JP3775901B2 - 非晶質シリカ系複合粒子及びその用途 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、非晶質シリカ系複合粒子及びその用途に関するもので、より詳細には、非晶質シリカ、非晶質シリカアルミナ及び非晶質アルミノケイ酸塩の定形粒子のコアと非晶質シリカ微粒子の凝集体のシェルとから成る機能分担型の複合粒子及びその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
定形無機粒子の代表的なものとして、ゼオライトが知られているが、ゼオライトは吸湿傾向が大であり、またアルカリ性が強く樹脂を着色する傾向が大きいため、これに代わるものとして、非晶質シリカ、非晶質シリカアルミナ及び非晶質アルミノケイ酸塩の定形粒子が広く使用されるに至っている。
【0003】
出願人の提案にかかる特公昭61−36866号公報には、Al2 O3 :SiO2 のモル比が1:1.8乃至1:5の範囲にある組成を有する一辺の長さが5μm以下の立方体一次粒子からなり、該粒子はX線回折学的に実質上非晶質で且つ100m2 /g以下のBET比表面積を有するシリカアルミナ系樹脂配合剤が記載され、このものは結晶性ゼオライトを酸処理することにより得られることが記載されている。
【0004】
また、特公平5−42367号公報には、P型ゼオライトを一段乃至多段の酸処理することにより得られた特定の定形粒子構造の非晶質シリカ乃至シリカアルミナ球状粒子が記載されている。同様に特公平6−17217号公報には、下記式(2)
m MO・n Na2 O・p SiO2 ・Al2 O3 ・q H2 O ・・・・(2)
式中、Mは2価金属の1種又は2種以上から成る金属であり、m+nは1. 1±0.2の数であって、m:nの比は10:0乃至1:9の範囲内にあり、pは4± 1.5の数であり、qは0.5 以下の数である。
の化学組成を有し、X線回折学的に実質上非晶質であり、個々の粒子が全体として明確な球状形状とギザギザの表面とを有し、且つRH90%、室温及び48時間の条件で13%以下の吸湿量と1.48乃至1.61の屈折率とを有することを特徴とする非晶質シリカアルミナ系球状粒子が記載され、この粒子はP型ゼオライトの2価金属によるイオン交換と焼成とにより得られることが記載されている。
【0005】
更に、特開平5−193927号公報には、ケイ酸アルカリ水溶液、アクリルアミド系重合体及び部分中和量の酸水溶液を混合し、この混合液を放置してケイ酸アルカリの部分中和物から成る粒状物を生成させ、この粒状物を分離した後、酸で中和することを特徴とする粒状非晶質シリカの製造方法が記載され、この粒状非晶質シリカは樹脂配合剤等の用途に特に有用であることが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
これらの非晶質シリカ、非晶質シリカアルミナ或いは非晶質アルミノケイ酸塩から成る定形粒子は、樹脂配合剤の用途に特に有用であり、例えばアンチブロッキング剤等として優れた作用を奏するものであるが、その樹脂への配合作業性の向上や、付加的な機能の付与乃至その向上が望まれている。
【0007】
例えば、非晶質シリカ、非晶質シリカアルミナ或いは非晶質アルミノケイ酸塩から成る定形粒子を、樹脂の重合段階で配合し、これを重合触媒用担体としても利用すれば、この樹脂からなるフィルムはアンチブロッキング作用も有することが期待される。
【0008】
しかしながら、例えば同じ非晶質シリカであっても、触媒担体用シリカと、アンチブロッキング剤用シリカとでは要求される特性がまるきり相違しており、アンチブロッキング剤用シリカでは、触媒担体としての機能は発現されず、一方触媒担体用シリカが樹脂中に残留してもアンチブロッキング作用は有効には発現されない。
【0009】
従って、本発明の目的は、複数の機能が異なる段階で有効に発現されるようにした非晶質シリカ系複合粒子を提供するにある。
本発明の他の目的は、重合段階では重合触媒の担体として有効に機能すると共に、重合終了後にはアンチブロッキング剤等の樹脂配合剤として有効に機能する非晶質シリカ系複合粒子を提供するにある。
本発明の更に他の目的は、樹脂或いは塗料に配合するときには、粉塵発生がなく、顔料性もよく、配合が極めて容易であって、一旦樹脂或いは塗料中に分散した状態では、配合剤としての機能が有効に発現されるような非晶質シリカ系複合粒子を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、非晶質シリカ、非晶質シリカアルミナ及び非晶質アルミノケイ酸塩から成る群より選ばれた粒径0.5乃至100μmの定形粒子の集合体のコア(A)と、この定形粒子の集合体を覆う非晶質シリカ微粒子凝集体のシェル(B)とからなるザクロ状構造を有することを特徴とする非晶質シリカ系複合粒子が提供される。
本発明においては、
1.定形粒子の集合体のコア(A)と、非晶質シリカ微粒子凝集体のシェル(B)とが、SiO2基準のシリカ重量比が、20:80乃至80:20の重量比、特に30:70乃至70:30の重量比で存在すること、
2.前記定形粒子が球状乃至多面体で、式(1)
D25/D75・・・・(1)
式中、D25がコールターカウンター法による体積基準の累積粒度分布曲線の25%
値の粒径を表し、
D75はその75%値の粒径を表す、
で定義される粒度分布のシャープ度が1.2乃至2.0であり、且つBET比表面積が5乃至800m2/gであること、
3.前記球状粒子が粒子の長径(DL)及び短径(DS)の比(DS/DL)で表される真球度が0.8乃至1.0の粒子が80%以上であること、
4.前記非晶質シリカ微粒子集合体のシェルが水銀圧入法で測定して細孔半径100乃至43500オングストロームの範囲での細孔容積が0.1乃至3.0cc/gの範囲にあるものであること、
5.前記非晶質シリカ微粒子集合体がシリカゲルであること、
が好ましい。
【0011】
【発明の実施形態】
[非晶質シリカ系複合粒子]
本発明の非晶質シリカ系複合粒子は、非晶質シリカ、非晶質シリカアルミナ及び非晶質アルミノケイ酸塩から成る群より選ばれた粒径0.5乃至100μmの定形粒子の集合体のコア(A)と、この定形粒子の集合体を覆う非晶質シリカ微粒子凝集体のシェル(B)とからなるザクロ状構造を有することが顕著な特徴である。
