JP2000319012A - 球状シリカゲル系粒子及びその製法 - Google Patents

球状シリカゲル系粒子及びその製法

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JP2000319012A JP12488799A JP12488799A JP2000319012A JP 2000319012 A JP2000319012 A JP 2000319012A JP 12488799 A JP12488799 A JP 12488799A JP 12488799 A JP12488799 A JP 12488799A JP 2000319012 A JP2000319012 A JP 2000319012A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部に空隙を有しながら吸湿性が小さく、嵩
密度が比較的小さい範囲にあり、耐擦傷性に優れている
多孔質の球状シリカゲル系粒子及びその製法を提供す
る。 【解決手段】 水銀圧入法で測定した細孔分布曲線にお
いて、細孔半径50乃至100オングストローム間での
粒子内細孔容積が0.3ml/g以上有すると共に、細
孔半径150乃至10000オングストロームにも細孔
容積のブロードな少なくとも1個のピークを有し、鉄シ
リンダー法で測定して0.2乃至0.6g/mlの嵩比
重を有し、関係湿度70%及び48時間後の吸湿量が1
0重量%以下であり且つレーザ散乱法で測定して3乃至
20μmの体積基準メジアン径(D 50)を有すること
を特徴とする球状シリカゲル系粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、球状シリカ系ゲル粒
子、その製法及びその用途に関するもので、より詳細に
は内部に空隙を有しながら吸湿性が小さく、アンチブロ
ッキング性や耐擦傷性、インクの保持性などに優れてい
る多孔質の球状シリカゲル粒子に関する。本発明はま
た、樹脂用配合剤やインクジェット記録紙用填剤にも関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、微小球状非晶質シリカとしては、
いわゆる沈降法によるものと、ゲル法によるものとが知
られている。
【0003】前者の例として、特開昭61−16852
0号公報には、一次粒子の平均粒径が12mμ以下であ
るシリカコロイド液を気流中に噴霧して乾燥することを
特徴とする平均粒径1〜20μm、細孔容積0.15m
l/g以下、嵩密度0.8g/ml以上の微小球状シリ
カ粉末の製造法が記載されている。
【0004】また、後者の例として、特開昭62−27
5014号公報には、アルカリ金属ケイ酸塩の水溶液を
鉱酸の水溶液と反応させて得られるシリカヒドロゲルス
ラリーを噴霧乾燥することによりシリカゲルを得る方法
において、(a)アルカリ金属ケイ酸塩の水溶液を鉱酸
の水溶液と反応させてpH3.0〜4.0でSiO
度6.5〜11.5重量%の活性なケイ酸を生成させ、
(b)該ケイ酸を攪拌下でゲル化させ、(c)アンモニ
ア水溶液と反応させた後、濾過水洗し、(d)得られた
ヒドロゲルを湿式粉砕し、(e)二流体ノズル方式によ
り噴霧乾燥することを特徴とする液体クロマトグラフィ
ー用シリカゲルの製造方法が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、公知の
微小球状シリカゲル粒子は、沈降法によるものでも、ゲ
ル法によるものでも未だ改善すべき問題点を有してい
る。即ち、沈降法による球状シリカゲル粒子は嵩密度が
大きいため、フィルムのアンチブロッキング剤として使
用した場合、アンチブロッキング性能を得るために必要
な樹脂への配合量が多くなるという問題を有している。
一方、ゲル法による球状シリカゲル粒子は吸湿量が大き
いため、フィルム用樹脂に配合した場合樹脂の発泡やそ
れによるフィルム欠陥を発生しやすいという問題を有し
ている。
【0006】更に、これらの球状シリカ粒子は、シリカ
に特有の摩耗性の問題を未だ有しており、アンチブロッ
キング剤として球状シリカ粒子を配合したフィルムを重
ねてすり合わせた場合、フィルムにすり傷、即ち擦傷が
入るという問題がある。上記欠点は、球状シリカ粒子を
各種記録紙の填剤として使用した場合にも同様に認めら
れ、記録ヘッドが摩耗しやすいという欠点がある。
【0007】従って、本発明の目的は、内部に空隙を有
しながら吸湿性が小さく、嵩密度が比較的小さい範囲に
あり、耐擦傷性に優れている多孔質の球状シリカゲル系
粒子及びその製法を提供するにある。本発明の他の目的
は、上記の球状シリカゲル系粒子からなり、比較的少量
の配合でアンチブロッキング性能を有効に発現できると
共に、フィルムの耐擦傷性にも優れているアンチブロッ
キング剤を提供するにある。本発明の更に他の目的は、
上記の球状シリカゲル系粒子からなり、インクの保持性
などに優れていると共に、記録ヘッドの耐摩耗性にも優
れている記録紙用填剤、特にインクジェット記録紙用填
剤を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、酸化物
基準で表して、下記式(1) SiO・nAl・mMx/2O ‥(1) 式中、Mはアルカリ金属及び/またはアルカリ土類金属
であり、nは0乃至1の数であり、mは0乃至1の数であ
り、x はMの価数であるで表される化学組成を有し、水
銀圧入法で測定した細孔分布曲線において、細孔半径5
