JP2002111085A - 熱電材料の製造方法及びそれに用いる製造装置 - Google Patents

熱電材料の製造方法及びそれに用いる製造装置

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JP2002111085A JP2000303164A JP2000303164A JP2002111085A JP 2002111085 A JP2002111085 A JP 2002111085A JP 2000303164 A JP2000303164 A JP 2000303164A JP 2000303164 A JP2000303164 A JP 2000303164A JP 2002111085 A JP2002111085 A JP 2002111085A
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extrusion
mold
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裕之 徳永
Youkun Ri
鎔勲 李
Hiroshi Yamamoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱電特性を向上させると同時に、工程時間や
装置コストの削減を可能にするような熱電材料の製造方
法及び製造装置を提供する。 【解決手段】 製造装置は、真空又は不活性ガスの雰囲
気管理できるチャンバ10と、焼結型及び押出し型の一
部を構成する筒形のダイス22と、粉体又は焼結体の熱
電材料を加圧するためのパンチ20と、焼結型の一部を
構成する焼結用ダイス21と、押出し型の一部を構成す
る押出し用ダイス23と、焼結型及び押出し型を加熱す
るためのヒータ11とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱エネルギーと電
気エネルギーとの間の変換を行う熱電モジュールに用い
る熱電材料の製造方法に関する。さらに、本発明は、そ
のような製造方法に用いる熱電材料の製造装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】熱電現象とは、ゼーベック現象、ペルチ
ェ現象、トムソン現象の総称であり、この現象を利用し
た素子を、熱電素子、熱電対、電子冷却素子等と言う。
熱電現象は、元来、異種の金属間で発見された現象であ
るが、近年、半導体の熱電材料が得られるようになり、
金属材料では見られなかった変換効率が得られるように
なった。熱電半導体材料を利用した素子は、構造が簡単
で取り扱いが容易であり、安定な特性を維持できること
から、広範囲にわたる利用が注目されている。特に、局
所冷却や室温付近の精密な温度制御が可能であることか
ら、オプトエレクトロニクスや半導体レーザ等の温度調
節、また、小型冷蔵庫等への適用に向けて、広く研究開
発が進められている。
【0003】ところで、日本国特許出願公開(特開)平
10−56210号公報には、熱電素子(熱電材料、熱
電変換素子、熱電半導体焼結素子)の成型方法として、
塑性変形加工の一種である熱間押出し加工を用いて、粉
末熱電材料を加熱しながら押し出して成形することが掲
載されている。しかしながら、この方法によると、粉末
を焼結させながら押し出すので、焼結としては圧力が不
十分であり、押出しとしては歪の形成が不十分という状
態になってしまう。粉体や圧粉体を押出し加工する場
合、成型品の密度比は、焼結体を押し出すときに比べて
小さくなり、また、表面にクラック等が形成しやすくな
ることがわかっている。このため、押出し成型品を切り
出すときの歩留まり率の低下を招くことにもなる。従っ
て、熱電素子として用いるためには、熱間押出し加工を
行う前に粉体を焼結した方が良い。
【0004】また、特開2000−124512号公報
には、粉末熱電材料を加圧焼結した焼結体を熱間押出し
加工することが形成されている。この方法によれば、結
晶粒を微細化し結晶を配向せしめ、熱電特性を高めるこ
とができる。さらに、この方法によれば、押し出し成型
品を切り出すときの歩留まり率を高めることができ、表
面の研磨工程や圧密工程を行うこともできる。
【0005】ここで、粉末熱電材料の製造方法について
説明する。熱電材料の原材料としては、例えば、V族元
素としてアンチモン(Sb)やビスマス(Bi)を、V
I族元素としてセレン(Se)やテルル(Te)を用い
る。V族とVI族の固溶体は、六方晶構造を有するの
で、Bi、Te、Sb、Seの内、少なくとも2種類以
