JP2000241913A - 画像記録装置及び画像記録方法 - Google Patents

画像記録装置及び画像記録方法

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JP2000241913A
JP2000241913A JP11045840A JP4584099A JP2000241913A JP 2000241913 A JP2000241913 A JP 2000241913A JP 11045840 A JP11045840 A JP 11045840A JP 4584099 A JP4584099 A JP 4584099A JP 2000241913 A JP2000241913 A JP 2000241913A
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JP11045840A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Furuya
宏行 古谷
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャリブレーション精度を報知し、常に高精
度のキャリブレーション結果を得ることができる画像記
録装置を提供する。 【解決手段】 オートキャリブレータによる感光材料に
記録されたテストチャート画像の各パッチの測定濃度値
と、テストチャート画像データに基づく各パッチの目標
濃度との濃度差を算出する。算出した各パッチにおける
濃度差から、ROMに記憶されている判定基準に従って
プリンタLUT補正の精度(パーセント値)を求める。
この補正精度と予め設定されている目標精度と比較し、
キャリブレーションの良否判定を行なう。補正精度が目
標精度内に入る場合は、補正結果が良好であることを示
すメッセージME1が画像処理部のディスプレイに表示
され、キャリブレーション処理は終了する。補正精度が
目標精度から外れる場合は、補正結果が不良であること
を示すメッセージME2が画像処理部のディスプレイに
表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像記録装置及び
画像記録方法に係り、特に記録媒体に画像を記録するた
めの画像記録装置及び画像記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】写真フィルムの画像を感光材料にプリン
トする写真焼付装置等の画像記録装置において、感光材
料の種類や、プリント時の温度、湿度等の環境条件の変
化や現像液の劣化等により、露光量−発色濃度特性(感
光材料への露光量の変化に対する感光材料の発色濃度の
変化を表す特性)が変化し適正なプリント画像が得られ
ない場合がある。このため、画像記録装置では、プリン
タ較正用のテストパターンをプリントし、このテストパ
ターンをキャリブレータに挿入して濃度測定し、この濃
度測定結果に基づいて、仕上がり状態で適正な画像とな
るように、画像入出力特性(目標濃度値と露光量の関係
を示す特性)を補正するキャリブレーションを行ってか
らプリントを行なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、露光量−発
色濃度特性の変動が大きい場合、すなわちテストパター
ンの濃度測定値が目標濃度値から大きくずれている場合
は、1回のキャリブレーションではこの変動を十分に吸
収することができず、キャリブレーションを繰り返し実
施する必要がある。
【0004】しかしながら、従来技術では、ユーザによ
りキャリブレーション実施後に(テスト)プリントして
得られたプリント画像からキャリブレーションの再実施
の必要性を判断していた。このため、最終的なキャリブ
レーションの精度にばらつきが生じていた。
【0005】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたもので、キャリブレーション精度を報知し、常に高
精度のキャリブレーション結果を得ることができる画像
記録装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、記録媒体に画像を記録す
るための画像記録装置であって、較正用テストパターン
を前記記録媒体に記録する記録手段と、前記記録手段に
より前記記録媒体に記録された較正用テストパターンの
濃度測定値に基づいて、予め設定されている画像入出力
特性を補正する補正手段と、前記濃度測定値と予め設定
されている目標濃度値との濃度差に基づいて、前記補正
手段による補正の精度を判定する精度判定手段と、前記
精度判定手段による精度判定結果に基づいて補正処理を
制御する制御手段と、を有することを特徴としている。
【0007】請求項1に記載の発明によれば、記録手段
では、予め設定されている画像入出力特性に従い、且つ
所定の較正用テストパターンデータに基づいて光を感光
材料に照射する等の方法で、感光材料等の記録媒体上に
較正用テストパターンを記録する。補正手段では、この
記録媒体に記録された較正用テストパターンの濃度測定
値に基づいて、画像記録時に用いた画像入出力特性を補
正し、所謂キャリブレーションを行なう。
【0008】精度判定手段では、記録媒体に記録された
較正用テストパターンの濃度測定値と、較正用テストパ
ターンデータに基づいて予め設定されている目標濃度値
との濃度差に基づいて、補正手段による補正精度を判定
する。制御手段では、この補正精度判定結果に基づいて
補正処理を制御する。
【0009】このとき、例えば、所定の精度になるま
で、キャリブレーションを繰り返し実施させるようにし
てもよい。また、通常のキャリブレーションでは、濃度
測定値と目標濃度値が一致するように画像の入出力特性
を1回で補正するが、1回のキャリブレーションで補正
する濃度差に許容値を設け、濃度測定値と目標濃度値の
濃度差が大きい場合には何回かに分けて、除々に目標濃
度に一致するようにしてもよい。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記記録手段により前記記録媒体に記
録された較正用テストパターンの濃度を測定する濃度測
定手段を更に有する、ことを特徴としている。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、濃度を測
定する濃度測定手段が装置に設けられており、この濃度