【0012】
即ち、この非晶質シリカ系複合粒子は、全て非晶質シリカ系粒子から形成されているとしても、コアとシェルとでは、一次粒径においても、特性及び機能においても全く相違している。先ず、コアを形成する非晶質シリカ、非晶質シリカアルミナ或いは非晶質アルミノケイ酸塩は、粒径0.5乃至100μmの定形粒子であり、一次粒径も比較的大きくて、吸着活性等が比較的小さく、フィルム表面に凹凸を形成して、アンチブロッキング作用を呈し、また塗膜表面に凹凸を形成して艶消し作用を呈する。これらの定形粒子は、集合体の形で存在する場合にも、個々の粒子が独立に存在していて、明確な粒子形状を維持している。一方、シェルを形成する非晶質シリカ微粒子は、一次粒径が極めて微細な所謂ゾル粒子或いはゲル粒子であって、一次粒子径は一般に5乃至20nmのオーダーであり、これらの一次粒子が凝集してシェルを形成しており、吸着活性等の比較的大きいものである。
【0013】
本発明の非晶質シリカ系複合粒子では、非晶質シリカ微粒子の凝集体からなるシェルの内部に前記定形粒子が詰まったザクロ(石榴)状構造となっている。一般に、スプレー造粒法で形成されるシェルの一部には、内部の水が水蒸気として吹き出した穴が必ず形成されるが、この穴を通してザクロ状構造を直接観察することができる。図1は、本発明の非晶質シリカ系複合粒子の典型的なものの走査型電子顕微鏡写真であるが、非晶質シリカ微粒子凝集体のシェルに形成された脱気孔を通して、非晶質シリカ定形粒子の充填状態が明確に観察される。
【0014】
本発明の非晶質シリカ系複合粒子は、上記の複合構造をとることにより、用途の時期や場所によって複数の機能が分担して達成される。例えば、メタロセン系触媒のような重合触媒用の担体として使用する場合、非晶質シリカ微粒子凝集体のシェルに触媒成分を担持させて重合系に加えるが、この触媒成分の担持工程及び重合系への添加工程の間は、非晶質シリカ微粒子凝集体のシェルにより粒子形状が、崩壊することなく、安定に維持される。次いで触媒成分の近傍では連鎖成長により重合体が生成してくるが、この際の体積膨張により凝集体のシェル構造は破壊され、内部の定形の大径粒子はバラバラの状態となって、重合体中に分散されることになる。形成された重合体組成物を製膜、延伸すると、定形粒子の存在により、フィルム表面に凹凸が形成され、アンチブロッキング作用が好適に達成されることになる。本発明の非晶質シリカ系複合粒子を重合触媒用担体として使用すると、このように触媒担体としての作用と樹脂配合剤としての作用とが同時に達成され、しかもこれらの機能は一回の添加で達成され、添加回数を節減でき、工程も省略できるというメリットもある。
【0015】
また、樹脂或いは塗料への配合剤という用途においても、非晶質シリカ、非晶質シリカアルミナ或いは非晶質アルミノケイ酸塩の定形粒子が大径の粒子に成長しているので、樹脂或いは塗料に配合するときには、粉塵発生がなく、顔料性もよく、配合が極めて容易となり、樹脂の混練工程或いは塗料の分散工程で加わる剪断力により、シェルが崩壊して内部の定形粒子がバラバラに分散するので、配合剤としての機能が有効に発現されることになる。
【0016】
以下、本発明に用いる定形粒子、シェル及び非晶質シリカ系複合粒子の製法等について詳細に説明する。
【0017】
[定形粒子]
本発明に用いる定形粒子は、非晶質シリカ、非晶質シリカアルミナ及び非晶質アルミノケイ酸塩から成る群より選択されるものである。以下、これらを総合して非晶質シリカ系定形粒子と呼ぶ。これらの非晶質シリカ系定形粒子は、電子顕微鏡で測定して、0.5乃至100μm、特に0.5乃至40μm、さらに好ましくは、0.5乃至20μmの数平均粒径を有するものが好都合である。用途に応じて、この定形粒子の粒径のものを使用することができ、特に、樹脂用アンチブロッキング剤として使用する場合は、0.5乃至10μmの間の粒子が好ましい。
【0018】
本発明に用いる非晶質シリカ系定形粒子では、明確な定形粒子形状と、個々の粒子が独立した均斉な粒子径とを維持している。本明細書において、定形とは不定形に対応する用語であり、粒子の形状が互いに相似形で一定していることを意味しており、例えば球状粒子の場合は、実質上全ての粒子が球状であることを意味している。これは、球状以外の粒子、例えば立方体、六角板状、六角柱状、八面体、十二面体、二十四面体、三十二面体等の多面体においても同様である。
【0019】
添付図面図2は凝集法による非晶質シリカ定形粒子(詳細は後述する実施例コア−1を参照)の走査型電子顕微鏡写真であり、図3及び4は酸処理ゼオライト由来の非晶質シリカアルミナ定形粒子(詳細は後述する実施例コア−2,3を参照)の走査型電子顕微鏡写真であり、図5はイオン交換焼成ゼオライト由来の非晶質アルミノケイ酸塩定形粒子(詳細は後述する実施例コア−4を参照)の走査型電子顕微鏡写真である。
【0020】
本発明に用いる非晶質シリカ系定形粒子は、粒径が均斉であり、著しくシャープな粒度分布を有している。粒度分布は、一般にコールターカウンターによる体積基準の粒径分布として求められ、その表現には種々の形式があるが、一般には大粒径側からの累積値25%に対応する粒径(D25)と累積値75%に対応する粒径(D75)との比で表わすことができる。本発明に用いる非晶質シリカ系定形粒子のD25/D75の値は一般に2.0以下、特に1.8以下である。
【0021】
本発明に用いる非晶質シリカ系定形粒子は、BET比表面積が5乃至800m2 /gのものであり、特に450m2 /g以下のものが好ましい。用途として、樹脂用のアンチブロッキング剤として使用するものは、100m2 /g以下のものが好ましい。
【0022】
コアとして使用する多孔質の非晶質シリカ系定形粒子は、後述するシリカ微粒子の凝集成長法、ゼオライトの酸処理による方法、ゼオライトのイオン交換非晶質化法等により得られるが、勿論これらの例に限定されない。
【0023】
(1)凝集成長法
多孔質の非晶質シリカ定形粒子は、ケイ酸アルカリ水溶液、水溶性重合体及び部分中和量の酸水溶液を混合し、この混合液を放置してケイ酸アルカリの部分中和物から成る粒状物を生成させ、この粒状物を分離した後、酸で中和することによっても得られる。
【0024】
原料として用いるケイ酸アルカリとしては、下記式(3)
Na2O・mSiO2 ・・・・(3)
式中、mは1乃至4の数、特に2.5乃至3.5の数である、