0乃至100オングストローム間での粒子内細孔容積が
0.3ml/g以上有すると共に、細孔半径150乃至
10000オングストロームにも細孔容積のブロードな
少なくとも1個のピークを有し、鉄シリンダー法で測定
して0.2乃至0.6g/mlの嵩比重を有し、関係湿
度70%及び48時間後の吸湿量が10重量%以下であ
り且つレーザ散乱法で測定して3乃至20μmの体積基
準メジアン径(D50)を有することを特徴とする球状
シリカゲル系粒子が提供される。本発明によればまた、
ケイ酸アルカリ溶液と、鉱酸溶液或いはアルミニウム塩
及び/またはアルカリ土類金属塩を含む鉱酸溶液とを混
合して、シリカ系ヒドロゲルにゲル化させる工程と、生
成するシリカ系ヒドロゲルを必要により酸処理した後、
アルカリ金属塩を除去するために水洗する工程と、水洗
後のシリカ系ヒドロゲルを水浸された状態で水熱条件下
に解膠する工程と、解膠された水性スラリーを微粉砕す
る工程と、微粉砕スラリーをスプレー造粒する工程とか
ら成ることを特徴とする球状シリカゲル系粒子の製法が
提供される。
【0009】本発明によればまた、上記球状シリカゲル
系粒子からなることを特徴とする樹脂配合剤が提供され
る。
【0010】本発明によれば更にまた、上記球状シリカ
ゲル系粒子からなることを特徴とする記録紙用填剤が提
供される。
【0011】
【発明の実施形態】本発明の球状粒子は、本質的にシリ
カゲルからなるが、この本質を損なわない範囲内でシリ
カ以外の成分、即ち、アルミナ及び/またはマグネシ
ア、カルシアなどのアルカリ土類金属酸化物成分を含ん
でいることができる。アルミナ成分やアルカリ土類金属
酸化物成分の含有量は前記式(1)で規定される範囲内
にあるべきである。この意味で、シリカゲルそのものの
他に、シリカアルミナゲル、シリカマグネシアゲルなど
を含めて、本明細書においては、この球状粒子を球状シ
リカゲル系粒子と呼ぶ。
【0012】本発明の球状シリカゲル系粒子は、水銀圧
入法で測定した細孔分布曲線において、細孔半径50乃
至100オングストローム間での粒子内細孔容積が0.
3ml/g以上有することが第一の特徴である。一般の
シリカゲルは、細孔半径がもっと小さい領域、即ち細孔
半径20オングストローム以下であり、この微細な細孔
半径の細孔が水分に対する吸着サイトとなっていると解
される。これに対して、本発明の球状シリカゲル系粒子
では、上記の微細な細孔が消失し、その代わりに、より
細孔半径の大きい細孔に移行することにより、内部に空
隙を保持ながら、しかも吸湿量の低減が達成されている
のである。この特徴に関連して、本発明の球状シリカゲ
ル系粒子では、BET法比表面積が100乃至300m
/gの比較的小さな値に抑制されており、更にBET
法で測定した細孔容積が0.5乃至1.8ml/gの範
囲内にある。
【0013】一般に、通常のシリカゲルにおける関係湿
度70%及び48時間後の吸湿量は10重量%以上であ
り、このシリカゲル粒子を樹脂中に配合すると、混練時
に離脱した水蒸気による発泡が認められるのに対して、
本発明の球状シリカゲル系粒子では、関係湿度70%及
び48時間後の吸湿量が10重量%以下、特に5重量%
以下に抑制されており、実際に樹脂に配合したときの発
泡の問題も解消されている。
【0014】本発明の球状シリカゲル系粒子は、上記の
細孔に加えて、細孔半径150乃至10000オングス
トロームにも細孔容積のブロードな少なくとも1個のピ
ークを有している。細孔半径が比較的大きくしかも分布
がブロードな相対的に大きな細孔は、シリカゲル粒子の
柔らかさ、即ち耐擦傷性の向上に役立っていると思われ
る。実際、上記範囲に細孔分布を有しない球状シリカ粒
子では、後述する摩耗試験において、摩耗量が0.4%
以上のレベルに達するのに対して、本発明の球状シリカ
ゲル系粒子ではこの摩耗量が0.2%以下に抑制されて
いる。更に、本発明の球状シリカゲル系粒子をアンチブ
ロッキング剤として配合したフィルムを擦り合わせたと
き、フィルム表面の傷付きが発生しないことも確認され
ている。
【0015】本発明の球状シリカゲル系粒子では、上記
の粒子内細孔の存在にも関連して、鉄シリンダー法で測
定した嵩比重が0.2乃至0.6g/mlの低い値に抑
制されているという特徴がある。一般に、プラスチック
フィルムのアンチブロッキング性能は、アンチブロッキ
ング剤を配合したプラスチックのキャストフィルムを延
伸した際、フィルム表面に形成される凸部の容積及び個
数により影響されるが、本発明では嵩比重が比較的小さ
な上記範囲にあるため、単位重量当たりの球状シリカゲ
ル系粒子の容積或いは個数を大きくすることができ、こ
れにより一定のアンチブロッキング性能を得るための球
状シリカゲル系粒子の添加量を低減させ、或いは少ない
添加量で優れたアンチブロッキング性能を実現すること
が可能となる。
【0016】本発明の球状シリカゲル系粒子は、その平
均粒径がアンチブロッキング剤に最適な範囲内、レーザ
散乱法で測定した体積基準メジアン径が3乃至20μm
に制御されている。すなわち、この粒径が上記範囲を下
回るとフィルム延伸時にフィルム表面の下に埋没されて
凸部を表面に形成することが困難となる場合が多く、ア
ンチブロッキング性能が低下する傾向がある。一方、こ
の粒径が上記範囲を上回ると、製膜時に欠陥のあるフィ
ルムが形成されたり、或いは延伸時に穴あきを生じたり
するので、何れも好ましくない。
【0017】本発明の球状シリカゲル系粒子は、ケイ酸