測定手段により記録媒体に記録された較正用テストパタ
ーンの濃度を測定する。これにより、常に一定の条件の
下で較正用テストパターンの濃度測定を行なうことがで
き、精度判定手段による精度判定の信頼性を向上させる
ことができる。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の発明において、前記精度判定手段が、前
記濃度差が大きいほど精度が低いことを示す補正精度値
を算出する算出手段を有する、ことを特徴としている。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、算出手段
により、濃度測定値と目標濃度値との濃度差が大きいほ
ど精度が低いことを示す補正精度値が算出される。この
補正精度値からキャリブレーションの再実施の必要性を
判断することができる。また、任意の精度でキャリブレ
ーションを行なうことができる。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、前記精度判定手段が、前記算出手段に
より算出された補正精度値に基づいて、前記補正手段に
よる補正精度の良否を判定する良否判定手段を更に有す
る、ことを特徴としている。
【0015】請求項4に記載の発明によれば、補正精度
値に基づいて、キャリブレーションの再実施が必要であ
るか否かを示す補正精度の良否を判定する良否判定手段
を備えており、この良否判定結果からキャリブレーショ
ンの再実施の必要性を判断することができる。
【0016】請求項5に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の発明において、前記精度判定手段が、前
記濃度差と予め設定されている基準値とに基づいて補正
精度の良否を判定する、ことを特徴としている。
【0017】請求項5に記載の発明によれば、精度判定
手段では、濃度測定値と目標濃度値との濃度差と、予め
設定されている基準値に基づいて、キャリブレーション
の再実施が必要であるか否かを示す補正精度の良否が判
定される。すなわち、濃度差が基準値よりも大きい場合
に、補正精度が不良であると判定される。この良否判定
結果からキャリブレーションの再実施の必要性を判断す
ることができる。
【0018】請求項6に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、前記精度判定手段が、前記濃度差と前
記濃度測定手段の濃度測定誤差に基づいて設定された基
準値とに基づいて補正精度の良否を判定する、ことを特
徴としている。
【0019】請求項6に記載の発明によれば、補正精度
の良否判定には、濃度測定手段の濃度測定誤差に基づい
て設定された基準値が用いられる。濃度測定手段により
測定される濃度測定値には、濃度測定手段による濃度測
定誤差が含まれており、補正手段による補正は、この濃
度測定手段の濃度測定誤差(すなわち濃度測定手段の測
定精度)が補正限界である。したがって、濃度測定手段
の濃度測定誤差に基づいて基準値を設定することによ
り、補正限界以上の高精度な補正結果を求めて無駄なキ
ャリブレーションが実施されるのを防ぐことができる。
なお、この基準値は、濃度測定手段の濃度測定誤差の値
としてもよいし、濃度測定誤差にマージンを設けて設定
してもよい。また、補正手段による所定補正量による補
正の効果が目標濃度の大小により異なるような場合に
は、目標濃度の大小に応じてこのマージンの値を変えて
もよい。
【0020】請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請
求項6の何れか1項に記載の発明において、前記制御手
段が、前記精度判定手段による精度判定結果を報知する
報知手段を有する、ことを特徴としている。
【0021】請求項7に記載の発明によれば、制御手段
が報知手段を備えており、補正精度判定手段による補正
精度の判定結果が報知される。この報知結果からユーザ
はキャリブレーションの再実施の必要性を判断すること
ができる。また、補正精度値が報知される場合は、ユー
ザにより任意の目標補正精度値を設定し、キャリブレー
ションの再実施の必要性を判断することができる。これ
により、任意の補正精度でキャリブレーションを行なう
ことも可能となる。
【0022】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の発明において、前記報知手段が、前記精度判定手段に
より補正精度が不良であると判定された場合に、再度較
正用テストパターンを記録し前記画像入出力特性を補正
することを促す、ことを特徴としている。
【0023】請求項8に記載の発明によれば、補正精度
が不良と判定された場合には、報知手段により、再度較
正用テストパターンを記録し前記画像入出力特性を補正
するように促される。すなわち、補正精度が低く、キャ
リブレーションを再実施する必要があることが自動的に
ユーザに知らされるので、常に高精度のキャリブレーシ
ョン結果を得ることができる。
【0024】請求項9に記載の発明は、請求項1乃至請
求項8の何れか1項に記載の発明において、前記記録媒
体が、光源からの光によって発色する感光材料である、
ことを特徴としている。
【0025】請求項9に記載の発明によれば、光源から
の光によって発色する感光材料に較正用テストパターン
が記録される。すなわち、露光量-発色濃度特性に従
い、且つ較正用テストパターンに基づいて光源から光を
照射することにより、感光材料に較正用テストパターン
を露光記録する。感光材料に記録された較正用テストパ
ターンに基づいて、露光量-発色濃度特性が補正され、
該補正の制度が判定される。
【0026】請求項10に記載の発明は、記録媒体に画
像を記録するための画像記録方法であって、較正用テス
トパターンを前記記録媒体に記録し、前記記録媒体に記
録された較正用テストパターンの濃度を測定し、前記較
正用テストパターンの濃度測定値に基づいて、予め設定
されている画像入出力特性を補正し、前記濃度測定値と
予め設定されている目標濃度値との濃度差に基づいて、
前記画像入出力特性の補正の精度を判定し、前記画像入
出力特性の補正の精度判定結果に基づいて補正処理の実
施を制御する、ことを特徴としている。
【0027】請求項10に記載の発明によれば、較正用
テストパターンの濃度測定値と、目標濃度値との濃度差
に基づいて、画像入出力特性の補正の精度が判定され、
