JP3647959B2 - 非晶質シリカ系定形粒子の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する分野】
本発明は、細孔の制御された非晶質シリカ系定形粒子の製造方法に関するもので、より詳細には、樹脂フィルム用アンチブロッキング剤、樹脂配合用吸湿剤、塗料用配合剤等として有用な細孔制御非晶質シリカ系定形粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
非晶質シリカ系の充填剤には、所謂乾式法シリカと湿式法シリカとが知られており、それぞれの特性を利用して、塗料用、情報記録紙用、ゴムや樹脂に対する配合用等の各種の用途に使用されている。
【0003】
これらの非晶質シリカは、1次粒子が数nm乃至数十nmの粒径の球状粒子からなるが、これらの1次粒子が凝集して不定形の2次粒子を形成しているが、これらの2粒子は、樹脂或いは塗料中に配合したとき、粒子の崩壊を生じ、アンチブロッキング作用や、艶消し作用等の本来の作用が十分奏されないという問題がある。
【0004】
そこで、非晶質シリカを、形状が球状等の明確な定形であり、粒径もミクロンサイズ乃至サブミクロンサイズで一定にした定形粒子の形に製造することも種々行われている。
【0005】
従来、微小球シリカ粒子の製造方法としては、有機シランをエタノール等の有機溶媒中で加水分解する方法、シリカゾルやゲルを球状に成形する方法、ケイ酸アルカリ水溶液と有機溶媒とからW/Oエマルジョンを調整しるいで加水分解する方法等が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の非晶質シリカ系定形粒子の内、湿式法によるものは、原料費が低く、製造コストも低いという利点を有するが、比表面積及び嵩が比較的大きく、また吸湿傾向も比較的大きく、そのため樹脂等の配合作業性が未だ十分でなく、また樹脂に配合したとき、発泡等のトラブルを生じ易いという問題点を有している。
【0007】
上記非晶質シリカ系定形粒子は、内部に多種多様な細孔を有しておりこのような細孔の内にある種のものが充填剤に要求される特性に影響をもたらしているものと推定される。
【0008】
本発明者らは、非晶質系シリカの原料として、マクロポアを実質的に有しないが、比表面積が一定範囲のものを選択し、これを焼成処理或いはアルカリ添着乃至はその添着後焼成処理に賦すること、新規な細孔分布を有する非晶質シリカ系定形粒子が得られること、この非晶質シリカ系定形粒子は樹脂或いは塗料用の充填剤として極めて有用な特性を示すことを見出した。
【0009】
即ち、本発明の目的は、新規な細孔分布を有する非晶質シリカ系定形粒子の製造方法を提供するにある。
【0010】
本発明の他の目的は、嵩が減少されていて、樹脂或いはゴムへの配合が容易でしかも分散性に優れており、樹脂に配合したときの発泡の問題がなく、さらに樹脂に配合された状態において、水分の透過に対してバリアー性乃至捕捉性を示すような非晶質シリカ系定形粒子の製造方法を提供するにある。
【0011】
本発明によれば、比表面積が400m2/g以上及び細孔容積が0.10ml/g以上で実質的にマクロポアを有しない非晶質シリカ系定形粒子に、アルカリ金属、アルカリ土類金属、Ti,Zr,Al及びZnから成る群より選択された金属成分の少なくとも1種を酸化物基準で15重量%以下の量で添着し、乾燥乃至は焼成することを特徴とする細孔の制御された非晶質シリカ系定形粒子の製造方法が提供される。
【0015】
本発明による上記非晶質シリカ系定形粒子は、種々の用途に有用であるが、とくに樹脂フィルム用アンチブロッキング剤、樹脂配合用吸湿剤及び塗料用配合剤等として有用である。
【0016】
【発明の実施形態】
本発明者らは、本発明に到達する、非晶質シリカ系定形粒子の細孔の制御についての研究過程で、次ぎのような興味のある事実を見出した。即ち、非晶質シリカ系定形粒子中に含まれる細孔には、ミクロポアと呼ばれる細孔径の比較的小さいもの(一般に細孔径5nm以下)と、マクロポアと呼ばれる細孔径の比較的大きいもの(一般に細孔径100nm以上)とその中間のメソポア(一般に細孔径5乃至100nm)とがあるが、これらの細孔の内、嵩の増大に関連しているのはマクロポアとメソポアであることが分かった。
【0017】
また、非晶質シリカ系定形粒子の細孔に起因する比表面積は、窒素ガスを使用してBET法で求められるが、このBET法比表面積は、窒素分子よりの大きな系の細孔の比表面積を測定したものに過ぎず、窒素分子よりも小さい径の分子、例えば見ず分子の吸着座となる細孔の表面積は測定の対象外となっている。
【0018】
本発明者らは、前述したミクロポアの内、BET法比表面積として測定されるものは、非晶質シリカ系定形粒子の嵩の増大に寄与しているとともに、樹脂配合前の吸湿や樹脂配合時における発泡等の問題とも密接に関連していることを見出した。
【0019】
本発明者らは更に、非晶質シリカ系定形粒子の内、前述した細孔の内、マクロポアは焼成によってこれを減少乃至縮小させることは困難であるが、ミクロポアの内BET法比表面積として測定される細孔は、これを減少乃至縮小させることが可能であり、かくして、原料の非晶質シリカ系定形粒子として、比表面積が400m2 /g以上及び細孔容積が0.10ml/g以上で実質的にマクロポアを有しない非晶質シリカ系定形粒子を選択し、これを焼成することにより、比表面積が60m2 /g以下に抑制され、嵩密度が0.3g/ml以上に増大し、新規な細孔分布を有する非晶質シリカ系定形粒子が得られることを見出した。
【0020】
〔細孔制御非晶質シリカ定形粒子〕
本発明の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子は、BET法比表面積が3乃至60m2 /gの範囲に制御されていることが顕著な特徴である。即ち、この比表面積を60m2 /g以下に抑制することによって、嵩密度を後述する大きな範囲として、樹脂等への配合作業性や樹脂等への分散性を向上させ、輸送及び貯蔵をコンパクトな形で行うことが出来る。さらに、非晶質シリカ系定形粒子が本質的に有している吸湿傾向を抑制し、樹脂に配合する前に吸湿するのを防止し、配合時乃至成形時に発泡するのを防止することができる。
【0021】
本発明の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子は大まかにいって、2種のタイプがあり、第一のタイプのものは、嵩密度が0.3乃至1.2g/ml、特に0.30乃至1.0g/ml、及び相対湿度75%における平衡水分率が10%以下、特に8%以下となるように細孔の制御が行われている。
【0022】