の組成を有するケイ酸アルカリ、特にケイ酸ナトリウムの水溶液を使用する。このケイ酸アルカリの組成は、混合液の安定性と生成する粒状物の収率及び粒子サイズとに関係している。
【0025】
ケイ酸アルカリの濃度は、混合液中でのSiO2 としての濃度が3乃至10重量%、特に4乃至8重量%の範囲となるようにするのがよい。
【0026】
この方法では、微粒子シリカの凝集成長剤として、水溶性高分子を使用する。凝集成長剤としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)が最も好適であるが、他にアクリルアミド系重合体や、他の水溶性高分子も使用できる。凝集成長剤は、ケイ酸アルカリ溶液中の全シリカ当り、SiO2 重量基準で1乃至100%、特に5乃至50重量%となる量で使用する。
【0027】
この方法では、CMCと組み合わせで、水溶性無機電解質或いは他の水溶性高分子から成る凝集成長助剤を使用することもできる。水溶性無機電解質としては、水溶性であって、ゾル等に対して凝集作用を有する無機の電解質であれば任意のものを使用することができるが、周期律表第1族、第2族、第3族、第4族金属或いは他の遷移金属の鉱酸塩或いは有機酸塩が使用され、その適当な例は次の通りである。
【0028】
アルカリ金属塩、例えば塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム等のアルカリ金属の鉱酸塩;アルカリ土類金属塩、例えば塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸カルシウム等の鉱酸塩;塩化亜鉛、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸チタニル等の他の水溶性金属塩。
【0029】
また、凝集成長剤或いは凝集成長助剤として、他の水溶性高分子を使用することもでき、この目的に、CMCとの相溶性が良い、澱粉、グアーガム、ローカストビーンガム、アラビヤガム、トラガントガム、プリテイシュガム、クリスタルガム、セネガールガム、PVA、メチールセルロース、ポリアクリル酸ソーダ、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリエチレングリコール、等のノニオン系の高分子を使用することもできる。
【0030】
中和に用いる酸としては、種々の無機酸や有機酸が使用されるが、経済的見地からは、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等の鉱酸を用いるのがよく、これらの内でも、粒状物の収率や、粒径及び形態の一様さの点で硫酸が最も優れている。均質な反応を行うためには、希釈水溶液の形で用いるのがよく、一般に1乃至15重量%の濃度で使用するのがよい。更にこれらの酸には塩化ナトリウム等の水溶性電解質、特に酸性塩、中性塩を加えておいても良い。混合に際しても使用する酸の量は部分中和により均質な混合溶液(透明である)を生成するようなものであり、混合液のpHが10.2乃至11.2、特に10.5乃至11.0となるような量で用いるのがよい。
【0031】
この方法では、上記各成分の添加順序には制限がなく、例えばケイ酸アルカリ水溶液に酸を加えた後、凝集成長剤を加えてもよく、また逆にケイ酸アルカリ水溶液に凝集成長剤を加えた後、酸を加えてもよい。これらを同時に加えてもよいことは当然である。凝集成長助剤を用いる場合には、この凝集成長助剤は、各成分を添加するための水性媒体として用いてもよく、或いは酸中に予め添加しておいてもよい。各成分を十分混合して、均質化させた後、この混合液を静置して部分中和物の粒状物を析出させる。
【0032】
この析出条件としては、一般に0乃至100℃、好適には10乃至40℃の温度で、1乃至50時間、好適には3乃至20時間程度の放置が適している。一般に温度が低い程、析出粒子の粒径が大きくなり、温度が高い程析出粒子の粒径が小さくなる。かくして温度の制御により、粒状物の粒径を制御しうる。析出した粒子と母液とを分離し、水に再分散した粒子は、酸を加え中和した後、水洗、乾燥、分級等の操作を行って前述した処理用の原料とする。分離した母液や中和後の分散液には未析出のシリカ分や、凝集成長剤が含有されているので、これらは次の混合析出に有効に再利用できることになる。
【0033】
また必要に応じて、混合液に、粒径が微細な任意のシリカゾル、シリカゲルまたは無水シリカ粉末を核剤或いは増量剤として、シリカ全重量当りSiO2 基準で前述した量で予め添加しておくことも出来る。用いるシリカはサブミクロンの粒径を有することが好ましい。
【0034】
この凝集成長法非晶質シリカは、粒子の定形性に優れ、樹脂等に配合したとき耐磨耗性、耐擦傷性に優れていて、吸湿性が適度な範囲にあるという特徴がある。
【0035】
(2)ゼオライトの酸処理
多孔質の非晶質シリカ乃至非晶質シリカアルミナ定形粒子は、定形の粒子形態を有する結晶性ゼオライトを、その結晶構造が酸処理のみで或いは酸処理と熱処理との組み合わせで実質的に破壊されるが、その粒子形態が実質上損われない条件下に酸で中和して、該ゼオライト中のアルカリ金属分及びアルミニウム分を除去し、必要により熱処理することにより製造される。
【0036】
原料の結晶性ゼオライトとしては、合成及び入手の容易さ、並びに処理の容易さの点から、ゼオライトA、ゼオライトX、ゼオライトY、ゼオライトPc、アナルサイム等が使用される。ゼオライトAからは立方体状、ゼオライトPcからは球状、アナルサイムからは24面体状の定形粒子が得られる。球状粒子を得るという目的には、ゼオライトPcが好適である。
【0037】
用いる酸は、無機酸でも有機酸でも格別の制限なしに使用されるが、経済的には、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の酸が使用される。これらの酸は、稀釈水溶液の形で結晶性ゼオライトとの中和反応に用いる。
【0038】
結晶ゼオライトの水性スラリーに酸を添加すると、酸の添加につれてpHは当然酸性側に移行するが、添加終了後、液のpHは再びアルカリ側に移行し、一定のpH値に飽和する傾向がある。この飽和するpH、即ち安定時pHが7.0乃至3.0、特に6.5乃至4.0の範囲となるように中和を行うことが、粒子形状を損なうことなく、ゼオライトを非晶質化するために好ましい。勿論、粒子中に若干のアルミニウム成分が残留していることは許容される。
