JP2510158B2 - 熱電素子およびその製造方法 - Google Patents

熱電素子およびその製造方法

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JP2510158B2 JP61108382A JP10838286A JP2510158B2 JP 2510158 B2 JP2510158 B2 JP 2510158B2 JP 61108382 A JP61108382 A JP 61108382A JP 10838286 A JP10838286 A JP 10838286A JP 2510158 B2 JP2510158 B2 JP 2510158B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱電素子およびその製造方法に係り、特
に、その粉末焼結方法に関する。
〔従来技術およびその問題点〕
p型半導体とn型半導体とを直接粉末成型接合するこ
とによって形成した熱電素子は、構造が簡単で、優れた
耐酸化性、耐熱性を呈し、安定な特性を維持できること
から、ペルチェ効果を利用した電子冷却装置あるいはゼ
ーベック効果を利用した、熱電発電装置へと、広範囲に
わたって利用が期待されているデバイスである。
室温付近で用いられる熱電半導体としては、ビスマス
テルル化合物、アンチモンテルル化合物等の合金系が知
られている。
これらの結晶は、へき開性が著しいため、結晶から素
子を切り出す際、あるいは素子をモジュールとして実装
する際の不良の発生が避けることのできない問題となっ
ていた。
そこで、素子の機械的強度を上げ実用化をはかるべ
く、上述の如き合金を粉末化してこれを焼結した粉末焼
結素子が提案されている。
ところが、粉末焼結素子にすると微焼結の粒界でキャ
リアの散乱が起ったり、単結晶素子もしくは多結晶素子
に比較して性能が悪くなるという問題があった。
特に、ビスマステルル化合物の単結晶は著しい電気的
異方性を有しており、電気伝導度の良い方向に電流を流
すなどの方策をとることができるのに対し、粉末焼結素
子では微結晶のランダム配向の集合体であるため性能は
単結晶に比してかなり劣るのが現状である。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたもので、素子特
性が良好でかつ機械的強度が高く信頼性の高い熱電素子
を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで本発明では、結晶をへき開性を保つように粉砕
して、鱗片状粒子を形成し、これを一軸性加圧すること
により、異方性を有する粉末焼結体を形成し、この加圧
方向に対して垂直な方向に電流を流すように熱電半導体
素子を構成している。
〔作用〕
すなわち、例えばビスマステルル化合物の結晶は六方
晶系であり、このC面がへき開面となるべき開性を有し
ている。このビスマステルル化合物の多結晶インゴット
をディスクミルやロッドミル等で鱗片状の粉末を作り、
これに対して一軸性加圧を行なうと加圧方向に対して垂
直な方向に鱗片の長手方向(すなわちC面)が整列する
ように成型される。
このC面内に電気伝導度は、C面に垂直な方向の2倍
から3倍の値を呈する。
従って、加圧方向に対して垂直な方向に電流を流すよ
うにすることにより、結晶の電気的異方性を生かすこと
ができ、素子特性が良好でかつ機械的強度の高い熱電半
導体素子を得ることが可能となる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について、図面を参照しつつ詳
細に説明する。
第1図は、本発明実施例のn型熱電素子を模式的に示
す図である。
この素子1は、鱗片状粒子Pがへき開面が電流方向e
と平行となるように構成されており、例えばp型熱電素
子と1対として熱電変換素子を構成する。
このn型熱電素子の製造に際しては、まず、テルル化
ビスマス(Bi2Te3)とセレン化ビスマス(Bi2Se3)を9
5:5の組成比となるようにガラス管内に封入、溶解し、
一方向性凝固させると結晶軸のそろった単結晶ができ
る。
この単結晶をロッドミルで10〜12分粉砕し、分級して
粉末粒径が74〜37μmの鱗片状粉末を形成する。
そして、この鱗片状粉末をアルゴン雰囲気中で第2図
に示す如く、ホットプレス法により500℃,350kg/cm210
分間一軸性加圧を行ない、これを切断して電流方向が加
圧方向kと垂直となるようなn型熱電素子を形成する。
このようにして形成されたn型熱電素子A,Bについ
て、加圧方向に対して垂直な方向、平行な方向での熱起
電力α,α および電気伝導度σ,σ を次表に示
す。
この表からも明らかなように、加圧方向に対して垂直
な方向での熱起電力および電気伝導度は平行な方向に比
べて、すぐれている。
ところで、熱電半導体の性能は次式に示すような性能
指数Zというパラメータで評価される。
Z=α・σ/K ここで α:熱起電力 σ:電気伝導度 K:熱伝導度 この式からも加圧方向に垂直となるように電流を流す
ほうが平行に流すよりも(Kが同じとすれば)、大幅に
性能が優れていることがわかる。
なお、実施例では、テルル化ビスマスとセレン化ビス
マスとの合金を材料としたn型熱電半導体について説明
したが、これに限定されることなく、本発明はへき開性
を有する結晶を材料とする他の熱電半導体にも有効であ
ることはいうまでもない。
〔効果〕
以上説明してきたように、本発明によれば、へき開性
を有する結晶を粉砕して鱗片状粉末とし、これを一軸性
加圧することにより異方性を有する粉末焼結体を形成
し、電流方向がこの加圧方向に対して垂直となるように
熱電素子を形成しているため、機械的強度に優れ、電気
的性能にすぐれた熱電素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明実施例の熱電素子を模式的に示す図、
第2図は第1図の熱電素子の製造工程の1部を示す図で
ある。 1……n型熱電素子、e……電流方向、P……鱗片状粒
子、k……加圧方向。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】へき開性を有する熱電半導体結晶の粉末の
    へき開面を一方向を整列せしめた粉末焼結体からなり、
    電流方向が該へき開面に平行となるように構成したこと
    を特徴とする熱電素子。
  2. 【請求項2】前記熱電半導体結晶は、テルル化ビスマス
    (Bi2Te3)、セレン化ビスマス(Bi2Se3)又はその合金
    であることを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載
    の熱電素子。
  3. 【請求項3】へき開性を有する熱電半導体結晶をへき開
    面を維持した鱗片状粉末に粉砕する粉末化工程と、 該鱗片状粉末を一軸性加圧すると共に焼結し、加圧焼結
    体を形成する加圧焼結工程と、 を含むことを特徴とする熱電素子の製造方法。
  4. 【請求項4】前記加圧焼結工程は、加熱しつつ加圧する
    ホットプレス工程であることを特徴とする特許請求の範
    囲第(3)項記載の熱電素子の製造方法。
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