JP2015078156A - 有機シラン及びそれを用いたゴム組成物 - Google Patents

有機シラン及びそれを用いたゴム組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】発熱性とウェッドスキッド性をバランス良く改良するためにタイヤ用ゴム組成物に配合して、ジエン系ゴム中のシリカ等のフィラー分散性を高めることのできる分子内にモノスルフィド結合を持つ新規な有機シランの提供。
【解決手段】式(1)で表される有機シラン。
Figure 2015078156

(R〜Rは炭素数1〜3のアルキル基又はアルコキシ基、nは2〜4、Aは、−CH2−CH(CH3)−R(Rはアルキル基等)、ジヒドロインデニル基、ジシクロペンダジエン由来の基)
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な有機シラン、及びそれを用いたゴム組成物、更には空気入りタイヤに関するものである。
一般にゴム組成物には、補強剤としてカーボンブラックやシリカなどの補強性フィラーが配合される。補強性フィラーは、充填量を多くすると、ゴム中での分散不良などの問題が生じやすい。そのため、例えば、シリカの場合、一般的にシランカップリング剤などが市販されており、ゴム成分に対する分散性を改善する方法が知られている。しかしながら、従来のシランカップリング剤では、例えばタイヤトレッド配合において、発熱性やウェットグリップ性をバランス良く改良することは難しい。
特許文献1及び2には、シラン化コアポリスルフィド化合物や、これらを用いたエラストマー組成物が開示されている。しかしながら、これらに開示された有機シランは、ポリスルフィド結合を有するものであり、モノスルフィド結合を持つ有機シランを開示したものではない。
特許文献3には、シリカ等の白色強化充填剤のためのカップリング剤として、モノスルフィド結合を持つ有機シランが開示されている。また、特許文献4には、ビニルエーテルとメルカプトシランとを反応させてなる、モノスルフィド結合を持つ有機シランが開示されている。しかしながら、これらの文献には本発明に係る有機シランについては開示されていない。
特表2010−514765号公報 特表2010−514907号公報 特表2009−509015号公報 特許第4201825号公報
本発明は、分子内にモノスルフィド結合を持つ新規な有機シランを提供することを目的とする。
本発明に係る有機シランは、下記一般式(1)で表されるものである。
Figure 2015078156
式中、R、R及びRはそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のアルコキシ基であり、少なくとも1つはアルコキシ基である。nは2〜4の整数である。Aは下記一般式(2)〜(5)で表される基から選択される少なくとも1種である。
Figure 2015078156
式(2)中、Rは炭素数2〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、フェニル基、又は、置換基として炭素数1〜8のアルキル基、水酸基もしくは炭素数1〜8のアルコキシ基を有する置換フェニル基である。式(3)中、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。式(4)中、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。式(5)中、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、R10及びR11はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は水酸基である。
本発明に係るゴム組成物は、該有機シランを含有するものである。本発明に係る空気入りタイヤは、該ゴム組成物を用いてなるものである。
本発明に係る有機シランであると、分子中にモノスルフィド結合を持つことにより、ジエン系ゴムとの親和性を高めることができ、またジエン系ゴムと相溶性の高い分子構造を持ち、更にはアルコキシシリル基を持つことで、ジエン系ゴム中でのシリカ等のフィラーの分散性を高めることができる。そのため、該有機シランを例えばタイヤ用ゴム組成物に用いた場合に、発熱性とウェットグリップ性をバランス良く改良することができる。
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
本実施形態に係る有機シランは、上記一般式(1)で表されるシラン化合物であり、分子中にモノスルフィド結合とアルコキシシリル基を有する。
式(1)中、R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のアルコキシ基であり、少なくとも1つはアルコキシ基である。アルキル基としては、例えば、メチル基又はエチル基が好ましい。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基又はエトキシ基が好ましい。R、R及びRは、好ましくは2つ以上がアルコキシ基であり、更に好ましくは3つともアルコキシ基である。すなわち、−SiRで表されるアルコキシシリル基は、アルキルジアルコキシシリル基又はトリアルコキシシリル基であることが好ましく、より好ましくは、トリエトキシシリル基又はトリメトキシシリル基などのトリアルコキシシリル基である。
式(1)において、nは2〜4の整数である。従って、−C2n−は、炭素数2〜4のアルキレン基(アルカンジイル基)を示し、具体的には、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基が挙げられ、これらは直鎖状でも分岐状であってもよい。
式(1)において、Aは、上記一般式(2)〜(5)で表される基から選択される。Aが式(2)で表される基である場合、有機シランは下記一般式(1−1)で表される。この場合、有機シランはメチル基を側鎖とする分岐構造を有することから、ジエン系ゴムのポリマー鎖に対するひっかかり効果等によって、ジエン系ゴムとの親和性が向上すると考えられる。
Figure 2015078156
