JP2000292617A - ホログラム素子 - Google Patents
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- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B5/00—Optical elements other than lenses
- G02B5/18—Diffraction gratings
- G02B5/1866—Transmission gratings characterised by their structure, e.g. step profile, contours of substrate or grooves, pitch variations, materials
- G02B5/1871—Transmissive phase gratings
-
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-
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- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03H—HOLOGRAPHIC PROCESSES OR APPARATUS
- G03H1/00—Holographic processes or apparatus using light, infrared or ultraviolet waves for obtaining holograms or for obtaining an image from them; Details peculiar thereto
- G03H1/04—Processes or apparatus for producing holograms
- G03H1/0402—Recording geometries or arrangements
- G03H2001/0441—Formation of interference pattern, not otherwise provided for
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- Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 凹凸形状の周期に相応する適度な高低の凹凸
を有する、異方性材料を用いないホログラム素子及びそ
の製造方法を提供する。 【解決手段】 全体として透過光の偏光成分間の位相差
が異なる複数の領域A、Bが基板11上に略周期的に形
成された、入射光の偏光方向に依存して光路を切り替え
るホログラム素子において、略周期的に形成された複数
の領域A、Bの一周期(領域C)内で、少なくとも一つ
の領域Aが入射光の波長以下の一次元周期構造を有する
凹凸形状12の形成領域であり、かつ凹凸形状12の形
成領域には屈折率の異なる等方性媒質からなる多層膜1
3が屈折率の配列が周期的になるように積層されている
ことを特徴としている。
を有する、異方性材料を用いないホログラム素子及びそ
の製造方法を提供する。 【解決手段】 全体として透過光の偏光成分間の位相差
が異なる複数の領域A、Bが基板11上に略周期的に形
成された、入射光の偏光方向に依存して光路を切り替え
るホログラム素子において、略周期的に形成された複数
の領域A、Bの一周期(領域C)内で、少なくとも一つ
の領域Aが入射光の波長以下の一次元周期構造を有する
凹凸形状12の形成領域であり、かつ凹凸形状12の形
成領域には屈折率の異なる等方性媒質からなる多層膜1
3が屈折率の配列が周期的になるように積層されている
ことを特徴としている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ホログラム素子
に係り、詳しくは、入射光の偏光方向に依存して透過光
の偏光成分間に位相差が生じる領域を含み、かつ全体と
して透過光の偏光成分間の位相差が異なる複数の領域が
基板上に略周期的に形成された、入射光の偏光成分に依
存して異なる回折効率を有するホログラム素子に関す
る。
に係り、詳しくは、入射光の偏光方向に依存して透過光
の偏光成分間に位相差が生じる領域を含み、かつ全体と
して透過光の偏光成分間の位相差が異なる複数の領域が
基板上に略周期的に形成された、入射光の偏光成分に依
存して異なる回折効率を有するホログラム素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】入射光の偏光方向に依存して光路を切り
替えるホログラム素子は、光通信の分野や、光デイスク
の分野に多数利用されている。従来、この種のホログラ
ム素子は、図11に記載されたものがある。同図は、偏
光依存性を有し、特定の偏光成分のみ回折する従来例の
ホログラム素子の断面図である。このホログラム素子の
構成は、同図に示すように、入射光の偏光方向によって
異なる屈折率を有する複屈折性の結晶であるニオブ酸リ
チウム基板1に、紙面に垂直な方向に帯状に延びたプロ
トン交換領域2と、該プロトン交換領域2に沿う基板露出
領域である非プロトン交換領域3とが交互に形成されて
なる。プロトン交換領域2は、プロトンを含む酸に開口
部を有するマスクで表面が覆われたニオブ酸リチウム基
板1を浸け、マスクの開口部を通してプロトンイオンと
リチウムイオンとを相互拡散によって交換することで形
成される。このプロトン交換領域2と非プロトン交換領
域3とは異なる複屈折性を有する。これら2つの領域
2,3は、異なる複屈折性によって、基板に垂直な方向
から入射する光の相互に直交する偏光成分(P偏光とS
偏光と称する。)に対してその透過光の直交偏光成分間
に異なる位相差を生じさせることができる。
替えるホログラム素子は、光通信の分野や、光デイスク
の分野に多数利用されている。従来、この種のホログラ
ム素子は、図11に記載されたものがある。同図は、偏
光依存性を有し、特定の偏光成分のみ回折する従来例の
ホログラム素子の断面図である。このホログラム素子の
構成は、同図に示すように、入射光の偏光方向によって
異なる屈折率を有する複屈折性の結晶であるニオブ酸リ
チウム基板1に、紙面に垂直な方向に帯状に延びたプロ
トン交換領域2と、該プロトン交換領域2に沿う基板露出
領域である非プロトン交換領域3とが交互に形成されて
なる。プロトン交換領域2は、プロトンを含む酸に開口
部を有するマスクで表面が覆われたニオブ酸リチウム基
板1を浸け、マスクの開口部を通してプロトンイオンと
リチウムイオンとを相互拡散によって交換することで形
成される。このプロトン交換領域2と非プロトン交換領
域3とは異なる複屈折性を有する。これら2つの領域
2,3は、異なる複屈折性によって、基板に垂直な方向
から入射する光の相互に直交する偏光成分(P偏光とS
偏光と称する。)に対してその透過光の直交偏光成分間
に異なる位相差を生じさせることができる。
【0003】また、非プロトン交換領域3上には位相調
整膜4が形成されている。位相調整膜4は各領域2,3
間での位相差が所望の値になるように調整するための膜
であり、等方性媒質からなる。図11では、この位相調
整膜4は非プロトン交換領域3上に形成されているが、
プロトン交換領域2又は非プロトン交換領域3のいずれ
か、又は両方の領域2,3に形成する場合もある。位相
調整は、例えば図4(b)に示すように、P偏光につい
ては特定の領域で透過光の位相が180度変化し、かつ
S偏光についてはいずれの領域でも位相が変化しないよ
うに行うことができる。これにより、P偏光のみを選択
的に回折する偏光依存ホログラム素子を作成できる。
整膜4が形成されている。位相調整膜4は各領域2,3
間での位相差が所望の値になるように調整するための膜
であり、等方性媒質からなる。図11では、この位相調
整膜4は非プロトン交換領域3上に形成されているが、
プロトン交換領域2又は非プロトン交換領域3のいずれ
か、又は両方の領域2,3に形成する場合もある。位相
調整は、例えば図4(b)に示すように、P偏光につい
ては特定の領域で透過光の位相が180度変化し、かつ
S偏光についてはいずれの領域でも位相が変化しないよ
うに行うことができる。これにより、P偏光のみを選択
的に回折する偏光依存ホログラム素子を作成できる。
【0004】この位相調整は、位相調整膜4に係る調整
パラメータの他に、以下のパラメータを用い、式(1)
及び式(2)によって行うことができる。 Dh・(Nhp−Np)+D・(1−N)=2・n・λ+λ/2 (1) Dh・(Nhs−Ns)+D・(1−N)=2・m・λ (2) (ただし、m,nは正の整数)
パラメータの他に、以下のパラメータを用い、式(1)
及び式(2)によって行うことができる。 Dh・(Nhp−Np)+D・(1−N)=2・n・λ+λ/2 (1) Dh・(Nhs−Ns)+D・(1−N)=2・m・λ (2) (ただし、m,nは正の整数)
