JP4164895B2 - 偏光性回折格子の作成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ等を利用した各種光学装置に使用され、偏光方向によって回折効率が異なるようにイオン交換領域を光学結晶上に形成する偏光性回折格子の作成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3(a)、(b)は代表的光学結晶であるニオブ酸リチウムを用い、常光光線成分において、πの位相変化が発生する偏光性回折格子の断面を示している。図3(a)はその作成過程を示しており、ニオブ酸リチウム結晶板1に、周期を有するマスクレジスト7を形成する。そしてこのニオブ酸リチウム結晶板1を安息香酸溶液2に浸し、図(b)に示す所定の深さL1まで、所定の濃度のイオン交換領域3(リチウムイオンと水素イオンを置換した領域)を形成する。
【0003】
これにより常光光線成分に対するニオブ酸リチウム結晶板1の屈折率Noは、イオン交換部分で△No、また異常光光線成分に対するニオブ酸リチウム結晶板1の屈折率Neもイオン交換部分で△Ne変化する。
【0004】
次いでエッチングを行い、イオン交換領域3に所定深さL2の溝を形成し、マスクレジスト7を除去すると、図3(b)の偏光性回折格子が形成される。この際、イオン交換領域3を透過した光学的経路14と、他を透過する光学的経路15との光学的経路長差が、常光光線成分の位相差φoでπ、異常光光線成分の位相差φeで0となるようにイオン交換領域の深さL1とエッチング深さL2を以下の(数1)及び(数2)で表される各位相差が上記の条件を満たすようにする。
【0005】
【数1】
【0006】
【数2】
【0007】
ここで、10は入射光、11は0次回折光、12は1次回折光、13は−1次回折光を示す。図3(b)の構造の回折格子に入射光10が入射すると異常光光線成分に関しては、光学的経路14と光学的経路15で位相変化は発生せず、回折格子としては働かない。従って、入射光10は0次回折光11としてニオブ酸リチウム結晶板1を直進通過する。一方入射光のうち常光光線成分は、光学的経路14と光学的経路15でπの位相変化が発生するため、常光光線成分は光学的回折格子に入射したことになり、1次回折光12、及び−1次回折光13となってニオブ酸リチウム結晶板1から出射する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような偏光性回折格子を用いた各種光学装置においては、光学装置及び構成部品を小型化するために、より大きな回折角を有する偏光性回折格子を実現することが求められている。例えば分割された受光素子上に、偏光性回折格子を用いて、光を各々に分割し導く場合に、より大きな回折角を実現することにより、偏光性回折格子と受光素子間の距離を小さくすることが出来る。これにより、光学装置全体を小さくする、あるいは、偏光性回折格子と受光素子を一体で形成することが出来る等のメリットが生じる。
【0009】
この回折角度を大きくすることは、偏光性回折格子のピッチを小さくすることで達成される。しかし、従来の偏光性回折格子の作成方法では、所望の形状を得るためにマスクレジストを形成した後、安息香酸等を用いた浸漬処理によりイオン交換を行っており、浸漬処理は等方的な浸透となるため、図3(a)に示すようにマスクレジスト7の裏側にも浸透してイオン交換が発生する。このためイオン交換領域3と非イオン交換領域の境界が不鮮明となる。
【0010】
偏光性回折格子に所望される形状寸法が、不鮮明となる境界領域に比して十分に大きい場合には問題とならない。しかし、偏光性回折格子に所望される形状寸法が不鮮明となる境界領域幅と同程度となるピッチの小さな場合では、光学的性能の低下が問題となり、実用的なピッチの小さい偏光性回折格子を作成することは難しかった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の偏光性回折格子の作成方法では、まず、イオン交換領域を光学結晶板の一表面全面に形成する。この手法として、浸漬処理もしくは、イオン注入法を用いる。この際に、光学的経路長を調整するための膜をイオン交換領域上に成膜しても良い。