上の元素が原料として用いられ、一般的には次のように
表される。 (Bi1-XSbX2(Te1-YSeY3 ただし、0≦X,Y≦1 具体的には、P型素子の材料として、テルル化ビスマス
(Bi2Te3)とテルル化アンチモン(Sb2Te3)と
の混晶系固溶体にP型のドーパントを添加して用いた
り、N型素子の材料として、テルル化ビスマス(Bi2
Te3)とセレン化ビスマス(Bi2Se3)との混晶系
固溶体にN型のドーパントを添加して用いることができ
る。上記の原材料を秤量し溶融したのち、回転するディ
スク上に飛散又は噴霧することにより、熱電材料の粉体
を製造する。又は、溶融した原材料を凝固させたインゴ
ットを粉砕して製造しても良い。
【0006】図7は従来の焼結体製造装置及び熱間押出
し成形装置の一部を示す概略図である。また、図8は従
来の熱電材料の製造方法を示すフローチャートである。
図7及び図8を参照しながら、従来の熱電材料の製造工
程について説明する。まず、熱電材料の粉体を、図7の
(a)に示す焼結体製造装置の焼結型82に封入する
(ステップS101)。次に、チャンバ80内を真空に
引き、必要に応じてガス雰囲気で満たす(ステップS1
02)。次に、ヒータ83により、粉体を焼結型ごと加
熱して焼結温度まで昇温させる(ステップS103)。
粉体の温度が十分に上がったら、パンチ81により粉体
を加圧して焼結体を作製する(ステップS104)。そ
の後、自然に焼結体及び焼結型が冷却されるのを待ち
(ステップS105)、チャンバ80内を大気解放し
て、焼結体を取り出す(ステップS106)。以上が、
焼結工程である。
【0007】次に、作製した焼結体を図7の(b)に示
す熱間押出し成形装置の押出し型84にセットする(ス
テップS107)。次に、ヒータ85で押出し成形型及
び焼結体を加熱し、加工温度まで昇温させる(ステップ
S108)。十分に昇温したら、パンチ86で焼結体を
押出し、成形加工する(ステップS109)。最後に、
成型品及び押出し型が自然に冷却されるのを待ち(ステ
ップS110)、成型品を装置から取り出して終了する
(ステップS111)。以上が熱間押出し成形工程(以
下、押出し工程という)である。この工程は、大気中で
行われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、焼結工
程を加えることにより、別の問題も発生していた。第1
の問題は、焼結工程と押出し工程のそれぞれにおいて、
材料の型へのセットや、加熱、冷却等の工程及びそのた
めの時間が別々に必要とされることである。焼結工程に
おける加工温度は300〜1300℃程度であるが、昇
温させるのに必要な時間は、粉体又は焼結体の大きさや
温度により異なるが、1〜2時間程度である。また、加
工後の冷却に必要な時間は、温度や加工品の大きさによ
り異なるが、1〜5時間程度である。図9は、焼結工程
及び押出し工程を従来の方法で行う場合の経過時間と温
度との関係を示す図である。ここではBi系の熱電材料
を製造する例を示していて、加工温度を400〜550
℃程度に設定してある。図9に示すとおり、焼結工程と
押出し工程のそれぞれに対して、実質的な加工時間の他
に昇温に約1時間、冷却に約2時間が必要となり、工程
全体では9時間も費やされている。このように、粉末の
熱電材料から押出し成形された熱電材料を得るまでに
は、多大な時間と手間が費やされていた。
【0009】第2の問題は、焼結工程後に焼結体を冷却
して押出し成形型にセットした後、再び加熱して押し出
すという工程を経るために、熱電素子の性能が劣化して
しまうことである。この過程において、焼結体の冷却及
び加熱を無負荷状態で行っていたため(ステップS10
5及びS108)、焼結体中の結晶粒が成長することに
より熱伝導率が上がり、熱電素子の性能指数が下がって
しまっていた。
【0010】第3の問題は、熱間押出し加工は大気中で
行うため(ステップS109)、押し出される焼結体の
表面に形成される酸化層が厚くなることである。酸化層
は熱電特性が悪く、材料として使用することができない
ため、製品歩留まりが悪くなってしまう。第4の問題
は、焼結型から取り出した焼結体を押出し用の型にセッ
トするときに、焼結体と押出し成形型との間に隙間が生
じることである(図7の(b)参照)。この状態で押出
すと、最初に焼結体が型の大きさまで広がるために、焼
結体にクラックが形成されてしまう。
【0011】そこで、上記の点に鑑み、本発明は、熱電
特性を向上させる一方で、工程時間や装置コストの削減
を可能にするような熱電材料の製造方法、及び、それに
