JP2000264940A - ポリアセタール共重合体及びその製造方法 - Google Patents

ポリアセタール共重合体及びその製造方法

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義久 田島
Hidetoshi Okawa
秀俊 大川
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G2/00Addition polymers of aldehydes or cyclic oligomers thereof or of ketones; Addition copolymers thereof with less than 50 molar percent of other substances
    • C08G2/18Copolymerisation of aldehydes or ketones

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリマーの本質的な特性として優れた耐衝撃
性、剛性、耐クリープ特性等を有し、かつ、熱安定性を
向上させることによって成形時の高流動性や優れた成形
性をも可能にするポリアセタールを提供する。 【解決手段】 (a)トリオキサン100重量部、
(b)トリオキサンと共重合可能な環状エーテル化合物
0.05〜20重量部及び(c)単官能グリシジル化合
物0.001〜10重量部を共重合してポリアセタール
共重合体を製造するにあたり、含有塩素量が0.3重量
%以下である単官能グリシジル化合物(c)を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱安定性に優れ、
耐衝撃性、剛性、耐クリープ特性等を兼備したポリアセ
タール共重合体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリア
セタール樹脂は機械的性質、耐薬品性、摺動性等のバラ
ンスに優れ、且つ、その加工が容易であることにより代
表的なエンジニアリングプラスチックとして、電気・電
子部品、自動車部品その他の各種機械部品を中心として
広く利用されている。しかし、近年その利用範囲の拡大
に伴い、次第に高度な特性が要求される傾向にある。例
えば、ポリアセタール樹脂を薄肉部品等に使用する場合
においては、高度の流動性や成形性と共に、耐衝撃性、
剛性、耐クリープ特性等が必要とされる場合が多い。し
かしながら、ポリアセタール樹脂のポリマー自身の改良
によって、高度の流動性や成形性と共に、耐衝撃性、剛
性、耐クリープ特性等の特性を改善することは極めて難
しい。例えば、流動性や成形性の改善のためにポリアセ
タール重合体の重合度を下げる方法では、耐衝撃性、剛
性、耐クリープ特性等の特性を損なう場合が多い。逆に
ポリアセタール重合体の重合度を上げても、耐衝撃性、
剛性、耐クリープ特性等の改善は極めて僅かなものに留
まり、流動性や成形性が大幅に低下することになる。ま
た、成形温度を高くすれば樹脂の流動性は向上するが、
この方法ではポリアセタール重合体の本質的な特性は何
ら変化しないだけでなく、樹脂の熱分解による分子量低
下により、或いは樹脂の熱分解により発生するガスが成
形品中にミクロボイドを形成することにより、耐衝撃
性、剛性、耐クリープ特性等の特性が低下する場合さえ
ある。
【0003】このように、ポリアセタール重合体自身の
改良によって高度の流動性や成形性と共に、耐衝撃性、
剛性、耐クリープ特性等を両立させることは極めて困難
であり、その改善が求められていた。このようなポリア
セタール重合体が可能になれば、その特性を生かした幅
広い組成物及び用途が期待できる。本発明はかかる実状
に鑑み、ポリマーの本質的な特性として優れた耐衝撃
性、剛性、耐クリープ特性等を有し、かつ、熱安定性を
向上させることによって成形時の高流動性や優れた成形
性をも可能にするポリアセタール重合体及びその製造方
法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意研究した結果、単官能グリシジル化合物
を共重合することによってポリアセタール重合体のポリ
マー骨格に分岐構造を形成させること、及び、かかる共
重合に用いる単官能グリシジル化合物中に含まれる塩素
化合物量が課題解決の鍵を握る要因であることを見出
し、本発明を完成するに至った。即ち本発明は、(a)
トリオキサン100重量部、(b)トリオキサンと共重
合可能な環状エーテル化合物0.05〜20重量部及び
