JP2000252530A - 熱電半導体の製造方法 - Google Patents

熱電半導体の製造方法

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JP2000252530A JP11048270A JP4827099A JP2000252530A JP 2000252530 A JP2000252530 A JP 2000252530A JP 11048270 A JP11048270 A JP 11048270A JP 4827099 A JP4827099 A JP 4827099A JP 2000252530 A JP2000252530 A JP 2000252530A
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thermoelectric semiconductor
sintering
axis
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比登志 田内
Atsushi Tomita
淳 冨田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的強度の向上はもとより、電気伝導度を
より向上させて性能指数のより向上した熱電半導体の製
造方法を提供する。 【解決手段】 押出し成形によって作製された棒状形材
B1を複数本並列に配列し、配列された棒状形材B1の
軸線方向(L1方向)と垂直な方向(L2方向)から加
圧するとともに加熱して複数の棒状形材B1を焼結化す
るとともに一体化する。押出し工程で作製された棒状形
材B1はその軸線方向(L1方向)と垂直な方向(L2
方向)から加圧力を受け、その結果棒状形材の軸線方向
(L1方向)にさらに材料流れが起こり、この流れに沿
って組織(C面)がさらに配向する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱電半導体の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から電子冷却素子に使用される熱電
半導体組成物として、ビスマス−テルル系に代表される
熱電半導体材料をブリッジマン法またはゾーンメルト法
で一方向凝固した結晶体が公知である。しかし、一方向
凝固した熱電半導体の結晶体は、C面のテルル−テルル
結合面において劈開性を有するため非常に脆く、電子冷
却素子としての信頼性や機械的強度が低下してしまうと
いう問題があった。
【0003】そこで機械的強度を改良するために、特開
昭62−264682号公報に示されるような、熱電半
導体の結晶体を粉末化し、この粉末を一方向加圧して焼
結化する手段が提案されている。この手段によれば、熱
電半導体結晶を一方向加圧するので、加圧方向に対して
垂直な方向にC面が揃い、この面に沿って電流を流すこ
とにより結晶体のもつ電気的異方性を生かすことができ
るとともに、焼結化により機械的強度も向上するという
ものである。
【0004】しかし、上記公報に掲載の手段は、ホット
プレス等の型で拘束された空間内に熱電半導体結晶粉末
を充填し、これを一方向加圧して焼結化する手段である
ので、組織(C面)の配向性に限界があり、本来ビスマ
ス−テルル系熱電半導体の持っている性能の異方性(電
気的異方性)を十分に引き出すことができないという問
題がある。
【0005】これに対し、特開平10−112558号
公報に示されるような、押出し成形による焼結化も提案
されている。この手段によれば、熱電半導体結晶を粉末
化し、この粉末を押出し成形して焼結化することで、押
出し方向に組織(C面)を配向させて電気伝導度を向上
するというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報に代
表される従来の押出し焼結法をもってしても電気伝導度
の向上は飛躍的に向上するものでもなく、そのため熱電
半導体の熱電気的特性を示す指標である性能指数はせい
ぜい3.5以下に止まり、十分に満足のいくものではな
い。
【0007】故に、本発明は、上記実情に鑑みてなされ
たものであり、機械的強度の向上はもとより、電気伝導
度をより向上させて性能指数のより向上した熱電半導体
の製造方法を提供することを技術的課題とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るためになされた請求項1の発明は、熱電半導体結晶の
粉末または熱電半導体結晶粉末の圧粉体を押出し成形に
よって棒状形材に成形する押出し工程と、前記棒状形材
を複数本並列に配列し、配列された前記棒状形材の軸線
方向と垂直な方向から加圧するとともに加熱して複数の
前記棒状形材を焼結化するとともに一体化する焼結・一
体化工程とを含む、熱電半導体の製造方法とすることで
ある。
【0009】上記発明によれば、熱電半導体結晶の粉末
または熱電半導体結晶粉末の圧粉体を押出し成形によっ
て棒状形材に成形する押出し工程において熱電半導体結
晶は押出し方向、つまり棒状形材の軸線方向に沿って材
料流れが起こり、この方向に組織(C面)が配向する。
また、押出し成形によって作製された棒状形材を複数本
並列に配列し、配列した棒状形材の軸線方向と垂直な方
向から加圧するとともに加熱して複数の棒状形材を一体
化するとともに焼結化する焼結・一体化工程において棒
状形材はその軸線方向と垂直な方向から加圧力を受け、
その結果棒状形材の軸線方向にさらに材料流れが起こ
り、この流れに沿って組織(C面)がさらに配向する。
このため従来の押出し成形法により製造される熱電半導
体の焼結体よりも、焼結・一体化工程において生じた組
織(C面)の配向の分だけ配向度が大きくなり、この方
向での電気伝導度が向上する。従って、性能指数のより
向上した熱電半導体を製造することができるものであ
る。
【0010】この場合好ましくは請求項2の発明のよう
に、前記焼結・一体化工程によって焼結化及び一体化さ
れた焼結体を、該焼結体を構成する前記棒状形材の軸線
方向と垂直な方向から加圧して加圧軸に対して垂直な方
向に張り出すように変形させる変形工程とを含む、熱電
半導体の製造方法とすることである。
【0011】上記発明によれば、焼結・一体化工程の後
に変形工程を設け、この変形工程において焼結体を加圧
変形させる。この場合における加圧方向は、焼結・一体
化工程によって作製された焼結体を構成する棒状形材の
軸線方向と垂直な方向とし、焼結体は該加圧によって加
圧軸に対して垂直な方向に張り出すように変形する。こ