第二のタイプのものは、嵩密度が0.5乃至1.4g/ml、特に0.5乃至1.2g/ml、及び相対湿度50%における平衡水分率が5乃至15%、特に5乃至10%と成るように細孔の制御が行われている。
【0023】
即ち、既に指摘したとおり、シリカの細孔には、窒素吸着で表面積として測定される径の比較的大きいものと、この窒素吸着法では測定出来ない細孔の分布を示すものである。
【0024】
第一のタイプの細孔制御非晶質シリカ系定形粒子は、比較的高湿度に於ける平衡水分率が比較的低い範囲に抑制されることにより、低吸湿性で発泡等の不都合が無く、また他の添加剤との間にも吸着による発色や添加剤の性能低下等の不都合が無く、優れた樹脂フィルム用の配合剤となりうるものである。
【0025】
また、第二のタイプの細孔制御非晶質シリカ系定形粒子は、水蒸気の吸着速度はそれぞれ大きくないが、そのかわり水蒸気に対して持続した吸着性を示し、樹脂配合用の吸湿剤として、安定し且つ持続した吸湿性を発揮するものである。即ち、このタイプの非晶質シリカ系定形粒子は、水分を速やかには吸湿しないが、一旦吸湿した水分は放出したがらないという特性を有している。
【0026】
公知の吸湿剤の内、ゼオライトでは吸湿の立ち上がりが大きいがすぐに吸湿の飽和を生じ、一方シリカゲルでは吸湿速度が遅いのに対して、本発明のタイプ2の非晶質シリカ系定形粒子はそれらの中間の吸湿特性を示すことが了解される。
【0027】
タイプ2の場合、上記平衡吸湿量が5%未満では、吸湿できる容量そのものが不十分であり、一方、15%を越えると、吸湿性充填剤が樹脂配合前に或いはその使用初期に水分を吸湿する傾向があって、水分吸着の持続性が得られないと共に加熱時に水分を放出する等の欠点がある。平衡吸湿量が5〜15%の範囲にある非晶質シリカ系定形粒子は、樹脂を透過する水分を吸着するのに最も適した吸湿速度と吸湿の持続性とに優れており、加熱下においても水分を急激に放出することがないという特徴を有している。
【0028】
このように、本発明による細孔制御非晶質シリカ定形粒子は、BET法比表面積を60m2 /g以下に制御すること、即ち比表面積として測定される比較的径の大きい細孔を減少乃至縮小させることにより、径の小さい細孔、即ち吸着サイトへの水分等の吸着を抑制するように作用し、初期の目的が達成されるものである。
【0029】
添付図面の図1はタイプ1(低吸湿性)の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子の吸着等温線を示すものであり、図2はタイプ2(持続吸水性)の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子の吸着等温線を示すものであって、上記2種の吸着傾向を示している。
【0030】
本発明による細孔制御非晶質シリカ定形粒子は、電子顕微鏡で測定して0.3乃至100μm、特に1乃至50μmの数平均を有するのが好都合である。用途に応じて、この定形粒子は、1μm以下の微粒子であっても良いし、また50μm以上の比較的大粒径の粒子であってもよい。
【0031】
また、本発明に用いる非晶質シリカ系定形粒子では、明確な定形粒子形状と、個々の粒子が独立した均斉な粒子径とを維持している。本明細書において、定形粒子とは不定形に対応する用語であり、粒子の形状が互いに相似形で一定していることを意味しており、例えば球状粒子の場合は、実質上全ての粒子が球状であることを意味している。これは、球状以外の粒子、例えば立方体、六角板状、六角柱状、八面体、十二面体、二十四面体、三十二面体等の多面体においても同様である。
【0032】
添付図面図3は凝集法シリカ由来の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子(詳細は後述する例参照)の走査型電子顕微鏡写真であり、図4は酸処理ゼオライト由来の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子(詳細は後述する例参照)の走査型電子顕微鏡写真であり、図5はスプレー造粒由来の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子(詳細は後述する例参照)の走査型電子顕微鏡写真である。
【0033】
本発明に用いる非晶質シリカ定形粒子は、粒径が均斉であり、著しくシャープな粒度分布を有している。粒度分布は、一般にコールターカウンターによる体積基準の粒度分布として求められ、その表現には種々の形式があるが、一般には大粒径側からの積算値25%に対応する粒径(D26)と積算値75%に対応する粒径(D75)との比で表すことが出来る。本発明に用いる細孔制御非晶質シリカ系定形粒子のD25/D75の値は一般に2.0以下、特に1.7以下である。
【0034】
〔原料非晶質シリカ系定形粒子〕
本発明の製造方法に用いる原料非晶質シリカ系定形粒子は、比表面積が400m2 /g以上及び細孔容積が0.10ml/g以上で実質的にマクロポアを有しないものを選択することが重要である。
【0035】
本発明において、実質的にマクロポアを有しないとは、細孔径10nm以上の細孔の容積が0.3ml/g以下、特に0.1ml/g以下であることを意味する。マクロポアを有する非晶質シリカ系定形粒子、例えば通常のシリカ粒子を原料としたのでは、本発明で対象とするような細孔制御非晶質シリカ系定形粒子は得られない。
【0036】
また、比表面積が400m2 /gより小さいもの及び細孔容積が0.10ml/gより小さいものは、湿式法シリカとしては一般に入手困難であり、さらに上記原料を入手できたとしても、持続吸湿性を有する非晶質シリカ系定形粒子は得られない。
【0037】
原料として使用する多孔質の非晶質シリカ系定形粒子は、後述するゼオライトの酸処理による方法、シリカ微粒子の凝集成長法、シリカゲル微粒子分散液の造粒法等のより得られる。
【0038】
(1)ゼオライトの酸処理
多孔質の非晶質シリカ系定形粒子は、定形の粒子形状を有する結晶性ゼオライトを、その結晶構造が実質的に破壊されるが、その粒子形態が実質上損なわれない条件下の酸で中和して、該ゼオライト中のアルカリ金属分及びアルミニウム分を除去することにより製造される。
【0039】
原料の結晶性ゼオライトとしては、合成及び人手の容易さ、並びに処理の容易さの点から、ゼオライトA、ゼオライトX,ゼオライトY,ゼオライトPc,アナルサイム等が使用される。ゼオライトAからは立方体状、ゼオライトPcからは球状、アナルサイムから24面体状の定形粒子が得られる。球状粒子を得るという目的には、ゼオライトPcが好適である。また特に板状定形粒子としては、六角板状の高シリカゼオライトも好適に用いられる。
【0040】
