JP2000290320A - 酢酸ビニル系耐水性樹脂組成物 - Google Patents

酢酸ビニル系耐水性樹脂組成物

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JP2000290320A JP10410799A JP10410799A JP2000290320A JP 2000290320 A JP2000290320 A JP 2000290320A JP 10410799 A JP10410799 A JP 10410799A JP 10410799 A JP10410799 A JP 10410799A JP 2000290320 A JP2000290320 A JP 2000290320A
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diacetone
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emulsion
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Fumitoshi Tsukiyama
文俊 築山
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Showa Highpolymer Co Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F218/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an acyloxy radical of a saturated carboxylic acid, of carbonic acid or of a haloformic acid
    • C08F218/02Esters of monocarboxylic acids
    • C08F218/04Vinyl esters
    • C08F218/08Vinyl acetate

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一液型で、安定で、ノンホルムアルデヒド型
の、優れた耐水性を有する酢酸ビニル樹脂を得ること。 【解決手段】 側鎖にジアセトン基を0.1〜20.0
モル%含有するポリビニルアルコール系樹脂の存在下
で、酢酸ビニルモノマー80.0〜99.9重量%とア
クリル酸0.1〜20.0重量%とからなる混合モノマ
ーを乳化重合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として合板用等
耐水性を要求する接着剤として用いられる酢酸ビニル系
耐水性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりポリビニルアルコールを保護コ
ロイドとする酢酸ビニル樹脂系エマルジョンは、その優
れた接着力とロール適性等の良好な作業性やマイルドな
臭気等、取扱いの容易さなどにより、主として紙管や紙
工用接着剤、木材用接着剤等に幅広く使用されている。
しかしながら、酢酸ビニル樹脂エマルジョンは樹脂自体
が親水性である上に、その保護コロイドも水溶性である
ため、耐水性が弱いという欠点があり、従来より耐水性
を改良する目的で、種々の方法が検討されてきた。
【0003】それらの改良方法は主として水溶性である
ポリビニルアルコールの耐水化に苦心されており、例え
ば、各種金属塩類、ホルムアルデヒドなどのアルデヒド
類、尿素樹脂またはメラミン樹脂などのアミノ樹脂など
でポリビニルアルコール分子を架橋させる方法や、ポリ
ビニルアルコール分子中にアセトアセチル基を導入した
変性ポリビニルアルコールをアンモニウム塩、種々の金
属塩やヒドラジン化合物で架橋する耐水化方法が開示さ
れており、よく知られている。さらには側鎖にジアセト
ン基を有するポリビニルアルコールにヒドラジン化合物
やN−アミノポリアクリルアミドを架橋剤として用いる
方法も開示されている。また、さらにはポリビニルアル
コールを含む水性エマルジョンに、イソシアネート化合
物や重合物を反応させる、いわゆる水性ビニウレタンと
称する方法もよく知られている。
【0004】しかしながら、上記ポリビニルアルコール