アルカリ溶液と、鉱酸溶液或いはアルミニウム塩及び/
またはアルカリ土類金属塩を含む鉱酸溶液とを混合し
て、シリカ系ヒドロゲルにゲル化させる工程と、生成す
るシリカ系ヒドロゲルを必要により酸処理した後、アル
カリ金属塩を除去するために水洗する工程と、水洗後の
シリカ系ヒドロゲルを水浸された状態で水熱条件下に解
膠する工程と、解膠された水性スラリーを微粉砕する工
程と、微粉砕スラリーをスプレー造粒する工程とにより
製造される。
【0018】すなわち、本発明の製造方法は、シリカの
ヒドロゲル化工程、生成するヒドロゲルの水洗工程、ヒ
ドロゲルの微粉砕工程及び微粉砕スラリーのスプレー造
粒工程を含むが、ヒドロゲルの微粉砕に先立って、水洗
後のシリカ系ヒドロゲルを水浸された状態で水熱条件下
に解膠することが、前述した特性を有する球状シリカゲ
ル系粒子を製造するために、重要である。
【0019】この解膠処理により、シリカゲルに固有の
微細な細孔が、より細孔半径の大きい細孔に転化し、シ
リカゲルに特有の高い比表面積や吸湿性を低減させるこ
とが可能となる。この解膠処理では、単なる水熱処理で
は不十分であり、ヒドロゲルが水中に浸漬された状態で
行うことも重要であり、ヒドロゲル水浸状態で水熱処理
を行うと、ヒドロゲルの塊がジャム状に変化しており、
解膠が進んでいることが明らかである。
【0020】シリカヒドロゲルには、pHが酸性サイド
でゲル化させる酸性ゲルと、pHがアルカリサイドでゲ
ル化させるアルカリゲルとの2種類があり、本発明はこ
れら何れのヒドロゲルにも適用することができる。しか
しながら、本発明はpHが8〜11.5でゲル化させる
アルカリゲルに適用することが特に有利である。酸性ゲ
ルでは、ケイ酸アルカリ溶液と酸水溶液とを混合しても
直ちにゲル化を生ぜず、ゲル化にかなりの長時間を必要
とする。これに対して、アルカリゲルでは、ケイ酸アル
カリ溶液と酸水溶液との混合により瞬間的にゲル化を生
じるので、装置コストや生産速度の点でアルカリゲルが
好適である。加えて、酸性ゲルはゲルが硬く、解膠処理
に著しく長時間を必要とするという難点を有するのに対
して、アルカリゲルではゲルが軟質であり、比較的短い
処理時間で解膠処理を行えるという利点がある。これら
の意味で、アルカリゲルの使用が推奨される。
【0021】アルカリゲルの場合、一般にケイ酸分に結
合したNaO分が固形分基準で1%以上含有されてい
る。これらのアルカリ金属成分はシリカゲルの安定性を
著しく損なうので、これを除去するためにシリカゲルの
酸処理が必要となる。更に、本発明の球状シリカゲル系
粒子の製造では、生成したシリカヒドロゲルを水洗する
ことも重要である。すなわち、シリカヒドロゲル中に
は、前述した原料の複分解により生成する芒硝等の水溶
性塩類が必ず含まれており、これらの塩類は球状シリカ
ゲル系粒子の吸湿性を増大させる原因となるので、水洗
により除去する必要がある。
【0022】水熱条件下で解膠された水性スラリーに
は、未だ柔らかい塊が含有されているので、これを十分
に解すために湿式粉砕を行う必要がある。この湿式粉砕
により、水性スラリーはシリカヒドロゲル粒子の分散状
態が均一且つ一様なものとなり、このスラリーをスプレ
ー造粒することにより、前記特性を有する球状シリカゲ
ル系粒子を製造することが可能となる。
【0023】本発明では、微粉砕スラリーをスプレー造
粒することも、最終球状粒子の粒径を前述した範囲に制
御し、この粒子内に細孔半径150〜10000オング
ストロームにも細孔容積のピークがある粒子を製造する
ために重要である。すなわち、スプレー造粒では、スラ
リー液滴の表面から乾燥が進行してゲル微粒子のシェル
が形成され、このシェルを通して水分の揮発が行われる
ため、内部に空隙が残留し、これが耐擦傷性の向上につ
ながっているものと思われる。
【0024】本発明では、シリカゲルの化学的改質も可
能である。既に指摘したとおり、この製法では、ケイ酸
アルカリ水溶液と、鉱酸水溶液とを混合してゲルを形成
させるが、鉱酸水溶液にはアルミニウム塩やアルカリ土
類金属塩を予め含有させることが可能であり、これによ
りシリカゲルをアルミニウム分やアルカリ土類金属分で
変性し、球状粒子の屈折率や他の特性を調節することが
至って容易にできる。
【0025】(ヒドロゲルの調製)本発明によれば、ケ
イ酸アルカリ水溶液と酸水溶液とを反応させて、先ずゲ
ル法によるシリカヒドロゲルを製造する。原料のケイ酸
アルカリは、工業製品としてJISに規格されている水
ガラスのケイ酸ソーダやケイ酸カリ、さらには酸性白土
等の粘土質原料より回収した易反応性のシリカにアルカ
リ金属の水酸化物溶液を反応させたケイ酸アルカリ等を
使用することができる。ケイ酸アルカリ水溶液における
SiO濃度は6乃至28重量%の範囲にあるのがよ
く、SiO:RO(Rはアルカリ金属である)のモ
ル比は、一般に2:1乃至4:1特に2.5:1乃至
3:1の範囲にあるのがよい。
【0026】中和反応に用いる鉱酸は、塩酸や硫酸等が
一般に使用されるが、これらの混酸を使用することもで
きる。鉱酸水溶液の濃度は一般に5乃至75重量%、特
に10乃至60重量%の範囲にあるのがよい。
【0027】アルミニウム成分や、アルカリ土類金属成
分をシリカゲル粒子中に含有させる場合には、これらの
成分を、例えば硫酸塩や塩化物などの形で鉱酸水溶液中
に含有させる。アルミニウム成分は、SiO1モルを
基準として、Alとして1モル以下の量で用いる
のがよく、一方アルカリ土類金属成分は、SiO1モ