【0005】ここに、Npはニオブ酸リチウム基板1で
ある非プロトン交換領域3でのP偏光屈折率、Nsは非
プロトン交換領域3でのS偏光屈折率、Dhはプロトン
交換領域2の厚さ、Nhpはプロトン交換領域2でのP
偏光屈折率、NhsはS偏光屈折率、Dは位相調整膜4
の膜厚、Nは位相調整膜4の屈折率である。しかしなが
ら、上記ホログラム素子は高価な複屈折性結晶であるニ
オブ酸リチウムが必要なこと、およびプロトン交換領域
2を酸処理によって行うため専用のプロセス設備が必要
なこと等によりコスト高になるなどの問題がある。
ある非プロトン交換領域3でのP偏光屈折率、Nsは非
プロトン交換領域3でのS偏光屈折率、Dhはプロトン
交換領域2の厚さ、Nhpはプロトン交換領域2でのP
偏光屈折率、NhsはS偏光屈折率、Dは位相調整膜4
の膜厚、Nは位相調整膜4の屈折率である。しかしなが
ら、上記ホログラム素子は高価な複屈折性結晶であるニ
オブ酸リチウムが必要なこと、およびプロトン交換領域
2を酸処理によって行うため専用のプロセス設備が必要
なこと等によりコスト高になるなどの問題がある。
【0006】そこで、複屈折性材料を用いないホログラ
ム素子が開発されている。従来、この種のホログラム素
子として特開平2−96103号公報等に記載されてい
るものが知られている。この構造の特徴は、等方性媒質
からなる基板の表面に、入射光の波長の1/2よりも小
さいピッチを有する凹凸形状の形成領域を複数周期方向
が相互に異なるように形成したことである。これらの凹
凸はフォトリソグラフィー技術やエッチング技術を用い
て基板に溝を形成することで形成される。この種のホロ
グラム素子においては、位相調整は、主に溝の深さを調
整することにより行われる。一般に各領域間の溝の深さ
の差を大きくするほど位相差を大きくすることができ
る。
ム素子が開発されている。従来、この種のホログラム素
子として特開平2−96103号公報等に記載されてい
るものが知られている。この構造の特徴は、等方性媒質
からなる基板の表面に、入射光の波長の1/2よりも小
さいピッチを有する凹凸形状の形成領域を複数周期方向
が相互に異なるように形成したことである。これらの凹
凸はフォトリソグラフィー技術やエッチング技術を用い
て基板に溝を形成することで形成される。この種のホロ
グラム素子においては、位相調整は、主に溝の深さを調
整することにより行われる。一般に各領域間の溝の深さ
の差を大きくするほど位相差を大きくすることができ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、複屈折
性材料を用いない上記構造を有するホログラム素子にお
いては、所望の位相差を得るのに凹凸形状のピッチに比
べてかなり深い溝を形成する必要があるため、生産性が
よくない、という問題がある。
性材料を用いない上記構造を有するホログラム素子にお
いては、所望の位相差を得るのに凹凸形状のピッチに比
べてかなり深い溝を形成する必要があるため、生産性が
よくない、という問題がある。
【0008】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、凹凸形状の周期に相応する適度な高低の凹凸を
有する、異方性材料を用いないホログラム素子を提供す
ることを目的としている。
もので、凹凸形状の周期に相応する適度な高低の凹凸を
有する、異方性材料を用いないホログラム素子を提供す
ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、ホログラム素子に係り、入
射光の偏光方向に依存して透過光の偏光成分間に位相差
が生じる領域を含み、かつ全体として前記透過光の偏光
成分間の位相差が異なる複数の領域が基板上に略周期的
に形成された、前記入射光の偏光成分に依存して異なる
回折効率を有するホログラム素子において、前記略周期
的に形成された複数の領域の一周期内における少なくと
も一つの前記領域が前記入射光の波長以下の一次元周期
構造を有する凹凸形状の形成領域であり、かつ該凹凸形
状の形成領域では屈折率の異なる等方性媒質からなる多
層膜が該屈折率の配列が周期的になるように積層されて
いることを特徴としている。
に、請求項1記載の発明は、ホログラム素子に係り、入
射光の偏光方向に依存して透過光の偏光成分間に位相差
が生じる領域を含み、かつ全体として前記透過光の偏光
成分間の位相差が異なる複数の領域が基板上に略周期的
に形成された、前記入射光の偏光成分に依存して異なる
回折効率を有するホログラム素子において、前記略周期
的に形成された複数の領域の一周期内における少なくと
も一つの前記領域が前記入射光の波長以下の一次元周期
構造を有する凹凸形状の形成領域であり、かつ該凹凸形
状の形成領域では屈折率の異なる等方性媒質からなる多
層膜が該屈折率の配列が周期的になるように積層されて
いることを特徴としている。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1に
記載のホログラム素子に係り、前記偏光方向が互いに直
交している方向であることを特徴としている。
記載のホログラム素子に係り、前記偏光方向が互いに直
交している方向であることを特徴としている。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載のホログラム素子に係り、全ての前記複数の領域にわ
たって、前記透過光の偏光成分のうち特定方向の偏光成
分の位相変化量が等しくなるように位相調整されている
ことを特徴としている。
載のホログラム素子に係り、全ての前記複数の領域にわ
たって、前記透過光の偏光成分のうち特定方向の偏光成
分の位相変化量が等しくなるように位相調整されている
ことを特徴としている。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の
何れか一に記載のホログラム素子に係り、前記基板が透
明基板であり、かつ前記凹凸形状の形成領域が、前記透
明基板に形成された入射光の波長以下の周期を有する凹
凸上に前記多層膜を積層した構造であることを特徴とし
ている。
何れか一に記載のホログラム素子に係り、前記基板が透
明基板であり、かつ前記凹凸形状の形成領域が、前記透
明基板に形成された入射光の波長以下の周期を有する凹
凸上に前記多層膜を積層した構造であることを特徴とし
ている。
【0013】また、請求項5記載の発明は、請求項1乃
至4のうち何れか一に記載のホログラム素子に係り、前
記略周期的に形成された複数の領域の一周期内における
少なくとも一つの前記領域が前記多層膜を積層した平坦
な領域であることを特徴としている。
至4のうち何れか一に記載のホログラム素子に係り、前
記略周期的に形成された複数の領域の一周期内における
少なくとも一つの前記領域が前記多層膜を積層した平坦
な領域であることを特徴としている。
【0014】また、請求項6記載の発明は、請求項1乃
至5のうち何れか一に記載のホログラム素子に係り、前
記略周期的に形成された複数の領域の一周期内で、前記
領域ごとに前記基板の厚さを調整することにより位相調
整していることを特徴としている。
至5のうち何れか一に記載のホログラム素子に係り、前
記略周期的に形成された複数の領域の一周期内で、前記
領域ごとに前記基板の厚さを調整することにより位相調
整していることを特徴としている。
【0015】また、請求項7記載の発明は、請求項1乃
至6のうちの何れか一に記載のホログラム素子に係り、
前記略周期的に形成された複数の領域の周期方向と前記
凹凸形状の形成領域の一次元周期構造の周期方向とが相
互に異なっていることを特徴としている。
至6のうちの何れか一に記載のホログラム素子に係り、
前記略周期的に形成された複数の領域の周期方向と前記
凹凸形状の形成領域の一次元周期構造の周期方向とが相
互に異なっていることを特徴としている。
【0016】請求項8記載の発明は、請求項1乃至6の
うち何れか一に記載のホログラム素子に係り、前記略周
期的に形成された複数の領域の一周期内で、複数の前記
領域が、前記一次元周期構造の周期方向が相互に異なる
複数の凹凸形状の形成領域を含むことを特徴としてい
る。
うち何れか一に記載のホログラム素子に係り、前記略周
期的に形成された複数の領域の一周期内で、複数の前記
領域が、前記一次元周期構造の周期方向が相互に異なる
複数の凹凸形状の形成領域を含むことを特徴としてい
る。
【0017】請求項9記載の発明は、請求項1乃至6の
うち何れか一に記載のホログラム素子に係り、前記略周
期的に形成された複数の領域の一周期内で、前記一次元
周期構造の周期方向が前記複数の領域の周期方向と同じ
である複数の凹凸形状の形成領域を含み、かつ前記複数
の領域の周期方向に前記一次元周期構造の周期が次第に
大きく、又は小さくなっていることを特徴としている。
