JP2000336093A - 加水分解性シラン化合物およびその製造方法 - Google Patents

加水分解性シラン化合物およびその製造方法

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JP2000336093A JP14636799A JP14636799A JP2000336093A JP 2000336093 A JP2000336093 A JP 2000336093A JP 14636799 A JP14636799 A JP 14636799A JP 14636799 A JP14636799 A JP 14636799A JP 2000336093 A JP2000336093 A JP 2000336093A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 アルカリ可溶性感光性レジスト等へ応用可能
な分子内にイオウ原子を含み、分子末端にヒドロキシ基
等を有する加水分解性シラン化合物及びその製造方法。 【解決手段】 式(1)または(2)で表される加水分
解性シラン化合物等である。 [式1中のX1〜X3は互いに独立である水素または一価
の基で少なくとも一つは加水分解性基、R1は単結合ま
たはニ価の有機基、R2〜R4は互いに独立である水素ま
たは一価の有機基、Yは水素または一価の基である。] [式2中のX1〜X3、R1、およびYは式1と同様であ
り、R5は水素または一価の有機基である。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加水分解性シラン
化合物およびその製造方法に関する。より詳細には、分
子内にイオウ原子を含むとともに、分子末端にヒドロキ
シル基を有する有機基、保護型ヒドロキシル基を有する
有機基、カルボキシル基を有する有機基、保護型カルボ
キシル基を有する有機基、スルホン酸基を有する有機
基、保護型スルホン酸基を有する有機基、または二量化
可能な有機基等を有する加水分解性シラン化合物および
そのような加水分解性シラン化合物が効率的に得られる
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シランカップリング剤に代表され
るオルガノシラン化合物は、同一分子内にアミノ基やエ
ポキシ基などの反応性官能基と、メトキシ基やエトキシ
基などの加水分解性官能基とを有することから、有機化
合物と無機化合物との相溶化剤等として広く使用されて
いる。また、フェノール性水酸基を有するアルコキシシ
ランは、ノボラック樹脂などとの相溶性が極めて高く、
シリコンなどの無機材料とノボラック樹脂との密着剤
や、アルカリ可溶性の感光性レジスト等への応用が可能
である。しかしながら、分子内にイオウ原子を含むとと
もに、分子末端にフェノール性水酸基や、カルボキシル
基を有する加水分解性シラン化合物は知られていなかっ
た。
【0003】一方、フェノール性水酸基を有するアルコ
キシシラン化合物の合成法として、金属アルコキシドを
前駆体として用いる方法やハイドロシリレーション法
(ヒドロシリル化反応)が提案されている。例えば、エ
コートニッツマン(Eckhart Nietzschmann)らは、文献
1「リン、イオウおよびシリコン(Phoshorus, Sulfu
r, and Silicon)、Vol.116、ページ65〜7
6、1996年」において、フェノール性水酸基を有す
るアルコキシシラン化合物の合成法として、o−ハロア
リルオキシ−アルコキシメチルシランとナトリウムとの
反応により、o−ヒドロキシフェニル−アルコキシメチ
ルシランを合成する方法を報告している。しかしなが
ら、これらフェノール性水酸基を有するシラン化合物の
前駆体は、ナトリウムやカリウムなどの金属を含む金属
アルコキシドを前駆体として用いるため、合成されるシ
ラン化合物から金属を除去することが極めて困難であっ
た。したがって、金属アルコキシドを前駆体から得られ
るフェノール性水酸基を有するアルコキシシラン化合物
は、金属腐食の観点から電子材料分野に使用することが
困難であるという問題点があった。
【0004】また、ハイドロシリレーション法は、白金
触媒などの存在下にSi−Hで表される官能基を持つシ
ラン化合物を、不飽和結合に付加させる反応である。し
かしながら、反応系内にフェノール性水酸基等の極性基
を持つ官能基が存在した場合には、反応が進行しにくい
という問題点があった。そこで、ゴース(B.N.Ghose)
らはこの問題点を解決するため、文献2「ジャーナル
オブ オーガノメタリック ケミストリー(Journal of O
rganometallic Chemistry)、Vol.164、ページ
11〜18、1979年」において、カルボキシル基お
よびフェノール性水酸基を有すシラン化合物を合成する
にあたり、これら極性基をトリメチルシリル基で保護し
た後、トリメチルシリル基を脱離させる脱保護反応を用
いた合成法を提案している。しかしながら、この合成法
は3段階から4段階に渡る多段階反応のためトータル収
率が例えば20〜50%と極めて低く、工業化するには
困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、従来の
課題に鑑み、フェノール性水酸基等を有する加水分解性
シランの合成法を鋭意検討した結果、特定の官能基を有
する不飽和化合物とメルカプト基を有するシラン化合物
とが、フリーラジカルにより、迅速かつ定量的にラジカ
ル反応を生じることを見い出した。
【0006】すなわち、本発明は、アルカリ可溶性の感
光性レジスト等へ応用可能な分子内にイオウ原子を含む
とともに、分子末端にヒドロキシル基を有する有機基等
を含む加水分解性シラン化合物、あるいは、分子内にイ
オウ原子かつ二重結合を含むとともに、分子末端にヒド
ロキシル基を有する有機基等を含む加水分解性シラン化
合物を提供することを目的とする。
【0007】また、本発明の別の目的は、分子内にイオ
ウ原子を含むとともに、分子末端にヒドロキシル基を有
する有機基等を含む加水分解性シラン化合物、あるい
は、分子内にイオウ原子かつ二重結合を含むとともに、
分子末端にヒドロキシル基を有する有機基等を含む加水
分解性シラン化合物をワンステップで、しかも高い収率
で得られる加水分解性シラン化合物の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の一態様は、下記
一般式(1)または(2)で表される加水分解性シラン
化合物である。
【0009】
【化8】
【0010】[一般式(1)中のX1〜X3は、互いに独
立である水素または一価の基であって、少なくとも一つ
は加水分解性基であり、R1は単結合またはニ価の有機
基であり、R2〜R4は、互いに独立である水素または一