ルを基準として、MOとして1モル以下の量で用いるの
がよい。
【0028】両原料の接触による中和反応は、両原料の
どちらか一方の原料をもう一方の溶液中に撹拌下に添加
する方法や、両原料溶液を一定条件下に同時に接触させ
る方法がある。中和温度は、特に制限はないが、一般に
50℃以下であり、中和終了時のpHは0乃至11.5
の範囲にあることができるが、pH8乃至11.5とし
てアルカリゲルを生成させることが推奨される。アルカ
リサイドの反応では、瞬間的に、シリカのヒドロゲルに
転化する。
【0029】(酸処理・水洗工程)シリカヒドロゲルが
アルカリゲルの場合、ゲル中のアルカリ分を除去するた
め、硫酸或いは塩酸などの酸で酸処理する。酸処理の程
度はヒドロゲルのpHが1以下となるものであればよ
い。また、ヒドロゲル中に含有される副生塩類を除くた
め、水洗を行う。水洗の程度は、ヒドロゲル中の塩類の
含有量がSiOを基準として0.5重量%以下となる
ようなものであればよい。
【0030】(解膠処理工程)水洗後のヒドロゲルを水
浸状態で水熱条件下に解膠処理する。この処理は、オー
トクレーブを使用し、ヒドロゲルが完全に水中に浸漬さ
れた状態で行う。温度は120乃至180℃、特に15
0乃至170℃が適当であり、処理時間はヒドロゲルの
種類や温度によっても相違するが、一般に0.5乃至1
0時間程度であるのがよい。
【0031】(微粉砕工程)解膠処理されたヒドロゲル
を微粉砕して均一且つ一様な分散状態の水性スラリーと
する。微粉砕には、高剪断型の微粉砕機、例えばボール
ミル、チューブミル、コロイドミルなどが使用され、更
にそれ自体公知の摩擦内板ミル例えば(ウィリー・A・
バッコーフェン社製のダイノーミル)が好適に使用され
る。
【0032】(球状粒子への造粒)本発明によれば、上
記シリカヒドロゲルスラリーを噴霧乾燥造粒して、3乃
至20μmの体積メジアン径を有する球状粒子とする。
球状でしかも表面が滑らかな粒状物を得るためには、ス
ラリーのSiO濃度が5乃至20重量%の高濃度であ
ることが有利である。上記粒径の球状シリカゲル系粒子
を製造するには、二流体ノズルを使用して、液滴を微細
化し、乾燥雰囲気中に噴霧するのがよく、乾燥雰囲気温
度(出口温度)は90乃至150℃の範囲にあるのがよ
い。
【0033】(球状シリカゲル系粒子)本発明による球
状シリカゲル系粒子は、既に述べた化学組成及び物性を
有する。 添付図面の図1は、本発明の球状シリカゲル
系粒子の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡(SEM)写
真であり、この粒子は表面が非常に滑らかでしかも粒径
が微細な真球状粒子であることが理解される。
【0034】図2は、本発明の球状シリカゲル系粒子の
水銀圧入法による細孔分布曲線を示す。この細孔分布曲
線から、本発明の球状シリカゲル系粒子は、細孔半径5
0乃至100オングストロームにピーク高さが0.3m
l/g以上の粒子内細孔容積のピークを有すると共に、
細孔半径150乃至10000オングストロームにも細
孔容積のブロードな少なくとも1個のピークを有してい
る事実が明らかとなる。
【0035】(用途)本発明の球状シリカゲル系粒子
は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂或いは各種ゴム配合用
の充填剤、特にアンチブロッキング剤としても有用であ
る。即ち、本発明の球状シリカゲル系粒子は、比較的高
湿度における平衡水分率が比較的低い範囲に抑制される
ことにより、低吸水性で発泡等の不都合がなく、また他
の添加剤との間にも吸着による発色や添加剤の性能低下
等の不都合がなく、優れた樹脂フィルム用の配合剤、特
にアンチブロッキング剤となりうるものである。
【0036】アンチブロッキング剤として配合する熱可
塑性樹脂としては、オレフィン系樹脂が好適なものであ
り、特に低−、中−或いは高−密度のポリエチレン、ア
イソタクティックポリプロピレン、シンジオタクティッ
クポリプロピレン、あるいはこれらのエチレン乃至α−
オレフィンとの共重合体であるポリプロピレン系重合
体、線状低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共
重合体、ポリブテン−1、エチレン−ブテン−1共重合
体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロ
ピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマ
ー)、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等が挙げ
られ、これらは単独でも或いは2種以上のブレンド物の
形でも使用できる。本発明の球状シリカゲル系粒子は、
メタロセン触媒を用いて製造したオレフィン系樹脂フィ
ルムのアンチブロッキング剤として有用であり、従来の
アンチブロッキング剤に見られた着色傾向を解消するこ
とができる。
【0037】勿論、本発明のアンチブロッキング剤は、
それ自体公知の他の樹脂フィルムにも配合することがで
き、例えばナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−
10、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト等の熱可塑性ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ
