて、通過する光束の角度が変化
する楔プリズムと、上記楔プリズムに印加する電圧を発
生する電圧発生手段と、上記楔プリズムに印加する電圧
と上記楔プリズムを通過する光束の傾き角度との関係を
示すパラメータを記憶する記憶手段と、上記銀塩フィル
ムが配置される場所の近傍に撮像素子を配置し、上記楔
プリズムに基準光束を投光した状態で、上記楔プリズム
ヘ電圧を印加し、このときの撮像素子から出力された画
像データに基づき上記パラメータを決定する決定手段
と、を具備することを特徴とするカメラ。
【0130】
【発明の効果】以上詳述 したように本発明によれば、
カメラ等の光学機器に搭載する手ぶれ補正装置に用いる
楔プリズムの個々に対する印加電圧と光束の振れ角度の
関係を示すパラメータを得て保持し、ぶれ補正の際に検
出されたぶれ量に基づくぶれ補正量を上記パラメータに
より補正し、適正な手ぶれ補正を行う手ぶれ補正装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施形態に係る手ぶれ補正
装置を搭載する電子スチルカメラの概略的な構成例を示
す図である。
【図2】図1に示した楔プリズムとその駆動回路の構成
例を示す図である。
【図3】第1の実施形態におけるカメラのメイン動作に
ついて説明するためのフローチャートである。
【図4】第1の実施形態における楔プリズム特性測定を
実施するための構成例を示す図である。
【図5】図4に示した基準光源ユニットの概念的な構成
を示す図である。
【図6】第1の実施形態における楔プリズム特性測定に
チャートを使用した構成例を示す図である。
【図7】第1の実施形態における楔プリズム特性測定の
サブルーチンについて説明するたるのフローチャートで
ある。
【図8】第1の実施形態における楔プリズム特性測定に
必要な領域Xの画素データ位置を示す図である。
【図9】図9(a)は、X軸測定光源の点灯時に撮像素
子上に結像する投光パターンの一例を示し、図9(b)
は、その領域Xの画像データをプロットした様子を示す
図である。
【図10】本発明による第2の実施形態に係る手ぶれ補
正装置を搭載する銀塩フィルムカメラの概略的な構成例
を示す図である。
【図11】第2の実施形態に係るカメラのメイン動作に
ついて説明するためのフローチャートである。
【図12】図11に示した外部制御モードについて説明
するためのフローチャートである。
【図13】第2の実施形態における、プリズムの特性を
測定して制御に必要なデータテーブルの作成について説
明するためのフローチャートである。
【図14】第3の実施形態係るカメラ以外の光学機器に
手ぶれ補正装置を搭載した概略的な構成例を示す図であ
る。
【図15】1つのスポット光源による楔プリズムの特性
の測定を実施する変形例を示す図である。
【図16】図15に示した特性測定の変形例の場合の撮
像素子に照射されるスポット光のパターンを示す図であ
る。
【符号の説明】
1…撮影光学系 2…撮像画像処理部 3…手ぶれ補正部 4…システムコントローラ(CPU) 7…温度測定回路 8…測光回路 9…テスト端子 11…撮影レンズ 14…絞り 17…ぶれ検出部 18…ぶれ補正部 19…不揮発性記憶メモリ(EEPROM) 20…ぶれ補正用楔プリズム 20a…X軸楔プリズム 20b…Y軸楔プリズム 21a…X軸プリズム駆動回路 21b…Y軸プリズム駆動回路 22a…X軸ぶれ検出用ジャイロ 22b…Y軸ぶれ検出用ジャイロ 23a…X軸積分回路 23b…Y軸積分回路 26…リセット回路 27…撮像素子(CCD) 33…外部制御装置 34…通信インターフェイス回路 36…画像データコントローラ(DSP)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 手ぶれの状態を検出するぶれ検出手段
    と、 印加する電圧に応じて、通過する光束の角度が変化する
    楔プリズムと、 上記楔プリズムに印加する電圧を発生する電圧発生手段
    と、 上記楔プリズムに印加する電圧と上記楔プリズムを通過
    する光束の傾き角度との関係を記憶した記憶手段と、 上記ぶれ検出手段の出力と上記記憶手段の出力とに基づ
    いて、上記電圧発生手段を制御する制御手段と、を具備
    することを特徴とする手ぶれ補正装置。
  2. 【請求項2】 被写体像を画像データに変換するための
    撮像素子と、 カメラの手ぶれの状態を検出するぶれ検出手段と、 印加する電圧に応じて、通過する光束の角度が変化する
    楔プリズムと、 上記楔プリズムに印加する電圧を発生する電圧発生手段
    と、 上記楔プリズムに印加する電圧と上記楔プリズムを通過
    する光束の傾き角度との関係を示すパラメータを記憶す
    る記憶手段と、 上記楔プリズムに基準光束を投光した状態で、上記楔プ
    リズムヘ電圧を印加し、このときの撮像素子から出力さ
    れた画像データに基づき、上記パラメータを決定する決
    定手段と、を具備することを特徴とするカメラ。
  3. 【請求項3】 銀塩フィルムに露光可能なカメラにおい
    て、 カメラの手ぶれの状態を検出するぶれ検出手段と、 印加する電圧に応じて、通過する光束の角度が変化する
    楔プリズムと、 上記楔プリズムに印加する電圧を発生する電圧発生手段
    と、 上記楔プリズムに印加する電圧と上記楔プリズムを通過
    する光束の傾き角度との関係を示すパラメータを記憶す
    る記憶手段と、 上記楔プリズムに基準光束を投光し、且つこの基準光束
    の光路上に撮像素子を配置した状態で、上記楔プリズム
    ヘ電圧を印加し、このときの撮像素子から出力された画
    像データに基づき上記パラメータを決定する決定手段
    と、 を具備することを特徴とするカメラ。
  4. 【請求項4】 上記楔プリズムは、印加する電圧に応じ
    て屈折率が変化するものであることを特徴とする請求項
    2若しくは請求項3に記載のカメラ。
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