のように変形させることで、焼結体の張り出し方向、つ
まり加圧軸に対して垂直な方向にさらに材料流れが起こ
り、この方向に沿って組織(C面)がさらに配向する。
ここで、変形工程における加圧方向は、焼結体を構成す
る棒状形材の軸線方向と垂直な方向であるので、組織
(C面)の配向方向は棒状形材の軸線方向となり、この
方向は焼結・一体化工程において組織(C面)が配向す
る方向と一致する。従って、組織(C面)の配向性がさ
らに一層向上し、電気伝導度をより一層大きくすること
ができ、ひいては性能指数をより一層向上させることが
できるものである。
【0012】より好ましくは請求項3の発明のように、
前記変形工程は、前記加圧軸に対して垂直な面における
前記焼結体の最大径よりも大きな径をもつキャビティー
を有する型内に前記焼結体を入れ、前記加圧軸方向に沿
って前記焼結体を前記型内で加圧することにより前記加
圧軸に対して垂直な方向に張り出すように変形させるも
のであることを特徴とする、熱電半導体の製造方法とす
ることである。
【0013】上記発明によれば、変形工程において、焼
結体の最大径よりも大きな径をもつキャビティーを有す
る型内に焼結体を入れ、加圧軸方向に沿って焼結体を加
圧することにより加圧軸に対して垂直な方向に張り出す
ように焼結体を変形させる。つまり、型内のキャビティ
ーに焼結体を入れたときに焼結体の周囲に隙間を持た
せ、加圧の際この隙間を埋めるように焼結体が張り出す
ことで変形が行われる。
【0014】焼結体の変形を行うにあたっては、開放さ
れた空間内に焼結体を配置して一軸方向加圧すれば、加
圧方向と垂直な方向に焼結体が張り出すが、本発明のよ
うに型のキャビティー内(閉空間内)に焼結体を隙間を
もって配置し、加圧の際に隙間を埋めるように張り出さ
せるようにすることで、熱電半導体を量産化する際の変
形後の形状(変形量)を均一化することができる。この
ため、製造された熱電半導体のそれぞれにおいて一定の
電気的異方性が確保でき、製品性能を安定にすることが
できるとともに、焼結体の割れ等が防止でき、機械的強
度が向上するという効果が期待できる。
【0015】また、上記技術的課題を解決するためにな
された請求項4の発明は、熱電半導体結晶の粉末または
熱電半導体結晶粉末の圧粉体を押出し成形によって棒状
形材に成形するとともに焼結化する押出し焼結工程と、
前記押出し焼結工程で焼結化した棒状形材を複数本並列
に配列し、配列された前記棒状形材の軸線方向と垂直な
方向から加圧して変形させるとともに押しつぶして一体
化する一体化工程とを含む、熱電半導体の製造方法とす
ることである。
【0016】上記発明によれば、熱電半導体結晶の粉末
または熱電半導体結晶粉末の圧粉体を押出し成形によっ
て棒状形材に成形するとともに焼結化する押出し焼結工
程において、熱電半導体結晶は押出し方向、つまり棒状
形材の軸線方向に沿って材料流れが起こり、この方向に
組織(C面)が配向する。また、押出し成形によって作
製された棒状形材を複数本並列に配列し、配列した棒状
形材の軸線方向と垂直な方向から加圧して変形させると
ともに押しつぶして複数の棒状形材を一体化する一体化
工程において、棒状形材はその軸線方向と垂直な方向か
ら加圧力を受け、その結果棒状形材の軸線方向にさらに
材料流れが起こり、この流れに沿って組織(C面)がさ
らに配向する。このため従来の方法により製造される熱
電半導体の焼結体よりも、一体化工程において生じた組
織(C面)の配向の分だけ配向度が大きくなり、この方
向での電気伝導度が向上する。従って、性能指数のより
向上した熱電半導体を製造することができるものであ
る。
【0017】この場合好ましくは請求項5の発明のよう
に、前記一体化工程によって一体化された焼結体を、該
焼結体を構成する棒状形材の軸線方向と垂直な方向から
加圧して加圧軸に対して垂直に張り出すように変形させ
る変形工程とを含む、熱電半導体の製造方法とすること
である。
【0018】上記発明によれば、一体化工程の後に変形
工程を設け、この変形工程において焼結体を加圧変形さ
せる。この場合における加圧方向は、焼結体を構成する
棒状形材の軸線方向と垂直な方向とし、焼結体は該加圧
によって加圧軸に対して垂直な方向に張り出すように変
形する。このように変形させることで、焼結体の張り出
し方向、つまり加圧軸に対して垂直な方向にさらに材料
流れが起こり、この方向に沿って組織(C面)がさらに
配向する。ここで、変形工程における加圧方向は、一体
化工程によって作製された焼結体を構成する棒状形材の
軸線方向と垂直な方向であるので、組織(C面)の配向
方向は棒状形材の軸線方向となり、この方向は一体化工
程において組織(C面)が配向する方向と一致する。従
って、組織(C面)の配向性がさらに一層向上し、電気
伝導度をより一層大きくすることができ、ひいては性能
指数をより一層向上させることができるものである。
【0019】より好ましくは請求項6の発明のように、
前記変形工程は、前記加圧軸に対して垂直な面における
前記焼結体の最大径よりも大きな径をもつキャビティー
を有する型内に前記焼結体を入れ、前記加圧軸方向に沿
って前記焼結体を前記型内で加圧することにより前記加
圧軸に対して垂直な方向に張り出すように変形させるこ
とを特徴とする、熱電半導体の製造方法とすることであ
る。
【0020】上記発明によれば、変形工程において、焼
結体の最大径よりも大きな径をもつキャビティーを有す
る型内に焼結体を入れ、加圧軸方向に沿って焼結体を加
圧することにより加圧軸に対して垂直な方向に張り出す
ように焼結体を変形させる。つまり、型内のキャビティ
ーに焼結体を入れたときに焼結体の周囲に隙間を持た
せ、加圧の際この隙間を埋めるように焼結体が張り出す
ことで変形が行われる。
【0021】焼結体の変形を行うにあたっては、開放さ
れた空間内に焼結体を配置して一軸方向加圧すれば、加
圧方向と垂直な方向に焼結体が張り出すが、本発明のよ
うに型のキャビティー内(閉空間内)に焼結体を隙間を
もって配置し、加圧の際に隙間を埋めるように張り出さ
せるようにすることで、熱電半導体を量産化する際の変
形後の形状(変形量)を均一化することができる。この
ため、製造された熱電半導体のそれぞれにおいて一定の
電気的異方性が確保でき、製品性能を安定にすることが
できるとともに、焼結体の割れ等が防止でき、機械的強
度が向上するという効果が期待できる。
【0022】また、請求項1〜6の発明において好まし
くは請求項7の発明のように、前記熱電半導体結晶は、
BiTe、BiSbTe、BiTeSe
α、BiSbTeSeα(0.2≦x≦2.0、
0<y≦1.8、2.5≦z≦3.5、0<α≦0.