スルフォン、塩化ビニール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、
フッ化ビニル樹脂等に配合することもできる。
【0038】アンチブロッキング剤としての用途の場
合、上記球状シリカゲル系粒子を、熱可塑性樹脂100
重量部当たり、0.1乃至1.0重量部、特に0.3乃
至0.5重量部の量で用いるのがよい。
【0039】勿論、本発明の球状シリカゲル系粒子は、
充填剤として、上記熱可塑性樹脂や、各種ゴム、或いは
熱硬化性樹脂に配合することができる。
【0040】ゴム用のエラストマー重合体としては、例
えばニトリル−ブタジエンゴム(NBR),スチレン−
ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(C
R)、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(II
B)、ブチルゴム、天然ゴム、エチレン−プロピレンゴ
ム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(E
PDM)、ポリウレタン、シリコーンゴム、アクリルゴ
ム等;熱可塑性エラストマー、例えばスチレン−ブタジ
エン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレ
ン−スチレンブロック共重合体、水素化スチレン−ブタ
ジエン−スチレンブロック共重合体、水素化スチレン−
イソプレン−スチレンブロック共重合体等が挙げられ
る。
【0041】熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノー
ル−ホルムアルデヒド樹脂、フラン−ホルムアルデヒド
樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、ケトン−ホル
ムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミ
ン−ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、ト
リアリルシアヌレート樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、シ
リコーン樹脂、或いはこれらの2種以上の組み合わせが
挙げられる。
【0042】充填剤としての用途の場合、上記熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂或いはエラストマー100重量部当
たり、10乃至100重量部、特に30乃至60重量部
の量で配合することができる。
【0043】樹脂用配合剤の場合、本発明の球状シリカ
ゲル系粒子と配合すべき樹脂の成形温度よりも低い温度
で溶融する常温で固体の有機結合媒質との組成物として
使用すると、樹脂中への分散を均一且つ一様に行えると
共に、シリカによる摩耗傾向を一層低減させることがで
きるので有利である。この組成物に用いる固体有機結合
媒質としては、(イ) 天然または合成パラフィン、マイク
ロワックス、ポリエチレンワックス、塩素化ポリエチレ
ンワックス等の炭化水素系のもの、(ロ) ステアリン酸、
ラウリン酸等の脂肪酸系のもの、(ハ)ステアリン酸アミ
ド、バルミチン酸アミド、オレイン酸アミド、エシル酸
アミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスス
テアロアミド等の脂肪酸モノアミド系またはビスアミド
系のもの、(ニ) ブチルステアレート、硬化ヒマシ油、エ
チレングリコールモノステアレート等のエステル系のも
の、(ホ) セチルアルコール、ステアリルアルコール等の
アルコール系のもの、(ヘ) ステアリン酸鉛、ステアリン
酸カルシウム等の金属石ケンおよび(ト) 熱硬化性樹脂の
初期縮合物或いはそれらの2種以上の組み合わせなどが
挙げられる。球状シリカゲル系粒子と固体有機結合媒質
とは、1:1乃至1:2の重量比で組み合わせ使用する
のが望ましい。
【0044】本発明の球状シリカゲル系粒子は、インク
ジェット記録紙用填剤として特に有用である。インクジ
ェット記録は、騒音が少なく、高速記録が可能で、しか
も多色化が容易である等の利点があり、各種プリンタ
ー、ファクシミリ等への応用が行われている。この用途
に用いる記録紙としては、通常の上質紙やコート紙では
性能の点で使用困難であり、紙面に付着したインク滴が
速やかに紙内に吸収されること、紙面上でのインク滴の
拡がりや滲みが抑制されること、濃度のある鮮明な画像
が形成されること、及びこの画像が諸堅牢性に優れてい
ること等の特性が要求される。
【0045】本発明による球状シリカゲル系粒子を記録
紙に対する填料として用いると、インクジェット記録に
おいて、インク滴の拡がりや滲みを防止するという要求
と、画像の濃度や鮮明さを向上させるという要求とを、
両立させて満足させ得ると共に、この填料を用いた記録
紙上にインクジェットにより形成される染料ドットは、
初期の状態において、色彩の鮮明さや濃度において優れ
ているばかりではなく、経時による光退色乃至光変色も
無いという点で優れている。
【0046】非晶質シリカは固体酸の一種であり、固体
酸の酸強度分布は、ハメット指示薬を使用し、n−ブチ
ルアミン滴定法により求めることができる。酸強度函数
とハメット指示薬との関係を示すと、次の通りであ