価の基であり、Yは水素または一価の基である。]
【0011】
【化9】
【0012】[一般式(2)中のX1〜X3、R1および
Yは一般式(1)の内容と同様であり、R5は一価の有
機基である。]
【0013】また、本発明の別の態様は、下記一般式
(3)で表されるメルカプト基を有するシラン化合物
と、下記一般式(4)で表される不飽和化合物(第1の
不飽和化合物と称する場合がある。)とを、ラジカル開
始剤を用いて反応させてなる一般式(1)で表される加
水分解性シラン化合物の製造方法である。
【0014】
【化10】
【0015】[一般式(3)中のX1〜X3、R1は、そ
れぞれ一般式(1)の内容と同様である。]
【0016】
【化11】
【0017】[一般式(4)中のR2〜R4およびYは、
それぞれ一般式(1)の内容と同様である。]
【0018】また、本発明のさらに別の態様は、上記一
般式(3)で表されるメルカプト基を有するシラン化合
物と、下記一般式(5)で表される不飽和化合物(第2
の不飽和化合物と称する場合がある。)とをラジカル開
始剤を用いて反応させてなる一般式(2)で表される加
水分解性シラン化合物の製造方法である。
【0019】
【化12】
【0020】[一般式(5)中のR5およびYは、それ
ぞれ一般式(1)および一般式(2)の内容と同様であ
る。]
【0021】
【発明の実施の形態】本発明における加水分解性シラン
化合物およびその製造方法に関する実施形態をそれぞれ
具体的に説明する。
【0022】[第1の実施形態]第1の実施形態は、一
般式(3)で表されるメルカプト基を有するシラン化合
物と、一般式(4)で表される第1の不飽和化合物との
ラジカル反応により得られる一般式(1)で表される加
水分解性シラン化合物である。
【0023】(1)加水分解性シラン化合物 一般式(1)で表される加水分解性シラン化合物は、シ
ラン原子に結合した少なくとも一つの加水分解性基を含
む3つの官能基X1〜X3を有している。したがって、こ
れらの官能基X1〜X3の少なくとも一つを加水分解する
ことによりシラノール基を生成させて、単独重縮合ある
いは他のシラン化合物との共縮合が可能である。
【0024】このような官能基X1〜X3に含まれる加水
分解性基としては、無触媒ないし、塩酸、硫酸、硝酸、
アルコキシジルコニア、アルコキシチタニアなどの酸性
触媒あるいは、水酸化ナトリウム、アンモニア、テトラ
ヒドロアンモニウムハイドロキサイド等の塩基性触媒を
使用し、水の共存下、室温(25℃)〜100℃の温度
範囲内で加熱することにより、加水分解されてシラノー
ル基を生成することができる基、もしくはシロキサン縮
合物を形成することができる基が挙げられる。したがっ
て、加水分解性基として、水素原子、炭素数1〜12の
アルコキシ基、ハロゲン原子、アミノ基およびカルボキ
シル基等が挙げられる。より具体的には、メトキシ基、
エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノキシベ
ンジロキシ基、メトキシエトキシ基、アセトキシエトキ
シ基、2−(メタ)アクリロキシエトキシ基、3−(メ
タ)アクリロキシプロポキシ基、4−(メタ)アクリロ
キシブトキシ基、グリシジロキシ基、エポキシ化シクロ
ヘキシルエトキシ基、メチルオキセタンメトキシ基、エ
チルオキセタンメトキシ基、オキサシクロヘキシロキシ
基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ基、ジメチル
アミノ基、ジエチルアミノ基、ブチルアミノ基、ジブチ
ルアミノ基、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、
アセトキシ基、プチロイルオキシ基等を挙げることがで
きる。また、加水分解性基として特に加水分解性が優れ
ていることから、炭素数1〜12のアルコキシ基のう
ち、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、およびブ
トキシ基であることがより好ましい。
【0025】また、官能基X1〜X3に非加水分解性基が
含まれる場合、その非加水分解性基としては、置換また
は非置換のメチル基、エチル基、プロピル基、フェニル
基等が挙げられる。これらのうち、嵩高くなく、加水分
解性基の加水分解をより阻害しないことから、メチル
基、エチル基、およびプロピル基であることがより好ま
しい。
【0026】また、一般式(1)で表される加水分解性
シラン化合物中、Yを構成する水素以外の一価の基(以
下、Y基と称する場合がある。)としては、例えば、ヒ
ドロキシル基を有する有機基、カルボキシル基を有する
有機基、スルホン酸基を有する有機基、保護型ヒドロキ
シル基を有する有機基、保護型カルボキシル基を有する
有機基、保護型スルホン酸基を有する有機基または二量
化可能な有機基を有する化合物が挙げられる。
【0027】ここで、保護型と冠したヒドロキシル基等
を有する有機基は、露光等のエネルギー付与により有機
基の一部が分解して、ヒドロキシル基等の官能基を生成
することができる有機基を意味する。より具体的には、
保護型ヒドロキシル基を有する有機基、保護型カルボキ
シル基を有する有機基、および保護型スルホン酸基を有
する有機基は、それぞれ保護基としての有機基の一部、
例えば、t−ブトキシ基等が露光等により分離して、ヒ
ドロキシル基、カルボキシル基およびスルホン酸基を生
成することができる有機基を意味する。
【0028】これらの有機基のうち、加水分解性シラン
化合物におけるY基が、ヒドロキシル基を有する有機
基、カルボキシル基を有する有機基、またはスルホン酸
基を有する有機基である場合には、加水分解性シラン化
合物はアルカリ可溶性のレジスト化合物の構成成分等と
して好適に使用可能である。すなわち、加水分解性シラ
ン化合物の加水分解性基(シラノール基)を利用して、
ポリシロキサン系のレジスト化合物内に導入するととも
に、加水分解性基と反対側端に位置するY基により、当
該加水分解性シラン化合物を含むレジスト化合物をアル
カリ可溶性とすることができる。より具体的には、Y基
として、レジスト化合物内に酸性度の高いフェノール性
水酸基やカルボキシル基等を含むことにより、レジスト
化合物のアルカリ現像液に対する可溶性が著しく高ま
り、結果として、現像性(解像度)に極めて優れたレジ
スト化合物を提供することができる。その他、レジスト
化合物における耐ドライエッチング性を著しく向上させ
ることから、ヒドロキシル基等を有する有機基であるY
基に芳香族環を含むことがより好ましい。この点は、後
述する保護型ヒドロキシル基等を有する有機基や、二量
化可能な有機基においても同様である。
【0029】また、加水分解性シラン化合物におけるY
基が、保護型ヒドロキシル基を有する有機基、保護型カ
ルボキシル基を有する有機基、または保護型スルホン酸