【0039】
酸処理によりアルカリ分及びアルミニウム分の少なくとも一部を溶出除去されることにより得られる部分乃至完全非晶質シリカアルミナ粒子は、濾過し、必要により水洗し、乾燥し、必要により、300乃至1300℃の温度での焼成処理を行う。
【0040】
ゼオライトの酸処理法により得られる非晶質シリカ乃至非晶質シリカアルミナは、粒子の定形性と粒度の均斉度に優れており、アンチブロッキング性能にも優れているものである。
【0041】
(3)ゼオライトのイオン交換非晶質化法
非晶質アルミノケイ酸塩定形粒子は、Pc 型ゼオライトに特有のX線回折像を有し且つ個々の粒子が全体として明確な球状粒子とギザギザの表面を有するゼオライト粒子を合成する工程、及び上記ゼオライト粒子を2価金属イオン、特にCa,Mg ,Zn ,Ba ,Sr イオンでイオン交換させる工程、次いで該イオン交換粒子を200℃乃至700℃で焼成する工程により製造される。
【0042】
先ず、Pc 型ゼオライトに特有のX線回折像を有し且つ個々の粒子が全体として明確な球状形状を梨子状の表面とを有するゼオライト粒子を製造する。かかる粒子形状のPc 型ゼオライトは、ケイ酸ナトリウムまたは活性ケイ酸ゲルシリカゾル、メタカオリン、アルミン酸ナトリウム、アルミナゾル及び水酸化ナトリウムを下記条件を満足するように混合してアルミノケイ酸アルカリのゲルを生成させ、このゲルを均質化した後、80乃至200℃の温度で常圧もしくは水熱条件下で結晶化を行うことにより製造される。
成分比 モル比 好適モル比
Na2O/Si2O 0.2乃至8 0.5乃至2.0
SiO2/Al2O3 3乃至20 4乃至10
H2O/Na2O 20乃至200 30乃至100
生成したゼオライトは、水洗し、更に所定の粒度への分級操作を行った後、次のイオン交換処理工程を行う。
【0043】
イオン交換に用いる2価金属としては、周期律表第2族金属、Ca ,Mg ,Zn ,Ba 又はSr が、白色性の点で有利に使用されるが、それ以外に、Cu ,Sn ,Fe ,Ni ,Cr 等の他の金属を用いることができる。イオン交換に際しては、これらの金属の水溶性塩、例えば塩化物、硝酸塩、硫酸塩等の水溶液を使用し、金属塩溶液とPc 型ゼオライトとを接触させることにより行われる。
【0044】
イオン交換処理は、金属塩水溶液とPc 型ゼオライトとを水性スラリーの状態で攪拌処理する方法や、Pc 型ゼオライトを固定床又は流動床で金属塩水溶液と接触させる方法が採用され、この接触は一段式にも或は多段式にも行われ、また連続式にも回分式にも行われる。
【0045】
イオン交換の条件は、Pc型ゼオライト中のNa2O分の少なくとも10モル%以上、特に30モル%以上がMO(Mは2価金属である)で置換されるものである。このために、処理系における金属塩溶液としては、Pc 型ゼオライト中のNa2 O分当り0.5モル倍以上、特に1.0モル倍以上の金属塩を使用し、一般に初期濃度が10乃至40重量%、特に20乃至50重量%の塩水溶液と接触させるのがよい。接触時の温度は20乃至100℃、特に30乃至70℃の範囲が適当であり、当然のことながら、高温の方が交換処理が短縮される。接触時間は、温度や交換率によっても相違するが、0.5乃至3時間の範囲がよい。
処理後のイオン交換ゼオライトを固−液分離し、水洗し必要により乾燥或いは解砕等を行った後、次の焼成工程を行う。
【0046】
イオン交換後のゼオライトを焼成する。焼成条件は、イオン交換ゼオライトが実質上非晶質化するようなものであり、この温度は、交換率や金属種によっても相違するが、一般に200乃至700℃、特に300乃至500℃の範囲である。一般に、用いる金属種が重くなると、比較的低い温度でも非晶質化が生じるようになる。
非晶質化のための焼成は、固定床、移動床或いは流動床で行うことができ、処理時間は0.5乃至5時間の範囲で十分である。
焼成後の製品は、解砕乃至粉砕し、必要により分級して本発明の製品とする。
【0047】
この方法により得られる非晶質アルミノケイ酸塩は、下記式(4)
mMO・nNa2 O・pSiO2 ・Al2 O3 ・qH2 O ・・・・(4)
式中、Mは2価金属、特にCa ,Mg ,Zn ,Ba 又はSr の1種又は2種以上から成る金属であり、m+nは1.1±0.2の数であって、m:nの比は10:0乃至1:9の範囲内にあり、pは4±1.5の数であり、
qは0.5以下の数である。
の化学組成を有し、X線回折学的に実質上非晶質であり、個々の粒子が全体として明確な球状形状とギザギザの表面とを有し、且つRH90%、室温及び48時間の条件で13%以下の吸湿量と1.48乃至1.61の屈折率とを有する。
【0048】
このタイプの非晶質アルミノケイ酸塩は、BET比表面積が50m2 /g以下と表面活性が小さく、吸湿性が少なく、また屈折率が樹脂のそれに近似しており、樹脂に配合したときの透明性にも優れているという利点を与える。
【0049】
以上説明した非晶質シリカ系定形粒子は、説明のためのものであり、非晶質シリカ、非晶質シリカアルミナ或いは非晶質アルミノケイ酸塩であって、前記粒度特性を満足する定形粒子であれば、上記の方法によるものに決して限定されないことが理解されるべきである。
【0050】
[シェル形成用非晶質シリカ微粒子]
本発明に使用するシェル形成用非晶質シリカ微粒子は、勿論シリカゾルでもよいが、取り扱いが難しいので、シリカゾルがゲル化したヒドロゲルの形で取り扱うのが有利である。この見地から、ケイ酸アルカリ水溶液と酸水溶液とを反応させ、熱処理して得たシリカヒドロゲルをSiO2 濃度が15乃至25重量%となるスラリー濃度で、50℃を越えない温度で且つ高速剪断下に湿式粉砕することにより製造されたものであることが、製造時の安定性、及び緻密なシェルの形成性の点で好ましい。
【0051】
一般に、シリカヒドロゲルを微細粒子に湿式粉砕することは、シリカヒドロゲルが一種の粘弾性体であるため、技術的に非常に困難を伴う。シリカヒドロゲルスラリーを、従来全く考えられていなかったSiO2 として15乃至25重量%、特に18乃至22重量%の高濃度とし、しかも50℃を越えない温度で且つ高速剪断下に湿式粉砕することにより、上記の微細粉砕が可能となる。
【0052】