5)からなる群より選択されることを特徴とする、熱電
半導体の製造方法とすることである。
【0023】上記発明によれば、熱電半導体結晶を上記
群より選択することで、より良好な熱電特性を得ること
ができる。
【0024】
【実施の形態】以下、本発明を実施の形態により具体的
に説明する。
【0025】(第1実施形態例)本例における熱電半導
体の製造方法では、熱電半導体結晶合金作製工程、粉末
化工程、圧粉工程、押出し工程、焼結・一体化工程を主
な工程とする。以下、順に各工程を説明する。
【0026】(1)熱電半導体結晶合金作製工程 まず、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)、テルル
(Te)、セレン(Se)の純度3N(99.9%)の
各原材料を、Bi1.8Sb0.2Te2.85Se
0.15の組成になるように秤量して石英管に投入し
た。次に、キャリア濃度を調整するために、臭化第2水
銀(HgBr)を0.09wt%添加した。その後真
空ポンプにより石英管内を0.1torr以下の真空に
し、封管した。
【0027】次に、封管した石英管を700℃にて1時
間加熱しながら揺動させ、管内の原材料混合物を溶融攪
拌した。その後、冷却させて再結晶を行い、熱電半導体
結晶合金を作製した。
【0028】(2)粉末化工程 上記のように作製された熱電半導体結晶合金をカッター
ミルにて粉砕した。その後、分級し、90ミクロン以下
の粉末のみを採取した。
【0029】(3)圧粉工程 次に、粉末化された熱電半導体結晶合金を型内に充填
し、圧力500kg/cmで圧粉化した。これによ
り、直径20mm、高さ30mmの円筒状の圧粉体を作
製した。
【0030】(4)押出し工程 次に、上記圧粉工程により作製した圧粉体を、図1に示
すような第1金型に装填する。ここで、図1に示す第1
金型の構成について説明する。
【0031】図1において、第1金型10は、円筒形状
のダイス11とパンチ12を備える。ダイス11は、そ
の裏面(ダイス11の図示上面)11bから表面(ダイ
ス11の図示下面)11aにかけてキャビティーを構成
する貫通孔13が形成されている。この貫通孔13は、
ダイス11の裏面11b側に開口した円筒形状を呈する
円筒状空間部13a、該円筒状空間部13aに連続した
円錐台形形状を呈する円錐台形状空間部13b、円錐台
形状空間部13bの先端部13cに連続するとともにダ
イス11の表面11aに開口した円筒形状の通路13d
で形成されている。この通路13dのダイス11の表面
11aでの開口部が、吐出口11cとなる。
【0032】尚、本例において、上記貫通孔13の円筒
状空間部13aの直径は、約20mmとされている。
【0033】パンチ12は円筒形状に形成されており、
その直径はダイス11に形成された貫通孔13の円筒状
空間部13aの直径(約20mm)にほぼ等しくされて
いる。そして、図1に示すようにダイス11の裏面11
bから貫通孔13内に摺動可能に挿入されている。
【0034】ダイス11の周側面11dにはリングヒー
タ14が巻回されている。このリングヒータ14は図示
せぬ電源に電気的に連結されて、この電源から通電され
ることによりダイス11を所定温度に加熱するものであ
る。
【0035】上記構成の第1金型10において、まず、
リングヒータ14に通電してダイス11を120℃とな
るように加熱する(押出し温度120℃)。次に、上記
圧粉工程で作製した圧粉体A1を図に示すようにキャビ
ティーとしての貫通孔13の円筒状空間部13a内に装
填する。そして、パンチ12を図示矢印Y方向に前進さ
せる。このときのパンチ12のストローク速度は、吐出
口11cから吐出される成形体の吐出速度が40mm/
min.となるように制御される(押出し速度40mm
/min.)。
【0036】キャビティーとしての貫通孔13に装填さ
れた圧粉体A1は、パンチ12が貫通孔13内を図示矢
印Y方向に前進することにより押圧力を受ける。この押
圧力と、円錐台形状部13bの壁面から受ける反力とに
よって圧粉体は変形する。ただし、ダイス温度が120
℃であるので焼結化は起こらない。そして、変形した圧
粉体は吐出口11cから棒状の成形体(棒状形材)とし
て押出される。この状態を図2に示す。このようにして
押出された棒状形材は、押出し成形中に押出し方向に沿
って材料流れが起こるので、押出し方向軸L1、つまり
棒状形材の円筒軸線方向に沿って結晶格子中のC面が揃
うように配向する。
【0037】尚、本例において、吐出口11cの直径は
2mmである。従って、押出し比(円筒状空間部13a
の断面積/吐出口11cの断面積)は100である。
【0038】(4)焼結・一体化工程 図3は本例の焼結・一体化工程で用いる第2金型20の
概略斜視図、図4は概略断面図である。図において、第
2金型20は、ダイス21及びパンチ22を備える。ダ
イス21は、上端面21a、下端面21b、及び側面2
1cを有する略直方体形状を呈しており、その中心部分
において、上端面21aから下端面21bにかけて貫通
する断面四角形形状の貫通孔211が形成されている。
【0039】ダイス21の側面21cには角型ヒータ2
3が取り付けられている(図4参照)。この角型ヒータ
23は図示せぬ電源に電気的に連結されて、この電源か
ら通電されることによりダイス21を所定温度に加熱す
るものである。
【0040】パンチ22は、上側パンチ221及び下側
パンチ222を備えている(尚、図3では上側パンチ2
21を省略してある。)。両パンチ221及び222は
いずれも貫通孔211内を摺動可能となるように断面四
角形形状に形成されており、上側パンチ221の先端面
221aと下側パンチ222の先端面222aとは対面
して配置されている。従って、上側パンチ221の先端
面221aと、下側パンチ222の先端面222aと、
貫通孔211の内側面211aとで囲まれた空間で、直
方体形状を呈するキャビティー24が形成される。この
キャビティー24の断面形状は、幅30mm、奥行き3
0mmの四角形形状とされている。
【0041】このようにして画成されたキャビティー2
4内に、上記押出し工程で作製された直径2mmの棒状
形材B1を投入する。この場合において、上記押出し工
程で作製された棒状形材を予め長さ30mmに切断して
おき、切断された複数の棒状形材B1を、各々の向きが
平行となるように、つまり図3に示す円筒形状の棒状形
材B1の円筒軸L1が各々平行となるようにキャビティ
ー24内に配列する。そして、図4の矢印A、Bで示す
ように上側パンチ221と下側パンチ222をそれぞれ
駆動させて複数の棒状形材B1を加圧する。この場合に
おける加圧方向は、図4に示すようにキャビティー24
内に平行に配列された複数の棒状形材の軸線方向(図4
において紙面に垂直な方向)L1と垂直な一軸方向L2
となる。本例においてこの加圧力は450kg/cm
である。また、ダイス21は角型ヒータ23により予め
約400℃に加熱しておく。これらの加圧及び加熱を1
0分間保持することにより複数の棒状形材B1は焼結化
するとともに一体化する。
【0042】上述のように本例における焼結・一体化工
程では、キャビティー24内に平行に配列された複数の
棒状形材B1をその円筒軸線L1方向と垂直な方向(L
2方向)から加圧している。このため焼結中に加圧方向
と垂直な方向、つまり棒状形材の円筒軸線L1方向に材
料流れが起こり、この流れに沿って結晶格子中のC面が
整列する。
【0043】上記焼結・一体化工程にて複数の棒状形材
B1が一体化して作製された焼結体を、図5に示すよう
に所定の大きさに切断して測定用サンプルを作製した。
この測定用サンプルに対し、ゼーベック係数、電気伝導
度、熱伝導度を測定し、これらの値から熱電半導体の性
能の善し悪しを決める性能指数を計算した。その結果を