と架橋剤との架橋反応は、急速に起こるため、二液性に
なることを免れえないばかりか、ポリビニルアルコール
分子の3次元化に伴う急激なエマルジョン粘度の上昇、
およびゲルの発生が起こり、架橋剤を添加後の使用可能
な時間(ポットライフ)が短く、作業性が極めて悪いと
いう問題点があった。
【0005】また更に、金属塩類を用いて耐水化した場
合には、熱安定性が悪く、加熱時の着色が著しいという
問題点があった。また、ホルムアルデヒドなどのアルデ
ヒド類、尿素樹脂またはメラミン樹脂などのアミノ樹脂
などを用いて耐水化した場合には、ホルムアルデヒドが
残留するので、環境問題等から用途が限定されるという
問題点があった。ポリビニルアルコール分子にアセトア
セチル基を導入して耐水化する場合には、架橋反応性に
富みすぎるため、エマルジョンが短時間に増粘したり、
ゲル化したりして製品ライフに著しい問題点があった。
また、側鎖にジアセトン基を有するポリビニルアルコー
ルを含む酢酸ビニル樹脂エマルジョンに架橋剤としてヒ
ドラジン化合物やN−ビニルポリアクリルアミドを添加
して耐水化する方法では、この場合も架橋反応性に富み
すぎるため、両者を混合した直後に異常増粘を引き起こ
し、ゲル化に至るという問題点があった。
【0006】ポリビニルアルコールを保護コロイドとし
て含む酢酸ビニル樹脂エマルジョンにイソシアネート化
合物を添加する、いわゆる水性ビニルウレタンは、その
優れた耐水性および強力な接着力のため、特に木材の集
成材や合板、ハウスの組立等、JAS一類合格型でノン
ホルムアルデヒド型の木材接着剤として古くから市場で
人気があり、信頼されている。
【0007】また、水性高分子−イソシアネート系木材
接着剤としてJISでも古くからノミネートされてい
る。しかしながら、このように、当該イソシアネート類
を、直接、水を含有する水性高分子エマルジョンに配合
すると、イソシアネート類と水との反応により、反応が
激しく進行し、接着剤の発泡および増粘が著しく、可使
時間が短く、塗布作業性も悪いばかりでなく、そのため
に接着不良等、実際の使用に当たっては大きな障害とな
っていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
欠点を解決したものであり、すなわち一液、安定、ノン
ホルムアルデヒドで、優れた耐水性を有する酢酸ビニル
樹脂エマルジョンを提供することを目的としたものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するものである。すなわち本発明は、側鎖にジアセ
トン基を0.1〜20.0モル%のジアセトン基を含有
するポリビニルアルコール系樹脂の存在下で、酢酸ビニ
ル80.0〜99.9重量%とアクリル酸0.1〜2
0.0%とからなる混合モノマーを乳化重合することに
より得られる酢酸ビニル−アクリル酸共重合樹脂エマル
ジョンを主成分とする酢酸ビニル系耐水性樹脂組成物。
を開発することによって上記の目的を達成した。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において使用する側鎖にジ
アセトン基を含有するポリビニルアルコール系樹脂は、
ポリビニルアルコール主鎖に結合する側鎖としてジアセ
トン基を有するポリビニルアルコールであって、上記の
ジアセトン基は、主鎖に直接結合するほか、アミド基や
カルボキシル基などを介して結合するものであってもよ
い。本発明において使用する側鎖にジアセトン基を含有
するポリビニルアルコール系樹脂は、共重合、後変性な
どの方法によって製造することができ、特に共重合で製
造する方法が望ましい。共重合により側鎖にジアセトン
基を含有するポリビニルアルコール系樹脂を製造する方
法としては、ジアセトン基を有する単量体とビニルエス
テルとの共重合体を鹸化する方法が採用される。上記の
共重合体に使用されるビニルエステルとして、ギ酸ビニ
ル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニ
ル、バーサチック酸ビニルなどが挙げられ、中でも酢酸
ビニルが工業的に好ましい。
【0011】また、上記の共重合に使用するジアセトン
基を含有する単量体としては、例えばジアセトンアクリ
ルアミド、ジアセトンアクリレート、ジアセトンメタク