式中、Rは、炭素数2〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、フェニル基、又は、置換基として炭素数1〜8のアルキル基、水酸基もしくは炭素数1〜8のアルコキシ基を有する置換フェニル基である。上記炭素数2〜18のアルキル基及びアルケニル基は、直鎖状でも分岐状でもよく、また、アルケニル基の場合、二重結合の位置は特に限定されない。これらアルキル基及びアルケニル基の炭素数は、2〜12であることが好ましく、より好ましくは3〜8である。上記置換フェニル基において、置換基の数は限定されず、1つでも複数でもよく、複数の場合、それらは同一でも異なってもよい。該置換基としてのアルキル基及びアルコキシ基は、直鎖状でも分岐状でもよく、その炭素数としては、例えば1〜5であることが好ましく、より好ましくは1〜3である。なお、式(1−1)中のR、R、R及びnは、式(1)と同じである。
上記Aが式(3)で表される基である場合、有機シランは下記一般式(1−2)で表される。この場合、有機シランがインダン環を持つことにより、ジエン系ゴムとの相溶性が向上すると考えられる。
Figure 2015078156
式中、Rは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、好ましくは水素原子、メチル基又はエチル基である。硫黄原子は、インダン環の1位又は2位の炭素原子に結合しており、そのため、実施形態に係る有機シランは、1位に結合したものでも、2位に結合したものでも、両者の混合物でもよい。なお、式(1−2)中のR、R、R及びnは、式(1)と同じである。
上記Aが式(4)で表される基である場合、有機シランは下記一般式(1−3)で表される。この場合、有機シランがジシクロペンタジエン由来の構造を持つことにより、ジエン系ゴムとの相溶性が向上すると考えられる。
Figure 2015078156
式中、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、好ましくは水素原子、メチル基又はエチル基である。RとRは、いずれか一方が水素原子であり、他方が水素原子、メチル基又はエチル基であることが好ましい。硫黄原子は、ジシクロペンタジエン構造の1位又は2位の炭素原子に結合しており、そのため、実施形態に係る有機シランは、1位に結合したものでも、2位に結合したものでも、両者の混合物でもよい。なお、式(1−3)中のR、R、R及びnは、式(1)と同じである。
上記Aが式(5)で表される基である場合、有機シランは下記一般式(1−4)で表される。この場合、有機シランがジシクロペンタジエン由来の構造を持つことにより、ジエン系ゴムとの相溶性が向上すると考えられる。
Figure 2015078156
式中、Rは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、好ましくは水素原子、メチル基又はエチル基である。R10及びR11は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は水酸基を示し、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基又は水酸基である。R10とR11は、いずれか一方が水素原子であり、他方が水素原子、メチル基、エチル基又は水酸基であることが好ましい。硫黄原子は、ジシクロペンタジエン構造の1位又は2位の炭素原子に結合しており、そのため、実施形態に係る有機シランは、1位に結合したものでも、2位に結合したものでも、両者の混合物でもよい。なお、式(1−4)中のR、R、R及びnは、式(1)と同じである。
本実施形態に係る有機シランは、上記式(1−1)〜(1−4)のいずれか1つで表される化合物であってもよく、また、これらの2種以上の混合物であってもよい。
本実施形態に係る有機シランは、好ましくはエン−チオール反応により合成することができる。詳細には、下記一般式(6)で表される化合物と、下記一般式(7)〜(10)で表される化合物から選択される少なくとも1種の化合物とを、反応させることにより合成することができる。
Figure 2015078156
Figure 2015078156
ここで、式中のR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11及びnは、上記式(1)〜(5)と同じである。
式(6)で表される化合物はメルカプト基を有するチオール化合物であり、式(7)〜(10)で表される化合物は炭素−炭素二重結合を有する化合物である。この反応では、式(7)〜(10)の化合物の炭素−炭素二重結合(C=C)に対し、式(6)のメルカプト基を、エン−チオール反応させることにより結合させる。エンチオール反応とは、チオール基と炭素−炭素二重結合とが1対1で付加する反応である。すなわち、チオールに光照射するか又はラジカル発生剤を加えると、容易にチイルラジカルが発生し、炭素−炭素二重結合に付加する。生成した炭素ラジカルがチオール基から水素を引き抜くことで1対1付加体が生成する。水素を引き抜かれたラジカルはチイルラジカルとなるので、反応は連鎖的に進行する。このようにエン−チオール反応を用いることにより、簡単かつ高収率にて、実施形態の有機シランを製造することができる。
式(6)の化合物としては、公知の種々のメルカプトシランカップリング剤を用いることができ、具体例としては、(3−メルカプトプロピル)トリエトキシシラン、(3−メルカプトプロピル)トリメトキシシラン、(3−メルカプトプロピル)メチルジメトキシシラン、(3−メルカプトプロピル)ジメチルメトキシシラン、又は、メルカプトエチルトリエトキシシランなどが挙げられる。
式(7)の化合物の具体例としては、2−メチル−1−ペンテン、イソオクテン、α−メチルスチレン、2,6−ジメチルー1−ヘプテン、2−イソプロペニルトルエン、4−イソプロペニルトルエン等が挙げられる。式(8)の化合物の具体例としては、インデン、1−メチルーインデン等が挙げられる。式(9)の化合物の具体例としては、1−メチルジシクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン等が挙げられる。式(10)の化合物の具体例としては、ヒドロキシジシクロペンタジエン等が挙げられる。
エン−チオール反応に際しては、ラジカル発生剤を反応触媒として用いることが好ましい。但し、紫外線(UV)を照射することによるラジカル反応であってもよい。ラジカル発生剤としては、アゾ化合物、有機過酸化物などが挙げられ、熱によりラジカルが発生するものや光照射によりラジカルが発生するものが含まれる。アゾ化合物の例としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)(ABCN)などが挙げられる。有機過酸化物の例としては、ジ−tert−ブチルペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化ベンゾイル、メチルエチルケトンペルオキシドなどが挙げられる。