本発明者らは、シリカヒドロゲルスラリーのSiO2 濃度と粘度との関係を研究している過程で、SiO2 濃度を増大させると粘度が濃度の増大につれて増大するが、或る濃度を越えるとかえって粘度が減少する領域が存在することを先に見出した。また、このシリカヒドロゲルスラリーにおいては、温度の影響及び剪断力の影響も顕著であり、一定温度を越えると、また剪断力が小さくなると、もはや粉砕が困難となるが、SiO2 濃度を高濃度とし、50℃を越えない温度で且つ高剪断下に湿式粉砕することにより、前記粒径への湿式粉砕が可能となり、以下に述べる優れた特性の非晶質シリカ微粒子の凝集体からなるシェルを形成することが可能となる。
【0053】
非晶質シリカ微粒子の分散体を製造するには、ケイ酸アルカリ水溶液と酸水溶液とを反応させて、先ずゲル法によるシリカヒドロゲルを製造する。
【0054】
原料のケイ酸アルカリは、工業製品としてJISに規格されている水ガラスのケイ酸ソーダやケイ酸カリウム、さらには酸性白土等の粘土質原料より回収した易反応性のシリカにアルカリ金属の水酸化物溶液を反応させたケイ酸アルカリ等を使用することができる。
【0055】
ケイ酸アルカリ水溶液におけるSiO2 濃度は6乃至28重量%の範囲にあるのがよく、SiO2:M2O(Mはアルカリ金属である)のモル比は、一般に2:1乃至4:1特に2.5:1乃至3:1の範囲にあるのがよい。
【0056】
中和反応に用いる鉱酸は、塩酸や硫酸等が一般に使用されるが、これらの混酸を使用することもできる。鉱酸水溶液の濃度は一般に10乃至75重量%、特に20乃至60重量%の範囲にあるのがよい。
【0057】
両原料の接触による中和反応は、両原料のどちらか一方の原料をもう一方の溶液中に攪拌下に添加する方法や、両原料溶液を一定条件下に同時に接触させる方法がある。中和温度は、特に制限はないが、一般に50℃以下であり、中和終了時のpHは0乃至10の範囲にあるのが適当である。
【0058】
この中和により、シリカのヒドロゾルが生成するが、このヒドロゾルを一般に30分以上放置することにより、シリカのヒドロゲルに転化する。
【0059】
形成するヒドロゲル中のSiO2 濃度は一般に5乃至30重量%と低いものであるが、ヒドロゲルの細孔調節の外に、水分調節(SiO2 濃度増加)をも兼ねてシリカのヒドロゲルを熱処理し、SiO2 濃度が5%以上のシリカヒドロゲルとするのがよい。
この熱処理の温度は100乃至170℃が適切であり、例えばオートクレーブ中で行うことができる。
【0060】
熱処理後のシリカヒドロゲルを水洗した後、一般に径が20乃至100μmとなるように粗粉砕し、これを前述したSiO2 濃度15乃至25重量%のシリカヒドロゾルスラリーとした後、前述した高速剪断下での湿式粉砕を行う。
湿式粉砕には、それ自体公知の摩擦内板ミル例えば(ウィリー・A・バッコーフェン社製のダイノーミル)が好適に使用されるが、勿論高速剪断が可能であれば、他の湿式粉砕機を使用することもできる。この場合スラリーの温度が50℃を越えないように、好ましくは40℃を越えないようにすることも粒径が4μm以下のシリカヒドロゲルのスラリーを製造する上で好ましい。
【0061】
こうして得られた2次粒子の粒径が4μm以下、好ましくは3μm以下、より好ましくは2.5μm以下の微細シリカヒドロゲルスラリーを、非晶質シリカ系複合粒子の製造に用いる。
【0062】
[非晶質シリカ系複合粒子及びその製法]
本発明においては、前述した非晶質シリカ系定形粒子(A)と、シリカヒドロゲルのスラリー(B)とを、SiO2 基準のシリカ重量比が、A:B=20:80乃至80:20、特に30:70乃至70:30で混合するのがよい。
【0063】
非晶質シリカ系定形粒子(A)の量比が上記範囲を下回ると、シェルの内部に非晶質シリカ系定形粒子(A)をコアとして存在させ、樹脂成形体等の状態で非晶質シリカ系定形粒子(A)の作用を利用するという本発明の目的を十分に達成することが困難となり、一方非晶質シリカ系定形粒子(A)の量比が上記範囲を上回ると、十分な強度を有する非晶質シリカ系複合粒子の形成が困難となる傾向がある。
【0064】
本発明において、シリカヒドロゲルのスラリー(B)に非晶質シリカ系定形粒子(A)を混合して、噴霧乾燥造粒用スラリーを調製する。このスラリーのシリカ濃度は、球状でしかも表面が滑らかな粒状物を得るためには、5乃至50重量%、特に10乃至40重量%の範囲にあることが好ましい。非晶質シリカ系定形粒子は、乾燥物の形でスラリーに添加してもよいし、固形分濃度が低くならなければ、製造されたままの湿潤ケーキやスラリーの形で添加することもできる。
【0065】
前述した非晶質シリカ系定形粒子(A)は、粒状体への成形能に欠けているが、シリカヒドロゲルと混合することにより、表面が滑らかでしかも粒子強度の大きい粒状シリカに成形できる。
【0066】
本発明によれば、上記シリカヒドロゲルの混合スラリーを噴霧乾燥造粒して、1乃至200μmの体積メジアン径を有する球状粒子とする。
尚、乾燥雰囲気温度は200乃至400℃の範囲にあるのがよい。
本発明に用いるスラリーはSiO2 濃度が著しく高いため、水分蒸発量が少なく、噴霧乾燥造粒の効率が高く、エネルギーコストも低いという利点がある。
【0067】
噴霧乾燥造粒に際して、水蒸気が霧滴粒子の外に吹き出し、非晶質シリカ系定形粒子(A)が霧滴の中に入り込み、ヒドロゲル微粒子が表面に集まる。これは、現象として見いだされたものであるが、定形粒子及びヒドロゲル粒子の水分への親和性の違いが、このような分布構造を与えるものと思われる。
【0068】
本発明の非晶質シリカ系複合粒子において、粒子の外表面を形成するシェルは、極めて滑らかであって割れのない外観を呈しており、水蒸気の抜けた孔以外には、開口部は存在しない。この事実は図1の走査型電子顕微鏡写真からも確認される。
【0069】
複合粒子におけるシェル(B)はその一次粒子径が微細であるため、BET比表面積も大きく、一般に50m2/g以上、特に100m2/g以上である。また、このシェルは多孔質構造を有することに関連して、細孔半径100乃至43500オングストロームの範囲で水銀圧入法で測定した細孔容積が0.1乃至3.0cc/g、特に0.4乃至2.0cc/gの範囲にある。
【0070】