表1に示す。尚、測定にあたり、上記焼結・一体化工程
における加圧方向(L2方向)と垂直な方向(棒状形材
B1であったときの軸線L1方向)のゼーベック係数、
電気伝導度、熱伝導度を測定した。また性能指数は次式
により計算した。
【0044】性能指数=(ゼーベック係数)×(電気
伝導度)/(熱伝導率) (第2実施形態例)次に、第2実施形態例について説明
するが、上記第1実施形態例と重複する部分についての
説明は省略する。
【0045】本例における熱電半導体の製造方法では、
熱電半導体結晶合金作製工程、粉末化工程、圧粉工程、
押出し焼結工程、一体化工程を主な工程とする。以下、
順に各工程を説明する。
【0046】(1)熱電半導体結晶合金作製工程 まず、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)、テルル
(Te)の純度3N(99.9%)の各原材料を、Bi
0.5Sb1.5Te3.15の組成になるように秤量して
石英管に投入した。その後真空ポンプにより石英管内を
0.1torr以下の真空にし、封管した。
【0047】次に、封管した石英管を700℃にて1時
間加熱しながら揺動させ、管内の原材料混合物を溶融攪
拌した。その後、冷却させて再結晶を行い、熱電半導体
結晶合金を作製した。
【0048】(2)粉末化工程 本例の粉末化工程は、上記第1実施形態例と同一である
ので、その説明を省略する。
【0049】(3)圧粉工程 本例の圧粉工程は、上記第1実施形態例と同一であるの
で、その説明を省略する。
【0050】(4)押出し焼結工程 次に、上記圧粉工程により作製した直径20mm、高さ
30mmの円筒状の圧粉体A2を、図1に示すような第
1金型10に装填する。ここで、図1に示す第1金型1
0の構成については上記第1実施形態例で説明したので
省略する。
【0051】圧粉体A2を第1金型10に装填する際
に、まずリングヒータ14に通電してダイス11が40
0℃となるように加熱する(押出し温度400℃)。次
に、上記圧粉工程で作製した圧粉体A2を図に示すよう
にキャビティーとしての貫通孔13の円筒状空間部13
a内に装填する。そして、パンチ12を図示矢印Y方向
に前進させる。このときのパンチ12のストローク速度
は、吐出口11cから吐出される成形体の吐出速度が1
00mm/min.となるように制御される(押出し速
度100mm/min.)。
【0052】キャビティーとしての貫通孔13に装填さ
れた圧粉体A2には、パンチ12が貫通孔13内を図示
矢印Y方向に前進することにより押圧力を受ける。この
押圧力と、円錐台形状部13bの壁面から受ける反力と
によって圧粉体A2は変形する。また、押出し温度が4
00℃であるのでこれらの加熱・加圧により圧粉体A2
は焼結化する。そして、変形及び焼結化した圧粉体は吐
出口11cから棒状の成形体(棒状形材)として押出さ
れる。この状態を図2に示す。このようにして押出され
た棒状形材は、押出し成形中に押出し方向に沿って材料
流れが起こるので、押出し方向軸L1、つまり棒状形材
の円筒軸線方向に沿って結晶格子中のC面が揃うように
配向する。
【0053】尚、本例において、吐出口11cの直径は
2mmである。従って、押出し比(円筒状空間部13a
の断面積/吐出口11cの断面積)は100である。
【0054】(4)一体化工程 上記押出し焼結工程において作製された棒状形材を予め
30mmの長さに切断しておく。そして、切断された複
数の棒状形材B2を図3及び図4に示す第2金型20に
装填する。この第2金型20の構造は、上記第1実施形
態例で説明したので省略する。
【0055】図3及び図4に示すような第2金型20の
キャビティー24内に棒状形材B2を投入する際に、複
数の棒状形材B2のそれぞれを、各々の向きが平行とな
るように、つまり図3に示す円筒形状の棒状形材B2の
円筒軸L1が各々平行となるようにキャビティー24内
に配設する。そして、図4の矢印A、Bで示すように上
側パンチ221と下側パンチ222をそれぞれ駆動させ
て複数の棒状形材を加圧する。この場合における加圧方
向は、図4に示すようにキャビティー内に平行に配設さ
れた複数の棒状形材B2の軸線方向L1(図4において
紙面に垂直な方向)と垂直な一軸方向L2となる。本例
においてこの加圧力は400kg/cmである。ま
た、ダイス21はリングヒータ23により予め約300
℃に加熱されている。従って、これらの加圧・加熱によ
って複数の棒状形材は熱変形するとともに押しつぶされ
て一体化する。
【0056】本例における一体化工程では、複数の棒状
形材B2を、これらの軸線L1方向と垂直なL2方向か
ら加圧している。このため一体化工程中に加圧方向と垂
直な方向、つまり棒状形材の円筒軸線L1方向に材料流
れが起こる。このためこの流れに沿って結晶格子中のC
面が整列する。
【0057】上記一体化工程にて複数の棒状形材B2が
一体化して作製された焼結体を、図5に示すように所定
の大きさに切断して測定用サンプルを作製した。この測
定用サンプルに対し、ゼーベック係数、電気伝導度、熱
伝導度を測定し、これらの値から熱電半導体の性能の善
し悪しを決める性能指数を上記第1実施形態例と同様な
計算により算出した。その結果を表1に示す。尚、測定
するにあたり、一体化工程における加圧方向(L2方
向)と垂直な方向(棒状形材であったときの円筒軸線L
1方向)のゼーベック係数、電気伝導度、熱伝導度を測
定した。
【0058】(第3実施形態例)次に、第3実施形態例
について説明する。本例における熱電半導体の製造方法
では、熱電半導体結晶合金作製工程、粉末化工程、圧粉
工程、押出し工程、焼結・一体化工程、変形工程を主な
工程とする。以下、順に各工程を説明する。
【0059】(1)熱電半導体結晶合金作製工程 まず、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)、テルル
(Te)、セレン(Se)の純度3N(99.9%)の
各原材料を、Bi0.5Sb1.5Te3.1Se
0.05の組成になるように秤量して石英管に投入し
た。次に、キャリア濃度を調整するために、臭化第2水
銀(HgBr)を0.09wt%添加した。その後真
空ポンプにより石英管内を0.1torr以下の真空に
し、封管した。
【0060】次に、封管した石英管を700℃にて1時
間加熱しながら揺動させ、管内の原材料混合物を溶融攪
拌した。その後、冷却させて再結晶を行い、熱電半導体
結晶合金を作製した。
【0061】(2)粉末化工程 上記のように作製された熱電半導体結晶合金をカッター
ミルにて粉砕した。その後、分級し、90ミクロン以下
の粉末のみを採取した。
【0062】(3)圧粉工程 次に、粉末化された熱電半導体結晶合金を型内に充填
し、圧力500kg/cmで圧粉化した。これによ
り、直径20mm、高さ30mmの円筒状の圧粉体を作
製した。
【0063】(4)押出し工程 次に、上記圧粉工程により作製した圧粉体を、図6に示
すような第3金型に装填する。ここで、図5に示す第3
金型の構成について説明する。
【0064】図6において、第3金型30は、円筒形状
のダイス31とパンチ32を備える。ダイス31は、そ
の裏面(ダイス31の図示上面)31bから表面(ダイ
ス31の図示下面)31aにかけてキャビティーを構成
する貫通孔33が形成されている。この貫通孔33は、
ダイス31の裏面31b側に開口した円筒形状を呈する
円筒状空間部33a、該円筒状空間部33aに連続した
円錐台形形状を呈する円錐台形状空間部33b、円錐台
形状空間部33bの先端部33cに連続するとともにダ
イス31の表面31aに開口した円筒形状の通路33d
で形成されている。この通路33dのダイス31の表面
31aでの開口部が、吐出口31cとなる。
【0065】尚、本例において、上記貫通孔33の円筒