この判定結果に基づいて補正処理の実施が制御される。
この補正処理実施制御では、例えば、所定の精度になる
まで、キャリブレーションを繰り返し実施させるように
してもよい。また、通常のキャリブレーションでは、濃
度測定値と目標濃度値が一致するように画像の入出力特
性を1回で補正するが、1回のキャリブレーションで補
正する濃度差に許容値を設け、濃度測定値と目標濃度値
の濃度差が大きい場合には何回かに分けて、除々に目標
濃度に一致させるようにしてもよい。
【0028】請求項11に記載の発明は、請求項10に
記載の発明において、前記画像入出力特性の補正の精度
判定結果を報知する、ことを特徴としている。
【0029】請求項11に記載の発明によれば、画像入
出力特性の補正の精度判定結果がユーザに報知される。
この場合、補正精度の良否を報知してもよいし、補正精
度値を算出して報知するようにしてもよい。ユーザは、
報知された精度判定結果から、キャリブレーションの再
実施の必要性を判断することができる。
【0030】請求項12に記載の発明は、請求項10又
は請求項11に記載の発明において、前記画像入出力特
性の補正の精度が、予め設定されている目標精度外であ
った場合に、再度較正用テストパターンを記録し前記画
像入出力特性を補正するように促す内容を報知する、こ
とを特徴としている。
【0031】請求項12に記載の発明によれば、画像入
出力特性の補正の精度が目標精度外であった場合に、キ
ャリブレーションを再実施する必要があることがユーザ
に知らされるので、常に高精度のキャリブレーション結
果を得ることができる。
【0032】上記のように、本発明の画像記録装置で
は、キャリブレーション精度を報知し、常に高精度のキ
ャリブレーション結果を得ることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明に係
る実施形態の1例を詳細に説明する。まず本発明に係る
画像処理装置を含んで構成された、本実施形態に係るデ
ィジタルラボシステムについて説明する。
【0034】(システム全体の概略構成)図1には本実
施形態に係るディジタルラボシステム10の概略構成が
示されており、図2にはディジタルラボシステム10の
外観が示されている。図1に示すように、このラボシス
テム10は、ラインCCDスキャナ14、画像処理部1
6、本発明に係る画像記録装置としてのレーザプリンタ
部18、及びプロセッサ部20を含んで構成されてい
る。ラインCCDスキャナ14と画像処理部16は、図
2に示す入力部26として一体化されている。
【0035】図2に示すように、ラインCCDスキャナ
14は作業テーブル30に取り付けられている。ライン
CCDスキャナ14は、写真フィルム(例えばネガフィ
ルムやリバーサルフィルム)等の写真感光材料(以下、
単に「写真フィルム」と称する)に記録されているフィ
ルム画像(被写体を撮影後、現像処理されることで可視
化されたネガ画像又はポジ画像)を読み取る。
【0036】このラインCCDスキャナ14は、例えば
135サイズの写真フィルム、110サイズの写真フィ
ルム、及び透明な磁気層が形成された写真フィルム(2
40サイズの写真フィルム:所謂APSフィルム)、1
20サイズ及び220サイズ(ブローニサイズ)の写真
フィルムのフィルム画像を読取対象とすることができ
る。ラインCCDスキャナ14は、上記の読取対象のフ
ィルム画像を3ラインカラーCCDで読み取り、R、
G、Bの画像データを出力する。
【0037】また、作業テーブル30には、奥側にディ
スプレイ164が取り付けられていると共に、2種類の
キーボード166A、166B(図2では、キーボード
166Bは作業テーブル30の引出し36内に収納され
ている)が併設されている。また、作業テーブル30の
作業面30U上にはマウス40が配置されている。
【0038】作業テーブル30の下方側に形成された収
納部32内には、画像処理部16が収納されている。画
像処理部16は、ラインCCDスキャナ14から出力さ
れた画像データ(スキャンデータ)が入力されると共
に、デジタルカメラでの撮影によって得られた画像デー
タ、フィルム画像以外の原稿(例えば反射原稿等)をス
キャナで読み取ることで得られた画像データ、コンピュ
ータで生成された画像データ等(以下、これらをファイ
ル画像データと総称する)を外部から入力する(例え
ば、メモリカード等の記憶媒体を介して入力したり、通
信回線を介して他の情報処理機器から入力する等)こと
も可能なように構成されている。
【0039】画像処理部16は、入力された画像データ
に対して各種の補正等の画像処理を行って、記録用画像
データとしてレーザプリンタ部18へ出力する。また、
画像処理部16は、画像処理を行った画像データを画像
ファイルとして外部へ出力する(例えばメモリカード等
の記憶媒体に出力したり、通信回線を介して他の情報処
理機器へ送信する等)ことも可能とされている。
【0040】一方、レーザプリンタ部18及びプロセッ
サ部20は、図2に示す出力部28として一体化されて
いる。
【0041】レーザプリンタ部18は、R、G、Bのレ
ーザ光源を備えており、画像処理部16から入力された
記録用画像データに応じて変調したレーザ光を感光材料
等の記録媒体に照射して、走査露光によって記録媒体に
画像を記録する。また、プロセッサ部20は、レーザプ
リンタ部18で走査露光によって画像が記録された記録
媒体に対し、発色現像、漂白定着、水洗、乾燥の各処理
を施す。これにより、記録媒体上に画像が形成される。
【0042】(レーザプリンタ部の構成)次に、レーザ
プリンタ部18の構成について図3を用いて説明する。
図3には、レーザプリンタ部18内部に設けられ、記録
媒体への画像の露光記録を行う露光記録部206の構成
が示されている。レーザプリンタ部18の露光記録部2
06は、該露光記録部206を構成する各光学部品がハ
ウジング208に各々取付けられて構成されている。
【0043】ハウジング208の一端部には、R、G、
Bのレーザ光源210R、210G、210Bが固定さ
れている。レーザ光源210R、210G、210Bの
レーザ光射出側には、各々コリメータレンズ212、光
変調器としての音響光学光変調素子(以下、「AOM」
という)214が順に配置されている。3個のAOM2
14(図3では、R、G、Bのレーザ光に各々対応させ
て214R、214G、214Bと記載)は互いに同一
の構成であり、入射されたレーザ光が音響光学媒質を透