用いる酸は、無機酸でも有機酸でも格別の制限なしに使用されるが、経済的には、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の酸が使用される。これらの酸は、希釈水溶液の形で結晶性ゼオライトの中和反応に用い得られる。
【0041】
結晶ゼオライトの水性スラリーに酸を添加すると、酸の添加につれてpHは当然酸性側に移行するが、添加終了後、液のpHは再びアルカリ側に移行し、一定のpH値に飽和する傾向がある。この飽和するpH、即ち安定時pHが7.0乃至3.0、特に6.5乃至4.0の範囲となるように中和を行うことが、粒子形状を損なうこと無く、ゼオライトを非晶質化するために好ましい。次ぎに乾燥乃至焼成して残留するAl2O3、Na2O に対し等モル以上の酸で酸処理シリカ系定形粒子を調製する。勿論、粒子中に若干のアルミニウム成分が残留していることは許容される。
【0042】
酸処理によりアルカリ分及びアルミニウム分を溶出除去されることにより得られる非晶質アルミナ−シリカ粒子は、濾過し、必要により水洗し、乾燥し、前記焼成処理に用いる。
【0043】
(2)凝集成長法
多孔質の非晶質シリカ系定形粒子はまた、ケイ酸アルカリ水溶液、水溶性重合体及び部分中和量の酸水溶液を混合し、この混合液を放置してケイ酸アルカリの部分中和物から成る粒状物を生成させ、この粒状物を分離した後、酸で中和することによっても得られる。
【0044】
原料として用いるケイ酸アルカリとしては、下記式
Na2O・mSiO2
式中、mは1乃至4の数、特に2.5乃至3.5の数である。
の組成を育成するケイ酸アルカリ、特にケイ酸ナトリウムの水溶液を使用する。
このケイ酸アルカリの組成は、混合液の安定性と生成する粒状物の収率及び粒子サイズとに関係している。
【0045】
ケイ酸アルカリの濃度は、混合液中でのSiO2 としての濃度が3乃至10重量%、特に4乃至8重量%の範囲となるようにするがよい。
【0046】
この方法では、微粒子シリカの凝集成長剤として、水溶性高分子を使用する。
凝集成長剤は、ケイ酸アルカリ溶液中の全シリカ当たり、SiO2 の重量基準で1乃至100%、特に5乃至50重量%となる量で使用する。
【0047】
この方法では、CMCと組み合わせで、水溶性無機性電解質或いは他の水溶高分子から成る凝集成長剤を使用することもできる。水溶性無機電解質としては、水溶性であって、ゾル等に対して凝集作用を有する無機の電解質であれば任意のものを使用することができるが、周期律表第1属、第2属、第3属、第4属金属或いは他の遷移金属の鉱酸塩或いは有機酸塩が使用され、その適当な例は次ぎの通りである。
【0048】
アルカリ金属塩、例えばNaCl,Na2SO4等のアルカリ金属鉱酸塩;アルカリ土類金属塩、例えば塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸カルシウム、等の鉱酸塩;塩化亜鉛、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸チタニル等の水溶性金属塩。
【0049】
また、凝集成長剤或いは凝集成長助剤として、他の水溶性高分子をしようすることもでき、この目的に、CMCとの相溶性が良い、澱粉、グアーガム、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガントガム、ブリティッシュガム、クリスタルガム、セネガールガム、PVA、メチルセルロース、ポリアクリル酸ソーダ、ヒドロキシエチルセルロース、等のノニオン系の高分子を使用することもできる。
【0050】
中和に用いる酸としては、種々の無機酸や有機酸が使用されるが、経済的見地からは、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等の鉱酸を用いるのが良く、これらの内でも、粒状物の収率や、粒径及び形態の一様さの点で硫酸が最も優れている。均質な反応を行うためには、希釈水溶液の形で用いるのが良く、一般に1乃至15重量%濃度使用するのがよい。更にこれらの酸にはNaCl、NH4Cl、Na2SO4 等の水溶性電解質、特に酸性塩、中性塩を加えておいてもよい。混合に際しても使用する酸の量は部分中和により均質な混合溶液(透明である)を生成する様なものであり、混合液のpHが10.2乃至11.2、特に10.5乃至11.0と成る様な量又はpHが1乃至5特に2乃至4となる量で用いるのがよい。
【0051】
この方法では、上記各成分の添加順序には制限が無く、例えばケイ酸アルカリ水溶液に酸を加えた後、凝集成長剤を加えても良く、また逆にケイ酸アルカリ水溶液に凝集成長剤を加えた後、酸をくわえても良い。これらを同時に加えてもよいことは当然である。凝集成長助剤を用いる場合は、この凝集成長助剤は、各成分を添加するための水性媒体として用いてもよく、或いは酸中に予め添加しておいてもよい。各成分を十分混合して、均質化させた後、この混合液を静置して部分中和物の粒状物を析出させる。
【0052】
この析出条件としては、一般に0乃至100℃好適には10乃至40℃の温度で1乃至50時間好適に3乃至20時間程度の放置が適している。一般に温度が低い程、析出粒子の粒径が大きくなり、温度が高い程析出粒子の粒径が小さくなる。かくして温度の制御により、粒状物の粒径を制御しうる。析出した粒子と母液とを分離し、水に再分散した粒子は、酸を加え中和した後、水洗、乾燥、分級等の操作を行って前述した処理用の原料とする。分離した母液や中和後の分散液には未析出のシリカ分や、凝集成長剤が含有されているので、これらは次の混合析出に有効に再利用できることになる。
【0053】
また必要に応じて、混合液に、粒径が微細な任意のシリカゾル、シリカゲルまたは無水シリカ粉末を核剤或いは増量剤として、シリカ全重量当りSiO2 基準で前述した量で予め添加しておくことも出来る。用いるシリカはサブミクロンの粒径を有することが好ましい。
【0054】
(3)シリカゲル微粒子分散液の造粒法
また、多孔質の非晶質シリカ系定形粒子は、ケイ酸アルカリ溶液と鉱酸とを瞬時に混合してゾルを形成させ、形成されるゾルを気体媒体中に放出させてゲルを形成させるに際し、ケイ酸アルカリ溶液或いは鉱酸の少なくとも一方に予め水不溶性固体粒子を分散させておいても製造される。
【0055】
ケイ酸アルカリとしては、前述した組成を有するケイ酸アルカリ、特にケイ酸ナトリウムの水溶液を使用する。
【0056】
ケイ酸アルカリの濃度は、SiO2 基準で100乃至225g/1の濃度、特に130乃至150g/1の濃度を有するものが好適である。
【0057】
酸としては、種々の無機酸や有機酸が使用されるが、経済的見地からは、硫酸、塩酸、硝酸、りん酸等の鉱酸を用いるのがよく、これらの内でも、球状シリカゲルの性能、粒径及び形態の一様さの点で硫酸が最も優れている。