うち何れか一に記載のホログラム素子に係り、前記略周
期的に形成された複数の領域の一周期内で、前記一次元
周期構造の周期方向が前記複数の領域の周期方向と同じ
である複数の凹凸形状の形成領域を含み、かつ前記複数
の領域の周期方向に前記一次元周期構造の周期が次第に
大きく、又は小さくなっていることを特徴としている。
【0018】また、請求項10記載の発明は、請求項1
乃至9のうちの何れか一に記載のホログラム素子に係
り、前記基板に形成された凹凸のうち該凹部が、前記基
板に形成した溝であることを特徴としている。
乃至9のうちの何れか一に記載のホログラム素子に係
り、前記基板に形成された凹凸のうち該凹部が、前記基
板に形成した溝であることを特徴としている。
【0019】
【作用】この発明の構成では、入射光の偏光方向、例え
ば直交偏光方向に依存して透過光の偏光成分間に位相差
が生じる領域を含み、全体として透過光の偏光成分間の
位相差が異なる複数の領域が面内に略周期的に形成さ
れ、かつ複数の領域の一周期内における少なくとも一つ
の領域が入射光の波長以下の一次元周期構造を有する凹
凸形状の形成領域であり、凹凸形状の形成領域では屈折
率の異なる等方性媒質からなる多層膜が屈折率の配列が
周期的になるように積層されている。これにより、透過
光の偏光成分間の位相差の調整パラメータとして多層膜
の膜厚や屈折率を用いることができるため、主に凹凸形
状の深さだけを位相調整パラメータとしている従来の場
合に比べて位相調整パラメータを多様化させることがで
きる。
ば直交偏光方向に依存して透過光の偏光成分間に位相差
が生じる領域を含み、全体として透過光の偏光成分間の
位相差が異なる複数の領域が面内に略周期的に形成さ
れ、かつ複数の領域の一周期内における少なくとも一つ
の領域が入射光の波長以下の一次元周期構造を有する凹
凸形状の形成領域であり、凹凸形状の形成領域では屈折
率の異なる等方性媒質からなる多層膜が屈折率の配列が
周期的になるように積層されている。これにより、透過
光の偏光成分間の位相差の調整パラメータとして多層膜
の膜厚や屈折率を用いることができるため、主に凹凸形
状の深さだけを位相調整パラメータとしている従来の場
合に比べて位相調整パラメータを多様化させることがで
きる。
【0020】凹凸形状として、例えば、透明基板に形成
された凹凸上に多層膜を積層した構造を用いることがで
きるが、凹部が透明基板に形成された溝である場合、多
層膜の膜厚や屈折率を適当に調整することにより、凹凸
形状の周期に対してあまり深い溝を形成しなくても、必
要な位相差を確保できる。すなわち、凹凸形状の周期に
相応する適度な深さの溝を形成することで所望の位相差
を確保して、入射光の偏光方向に依存して光路を切り替
えるホログラム素子を作成することができる。さらに、
複数の領域の一周期内で領域ごとに基板の厚さを調整し
てもよく、位相調整パラメータを一層多様化させ、設計
の自由度を広げることができる。また、略周期的に形成
された複数の領域の周期方向と凹凸形状の形成領域の一
次元周期構造の周期方向とが相互に異なっている。とこ
ろで、回折方向は複数の領域の周期方向と一致し、一
方、偏光依存性を示す方向は凹凸形状の形成領域の一次
元周期構造の周期方向及びこれに直交する方向である。
したがって、偏光依存性を示す方向と回折方向を独立に
設定することができる。
された凹凸上に多層膜を積層した構造を用いることがで
きるが、凹部が透明基板に形成された溝である場合、多
層膜の膜厚や屈折率を適当に調整することにより、凹凸
形状の周期に対してあまり深い溝を形成しなくても、必
要な位相差を確保できる。すなわち、凹凸形状の周期に
相応する適度な深さの溝を形成することで所望の位相差
を確保して、入射光の偏光方向に依存して光路を切り替
えるホログラム素子を作成することができる。さらに、
複数の領域の一周期内で領域ごとに基板の厚さを調整し
てもよく、位相調整パラメータを一層多様化させ、設計
の自由度を広げることができる。また、略周期的に形成
された複数の領域の周期方向と凹凸形状の形成領域の一
次元周期構造の周期方向とが相互に異なっている。とこ
ろで、回折方向は複数の領域の周期方向と一致し、一
方、偏光依存性を示す方向は凹凸形状の形成領域の一次
元周期構造の周期方向及びこれに直交する方向である。
したがって、偏光依存性を示す方向と回折方向を独立に
設定することができる。
【0021】また、略周期的に形成された複数の領域の
一周期内で、一次元周期構造の周期方向が複数の領域の
周期方向と同じである複数の凹凸形状の形成領域を含
み、かつ複数の領域の周期方向に一次元周期構造の周期
が次第に大きく、又は小さくなっている。したがって、
これらの領域では複屈折量にも違いが生じる。すなわ
ち、多層膜の膜厚や凹凸の高低差を調節して位相調整す
ることにより、このホログラム素子の基板表面に垂直な
方向から光が入射した場合、特定の偏光成分のみ、透過
光の位相が階段状になるようにすることができる。これ
により、回折格子の+1次回折光強度と−1次回折光強
度の比を変えることが可能となる。また、一次元周期構
造の周期が次第に大きく、又は小さくなっている領域の
分割の幅をさらに細かくすることにより、特定の偏光成
分のみ、透過光の位相分布を鋸歯状の位相分布に近づけ
ることができる。これにより、±1次回折の1方向の回
折光のみを発生することが可能となる。
一周期内で、一次元周期構造の周期方向が複数の領域の
周期方向と同じである複数の凹凸形状の形成領域を含
み、かつ複数の領域の周期方向に一次元周期構造の周期
が次第に大きく、又は小さくなっている。したがって、
これらの領域では複屈折量にも違いが生じる。すなわ
ち、多層膜の膜厚や凹凸の高低差を調節して位相調整す
ることにより、このホログラム素子の基板表面に垂直な
方向から光が入射した場合、特定の偏光成分のみ、透過
光の位相が階段状になるようにすることができる。これ
により、回折格子の+1次回折光強度と−1次回折光強
度の比を変えることが可能となる。また、一次元周期構
造の周期が次第に大きく、又は小さくなっている領域の
分割の幅をさらに細かくすることにより、特定の偏光成
分のみ、透過光の位相分布を鋸歯状の位相分布に近づけ
ることができる。これにより、±1次回折の1方向の回
折光のみを発生することが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。 ◇第1の実施の形態 図1は、この発明の第1の実施の形態であるホログラム
素子の構成を示す断面図、図2は、同ホログラム素子の
フォトニック結晶への入射光の波長とフォトニック結晶
中の波数との関係を示す特性図、図3は、同ホログラム
素子の製造方法を示す断面図、また、図4(a)は、同
ホログラム素子の構成を示す上面図、同図(b)は、同
ホログラム素子のy方向(P)偏光透過光の位相変化の
様子を示す図、また、同図(c)は、同ホログラム素子
のx方向(S)偏光透過光の位相変化の様子を示す図で
ある。なお、図4(a)のI−I線に沿う断面が図1に
相当する。
の実施の形態について説明する。 ◇第1の実施の形態 図1は、この発明の第1の実施の形態であるホログラム
素子の構成を示す断面図、図2は、同ホログラム素子の
フォトニック結晶への入射光の波長とフォトニック結晶
中の波数との関係を示す特性図、図3は、同ホログラム
素子の製造方法を示す断面図、また、図4(a)は、同
ホログラム素子の構成を示す上面図、同図(b)は、同
ホログラム素子のy方向(P)偏光透過光の位相変化の
様子を示す図、また、同図(c)は、同ホログラム素子
のx方向(S)偏光透過光の位相変化の様子を示す図で
ある。なお、図4(a)のI−I線に沿う断面が図1に
相当する。
【0023】このホログラム素子は、複屈折性結晶の代
わりに、誘電体や半導体等さまざまな材料からなる等方
性材料に入射光の波長以下の周期を有する凹凸形状を形
成した、いわゆるフォトニック結晶を用いており、等方
性材料に等価的に屈折率の異方性を持たせている。
わりに、誘電体や半導体等さまざまな材料からなる等方
性材料に入射光の波長以下の周期を有する凹凸形状を形
成した、いわゆるフォトニック結晶を用いており、等方
性材料に等価的に屈折率の異方性を持たせている。
【0024】すなわち、このホログラム素子の構成は、
図1に示すように、等価的に複屈折性を有する一次元周
期構造を有する凹凸形状12に屈折率の異なる多層膜1
3を積層した領域Aと平坦部面に多層膜13を積層した
だけの複屈折性を有しない領域Bを周期的に形成してな
る。これにより、高価な複屈折材料を用いることなく偏
光方向に依存して領域A,B間で偏光成分間の位相差が
異なるようにし、入射光の偏光方向に依存して光路を切
り替えるホログラム素子を実現できる。なお、上記領域
Aにおける周期的に配置された凹凸形状を、周期方向が
一方向(この場合はx方向である)であるという意味
で、一次元周期構造と称する。