状空間部33aの直径は、約20mmとされている。
【0066】パンチ32は円筒形状に形成されており、
その直径はダイス31に形成された貫通孔33の円筒状
空間部33aの直径(約20mm)にほぼ等しくされて
いる。そして、図6に示すようにダイス31の裏面31
bから貫通孔33内に摺動可能に挿入されている。
【0067】ダイス31の周側面31dにはリングヒー
タ34が巻回されている。このリングヒータ34は図示
せぬ電源に電気的に連結されて、この電源から通電され
ることによりダイス31を所定温度に加熱するものであ
る。
【0068】上記構成の第3金型30において、まず、
リングヒータ34に通電してダイス31を100℃とな
るように加熱する(押出し温度100℃)。次に、上記
圧粉工程で作製した圧粉体A3を図に示すようにキャビ
ティーとしての貫通孔33の円筒状空間部33a内に装
填する。そして、パンチ32を図示矢印Y方向に前進さ
せる。このときのパンチ32のストローク速度は、吐出
口11cから吐出される成形体の吐出速度が50mm/
min.となるように制御される(押出し速度50mm
/min.)。
【0069】キャビティーとしての貫通孔33に装填さ
れた圧粉体A3は、パンチ32が貫通孔33内を図示矢
印Y方向に前進することにより押圧力が付与される。こ
の押圧力と、円錐台形状部33bの壁面から受ける反力
とによって圧粉体A3は変形する。ただし、ダイス温度
が100℃であるので焼結化は起こらない。そして、変
形した圧粉体は吐出口31cから棒状の成形体(棒状形
材)として押出される。この状態を図7に示す。このよ
うにして押出された棒状形材は、押出し成形中に押出し
方向に沿って材料流れが起こるので、押出し方向軸L
3、つまり棒状形材の軸線L3方向に沿って結晶格子中
のC面が揃うように配向する。
【0070】尚、本例において、吐出口31cの直径は
3mmである。従って、押出し比(円筒状空間部33a
の断面積/吐出口31cの断面積)は44である。
【0071】(4)焼結・一体化工程 上記押出し工程において作製された棒状形材を30mm
の長さに切断する(図9参照)。そして、切断された直
径3mm、長さ30mmの複数の棒状形材B3を図8に
示すように第2金型20に装填する。尚、図8に示す第
2金型20は図4に示す第2金型20と同一のものであ
るが、本例において内部に装填する棒状形材の径は、図
4で示してある棒状形材(第1及び第2実施形態例で作
製された棒状形材B1、B2)の径と異なっているの
で、説明の便宜のために図8として新たに表した。従っ
て、第2金型20の構成については上記第1実施形態例
で説明したので省略する。
【0072】図8に示すように複数の棒状形材B3を第
2金型20のキャビティー24に装填する際には、それ
ぞれの棒状形材B3は互いに向きが平行となるように、
つまり円筒形状の棒状形材B3の円筒軸L3(図9参
照)が各々平行となるようにキャビティー24内に配列
する。そして、図8の矢印A、Bで示すように上側パン
チ221と下側パンチ222をそれぞれ駆動させて複数
の棒状形材B3を加圧する。この場合における加圧方向
は、図8に示すようにキャビティー内に平行に配列され
た複数の棒状形材B3の軸線方向L3(図8において紙
面に垂直な方向)と垂直な一軸方向L2となる。本例に
おいてこの加圧力は500kg/cmである。また、
ダイス21は角型ヒータ23により約350℃に加熱し
ておく。これらの加圧及び加熱を20分間保持すること
により複数の棒状形材B3は焼結化するとともに一体化
する。
【0073】上述のように本例における焼結・一体化工
程では、キャビティー24内に平行に配列された複数の
棒状形材B3をその軸線方向(L3方向)と垂直な方向
(L2)方向から加圧している。このため焼結中に加圧
方向と垂直な方向、つまり棒状形材の円筒軸線L3方向
に材料流れが起こる。このためこの流れに沿って結晶格
子中のC面が整列する。
【0074】(変形工程)上記焼結工程にて複数の棒状
形材が一体化及び焼結化して作製された焼結体を、図1
0に示す第4金型に装填する。次に第4金型の構成につ
いて説明する。
【0075】図10において、第4金型40は、ダイス
41及びパンチ42を備える。ダイス41は、上端面4
1a、下端面41b、及び側面41cを有する略直方体
形状を呈しており、その中心部分において、上端面41
aから下端面41bにかけて貫通する断面四角形形状の
貫通孔411が形成されている。
【0076】ダイス41の側面41cには角型ヒータ4
3が取り付けられている。この角型ヒータ43に通電し
てダイス41は約380℃に加熱されている。
【0077】パンチ42は、上側パンチ421及び下側
パンチ422を備えている。両パンチ421及び422
はいずれも貫通孔411内を摺動可能となるように断面
四角形形状に形成されており、上側パンチ421の先端
面421aと下側パンチ422の先端面422aとは対
面して配置されている。従って、上側パンチ421の先
端面421aと、下側パンチ422の先端面422a
と、貫通孔411の内側面411aとで囲まれた空間
で、直方体形状を呈するキャビティー44が形成され
る。このキャビティー44の断面形状は、幅40mm、
奥行き40mmとされている。
【0078】このようにして画成されたキャビティー4
4内に、上記焼結・一体化工程で作製された焼結体C3
を投入する。この場合において、焼結体C3は、この焼
結体C3を構成する棒状形材B3(焼結体C3の前駆体
である棒状形材B3)の軸線方向であるL3方向と今回
加圧されるべき方向(後述のL4軸方向)とが垂直とな
るような向きにセットする。そして、図10の矢印A、
Bで示すように上側パンチ421と下側パンチ422を
それぞれ駆動させて焼結体C3をL4軸に沿った方向に
加圧する。本例においてこの加圧力は420kg/cm
である。また、ダイス41は角型ヒータ43により約
380℃に加熱されている。これらの加圧及び加熱を4
0分間保持することにより焼結体は熱変形を起こす。こ
の場合において、キャビティー44の断面形状は40m
m×40mmの四角形形状、焼結体C3の断面形状は3
0mm×30mmの四角形形状であり、加圧軸(L4
軸)に対して垂直な面における焼結体の最大径(30m
m×30mm)よりも大きな径(40mm×40mm)
をもつキャビティー44内に焼結体C3を入れている。
従って、焼結体C3とキャビティー44の壁面(貫通孔
411の内周面411a)との間には約5mmの隙間S
が形成され、圧縮力を受けた焼結体C3はこの隙間Sを
埋めるべく、加圧軸であるL4軸線に対して垂直な方向
に張り出す。この張り出し時に材料流動がL4軸に対し
て垂直な方向に沿って起こり、この流れに従って材料が
配向する。この変形が完了したのときの状態を図11に
示す。
【0079】ここで、焼結・一体化工程における加圧軸
であるL2軸、焼結体C3の前駆体である棒状形材B3
の軸線方向であるL3軸、変形工程における加圧軸であ
るL4軸の関係について図12を用いて説明する。
【0080】図12は、焼結体C3を基準としたL2、
L3、L4軸の関係を示す図である。図において、焼結
・一体化工程における加圧軸方向であるL2軸方向は、
焼結体C3の前駆体である棒状形材B3の軸線方向であ
るL3軸方向と垂直な方向となっている。また、変形工
程における加圧軸方向であるL4軸方向は、やはり棒状
形材B3の軸線方向であるL3軸方向と垂直な方向とな
っている。そして、1つのL2軸と1つのL4軸とは、
図に示すようにL3軸方向と垂直な1つの平面P内にお
いて面一となる関係にある。つまり、1つのL2軸と1
つのL4軸とで1つの平面Pを定義した場合、この平面
PがL3軸方向と垂直となるようにL4軸方向を設定す
るわけである。この場合、図に示すようにL2軸とL4