均質な反応を行うためには、希釈水溶液の形で用いるのがよく、一般に1乃至15重量%の濃度で使用するのがよい。
【0058】
ケイ酸アルカリ或いは酸に添加する固体粒子としては、水不溶性で水性媒体になじみ(親和性)があり且つ安定であるものであれば、無機のものでも有機のものでも広く使用しうるが、一般には無機のものが好ましい。
【0059】
無機の固体粒子として、周期律表第III A族、第IVA族、第IVB族、第VB族、或いは第VIII 族元素の酸化物、複合酸化物、水酸化物、または複合水酸化物を挙げることができる。具体的には、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化鉄、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化パラジウム、酸化白金、ケイ酸ジルコニウム等が挙げられる。
【0060】
これらの内でも、シリカ、アルミナ、チタニアまたはジルコニアが好適なものであり、特にシリカとしては非晶質シリカ、アルミナとしてはギブサイト型水酸化アルミニウム、擬ベーマイト型アルミナゲル等の比表面積が50m2 /g以上のものが有利に使用される。
【0061】
また、無機の固体粒子としては、テクトアルミノケイ酸塩或いはフィロアルミノケイ酸塩、特に天然または合成の粘土或いはゼオライトを用いることができる。粘土鉱物としては、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、ハロイサイト、パイロフィライト、カオリナイト、アンチゴライト、セピオライト、パリゴルスカイト、バーミキュライト等を挙げることができる。ゼオライトとしては、A型、X型、Y型、P型の各種ゼオライト、モルデナイト、シリカライト、ZSM5及びこれらの酸処理物等を挙げることができる。また、これらの酸処理物や焼成品を用いることもでき、更に、固体粒子として、活性炭を用いることもできる。
【0062】
固体粒子が0.02乃至5μmの平均粒径、特に0.02〜2.0μmの平均粒径を有する粒子であるのが好ましい。
【0063】
固体粒子は、ケイ酸アルカリ溶液に分散させても、鉱酸に分散させてもよく、アルカリに安定な固体粒子、例えば水酸化アルミニウムはケイ酸アルカリに加えるのがよく、一方酸に安定な固体粒子、例えば非晶質シリカは鉱酸に加えるのがよい。
【0064】
固体粒子(SP)は、ケイ酸アルカリ中のシリカ(SiO2 )基準で、SiO2 :SP=95:5乃至55:45、特に85:15乃至70:30の重量比となる量で用いるのがよい。
【0065】
また、固体粒子を分散させたケイ酸アルカリ溶液或いは鉱酸は、20センチポイズ以下の粘度を有するべきであり、上記粘度に維持することにより、ケイ酸アルカリと鉱酸との混合を極めて短時間の内にしかも均一に行うことができる。
【0066】
この方法では、このように製造した、少なくとも一方に固体粒子が添加されたケイ酸アルカリと鉱酸とを二流体ノズルに供給し、両者を瞬時に混合してゾルを形成させ、次いで気体媒体中に放出してゲル化させる。
【0067】
二流体ノズルに対するケイ酸アルカリ及び鉱酸の供給比率は、混合時のpHが6乃至11となるようなものであるのがよく、また流量の比率は、種々変化させうるが、一般に70:30乃至50:50の範囲にあるのが望ましい。
【0068】
二流体ノズルとしては、内筒部と外筒部とを備え、内筒部の先に混合部及び混合部の先に吐出口があるノズルが使用され、内筒部に一方の流体を供給し、内筒部と外筒部との間の環状部に他方の流体の通路があるものが適している。内筒部及び環状部に流体を供給するには、その接線方向に流体を導入して、旋回流を生じさせることが瞬時の混合を可能にする上で好ましく、両者の旋回方向が互いに逆向きであることが最も好ましい。一般に必要でないが、特公昭48−13834号公報に記載されているように旋回流発生用の案内羽根を設けることもできる。
【0069】
二流体ノズルから吐出されるシリカゾルは、気体媒体中で液滴の形に保たれながらゲル化し、球状のシリカヒドロゲルとなる。ノズルからのヒドロゾルの吐出は、任意の方向に行ってよく、例えば円錐状に下向きに行ってもよく、また上向き或いは横向きに行ってもよい。
【0070】
シリカヒドロゲルの落下方向には、水性媒体を収容したシリカヒドロゲルの受け貯槽を設けるのがよい。この受け貯槽では、シリカヒドロゲルの熟成或いは脱アルカリ等を行わせることが好ましい。
【0071】
一般に、受け貯槽に希アルカリ水溶液を張り込んでおくと、シリカヒドロゲルを破砕することなく回収できると共に、これを熟成することによって、性能及び形状の安定したシリカゲルを得ることができる。熟成処理は、40乃至15℃の温度で4乃至16時間程度が適当である。
【0072】
熟成処理を終えたシリカヒドロゲルは、ゲル中に残留するアルカリ分を除くために、酸処理による脱アルカリ処理に付するのがよい。この脱アルカリ処理は、pH1乃至3.5の酸水溶液を使用して、40乃至15℃の温度で8乃至24時間程度の処理が適当である。
【0073】
これらの処理を終えたシリカゲルは洗浄処理に付する。洗浄処理は、流水を使用して、pHが7.5±0.1の範囲にあり、且つ伝導度が50mSの範囲となるようにするのがよい。
【0074】
最後に得られたシリカゲルを乾燥して、シリカのキセロゲルとする。この乾燥は、80乃至200℃の温度で、12乃至48時間程度行うのが好ましい。乾燥は、水蒸気の存在下に、所謂蒸し乾燥として行うこともできる。
【0075】
[細孔制御法]
本発明によれば、上記のようにして得られる多孔質の非晶質シリカ系定形粒子を、300乃至1300℃の温度で焼成して、細孔の収縮を行わせる。この焼成の具体的条件は、非晶質シリカ系定形粒子が前述した物性を有するような細孔の制御が行われるように定める。勿論この焼成条件は粒子形状の破損を招くものであってはならない。
【0076】
一般的にいって、焼成温度が高くなるほど、また同じ温度では焼成時間が長くなるほど、細孔の収縮の程度は大きくなる。かくして、原料が有する比表面積及び細孔容積と、所望とする比表面積及び平衡水分吸湿量(RH50%)との兼ね合いで焼成条件を決定すればよい。
【0077】
焼成は、固定床式、移動床式或いは流動床式の焼成炉を用いて行うことができ、熱源として焼成ガス、赤外線、電熱等を利用して、内熱或いは外熱により行うことができる。焼成時間は、一般に1乃至6時間程度が適当である。
【0078】
また、本発明においては、多孔質の非晶質シリカ系定形粒子に、アルカリ金属、アルカリ土類金属、Ti、Zr、Al及びZnから成る群より選択された金属成分の少なくとも1種を添着させることも、該粒子中の細孔を収縮させて、非晶質シリカ系定形粒子が前述した物性を有するように細孔を制御する方法も極めて有効である。