【0012】
その後、イオン交換を行った面にファインピッチの周期を有するマスクレジストを形成し、イオン交換層より深くエッチングを行う。この際エッチングは、イオン交換領域を透過する光学的経路長と非イオン交換領域を透過する光学的経路長の差が、常光光線成分では、用いる単色光の半波長の奇数倍、かつ、異常光光線成分では、用いる単色光の波長の整数倍となる、あるいは、常光光線成分では、用いる単色光の波長の整数倍、かつ、異常光光線成分では、用いる単色光の半波長の奇数倍となるように、イオン交換層、及びエッチングの深さを決定する。これにより、イオン交換層の均一性を良好かつ、イオン交換領域と非イオン交換領域の境界を明確とすることができ、ピッチの小さな高機能な偏光性回折素子を形成することが可能である。
【0013】
更に、エッチング後の溝に、光学的経路長を調整するための膜を、また回折格子の上に保護膜または反射防止膜を形成する事により、偏光性回折格子を実現することも可能である。
【0014】
ただし、これら成膜される膜の光学的特性を加味した光学設計を行う必要がある。すなわち、イオン交換領域を透過する光学的経路長と非イオン交換領域を透過する光学的経路長の差が、常光光線成分では、用いる単色光の半波長の奇数倍、かつ、異常光光線成分では、用いる単色光の波長の整数倍となる、あるいは、常光光線成分では、用いる単色光の波長の整数倍、かつ、異常光光線成分では、用いる単色光の半波長の奇数倍となるように、イオン交換領域深さ、及びエッチング深さ、膜厚を決定する必要がある。
【0015】
また、上記エッチング、成膜工程において、イオン交換領域が拡散しにくい温度に、光学結晶板を制御することにより、イオン交換領域の拡散を抑え、イオン交換領域と非イオン交換領域の境界をより明確とすることが出来、ピッチの小さな高機能な偏光性回折素子を形成することが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、光学結晶板に形成したイオン交換領域を透過する光経路と、前記光学結晶板の非イオン交換領域を透過する光経路との間で、異常光光線成分もしくは常光光線成分の一方が位相変化を発生する偏光性回折格子の作成方法において、前記光学結晶板の一表面に均一な深さのイオン交換領域を形成し、所望の回折格子のパターンを有するマスクレジストを用いて、イオン交換領域を透過する光学的経路長と、非イオン交換領域を透過する光学的経路長との差が、常光光線成分では、用いる単色光の半波長の奇数倍、かつ、異常光光線成分では、用いる単色光の波長の整数倍となる、あるいは、常光光線成分では、用いる単色光の波長の整数倍、かつ、異常光光線成分では、用いる単色光の半波長の奇数倍となるように、前記イオン交換領域より深くエッチングして凹部を形成したことを特徴とするものである。
【0017】
これにより、イオン交換層の均一性を良好とし、かつイオン交換領域と非イオン交換領域の境界を明確とすることで、ファインピッチで、高機能な偏光性回折格子を形成することが可能となる。
【0018】
請求項2に記載の発明は、請求項1のエッチング部分に、光学的経路長を調整するための膜を形成することにより、位相変化の調整を可能とすることを特徴とするものであり、これにより、イオン交換層、またはエッチング深さ、あるいはその両方を浅くすることができ、生産性の良い偏光性回折格子を提供することが出来る。
【0019】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2において、イオン交換領域上に光学的経路長を調整するための膜を形成することにより、位相変化の調整を可能とすることを特徴とするものであり、これにより、イオン交換層、及びエッチング深さ、あるいはその両方を浅くすることが出来、生産性の良い光学素子を提供することが出来る。