基を有する有機基である場合には、露光等のエネルギー
付与により、ヒドロキシル基、カルボキシル基あるいは
スルホン酸基をそれぞれ生成させることができる。した
がって、これら保護型のY基を有することにより、ポジ
型のレジスト化合物等として好適に組成することができ
る。例えば、レジスト化合物の塗膜を形成した後、露光
により保護基を分離(脱離)させて、当該加水分解性シ
ラン化合物を含むレジスト化合物をアルカリ現像液に容
易に可溶とすることができる。
【0030】さらに、加水分解性シラン化合物における
Y基が、二量化可能な有機基である場合には、露光ある
いは加熱により架橋させることができる。したがって、
ネガ型のレジスト化合物や、光硬化および熱硬化併用可
能な化合物の構成成分として好適に使用することができ
る。例えば、ネガ型のレジスト化合物の構成成分として
使用した場合、レジスト化合物の塗膜を形成した後、露
光により二量化可能な有機基同士を架橋させて、アルカ
リ現像液に容易に不溶とすることができる。
【0031】また、一般式(1)で表される加水分解性
シラン化合物は、単結合またはニ価の有機基R1およ
び、互いに独立である水素または一価の有機基R2〜R4
を有している。具体的に、好ましいニ価の有機基R1
しては、置換または非置換のメチレン基、エチレン基、
プロピレン基、ブチレン基またはフェニレン基等が挙げ
られる。また、好ましい一価の有機基R2〜R4として
は、置換または非置換のメチル基、エチル基、ブチル基
またはフェニル基等が挙げられる。
【0032】(2)メルカプト基を有するシラン化合物 また、メルカプト基を有するシラン化合物としては、一
般式(3)で表されるように、少なくとも一つが加水分
解性基である3つの官能基X1〜X3を有しているととも
に、分子末端にメルカプト基(−SH)を有しているこ
とを特徴としている。したがって、一般式(3)で表さ
れるメルカプト基を有するシラン化合物は、メルカプト
基の有する優れた連鎖移動効果を利用して、第1の不飽
和化合物を容易に反応させることができる。すなわち、
一般式(3)で表されるメルカプト基を有するシラン化
合物と、第1の不飽和化合物とを反応させることによ
り、ビニル化合物の末端部分に加水分解性シラン基を容
易に導入することができる。なお、一般式(3)におけ
る官能基X1〜X3については、一般式(1)で表される
加水分解性シラン化合物における官能基X1〜X3と同様
であるため、ここでの説明は省略する。
【0033】このような一般式(3)で表されるメルカ
プト基を有するシラン化合物としては、例えば、下記構
造式で表される化合物1A〜1F、2A〜2Fおよび3
A〜3Jの一種単独または二種以上の組み合わせが挙げ
られる。なお、化合物を示す番号のうち、数字部はアル
コキシ基の数、すなわち官能数を表し、アルファベット
部は炭化水素基の構造を表している。例えば、化合物1
Aおよび化合物3Aと言うときは、それぞれ1官能シラ
ンおよび3官能シランであり、アルファベット部が同じ
であることから、同じ炭化水素基(この例ではプロピル
基)を有していることを表している。
【0034】
【化13】
【0035】
【化14】
【0036】
【化15】
【0037】
【化16】
【0038】また、一般式(3)で表されるメルカプト
基を有するシラン化合物は、より好ましくは3官能ある
いは2官能のシラン化合物であり、さらに好ましいの
は、3官能のシラン化合物である。このような多官能の
シラン化合物であれば、自己縮合あるいは他のシラン化
合物との共縮合の反応速度を速めることができる。した
がって、メルカプト基を有するシラン化合物としては、
上述したもののうち、化合物2A〜2Fおよび3A〜3
J等であることがより好ましい。
【0039】ただし、骨格としてフレキシブルな脂肪族
アルキル基を有するシラン化合物を用いることにより、
ポリシロキサンを得る際に生じる硬化収縮応力を効率良
く緩和することができる。したがって、クラック耐性に
優れるポリシロキサンが得られることから、例えば、記
号3Aで表されるγ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン、記号3Bで表されるγ−メルカプトエチルトリ
メトキシシラン、および記号3Gで表されるp−トリメ
トキシシランチオフェノールが最も好ましい。
【0040】(3)第1の不飽和化合物 第1の不飽和化合物は、一般式(4)で表されるよう
に、上述した記号Yで表される水素または一価の基とと
もに、少なくとも一つの反応性ニ重結合を有する化合物
と定義される。なお、第1の不飽和化合物は、一価の有
機基R2〜R4等をさらに含んでいるが、一般式(1)で
表される加水分解性シラン化合物における一価の有機基
2〜R4と同様の内容であるため、ここでの説明は省略
する。
【0041】まず、ヒドロキシル基を有する有機基を含
む第1の不飽和化合物としては、例えば、p−ビニルフ
ェノール、p−イソプロペニルフェノール、2−メトキ
シ−4−ビニルフェノール等の一種単独または二種以上
の組み合わせが挙げられる。具体的に、好ましいヒドロ
キシル基を有する例としては、下記構造式で表される化
合物1〜14が挙げられる。
【0042】
【化17】
【0043】
【化18】
【0044】また、保護型ヒドロキシル基を有する有機
基を含む第1の不飽和化合物としては、例えば、p−ア
セトキシスチレン、p−t−ブトキシスチレン、p−シ
リルオキシスチレン等の一種単独または二種以上の組み
合わせが挙げられる。具体的に、保護型ヒドロキシル基
を有する有機基として、下記構造式で表される化合物1
5〜20が挙げられる。
【0045】
【化19】
【0046】また、カルボキシル基を有する有機基を含
む第1の不飽和化合物としては、例えば、3,3−ジメ
チルアクリル酸、p−安息香酸ビニル、メタクリル酸、
アクリル酸、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、
2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−アクリロ
イルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−アクリロ
イルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−アク
リロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロジェンフ
タレート、2−アクリロイルオキシプロピルテトラヒド
ロハイドロジェンフタレート、2−メタクリロイルオキ
シエチルコハク酸、2−メタクリロイルオキシエチルフ
タル酸、または、2−メタクリロイルオキシエチルヘキ
サヒドロフタル酸等の一種単独または二種以上の組み合
わせが挙げられる。具体的に、カルボキシル基を有する