【0079】
アルカリ金属分、アルカリ土類金属分或いはその他の金属成分は、吸湿性を損なわない範囲の量で用いるべきであり、一般に多孔質の非晶質シリカ系定形粒子に対して、酸化物基準で15重量%以下、特に0.5乃至10重量%の量で用いるべきである。
【0080】
アルカリ金属、アルカリ土類金属、Ti、Zr、Al或いはZn成分としては、酸化物、水酸化物、水溶性塩類等の内、シラノール基に対して反応性を有するものが使用される。具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、硝酸チタン、塩化チタン、塩化ジルコニウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、亜鉛華、硝酸亜鉛等が挙げられる。水溶性塩類を使用した場合、残留するアニオンを水洗除去することが好ましい。アルカリ金属或いはアルカリ土類金属の水酸化物が特に好適である。
【0081】
上記金属成分で処理した非晶質シリカ系定形粒子を、一般的な温度範囲である80乃至200℃、特に100乃至150℃で乾燥させることで本発明の目的が達成させられ、必要に応じては、乾燥処理後に前述した条件で焼成処理を組合せてもよい。勿論、上記金属成分を使用した場合には、使用しない場合に比して、より穏和な焼成条件を用いることができる。
【0082】
本発明の処理は、前述した任意の多孔質非晶質シリカ系定形粒子に適用できることは勿論のことであるが、ゼオライトの酸処理により得られる多孔質非晶質シリカ系定形粒子に対しては、勿論焼成処理乃至はアルカリ処理の単独でもよいが、好ましくはアルカリ処理を行った後、焼成処理を組合せて行う方が、比較的低い温度で且つ比較的短時間の焼成処理で本発明の目的を達成させることができる。
【0083】
[用途]
本発明の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂或いは各種ゴム配合用の充填用、紙用コート剤、クロマトグラフ担体、化粧料基剤、電子部品用塗料、電子部品用吸湿剤、その他の非晶質シリカの用途に用いることができる。
【0084】
前述した第一のタイプの細孔制御非晶質シリカ系定形粒子は、比較的高湿度における平衡水分率が比較的低い範囲に抑制されることにより、低吸水性で発泡等の不都合がなく、また他の添加剤との間にも吸着による発色や添加剤の性能低下等の不都合がなく、優れた樹脂フィルム用の配合剤、特にアンチブロッキング剤となりうるものである。
【0085】
また、第二のタイプの細孔制御非晶質シリカ系定形粒子は、水蒸気の吸着速度はそれほど大きくないが、そのかわり水蒸気に対して持続した吸着性を示し、樹脂配合用の吸湿剤として、安定し且つ持続した吸湿性を発揮し、従来に比らべ充填量を増やすことができるものである。即ち、このタイプの非晶質シリカ系定形粒子は、水分を速やかに吸湿しないが、一旦吸湿した水分は放出したがらないという特性を有しているので、パッケージ内の湿度を吸収し、或いは容器を透過しようとする水分を捕捉する樹脂用吸湿剤として特に有用である。
【0086】
アンチブロッキング剤として配合する熱可塑性樹脂としてはオレフィン系樹脂が好適なものであり、特に低−、中−或いは高−密度のポリエチレン、或いは線状の低密度ポリエチレン、ここで低密度ポリエチレン(LLDPE)はエチレンと炭素数4〜18のオレフィン(プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1、デセン−1等)の1種又は2種以上の共重合体(チグラー触媒、メタロセン触媒で製造されるもの)、アイソタクテイックポリプロピレン、シンジオタクティックポリプロピレン、あるいはこれらのエチレン乃至α−オレフィンとの共重合体であるポリプロピレン系共重合体、線状低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等が挙げられ、これらは単独でも或いは2種以上のブレンド物の形でも使用できる。本発明のタイプ1の非晶質シリカ系定形粒子は、メタロセン触媒を用いて製造したオレフィン系樹脂フィルムの高透明性樹脂フィルムのアンチブロッキング剤として有用であり、その詳細は不明であるが、低吸湿性、低比表面積、塩基性成分及び表面酸性度等に起因する表面活性の低下等により従来のアンチブロッキング剤に見られた着色傾向を解消することができるものである。
【0087】
勿論、本発明のアンチブロッキング剤は、それ自体公知の他の樹脂フィルムにも配合することができ、例えばナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルフォン、塩化ビニール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、フッ化ビニル樹脂等の配合することもできる。
【0088】
アンチブロッキング剤としての用途の場合、上記細孔制御非晶質シリカ系定形粒子を、熱可塑性樹脂100重量部当たり0.01乃至10重量部、特に0.01乃至2重量部の量で用いるのがよい。
【0089】
勿論、本発明の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子は、充填剤として、上記熱可塑性樹脂や、各種ゴム、或いは熱硬化性樹脂に配合することができる。
【0090】
ゴム用のエラストマー重合体としては、例えばニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IIB)、ブチルゴム、天然ゴム、エチレン−プロピレンゴム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、ポリウレタン、シリコーンゴム、アクリルゴム等;熱可塑性エラストマー、例えばスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体、水素化スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、水素化スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体等が挙げられる。
【0091】
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、フラン−ホルムアルデヒド樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、ケトン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂トリアリルシアヌレート樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、シリコーン樹脂、或いはこれらの2種以上の組み合わせが挙げられる。