用いる製造装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、本発明に係る熱電材料製造方法は、所定の組成を有
する熱電材料の粉体から成型品を製造する方法であっ
て、熱電材料の粉体を焼結型に封入する工程と、焼結型
が内部に設置されているチャンバ内を不活性ガス又は真
空の雰囲気とする工程と、焼結型を所定の温度まで昇温
する工程と、熱電材料の粉末を前記焼結型内で加圧焼結
し、焼結体を作成する工程と、焼結型を構成する一部の
部品を交換又は取り外すことにより押出し型を形成する
工程と、焼結体を押出し型内で押出し加工して成型品を
作製する工程と、押出し型全体を降温する工程と、成型
品を取り出す工程とを具備する。
【0013】また、本発明に係る熱電材料製造装置は、
所定の組成を有する熱電材料の粉体から熱電材料の成型
品を製造する装置であって、焼結型及び押出し型の一部
を構成する筒形のダイスと、筒形ダイスと組み合わされ
て焼結型の一部を構成する焼結用ダイスと、記筒形ダイ
スと組み合わされて押出し型の一部を構成する押出し用
ダイスと、焼結型が内部に設置され、内部を不活性ガス
又は真空の雰囲気とすることができるチャンバと、焼結
型及び前記押出し型を加熱するためのヒータと、筒形ダ
イスと組み合わされて粉体及び焼結体を加圧するための
パンチとを具備する。また、本発明に係る熱電材料製造
装置は、粉末熱電材料を自動供給する装置と、押出し成
型品を取り出す装置とをさらに具備していても良い。
【0014】本発明によれば、焼結工程と押出し工程を
連続して同じチャンバの中で行うことにより、全体の工
程の時間や手間及び設備等のコストを大幅に削減するこ
とができる。また、材料を無負荷状態で加熱する時間を
減少することにより、結晶粒の成長を抑制することがで
きる。従って、熱電材料の熱伝導率を下げ、熱電特性を
向上させることが可能である。さらに、押出し工程につ
いても雰囲気を管理した状態で行うことにより、材料の
酸化を防ぐことができる。従って、押出し成型品の表面
において酸化される部分を減らし、製品歩留まりを向上
させることが可能である。また、焼結工程と押出し工程
において同一の型を用いるため、焼結体と押出し成形型
との間に隙間ができない。このため、押出し工程におい
て、成形途中でクラックが発生するのを防止することが
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について説明する。なお、同一の構成要素には
同一の参照番号を付して、説明を省略する。図1の
(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態に係る熱
電材料製造装置の一部を示す概略図である。本装置の特
徴は、焼結型と押出し成形型に筒形ダイス22を共通に
用いることにより、焼結工程と熱間押出し成形工程(以
下、押出し工程という)との間で熱電材料を型から出し
入れする必要をなくし、両工程を連続して行うことがで
きるようにしたことである。即ち、筒形ダイス22に焼
結用ダイス21を下部からはめ込めば焼結型となり、筒
形ダイス22に押出し用ダイス23を下部からはめこめ
ば押出し型となる。ここで、筒形ダイス22の形状とし
ては、多角柱や円柱等を用いることができる。また、筒
形ダイス22の形状に合わせて、パンチ20や焼結用ダ
イス21や押出し用ダイス23を作成する。焼結用ダイ
ス21と押出し用ダイス23とは、回転軸25の両側に
相対して設けられており、必要に応じて焼結用ダイス2
1と押出し用ダイス23とを交換して用いることができ
る。図1の(a)は、焼結用ダイスをはめ込んだ状態を
示し、図1の(b)は、押出し用ダイスをはめ込んだ状
態を示している。
【0016】次に、本実施形態に係る熱電材料製造方法
を、図1及び図2を参照しながら説明する。図2は、本
実施形態に係る熱電材料製造方法を示すフローチャート
である。まず、製造された熱電材料の粉体をパンチ20
と焼結用ダイス21と筒形ダイス22とにより囲まれる
焼結型へ封入する(ステップS1)。次にチャンバ10
内に真空を引きし、必要に応じて不活性ガス等の雰囲気
で満たす(ステップS2)。次に焼結型を焼結温度まで
加熱する(ステップS3)。十分に昇温したら、パンチ
20により粉体を加圧して焼結する。(ステップS
4)。次に焼結型を押出し成形型に交換する(ステップ
S5)。本実施形態においては、回転軸25を一度引き
下げて焼結用ダイス21を筒形ダイス22からはずし、
回転軸25を回転させて押出し用ダイス23が筒形ダイ
ス22の下部に来るようにする。再び回転軸25を持ち