有機基としては、下記構造式で表される化合物21〜2
9が挙げられる。
【0047】
【化20】
【0048】
【化21】
【0049】また、保護型カルボキシル基を有する有機
基を含む第1の不飽和化合物としては、例えば、t−ブ
トキシアクリレートおよびt−ブトキシメタクリレート
等が挙げられる。具体的に、好ましい保護型カルボキシ
ル基を有する有機基として、下記構造式で表される化合
物30〜41が挙げられる。
【0050】
【化22】
【0051】
【化23】
【0052】また、スルホン酸基を有する有機基を含む
第1の不飽和化合物としては、例えば、p−ビニルベン
ゼンスルホン酸等が挙げられる。また、保護型スルホン
酸基を有する有機基を含む第1の不飽和化合物として
は、例えば、o−ニトロベンジル−p−ビニルベンゼン
スルホネート等が挙げられる。具体的に、好ましい保護
型スルホン酸基を有する有機基として、下記構造式で表
される化合物42、43が挙げられる。
【0053】
【化24】
【0054】また、ニ量化可能な有機基を含む第1の不
飽和化合物としては、例えば、ビニルシンナメートやp
−フェニレンジアクリル酸等が挙げられる。具体的に、
ニ量化可能な有機基として、下記構造式で表される化合
物44〜56が挙げられる。
【0055】
【化25】
【0056】
【化26】
【0057】(4)具体例 一般式(1)で表される加水分解性シラン化合物の具体
例としては、例えば、下記構造式で表される化合物57
〜77が挙げられる。
【0058】
【化27】
【0059】
【化28】
【0060】
【化29】
【0061】これらのうち、より好ましい具体例として
は、化合物57であるトリメトキシシリルプロピル2−
(4′′−ヒドロキシフェニル)プロピルチオエーテ
ル、化合物58であるトリメトキシシリルプロピル2−
(4′−ヒドロキシフェニル)エチルチオエーテル、化
合物63であるトリメトキシシリルプロピル2−(4′
−t−ブトキシフェニル)エチルチオエーテル、化合物
64であるトリメトキシシリルプロピル(1,1)ジメ
チルプロピオン酸チオエーテル、化合物65であるトリ
メトキシシリルプロピル(2−カルボキシ)プロピルチ
オエーテル、化合物66であるトリメトキシシリルプロ
ピル(2−カルボキシ)エチルチオエーテル、化合物6
9であるトリメトキシシリルプロピル2−(4′−カル
ボキシフェニル)エチルチオエーテル、化合物70であ
るトリメトキシシリルプロピル2−(t−ブチル)エス
テルエチルチオエーテル、化合物71であるトリメトキ
シシリルプロピル2−(t−ブチル)エステルプロピル
チオエーテルが挙げられる。また、これらの化合物にお
けるメトキシ基をエトキシ基に変えたトリエトキシシリ
ルプロピル2−(4′−ヒドロキシフェニル)プロピル
チオエーテル、トリエトキシシリルプロピル2−(4′
−ヒドロキシフェニル)エチルチオエーテル、トリエト
キシシリルプロピル2−(4′−t−ブトキシフェニ
ル)エチルチオエーテル、トリエトキシシリルプロピル
(1,1)ジメチルプロピオン酸チオエーテル、トリエ
トキシシリルプロピル(2−カルボキシ)プロピルチオ
エーテル、トリエトキシシリルプロピル(2−カルボキ
シ)エチルチオエーテル、トリエトキシシリルプロピル
2−(4′−カルボキシフェニル)エチルチオエーテ
ル、トリエトキシシリルプロピル2−(t−ブチル)エ
ステルエチルチオエーテル、トリエトキシシリルプロピ
ル2−(t−ブチル)エステルプロピルチオエーテル等
も好ましい化合物として挙げられる。なお、化合物57
は上述した構造式で表される化合物と同一であり、同
様に、化合物58は構造式で表される化合物、化合物
66は構造式で表される化合物、化合物69は構造式
で表される化合物、化合物65は構造式で表される
化合物、化合物70は構造式で表される化合物、化合
物71は構造式で表される化合物、化合物63は構造
式で表される化合物、化合物64は構造式で表され
る化合物とそれぞれ同一である。
【0062】[第2の実施形態]第2の実施形態は、一
般式(3)で表されるメルカプト基を有するシラン化合
物と、一般式(5)で表される第2の不飽和化合物との
ラジカル反応により得られる一般式(2)で表される加
水分解性シラン化合物である。このような加水分解性シ
ラン化合物であれば、シラン原子に結合した加水分解性
基を利用してシラノール基を生成した後、単独重縮合あ
るいは他のシラン化合物との共縮合が可能である。ま
た、このような加水分解性シラン化合物であれば、第1
の実施形態で説明したように、Y基として、ヒドロキシ
ル基を有する有機基や二量化可能な有機基等を有してい
るため、ネガ型あるいはポジ型レジスト剤等として好適
に使用可能である。さらに、このような加水分解性シラ
ン化合物であれば、分子内に二重結合を有しているた
め、他のビニルモノマと反応させたり、自己架橋を生じ
させることも可能である。
【0063】また、一般式(2)で表される加水分解性
シラン化合物は、一価の有機基R5を含んでいるが、か
かる一価の有機基R5としては、置換または非置換のメ
チル基、エチル基、ブチル基、フェニル基等が挙げられ
る。なお、メルカプト基を有するシラン化合物の種類
や、反応条件あるいは一般式(2)で表される加水分解
性シラン化合物における加水分解性基等については、第
1の実施形態と同様の内容とすることができるため、こ
こでの説明は省略する。
【0064】(1)第2の不飽和化合物 第2の実施形態で使用される第2の不飽和化合物は、一
般式(5)で表されるように、上述したYを構成する水
素、または一価の基としてのヒドロキシル基を有する有
機基、保護型ヒドロキシル基を有する有機基、カルボキ
シル基を有する有機基、保護型カルボキシル基を有する
有機基、スルホン酸基を有する有機基、保護型スルホン
酸基を有する有機基、または二量化可能な有機基等とと
もに、少なくとも一つの反応性三重結合を有する化合物
と定義される。また、第2の不飽和化合物は、一価の有
機基R5を含んでいるが、一般式(2)で表される加水
分解性シラン化合物中一価の有機基R5と同様の内容で
あるため、ここでの説明は省略する。
【0065】このような第2の不飽和化合物としては、
例えば、下記構造式で表される化合物78、79が挙げ
られる。
【0066】
【化30】
【0067】(2)具体例 一般式(2)で表される加水分解性シラン化合物の具体
例としては、例えば、下記構造式で表される化合物80
〜89が挙げられる。
【0068】
【化31】
【0069】
【化32】
【0070】[第3の実施形態]第3の実施形態は、下
記一般式(3)で表されるメルカプト基を有するシラン
化合物と、一般式(4)で表される第1の不飽和化合物
とをラジカル反応させてなる一般式(1)で表される加
水分解性シラン化合物の製造方法、または下記一般式
(3)で表されるメルカプト基を有するシラン化合物