過するように配置されるとともに、AOMドライバ23
4(図4参照)に接続されている。
【0044】AOM214では、AOMドライバ234
から高周波の駆動信号が入力されると、音響光学媒質内
を前記駆動信号に応じた超音波が伝搬する。これによ
り、音響光学媒質を透過するレーザ光に音響光学効果が
作用して回折が生じ、前記駆動信号の振幅に応じた強度
のレーザ光がAOM214から回折光として射出され
る。
【0045】3個のAOM214の回折光射出側には、
平面ミラー215、球面レンズ216及びシリンドリカ
ルレンズ217が順に配置されている。また、シリンド
リカルレンズ217のレーザ光射出側には所定速度で回
転するポリゴンミラー218が配置されている。
【0046】AOM214から回折光として各々射出さ
れたR、G、Bの3本のレーザ光は、平面ミラー215
で反射され、球面レンズ216及びシリンドリカルレン
ズ217を透過してポリゴンミラー218の反射面上の
略同一の位置に照射され、ポリゴンミラー218で反射
される。
【0047】ポリゴンミラー218のレーザ光射出側に
はfθレンズ220、副走査方向にのみパワーを有する
面倒れ補正用のシリンドリカルレンズ221、シリンド
リカルミラー222が順に配置されている。シリンドリ
カルミラー222のレーザ光射出側には折り返しミラー
223が配置されている。
【0048】ポリゴンミラー218で反射された3本の
レーザ光はfθレンズ220、シリンドリカルレンズ2
21を透過し、シリンドリカルミラー222、折り返し
ミラー223で反射される。これにより、ハウジング2
08から開口226を介して略鉛直下方向に射出され、
マガジン252(図5参照)から引き出されてハウジン
グ208の下方迄搬送された記録媒体224に照射され
る。
【0049】そして、ポリゴンミラー218の回転に伴
って各レーザ光の照射位置が図3矢印B方向に沿って走
査されることにより主走査が成され、記録媒体224が
図3矢印C方向に沿って一定速度で搬送されることによ
りレーザ光の副走査が成され、走査露光によって記録媒
体224に画像が露光記録される。露光記録部206に
よって画像が露光記録された記録媒体224はプロセッ
サ部20へ送り込まれ、発色現像等の処理が行われるこ
とによって露光記録された画像が可視化される。
【0050】上記レーザプリンタ部18の駆動は、プリ
ンタ制御部230により制御されている。図4にはこの
プリンタ制御部230の概略構成が示されている。
【0051】図4に示すように、プリンタ制御部230
は、CPU230A、ROM230B、RAM230
C、記憶内容を書換え可能な不揮発性の記憶手段(例え
ばEEPROM、バックアップ電源に接続されたRAM
等)230D、及び入出力ポート230Eを備えてい
る。これらCPU230A,ROM230B、RAM2
30C、記憶手段230D、入出力ポート230Eは、
バスを介して互いに接続されている。
【0052】入出力ポート230Eには、LDドライバ
232を介してレーザ光源210R、210G、210
B(図4では符号「210」を付して示す)が接続され
ている。プリンタ制御部230は、LDドライバ232
を介してレーザ光源210R、210G、210Bの作
動を制御する。
【0053】また、入出力ポート230Eは、ポリゴン
ミラードライバ240と接続されている。このポリゴン
ミラードライバ240はポリゴンミラー218を回転す
るポリゴンミラーモータ238に接続されている。プリ
ンタ制御部230では、ポリゴンミラー218が所定速
度で回転するように制御する。
【0054】入出力ポート230Eは、通信制御部22
8を介して画像処理部16と接続されている。また、入
出力ポート230Eには記録用画像データを記憶するた
めのフレームメモリ248が接続されている。さらに、
入出力ポート230Eは、AOMドライバ234を介し
てAOM214とも接続されている。
【0055】プリンタ制御部230は、通信制御部22
8を介して画像処理部16から記録用画像データ(記録
媒体に記録すべき画像の各画素毎のR、G、B濃度を表
す画像データ)が転送されると、転送された記録用画像
データを一旦フレームメモリ248に格納する。次い
で、図5に示すように、記録用画像データ(画像データ
PS)を記録媒体に画像を露光記録させるためのアナロ
グの変調信号MQに変換し、AOMドライバ234へ供
給する。AOMドライバ234は、入力された変調信号
MQに応じて、前述の露光記録部206に設けられてい
るAOM214を駆動するための高周波の駆動信号を発
生させ、該駆動信号をAOM214に入力する。これに
より、露光記録部206による記録媒体への画像の露光
記録が行われることになる。
【0056】記憶手段230Dには、画像データPSを
変調信号MQに変換するプリンタルックアップテーブル
(本発明の画像入出力特性に対応し、以下「プリンタL
UT」という)が、レーザプリンタ部18で画像を露光
記録する記録媒体の種類に対応して複数種記憶されてい
る。本実施形態では、例えば記録媒体を収容するマガジ
ン252に収容している記録媒体の種類毎に異なるマー
クを付与し、このマークを読み取る等によって、レーザ
プリンタ部18にセットされている記録媒体、すなわち
画像が露光記録される記録媒体の種類を検知し、前記複
数種のプリンタLUTの中から検知した記録媒体の種類
に対応するプリンタLUTを選択する。この選択したプ
リンタLUTを用いて記録用画像データから変調信号M
Qへの変換が行われる。なお、プリンタLUTの詳細に
ついては後述する。
【0057】ROM230Bにはキャリブレーション用
のテストチャート画像を表すテストチャート画像データ
が記憶されている。キャリブレーションの実施が指示さ
れると、このテストチャート画像データが、キャリブレ
ーション対象の記録媒体の種類に対応するプリンタLU
Tを用いて変調信号MQに変換され、図6に示されるよ
うなテストチャート画像(本発明の較正用テストパター
ンに対応)が記録媒体に記録される(以下、テストチャ
ート画像が記録された記録媒体のことを「テストチャー
トシート260」という)。
【0058】テストチャートシート260には、C,
M,Y各色毎に12個の濃度領域(以下、「パッチ」と
いう)262が各々形成されている。各色の12個のパ
ッチ262は、該色の最低濃度から最高濃度に至る濃度
範囲を12段階に分割したときの12種類の濃度値の何