図1に示すように、等価的に複屈折性を有する一次元周
期構造を有する凹凸形状12に屈折率の異なる多層膜1
3を積層した領域Aと平坦部面に多層膜13を積層した
だけの複屈折性を有しない領域Bを周期的に形成してな
る。これにより、高価な複屈折材料を用いることなく偏
光方向に依存して領域A,B間で偏光成分間の位相差が
異なるようにし、入射光の偏光方向に依存して光路を切
り替えるホログラム素子を実現できる。なお、上記領域
Aにおける周期的に配置された凹凸形状を、周期方向が
一方向(この場合はx方向である)であるという意味
で、一次元周期構造と称する。
【0025】具体的には、透明基板11の表面に、入射
光の波長以下の周期でx方向に周期的に凹凸形状12が
形成された領域Aと、凹凸形状12の凹部12bの底面
に一致している平坦部面からなる領域Bとがx方向に所
定の周期で形成されている。さらに、この凹凸形状12
を有する基板11上に、互いに異なる屈折率を有する2
つの膜13a,13bを一組として屈折率が周期的に配
置されるように複数組が多層膜13として積層されてい
る。多層膜13全体の膜厚Dbは基板11の凹凸形状1
2が維持される程度に薄くなっている。なお、この場
合、領域Bでは平坦部面からの高さが多層膜13全体の
膜厚Dbと等しくなる。一方、領域Aでは領域Bよりも
凸部12aだけ平坦部面からの高さDaが高くなってい
る。図4(a)に示すように、領域Aと領域Bとがx方
向に交互に並んでいる。領域Aでは帯状の凹部12bと
凸部12aが略同じ幅でy方向に並行して延び、かつx
方向に交互に並んでいる。また、平坦部面からなる領域
Bでは長手方向がy方向に延び、x方向の幅が領域Aの
幅と略同じとなっている。領域Aと領域Bが一周期Cを
構成している。
光の波長以下の周期でx方向に周期的に凹凸形状12が
形成された領域Aと、凹凸形状12の凹部12bの底面
に一致している平坦部面からなる領域Bとがx方向に所
定の周期で形成されている。さらに、この凹凸形状12
を有する基板11上に、互いに異なる屈折率を有する2
つの膜13a,13bを一組として屈折率が周期的に配
置されるように複数組が多層膜13として積層されてい
る。多層膜13全体の膜厚Dbは基板11の凹凸形状1
2が維持される程度に薄くなっている。なお、この場
合、領域Bでは平坦部面からの高さが多層膜13全体の
膜厚Dbと等しくなる。一方、領域Aでは領域Bよりも
凸部12aだけ平坦部面からの高さDaが高くなってい
る。図4(a)に示すように、領域Aと領域Bとがx方
向に交互に並んでいる。領域Aでは帯状の凹部12bと
凸部12aが略同じ幅でy方向に並行して延び、かつx
方向に交互に並んでいる。また、平坦部面からなる領域
Bでは長手方向がy方向に延び、x方向の幅が領域Aの
幅と略同じとなっている。領域Aと領域Bが一周期Cを
構成している。
【0026】上記構成において、凹凸形状12の周期が
入射光の波長以下である場合、基板11表面に垂直に入
射する光に対して回折光が生じず、複屈折性を示す。さ
らに、この入射光の偏光方向が凹部12bに平行な場合
と直交する場合で見かけ上の屈折率が異なってくる。こ
れらの平行領域及び直交領域における実効的な屈折率
は、一次元周期構造の一周期に対する凹部12bの幅の
比や、凸部12a及び凹部12bの屈折率によって決ま
る。このように、上記構造を異方性媒質として扱うこと
ができ、複屈折性を利用して偏光方向に依存して回折効
率を変化させることができる。
入射光の波長以下である場合、基板11表面に垂直に入
射する光に対して回折光が生じず、複屈折性を示す。さ
らに、この入射光の偏光方向が凹部12bに平行な場合
と直交する場合で見かけ上の屈折率が異なってくる。こ
れらの平行領域及び直交領域における実効的な屈折率
は、一次元周期構造の一周期に対する凹部12bの幅の
比や、凸部12a及び凹部12bの屈折率によって決ま
る。このように、上記構造を異方性媒質として扱うこと
ができ、複屈折性を利用して偏光方向に依存して回折効
率を変化させることができる。
【0027】また、図2は、直交する偏光成分(P偏光
とS偏光)間で見かけ上の屈折率が異なるため、波数に
違いが生じていることを表しており、同図において、縦
軸は入射光の波長の逆数(1/波長)を示し、横軸は結
晶内の波数(結晶内での伝搬光の波長の逆数)を示して
いる。
とS偏光)間で見かけ上の屈折率が異なるため、波数に
違いが生じていることを表しており、同図において、縦
軸は入射光の波長の逆数(1/波長)を示し、横軸は結
晶内の波数(結晶内での伝搬光の波長の逆数)を示して
いる。
【0028】入射光が上記したホログラム素子の表面に
垂直に入射する場合、P偏光の領域A,B間の位相差γ
pと、S偏光の領域A,B間の位相差γsは、式(3)
及び式(4)で与えられる。 γp=Da・Nap−Db・Nb−(Da−Db) (3) γs=Da・Nas−Db・Nb−(Da−Db) (4) ここに、Napは領域AでのP偏光に対する実効的な屈
折率、Nasは領域AでのS偏光に対する実効的な屈折
率、Nbは領域Bでの等価屈折率(多層膜13の平均屈
折率)である。(3)式及び(4)式を用いて位相調整
パラメータを調整し、y方向(P)偏光が領域Aで18
0度(πラジアン)だけ進み、領域Bでは位相変化がな
いようにし、x方向(S)偏光は領域A及び領域Bでと
もに位相変化がないようにすることができる。
垂直に入射する場合、P偏光の領域A,B間の位相差γ
pと、S偏光の領域A,B間の位相差γsは、式(3)
及び式(4)で与えられる。 γp=Da・Nap−Db・Nb−(Da−Db) (3) γs=Da・Nas−Db・Nb−(Da−Db) (4) ここに、Napは領域AでのP偏光に対する実効的な屈
折率、Nasは領域AでのS偏光に対する実効的な屈折
率、Nbは領域Bでの等価屈折率(多層膜13の平均屈
折率)である。(3)式及び(4)式を用いて位相調整
パラメータを調整し、y方向(P)偏光が領域Aで18
0度(πラジアン)だけ進み、領域Bでは位相変化がな
いようにし、x方向(S)偏光は領域A及び領域Bでと
もに位相変化がないようにすることができる。
【0029】図4(b)は、領域A及び領域Bの周期構
造におけるy方向(P)偏光の透過光の位相変化の様子
を示し、図4(c)は、同x方向(S)偏光の透過光の
位相変化の様子を示す。この位相差の相違によりy方向
(P)偏光の回折効率を大きくし、x方向(S)偏光の
回折効率を小さくすることができる。以上のように、ホ
ログラム素子は全体として、入射光の直交偏光成分のう
ちy方向(P)偏光を選択的に回折させる、等価的に異
方性を有する回折格子としての機能を有することにな
る。
造におけるy方向(P)偏光の透過光の位相変化の様子
を示し、図4(c)は、同x方向(S)偏光の透過光の
位相変化の様子を示す。この位相差の相違によりy方向
(P)偏光の回折効率を大きくし、x方向(S)偏光の
回折効率を小さくすることができる。以上のように、ホ
ログラム素子は全体として、入射光の直交偏光成分のう
ちy方向(P)偏光を選択的に回折させる、等価的に異
方性を有する回折格子としての機能を有することにな
る。
【0030】次に、図3(a)、(b)を参照して、こ
のホログラム素子の製造方法について説明する。まず、
図3(a)に示すように、誘電体又は半導体からなる基
板11上に図示しないレジスト膜を形成する。続いて、
微細なパターンを形成する場合に適したよく知られたホ
ログラフィー干渉露光法などを用いてレジスト膜をパタ
ーニングする。次いで、このパターニングされたレジス
ト膜をマスクとして基板11をドライエッチングし、完
成したホログラム素子に入射させる光の波長の1/2以
下の幅を有する溝(凹部)12bをこの光の波長以下の
周期で形成する。この場合、溝12b間の凸部12aの
幅も溝12bの幅と略同じとする。以上がフォトニック
結晶を構成する。
のホログラム素子の製造方法について説明する。まず、
図3(a)に示すように、誘電体又は半導体からなる基
板11上に図示しないレジスト膜を形成する。続いて、
微細なパターンを形成する場合に適したよく知られたホ
ログラフィー干渉露光法などを用いてレジスト膜をパタ
ーニングする。次いで、このパターニングされたレジス
ト膜をマスクとして基板11をドライエッチングし、完
成したホログラム素子に入射させる光の波長の1/2以
下の幅を有する溝(凹部)12bをこの光の波長以下の
周期で形成する。この場合、溝12b間の凸部12aの
幅も溝12bの幅と略同じとする。以上がフォトニック
結晶を構成する。
【0031】次に、図3(b)に示すように、薄膜形成
に適したスパッタリング法等により屈折率が異なる膜1
3a,13bを順次積層する。この場合、成膜材料とし
てアモルファスシリコンとSiO2とを用い、2層毎に
同じ屈折率の膜13a、13bを積層していく。一周期
内の2層の膜13a、13bの膜厚をそれぞれ各層0.