と、一般式(5)で表される第2の不飽和化合物とをラ
ジカル反応させてなる一般式(2)で表される加水分解
性シラン化合物の製造方法である。なお、第1および第
2の不飽和化合物やメルカプト基を有するシラン化合物
の種類等については、第1および第2の実施形態と同様
の内容とすることができるため、ここでの説明は省略す
る。
【0071】(1)反応様式 メルカプト基を有するシラン化合物と、第1または第2
の不飽和化合物とをラジカル反応させる際の反応様式は
特に制限されるものではなく、ラジカル開始剤の存在
下、あるいは高圧水銀灯等の照射下、例えば、バルク反
応あるいは溶液反応あるいは懸濁反応(乳化反応)等を
行うのが好ましい。また、重合方式についても、回分式
(分割添加法や逐次添加法を含む。)、半連続式または
連続式など、目的に応じて適宜選択することができる。
特に、不飽和化合物の分割添加法(分割チャージと称す
る場合もある。)や逐次添加法(インクレメント法と称
する場合もある。)は、第1または第2の不飽和化合物
の単独重合を効率的に抑制することができることから好
ましい重合方法である。例えば、メルカプト基を有する
シラン化合物と、第1または第2の不飽和化合物とをラ
ジカル反応させる場合(モル比1:1)、重合温度条件
等にもよるが、1段階でこれらをラジカル重合すると第
1または第2の不飽和化合物の単独重合物が10重量%
程度生成する場合があることが知られている。それに対
して、分割添加法を採用し、一例として3段階に分けて
これらをラジカル重合すると、同一重合温度条件等にお
いて、第1または第2の不飽和化合物における単独重合
物の生成量を10重量%未満に低下させることが容易に
できる。
【0072】(2)反応比率 メルカプト基を有するシラン化合物と、第1または第2
の不飽和化合物との反応比率についても特に制限される
ものではないが、例えば、メルカプト基を有するシラン
化合物1モルに対して、第1または第2の不飽和化合物
の反応量をそれぞれ0.5〜10モルの範囲内の値とす
るのが好ましい。この理由は、かかる反応比率がこれら
の範囲外となると、副反応が生じやすくなり、加水分解
性シラン化合物の収率が低下する場合があるためであ
る。したがって、第1および第2の不飽和化合物の反応
量を、メルカプト基を有するシラン化合物1モルに対し
て、0.7〜2モルの範囲内の値とするのがより好まし
く、0.7〜1.3モルの範囲内の値とするのがさらに
好ましい。
【0073】(3)ラジカル開始剤 また、ラジカル開始剤としては、アゾ系のラジカル開始
剤または有機過酸化物が好ましく、より好ましくはアゾ
系のラジカル開始剤である。具体的に、好ましいアゾ系
のラジカル開始剤としては、2,2′−アゾビスイソブ
チロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−
1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス(4−メト
キシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1−
[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミ
ド、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチ
ル−バレロニトリル等の一種単独または二種以上の組み
合わせが挙げられる。
【0074】なお、ラジカル開始剤の添加量を、第1ま
たは第2の不飽和化合物と、メルカプト基を有するシラ
ン化合物との合計量100重量部に対し、0.001〜
20重量部の範囲内の値とするのが好ましく、0.1〜
10重量部の範囲内の値とするのがより好ましく、1〜
5重量部の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
【0075】(4)反応温度 メルカプト基を有するシラン化合物と、第1または第2
の不飽和化合物とを反応させる際の反応温度は特に制限
されるものではないが、例えば、−50〜200℃の範
囲内の値とするのが好ましい。この理由は、反応温度が
−50℃未満となると、これらの反応性が著しく低下す
る場合があるためであり、一方、反応温度が200℃を
超えると、使用可能な溶媒の種類が過度に制限された
り、あるいは副反応が生じやすくなる場合があるためで
ある。したがって、かかる反応温度を0〜100℃の範
囲内の値とするのがより好ましく、30〜100℃の範
囲内の値とするのがさらに好ましい。また、単独でのラ
ジカル重合速度が速い不飽和化合物、例えばアクリル酸
を本発明における不飽和化合物として用いる場合、反応
温度を30〜70℃の範囲内の値とするのが最も好まし
い。このような反応温度とすることにより、反応速度を
低下させることなく、不飽和化合物の単独重合をより効
率的に抑制することができる。
【0076】(5)反応時間 反応時間については、反応温度等に依るが、反応の確実
性と、生産性との関係から、通常、0.5〜100時間
の範囲内の値とするのが好ましく、1〜24時間の範囲
内の値とするのがより好ましい。
【0077】(6)溶媒 また、メルカプト基を有するシラン化合物と、第1また
は第2の不飽和化合物とを反応させる際に、これらを均
一に反応させるために、溶媒を使用することが好まし
い。このような溶媒としては、乳酸エチル、メチルエチ
ルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルスルホキシド、
エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジ
エチルジグリコール、メチルプロピレングリコール、ジ
アセトンアルコール、メトキシプロピルアセテート、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジ
エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エ
チル−3−エトキシプロピオネート、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、1,3,ジメチル−2−イミダゾリジノン、メチル
−3−メトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、トル
エン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、クロロホル
ム、ヘキサン、メタノール、エタノール等の一種単独ま
たは二種以上の組み合わせが挙げられる。なお、溶媒の
使用量を、メルカプト基を持つシラン化合物と、第1ま
たは第2の不飽和化合物との合計量を100重量部とし
たときに、1〜10,000重量部の範囲内の値とする