エン−チオール反応は、より詳細には、式(6)で表される化合物と、式(7)〜(10)で表される化合物の何れか少なくとも1種と、ラジカル発生剤を、トルエンなどの有機溶剤とともに混合し、ラジカルが発生する条件に保持することにより行うことができる。特に限定するものではないが、反応温度は50〜120℃であることが好ましい。
本実施形態に係る有機シランは、無機材料と有機材料を結合させるカップリング剤として用いることができる。該有機シランは、モノスルフィド結合(−C−S−C−)を分子内に有しており、この部分が熱により開裂してジエン系ゴムと反応するか、又は少なくともモノスルフィド結合を有することでジエン系ゴムとの親和性が向上するものと考えられる。更に、該有機シランは、式(2)〜(5)で表されるジエン系ゴムと相溶性の高い分子構造を有するため、この点からもジエン系ゴムとの親和性が向上すると考えられる。更に、該有機シランは、アルコキシシリル基を分子内に有しており、この部分がシリカなどの無機フィラーと反応することができる。そのため、ジエン系ゴムと無機フィラーを結合させることができるので、ゴム組成物においてシランカップリング剤として用いることにより、無機フィラーの分散性を向上させて、ゴム組成物の特性を改良することができる。また、モノスルフィド結合を持つものであるため、スコーチが生じにくく、耐スコーチ性能を向上することもできる。なお、有機シランが水酸基を有する場合(Rが水酸基を持つ置換フェニル基である場合や、R10及び/又はR11が水酸基である場合)、ジエン系ゴムに水酸基が導入される可能性があり、この点からもシリカの分散性向上に寄与すると考えられる。また、この場合、更にジエン系ゴムとして下記変性ジエン系ゴムを用いる場合、該変性ジエン系ゴムの官能基と有機シランの水酸基との間での相互作用も期待できる。
本実施形態に係るゴム組成物は、ゴム成分であるジエン系ゴムに対し、補強性フィラーとしてのシリカとともに、上記有機シランを配合してなるものである。
上記ジエン系ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、合成イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム等が挙げられ、これらはいずれか1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも、NR、BR及びSBRからなる群から選択された少なくとも1種であることが好ましい。また、これらのジエン系ゴムとしては、主鎖中又は末端が変性された変性ジエン系ゴムであってもよく、例えば、NR、IR、BR、SBRの主鎖中又は末端が、アルコキシ基、カルボニル基、水酸基、アミノ基及びエポキシ基などの少なくとも1種の官能基(シリカのシラノール基と相互作用のある官能基)で変性されていてもよい。かかる変性ジエン系ゴムの含有量は、特に限定されず、例えば、ジエン系ゴム中に占める割合が10質量%以上でもよく、また30質量%以上でもよく、ゴム成分を変性ジエン系ゴムのみで構成してもよい。
上記補強性フィラーとしてのシリカとしては、特に限定されないが、湿式シリカ(含水ケイ酸)が好ましい。シリカのコロイダル特性も、特に限定されないが、BET法による窒素吸着比表面積(BET)が150〜250m/gであるものが好ましく用いられ、より好ましくは180〜230m/gである。なお、シリカのBETはISO 5794に記載のBET法に準拠し測定される。
シリカの配合量は、上記ジエン系ゴム100質量部に対して、30〜120質量部であることが好ましく、より好ましくは40〜100質量部である。
本実施形態に係るゴム組成物において、フィラーとしては、上記シリカの他、カーボンブラック、酸化チタン、ケイ酸アルミニウム、クレー、又は、タルクなどの各種無機フィラーを併用してもよい。これらは2種以上組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、シリカと併用するフィラーとしてはカーボンブラックが好ましい。なお、シリカを含む無機フィラーの総配合量は、上記ジエン系ゴム100質量部に対して、30〜180質量部であることが好ましく、より好ましくは40〜150質量部であり、更に好ましくは50〜120質量部である。他の無機フィラーを併用する場合、シリカを主成分とすること、すなわち、無機フィラーの50質量%以上がシリカであることが好ましい。
上記有機シランの配合量は、シリカ質量に対して2〜20質量%であることが好ましい。すなわち、該有機シランの配合量は、シリカ100質量部に対して2〜20質量部である。このような配合量とすることにより、その添加効果を十分に発揮することができる。有機シランの配合量は、より好ましくは、シリカ質量の5〜15質量%である。
本実施形態に係るゴム組成物において、シランカップリング剤としては、上記式(1)で表される有機シランのみでもよいが、これとともに他のシランカップリング剤を併用してもよい。他のシランカップリング剤としては、特に限定されず、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエキトシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィドなどのスルフィドシランカップリング剤; (3−メルカプトプロピル)トリメトキシシラン、(3−メルカプトプロピル)トリエトキシシラン、(3−メルカプトプロピル)メチルジメトキシシラン、メルカプトエチルトリエトキシシランなどのメルカプトシランカップリング剤; 3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシラン、3−プロピオニルチオプロピルトリメトキシシランなどの保護化メルカプトシランカップリング剤などが挙げられ、これらは2種以上を組合せて用いてもよい。このように他のシランカップリング剤を併用する場合、シランカップリング剤の総配合量は、シリカ質量の3〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜15質量%である。なお、他のシランカップリング剤を併用する場合、上記式(1)の有機シランを主成分とすること、すなわち、シランカップリング剤の50質量%以上が該有機シランであることが好ましい。