る。 H 指示薬 +1.5 4−ベンゼンアゾジフェニルアミン +3.3 p−ジメチルアミノアゾベンゼン +4.8 メチルレッド 上記表において、例えば、4−ベンゼンアゾジフェニル
アミンを指示薬として滴定を行うと固体酸中の酸強度函
数が+1.5迄の酸量が測定され、又、p−ジメチルア
ミノアゾベンゼンを指示薬として、滴定を行うと、固体
酸中の酸強度函数が+3.3迄の積算酸量が測定され、
以下各指示薬を用いて、滴定を行うことにより、固体酸
の酸強度分布が測定される。
【0047】本発明によれば、上述した球状シリカゲル
系粒子を、紙等の基体の表面に設けるか、或いは紙中に
内填してインクジェット用記録要素とする。紙等の基体
表面にこの填剤のコート層を設けるには、前記填剤を5
乃至40重量%、特に10乃至25重量%、及び必要に
より結着剤を1乃至15重量%、特に2乃至10重量%
含む水性スラリーを製造し、填剤が3乃至20m
g、特に5乃至15m/gとなるような塗工量で塗布
し、乾燥する。
【0048】結着剤としては、水性系結着剤が有利であ
り、例えばカルボキシメチルセルローズ、エチルセルロ
ーズ、ヒドロキシエチルセルローズ、澱粉、カルボキシ
メチル澱粉、シアノエチル化澱粉、カゼイン、アラビア
ゴム、トラガントゴム、デキストリン、ポリビニルアル
コール、ビニルエーテル/マレイン酸共重合体、ポリビ
ニルピロリドン、水溶性アクリル樹脂等の水溶性結着
剤;自己乳化型アクリル樹脂等の自己乳化型結着剤;ス
チレン−ブタジエン共重合体ラテックス等の水性ラテッ
クス系結着剤等が使用される。
【0049】また、前記填剤を紙中に内填するには、抄
紙用スラリーに前記填剤を配合して、紙繊維中に繊維重
量当り1乃至20重量%、特に2乃至10重量%の填剤
が抄き込まれるようにすればよい。
【0050】本発明において、非晶質シリカは単独でイ
ンクジェット記録用填剤として使用し得る他に、それ自
体公知の他の填剤、例えばカオリン、通常のシリカ、炭
酸カルシウム等と組合せて使用することもできる。
【0051】更に、本発明の球状シリカゲル系粒子は、
クロマトグラフィー用担体としても有用である。クロマ
トグラフィーは、固体吸着剤の粒子を円筒または細片状
の層に充填した固定相に気体、液体、溶液などの試料を
通し、各成分の分配係数の差を利用して物質を分離する
方法として知られている。
【0052】本発明に用いる球状シリカゲル系粒子は、
クロマトグラフィー用担体に滴した適度な吸着活性を有
すると共に、粒度分布も均斉で、しかも真球に近い形状
を有するため、固定相の形成や、吸着、脱着等の操作が
容易であり、この用途にも特に適している。
【0053】
【実施例】本発明を次の実施例で具体的に説明をする。
なお、各種物性についての測定方法は次の通りである。
【0054】[測定方法] (1)化学分析 JIS−M.8855に準拠して測定した。
【0055】(2)細孔分布(水銀圧入法) 150℃、3時間乾燥した試料0.5gを水銀圧入式ポ
ロシメーター(マイクロメリテイクス社製オートポア9
220)を用いて、18乃至43500オングストロー
ムのポアサイズを測定し、細孔容積を求めた。
【0056】(3)嵩比重(鉄シリンダー法) JIS−K.6220.6.8.(鉄シリンダー法)に
準拠して測定した。
【0057】(4)吸湿試験 試料約1gを予め重量を測定した40×40mmの秤量ビ
ンに入れ150℃の電気恒温乾燥器で3時間乾燥後、デ
シケーター中で放冷する。次いで試料の重さを精秤し、
予め硫酸水溶液で関係湿度70%に調節したデシケータ
ー中に入れ48時間後の重量増を測定し吸湿量とした。
【0058】(5)メジアン径(レーサ゛ー散乱法) 平均粒径(メジアン径;μm)はコールターカウンター
社製のレーザー回折型粒子サイズアナライザー(コール
ターR LS230)を用いて測定した。
【0059】(6)BET比表面積、細孔容積 カルロエルバ社製 Sorptomatic Seri
es 1800を使用し、BET法により測定した。
【0060】(7)水分(110℃×2hr減量) JIS−K.5101.23に準拠して測定した。
【0061】(8)吸油量(DBP法) JIS−K.5101.19に準拠して測定した。
【0062】(9)5%スラリーpH JIS−K.5101.26に準拠して測定した。
【0063】(10)摩耗試験 フィルコン式(日本フィルコン(株)製)磨耗試験機を
用いて以下の条件で測定した。 使用ロール セラミックス ロールの回転数 1500rpm 接触角度 111゜ テストピースの寸法 40×140mm テストピースの重量 約2g テストピースの材質 プラスチックワイヤー 重錘 850g 固型分濃度 2% 測定時間 180分 結果表現値 重量減少量(%)
【0064】(実施例1)SiO基準で22重量%濃
度の珪酸ソーダ溶液(A液)と、13重量%濃度の硫酸
(B液)とを先端部に混合部を有する二流体ノズルを用
いて、pHが9になるように両者を混合した後吐出し、
熟成を行う。熟成後のシリカヒドロゲルを硫酸溶液を張
ったタンクに入れ攪拌しながら、pHが1.0以下にな
るまで酸処理を行った。酸処理後のヒドロゲルを水洗し
た後、ヒドロゲルをオートクレーブに移し水に浸漬し1
70℃の水熱条件下で4時間解膠処理を行った。次に解
膠されたヒドロゲルに水を加えSiO濃度を7重量%
に調整後、ダイノーミルで微粉砕しスラリーを調製し
た。次いで、このスラリーをアシザワ・ニロ社製SD−
25のスプレードライヤーを用いて噴霧(入口温度30