リレートなどが挙げられるが、工業的には、ジアセトン
アクリルアミドが好ましい。上記ビニルエステルとジア
セトン基を含有する単量体との共重合体方法としては、
従来より公知のバルク重合、溶液重合、懸濁重合、乳化
重合などの各種の重合方法が可能であり、中でもメタノ
ールを溶剤として用いる溶液重合が工業的に好ましい。
ビニルエステルとジアセトン基を含有する単量体との共
重合体の鹸化方法としては、従来より公知であるアルカ
リ鹸化法および酸鹸化法を適用することができ、中でも
メタノール中で水酸化アルカリを使用して加アルカリ分
解する方法が好ましい。
【0012】本発明で使用されるポリビニルアルコール
中のジアセトン基の含有量は、0.1〜20.0モル%
の範囲であり、好ましくは0.5〜15.0モル%であ
る。ここで、ポリビニルアルコール中のジアセトン基の
含有量のモル%とは、ポリビニルアルコールにおけるビ
ニルアルコール繰り返し単位の総数に対するジアセトン
基の総数の割合として定義される。ジアセトン基の含有
量が0.1モル%未満の場合は、耐水化の目的が達成で
きない。また、ジアセトン基の含有量が20.0モル%
を超えて多い場合にも、それ以上の耐水性の向上が見込
めないばかりか、酢酸ビニル樹脂エマルジョンの安定性
にも障害となる。また、本発明で使用されるポリビニル
アルコール系樹脂の重合度、鹸化度については特に制限
はないが、数平均重合度300〜3000、鹸化度85
モル%以上が工業的に好ましい。
【0013】次に、本発明に用いられるアクリル酸は酢
酸ビニル樹脂エマルジョン皮膜の耐水性を向上させるた
めに、ジアセトン基を含有するポリビニルアルコール系
樹脂と共に必須成分である。アクリル酸自体は水溶性で
あり、水に弱いと考えられるが、ポリマー化することに
より、ジアセトン基と共に結晶化し、酢酸ビニル樹脂を
耐水化する作用を有するものと考察される。
【0014】本発明においては、上記側鎖にジアセトン
基を含有するポリビニルアルコール系樹脂の存在下で、
酢酸ビニルとアクリル酸の混合モノマーが乳化重合され
るのであるが、酢酸ビニルモノマーとアクリル酸とから
なる混合モノマーの重量に対する側鎖にジアセトン基を
含有するポリビニルアルコール系樹脂の量は、0.1〜
20重量%、好ましくは1〜15重量%、より好ましく
は2〜20重量%の割合である。混合モノマーの使用比
率は、酢酸ビニル80.0〜99.9重量%に対してア
クリル酸0.1〜20.0重量%、好ましくはアクリル
酸が1.0〜15.0重量%である。アクリル酸の使用
割合が0.1重量%より少ない場合には、エマルジョン
樹脂皮膜の耐水性が得られず、逆に20.0重量%より
多い場合には、エマルジョン粘度が著しく増粘したり、
時によってゲル化状態となって好ましくない。
【0015】本発明の乳化重合においては、側鎖にジア
セトン基を含有するポリビニルアルコール系樹脂自体保
護コロイドとしての機能に乏しく、保護コロイドとし
て、上記側鎖ジアセトン基を含有するポリビニルアルコ
ールと共に、通常当業者において常識的に使用される一
般のポリビニルアルコールやヒドロキシエチルセルロー
スや澱粉等、また時には乳化を助けるためにノニオン性
やアニオン性の界面活性剤等が併用される。側鎖にジア
セトン基を含有するポリビニルアルコール系樹脂の乳化
重合における使用量は、酢酸ビニルとアクリル酸の混合
モノマーに対して0.1〜20.0重量%、好ましく
は、0.5〜15.0重量%である。使用量が0.1重
量%より少ない場合には、エマルジョン皮膜の耐水性が
得られず、20重量%より多い場合には、重合が進行し
にくく安定性の悪いエマルジョンとなり、好ましくな
い。
【0016】本発明の酢酸ビニル系樹脂エマルジョン
は、通常の乳化重合によって製造することができる。す
なわち、重合は一般に乳化重合に使用される開始剤によ
り反応が開始される。代表的な重合開始剤としては、過
硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムや過酸化水素−酒石
酸、過酸化水素−アスコルビン酸等のレドックス系開始
剤、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオ
キサイド等の有機過酸化物、アゾビスイソブチルニトリ
ル等のアゾ化合物が挙げられる。また、酢酸ビニル−ア