本実施形態に係るゴム組成物には、樹脂を配合してもよい。好ましい樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、インデン系樹脂、ジシクロペンタジエン系樹脂、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂、石油樹脂(例えば、C5系、C9系、C5/C9系)などが挙げられ、これらをいずれか1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。このような樹脂を配合することにより、ウェットグリップ性をより高めることができる。樹脂の配合量は、特に限定されないが、上記ジエン系ゴム100質量部に対して1〜50質量部であることが好ましく、より好ましくは5〜40質量部であり、更に好ましくは10〜30質量部である。
本実施形態に係るゴム組成物には、上記の各成分の他に、オイル、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、ワックス、加硫剤、加硫促進剤など、ゴム組成物において一般に使用される各種添加剤を配合することができる。上記加硫剤としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などの硫黄成分が挙げられ、特に限定するものではないが、その配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。
実施形態に係るゴム組成物は、通常に用いられるバンバリーミキサーやニーダー、ロール等の混合機を用いて、常法に従い混練し作製することができる。すなわち、第一混合段階で、ゴム成分に対し、フィラーとともに、加硫剤及び加硫促進剤を除く他の添加剤を添加混合し、次いで、得られた混合物に、最終混合段階で加硫剤及び加硫促進剤を添加混合してゴム組成物を調製することができる。
このようにして得られたゴム組成物は、タイヤ用、防振ゴム用、コンベアベルト用などの各種ゴム部材に用いることができる。好ましくは、タイヤ用として用いることであり、乗用車用、トラックやバスの大型タイヤなど各種用途、サイズの空気入りタイヤのトレッド部、サイドウォール部、ビード部、タイヤコード被覆用ゴムなどタイヤの各部位に適用することができる。すなわち、該ゴム組成物は、常法に従い、例えば、押出加工によって所定の形状に成形され、他の部品と組み合わせた後、例えば140〜180℃で加硫成形することにより、空気入りタイヤを製造することができる。これらの中でも、タイヤのトレッド用配合として用いることが特に好ましい。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<有機シランの合成>
[合成例1]
2−メチル−1−ペンテン(東京化成工業(株)製)50g、(3−メルカプトプロピル)トリエトキシシラン(東京化成工業(株)製)141.6g、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(和光純薬工業(株)製)2.83gおよびトルエン300mlをナスフラスコ内で混合し、窒素ガスで30分間バブリングした後、60℃で3時間反応させた。その後、反応溶液を濃縮し、176gの無色の液体が得られた(収率:92質量%)。下記NMRの結果から、生成物が下記化学式で表される、トリエトキシ(3-((2-メチルペンチル)チオ)プロピル)シラン:Triethoxy(3-((2-methylpentyl)thio)propyl)silane(有機シラン1)であることを同定した。
Figure 2015078156
1H NMR (400MHz CDCl3, δ in ppm):
1.21 (t, 9H, -Si-(O-CH2-CH 3 3), 3.83 (q, 6H, -Si-(O-CH 2 -CH33), 0.56 (t, 2H, -CH 2 -Si-(O-CH2-CH33), 1.62 (m, 2H, -S-CH2-CH 2 -CH2-Si-), 2.60 (t, 2H, -S-CH 2 -CH2-CH2-Si-), 2.23-2.48 (m, 2H, -CH 2 -S-), 1.77 (m, 1H, -CH(CH3)-CH2-S-), 0.93 (m, 3H, -CH(CH 3 )-CH2-S-), 1.19 (m, 2H, -CH 2 -CH(CH3)-CH2-S-), 1.31 (m, 2H, -CH 2 -CH2-CH(CH3)-), 0.89 (m, 3H, CH 3 -CH2-CH2-CH(CH3)-).
13C NMR (400MHz CDCl3, δ in ppm):
18.4 (-Si-(O-CH2-CH33), 58.4 (-Si-(O-CH2-CH33), 15.6 (-CH2-Si-(O-CH2-CH33), 16.8 (-S-CH2-CH2-CH2-Si-), 36.7 (-S-CH2-CH2-CH2-Si-), 43.5 (-CH2-S-), 33.7 (-CH(CH3)-CH2-S-), 22.5 (-CH(CH3)-CH2-S-), 38.5 (-CH2-CH(CH3)-), 19.5 (-CH2-CH2-CH(CH3)-), 14.4 (CH3-CH2-CH2-CH(CH3)-).
[合成例2]
2,4,4−トリメチル−1−ペンテン(別名:イソオクテン。東京化成工業(株)製)50g、(3−メルカプトプロピル)トリエトキシシラン(東京化成工業(株)製)106.2g、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(和光純薬工業(株)製)2.12gおよびトルエン300mlをナスフラスコ内で混合し、窒素ガスで30分間バブリングした後、60℃で3時間反応させた。その後、反応溶液を濃縮し、148gの淡黄色の液体が得られた(収率:95質量%)。下記NMRの結果から、生成物が下記化学式で表される、トリエトキシ(3-((2,4,4-トリメチルペンチル)チオ)プロピル)シラン:Triethoxy(3-((2,4,4-trimethylpentyl)thio)propyl)silane(有機シラン2)であることを同定した。
Figure 2015078156
1H NMR (400MHz CDCl3, δ in ppm):
1.21 (t, 9H, -Si-(O-CH2-CH 3 3), 3.83 (q, 6H, -Si-(O-CH 2 -CH33), 0.56 (t, 2H, -CH 2 -Si-(O-CH2-CH33), 1.62 (m, 2H, -S-CH2-CH 2 -CH2-Si-), 2.60 (t, 2H, -S-CH 2 -CH2-CH2-Si-), 2.23-2.48 (m, 2H, -CH 2 -S-), 1.77 (m, 1H,-CH(CH3)-CH2-S-), 0.93 (m, 3H, -CH(CH 3 )-CH2-S-), 1.07 (d, 2H, -CH 2 -CH(CH3)-CH2-S-), 0.91 (s, 9H, (CH 3 )3C-CH2-CH(CH3)-).