のが好ましく、50〜1,000重量部の範囲内の値と
するのがより好ましく、特に好ましくは50〜400重
量部の範囲内の値とすることである。
【0078】(7)反応雰囲気 メルカプト基を有するシラン化合物と、第1または第2
の不飽和化合物とを反応させる際の反応雰囲気は特に制
限されるものではないが、例えば、反応系内を窒素バブ
リングしたり、あるいは超音波により脱酸素処理を行っ
たのち、これらの化合物のラジカル反応を行うことが好
ましい。この理由は、このように窒素中等でラジカル反
応を行うと、メルカプト基同士のカップリング反応に起
因したジスルフィド化合物の生成を効率的に抑制するこ
とができるためである。すなわち、メルカプト基のカッ
プリング反応が生じると着色する場合が多いが、それを
有効に防止し、透明性の高い加水分解性シラン化合物を
得ることができる。また、反応雰囲気に関して、反応系
内に水が存在すると、ラジカル反応の段階でアルコキシ
基の加水分解が自発的に進みやすいという問題がある。
特に、カルボキシ基を含有する加水分解性シランをラジ
カル反応する場合、少量の水存在下であってもアルコキ
シ基の加水分解が容易に進行しやすくなる。このため、
使用原料が液体の場合、例えば、モレキュラーシーブ、
水素化カルシウム、硫酸マグネシウムなどの脱水剤を用
いて脱水処理を施すか、あるいは必要に応じ、これらの
乾燥剤の存在下、窒素中で蒸留処理を予め施すことがよ
り好ましい。
【0079】
【実施例】以下、実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に
説明する。なお、実施例中の部および%は、特に断らな
い限り重量部および重量%である。
【0080】[実施例1]コンデンサー、窒素導入管お
よび攪拌機を備えた容量3リットルのジルコニウム製セ
パラブルフラスコ内に、p−イソプロペニルフェノール
536g(4mol)と、γ−メルカプトプロピルトリ
メトキシシラン786g(4mol)と、溶媒としてメ
チルエチルケトン1322gと、ラジカル開始剤として
1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニト
リル)24g(0.1mol)とをそれぞれ収容した
後、攪拌機を用いて均一に撹拌して反応原料液とした。
次いで、この反応原料液中に窒素を30分間吹き込み、
窒素バブリングを行った。その後、窒素中にて、セパラ
ブルフラスコ内の温度を、室温から90℃まで30分か
けて昇温させた。そのまま90℃に7時間保持して、γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシランと、p−イソ
プロペニルフェノールとのラジカル反応を行い、反応生
成物を含む混合溶液を得た。反応終了後、ロータリーエ
バボレーターを用い、50℃にて、混合溶液からメチル
エチルケトンを減圧留去した。さらに、乾燥器を用い
て、50℃、12時間の乾燥条件で乾燥し、液体物(反
応生成物と称する場合ある。)を得た。
【0081】得られた液体物につき、収率を測定したと
ころ99%であった。また、1H−NMR測定、マスス
ペクトル(MS)測定および赤外分光スペクトル(I
R)測定を以下に示すようにそれぞれ行い、得られた液
体物が、前述した構造式で表される化合物(化合物5
7)であると同定した。
【0082】(1)1H−NMR測定1 H−NMR測定装置MSL−400(BRUKER社
製)を用いて、以下の条件で1H−NMR測定を行っ
た。 試料管: 5mmΦ 溶媒: 重水素化ジメチルスルホキシド 測定温度: 室温 パルス間隔:5秒 積算回数: 64回 基準試料: テトラメチルシラン(TMS)
【0083】得られた液体物の1H−NMRスペクトル
を図1に示す。図1において、縦軸はエネルギーの吸収
強度を、横軸は1H核による有効磁場の強度差(pp
m)をそれぞれ示している。また、図1中に、得られた
液体物の推定構造式を、構造部位に番号を付した状態で
示す。1H−NMRチャート上の各ピークは、構造式中
の同番号の構造部位におけるH核に由来したものと考え
られる。よって、当該液体物が、前述した構造式で表
される化合物(化合物57)の構成を有していることを
確認した。また、この液体物(反応生成物)の収率につ
き、1H−NMRを用いて、原料のγ−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシランのメルカプト基(2.2pp
m、1H)、p−イソプロペニルフェノールのビニル基
(4.9〜5.3ppm、2H)および生成物、p−イ
ソプロぺニルフェノールのベンゼン環(6.6〜7.2
ppm、4H)の積分値より算出した。
【0084】(2)赤外分光スペクトル(IR)測定 得られた液体物につき、赤外分光スペクトル(IR)測
定装置12―810(JASCO(株)製)を用いて、
NaCl法によりIR測定を行った。得られた液体物の
赤外分光スペクトルを図2に示す。図2において、縦軸
は透過率(%)、横軸は波数(cm-1)をそれぞれ示し
ている。
【0085】図2から理解されるように、IRチャート
上に、以下の吸収ピークが観察された。 3350cm-1:フェノール類のO−Hの伸縮振動帰属 2950cm-1:メチレンのC−Hの伸縮振動帰属 2850cm-1:メチルエーテルのC−Hの伸縮振動帰
属 1600cm-1:ベンゼン誘導体の面内骨格振動帰属 1500cm-1:ベンゼン誘導体の面内骨格振動帰属 1460cm-1:Sに直結するCH2の対称変角振動帰
属 1410cm-1:Siに直結するCH2の対称変角振動
帰属 1370cm-1:炭水化物のCH3の対称変角振動帰属 1260cm-1:アルキルケイ素のCH2の面外変角
(横揺れ)振動帰属 1190cm-1:p−置換ベンゼン環の面外変角振動
(横揺れ)振動帰属 1090cm-1:フェノールのC−Oの伸縮、OH変角
振動帰属 550cm-1 :脂肪族チオエーテルのC−S伸縮振動
帰属 よって、得られた液体物が、目的生成物である構造式
で表される化合物における官能基を有していることを確
認した。逆に言うと、このような吸収ピークが得られれ
ば、構造式で表される化合物と同定されると考えられ
る。
【0086】(3)マススペクトル(MS)測定 マススペクトル測定装置JMS−DX303(日本電子
(株)製)を用い、以下の条件でマススペクトル測定を
行った。得られた液体物のマススペクトルを図3に示
す。 イオン化法: 電子衝撃法 加速電圧: 3kV 質量範囲(m/z):300〜500 なお、得られた液体物のマススペクトルは330であ
り、目的生成物である構造式で表される化合物の計算
値と一致していることを確認した。
【0087】[実施例2]実施例1におけるp−イソプ
ロペニルフェノールの使用量を536g(4mol)か
ら634g(4.8mol)に増加し、溶媒としてメチ