れかに一致するように定められている。なお、図6にお
いて、各パッチ262に付した符号は、英文字(C又は
M又はY)が各パッチの色を、数字(1〜12の何れ
か)が各パッチの濃度レベルを表している。各パッチ2
62は、前記符号の数字の値が増加するに従って濃度が
単調増加又は単調減少するように配置されている。
【0059】また、ROM230Bにはキャリブレーシ
ョンによるプリンタLUTの補正の精度を判定するため
の判定基準が予め記憶されている。本実施の形態では、
例として、各パッチ262の後述するオートキャリブレ
ータ250による濃度測定値と目標濃度値との差をCM
Yの各色について求め、該濃度差から濃度測定値と目標
濃度値の整合性を表1のようにパーセンテージで示して
規定し、判定基準として用いるようになっている。
【0060】
【表1】
【0061】表1によれば、パーセント値が大きい程、
濃度測定値と目標濃度値との濃度差が小さい、すなわち
プリンタLUTの補正精度が高いことが示されるように
なっている。なお、このパーセント値は、本発明の補正
精度値の一例として示したものであり、濃度測定値と目
標濃度値との濃度差が大きい程、補正の精度が低いこと
を示すことができれば如何なるものでもよい。また、当
然ながら表1の各パーセント値に使用した濃度差の閾値
についても限定されるものではない。
【0062】また、入出力ポート230Eには濃度測定
を行なうオートキャリブレータ250(図5も参照)が
接続されている。このオートキャリブレータ250は、
外光を遮光するようにしてレーザプリンタ部18に内蔵
されており、外部の光等の環境変化によらず、常に一定
の環境の下で濃度測定を行なうことができるようになっ
ている。
【0063】このオートキャリブレータ250には、作
成されたテストチャートシート260がセットされ、セ
ットされたテストチャートシート260の各パッチの濃
度を各々自動的に測定し、濃度測定値をプリンタ制御部
230へ転送する。プリンタ制御部230は、入力され
た濃度測定値に基づいてキャリブレーション演算(図5
参照)を行って、プリンタLUTの補正を行う。
【0064】なお、ここでは本発明の濃度測定手段に対
応するオートキャリブレータ250を装置内に内蔵させ
たが、本発明はこれに限定されるものではない。濃度測
定手段を装置に外付けしてもよいし、他の濃度測定手段
により濃度測定を行ない、その結果を磁気記録媒体やネ
ットワーク等を介して装置に入力するようにしてもよ
い。
【0065】(プリンタLUTおよびプリンタLUTの
補正の例)次に記憶手段230Dに記憶されているプリ
ンタLUT、及びキャリブレーションによるプリンタL
UTの補正処理について説明する。
【0066】プリンタLUTは、画像データPSが表す
濃度値を記録媒体への露光量の対数値を表す対数露光量
データPDに変換するためのPS−PDルックアップテ
ーブル(以下、「PS−PDLUT」という:図5参
照)と、対数露光量データPDを変調信号MQに変換す
るためのキャリブレーションルックアップテーブル(以
下、「キャリブLUT」という:図5及び図8参照)
と、を統合し、上記2種類のルックアップテーブルによ
る変換が1回の変換で実現されるように変換特性が定め
られている。
【0067】PS−PDLUTの変換特性は、例として
図7に示すように、画像データPSの全数値範囲(例え
ば画像データが8ビットであれば0〜255)に亘っ
て、画像データPSが表す濃度値を対数露光量データP
Dが表す記録媒体への露光量の対数値と対応付けたもの
である。このPS−PDLUTは、記録媒体の種類毎
に、記録媒体の対数露光量−発色濃度特性に応じて用意
される。
【0068】本実施の形態では、画像を記録露光する記
録媒体の種類に対応するPS−PDLUTを用いて画像
データPSから対数露光量データPDへの変換を行うこ
とにより、画像データPSが表す画像を目標階調の記録
画像として記録媒体に露光記録するための対数露光量デ
ータPDを得ることができる。
【0069】一方、キャリブLUTは、対数露光量デー
タPDを変調信号MQへ変換すると同時に、記録媒体の
対数露光量−発色濃度特性の変動や、露光記録部206
の特性の変動等を吸収するために設けられている。本実
施形態では、キャリブLUTの対数露光量データPDか
ら変調信号MQへの変換特性を表す特性曲線(図8に実
線で示す曲線)を、予め定められた複数の目標濃度TD
[i](本発明の目標濃度値に対応し、iは各データを識別
する符号:i=1,2,…,TNO)に対応する対数露光量TPD
[i](特性データが表す記録媒体の対数露光量−発色濃
度特性に従って、目標濃度TD[i]を変換することで得
られる対数露光量)のうち、TPD[2]〜TPD[TNO-1]
を境界として複数(TNO-1個)の区間に分割し、各区間
毎に線形補間係数α[i],β[i]を設定し、各区間内の変
換特性を、各区間毎の線形補間係数α[i],β[i]を用い
て次の(1)式によって定めている。
【0070】
【数1】
【0071】なお、目標濃度TD[i]及び該目標濃度T
D[i]に対応する対数露光量TPD[i]は、記録媒体の種
類毎に別個に予め設定される。各区間に対応する線形補
間係数α[i],β[i]には初期値が設定されており、当初
は、予め設定された初期値を用いてキャリブLUTの変
換特性を設定するが、線形補間係数α[i],β[i]は、プ
リンタLUTのキャリブレーション(詳細は後述)によ
って適宜更新される。
【0072】なお、前述の記憶手段230Dには、プリ
ンタLUTとして、PS−PDLUTの変換特性を表す
PS−PDデータ、及びキャリブLUTの変換特性を規
定するパラメータ(線形補間係数α,β)が記録媒体の
種類毎に各々記憶されている。
【0073】次に、キャリブレーションによるプリンタ
LUTの補正処理について説明する。
【0074】プリンタLUTの補正では、オートキャリ
ブレータ250による濃度測定値D[n]に基づいて、目
標濃度TD[i]に対応する対数露光量PDX[i]を、例え
ば次の(2)式の演算を行なうことにより各々推定する
(図9(A)も参照)。
【0075】
【数2】
【0076】但し、nは各パッチを識別する符号であ
り、パッチ[n]とパッチ[n+1]は、双方のパッチがテスト
チャート上で隣り合う位置に存在しているパッチ(すな
わち濃度値が近いパッチ)であることを表している。ま
た対数露光量PD[n]は、テストチャート作成時に、パ
ッチ[n]に対応する部分を記録媒体に露光記録した際の