2μm程度とする。これにより、第1の実施の形態に係
るホログラム素子が完成する。上記したように、この形
態のホログラム素子においては、入射光の偏光方向に依
存して透過光の直交偏光成分(P偏光とS偏光)間に位
相差が生じる領域Aと位相差が生じない領域Bが基板1
1の表面に略周期的に形成され、かつ基板11の表面を
被覆して屈折率の異なる多層膜13が屈折率の配列が周
期的になるように積層されている。これにより、透過光
の直交偏光成分間の位相差の調整パラメータとして多層
膜13の膜厚や屈折率を用いることができるため、主に
凹凸形状の深さだけを位相調整パラメータとしている従
来の場合に比べて位相調整パラメータを多様化させるこ
とができる。したがって、凹凸形状12として周期的に
溝12bが形成された透明基板11の表面を多層膜13
で被覆した構造を用いる場合、多層膜13の膜厚や屈折
率を適当に調整することにより、凹凸形状12の周期に
相応する適度な深さの溝12bを形成して必要な位相差
を得ることができる。このため、ホログラム素子の作成
が容易になる。
に適したスパッタリング法等により屈折率が異なる膜1
3a,13bを順次積層する。この場合、成膜材料とし
てアモルファスシリコンとSiO2とを用い、2層毎に
同じ屈折率の膜13a、13bを積層していく。一周期
内の2層の膜13a、13bの膜厚をそれぞれ各層0.
2μm程度とする。これにより、第1の実施の形態に係
るホログラム素子が完成する。上記したように、この形
態のホログラム素子においては、入射光の偏光方向に依
存して透過光の直交偏光成分(P偏光とS偏光)間に位
相差が生じる領域Aと位相差が生じない領域Bが基板1
1の表面に略周期的に形成され、かつ基板11の表面を
被覆して屈折率の異なる多層膜13が屈折率の配列が周
期的になるように積層されている。これにより、透過光
の直交偏光成分間の位相差の調整パラメータとして多層
膜13の膜厚や屈折率を用いることができるため、主に
凹凸形状の深さだけを位相調整パラメータとしている従
来の場合に比べて位相調整パラメータを多様化させるこ
とができる。したがって、凹凸形状12として周期的に
溝12bが形成された透明基板11の表面を多層膜13
で被覆した構造を用いる場合、多層膜13の膜厚や屈折
率を適当に調整することにより、凹凸形状12の周期に
相応する適度な深さの溝12bを形成して必要な位相差
を得ることができる。このため、ホログラム素子の作成
が容易になる。
【0032】◇第2の実施の形態 図5及び図6は、この発明の第2の実施の形態であるホ
ログラム素子の構成を示す断面図である。図5及び図6
では、多層膜13を省略し、透明基板11のみを示して
いる。この形態のホログラム素子が、第1の実施の形態
のホログラム素子と大きく異なるところは、一周期(領
域C)内で領域Aと領域Bでの基板11の厚さを相違さ
せている点である。同図において、図1の構成部分と同
じ部分には同一の符号を付して説明を省略する。すなわ
ち、(3)式及び(4)式を用いて位相差を決めている
第1の実施の形態では、実際にはDaとDbは差が小さ
いため設計の自由度が少なく、凹凸形状の最適化だけで
は所望の位相差を実現することが難しい場合がある。こ
のような場合は、第1に、図5及び6にそれぞれ示すよ
うに、領域Aに対して領域Bの基板11の厚さを薄く
し、或いは厚くして領域Aと領域Bでの基板11の厚さ
を相違させることが有効である。図5中の14aは基板
11の厚さの薄い領域を示し、図6中の14bは基板1
1の厚さの厚い領域を示す。なお、この相違は相対的な
ものであり、領域Bに対して領域Aの基板11の厚さを
厚くし、或いは薄くすることと同じことである。
ログラム素子の構成を示す断面図である。図5及び図6
では、多層膜13を省略し、透明基板11のみを示して
いる。この形態のホログラム素子が、第1の実施の形態
のホログラム素子と大きく異なるところは、一周期(領
域C)内で領域Aと領域Bでの基板11の厚さを相違さ
せている点である。同図において、図1の構成部分と同
じ部分には同一の符号を付して説明を省略する。すなわ
ち、(3)式及び(4)式を用いて位相差を決めている
第1の実施の形態では、実際にはDaとDbは差が小さ
いため設計の自由度が少なく、凹凸形状の最適化だけで
は所望の位相差を実現することが難しい場合がある。こ
のような場合は、第1に、図5及び6にそれぞれ示すよ
うに、領域Aに対して領域Bの基板11の厚さを薄く
し、或いは厚くして領域Aと領域Bでの基板11の厚さ
を相違させることが有効である。図5中の14aは基板
11の厚さの薄い領域を示し、図6中の14bは基板1
1の厚さの厚い領域を示す。なお、この相違は相対的な
ものであり、領域Bに対して領域Aの基板11の厚さを
厚くし、或いは薄くすることと同じことである。
【0033】このようなホログラム素子の表面に入射光
が垂直に入射する場合、P偏光の領域間位相差γpと、
S偏光の領域間位相差γsは次式で表される。 γp=Da・Nap−Db・Nb−(Da−Db)+Dd・(Ns−1) (5) γs=Da・Nas−Db・Nb−(Da−Db)+Dd・(Ns−1) (6) ここに、Ddは領域AとBの基板11の厚さの差(Da
−Db(ただしDa≧Db))を示し、Nsは基板11
の屈折率を示す。
が垂直に入射する場合、P偏光の領域間位相差γpと、
S偏光の領域間位相差γsは次式で表される。 γp=Da・Nap−Db・Nb−(Da−Db)+Dd・(Ns−1) (5) γs=Da・Nas−Db・Nb−(Da−Db)+Dd・(Ns−1) (6) ここに、Ddは領域AとBの基板11の厚さの差(Da
−Db(ただしDa≧Db))を示し、Nsは基板11
の屈折率を示す。
【0034】このように、第2の実施の形態によれば、
一周期(領域C)内で領域Aと領域Bでの基板11の厚
さを調整することにより、位相調整パラメータを一層多
様化させ、設計の自由度をさらに広げることができる。
一周期(領域C)内で領域Aと領域Bでの基板11の厚
さを調整することにより、位相調整パラメータを一層多
様化させ、設計の自由度をさらに広げることができる。
【0035】◇第3の実施の形態 図7は、この発明の第3の実施の形態であるホログラム
素子の構成を示す上面図である。この形態のホログラム
素子が、第1の実施の形態のホログラム素子と大きく異
なるところは、図7に示すように、領域Aに凹凸形状
(溝形状)12が形成されている他に、領域Bにも凹凸
形状(溝形状)15が形成されており、かつ領域Aと領
域B各々の一次元周期構造の周期方向が相互に異なり、
互いに直交している点である。同図において、図4
(a)の構成部分と同じ部分には同一の符号を付して説
明を省略する。この形態のホログラム素子によれば、凹
凸形状(溝形状)が領域Aと領域Bとで方向を変えて形
成されているので、異なる領域間での偏光による特性の
違いを大きくすることができるので、層方向の厚さ(高
低差)を図1に較べて薄く(小さく)することができ
る。それゆえ、基板11の加工が一段と容易になる。
素子の構成を示す上面図である。この形態のホログラム
素子が、第1の実施の形態のホログラム素子と大きく異
なるところは、図7に示すように、領域Aに凹凸形状
(溝形状)12が形成されている他に、領域Bにも凹凸
形状(溝形状)15が形成されており、かつ領域Aと領
域B各々の一次元周期構造の周期方向が相互に異なり、
互いに直交している点である。同図において、図4
(a)の構成部分と同じ部分には同一の符号を付して説
明を省略する。この形態のホログラム素子によれば、凹
凸形状(溝形状)が領域Aと領域Bとで方向を変えて形
成されているので、異なる領域間での偏光による特性の
違いを大きくすることができるので、層方向の厚さ(高