【0020】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3に記載の作成方法において、イオン交換領域形成後の工程で、光学結晶板の温度を150℃以下に制御することを特徴とするものであり、温度を制御することにより、イオン交換領域の拡散を抑え、イオン交換領域と非イオン交換領域の境界を、請求項1〜3より明確とすることで、よりファインピッチで、高機能な偏光性回折格子を形成することが可能となる。
【0021】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4に記載の作成方法において、偏光性回折格子の表面に、保護膜または反射防止膜を形成することを特徴とするものであり、これにより偏光性回折格子を保護したり、光学特性を向上させたりすることができる。
【0022】
請求項6に記載の発明は、光学結晶板としてニオブ酸リチウムを用いることを特徴とするものであり、これは光学結晶の安定性、光学特性、特に非線形光学特性が比較的大きい等の特性を持つ、あるいは汎用的な材質であるため、目的の光学特性、あるいは低価格な素子を得られ易いものである。
【0023】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。ただし、本実施の形態では、従来例と同様に、光学結晶基板としてニオブ酸リチウムを用い常光光線成分にπの奇数倍の位相差を発生させる例で示す。
【0024】
図1は本発明の一実施の形態において、偏光性回折格子の作成方法を段階的に示したものであって、1はニオブ酸リチウム結晶板、2は安息香酸溶液、3はイオン交換領域、4はフォトレジスト膜、5はマスク、6はフォトレジストを露光するための光、7はマスクレジスト、8は膜である。
【0025】
まず図1(a)において、偏光性回折格子を形成しようとするニオブ酸リチウム結晶板1を安息香酸溶液2中に浸し、その片面全体に所望の深さまで均一な厚みのイオン交換領域3を形成する。
【0026】
また、本実施の形態では、イオン交換に安息香酸溶液を用いた浸漬処理としたが、他のピロ燐酸等の浸漬溶液もしくは、イオン注入によるイオン交換でも良い。なおイオン注入の際には、結晶板温度は所定の温度に制御することで、イオンの深さ方向の均一な拡散を促すようにする。ニオブ酸リチウム結晶板の場合は、150℃以上の温度に維持して行うとよい。
【0027】
次に図1(b)において、フォトレジスト膜4をニオブ酸リチウム結晶板1のイオン交換を行った面に塗布し、フォトレジスト膜4を露光するための光6とマスク5を用いて、フォトレジスト膜4を所望の周期的パターンで露光する。
【0028】
そして、図1(c)において、フォトレジスト膜4を現像し、マスクレジスト7を形成する。図1(d)において、エッチングを行い、偏光性回折格子の周期的パターンのイオン交換領域3を形成する。この際、イオン交換領域3の深さL3より深くエッチングを行う。マスクレジスト7は、エッチングに対してもマスク効果があるため、ニオブ酸リチウム結晶板1の表面に凹凸格子を形成することができ、エッチング終了後、マスクレジスト7を除去することにより、図1(e)の偏光性回折格子が形成される。
【0029】
ここでイオン交換領域の深さL3、及びエッチング深さL4は、凸部のイオン交換領域3を透過する光学的経路長と、非イオン交換領域を透過する光学的経路長との差から生じる位相差が、常光光線成分の位相差φoでπの奇数倍かつ、異常光光線成分の位相差φeで2πの整数倍となるように決定し、各位相差は以下の(数3)及び(数4)で表される。
【0030】
【数3】
【0031】
【数4】
【0032】
さらに、図1(f)に示すように、ニオブ酸リチウム結晶板1表面の凹凸格子を、光学的経路長を調整するための膜、例えばNb2O3、あるいは反射防止膜、たとえばMgF2膜、または保護膜たとえばSiO等の膜、もしくはこれらを併用した多層積層膜により被覆し平坦化することも可能である。しかしこのとき、平坦化に用いる素材の屈折率を考慮して、平坦化後の光学特性が所望のものになるように、予めエッチング深さ、イオン交換領域の深さを調整する必要がある。
【0033】