0℃、出口温度120℃)させて球状のシリカゲルを得
た。得られた球状シリカゲルについて物性測定を行い、
その結果を表1に示す。また、SEM写真を図1に示
す。
【0065】(実施例2)SiO基準で22%重量濃
度の珪酸ソーダ溶液(A液)と、13重量%濃度の硫酸
(B液)とを先端部に混合部を有する二流体ノズルを用
いて、pHが9になるように両者を混合した後吐出し、
熟成を行う。熟成後のシリカヒドロゲルを硫酸溶液を張
ったタンクに入れ攪拌しながら、pHが1.0以下にな
るまで酸処理を行った。酸処理後のヒドロゲルを水洗し
た後、ヒドロゲルをオートクレーブに移し水に浸漬し1
70℃の水熱条件下で4時間解膠処理を行った。次に解
膠されたヒドロゲルに水を加えSiO濃度を7重量%
に調整後、コロイドミルで微粉砕しスラリーを調製し
た。次いで、このスラリーをアシザワ・ニロ社製SD−
25のスプレードライヤーを用いて噴霧(入口温度30
0℃、出口温度120℃)させて球状のシリカゲルを得
た。得られた球状シリカゲルについて物性測定を行い、
その結果を表1に示す。
【0066】(実施例3)実施例1で得られたシリカ粒
子2kgと、ポリエチレンワックス(三井石油化学工業
(株)製ハイワックス110P)100gとを水冷下に
スーパーミキサーにて500rpmの回転速度で3分間
混合した後、アトマイザー粉砕機にて摩砕混合を行い、
次いで、150℃の温度でスーパーミキサーにより表面
被覆を行った。得られた球状シリカゲルについて物性測
定を行い、その結果を表1に示す。
【0067】(比較例1)SiO基準で18.5重量
%濃度の珪酸ソーダ溶液(A液)と、17重量%濃度の
硫酸(B液)とを先端部に混合部を有する二流体ノズル
を用いて、pH9になるように両者を混合した後吐出
し、吐き出されるシリカヒドロゲルに空気で吹き付けて
造粒し、ドライの状態で熟成を行う。熟成後のシリカヒ
ドロゲルを硫酸溶液を張ったタンクに入れ攪拌しなが
ら、pHが1.0以下になるまで酸処理を行った。酸処
理後のヒドロゲルを水洗し、ヒドロゲルのpHが7.3
になるまで水を加えて洗浄を行った後、90℃で40時
間蒸気の吹き込みを行いながら熱処理を行う。その後、
熱処理品を水分が1%以下になるまで乾燥し、乾燥品を
篩い分けして球状シリカゲルを得た。得られた球状シリ
カゲルについて物性測定を行い、その結果を表1に示
す。
【0068】(比較例2)SiO基準で22重量%濃
度の3号珪酸ソーダと45重量%硫酸とを反応させてシ
リカヒドロゾルを調製し、次いで放置させてゲル化させ
て得られた寒天状のシリカヒドロゲルを2〜5mm大に
解砕した後、十分に水洗させた。次いで135℃の水熱
下で4時間熟成させたこのゲルを奈良式粉砕機M−4型
を用いて粗粉砕してSiOとして20重量%の水洗ス
ラリーとした後、スラリーをシンマルエンタープライゼ
ス社製のダイノーミルで高速剪断下に湿式粉砕をし、微
粉砕スラリーを調製した。次いで、このスラリーをアシ
ザワ・ニロ社製SD−25のスプレードライヤーを用い
て噴霧(入口温度240℃、出口温度100℃)させて
球状のシリカゲルを得た。得られた球状シリカゲルにつ
いて物性測定を行い、その結果を表1に示す。
【0069】(比較例3)300Lのステンレス製容器
に市販3号ケイ酸ソーダ(SiO27.8重量%、N
O9重量%、SiO/NaOモル比=3.1
9)43.2kg(全液量中のSiO濃度として6
%)と水100kg加えた後、攪拌しながらカルボキシ
メチルセルロース(エーテル化度1.34、1重量%粘
度230cP)の粉末1.57kg(水分8%)加え十
分分散後25℃に調整する。次いで、攪拌下に予め25
℃に調整した5%硫酸55.3kgをゆっくり注加し、
注加終了後攪拌を止めてその温度で12時間静置して本
発明の前駆体である球状シリカ粒子を析出させた。次に
このゲル状の球状シリカ粒子のスラリーに、濃度14重
量%の硫酸を40kg加え、攪拌下に1時間の脱Na処
理を行った(この時のpHは1.1であった)。次にこ
のスラリーを吸引濾過後、純水で十分水洗し濾過ケーキ
をさらに2N−塩酸溶液中に再分散させて十分に攪拌処
理し、同様に水洗して粒径2μmの多孔質球状シリカの
含水ケーキを得た。このケーキを110℃の高温乾燥機
で乾燥後粉砕し、更に電気炉で950℃の温度で30分
焼成し球状シリカを得た。得られた球状シリカについて
物性測定を行い、その結果を表1に示す。
【0070】(比較例4)水澤化学製のゲル法シリカ
(ミズカシル)を用いた。物性測定を行い、その結果を
表1に示す。
【0071】(比較例5)市販の不定形シリカ(サイロ
ブロック)を用いた。物性測定を行い、その結果を表1
に示す。
【0072】
【表1】
【0073】(応用例)MI1.3/10分、密度が
0.92の直鎖状低密度ポリエチレン及びMI1.1/
10分、密度が0.93の低密度ポリエチレンの混合物
に実施例1〜3の各試料をそれぞれ0.40%添加し、
押出機で180℃の温度で溶融混合後ペレタイズした。
次にこのペレットを押出機に供給し、Tダイ法で厚さ3
0μmのフィルムに製膜した。得られたフィルムについ
てブロッキング性、スクラッチ性について調べ、その結
果を表2に示す。
【0074】ブロッキング性は、2枚のフィルムを重
ね、200g/cmの荷重をかけ40℃で24時間放
置後、フィルムのはがれ易さにより以下のように評価し
た。 ◎:抵抗なくはがれるもの ○:ややはがれにくいもの △:はがれにくいもの ×:極めてはがれにくいもの