低差)を図1に較べて薄く(小さく)することができ
る。それゆえ、基板11の加工が一段と容易になる。
【0036】◇第4の実施の形態 図8は、この発明の第4の実施の形態であるホログラム
素子の構成を示す上面図である。この形態のホログラム
素子が、第1の実施の形態のホログラム素子と大きく異
なるところは、略周期的に形成された凹凸形状16の形
成領域Aと領域Bの周期方向と、凹凸形状16の形成領
域Aの一次元周期構造の周期方向とが相互に異なってい
る点である。同図に示すように、凹凸形状16の形成領
域Aの帯状の凹凸形状16は長手方向が右上がりの斜め
方向に配置されている。したがって、偏光依存性を示す
方向は凹凸形状16の長手方向及びこの長手方向に直交
する方向である。この場合、一次元周期構造の周期方向
は左上がりの斜め方向となる。一方、回折方向は略周期
的に形成された凹凸形状16の形成領域Aと領域Bの周
期方向と一致する。このように、領域Aと領域Bの周期
方向と、凹凸形状16の形成領域Aの一次元周期構造の
周期方向とを相違させることで偏光依存性を示す方向と
回折方向を独立に設定することができる。
素子の構成を示す上面図である。この形態のホログラム
素子が、第1の実施の形態のホログラム素子と大きく異
なるところは、略周期的に形成された凹凸形状16の形
成領域Aと領域Bの周期方向と、凹凸形状16の形成領
域Aの一次元周期構造の周期方向とが相互に異なってい
る点である。同図に示すように、凹凸形状16の形成領
域Aの帯状の凹凸形状16は長手方向が右上がりの斜め
方向に配置されている。したがって、偏光依存性を示す
方向は凹凸形状16の長手方向及びこの長手方向に直交
する方向である。この場合、一次元周期構造の周期方向
は左上がりの斜め方向となる。一方、回折方向は略周期
的に形成された凹凸形状16の形成領域Aと領域Bの周
期方向と一致する。このように、領域Aと領域Bの周期
方向と、凹凸形状16の形成領域Aの一次元周期構造の
周期方向とを相違させることで偏光依存性を示す方向と
回折方向を独立に設定することができる。
【0037】この形態のホログラム素子では、入射光の
直交偏光成分のうちP偏光成分を凹凸形状16の長手方
向に平行な方向に一致するように光を入射させれば、第
1の実施の形態と同様に、特定の偏光方向に対して平行
領域及び直交領域における実効的な屈折率は一次元周期
構造の一周期に対する凹部16bの幅の比や、凸部16
a及び凹部16bの屈折率によって決まる。したがっ
て、このような構造を異方性媒質として扱うことがで
き、複屈折性を利用して偏光方向に依存して回折効率を
変化させることができる。これにより、入射光の偏光方
向に依存して光路を切り替えるホログラム素子を作成す
ることができる。また、第1の実施の形態と同様に、多
層膜13の膜厚や屈折率を適当に調整することにより、
さらには第2の実施の形態と同様に、各領域A、Bの基
板の厚さを調整することにより、凹凸形状16の周期に
相応する適度な深さの溝16bを基板11に形成して所
望の位相差を確保することができる。
直交偏光成分のうちP偏光成分を凹凸形状16の長手方
向に平行な方向に一致するように光を入射させれば、第
1の実施の形態と同様に、特定の偏光方向に対して平行
領域及び直交領域における実効的な屈折率は一次元周期
構造の一周期に対する凹部16bの幅の比や、凸部16
a及び凹部16bの屈折率によって決まる。したがっ
て、このような構造を異方性媒質として扱うことがで
き、複屈折性を利用して偏光方向に依存して回折効率を
変化させることができる。これにより、入射光の偏光方
向に依存して光路を切り替えるホログラム素子を作成す
ることができる。また、第1の実施の形態と同様に、多
層膜13の膜厚や屈折率を適当に調整することにより、
さらには第2の実施の形態と同様に、各領域A、Bの基
板の厚さを調整することにより、凹凸形状16の周期に
相応する適度な深さの溝16bを基板11に形成して所
望の位相差を確保することができる。
【0038】◇第5の実施の形態 図9(a)は、この発明の第5の実施の形態であるホロ
グラム素子の構成を示す断面図、図9(b)は、ホログ
ラム素子の構成を示す上面図、また、図9(c)は、図
9(a)の構造のホログラム素子への入射光に対してy
方向(P)偏光の透過光の位相変化の様子を示す図であ
る。なお、同図(b)のII−II線に沿う断面が同図
(a)に相当する。この形態のホログラム素子が、第1
の実施の形態のホログラム素子と大きく異なるところ
は、第1に、3つの領域A1、A2、Bを一周期(領域
C)としてこれらの領域A1、A2、Bが略周期的に形
成されている点である。第2に、領域A1及びA2はそ
れぞれ多層膜13で被覆された入射光の波長以下の一次
元周期構造を有する凹凸形状17、18の形成領域であ
り、領域Bは図9に示すように凹凸形状17、18の凹
部の底面に一致している基板11の平坦部面に多層膜1
3が積層された領域である点である。第3に、3つの領
域A1、A2、Bからなる一周期(領域C)内で、凹凸
形状17、18の形成領域A1、A2の一次元周期構造
の周期方向が領域Cの周期方向と同じであり、かつ領域
Cの周期方向に沿う配列順に一次元周期構造の周期が大
きくなっている点である。
グラム素子の構成を示す断面図、図9(b)は、ホログ
ラム素子の構成を示す上面図、また、図9(c)は、図
9(a)の構造のホログラム素子への入射光に対してy
方向(P)偏光の透過光の位相変化の様子を示す図であ
る。なお、同図(b)のII−II線に沿う断面が同図
(a)に相当する。この形態のホログラム素子が、第1
の実施の形態のホログラム素子と大きく異なるところ
は、第1に、3つの領域A1、A2、Bを一周期(領域
C)としてこれらの領域A1、A2、Bが略周期的に形
成されている点である。第2に、領域A1及びA2はそ
れぞれ多層膜13で被覆された入射光の波長以下の一次
元周期構造を有する凹凸形状17、18の形成領域であ
り、領域Bは図9に示すように凹凸形状17、18の凹
部の底面に一致している基板11の平坦部面に多層膜1
3が積層された領域である点である。第3に、3つの領
域A1、A2、Bからなる一周期(領域C)内で、凹凸
形状17、18の形成領域A1、A2の一次元周期構造
の周期方向が領域Cの周期方向と同じであり、かつ領域
Cの周期方向に沿う配列順に一次元周期構造の周期が大
きくなっている点である。
【0039】上記構成では、領域A1、A2は入射光の
波長以下の一次元周期構造を有する同じ凹凸形状17、
18の形成領域であるが、各々周期が異なっているの
で、領域A1、A2では複屈折量にも違いが生じる。す
なわち、多層膜13の膜厚や屈折率、或いは凹凸の高低
差を調節して位相調整することにより、このホログラム
素子の基板11に垂直な方向から光が入射した場合、図
9(c)に示すように、y方向(P)偏光成分のみ、透
過光の位相が階段状になるようにすることができる。な
お、x方向(S)偏光成分は全ての領域A1、A2、B
で位相変化が生じないようにしている。
波長以下の一次元周期構造を有する同じ凹凸形状17、
18の形成領域であるが、各々周期が異なっているの
で、領域A1、A2では複屈折量にも違いが生じる。す
なわち、多層膜13の膜厚や屈折率、或いは凹凸の高低
差を調節して位相調整することにより、このホログラム
素子の基板11に垂直な方向から光が入射した場合、図
9(c)に示すように、y方向(P)偏光成分のみ、透
過光の位相が階段状になるようにすることができる。な
お、x方向(S)偏光成分は全ての領域A1、A2、B
で位相変化が生じないようにしている。
【0040】このような階段状の位相分布を形成した場
合、回折格子の+1次回折光強度と−1次回折光強度の
比を変えることが可能となる利点がある。それゆえ、こ