ルエチルケトン1322gから乳酸エチル661gに変
えたほかは、実施例1と同様にラジカル反応を行い液体
物を得た。得られた液体物につき、実施例1と同様に1
H−NMR測定、マススペクトル測定および赤外分光ス
ペクトル測定を行った。その結果、実施例2において
も、実施例1と同様の1H−NMRスペクトル、マスス
ペクトルおよび赤外分光スペクトルが得られた。したが
って、得られた液体物が、構造式で表される化合物で
あることを確認した。また、液体物(反応生成物)の収
率については、92%であった。
【0088】[実施例3]実施例1におけるp−イソプ
ロペニルフェノールの使用量を536g(4mol)か
ら482g(3.6mol)に減少したほかは、実施例
1と同様にラジカル反応を行い、液体物を得た。得られ
た液体物につき、実施例1と同様に1H−NMR測定、
マススペクトル測定および赤外分光スペクトル測定を行
った。その結果、実施例3においても、実施例1と同様
1H−NMRスペクトル、マススペクトルおよび赤外
分光スペクトルが得られた。したがって、得られた液体
物が、構造式で表される化合物であることを確認し
た。また、液体物の収率については、93%であった。
【0089】[実施例4]実施例1におけるラジカル開
始剤1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボ
ニトリル)24g(0.1mol)の代わりに、2,
2′−アゾビスイソブチロニトリル8.21g(0.0
5mol)を使用し、反応温度を70℃としたほかは、
実施例1と同様にラジカル反応を行い、液体物を得た。
得られた液体物につき、実施例1と同様に1H−NMR
測定、マススペクトル測定および赤外分光スペクトル測
定を行った。その結果、実施例4においても、実施例1
と同様の1H−NMRスペクトル、マススペクトルおよ
び赤外分光スペクトルが得られた。したがって、得られ
た液体物が、構造式で表される化合物であることを確
認した。また、液体物の収率については、99%であっ
た。
【0090】[実施例5]実施例4におけるp−イソプ
ロペニルフェノールの代わりにt−ブチルアクリレート
を512g(4mol)使用したほかは、実施例4と同
様に、下記反応式(A)によって表されるラジカル反応
を行い、液体物を得た。得られた液体物につき、実施例
1と同様に1H−NMR測定、マススペクトル測定およ
び赤外分光スペクトル測定を行った。その結果、得られ
た液体物が構造式で表される化合物と同定された。参
考として、実施例5における反応生成物のマススペクト
ルを図4に示す。
【0091】
【化33】
【0092】[実施例6]実施例4におけるp−イソプ
ロペニルフェノールの代わりにt−ブチルメタクリレー
トを568g(4mol)使用したほかは、実施例4と
同様に、下記反応式(B)によって表されるラジカル反
応を行い、液体物を得た。得られた液体物につき、実施
例1と同様に1H−NMR測定、マススペクトル測定お
よび赤外分光スペクトル測定を行った。その結果、得ら
れた液体物が構造式で表される化合物と同定された。
参考として、実施例6における反応生成物のマススペク
トルを図5に示す。
【0093】
【化34】
【0094】[実施例7]コンデンサー、窒素導入管お
よび攪拌機を備えた容量3リットルのジルコニウム製セ
パラブルフラスコ内に、p−t−ブトキシスチレン12
8g(1mol)と、γ−メルカプトプロピルトリメト
キシシラン589g(3mol)と、溶媒としてメチル
エチルケトン487gと、ラジカル開始剤として2,
2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)18.6g(0.075mol)とをそれ
ぞれ収容した後、攪拌機を用いて均一に撹拌して原料反
応液とした。次いで、分割添加法(3段階)を用いて、
原料反応液のラジカル反応を行った。まず、第1段階と
して、原料反応液中に窒素を30分間吹き込み、窒素バ
ブリングを行った。その後、窒素中にて、セパラブルフ
ラスコ内の温度を、室温から55℃まで30分かけて昇
温させ、そのままの温度に2時間後保持して、原料反応
液をラジカル反応させた。次いで、第2段階として、第
1段階と同様に窒素バブリングを行ったp−t−ブトキ
シスチレン128g(1mol)をセパラブルフラスコ
内にさらに加えた。そのまま55℃に2時間保持して、
ラジカル反応させた。さらに、第3段階として、第1段
階と同様に窒素バブリングを行ったp−t−ブトキシス
チレン128g(1mol)をセパラブルフラスコ内に
さらに加えた。そのまま55℃に2時間保持して、ラジ
カル反応させた。
【0095】このようにしてγ−メルカプトプロピルト
リメトキシシランと、p−t−ブトキシスチレンとの分
割添加法によるラジカル反応を行い、反応生成物を含む
混合溶液を得た。反応終了後、実施例1と同様に後処理
を行い液体物を得た。得られた液体物につき、収率を測
定したところ99%であった。そして、得られた液体物
につき、実施例1と同様に1H−NMR測定、および赤
外分光スペクトル測定を行った。得られた1H−NMR
スペクトルを図6、赤外分光スペクトルを図7にそれぞ
れ示す。また、図6中に、得られた液体物の推定構造式
を、構造部位に番号を付した状態で示す。1H−NMR
チャート上の各ピークは、構造式中の同番号の構造部位
におけるH核に由来したものと考えられる。よって、当
該液体物が、構造式で表される化合物(化合物63)
の構造を有していることを確認した。また、この液体物
の収率につき、1H−NMRを用いて、原料のγ−メル
カプトプロピルトリメトキシシランのメルカプト基
(2.2ppm、1H)、p−t−ブトキシスチレンの
ビニル基(4.9〜5.3ppm、4H)および生成
物、p−t−ブトキシスチレンのベンゼン環(6.6〜
7.2ppm、2H)の積分値より算出した。
【0096】得られた液体物につき、赤外分光スペクト
ル(IR)測定装置JIR−5500を用いて、NaC
l法によりIR測定を行った。得られた液体物の赤外分
光スペクトルを図7に示す。図7から理解されるよう
に、IRチャート上に、以下の吸収ピークが観察され
た。 3026cm-1:芳香環のC−Hの伸縮振動帰属 2941cm-1:メチレンのC−Hの伸縮振動帰属 2839cm-1:メチルエーテルのC−Hの伸縮振動帰
属 1608cm-1:ベンゼン誘導体の面内骨格振動帰属 1506cm-1:ベンゼン誘導体の面内骨格振動帰属 1456cm-1:Sに直結するCH2の対称変角振動帰
属 1410cm-1:Siに直結するCH2の対称変角振動
帰属 1389cm-1:第3級ブチル基の対称変角振動帰属 1365cm-1:第3級ブチル基のCH3変角振動帰属 1236cm-1:p−置換ベンゼン環の面外変角振動
(横揺れ)振動帰属 1188cm-1:脂肪族エーテルのC−O−Cの逆対称