本発明の非晶質シリカ系複合粒子において、非晶質シリカ系定形粒子(A)は一般に集合体のコアとして存在するが、この集合の程度は、複合粒子の粒径によって変化し、粒径が大きくなるほど、集合の程度は大きくなる。本発明においては、この集合の程度の小さい粒径2μm以下の複合粒子として用いることもできるし、また集合の程度の大きい粒径100μm以上の複合粒子として用いることもできる。尚、非晶質シリカ系複合粒子の粒径は、噴霧乾燥時のノズル径、噴霧速度、原料液の濃度等によって調節することができる。また、所定粒度への分級は、風力分級等により行うことができる。
【0071】
[用途]
本発明の非晶質シリカ系複合粒子は、非晶質シリカ微粒子凝集体シェルの機能と非晶質シリカ系定形粒子コアの機能が、異なる段階で有効に発現されるような用途に用いることができる。
【0072】
より具体的には、有機樹脂の重合段階ではシェルが重合触媒の担体として有効に機能すると共に、重合終了後にはコアがアンチブロッキング剤等の樹脂配合剤として有効に機能する用途が挙げられる。
【0073】
例えば、本発明の非晶質シリカ系複合粒子は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−プロペン、1ーヘキセン、1ーオクテン、4−メチルペンテン−1、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等の線状オレフィンや、ノルボルネン等の環状オレフィンの1種或いは2種以上の重合乃至共重合に使用される重合触媒、特にチグラー・ナッタ型触媒やメタロセン系触媒を担持させる担体として有用であり、特にメタロセン系触媒を担持させる担体として有用である。
【0074】
メタロセン系触媒とは、メタロセン、即ち、置換乃至未置換のシクロペンタジエニル環2個と各種の遷移金属で構成されている錯体から成る遷移金属成分と、有機アルミニウム成分、特にアルミノオキサンとから成る触媒の総称であり、遷移金属成分としては、周期律表第IVb族、第Vb族或いは第VIb族の金属、特にチタニウム或いはジルコニウムが挙げられる。触媒中の遷移金属成分としては、一般に下記式(5)
(Cp)2MR2 ・・・・(5)
式中、Cpは置換または未置換のシクロペンタジエニル環であり、Mは遷移金属であり、Rはハロゲン原子或いはアルキル基である、
で表されるものが一般的に使用されている。
【0075】
アルミノキサンとしては、有機アルミニウム化合物を水と反応させることにより得られたものであり、線状アルミノキサン及び環状アルミノキサンがある。これらのアルミノキサンは、単独でも或いは他の有機アルミニウムとの組み合わせでも使用できる。
【0076】
メタロセン系触媒を使用するエチレン或いはエチレンとα−オレフィンとの重合法は、特開昭58−19309号公報をはじめとし、多数の公報で公知であり、前記メタロセン系触媒を本発明の非晶質シリカ系複合粒子に担持させ、この担持触媒の存在下、有機溶剤中、液状単量体中或いは気相法で前記単量体を重合させる。得られるポリエチレン或いはエチレン・α−オレフィン共重合体には、非晶質シリカ系定形粒子が分散されており、これを製膜延伸することにより、アンチブロッキング性に優れたフィルムが形成される。
【0077】
また、本発明の非晶質シリカ系複合粒子は、樹脂或いは塗料に配合するときには、粉塵発生がなく、顔料性もよく、配合が極めて容易であって、一旦樹脂或いは塗料中に分散した状態では、コアである非晶質シリカ系定形粒子による配合剤としての機能が有効に発現されるものである。
【0078】
非晶質シリカ系複合粒子を配合する熱可塑性樹脂としては、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテンあるいはエチレン、ピロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同志のランダムあるいはブロック共重合体等のポリオレフィン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・塩化ビニル共重合体等のエチレン・ビニル化合物共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ABS、α−メチルスチレン・スチレン共重合体等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のポリビニル化合物、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフエニレンオキサイド等あるいはそれらの混合物のいずれかの樹脂でもよい。
【0079】
一方、非晶質シリカ系複合粒子を配合する熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、フラン−ホルムアルデヒド樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、ケトン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、トリアリルシアヌレート樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂は単独でも2種以上の組合せでも使用される。
【0080】
本発明の非晶質シリカ系複合粒子は、これらの樹脂100重量部当たり0.1乃至10重量部、特に2乃至5重量部となる量で用いることができる。本発明の非晶質シリカ系複合粒子を触媒担体として使用する場合にも、担体の量が上記範囲内となり、且つ担持される触媒が触媒量となるような範囲で用いればよい。
【0081】
本発明の実施例を以下に説明する。なお本発明に用いる物性及び評価方法は以下の通りである。
【0082】
[測定方法]
(1)1次粒子径
走査型電子顕微鏡(日立製S−570)で得られた写真像から測定した。
【0083】
(2)真球度
走査型電子顕微鏡(日立製S−570)で得られた写真像から、代表的な粒子を選んで、スケールを用いて粒子像の長径と短径を測定し以下の式(6)から求めた。
真球度=短径(DS)/長径(DL) ・・・・(6)
【0084】
(3)粒度分布のシャープ度(D25/D75)
コールターカウンター(コールターエレクトロニクス社製TA−II型)法により、アパチャーチューブ50μmを用いて測定し前記式(1)から求めた。
【0085】