13C NMR (400MHz CDCl3, δ in ppm):
18.4 (-Si-(O-CH2-CH33), 58.4 (-Si-(O-CH2-CH33), 15.6 (-CH2-Si-(O-CH2-CH33), 16.8 (-S-CH2-CH2-CH2-Si-), 36.7 (-S-CH2-CH2-CH2-Si-), 44.1 (-CH2-S-), 28.7 (-CH(CH3)-CH2-S-), 23.1 (-CH(CH3)-CH2-S-), 50.2 (-CH2-CH(CH3)-), 30.5 ((CH3)3 C-CH2-CH(CH3)-), 30.1 ((CH3)3C-CH2-CH(CH3)-).
[合成例3]
α-メチルスチレン(東京化成工業(株)製)50g、(3−メルカプトプロピル)トリエトキシシラン(東京化成工業(株)製)100.9g、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(和光純薬工業(株)製)2.02gおよびトルエン300mlをナスフラスコ内で混合し、窒素ガスで30分間バブリングした後、60℃で3時間反応させた。その後、反応溶液を濃縮し、140gの無色の液体が得られた(収率:93質量%)。下記NMRの結果から、生成物が下記化学式で表される、トリエトキシ(3-((2-フェニルプロピル)チオ)プロピル)シラン:Triethoxy(3-((2-phenylpropyl)thio)propyl)silane(有機シラン3)であることを同定した。
Figure 2015078156
1H NMR (400MHz CDCl3, δ in ppm):
1.21 (t, 9H, -Si-(O-CH2-CH 3 3), 3.83 (q, 6H, -Si-(O-CH 2 -CH33), 0.56 (t, 2H, -CH 2 -Si-(O-CH2-CH33), 1.62 (m, 2H, -S-CH2-CH 2 -CH2-Si-), 2.60 (t, 2H, -S-CH 2 -CH2-CH2-Si-), 2.59-2.84 (m, 2H, -CH 2 -S-), 3.15 (m, 1H,-CH(CH3)-CH2-S-), 1.25 (m, 3H, -CH(CH 3 )-CH2-S-), 7.28(m, 4H, phenyl), 7.19 (m, 1H, phenyl).
13C NMR (400MHz CDCl3, δ in ppm):
18.4 (-Si-(O-CH2-CH33), 58.4 (-Si-(O-CH2-CH33), 15.6 (-CH2-Si-(O-CH2-CH33), 16.8 (-S-CH2-CH2-CH2-Si-), 36.7 (-S-CH2-CH2-CH2-Si-), 42.1 (-CH2-S-), 37.2 (-CH(CH3)-CH2-S-), 20.0 (-CH(CH3)-CH2-S-), 148.4 (phenyl C), 126.1, 128.4, 125.9 (phenyl CH).
[合成例4]
インデン(東京化成工業(株)製)50g、(3−メルカプトプロピル)トリエトキシシラン(東京化成工業(株)製)102.6g、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(和光純薬工業(株)製)2.05gおよびトルエン300mlをナスフラスコ内で混合し、窒素ガスで30分間バブリングした後、60℃で3時間反応させた。その後、反応溶液を濃縮し、133gの淡黄色の液体が得られた(収率:87質量%)。下記NMRの結果から、生成物が下記化学式で表される、(3-((2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-イル)チオ)プロピル)トリエトキシシラン:(3-((2,3-dihydro-1H-inden-1-yl)thio)propyl)triethoxysilane(有機シラン4-1)と(3-((2,3-ジヒドロ-1H-インデン-2-イル)チオ)プロピル)トリエトキシシラン:(3-((2,3-dihydro-1H-inden-2-yl)thio)propyl)triethoxysilane(有機シラン4-2)との混合物(有機シラン4)であることを同定した。
Figure 2015078156
(有機シラン4-1)
1H NMR (400MHz CDCl3, δ in ppm):
1.21 (t, 9H, -Si-(O-CH2-CH 3 3), 3.83 (q, 6H, -Si-(O-CH 2 -CH33), 0.56 (t, 2H, -CH 2 -Si-(O-CH2-CH33), 1.62 (m, 2H, -S-CH2-CH 2 -CH2-Si-), 2.60 (t, 2H, -S-CH 2 -CH2-CH2-Si-), 3.95 (m, 1H, inden), 2.25-2.50 (m, 2H, inden), 3.11-3.21 (m, 2H, inden), 7.22(m, 1H, inden), 7.26 (m, 1H, inden) , 7.13(m, 1H, inden), 7.06(m, 1H, inden).
13C NMR (400MHz CDCl3, δ in ppm):
18.4 (-Si-(O-CH2-CH33), 58.4 (-Si-(O-CH2-CH33), 15.6 (-CH2-Si-(O-CH2-CH33), 17.1 (-S-CH2-CH2-CH2-Si-), 33.8 (-S-CH2-CH2-CH2-Si-), 50.6 (CH inden), 31.9 (CH2 inden), 29.6 (CH2 inden), 138.6 (C inden), 143.4 (C inden), 131.0 (CH inden), 128.2 (CH inden), 126.1 (CH inden).