の形態によれば、上述した第1の実施の形態と略同様の
効果を得ることができる。加えて、2方向の光量をアン
バランスにできるので、例えば、光ヘッド光学系等に適
用して好適である。
合、回折格子の+1次回折光強度と−1次回折光強度の
比を変えることが可能となる利点がある。それゆえ、こ
の形態によれば、上述した第1の実施の形態と略同様の
効果を得ることができる。加えて、2方向の光量をアン
バランスにできるので、例えば、光ヘッド光学系等に適
用して好適である。
【0041】◇第6の実施の形態 図10(a)は、この発明の第6の実施の形態であるホ
ログラム素子の構成を示す上面図である。また、図10
(b)は、図10(a)の構造のホログラム素子への入
射光に対してy方向(P)偏光の透過光の位相変化の様
子を示す図である。この形態のホログラム素子が、第5
の実施の形態のホログラム素子と大きく異なるところ
は、第1に、平坦部面からなる領域はなく、凹凸形状の
形成領域A1乃至Anのみが略周期的に形成されている
点である。第2に、一周期(領域C)内の領域A1乃至
Anが第5の実施の形態と比べて大幅に細かく分割され
ている点である。一方、第5の実施の形態のホログラム
素子と同じところは、複数の領域A1乃至Anの一周期
内で、凹凸形状19(1)乃至19(n)の形成領域A
1乃至Anの一次元周期構造の周期方向が領域Cの周期
方向と同じであり、かつ領域Cの周期方向に沿う配列順
に一次元周期構造の周期が次第に大きくなっている点で
ある。
ログラム素子の構成を示す上面図である。また、図10
(b)は、図10(a)の構造のホログラム素子への入
射光に対してy方向(P)偏光の透過光の位相変化の様
子を示す図である。この形態のホログラム素子が、第5
の実施の形態のホログラム素子と大きく異なるところ
は、第1に、平坦部面からなる領域はなく、凹凸形状の
形成領域A1乃至Anのみが略周期的に形成されている
点である。第2に、一周期(領域C)内の領域A1乃至
Anが第5の実施の形態と比べて大幅に細かく分割され
ている点である。一方、第5の実施の形態のホログラム
素子と同じところは、複数の領域A1乃至Anの一周期
内で、凹凸形状19(1)乃至19(n)の形成領域A
1乃至Anの一次元周期構造の周期方向が領域Cの周期
方向と同じであり、かつ領域Cの周期方向に沿う配列順
に一次元周期構造の周期が次第に大きくなっている点で
ある。
【0042】このような非対称の構造では、第5の実施
の形態と比べて一周期(領域C)内の領域A1乃至An
がより細かく分割されているので、位相調整により、図
10(b)に示すように、y方向(P)偏光の透過光の
位相分布が鋸歯状の位相分布になるようにすることがで
きる。なお、x方向(S)偏光成分は全ての領域A1乃
至Anで位相変化が生じないようにしている。これによ
り、±1次回折の1方向の回折光のみを発生することが
できるようになる。
の形態と比べて一周期(領域C)内の領域A1乃至An
がより細かく分割されているので、位相調整により、図
10(b)に示すように、y方向(P)偏光の透過光の
位相分布が鋸歯状の位相分布になるようにすることがで
きる。なお、x方向(S)偏光成分は全ての領域A1乃
至Anで位相変化が生じないようにしている。これによ
り、±1次回折の1方向の回折光のみを発生することが
できるようになる。
【0043】それゆえ、この形態によれば、第1の実施
の形態で述べたと略同様の効果を得ることができる。加
えて、矩形位相格子では、回折光が2方向に発生してし
まうのに対して、この形態の非対称格子では、1方向に
回折するので、光の利用効率を上げることができる。
の形態で述べたと略同様の効果を得ることができる。加
えて、矩形位相格子では、回折光が2方向に発生してし
まうのに対して、この形態の非対称格子では、1方向に
回折するので、光の利用効率を上げることができる。
【0044】以上、この発明の実施の形態を図面により
詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限ら
れるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、図
1や図3に示す領域Bの基板11表面は領域Aの凹部1
2bの底面と一致した平坦部面からなるが、領域Aの凸
部12aの上面と一致した平坦部面であってもよい。
詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限ら
れるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、図
1や図3に示す領域Bの基板11表面は領域Aの凹部1
2bの底面と一致した平坦部面からなるが、領域Aの凸
部12aの上面と一致した平坦部面であってもよい。
【0045】また、第5及び第6の実施の形態では、凹
凸形状17、18の形成領域A1,A2の周期を変化さ
せて階段状の位相分布を得ているが、凹凸形状17、1
8の高低差や凹部や凸部の幅を変化させても同様な効果
を得ることができる。さらに、図9及び図10では複数
の領域の周期方向に沿う凹凸形状の形成領域の配列順に
凹凸形状の形成領域の一次元周期構造の周期が大きくな
っているが、逆にこの一次元周期構造の周期が小さくな
っていてもよい。また、回折格子は単純な一次元の周期
構造のものを用いているが、従来より用いられている2
次元の周期構造のホログラムパターンを用いることもで
きる。この場合、基板の凹凸形状をホログラムパターン
の領域に沿って形成することになる。
凸形状17、18の形成領域A1,A2の周期を変化さ
せて階段状の位相分布を得ているが、凹凸形状17、1
8の高低差や凹部や凸部の幅を変化させても同様な効果
を得ることができる。さらに、図9及び図10では複数
の領域の周期方向に沿う凹凸形状の形成領域の配列順に
凹凸形状の形成領域の一次元周期構造の周期が大きくな
っているが、逆にこの一次元周期構造の周期が小さくな
っていてもよい。また、回折格子は単純な一次元の周期
構造のものを用いているが、従来より用いられている2
次元の周期構造のホログラムパターンを用いることもで
きる。この場合、基板の凹凸形状をホログラムパターン
の領域に沿って形成することになる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の構成に
よれば、複数の領域の一周期内における少なくとも一つ
の領域が入射光の波長以下の一次元周期構造を有する凹
凸形状の形成領域であり、凹凸形状の形成領域では屈折
率の異なる等方性媒質からなる多層膜が屈折率の配列が
周期的になるように積層されているので、透過光の偏光
成分間の位相差の調整パラメータとして多層膜の膜厚や
屈折率を用いることができる。これにより、主に凹凸形
状の高低差だけを位相調整パラメータとしている従来の
場合に比べて位相調整パラメータを多様化させることが
できるため、適度な凹凸形状の高低差で必要な位相差を
確保できる。このため、ホログラム素子の作成が容易に
なる。
よれば、複数の領域の一周期内における少なくとも一つ
の領域が入射光の波長以下の一次元周期構造を有する凹
凸形状の形成領域であり、凹凸形状の形成領域では屈折
率の異なる等方性媒質からなる多層膜が屈折率の配列が
周期的になるように積層されているので、透過光の偏光
成分間の位相差の調整パラメータとして多層膜の膜厚や
屈折率を用いることができる。これにより、主に凹凸形
状の高低差だけを位相調整パラメータとしている従来の
場合に比べて位相調整パラメータを多様化させることが
できるため、適度な凹凸形状の高低差で必要な位相差を
確保できる。このため、ホログラム素子の作成が容易に
なる。