クリル酸の混合モノマーは、一括、もしくは分割して、
あるいは連続的に滴下して使用の何れでもよい。重合温
度は通常通り60〜90℃で行われる。
【0017】更に必要に応じて各種の添加剤を配合する
ことができる。添加剤としては、ポリビニルアルコール
やヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロース、澱粉等のセルロース誘導体、カゼイン、ポリア
クリルアミド等の天然、および合成の水溶性高分子、ジ
ブチルフタレート、ジオクチフタレート、テキサノー
ル、DBE(ダイベーシックエステル)等の可塑剤およ
び造膜助剤、ロジン、テルペン樹脂等の粘着付与剤、各
種金属塩や金属酸化物、各種消泡剤、炭酸カルシウムや
クレー等の体質顔料などが適宜用いられる。
【0018】
【実施例】以下、実施例によって本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるもので
はない。 (実施例1)撹拌機、温度計、還流冷却機、滴下ロート
を備えた1リットルセパラブルフラスコに、ジアセトン
アクリルアミド共重合変性ポリビニルアルコール(重合
度1780、鹸化度98.4モル%、変性度5.0モル
%)の10%水溶液240g、RS−117(エチレン
変性ポバール、重合度1700、(株)クラレ製)の1
0%水溶液240gと水20gを仕込み、70℃に昇温
した。その後30%過酸化水素水3g及び酒石酸1.2
gを加え、直ちに酢酸ビニル440gとアクリル酸10
gの混合モノマーを5時間で滴下した。また別に、30
%過酸化水素3gに水を加え、全量を50gとした水溶
液を同時に滴下した、尚この時の内温は、80〜85℃
になるように外温をコントロールした。滴下終了後、8
0〜85℃で1時間保った後、30℃以下に冷却し、造
膜助剤としてテキサノール(2.2.4−トリメチルペ
ンタン−1.3−ジオールモノイソブチレート)22g
を添加し、エマルジョンを得た。
【0019】得られた酢酸ビニル系樹脂エマルジョンの
固形分濃度(105℃、1時間乾燥後、以下の条件で測
定する。)は、49.7%、粘度(BH型粘度計、10
回転、23℃)は、10800mpa・sであった。放
置安定製(ポットライフ)を調べるため、このエマルジ
ョンを40℃の乾燥機に1週間放置した後、再び粘度を
測定した所10600mpa・sであり、外観、状態等
全く変化なく、安定であった。次に該エマルジョンを水
にて10倍に希釈後ポリエチレンのシート上に流延して
20℃、1週間乾燥し、キャストフィルムを作成した。
このフィルムの水不溶分率を測定したところ、93.1
%という極めて良好な値であった。尚水不溶分率は、試
料(乾燥重量W1)を95℃の熱水に3時間浸漬して可
溶成分を溶解させ、不溶残留物を105℃で3時間乾燥
した後の重量W2を測定して下記の式により算出した。 水不溶分率(%)=(W2/W1)×100
【0020】(実施例2)実施例1において、RS−1
17の代わりにPVA217(部分鹸化エチレン変性ポ
バール、重合度1700、(株)クラレ製)を用いた他
は、実施例1と全て同様に行った。エマルジョンの固形
分濃度は49.7%、粘度6800mpa・sで、40
℃、1週間後の粘度は6840mpa・sであり、外
観、状態等全く変化なく、安定であった。フィルムの水
不溶分率は90.8%と極めて良好な値であった。
【0021】(実施例3)実施例1において、RS−1
17の代わりに変性ポリビニルアルコール系共重合樹脂
(重合度1000、(株)クラレ製、HR−1000)
を用いた他は、実施例1と全て同様に行った。エマルジ
ョンの固形分濃度は49.5%、粘度8200mpa・
sで、40℃、1週間後の粘度は8120mpa・sで
あり、外観、状態等全く変化なく、安定であった。フィ
ルムの水不溶分率は94.6%と極めて良好な値であっ
た。
【0022】(実施例4)実施例1において、酢酸ビニ
ル440gとアクリル酸10gの代わりに酢酸ビニル4
30gとアクリル酸20gのの混合モノマーを用いた他
は、実施例1と全て同様に行った。エマルジョンの固形
分濃度は49.2%、粘度21200mpa・sで、4
0℃、1週間後の粘度は20800mpa・sであり、
外観、状態等全く変化なく、安定であった。フィルムの