以下計算例として膜8を付けた場合の条件を示す。膜8の常光光線成分及び異常光光線成分に対する屈折率をそれぞれNoc1、Nec1とすると、凸部のイオン交換領域3を透過する光学的経路長とエッチングで形成する凹部底面を透過する光学的経路長の差から生じる常光光線、及び異常光光線それぞれの位相差φo、φeが、常光光線成分では、用いる単色光の半波長の奇数倍、かつ、異常光光線成分では、用いる単色光の波長の整数倍となるようにイオン交換領域の深さL3、エッチング深さL4を決定する。各位相差は以下の(数5)及び(数6)で表すことができる。
【0034】
【数5】
【0035】
【数6】
【0036】
そして、最終的な表面平坦化として、成膜後に研磨する工程を加えても良い。また、イオン交換領域形成後の工程(エッチング、膜形成)において、ニオブ酸リチウム結晶板1を所定の温度150℃以下に制御することで、水素イオンの拡散を抑制し、イオン交換領域と非イオン交換領域の境界をより明確にすることが出来る。
【0037】
(実施の形態2)
図2は本発明の他の実施の形態において、偏光性回折格子の作成方法を段階的に示したものであって、1はニオブ酸リチウム結晶板、3はイオン交換領域、4はフォトレジスト膜、5はマスク、6はフォトレジストを露光するための光、7はマスクレジスト、8,9は膜である。本実施の形態では、実施の形態1と同様に光学結晶板としてニオブ酸リチウムを用い、常光光線成分にπの奇数倍の位相差を発生させる例で示す。
【0038】
まず図2(a)において、偏光性回折格子を形成しようとするニオブ酸リチウム結晶板1を安息香酸溶液中に浸し、片面にイオン交換領域3を形成する。本実施の形態では、イオン交換に安息香酸溶液を用いた浸漬処理としたが、他のピロ燐酸等の浸漬溶液もしくは、イオン注入によるイオン交換でも良い。なおイオン注入の際には、結晶板温度は所定の温度に制御することで、イオンの深さ方向の均一な拡散を促すようにする。ニオブ酸リチウム結晶板の場合は、150℃以上の温度に維持して行うとよい。
【0039】
次に図2(b)において、光学的経路長を調整するための膜9を成膜する。光学的経路長を調整するための膜としては、例えばNb2O3等が用いられる。膜9を成膜することで、イオン交換領域3を透過する光は膜9も透過することとなり、その膜厚を調整することでイオン交換領域3を透過する光学的経路長を調整することが可能となる。
【0040】
次に図2(c)において、フォトレジスト膜4を膜9上に塗布し、フォトレジスト膜4を露光するための光6とマスク5を用いて、フォトレジスト膜4を所望の周期的パターンで露光する。図2(d)において、フォトレジスト膜4を現像し、マスクレジスト7を形成する。
【0041】
次に図2(e)において、エッチングを行い、偏光性回折格子の周期的パターンのイオン交換領域3を形成する。この際、イオン交換領域3の深さL3より深くエッチングを行う。マスクレジスト7は、エッチングに対してもマスク効果があるため、ニオブ酸リチウム結晶板1の表面に凹凸格子を形成することができ、エッチング終了後、マスクレジスト7を除去することにより、図2(f)の偏光性回折格子が形成される。
【0042】
ここでイオン交換層の深さL3、膜9の厚さL5、及びイオン交換層からのエッチングの深さL4は、膜9の常光光線成分及び異常光光線成分に対する屈折率をそれぞれNoc2、Nec2とすると、凸部のイオン交換領域3を透過する光学的経路長と、非イオン交換領域を透過する光学的経路長との差から生じる位相差が、異常光光線成分の位相差φeで2πの整数倍、かつ常光光線成分の位相差φoでπの奇数倍となるように決定し、各位相差は以下の(数7)及び(数8)で表される。ここで膜9の膜厚を調整することで、エッチング深さ、あるいはイオン交換層の深さ、あるいはその両方を小さくすることが可能である。
【0043】
【数7】
【0044】
【数8】
【0045】
更に、図2(g)で示した様に、ニオブ酸リチウム結晶板1表面に反射防止膜、保護膜もしくはこれらを併用した膜により被覆することで平坦化することも可能である。ただし、この場合は、平坦化に用いる素材の屈折率を考慮して、平坦化後の光学特性が所望のものとなるように、予めエッチング深さ、イオン交換領域3の深さ、膜9の厚さを算出しておく必要がある。