軸が垂直であってもよいし(つまり、L2、L3、L4
が全て垂直な関係)、またL2軸とL4軸とが平行であ
ってもよい。このようにL4軸を設定することで、変形
工程においてL4軸と垂直な方向、つまりL3軸方向に
も焼結体C3が張り出し、この張り出し時に材料流動が
L3軸方向に沿って起こり、この流れに従って材料が配
向する。つまり棒状形材の軸線方向に沿って結晶格子中
のC面が揃うように配向する。
【0081】上記変形工程にて熱変形された焼結体を、
図5に示すように所定の大きさに切断して測定用サンプ
ルを作製した。この測定用サンプルに対し、ゼーベック
係数、電気伝導度、熱伝導度を測定し、これらの値から
熱電半導体の性能の善し悪しを決める性能指数を計算し
た。その結果を表1に示す。尚、測定するにあたり、焼
結・一体化工程及び変形工程における加圧方向(L2軸
方向及びL4軸方向)と垂直な方向(L3軸方向)のゼ
ーベック係数、電気伝導度、熱伝導度を測定した。
【0082】(第4実施形態例)次に、第4実施形態例
について説明するが、上記第3実施形態例と重複する部
分についての説明は省略する。
【0083】本例における熱電半導体の製造方法では、
熱電半導体結晶合金作製工程、粉末化工程、圧粉工程、
押出し焼結工程、一体化工程、変形工程を主な工程とす
る。以下、順に各工程を説明する。
【0084】(1)熱電半導体結晶合金作製工程 まず、ビスマス(Bi)、テルル(Te)、セレン(S
e)の純度3N(99.9%)の各原材料を、Bi
2.7Se0.3の組成になるように秤量して石英管
に投入した。次に、キャリア濃度を調整するため臭化第
2水銀(HgBr)を0.09wt%添加した。その
後真空ポンプにより石英管内を0.1torr以下の真
空にし、封管した。
【0085】次に、封管した石英管を700℃にて1時
間加熱しながら揺動させ、管内の原材料混合物を溶融攪
拌した。その後、冷却させて再結晶を行い、熱電半導体
結晶合金を作製した。
【0086】(2)粉末化工程 本例の粉末化工程は、上記第3実施形態例と同一である
ので、その説明を省略する。
【0087】(3)圧粉工程 本例の圧粉工程は、上記第3実施形態例と同一であるの
で、その説明を省略する。
【0088】(4)押出し焼結工程 次に、上記圧粉工程により作製した圧粉体A4を、図6
に示すような第3金型に装填する。ここで、図6に示す
第3金型30の構成については上記第3実施形態例で説
明したので省略する。
【0089】圧粉体A4を第3金型30に装填する際
に、まずリングヒータ34に通電してダイス31を45
0℃となるように加熱する(押出し温度450℃)。次
に、上記圧粉工程で作製した圧粉体A4を図に示すよう
にキャビティーとしての貫通孔33の円筒状空間部33
a内に装填する。そして、パンチ32を図示矢印Y方向
に前進させる。このときのパンチ32のストローク速度
は、1吐出口31cから吐出される成形体の吐出速度が
50mm/min.となるように制御される(押出し速
度150mm/min.)。
【0090】キャビティーとしての貫通孔33に装填さ
れた圧粉体A4は、パンチ32が貫通孔33内を図示矢
印Y方向に前進することにより押圧力が付与される。こ
の押圧力と、円錐台形状部33bの壁面から受ける反力
とによって圧粉体A4は変形する。また、ダイス温度が
450℃であるのでこれらの加熱・加圧により圧粉体A
4は焼結化する。そして、変形及び焼結化した圧粉体は
吐出口31cから棒状の成形体(棒状形材)として押出
される。この状態を図7に示す。このようにして押出さ
れた棒状形材は、押出し成形中に押出し方向に沿って材
料流れが起こるので、押出し方向軸L3、つまり棒状形
材の軸線方向に沿って結晶格子中のC面が揃うように配
向する。
【0091】尚、本例において、吐出口31cの直径は
3mmである。従って、押出し比(円筒状空間部33a
の断面積/吐出口31cの断面積)は44である。
【0092】(4)一体化工程 上記押出し焼結工程において作製された棒状形材を30
mmの長さに切断する(図9参照)。そして、切断され
た直径3mm、長さ30mmの複数の棒状形材B4を図
8に示すように第2金型に装填する。第2金型の構成に
ついては上記第1実施形態例で説明したので省略する。
【0093】図8に示すように複数の棒状形材B4を第
2金型20のキャビティー24に装填する際には、それ
ぞれの棒状形材B4は互いに向きが平行となるように、
つまり円筒形状の棒状形材B4の円筒軸L3(図9参
照)が各々平行となるようにキャビティー24内に配列
する。そして、図8の矢印A、Bで示すように上側パン
チ221と下側パンチ222をそれぞれ駆動させて複数
の棒状形材B3を加圧する。この場合における加圧方向
は、図8に示すようにキャビティー内に平行に配列され
た複数の棒状形材B4の軸線方向L3(図8において紙
面に垂直な方向)と垂直な一軸方向L2となる。本例に
おいてこの加圧力は700kg/cmである。また、
ダイス21はリングヒータ23により約420℃に加熱
しておく。従って、これらの加圧・加熱によって複数の
棒状形材B4は熱変形するとともに押しつぶされて一体
化する。
【0094】上述のように本例における一体化工程で
は、キャビティー24内に平行に配列された複数の棒状
形材B4をその軸線方向(L3方向)と垂直な方向(L
2)方向から加圧している。このため一体化工程中に加
圧方向と垂直な方向、つまり棒状形材の円筒軸線L3方
向に材料流れが起こる。このためこの流れに沿って結晶
格子中のC面が整列する。
【0095】(変形工程)上記一体化工程にて複数の棒
状形材が一体化して作製された焼結体C4を、図10に
示す第4金型に装填する。第4金型の構成については上
記第3実施形態例で説明したので省略する。
【0096】第4金型40内に焼結体C4を投入する際
に、この焼結体C4を構成する棒状形材B4(焼結体C
4の前駆体である棒状形材B4)の軸線方向であるL3
方向と今回加圧されるべき方向(後述のL4軸方向)と
が垂直となるような向きにセットする。そして、図10
の矢印A、Bで示すように上側パンチ421と下側パン
チ422をそれぞれ駆動させて焼結体C4をL4軸に沿
った方向に加圧する。本例においてこの加圧力は600
kg/cmである。また、ダイス41は角型ヒータ4
3により約440℃に加熱されている。これらの加圧及
び加熱を30分間保持することにより焼結体は熱変形を
起こす。この場合において、キャビティー44の断面形
状は40mm×40mmの四角形形状、焼結体C3の断
面形状は30mm×30mmの四角形形状であり、加圧
軸(L4軸)に対して垂直な面における焼結体の最大径
(30mm×30mm)よりも大きな径(40mm×4
0mm)をもつキャビティー44内に焼結体C3を入れ
ている。従って、焼結体C4とキャビティー44の壁面
(貫通孔411の内側面411a)との間には約5mm
の隙間Sが形成されているので、圧縮力を受けた焼結体
C4はこの隙間Sを埋めるべく、加圧軸であるL4軸線
に対して垂直な方向に張り出す。この張り出し時に材料
流動がL4軸に対して垂直な方向に沿って起こり、この
流れに従って材料が配向する。この変形が完了したのと
きの状態を図11に示す。
【0097】ここで、焼結・一体化工程における加圧軸
であるL2軸、焼結体C3の前駆体である棒状形材B3
の軸線方向であるL3軸、変形工程における加圧軸であ
るL4軸の関係については第3実施形態例と同様に図1
2に示す関係にある。これらの軸の具体的関係について
は上記第3実施形態例で説明したので省略する。
【0098】上記変形工程にて熱変形された焼結体を、
図5に示すように所定の大きさに切断して測定用サンプ
ルを作製した。この測定用サンプルに対し、ゼーベック
係数、電気伝導度、熱伝導度を測定し、これらの値から