(有機シラン4-2)
1H NMR (400MHz CDCl3, δ in ppm):
1.21 (t, 9H, -Si-(O-CH2-CH 3 3), 3.83 (q, 6H, -Si-(O-CH 2 -CH33), 0.56 (t, 2H, -CH 2 -Si-(O-CH2-CH33), 1.62 (m, 2H, -S-CH2-CH 2 -CH2-Si-), 2.42 (t, 2H, -S-CH 2 -CH2-CH2-Si-), 3.08 (m, 1H, inden), 3.12-3.37 (m, 4H, inden), 7.26(m, 2H, inden), 7.06 (m, 2H, inden).
13C NMR (400MHz CDCl3, δ in ppm):
18.4 (-Si-(O-CH2-CH33), 58.4 (-Si-(O-CH2-CH33), 15.6 (-CH2-Si-(O-CH2-CH33), 17.1 (-S-CH2-CH2-CH2-Si-), 33.9 (-S-CH2-CH2-CH2-Si-), 40.3 (CH inden), 43.7 (CH2 inden), 143.4 (C inden), 128.2 (CH inden), 126.1 (CH inden).
[合成例5]
1−メチルジシクロペンタジエン(東京化成工業(株)製)50g、(3−メルカプトプロピル)トリエトキシシラン(東京化成工業(株)製)81.5g、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(和光純薬工業(株)製)1.63gおよびトルエン200mlをナスフラスコ内で混合し、窒素ガスで30分間バブリングした後、60℃で3時間反応させた。その後、反応溶液を濃縮し、108gの無色の液体が得られた(収率:82質量%)。下記NMRの結果から、生成物が下記化学式で表される、トリエトキシ(3-((3-メチル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-4,7-メタノインデン-1-イル)チオ)プロピル)シラン:Triethoxy(3-((3-methyl-2,3,3a,4,7,7a-hexahydro-1H-4,7-methanoinden-1-yl)thio)propyl)silane(有機シラン5-1)とトリエトキシ(3-((1-メチル-2,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-4,7-メタノインデン-2-イル)チオ)プロピル)シラン:Triethoxy(3-((1-methyl-2,3,3a,4,7,7a-hexahydro-1H-4,7-methanoinden-2-yl)thio)propyl)silane(有機シラン5-2)との混合物(有機シラン5)であることを同定した。
Figure 2015078156
(有機シラン5-1)
1H NMR (400MHz CDCl3, δ in ppm):
1.21 (t, 9H, -Si-(O-CH2-CH 3 3), 3.83 (q, 6H, -Si-(O-CH 2 -CH33), 0.56 (t, 2H, -CH 2 -Si-(O-CH2-CH33), 1.62 (m, 2H, -S-CH2-CH 2 -CH2-Si-), 2.60 (t, 2H, -S-CH 2 -CH2-CH2-Si-), 2.45 (m, 1H, cyclopentane), 1.66-1.91 (m, 2H, cyclopentane), 1.51 (m, 1H, cyclopentane), 0.88 (m, 3H, methyl cyclopentane), 1.61 (m, 1H, cyclopentane) , 1.24(m, 1H, cyclopentane), 2.58(m, 2H, norbornene) , 5.98 (m, 2H, norbornene) , 0.69-0.94 (m, 2H, norbornene).
13C NMR (400MHz CDCl3, δ in ppm):
18.4 (-Si-(O-CH2-CH33), 58.4 (-Si-(O-CH2-CH33), 15.6 (-CH2-Si-(O-CH2-CH33), 17.1 (-S-CH2-CH2-CH2-Si-), 34.5 (-S-CH2-CH2-CH2-Si-), 42.2 (CH cyclopentane), 40.3 (CH2 cyclopentane), 37.0 (CH cyclopentane), 18.5 (CH3 methylcyclopentane), 40.9 (CH cyclopentane), 49.6 (CH cyclopentane), 44.0 (CH norbornene), 44.1 (CH norbornene) , 135.9 (CH norbornene), 46.7 (CH2 norbornene).
(有機シラン5-2)
1H NMR (400MHz CDCl3, δ in ppm):
1.21 (t, 9H, -Si-(O-CH2-CH 3 3), 3.83 (q, 6H, -Si-(O-CH 2 -CH33), 0.56 (t, 2H, -CH 2 -Si-(O-CH2-CH33), 1.62 (m, 2H, -S-CH2-CH 2 -CH2-Si-), 2.60 (t, 2H, -S-CH 2 -CH2-CH2-Si-), 2.45 (m, 1H, cyclopentane), 1.66-1.91 (m, 2H, cyclopentane), 1.78 (m, 1H, cyclopentane), 0.88 (m, 3H, methyl cyclopentane), 1.34 (m, 1H, cyclopentane) , 1.24(m, 1H, cyclopentane), 2.58(m, 2H, norbornene) , 5.98 (m, 2H, norbornene) , 0.69-0.94 (m, 2H, norbornene).
13C NMR (400MHz CDCl3, δ in ppm):
18.4 (-Si-(O-CH2-CH33), 58.4 (-Si-(O-CH2-CH33), 15.6 (-CH2-Si-(O-CH2-CH33), 17.1 (-S-CH2-CH2-CH2-Si-), 34.5 (-S-CH2-CH2-CH2-Si-), 46.2 (CH cyclopentane), 36.3 (CH2 cyclopentane), 38.9 (CH cyclopentane), 15.6 (CH3 methylcyclopentane), 47.6 (CH cyclopentane), 49.6 (CH cyclopentane), 36.4 (CH norbornene), 44.1 (CH norbornene) , 135.9 (CH norbornene), 47.1 (CH2 norbornene).