上げて、押出し用ダイス23を筒形ダイス22にはめ込
み、さらに成型品受け24を上部にスライドし、押出し
用ダイス23に取り付ける。次に焼結した熱電材料を、
パンチ20で押出し、押出し成形する(ステップS
6)。最後に成形した熱電材料及びチャンバ内を冷却し
て(ステップS7)、大気解放して成型品を取り出して
終了する(ステップS8)。
【0017】本実施形態によれば、真空にしたチャンバ
を開けることなくダイスの交換ができるので、昇温及び
雰囲気管理した状態のまま、焼結工程と押出し工程を連
続して行うことができる。図3は、本実施形態により熱
電材料を作製した場合の温度と時間との関係を示すチャ
ート図である。ここでは、焼結工程及び押出し工程にお
ける加工温度を400〜550℃に設定して行った。図
9の従来例と比較して明からなように、本実施形態によ
れば、全工程に費やされる時間が半分近くに削減されて
いることが分かる。
【0018】次に、本発明の第2の実施形態に係る熱電
材料製造装置について、図4の(a)及び(b)を参照
しながら説明する。本実施形態における熱電材料製造装
置と第1の実施形態における熱電材料製造装置との違い
は、焼結型に用いる焼結用ダイス21と押出し成形型に
用いる押出し用ダイス23との交換部分の構造のみで、
その他の装置の構成及び製造方法については共通であ
る。図4の(a)及び(b)を参照すると、本装置は焼
結用ダイス21を、回転軸25を回転させることにより
着脱できるようにしたものである。焼結工程において
は、図4の(a)の状態で焼結用ダイス21を使用す
る。押出し用ダイスは23及び成型品受け24は焼結用
ダイスの下部に設けてある。押出し工程においては、回
転軸24を一旦引き下ろし、回転軸24を回転させて焼
結用ダイス22をはずし、押出し用ダイス23及び成型
品受けを上部へ押し上げることにより筒形ダイス22に
取り付けて押出し成形を行う。
【0019】次に、本発明の第3の実施形態に係る熱電
材料製造装置について、図5を参照しながら説明する。
本実施形態における熱電材料製造装置と第2の実施形態
における熱電材料製造装置との違いは、焼結型と押出し
成形型との交換部分の構造のみで、その他の装置の構成
及び製造方法については共通である。筒形ダイス22に
ついても、同様に多角柱や円柱等の形状を用いることが
できる。また、押出し用ダイスの上部の形状について
は、図5の(a)に示すように、平らにしても良いし、
図5の(b)に示すように、傾斜を持たせても良い。図
5を参照すると、蓋26は昇降用シリンダ27により上
下して、押出し用ダイス23に着脱できるようになって
いる。焼結工程を行う場合は、蓋26により押出し用ダ
イス23に蓋26をすると、焼結型として用いることが
できる。また、押出し成形を行う場合は、蓋26を引き
下げると押出し用ダイス23の孔が現れるので、押出し
成形型として用いることができる。
【0020】次に、本発明の第4の実施形態に係る熱電
材料製造装置について、図6を参照しながら説明する。
本実施形態に係る熱電材料製造装置は、上記第1〜第3
の実施形態に係る熱電材料製造装置に、さらに粉末熱電
材料を供給する装置と押出し成型品を取り出す装置を付
加したものである。図6においては、上記装置を第2の
実施形態に係る熱電材料製造装置に付加したものとして
説明するが、第1又は第3の実施形態に係る熱電材料製
造装置を用いることもできる。図6において、粉体供給
ポンプ30は、熱電材料の粉体をチャンバ内の焼結型に
する。焼結工程の後、ダイス交換装置28により焼結用
ダイス21が取り外され、昇降用シリンダ27により押
出し用ダイス23及び成形品受け24が押し上げられ筒
形ダイス22に取り付けられる。押出し成形された熱電
材料は、例えば真空ロボット31等の取り出し装置によ
りチャンバ外へ自動的に取り出すことができる。
【0021】本発明によれば、チャンバ内を真空引きし
たまま、又はガス雰囲気のまま外部から粉末熱電材料を
供給することが可能である。また、そのような雰囲気の
まま、押出し成型品を外部へ取り出すことが可能であ
る。従って、粉末熱電材料から押出し成型品を得るまで
の全てのステップを、自動化して連続的に行うことがで
きる。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、焼結
工程と押出し工程を連続して同じチャンバの中で行うこ
とにより、焼結後の冷却〜焼結型からの取り出し〜押出
し成形型への挿入〜加熱という手順を省くことができ
る。従って、全体の工程の時間や手間を大幅に削減する
ことが可能である。また、焼結工程と押出し工程におい