【0046】
以下計算例として膜8を付けた場合の条件を示す。膜8の常光光線成分及び異常光光線成分に対する屈折率を、それぞれNoc1、Nec1とすると、凸部のイオン交換領域3を透過する光学的経路長と、非イオン交換領域を透過する光学的経路長との差から生じる位相差が、異常光光線成分の位相差φeで2πの整数倍、かつ、常光光線成分の位相差φoでπの奇数倍となるように決定し、各位相差は以下の(数9)及び(数10)で表わされる。
【0047】
【数9】
【0048】
【数10】
【0049】
更に、最終的な表面の平坦化として、成膜後に研磨する工程を加えても良い。また、イオン交換領域形成後の工程(エッチング、膜形成)において、ニオブ酸リチウム結晶板1を所定の温度150℃以下に制御することで、水素イオンの拡散を抑制し、イオン交換領域と非イオン交換領域の境界をより明確にすることが出来る。
【0050】
本発明の以上の実施形態では、結晶板としてニオブ酸リチウムを用いて示した。しかし他の好適な光学結晶に対しても、上記の作成方法が適用可能であることは言うまでもない。また、実施の形態1,2では常光光線成分の位相差がπの奇数倍となる例を示したが、常光光線成分と異常光光線成分のどちらかの位相差がπの奇数倍、かつ、他の光線成分の位相差が2πの整数倍となる条件を満たしても同様の偏光性回折格子が得られる。
【0051】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、イオン交換領域と非イオン交換領域の境界領域を明確とし、イオン交換領域を精度よく、所定の形状に形成することができ、ファインピッチで、高機能な偏光性回折格子を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における偏光性回折格子の作成方法を示す断面図
【図2】本発明の他の実施の形態における偏光性回折格子の作成方法を示す断面図
【図3】従来の回折格子型偏光素子の断面図
【符号の説明】
1 ニオブ酸リチウム結晶板
2 安息香酸溶液
3 イオン交換領域
4 フォトレジスト膜
5 マスク
6 フォトレジストを露光するための光
7 マスクレジスト
8,9 膜
10 入射光
11 0次回折光
12 1次回折光
13 −1次回折光
14,15 光学的経路
Claims (6)
- 光学結晶板に形成したイオン交換領域を透過する光経路と、前記光学結晶板の非イオン交換領域を透過する光経路との間で、異常光光線成分もしくは常光光線成分の一方が、位相変化を発生する偏光性回折格子の作成方法において、前記光学結晶板の一表面に均一な深さのイオン交換領域を形成し、所望の回折格子のパターンを有するマスクレジストを用いて、イオン交換領域を透過する光学的経路長と、非イオン交換領域を透過する光学的経路長との差が、常光光線成分では、用いる単色光の半波長の奇数倍、かつ、異常光光線成分では、用いる単色光の波長の整数倍となる、あるいは、常光光線成分では、用いる単色光の波長の整数倍、かつ、異常光光線成分では、用いる単色光の半波長の奇数倍となるように、前記イオン交換領域より深くエッチングして凹部を形成したことを特徴とする偏光性回折格子の作成方法。
- エッチングにより形成された凹部分に、光学的経路長を調整するための膜を形成することを特徴とする請求項1記載の偏光性回折格子の作成方法。
- イオン交換領域上に光学的経路長を調整するための膜を形成することを特徴とする請求項1または2記載の偏光性回折格子の作成方法。
- イオン交換領域形成後の工程で、光学結晶板の温度を150℃以下に制御することを特徴とした請求項1〜3に記載の偏光性回折格子の作成方法。
- 偏光性回折格子の表面に、保護膜または反射防止膜を形成することを特徴とする請求項1〜4記載の偏光性回折格子の作成方法。
- 光学結晶板として、ニオブ酸リチウムを用いることを特徴とする請求項1〜5記載の偏光性回折格子の作成方法。
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