露光量の対数値である。図9(A)からも明らかなよう
に、上記では、パッチ[n]の濃度測定値D[n]からパッチ
[n+1]の濃度測定値D[n+1]に至る濃度域(対数露光量P
D[n]から対数露光量PD[n+1]に至る露光量域)におけ
る記録媒体の対数露光量−発色濃度特性が線形であると
仮定して、目標濃度TD[i]に対応する対数露光量PD
X[i]を推定している。
【0077】求めた対数露光量PDXに基づいて、キャ
リブLUTの各区間毎に、線形補間係数αn[i],βn[i]
の推定演算を行う。αn[i],βn[i]は、例えば次の
(3)式によって求めることができる。
【0078】
【数3】
【0079】但し、αc[i],βc[i]は現在設定されてい
る線形補間係数であり、この線形補間係数αc[i],βc
[i]を、(3)式によって求まる線形補間係数αn[i],
βn[i]に更新すると、前述の(1)式によって定まる区
間[i]の変換特性は、図9(B)に一点鎖線で示す特性
から実線で示す特性へ変化する。
【0080】同一の目標濃度TD[i]に対応する対数露
光量TPD[i]と対数露光量PDX[i]との偏差は、記録
媒体の対数露光量−発色濃度特性の変動や、露光記録部
206の特性の変動に起因して生ずる。これに対して上
記では、各区間毎の露光量偏差に応じて各区間毎に線形
補間係数αn[i],βn[i]を求め、キャリブLUTによる
変換特性を各区間毎に補正しているので、上記の変動が
精度良く吸収されるようにキャリブLUTを補正するこ
とができる。
【0081】各区間毎に推定演算した線形補間係数αn
[i],βn[i]を現在の線形補間係数αc[i],βc[i]に代
入することで線形補間係数を更新し、更新後の線形補間
係数を用いてキャリブLUTの変換特性を各区間毎に補
正する。そして、変換特性を補正したキャリブLUTを
PS−PDLUTと統合することにより、画像データP
Sを変調信号MQに変換するプリンタLUTを補正(作
成)し、記憶手段230DのプリンタLUTを更新記録
する。
【0082】なお、本発明は、プリンタLUT及びプリ
ンタLUTの補正処理を特に限定するものではない。上
記以外のプリンタLUTを用いて、上記以外の補正処理
によりプリンタLUTを補正してもよい。
【0083】(作用)次に本実施形態の作用として、レ
ーザプリンタ部18のキャリブレーション処理につい
て、図10のフローチャートを参照して説明する。な
お、このキャリブレーション処理は、例えばレーザプリ
ンタ部18の設置時に実行されると共に、レーザプリン
タ部18にセットされているマガジン252が交換され
たり、オペレータからキャリブレーション演算の実行が
指示された等の場合に実行されるか、或いは1日の始業
時等のように定期的に実行される。
【0084】まずステップ300ではROM230Bか
らテストチャート画像データを取り込む。次のステップ
302では、テストチャート画像を露光記録する記録媒
体の種類に対応するプリンタLUTを用いてテストチャ
ート画像データを変調信号MQに変換する。ステップ3
04では、該変調信号MQをAOMドライバ234に出
力することにより、露光記録部206によってテストチ
ャート画像が記録媒体に露光記録される。そして、前記
記録媒体に対してプロセッサ部20で発色現像等の処理
が行われると、露光記録されたテストチャート画像が可
視化され、テストチャートシート260が作成される。
【0085】ステップ306では、作成したテストチャ
ートシート260がオートキャリブレータ250に挿入
されたか否か判定する。ステップ306の判定が否定さ
れた場合には、該判定が肯定されるまで待機する。テス
トチャートシート260がオートキャリブレータ250
に挿入されると(ステップ306で肯定判定)、ステッ
プ308へ移行する。
【0086】ステップ308では、オートキャリブレー
タ250に対してテストチャートシート260の濃度測
定、及び濃度測定値データの転送を指示する。これによ
り、オートキャリブレータ250はテストチャートシー
ト260の各パッチ262の濃度を各々自動的に測定
し、各パッチの濃度測定値をプリンタ制御部230へ転
送する。
【0087】ステップ310では、オートキャリブレー
タ250から転送された各パッチ262の濃度測定値に
基づいて、テストチャート画像を露光記録する記録媒体
の種類に対応するプリンタLUTに対して、前述の例で
示したような補正処理を行なう。記憶手段230Dに記
憶されているプリンタLUTは、このプリンタLUTの
補正結果に基づいて更新記憶される。
【0088】ステップ312では、ステップ308で測
定した各パッチ262(表1における測定点に対応)の
濃度測定値の目標濃度値に対する差(濃度差)を算出す
る。
【0089】次のステップ314では、算出した各パッ
チ262(測定点)における濃度差から、ROM230
Bに記憶されている判定基準(表1参照)に従ってプリ
ンタLUT補正の精度を判定する。このとき、目標濃度
値との濃度差が大きい場合は小さいパーセンテージ値が
示され補正精度が低いと判定され、該濃度差が小さい場
合は大きいパーセント値が示され精度が高いと判定され
る。
【0090】ステップ316では求められた補正精度
(パーセント値)と予め設定されている目標精度と比較
し、キャリブレーションの良否判定が行なわれる。本実
施の形態では、プリンタLUT補正の目標精度が80%
に設定されている。ここで、補正精度が80%以上の場
合、すなわち濃度測定値と目標濃度値との濃度差が全て
のパッチ262(測定点)において0.02以内である
場合は、高精度のキャリブレーションが実施されたと判
断されてステップ318に進む。また80%未満の場合
は、キャリブレーション精度が低く、十分な成果を得ら
れなかったと判断されてステップ320に進む。
【0091】なお、できる限り高精度のプリンタLUT
の補正を目指す場合には、プリンタLUTの補正限界で
ある補正オートキャリブレータ250による濃度測定誤
差(表1における精度90%)を目標精度としてもよ
い。
【0092】ステップ318では、補正結果が良好であ
ることを示すメッセージ、例えば、図11(A)に示さ
れるようなメッセージME1が画像処理部16のディス
プレイ164に表示され、キャリブレーション処理は終
了する。これにより、キャリブレーションの精度が高
く、再度キャリブレーションを行なう必要がないことが
ユーザに報知される。