(c)単官能グリシジル化合物0.001〜10重量部
を共重合してポリアセタール共重合体を製造するにあた
り、含有塩素量が0.3重量%以下である単官能グリシ
ジル化合物(c)を用いることを特徴とするポリアセタ
ール共重合体の製造方法及びこれによって得られるポリ
アセタール共重合体に関するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明のポリアセタール共
重合体について詳細に説明する。まず、本発明において
用いられるトリオキサン(a)とは、ホルムアルデヒド
の環状三量体であり、一般的には酸性触媒の存在下でホ
ルムアルデヒド水溶液を反応させることによって得ら
れ、これを蒸留等の方法で精製して用いられる。重合に
用いるトリオキサン(a)は、水、メタノール、蟻酸な
どの不純物を極力含まないものが好ましい。
【0006】次に本発明のポリアセタール共重合体にお
けるトリオキサン(a)と共重合可能な環状エーテル化
合物(b)としては、エチレンオキシド、プロピレンオ
キシド、ブチレンオキシド、エピクロロヒドリン、エピ
ブロモヒドリン、スチレンオキシド、オキセタン、3,
3−ビス(クロルメチル)オキセタン、テトラヒドロフ
ラン、トリオキセパン、1,3−ジオキソラン、エチレ
ングリコールホルマール、プロピレングリコールホルマ
ール、ジエチレングリコールホルマール、トリエチレン
グリコールホルマール、1,4−ブタンジオールホルマ
ール、1,5−ペンタンジオールホルマール、1,6−
ヘキサンジオールホルマール等が挙げられる。中でも、
エチレンオキシド、1,3−ジオキソランが好ましい。
本発明において、環状エーテル化合物(b)の共重合量
は、(a)成分のトリオキサン100重量部に対して
0.05〜20重量部であり、好ましくは0.1〜15
重量部、特に好ましくは0.3〜10重量部である。環
状エーテル化合物(b)が過少では、重合反応が不安定
になると共に、生成するポリアセタール共重合体の熱安
定性が劣るものとなり、逆に環状エーテル化合物(b)
の共重合割合が過大になると、強度、剛性等の機械的物
性が低下する。
【0007】次に本発明のポリアセタール共重合体にお
ける(c)成分の単官能グリシジル化合物とは、分子中
にグリシジル基を1個有する有機化合物を総称したもの
であり、例えば、グリシドール、脂肪族アルコール又は
芳香族アルコール或いはこれらの(ポリ)アルキレング
リコール付加物とグリシドールとからなるグリシジルエ
ーテル、脂肪族カルボン酸又は芳香族カルボン酸或いは
これらの(ポリ)アルキレングリコール付加物とグリシ
ドールとからなるグリシジルエステルが代表例として挙
げられる。具体例としては、メチルグリシジルエーテ
ル、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエー
テル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、2−メ
チルオクチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジル
エーテル、p−ターシャリーブチルフェニルグリシジル
エーテル、sec−ブチルフェニルグリシジルエーテ
ル、n−ブチルフェニルグリシジルエーテル、フェニル
フェノールグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエ
ーテル、ジブロモクレジルグリシジルエーテル、グリシ
ジルアセテート、グリシジルステアレート等が挙げられ
る。(c)成分の単官能グリシジル化合物の共重合量
は、(a)成分のトリオキサン100重量部に対して
0.001〜10重量部であり、好ましくは0.01〜
10重量部、特に好ましくは0.1〜5重量部である。
(c)成分の共重合量がこれより過少では耐衝撃性等の
改善効果が得られず、逆に過大になると強度、剛性等の
機械的物性が低下する等の問題が生じる。また(c)単
官能グリシジル化合物として、分子量が100〜100
0のものを用いるのが好ましい。(c)単官能グリシジ
ル化合物の分子量が大きすぎると、その共重合によって
生じるポリアセタール共重合体の分岐鎖が長くなり、樹
脂の結晶性等を乱してその基本的性質を損ねたり、本発
明の目的である衝撃特性に対しても好ましくない影響が
生じる恐れがある。逆に(c)成分の分子量が小さすぎ
ると、本発明の目的である衝撃特性に対する効果が極め
て小さなものとなる。
【0008】本発明は、かかる単官能グリシジル化合物
(c)として含有塩素量が0.3重量%以下のものを用
いることを特徴とするものであり、これにより熱安定性