【図1】この発明の第1の実施の形態であるホログラム
素子の概略構成を示す断面図である。
素子の概略構成を示す断面図である。
【図2】同ホログラム素子のフォトニック結晶への入射
光の波長とフォトニック結晶中の波数との関係を示す特
性図である。
光の波長とフォトニック結晶中の波数との関係を示す特
性図である。
【図3】同ホログラム素子の製造方法を示す断面図であ
る。
る。
【図4】(a)は、同ホログラム素子の構成を示す上面
図、(b)は、同ホログラム素子のy方向(P)偏光透
過光の位相変化の様子を示す図、(c)は、同ホログラ
ム素子のx方向(S)偏光透過光の位相変化の様子を示
す図である。
図、(b)は、同ホログラム素子のy方向(P)偏光透
過光の位相変化の様子を示す図、(c)は、同ホログラ
ム素子のx方向(S)偏光透過光の位相変化の様子を示
す図である。
【図5】この発明の第2の実施の形態であるホログラム
素子に用いる基板の構成を示す断面図である。
素子に用いる基板の構成を示す断面図である。
【図6】この発明の第2の実施の形態であるホログラム
素子に用いる基板の別の構成を示す断面図である。
素子に用いる基板の別の構成を示す断面図である。
【図7】この発明の第3の実施の形態であるホログラム
素子の構成を概略示す上面図である。
素子の構成を概略示す上面図である。
【図8】この発明の第4の実施の形態であるホログラム
素子の構成を概略示す上面図である。
素子の構成を概略示す上面図である。
【図9】(a)は、この発明の第5の実施の形態である
ホログラム素子の構成を示す断面図、(b)は、同ホロ
グラム素子の構成を示す上面図、(c)は、同ホログラ
ム素子のy方向(P)偏光透過光の位相変化の様子を示
す図である。
ホログラム素子の構成を示す断面図、(b)は、同ホロ
グラム素子の構成を示す上面図、(c)は、同ホログラ
ム素子のy方向(P)偏光透過光の位相変化の様子を示
す図である。
【図10】(a)は、この発明の第6の実施の形態であ
るホログラム素子の構成を示す上面図、(b)は、同ホ
ログラム素子のy方向(P)偏光透過光の位相変化の様
子を示す図である。
るホログラム素子の構成を示す上面図、(b)は、同ホ
ログラム素子のy方向(P)偏光透過光の位相変化の様
子を示す図である。
【図11】従来例である、複屈折性結晶を用いたホログ
ラム素子の構成を示す断面図である。
ラム素子の構成を示す断面図である。
11 透明基板(基板) 12、15、16、17、18、19(1)乃至19
(n) 凹凸形状 12a、15a、16a 凸部 12b、15b、16b 凹部 13 多層膜 13a,13b 膜 14a 薄い部分 14b 厚い部分
(n) 凹凸形状 12a、15a、16a 凸部 12b、15b、16b 凹部 13 多層膜 13a,13b 膜 14a 薄い部分 14b 厚い部分
Claims (10)
- 【請求項1】 入射光の偏光方向に依存して透過光の偏
光成分間に位相差が生じる領域を含み、かつ全体として
前記透過光の偏光成分間の位相差が異なる複数の領域が
基板上に略周期的に形成された、前記入射光の偏光成分
に依存して異なる回折効率を有するホログラム素子にお
いて、前記略周期的に形成された複数の領域の一周期内
における少なくとも一つの前記領域が前記入射光の波長
以下の一次元周期構造を有する凹凸形状の形成領域であ
り、かつ該凹凸形状の形成領域では屈折率の異なる等方
性媒質からなる多層膜が該屈折率の配列が周期的になる
ように積層されていることを特徴とするホログラム素
子。 - 【請求項2】 前記偏光方向が互いに直交している方向
であることを特徴とする請求項1に記載のホログラム素
子。 - 【請求項3】 全ての前記複数の領域にわたって前記透
過光の偏光成分のうち特定方向の偏光成分の位相変化量
が等しくなるように位相調整されていることを特徴とす
る請求項1又は2記載のホログラム素子。 - 【請求項4】 前記基板が透明基板であり、かつ前記凹
凸形状の形成領域が、前記透明基板に形成された入射光
の波長以下の周期を有する凹凸上に前記多層膜を積層し
た構造であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか
一に記載のホログラム素子。 - 【請求項5】 前記略周期的に形成された複数の領域の
一周期内における少なくとも一つの前記領域が前記多層
膜を積層した平坦な領域であることを特徴とする請求項
1乃至4のうち何れか一に記載のホログラム素子。 - 【請求項6】 前記略周期的に形成された複数の領域の
一周期内で、前記領域ごとに前記基板の厚さを調整する
ことにより位相調整していることを特徴とする請求項1
乃至5のうち何れか一に記載のホログラム素子。 - 【請求項7】 前記略周期的に形成された複数の領域の
周期方向と前記凹凸形状の形成領域の一次元周期構造の
周期方向とが相互に異なっていることを特徴とする請求
項1乃至6のうちの何れか一に記載のホログラム素子。 - 【請求項8】 前記略周期的に形成された複数の領域の
一周期内で、前記複数の領域が、前記一次元周期構造の
周期方向が相互に異なる複数の凹凸形状の形成領域を含
むことを特徴とする請求項1乃至6のうち何れか一に記
載のホログラム素子。 - 【請求項9】 前記略周期的に形成された複数の領域の
一周期内で、前記一次元周期構造の周期方向が前記複数
の領域の周期方向と同じである複数の凹凸形状の形成領
域を含み、かつ前記複数の領域の周期方向に前記一次元
周期構造の周期が次第に大きく、又は小さくなっている
ことを特徴とする請求項1乃至6のうち何れか一に記載
のホログラム素子。 - 【請求項10】 前記基板に形成された凹凸のうち該凹
部が、前記基板に形成した溝であることを特徴とする請
求項1乃至9のうちの何れか一に記載のホログラム素
子。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09946399A JP3371846B2 (ja) | 1999-04-06 | 1999-04-06 | ホログラム素子 |
NL1014761A NL1014761C2 (nl) | 1999-04-06 | 2000-03-27 | Holografisch element. |
US09/542,867 US6424436B1 (en) | 1999-04-06 | 2000-04-04 | Holographic element |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09946399A JP3371846B2 (ja) | 1999-04-06 | 1999-04-06 | ホログラム素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000292617A true JP2000292617A (ja) | 2000-10-20 |
JP3371846B2 JP3371846B2 (ja) | 2003-01-27 |
Family
ID=14248014
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09946399A Expired - Fee Related JP3371846B2 (ja) | 1999-04-06 | 1999-04-06 | ホログラム素子 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6424436B1 (ja) |
JP (1) | JP3371846B2 (ja) |
NL (1) | NL1014761C2 (ja) |
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