【0092】
充填剤としての用途の場合、上記熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂或いはエラストマー100重量部当たり、2乃至130重量部、特に5乃至120重量部の量で配合することができる。
【0093】
また、吸湿性充填剤としての用途の場合、目的に応じて、上記熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂或いはエラストマー100重量部当たり、1乃至130重量部、特に10乃至100重量部の量で配合することができる。
【0094】
更に、本発明の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子を配合する塗料としては、前記熱硬化性樹脂の少なくとも1種から成る塗料や、熱可塑性樹脂塗料、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−マレイン酸−酢酸ビニル共重合体、アクリル重合体、飽和ポリエステル樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂塗料は単独でも2種以上の組合せでも使用される。
【0095】
塗料用配合剤としての用途では、塗料中の樹脂固形分100重量部当たり、2乃至130重量部、特に10乃至120重量部の量で配合するのがよく、これにより塗膜に艶消し効果を付与したり、絶縁性やブロッキング性を向上させたりすることができる。
【0096】
本発明による細孔制御非晶質シリカ系定形粒子は、そのままの状態で樹脂や塗料に配合できることは勿論のことであるが、表面改質を行った状態で樹脂や塗料に配合することができる。
【0097】
例えば、粉体としての流動性や粒子の樹脂中への分散性を一層向上させるために、気相法シリカ、気相法アルミナ、気相法チタニア等の微粒子分散性向上剤を0.1乃至10重量%程度の量で外添することができる。これらの微粒子分散性向上剤は、シラン類等で疎水化処理されたものであってもよい。
【0098】
また、この非晶質シリカ定形粒子は、金属石鹸、樹脂酸石鹸、各種樹脂乃至ワックス類、シラン系乃至チタン系カップリング剤等で予めコーティング等を施すことができる。コーティング剤の量は0.1乃至10重量%程度が適当である。
【0099】
【実施例】
本発明を次ぎの例にて更に説明する。
本実施例の粉末物性は以下の方法で測定した。
1.粒径
走査型電子顕微鏡写真(日立S−570)で得られた写真像から、代表的な粒子を50ケ選んで、スケールを用いて粒子像の直径を測定し粒子径とした。
2.D25/D75
コールターカウンター(コールターエレクトロニクス社製TA−II型)法によりアパーチャーチューブ50μmを用いて測定し、積算値の25%の粒度値を75%の粒度値で除して求めた。
3.比表面積、細孔容積
カルロエルバ社製 Sorptomatic Series 1800を使用し、BET法により測定した。
4.嵩密度
JIS K−6220.6.8に準拠して測定した。
5.吸湿量
試料約1gを予め重量を測定した40×40mmの秤量ビンに入れ、150℃の電機恒温乾燥器で3時間乾燥後デシケーター中に放冷する。次いで試料の重さを精秤し、予め硫酸で関係湿度50%、75%に調整したデシケーター中に入れ72時間後の重量を測定し求めた。
6.吸油量
JIS K−6220.6.21に準拠して求めた。
7.pH
JIS K−5101.26に準拠して求めた。
8.屈折率
浸漬法より求めた。
9.U、Thの分析
試料を硫酸、硝酸、及びフッ化水素酸で分解した後、希硫酸に溶かして所定溶液とし、得られたこの溶液中のU、Thの測定をICP質量分析法で求めた。
【0100】
実施例1
内容積120lの攪拌機付樹脂製反応容器に3N−HCl溶液70kgと本発明の前駆体である水澤化学工業(株)社製シルトンAMT−シリカ#100B、#300B(Pc型ゼオライトを処理して得られる球状シリカ粒子、平均粒径1.3μm)及びシルトンANS−200(アナルサイムを酸処理して得られるシリカ粒子、平均粒径20μm)粉末とを各10kgそれぞれ攪拌下に徐々分散させ、ゆっくりと加温し80℃にたっしたらその温度で8時間熱処理を行った。次いでこの酸処理スラリーを吸引濾過し、純水で十分洗浄後、さらに同様の処理を3N−硝酸で行い純水で十分水洗、濾過して含水ケーキ状の試料1−0(#100B)、2−0(#300B)、3−0(ANS−200)を得た。この含水ケーキの試料1−0、2−0、3−0を110℃の恒温乾燥器で乾燥後粉砕し更に電気炉で920℃の温度で30分焼成してそれぞれ試料1−1、2−1、3−1を調整した。
一方、試料1−0、2−0、3−0の各500gをホモミキサーで再分散させて濃度30%のスラリーとした後、Na2 O量がSiO2 に対して0.8重量%になるように20%NaOH溶液を添加しさらに1時間攪拌後、150℃の恒温電機乾燥器で24時間乾燥後、サンプルミルで粉砕し、乾燥品のそれぞれ試料1−2、2−2、3−2を得た。次ぎに試料1−2、2−2、3−2を650℃で1時間焼成してそれぞれ試料1−3、2−3、3−3を得た。試料1−0及び試料1−2の細孔分布図を第6図に示した。その粉末性状を第1表に、試料2−1の電子顕微鏡写真を第4図に示した。
【0101】
実施例2
300リットルのステンレス製容器に市販3号ケイ酸ソーダ(SiO227.8%、Na2 O 9%、SiO2 /Na2 O=3.19)を43.2kg(全液量中のSiO2 濃度として6%)と水100kg加えた後、攪拌しながらカルボキシメチルセルロース(エーテル化度1.34、1重量%粘度230cp)の粉末1.57kg(水分8%)加え十分分散後25℃に調整する。次いで、攪拌下に予め25℃に調整した5%硫酸55.3kgをゆっくり注加し、注加終了後攪拌を止めてその温度で12時間静置して本発明の前駆体である球状シリカ粒子を析出させた。次にこのゲル状の球状のシリカ粒子のスラリーに、濃度14%の硫酸を40kg加え、攪拌下に1時間の脱Na処理を行った。(このときのpHは1.1であった。) 次ぎにこのスラリーを吸引濾過後、純水で十分水洗し濾過ケーキをさらに2N−塩酸溶液中に再分散させて十分に攪拌処理し、同様に水洗して粒径2μmの多孔質球状シリカの含水ケーキの4−0を得た。この試料4−0を110℃の恒温乾燥機で乾燥後粉砕しさらに電気炉で950℃の温度で30分焼成して試料4−1を調整した。またこの試料4−0の一部を高速ホモミキサ−で再スラリー化させ(SiO2 濃度18%)、次いでSiO2 に対しNa2 O分で0.8%になるように10%NaOH水(和光純薬製試薬特級)を加え、1時間攪拌後、そのまま150℃の恒温乾燥器で24時間かけて乾燥後、粉砕して試料4−2を調整した。ついでこの粉末を850℃で1時間焼成して試料4−3を調整した。各々の試料の粉末性状を第1表に、試料4−2の電子顕微鏡写真を第3図に示した。