に優れ、耐衝撃性等を兼備したポリアセタール共重合体
を製造することが可能となる。好ましくは含有塩素量が
0.1重量%以下のものであり、特に好ましくは0.0
5重量%以下である。含有塩素量の下限については特に
制約はないが、かかる単官能グリシジル化合物(c)の
製造における経済性の観点から、含有塩素量は0.00
1重量%以上であることが好ましい。ここで単官能グリ
シジル化合物(c)の含有塩素量とは、遊離した形で存
在する塩素と塩素化合物として存在する塩素とを総合し
たものである。その主体は塩素化合物に由来する。単官
能グリシジル化合物(c)に含有される塩素量の測定法
として、本発明においては、単官能グリシジル化合物を
アルカリ溶液中で分解し、遊離生成した塩素イオンを硝
酸銀水溶液で滴定する方法を採用した。上記の規定は、
この方法で測定される塩素量によるものである。上記の
塩素含有量の規定を満足する単官能グリシジル化合物
(c)を得る方法としては、例えば、汎用的であり、塩
素含有量が規定を越える単官能グリシジル化合物を入手
し、これを蒸留して、規定を満足する留分を分取する方
法、活性炭、ゼオライト等の吸着剤により塩素成分を除
去し精製する方法、或いはこれを組み合わせて精製する
方法等が挙げられる。
【0009】本発明のポリアセタール共重合体は、基本
的には上記のトリオキサン(a)、環状エーテル化合物
(b)及び特定性状の単官能グリシジル化合物(c)
を、必要に応じて適量の分子量調節剤を添加して、カチ
オン重合触媒を用いて塊状重合を行う等の方法で得られ
る。
【0010】本発明において、より熱安定性に優れ、耐
衝撃性にも優れたポリアセタール共重合体とするために
は、ポリアセタール共重合体の分子鎖中において(b)
環状エーテル化合物及び(c)単官能グリシジル化合物
に由来する構成単位が均一に分散していることが望まし
く、このためには、重合によるポリアセタール共重合体
の製造に際して、あらかじめ環状エーテル化合物
(b)、単官能グリシジル化合物(c)及び触媒を均一
混合しておき、これを別途重合機に供給されるトリオキ
サン(a)の溶融物に添加して重合させる方法或いは前
記均一混合物を更にトリオキサン(a)と混合した後、
重合機に供給して重合する方法が有効である。特にグリ
シジル化合物(c)の反応速度は他の(a)、(b)成
分のそれより遅い場合が多く、(c)成分と触媒を予め
混合しておくことは極めて有効である。このように、あ
らかじめ混合し均一溶液状態としておくことでグリシジ
ル化合物に由来する分岐構造の分散状態が良好となり、
耐衝撃性等の特性が向上するだけでなく、熱安定性も優
れたものになる。前記の如き構成成分からなる本発明の
ポリアセタール共重合体を製造するにあたり、重合装置
は特に限定されるものではなく、公知の装置が使用さ
れ、バッチ式、連続式等、いずれの方法も可能である。
また、重合温度は65〜135℃に保つことが好まし
い。重合後の失活は、重合反応後、重合機より排出され
る生成反応物、或いは、重合機中の反応生成物に塩基性
化合物又はその水溶液等を加えて行う。
【0011】本発明に使用するカチオン重合触媒として
は、四塩化鉛、四塩化スズ、四塩化チタン、三塩化アル
ミニウム、塩化亜鉛、三塩化バナジウム、三塩化アンチ
モン、五フッ化リン、五フッ化アンチモン、三フッ化ホ
ウ素、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート、三フッ化
ホウ素ジブチルエーテラート、三フッ化ホウ素ジオキサ
ネート、三フッ化ホウ素アセチックアンハイドレート、
三フッ化ホウ素トリエチルアミン錯化合物等の三フッ化
ホウ素配位化合物、過塩素酸、アセチルパークロレー
ト、t−ブチルパークロレート、ヒドロキシ酢酸、トリ
クロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン
酸等の無機及び有機酸、トリエチルオキソニウムテトラ
フロロボレート、トリフェニルメチルヘキサフロロアン
チモネート、アリルジアゾニウムヘキサフロロホスフェ
ート、アリルジアゾニウムテトラフロロボレート等の複
合塩化合物、ジエチル亜鉛、トリエチルアルミニウム、
ジエチルアルミニウムクロライド等のアルキル金属塩、
ヘテロポリ酸、イソポリ酸等が挙げられる。その中でも
特に三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素ジエチルエーテラ
ート、三フッ化ホウ素ジブチルエーテラート、三フッ化
ホウ素ジオキサネート、三フッ化ホウ素アセチックアン