水不溶分率は93.8%と極めて良好な値であった。
【0023】(比較例1)実施例1においてDポリマー
の代わりにRS−117を用い、全てRS−117を使
用した他は、実施例1と全く同様に行った。エマルジョ
ンの固形分濃度は49.7%、粘度5400mpa・s
で、40℃、1週間後の粘度は12100mpa・sと
2倍以上に増粘し、粗粒が散見され、エマルジョンはゲ
ル化気味であった。フィルムの水不溶分率は82.9%
と低い値であった。
【0024】(比較例2)実施例1において、酢酸ビニ
ル440gとアクリル酸10gの代わりに酢酸ビニル4
50gに変更し、アクリル酸を全く用いなかった他は、
実施例1と全て同様に行った。エマルジョンの固形分濃
度は49.8%、粘度2800mpa・sで、40℃、
1週間後の粘度は2840mpa・sであり、外観、状
態等全く変化なく、安定であった。フィルムの水不溶分
率は73.4%と低い値であった。
【0025】(比較例3)実施例1の、側鎖にジアセト
ン基を含有するポリビニルアルコール系樹脂(ユニチカ
ケミカル(株)製、Dポリマー)の存在下で、酢酸ビニ
ル−アクリル酸の共重合により得られたエマルジョン1
00gを水10倍希釈したものに、N−アミノポリアク
リルアミドの10%水溶液1.2gを添加、混合した。
混合直後に異常増粘を起こし、ゲル化した。
【0026】(比較例4)比較例3と同様、実施例1で
得られたエマルジョン100gを水で10倍希釈したも
のに、アジピン酸ジヒドラジドの10%水溶液1.2g
を添加、混合した。混合直後に異常増粘を起こし、ゲル
化した。
【0027】
【発明の効果】本発明は、側鎖にジアセトン基を含有す
るポリビニルアルコール系樹脂の存在下で、酢酸ビニル
とアクリル酸の混合モノマーを乳化重合することによ
り、従来なかった一液、安定で、ノンホルムアルデヒド
型の、優れた耐水性を有する酢酸ビニル樹脂が得られる
ことを見いだしたものであり、従来の酢酸ビニル樹脂エ
マルジョンでは達成できなかった、耐水性を要求する各
種の用途、例えば合板はじめ木材用接着剤などへの応用
が期待できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 31/04 C08L 31/04 G //(C08F 218/08 220:06) (C08F 216/06 220:26) (C08F 216/06 220:58)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側鎖にジアセトン基を0.1〜20.0
    モル%含有するポリビニルアルコール系樹脂の存在下
    で、酢酸ビニルモノマー80.0〜99.9重量%とア
    クリル酸0.1〜20.0重量%とからなる混合モノマ
    ーを乳化重合することにより得られる酢酸ビニル−アク
    リル酸共重合樹脂エマルジョンを主成分とする酢酸ビニ
    ル系耐水性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 側鎖にジアセトン基を含有するポリビニ
    ルアルコール系樹脂が酢酸ビニルモノマーとアクリル酸
    とからなる混合モノマーの重量に対して0.1〜20重
    量%の割合で存在する条件下で、乳化重合することによ
    り得られる請求項1に記載の酢酸ビニル系耐水性樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】 側鎖にジアセトン基を含有するポリビニ
    ルアルコール系樹脂が、ジアセトン基を含有する単量体
    とビニルエステルとの共重合体を鹸化することにより得
    られるものである、請求項1又は2に記載の酢酸ビニル
    系耐水性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ジアセトン基を含有する単量体がジアセ
    トンアクリルアミド、ジアセトンアクリレート及びジア
    セトンメタクリレートからなる群から選ばれる、請求項
    3に記載の酢酸ビニル系耐水性樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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