【0102】
実施例3
実施例2でCMCの量を0.9kgとし全重量が同量に成るように水で調整し、さらに液温を10℃にした以外は実施例2と同様にして前駆体のシリカ球状粒子を調整し、実施例2と同様に950℃の温度で30分焼成して試料5−1を得た。 また実施例2と同様にSiO2に対してMgOで0.5重量%になるように純水で1:1に希釈したMg(MO3)2.6H2O(和光純薬製試薬特級)溶液を加え、以下実施例2(試料4−3)と同様に粉砕、乾燥、焼成して試料5−2を調整した。その粉末性状を第1表に示した。
なお上記した試料1−0、2−0、3−0、4−0、5−0は本発明においての前駆体であり、且つ代表的湿式法による定形シリカ粒子の本発明に於ける比較例でもある。
【0103】
比較例1
実施例1でNa2 O量が6%になるように添加して乾燥した場合は溶解(溶融)した状態で固いブロック状になり球状粒子の原型が認められなかった。
【0104】
比較例2
実施例1で焼成温度を1400℃にしたところ球状粒子の原型はみとめられなく、固いブロック状のなった。
【0105】
実施例4
試料4−0のスラリーにMgOとして12.5%(SiO2 に対して)になる様に純水で1:1に希釈したMg(NO3 )・6H2 O(和光純薬製試薬特級)溶液を加えさらに10%NaOHを加えてpHを9.0に調節後加熱し100℃で4時間反応した。ついで濾過、水洗し実施例2(試料4−3)と同様に乾燥・焼成して試料4−4を調整した。この粉末の性状を第2表に示した。
【0106】
実施例5
試料5−0を用いて実施例4と同様にスラリー分散後、Al2 O3 として14%になるように純水:硝酸アルミニウムAl(NO3 )3.7H2 O 3:1の水溶液を加え、1時間攪拌後、10%NaOHを少量ずつ加え、pH8.0で一定になったら注加をやめ、そのまま2時間攪拌・熟成し以後濾過・水洗を行い、乾燥・粉砕し、850℃で1時間焼成し試料(5−3)を調製した。
この粉末性状を第2表に示した。
【0107】
実施例6
300Lステンレス製容器に水80kgを張り込み、予め20%H2 SO4 に希釈ケイ酸ソーダ(SiO2 14%、Na2 O4.5%)を加えpH1.5に調整したシリカ酸性ゾルを70kg入れ、攪拌下カチオン変性ポリアクリルアミド10%溶液(分子量300万、粘度6,000cp)を80kg加え十分に分散させ20℃に調節した。
次ぎに予め20℃に調節した5%NaOH溶液を攪拌下ゆっくり加え、pH2.2に調節し、18時間静置し球状粒子を析出させた。次ぎに実施例2と同様に酸処理し、粒径約10μmの多孔質球状シリカの含水ケーキの試料6ー0を得た。この試料6−0を用いて実施例2と同様に乾燥・粉砕後950℃30分焼成して試料6−1を調製し、また実施例4と同様にMgOで12.5%に成るように試料6−2を調製した。この粉末の性状を表−2に示した。
【0108】
実施例7
市販3号ケイ酸ソーダ(SiO2:22%,Na2O:7%)を0.8L/min、11%硫酸0.7L/minの割合で二流体ノズルに供給しスプレーする。空中でほぼゲル化させた後、濃度2%のNa2SO4溶液中に落下させ、5時間浸漬、熟成させる。次に処理液を除去し、再度水に分散後10%硫酸を加えpH1.5に調節し5時間熟成後、酸処理母液を切り、充分に水洗する。
水洗したシリカヒドロゲルスラリーを水に再分散し、スラリー中のシリカに対してNa2O分として1.5%になるように10%NaOH水を加え3時間ゆっくり攪拌し細孔内に浸透させた後、濾過し、そのまま150℃の恒温乾燥機で24時間乾燥する。
次いで20メッシュのフルイで粗粒をカットし細孔制御された粒子径30〜70μmの球状シリカ粒子を得た(試料7−1)。
この粉末の性状を表2に、電子顕微鏡写真を第5図に示した。
【0109】
実施例8
二軸延伸ポリプロピレンフィルムへの応用
ポリプロピレンフィルム樹脂粉末(三井石油化学工業製ハイポールF657P)100重量部に対して2.6ジターシャリーブチルパラクレゾール0.15部、ステアリン酸カルシウム0.1部及び表−3に示した添加剤を各々加え、スーパーミキサーで1分混合後、1軸押出機を用いて混練温度230℃で溶融混合してペレタイズした。このペレットをTダイ成形により減反フィルムを作成し、次いで、二軸延伸成形機を用いて立て方向に5倍、更に横方向の10倍に延伸し厚さ25μmの二軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムについて以下の試験を行い、その結果について第3表に示した。
ヘーズ :JIS K−6714に基づいて、日本電色(株)製オートマチックデジタルヘズメーターNDHー20Dにより測定した。
ブロッキング性 :2枚のフィルムを重ね、200/cm2 の荷重をかけ40℃で24時間放置後、フィルムのはがれ易さにより以下のように評価した。
◎ 抵抗無くはがれるもの
○ ややはがれにくいもの
△ はがれにくいもの
× 極めてはがれにくいもの
フィッシュアイ :光学顕微鏡により、フィルム400cm2 中の0.1m/m以上の個数で示した。
スクラッチ性 :製膜5時間後フィルム2枚を重ね指でこすった時の傷付きの程度により以下のように示した。
◎ ほとんど傷がつかない
○ わずかに傷がつく
△ 少し傷がつく
× 傷がつく
【0110】
実施例9
ポリエチレンフィルムへの応用
MFR1.1/10分、密度が0.923のメタロセン触媒を使用して製造された直鎖状低密度ポリエチレンにイルガノックスB−2250.2部、ステアリン酸カルシウム0.1部添加し、押出機で180℃の温度で溶融混合後ペレタイズした。
次にこのペレットを押出機に供給し、厚さ30μのフィルムにインフレーション製膜し、得られたフィルムについて実施例7と同様にフィルム評価を行い結果について第3表に示した。
【0111】
【表1】
【0112】
【表2】
【0113】
【表3】
【0114】
【表4】
【0115】
【表5】
【0116】
実施例10
本実施例では安定剤として有機錫系安定剤とリチウムアルミニウム複合水酸化物塩の微粉末から成る樹脂安定剤(水沢化学製:LAHS)特に高耐熱性で高温域で用いられる塩素化塩化ビニル樹脂に添加した場合の熱安定効果について説明する。本発明の樹脂用安定剤による塩素化塩化ビニル樹脂の熱安定化効果を確認するために、以下の配合、成形等の手法による透明硬質シートを作成し、評価試験を行った。