ハイドレート、三フッ化ホウ素トリエチルアミン錯化合
物等の三フッ化ホウ素配位化合物が好ましい。これらの
触媒は有機溶剤等で予め希釈して用いることもできる。
【0012】また、本発明のポリアセタール共重合体に
おいて、上記成分の他に、分岐又は架橋構造を形成しう
る化学成分を併用することも可能である。分岐又は架橋
構造を形成しうる成分としては、例えば、エチレングリ
コールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジ
グリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシ
ジルエーテル、ヘキサメチレングリコールジグリシジル
エーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ビス
フェノールAジグリシジルエーテル、ポリエチレングリ
コールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコー
ルジグリシジルエーテル、ポリブチレングリコールジグ
リシジルエーテル、グリセリン及びその誘導体、ペンタ
エリスリトール及びその誘導体等が挙げられる。
【0013】本発明に使用する分子量調整剤としては、
メチラール、メトキシメチラール、ジメトキシメチラー
ル、トリメトキシメチラール、オキシメチレンジ−n−
ブチルエーテル等のアルコキシ基を有する低分子量アセ
タール化合物、メタノール、エタノール、ブタノール等
のアルコール類、エステル化合物などが例示される。そ
の中でも、アルコキシ基を有する低分子量アセタール化
合物が特に好ましい。また、これらの分子量調整剤の添
加量は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、何ら
限定されるものではない。
【0014】重合触媒を中和し失活するための塩基性化
合物としては、アンモニア、或いは、トリエチルアミ
ン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、トリブ
タノールアミン等のアミン類、或いは、アルカリ金属、
アルカリ土類金属の水酸化物塩類、その他公知の触媒失
活剤が用いられる。また、重合反応後、生成物にこれら
の水溶液を速やかに加え、失活させることが好ましい。
かかる重合方法及び失活方法の後、必要に応じて更に、
洗浄、未反応モノマーの分離回収、乾燥等を従来公知の
方法にて行う。
【0015】更に、不安定末端部の分解除去又は安定物
質による不安定末端の封止等、必要に応じて公知の方法
にて安定化処理を行い、必要な各種安定剤を配合する。
ここで用いられる安定剤としては、ヒンダードフェノー
ル系化合物、窒素含有化合物、アルカリ或いはアルカリ
土類金属の水酸化物、無機塩、カルボン酸塩等のいずれ
か1種又は2種以上を挙げることができる。更に、本発
明を阻害しない限り、必要に応じて、熱可塑性樹脂に対
する一般的な添加剤、例えば染料、顔料等の着色剤、滑
剤、核剤、離型剤、帯電防止剤、界面活性剤、或いは、
有機高分子材料、無機又は有機の繊維状、粉体状、板状
の充填剤等を1種又は2種以上添加することができる。
【0016】本発明のポリアセタール共重合体の重合度
等については特に制約はなく、その使用目的や成形手段
に応じた重合度等の調整が可能であるが、成形用に供す
る場合、温度190℃、荷重2.06kgにおいて測定
されるメルトインデックス(MI)が1〜100g/1
0分であることが好ましく、特に好ましくは2〜90g
/10分である。
【0017】
【発明の効果】本発明の方法により、熱安定性に優れ、
耐衝撃性等を兼備したポリアセタール共重合体を得るこ
とができる。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。尚、実施例において特性評価に用いた方法は以下の
通りである。 1)塩素濃度 単官能グリシジル化合物1gをジオキサンと3規定のN
aOHアルコール溶液との等量溶液中に溶解し、80℃
で2時間撹拌する。室温に冷却後、0.01規定のAg
NO3 で滴定し、滴定量から塩素モル数を換算し、その
モル数に塩素原子量を掛けて塩素重量を算出する。塩素
濃度は、測定に使用した単官能グリシジル化合物に対す
る算出した塩素重量の重量%を示す。 2)メルトインデックス(MI) 失活処理後の重合体(粉粒状)について、190℃で測
定したメルトインデックス(g/10min)を示す。これは分
子量に対する特定値として評価した。即ちMIが低いほ
ど分子量が高い。但し、測定時の分解を防ぐため、一定