て、共通の装置を使用することにより、加熱装置、型、
真空炉、加圧装置等の装置や設備のコストを引き下げる
ことができる。さらに、昇温したままの状態で焼結工程
と押出し工程とを連続して行うことにより、材料を無負
荷状態で加熱する時間を減少させることができる。これ
により結晶粒の成長を抑制し、熱電材料の熱伝導率を下
げ、性能指数を向上させる可能性がある。
【0023】さらに、押出し工程についても雰囲気管理
した状態で行うことにより、材料の酸化を防ぐことがで
きる。これにより押出し成型品の表面の酸化部分を減ら
し、製品歩留まりを向上させることが可能である。さら
に、焼結工程と押出し工程において同一の型を用いるた
め、焼結体と押出し成形型との間に隙間ができない。こ
のため、押出し工程において、成形途中でクラックが発
生するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る熱電材料の製造
装置の一部を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る熱電材料の製造方法
を示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態に係る熱電材料の製造方法
を用いた場合の温度と時間との関係を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る熱電材料の製造
装置の一部を示す概略図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る熱電材料の製造
装置の一部を示す概略図である。
【図6】本発明の第4の実施形態に係る熱電材料の製造
装置の一部を示す概略図である。
【図7】従来の熱電材料の製造装置の一部を示す概略図
である。
【図8】従来の熱電材料の製造方法を示すフローチャー
トである。
【図9】従来の熱電材料の製造方法を用いた場合の温度
と時間との関係を示す図である。
【符号の説明】
10、80 チャンバ 11、83、85 ヒータ 20、81、86 パンチ 21 焼結用ダイス 22 筒形ダイス 23 押出し用ダイス 24 成形品受け 25 回転軸 26 蓋 27 昇降用シリンダ 28 ダイス交換装置 30 粉体供給ポンプ 31 真空ロボット 82 焼結型 84 押出し成形型 100 粉末熱電材料(粉体) 101 熱電材料焼結体(焼結体) 102 熱電材料成形品(成型品)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 浩 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究本部内 Fターム(参考) 4K018 EA03 EA32 KA32

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の組成を有する熱電材料の粉体から
    成型品を製造する方法であって、 熱電材料の粉体を焼結型に封入する工程と、 前記焼結型が内部に設置されているチャンバ内を不活性
    ガス又は真空の雰囲気とする工程と、 前記焼結型を所定の温度まで昇温する工程と、 前記熱電材料の粉末を前記焼結型内で加圧焼結し、焼結
    体を作成する工程と、前記焼結型を構成する一部の部品
    を交換又は取り外すことにより押出し型を形成する工程
    と、 前記焼結体を押出し型内で押出し加工して成型品を作製
    する工程と、 前記押出し型全体を降温する工程と、 前記成型品を取り出す工程と、 を具備する熱電材料の製造方法。
  2. 【請求項2】 所定の組成を有する熱電材料の粉体から
    熱電材料の成型品を製造する装置であって、 焼結型及び押出し型の一部を構成する筒形のダイスと、 前記筒形のダイスと組み合わされて焼結型の一部を構成
    する焼結用ダイスと、 前記筒形のダイスと組み合わされて押出し型の一部を構
    成する押出し用ダイスと、 前記焼結型が内部に設置され、内部を不活性ガス又は真
    空の雰囲気とすることができるチャンバと、 前記焼結型及び前記押出し型を加熱するためのヒータ
    と、 前記筒形のダイスと組み合わされて粉体及び焼結体を加
    圧するためのパンチと、を具備する熱電材料製造装置。
  3. 【請求項3】 前記熱電材料製造装置が、粉末熱電材料
    を自動供給する装置と、 押出し成型品を取り出す装置と、をさらに具備する請求
    項2記載の熱電材料製造装置。
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