(4)比表面積
カルロエルバ社製Sorptomatic Series 1800を使用しBET法により測定した。
【0086】
(5)細孔容積
150℃、3時間乾燥した試料0.5gを水銀圧入法ホロシメーター(マイクロメリテイクス社製オートポア9220)を用いて、100乃至43500オングストロームのポアサイズを測定し、細孔容積を求めた。
【0087】
(6)見掛比重
JIS−K−6220−6−8に準拠して測定した。
【0088】
(7)化学組成
強熱減量(Ig−loss)、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化ナトリウム(Na2 O)の分析はJIS−M−8852に準拠して測定した。
【0089】
[コア用非晶質シリカ系定形粒子(A)の調製]
(コア−1)
内容積0.75m3 の攪拌機付きステンレス製反応槽に、3号ケイ酸ソーダを183Kg秤採り、水42Kg加えた後、攪拌しながらカルボキシメチルセルロース(以後CMCと記す、エーテル化度1.25、重合度約550、1%水溶液粘度75cp/25℃)の3%水溶液を107Kg(CMC/SiO2 =0.08)加え、十分分散後20℃に調節した。
【0090】
次いで、攪拌下に予め20℃に調節した5%硫酸168Kg(H2 SO4 /Na2 O=0.41)をゆっくり加え(硫酸注加後のpHは10.8であった)、注加終了後攪拌を止め、その温度で12時間静置した。(12時間静置後、攪拌分散し沈澱物と母液を濾別し、得られたケーキを水中で再分散し十分分散後、pHが3.0になるまで5%硫酸(約100Kg))を加え、pHが3.0でほぼ安定したら、そのまま2時間攪拌した後、濾過・水洗し、更にケーキをリパルプし、濃度15%の球状シリカ粒子スラリーにする。
【0091】
次いで、このケーキを110℃の恒温乾燥機で一夜乾燥後、サンプルミルで粉砕し、粒子径が1乃至3μmの球状非晶質シリカを得た。これをA−1とする。
【0092】
(コア−2)
ケイ酸ソーダのカレットを溶解したケイ酸ソーダ溶液(SiO2 22wt%、Na2 O7.2%)とアルミン酸ソーダ(Al2 O3 25.3wt%、Na2 Oが19.1wt%)及び苛性ソーダを用いて、下記モル組成の条件下に10Lステンレス製容器中で反応液の総量が5Kgになるようにケイ酸ソーダ液とアルミン酸ソーダ液とを撹拌下にゆっくり混合させ、全体が均一なゲル状のアルミノケイ酸ナトリウムを生成させた。
Na2O/SiO2=1.0
SiO2/Al2O3=3.0
H2O/Na2O=70
【0093】
次いでこのゲルを激しく撹拌しながら95℃の加温下に、約12時間かけてPc型ゼオライト球状粒子にした後、濾過、洗浄を行った。
【0094】
洗浄後のPc型ゼオライトケーキの一部を用いて固形分濃度25%の水性スラリー5Lを調製し、撹拌下に濃度14%の硫酸(H2 SO4 /Na2 O=1.0)を徐々に注加し、約1時間撹拌処理をした後、濾過、水洗、110℃で乾燥、サンプルミル粉砕させて温度450℃で焼成した後、ジェットミルで粉砕し球状非晶質シリカアルミナを得た。これをA−2とする。
【0095】
(コア−3)
ケイ酸ソーダのカレットを溶解したケイ酸ソーダ溶液(SiO2 22wt%、Na2 O7.2%)とアルミン酸ソーダ(Al2 O3 18.8wt%、Na2 O21.0wt%)及び苛性ソーダを用いて、下記モル組成の条件下に10Lステンレス製容器中で反応液の総量が5Kgになるようにケイ酸ソーダ液とアルミン酸ソーダ液とを撹拌下にゆっくり混合させ、全体が均一なゲル状のアルミノケイ酸ナトリウムを生成させた。
Na2O/SiO2=1.2
SiO2/Al2O3=2.0
H2O/Na2O=35
【0096】
次いでこのゲルを激しく撹拌しながら95℃の加温下に、約5時間かけてA型ゼオライトにした後、濾過、洗浄を行った。
【0097】
洗浄後のA型ゼオライトケーキの一部を用いて固形分濃度25%の水性スラリー5Lを調製し、撹拌下に濃度14%の硫酸(H2 SO4 /Na2 O=0.8)を徐々に注加し、約1時間撹拌処理をした後、濾過、水洗、110℃で乾燥、サンプルミル粉砕させて温度350℃で焼成した後、アトマイザーで粉砕し立方体状非晶質シリカアルミナを得た。これをA−3とする。
【0098】
(コア−4)
ケイ酸ソーダのカレットを溶解したケイ酸ソーダ溶液(SiO2 22wt%、Na2 O7.2%)とアルミン酸ソーダ(Al2 O3 25.3wt%、Na2 Oが19.1wt%)及び苛性ソーダを用いて、下記モル組成の条件下に10Lステンレス製容器中で反応液の総量が5kgになるようにケイ酸ソーダ液とアルミン酸ソーダ液とを撹拌下にゆっくり混合させ、全体が均一なゲル状のアルミノケイ酸ナトリウムを生成させた。
Na2O/SiO2=0.7
SiO2/Al2O3=6.0
H2O/Na2O=60
【0099】
次ぎにこのケーキを所定濃度になるように水を加え十分に分散させた後、小型液体サイクロンで数回分級をし原料スラリーを得た。
この原料スラリーを攪拌しながら水浴中で40℃に加熱する。次いでPc 型ゼオライト中に含まれるNa2 O分の1.0倍モルの塩化カルシウム(和光純薬製試薬1級)を加え1時間攪拌処理する。以後真空濾過による母液を分離し、十分水洗した後、80℃で24時間乾燥、粉砕した後、小型電気炉で300℃の温度で2時間焼成し球状非晶質アルミノケイ酸塩を得た。これをA−4とする。
【0100】
A−1乃至A−4の主な物性を表1に示す。
【0101】
【表1】
【0102】
[シェル形成用非晶質シリカ粒子(B)の調製]
(シェル−1)
コロイダルシリカ(日産化学製スノーテックスN)を用いてスラリーを調製した。このスラリーの粒径は、1.0μm、BET比表面積は143m2 /g、水銀圧入法での細孔容積は0.42cc/gであった。このスラリーをB−1とする。
【0103】
(シェル−2)
市販3号ケイ酸ソーダ溶液(SiO2 分として22%、Na2 O分として7%)と45%硫酸とを反応させ、温度40℃、pH2.1のシリカヒドロゾルを調製した。次いで40分間放置しSiO2 濃度28重量%のシリカヒドロゲルとし、得られたシリカヒドロゲルを2〜5mmに解砕した後、十分に水洗した。その後、135℃の水熱下で4時間熟成させ、このゲルを奈良式粉砕機M−4型を用いて粗粉砕しSiO2 として18重量%の水性スラリーとした。次いで、シンマルエンタープライゼス社製のダイノーミルでスラリーの温度を40℃以下に保持しながら高速剪断下に湿式粉砕をし、粒径1.0μmの微粉砕スラリーを調製した。このスラリーのBET比表面積は379m2 /g、水銀圧入法での細孔容積は1.87cc/gであった。このスラリーをB−2とする。