熱電半導体の性能の善し悪しを決める性能指数を計算し
た。その結果を表1に示す。尚、測定するにあたり、焼
結・一体化工程及び変形工程における加圧方向(L2軸
方向及びL4軸方向)と垂直な方向(L3軸方向)のゼ
ーベック係数、電気伝導度、熱伝導度を測定した。
【0099】(比較例1)第1実施形態例と同様の組成
及び方法によって合金化、粉末化、圧粉化して直径20
mm、高さ30mmの円筒状の圧粉体を作製し、この圧
粉体を押出し成形して押出すと同時に焼結化を行った。
尚、本比較例1における押出し温度は400℃、押出し
速度は100mm/min.、押出し比は25である。
【0100】上記押出し焼結工程にて作製された焼結体
に対し、ゼーベック係数、電気伝導度、熱伝導度を測定
し、これらの値から熱電半導体の性能の善し悪しを決め
る性能指数を計算した。その結果を表2に示す。尚、測
定するにあたり、押出し焼結工程における押出し方向と
垂直な方向のゼーベック係数、電気伝導度、熱伝導度を
測定したに沿って測定した。
【0101】(比較例2)第2実施形態例と同様の組成
及び方法によって合金化、粉末化、圧粉化して直径20
mm、高さ30mmの円筒状の圧粉体を作製し、この圧
粉体を押出し成形して押出すと同時に焼結化を行った。
尚、本比較例2における押出し温度は400℃、押出し
速度は100mm/min.、押出し比は25である。
【0102】上記押出し焼結工程にて作製された焼結体
に対し、上記比較例1と同様な方法によってゼーベック
係数、電気伝導度、熱伝導度を測定し、これらの値から
熱電半導体の性能の善し悪しを決める性能指数を計算し
た。その結果を表2に示す。
【0103】(比較例3)第3実施形態例と同様の組成
及び方法によって合金化、粉末化、圧粉化して直径20
mm、高さ30mmの円筒状の圧粉体を作製し、この圧
粉体を押出し成形して押出すと同時に焼結化を行った。
尚、本比較例3における押出し温度は400℃、押出し
速度は100mm/min.、押出し比は25である。
【0104】上記押出し焼結工程にて作製された焼結体
に対し、上記比較例1と同様な方法によってゼーベック
係数、電気伝導度、熱伝導度を測定し、これらの値から
熱電半導体の性能の善し悪しを決める性能指数を計算し
た。その結果を表2に示す。
【0105】(比較例4)第4実施形態例と同様の組成
及び方法によって合金化、粉末化、圧粉化して直径20
mm、高さ30mmの円筒状の圧粉体を作製し、この圧
粉体を押出し成形して押出すと同時に焼結化を行った。
尚、本比較例4における押出し温度は400℃、押出し
速度は100mm/min.、押出し比は25である。
【0106】上記押出し焼結工程にて作製された焼結体
に対し、上記比較例1と同様な方法によってゼーベック
係数、電気伝導度、熱伝導度を測定し、これらの値から
熱電半導体の性能の善し悪しを決める性能指数を計算し
た。その結果を表2に示す。
【0107】(表1)
【0108】(表2)
【0109】 上記表より明らかなように、第1実施形態
例、第2実施形態例、第3実施形態例、第4実施形態例
で作製した熱電半導体焼結体の性能指数はいずれも3.
5以上であり、比較例で作製した熱電半導体焼結体の性
能指数(いずれも3.5以下)よりも電気的性能が向上
していることがわかる。これは、ゼーベック係数及び熱
伝導率に関して本実施形態例と比較例とでは大差ないの
に対し、電気伝導度に関して本実施形態例のほうが比較
例よりも大きくなっているため、その結果として性能指
数に差が見られるものと考えられる。
【0110】また、第1実施形態例及び第2実施形態例
で作製した熱電半導体焼結体の性能指数(3.73、
3.74)よりも、第3実施形態例及び第4実施形態例
で作製した熱電半導体焼結体の性能指数(3.88、
4.07)の方が大きいことがわかる。これは、第3実
施形態例では焼結・一体化工程の後に、第4実施形態例
では一体化工程の後に、それぞれ変形工程を設けてあ
り、この変形工程でさらに結晶格子中のC面が配向する
ために電気伝導度が第1及び第2実施形態例よりも大き
くなり、その結果として性能指数に差が見られるものと
考えられる。
【0111】尚、上記第1〜第4実施形態例において
は、熱電半導体結晶合金作製工程の後に圧粉工程を設け
てあるが、この圧粉工程を省略し、粉末のまま押出し工
程を行っても差し支えない。ただ、圧粉工程を行った方
が、押出し時の気体の巻き込みが少なく、性能が安定す
るという効果がある。
【0112】以上のように、上記第1実施形態例によれ
ば、熱電半導体結晶粉末の圧粉体A1を押出し成形によ
って棒状形材B1に成形する押出し工程と、棒状形材B
1を複数本並列に配列し、配列された棒状形材B1の軸
線方向(L1方向)と垂直な方向(L2方向)から加圧
するとともに加熱して複数の棒状形材B1を焼結化する
とともに一体化する焼結・一体化工程とを含む熱電半導
体の製造方法としたので、焼結・一体化工程において押
出し工程で作製された棒状形材B1はその軸線方向(L
1方向)と垂直な方向(L2方向)から加圧力を受け、
その結果棒状形材の軸線方向(L1方向)にさらに材料
流れが起こり、この流れに沿って組織(C面)がさらに
配向する。このため従来の押出し成形法により製造され
る熱電半導体の焼結体よりも、焼結・一体化工程におい
て生じた組織(C面)の配向の分だけ配向度が大きくな
り、この方向での電気伝導度が向上する。従って、性能
指数のより向上した熱電半導体を製造することができ
る。
【0113】また、上記第2実施形態例によれば、熱電
半導体結晶粉末の圧粉体A2を押出し成形によって棒状
形材B2に成形するとともに焼結化する押出し焼結工程
と、押出し焼結工程で焼結化した棒状形材B2を複数本
並列に配列し、配列された棒状形材B2の軸線方向(L
1方向)と垂直な方向(L2方向)から加圧して変形さ
せるとともに押しつぶして一体化する一体化工程とを含
む熱電半導体の製造方法としたので、一体化工程におい
て焼結工程で作製された棒状形材B2はその軸線方向
(L1方向)と垂直な方向(L2方向)から加圧力を受
け、その結果棒状形材B2の軸線方向(L1方向)にさ
らに材料流れが起こり、この流れに沿って組織(C面)
がさらに配向する。このため従来の押出し成形法により
製造される熱電半導体の焼結体よりも、一体化工程にお
いて生じた組織(C面)の配向の分だけ配向度が大きく
なり、この方向での電気伝導度が向上する。従って、性
能指数のより向上した熱電半導体を製造することができ
るものである。
【0114】また、上記第3実施形態例によれば、第1
実施形態例で示したような焼結・一体化工程を経て作製
された焼結体C3を、さらに該焼結体C3を構成する棒
状形材B3の軸線方向(L3方向)と垂直な方向(L4
方向)から加圧して加圧軸(L4軸)に対して垂直な方
向に張り出すように変形させる変形工程を行っているの
で、この変形工程において焼結体C3の張り出し方向、
つまり加圧軸(L4軸)に対して垂直な方向にさらに材
料流れが起こり、この方向に沿って組織(C面)がさら
に配向する。ここで、変形工程における加圧方向(L4
方向)は、焼結体C3を構成する棒状形材B3の軸線方
向(L3方向)と垂直な方向であるので、組織(C面)
の配向方向は棒状形材の軸線方向(L3方向)となり、
この方向は焼結・一体化工程において組織(C面)が配
向する方向と一致する。従って、組織(C面)の配向性
がさらに一層向上し、電気伝導度をより一層大きくする
ことができ、ひいては性能指数をより一層向上させるこ
とができるものである。
【0115】また、上記第4実施形態例によれば、第2
実施形態例で示したような一体化工程を経て作製された
焼結体C4を、さらに該焼結体C4を構成する棒状形材
B4の軸線方向(L3方向)と垂直な方向(L4方向)