伸縮振動帰属 1163cm-1:第3級ブトキシ基のC−Oの伸縮振動
帰属 1160cm-1:脂肪族−芳香族混合エーテルのC−O
−Cの逆対称伸縮振動帰属 816cm-1 :p−2置換基を有するベンゼン環のC
H面外変角振動帰属 596cm-1 :脂肪族チオエーテルのC−S伸縮振動
帰属 よって、得られた液体物が、目的生成物である構造式
で表される化合物における官能基を有していることを確
認した。逆に言うと、このような吸収ピークが得られれ
ば、構造式で表される化合物と同定されると考えられ
る。
【0097】[実施例8]実施例1におけるγ−メルカ
プトプロピルトリメトキシシランの使用量を39.3g
(0.2mol)に減少させるとともに、p−イソプロ
ペニルフェノールの代りにt−ブチルアクリレートを5
12g(4mol)使用したほかは、実施例1と同様に
ラジカル反応を行った。得られた反応混合物につき、実
施例1と同様に1H−NMR測定、マススペクトル測定
および赤外分光スペクトル測定を行った。その結果、構
造式で表される化合物が得られたが、その収率は7重
量%であった。また、単独重合により生成したt−ブチ
ルアクリレートポリマの収率が約90重量%であること
を確認した。
【0098】
【発明の効果】本発明の加水分解性シラン化合物によれ
ば、分子内にイオウ原子を含むとともに、分子末端にヒ
ドロキシル基等を有する有機基を含む加水分解性シラン
化合物、および分子内にイオウ原子かつ二重結合を含む
とともに、分子末端にヒドロキシル基等を有する有機基
を含む加水分解性シラン化合物をそれぞれ提供すること
が可能となった。
【0099】また、本発明の加水分解性シラン化合物の
製造方法によれば、分子内にイオウ原子を含むととも
に、分子末端にヒドロキシル基等を有する有機基を含む
加水分解性シラン化合物、および分子内にイオウ原子か
つ二重結合を含むとともに、分子末端にヒドロキシル基
等を有する有機基を含む加水分解性シラン化合物をワン
ステップで、しかも高い収率でそれぞれ得られるように
なった。
【0100】なお、本発明の加水分解性シラン化合物の
製造方法によれば、ナトリウムやカリウムなどの金属を
含む金属アルコキシドを使用していないため、金属含有
量が少ない加水分解性シラン化合物が得られるようにな
った。よって、本発明の加水分解性シラン化合物の製造
方法で得られた加水分解性シラン化合物は、レジスト化
合物等の電子材料に好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた反応生成物の1H−NMR
スペクトルを示す図である。
【図2】実施例1で得られた反応生成物の赤外吸収スペ
クトルを示す図である。
【図3】実施例1で得られた反応生成物のマススペクト
ルを示す図である。
【図4】実施例5で得られた反応生成物のマススペクト
ルを示す図である。
【図5】実施例6で得られた反応生成物のマススペクト
ルを示す図である。
【図6】実施例7で得られた反応生成物の1H−NMR
スペクトルを示す図である。
【図7】実施例7で得られた反応生成物の赤外吸収スペ
クトルを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 穂積 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 4H049 VN01 VP01 VQ49 VQ51 VR20 VR21 VR40 VR43 VS48 VS51 VT40 VT43 VT44 VT45 VU20 VW02 VW33 4J035 BA01 BA11 CA26N CA261 EA01 EB02 LA05 LB16 4J100 AF10P AL08P AP01P AP02P BA03P BA12P BA15P BA16P BA22P BA41P BA51P BA55P BA56P BA77P BC43P CA01 JA38

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される加水分解性
    シラン化合物。 【化1】 [一般式(1)中のX1〜X3は、互いに独立である水素
    または一価の基であって、少なくとも一つは加水分解性
    基であり、R1は単結合またはニ価の有機基であり、R2
    〜R4は、互いに独立である水素または一価の基であ
    り、Yは水素または一価の基である。]
  2. 【請求項2】 下記一般式(2)で表される加水分解性
    シラン化合物。 【化2】 [一般式(2)中のX1〜X3は、互いに独立である水素
    または一価の基であって、少なくとも一つは加水分解性
    基であり、R1は、単結合またはニ価の有機基であり、
    5は、水素または一価の基であり、Yは水素または一
    価の基である。]
  3. 【請求項3】 Yは、ヒドロキシル基を有する有機基、
    保護型ヒドロキシル基を有する有機基、カルボキシル基
    を有する有機基、保護型カルボキシル基を有する有機
    基、スルホン酸基を有する有機基、保護型スルホン酸基
    を有する有機基、または二量化可能な有機基であること
    を特徴とする請求項1または2に記載の加水分解性シラ
    ン化合物。
  4. 【請求項4】 Y中にフェノール性水酸基を有すること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか一の請求項に記載
    の加水分解性シラン化合物。
  5. 【請求項5】 一般式(1)で表される加水分解性シラ
    ン化合物が、下記構造式〜で表される化合物である
    ことを特徴とする請求項1に記載の加水分解性シラン化
    合物。 【化3】
  6. 【請求項6】 下記一般式(3)で表されるメルカプト
    基を有するシラン化合物と、下記一般式(4)で表され
    る不飽和化合物とを、ラジカル反応させてなる請求項1
    に記載の加水分解性シラン化合物の製造方法。 【化4】 [一般式(3)中のX1〜X3、およびR1は、それぞれ
    一般式(1)の内容と同様である。] 【化5】 [一般式(4)中のR2〜R4およびYは、それぞれ一般
    式(1)の内容と同様である。]
  7. 【請求項7】 下記一般式(3)で表されるメルカプト
    基を有するシラン化合物と、下記一般式(5)で表され
    る不飽和化合物とを、ラジカル反応させてなる請求項2
    に記載の加水分解性シラン化合物の製造方法。 【化6】 [一般式(3)中のX1〜X3およびR1は、それぞれ一
    般式(2)の内容と同様である。] 【化7】 [一般式(5)中のR5およびYは、それぞれ一般式
    (2)の内容と同様である。]
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