(配合)
塩素化塩化ビニル樹脂 100重量部
メルカプト錫系安定剤 0.7重量部
LAHS 1.0重量部
エステル系ワックス 1.0重量部
試料2−1 20重量部
(成形法)
上記配合組成物を温度160℃、7分間ロールミル混練を行い、厚さ0.4mmの均一な混和物を作成し、180℃、圧力150kg/cm2 、5分間加圧加熱し、厚さ2mmの良好な塩素化塩化ビニル板を作成した。
尚、比較のため、試料2−1に変えて試料1−0を10部加えて、実施例9と同様にして硬質シートを作成したが、シートは発泡状の膨れ及び黄色に変色してしまった。
【0117】
実施例11
実施例1で得た本発明による平均粒径1.3μmで表面がギザギザ状の非晶質球状粒子の試料1−1を通常の方法により、0.2重量%のシランカップリング剤処理した。ηr2.4の6−ナイロンパウダー(粒径300メッシュ以下)85重量部、球状シリカ20重量部及び分散剤としてエチレンビスステアリルアミド5重量部をヘンシェルミキサーでブレンドした。得られたブレンド品を二軸混練押し出し機により260℃で混練押出し、試料1−1の含有量18重量%のマスターペレットを得た。このマスターペレット1重量部と6−ナイロンペレット(ηr3.6)99重量部をブレンドし、本発明による球状シリカ添加量0.18重量%とした。このペレットっを用い、押し出し機で250℃でTダイより押し出し、40℃の冷却ロール上で固定化し、透明性、滑り性の良好な厚さ20μmのフィルムを得た。
【0118】
実施例12〜14
表−5に示した組成で粉末を混合後、二軸ニーダーを用いて溶融・混合し得られた混合物を冷却、固化した後、粉砕し75μmの篩を通してエポキシ樹脂粉体塗料組成物を得た。粉体塗料の評価は以下の通り行い、結果を表3に示した。
(a)密着性
K−5400.8.5に準拠し、以下のように行った。表面が磨かれたアルミニウム板に本実施例、比較例の粉体塗料を降りかけ約100μmの塗膜を形成し、次いで該塗膜をオーブン中で180℃で30分硬化、焼き付けした。
(b)ヒートフロー(平滑性)
塗膜の平滑性を目視により観察し、A(良好)→E(不良)の5段階で示した。(c)ブロッキング性
粉体塗料を40℃の雰囲気に1週間放置した後、固まりの発生状況により次の3段階で評価した。
○:固まりの発生が認められない
△:固まりの発生が認められないが、固まりを手で掴むことが出来る。
×:固まりの発生が認められ、固まりを手で掴むことが出来る。
(d)耐熱性(ヒートサイクル)
表面の滑らかなアルミナセラミック板(4×2×0.5mm)に約100μmの塗膜を形成し、次いで該塗膜をオーブン中で180℃で30分硬化、焼き付けした。次ぎにこのセラミック板を50〜125×30分の条件下でサイクル試験を行い、クラックの入るまでのサイクル回数を示した。
【0119】
【発明の効果】
本発明によれば、原料の非晶質シリカ系定形粒子として、比表面積が400m2 /g以上及び細孔容積が0.10ml/g以上で実質的にマクロポアを有しない非晶質シリカ系定形粒子を選択し、これを焼成することにより、比表面積が60m2 /g以下に抑制され、嵩密度が0.3g/ml以上に増大し、新規な細孔分布を有する非晶質シリカ系定形粒子が得られる。
【0120】
即ち、この比表面積が60m2 /g以下に抑制することによって、嵩密度を後述する大きな範囲として、樹脂等舳の配合作業性や樹脂等への分散性を向上させ、輸送及び貯蔵をコンパクトな形で行うことができる。更に、非晶質シリカ系定形粒子が本質的に有している吸湿傾向を抑制し、樹脂に配合する前に吸湿するのを防止し、配合時乃至成形時に発泡するのを防止することができる。
【0121】
本発明の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子の内、第一のタイプのものでは、細孔制御非晶質シリカ系定形粒子は、比較的高湿度における平衡水分率が比較的低い範囲に抑制されることにより、低吸水性で発泡等の不都合がなく、また他の添加剤との間にも吸着による発色や添加剤の性能低下等の不都合がなく、優れた樹脂フィルム用の配合剤となりうるものである。
【0122】
また、第二のタイプのものでは、水蒸気の吸着速度はそれほど大きくないが、そのかわり水蒸気に対して持続した吸着性を示し、樹脂配合用の吸湿剤として、安定し且つ持続した吸湿性を発揮するものである。即ち、このタイプの非晶質シリカ系定形粒子は、水分を速やかに吸湿しないが、一旦吸湿した水分は放出したがらないという特性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子の内、タイプ1(低吸水性)の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子の吸着等温線を示すグラフである。
【図2】本発明の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子の内、タイプ2(持続吸水性)の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子の吸着等温線を示すグラフである。
【図3】凝集法シリカ由来の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図4】酸処理ゼオライト由来の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図5】スプレー造粒法由来の細孔制御非晶質シリカ系定形粒子の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図6】本発明の前駆体非晶質シリカ粒子と同粒子を細孔制御した本発明品の細孔分布図である。
Claims (1)
- 比表面積が400m2/g以上及び細孔容積が0.10ml/g以上で実質的にマクロポアを有しない非晶質シリカ系定形粒子に、アルカリ金属、アルカリ土類金属、Ti,Zr,Al及びZnから成る群より選択された金属成分の少なくとも1種を酸化物基準で15重量%以下の量で添着し、乾燥乃至は焼成することを特徴とする細孔の制御された非晶質シリカ系定形粒子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03706296A JP3647959B2 (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | 非晶質シリカ系定形粒子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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