【0093】ステップ320では、補正結果が不良であ
ることを示すメッセージ、例えば、図11(B)に示さ
れようなメッセージME2が画像処理部16のディスプ
レイ164に表示される。これにより、キャリブレーシ
ョンの精度が低く、再度キャリブレーションの必要があ
ることをユーザに報知することができる。ここで、ユー
ザにより再キャリブレーションの実行が指示されると
(ステップ322で肯定判定)、ステップ300に戻
り、再び上記で示した処理が行なわれる。
【0094】このように、本実施の形態では、キャリブ
レーションの良否判定結果をユーザに報知し、更にキャ
リブレーション精度が不良の場合は、再キャリブレーシ
ョンの必要性も報知するようになっている。これによ
り、キャリブレーション精度のばらつきを防ぎ、常に精
度の高いキャリブレーションが行なうことができる。
【0095】なお、上記では、濃度測定値と目標濃度値
とから補正精度値(一例として表1でパーセント値を参
照)を求め、この補正精度値に基づいて補正精度の良否
判定を行なったが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。例えば、全ての測定点において、濃度測定値と目
標濃度値との濃度差が濃度測定手段(オートキャリブレ
ータ250)の濃度測定誤差の範囲内であれば補正精度
は良好であると判定する等、濃度測定値と目標濃度値と
の濃度差により良否判定を行なってもよい。
【0096】また、上記では、精度判定結果として良否
判定結果を報知する場合について説明したが、本発明は
これに限定されるものではない。例えば、図12のメッ
セージME3に示されるように、キャリブレーションの
良否判定結果と再キャリブレーションの必要性ととも
に、キャリブレーションの精度(整合性の欄を参照)、
すなわち補正精度値も具体的に表示させるようにしても
よい。また、図示はしないが、良否判定結果に代えて、
補正精度値が表示されるようにしてもよい。このように
キャリブレーションの精度を報知することにより、ユー
ザは任意の精度でキャリブレーションを行なうことがで
きる。
【0097】また、上記では、キャリブレーション精度
を報知し、再キャリブレーションの実施命令を行なうか
はユーザに委ねられているが、本発明はこれに限定され
るものではない。例えば、キャリブレーション精度が目
標精度よりも低いと判断した場合には、自動的に再キャ
リブレーションを実施させるようにしてもよい。また、
1回のキャリブレーションで補正する濃度差に許容値を
設け、濃度測定値と目標濃度値の濃度差が大きい場合に
は何回かに分けて、除々に目標濃度に一致するようにし
てもよく、この場合、目標精度に到達するまで、自動的
にキャリブレーションを繰り返し実施されるようにして
もよいし、再キャリブレーションの実施をユーザに促す
ようにしてもよい。また、自動的に再キャリブレーショ
ンを実施する場合は、再キャリブレーション毎に良否判
定結果及び補正精度値の少なくとも一方を報知するよう
にしてもよい。
【0098】また、上記では、キャリブレーションの精
度判定結果を示すメッセージをディスプレイに表示させ
ることにより精度判定結果をユーザに報知したが、本発
明はこれに限定されるものではない。例えば、補正精度
が不良である場合に警告音を発するようにしてもよい。
また、補正精度が良好の場合は緑色、不良の場合は赤色
のLEDを点灯させたり、LEDを複数設けておき、補
正精度値により点灯するLEDの数を変えたりする等警
告灯により報知するようにしてもよい。
【0099】また、上記では、目標濃度値の大小に係ら
ず、濃度測定値と目標濃度値との濃度差に基づいて一律
にキャリブレーション精度(表1参照)を規定したが、
本発明はこれに限定されるものではない。例えば、目標
濃度値が大きいほど、濃度測定値と目標濃度値との濃度
差が大きくなることが知られており、判定基準を図13
に示すように、目標濃度値が大きくなるほど許容される
濃度差範囲が大きくなるように設定してもよい。
【0100】また、上記では、レーザプリンタの画像の
出力結果(出力濃度)が感光材料に対する露光量に依存
することに着目し、画像データを変調信号に変換するプ
リンタLUTを補正するキャリブレーションについて説
明したが、本発明はこれに限定されるものではない。画
像の出力結果が依存するものであれば、如何なるもので
もよい。例えば、熱現像方式のレーザプリンタの場合
は、露光量以外にも熱現像ドラムの温度にも画像の出力
結果が依存することが知られており、本発明を熱現像ド
ラムの温度を補正するキャリブレーションに適用しても
よい。この場合の画像入出力特性は、目標濃度値と熱現
像ドラムの温度との関係を示す特性であることは言うま
でもない。
【0101】また、上記では、光によって発色する記録
媒体に対して画像を露光記録するレーザプリンタについ
て説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、キャリブレーションを行なう画像記録装置であれば
如何なるものでもよい。また、当然ながら、写真フィル
ムに記録されているフィルム画像を印刷するための画像
記録装置に限定されるものでもない。例えば、普通紙に
画像を記録するプリンタに本発明を適用してもよい。
【0102】
【発明の効果】上記に示したように、本発明では、キャ
リブレーション精度を報知し、常に高精度のキャリブレ
ーション結果を得ることができる画像記録装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るディジタルラボシステムの
概略ブロック図である。
【図2】ディジタルラボシステムの外観図である。
【図3】レーザプリンタ部の露光記録部の構成を示す斜
視図である。
【図4】レーザプリンタ部のプリンタ制御部、及びその
周辺の概略構成を示すブロック図である。
【図5】プリンタLUTによる画像データから変調信号
への変換、及びテストチャート濃度測定値に基づくプリ
ンタLUTのキャリブレーションの概略を示す概念図で
ある。
【図6】テストチャートシートの一例を示す平面図であ
る。
【図7】目標階調を表すデータ及び記録媒体の対数露光
量−発色濃度特性を表すデータからPS−PDLUTを
求めることを説明するための概念図である。
【図8】キャリブレーションLUTの変換特性の一例を
示す線図である。
【図9】(A)はテストチャートの各パッチの濃度測定
値D及び対数露光量PDからの、目標濃度TDに対応す