の安定剤(チバガイギー社、イルガノックス1010
(0.5重量%)及びメラミン(0.1重量%))を添加し、よ
く混合して測定した。 3)アルカリ分解率(不安定部分の存在量) 失活処理した粗重合体粉末の1gを0.5%のアンモニ
アを含む50%メタノール水溶液100mlに入れ、密
閉容器中で180℃、45分間加熱した後、液中に分解
溶出したホルムアルデヒドの量を定量分析し、重合物に
対する重量%で示す。 4)耐衝撃性 東芝成形機IS80にてシリンダー温度190℃、金型
温度80℃の条件で射出成形し、ASTM D256に
準拠してアイゾット試験を行った。尚、評価はノッチ付
きについて行った。
【0019】実施例1 外側に熱(冷)媒を通すジャケットが付き、断面が2つ
の円が一部重なる形状を有するバレルと、パドル付き回
転軸で構成される連続式混合反応機を用い、パドルを付
した2本の回転軸をそれぞれ150rpmで回転させな
がら、その一端にコモノマーとして1,3−ジオキソラ
ン2.8重量%、塩素濃度0.03重量%のブチルグリ
シジルエーテル0.5重量%、触媒の三フッ化ホウ素ジ
ブチルエーテラートの1重量%ジブチルエーテル溶液を
トリオキサンに対して40ppm(三フッ化ホウ素換
算)、分子量調節剤としてメチラール0.12重量%を
添加含有するトリオキサンを連続的に供給口より供給
し、塊状重合を行った。重合機排出口から排出された反
応生成物は速やかに破砕機に通しながら、トリエチルア
ミンを0.05重量%含有する60℃の水溶液に加え、
粒子に粉砕すると同時に触媒を失活した。さらに、分
離、洗浄、乾燥後、粗ポリアセタール樹脂を得た。次い
で、この粗ポリアセタール樹脂100重量部に対して、
安定剤としてペンタエリスリチル−テトラキス[3−
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]を0.3重量部、及びメラミン
0.15重量部を添加し、2軸押出機にて205℃で溶
融混練し、不安定部分を除去すると同時にペレット状の
ポリアセタール樹脂を得た。評価結果を表1に示す。 実施例2〜7 塩素濃度0.03重量%のブチルグリシジルエーテルに
代えて表1に示す塩素濃度の単官能グリシジル化合物を
使用する以外は実施例1と同様に塊状重合し、さらに実
施例1と同様にペレット状のポリアセタール樹脂を製造
した。評価結果を表1に示す。 比較例1〜4 塩素濃度0.03重量%のブチルグリシジルエーテルに
代えて表1に示す0.3重量%以上の塩素濃度を持つ単
官能グリシジル化合物を使用する以外は実施例1と同様
に塊状重合し、さらに実施例1と同様にペレット状のポ
リアセタール樹脂を製造した。評価結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
フロントページの続き Fターム(参考) 4J032 AA05 AA32 AA33 AA34 AB07 AC03 AC16 AD31 AD32 AD33 AD34 AD36 AD37 AD38 AD41 AD45 AD47 AD51 AE02 AF08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)トリオキサン100重量部、
    (b)トリオキサンと共重合可能な環状エーテル化合物
    0.05〜20重量部及び(c)単官能グリシジル化合
    物0.001〜10重量部を共重合してポリアセタール
    共重合体を製造するにあたり、含有塩素量が0.3重量
    %以下である単官能グリシジル化合物(c)を用いるこ
    とを特徴とするポリアセタール共重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 (b)トリオキサンと共重合可能な環状
    エーテル化合物がエチレンオキシド又は1,3−ジオキ
    ソランである請求項1記載のポリアセタール共重合体の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 (c)単官能グリシジル化合物が100
    〜1000の分子量を有するグリシジルエーテル及びグ
    リシジルエステルからなる群から選ばれた化合物である
    請求項1又は2記載のポリアセタール共重合体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか1項記載の製造方
    法によって得られるポリアセタール共重合体。
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