から加圧して加圧軸(L4軸)に対して垂直に張り出す
ように変形させる変形工程を行っているので、この変形
工程において焼結体C4の張り出し方向、つまり加圧軸
(L4軸)に対して垂直な方向にさらに材料流れが起こ
り、この方向に沿って組織(C面)がさらに配向する。
ここで、変形工程における加圧方向(L4方向)は、焼
結体C4を構成する棒状形材B4の軸線方向(L3方
向)と垂直な方向であるので、組織(C面)の配向方向
は棒状形材の軸線方向(L3方向)となり、この方向は
一体化工程において組織(C面)が配向する方向と一致
する。従って、組織(C面)の配向性がさらに一層向上
し、電気伝導度をより一層大きくすることができ、ひい
ては性能指数をより一層向上させることができるもので
ある。
【0116】また、上記第3及び第4実施形態例におけ
る、変形工程は、加圧軸(L4軸)に対して垂直な面に
おける前記焼結体の最大径よりも大きな径をもつキャビ
ティー44を有する第4金型40内に焼結体(C3、C
4)を入れ、加圧軸方向(L4方向)に沿って焼結体
(C3、C4)を第4金型40内で加圧することにより
加圧軸(L4軸)に対して垂直な方向に張り出すように
変形させるようにしたので、熱電半導体を量産化する際
の変形後の形状(変形量)を均一化することができる。
このため、製造された熱電半導体のそれぞれにおいて一
定の電気的異方性が確保でき、製品性能を安定にするこ
とができるとともに、焼結体の割れ等が防止でき、機械
的強度が向上するという効果が期待できる。
【0117】また、上記第1〜第4実施形態例によれ
ば、熱電半導体結晶として、BiTe、BiSb
Te、BiTeSeα、BiSbTe
α(0.2≦x≦2.0、0<y≦1.8、2.5≦
z≦3.5、0<α≦0.5)からなる群より選択して
あるので、より良好な熱電特性を得ることができる。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
熱電半導体のもっている性能の異方性を十分に引き出す
ことができ、ひいては性能指数の向上した熱電半導体を
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例及び第2実施形態例で
使用する第1金型の概略断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態例及び第2実施形態例で
使用する第1金型において押出し成形を行い、棒状形材
が吐出口から押出されている状態を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態例、第2実施形態例、第
3実施形態例、第4実施形態例で使用する第2金型の概
略斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態例、第2実施形態例で使
用する第2金型の概略断面図である。
【図5】本発明の第1実施形態例、第2実施形態例、第
3実施形態例、第4実施形態例において、焼結体から測
定サンプルを切り出す態様を示す図である。
【図6】本発明の第3実施形態例及び第4実施形態例で
使用する第3金型の概略断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態例及び第4実施形態例で
使用する第3金型において押出し成形を行い、棒状形材
が吐出口から押出されている状態を示す図である。
【図8】本発明の第3実施形態例、第4実施形態例で使
用する第2金型の概略断面図である。
【図9】本発明の第3実施形態例、第4実施形態例で作
製された棒状形材の概略斜視図である。
【図10】本発明の第3実施形態例、第4実施形態例で
使用する第4金型の概略斜視図である。
【図11】本発明の第3実施形態例、第4実施形態例で
使用する第4金型において、変形工程で焼結体が変形を
完了した状態を示す概略断面図である。
【図12】本発明の第3実施形態例、第4実施形態例に
おいて、焼結体を基準とした軸線L2、L3、l4の関
係を示す図である。
【符号の説明】
10・・・第1金型 20・・・第2金型 30・・・第3金型 40・・・第4金型 44・・・キャビティー A1、A2、A3、A4・・・圧粉体 B1、B2、B3、B4・・・棒状形材 C3、C4・・・焼結体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22C 12/00 C22C 12/00 H01L 35/16 H01L 35/16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱電半導体結晶の粉末または熱電半導体
    結晶粉末の圧粉体を押出し成形によって棒状形材に成形
    する押出し工程と、前記棒状形材を複数本並列に配列
    し、配列された前記棒状形材の軸線方向と垂直な方向か
    ら加圧するとともに加熱して複数の前記棒状形材を焼結
    化するとともに一体化する焼結・一体化工程とを含む、
    熱電半導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記焼結・一体化工
    程によって焼結化及び一体化された焼結体を、該焼結体
    を構成する前記棒状形材の軸線方向と垂直な方向から加
    圧して加圧軸に対して垂直な方向に張り出すように変形
    させる変形工程とを含む、熱電半導体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記変形工程は、前
    記加圧軸に対して垂直な面における前記焼結体の最大径
    よりも大きな径をもつキャビティーを有する型内に前記
    焼結体を入れ、前記加圧軸方向に沿って前記焼結体を前
    記型内で加圧することにより前記加圧軸に対して垂直な
    方向に張り出すように変形させるものであることを特徴
    とする、熱電半導体の製造方法。
  4. 【請求項4】 熱電半導体結晶の粉末または熱電半導体
    結晶粉末の圧粉体を押出し成形によって棒状形材に成形
    するとともに焼結化する押出し焼結工程と、前記押出し
    焼結工程で焼結化した棒状形材を複数本並列に配列し、
    配列された前記棒状形材の軸線方向と垂直な方向から加
    圧して変形させるとともに押しつぶして一体化する一体
    化工程とを含む、熱電半導体の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記一体化工程によ
    って一体化された焼結体を、該焼結体を構成する棒状形
    材の軸線方向と垂直な方向から加圧して加圧軸に対して
    垂直に張り出すように変形させる変形工程とを含む、熱
    電半導体の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記変形工程は、前
    記加圧軸に対して垂直な面における前記焼結体の最大径
    よりも大きな径をもつキャビティーを有する型内に前記
    焼結体を入れ、前記加圧軸方向に沿って前記焼結体を前
    記型内で加圧することにより前記加圧軸に対して垂直な
    方向に張り出すように変形させることを特徴とする、熱
    電半導体の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項において、 前記熱電半導体結晶は、BiTe、BiSb
    、BiTeSeα、BiSbTeSeα
    (0.2≦x≦2.0、0<y≦1.8、2.5≦z≦
    3.5、0<α≦0.5)からなる群より選択されるこ
    とを特徴とする、熱電半導体の製造方法。
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