[合成例6]
ヒドロキシジシクロペンタジエン(東京化成工業(株)製)50g、(3−メルカプトプロピル)トリエトキシシラン(東京化成工業(株)製)79.4g、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(和光純薬工業(株)製)1.59gおよびトルエン200mlをナスフラスコ内で混合し、窒素ガスで30分間バブリングした後、60℃で3時間反応させた。その後、反応溶液を濃縮し、110gの無色の液体が得られた(収率:85質量%)。下記NMRの結果から、生成物が下記化学式で表される、3-((3-(トリエトキシシリル)プロピル)チオ)オクタヒドロ-1H-4,7-メタノインデン-5-オール:3-((3-(triethoxysilyl)propyl)thio)octahydro-1H-4,7-methanoinden-5-ol(有機シラン6-1)と1-((3-(トリエトキシシリル)プロピル)チオ)オクタヒドロ-1H-4,7-メタノインデン-5-オール:1-((3-(triethoxysilyl)propyl)thio)octahydro-1H-4,7-methanoinden-5-ol(有機シラン6-2)と2-((3-(トリエトキシシリル)プロピル)チオ)オクタヒドロ-1H-4,7-メタノインデン-5-オール:2-((3-(triethoxysilyl)propyl)thio)octahydro-1H-4,7-methanoinden-5-ol(有機シラン6-3)との混合物(有機シラン6)であることを同定した。
Figure 2015078156
(有機シラン6-1)
1H NMR (400MHz CDCl3, δ in ppm):
1.21 (t, 9H, -Si-(O-CH2-CH 3 3), 3.83 (q, 6H, -Si-(O-CH 2 -CH33), 0.56 (t, 2H, -CH 2 -Si-(O-CH2-CH33), 1.62 (m, 2H, -S-CH2-CH 2 -CH2-Si-), 2.60 (t, 2H, -S-CH 2 -CH2-CH2-Si-), 2.45 (m, 1H, cyclopentane), 1.65-1.90 (m, 2H, cyclopentane), 1.72-1.97 (m, 2H, cyclopentane), 1.14 (m, 1H, cyclopentane), 1.41(m, 1H, cyclopentane), 1.34(m, 1H, norbornene), 1.90 (m, 1H, norbornene), 1.61-1.86 (m, 2H, norbornene), 3.65 (m, 1H, norbornene), 1.68-2.13 (m, 2H, norbornene), 4.14(s, 1H, OH).
13C NMR (400MHz CDCl3, δ in ppm):
18.4 (-Si-(O-CH2-CH33), 58.4 (-Si-(O-CH2-CH33), 15.6 (-CH2-Si-(O-CH2-CH33), 17.1 (-S-CH2-CH2-CH2-Si-), 34.5 (-S-CH2-CH2-CH2-Si-), 44.9 (CH cyclopentane), 33.6 (CH2 cyclopentane), 30.0 (CH2 cyclopentane), 50.1 (CH cyclopentane), 45.7 (CH cyclopentane), 46.8 (CH norbornene), 32.8 (CH norbornene), 74.1 (CH norbornene), 40.1 (CH2 norbornene), 36.1 (CH2 norbornene).
(有機シラン6-2)
1H NMR (400MHz CDCl3, δ in ppm):
1.21 (t, 9H, -Si-(O-CH2-CH 3 3), 3.83 (q, 6H, -Si-(O-CH 2 -CH33), 0.56 (t, 2H, -CH 2 -Si-(O-CH2-CH33), 1.62 (m, 2H, -S-CH2-CH 2 -CH2-Si-), 2.60 (t, 2H, -S-CH 2 -CH2-CH2-Si-), 2.45 (m, 1H, cyclopentane), 1.65-1.90 (m, 2H, cyclopentane), 1.72-1.97 (m, 2H, cyclopentane), 1.14 (m, 1H, cyclopentane), 1.41(m, 1H, cyclopentane), 1.34(m, 1H, norbornene), 1.90 (m, 1H, norbornene), 1.88-2.13 (m, 2H, norbornene), 3.65 (m, 1H, norbornene), 1.61-1.86 (m, 2H, norbornene), 4.14(s, 1H, OH).
13C NMR (400MHz CDCl3, δ in ppm):
18.4 (-Si-(O-CH2-CH33), 58.4 (-Si-(O-CH2-CH33), 15.6 (-CH2-Si-(O-CH2-CH33), 17.1 (-S-CH2-CH2-CH2-Si-), 34.5 (-S-CH2-CH2-CH2-Si-), 44.9 (CH cyclopentane), 33.6 (CH2 cyclopentane), 30.3 (CH2 cyclopentane), 56.6 (CH cyclopentane), 39.2 (CH cyclopentane), 38.3 (CH norbornene), 32.8 (CH norbornene), 74.5 (CH norbornene), 39.7 (CH2 norbornene), 36.1 (CH2 norbornene).
(有機シラン6-3)
1H NMR (400MHz CDCl3, δ in ppm):
1.21 (t, 9H, -Si-(O-CH2-CH 3 3), 3.83 (q, 2H, -Si-(O-CH 2 -CH33), 0.56 (t, 2H, -CH 2 -Si-(O-CH2-CH33), 1.62 (m, 2H, -S-CH2-CH 2 -CH2-Si-), 2.60 (t, 2H, -S-CH 2 -CH2-CH2-Si-), 2.55 (m, 1H, cyclopentane), 1.66-1.91 (m, 4H, cyclopentane), 1.14 (m, 2H, cyclopentane), 1.34(m, 1H, norbornene), 1.90 (m, 1H, norbornene), 1.88-2.13 (m, 2H, norbornene), 3.65 (m, 1H, norbornene), 1.61-1.86 (m, 2H, norbornene), 4.14(s, 1H, OH).