【0104】
[非晶質シリカ系複合粒子の調製]
(実施例1)
前述したA−1とB−1とを、SiO2 基準のシリカ重量比が、A−1:B−1=50:50の割合で混合した。得られたスラリーをアシザワ・ニロ社製SD−25のスプレードライヤーを用いて噴霧(入口温度340℃、出口温度100℃)させて複合粒子を得た。得られた粒子の断面の写真を図6に示す。粒子がザクロ状構造であることがわかる。
【0105】
(実施例2)
実施例1のA−1とB−1の割合を、SiO2 基準のシリカ重量比が、A−1:B−1=80:20に変更した以外は、実施例1と同様にして行い、ザクロ状複合粒子を得た。
【0106】
(実施例3)
前述したA−1とB−2とを、SiO2 基準のシリカ重量比が、A−1:B−2=50:50の割合で混合した。得られたスラリーをアシザワ・ニロ社製SD−25のスプレードライヤーを用いて噴霧(入口温度340℃、出口温度100℃)させてザクロ状複合粒子を得た。
【0107】
(実施例4)
前述したA−2とB−1とを、SiO2 基準のシリカ重量比が、A−2:B−1=50:50の割合で混合した。得られたスラリーをアシザワ・ニロ社製SD−25のスプレードライヤーを用いて噴霧(入口温度340℃、出口温度100℃)させてザクロ状複合粒子を得た。
【0108】
(実施例5)
前述したA−3とB−1とを、SiO2 基準のシリカ重量比が、A−3:B−1=50:50の割合で混合した。得られたスラリーをアシザワ・ニロ社製SD−25のスプレードライヤーを用いて噴霧(入口温度340℃、出口温度100℃)させてザクロ状複合粒子を得た。
【0109】
(実施例6)
前述したA−4とB−1とを、SiO2 基準のシリカ重量比が、A−4:B−1=50:50の割合で混合した。得られたスラリーをアシザワ・ニロ社製SD−25のスプレードライヤーを用いて噴霧(入口温度340℃、出口温度100℃)させてザクロ状複合粒子を得た。
【0110】
(比較例1)
実施例1のA−1とB−1の割合を、A−1:B−1=90:10に変更した以外は、実施例1と同様にして行ったがザクロ状複合粒子は得られなかった。
【0111】
(比較例2)
実施例3のA−1とB−2の割合を、A−1:B−2=10:90に変更した以外は、実施例3と同様にして行ったがザクロ状複合粒子は得られなかった。
【0112】
【発明の効果】
本発明によれば、非晶質シリカ系定形粒子をコアとし、非晶質シリカ微粒子凝集体をシェルとして、複合粒子としたことにより、定形粒子が有する機能と、非晶質シリカ微粒子凝集体が有する機能との複数の機能を異なる段階で有効に発現させることができる。
【0113】
例えば、重合段階ではシェルが重合触媒の担体として有効に機能すると共に、重合終了後にはコアがアンチブロッキング剤等の樹脂配合剤として有効に機能し、重合前に重合系に添加するのみで、二重の作用が得られる。
【0114】
また、この非晶質シリカ系複合粒子を、樹脂或いは塗料に配合するときには、粉塵発生がなく、顔料性もよく、配合が極めて容易であって、一旦樹脂或いは塗料中に分散した状態では、配合剤としての機能が有効に発現されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得た非晶質シリカ系複合粒子の走査型電子顕微鏡写真である(倍率:200倍)。
【図2】実施例のコア−1で得た、凝集法による球状非晶質シリカ定形粒子の走査型電子顕微鏡写真である(倍率:10000倍)。
【図3】実施例のコア−2で得た、酸処理したPc型ゼオライト由来の球状非晶質シリカアルミナ定形粒子の走査型電子顕微鏡写真である(倍率:10000倍)。
【図4】実施例のコア−3で得た、酸処理したA型ゼオライト由来の立方体状非晶質シリカアルミナ定形粒子の走査型電子顕微鏡写真である(倍率:10000倍)。
【図5】実施例のコア−4で得た、イオン交換焼成ゼオライト由来の球状非晶質アルミノケイ酸塩定形粒子の走査型電子顕微鏡写真である(倍率:10000倍)。
【図6】実施例1で得た非晶質シリカ系複合粒子の断面の走査型電子顕微鏡写真である(倍率:1500倍)。
Claims (9)
- 非晶質シリカ、非晶質シリカアルミナ及び非晶質アルミノケイ酸塩から成る群より選ばれた粒径0.5乃至100μmの定形粒子の集合体のコア(A)と、この定形粒子の集合体を覆う非晶質シリカ微粒子凝集体のシェル(B)とからなるザクロ状構造を有することを特徴とする非晶質シリカ系複合粒子。
- 定形粒子の集合体のコア(A)と、非晶質シリカ微粒子凝集体のシェル(B)とが、SiO2基準のシリカ重量比が、20:80乃至80:20の重量比で存在する請求項1に記載の非晶質シリカ系複合粒子。
- 前記定形粒子が球状乃至多面体で、式(1)
D25/D75・・・・(1)
式中、D25がコールターカウンター法による体積基準の累積粒度分布曲線の25% 値の粒径を表し、
D75はその75%値の粒径を表す、
で定義される粒度分布のシャープ度が1.2乃至2.0であり、且つBET比表面積が5乃至800m2/gである粒子である請求項1または2に記載の非晶質シリカ系複合粒子。 - 請求項3記載の球状粒子が粒子の長径(DL)及び短径(DS)の比(DS/DL)で表される真球度が0.8乃至1.0の粒子が80%以上である粒子である請求項1乃至3の何れかに記載の非晶質シリカ系複合粒子。
- 前記非晶質シリカ微粒子集合体のシェルが水銀圧入法で測定して細孔半径100乃至43500オングストロームの範囲での細孔容積が0.1乃至3.0cc/gの範囲にあるものである請求項1乃至4の何れかに記載の非晶質シリカ系複合粒子。
- 前記非晶質シリカ微粒子集合体がシリカゲルである請求項1乃至5の何れかに記載の非晶質シリカ系複合粒子。
- 請求項1乃至6の何れかに記載の非晶質シリカ系複合粒子から成る重合触媒用担体。
- 請求項1乃至6の何れかに記載の樹脂配合剤。
- 請求項1乃至6の何れかに記載の塗料配合剤。
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