る対数露光量PDXの推定を説明するための線図、
(B)は対数露光量PDX,TPDからの線形補間係数
α,βの推定を説明するための線図である。
【図10】キャリブレーション処理を示すフローチャー
トである。
【図11】キャリブレーションによるプリンタLUTの
補正結果を報知するためにディスプレイに表示されるメ
ッセージの一例であり、(A)は補正結果が良好であっ
た場合のメッセージ、(B)は補正結果が不良であった
場合のメッセージの例である。
【図12】キャリブレーションによるプリンタLUTの
補正結果を報知するためにディスプレイに表示されるそ
の他のメッセージの例である。
【図13】その他のキャリブレーションによるプリンタ
LUTの補正精度の判定基準の例である。
【符号の説明】
10 ディジタルラボシステム 18 レーザプリンタ部(画像記録装置) 230 プリンタ制御部(補正手段、精度判定手段、
制御手段) 250 オートキャリブレータ(濃度測定手段) 260 テストチャートシート ME1、ME2、ME3 メッセージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06T 5/00 G06F 15/68 310A 5B057 H04N 1/407 H04N 1/40 101E 5C077 Fターム(参考) 2C061 AS11 KK13 KK18 KK25 KK28 KK32 2C362 AA52 AA63 CB71 CB73 DA43 2H045 AA01 BA24 BA32 DA46 2H110 AC14 BA10 BA13 CB33 CB39 CB73 2K002 AA06 AB09 BA12 HA10 5B057 BA30 CA12 CA16 CA20 CB12 CB16 CC02 CE11 CE20 CH07 CH11 CH18 5C077 LL12 LL13 MM27 MP08 NP01 PP09 PP15 PP32 PP33 PP37 PP43 PP45 PP47 PQ20 PQ23 SS06 TT03 TT09

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に画像を記録するための画像記
    録装置であって、 較正用テストパターンを前記記録媒体に記録する記録手
    段と、 前記記録手段により前記記録媒体に記録された較正用テ
    ストパターンの濃度測定値に基づいて、予め設定されて
    いる画像入出力特性を補正する補正手段と、 前記濃度測定値と予め設定されている目標濃度値との濃
    度差に基づいて、前記補正手段による補正の精度を判定
    する精度判定手段と、 前記精度判定手段による精度判定結果に基づいて補正処
    理を制御する制御手段と、 を有することを特徴とする画像記録装置。
  2. 【請求項2】 前記記録手段により前記記録媒体に記録
    された較正用テストパターンの濃度を測定する濃度測定
    手段を更に有する、 ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 【請求項3】 前記精度判定手段が、前記濃度差が大き
    いほど精度が低いことを示す補正精度値を算出する算出
    手段を有する、 ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像記
    録装置。
  4. 【請求項4】 前記精度判定手段が、前記算出手段によ
    り算出された補正精度値に基づいて、前記補正手段によ
    る補正精度の良否を判定する良否判定手段を更に有す
    る、ことを特徴とする請求項3に記載の画像記録装置。
  5. 【請求項5】 前記精度判定手段が、前記濃度差と予め
    設定されている基準値とに基づいて補正精度の良否を判
    定する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
    の画像記録装置。
  6. 【請求項6】 前記精度判定手段が、前記濃度差と前記
    濃度測定手段の濃度測定誤差に基づいて設定された基準
    値とに基づいて補正精度の良否を判定する、ことを特徴
    とする請求項2に記載の画像記録装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段が、前記精度判定手段によ
    る精度判定結果を報知する報知手段を有する、ことを特
    徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の画
    像記録装置。
  8. 【請求項8】 前記報知手段が、前記精度判定手段によ
    り補正精度が不良であると判定された場合に、再度較正
    用テストパターンを記録し前記画像入出力特性を補正す
    るように促す、ことを特徴とする請求項7に記載の画像
    記録装置。
  9. 【請求項9】 前記記録媒体が、光源からの光によって
    発色する感光材料である、ことを特徴とする請求項1乃
    至請求項8の何れか1項に記載の画像記録装置。
  10. 【請求項10】 記録媒体に画像を記録するための画像
    記録方法であって、 較正用テストパターンを前記記録媒体に記録し、 前記記録媒体に記録された較正用テストパターンの濃度
    を測定し、 前記較正用テストパターンの濃度測定値に基づいて、予
    め設定されている画像入出力特性を補正し、 前記濃度測定値と予め設定されている目標濃度値との濃
    度差に基づいて、前記画像入出力特性の補正の精度を判
    定し、 前記画像入出力特性の補正の精度判定結果に基づいて補
    正処理の実施を制御する、 ことを特徴とする画像記録方法。
  11. 【請求項11】 前記画像入出力特性の補正の精度判定
    結果を報知する、 ことを特徴とする請求項10に記載の画像記録方法。
  12. 【請求項12】 前記画像入出力特性の補正の精度が、
    予め設定されている目標精度外であった場合に、再度較
    正用テストパターンを記録し前記画像入出力特性を補正
    するように促す内容を報知する、 ことを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の画
    像記録方法。
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