13C NMR (400MHz CDCl3, δ in ppm):
18.4 (-Si-(O-CH2-CH33), 58.4 (-Si-(O-CH2-CH33), 15.6 (-CH2-Si-(O-CH2-CH33), 17.1 (-S-CH2-CH2-CH2-Si-), 34.5 (-S-CH2-CH2-CH2-Si-), 42.0 (CH cyclopentane), 39.0 (CH2 cyclopentane), 38.7 (CH2 cyclopentane), 45.7 (CH cyclopentane), 39.2 (CH cyclopentane), 38.3 (CH norbornene), 32.8 (CH norbornene), 74.5 (CH norbornene), 40.1 (CH2 norbornene), 36.5 (CH2 norbornene).
<ゴム組成物の評価>
バンバリーミキサーを使用し、下記表1に示す配合(質量部)に従って、まず、第一混合段階で、ジエン系ゴム成分に対し硫黄及び加硫促進剤を除く他の配合剤を添加し混練し(排出温度=160℃)、次いで、得られた混練物に、最終混合段階で、硫黄と加硫促進剤を添加し混練して(排出温度=90℃)、ゴム組成物を調製した。表1中の各成分の詳細は、以下の通りである。
・未変性SBR:ランクセス株式会社製「VSL5025−0HM」
・変性SBR:アミノ基及びアルコキシ基末端変性溶液重合スチレンブタジエンゴム、JSR株式会社製「HPR350」
・BR:宇部興産株式会社製「BR150B」
・シランカップリング剤:ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、エボニック・デグサ社製「Si69」
・有機シラン1〜6:合成例1〜6で合成したもの
・シリカ:東ソー・シリカ株式会社製「ニップシールAQ」(BET=205m/g)
・カーボンブラック:三菱化学株式会社製「ダイアブラックN341」
・オイル:昭和シェル石油株式会社製「エキストラクト4号S」
・亜鉛華:三井金属鉱業株式会社製「亜鉛華1号」
・老化防止剤:住友化学株式会社製「アンチゲン6C」
・ステアリン酸:花王株式会社製「ルナックS−20」
・ワックス:日本精鑞株式会社製「OZOACE0355」
・樹脂:三井化学株式会社製「FTR6125」(スチレン系/脂肪族系共重合体樹脂)
・硫黄:鶴見化学工業株式会社製「5%油入微粉末硫黄」
・加硫促進剤:住友化学株式会社製「ソクシノールCZ」
得られた各ゴム組成物について、160℃×20分で加硫して所定形状の試験片を作製し、低燃費性能とウェットグリップ性能を評価した。各評価方法は以下の通りである。
・低燃費性能(発熱性):東洋精機株式会社製の粘弾性試験機を用いて、初期歪み10%、動的歪み1%、周波数10Hz、温度60℃の条件下で損失係数tanδを測定し、比較例2の値を100とした指数で示した。60℃でのtanδは、タイヤ用ゴム組成物において、低燃費性能の指標として一般に用いられているものであり、上記指数が小さいほどtanδが小さく、従って発熱しにくく、タイヤとしての低燃費性能に優れることを示す。
・ウェットグリップ性能(低温特性):測定温度を0℃に変え、その他は上記低燃費性能と同様にして、tanδを測定し、比較例2の値を100とした指数で示した。0℃でのtanδは、タイヤ用ゴム組成物において、ウェットグリップ性能の指標として一般に用いられているものであり、上記指数が大きいほどtanδが大きく、ウェットグリップ性能に優れることを示す。
Figure 2015078156
結果は、表1に示す通りである。実施例1〜8に示すように、シランカップリング剤として合成例1〜6に係る有機シラン1〜6を配合した場合、汎用のスルフィドシランカップリング剤を配合した比較例2に対して、同配合量で比較して、低燃費性能とウェットグリップ性能がバランス良く改善されていた。また、実施例10,12に示すように、ゴム成分として変性ジエン系ゴムを用いることにより、低燃費性能の更なる改善効果が認められた。また、実施例13に示すように、樹脂を配合することで、ウェットグリップ性の顕著な改善効果が得られた。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で表される有機シラン。
    Figure 2015078156
    (式中、R、R及びRはそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のアルコキシ基であり、少なくとも1つはアルコキシ基である。nは2〜4の整数である。Aは下記一般式(2)〜(5)で表される基から選択される少なくとも1種である。
    Figure 2015078156
    式(2)中、Rは炭素数2〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、フェニル基、又は、置換基として炭素数1〜8のアルキル基、水酸基もしくは炭素数1〜8のアルコキシ基を有する置換フェニル基である。式(3)中、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。式(4)中、R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。式(5)中、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、R10及びR11はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は水酸基である。)
  2. 請求項1記載の有機シランを含有するゴム組成物。
  3. ジエン系ゴム100質量部に対して、シリカ30〜120質量部と、前記有機シランをシリカ質量に対して2〜20質量%含有する請求項2記載のゴム組成物。
  4. 請求項2又は3に記載のゴム組成物を用いてなる空気入りタイヤ。
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