【0075】スクラッチ性については、製膜5時間後フ
ィルム2枚を重ね指で擦ったときの傷付きの程度により
以下のように評価した。 ◎:ほとんど傷がつかない ○:わずかに傷がつく △:少し傷がつく ×:傷がつく
【0076】
【表2】
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、内部に空隙を有しなが
ら吸湿性が小さく、嵩密度が比較的小さい範囲にあり、
耐擦傷性に優れた多孔質の球状シリカゲル系粒子が得ら
れた。また、本発明による球状シリカゲル系粒子は、比
較的少量の配合でアンチブロッキング性能を有効に発現
できると共に、フィルムの耐擦傷性にも優れているアン
チブロッキング剤として有用である。更にこの球状シリ
カゲル系粒子は、インクの保持性などに優れていると共
に、記録ヘッドの耐摩耗性にも優れている記録紙用填
剤、特にインクジェット記録紙用填剤としても有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で得られた球状シリカゲルの
SEM写真(倍率:3000倍)である。
【図2】本発明の球状シリカゲル系粒子の水銀圧入法に
よる細孔分布曲線である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 哲 東京都中央区日本橋室町4丁目1番21号 水澤化学工業株式会社内 Fターム(参考) 4G072 AA28 AA35 BB07 DD03 DD04 GG01 GG03 HH21 JJ13 JJ28 JJ30 LL06 LL07 MM01 MM02 MM23 MM26 MM32 PP03 PP17 RR06 RR19 TT04 TT06 TT08 TT09 UU07 4J002 AA001 AC011 AC031 AC061 AC071 AC081 AC091 AE032 AE052 BB031 BB032 BB051 BB061 BB071 BB121 BB141 BB151 BB171 BB181 BB231 BD031 BD101 BD131 BG021 BG041 BH021 BP011 CC011 CC031 CC121 CC161 CC181 CD001 CF001 CF011 CF211 CG001 CK021 CL001 CN031 CP031 DJ006 EC007 EF057 EG017 EH007 EP007 FA086 FD200 GK00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物基準で表して、下記式(1) SiO・nAl・mMx/2O ‥(1) 式中、Mはアルカリ金属及び/またはアルカリ土類金属
    であり、 nは0乃至1の数であり、 mは0乃至1の数であり、 x はMの価数である で表される化学組成を有し、水銀圧入法で測定した細孔
    分布曲線において、細孔半径50乃至100オングスト
    ローム間での粒子内細孔容積が0.3ml/g以上有す
    ると共に、細孔半径150乃至10000オングストロ
    ームにも細孔容積のブロードな少なくとも1個のピーク
    を有し、鉄シリンダー法で測定して0.2乃至0.6g
    /mlの嵩比重を有し、関係湿度70%及び48時間後
    の吸湿量が10重量%以下であり且つレーザ散乱法で測
    定して3乃至20μmの体積基準メジアン径(D50
    を有することを特徴とする球状シリカゲル系粒子。
  2. 【請求項2】 BET法で測定して100乃至300m
    /gの比表面積と0.5乃至1.8ml/gの細孔容
    積とを有することを特徴とする請求項1記載の球状シリ
    カゲル系粒子。
  3. 【請求項3】 ケイ酸アルカリ溶液と、鉱酸溶液或いは
    アルミニウム塩及び/またはアルカリ土類金属塩を含む
    鉱酸溶液とを混合して、シリカ系ヒドロゲルにゲル化さ
    せる工程と、生成するシリカ系ヒドロゲルを必要により
    酸処理した後、アルカリ金属塩を除去するために水洗す
    る工程と、水洗後のシリカ系ヒドロゲルを水浸された状
    態で水熱条件下に解膠する工程と、解膠された水性スラ
    リーを微粉砕する工程と、微粉砕スラリーをスプレー造
    粒する工程とから成ることを特徴とする球状シリカゲル
    系粒子の製法。
  4. 【請求項4】 ケイ酸アルカリ溶液と、鉱酸溶液或いは
    アルミニウム塩及び/またはアルカリ土類金属塩を含む
    鉱酸溶液との混合を、混合終了時のpHが8乃至11.
    5となるように行い、且つ水洗に先立って生成するシリ
    カ系ヒドロゲルを酸処理することを特徴とする請求項3
    に記載の製法。
  5. 【請求項5】 解膠工程を120乃至180℃の温度で
    行う請求項3または4に記載の製法。
  6. 【請求項6】 請求項1または2に記載の球状シリカゲ
    ル系粒子から成ることを特徴とする樹脂用配合剤。
  7. 【請求項7】 請求項1または2に記載の球状シリカゲ
    ル系粒子と配合すべき樹脂の成形温度よりも低い温度で
    溶融する常温で固体の有機結合媒質との組成物から成る
    ことを特徴とする樹脂用配合剤。
  8. 【請求項8】 請求項1または2に記載の球状シリカゲ
    ル系粒子から成ることを特徴とする記録紙用填剤。
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